JP2003168436A - リチウム電池用正極およびリチウム電池 - Google Patents

リチウム電池用正極およびリチウム電池

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JP2003168436A
JP2003168436A JP2001363859A JP2001363859A JP2003168436A JP 2003168436 A JP2003168436 A JP 2003168436A JP 2001363859 A JP2001363859 A JP 2001363859A JP 2001363859 A JP2001363859 A JP 2001363859A JP 2003168436 A JP2003168436 A JP 2003168436A
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polyaniline
lithium battery
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battery
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Masaya Nakamura
雅也 中村
Hirohiko Saito
博彦 斉藤
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池容量および室温での出力特性を維持しな
がら、簡便かつ安価に、低温での短時間出力特性を満足
するリチウム電池用正極およびリチウム電池を提供する
こと。 【解決手段】 本発明のリチウム電池用正極は、正極活
物質と、正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆する
ポリアニリンと、を有するリチウム電池用正極であっ
て、ポリアニリンの酸化度指数が0.7以下であること
を特徴とする。本発明のリチウム電池用正極は、正極活
物質と充放電時の高速応答性に優れ反応抵抗が小さいと
考えられるキャパシタ材料として機能する導電性高分子
を有しているため、低温での短時間出力特性に優れた電
池を得ることが可能となっている。また、本発明のリチ
ウム電池は、低温での短時間出力特性に優れた電池を得
ることが可能な正極を有するため、低温での短時間出力
特性に優れた電池となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム電池用電極
およびリチウム電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラや携帯型電話機等の
コードレス電子機器の発達はめざましく、これら民生用
途の電源として電池電圧が高く、高エネルギー密度を有
したリチウム二次電池が注目され、実用化が進んでい
る。
【0003】リチウム二次電池の正極活物質には、主と
して4V程度の電池電圧を示し高容量(高エネルギー密
度)なLiCoO2、LiNiO2、LiMn24等のリ
チウム遷移金属複合酸化物が用いられている。また、さ
らなる電池性能の向上を目的とした正極活物質の開発が
なされている。
【0004】たとえば、特開平10−188985号に
は、リチウム遷移金属複合酸化物と軽量かつ理論容量の
高い高分子系活物質を複合した正極が開示されている。
【0005】詳しくは、特開平10−188985号に
は、少なくとも正極、非水電解液を含有する電解質層お
よびリチウムを吸蔵放出可能な負極からなる非水電解質
二次電池において、正極が電極活物質として、LiMn
(2-a)a4(前式中、XはIIA、IIIA、IV
A、VA、VIA、VIIA、VIII、IB、II
B、IIIB、IVBおよびVB元素よりなる群から選
ばれた少なくとも1種類の元素を表わす。また、aは0
<a≦1.0の範囲の数である。)で表わされるリチウ
ム複合酸化物とポリアニリンを含有するものである非水
電解質二次電池が開示されている。
【0006】リチウム二次電池の負極活物質には、リチ
ウムを電気化学的に吸蔵、放出し得る材料で、デンドラ
イト状リチウムが発生しない炭素材料が用いられてい
る。
【0007】また、上述の民生用途とは別に、環境問題
等を背景として自動車分野でも電気自動車やハイブリッ
ド自動車の開発がなされており、車載用電源としてリチ
ウム二次電池が注目、検討されている。
【0008】リチウム電池を車載用電源として用いる場
合、民生用途と比較して使用条件が厳しくなる。すなわ
ち高エネルギー密度の要求に加えて、室温下での高出力
特性、更には寒冷地でのエンジン始動の必要性から低温
下(−30℃程度)での数秒間の短時間出力まで要求さ
れる。
【0009】室温での高出力化等の特性の改善をするた
めに、電極を薄膜化することで電極の低抵抗化が試みら
れている。電極の薄膜化による低抵抗化により、ある程
度の特性の改善がなされたリチウム二次電池の提供が可
能となっている。
【0010】しかしながら、−30℃程度の低温下にお
いては、電極材料自体に起因した大きな内部抵抗の増加
(特に活物質と電解液との固液界面での電荷移動抵抗の
増加が著しい)が生じるため、十分な短時間出力特性が
得られなかった。このため、従来のリチウム二次電池で
は要求される特性を低温下で満足することは非常に難し
かった。
【0011】低温下での電池の特性低下に関しては、従
来より電池と低温時の特性が優れたキャパシタとの併用
電源を用いることで低温時の電流を補償する方法も検討
されている(「大容量キャパシタ技術と材料」P14
4、シーエムシー)。
【0012】しかしながら、電池とキャパシタという2
つのデバイスで電源を構成することになり、部品点数の
増加、電源の重量および体積の増加等の問題を生じてい
た。
【0013】このため、電源の重量および体積の増加等
の問題を解決するために、内部にキャパシタとなる材料
を含有させた電極およびこの電極を用いたリチウム二次
電池が考案されている。
【0014】このような電極としては、たとえば、特開
2001−110418号に開示されている。
【0015】特開2001−110418号には、スピ
ネル構造リチウムマンガン複合酸化物と、活性炭とを、
活物質として含むリチウム電池用正極が開示されてい
る。
【0016】しかしながら、この正極および正極を用い
