JP2003170167A - 機能水生成装置 - Google Patents

機能水生成装置

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JP2003170167A
JP2003170167A JP2002055636A JP2002055636A JP2003170167A JP 2003170167 A JP2003170167 A JP 2003170167A JP 2002055636 A JP2002055636 A JP 2002055636A JP 2002055636 A JP2002055636 A JP 2002055636A JP 2003170167 A JP2003170167 A JP 2003170167A
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Akemi Takeshita
朱美 竹下
Naohito Wajima
尚人 輪島
Itsunao Koga
逸尚 古賀
Toshihiro Takagi
敏宏 高木
Koji Oshima
功治 大島
Shuji Nishiyama
修二 西山
Aiko Mitsu
愛子 三津
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗顔や手洗いに適した複数の水質の洗浄水を
生成して供給可能な機能水生成装置を提供するものであ
り、また、使用者の使用状況を検知することで、洗顔や
手洗いの目的に応じた複数種の生成水が切り替わり、ま
たそれにより無駄な水を減らす事が出来る機能水生成装
置を提供する。 【解決手段】 前記電解質を添加して電解槽で電気分解
することによって得られた弱酸性の次亜塩素酸含有の洗
浄水と、前記電解質を添加して電解槽で電気分解するこ
とによって得られた強酸性水へ有機酸を添加した洗浄水
と、前記電解槽を運転させずに水道水へ有機酸を添加し
た洗浄水と、を選択して前記吐水部から吐水する。ま
た、水質の異なる洗浄水を複数選択できる水質選択手段
を有し、選択された複数の水質の洗浄水を自動で順番に
切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗顔や手洗いに用い
る洗浄水を生成するための技術に関するものである。
【0002】
【従来技術】洗顔を行う場合には水道水を使用する場合
が多いが、近年の水の改質技術の発達により、家庭内に
おいては水道水以外の水が使用され始めている。特にア
トピー性皮膚炎患者のような敏感で乾燥肌の人には健常
肌を持つ人にはあまり問題とならない水道水中の残留塩
素により肌に刺激を感じることがある。そこで、なるべ
く皮膚に刺激が少ない水で洗浄するために、例えば特開
平11−138055ではシャワー装置においてシャワ
ーヘッド内に亜硫酸塩や活性炭などの脱塩素処理剤を収
容したカートリッジを設け、水道水中に含まれる残留塩
素を除去するなどの改質技術が開示されている。一方、
水道水を電気分解することにより陽極側の電極の近傍に
生成される弱酸性pHの電解水はアストリンゼント効果
があることが知られており、アトピー性皮膚炎患者のよ
うな敏感肌以外にも肌の手入れに気をつかう若い女性た
ちに利用されている。また特開平11−60429に
は、有機酸や有機酸塩を含有する水溶液を電気分解する
ことによりpHを弱酸性に調整し保湿性の高い洗顔水が
生成される技術が開示されている。一方、特開平9−1
24431では従来の洗顔料を使用しなくても皮膚表面
の余分な角質が除去できるpH3.5以下の強酸性の角質除
去用強酸性水生成技術が開示されている。
【0003】一方、手洗いを行う場合には水道水を使用
する場合が多いが、上記のような弱酸性pHの電解水以
外にも、水道水に少量の電気分解促進用の助剤を添加し
た水を電気分解することにより陽極側の電極の近傍に生
成され次亜塩素酸を含有する弱酸性または強酸性の電解
水は、各種微生物に対して殺菌効果があることが知ら
れ、病院や食品工場などで手洗い除菌水として使用され
ている。このように、現在は洗顔や手洗いを行う時に水
道水以外に、いろいろな性状を有する水が使用されてい
る。
【0004】ところで、このような各種性状を有する水
を使用して、洗顔を行う場合には、角質除去用、除菌
用、肌への刺激が少ないなどの効果をもつ洗顔水を1種
類使用するよりも、はじめに角質除去用洗顔水で皮膚の
余分な角質を除去してから肌に刺激の少ない水で洗浄を
行う方が、洗浄効果と肌の乾燥を防止するような効果を
併せ持つ効果的な洗浄が行える。特に、アトピー性皮膚
炎患者などの敏感肌の人で、洗顔料に含まれる界面活性
剤等の刺激が皮膚炎の悪化を誘発するために、そのよう
な洗顔料を使用できない人にとっては、両方の効果をあ
わせて使用できることが望ましい。 またアトピー性皮
膚炎患部の症状によっては患部に多量の黄色ブドウ球菌
が存在し、細菌感染症を併発しやすくなっている場合が
ある。そのような場合には、はじめに角質除去用洗顔水
で皮膚の余分な角質を除去してから除菌効果の高い除菌
水で皮膚除菌を行うことが望ましい。
【0005】また病院の看護婦や食品工場の食品取り扱
い者は院内感染や食中毒予防のために1日の中で頻回に
手洗いを行うため、手洗いによる脱脂が原因で手荒れが
生じるなどの問題が生じている。また手荒が生じた手に
は院内感染の原因菌の一つでありかつ食中毒の原因菌の
一つである黄色ブドウ球菌が付着しやすくなり、手洗い
を行えば行うほど、黄色ブドウ球菌が手に増殖すること
が多い。そこでそのような人たちが手洗いを行う場合に
は除菌効果のみがある洗浄水よりも除菌効果のある洗浄
水と皮膚に刺激の少ない水をあわせて使用することで除
菌だけでなく手荒れの抑制が可能となり、より感染防止
や食中毒防止の目的にあった手洗いが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
