JP2003169986A - ミシンフレーム及びミシンフレームを備えたミシン - Google Patents

ミシンフレーム及びミシンフレームを備えたミシン

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JP2003169986A
JP2003169986A JP2002277140A JP2002277140A JP2003169986A JP 2003169986 A JP2003169986 A JP 2003169986A JP 2002277140 A JP2002277140 A JP 2002277140A JP 2002277140 A JP2002277140 A JP 2002277140A JP 2003169986 A JP2003169986 A JP 2003169986A
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wall
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bed
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Kaoru Sakakibara
薫 榊原
Tadashi Kimura
忠 木村
Takeshi Oki
武 黄木
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Brother Industries Ltd
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
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    • D05B73/00Casings
    • DTEXTILES; PAPER
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベッド部と脚柱部とアーム部とが合成樹脂に
より一体的に成形されていながらも剛性に優れたミシン
フレーム等を提供すること。 【解決手段】 ベッド部8と、そのベッド部8に立設さ
れた脚柱部7と、その脚柱部7からベッド部8上方に張
り出すアーム部6との3つの主要部分が、合成樹脂によ
り一体的に成形されたミシンフレーム1において、ミシ
ンの正面または背面を構成する外部パネル壁250、2
52の略全領域にわたって、外部パネル壁250、25
2から起立して形成された外壁補強リブ80、180を
配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベッド部と、その
ベッド部に立設された脚柱部と、その脚柱部からベッド
部上方に張り出すアーム部との3つの主要部分が、合成
樹脂により一体的に成形されたミシンフレーム、及びこ
れを備えたミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ミシンは、スムーズな縫目形成動作がで
きることが必要である。スムーズな縫目形成動作を実現
するためには、ミシンの針の上下往復動により発生する
針先の振動や、それに伴って発生するミシンフレームの
変形による針先の変位をできるだけ小さくしなければな
らない。なぜなら、針先の振動や変位が大きいと、ミシ
ンのベッド部に配置された糸輪捕捉器の剣先が、針の上
下往復動により形成される上糸の糸輪を捕捉できず、適
切に縫い目が形成されなくなるからである。これを防ぐ
ためには、糸輪捕捉器の剣先と上下往復動される針との
出合い位置を常に適正に保持する必要がある。従って、
ミシンには、針が加工布を刺通した際の反力による変位
を防止できる高い剛性が要求される。このため、従来の
ミシンでは、ミシンカバーの内部に設けられた高剛性の
金属製フレームに、針の上下往復動機構及び糸輪捕捉器
を含む縫目形成機構を取り付ける構造が採用されてい
る。
【0003】しかし、このような構造のミシンでは、コ
スト低減や軽量化という要請に応えることは困難であ
る。なぜなら、ミシンフレームは、高い剛性を得るため
に堅固な箱型の構造が採られているところ、ミシンフレ
ームに形成された小さな開口からその内側に縫目形成機
構を格納しなければならないため、ミシンの組立作業は
相当な熟練を要し、作業コストの上昇が避けられないか
らである。また、ミシンフレームは、高い剛性を得るた
めに鋳鉄やアルミニウム等の金属材料により形成されて
いるので、比較的重量物となってしまうからである。
【0004】そこで、コスト低減や軽量化という要請に
応えることができるミシンフレームとして、図16に示
されるような、一側面が開放され断面がコの字状に形成
されたアーム部302と脚柱部303とベッド部304
を合成樹脂によって一体成形し、脚柱部303とベッド
部304とが連結される部分のベッド部304側に、ベ
ッド部304の開放面の上部と下部とをつなぐ補強板3
01を固定して設けたミシンフレーム300が提案され
ている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平11−137880号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ミシンフレーム300では、従来の金属製フレームと比
較すると剛性が著しく低下してしまうという問題があっ
た。具体的には、図16に示すように、アーム部302
の先端付近の針の上下往復動に伴い、針の往復する線上
にかかる負荷により、ミシンフレーム300のアーム部
302における垂直方向に振動が生じると共に、脚柱部
303の上部においても水平方向にいわゆる尻振り現象
が生じる。これは、針の上下往復動によりアーム部30
2にねじれ変形が生じ、これに伴って脚柱部303及び
ベッド部304にもねじれ変形が生じるため、脚柱部3
03の上部の尻振り現象を引き起こすものと考えられ
る。このようなことから、上記のミシンフレーム300
では、依然として十分な剛性を得ることができず、これ
を用いたミシンではスムーズな縫目形成動作ができなか
った。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、ベッド部と脚柱部とアーム
部とが合成樹脂により一体的に成形されていながらも剛
性に優れたミシンフレーム、及びこのようなミシンフレ
ームを備えたミシンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記のよ
うな課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発
明は、ベッド部と、そのベッド部に立設された脚柱部
と、その脚柱部から前記ベッド部上方に張り出すアーム
部との3つの主要部分が、合成樹脂により一体的に成形
されたミシンフレームにおいて、ミシンの正面または背
面を構成する外部パネル壁の略全領域にわたって、前記
外部パネル壁から起立して形成された外壁補強リブを配
設したことを特徴とする。
【0009】これにより、ミシンフレームの外部パネル
壁の剛性が十分に確保されるので、針の上下往復動によ
りアーム部の外部パネル壁に生じるねじれ変形や、アー
ム部のねじれ変形に伴って生じる脚柱部及びベッド部の
外部パネル壁のねじれ変形を最小限に抑えることができ
る。
【0010】従って、このミシンフレームを用いたミシ
ンであれば、針の上下往復動が行われても、ミシンフレ
ームの垂直方向に発生する振動や水平方向に発生する尻
振り現象を防止することができるので、スムーズな縫目
形成動作が可能になる。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のミシンフレームと同様の構成を備え、さらに、前記外
壁補強リブは、前記外部パネル壁の縦方向及び横方向に
伸びて多数の隔室状部分を形成するように配設されてい
ることを特徴とする。
【0012】これにより、外壁補強リブの高さを、ミシ
ンフレームの内部に縫目形成機構を収容するためにあま
り高くすることができなくても、外部パネル壁の剛性を
より一層十分に確保することができる。
【0013】従って、このミシンフレームを用いたミシ
ンであれば、針の上下往復動が行われても、ミシンフレ
ームの垂直方向に発生する振動や水平方向に発生する尻
振り現象を防止することができるので、スムーズな縫目
形成動作が可能になる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のミシンフレームと同様の構成を備え、さらに、前記多
数の隔室状部分の中で、面積が広い隔室状部分を形成す
る前記外壁補強リブは、面積が狭い隔室状部分より、前
記外部パネル壁から起立した高さが高いことを特徴とす
る。
【0015】これにより、ミシンフレームの内部に収容
される部品の大きさ・形状や、ミシンフレームのデザイ
ン上の要請により、外壁補強リブの高さが部分ごとに不
均一になっても、外壁補強リブの高さが高い部分につい
ては隔室状部分の面積を広くし、外壁補強リブの高さが
低い部分については隔室状部分の面積を狭くすること
で、外部パネル壁の剛性を全体で均一化することができ
る。そうすると、外部パネル壁の特定部分に応力が集中
することが防止されるので、ミシンフレーム全体として
は十分な剛性を確保できることになる。
【0016】従って、このミシンフレームを用いたミシ
ンであれば、針の上下往復動が行われても、ミシンフレ
ームの垂直方向に発生する振動や水平方向に発生する尻