たリチウム二次電池においては、低温での短時間出力特
性に若干の特性改善はみられるものの、未だ十分な特性
は得られていなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みてなされたものであり、電池容量および室温での出
力特性を維持しながら、簡便かつ安価に、低温での短時
間出力特性を満足するリチウム電池用正極およびリチウ
ム電池を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決する目的で鋭意研究を重ねた結果、正極活物質と、
活物質の少なくとも一部を被覆した酸化度指数が一定値
以下のポリアニリンと、を含有するリチウム電池用正極
およびこのリチウム電池用正極を有するリチウム電池と
することで、上記課題を解決できることを見出した。
【0019】詳しくは、リチウム電池を大電流で放電す
ると、電池内部の抵抗により電池電圧が大きく降下す
る。特に、−30℃程度の低温下においては、電池内部
の抵抗が著しく増加するため、大電流で放電を開始した
瞬間に電池の作動下限電圧まで電圧降下を生じる。この
ため、リチウム電池は、低温下でほとんど出力が得られ
なかった。
【0020】リチウム複合酸化物(正極)や炭素材料
(負極)等を活物質として用いたリチウム二次電池を例
に挙げると、充放電反応(電池反応)に伴い電解液中の
リチウムイオンが活物質内外に挿入、脱離する。このリ
チウムイオンの挿入・脱離の反応速度は遅いため、大電
流で放電すると大きな反応抵抗を生じると考えられてい
る。特に、低温下においては活物質の結晶格子の収縮や
活物質への電解液の濡れ性の低下等の影響により、リチ
ウムイオンの挿入・脱離の反応がいっそう遅くなること
で、電池の内部抵抗の増加がより顕著になると考えられ
る。
【0021】ここで、リチウム二次電池においては、炭
素材料(負極)の安定した充放電特性を得るために、電
解液の溶媒としてエチレンカーボネートを含む有機系の
溶媒が広く用いられている。しかし、このエチレンカー
ボネートは、単溶媒で37℃と高い凝固点を有してい
た。このため、リチウム二次電池は、−30℃程度の低
温下においてはエチレンカーボネートの凝固により電解
液の粘度が非常に高くなり、この結果、電解液の濡れ性
が低下していた。
【0022】本発明のリチウム電池用電極は、低温出力
向上の手段として、電極内に活物質と充放電時の高速応
答性に優れ反応抵抗が小さいと考えられるキャパシタ材
料として機能する導電性高分子を混在させる方法に着目
し検討した。
【0023】すなわち、本発明のリチウム電池用正極
は、リチウムイオンの吸蔵、放出が可能な正極活物質
と、正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆するポリ
アニリンと、を有するリチウム電池用正極であって、ポ
リアニリンの酸化度指数が0.7以下であることを特徴
とする。
【0024】また、本発明のリチウム電池は、リチウム
イオンの吸蔵、放出が可能な正極活物質と、正極活物質
の表面の少なくとも一部を被覆するポリアニリンと、を
有するリチウム電池用正極を有するリチウム電池であっ
て、ポリアニリンの酸化度指数が0.7以下であるリチ
ウム電池用正極を有することを特徴とする。
【0025】本発明のリチウム電池用正極は、正極活物
質と充放電時の高速応答性に優れ反応抵抗が小さいと考
えられるキャパシタ材料として機能するポリアニリン
を、正極活物質の少なくとも一部を被覆した状態で有し
ている。この結果、本発明のリチウム電池用正極は、低
温での短時間出力特性に優れた電池を得ることが可能と
なっている。また、本発明のリチウム電池は、低温での
短時間出力特性に優れた電池を得ることが可能な正極に
用いているため、低温での短時間出力特性に優れた電池
となっている。
【0026】
【発明の実施の形態】(リチウム電池用正極)本発明の
リチウム電池用正極は、リチウムイオンの吸蔵、放出が
可能な正極活物質と、正極活物質の表面の少なくとも一
部を被覆するポリアニリンと、を有するリチウム電池用
正極であって、ポリアニリンの酸化度指数が0.7以下
である。本発明のリチウム電池用正極は、導電性高分子
がキャパシタ材料として機能するため、低温での出力特
性が向上した電池を得られる電極である。
【0027】本発明のリチウム電池用正極は、電極材料
による大きな反応抵抗と等価回路上に並列にキャパシタ
が存在する構成となっている。このため、大電流放電時
における電圧過渡応答特性が変化している。すなわち、
キャパシタ容量の大きな材料を電極内に混在させること
で、時定数増加に伴い電池電圧の降下スピードが鈍り、
低温下での短時間出力が向上している。
【0028】導電性高分子は、電極内に電池作動電圧範
囲の一部または全てにおいてキャパシタとして大きな容
量をもつ。
【0029】最も一般的なキャパシタ材料である活性炭
は、電解質イオンの物理的な吸脱着に伴う電気二重層容
量を利用している。これに対し、導電性高分子であるポ
リアニリンを用いたキャパシタは、レドックス反応によ
り発現する容量(一般的に、疑似容量またはレドックス
容量と呼ばれる)を利用している。従って、ポリアニリ
ンは、物理的な吸脱着を利用する活性炭に比べ、大きな
充放電容量(キャパシタ容量)をもつ。また、レドック
ス反応という点においては電池の活物質の反応と同じで
あるが、挿入、脱挿入反応を生じる通常の電池の活物質
に比べると、よりマイルドな現象(化学的な吸着、脱離
等)を利用している。このため、活性炭なみの高速な充
放電特性を得ることができる。
【0030】ポリアニリンが正極活物質の表面の少なく
とも一部を被覆することで正極内にキャパシタ材料が含
まれることとなり、電極材料による大きな反応抵抗と等
価回路上に並列にキャパシタが存在する構成となる。な
お、ポリアニリンは、導電性高分子の中でも、理論容量
が大きく、リチウム複合酸化物等の4V級の電圧を示す
正極活物質との電圧マッチングが良好(すなわち、高容
量充放電の電位がLi系の電位に近い)であり、さらに
リチウム電池として用いたときに電解液等に対して安定
性が高いため用いられる。
【0031】また、ポリアニリンの酸化度指数が0.7
以下となることで、充放電に伴う正極活物質へのリチウ
ムイオンの出入りを阻害せず(抵抗増大を抑制し)、室
温下での出力特性が低下を抑制できる。