特開平9−124431、特開平11−60429に開
示されているように、現状、このような性状を有する水
は、水道水やあらかじめ添加物を含有した水道水を電気
分解することにより生成されることが多いが、1種類の
機能水しか生成できず、効果的な洗顔や手洗いの目的に
応じた複数種の生成水を連続して使用することが出来な
かった。一方、特開平2001−169952において
は、シャワーにおいて界面活性効果や殺菌効果を有する
複数の水質を生成可能である技術が開示されているが、
洗顔や手洗いといった用途に充分な種類の洗浄水を生成
することはできない。また、水質を変えるごとに自分で
水質改質の操作をしなくてはならず操作が煩雑であり、
そのため、1つの種類の水質を使用中の場合は、水を出
しっぱなしにしている場合が多く、水の改質のために必
要な高価な薬剤や水道水の無駄が多かった。一方、手を
差し出すだけで自動的に水道水や酸性電解水が吐水され
る装置があるが、1種類の水質しか吐水できないため、
効果的な洗顔や手洗いの目的に応じた複数類の生成水を
使用できなかった。また同時に使用者の動作状況に応じ
て水質が切り替わることもないので、複数種の生成水を
連続して使用することができなかった。そこで本発明は
このような課題に対し、洗顔や手洗いに適した複数の水
質の洗浄水を生成して供給可能な機能水生成装置を提供
するものであり、また、使用者の使用状況を検知するこ
とで、洗顔や手洗いの目的に応じた複数種の生成水が切
り替わり、またそれにより無駄な水を減らす事が出来る
機能水生成装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課
題を解決する為になされた請求項1記載の発明は、少な
くとも一対の電極を備え、第1通水路を経て供給された
水道水を電気分解し、陽極側の酸性水を取り出して吐水
部へと向かう流出路へ供給可能な電解槽と、前記第1通
水路へ第2通水路によって連通し、前記第1通水路への
電解質の添加有無を切換え可能な電解質添加装置と、前
記第1通水路から分岐して前記流出路へ合流する第3通
水路に設けられ、この第3通水路を流れる水道水へ有機
酸の添加を行う有機酸添加装置と、を有した機能水生成
装置であって、前記電解質を添加して電解槽で電気分解
することによって得られた弱酸性の次亜塩素酸含有の洗
浄水と、前記電解質を添加して電解槽で電気分解するこ
とによって得られた強酸性水へ有機酸を添加した洗浄水
と、前記電解槽を運転させずに水道水へ有機酸を添加し
た洗浄水と、を選択して前記吐水部から吐水できること
を特徴とする。本発明に従えば、次亜塩素酸を含有した
電解水だけでなく、有機酸添加水および有機酸を含有し
た電解水など洗顔や手洗いの目的に好適な複数種の機能
水の生成が可能である。
【0008】上記課題を解決する為になされた請求項2
記載の発明は、請求項1記載の機能水生成装置におい
て、水質の異なる洗浄水を複数選択できる水質選択手段
を有し、選択された複数の水質の洗浄水を自動で順番に
切り替え可能であることを特徴とする。本発明に従え
ば、肌の洗浄を効果的に行うために水質の種類が選択で
き、また水質が自動で切り替わっていくので、病院の看
護婦や食品工場の食品取り扱い者が院内感染や食中毒予
防のために1日の中で頻回に手洗いを行う場合に、例え
ば除菌効果のみがある洗浄水だけでなく除菌効果のある
洗浄水で洗浄後続けて肌への刺激が少ない水で洗浄する
ことが可能なので、除菌だけでなく手荒れの抑制が可能
となり、より感染防止や食中毒防止の目的にあった手洗
いが可能となる。また自動で水質が切り替わるので、水
質を切り替えるために濡れた手で水栓を操作したりする
などの煩雑な作業がいらなくなり、作業時間の短縮につ
ながる。また水栓周りに水だまりが出来ることもなく衛
生的である。
【0009】上記課題を解決する為になされた請求項3
記載の発明は、請求項2記載の機能水生成装置におい
て、吐水開始からの時間を検知することにより、水質の
異なる洗浄水を順番に切り替え可能であることを特徴と
する。本発明に従えば、吐水開始からの時間を検知する
ことにより、水質を自動で順番に切り替え可能なので、
水質を変えるための無駄な操作をせずに、一定時間の間
に複数の水質を利用できる。また使用者が洗顔中は、水
が出しっぱなしになっていることが多く、水の無駄遣い
があったが、自動で水質が切り替わるので、水の無駄遣
いもなくなる。また水を改質するために使用する高価な
薬剤などを無駄に使用しなくてもよくなる。
【0010】上記課題を解決する為になされた請求項4
記載の発明は、請求項2記載の機能水生成装置におい
て、使用者の使用状況を検知する検知手段を有し、使用
者の使用状況を検知することで水質の異なる洗浄水を順
番に切り替え可能であることを特徴とする。本発明に従
えば、水質の種類が選択でき、肌の洗浄を効果的に行う
ために使用者の使用状況を検知することで水質が自動で
切り替わっていくので、1回の洗浄で連続で複数の水質
が使用でき、水質を変えるごとに自分で水質改質操作を
しなくてもよく、煩雑な操作がいらなくなる。また自動
で水質が切り替わるので、水質を切り替えるために濡れ
た手で水栓を操作したりするなどの煩雑な作業がいらな
くなり、作業時間の短縮につながる。また水栓周りにみ
ずだまりが出来ることもなく衛生的である。
【0011】上記課題を解決する為になされた請求項5
記載の発明は、請求項4記載の機能水生成装置におい
て、吐水部の開閉を自動で行う吐水開閉手段を備え、使
用者の使用状況を検知する検知手段は吐水部の開閉回数
を検知することにより、使用者の使用状況を判断するこ
とを特徴とする。本発明に従えば、吐水部の開閉を自動
で行う吐水開閉手段を備え、使用者の使用状況を検知す
る検知手段は吐水部の開閉回数を検知することにより、
使用者の使用状況を判断することが出来るので、水を手
にためてから行う洗顔時は、水をためる回数をあらかじ
