JP2003167308A - 銀塩光熱写真ドライイメージング材料、画像記録方法及び画像形成方法 - Google Patents

銀塩光熱写真ドライイメージング材料、画像記録方法及び画像形成方法

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JP2003167308A
JP2003167308A JP2001370025A JP2001370025A JP2003167308A JP 2003167308 A JP2003167308 A JP 2003167308A JP 2001370025 A JP2001370025 A JP 2001370025A JP 2001370025 A JP2001370025 A JP 2001370025A JP 2003167308 A JP2003167308 A JP 2003167308A
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silver salt
silver halide
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Man Ho Kimura Soku
マン ホー キムラ ソク
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、高感度でカブリが低く、最
高濃度が高く、画像の鮮鋭性に優れ、かつ保存安定性に
優れた銀塩光熱写真ドライイメージング材料とその画像
形成方法の提供にある。 【解決手段】 非感光性脂肪族カルボン酸銀塩粒子及び
感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤、銀イオ
ンの還元剤、バインダー及び架橋剤を支持体上に有する
銀塩光熱写真ドライイメージング材料において、それぞ
れ粒形の異なる感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光
性乳剤層を2層以上有し、該感光性乳剤層の1層に含有
される感光性ハロゲン化銀粒子の少なくとも1種に化学
増感が施されており、かつ銀イオンの還元剤の1種が特
定構造を有するビスフェノール化合物であることを特徴
とする銀塩光熱写真ドライイメージング材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高画質で保存性に優
れた銀塩光熱写真ドライイメージング材料に関し、特に
現像後の銀画像の保存性に優れた銀塩光熱写真ドライイ
メージング材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷製版や医療の分野では、画像
形成材料の湿式処理に伴う廃液が、作業性の上で問題と
なっており、近年では環境保全、省スペースの観点から
も処理廃液の減量が強く望まれている。
【0003】そこで、レーザ・イメージセッターやレー
ザ・イメージャーにより効率的な露光が可能で、高解像
度で鮮明な黒色画像を形成することができる写真技術用
途の銀塩光熱写真ドライイメージング材料に関する技術
が必要とされている。
【0004】この技術として、例えば、米国特許第3,
152,904号、同第3,487,075号及びD.
モーガン(Morgan)による「ドライシルバー写真
材料(Dry Silver Photographi
c Materials)」(Handbook of
Imaging Materials, Marce
l Dekker,Inc.第48頁,1991)等に
記載の方法が良く知られており、これらの感光材料は通
常、80℃以上の温度で現像が行われるため熱現像感光
材料と呼ばれている。
【0005】この様な熱現像感光材料は、通常、支持体
上に感光性ハロゲン化銀粒子、非感光性脂肪族カルボン
酸銀塩、銀イオンの還元剤及び疎水性バインダを支持体
上に有する熱現像感光材料であって、ハロゲン化銀粒子
が感光性をもたせるために含有されている。
【0006】このような熱現像感光材料では、熱により
層中で溶解物理現像を起こさせ画像を形成する為に、熱
により軟化するバインダにより層が形成され、この層中
に銀イオンソースとしての非感光性脂肪族カルボン酸銀
塩と感光性ハロゲン化銀粒子、還元剤等が含まれる構成
となっている。
【0007】即ち、このような熱現像感光材料は、加熱
されると、光に感光したハロゲン化銀が物理現像核とな
り、内蔵された銀イオンソースである有機銀塩と還元剤
とが反応し現像が進行し、画像を形成する。
【0008】従って、外部から試薬や水等の供給なしに
現像が進行する点、また、定着を行わないことが特徴で
あり、より簡便で環境を損なわないシステムをユーザー
に提供することができる。
【0009】しかし、非感光性脂肪族カルボン酸銀塩
は、脂肪族カルボン酸成分の分子量により熱現像時の活
性度が変化する。低分子量の脂肪族カルボン酸銀塩の方
が熱現像活性になり感度として有利であるが、カブリが
上昇してしまう。特に経時保存性は大きく劣化してしま
う。
【0010】また、この熱現像感光材料はレーザ・イメ
ージャー又はレーザ・イメージセッターによる露光が行
われるとき、このレーザによる露光は高照度短時間露光
であるため、高照度不軌による減感が課題となるが、こ
の解決のために熱現像感光材料に含まれる感光性ハロゲ
ン化銀粒子にイリジウム等の遷移金属錯体を含有させる
ことが広く知られている。
【0011】一方、これら熱現像感光材料は未使用のま
ま保存しておくとカブリ、感度、最高濃度が劣化する。
従って、保存安定性に優れたレーザイメージャー及びイ
メージセッター出力用の銀塩光熱写真ドライイメージン
グ材料として、これら熱現像感光材料を用いる場合、そ
の画像形成方法の更なる改良が望まれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度でカブリが低く、最高濃度が高く、画像の鮮鋭性に優
れ、かつ保存安定性に優れたレーザイメージャー及びイ
メージセッター出力用銀塩光熱写真ドライイメージング
材料とその画像記録方法及び画像形成方法の提供にあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成される、 1.非感光性脂肪族カルボン酸銀塩粒子及び感光性ハロ
ゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤、銀イオンの還元
剤、バインダー及び架橋剤を支持体上に有する銀塩光熱
写真ドライイメージング材料において、それぞれ粒形の
異なる感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤層
を2層以上有し、該感光性乳剤層の1層に含有される感
光性ハロゲン化銀粒子の少なくとも1種に化学増感が施
されており、かつ銀イオンの還元剤の1種が前記一般式
(A)で表される化合物であることを特徴とする銀塩光
熱写真ドライイメージング材料。
【0014】2.非感光性脂肪族カルボン酸銀塩粒子及
び感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤、銀イ
オンの還元剤、バインダー及び架橋剤を支持体上に有す
る銀塩光熱写真ドライイメージング材料において、最表
面層に保護層を有し、該保護層に隣接した感光性乳剤層
に含有されるハロゲン化銀粒子に、前記一般式(1)又
は(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種
により化学増感が施されたことを特徴とする前記1に記
載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。
【0015】3.非感光性脂肪族カルボン酸銀塩粒子及
び感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤、銀イ
オンの還元剤、バインダー及び架橋剤を支持体上に有す
る銀塩光熱写真ドライイメージング材料において、支持
体に隣接した感光性乳剤層のハロゲン化銀乳剤中に省銀
化剤としてシラン化合物を含有することを特徴とする前
記1又は2に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材
料。
【0016】4.現像温度123℃、現像時間13.5
秒で現像して得られる画像が、光学濃度D(Y軸)と露
光量の逆数の対数Log(1/E)(X軸)の単位長の
等しい直交座標上に示される特性曲線において、光学濃
度で0.25から2.5における平均階調が2.5〜
5.0であり、最高濃度が3.0〜4.5であることを
特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の銀塩光熱
写真ドライイメージング材料。
【0017】5.前記1〜4の何れか1項に記載の銀塩
光熱写真ドライイメージング材料を、600〜900n
mのレーザ光で露光し、画像を形成することを特徴とす
る画像記録方法。
【0018】6.露光面と走査レーザ光のなす角度が、
実質的に垂直になることがないレーザ露光機で露光する
ことを特徴とする前記5に記載の画像記録方法。
【0019】7.走査レーザ光が、縦マルチであるレー
ザ走査露光機で露光することを特徴とする前記5又は6
に記載の画像記録方法。
【0020】8.前記1〜4の何れか1項に記載の銀塩
光熱写真ドライイメージング材料を露光後、80〜20
0℃の温度で加熱して現像することを特徴とする画像形
成方法。
【0021】以下、本発明を詳細に説明する。 (感光性ハロゲン化銀)本発明に係る感光性ハロゲン化
銀について説明する。
【0022】本発明の感光性ハロゲン化銀は光センサー
として機能するものであり、画像形成後の白濁を低く抑
えるため、また、良好な画質を得るために2種の感光性
ハロゲン化銀粒子が用いられる。
【0023】一方の感光性ハロゲン化銀粒子としては、
平均粒子サイズは小さい方が好ましく、好ましい平均粒
子サイズとしては0.08μm以下、好ましくは0.0
1〜0.08μm、特に好ましくは0.02〜0.06
μmである。また、含有率は銀換算で70質量%以上が
好ましい。
【0024】感度や階調調整のためにやや大きい粒子を
用いることが好ましく、平均粒子サイズ0.1μm以
下、好ましくは0.04〜0.1μm、特に好ましくは
0.05〜0.08μmが好ましく、含有率は銀換算で
30質量%以下が好ましい。
【0025】また、2種のハロゲン化銀の形状について
は特に制限はなく、立方体、八面体の所謂正常晶でない
球状、棒状、平板状等の粒子である。
【0026】また、ハロゲン化銀組成としても特に制限
はなく塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化
銀、沃化銀のいずれであってもよい。
【0027】本発明の感光性ハロゲン化銀に用いられる
ハロゲン化銀には、周期表の6族から11族に属する金
属イオンを含有することが好ましく、それらは感光性ハ
ロゲン化銀粒子中心から表面方向に50体積%の外側に
含有させることが好ましい。
【0028】上記の金属としてはW、Fe、Co、N
i、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、P
t、Auが好ましく、特に好ましくはFe、Co、R
u、Rh、Re、Os、Irである。
【0029】これらの金属イオンは金属錯体又は金属錯
体イオンの形でハロゲン化銀に導入できる。これらの金
属錯体または金属錯体イオンとしては、下記一般式で表
される6配位金属錯体が好ましい。
【0030】一般式 〔ML6m 式中、Mは周期表の6〜11族の元素から選ばれる遷移
金属、Lは配位子、mは0、−、2−、3−又は4−を
表す。
【0031】Lで表される配位子の具体例としては、ハ
ロゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、シ
アン化物、シアナート、チオシアナート、セレノシアナ
ート、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、
ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくは
アコ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。
【0032】アコ配位子が存在する場合には、配位子の
一つ又は二つを占めることが好ましい。Lは同一でもよ
く、また異なっていてもよい。
【0033】Mとして特に好ましい具体例は、ロジウム
(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、イ
リジウム(Ir)及びオスミウム(Os)である。
【0034】以下に、遷移金属錯体イオンの具体例を示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】 1:〔RhCl63- 2:〔RuCl63- 3:〔ReCl63- 4:〔RuBr63- 5:〔OsCl63- 6:〔IrCl64- 7:〔Ru(NO)Cl52- 8:〔RuBr4(H2O)〕2- 9:〔Ru(NO)(H2O)Cl4- 10:〔RhCl5(H2O)〕2- 11:〔Re(NO)Cl52- 12:〔Re(NO)(CN)52- 13:〔Re(NO)Cl(CN)42- 14:〔Rh(NO)2Cl4- 15:〔Rh(NO)(H2O)Cl4- 16:〔Ru(NO)(CN)52- 17:〔Fe(CN)63- 18:〔Rh(NS)Cl52- 19:〔Os(NO)Cl52- 20:〔Cr(NO)Cl52- 21:〔Re(NO)Cl5- 22:〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2- 23:〔Ru(NS)Cl52- 24:〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2− 25:〔Os(NS)Cl(SCN)42- 26:〔Ir(NO)Cl52- 27:〔Ir(NS)Cl52- これらの金属イオン、金属錯体又は金属錯体イオンは一
種類でもよいし、同種の金属及び異種の金属を2種以上
併用してもよい。
【0036】これらの金属イオン、金属錯体又は金属錯
体イオンの含有量としては、一般的にはハロゲン化銀1
モル当たり1×10-9〜1×10-2モルが適当であり、
好ましくは1×10-8〜1×10-4モルである。
【0037】金属錯体又は金属錯体イオンの含有量が、
ハロゲン化銀1モル当たり1×10 -9モル未満では高照
度不軌が不安定であり、1×10-4モルを越えるとカブ
リが増加する。
【0038】これらの金属を提供する化合物は、ハロゲ
ン化銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み
込まれることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、つ
まり核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後のどの段
階で添加してもよいが、特に核形成、成長、物理熟成の
段階で添加するのが好ましく、更には核形成、成長の段
階で添加するのが好ましく、最も好ましくは核形成の段
階で添加する。
【0039】添加に際しては、数回に渡って分割して添
加してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させる
こともできるし、特開昭63−29603号、特開平2
−306236号、同3−167545号、同4−76
534号、同6−110146号、同5−273683
号等に記載されている様に粒子内に分布をもたせて含有
させることもできる。好ましくは粒子内部に分布をもた
せることである。
【0040】これらの金属化合物は、水或いは適当な有
機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコー
ル類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して添
加することができるが、例えば金属化合物の粉末の水溶
液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶
解した水溶液を水溶性ハライド溶液に添加する方法が好
ましい。
【0041】粒子表面に添加する時には、粒子形成直後
又は物理熟成時途中もしくは終了時又は化学熟成時に必
要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入することも
できる。
【0042】本発明においては、感光性ハロゲン化銀の
粒子は粒子形成後に脱塩してもしなくてもよいが、脱塩
を施す場合ヌードル法、フロキュレーション法等当業界
で知られている方法により脱塩することができる。
【0043】本発明の感光性ハロゲン化銀粒子を調製す
るハロゲン化銀乳剤の製造方法としては、P.Glaf
kides著 Chimie et Physique
Photographique(Paul Mont
el社刊、1967年)、G.F.Duffin著 P
hotographic Emulsion Chem
istry(The Focal Press刊、19
66年)、V.L.Zelikman et al著
Making and Coating Photog
raphic Emulsion(The Focal
Press刊1964年)等に記載された方法を用い
て調製することができる。
【0044】即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等の
いずれでもよく、また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩
を反応させる形成としては、片側混合法、同時混合法、
それらの組合せ等のいずれを用いてもよい。代表的には
ハロゲン化銀乳剤は反応母液となる保護コロイド(例え
ば、ゼラチン等の親水性コロイド)溶液中で銀塩水溶液
とハロゲン化合物水溶液を混合し、核生成、結晶成長を
行い調製するが、ハロゲン化物水溶液や銀塩水溶液の添
加法としては、ダブルジェット法が一般的である。
【0045】このなかでも、pAgやpHを制御しつつ
各成分を混合し、上記核生成及び結晶成長を行うコント
ロールドダブルジェット法が代表的である。
【0046】また、まず、種粒子を調製(核生成)した
後、この成長を引き続き同じ条件で、また、別の条件下
で行う(結晶成長或いは熟成)と言った2段階で行う方
法等、様々なブァリエーションを含んでいるが、要は保
護コロイド水溶液中での混合工程において、銀塩水溶液
とハロゲン化物水溶液の混合条件を規定することによ
り、その晶癖やサイズを様々にコントロールすることが
当業界でよく知られている。
【0047】これらの混合工程に続いて調製した乳剤中
から過剰の塩類を除去する脱塩工程が行われる。脱塩工
程としては、調製したハロゲン化銀乳剤に凝集剤を加え
ることでハロゲン化銀粒子を、保護コロイドであるゼラ
チンと共に凝集沈澱させ、これを塩類を含む上澄み液と
分離するフロキレーション法がよく知られている。デカ
ンテーションにより上澄み液を取り除き、更に凝集沈降
したハロゲン化銀粒子を含むゼラチン凝析物内に含まれ
る過剰の塩類を除くため溶解、フロキレーション、デカ
ンテーションを繰り返す。
【0048】また、限外濾過法により、可溶性塩類を除
く方法もよく知られている。これらは限外濾過膜を用い
ることでハロゲン化銀粒子やゼラチンのようなサイズの
大きい粒子や分子量の大きい分子は透過しない合成膜を
用いて低分子量の不溶な塩類を除去する方法である。
【0049】本発明における感光性ハロゲン化銀乳剤に
含有される親水性コロイドは、銀1モル当たり40g以
下が好ましく、特に好ましくは35g以下である。感光
性ハロゲン化銀に含有される親水性コロイドが35gを
越えると感度低下が起こり好ましくない。
【0050】さらに、本発明においては、該感光性ハロ
ゲン化銀粒子内に含有される元素周期表の6〜11族の
元素から選ばれる遷移金属1モルに対し親水性コロイド
6×10-6g以上が好ましい。
【0051】すなわち、本発明の感光性ハロゲン化銀中
に含まれる親水性コロイドと遷移金属の含有量は、上記
条件を満足するものから選択される。
【0052】上記の各種方法によって調製された感光性
ハロゲン化銀乳剤は、例えば含硫黄化合物、金化合物、
白金化合物、パラジウム化合物、銀化合物、錫化合物、
クロム化合物又はこれらの組み合わせによって化学増す
ることができる。
【0053】この化学増感の方法及び手順については、
例えば米国特許第4,036,650号、英国特許第
1,518,850号、特開昭51−22430号、同
51−78319号、同51−81124号等に記載さ
れている。
【0054】また、ハロゲン化銀形成成分により非感光
性脂肪族カルボン酸銀塩の一部を感光性ハロゲン化銀に
変換する際、米国特許第3,980,482号に記載さ
れているように、増感を達成するために低分子量のアミ
ド化合物を共存させてもよい。
【0055】本発明における更に好ましい態様は、感光
性ハロゲン化銀を形成する全工程のpHを3〜6、好ま
しくは4〜6で行うことである。
【0056】また、別途調製した感光性ハロゲン化銀粒
子はヌードル法、フロキュレーション法、限外濾過法、
電気透析法等の公知の脱塩法により脱塩することができ
るが熱現像感光材料においては、脱塩しないで用いるこ
ともできる。
【0057】(ハロゲン化銀中の遷移金属の定量)遷移
金属のハロゲン化銀中の濃度分布は、粒子を表面から内
部へ少しずつ溶解し、各部分の遷移金属の含有量を測定
することにより求められる。具体的な方法としえは、下
記述べる方法が挙げられる。
【0058】遷移金属の定量に先立ち、ハロゲン化銀を
以下のように前処理する。まず、乳剤約30mlに0.
2%アクチナーゼ水溶液50mlを加え、40℃で30
分撹拌してゼラチン分解を行う。この操作を5回繰り返
し、遠心分離後、メタノール50mlで5回、1モル硝
酸50mlで2回、超純水で5回線上を繰り返し、遠心
分離後、ハロゲン化銀のみを分離する。
【0059】得られたハロゲン化銀の粒子表面部分をア
モニア水溶液或いはpHを調整したアンモニア(アンモ
ニア濃度及びpHはハロゲン化銀の種類及び溶解量に応
じて変化させる)により溶解する。
【0060】ハロゲン化銀のうち、臭化銀粒子の極表面
を溶解する方法としては、ハロゲン化銀2gに対し約1
0%アンモニア水溶液20mlを用いて粒子表面より3
質量%程度の溶解をすることができる。このとき、ハロ
ゲン化銀の溶解量は、ハロゲン化銀の溶解を行った後の
アンモニア水溶液とハロゲン化銀を遠心分離し、得られ
た上澄み液に存在している銀量を高周波誘導プラズマ質
量分析装置(ICP−MS)、高周波誘導プラズマ発光
分析装置(ICP−AES)或いは原子吸光法にて定量
できる。
【0061】表面溶解後のハロゲン化銀に含まれる遷移
金属量と溶解を行わないトータルのハロゲン化銀の遷移
金属量の差から、粒子表面約3質量%に存在するハロゲ
ン化銀1モル当たりの遷移金属量を求めることができ
る。
【0062】遷移金属の定量方法としてはチオ硫酸アン
モニウム水溶液、チオ硫酸ナトリウム水溶液、或いはシ
アン化カリウム水溶液に溶解し、マトリックスマッチン
グしたICP−MS法、ICP−AES法或いは原子吸
光法が挙げられる。
【0063】このうち、溶解剤としてシアン化カリウ
ム、分析装置としてICP−MS(FISON Ele
mental Analysiss社製)を用いる場合
は、ハロゲン化銀約40mgを5mlの0.2mol/
lシアン化カリウムに溶解後、10ppbになるように
内部標準元素Cs溶液を添加し、超純水にて100ml
に定容してものを測定試料とする。そして遷移金属フリ
ーのハロゲン化銀を用いてマトリックスを合わせた検量
線を用いてICP−MS法により測定試料中の遷移金属
の定量を行う。
【0064】この時、測定試料中の正確な銀量は、超純
水で100倍希釈した測定試料をICP−AES法又は
原子吸光法にて定量できる。なお、このような粒子表面
の溶解を行った後、ハロゲン化銀を超純水にて洗浄後、
上記と同様な方法で粒子表面の溶解を繰り返すことによ
り、ハロゲン化銀粒子内部の遷移金属の定量を行うこと
ができる。
【0065】上記遷移金属の定量方法に、よく知られて
いる電子顕微鏡による粒子観察を組み合わせることによ
り、本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の外周領域に
ドープされた遷移金属の定量を行うことができる。
【0066】遷移金属として複数の金属を用いる場合に
は、上記の遷移金属の含有量は、その総量でmol数の
カウントを行う。
【0067】次に、本発明の一般式(A)で表される化
合物について説明する。本発明においては、銀イオンの
還元剤として、前記一般式(A)で表されるビフェノー
ル誘導体である化合物を単独又は他の異なる化学構造を
有する還元剤と併せて用いる。
【0068】本発明に係る銀塩光熱写真イメージング材
料においては、該銀塩光熱写真イメージング材料の保存
中のカブリ発生等による性能劣化及び熱現像後の銀画像
の保存における色調の劣化等が予想外に抑制することが
出来る。
【0069】前記一般式(A)において、Xで表される
カルコゲン原子としては硫黄、セレン、テルルであり、
好ましくは硫黄である。同じくXで表される−CHR−
において、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数7以下
の脂肪族基又は6員環以下の環状基を表し、ハロゲン原
子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
等であり、炭素数7以下の脂肪族基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘ
キサジエニル基、エテニル−2−プロペニル基、3−ブ
テニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテ
ニル基、1−メチル−3−ブテニル基等であり、6員環
以下の環状基としては脂環式基、ヘテロ環基を含み、炭
素環式基としてはシクロブテン基、シクロペンチル基、
シクロペンテニル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセ
ニル基、シクロヘキサジエニル基、フェニル基等の4〜
6員環が好ましく、ヘテロ環基としてはピラゾール環、
ピロール環、ピロリジン環、ピリミジン環、ピラジン
環、ピリジン環、トリアジン環、チアゾール環、フラン
環、ピラン環等の5、6員環が好ましく、特に好ましく
は水素原子又はシクロアルキル基、シクロアルケニル
基、フェニル基等の環状構造を有する基である。
【0070】これらの基は、更に置換基を有してもよ
く、置換基としてはハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等)、シクロアルキル基(例え
ば、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等)、シクロ
アルケニル基(例えば、1−シクロアルケニル基、2−
シクロアルケニル基等)、アルコキシ基(例えば、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、アルキルカル
ボニルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基)、アルキ
ルチオ基(例えば、メチルチオ基、トリフルオロメチル
チオ基等)、カルボキシル基、アルキルカルボニルアミ
ノ基(例えば、アセチルアミノ基等)、ウレイド基(例
えば、メチルアミノカルボニルアミノ基等)、アルキル
スルホニルアミノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ
基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホ
ニル基、トリフルオロメタンスルホニル基等)、カルバ
モイル基(例えば、カルバモイル基、N,N−ジメチル
カルバモイル基、N−モルホリノカルバモイル基等)、
スルファモイル基(例えば、スルファモイル基、N−ジ
メチルスルファモイル基、モルフォリノスルファモイル
基等)、トリフルオロメチル基、ヒドロキシル基、ニト
ロ基、シアノ基、アルキルスルホンアミド基(例えば、
メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基
等)、アルキルアミノ基(例えば、アミノ基、N,N−
ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等)、ス
ルホ基、ホスフォノ基、サルファイト基、スルフィノ
基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基(例えばメ
タンスルホニルアミノカルボニル基、エタンスルホニル
アミノカルボニル基等)、アルキルカルボニルアミノス
ルホニル基(例えば、アセトアミドカルボニル基、メト
キシアセトアミドカルボニル基等)、アルキルスルフィ
ニルアミノカルボニル基(例えば、メタンスルフィニル
アミノカルボニル基、エタンスルフィニルアミノカルボ
ニル基等)等が挙げられる。また、置換基が2つ以上あ
る場合は、同じでも異なっていてもよい。
【0071】R′、R″は水素原子、ハロゲン原子又は
置換基を表し、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、置換基として
は、例えば、アルキル基、アリール基、シクロアルキル
基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル
基、アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミ
ノ基、スルホニリアミノ基、スルファモイル基、カルバ
モイル基、アルキルチオ基、スルホニル基、アルキルス
ルホニル基、スルフィニル基、シアノ基、ヘテロ環基等
が挙げられる。R′、R″は同じでも異なってもよい。
【0072】R′で表される置換基は炭素数2以上が好
ましく、R″で表される置換基は炭素数1〜5が好まし
く、更に好ましくは炭素数1である。
【0073】これらの置換基は更に置換基を有してもよ
く、置換基としてはハロゲン原子(例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等)、アルキル基(例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、iso−ペンチル基、2−エチルヘキシル基、オク