振り現象を防止することができるので、スムーズな縫目
形成動作が可能になる。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項1から請
求項3のいずれかに記載のミシンフレームと同様の構成
を備え、さらに、前記ベッド部及び前記アーム部におい
て縫目形成機構が収納される収納部分に形成された前記
外壁補強リブは、その収納部分以外の他の部分より、前
記外部パネル壁から起立した高さが低いことを特徴とす
る。
【0018】従って、ミシンフレームの外部パネル壁の
剛性を確保して振動や尻振り現象を防止すると共に、そ
のアーム部及びベッド部の内部に縫目形成機構を収容す
ることができる。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項2から請
求項4に記載のミシンフレームと同様の構成を備え、さ
らに、前記ベッド部及び前記アーム部において縫目形成
機構が収納される収納部分に形成された前記外壁補強リ
ブにより形成された前記隔室状部分の面積は、その収納
部分以外の他の部分の前記隔室状部分の面積より狭いこ
とを特徴とする。
【0020】これにより、縫目形成機構の収納部分は外
壁補強リブの高さを高くすることができないところ、そ
の外壁補強リブにより形成された隔室状部分の面積を狭
くすることで、その収納部分の外部パネル壁の剛性を他
の部分の外部パネル壁と同等にすることができる。そう
すると、外部パネル壁の特定部分に応力が集中すること
が防止されるので、ミシンフレーム全体としては十分な
剛性を確保できることになる。
【0021】従って、このミシンフレームを用いたミシ
ンであれば、針の上下往復動が行われても、ミシンフレ
ームの垂直方向に発生する振動や水平方向に発生する尻
振り現象を防止することができるので、スムーズな縫目
形成動作が可能になる。
【0022】請求項6に記載の発明は、請求項1から請
求項5のいずれかに記載のミシンフレームと同様の構成
を備え、さらに、ミシンフレームは、縫目形成機構が取
り付けられるフレーム本体と、そのフレーム本体に結合
されて前記縫目形成機構を被覆するフレームカバーとか
らなり、少なくとも前記フレーム本体に前記外壁補強リ
ブを設けたことを特徴とする。
【0023】従って、振動を発生する縫目形成機構が取
り付けられるフレーム本体の剛性が十分に確保されるた
め、ミシンフレームの垂直方向に発生する振動や水平方
向に発生する尻振り現象を防止することができるので、
スムーズな縫目形成動作が可能になる。
【0024】請求項7に記載の発明は、請求項1から請
求項6のいずれかに記載のミシンフレームを備えたミシ
ンであることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】[ミシンの全体構造]以下、本発
明の実施の形態について図面を参照して説明する。ま
ず、実施形態に係るミシンフレームを備えたミシンの全
体構造について、図1及び図2を参照して説明する。図
1は、実施形態に係るミシンフレーム1を備えたミシン
の全体構造を示す正面図であり、図2は、実施形態に係
るミシンフレーム1を備えたミシンの全体構造を示す側
面図である。
【0026】ミシンフレーム1は、ベッド部8と、その
ベッド部8に立設された脚柱部7と、その脚柱部7から
ベッド部8上方に張り出すアーム部6との3つの主要部
分が、全体として略コ字状を形成するように、合成樹脂
により一体的に成形されている。このミシンフレーム1
は、針16の上下往復動機構及び糸輪捕捉器を含む縫目
形成機構を支持すると共に、そのままミシンの外殻を構
成している。つまり、このミシンフレーム1では、縫目
形成機構を取り付けるための金属製フレームが不要とな
っている。従って、従来のように、金属製フレームに縫
目形成機構を取り付け、その上から樹脂カバーで被覆す
る構成と比較すると、構成の単純化、大幅な軽量化を図
ることができる。なお、合成樹脂の成形方法としては、
周知の射出成形法等を用いることができる。
【0027】ミシンフレーム1に用いられる合成樹脂材
料としては、スチレン系樹脂等の非結晶性の熱可塑性樹
脂、具体的には、アクリロニトリルブタジエンスチレン
共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、
アクリロニトリルアクリレートスチレン、アクリロニト
リルエチレンスチレン、塩素化アクリロニトリルポリエ
チレンスチレン等を用いることができ、これらを単独
で、あるいは混合物として用いることができる。この中
でも、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体を
主成分とし、タルクあるいはガラスビーズ等の無機の添
加剤を添加した樹脂組成物が、剛性及び熱膨張係数の点
で好適である。また、このような材料を用いると、その
ままでも十分な美観を呈するため、後工程で塗装をする
ことが不要になる。
【0028】アーム部6は、上糸を担持した針16を上
下往復動させる上機構ユニット3を支持するものであ
る。この上機構ユニット3は、ミシンの駆動源であるモ
ータ2により発生した回転運動をクランク機構により往
復運動に変換して針16に伝達するものである。また、
上機構ユニット3は、金属製の上フレーム11に取り付
けられた主軸12、天秤クランク13、針棒ホルダ1
4、針棒15、天秤支え軸17等からなる。なお、上フ
レーム11は、ミシンフレーム1に複数個のネジにて直
接取り付けられている。
【0029】ここで、上機構ユニット3の作用について
説明すると、モータ2により発生された回転駆動力は、
モータベルト36を介して大プーリ35に伝達される。
そして、大プーリ35に伝達された回転駆動力は、軸受
け32、32により回転可能に支持された上伝導軸3
1、及び上伝導軸31と継ぎ手を介して連結された主軸
12を介して天秤クランク13に伝達される。この天秤
クランク13に伝達された回転運動は、針棒クランクロ
ッドの働きにより、針棒ホルダ14により上下往復動可
能に支持された針棒15の往復運動に変換され、針16
に伝達されるのである。
【0030】脚柱部7は、その上端部にてアーム部6を
片持ち支持すると共に、その下端部にてベッド部8に連
結されている。脚柱部7の内部には、モータ2からの回
転駆動力をアーム部6内の上機構ユニット3及びベッド
部8内の下機構ユニット4に伝達するための動力伝達手
段5が設けられている。動力伝達手段5は、モータ2、
大プーリ35、モータベルト36、プーリ38、プーリ
39、タイミングベルト41等からなる。この動力伝達
手段5は、ミシンフレーム1に直接取り付けられてい
る。
【0031】ここで、動力伝達手段5の作用について説
明すると、脚柱部7の下方に固定されたモータ支持金具
33により支持されたモータ2から供給された回転駆動
力は、モータベルト36を介して大プーリ35に伝達さ
れる。そして、大プーリ35に伝達された回転駆動力
は、軸受け32、32により回転可能に支持された上伝
導軸31に伝達される。この回転運動は、上記のよう
に、主軸12を介して上機構ユニット3に伝達される
が、一方で下機構ユニット4にも伝達される。すなわ
ち、上伝導軸31のほぼ中央部分にはプーリ39が固着
されており、プーリ39に伝達された回転運動は、タイ
ミングベルト41を介してベッド部8に配置されたプー
リ38に伝達される。そして、プーリ38には、軸受け
32により回転可能に支持された下伝導軸37が連結さ
れているので、プーリ38の回転運動により下伝導軸3
7も上伝導軸31の回転に同期して回転されることにな
る。
【0032】ベッド部8は、その一端部にて脚柱部7が
立設され、上下動される針の上糸の糸輪を捕捉して縫い
目を形成するための糸輪捕捉器としての釜23を支持す
るものである。ベッド部8の内部には、釜23を針16
の上下往復動と同期させて回転駆動するための下機構ユ
ニット4が設けられている。この下機構ユニット4は、
金属製の下フレーム20に取り付けられた下軸21、ヘ
リカルギヤ22、釜23、ヘリカルギヤ24、下伝導軸
37等からなる。なお、下フレーム20は、ミシンフレ
ーム1に複数個のネジにて直接取り付けられている。
【0033】ここで、下機構ユニット4の作用について
説明すると、タイミングベルト41を介してプーリ38
に伝達された回転運動は、軸受け32により回転可能に
支持された下伝導軸37、及び下伝導軸37と継ぎ手を
介して連結され、軸受け25、25により回転可能に支
持された下軸21を介してヘリカルギヤ22(図2参
照)に伝達される。なお、図2に示すように、下軸21
にはヘリカルギヤ22が固着されている。一方、下フレ
ーム20には水平面内を回転する釜23が固定された釜
軸が回転可能に支持され、その釜軸にはヘリカルギア2
2とかみ合うヘリカルギヤ24が固着されている。従っ
て、下軸21が回転すると、ヘリカルギヤ22、24を
介して釜23が回転することになる。このとき、釜23
の剣先が上下往復動される針16の針先と同期して、針
16に担持される上糸の糸輪を捕捉できるようになって
いる。[ミシンフレーム]上記のような構成を採用した
ミシンにおいて、スムーズな縫目形成動作を実現するた
めには、針16の上下往復動により発生する針先の振動
や、それに伴って発生するミシンフレーム1の変形によ
る針先の変位をできるだけ小さくしなければならない。
なぜなら、針先の振動や変位が大きいと、ベッド部8に
配置された釜23の剣先が、針16の上下往復動により
形成される上糸の糸輪を捕捉できず、適切に縫い目が形
成されなくなるからである。これを防ぐためには、回転