め決めておくことで、水が顔についた状態で洗顔動作を
中止することなく、また水質を変えるための無駄な操作
をせずに複数の水質を利用できる。また使用者が洗顔中
は、水が出しっぱなしになっていることが多く、水の無
駄遣いがあったが、自動で吐水の開閉が出来るので、水
の無駄遣いもなくなる。また水を改質するために使用す
る高価な薬剤などを無駄に使用しなくてもよくなる。
【0012】上記課題を解決する為になされた請求項6
記載の発明は、請求項1記載の機能水生成装置におい
て、弱酸性の次亜塩素酸含有の洗浄水は10ppm以上の次
亜塩素酸を含有しており、強酸性水へ有機酸を添加した
洗浄水強はpH2.0以上3.8以下の強酸性で有機酸を含有
することを特徴とする。アトピー性皮膚炎患部の症状に
よっては患部に多量の黄色ブドウ球菌が存在し、細菌感
染症を併発しやすくなっている場合がある。そのような
場合には、はじめに角質を除去する水で皮膚の余分な角
質を除去してから除菌効果の高い除菌水で皮膚除菌を行
うことが望ましい。電気分解により生成されるpH2.0か
ら3.8以下の強酸性でアスコルビン酸などの有機酸を含
有する水は、肌の余分な角質を除去する効果がある。ま
た電気分解により生成される次亜塩素酸含有水は、皮膚
除菌効果が高い。そのためには電気分解により生成され
るpH2.0から3.8以下の強酸性で有機酸を含有する水で角
質を除去してから電気分解により生成される次亜塩素酸
含有水で皮膚除菌を行うことで皮膚症状の悪化をしにく
くできる。本発明に従えば、肌を洗浄するために、少な
くとも水道水または電気分解により生成される10ppm以
上の次亜塩素酸含有水または電気分解により生成される
pH2.0以上3.8以下の強酸性で有機酸を含有する水が生
成可能で、それらの中から複数の組み合わせを選択可能
であるので、アトピー性皮膚炎患者などの敏感肌の人が
皮膚炎を悪化させないように角質除去効果と除菌効果を
併せ持つ水質を連続して使用することで効果的な洗浄が
可能となる。
【0013】また、病院の看護婦や食品工場の食品取り
扱い者が院内感染や食中毒予防のために1日の中で頻回
に手洗いを行う場合に、除菌効果のみがある洗浄水だけ
でなく除菌効果のある洗浄水で除菌洗浄後続けて皮膚に
刺激の少ない水で洗浄することが可能なので、除菌だけ
でなく手荒れの抑制が可能となり、より感染防止や食中
毒防止の目的にあった手洗いが可能となる。また、使用
者の状況に応じて吐水が切り替わるので、水質を切り替
えるために濡れた手で水栓を操作したりするなどの煩雑
な作業がいらなくなり、作業時間の短縮につながる。ま
た水栓周りにみずだまりが出来ることもなく衛生的であ
る。また使用者の使用状況を検知して自動で吐水の開閉
が出来るので、水の無駄遣いもなくなる上、水を改質す
るために使用する高価な薬剤などを無駄に使用しなくて
もよくなる。
【0014】上記課題を解決する為になされた請求項7
記載の発明は、請求項2記載の機能水生成装置におい
て、水質選択手段には使用者が所望の水質と吐水時間組
み合わせた吐水のコースを入力できる入力手段を備えた
ことを特徴とする。本発明に従えば、水質選択手段には
使用者が所望の水質や吐水時間またはそれらを組み合わ
せた吐水のコースを入力できる入力手段をを備えている
ので、使用者はあらかじめ、好みの吐水や吐水時間を入
力でき、実際に使用するたびに、自分で水質改質のため
の操作をしなくてもよいので煩雑な操作がいらなくな
る。また使用者の使用状況を検知して自動で吐水の開閉
が出来るので、水の無駄遣いもなくなる上、水を改質す
るために使用する高価な薬剤などを無駄に使用しなくて
もよくなる。また病院の看護婦や食品工場の食品取り扱
い者が院内感染や食中毒予防のために手洗いを行う場合
には、あらかじめ水質の種類と吐水時間が設定されてい
るので、人による手洗いによる洗浄誤差がなく衛生性が
高まる。
【0015】上記課題を解決する為になされた請求項8
記載の発明は、請求項2,3,7何れか一項記載の機能
水生成装置において、吐水切り替えまでの時間を使用者
に知らせる報知手段を備えたことを特徴とする。本発明
に従えば、吐水切り替えまでの時間を使用者に知らせる
ことが出来るので、病院の看護婦や食品工場の食品取り
扱い者は現在使用している水質の種類や時間を視覚的ま
たは聴覚的に知ることが出来るので、どの程度洗うこと
が必要なのかを自覚でき、人による手洗いによる洗浄誤
差がなく衛生性が高まる。また院内感染や食中毒予防の
ために手洗い行為を行っていることに対する目的意識づ
けができ、教育効果がある。
【0016】上記課題を解決する為になされた請求項9
記載の発明は、請求項1から2記載の機能水生成装置に
おいて、少なくとも二種類の流量調整が可能な流量調整
装置を備え、電気分解水および有機酸を添加した洗浄水
の吐水前または吐水後に洗浄水と異なる流量の吐水を吐
水口より吐水することを特徴とする。本発明に従えば少
なくとも二種類の流量調整が可能な流量調整装置を備
え、電気分解水および有機酸を添加した洗浄水の吐水前
または吐水後に洗浄水と異なる流量の吐水を吐水口より
吐水するので、吐水前後の配管にたまっていた水を捨て
水として排出したい場合、使用者が手洗いや洗顔時の洗
浄水と捨て水との区別ができ、間違えて捨て水を洗浄水
として使用することがない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。ここでは洗面化粧台を想定し
て説明するが、本発明はこの場合に限られず業務用手洗
い器やシャワー、足洗器などにも適用可能である。図1
は本発明の実施例を示す構成図を示す。
【0018】機能水生成装置110は複数の通水路をも
ち、第1通水路111には電解槽112を備え、電解槽
112の前段には制御部127の指令により開閉するバ
ルブ113,114により第2通水路115、第3通水
路116に分岐されており、第2通水路にはNaClなどの