チル基、デシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シ
クロヘキシル基、シクロヘプチル基等)、アルケニル基
(例えば、エテニル−2−プロペニル基、3−ブテニル
基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル
基、1−メチル−3−ブテニル基等)、シクロアルケニ
ル基(例えば、1−シクロアルケニル基、2−シクロア
ルケニル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、
1−プロピニル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、アルキルカルボ
ニルイシ基(例えば、アセチルオキシ基等)アルキルチ
オ基(例えば、メチルチオ基、トリフルオロチオ基
等)、カルボキシル基、アルキルカルボニルアミノ基
(例えば、アセチルアミノ基等)、ウレイド基(例え
ば、メチルアミノカルボニルアミノ基等)、アルキルス
ルホニルアミノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ基
等)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニ
ル基等、トリフルオロメタンスルホニル基等)、カルバ
モイル基(例えば、カルバモイル基、N,N−ジメチル
カルバモイル基、N−モルホリノカルバモイル基等)、
スルファモイル基(例えば、スルファモイル基、N,N
−ジメチルスルファモイル基、モルフォリノスルファモ
イル基等)、トリフルオロメチル基、ヒドロキシル基、
ニトロ基、シアノ基、アルキルスルホンアミド基(例え
ば、メタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基
等)、アルキルアミノ基(例えば、アミノ基、N,N−
ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等)、ス
ルホ基、ホスホノ基、サルファイト基、スルフィノ基、
アルキルスルホニルアミノカルボニル基(例えば、メタ
ンスルホニルアミノカルボニル基、エタンスルホニルア
ミノカルボニル基等)、アルキルカルボニルアミノスル
ホニル基(例えば、アセトアミドスルホニル基、メトキ
シアセトアミドスルホニル基等)、アルキルアミノカル
ボニル基(例えば、アセトアミドカルボニル基、メトキ
シアセトアミドカルボニル基等)、アルキルスルフィニ
ルアミノカルボニル基(例えば、メタンスルフィニルア
ミノカルボニル基、エタンスルフィニルアミノカルボニ
ル基等)等が挙げられる。
【0074】前記一般式(A)で表される化合物の具体
例としては、下記の化合物が挙げられるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0075】
【化4】
【0076】
【化5】
【0077】
【化6】
【0078】
【化7】
【0079】その他、米国特許第3,589,903
号、同第4,021,249号若しくは英国特許第1,
486,148号及び特開昭51−51933号、同5
0−36110号、同50−116023号、同52−
84727号又は特公昭51−35727号に記載され
たポリフェノール化合物、例えば、2,2′−ジヒドロ
キシ−1,1′−ビナフチル、6,6′−ジブロモ−
2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル等の米
国特許第3,672,904号に記載されたビスナフト
ール類、更に、例えば、4−ベンゼンスルホンアミドフ
ェノール、2−ベンゼンスルホンアミドフェノール、
2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノ
ール、4−ベンゼンスルホンアミドナフトール等の米国
特許第3,801,321号に記載されているようなス
ルホンアミドフェノール又はスルホンアミドナフトール
類も挙げることが出来る。
【0080】前記一般式(A)で表される化合物を始め
とする還元剤の使用量は好ましくは銀1モル当り1×1
-2〜10モル、特に1×10-2〜1.5モルである。
【0081】本発明の銀塩光熱写真ドライイメージング
材料に使用される還元剤の量は、非感光性脂肪族カルボ
ン酸銀塩や還元剤の種類、その他の添加剤によって変化
するが、一般的には非感光性脂肪族カルボン酸銀塩1モ
ル当たり0.05〜10モル好ましくは0.1〜3モル
である。また、この量の範囲内において、上述した還元
剤は2種以上併用されてもよい。
【0082】本発明においては、前記還元剤を塗布直前
に感光性ハロゲン化銀及び非感光性脂肪族カルボン酸銀
塩粒子及び溶媒からなる感光乳剤溶液に添加混合して塗
布した方が、停滞時間による写真性能変動が小さく好ま
しい場合がある。
【0083】次に、本発明の前記一般式(1)について
説明する。前記一般式(1)において、Z1、Z2及びZ
3は、各々脂肪族基、芳香族基、複素環基、−OR7、−
NR8(R9)、−SR10、−SeR11、ハロゲン原子、
水素原子を表す。R7、R10及びR11は、各々脂肪族
基、芳香族基、複素環基、水素原子またはカチオンを表
し、R8及びR9は、各々脂肪族基、芳香族基、複素環基
又は水素原子を表す。Z1、Z2、Z3、R7、R8、R9
10及びR11で表される脂肪族基は、直鎖、分岐又は環
状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラル
キル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基、n
−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、アリル基、2−ブ
テニル基、3−ペンテニル基、プロパルギル基、3−ペ
ンチニル基、ベンジル基、フェネチル基)を表す。
1、Z2、Z3、R7、R8、R9、R10及びR11で表され
る芳香族基は、単環又は縮環のアリール基(例えば、フ
ェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4−クロロフェ
ニル基、3−スルホフェニル基、α−ナフチル基、4−
メチルフェニル基)を表す。Z1、Z2、Z3、R7
8、R9、R10及びR11で表される複素環基は、窒素原
子、酸素原子又は硫黄原子のうち少なくとも1つを含む
3〜10員環の飽和又は不飽和の複素環基(例えば、ピ
リジル基、チエニル基、フリル基、チアゾリル基、イミ
ダゾリル基、ベンズイミダゾリル基)を表す。R7、R
10及びR11で表されるカチオンは、アルカリ金属原子又
はアンモニウムを表し、Xで表されるハロゲン原子は、
例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子または沃素原
子を表す。
【0084】一般式(1)中、好ましくはZ1、Z2また
はZ3が、脂肪族基、芳香族基又は−OR7であり、R7
が脂肪族基または芳香族基である。また、Z1とZ2、Z
2とZ3、Z3とZ1とが、互いに環を形成してもよい。C
halcogenは、硫黄、セレン又はテルルを表す。
【0085】次に、本発明の前記一般式(2)について
説明する。前記一般式(2)において、Z4及びZ5は、
各々アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、t−ブ
チル基、アダマンチル基、t−オクチル基)、アルケニ
ル基(例えば、ビニル基、プロペニル基)、アラルキル
基(例えば、ベンジル基、フェネチル基)、アリール基
(例えば、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4
−クロロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−オク
チルスルファモイルフェニル基、α−ナフチル基)、複
素環基(例えば、ピリジル基、チエニル基、フリル基、
イミダゾリル基)、−NR1(R2)、−OR3又は−S
4を表す。
【0086】R1、R2、R3及びR4は、それぞれ同じで
も異なっていてもよく、アルキル基、アラルキル基、ア
リール基又は複素環基を表す。アルキル基、アラルキル
基、アリール基又は複素環基としては、一般式(1)に
おけるZ1と同様な例が挙げられる。ただし、R1及び
2は、水素原子又はアシル基(例えば、アセチル基、
プロパノイル基、ベンゾイル基、ヘプタフルオロブタノ
イル基、ジフルオロアセチル基、4−ニトロベンゾイル
基、α−ナフトイル基、4−トリフルオロメチルベンゾ
イル基)であってもよい。また、Z4とZ5が環を形成し
てもよい。Chalcogenは、硫黄、セレン、テル
ルを表す。
【0087】前記一般式(1)又は(2)で表されるカ
ルコゲン増感剤は、酸化剤の存在に関わることなく、ハ
ロゲン化銀粒子において、銀イオンと反応して増感核を
形成し、化学増感することができる。
【0088】本発明のカルコゲン増感剤の使用量は、用
いるカルコゲン増感剤の種類、ハロゲン化銀粒子、化学
増感環境等により一様ではないが、概ねハロゲン化銀及
び有機銀の総量1モル当たり、10-8〜10-2モルが好
ましく、より好ましくは10 -5〜10-3モルである。本
発明における化学増感環境としては、特に制限はない
が、pHは4〜10が好ましく、より好ましくは5〜8
である。温度としては、ゼラチン水溶液中の分散された
ハロゲン化銀乳剤においては、30〜65℃が好まし
く、より好ましくは40〜55℃である。有機溶媒中に
ハロゲン化銀を含む感光性ハロゲン化銀/非感光性脂肪
族カルボン酸銀塩乳剤においては、10〜35℃が好ま
しく、より好ましくは15〜27℃である。
【0089】また、従来技術のようにハロゲン化銀溶
剤、例えば、チオシアン酸塩などを存在させると、ハロ
ゲン化銀表面の銀イオンが増え、化学増感の速度を促進
することができる。同様に腐食性物質、例えば、ジブロ
モブロメイト化合物(HBr[Br2]含有の化合物、
例えば、ピリジンジブロモブロメイト、ビス(ジメチル
アセトアミド)ジブロモブロメイト)やハロゲン化合物
(例えば、FeBr3、FeCl3)やハロゲン(例え
ば、Br2)や酸(例えば、塩酸、酢酸)やアルカリな
ども使用できる。
【0090】カルコゲン増感剤の分解を促進する方法と
しては、ハロゲン化銀感光乳剤のpHの変更によっても
得られる。
【0091】本発明においては、本発明のカルコゲン増
感剤を2種以上使用しても良く、また本発明のカルコゲ
ン増感剤に加えて、公知の化学増感剤を用いても良い。
【0092】例えば、本発明のカルコゲン増感剤におけ
るChalcogenが硫黄の場合には、公知の硫黄増
感剤、セレン増感剤、テルル増感剤、還元増感剤又は貴
金属増感剤を組合わせたり、本発明のカルコゲン増感剤
におけるChalcogenがセレンの場合には、公知
の硫黄増感剤、セレン増感剤、テルル増感剤、還元増感
剤または貴金属増感剤を組合わせたり、また本発明のカ
ルコゲン増感剤におけるChalcogenがテルルの
場合には、公知の硫黄増感剤、セレン増感剤、テルル増
感剤、還元増感剤又は貴金属増感剤を組合わせて用いる
ことが好ましい。
【0093】本発明のカルコゲン増感剤は、適当な有機
溶媒、例えばアルコール類(例えば、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、フッ素化アルコール等)、ケト
ン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセ
ルソルブなどに溶解して用いることができる。
【0094】また、既に良く知られている乳化分散法に
よって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェ
ート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタ
レートなどの高沸点の溶媒に酢酸エチルやシクロヘキサ
ノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散
物を作製して用いることができる。あるいは固体分散法
として知られている方法によって、カルコゲン増感剤の
粉末を水の中にボールミル、コロイドミル又は超音波に
よって分散して用いることもできる。
【0095】一般式(1)又は(2)で表される化合物
は、当業者に周知の通常の方法にて合成することができ
る。
【0096】以下に、一般式(1)又は(2)で表され
る化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0097】
【化8】
【0098】
【化9】
【0099】
【化10】
【0100】
【化11】
【0101】(シラン化合物)本発明で好ましく用いら
れるシラン化合物とは、一級又は二級アミノ基を2個以
上有するアルコキシシラン化合物又はその塩を言い、一
級アミノ基のみを2個以上、二級アミノ基のみを2個以
上、さらに一級アミノ基と二級アミノ基をそれぞれ1個
以上含むことを指し、アルコキシシラン化合物の塩と
は、アミノ基とオニウム塩を形成し得る無機酸或いは有
機酸とアルコキシシラン化合物との付加物を指す。
【0102】なお、本発明においては、省銀化剤として
特願2001−192698に記載されているような一
級又は二級アミノ基を2個以上有するアルコキシシラン
化合物又はその塩を含有させることも好ましい。
【0103】このようなアルコキシシラン化合物又はそ
の塩としては、下記に記載するようなものを挙げること
ができるが、本発明においては、分子内に一級又は二級
アミノ基を2個以上有するアルコキシシラン化合物又は
その塩であれば、これらの化合物に限定されない。
【0104】
【化12】
【0105】
【化13】
【0106】
【化14】
【0107】これらの化合物において、アルコキシシラ
ン化合物を形成するアルコキシ基としては、飽和炭化水
素からなるアルコキシ基が好ましく、更には、メトキシ
基、エトキシ基、イソプロポキシ基がより保存安定性に
優れることから好ましい。また、熱現像前の保存条件に
よる感度変動を低減する目的においては、分子内に不飽
和炭化水素基を有さない化合物がより好ましい。なお、
これらのアルコキシシラン化合物又はその塩は1種単独
でも2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0108】また、画像形成層が少なくとも1個以上の
一級アミノ基を有するアルコキシシラン化合物とケトン
化合物との脱水縮合反応から形成されるシフ塩基を含有
することが好ましい。
【0109】このようなシフ塩基を用いることにより省
銀化することができ、かつ熱現像前の保存時条件によら
ず低カブリで感度変動も少なく、ガンマも極端に立たな
い画像が得られる。さらに、あらかじめ一級アミン部分
が封鎖されているため、後述する感光性乳剤層形成塗布
液を調製する際にケトン系溶剤を用いる場合には、塗布
液調製後の時間経時による感度変動を抑制することがで
きる。
【0110】上記のアルコキシシラン化合物とシフ塩基
を形成する為に用いられるケトン化合物としては、特に