駆動される釜23の剣先と、上下往復動される針16と
の出合い位置を常に適正に保持する必要がある。従っ
て、ミシンフレーム1には、針が加工布を刺通した際の
反力による変形(変位)を防止できる高い剛性が要求さ
れる。しかしながら、合成樹脂により一体的に成形され
たミシンフレームでは十分な剛性を確保することが困難
であるので、本実施形態に係るミシンフレーム1では、
十分な剛性を確保するために種々の構成を採用してい
る。
【0034】図2に示すように、ミシンフレーム1は、
その側面のほぼ中央部(図中の一点鎖線部)に形成され
た分割面52を境界として、針16を上下往復動させる
上機構ユニット3及び釜23を回転駆動させる下機構ユ
ニット4からなる縫目形成機構が取り付けられるフレー
ム本体1Aと、フレーム本体1Aに結合されて縫目形成
機構を被覆するフレームカバー1Bとに分割形成されて
いる。
【0035】フレーム本体1Aとフレームカバー1Bの
分割面52は全面的に開放した形状となっていて(図
4、図11等参照)、その内部に上機構ユニット3及び
下機構ユニット4等を収容し得るようになっている。そ
して、ミシンの組立時には、フレーム本体1Aの開放面
から上機構ユニット3及び下機構ユニット4等を取り付
けた後、フレーム本体1A及びフレームカバー1Bに設
けられた結合部90、190等(図4、図11等参照)
にネジ等を螺合させて両者を結合する。従って、ミシン
の組立時には組立作業が容易に行えるので組立コストの
低減を図ることができると共に、組立後にはミシンフレ
ームの開放面が閉塞されるので、十分に剛性が確保さ
れ、針16の上下往復動によるアーム部2のねじれ変形
が生じにくくなる。
【0036】[フレーム本体]次に、ミシンフレーム1
のフレーム本体1Aについて、図3から図9を参照して
説明する。図3は、フレーム本体1Aを外側から見た斜
視図であり、図4は、フレーム本体1Aを内側から見た
斜視図であり、図5は、フレーム本体1Aを内側から見
た平面図であり、図6(A)は、フレーム本体1AのA
−A線(図5参照)における断面図であり、図6(B)
は、フレーム本体1AのB−B線における断面図であ
り、図7(A)は、フレーム本体1AのC−C線におけ
る断面図であり、図7(B)は、フレーム本体1Aの下
端縁の拡大図であり、図7(C)は、フレーム本体1A
のD−D線における断面図であり、図8(A)は、フレ
ーム本体1AのE−E線における断面図であり、図8
(B)は、フレーム本体1AのF−F線における断面図
であり、図8(C)は、図8(B)における突起103
の部分を拡大した拡大図であり、図8(D)は、フレー
ム本体1AのM−M線における断面図であり、図9
(A)は、フレーム本体1AをG−G線から見た拡大平
面図であり、図9(B)は、フレーム本体1AをH−H
線から見た拡大平面図である。
【0037】図3に示すように、フレーム本体1Aは、
アーム部6、脚柱部7、ベッド部8との3つの主要部分
からなり、それらが一体的に成形されている。前記3つ
の主要部分により囲まれた部分は、半円形状に形成され
た空間9となっている。また、フレーム本体1Aは、ミ
シンの背面を構成する背面パネル壁250と、その背面
パネル壁250の周囲から起立する側壁251とを有し
ている。この側壁251のうちの空間9に臨む部分は、
特に内周壁51と称する。なお、内周壁51には、布押
さえレバー(図示しない)が挿通される長方形状の開口
部53が開設されている。
【0038】また、図1、図4及び図5に示すように、
フレーム本体1Aには、縫目形成機構を取り付けるため
の構成が備えられている。具体的には、アーム部6内に
は、天秤支え軸(図示しない)を回転自在に支持するた
めの一対の天秤支え軸支持部140、140、針棒ホル
ダ14を取り付けるための針棒ホルダ取付部141、上
フレーム11が取り付けられる上フレーム取付部14
2、モータ2からの回転駆動力を上機構ユニット3に伝
達する上伝動軸31を回転自在に支持するための一対の
上伝導軸支持部144、144等が設けられている。ま
た、脚柱部7内には、モータ2を支持固定するモータ支
持金具33が取り付けられるモータ支持金具取付部14
6が設けられている。さらに、ベッド部8内には、モー
タ2からの回転駆動力を下機構ユニット4に伝達する下
伝動軸37を回転自在に支持するための一対の下伝導軸
支持部147、下フレーム20が取り付けられる下フレ
ーム取付部148等が設けられている。
【0039】[補強部材]図4及び図5に示すように、
フレーム本体1Aの側壁251の中で、ベッド部8と脚
柱部7とアーム部6との3つの主要部分により囲まれた
空間9に臨む内周壁51の周囲には、補強部材60が背
面パネル壁250と一体的に形成されている。この補強
部材60の一端部は、アーム部6の長手方向に沿って、
アーム部6の脚柱部7と反対側に形成された側壁251
の近傍まで延設されている。同様に、補強部材60の他
端部は、ベッド部8の長手方向に沿って、ベッド部8の
脚柱部7と反対側に形成された側壁251の近傍まで延
設されている。このように、補強部材60は、背面パネ
ル壁250において、内周壁51の周囲では半円形状に
配置されると共に、その一端部がアーム部6を横断する
ように直線状に配置され、その他端部がベッド部8を横
断するように直線状に配置されている。従って、全体と
してはU字状を形成するように連続的に配置されてい
る。これにより、脚柱部7からアーム部6及びベッド部
8が張り出している部分については、補強部材60によ
り全体的に補強がされるようになる。
【0040】また、図8(D)に示されるように、補強
部材60は、断面が略半円形状であり、中空のチューブ
状に形成されている。そして、補強部材60は、フレー
ム本体1Aの背面パネル壁250の内側から隆起するよ
うに、背面パネル壁250と一体的に形成されている。
このように補強部材60をチューブ状に形成したのは、
次のような理由による。すなわち、上記のように、フレ
ーム本体1Aは射出成形法にて成形されるが、この場
合、溶融した樹脂組成物を金型のキャビティ内に注入し
た後に冷却すると、成形品の肉厚が厚い部分では、肉厚
の薄い部分に比べて固化が遅れ、且つ収縮量が大きいこ
とから、その部分だけが陥没してしまうひけ現象が生じ
ることがある。そこで、これを防止するため、補強部材
60の内部を中空のチューブ状として、補強された部分
だけが肉厚にならないようにしているのである。なお、
補強部材60のチューブ状部は、フレーム本体1Aの成
形時に、補強部材60の側壁251付近の一端部に形成
されたガス注入口61から、アルゴンガスや窒素ガス等
の不活性な流体を注入し、その後冷却することにより形
成されている。
【0041】上記のような補強部材60の構成により、
針16の上下往復動により発生した応力が集中するアー
ム部6、脚柱部7、及びベッド部8により囲まれた空間
9に臨むフレーム本体1Aの内周壁51、並びにその内
周壁51に隣接するアーム部6及びベッド部8の背面パ
ネル壁250及び側壁251の剛性が十分に確保され
る。従って、このフレーム本体1Aを用いたミシンであ
れば、針16の上下往復動が行われても、フレーム本体
1Aの垂直方向に発生する振動や水平方向に発生する尻
振り現象を防止できるので、スムーズな縫目形成動作が
可能になる。また、補強部材60は、断面が半円形状で
中空であることから、軽量且つ十分な強度を有し、背面
パネル壁250と一体的に形成されることから、形成工
程を簡略化することができる。
【0042】なお、上記の実施形態では、補強部材60
の一端部をアーム部6の先端の側壁251の近傍まで延
設し、他端部をベッド部8の先端の側壁251の近傍ま
で延設するようにしたが、アーム部6やベッド部8の途
中部分までしか延設しないようにすることもできる。た
だし、少なくとも空間9の周囲の部分には補強部材60
を形成することが望ましい。これらの場合には、補強部
材の配置形状は、J字状となったり、C字状となった
り、コ字状となったりすることになる。
【0043】[補助補強部材]図4及び図5に示すよう
に、フレーム本体1Aの背面パネル壁250には、補強
部材60の外周部に補強部材60と所定間隔を有して略
平行に配置された補助補強部材66が、背面パネル壁2
50と一体的に形成されている。この補助補強部材66
は、アーム部6の脚柱部7と反対側に形成された側壁2
51の近傍から、アーム部6の長手方向に沿ってアーム
部6を横断するように脚柱部7に至り、脚柱部7の内部
を半円状に反転されてベッド部8に至り、ベッド部8の
長手方向に沿ってベッド部8を横断してベッド部8の脚
柱部7と反対側に形成された側壁251の近傍まで至る
ように連続的に配置されている。このように、補助補強
部材66が補強部材60と略平行に配置されているの
は、フレーム本体1Aの成形時に補強部材60と補助補
強部材66の間の背面パネル壁250を構成する部分に
合成樹脂が均等に充填されるようにして、背面パネル壁
250に発生するウェルドラインの発生やひけ現象を防
止することにより美観を向上するためである。
【0044】図7(C)に示すように、補助補強部材6
6は、補強部材60と同様に、断面が略半円形状であ
り、その内部に空洞68を有する中空のチューブ状に形
成されている。そして、補助補強部材66は、フレーム
本体1Aの背面パネル壁250の内側から隆起するよう
に、背面パネル壁250と一体的に形成されている。こ
のように補助補強部材66をチューブ状に形成した理由
は、上記の補強部材60をチューブ状に形成した理由と
同様である。また、補助補強部材66のチューブ状部の