【0032】詳しくは、本発明のリチウム電池用正極に
おいて、正極活物質の表面の一部または全てにポリアニ
リンが被覆している。ポリアニリンは非常に緻密な膜に
なりやすく、正極活物質の充放電に伴うリチウムイオン
の出入りを阻害(抵抗増大)し、室温下での出力特性を
低下させる。しかし、この場合でも、低温下において
は、ポリアニリンのキャパシタ効果が効くため、電池の
低温出力は向上する。
【0033】キャパシタ効果は、ポリアニリンと並列に
接続された正極活物質の抵抗の大きさによって変化す
る。このことは、低温下では正極活物質の抵抗が非常に
大きくなるため、キャパシタ容量が小さくても添加の効
果が得られるが、室温では抵抗が非常に小さくなること
から現状のレベルのキャパシタ容量では効果が見られな
い。従って、室温では正極活物質の抵抗のみが出力を決
定する要因になるため、抵抗増加を抑制しなければなら
ない。
【0034】また、ポリアニリンは、初期状態における
正極活物質との電位のマッチングのため、脱ドープ状態
(放電状態)で用いられる。ここで、脱ドープ状態にお
けるポリアニリンは、酸化状態により構造が変化する。
【0035】すなわち、完全な酸化脱ドープ状態のポリ
アニリンは、エメラルディン塩基(キノンジイミン構
造)となり、完全な還元脱ドープ状態のポリアニリン
は、ロイコエメラルディン塩基(フェニレンジアミン構
造)となる。なお、実際のポリアニリンは、これらの二
つの構造が高分子鎖中に入り混じる中間的な構造になっ
ている。
【0036】このようなポリアニリンの酸化の状態を示
す指標として、酸化度指数がある。以下、酸化度指数を
説明する。
【0037】まず、ポリアニリンの電子スベクトルを調
べると、酸化脱ドープ状態の場合は640nm付近と3
40nm付近に吸収極大をもつ。また、還元脱ドープ状
態では340nm付近の単一の吸収をもつ。これは64
0nmの吸収がキノンジイミン構造によるものと帰属さ
れ、340nm付近の吸収はフェニレンジアミン構造に
よるものと帰属される。
【0038】したがって、脱ドープ状態のポリアニリン
の酸化状態を、これら2つの吸光度比により定めること
ができる。この酸化度指数を定義する式を数1に示す。
【0039】
【数1】ポリアニリンの酸化度指数=A640/A340 ここで、A640は640nm付近の吸収極大の吸光度
を、A340は340nm付近の吸収極大の吸光度を示
す。
【0040】なお、リチウム電池用正極のポリアニリン
の酸化度指数は、正極をNMPに浸漬して、ポリアニリ
ンを溶解させてポリアニリン/NMP溶液を作製し、紫
外−可視光領域の電子スペクトルを分光光度計により測
定し、算出する。なお、NMP中の水分等の影響により
ポリアニリンの酸化状態に変化が生じるため、ポリアニ
リン/NMP溶液を作製後は迅速に測定する必要があ
る。
【0041】ポリアニリンの酸化の状態が進む(酸化度
指数が大きくなる)と、ポリアニリン中にイミンのNが
増加するため、アミンのNHと強い水素結合が働くよう
になる。この水素結合により、正極活物質表面に被覆し
た膜が非常に緻密となってしまい、常温での内部抵抗の
増大を導いている。
【0042】このため、本発明のリチウム電池用正極
は、ポリアニリンの酸化度指数が0.7以下となること
で、正極活物質表面の被膜が緻密とならなくなる。この
結果、本発明のリチウム電池用正極は、正極活物質への
充放電に伴うリチウムイオンの出入りを阻害せず(抵抗
増大を抑制し)、室温下での出力特性が低下を抑制でき
る。
【0043】また、本発明のリチウム電池用正極におい
て、ポリアニリンの0.7以下の酸化度指数は、正極単
体の状態でのポリアニリンの酸化度指数であり、電池を
組み立てた状態での酸化度指数ではない。すなわち、電
解液とポリアニリンが接触すると、電解液中のイオンの
ドープによりポリアニリンの状態が変化するためであ
る。
【0044】正極活物質、ポリアニリンが分散したペー
ストを調製し、ペーストが集電体の表面に塗布、乾燥さ
れてなることが好ましい。すなわち、活物質およびポリ
アニリンがNMPに分散したペーストを調製し集電体に
塗布乾燥させることで、簡便にリチウム電池用正極を製
造することができる。
【0045】また、ポリアニリンがNMP等の溶媒に可
溶であれば、正極の製造時に活物質ペーストの調製が容
易となる。さらに、ポリアニリンは高分子材料であるこ
とから溶媒に可溶であれば、溶媒に溶解してペーストが
調製されたのちにペーストが乾燥したときに活物質を決
着する結着剤として機能するようになる。
【0046】ペーストを調製する前におけるポリアニリ
ンの酸化度指数が0.05以下であり、ペーストの調
製、塗布および乾燥時の温度が120℃以下であること
が好ましい。すなわち、本発明のリチウム電池用正極は
ポリアニリンの酸化度指数が0.7以下であるが、正極
の製造中に、ポリアニリンの酸化状態は変化する。この
ポリアニリンの酸化状態の変化は、特に、ペースト作製
前の可溶性ポリアニリンの酸化度指数および正極の製造
時に加えられた熱(最高温度)に依存する。このため、
ペーストを調製する前のポリアニリンの酸化度指数が
0.05以下であり、その後の温度履歴が120℃以下
とすることで、酸化度指数が0.7以下のポリアニリン
を有する正極となる。
【0047】ポリアニリンは、還元剤が添加されたこと
が好ましい。すなわち、ポリアニリンに還元剤を添加す
ることで、酸化度指数を低下させることができる。還元
剤としては、フェニルヒドラジンを用いることが好まし
い。フェニルヒドラジンは、ポリアニリンを容易に還元
できるためである。
【0048】本発明のリチウム電池用正極において、正
極活物質は、1種以上のリチウム含有複合酸化物である
ことが好ましい。リチウム含有複合酸化物は、電子とリ
チウムイオンの拡散性能に優れるなど正極活物質として
の性能に優れる。このようなリチウムと遷移金属の複合
酸化物を正極活物質に用いることで、この正極を用いた
電池が高い充放電効率と良好なサイクル特性とを有する
こととなる。
【0049】リチウム含有複合酸化物は、層状構造を有
することが好ましい。層状構造のリチウム含有複合酸化
物としては、層状構造のリチウムニッケルコバルトアル
ミ含有複合酸化物、リチウムマンガンアルミ含有複合酸
化物またはリチウムマンガンクロム含有複合酸化物をあ
げることができる。
【0050】これは、一定電圧範囲(例えば、4.2V