制限なく用いることができるが、後述する画像形成方法
により画像を形成した際に生じる臭気の問題から、沸点
が150℃以下のものが好ましく、さらには100℃以
下のものがより好ましい。
【0111】このようなシフ塩基としては、下記に示す
化合物を挙げることができるが、1個以上の一級アミノ
基を有するアルコキシシラン化合物とケトン化合物との
脱水縮合反応から形成されるシフ塩基であれば、これら
に限定されない。
【0112】
【化15】
【0113】
【化16】
【0114】なお、上述の化合物の中で、より省銀化す
る目的のためには、分子内に1個以上の二級アミノ基を
有するシフ塩基がより好ましい。尚、これらのシフ塩基
は1種単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0115】省銀化剤として、アルコキシシラン化合物
又はその塩、またはシフ塩基を画像形成層中に添加する
場合は、銀1モルに対して通常0.00001〜0.0
5モルの範囲で添加するのが好ましい。また、アルコキ
シシラン化合物又はその塩と、シフ塩基の両方を画像形
成層に添加する場合も同様の範疇となる。
【0116】しかしながら、上述のアルコキシシラン化
合物又はシフ塩基の銀1モルに対する添加量が少しでも
多くなると、後述する画像形成方法で形成された未露光
部の画像濃度が高くなる場合がある。そこで、添加する
アルコキシシラン化合物又ははシフ塩基の銀1モルに対
する添加量の依存性を緩和する目的で、さらに、画像形
成層に分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイ
ソシアネート化合物を添加するのが好ましい。
【0117】イソシアネート化合物としては、後述する
架橋剤として使用されるイソシアネート化合物を用いる
ことが出来る。
【0118】(非感光性脂肪族カルボン酸銀塩)本発明
において、非感光性脂肪族カルボン酸銀塩は還元可能な
銀源であり、脂肪族カルボン酸、特にこの中でも長鎖
(炭素数10〜30、好ましくは15〜25)の脂肪族
カルボン酸が好ましい。
【0119】これら好適な脂肪族カルボン酸銀塩の例と
しては、以下のものが挙げられる。例えば、ベヘン酸、
ステアリン酸、アラキジン酸、パルミチン酸、ラウリン
酸等の銀塩であり、これらの中、好ましい銀塩としては
ベヘン酸銀、アラキジン酸銀及びステアリン酸銀が挙げ
られる。
【0120】また、本発明においては、非感光性脂肪族
カルボン酸銀塩が2種以上混合されていることが現像性
を上げ、高濃度、高コントラストの銀画像を形成する上
で好ましく、例えば2種以上の脂肪族カルボン酸混合物
に銀イオン溶液を混合して調製することが好ましい。
【0121】非感光性脂肪族カルボン酸銀塩化合物は、
水溶性銀化合物と脂肪族カルボン酸銀を混合することに
より得られるが、正混合法、逆混合法、同時混合法、特
開平9−127643号に記載されている様なコントロ
ールドダブルジェット法等が好ましく用いられる。
【0122】例えば、脂肪族カルボン酸にアルカリ金属
塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)
を加えて脂肪族カルボン酸アルカリ金属塩ソープ(例え
ば、ベヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリウム等)
を作製した後に、コントロールドダブルジェット法によ
り、前記ソープと硝酸銀などを混合して脂肪族カルボン
酸塩の結晶を作製する。その際にハロゲン化銀粒子を混
在させてもよい。
【0123】本発明に係る脂肪族カルボン酸銀塩は、種
々の形状のものが使用できるが平板状の粒子が好まし
い。特に、アスペクト比3以上の平板状脂肪族カルボン
酸銀塩粒子であり、且つ、最大面積を有する2枚のほぼ
平行に相対する面(主平面)の形状異方性を小さくして
感光層中での充填を行うため、主平面方向から計測され
る該平板状脂肪族カルボン酸銀塩粒子の針状比率の平均
値が1.1〜10.0である粒子が好ましい。なお、更
に好ましい針状比率は1.1〜5.0である。
【0124】また、本発明において、アスペクト比3以
上の平板状脂肪族カルボン酸銀塩粒子であるとは、前記
平板状脂肪族カルボン酸銀塩粒子が全脂肪族カルボン酸
銀塩粒子の個数の50%以上を占めることを表す。
【0125】更に、本発明に係る脂肪族カルボン酸銀塩
は、アスペクト比3以上の平板状脂肪族カルボン酸銀塩
粒子が全脂肪族カルボン酸銀塩粒子の個数の60%以上
を占めることが好ましく、更に好ましくは個数70%以
上であり、特に好ましくは個数80%以上である。
【0126】本発明において、アスペクト比3以上の平
板状粒子とは平均粒径と平均厚さの比、下記式で表され
るいわゆるアスペクト比(ARと略す)が3以上の粒子
である。
【0127】 AR=平均粒径(μm)/平均厚さ(μm) 本発明に係る平板状脂肪族カルボン酸銀塩粒子のアスペ
クト比は、好ましくは、3〜20であり、さらに好まし
くは3〜10である。その理由としては、アスペクト比
が低すぎると、脂肪族カルボン酸銀塩粒子が最密されや
すくなり、また、アスペクト比があまりに高い場合に
は、脂肪族カルボン酸銀塩粒子同士が重なりやすく、ま
た、くっついた状態で分散されやすくなるので光散乱等
が起きやすくなり、その結果として感光材料の透明感の
低下をもたらすので、上記記載の範囲が好ましい範囲と
考えている。
【0128】上記記載の平均粒径を求めるには、分散後
の脂肪族カルボン酸銀塩を希釈してカーボン支持膜付き
グリッド上に分散し、透過型電子顕微鏡(日本電子製、
2000FX型)、直接倍率5000倍にて撮影を行っ
た。スキャナにてネガをデジタル画像として取り込み、
適当な画像処理ソフトを用いて粒径(円相当径)を30
0個以上測定し、平均粒径を算出する。
【0129】上記記載の平均厚さを求めるには、下記に
示すようなTEM(透過型電子顕微鏡)を用いた方法に
より算出する。
【0130】まず、支持体上に塗布された感光性層を接
着剤により適当なホルダーに貼り付け、支持体面と垂直
な方向にダイヤモンドナイフを用いて厚さ0.1〜0.
2μmの超薄切片を作製する。作製された超薄切片を、
銅メッシュに支持させ、グロー放電により親水化された
カーボン膜上に移し液体窒素により−130℃以下に冷
却しながら透過型電子顕微鏡(以下、TEMと称す)を
用いて、倍率5,000倍乃至40,000倍にて明視
野像を観察し、画像はフィルム、イメージングプレー
ト、CCDカメラなどに素早く記録する。この際、観察
される視野としては切片に破れや弛みがない部分を適宜
選択することが好ましい。
【0131】カーボン膜としては極薄いコロジオン、ホ
ルムバールなど有機膜に支持されたものを使用すること
が好ましく、更に好ましくは、岩塩基板上に形成し基板
を溶解除去して得るか、又は上記有機膜を有機溶媒、イ
オンエッチングにより除去して得られたカーボン単独の
膜である。TEMの加速電圧としては80ないし400
kVが好ましく、特に好ましくは80ないし200kV
である。
【0132】その他、電子顕微鏡観察技法、および試料
作製技法の詳細については「日本電子顕微鏡学会関東支
部編/医学・生物学電子顕微鏡観察法」(丸善)、「日
本電子顕微鏡学会関東支部編/電子顕微鏡生物試料作製
法」(丸善)をそれぞれ参考にすることができる。
【0133】適当な媒体に記録されたTEM画像は、画
像1枚を少なくとも1024画素×1024画素、好ま
しくは2048画素×2048画素以上に分解しコンピ
ュータによる画像処理をおこなうことが好ましい。画像
処理をおこなうためには、フィルムに記録されたアナロ
グ画像はスキャナなどでデジタル画像に変換し、シェー
ディング補正、コントラスト・エッジ強調などを必要に
応じ施すことが好ましい。その後、ヒストグラムを作製
し2値化処理によって有機銀に相当する箇所を抽出す
る。
【0134】上記抽出した脂肪族カルボン酸銀塩粒子の
厚さを300個以上適当なソフトでマニュアル測定し、
平均値を求める。
【0135】また、平板状脂肪族カルボン酸銀塩粒子の
針状比率の平均値は下記に方法により求められる。
【0136】まず、平板状脂肪族カルボン酸銀塩粒子を
含む感光層を光感光層バインダーを溶解可能な有機溶媒
にて膨潤させて支持体上から剥離し、上記溶媒を用いた
超音波洗浄、遠心分離、上澄み除去を5回繰り返す。
尚、上記工程はセーフライト下に実施する。
【0137】続いて、脂肪族カルボン酸銀塩固形分濃度
が0.01%になるようにMEK(メチルエチルケト
ン)にて希釈し、超音波分散した後、グロー放電により
親水化されたポリエチレンテレフタレートフィルム上に
滴下し乾燥させる。
【0138】粒子が搭載されたフィルムは、真空蒸着装
置にてフィルム面に対して30°の角度から厚さとして
3nmのPt−Cを電子ビームにより斜め蒸着した後観
察に使用することが好ましい。
【0139】その他、電子顕微鏡観察技法及び試料作製
技法の詳細については「日本電子顕微鏡学会関東支部編
/医学・生物学電子顕微鏡観察法」(丸善)、「日本電
子顕微鏡学会関東支部編/電子顕微鏡生物試料作製法」
(丸善)をそれぞれ参考にすることができる。
【0140】作製された試料は電界放射型走査電子顕微
鏡(以下FE−SEMと称す)を用いて加速電圧2kV
ないし4kVにて倍率として5000〜20000倍に
て二次電子像を観察し、適当な記録媒体への画像保存を
おこなう。
【0141】上記処理のためには電子顕微鏡本体からの
画像信号をAD変換し直接メモリ上にデジタル情報とし
て記録可能な装置を用いるのが便利であるが、ポラロイ
ド(登録商標)フィルムなどに記録されたアナログ画像
もスキャナなどでデジタル画像に変換し、シェーディン
グ補正、コントラスト・エッジ強調などを必要に応じ施
すことにより使用することができる。
【0142】適当な媒体に記録された画像は、画像1枚
を少なくとも1024画素×1024画素、好ましくは
2048画素×2048画素以上に分解し、コンピュー
タによる画像処理をおこなうことが好ましい。
【0143】上記記載の画像処理の手順としては、ま
ず、ヒストグラムを作製し2値化処理によって、アスペ
クト比3以上の脂肪族カルボン酸銀塩粒子に相当する箇
所を抽出する。やむを得ず凝集した粒子は適当なアルゴ
リズムまたはマニュアル操作にて切断し輪郭抽出を行
う。その後、各粒子の最大長(MX LNG)および粒
子の最小幅(WIDTH)を少なくとも1000個の粒
子に関して各々測定し、各粒子ごとに下記式にて針状比
率を求める。粒子の最大長とは粒子内の2点を直線で結
んだ時の最大値をいう。粒子の最小幅とは粒子に外接す
る2本の平行線を引いた時、平行線の距離が最小値にな
る時の値をいう。
【0144】 針状比率=(MX LNG)/(WIDTH) その後、計測された全粒子に関する針状比率の平均値を
算出する。上記手順で計測をおこなう際にはあらかじ
め、標準試料を用いて、1画素あたりの長さ補正(スケ
ール補正)および計測系の2次元ひずみの補正を十分に
おこなうことが好ましい。標準試料としては米国ダウケ
ミカル社より市販されるユニフォーム・ラテックス・パ
ーティクルス(DULP)が適当であり、0.1ないし
0.3μmの粒径に対して10%未満の変動係数を有す
るポリスチレン粒子が好ましく、具体的には粒径0.2
12μm、標準偏差0.0029μmというロットが入
手可能である。
【0145】画像処理技術の詳細は「田中弘編 画像処
理応用技術(工業調査会)」を参考にすることができ、
画像処理プログラム又は装置としては上記操作が可能な
のであれば特に限定はされないが、一例としてニレコ社
製Luzex−IIIが挙げられる。
【0146】前記記載の形状を有する脂肪族カルボン酸
銀塩粒子を得る方法としては、特に限定されないが、脂
肪族カルボン酸アルカリ金属塩ソープ形成時の混合状態
および/又は前記ソープに硝酸銀を添加する際の混合状
態などを良好に保つ事や、ソープと反応する硝酸銀の割
合を最適にすることなどが有効である。
【0147】本発明に係る平板状脂肪族カルボン酸銀塩
粒子は、必要に応じバインダーや界面活性剤などと共に
予備分散した後、メディア分散機又は高圧ホモジナイザ
などで分散粉砕することが好ましい。上記予備分散には
アンカー型、プロペラ型等の一般的攪拌機や高速回転遠
心放射型攪拌機(ディゾルバ)、高速回転剪断型撹拌機
(ホモミキサ)を使用することができる。
【0148】また、上記メディア分散機としては、ボー
ルミル、遊星ボールミル、振動ボールミルなどの転動ミ
ルや、媒体攪拌ミルであるビーズミル、アトライター、
その他バスケットミルなどを用いることが可能であり、
高圧ホモジナイザとしては壁、プラグなどに衝突するタ
イプ、液を複数に分けてから高速で液同士を衝突させる
タイプ、細いオリフィスを通過させるタイプなど様々な
タイプを用いることができる。
【0149】メディア分散時に使用されるセラミックス
ビーズに用いられるセラミックスとしては、例えば、A
23、BaTiO3、SrTiO3、MgO、ZrO、
BeO、Cr23、SiO2、SiO2−Al23、Cr
23−MgO、MgO−CaO、MgO−C、MgO−
Al23(スピネル)、SiC、TiO2、K2O、Na
2O、BaO、PbO、B23、SrTiO3(チタン酸
ストロンチウム)、BeAl24、Y3Al512、Zr
2−Y23(立方晶ジルコニア)、3BeO−Al2
3−6SiO2(合成エメラルド)、C(合成ダイヤモン
ド)、Si2O−nH2O、チッカ珪素、イットリウム安
定化ジルコニア、ジルコニア強化アルミナ等が好まし
い。分散時におけるビーズや分散機との摩擦による不純
物生成が少ない等の理由から、イットリウム安定化ジル
コニア、ジルコニア強化アルミナ(これらジルコニアを
含有するセラミックスを以下においてジルコニアと略
す)が特に好ましく用いられる。
【0150】本発明に係る平板状脂肪族カルボン酸銀塩
粒子を分散する際に用いられる装置類において、該平板
状脂肪族カルボン酸銀塩粒子が接触する部材の材質とし
てジルコニア、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素などの
セラミックス類またはダイヤモンドを用いることが好ま
しく、中でも、ジルコニアを用いることが好ましい。
【0151】上記分散をおこなう際、バインダー濃度は
脂肪族カルボン酸銀質量の0.1〜10%添加すること
が好ましく、予備分散から本分散を通して液温が45℃
を上回らないことが好ましい。また、本分散の好ましい
運転条件としては、例えば高圧ホモジナイザを分散手段
として用いる場合には、29.42MPa〜98.06
MPa、運転回数は2回以上が好ましい運転条件として
挙げられる。
【0152】また、メディア分散機を分散手段として用
いる場合には、周速が6m〜13m/秒が好ましい条件
として挙げられる。
【0153】また、ビーズや部材の一部にジルコニアを
使用し、分散時に分散乳剤中に混入させることが出来
る。これが写真性能上好ましく有効である。ジルコニア
の破片を分散乳剤中に後添加したり、予備分散時にあら
かじめ添加しておいてもよい。具体的な方法としては特
に限定されないが、一例としてジルコニアビーズを充填
したビーズミルにMEKを循環させれば、高濃度のジル
コニア溶液を得る事ができる。これを好ましい時期に好
ましい濃度で添加してやればよい。
【0154】感光性ハロゲン化銀と脂肪族カルボン酸銀
を含有する感光性乳剤中においては、銀1g当たり0.
