JP2003166513A - 部材嵌合構造及びその部材嵌合解除方法 - Google Patents

部材嵌合構造及びその部材嵌合解除方法

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JP2003166513A
JP2003166513A JP2001364922A JP2001364922A JP2003166513A JP 2003166513 A JP2003166513 A JP 2003166513A JP 2001364922 A JP2001364922 A JP 2001364922A JP 2001364922 A JP2001364922 A JP 2001364922A JP 2003166513 A JP2003166513 A JP 2003166513A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに嵌合すべき2つの部材を容易に嵌め込
み係合させることができ、その係合部近傍に障害壁面等
があってもドライバー等の治具による部材相互の係合を
容易に解除することができるようにする。 【解決手段】 互いに嵌合すべき一方の部材2に外向き
の係合爪3を設け、他方の部材5には係合爪3に嵌め込
み係合させる係合穴8を有する係合片部6を一体形成
し、前記両方の部材2,5の少なくとも一方に、前記係
合爪3と係合穴8の係合を解除する治具10を前記係合
片部6の裏側に複数方向から挿入可能な治具挿入用の間
隙8aを設けるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車の
センターコンソールに納められるカーオーディオ等のシ
ャーシに化粧パネルを組み付ける場合などに適用される
部材嵌合構造及びその部材嵌合解除方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の部材嵌合構造を示す分解
斜視図、図11(a)は図10の要部拡大平面図、図1
1(b)は図11(a)のC−C線断面図、図12は図
11(a)の部材嵌合状態を示す平面図である。図にお
いて、1は例えば自動車のセンターコンソール内に納め
られるカーオーディオ等のケース、2はそのケース1の
前面開口端に一体のパネル嵌合用のシャーシであり、こ
のシャーシ2の外壁面には係合爪3が切り起し形成され
ている。
【0003】4は前記ケース1上に前記シャーシ2を避
けて一体的に載置されたディスプレイ等の搭載物、5は
前記ケース1の前面開口部に組み付ける化粧用のパネル
である。このパネル5は、前記ケース1の前面開口部と
なる前記シャーシ2の外側に前方から嵌め込む嵌合周壁
部5aを一体に有する樹脂材からなっている。したがっ
て、前記シャーシ2とパネル5は互いに嵌合すべき2つ
の部材となるものである。
【0004】6は前記嵌合周壁部5aにおける前記係合
爪3との対応位置に切り込み形成された弾性変形可能な
係合片部である。この係合片部6の中央部には、前記係
合爪3に係脱可能に嵌め込み係合させるための係合穴6
aが設けられている。ここで、前記係合爪3は、この切
り起し端部が前記搭載物4の立ち上がり前面4aと対向
するようテーパ状に形成されている。一方、前記係合穴
6aは前記係合爪3とほぼ同一幅に形成されているもの
で、前記シャーシ2に対する前記パネル5の嵌合時に前
記係合爪3に係合するようになっている。
【0005】図13は図12中の部材嵌合解除時の動作
説明図、図14は図13の断面図であり、図において、
10はパネル取り外し用の治具であり、この治具10と
しては、例えばマイナスドライバーやピンセット等のよ
うな先端扁平部材であればよい。
【0006】次に動作について説明する。まず、パネル
5の取り付けに際して、ケース1前部のシャーシ2の外
側に前方からパネル5を嵌合させると、その嵌合過程で
パネル5の係合片部6がシャーシ2の係合爪3上に弾性
変形しながら乗り上げ、その係合片部6の先端部位が前
記係合爪3を通過した時点で前記係合片部6が弾性復元
して該係合片部6の係合穴6aが前記係合爪3に係合す
る。これにより、前記シャーシ2にパネル5が組み付け
られる。
【0007】その組み付け状態において、ケース1の内
部点検や修理等のためにパネル5を取り外す際には、図
13および図14に示すように、前記係合片部6の先端