電解質を供給する電解質添加装置117、第3通水路に
はアスコルビン酸などの有機酸を添加する有機酸添加装
置118を備えている。第1通水路と第3通水路の分岐
点の前段には少なくとも流量を2種類に調節可能な流量
調節装置が備わっている。第2通路115にある電解質
添加質装置117の後段には制御部127の指令により
開閉するバルブ120があり、第1通路111の電解槽
112の前段で第1通路111に合流するようになって
いる。第3通路116にある有機酸添加装置118の後
段には制御部127の指令により開閉するバルブ122
があり、第1通路111にある電解槽112の後段で流
出路137に合流するようになっている。尚、電解槽1
12の後段で、第3通水路116合流地点の前段には、
電解槽112で生成される強アルカリ性水を排出するた
め排水用の第5通水路135を分岐させるためのバルブ
134がある。第3通路116合流後の流出路137の
後段には水中の電気伝導度を検知する電気伝導度センサ
ー123があり、その後段には、流出路137から排水
用の第4通水路124に分岐させるための三方弁125
がある。
【0019】さらに流出路137の三方弁125の後段
には改質された水を吐出する吐出部126を備えてい
る。また機能水生成装置の制御部127と連動し、赤外
線や超音波やマイクロ波などのセンサーにより使用者1
33の使用状況を検知する検知手段128、吐出部12
6の開閉を制御する吐出開閉手段129、肌を洗浄する
ための水質を選択し、また装置の制御部の指令により使
用状況に応じて水質を切り替える水質選択手段130、
吐水部から吐水されている吐水に関する情報を使用者に
知らせる報知手段131を備えている。また制御部12
7は通水路にある電気伝導度センサー123の信号を受
け、吐水開閉手段129を作動させる。また制御部12
7はタイマー機能を持ち、センサー信号等により作動す
る。また水質選択手段130は入力手段132を備え、
使用者133が水道水、または電気分解により生成され
る次亜塩素酸含有水または電気分解により生成される強
酸性で有機酸を含有する水、または電気分解を行わず水
道水に有機酸を添加することで、水中の次亜塩素酸を除
去した水などの複数の水質を単独でまたは組み合わせて
選択できるようになっている。電気分解により生成され
る次亜塩素酸含有水はpHが5〜7の範囲の弱酸性で次亜塩
素酸を10ppm以上含有しており、皮膚上の細菌を除菌す
る効果がある。この水は入力手段132および報知手段
131では「除菌水」と報知される。また電気分解によ
り生成されるpH2以上3.8以下の強酸性で有機酸を10ppm
程度以上含有する水は、肌の余分な角質を除去する効果
がある。この水は入力手段132および報知手段131
では「角質除去水」と報知される。また水道水に有機酸
を添加することで、水中の次亜塩素酸を除去した水は、
皮膚への刺激が少ないという効果があり、入力手段13
2および報知手段131では「塩素除去水」と報知され
る。尚、水道水は入力手段132および報知手段131
では「水道水」と報知される。また使用者133は入力
手段132によりそれぞれ選択した水質の吐水時間や吐
水の順番などを選択できるようになっている。またいく
つかの水質の吐水の順番および吐水時間があらかじめ設
定されているモードも選択できるようになっている。
【0020】次に機能水生成装置110の動作を示すフ
ローを図2から図5に示す。使用者133は洗顔を行い
たい場合、水質選択手段130によりあらかじめ設定さ
れている洗顔用の吐水のコースを選択しても良いし、ま
た水質選択手段130に備わっている入力手段132
で、好みの水質と吐水時間などを入力しても良い。以下
の例では例えば、使用者133がはじめに機能水A(角
質除去水)を、Tn時間、続いて機能水B(脱塩素水)
をTm時間使用するように選択した場合についての動作
を示す。
【0021】使用者133は入力手段132により「角
質除去水」を選択しその吐水時間「Tn」を入力する。つ
いで、「脱塩素水」を選択し、その吐水時間「Tm」を
入力する(S101)。ここで入力とは、自分の好みの数字
を入力するのでもよいし、あらかじめ設定された数字を
選択するようにしてもよい。その後、使用者133が洗
顔動作にはいるために吐水部126に手を近づけると検
知手段128はそれを検知する(S102)。しかしながら、
水質が選択されたにもかかわらず、一定時間(t0)以上
手が検知されないとき(S103)は、使用者は使用する意志
がないと判断し、水質選択は解除される(S104)。検知手
段128が手を検知する(S102)と、制御部127からの
指令により、角質除去水生成動作が開始される(S105)。
すなわち第1通水路と第3通水路の分岐点の前段にある
流量調節装置が流量l1に調節される(S151)。第2通水
路115にある電解質添加装置117の前後にあるバル
ブ113、120が開き、水道水が第2通路115に流
入し、電解質添加装置117に充填されているNaClが通
水中に添加される。同時に第3通路116にある有機酸
添加装置118の前後にあるバルブ114、122が開
き、水道水が第3通路116に流入し、有機酸添加装置
118に充填されているアスコルビン酸が通水中に添加
される。さらに第2,第3通水路115,116を流れ
る通水は流出路137に合流される。同時に制御部12
7より電解層112に電流、電圧が印可され、電解層1
12に流入したNaCl含有の通水は電気分解され、pH3.
8以下の次亜塩素酸含有の強酸性水とpH10以上の強ア
ルカリ性水が生成される。pH10以上の強アルカリ性水は
電解層112通過後、排出用の第5通水路135を通じ
排出される。電解層112の後段で流出路137は第3
通路116と合流し、pH3.8以下の次亜塩素酸含有の強
酸性水は第3通路116から流入するアスコルビン酸添
加水と合流する。アスコルビン酸添加水と合流したpH3.