01〜0.5mgのジルコニウムを含有する事が好まし
く、更に好ましくは0.0〜0.3mgである。また、
好ましい含有形態としては、粒径0.02μm以下の微
粒子であることが好ましい。
【0155】また、本発明に係る銀塩光熱写真ドライイ
メージング材料においては、当該材料の支持体面と垂直
な断面を電子顕微鏡観察した時、0.025μm2未満
の投影面積を示す脂肪族カルボン酸銀塩粒子の割合が脂
肪族カルボン酸銀塩粒子の全投影面積の70%以上を示
し、且つ、0.2μm2以上の投影面積を示す粒子の割
合が脂肪族カルボン酸銀塩粒子の全投影面積の10%以
下である特徴を有する脂肪族カルボン酸銀塩、感光性ハ
ロゲン化銀を含有する感光性乳剤を塗布してなるもので
ある。このような場合、感光性乳剤中において、脂肪族
カルボン酸銀塩粒子の凝集が少なく、且つ、均一に分布
した状態を得ることが出来る。
【0156】このような特徴を有する感光性乳剤を作製
する条件としては、特に限定されないが、脂肪族カルボ
ン酸アルカリ金属塩ソープ形成時の混合状態及び/又は
前記ソープに硝酸銀を添加する際の混合状態などを良好
に保ことや、ソープと反応する硝酸銀の割合を最適にす
ること、分散粉砕にはメディア分散機又は高圧ホモジナ
イザなどで分散すること、その際バインダー濃度は脂肪
族カルボン酸銀質量の0.1〜10%添加すること、乾
燥から本分散終了までの温度が45℃を上回らないこと
などに加えて、調液時にはディゾルバを使用し周速2.
0m/秒以上で攪拌することなどが好ましい条件として
挙げられる。
【0157】上記記載のような特定の投影面積値を有す
る脂肪族カルボン酸銀塩粒子の投影面積や全投影面積に
しめる割合などは、上記記載のアスペクト比3以上の平
板状粒子の平均厚さを求める個所で記載したと同様に、
TEM(透過型電子顕微鏡)を用いた方法により、脂肪
族カルボン酸銀に相当する個所を抽出する。
【0158】この際に凝集した脂肪族カルボン酸銀は、
一つの粒子と見なして処理し、各粒子の面積(ARE
A)を求める。同様にして少なくとも1,000個、好
ましくは2,000個の粒子について面積を求め、それ
ぞれについて、A:0.025μm2未満、B:0.0
25μm2以上0.2μm2未満、C:0.2μm2以上
の3つの群に分類する。本発明の感光材料は、A群に属
する粒子の面積の合計が測定された全粒子の面積の70
%以上であり、かつC群に属する粒子の面積の合計が測
定された全粒子の面積の10%以下を満たすものであ
る。
【0159】上記手順で計測をおこなう際にはあらかじ
め、標準試料を用いて、1画素当たりの長さ補正(スケ
ール補正)及び計測系の2次元ひずみの補正を十分にお
こなうことが好ましい。標準試料としては米国ダウケミ
カル社より市販されるユニフォーム・ラテックス・パー
ティクルス(DULP)が適当であり、0.1ないし
0.3μmの粒径に対して10%未満の変動係数を有す
るポリスチレン粒子が好ましく、具体的には粒径0.2
12μm、標準偏差0.0029μmというロットが入
手可能である。
【0160】画像処理技術の詳細は前記と同様「田中弘
編 画像処理応用技術(工業調査会)」を参考にするこ
とができ、画像処理プログラムまたは装置としては上記
操作が可能なのであれば特に限定はされないが、やはり
一例として前記と同様ニレコ社製Luzex−IIIが挙
げられる。
【0161】本発明に係る脂肪族カルボン酸銀塩粒子
は、単分散粒子であることが好ましく、好ましい単分散
度としては1〜30%であり、この範囲の単分散粒子に
することにより、濃度の高い画像が得られる。ここでい
う単分散度とは、下記式で定義される。
【0162】単分散度=(粒径の標準偏差)/(粒径の
平均値)×100 上記記載の脂肪族カルボン酸銀塩粒子の平均粒径は0.
01〜0.2μmが好ましく、更に好ましくは、0.0
2〜0.15μmであり、平均粒径(円相当径)とは、
電子顕微鏡で観察される個々の粒子像と等しい面積を有
する円の直径を表す。
【0163】本発明においては感光材料の失透を防ぐた
めには、ハロゲン化銀及び脂肪族カルボン酸銀塩の総量
は、銀量に換算して1m2当たり0.5〜2.2gであ
ることが好ましい。この範囲にすることで硬調な画像が
得られる。
【0164】(バインダー)本発明の光熱写真ドライイ
メージング材料に好適なバインダーは透明又は半透明
で、一般に無色であり、天然ポリマー合成樹脂やポリマ
ー及びコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例
えば:ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコー
ル)、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテ
ート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニル
ピロリドン)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル
酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニ
ル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水
マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリ
ル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニル
アセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及
びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、
ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニ
リデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネー
ト)類、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースエステ
ル類、ポリ(アミド)類がある。親水性でも非親水性で
もよい。
【0165】本発明に係る光熱写真ドライイメージング
材料の感光層に好ましいバインダーはポリビニルアセタ
ール類であり、特に好ましいバインダーはポリビニルブ
チラールである。又、上塗り層や下塗り層、特に保護層
やバックコート層等の非感光層に対しては、より軟化温
度の高いポリマーであるセルロースエステル類、特にト
リアセチルセルロース、セルロースアセテートブチレー
ト等のポリマーが好ましい。なお、必要に応じて、上記
のバインダーは2種以上を組み合わせて用いうる。
【0166】本発明に好ましく用いられるバインダーの
構成を表1に掲げる。
【0167】
【表1】
【0168】このようなバインダーは、バインダーとし
て機能するのに効果的な範囲で用いられる。効果的な範
囲は当業者が容易に決定しうる。例えば、感光層におい
て少なくとも非感光性脂肪族カルボン酸銀塩を保持する
場合の指標としては、バインダーと非感光性脂肪族カル
ボン酸銀塩との割合は15:1〜1:2、特に8:1〜
1:1の範囲が好ましい。即ち、感光層のバインダー量
が1.5〜6g/m2であることが好ましい。更に好ま
しくは1.7〜5g/m2である。1.5g/m2未満で
は未露光部の濃度が大幅に上昇し、使用に耐えない場合
がある。
【0169】本発明においては、感光層側にマット剤を
含有することが好ましく、熱現像後の画像の傷つき防止
のためには、感光材料の表面にマット剤を配することが
好ましい。又そのマット剤は、感光層側の全バインダー
に対し、質量比で0.5〜10%含有することが好まし
い。
【0170】本発明において用いられるマット剤の材質
は、有機物及び無機物のいずれでも良い。例えば、無機
物としては、スイス特許第330,158号等に記載の
シリカ、仏国特許第1,296,995号等に記載のガ
ラス粉、英国特許第1,173,181号等に記載のア
ルカリ土類金属又はカドミウム、亜鉛等の炭酸塩等をマ
ット剤として用いることができる。有機物としては、米
国特許第2,322,037号等に記載の澱粉、ベルギ
ー特許第625,451号や英国特許第981,198
号等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643号
等に記載のポリビニルアルコール、スイス特許第33
0,158号等に記載のポリスチレン或いはポリメタア
クリレート、米国特許第3,079,257号等に記載
のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,16
9号等に記載されたポリカーボネート等の有機マット剤
を用いることができる。
【0171】マット剤の形状は、定形、不定形いずれで
も良いが、好ましくは定形で、特に球形が好ましく用い
られる。
【0172】マット剤の大きさは、マット剤の体積を球
形に換算したときの直径で表され、本発明におけるマッ
ト剤の粒径とは、この球形換算した直径のことを示すも
のとする。本発明に用いられるマット剤は、平均粒径が
0.5〜10μmであることが好ましく、更に好ましく
は1.0〜8.0μmである。又、粒子サイズ分布の変
動係数としては、50%以下であることが好ましく、更
に好ましくは40%以下であり、特に好ましくは30%
以下となるマット剤である。ここでいう粒子サイズ分布
の変動係数とは、 変動係数=(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×1
00(%) で表される。本発明において、マット剤は任意の構成層
中に含むことができるが、好ましくは感光層以外の構成
層に添加することであり、更に好ましくは支持体から見
て最も外側の層への添加である。マット剤の添加方法
は、予め塗布液中に分散させて塗布する方法であっても
良いし、或いは塗布液を塗布し乾燥が終了する迄の間に
マット剤を噴霧する方法を用いても良い。また、複数の
種類のマット剤を添加する場合には、上記両者の方法を
併用しても良い。
【0173】(層構成)本発明の銀塩光熱写真ドライイ
メージング材料は、支持体上に少なくとも2層の感光層
を有している。該感光層に加えて、感光層の上に少なく
とも1層の非感光層を形成することが好ましい。感光層
を通過する光の量又は波長分布を制御するため、感光層
と同じ側又は反対側にフィルター層を形成しても良い
し、感光層に直接、本発明に係る染料や公知の顔料等を
含ませても良い。
【0174】又、各種の添加剤を感光層、非感光層、又
はその他の層のいずれに添加しても良い。
【0175】本発明の銀塩光熱写真ドライイメージング
材料には、例えば界面活性剤、酸化防止剤、安定化剤、
可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても良い。
【0176】本発明の銀塩光熱写真ドライイメージング
材料には、色調剤を添加することが好ましい。好適な色
調剤の例は、RD第17029号に開示されており、具
体的には以下のものを挙げることができる。すなわち、
イミド類(例えば、フタルイミド);環状イミド類、ピ
ラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン(例えば、ス
クシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オ
ン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン及び2,4−
チアゾリジンジオン);ナフタールイミド類(例えば、
N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミド);コバル
ト錯体(例えば、コバルトのヘキサミントリフルオロア
セテート)、メルカプタン類(例えば、3−メルカプト
−1,2,4−トリアゾール);N−(アミノメチル)
アリールジカルボキシイミド類(例えば、N−(ジメチ
ルアミノメチル)フタルイミド);ブロックされたピラ
ゾール類、イソチウロニウム(isothiuroni
um)誘導体及びある種の光漂白剤の組み合わせ(例え
ば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カルバモイル−
3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−(3,6−ジ
オキサオクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロ
アセテート)及び2−(トリブロモメチルスルホニル)
ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロシアニン染料
(例えば、3−エチル−5−((3−エチル−2−ベン
ゾチアゾリニリデン(ベンゾチアゾリニリデン))−1
−メチルエチリデン)−2−チオ−2,4−オキサゾリ
ジンジオン);フタラジノン、フタラジノン誘導体又は