形成方法も、上記の補強部材60のチューブ状部の形成
方法と同様である。
【0045】上記のような補助補強部材66の構成によ
り、背面パネル壁250の剛性がより一層十分に確保さ
れるので、このフレーム本体1Aを用いたミシンであれ
ば、針16の上下往復動に伴う振動や尻振り現象を効果
的に防止でき、スムーズな縫目形成動作が可能になる。
【0046】なお、上記の実施形態では、補助補強部材
66は、補強部材60の外周部に1本だけ形成するよう
にしたが、2本以上形成することもできる。
【0047】なお、本実施形態に係るミシンフレーム1
では、フレーム本体1Aにのみ補強部材60及び補助補
強部材66を設けていて、後述するフレームカバー1B
には補強部材及び補助補強部材を設けていない(図11
等参照)。これは、フレーム本体1Aには、針16を上
下往復動させる上機構ユニット3及び釜23を回転駆動
させる下機構ユニット4からなる縫目形成機構が取り付
けられるため、振動や変位が発生しやすいからである。
ただし、必要に応じてフレームカバー1Bにも補強部材
及び補助補強部材を設けることは可能であり、そのよう
に構成することにより、さらに高い剛性を確保すること
ができる。
【0048】[内周壁補強リブ]図4及び図5に示すよ
うに、フレーム本体1Aの背面パネル壁250の内側に
は、ベッド部8と、そのベッド部8に立設された脚柱部
7と、その脚柱部7からベッド部8上方に張り出すアー
ム部6との3つの主要部分により囲まれた空間9に臨む
フレーム本体1Aの内周壁51を補強する内周壁補強リ
ブ70が設けられている。内周壁補強リブ70は、内周
壁51の外周を取り巻くように、ベッド部8と脚柱部7
とが連結される部分から、アーム部6と脚柱部7とが連
結される部分までの範囲に形成されている。
【0049】内周壁補強リブ70は、内周壁51から離
間した第1のリブとしての隔壁状リブ71と、その隔壁
状リブ71と交差する第2のリブとしての中間リブ72
とを有する。隔壁状リブ71は、背面パネル壁250の
内側から、内周壁51に沿って連続して垂直状に立設さ
れている。また、中間リブ72は、背面パネル壁250
の内側から、内周壁51と隔壁状リブ71の間に一定間
隔をおいて、垂直状に多数立設されている。この中間リ
ブ72は、内周壁51と隔壁状リブ71とを連結し、さ
らにはそれらと背面パネル壁250とを連結している。
このようにして内周壁51と隔壁状リブ71及び中間リ
ブ72とが配置されていることにより、内周壁51と隔
壁状リブ71の間には、断面が台形状の複数の隔室状部
分73が形成されている。ここで、フレーム本体1Aの
ベッド部8、脚柱部7、アーム部6の3つの主要部分に
より囲まれた空間9に臨む内周壁51は半円形状に形成
されていることから、中間リブ72は、空間9の中の一
点を中心として内周壁51から放射状に伸びるように配
設されている。これにより、中間リブ72は、内周壁5
1及び隔壁状リブ72に対して垂直に交差するようにな
るので、リブの配置が最適化され、内周壁51を効果的
に補強することができる。
【0050】上記のような内周壁補強リブ70の構成に
より、内周壁51は相当の厚さを有して形成されたのと
同等の剛性を有するものとなる。つまり、針16の上下
往復動により発生した応力が集中するアーム部6、脚柱
部7、及びベッド部8により囲まれた空間9に臨むフレ
ーム本体1Aの背面パネル壁250のベッド部8と脚柱
部7とが連結される部分からアーム部6と脚柱部7とが
連結される部分までの範囲の剛性が十分に確保される。
従って、このフレーム本体1Aを用いたミシンであれ
ば、針16の上下往復動が行われても、フレーム本体1
Aの垂直方向に発生する振動や水平方向に発生する尻振
り現象を防止できるので、スムーズな縫目形成動作が可
能になる。
【0051】なお、上記の実施形態では、内周壁補強リ
ブ70は、ベッド部8と脚柱部7とが連結される部分か
ら、アーム部6と脚柱部7とが連結される部分までの範
囲に形成するようにしたが、これを内周壁51の外周の
全範囲にわたって形成することもできる。また、上記の
実施形態では、中間リブ72を多数設けるようにした
が、内周壁51と隔壁状リブ71とを十分に固定するこ
とができれば、さらに少数にしたり、1つにしたりする
こともできる。さらに、上記の実施形態では、独立した
中間リブ72が放射状に配設されたものを示したが、中
間リブ72同士を連結、交差させて断面がハニカム状ま
たはダイヤフラム状になるようにしてもよい。
【0052】なお、上記のように、フレーム本体1Aの
内周壁51の周囲には、断面が略半円形状で中空の補強
部材60が、背面パネル壁250と一体的に形成されて
いる。つまり、内周壁51の周囲のほぼ同じ位置に、補
強部材60と内周壁補強リブ70の双方が形成されてい
ることになる。具体的には、補強部材60は、内周壁補
強リブ70の下方、すなわち背面パネル壁250により
近い側に位置している。そして、内周壁補強リブ70
は、補強部材60の表面に立設されている。このような
構成としたのは、上記のように、内周壁51は針16の
上下往復動により発生した応力が集中する部分であるの
で、十分な補強が必要とされるからである。また、内周
壁51の周囲には、縫目形成機構が収容されないのでス
ペースに余裕があり、十分な高さを有する内周壁補強リ
ブ70を形成することができるからである。
【0053】[外壁補強リブ]図4及び図5に示すよう
に、フレーム本体1Aの背面パネル壁250の内側に
は、その略全領域にわたって、背面パネル壁250から
起立して形成された外壁補強リブ80がマトリクス状に
配設されている。外壁補強リブ80は、ミシンを作業台
に設置した場合における垂直方向(縦方向)に配列され
た縦方向リブ81と、水平方向(横方向)に配列された
横方向リブ82とからなる。これらの縦方向リブ81及
び横方向リブ82は、図6(A)、(B)に示すよう
に、フレーム本体1Aの背面パネル壁250に対してほ
ぼ垂直状に立設されている。なお、縦方向リブ81及び
横方向リブ82の端部は、フレーム本体1Aの側壁25
1に連結されている。また、向かい合う一対の縦方向リ
ブ81、81と、横方向リブ82、82により囲まれた
領域は、略正方形状又は長方形状の隔室状部分83とし
て形成されている。この隔室状部分83は、フレーム本
体1Aの背面パネル壁250の内側に多数設けられてい
る。
【0054】多数の隔室状部分83の中で、面積が広い
隔室状部分83を形成する外壁補強リブ80は、面積が
狭い隔室状部分83より、背面パネル壁250から起立
した高さが高くなるように形成されている。ここで、面
積が広い隔室状部分83として、脚柱部7内の上伝導軸
支持部144の右側にある大隔室状部分83Aを(図4
及び図5参照)、面積が狭い隔室状部分83として、ア
ーム部6内の針棒ホルダ取付部141の右下側にある小
隔室状部分83Bを(同図参照)、例にとって説明す
る。図5に示されるように、大隔室状部分83Aの縦方
向の長さxは、小隔室状部分83Bの縦方向の長さuと
ほぼ同じである。しかし、大隔室状部分83Aの横方向
の長さyは、小隔室状部分83Bの横方向の長さvの2
倍以上の長さを有している。従って、大隔室状部分83
Aの面積は、小隔室状部分83Bの面積よりも広くなっ
ている。一方、図6(A)に示されるように、大隔室状
部分83Aを形成する外壁補強リブ80(横方向リブ8
2)の背面パネル壁250からの高さzは、小隔室状部
分83Bを形成する外壁補強リブ80(縦方向リブ8
1)の背面パネル壁250からの高さwよりも高くなっ
ている。これは、フレーム本体1Aの内部に収容される
部品の大きさ・形状や、フレーム本体1Aのデザイン上
の要請により、外壁補強リブ80の高さが部分ごとに不
均一になっても、外壁補強リブ80の高さが高い部分に
ついては隔室状部分83の面積を広くし、外壁補強リブ
80の高さが低い部分については隔室状部分83の面積
を狭くすることで、背面パネル壁250の剛性を全体で
均一化できるようにするためである。これにより、背面
パネル壁250の特定部分に応力が集中することが防止
されるので、フレーム本体1A全体としては十分な剛性
を確保できることになる。
【0055】また、ベッド部8及びアーム部6において
縫目形成機構が収納される収納部分に形成された外壁補
強リブ80は、その収納部分以外の他の部分より、背面
パネル壁250から起立した高さが低くなるように形成
されている。すなわち、上記のように、小隔室状部分8
3Bは、上機構ユニット3を構成する針棒ホルダ14を
取り付けるための針棒ホルダ取付部141の右下側に位
置していて、縫目形成機構が収納される部分である。従
って、縫目形成機構を収納するため、上記のように、外
壁補強リブ80(縦方向リブ81)の背面パネル壁25
0からの高さwは比較的低く形成されている。一方、大
隔室状部分83Aは、縫目形成機構が収納される部分で
はない。従って、上記のように、外壁補強リブ80(横
方向リブ82)の背面パネル壁250からの高さzは比
較的高く形成されている。もっとも、このように構成す
ると、縫目形成機構が収納される部分では、背面パネル
壁250の剛性が不十分となるおそれがある。そこで、
縫目形成機構が収納される部分では、その収納部分以外
の他の部分より、隔室状部分83の面積が狭くなるよう
にして、すなわち、小隔室状部分83Bを形成するよう
にして、その収納部分の背面パネル壁250の剛性を他
の部分の背面パネル壁250と同等にしているのであ
る。そうすると、背面パネル壁250の特定部分に応力
が集中することが防止されるので、フレーム本体1A全