8以下の次亜塩素酸含有の強酸性水は、アスコルビン酸
により水中に残存する次亜塩素酸が還元され、pH3.8以
下のアスコルビン酸を含む角質除去用の水となる。
【0022】角質除去用の水は、生成開始から一定時間
(t1)は流量l1で吐水口から排出される(S106、S107)。
その間、報知手段131は吐水が「準備中」であること
を表示、または音や声で合図する(S152)。その後流出
路137先端部の吐水部126の前段にある電気伝導度
センサー123により所定の電気伝導度(μ0)に達し
ているかどうか確認される(S108)。通水中の電気伝導度
が所定の値(μ0)に達していないときは制御部127
を通じ、報知手段131にエラーまたは添加物の補充に
関する報知をするように指示される(S109)。ここで報
知する方法としては、例えば画面への表示や声または音
による方法をとることができる。次に電気伝導度が所定
の値に達していないときはバルブ113,120および
バルブ114,122、125は閉じられ、また制御部
127の指令により電解層112に印可された電流、電
圧は解除される(S110)。電気伝導度センサー123に
より、所定の電気伝導度(μ0)に達していることが確
認されると、第1通水路と第3通水路の分岐点の前段に
ある流量調節装置が流量l2に調節される(S153)。報知
手段131は「角質除去水」が吐水開始されることが表
示、または音や声で合図する(S111)。同時に制御部1
27のタイマー機能が作動し、あらかじめ設定されてい
る角質除去水の吐水時間(Tn)まで、吐水開始からの
時間をカウントしはじめる(S112)。そして、図3の吐水
on/offシーケンスに移行して、制御部127の指
令により、第4通水路124に通じる三方弁125は切
り替えられ、同時に吐水開閉手段129が作動し吐水部
126が解放され、角質除去水が吐水される(S113)。
【0023】次に検知手段128は使用者133が吐水
を使用しているかどうかを検知する(S114)。そして手な
どにより吐水が遮られている場合は使用者133が吐水
を使用中であると判断する(S115)。遮られていないと
きは使用者133が吐水を使用していないと判断(S116)
し、制御部127を通じて吐水開閉手段129を作動
し、吐水部126を閉める(S117)。このような検知手
段128が使用者133を検知することによる吐水の開
閉操作はタイマー機能によりカウントされている吐水開
始からの経過時間が、所定時間(Tn)に達するまで行
う。、また所定時間(Tn)に達するまでは、図4のお知
らせシーケンスに基づいて、使用者に残りの吐水時間を
知らせるため、残り時間が一定時間(ta、tb、tc)に達
した時には報知手段に、吐水の残り時間(ta、tb、tc)
が報知される(S119〜S125)。タイマー機能によりカウ
ントされている吐水開始からの経過時間が、所定時間
(Tn)に達した場合(S118)、角質除去水生成操作は終
了する(S127)。同時に制御部127は、報知手段13
1を通じ、表示や音や声などにより使用者133に現在
使用している吐水が次の吐水に切り替わることを知らせ
る(S129)。
【0024】次に脱塩素水生成動作を開始する(S128)。
すなわち第1通水路と第3通水路の分岐点の前段にある
流量調節装置が流量l1に調節される(S154)。第1通水
路111には水道水が通水し、電解層112の後段で第
3通路116から流入するアスコルビン酸添加水と合流
する。アスコルビン酸添加水と合流した水道水は、アス
コルビン酸により水中に残存する次亜塩素酸が還元さ
れ、「脱塩素水」となる。脱塩素水は、生成開始から一
定時間(t1)はは流量l1で吐水口から排出される(S13
0、S131)。また同時に、報知手段131は次の水質の準
備にはいったことを示す「準備中」の報知をするように
指示される(S132)。その後流出路137先端部の吐水部
126の前段にある電気伝導度センサー123により所
定の電気伝導度(μ1)に達しているかどうか確認され
る(S133)。通水中の電気伝導度が所定の値(μ1)に達
していないときは制御部127を通じ、報知手段131
にエラーまたは添加物の補充に関する報知をするように
指示する(S134)。電気伝導度が所定の値(μ1)に達
していないときはバルブ114、122、125は閉じ
られる(S135)。電気伝導度センサー123により、所
定の電気伝導度(μ1)に達していることが確認される
(S133)と、第1通水路と第3通水路の分岐点の前段に
ある流量調節装置が流量l2に調節される(S155)。報知
手段131は「脱塩素水」が吐水開始されることが表示
や音や声で合図する(S136)。同時に制御部127のタ
イマー機能が作動し、あらかじめ設定されている脱塩素
水の吐水時間(Tm)まで、吐水開始からの時間をカウ
ントしはじめる(S137)。そして、図3の吐水on/of
fシーケンスに移行して、制御部127の指令により、
第4通水路124に通じる三方弁125は閉じられ、同
時に吐水開閉手段129が作動し吐水部126が解放さ
れ、脱塩素水が吐水される(S113)。
【0025】次に検知手段128は吐水を使用している
かどうかを検知する(S114)。手などにより吐水が遮られ
ている場合は使用者133が吐水を使用中であると判断
する(S115)。遮られていないときは使用者133が吐
水を使用していないと判断(S116)し、制御部127を通
じて吐水開閉手段129を作動し、吐水部126を閉め
る(S117)。このような検知手段128が使用者133
を検知することによる吐水の開閉操作はタイマー機能に
よりカウントされている吐水開始からの経過時間が、所
定時間(Tm)に達するまで行う。、また所定時間(Tm)
に達するまでは、図4のお知らせシーケンスに基づい
て、使用者に残りの吐水時間を知らせるため、残り時間
が一定時間(ta、tb、tc)に達した時には報知手段に、
吐水の残り時間(ta、tb、tc)が報知される(S119〜S1
25)。タイマー機能によりカウントされている吐水開始
からの経過時間が、所定時間(Tm)に達した場合(S13
9)、制御部127は、報知手段131を通じ、表示や
音や声などにより使用者133に現在使用している吐水
が終了すること知らせる。(S141)。その後第1通水路
と第3通水路の分岐点の前段にある流量調節装置が流量
1に調節され(S156)、報知手段131を通じ、表示や
音や声などにより現在配管を洗浄中であること知らせる
(S157)。一定時間(t1)排出(S158)されたあと、脱塩素
水生成操作は終了する(S140)。
【0026】本実施例によれば、水質を変えるごとに自
分で水質改質のon/offをしなくてよく、手を差し出すだ
けで、使用者の動作状況を検知して、洗顔や手洗いの目
的に応じた効果的な複数類の水質が切り替わり、連続し
て使用することができる。また使用者の動作状況に応じ
て吐水のon/0ffがされるので、水の改質のために必要な
高価な薬剤や水道水の無駄がなくなる。また使用してい
る水質の種類や時間を視覚的または聴覚的に知ることが
出来るので、どの程度洗うことが必要なのかを自覚で