これらの誘導体の金属塩(例えば、4−(1−ナフチ
ル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−
ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3−ジヒドロ−
1,4−フタラジンジオン);フタラジノンとスルフィ
ン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−クロロフタラジ
ノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウム又は8−メチル
フタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリウム);フタ
ラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジン(フタラジ
ンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、及びフタル
酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo−フェニレ
ン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル酸、4−メ
チルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフ
タル酸無水物)から選択される少なくとも1つの化合物
との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベンズオキサジ
ン、ナルトキサジン誘導体;ベンズオキサジン−2,4
−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサジン−2,
4−ジオン);ピリミジン類及び不斉−トリアジン類
(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン)、及びテ
トラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6−ジメルカ
プト−1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3a,
5,6a−テトラアザペンタレン)等を挙げることがで
き、特に好ましい色調剤は、フタラゾン又はフタラジン
である。
【0177】本発明の銀塩光熱ドライイメージング感光
材料には、例えば、特開昭63−159841号、同6
0−140335号、同63−231437号、同63
−259651号、同63−304242号、同63−
15245号、米国特許第4,639,414号、同第
4,740,455号、同第4,741,966号、同
第4,751,175号及び同第4,835,096号
に記載された増感色素が使用できる。
【0178】好ましく使用される増感色素は、例えばR
D Item 17643IV−A項(1978年12月
p.23)、同Item 18431X項(1979年
8月p.437)に記載もしくは引用された文献に記載
されている。特に各種スキャナー光源の分光特性に適し
た分光感度を有する増感色素を、有利に選択することが
好ましい。
【0179】例えば、 A)アルゴンレーザ光源に対しては、特開昭60−16
2247号、特開平2−48653号、米国特許第2,
161,331号、西独特許第936,071号記載の
シンプルメロシアニン類、 B)ヘリウム−ネオンレーザ光源に対しては、特開昭5
0−62425号、同54−18726号、同59−1
02229号に示された三核シアニン色素類に示された
メロシアニン類、 C)LED光源及び赤色半導体レーザに対しては特公昭
48−42172号、同51−9609号、同55−3
9818号、特開昭62−284343号、特開平2−
105135号に記載されたチアカルボシアニン類、 D)赤外半導体レーザ光源に対しては特開昭59−19
1032号、特開昭60−80841号に記載されたト
リカルボシアニン類、特開昭59−192242号、特
開平3−67242号の一般式(IIIa)、一般式(III
b)で表される4−キノリン核を含有するジカルボシア
ニン類などが有利に選択される。赤外レーザ光源の波長
は、750nm以上、さらには800nm以上であるこ
とが好ましく、このような波長域のレーザに対応させる
ためには、特開平4−182639号、同5−3414
32号、特公平6−52387号、同3−10931
号、米国特許第5,441,866号、特開平7−13
295号等に記載されている増感色素が好ましく用いら
れる。これらの増感色素は、単独に用いてもよいが、そ
れらを組合せて用いてもよく、増感色素の組合せは、特
に強色増感の目的でしばしば用いられる。これは、増感
色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あ
るいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色
増感作用を示す物質をハロゲン化銀乳剤中に含むことで
ある。
【0180】(塗布技術)本発明の銀塩光熱写真ドライ
イメージング材料は、上述した各構成層の素材を溶媒に
溶解又は分散させた塗布液を作り、それら塗布液を複数
同時に重層塗布した後、加熱処理を行って形成されるこ
とが好ましい。ここで、複数同時に重層塗布とは、各構
成層(例えば感光層、保護層)の塗布液を作製し、これ
を支持体へ塗布する際に各層個別に塗布、乾燥の繰り返
しをするのではなく同時に重層塗布を行い乾燥する工程
も同時に行える状態で各構成層を形成しうることを意味
する。即ち、下層中の全溶剤の残存量が70質量%以下
となる前に上層を設けることである。
【0181】各構成層を複数同時に重層塗布する方法に
は特に制限はなく、例えばバーコーター法、カーテンコ
ート法、浸漬法、エアーナイフ法、ホッパー塗布法、エ
クストリュージョン塗布法などの公知の方法を用いるこ
とができる。これらのうちより好ましくはエクストリュ
ージョン塗布法と呼ばれる前計量タイプの塗布方式であ
る。該エクストリュージョン塗布法はスライド塗布方式
のようにスライド面での揮発がないため、精密塗布、有
機溶剤塗布に適している。この塗布方法は感光層を有す
る側について述べたが、バックコート層を設ける際、下
引きとともに塗布する場合についても同様である。
【0182】(露光条件)本発明は、銀塩光熱写真ドラ
イイメージング材料を600〜900nmの赤光〜赤外
光のレーザを用いて露光することを特徴とする画像形成
方法である。
【0183】従って、本発明の銀塩光熱写真ドライイメ
ージング材料の露光は、当該イメージング材料に付与し
た感色性に対し適切な光源を用いることが望ましい。
【0184】例えば、当該イメージング材料を赤外光に
感じ得るものとした場合は、赤外光域ならば如何なる光
源にも適用可能であるが、レーザパワーがハイパワーで
ある事や、感光材料を透明にできる等の点から、赤外半
導体レーザ(780〜820nm)が好ましく用いられ
る。
【0185】本発明において、露光はレーザ走査露光に
より行うことが好ましいが、その露光方法には種々の方
法が採用できる。例えば、第1の好ましい方法として、
感光材料の露光面と走査レーザ光のなす角が実質的に垂
直になることがないレーザ走査露光機を用いる方法が挙
げられる。
【0186】ここで、実質的に垂直になることがないと
は、レーザ走査中に最も垂直に近い角度として好ましく
は55〜88度、より好ましくは60〜86度、更に好
ましくは65〜84度、最も好ましくは70〜82度で
あることをいう。
【0187】レーザ光が、感光材料に走査されるときの
感光材料露光面でのビームスポット直径は、好ましくは
200μm以下、より好ましくは100μm以下であ
る。
【0188】これは、スポット径が小さい方がレーザ入
射角度の垂直からのずらし角度を減らせる点で好まし
い。なお、ビームスポット直径の下限は10μmであ
る。このようなレーザ走査露光を行うことにより干渉縞
様のムラの発生等のような反射光に係る画質劣化を減じ
ることが出来る。
【0189】また、第2の方法として、本発明における
露光は縦マルチである走査レーザ光を発するレーザ走査
露光機を用いて行うことも好ましい。縦単一モードの走
査レーザ光に比べて干渉縞様のムラの発生等の画質劣化
が減少する。
【0190】縦マルチ化するには、合波による、戻り光
を利用する、高周波重畳をかける、などの方法がよい。
なお、縦マルチとは、露光波長が単一でないことを意味
し、通常露光波長の分布が5nm以上、好ましくは10
nm以上になるとよい。露光波長の分布の上限には特に
制限はないが、通常60nm程度である。
【0191】更に、第3の態様としては、2本以上のレ
ーザを用いて、走査露光により画像を形成することも好
ましい。
【0192】このような複数本のレーザを利用した画像
記録方法としては、高解像度化、高速化の要求から1回
の走査で複数ラインずつ画像を書き込むレーザプリンタ
やデジタル複写機の画像書込み手段で使用されている技
術であり、例えば特開昭60−166916号公報等に
より知られている。これは、光源ユニットから放射され
たレーザ光をポリゴンミラーで偏向走査し、fθレンズ
等を介して感光体上に結像する方法であり、これはレー
ザイメージャーなどと原理的に同じレーザ走査光学装置
である。
【0193】レーザプリンタやデジタル複写機の画像書
込み手段における感光体上へのレーザ光の結像は、1回
の走査で複数ラインずつ画像を書き込むという用途か
ら、一つのレーザ光の結像位置から1ライン分ずらして
次のレーザ光が結像されている。
【0194】具体的には、二つの光ビームは互いに副走
査方向に像面上で数10μmオーダーの間隔で近接して
おり、印字密度が400dpi(本発明においては、1
インチ即ち、2.54cm当たりに1ドットの印字密度
のことをdpi(ドットパーインチ)と定義する)で2
ビームの副走査方向ピッチは63.5μm、600dp
iで42.3μmである。このような、副走査方向に解
像度分ずらした方法とは異なり、本発明では同一の場所
に2本以上のレーザを入射角を変え露光面に集光させ画
像形成することを特徴としている。この際の、通常の1
本のレーザ(波長λ[nm])で書き込む場合の露光面
での露光エネルギーがEである場合に、露光に使用する
N本のレーザが同一波長(波長λ[nm])、同一露光
エネルギー(En)とした場合、0.9×E≦En×N
≦1.1×Eの範囲にするのが好ましい。
【0195】このようにすることにより、露光面ではエ
ネルギーは確保されるが、それぞれのレーザ光の画像形
成層への反射は、レーザの露光エネルギーが低いため低
減され、ひいては干渉縞の発生が抑えられる。
【0196】なお、上述では複数本のレーザの波長をλ
と同一のものを使用したが、波長の異なるものを用いて
も良い。この場合、λ[nm]に対して(λ−30)<
λ1、λ2、・・・・・λn≦(λ+30)の範囲にす
るのが好ましい。
【0197】なお、上述した第1、第2及び第3の態様
の画像記録方法において、走査露光に用いるレーザとし
ては、一般によく知られている、ルビーレーザ、YAG
レーザ、ガラスレーザ等の固体レーザ;He−Neレー
ザ、Arイオンレーザ、Krイオンレーザ、CO2レー
ザ、COレーザ、He−Cdレーザ、N2レーザ、エキ
シマーレーザ等の気体レーザ;InGaPレーザ、Al
GaAsレーザ、GaAsPレーザ、InGaAsレー
ザ、InAsPレーザ、CdSnP2レーザ、GaSb
レーザ等の半導体レーザ;化学レーザ、色素レーザ等を
用途に併せて適時選択して使用できるが、これらの中で
もメンテナンスや光源の大きさの問題から、波長が60
0〜1200nmの半導体レーザを用いるのが好まし
い。
【0198】なお、レーザ・イメージャーやレーザ・イ
メージセッターで使用されるレーザにおいて、銀塩光熱
写真ドライイメージング材料に走査されるときの該材料
露光面でのビームスポット径は、一般に短軸径として5
〜75μm、長軸径として5〜100μmの範囲であ
り、レーザ光走査速度は銀塩光熱写真ドライイメージン
グ材料固有のレーザ発振波長における感度とレーザパワ
ーによって、感光材料毎に最適な値に設定することがで
きる。
【0199】(現像条件)本発明の銀塩光熱写真ドライ
イメージング材料の画像形成方法における現像は、露光
後80〜200℃の温度下で現像することを特徴とす
る。
【0200】本発明に於いて、現像条件は使用する機
器、装置、或いは手段に依存して変化するが、典型的に
は適した高温に於いて像様に露光した光熱写真ドライイ
メージング材料を加熱することを伴う。露光後に得られ
た潜像は80〜200℃であり、好ましくは約100〜
200℃である。現像時間は1秒〜2分間該銀塩光熱写
真ドライイメージング材料を加熱することにより現像す
ることができる。
【0201】加熱温度が80℃以下では短時間に十分な
画像濃度が得られず、また、200℃以上ではバインダ
ーが溶融し、ローラーへの転写など、画像そのものだけ