体としては十分な剛性を確保できることになる。
【0056】上記のような外壁補強リブ80の構成によ
り、フレーム本体1Aの背面パネル壁250の剛性が十
分に確保されるので、針16の上下往復動によりアーム
部6の背面パネル壁250に生じるねじれ変形や、アー
ム部6のねじれ変形に伴って生じる脚柱部7及びベッド
部8の背面パネル壁250のねじれ変形を最小限に抑え
ることができる。また、外壁補強リブ80は、背面パネ
ル壁250の縦方向及び横方向に伸びて多数の隔室状部
分83を形成するように配設されていることにより、外
壁補強リブ80の高さを、フレーム本体1Aの内部に縫
目形成機構を収容するためにあまり高くすることができ
なくても、背面パネル壁250の剛性をより一層十分に
確保することができる。従って、このフレーム本体1A
を用いたミシンであれば、針16の上下往復動が行われ
ても、フレーム本体1Aの垂直方向に発生する振動や水
平方向に発生する尻振り現象を防止できるので、スムー
ズな縫目形成動作が可能になる。
【0057】なお、上記の実施形態では、背面パネル壁
250の略全領域にわたって外壁補強リブ80を形成す
るようにしたが、縫目形成機構から離れていてそれほど
剛性が必要とされない部分(例えば、脚柱部7の上方部
分)については、これを形成しないようにすることもで
きる。また、上記の実施形態では、外壁補強リブ80を
背面パネル壁250の縦方向及び横方向に配列して略正
方形状又は長方形状の隔室状部分83を形成するように
したが、例えば、隔室状部分83が六角形や八角形とな
るように外壁補強リブ80を配列してもよい。
【0058】なお、前述の内周壁補強リブ70は、外壁
補強リブ80より、背面パネル壁250から起立した高
さが大きくなっている。具体的には、図8(A)に示す
ように、フレーム本体1Aのアーム部6の根元部分で
は、内周壁補強リブ70は、背面パネル壁250から分
割面52に至る高さで形成されているのに対し、外壁補
強リブ80を構成する縦方向リブ81は、背面パネル壁
250から分割面52に至る高さの半分程度の高さで形
成されている。また、図8(B)に示すように、フレー
ム本体1Aの脚柱部7の中央部分では、内周壁補強リブ
70を構成する中間リブ72は、背面パネル壁250か
ら分割面52に至る高さで形成されているのに対し、外
壁補強リブ80を構成する横方向リブ82は、壁面50
から分割面52に至る高さの半分以下の高さで形成され
ている。これは、針16の上下往復動により発生する応
力が集中する箇所である内周壁51については高い剛性
が必要とされる一方、フレーム本体1Aの背面パネル壁
250の内側には上機構ユニット3、下機構ユニット4
からなる縫目形成機構を収容するスペースを確保しなけ
ればならないからである。
【0059】[結合部]図4及び図5に示すように、フ
レーム本体1Aの背面パネル壁250には、分割形成さ
れたフレーム本体1Aとフレームカバー1Bとを結合す
るための複数の結合部90、92、94、96が設けら
れている。結合部90は、フレーム本体1Aの内周壁5
1に沿って、ベッド部8と脚柱部7とが連結される部分
に形成されている。より具体的には、内周壁51の周囲
に形成された内周壁補強リブ70及びその下方に形成さ
れた補強部材60に隣接するように配置されている。こ
のように結合部90を配置したのは、針16の上下往復
動により発生する脚柱部7の上部の尻振り現象の原因と
なるアーム部6及び脚柱部7のねじれ変形を防止するた
めである。また、結合部92は、フレーム本体1Aの内
周壁51に沿って、アーム部6と脚柱部7とが連結され
る部分に形成されている。より具体的には、内周壁51
の周囲に形成された内周壁補強リブ70及びその下方に
形成された補強部材60に隣接するように配置されてい
る。また、結合部94は、フレーム本体1Aの内周壁5
1に沿って、内周壁補強リブ70のアーム部6側の終端
部付近に形成されている。なお、結合部92と結合部9
4は、結合部90を基準として、空間9の略半円周上に
均等な間隔を有して配置されている。さらに、結合部9
6は、フレーム本体1Aとフレームカバー1Bを均等な
圧力で結合できるように、背面パネル壁250の内側の
隅角部または辺縁部の複数箇所に形成されている。
【0060】これらの結合部90、92、94、96の
内部には、それぞれにネジ孔91、93、95、97が
穿設されていて、フレームカバー1Bの正面パネル壁2
52の対応する位置に配置された結合部190、19
2、194、196(図11等参照)と重ね合わされた
状態でネジ(図示しない)を螺合することにより、フレ
ーム本体1Aとフレームカバー1Bとを着脱可能に結合
し得るようになっている。従って、ミシンの組み立て時
には、フレーム本体1Aに縫目形成機構を取り付けた
後、フレームカバー1Bをネジ止めするだけで容易に組
み立てることができ、作業コストの低減を図ることがで
きる。また、後の点検・修理時には、ネジを緩めるだけ
でフレームカバー1Bをフレーム本体1Aから取り外し
て容易に縫目形成機構の全てを露出させることができ、
メンテナンスが容易になる。なお、本実施形態では、フ
レーム本体1A及びフレームカバー1Bの結合にネジを
用いたが、ネジの代わりにボルト及びナット等を用いて
も良い。
【0061】上記のような結合部90、92、94の構
成により、針16の上下往復動により発生した応力が集
中するアーム部6、脚柱部7、及びベッド部8により囲
まれた空間9に臨むフレーム本体1Aの内周壁51とフ
レームカバー1Bの内周壁161が、応力によって上下
又は左右の方向に相対移動しようとしても、フレーム本
体1Aとフレームカバー1Bを結合する複数の結合部1
90、192、194(図11等参照)が内周壁51、
161に沿って配置されていることによって、両者の相
対移動が規制される。そうすると、フレーム本体1Aの
内周壁51とフレームカバー1Bの内周壁161が当接
したままとなり、フレーム本体1Aとフレームカバー1
Bの適切な結合状態が保持される。そして、当接した状
態の内周壁51、161を通じて、振動を発生する縫目
形成機構が取り付けられるフレーム本体1Aからフレー
ムカバー1Bへと応力が伝達され、ひいてはミシンフレ
ーム1の全体に応力が分散される。このようにして応力
が分散されれば、ミシンフレーム1全体としては十分な
剛性を確保できることになる。従って、このミシンフレ
ーム1を用いたミシンであれば、針16の上下往復動が
行われても、ミシンフレーム1の垂直方向に発生する振
動や水平方向に発生する尻振り現象を防止することがで
きるので、スムーズな縫目形成動作が可能になる。
【0062】なお、上記の実施形態では、フレーム本体
1Aの内周壁51に沿って結合部を3箇所配置するよう
にしたが、2箇所に配置したり、4箇所以上に配置した
りすることもできる。
【0063】[突起]図4に示すように、フレーム本体
1Aの分割面52には、突起100、101、102、
103が設けられている。これらの突起100、10
1、102、103は、フレーム本体1Aとフレームカ
バー1Bが結合されたときに、フレームカバー1Bの分
割面52(図11等参照)に設けられた嵌合部111、
112、113、114と嵌合されて、フレーム本体1
A及びフレームカバー1Bが水平方向に相対移動するこ
とを規制するためのものである。
【0064】このように構成したのは、次のような理由
による。すなわち、前述のように、針16の上下往復動
により、脚柱部7の上部においても水平方向にいわゆる
尻振り現象が生じるが、そうすると、結合されたフレー
ム本体1Aとフレームカバー1Bが水平方向に相対移動
して、両者が位置ズレを起こす場合がある。このように
両者が位置ズレを起こした場合には、適切な結合状態が
保たれず剛性不足となり、振動や変位の発生を助長して
しまうことになる。しかも、フレーム本体1Aとフレー
ムカバー1Bはネジにより相当の圧力で結合されてい
て、摩擦係数も大きいことから、一旦位置ズレを起こす
と容易に元の状態に戻ることはない。従って、当初から
フレーム本体1Aとフレームカバー1Bの位置ズレの発
生を防止する必要があるため、上記構成を採用したもの
である。これにより、ミシンフレーム1について、十分
な剛性を確保することができる。
【0065】ここで、突起100は、図9(A)に示す
ように、アーム部6の下方の分割面52上であって、針
16の上下往復動機構が支持される水平状部分と空間9
が形成される半円状部分の境界付近に、結合されるフレ
ームカバー1Bの方向に向かってほぼ垂直に突設されて
いる。なお、アーム部6の先端部には、針16の上下往
復動機構が下方に突出される開口部143が開設されて
いて、突起100はその開口部143の一側端部に位置
している。この突起100は、フレームカバー1Bのア
ーム部6に設けられた嵌合部111(図11等参照)に
嵌合される。これにより、結合されたフレーム本体1A
とフレームカバー1Bのアーム部6の分割面52に振動
や変位が生じて両者が相対移動することが規制される。
【0066】突起101、102は、図9(B)に示す
ように、ベッド部8の上方の分割面52上であって、釜
23等が露出される開口部149の両側端部に、結合さ
れるフレームカバー1Bの方向に向かってほぼ垂直に突
設されている。これらの突起101、102は、フレー
ムカバー1Bのベッド部8に設けられた嵌合部112、
113(図11等参照)に嵌合される。これにより、結
合されたフレーム本体1Aとフレームカバー1Bのベッ
ド部8の分割面52に振動や変位が生じて両者が相対移
動することが規制される。
【0067】突起103は、図8(B)、(C)に示す