〜3V)で充放電を行う場合、スピネル構造のリチウム
マンガン含有複合酸化物は、充放電電圧が高電位側に偏
っているため(平均充放電電圧:約4V)、放電により
高出力密度は得られるものの、充電による回生密度が小
さくなってしまっていた。これに対して、層状構造の複
合酸化物は、充放電による電圧の偏りが少なく(平均電
圧:約3.8V以下)、バランスよく高出力密度および
高回生密度を得ることができる。このことは、充放電時
の構造変化の影響と考えられる。
【0051】また、層状構造のリチウムニッケル含有複
合酸化物、リチウムマンガン含有酸化物は、その組成の
一部をアルミやクロム等の他元素で置換することがより
好ましい。他元素で置換することで、活物質内部の電子
状態が変化し、結晶構造が強化される。結晶構造が強化
されることで、高温環境下での正極活物質の劣化が小さ
くなる。
【0052】また、その他にも必要に応じて一般的なリ
チウム含有複合酸化物を1種以上混合して用いることが
好ましい。例えば、Li(1-x)NiO2、Li(1-x)Mn
2、Li(1-x)MnO2、Li(1-x)CoO2や、各々に
Li、Al、Crなどの金属を添加または置換した材料
等である。この正極活物質の例示におけるxは0〜1の
数を示す。
【0053】なお、これらの正極活物質は単独で用いる
ばかりでなく、複数混合して用いてもよい。
【0054】正極活物質は、BET比表面積が1.5m
2/g以下であることが好ましい。ここで、BET比表
面積は窒素を用いて測定した値である。一定以下の比表
面積にすることで、正極活物質と電解液による副反応を
抑制することができる。このため、長寿命化が可能とな
る。正極活物質のBET比表面積が、1.0m2 /g以
下であることがより好ましい。
【0055】正極活物質の比表面積を制御する方法は、
特に限定されるものではないが、比表面積は原材料の比
表面積に大きく影響をうけるため、所定の条件で原材料
を粉砕及び/または分級し制御することが好ましい。な
お、焼成して製造した後に粉砕及び/または分級しても
よい。
【0056】本発明のリチウム電池用正極は、正極活物
質とポリアニリンとを有すること以外は、特に限定され
るものではなく、公知の材料構成のものを用いることが
できる。
【0057】特に、本発明のリチウム電池用正極には、
正極活物質、ポリアニリン、必要に応じて導電材および
結着材を混合して得られた合材が集電体に塗布されてな
るものを用いることが好ましい。
【0058】導電材としては、特に限定されるものでは
なく、従来の電極において導電材として用いられていた
材質を用いることができる。導電材としては、たとえ
ば、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等の
炭素物質の1種または2種以上の混合したものをあげる
ことができる。
【0059】結着剤は、活物質粒子をつなぎ止める作用
を有する。結着剤としては、有機系結着剤や、無機系結
着剤を用いることができ、たとえば、ポリフッ化ビニリ
デン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)等の化合物をあげることが
できる。
【0060】また、正極の集電体としては、たとえば、
アルミニウム、ステンレスなどの金属を網、パンチドメ
タル、フォームメタルや板状に加工した箔などを用いる
ことができる。
【0061】本発明のリチウム電池用正極は、正極活物
質と充放電時の高速応答性に優れ反応抵抗が小さいと考
えられるキャパシタ材料として機能するポリアニリンと
を、ポリアニリンが正極活物質の少なくとも一部を被覆
した状態で有している。このため、本発明のリチウム電
池用正極は、低温での短時間出力特性に優れた電池を得
ることが可能となっている。
【0062】(リチウム電池)本発明のリチウム電池
は、リチウムイオンの吸蔵、放出が可能な正極活物質
と、正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆するポリ
アニリンと、を有するリチウム電池用正極を有するリチ
ウム電池であって、ポリアニリンの酸化度指数が0.7
以下であるリチウム電池用正極を有する。本発明のリチ
ウム電池は、導電性高分子がキャパシタ材料として機能
するため、低温での出力特性が向上した電池を得られる
リチウム電池用正極を正極として用いているため、低温
での出力特性が向上した電池となっている。
【0063】リチウム電池用正極は、電極材料による大
きな反応抵抗と等価回路上に並列にキャパシタが存在す
る構成となっている。このため、大電流放電時における
電圧過渡応答特性が変化している。すなわち、キャパシ
タ容量の大きな材料を電極内に混在させることで、時定
数増加に伴い電池電圧の降下スピードが鈍り、低温下で
の短時間出力が向上している。
【0064】導電性高分子は、電極内に電池作動電圧範
囲の一部または全てにおいてキャパシタとして大きな容
量をもつ。
【0065】最も一般的なキャパシタ材料である活性炭
は、電解質イオンの物理的な吸脱着に伴う電気二重層容
量を利用している。これに対し、導電性高分子であるポ
リアニリンを用いたキャパシタは、レドックス反応によ
り発現する容量(一般的に、疑似容量またはレドックス
容量と呼ばれる)を利用している。従って、ポリアニリ
ンは、物理的な吸脱着を利用する活性炭に比べ、大きな
充放電容量(キャパシタ容量)をもつ。また、レドック
ス反応という点においては電池の活物質の反応と同じで
あるが、挿入、脱挿入反応を生じる通常の電池の活物質
に比べると、よりマイルドな現象(化学的な吸着、脱離
等)を利用している。このため、活性炭なみの高速な充
放電特性を得ることができる。
【0066】ポリアニリンが正極活物質の表面の少なく
とも一部を被覆することで正極内にキャパシタ材料が含
まれることとなり、電極材料による大きな反応抵抗と等
価回路上に並列にキャパシタが存在する構成となる。な
お、ポリアニリンは、導電性高分子の中でも、理論容量
が大きく、リチウム複合酸化物等の4V級の電圧を示す
正極活物質との電圧マッチングが良好(すなわち、高容
量充放電の電位がLi系の電位に近い)であり、さらに
リチウム電池として用いたときに電解液等に対して安定
性が高いため用いられる。
【0067】また、ポリアニリンの酸化度指数が0.7
以下となることで、充放電に伴う正極活物質へのリチウ