でなく搬送性や、現像機等へも悪影響を及ぼす。
【0202】加熱することで脂肪族カルボン酸銀塩(酸
化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応に
より銀画像を生成する。この反応過程は、外部からの水
等の処理液の一切の供給なしに進行する。
【0203】加熱する機器、装置、或いは手段はホット
プレート、アイロン、ホットローラー、炭素又は白色チ
タン等を用いた熱発生器として典型的な加熱手段で行っ
てよい。
【0204】より好ましくは、保護層を有する側の面を
加熱手段と接触させ加熱処理するのが、均一な加熱を行
う上で、又熱効率、作業性の点などから好ましく、該面
をヒートローラに接触させながら搬送し加熱処理して現
像することが好ましい。
【0205】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0206】実施例1 《銀塩光熱写真ドライイメージング材料の作製》以下に
示す方法に従い、ドライイメージング材料試料No.1
〜6を作製した。
【0207】 〈感光性乳剤の調製〉 (感光性ハロゲン化銀乳剤1の調製) A1 フェニルカルバモイルゼラチン 88.3g HO(CH2CH2O)n−[CH(CH3)CH2O]17−(CH2CH2O)mH m+n=5〜7(10%メタノール溶液) 10ml 臭化カリウム 0.32g 水で5429mlに仕上げる B1 0.67mol/l硝酸銀水溶液 2635ml C1 臭化カリウム 51.55g 沃化カリウム 1.47g 水で660mlに仕上げる D1 臭化カリウム 154.9g 沃化カリウム 4.41g E1 0.4mol/l臭化カリウム水溶液 下記銀電位制御量 F1 56%酢酸水溶液 16.0ml G1 無水炭酸ナトリウム 1.72g 水で151mlに仕上げる 特公昭58−58288号に示される混合撹拌機を用い
て溶液(A1)に溶液(B1)の1/4量及び溶液(C
1)全量を45℃、pAg8.09に制御しながら、同
時混合法により4分45秒を要して添加し、核形成を行
った。
【0208】7分間経過後、溶液(B1)の残り及び溶
液(D1)の全量を、45℃、pAg8.09に制御し
ながら、同時混合法により14分15秒かけて添加し
た。混合中、反応溶液のpHは5.6であった。
【0209】5分間撹拌した後、40℃に降温し、溶液
(F1)を全量添加し、ハロゲン化銀乳剤を沈降させ
た。沈降部分2000mlを残し上澄み液を取り除き、
水を10リットル加え、撹拌後、再度ハロゲン化銀を沈
降させた。沈降部分1500mlを残し、上澄み液を取
り除き、更に水を10リットル加え、撹拌後、ハロゲン
化銀を沈降させた。沈降部分1500mlを残し、上澄
み液を取り除いた後、溶液(G1)を加え、60℃に昇
温し、更に120分撹拌した。最後にpHが5.8にな
るように調整し、銀量1モル当たり1161gになるよ
うに水を添加した。
【0210】この乳剤は平均粒子サイズ0.061μ
m、粒子サイズの変動係数12%、[100]面比率9
2%の立方体沃臭化銀粒子であった。
【0211】次に上記乳剤60℃にて、チオ硫酸ナトリ
ウム1×10-4モル/Agモル及びトリフェニルホスフ
ィンセレナイド0.2×10-4モル/Agモル固体微粒
子状分散物を加え、チオシアン酸アンモニウム5.8×
10-3モル/Agモル、塩化金酸0.4×10-4モル/
Agモルを加え、合計120分間攪拌した。
【0212】安定剤として化合物S(0.2%)を10
mlを加えて熟成した後に38℃に冷却して化学増感を
終了し、これを感光性ハロゲン化銀乳剤1とする。
【0213】化合物S;2,2′,3,3′,6,6′
−ヘキサフルオロ−4,4′,5,5′−テトラカルボ
キシジフェニルジスルフィド (感光性ハロゲン化銀乳剤2の調製)感光性ハロゲン化
銀乳剤1の調製工程において、核形成後の温度を45℃
から30℃に変更したことと化学増感を施さなかった以
外は全く感光性ハロゲン化銀乳剤1と同じにして感光性
ハロゲン化銀乳剤2を調製した。
【0214】この乳剤は平均粒子サイズ0.040μ
m、粒子サイズの変動係数11%、[100]面比率9
1%の立方体沃臭化銀粒子であった。
【0215】(感光性ハロゲン化銀乳剤3の調製)上記
感光性ハロゲン化銀乳剤1の調製において、化学増感を
行わないものを調製し、これを感光性ハロゲン化銀乳剤
3とする。
【0216】(粉末脂肪族カルボン酸銀塩1の調製)4
720mlの純水にベヘン酸104.6g、アラキジン
酸54.2g、ステアリン酸34.9g、パルミチン酸
1.8gを80℃で溶解した。次いで、高速で攪拌しな
がら1.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液5
40.2mlを添加し、濃硝酸6.9mlを加えた後、
55℃に冷却して有機酸ナトリウム溶液を得た。該有機
酸ナトリウム溶液の温度を55℃に保ったまま、銀とし
て0.038モル相当の上記感光性ハロゲン化銀乳剤1
と純水450mlを添加し、5分間高速で攪拌した。次
に1モル/リットルの硝酸銀溶液760.6mlを2分
間かけて添加し、さらに10分間高速で攪拌した後、濾
過により水溶性塩類を除去した。その後、濾液の電導度
が2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、濾過
を繰り返し、遠心脱水を行った後、質量の減少がなくな
るまで加熱した窒素気流下で乾燥を行い、粉末脂肪族カ
ルボン酸銀塩1を得た。
【0217】(粉末脂肪族カルボン酸銀塩2、粉末脂肪
族カルボン酸銀塩3の調製)粉末脂肪族カルボン酸銀塩
1の調製において、感光性ハロゲン化銀乳剤1をそれぞ
れ、感光性ハロゲン化銀乳剤2、3に変更して、同じよ
うに粉末脂肪族カルボン酸銀塩2、粉末脂肪族カルボン
酸銀塩3を得た。
【0218】(感光性乳剤分散液1の調製)ポリビニル
ブチラール粉末(Monsanto社 Butvar
B−79)14.57gをメチルエチルケトン(以降、
MEKと略す)1457gに溶解し、ディゾルバー型ホ
モジナイザーにて攪拌しながら、500gの粉末脂肪族
カルボン酸銀塩1を徐々に添加して十分に混合した。そ
の後1mm径のZrビーズ(東レ製)を80%充填した
メディア型分散機(gettzmann社製)にて周速
13m、ミル内滞留時間0.5分間にて分散を行った。
このように感光性乳剤分散液1を調製した。
【0219】(感光性乳剤分散液2の調製)ポリビニル
ブチラール粉末(Monsanto社 Butvar
B−79)14.57gをメチルエチルケトン(以降、
MEKと略す)1457gに溶解し、ディゾルバー型ホ
モジナイザーにて攪拌しながら、500gの粉末脂肪族
カルボン酸銀塩2を徐々に添加して十分に混合した。そ
の後1mm径のZrビーズ(東レ製)を80%充填した
メディア型分散機(gettzmann社製)にて周速
13m、ミル内滞留時間0.5分間にて分散を行い、感
光性乳剤分散液2を調製した。
【0220】(感光性乳剤分散液3の調製)ポリビニル
ブチラール粉末(Monsanto社 Butvar
B−79)14.57gをメチルエチルケトン(以降、
MEKと略す)1457gに溶解し、ディゾルバー型ホ
モジナイザーにて攪拌しながら、500gの粉末脂肪族
カルボン酸銀塩3を徐々に添加して十分に混合した。そ
の後1mm径のZrビーズ(東レ製)を80%充填した
メディア型分散機(gettzmann社製)にて周速
13m、ミル内滞留時間0.5分間にて分散を行い、感
光性乳剤分散液3を調製した。
【0221】(塗布液の調製) 〈安定剤液の調製〉1.0gの色素安定剤−1、0.3
1gの酢酸カリウムをメタノール4.97gに溶解し安
定剤液を調製した。
【0222】〈赤外増感色素液の調製〉19.2mgの
赤外増感色素、1.488gの2−クロロ−安息香酸、
2.779gの色素安定剤−2を31.3mlのMEK
に溶解し赤外増感色素液を調製した。
【0223】〈添加液aの調製〉0.25モル/Agモ
ルの表2記載の還元剤、1.54gの4−メチルフタル
酸、0.48gの赤外染料をMEK110gに溶解し添
加液aとした。
【0224】〈添加液bの調製〉3.56gのカブリ防
止剤、3.43gのフタラジンをMEK40.9gに溶
解し添加液bとした。
【0225】(感光性乳剤層塗布液Em−1の調製)前
記感光性乳剤分散液1を50g及びMEK15.11g
を攪拌しながら17℃に保温し、ビス(ジメチルアセト
アミド)ジブロモブロメイト(10%メタノール溶液)
を0.32g加え、1時間攪拌した。続いて、安定剤液
0.34gを添加して10分間攪拌した後、2.0gの
赤外増感色素液を添加して1時間攪拌した。その後、温
度を13℃まで降温し、さらに25分攪拌して色素安定
剤−3の0.2%メタノール溶液を2g添加した。5分
後、バインダー樹脂として表1記載のポリビニルアセタ
ール樹脂P−1を13.31g添加して30分攪拌した
後、テトラクロロフタル酸(9.4質量%MEK溶液)
1.084gを添加して15分間攪拌した。さらに攪拌
を続けながら、12.43gの添加液a、1.6mlの
DesmodurN3300/モーベイ社製の脂肪族イ
ソシアネート(10%MEK溶液)、4.27gの添加
液bを順次添加し攪拌することにより感光性乳剤層塗布
液Em−1を得た。
【0226】(感光性乳剤層塗布液Em−2の調製)前
記感光性乳剤分散液2を50g及びMEK15.11g
を攪拌しながら25℃に保温し、ビス(ジメチルアセト
アミド)ジブロモブロメイト(10%メタノール溶液)
を0.32g加え、1時間攪拌した。続いて、安定剤液
0.34gを添加して10分間攪拌した後、2.0gの
赤外増感色素液を添加して1時間攪拌した。その後、温
度を13℃まで降温して、さらに25分攪拌し、色素安
定剤−3の0.2%メタノール溶液を2g添加した。5
分後、バインダー樹脂としてポリビニルアセタール樹脂
P−1を13.31g添加して30分攪拌した後、テト
ラクロロフタル酸(9.4質量%MEK溶液)1.08
4gを添加して15分間攪拌した。さらに攪拌を続けな
がら、12.43gの添加液a、1.6mlのDesm
odurN3300/モーベイ社製の脂肪族イソシアネ
ート(10%MEK溶液)、4.27gの添加液bを順
次添加し攪拌することにより感光性乳剤層塗布液Em−
2を得た。
【0227】(感光性乳剤層塗布液Em−3の調製)前
記感光性乳剤分散液3を50g及びMEK15.11g
を攪拌しながら17℃に保温し、ビス(ジメチルアセト
アミド)ジブロモブロメイト(10%メタノール溶液)
を0.32g加え、1時間攪拌した。続いて、安定剤液
0.34gを添加して10分間攪拌した後、2.0gの
赤外増感色素液を添加して1時間攪拌した。その後、温
度を13℃まで降温してさらに25分攪拌し、色素安定
剤−3の0.2%メタノール溶液を2g添加した。5分
後、バインダー樹脂としてポリビニルアセタール樹脂P
−1を13.31g添加して30分攪拌した後、テトラ
クロロフタル酸(9.4質量%MEK溶液)1.084
gを添加して15分間攪拌した。さらに攪拌を続けなが
ら、12.43gの添加液a、1.6mlのDesmo
durN3300/モーベイ社製の脂肪族イソシアネー
ト(10%MEK溶液)、4.27gの添加液bを順次
添加し攪拌することにより感光性乳剤層塗布液Em−3
を得た。
【0228】(表面保護層塗布液の調製)MEKを86
5g攪拌しながら、セルロースアセテートブチレート
(Eastman Chemical社製、CAB17
1−15)を96g、ポリメチルメタクリル酸(ローム
&ハース社製、パラロイドA−21)を4.5g、ビニ
ルスルホン化合物HD−1(1,3−{ビス(ビニルス
ルホニル)}−2−ヒドロキシプロパン)を1.5g、
ベンゾトリアゾールを1.0g、F系活性剤(旭硝子社
製、サーフロンKH40)を1.0g添加し溶解した。
次に下記マット剤分散液30gを添加して攪拌しなが
ら、フタラジン15gを添加して、表面保護層塗布液を
調製した。
【0229】〈マット剤分散液の調製〉セルロースアセ
テートブチレート(Eastman Chemical
社製、CAB171−15)7.5gをMEK42.5
gに溶解し、その中に、炭酸カルシウム(Specia
lity Minerals社製、Super−Pfl
ex200)5gを添加し、ディゾルバー型ホモジナイ
ザーにて8000rpmで30min分散しマット剤分
散液を調製した。
【0230】(バック面塗布液の調製)MEK830g
を攪拌しながら、セルロースアセテートブチレート(E
astmanChemical社製、CAB381−2
0)84.2g、ポリエステル樹脂(Bostic社
製、VitelPE2200B)4.5gを添加し溶解
した。溶解した液に、赤外染料をバック面の塗布試料に
おける染料の吸収極大の吸光度が0.35となるように
添加し、さらにメタノール43.2gに溶解したフッ素
系活性剤(旭硝子社製、サーフロンKH40)4.5g
とフッ素系活性剤(大日本インク社製、メガファッグF
120K)2.3gを添加して、溶解するまで十分に攪
拌を行った。最後に、MEKに1質量%の濃度でディゾ
ルバー型ホモジナイザーにて分散したシリカ(W.R.