ように、空間9の周囲の分割面52上の所定位置、すな
わち、内周面補強リブ70を構成する中間リブ72上で
あって、空間9の内周壁51と交差する部分の近傍位置
に、結合されるフレームカバー1Bの方向に向かってほ
ぼ垂直に突設されている。この突起103は、フレーム
カバー1Bの空間9に設けられた溝状の嵌合部114
(図11等参照)に嵌合される。これにより、結合され
たフレーム本体1Aとフレームカバー1Bの凹部9の分
割面52に振動や変位が生じて両者が相対移動すること
が規制される。
【0068】なお、図4及び図9(A)に示すように、
フレーム本体1Aのアーム部6の下方の分割面52上で
あって、開口部143の突起100が突設される側と反
対側である他側端部には、フレームカバー1Bのアーム
部6の下方の分割面52上に突設された突起104(図
11等参照)が嵌合される嵌合部110が陥没形成され
ている。これにより、結合されたフレーム本体1Aとフ
レームカバー1Bのアーム部6の分割面52に振動や変
位が生じて両者が相対移動することが規制される。
【0069】[段差部]図4及び図7(A)に示すよう
に、フレーム本体1Aのフレームカバー1Bと当接する
上端縁120のほぼ全ての部分にわたって、その下方が
フレームカバー1B側に突出した凸状段差部121が形
成されている。この凸状段差部121は、その突出した
部分が、フレームカバー1Bのフレーム本体1Aと当接
する上端縁125に形成された凹状段差部126(図1
1等参照)に収容されると共に、凹状段差部126に上
方から係止されることにより、フレーム本体1Aが上方
向に相対移動することを規制するためのものである。
【0070】このように構成したのは、次のような理由
による。すなわち、前述のように、針16の上下往復動
によりフレーム本体1Aのアーム部6付近の部分が垂直
方向に振動するが、特に、針16を支持する上機構ユニ
ット3が取り付けられるフレーム本体1Aは、上方向に
移動しようとする。そうすると、結合されたフレーム本
体1Aとフレームカバー1Bが垂直方向に相対移動し
て、両者が位置ズレを起こす場合がある。このように両
者が位置ズレを起こした場合には、適切な結合状態が保
たれず剛性不足となり、ミシンフレーム1の振動や変位
の発生を助長してしまうことになる。しかも、フレーム
本体1Aとフレームカバー1Bはネジにより相当の圧力
で結合されていて、摩擦係数も大きいことから、一旦位
置ズレを起こすと容易に元の状態に戻ることはない。従
って、当初からフレーム本体1Aとフレームカバー1B
の位置ズレの発生を防止する必要があるため、上記構成
を採用したものである。これにより、ミシンフレーム1
について、十分な剛性を確保することができる。
【0071】また、本実施形態では、凸状段差部121
は、フレーム本体1Aのフレームカバー1Bと当接する
上端縁120のほぼ全ての部分にわたって形成されてい
るが、必ずしも全ての部分にわたって形成されなければ
ならないものではない。しかし、上記のような凸状段差
部121を形成する理由に鑑みると、凸状段差部121
は、フレーム本体1Aの少なくともアーム部6に対応す
る部分の上端縁120に形成されることが望ましい。同
様に、凹状段差部126(図11等参照)は、フレーム
カバー1Bの少なくともアーム部6に対応する部分の上
端縁125に形成されることが望ましい。これにより、
特にアーム部6について十分な剛性を確保することがで
きる。
【0072】また、フレーム本体1Aのフレームカバー
1Bと当接する下端縁130のほぼ全ての部分にわたっ
て、その上方がフレームカバー1B側に突出した凸状段
差部131が形成されている。凸状段差部131は、図
7(B)に示すように、フレームカバー1B側に突出形
成され、フレームカバー1Bのフレーム本体1Aと当接
する下端縁135に形成された凹状段差部136(図1
1等参照)に陥入される陥入部132と、結合されるフ
レームカバー1Bの凹状段差部136を摺動案内する摺
動面133と、結合されるフレームカバー1Bの凹状段
差部136が摺動案内されたときに所定位置にて係止す
る係止壁134と、からなる。そして、陥入部132が
フレームカバー1Bの凹状段差部136に陥入されると
共に、摺動面133が凹状段差部136に下方から係止
されることにより、フレーム本体1Aが下方向に相対移
動することが規制されるようになっている。
【0073】このように構成したのは、次のような理由
による。すなわち、前述のように、針16の上下往復動
によりフレーム本体1Aは上方向に移動しようとする
が、このとき、フレーム本体1Aと結合されたフレーム
カバー1Bのベッド部8は相対的に下方向に移動しよう
とする。そうすると、フレーム本体1Aとフレームカバ
ー1Bが垂直方向に位置ズレを起こし、ミシンフレーム
1の振動や変位の発生を助長する等の問題が生じる。従
って、当初から両者の位置ズレの発生を防止する必要が
あるため、上記構成を採用したものである。これによ
り、ミシンフレーム1について、十分な剛性を確保する
ことができる。
【0074】また、本実施形態では、凸状段差部131
は、フレーム本体1Aのフレームカバー1Bと当接する
下端縁130のほぼ全ての部分にわたって形成されてい
るが、必ずしも全ての部分にわたって形成されなければ
ならないものではない。しかし、上記のような凸状段差
部131を形成する理由に鑑みると、凸状段差部131
は、フレーム本体1Aの少なくともベッド部8に対応す
る部分の下端縁130に形成されることが望ましい。同
様に、凹状段差部136(図11等参照)は、フレーム
カバー1Bの少なくともベッド部8に対応する部分の下
端縁135に形成されることが望ましい。これにより、
特にベッド部8について十分な剛性を確保することがで
きる。
【0075】ここで、凸状段差部131の摺動面133
は、フレーム本体1Aの側壁251よりも内側に引っ込
むように段差を有して形成されている。そして、この部
分にフレームカバー1Bの凹状段差部136が重ね合わ
されると、フレーム本体1A及びフレームカバー1Bの
壁面は同一の高さとなるようにされている。従って、フ
レーム本体1A及びフレームカバー1Bが結合される
と、この部分では、両者の壁面は同一面上に連続的に形
成されることになるので、ミシンフレーム1の美観が向
上する。
【0076】なお、上記の上端縁120の凸状段差部1
21の構造については、詳細には図示しないが、基本的
に図7(B)に示す下端縁130の凸状段差部131と
同様のものである。但し、凸状段差部121は、凸状段
差部131とは上下対称となっている。
【0077】[フレームカバー]次に、ミシンフレーム
1のフレームカバー1Bについて、図10から図15を
参照して説明する。図10は、フレームカバー1Bを外
側から見た斜視図であり、図11は、フレームカバー1
Bを内側から見た斜視図であり、図12は、フレームカ
バー1Bを内側から見た平面図であり、図13は、フレ
ームカバー1BのI−I線(図12参照)における断面
図であり、図14(A)は、フレームカバー1BのJ−
J線(図12参照)における断面図であり、図14
(B)は、フレームカバー1Bの下端縁の拡大図であ
り、図15(A)は、フレームカバー1BをK−K線か
ら見た拡大平面図であり、図15(B)は、フレームカ
バー1BをL−L線から見た拡大平面図である。
【0078】図10に示すように、フレームカバー1B
は、アーム部6、脚柱部7、ベッド部8との3つの主要
部分からなり、それらが一体的に成形されている。前記
3つの主要部分により囲まれた部分は、半円形状に形成
された空間9となっている。また、フレームカバー1B
は、ミシンの正面を構成する正面パネル壁252と、そ
の正面パネル壁252の周囲から起立する側壁253と
を有している。この側壁253のうちの空間9に臨む部
分は、特に内周壁161と称する。また、アーム部6の
側端部には、複数種類の糸等が内蔵された糸カセット
(図示しない)が装着される糸カセット装着部203が
形成されている。
【0079】[内周壁補強リブ]図11及び図12に示
すように、フレームカバー1Bの正面パネル壁252の
内側には、ベッド部8と脚柱部7とアーム部6との3つ
の主要部分により囲まれた空間9に臨むフレームカバー
1Bの内周壁161を補強する内周壁補強リブ170が
設けられている。内周壁補強リブ170は、内周壁16
1の外周を取り巻くように、ベッド部8と脚柱部7とが
連結される部分から、アーム部6と脚柱部7とが連結さ
れる部分までの範囲に形成されている。
【0080】内周壁補強リブ170は、内周壁161か
ら離間した第1のリブとしての隔壁状リブ171と、そ
の隔壁状リブ171と交差する第2のリブとしての中間
リブ172とを有する。隔壁状リブ171は、正面パネ
ル壁252の内側から、内周壁161に沿って連続して
垂直状に立設されている。また、中間リブ172は、正
面パネル壁252の内側から、内周壁161と隔壁状リ
ブ171の間に一定間隔をおいて、垂直状に多数立設さ
れている。この中間リブ172は、内周壁161と隔壁
状リブ171とを連結し、さらにはそれらと正面パネル
壁252とを連結している。このようにして内周壁16
1と隔壁状リブ171及び中間リブ172とが配置され
ていることにより、内周壁161と隔壁状リブ171の
間には、断面が台形状の複数の隔室状部分173が形成
されている。ここで、フレームカバー1Bのベッド部
8、脚柱部7、アーム部6の3つの主要部分により囲ま
れた空間9に臨む内周壁161は半円形状に形成されて
いることから、中間リブ172は、空間9の中の一点を