ムイオンの出入りを阻害せず(抵抗増大を抑制し)、室
温下での出力特性が低下を抑制できる。
【0068】詳しくは、リチウム電池用正極において、
正極活物質の表面の一部または全てにポリアニリンが被
覆している。ポリアニリンは非常に緻密な膜になりやす
く、正極活物質の充放電に伴うリチウムイオンの出入り
を阻害(抵抗増大)し、室温下での出力特性が低下させ
る。しかし、この場合でも、低温下においては、ポリア
ニリンのキャパシタ効果が効くため、電池の低温出力は
向上する。
【0069】キャパシタ効果は、ポリアニリンと並列に
接続された正極活物質の抵抗の大きさによって変化す
る。このことは、低温下では正極活物質の抵抗が非常に
大きくなるため、キャパシタ容量が小さくても添加の効
果が得られるが、室温では抵抗が非常に小さくなること
から現状のレベルのキャパシタ容量では効果が見られな
い。従って、室温では正極活物質の抵抗のみが出力を決
定する要因になるため、抵抗増加を抑制しなければなら
ない。
【0070】また、ポリアニリンは、可溶化が容易であ
るため、脱ドープ状態(放電状態)で用いられる。ここ
で、脱ドープ状態におけるポリアニリンは、酸化状態に
より構造が変化する。
【0071】すなわち、完全な酸化脱ドープ状態のポリ
アニリンは、エメラルディン塩基(キノンジイミン構
造)となり、完全な還元脱ドープ状態のポリアニリン
は、ロイコエメラルディン塩基(フェニレンジアミン構
造)となる。なお、実際のポリアニリンは、これらの二
つの構造が高分子鎖中に入り混じる中間的な構造になっ
ている。
【0072】このようなポリアニリンの酸化の状態を示
す指標として、酸化度指数がある。以下、酸化度指数を
説明する。
【0073】まず、ポリアニリンの電子スベクトルを調
べると、酸化脱ドープ状態の場合は640nm付近と3
40nm付近に吸収極大をもつ。また、還元脱ドープ状
態では340nm付近の単一の吸収をもつ。これは64
0nmの吸収がキノンジイミン構造によるものと帰属さ
れ、340nm付近の吸収はフェニレンジアミン構造に
よるものと帰属される。
【0074】したがって、脱ドープ状態のポリアニリン
の酸化状態を、これら2つの吸光度比により定めること
ができる。この酸化度指数を定義する式が数1に示され
ている。
【0075】なお、リチウム電池用正極のポリアニリン
の酸化度指数は、正極をNMPに浸漬して、ポリアニリ
ンを溶解させてポリアニリン/NMP溶液を作製し、紫
外−可視光領域の電子スペクトルを分光光度計により測
定し、算出する。なお、NMP中の水分等の影響により
ポリアニリンの酸化状態に変化が生じるため、ポリアニ
リン/NMP溶液を作製後は迅速に測定する必要があ
る。
【0076】ポリアニリンの酸化の状態が進む(酸化度
指数が大きくなる)と、ポリアニリン中にイミンのNが
増加するため、アミンのNHと強い水素結合が働くよう
になる。この水素結合により、正極活物質表面に被覆し
た膜が非常に緻密となってしまい、常温での内部抵抗の
増大を導いている。
【0077】このため、リチウム電池用正極は、ポリア
ニリンの酸化度指数が0.7以下となることで、正極活
物質表面の被膜が緻密とならなくなる。この結果、リチ
ウム電池用正極は、正極活物質への充放電に伴うリチウ
ムイオンの出入りを阻害せず(抵抗増大を抑制し)、室
温下での出力特性が低下を抑制できる。
【0078】また、リチウム電池用正極において、ポリ
アニリンの0.7以下の酸化度指数は、正極単体の状態
でのポリアニリンの酸化度指数であり、電池を組み立て
た状態での酸化度指数ではない。すなわち、電解液とポ
リアニリンが接触すると、電解液中のイオンのドープに
よりポリアニリンの状態が変化するためである。
【0079】正極活物質、ポリアニリンが分散したペー
ストを調製し、ペーストが集電体の表面に塗布、乾燥さ
れてなることが好ましい。すなわち、活物質およびポリ
アニリンがNMPに分散したペーストを調製し集電体に
塗布乾燥させることで、簡便にリチウム電池用正極を製
造することができる。
【0080】また、ポリアニリンがNMP等の溶媒に可
溶であれば、正極の製造時に活物質ペーストの調製が容
易となる。さらに、ポリアニリンは高分子材料であるこ
とから溶媒に可溶であれば、溶媒に溶解してペーストが
調製されたのちにペーストが乾燥したときに活物質を決
着する結着剤として機能するようになる。
【0081】ペーストを調製する前におけるポリアニリ
ンの酸化度指数が0.05以下であり、ペーストの調
製、塗布および乾燥時の温度が120℃以下であること
が好ましい。すなわち、本発明のリチウム電池用正極は
ポリアニリンの酸化度指数が0.7以下であるが、正極
の製造中に、ポリアニリンの酸化状態は変化する。この
ポリアニリンの酸化状態の変化は、特に、ペースト作製
前の可溶性ポリアニリンの酸化度指数および正極の製造
時に加えられた熱(最高温度)に依存する。このため、
ペーストを調製する前のポリアニリンの酸化度指数が
0.05以下であり、その後の温度履歴が120℃以下
とすることで、酸化度指数が0.7以下のポリアニリン
を有する正極となる。
【0082】ポリアニリンは、還元剤が添加されたこと
が好ましい。すなわち、ポリアニリンに還元剤を添加す
ることで、酸化度指数を低下させることができる。還元
剤としては、フェニルヒドラジンを用いることが好まし
い。フェニルヒドラジンは、ポリアニリンを容易に還元
できるためである。
【0083】リチウム電池用正極において、正極活物質
は、1種以上のリチウム含有複合酸化物であることが好
ましい。リチウム含有複合酸化物は、電子とリチウムイ
オンの拡散性能に優れるなど正極活物質としての性能に
優れる。このようなリチウムと遷移金属の複合酸化物を
正極活物質に用いることで、この正極を用いた電池が高
い充放電効率と良好なサイクル特性とを有することとな
る。
【0084】リチウム含有複合酸化物は、層状構造を有
することが好ましい。層状構造のリチウム含有複合酸化
物としては、層状構造のリチウムニッケルコバルトアル
ミ含有複合酸化物、リチウムマンガンアルミ含有複合酸
化物またはリチウムマンガンクロム含有複合酸化物をあ
げることができる。
【0085】これは、一定電圧範囲(例えば、4.2V
〜3V)で充放電を行う場合、スピネル構造のリチウム
マンガン含有複合酸化物は、充放電電圧が高電位側に偏
っているため(平均充放電電圧:約4V)、放電により