Grace社製、シロイド64X6000)を75g添
加、攪拌し、バック面の塗布液調製した。
【0231】(支持体の作製)濃度0.170に青色着
色したポリエチレンテレフタレートフィルムベース(厚
み175μm)の片方の面に、0.5kV・A・min
/m2のコロナ放電処理を施した後、その上に下記の下
引塗布液Aを用いて下引層aを、乾燥膜厚が0.2μm
になるように塗設した。更に、もう一方の面に同様に
0.5kV・A・min/m2のコロナ放電処理を施し
た後、その上に下記の下引塗布液Bを用い、下引層b
を、乾燥膜厚が0.1μmとなるように塗設した。その
後、複数のロール群からなるフィルム搬送装置を有する
熱処理式オーブンの中で、130℃にて15分熱処理を
行った。
【0232】(下引塗布液A)n−ブチルアクリレート
30質量%、t−ブチルアクリレート20質量%、スチ
レン25質量%及び2−ヒドロキシエチルアクリレート
25質量%の共重合体ラテックス液(固形分30%)2
70g、界面活性剤UL−1を0.6g及びメチルセル
ロース0.5gを混合した。更に、シリカ粒子(サイロ
イド350、富士シリシア社製)1.3gを水100g
に添加し、超音波分散機(ALEX Corporat
ion(株)製、Ultrasonic Genera
tor、周波数25kHz、600W)にて30分間分
散処理した分散液を加え、最後に水で1000mlに仕
上げて下引塗布液Aとした。
【0233】(下引塗布液B)下記コロイド状酸化スズ
分散液37.5g、n−ブチルアクリレート20質量
%、t−ブチルアクリレート30質量%、スチレン27
質量%及び2−ヒドロキシエチルアクリレート28質量
%の共重合体ラテックス液(固形分30%)3.7g、
n−ブチルアクリレート40質量%、スチレン20質量
%、グリシジルメタクリレート40質量%の共重合体ラ
テックス液(固形分30%)14.8gと界面活性剤U
L−1を0.1gを混合し、水で1000mlに仕上げ
て下引塗布液Bとした。
【0234】(コロイド状酸化スズ分散液の調製)塩化
第2スズ水和物65gを、水/エタノール混合溶液20
00mlに溶解して均一溶液を調製した。次いで、これ
を煮沸し、共沈殿物を得た。生成した沈殿物をデカンテ
ーションにより取り出し、蒸留水にて数回水洗した。沈
殿物を洗浄した蒸留水中に硝酸銀を滴下し、塩素イオン
の反応がないことを確認後、洗浄した沈殿物に蒸留水を
添加し、全量を2000mlとする。更に、30%アン
モニア水を40ml添加し、水溶液を加温して、容量が
470mlになるまで濃縮してコロイド状酸化スズ分散
液を調製した。
【0235】〈感光層面側及びバック面側の塗布〉 (感光層面側の塗布)前記調製した感光性乳剤層塗布液
Em−1、感光性乳剤層塗布液Em−2、感光性乳剤層
塗布液Em−3を用いて、また、各感光性乳剤層塗布液
に用いた添加液aの還元剤を変化させて、支持体側から
感光層下層、感光層上層及び表面保護層を、それぞれ押
し出しコーターを用いて、同時重層塗布することにより
表2に示すように銀塩光熱写真ドライイメージング材料
試料No.1〜6を作製した。
【0236】なお、塗布試料No.1の感光性乳剤層は
1層塗布で、塗布銀量は1.8g/m2、試料No.2
〜No.6の感光性乳剤層は2層塗布で、下層(下引き
層、支持体側)が塗布銀量として0.6g/m2、上層
(表面保護層側)が塗布銀量として1.2g/m2、ま
た乾燥温度75℃、露点温度10℃の乾燥風を用いて、
5分間乾燥し表面保護層が乾燥膜厚として1.45μm
になる様に行った。
【0237】(バック面側の塗布)上記調製したバック
面塗布液を、それぞれ乾燥膜厚が3μmになるように押
し出しコーターを用いて塗布、乾燥を行った。乾燥温度
は100℃、露天温度10℃の乾燥風を用いて5分間か
けて乾燥した。
【0238】
【化17】
【0239】
【化18】
【0240】
【表2】
【0241】《銀塩光熱写真ドライイメージング材料の
評価》上記作製した銀塩光熱写真ドライイメージング材
料の試料No.1〜6について、以下の方法にて特性評
価を行った。
【0242】(カブリ及び感度の測定)上記作製した各
銀塩光熱写真ドライイメージング材料を半切りサイズに
加工した後、各々の試料を810nmの半導体レーザで
像様露光を施した。なお、露光においては、試料の露光
面と露光レーザ光の角度は80度とし、また、レーザの
出力は、75mWとし、高周波重畳を縦マルチモードで
出力した。露光時間は1×10-7秒で露光した。熱現像
処理は、ヒートドラムを用いて均一加熱を行い、処理条
件は、123℃、13.5秒で行った。
【0243】以上のようにして作製した熱現像処理済み
試料の濃度を光学濃度計PD−82(コニカ(株)製)
で測定し、濃度Dと露光量Log(1/E)からなる特
性曲線を作製し、最小濃度(Dmin;カブリ濃度)、
最大濃度(Dmax)及び感度を測定した。なお、感度
は最小濃度より1.0高い濃度を与える露光量の逆数の
対数を感度と定義した。写真特性値ガンマは、特性曲線
の傾き(階調γ)を表す。ここでは、ガンマは(最小濃
度+0.25)から(最小濃度+2.5)の傾きを示
す。なお、ガンマ、最大濃度以外の結果は試料No.1
を基準100とする相対値で示した。
【0244】(画像保存性の評価)センシトメトリー評
価と同様の処理をした2枚の試料を1枚は25℃、55
%で7日間遮光保存し、もう1枚は40℃、55%で7
日間色温度7700ケルビン、照度11600ルクスの
光源台で晒した後、両者のカブリ部分の濃度を測定し
た。結果を表3に示す。
【0245】カブリの増加=光に晒した後のカブリ−遮
光保存したときのカブリにより画像保存性を評価した。
なお、結果は試料No.1を基準100とする相対値で
示す。
【0246】(銀色調の評価)上記の方法で露光現像し
た。試料の現像後の濃度が1.1±0.05になるよう
に露光現像した試料を作製した。光学濃度D=1.1±
0.05におけるJIS Z8729で規定される色相
角habにより求められる。
【0247】評価基準はhabの範囲が、 ◎:200°<hab<250° ○:195°<hab<199°、251°<hab<255° △:190°<hab<194°、256°<hab<260° ×:hab<189°、261°<hab (現像前の保存安定性の評価)作製した銀塩光熱写真ド
ライイメージング材料を、内部が25℃で相対湿度60
%に保たれた遮光性の密閉容器中に封入し、55℃で7
日間経時した。これを強制経時処理という。比較として
同じ銀塩光熱写真ドライイメージング材料を、25℃で
相対湿度55%にて遮光容器中に7日経時保存した。こ
れを比較用経時処理という。これらの処理を施した各試
料を、前記カブリ、感度の評価に用いたものと同じ露光
及び熱現像を行い測定した。なお、結果は試料No.1
を基準100とする相対値で示す。値が小さいほど優れ
ている。
【0248】(保存安定性 Dmin差)=〔(強制経
時処理時のDmin)−(比較用経時処理時のDmi
n)〕 以上により得られた各結果を表3に示す。
【0249】
【表3】
【0250】表3より明らかなように、本発明の構成を
有する試料は、比較品に対し、カブリ濃度が低く、十分
な感度があり、階調もよく優れたレーザイメージャー用
銀塩光熱写真ドライイメージング材料である。かつ現像
前の保存安定性や現像後の画像保存性も良好であること
がわかる。
【0251】実施例2 上記実施例1に記載の感光性ハロゲン化銀乳剤1と同様
に、但し、乳剤のpHを7.0とし、感光性ハロゲン化
銀乳剤1に用いた化学増感剤に代えて、化学増感剤とし
て一般式(1)又は(2)で表される化合物を表4に記
載の如く変化させて添加し、感光性ハロゲン化銀乳剤4
を追加調製した。
【0252】感光性ハロゲン化銀乳剤4から、実施例1
と同様の方法で感光性乳剤分散液4を得て、更に感光性
乳剤層塗布液Em−4を調製した。引き続き実施例1と
同様の方法で感光性乳剤層塗布液Em−4、前記調製し
た各感光性乳剤層塗布液及び各表面保護層塗布液を用い
て表4に示すような構成で塗布試料を作製した。
【0253】尚、写真用支持体として、実施例1におけ
ると同様に作製したが、本発明に係る省銀化剤の効果を
調べるために、下引層塗布液Bに表4に記載したような
省銀化剤を追加した。
【0254】(感光層面側の塗布)前記調製した各感光
性乳剤層塗布液及び各表面保護層塗布液を用いて、支持
体側から感光性乳剤層下層、感光性乳剤層上層及び表面
保護層を、それぞれ押し出しコーターを用いて、同時重
層塗布することにより銀塩光熱写真ドライイメージング
材料試料No.7〜15を作製した。なお、塗布は、試
料No.7、8、13は比較の試料で、感光層は1層塗
布で、塗布銀量は1g/m2、試料No.9〜12、N
o.14、15の感光層は2層塗布で、下層(下引き
層、支持体側)が塗布銀量として0.33g/m2、感
光層上層(表面保護層側)が塗布銀量として0.67g
/m2、また乾燥温度75℃、露点温度10℃の乾燥風
を用いて、5分間乾燥を行い、表面保護層が乾燥膜厚と
して1.45μmになる様に行った。
【0255】
【表4】
【0256】保存安定性の評価に下式で表されるDma
x差を加えた以外は、実施例1と同様に特性評価を行っ
た。
【0257】(保存安定性 Dmax差)=〔(強制経
時処理時のDmax)−(比較用経時処理時のDma
x)〕 なお、それぞれの特性値は、試料No.7の結果を10
0とする相対値で示した。結果を表5に示した。
【0258】
【表5】
【0259】表5より明らかなように、本発明の構成を
有する試料は、比較試料に対し、カブリ濃度が低く、十
分なDmax、ガンマ、感度があり、階調もよく優れた
レーザイメージャー用銀塩光熱写真ドライイメージング
材料である。かつ現像前の保存安定性が良好であること
がわかる。
【0260】
【発明の効果】本発明により、カブリが低く、十分な感
度、ガンマ及びDmaxを有し、かつ画像の保存性が優
れ、保存安定性が良好なレーザイメージャー用及びイメ
ージセッター用銀塩光熱写真ドライイメージング材料、
画像記録方法及び画像形成方法を提供することができ
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 5/08 351 G03C 5/08 351

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非感光性脂肪族カルボン酸銀塩粒子及び
    感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤、銀イオ
    ンの還元剤、バインダー及び架橋剤を支持体上に有する
    銀塩光熱写真ドライイメージング材料において、それぞ
    れ粒形の異なる感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光
    性乳剤層を2層以上有し、該感光性乳剤層の1層に含有
    される感光性ハロゲン化銀粒子の少なくとも1種に化学
    増感が施されており、かつ銀イオンの還元剤の1種が下
    記一般式(A)で表される化合物であることを特徴とす
    る銀塩光熱写真ドライイメージング材料。 【化1】 〔式中、Xはカルコゲン原子又は−CHR−を表し、R
    は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数7以下の脂肪族基
    又は6員環以下の環状基を表し、R′、R″は水素原子
    又は置換基を表す。〕
  2. 【請求項2】 非感光性脂肪族カルボン酸銀塩粒子及び
    感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤、銀イオ
    ンの還元剤、バインダー及び架橋剤を支持体上に有する
    銀塩光熱写真ドライイメージング材料において、最表面
    層に保護層を有し、該保護層に隣接した感光性乳剤層に
    含有されるハロゲン化銀粒子に、下記一般式(1)又は
    (2)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種に
    より化学増感が施されたことを特徴とする請求項1に記
    載の銀塩光熱写真ドライイメージング材料。 【化2】 〔式中、Z1、Z2及びZ3は、各々脂肪族基、芳香族
    基、複素環基、−OR7、−NR8(R9)、−SR10
    −SeR11、ハロゲン原子、水素原子を表し、R7、R
    10及びR11は、各々脂肪族基、芳香族基、複素環基又は
    水素原子又はカチオンを表し、R8、R9は各々脂肪族
    基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表す。またZ1
    とZ2、Z2とZ3、Z3とZ1とが互いに環を形成しても
    よい。Chalcogenは硫黄、セレン又はテルルを
    表す。〕 【化3】 〔式中、Z4及びZ5は、各々アルキル基、アルケニル
    基、アラルキル基、アリール基、複素環基、−NR
    1(R2)、−OR3又はSR4を表し、R1、R2、R3
    びR4はそれぞれ同じでも異なってもよく、アルキル
    基、アラルキル基、アリール基又は複素環基を表す。た
    だし、R1及びR2は水素原子又はアシル基であってもよ
    い。また、Z4とZ5が環を形成してもよい。Chalc
    ogenは硫黄、セレン又はテルルを表す。〕
  3. 【請求項3】 非感光性脂肪族カルボン酸銀塩粒子及び
    感光性ハロゲン化銀粒子を含有する感光性乳剤、銀イオ
    ンの還元剤、バインダー及び架橋剤を支持体上に有する
    銀塩光熱写真ドライイメージング材料において、支持体
    に隣接した感光性乳剤層のハロゲン化銀乳剤中に省銀化
    剤としてシラン化合物を含有することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の銀塩光熱写真ドライイメージング材
    料。
  4. 【請求項4】 現像温度123℃、現像時間13.5秒
    で現像して得られる画像が、光学濃度D(Y軸)と露光
    量の逆数の対数Log(1/E)(X軸)の単位長の等
    しい直交座標上に示される特性曲線において、光学濃度
    で0.25から2.5における平均階調が2.5〜5.
    0であり、最高濃度が3.0〜4.5であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の銀塩光熱写
    真ドライイメージング材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載の銀塩
    光熱写真ドライイメージング材料を、600〜900n
    mのレーザ光で露光し、画像を形成することを特徴とす
    る画像記録方法。
  6. 【請求項6】 露光面と走査レーザ光のなす角度が、実
    質的に垂直になることがないレーザ露光機で露光するこ
    とを特徴とする請求項5に記載の画像記録方法。
  7. 【請求項7】 走査レーザ光が、縦マルチであるレーザ
    走査露光機で露光することを特徴とする請求項5又は6
    に記載の画像記録方法。 【請求光8】 請求項1〜4の何れか1項に記載の銀塩
    光熱写真ドライイメージング材料を露光後、80〜20
    0℃の温度で加熱して現像することを特徴とする画像形
    成方法。
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