中心として内周壁161から放射状に伸びるように配設
されている。これにより、中間リブ172は、内周壁1
61及び隔壁状リブ171に対して垂直に交差するよう
になるので、リブの配置が最適化され、内周壁161を
効果的に補強することができる。
【0081】上記のような内周壁補強リブ170の構成
により、内周壁161は相当の厚さを有して形成された
のと同等の剛性を有するものとなる。つまり、針16の
上下往復動により発生した応力が集中するアーム部6、
脚柱部7、及びベッド部8により囲まれた空間9に臨む
フレームカバー1Bの正面パネル壁252のベッド部8
と脚柱部7とが連結される部分からアーム部6と脚柱部
7とが連結される部分までの範囲の剛性が十分に確保さ
れる。従って、このフレームカバー1Bを用いたミシン
であれば、針16の上下往復動が行われても、フレーム
カバー1Bの垂直方向に発生する振動や水平方向に発生
する尻振り現象を防止できるので、スムーズな縫目形成
動作が可能になる。
【0082】なお、上記の実施形態では、内周壁補強リ
ブ170は、ベッド部8と脚柱部7とが連結される部分
から、アーム部6と脚柱部7とが連結される部分までの
範囲に形成するようにしたが、これを内周壁161の外
周の全範囲にわたって形成することもできる。また、上
記の実施形態では、中間リブ172を多数設けるように
したが、内周壁161と隔壁状リブ171とを十分に固
定することができれば、さらに少数にしたり、1つにし
たりすることもできる。さらに、上記の実施形態では、
独立した中間リブ172が放射状に配設されたものを示
したが、中間リブ172同士を連結、交差させて断面が
ハニカム状またはダイヤフラム状になるようにしてもよ
い。
【0083】また、内周壁補強リブ170の外周部に
は、内周壁補強リブ170を補強するために、内周壁補
強リブ170を構成する隔壁状リブ171に沿って連続
して設けられた補助隔壁状リブ174と、隔壁状リブ1
71及び補助隔壁状リブ174に交差するように一定間
隔をおいて多数設けられ、隔壁状リブ171と補助隔壁
状リブ174の間の空間に複数の隔室状部分176を形
成する複数の補助中間リブ175とからなる補助内周壁
補強リブ177が設けられている。これにより、内周壁
161の剛性がより一層確保される。なお、本実施形態
では、フレームカバー1Bの内周壁補強リブ170の外
周部にのみ補助内周壁補強リブ177を設けるようにし
たが、スペースが許せば、フレーム本体1Aの内周壁補
強リブ70の外周部にも補助内周壁補強リブを設けるこ
ともできる。
【0084】[外壁補強リブ]図11及び図12に示す
ように、フレームカバー1Bの正面パネル壁252の内
側には、その略全領域にわたって、正面パネル壁252
から起立して形成された外壁補強リブ180がマトリク
ス状に配設されている。外壁補強リブ180は、ミシン
を作業台に設置した場合における垂直方向(縦方向)に
配列された縦方向リブ181と、水平方向(横方向)に
配列された横方向リブ182とからなる。これらの縦方
向リブ181及び横方向リブ182は、図13及び図1
4(A)に示すように、フレームカバー1Bの正面パネ
ル壁252に対してほぼ垂直状に立設されている。な
お、縦方向リブ181及び横方向リブ182の端部は、
フレームカバー1Bの側壁253に連結されている。た
だし、縦方向リブ181の上端部は、側壁253に連結
されていない。これは、フレームカバー1Bの上部に
は、LED表示基板や糸カセット等を収納するスペース
が必要だからである。また、向かい合う一対の縦方向リ
ブ181、181と、横方向リブ182、182により
囲まれた領域は、略正方形状又は長方形状の隔室状部分
183として形成されている。この隔室状部分183
は、フレームカバー1Bの正面パネル壁252の内側に
多数設けられている。多数の隔室状部分183の中で、
面積が広い隔室状部分183を形成する外壁補強リブ1
80は、面積が狭い隔室状部分183より、正面パネル
壁252から起立した高さが高くなるように形成されて
いる。また、ベッド部8及びアーム部6において縫目形
成機構が収納される収納部分に形成された外壁補強リブ
180は、その収納部分以外の他の部分より、正面パネ
ル壁252から起立した高さが低くなるように形成され
ている。さらに、縫目形成機構が収納される部分では、
その収納部分以外の他の部分より、隔室状部分183の
面積が狭くなるように形成されている。これらの構成を
採用した理由は、上記フレーム本体1Aの場合と同様で
あるので、詳細な説明を省略する。
【0085】上記のような外壁補強リブ180の構成に
より、フレームカバー1Bの正面パネル壁252の剛性
が十分に確保されるので、針16の上下往復動によりア
ーム部6の正面パネル壁252に生じるねじれ変形や、
アーム部6のねじれ変形に伴って生じる脚柱部7及びベ
ッド部8の正面パネル壁252のねじれ変形を最小限に
抑えることができる。また、外壁補強リブ180は、正
面パネル壁252の縦方向及び横方向に伸びて多数の隔
室状部分183を形成するように配設されていることに
より、外壁補強リブ180の高さを、フレームカバー1
Bの内部に縫目形成機構を収容するためにあまり高くす
ることができなくても、正面パネル壁252の剛性をよ
り一層十分に確保することができる。従って、このフレ
ームカバー1Bを用いたミシンであれば、針16の上下
往復動が行われても、フレームカバー1Bの垂直方向に
発生する振動や水平方向に発生する尻振り現象を防止で
きるので、スムーズな縫目形成動作が可能になる。
【0086】また、前述の内周壁補強リブ170は、外
壁補強リブ180より、正面パネル壁252から起立し
た高さが大きくなっている。具体的には、図14(A)
に示すように、フレームカバー1Bのアーム部6の根元
部分では、内周壁補強リブ170は、正面パネル壁25
2から分割面52に至る高さで形成されているのに対
し、外壁補強リブ180を構成する縦方向リブ181
は、正面パネル壁252から分割面52に至る高さの4
分の3以下の高さで形成されている。これは、針16の
上下往復動により発生する応力が集中する箇所である内
周壁161については高い剛性が必要とされるからであ
る。
【0087】なお、上記の実施形態では、フレームカバ
ー1Bの略全領域にわたって外壁補強リブ180を形成
するようにしたが、これを一部の領域のみに形成した
り、全く形成しないようにすることもできる。フレーム
カバー1Bには、縫目形成機構が取り付けられないの
で、フレーム本体1A程には、正面パネル壁252の剛
性が必要とされないからである。
【0088】[結合部]図11及び図12に示すよう
に、フレームカバー1Bの正面パネル壁252には、分
割形成されたフレーム本体1Aとフレームカバー1Bと
を結合するための複数の結合部190、192、19
4、196が設けられている。これらの複数の結合部1
90、192、194、196は、それぞれ、フレーム
本体1Aに設けられた複数の結合部90、92、94、
96に対応する位置に配置される。結合部190は、フ
レームカバー1Bの内周壁161に沿って、ベッド部8
と脚柱部7とが連結される部分に形成されている。より
具体的には、内周壁161の周囲に形成された内周壁補
強リブ170に隣接するように配置されている。このよ
うに結合部190を配置したのは、針16の上下往復動
により発生する脚柱部7の上部の尻振り現象の原因とな
るアーム部6及び脚柱部7のねじれ変形を防止するため
である。また、結合部192は、フレームカバー1Bの
内周壁161に沿って、アーム部6と脚柱部7とが連結
される部分に形成されている。より具体的には、内周壁
161の周囲に形成された内周壁補強リブ170に隣接
するように配置されている。また、結合部194は、フ
レームカバー1Bの内周壁161に沿って、内周壁補強
リブ170のアーム部6側の終端部付近に形成されてい
る。なお、結合部192と結合部194は、結合部19
0を基準として、空間9の略半円周上に均等な間隔を有
して配置されている。さらに、結合部196は、フレー
ム本体1Aとフレームカバー1Bを均等な圧力で結合で
きるように、正面パネル壁252の内側の隅角部または
辺縁部の複数箇所に形成されている。
【0089】これらの結合部190、192、194、
196の内部には、それぞれにネジ孔191、193、
195、197が穿設されていて、フレーム本体1Aの
背面パネル壁250の対応する位置に配置された結合部
90、92、94、96(図4等参照)と重ね合わされ
た状態でネジ(図示しない)を螺合することにより、フ
レーム本体1Aとフレームカバー1Bとを着脱可能に結
合し得るようになっている。
【0090】[嵌合部]図11に示すように、フレーム
カバー1Bの分割面52には、嵌合部111、112、
113、114が設けられている。これらの嵌合部11
1、112、113、114は、フレーム本体1Aとフ
レームカバー1Bが結合されたときに、フレーム本体1
Aの分割面52(図4等参照)に設けられた突起10
0、101、102、103と嵌合されて、フレーム本
体1A及びフレームカバー1Bが水平方向に相対移動す
ることを規制するためのものである。
【0091】ここで、嵌合部111は、図15(A)に
示すように、フレームカバー1Bのアーム部6の下方の
分割面52上であって、針16の上下往復動機構が下方
に突出される開口部200の一側端部に陥没形成されて
いる。この嵌合部111は、フレーム本体1Aのアーム
部6に設けられた突起100(図4等参照)に嵌合され
る。これにより、結合されたフレーム本体1Aとフレー