高出力密度は得られるものの、充電による回生密度が小
さくなってしまっていた。これに対して、層状構造の複
合酸化物は、充放電による電圧の偏りが少なく(平均電
圧:約3.8V以下)、バランスよく高出力密度および
高回生密度を得ることができる。このことは、充放電時
の構造変化の影響と考えられる。
【0086】また、層状構造のリチウムニッケル含有複
合酸化物、リチウムマンガン含有酸化物は、その組成の
一部をアルミやクロム等の他元素で置換することがより
好ましい。他元素で置換することで、活物質内部の電子
状態が変化し、結晶構造が強化される。結晶構造が強化
されることで、高温環境下での正極活物質の劣化が小さ
くなる。
【0087】また、その他にも必要に応じて一般的なリ
チウム含有複合酸化物を1種以上混合して用いることが
好ましい。例えば、Li(1-x)NiO2、Li(1-x)Mn
2、Li(1-x)MnO2、Li(1-x)CoO2や、各々に
Li、Al、Crなどの金属を添加または置換した材料
等である。この正極活物質の例示におけるxは0〜1の
数を示す。
【0088】なお、これらの正極活物質は単独で用いる
ばかりでなく、複数混合して用いてもよい。
【0089】正極活物質は、BET比表面積が1.5m
2/g以下であることが好ましい。ここで、BET比表
面積は窒素を用いて測定した値である。一定以下の比表
面積にすることで、正極活物質と電解液による副反応を
抑制することができる。このため、長寿命化が可能とな
る。正極活物質のBET比表面積が、1.0m2 /g以
下であることがより好ましい。
【0090】正極活物質の比表面積を制御する方法は、
特に限定されるものではないが、比表面積は原材料の比
表面積に大きく影響をうけるため、所定の条件で原材料
を粉砕及び/または分級し制御することが好ましい。な
お、焼成して製造した後に粉砕及び/または分級しても
よい。
【0091】本発明のリチウム電池は、リチウム電池用
正極が正極活物質とポリアニリンとを有すること以外
は、特に限定されるものではなく、公知の材料構成のも
のを用いることができる。
【0092】特に、リチウム電池用正極には、正極活物
質、ポリアニリン、必要に応じて導電材および結着材を
混合して得られた合材が集電体に塗布されてなるものを
用いることが好ましい。
【0093】導電材としては、特に限定されるものでは
なく、従来の電極において導電材として用いられていた
材質を用いることができる。導電材としては、たとえ
ば、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等の
炭素物質の1種または2種以上の混合したものをあげる
ことができる。
【0094】結着剤は、活物質粒子をつなぎ止める作用
を有する。結着剤としては、有機系結着剤や、無機系結
着剤を用いることができ、たとえば、ポリフッ化ビニリ
デン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)等の化合物をあげることが
できる。
【0095】また、正極の集電体としては、たとえば、
アルミニウム、ステンレスなどの金属を網、パンチドメ
タル、フォームメタルや板状に加工した箔などを用いる
ことができる。
【0096】本発明のリチウム電池は、正極が活物質と
ポリアニリンとを有するリチウム電池用正極である以外
は、一般的なリチウム電池において公知の材料および構
成を用いることができる。
【0097】すなわち、本発明のリチウム電池は、正極
と負極と電解液とその他必要に応じた要素とからなる。
本発明のリチウム電池は、その形状に特に制限を受け
ず、コイン型、円筒型、角型等、種々の形状の電池とし
て使用できる。
【0098】負極には、一般的なリチウム二次電池の、
公知の材料および構成を用いることができる。
【0099】負極は、負極活物質、必要に応じて導電材
や結着材やキャパシタ材料等を混合して得られたペース
トを調製し、このペーストが集電体に塗布、乾燥されて
なるものを用いることが好ましい。
【0100】負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵、放
出が可能でれば、特に限定されるものではなく、公知の
材料を用いることができる。例えば、リチウム金属、グ
ラファイトまたは非晶質炭素等の炭素材料等をあげるこ
とができる。そして、リチウムを電気化学的に吸蔵、放
出し得るインターカレート材料であることから、炭素材
料を負極活物質として用いることがより好ましい。
【0101】負極活物質は、比表面積が比較的大きく、
吸蔵・放出速度が速いため特に室温での出力・回生密度
に対して良好となる。
【0102】負極活物質はBET比表面積が3.5m2
/g以下であることが好ましい。すなわち、3.5m2
/g以下の比表面積にすることで、負極活物質と電解液
による副反応を抑制することができるため、長寿命化が
可能となるためである。より好ましくは、3.0m2
g以下である。
【0103】負極活物質の比表面積の制御方法は、特に
制限されるものではないが、比表面積は原材料の比表面
積に大きく影響を受けるため、所定の条件で原材料を粉
砕および/または分級し制御することが好ましい。な
お、焼成し作製した後に粉砕および/または分級しても
よい。
【0104】電解液は、有機溶媒に支持塩を溶解させて
なる。
【0105】有機溶媒は、通常のリチウム二次電池の電
解液の用いられる有機溶媒であれば特に限定されるもの
ではない。例えば、カーボネート類、ハロゲン化炭化水
素、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ラクトン類、
オキソラン化合物等を用いることができる。特に、プロ
ピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1、2ジ
メトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチルカー
ボネート、エチルメチルカーボネート、ビニレンカーボ
ネートあるいはこれらの複数種を混合した混合溶媒が好
ましい。
【0106】これらの有機溶媒のうち、特にカーボネー
ト類、エーテル類からなる群より選ばれた1種以上の非
水溶液を用いることがより好ましい。すなわち、これら
の非水溶媒は、支持塩の溶解性、誘電率および粘度にお
いて優れているため、電池の充放電効率が高くなるた