き、より効果的な洗浄が可能となる。本実施例では、有
機酸としてアスコルビン酸を含有する電気分解水を使用
したが、有機酸はアスコルビン酸以外のクエン酸などの
有機酸を含有しても良いし、それ以外の有機酸でも良
い。
【0027】次に機能水生成装置110の動作を示す別
のフローを図6から図7に示す。使用者133は洗顔を
行いたい場合に、はじめに機能水A(角質除去水)を、
T1回、続いて機能水B(脱塩素水)をT2回使用するよ
うに選択した場合についての動作を示す。
【0028】使用者133は入力手段132により「角
質除去水」を選択しその使用回数「N1」を入力する。
ついで、「脱塩素水」を選択し、その使用回数「M1」
を入力する(S201)。その後、使用者133が洗顔動作
にはいるために吐水部126に手を近づけると検知手段
128はそれを検知する(S202)。しかしながら、水質が
選択されたにもかかわらず、一定時間(t0)以上手が検
知されないとき(S203)は、使用者は使用する意志がない
と判断し、水質選択は解除される(S204)。検知手段12
8が手を検知する(S202)と、制御部127からの指令に
より、角質除去水生成動作が開始される(S205)。アスコ
ルビン酸リッチの角質除去用の水は、生成開始から一定
時間(t1)は排出される(S206、S207)。その後流出路1
37先端部の吐水部126の前段にある電気伝導度セン
サー123により所定の電気伝導度(μ0)に達してい
るかどうか確認される(S208)。通水中の電気伝導度が所
定の値(μ0)に達していないときは制御部127を通
じ、報知手段131はエラーまたは添加物の補充に関す
る報知をするように指示される(S209)。電気伝導度が
所定の値(μ0)に達していないときは角質除去水の生
成は停止される(S210)。電気伝導度センサー123に
より、所定の電気伝導度(μ0)に達していることが確
認される(S208)と、報知手段131は「角質除去水」が
吐水開始されることを表示や音や声で合図する(S21
1)。また、使用者が行う洗顔回数(吐水使用回数)を
カウントするためのカウンターが初期化される(S21
2)。同時に制御部127のタイマー機能が作動し、あ
らかじめ設定されている動作継続時間(T2)まで、吐
水開始からの時間をカウントしはじめる(S213)。そして
図6の吐水on/offシーケンスに移行して、吐水開
閉手段129が作動し吐水部126が解放され、角質除
去水が吐水される(S214)。
【0029】次に検知手段128は吐水を使用している
かどうかを検知する(S215)。手で吐水が遮られている場
合は使用者133が吐水を使用中であると判断する(S2
16)。遮られていないときは使用者133が吐水を使用
していないと判断(S217)し、制御部127を通じて吐水
開閉手段129を作動し、吐水部126を閉める(S21
8)。また吐水部126が閉まることで、洗浄が1回終
了したと判断し、カウンターに1(N=N+1)をたしてい
く(S219)。このような検知手段128が使用者133
を検知することによる吐水の開閉操作は、カウントされ
ている吐水開閉の回数が、所定の回数(N1)に達するま
で行う。しかしながら、吐水開閉がN1に達していない場
合でも、あらかじめ設定している動作継続時間(T2)以
上時間が経過した場合は、使用者は使用する意志がない
と判断し、水質選択は解除される(S221,222)。カウント
されている吐水開閉の回数が、所定の回数(N1)に達し
た場合(S220)、角質除去水生成操作は終了する(S22
3)。同時に制御部127は、報知手段131を通じ、
表示や音や声などにより使用者133に現在使用してい
る吐水が次の吐水に切り替わることを知らせる(S22
5)。
【0030】次に脱塩素水生成動作が開始される(S224)
と脱塩素水は、生成開始から一定時間(t1)は排出され
る(S226、S227)。また同時に、報知手段131に次の水
質の準備にはいったことを示す「準備中」の報知をする
ように指示する(S228)。その後流出路137先端部の吐
水部126の前段にある電気伝導度センサー123によ
り所定の電気伝導度(μ1)に達しているかどうか確認
される(S229)。通水中の電気伝導度が所定の値(μ1)
に達していないときは制御部127を通じ、報知手段1
31にエラーまたは添加物の補充に関する報知をするよ
うに指示する(S230)。その場合は脱塩素水の生成は停
止される(S231)。電気伝導度センサー123により、
所定の電気伝導度(μ1)に達していることが確認され
る(S229)と、報知手段131は「脱塩素水」が吐水開始
されることを表示や音や声で合図する(S232)。また、
使用者が行う洗顔回数(吐水使用回数)をカウントする
ためのカウンターが初期化される(S233)。同時に制御
部127のタイマー機能が作動し、あらかじめ設定され
ている動作継続時間(T3)まで、吐水開始からの時間
をカウントしはじめる(S234)。そして図6の吐水on/
offシーケンスに移行して、に吐水開閉手段129が
作動し吐水部126が解放され、脱塩素水が吐水される
(S214)。
【0031】使用者133が吐水を使用し始めると、検
知手段128は吐水を使用しているかどうかを検知する
(S215)。手で吐水が遮られている場合は使用者133が
吐水を使用中であると判断する(S216)。遮られていな
いときは使用者133が吐水を使用していないと判断(S
217)し、制御部127を通じて吐水開閉手段129を作
動し、吐水部126を閉める(S218)。また吐水部12
6が閉まることで、洗浄が1回終了したと判断し、カウ
ンターに1(N=N+1)をたしていく(S219)。このよ
うな検知手段128が使用者133を検知することによ
る吐水の開閉操作は、カウントされている吐水開閉の回
数が、所定の回数(M1)に達するまで行う(S241)。し
かしながら、吐水開閉がM1に達していない場合でも、あ
らかじめ設定している動作継続時間(T3)以上時間が経
過した場合は、使用者は使用する意志がないと判断し、
水質選択は解除される(S242,243)。カウントされている
吐水開閉の回数が、所定の回数(M1)に達した場合(S2
41)、脱塩素水生成操作は終了する(S244)制御部12
7は、報知手段131を通じ、表示や音や声などにより
使用者133に現在使用している吐水が終了すること知
らせる。(S245)。尚、本実施例では吐水の閉回数をカ
ウントしたが、開回数をカウントしても良い。
【0032】本実施例によれば、水質を変えるごとに自
分で水質改質のon/offをしなくてよく、手を差し出すだ
けで、使用者の動作状況を検知して、洗顔や手洗いの目
的に応じた効果的な複数類の水質が切り替わり、連続し
て使用することができる。また使用者の動作状況に応じ
て吐水のon/0ffがされるので、水の改質のために必要な
高価な薬剤や水道水の無駄がなくなる。本実施例によれ
ば、水質を変えるごとに自分で水質改質のon/offをしな
くてよく、手を差し出すだけで、使用者の動作状況を検
知して、洗顔や手洗いの目的に応じた効果的な複数類の