ムカバー1Bのアーム部6の分割面52に振動や変位が
生じて両者が相対移動することが規制される。
【0092】嵌合部112、113は、図15(B)に
示すように、ベッド部8の上方の分割面52上であっ
て、釜23等が露出される開口部202の両側端部に陥
没形成されている。これらの嵌合部112、113は、
フレーム本体1Aのベッド部8に設けられた突起10
1、102(図4等参照)に嵌合される。これにより、
結合されたフレーム本体1Aとフレームカバー1Bのベ
ッド部8の分割面52に振動や変位が生じて両者が相対
移動することが規制される。
【0093】嵌合部114は、図11に示すように、空
間9の周囲の内周壁161上に、連続した溝状に形成さ
れている。この溝状部には、フレーム本体1Aに設けら
れた突起103(図4等参照)が嵌合される。これによ
り、結合されたフレーム本体1Aとフレームカバー1B
の分割面52に振動や変位が生じて両者が相対移動する
ことが規制される。
【0094】[突起]図15(A)に示すように、フレ
ームカバー1Bのアーム部6の下方の分割面52上であ
って、開口部200の嵌合部111が形成される側と反
対側である他側端部には、突起104が、結合されるフ
レーム本体1Aの方向に向かってほぼ垂直に突設されて
いる。この突起104は、フレーム本体1Aのアーム部
6に設けられた嵌合部110(図4等参照)に嵌合され
る。これにより、結合されたフレーム本体1Aとフレー
ムカバー1Bのアーム部6の分割面52に振動や変位が
生じて両者が相対移動することが規制される。
【0095】[段差部]図14(A)に示すように、フ
レームカバー1Bのフレーム本体1Aと当接する上端縁
125のほぼ全ての部分にわたって、フレーム本体1A
の上端縁120に形成された凸状段差部121を収容し
て上方から係止する凹状段差部126が形成されてい
る。この凹状段差部126は、図14(B)に示すよう
に、フレーム本体1A側に突出形成され、結合されるフ
レーム本体1Aの凸状段差部121が摺動案内されたと
きに所定位置にて係止する係止壁127と、結合される
フレーム本体1Aの凸状段差部121を摺動案内する摺
動面128と、結合されるフレーム本体1Aの凸状段差
部121の陥入部を陥入収容する収容部129と、から
なる。そして、フレーム本体1Aの凸状段差部121の
陥入部が収容部129に陥入収容されると共に、その摺
動面が凹状段差部126の摺動面128に上方から係止
されることにより、フレーム本体1Aが上方向に相対移
動することが規制されるようになっている。
【0096】また、フレームカバー1Bのフレーム本体
1Aと当接する下端縁135のほぼ全ての部分にわたっ
て、フレーム本体1Aの下端縁130に形成された凸状
段差部131を収容して下方から係止する凹状段差部1
36が形成されている。この凹状段差部136の構造に
ついては、詳細には図示しないが、基本的に図14
(B)に示す上端縁125の凹状段差部126と同様の
ものである。但し、凹状段差部136は、凹状段差部1
26とは上下対称となっている。そして、フレーム本体
1Aの凸状段差部131がフレームカバー1Bの凹状段
差部136に収容係止されることにより、フレーム本体
1Aが下方向に相対移動することが規制されるようにな
っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミシンフレーム1を備えたミシンの全体構造を
示す正面図である。
【図2】ミシンフレーム1を備えたミシンの全体構造を
示す側面図である。
【図3】フレーム本体1Aを外側から見た斜視図であ
る。
【図4】フレーム本体1Aを内側から見た斜視図であ
る。
【図5】フレーム本体1Aを内側から見た平面図であ
る。
【図6】(A)は、フレーム本体1AのA−A線(図5
参照)における断面図であり、(B)は、フレーム本体
1AのB−B線における断面図である。
【図7】(A)は、フレーム本体1AのC−C線におけ
る断面図であり、(B)は、フレーム本体1Aの下端縁
の拡大図であり、(C)は、フレーム本体1AのD−D
線における断面図である。
【図8】(A)は、フレーム本体1AのE−E線におけ
る断面図であり、(B)は、フレーム本体1AのF−F
線における断面図であり、(C)は、(B)における突
起103の部分を拡大した拡大図であり、(D)は、フ
レーム本体1AのM−M線における断面図である。
【図9】(A)は、フレーム本体1AをG−G線から見
た拡大平面図であり、(B)は、フレーム本体1AをH
−H線から見た拡大平面図である。
【図10】フレームカバー1Bを外側から見た斜視図で
ある。
【図11】フレームカバー1Bを内側から見た斜視図で
ある。
【図12】フレームカバー1Bを内側から見た平面図で
ある。
【図13】フレームカバー1BのI−I線(図12参
照)における断面図である。
【図14】(A)は、フレームカバー1BのJ−J線
(図12参照)における断面図であり、(B)は、フレ
ームカバー1Bの下端縁の拡大図である。
【図15】(A)は、フレームカバー1BをK−K線か
ら見た拡大平面図であり、(B)は、フレームカバー1
BをL−L線から見た拡大平面図である。
【図16】従来のミシンフレーム300を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 ミシンフレーム 1A フレーム本体 1B フレームカバー 2 モータ 3 上機構ユニット 4 下機構ユニット 5 動力伝達手段 6 アーム部 7 脚柱部 8 ベッド部 9 凹部 16 針 50 壁面 51 内周面 52 分割面 60 補強部材 61 ガス注入口 66 補助補強部材 67 ガス注入口 68 空洞 70 凹部補強リブ 71 隔壁状リブ 72 中間リブ 73 隔室状部分 80 壁面補強リブ 81 縦方向リブ 82 横方向リブ 83 隔室状部分 90 凹部第1結合部 92 凹部第2結合部 94 凹部第3結合部 96 壁面結合部 100 突起 101 突起 102 突起 103 突起 104 突起 110 嵌合部 111 嵌合部 112 嵌合部 113 嵌合部 114 嵌合部 120 上端縁 121 凸状段差部 125 上端縁 126 凹状段差部 130 下端縁 131 凸状段差部 135 下端縁 136 凹状段差部 160 壁面 161 内周面 170 凹部補強リブ 171 隔壁状リブ 172 中間リブ 173 隔室状部分 180 壁面補強リブ 181 縦方向リブ 182 横方向リブ 183 隔室状部分 190 結合部 192 結合部 194 結合部 196 結合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黄木 武 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA01 CE23 CE25 CE28 GA01 GA02 GA17 GA27 HA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッド部と、そのベッド部に立設された
    脚柱部と、その脚柱部から前記ベッド部上方に張り出す
    アーム部との3つの主要部分が、合成樹脂により一体的
    に成形されたミシンフレームにおいて、 ミシンの正面または背面を構成する外部パネル壁の略全
    領域にわたって、前記外部パネル壁から起立して形成さ
    れた外壁補強リブを配設したことを特徴とするミシンフ
    レーム。
  2. 【請求項2】 前記外壁補強リブは、前記外部パネル壁
    の縦方向及び横方向に伸びて多数の隔室状部分を形成す
    るように配設されていることを特徴とする請求項1に記
    載のミシンフレーム。
  3. 【請求項3】 前記多数の隔室状部分の中で、面積が広
    い隔室状部分を形成する前記外壁補強リブは、面積が狭
    い隔室状部分より、前記外部パネル壁から起立した高さ
    が高いことを特徴とする請求項2に記載のミシンフレー
    ム。
  4. 【請求項4】 前記ベッド部及び前記アーム部において
    縫目形成機構が収納される収納部分に形成された前記外
    壁補強リブは、その収納部分以外の他の部分より、前記
    外部パネル壁から起立した高さが低いことを特徴とする
    請求項1から請求項3のいずれかに記載のミシンフレー
    ム。
  5. 【請求項5】 前記ベッド部及び前記アーム部において
    縫目形成機構が収納される収納部分に形成された前記外
    壁補強リブにより形成された前記隔室状部分の面積は、
    その収納部分以外の他の部分の前記隔室状部分の面積よ
    り狭いことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれ
    かに記載のミシンフレーム。
  6. 【請求項6】 ミシンフレームは、縫目形成機構が取り
    付けられるフレーム本体と、そのフレーム本体に結合さ
    れて前記縫目形成機構を被覆するフレームカバーとから
    なり、少なくとも前記フレーム本体に前記外壁補強リブ
    を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のいず
    れかに記載のミシンフレーム。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    のミシンフレームを備えたミシン。
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