側(シャーシ2に対するパネル5の嵌合方向とは逆方
向)から該係合片部6とシャーシ2との間に治具10を
差し込むことができれば、その治具10で前記係合片部
6を引き起こして該係合片部6と前記係合爪3との係合
を解除することができるので、前記シャーシ2からパネ
ル5を取り外すことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のパネル嵌合構造
は以上のように構成されているので、シャーシ2に嵌め
込み係合されたパネル5の取り外しに際しては、シャー
シ2の係合爪3とパネル5の係合片部6との係合を治具
10で解除する必要があるが、その係合解除方向が前記
シャーシ2に対するパネル5の嵌合方向とは逆方向に制
約されるため、ケース1上に搭載物4が無ければ、前記
パネル5の嵌合とは逆方向からパネル5の係合片部6と
シャーシ2との間に治具10を差し込んで前記係合爪3
と前記係合片部6との係合を解除することができるが、
ケース1上に搭載物4が一体的にユニット化されている
と、その搭載物4が邪魔となって治具10を前記係合片
部6とシャーシ2との間に差し込むことができなくな
り、このため、カーオーディオ等の点検や修理等に際し
てのパネル5の取り外し作業が非常に困難化するという
課題があった。
【0009】そこで、従来周知のように、シャーシ2と
パネル5との嵌合部をネジ止めすれば、ケース1上に搭
載物4がユニット化されていても、その搭載物4がパネ
ル取り外し時の弊害となるようなことはないが、しか
し、この場合、シャーシ2に対するパネル5組み付け時
のネジ止め作業やパネル5取り外し時のネジ外し作業に
多くの手数がかかって作業性が悪いという課題があっ
た。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、止めネジを必要とせずに、互いに
嵌合すべき2つの部材を容易に嵌め込み係合させること
ができ、その係合部近傍に障害壁面等があってもドライ
バー等の治具による部材相互の係合を容易に解除するこ
とができる部材嵌合構造及びその部材嵌合解除方法を得
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る部材嵌合
構造は、互いに嵌合すべき一方の部材に外向きの係合爪
を設けると共に、他方の部材には係合爪に嵌め込み係合
させるための係合穴を有する係合片部を一体形成し、一
方の部材に他方の部材を一方向から嵌合させて係合爪と
係合穴を嵌め込み係合させる部材嵌合構造において、両
方の部材の少なくとも一方に、係合爪と係合穴の係合を
解除する治具を係合片部の裏側に複数方向から挿入可能
な治具挿入用の間隙を設けたものである。
【0012】この発明に係る部材嵌合構造は、一方の部
材の係合爪よりも他方の部材の係合穴を幅広く形成する
ことで、その係合穴に係合した係合爪の幅方向の少なく
とも一側に治具挿入用の間隙を形成したものである。
【0013】この発明に係る部材嵌合構造は、一方の部
材に、係合爪の幅方向の少なくとも一側縁部に沿って、
その係合爪が係合した係合穴の余白空隙に接続するスリ
ットを設けたものである。
【0014】この発明に係る部材嵌合構造は、治具挿入
用の間隙として、互いに嵌合すべき両部材の少なくとも
一方に、係合穴の内部から係合片部の裏側に治具挿入が
可能な溝を設けたものである。
【0015】この発明に係る部材嵌合構造は、一方の部
材を板金で形成し、他方の部材を樹脂材で形成したもの
である。
【0016】この発明に係る部材嵌合構造は、両方の部
材を板金または樹脂材で形成したものである。
【0017】この発明に係る部材嵌合構造は、係合片部
が弾力性を有し、係合爪が剛性を有しているものであ
る。
【0018】この発明に係る部材嵌合解除方法は、互い
に嵌合すべき一方の部材に設けられた外向きの係合爪に
対し、他方の部材に一体形成された係合片部に設けられ
ている係合穴を嵌め込み係合させて互いに嵌合させた両
部材の嵌合を解除する部材嵌合解除方法において、係合
穴から係合片部の裏側に治具を挿入して該治具で係合片
部を引き起こすことにより、係合爪と係合穴の係合を解
除するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による部
材嵌合構造の分解斜視図、図2(a)は図1の要部拡大