水質が切り替わり、連続して使用することができる。ま
た使用者の動作状況に応じて吐水のon/0ffがされるの
で、水の改質のために必要な高価な薬剤や水道水の無駄
がなくなる。また使用している水質の種類や時間を視覚
的または聴覚的に知ることが出来るので、どの程度洗う
ことが必要なのかを自覚でき、より効果的な洗浄が可能
となる。
【0033】図8には電気分解により生成されるpH3.8
以下の強酸性で有機酸10ppm程度以上含有する水の角質
除去効果を示す実施例を示した。試験水は以下の実験条
件で電気分解水を作成後、アスコルビン酸濃度が10pp
m、100ppmになるように濃度調整した。 電解質を有する水溶液の条件:食塩水1000ppm 電解槽の条件:電極材質 白金イリジウム混合合金 大きさ 10cm×5cm 電極間隔 0.5mm 給水条件:流入量 4リットル/分、弱酸性水流量1リットル/分、アル カリ性水流量3リットル/分 電解電力:100W 電解電流:7A 水道水:pH7、次亜塩素酸濃度0.5ppm 水温:25℃ 試験水の水質:pH2.5、アスコルビン酸10ppm pH2.5、アスコルビン酸100ppm pH3.5、アスコルビン酸10ppm pH3.5、アスコルビン酸100ppm pH4.5、アスコルビン酸10ppm pH4.5、アスコルビン酸100ppm 試験方法は特開平9−124431を参考にして、以下
のような試験方法で洗顔を行った。尚、モニターはそれ
ぞれの試験水ごとに15名で行った。 (1)各種試験水1リットル入りのボールを2つ用意す
る。 (2)手からの剥離の影響をなくすために、はじめに石
鹸での手洗いを行う。(石鹸で15秒間のもみ洗い、30秒
間すすぎ) (3)被験者は1つめのボールで5回、2つめのボールで
10回の洗顔を行う。 (4)洗顔後のそれぞれの試験水中の浮遊物を0.45μフ
ィルターで濾過し、110℃ヒーターで2h乾燥後、室温で3
0分放置し、電子天秤で重量測定を行う。 (5)比較として水道水でも同様に行う。 剥離量は2つ目のボールの試験水中の浮遊物の重量とし
た。図7に試験結果を示した。pH2.5、3.5かつアスコ
ルビン酸の濃度が10ppm以上で、水道水に較べ剥離効果
が高かった。しかしながらpH4.5でかつアスコルビン酸
の濃度が10ppm以上の場合は水道水に較べ、剥離効果に
有意な差は見られなかった。尚、それぞれの試験水での
水中浮遊物は赤外分光分析により、ケラチン(角質)で
あることを確認した。以上の結果から、pH3.5以下で、
アスコルビン酸を含有する電気分解水は角質剥離効果が
あることがわかった。尚、αヒドロキシ酸やグリコール
酸などは低pHで角質剥離効果を示すことが知られてお
り、肌の代謝を促進すると言われている。皮膚科領域で
はにきび治療や色素沈着などの改善に、また美容分野で
は肌の代謝を促進し、しわの改善などに使用されてい
る。pH3.5以下で、アスコルビン酸を含有する電気分解
水の角質剥離効果もそれらと同様のものと考えられる。
このようにpH3.5以下で、アスコルビン酸を含有する電
気分解水を肌の洗浄に使用することで、古い角質の除去
が可能となることがわかった。しかしながら、電気分解
により生成される電気分解水は、給水される水道水の水
質に影響を受け、pHが地域ごとに異なる。またpH2.
0以下の強酸性は皮膚に刺激が強いことがいわれている
ため、本実施例においてはpHの範囲は2.0〜3.8に設定し
た。
【0034】本実施例では、pH3.5以下で、アスコルビ
ン酸を含有する電気分解水を使用したが、アスコルビン
酸以外のクエン酸などの有機酸を含有しても良い。
【0035】図9および図10に電気分解により生成さ
れる次亜塩素酸含有水の除菌性を示す実施例を示す。実
験条件は以下の通りである。 電解質を有する水溶液の条件:食塩水1000ppm 電解槽の条件:電極材質 白金イリジウム混合合金 大きさ 10cm×5cm 電極間隔 0.5mm 給水条件:流入量 4リットル/分、弱酸性水流量3リットル/分、アル カリ性水流量1リットル/分 電解電力:100W 電解電流:7A 水道水:pH7、次亜塩素酸濃度0.5ppm 水温:25℃ 次亜塩素酸濃度検出方法:DPD法 試験に使用した酸性水の性質:pH3,6,8、次亜塩素酸濃度20ppm 比較:薬用石鹸洗浄 試験は以下の方法で、手洗いを行った場合の除菌効果を
調べた。 (1)手指付着菌として、黄色ブドウ球菌を用い、ソイ
ビーン・カゼイン・ダイジェスト液体培地5mlで37℃,16
時間培養後、107〜108CFU/mlに調整したものを用いた。 (2)はじめに水道水で15秒間予洗いを行いペーパータ
オルで水分をふき取った。次に回収後の菌数が105CFU/h
and程度になるように指標菌0.1mlを手指に塗布後、2分
間乾燥し指標菌を固定した。 (3)各試験水で30秒間手指洗浄を行った。洗浄後はペ
ーパータオルで水分をふき取り、回収液として0.1%チ
オ硫酸ナトリウム水溶液5mlを使用し、滅菌ガーゼで手
指に残存している指標菌を回収し、培養した。尚、各試
験水での手指洗浄は5回程繰り返し行った。 (4)指標菌を付着乾燥後、手指洗浄を行わずにそのま
ま手指から指標菌を回収したものを手指洗浄前菌数とし
た。 (5)試験水のかわりに水道水を使用し同様の操作を行
った。 (6)石鹸洗浄と比較するために、殺菌成分としてトリ
クロカルバン、トリクロサンの入った市販の液体薬用石
鹸と水道水で手指洗浄を行い同様の操作を行った。 (7)液体薬用石鹸での手洗いは15秒間擦り洗い後、15
秒間水道水ですすぎを行った。 尚、手指洗浄による除菌効果の指標として、以下のよう
な生残率を求めた。生残率が低いほど除菌効果が高いこ
とを示す。 生残率=Log10N/N0 (N:手指洗浄後菌数,N0:手指洗浄前菌数) 図9に各種試験水での生残率を、図10に各試験水を使
用した場合の生残率についての検定結果示した。pHが
3の場合は薬用石鹸洗浄に較べ生残率は低かった。pH
6の場合は、薬用石鹸での洗浄と生残率に有意な差はな
く、pH8の場合は薬用石鹸洗浄に較べ生残率は高かっ
た。本実施例からは、pHが3,6の場合に石鹸洗浄と
同等又はそれ以上の除菌効果が認められている。しかし
ながら、図からpHが3.5以下の場合は角質への影響が
考えられ、例えば、病棟や食品工場などで院内感染や食
中毒を予防するため頻回な手洗いを行いたい場合には、
角質への影響が少なく除菌効果が高い方が望ましい。そ
こで、除菌効果のある水はpH6前後、薬用石鹸洗浄と同
等の除菌効果がある20ppm程度の次亜塩素酸が望まし
い。しかしながら、電気分解により生成される電気分解
水は、給水される水道水の水質に影響を受け、pHや次
亜塩素酸濃度が地域ごとに異なる。そこで、地域による
誤差を考慮し、除菌効果のある電気分解水はpHが5〜7で
次亜塩素酸を10〜20ppm程度含有するように設定した。
【0036】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明は使用者の
使用状況を検知することで、洗顔や手洗いの目的に応じ
た複数種の生成水が切り替わり、またそれにより無駄な