め、好ましい。
【0107】混合溶媒において、主溶媒として用いる溶
媒としては、炭素負極材料の安定した充放電を得るため
には、エチレンカーボネートを用いることが好ましい
(例えば、主溶媒としてプロピレンカーボネート等を用
いると、初回充電時に電解液と炭素負極が反応してしま
い、電池が大きく劣化する。エチレンカーボネートを主
溶媒として用いると、炭素負極表面に安定な被膜が形成
され、良好な充放電特性が得られると推測される。)支
持塩としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4
びLiAsF6から選ばれる無機塩、これら無機塩の誘
導体、LiSO3CF3、LiC(SO3CF8 2および
LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、L
iN(SO2CF3)(SO249)から選ばれる有機
塩、ならびにこれら有機塩の誘導体の少なくとも一種で
あることが望ましい。
【0108】支持塩は、LiPF6が好ましい。LiP
6は、イオン導電性が高く、活物質との反応性が小さ
いためリチウム電池の支持塩として好ましい。
【0109】支持塩の濃度についても特に限定されるも
のではなく、用途に応じ、支持塩および有機溶媒の種類
を考慮して適切に選択することが好ましい。
【0110】これらの支持塩を有機溶媒に溶解させて調
製された電解液は、電池性能を優れたものとすることが
でき、かつその電池性能を室温以外の温度域においても
さらに高く維持することができる。
【0111】セパレ−タは、正極および負極を電気的に
絶縁し、電解液を保持する役割をはたすものである。セ
パレータとしては、たとえば、多孔性合成樹脂膜を用い
ることが好ましい。特に、ポリオレフィン系高分子(ポ
リエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いることが
好ましい。なお、円筒形のリチウム二次電池において、
セパレ−タは、正極と負極との絶縁性を担保するため、
正極および負極よりもさらに大きいものとすることが好
ましい。
【0112】ケースは、特に限定されるものではなく、
公知の材料、形態で作成することができる。
【0113】ガスケットは、ケースと正負の両端子部の
間の電気的な絶縁と、ケース内の密閉性とを担保するも
のである。例えば、電解液にたいして、化学的、電気的
に安定であるポリプロピレンのような高分子等から構成
できる。
【0114】本発明のリチウム電池は、リチウム電池用
電極よりなる正極と、炭素質材料よりなる負極活物質を
有する負極と、LiPF6と、エチレンカーボネート
と、を有する電解液と、を有することが好ましい。
【0115】電解液は、LiBF4を有することが好ま
しい。電解液がLiBF4を有することで、電池特性が
向上する。
【0116】これは次のように推定される。LiBF4
は、イオン半径が小さいために、ポリアニリンの内部に
侵入し易く(あわせて電解液の粘度も低くなる)、含有
させると低温でのキャパシタ容量が向上する。
【0117】さらに、詳細は不明であるが、電解液がL
iBF4を有することで、正極の電荷移動抵抗を小さく
する相乗効果もある。このことは、初期充放電時にでき
る正極活物質表面の皮膜の状態が違うためと考えてい
る。
【0118】本発明のリチウム電池は、低温での短時間
出力特性に優れた電池を得ることが可能な電極を正極お
よび/または負極に用いているため、低温での短時間出
力特性に優れた電池となっている。
【0119】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0120】(実施例)本発明の実施例として、リチウ
ム電池用正極およびこの正極を用いたリチウム電池を作
製した。なお、以下に示す「%」とは特に断りのない限
り質量百分率である。
【0121】(正極)正極は、平均BET比表面積が
1.5m2/gの層状構造のLiNi0.5Co0. 4Al0.1
2よりなる正極活物質と、還元剤のフェニルヒドラジ
ンが添加されて酸化度指数が調節されたNMPに可溶な
ポリアニリン(PAn)と、平均BET比表面積が39
2/gのアセチレンブラックよりなる導電材と、を表
1に示された重量比となるように、NMPに分散させて
ペーストを調製し、このペーストをAl箔よりなる集電
体の表面上に所定の重量、膜厚で塗布し、乾燥後直径1
4mmの円板状に打ち抜き、加圧成形した後に、真空乾
燥されることで製造された。
【0122】
【表1】
【0123】(負極)負極は、活物質としてメソフェー
ズカーボン(平均BET比表面積3.5m2/g)を合
材重量比92.5wt%、結着材のPVDF(合材重量
比7.5wt%)を溶剤のNMP中に混合してペースト
を作製し、このペーストをCu箔よりなる集電体の表面
上に所定の重量、膜厚で塗布し、乾燥後直径15mmの
円板状に打ち抜き、加圧成形した後に、真空乾燥される
ことで製造された。
【0124】(セパレータ)セパレ−タには、厚さ25
μmのポリエチレン製の微多孔膜を使用した。
【0125】(電解液)電解液は、エチレンカーボネー
トとジメチルカーボネートとを3:7の体積比で混合し
た混合溶媒に、1mol/LとなるようにLiPF6
溶解させて調製された。
【0126】(リチウム電池)上記の正極および負極を
セパレータを介した状態で扁平形状に巻回した扁平巻回
型電極体を形成し、電解液とともにケース内に封入し
て、直径20mm、厚み約3mmの偏平形のリチウム電
池を組み立てた。
【0127】以上にして、試料1〜9のリチウム電池が
製造された。
【0128】(BET比表面積の測定)正極活物質およ
び導電材の平均BET比表面積は、N2吸着によるBE
T法をもちいて測定された。
【0129】(正極のポリアニリンの酸化度指数の測
定)正極のポリアニリンの酸化度指数は、正極をNMP
に浸漬して、ポリアニリンを溶解させてポリアニリン/
NMP溶液を作製し、紫外−可視光領域の電子スペクト
ルを分光光度計により測定し、算出することでなされ
た。
【0130】(ポリアニリンの酸化度指数の測定)ポリ
アニリンの酸化度指数は、ポリアニリンをNMPに溶解
した溶液を調製し、この溶液の紫外−可視光領域の電子
スペクトルを分光光度計により測定し、算出することで
なされた。
【0131】(評価)試料1〜9のリチウム電池の評価