平面図、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図、図
3は図2(a)の部材嵌合状態を示す平面図であり、図
10〜図14と同一の構成要素には同一符号を付して重
複説明を省略する。図において、7は互いに嵌合すべき
一方の部材となるシャーシ2の係合爪3近傍に設けたス
リットである。このスリット7は、図2(a)に示すよ
うに、前記係合爪3の先端縁部に沿う先端スリット部位
7aと、前記係合爪3の幅方向両側縁部に沿う側部スリ
ット部位7bとからなるコ字状に形成されている。かか
るスリット7は、前記シャーシ2に嵌合すべき他方の部
材となるパネル5に一体形成された係合片部6の裏側
に、後述する係合穴8から治具10の挿入を可能とする
治具挿入用の間隙を形成するものである。
【0020】8は前記係合片部6の中央部に形成した係
合穴であり、この係合穴8は前記係合爪3の幅よりも幅
広く形成されている。したがって、前記係合爪3に嵌め
込み係合させた前記係合穴8の幅方向両側には、前記係
合爪3の幅方向両端縁部との間に余白空隙が形成され
る。この余白空隙は、前記スリット7両側の側部スリッ
ト部位7bと共に治具挿入用の間隙8a(図4,図5参
照)を形成するものである。なお、前記係合爪3は剛性
で、前記係合片部6は弾性変形可能となっているもので
ある。
【0021】次に動作について説明する。まず、パネル
5の組み付けに際して、シャーシ2の周壁部外側に前方
からパネル5を嵌合させると、その嵌合過程でパネル5
の係合片部6がシャーシ2の係合爪3上に弾性変形しな
がら乗り上げ、その係合片部6の先端部位が前記係合爪
3を通過した時点で前記係合片部6が弾性復元して該係
合片部6の係合穴8が前記係合爪3に係合する。これに
より、前記シャーシ2にパネル5が組み付けられる。
【0022】ここで、前記係合片部6の係合穴8は前記
係合爪3の幅よりも幅広く形成されているので、シャー
シ2にパネル5が組み付けられた状態では、前記係合穴
8の幅方向両側に前記係合爪3の幅方向両側縁部との間
に治具10を挿入可能な間隙8aが形成され、この間隙
8aには前記係合爪3側のスリット7両側の側部スリッ
ト部位7bが合致連通した状態となる。
【0023】次に、前記パネル5を取り外す際には、前
記係合穴8内の係合爪3の幅方向両側に形成されている
前記間隙8aから前記係合爪3の側部スリット部位7b
を介して係合片部6の先端部裏側に治具10を差し込み
挿入し(図5(a)、(b)参照)、該治具10で前記
係合片部6を弾性力に抗して引き上げ変形させる(図5
(c)参照)。これにより、前記係合爪3と係合穴8と
の係合が解除されるので、その係合解除状態では、シャ
ーシ2からパネル5を容易に取り外すことができる。
【0024】以上説明した実施の形態1によれば、シャ
ーシ2の係合爪3の近傍にスリット7を設けると共に、
パネル5の係合片部6には前記係合爪3よりも幅広い係
合穴8を形成することで、この係合穴8に嵌め込み係合
された前記係合爪3の幅方向両側に前記スリット7と部
分的に連通して治具10の挿入を可能とする間隙8aが
形成されるように構成したので、たとえケース1上に搭
載物4がユニットされている場合でも、パネル5の取り
外し時における治具10の差し込み挿入方向がシャーシ
2に対するパネル5の嵌合方向とは逆方向に制約される
ようなことがなく、パネル5の嵌合方向に沿って前記間
隙8aからスリット7の側部スリット部位7bを介して
前記係合片部6の先端部裏側に治具10を差し込み挿入
することができる。このため、前記治具10による前記
係合爪3と係合穴8の係合解除が容易で、前記パネル5
をシャーシ2から簡単に取り外すことができるという効
果がある。
【0025】実施の形態2.前記実施の形態1では、パ
ネル5側の治具挿入用の間隙8aが、係合穴8に係合し
た係合爪3の幅方向両側部に形成されるように構成した
が、その係合爪3の幅方向一側部のみに形成されるよう
にしてもよい。これと同様にして、前記シャーシ2の係
合爪3近傍に形成したスリット7は、必ずしも平面コ字
状に形成する必要はなく、前記係合爪3の幅方向の少な
くとも一側に沿って形成されたスリットであってもよ
い。したがって、この実施の形態2の場合でも前記実施
の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
【0026】実施の形態3.図6(a)はこの発明の実