水を減らす事が出来る機能水生成装置を提供することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例を示す図であり、本発明の構成
図を示す。
【図2】 第2の実施例を示す図であり、本発明のフロ
ー図を示す。
【図3】 第2の実施例のフロー図(その2)を示す。
【図4】 第2の実施例のフロー図(その3)を示す。
【図5】 第2の実施例のフロー図(その4)を示す。
【図6】 第3の実施例を示す図であり、本発明のフロ
ー図を示す。
【図7】 第3の実施例のフロー図(その2)を示す。
【図8】 第4の実施例を示す図であり、強酸性で有機
酸を含有する水の角質除去効果を示す。
【図9】 第5の実施例を示す図であり、次亜塩素酸含
有水の殺菌効果を示す。
【図10】 第6の実施例を示す図であり、次亜塩素酸
含有水の殺菌効果を示す。
【符号の説明】
110:機能水生成装置 111:第1通水路 112:電解槽 113:バルブ 114:バルブ 115:第2通水路 116:第3通水路 117:電解質添加質装置 118:有機酸添加装置 120:バルブ 122:バルブ 123:電気伝導度センサー 124:第4通水路 125:三方弁 126:吐出部 127:制御部 128:検知手段 129:吐出開閉手段 130:水質選択手段 131:報知手段 132:入力手段 133:使用者 134:バルブ 135:第5通水路 136:流量調節装置 137:流出路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61L 2/18 A61L 2/18 (72)発明者 古賀 逸尚 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 高木 敏宏 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 大島 功治 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 西山 修二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 三津 愛子 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4C058 AA28 AA29 BB07 CC06 JJ07 JJ08 4D061 DA03 DB07 EB01 EB02 EB04 EB31 EB37 EB38 EB39 ED12 FA12 GA20 GA21 GB20 GC02 GC05 GC11 GC12 GC14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一対の電極を備え、第1通水
    路を経て供給された水道水を電気分解し、陽極側の酸性
    水を取り出して吐水部へと向かう流出路へ供給可能な電
    解槽と、前記第1通水路へ第2通水路によって連通し、
    前記第1通水路への電解質の添加有無を切換え可能な電
    解質添加装置と、前記第1通水路から分岐して前記流出
    路へ合流する第3通水路に設けられ、この第3通水路を
    流れる水道水へ有機酸の添加を行う有機酸添加装置と、
    を有した機能水生成装置であって、前記電解質を添加し
    て電解槽で電気分解することによって得られた弱酸性の
    次亜塩素酸含有の洗浄水と、前記電解質を添加して電解
    槽で電気分解することによって得られた強酸性水へ有機
    酸を添加した洗浄水と、前記電解槽を運転させずに水道
    水へ有機酸を添加した洗浄水と、を選択して前記吐水部
    から吐水できることを特徴とする機能水生成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の機能水生成装置におい
    て、水質の異なる洗浄水を複数選択できる水質選択手段
    を有し、選択された複数の水質の洗浄水を自動で順番に
    切り替え可能であることを特徴とする機能水生成装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の機能水生成装置におい
    て、吐水開始からの時間を検知することにより、水質の
    異なる洗浄水を順番に切り替え可能であることを特徴と
    する機能水生成装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の機能水生成装置におい
    て、使用者の使用状況を検知する検知手段を有し、使用
    者の使用状況を検知することで水質の異なる洗浄水を順
    番に切り替え可能であることを特徴とする機能水生成装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の機能水生成装置におい
    て、吐水部の開閉を自動で行う吐水開閉手段を備え、使
    用者の使用状況を検知する検知手段は吐水部の開閉回数
    を検知することにより、使用者の使用状況を判断するこ
    とを特徴とする機能水生成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の機能水生成装置におい
    て、弱酸性の次亜塩素酸含有の洗浄水は10ppm以上の次
    亜塩素酸を含有しており、強酸性水へ有機酸を添加した
    洗浄水強はpH2.0以上3.8以下の強酸性で有機酸を含有
    することを特徴とする機能水生成装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の機能水生成装置におい
    て、水質選択手段には使用者が所望の水質と吐水時間組
    み合わせた吐水のコースを入力できる入力手段を備えた
    ことを特徴とする機能水生成装置。
  8. 【請求項8】 請求項2,3,7何れか一項記載の機能
    水生成装置において、吐水切り替えまでの時間を使用者
    に知らせる報知手段を備えたことを特徴とする機能水生
    成装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から2記載の機能水生成装置に
    おいて、少なくとも二種類の流量調整が可能な流量調整
    装置を備え、電気分解水および有機酸を添加した洗浄水
    の吐水前または吐水後に洗浄水と異なる流量の吐水を吐
    水口より吐水することを特徴とする機能水生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008237978A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Fuji Iryoki:Kk 電解水生成装置
WO2022009858A1 (ja) * 2020-07-08 2022-01-13 Wota株式会社 手洗い装置、方法、及びプログラム

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