として、充放電容量および低温での出力特性を測定し
た。
【0132】(充放電容量)試料1〜9のリチウム電池
の充放電容量を測定した。充放電容量の測定は、まず、
室温にて1.1mA/cm2の一定電流で4.1Vまで
充電をおこない、その後、4.1Vの定電圧で合計4時
間充電を行った。そして放電は0.3mA/cm2の一
定電流で3Vまでおこなった。これを5サイクル繰り返
した。5サイクル目の放電容量を表2に示した。
【0133】(低温出力特性)試料1〜9のリチウム電
池の低温での出力特性の評価を行った。低温での出力特
性の測定は、低温での出力密度を測定し、試料1のリチ
ウム電池の低温での出力密度を1とした時の出力密度の
比で示した。
【0134】出力密度の測定は、まず、室温にて充電を
1.1mA/cm2の一定電流で行い、電池の充電状態
をSOC40%(SOC:State of Char
ge)に調整した。SOC40%に充電されたリチウム
電池を−30℃に保たれた恒温槽の内部にセットした。
そして電池の作動下限電圧を3Vとし、リチウム電池の
放電電流を変化させ、それぞれ10秒間のパルス放電
(充電)を行った。10秒目の電流−電圧直線を求め、
そこから低温出力密度を算出した。
【0135】表2に試料1に対する低温出力密度の比を
あわせて示した。
【0136】(室温出力特性)試料1〜9のリチウム電
池の室温での出力特性の評価を行った。室温での出力特
性の測定は、室温での出力密度を測定し、試料1のリチ
ウム電池の室温での出力密度を1とした時の出力密度の
比で示した。
【0137】出力密度の測定は、まず、室温にて充電を
1.1mA/cm2の一定電流で行い、電池の充電状態
をSOC60%に調整した。SOC60%に充電された
リチウム電池を20℃に保たれた恒温槽の内部にセット
した。そして電池の作動下限電圧を3Vとし、リチウム
電池の放電電流を変化させ、それぞれ10秒間のパルス
放電(充電)を行った。10秒目の電流−電圧直線を求
め、そこから室温出力密度を算出した。
【0138】表2に試料1に対する室温出力密度の比を
あわせて示した。
【0139】
【表2】
【0140】(評価結果)表2より、試料1〜9のいず
れのリチウム電池においても、ほぼ等しい初期容量が得
られている。すなわち、ポリアニリンが正極活物質を被
覆した正極を有するリチウム電池においても、十分に高
い初期容量を有することがわかる。
【0141】また、表2より、キャパシタ材としてポリ
アニリンを含有することにより、大きく低温出力が向上
したことがわかる。
【0142】さらに、正極中のポリアニリンの酸化度指
数が0.7以下となることで、室温で良好な出力特性が
得られた。
【0143】
【発明の効果】本発明のリチウム電池用正極は、正極活
物質と充放電時の高速応答性に優れ反応抵抗が小さいと
考えられるキャパシタ材料として機能する導電性高分子
であるポリアニリンを有している。このため、本発明の
リチウム電池用正極は、低温での短時間出力特性に優れ
た電池を得ることが可能となっている。また、ポリアニ
リンの酸化度指数が抑えられているため、常温での出力
の低下が抑えられている。本発明のリチウム電池は、常
温での出力の低下が抑えられかつ低温での短時間出力特
性に優れた電池を得ることが可能な正極を用いているた
め、常温での出力の低下が抑えられかつ低温での短時間
出力特性に優れた電池となっている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ02 AK03 AK16 AK18 AL07 AL08 AL12 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ02 CJ22 EJ04 EJ12 HJ00 HJ14 5H050 AA06 BA16 BA17 CA07 CA08 CA09 CB07 CB08 CB09 CB12 DA02 DA09 EA08 EA10 EA23 GA02 GA22 HA00 HA14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムイオンの吸蔵、放出が可能な正
    極活物質と、 該正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆するポリア
    ニリンと、 を有するリチウム電池用正極であって、 該ポリアニリンの酸化度指数が0.7以下であることを
    特徴とするリチウム電池用正極。
  2. 【請求項2】 前記正極活物質、前記ポリアニリンが分
    散したペーストを調製し、該ペーストが集電体の表面に
    塗布、乾燥されてなる請求項1記載のリチウム電池用正
    極。
  3. 【請求項3】 前記ペーストを調製する前における前記
    ポリアニリンの酸化度指数が0.05以下であり、該ペ
    ーストの調製、塗布および乾燥時の温度が120℃以下
    である請求項2記載のリチウム電池用正極。
  4. 【請求項4】 前記ポリアニリンは、還元剤が添加され
    た請求項3記載のリチウム電池用正極。
  5. 【請求項5】 リチウムイオンの吸蔵、放出が可能な正
    極活物質と、 該正極活物質の表面の少なくとも一部を被覆するポリア
    ニリンと、を有するリチウム電池用正極を有するリチウ
    ム電池であって、 該ポリアニリンの酸化度指数が0.7以下であるリチウ
    ム電池用正極を有することを特徴とするリチウム電池。
  6. 【請求項6】 前記リチウム電池用正極が、前記正極活
    物質、前記ポリアニリンが分散したペーストを調製し、
    該ペーストが集電体の表面に塗布、乾燥されてなる請求
    項5記載のリチウム電池。
  7. 【請求項7】 前記ペーストを調製する前における前記
    ポリアニリンの酸化度指数が0.05以下であり、該ペ
    ーストの調製、塗布および乾燥時の温度が120℃以下
    である請求項6記載のリチウム電池。
  8. 【請求項8】 前記ポリアニリンは、還元剤が添加され
    た請求項7記載のリチウム電池。
JP2001363859A 2001-11-29 2001-11-29 リチウム電池用正極およびリチウム電池 Pending JP2003168436A (ja)

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