施の形態3による部材嵌合構造の分解斜視図、図6
(b)は図6(a)のB−B線断面図、図7は図6
(a)の部材嵌合状態を示す平面図であり、図1〜図5
と同一の構成要素には同一符号を付して重複説明を省略
する。図において、9は係合片部6の先端部裏面に形成
して係合穴8の両側に接続されたテーパ状の溝からなる
治具挿入用の間隙である。すなわち、この実施の形態3
では、前記実施の形態1によるシャーシ2側のスリット
7の代えてテーパ溝状の間隙9をパネル5側の係合片部
6の先端部裏面に形成して係合穴8に接続させたもので
ある。
【0027】このような間隙9を設けた実施の形態3の
場合であっても、図8及び図9に示すように、係合穴8
に係合した係合爪3の幅方向一側縁部に沿って前記間隙
9に治具10を挿入することにより、前記係合片部6の
裏側に治具10を差し込することができ、このため、前
記実施の形態1の場合と同様の作用効果が得られる。
【0028】なお、この実施の形態3による前記間隙9
は、テーパ状の溝に限らず、例えば、前記係合片部6の
先端部裏面における係合穴8側を部分的に切り欠いて形
成された溝であってもよく、また、その溝は前記係合片
部6の幅方向両側の裏面に形成されたものであってもよ
い。そのいずれの場合でも前記実施の形態1と同様の作
用効果が得られる。
【0029】実施の形態4.前記実施の形態3では、パ
ネル5の係合片部6の裏面に溝状の間隙9を設けたが、
その間隙9は、シャーシ2におけるパネル5との嵌合面
に形成した溝からなるものであってもよく、この場合で
も、その溝から前記係合片部6の治具10を挿入するこ
とができるので、前記実施の形態1と同様の作用効果が
得られる。
【0030】実施の形態5.前記実施の形態1では、一
方の部材であるシャーシ2を板金で形成し、他方の部材
であるパネル5を樹脂材で形成するようにしたが、それ
らのシャーシ2とパネル5の両方を板金または樹脂材で
形成するようにしてもよく、この場合であっても、係合
片部6に、係合爪3と係合穴8との係合強度を満足させ
るに十分な弾性力を付与することができる。
【0031】実施の形態6.前記各実施の形態では、カ
ーオーディオ等のシャーシ2と、このシャーシ2の前面
開口部に組み付ける化粧用のパネル5とを、互いに嵌合
すべき部材として説明したが、その嵌合すべき部材は、
前記シャーシ2とパネル5に限らず、その他の例えばコ
ネクタ等であってもよい。
【0032】実施の形態7.前記各実施の形態では、係
合爪3と係合穴8を平面上で係合させるようにしたが、
その係合爪3と係合穴8は、曲面状や円筒面上または球
面状に係合させることも可能である。また、前記シャー
シ2およびパネル5は、それぞれの形状が特定されるも
のではなく、いかなる形状のものであってもよい。
【0033】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、互い
に嵌合すべき一方の部材に外向きの係合爪を設け、他方
の部材には前記係合爪に嵌め込み係合させるための係合
穴を有する係合片部を一体形成し、前記両方の部材の少
なくとも一方に、前記係合爪と係合穴の係合を解除する
治具を前記係合片部の裏側に複数方向から挿入可能な治
具挿入用の間隙を設けるように構成したので、前記係合
爪と係合穴の係合を解除する治具の挿入方向が、一方の
部材に対する他方の部材の嵌合方向とは反対方向に制約
されるようなことがなく、このため、前記係合爪と係合
穴との係合部付近に障害壁面等があっても、前記係合片
部の裏側に前記間隙から治具を容易に差し込むことがで
き、このため、前記治具による前記係合爪と係合穴の係
合解除が容易で、一方の部材から他方の部材を簡単に取
り外すことができるという効果がある。
【0034】この発明によれば、一方の部材の係合爪よ
りも他方の部材の係合穴を幅広く形成することで、その
係合穴に係合した前記係合爪の幅方向の少なくとも一側
に治具挿入用の間隙が形成されるように構成したので、
その間隙から係合片部の裏側に治具を容易に差し込み挿
入することができ、このため、前記治具による前記係合
爪と係合穴の係合解除が容易で、一方の部材から他方の
部材を簡単に取り外すことができるという効果がある。
【0035】この発明によれば、一方の部材に、係合爪
の幅方向の少なくとも一側縁部に沿って、その係合爪が
係合した係合穴の余白空隙に接続するスリットを設ける
ように構成したので、前記係合穴の余白空隙から前記ス
リットを介して係合片部の裏側に治具を挿入しやすくな
り、このため、前記治具による前記係合爪と係合穴の係
合解除がいっそう容易となって、一方の部材から他方の
部材を簡単に取り外すことができるという効果がある。
【0036】この発明によれば、治具挿入用の間隙とし
て、互いに嵌合すべき両部材の少なくとも一方に、係合
穴の内部から係合片部の裏側に治具挿入が可能な溝を設
けるように構成したので、前記治具による前記係合爪と
係合穴の係合解除が容易で、一方の部材から他方の部材
を簡単に取り外すことができるという効果がある。
【0037】この発明によれば、一方の部材を板金で形
成し、他方の部材を樹脂材で形成するように構成したの
で、板金製の部材に形成された係合爪の剛性が得られる
と共に、樹脂製の部材に形成された係合片部には十分な
弾力性を付与できるという効果がある。
【0038】この発明によれば、両方の部材を板金また
は樹脂材で形成するように構成したので、板金製部材の
場合は係合爪と係合穴との係合強度を十分に満足させる
ことができ、樹脂製部材の場合は係合片部に十分な弾性
力を付与することができて係合爪と係合穴係合強度を満
足させることができるという効果がある。
【0039】この発明によれば、係合片部が弾力性を有
し、係合爪が剛性を有するように構成したので、係合爪
の機械的強度を十分に得ることができると共に、係合爪
と係合穴の係合解除に際して係合片部を容易に弾性変形
させることができるという効果がある。
【0040】この発明によれば、互いに嵌合すべき一方
の部材に設けられた外向きの係合爪に対し、他方の部材
に一体形成された係合片部に設けられている係合穴を嵌
め込み係合させて互いに嵌合させた前記両部材の嵌合を
解除する部材嵌合解除方法において、前記係合穴から前
記係合片部の裏側に治具を挿入して該治具で前記係合片
部を引き起こすことにより、前記係合爪と係合穴の係合
を解除するように構成したので、前記治具による前記係
合爪と係合穴の係合解除が容易となって、一方の部材か
ら他方の部材を簡単に取り外すことができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による部材嵌合構造
を示す分解斜視図である。
【図2】 図2(a)は図1の要部を部分的に示す拡大
平面図、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図であ
る。
【図3】 図2(a)の部材嵌合状態を示す平面図であ
る。
【図4】 図3の部材嵌合解除時の動作説明図である。
【図5】 図4の部材嵌合解除工程を示す図である。
【図6】 図6(a)はこの発明の実施の形態3による
部材嵌合構造の分解斜視図、図6(b)は図6(a)の
B−B線断面図である。
【図7】 図6(a)の部材嵌合状態を示す平面図であ
る。
【図8】 図7の部材嵌合解除時の動作説明図である。
【図9】 図8の部材嵌合解除工程を示す図である。
【図10】 従来の部材嵌合構造を示す分解斜視図であ
る。
【図11】 図11(a)は図10の要部拡大平面図、
図11(b)は図11(a)のC−C線断面図である。
【図12】 図11(a)の部材嵌合状態を示す平面図
である。
【図13】 図12の部材嵌合解除動作を説明するため
の平面図である。
【図14】 図13の断面図である。
【符号の説明】
1 ケース、2 シャーシ(一方の部材)、3 係合
爪、4 搭載物、5 パネル(他方の部材)、6 係合
片部、7 スリット(間隙)、7a 先端側スリット部
位、7b 側部スリット部位(間隙)、8 係合穴、8
a 間隙、9 間隙(溝)、10 治具。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに嵌合すべき一方の部材に外向きの
    係合爪を設けると共に、他方の部材には前記係合爪に嵌
    め込み係合させるための係合穴を有する係合片部を一体
    形成し、前記一方の部材に他方の部材を一方向から嵌合
    させて前記係合爪と係合穴を嵌め込み係合させる部材嵌
    合構造において、前記両方の部材の少なくとも一方に、
    前記係合爪と係合穴の係合を解除する治具を前記係合片
    部の裏側に複数方向から挿入可能な治具挿入用の間隙を
    設けたことを特徴とする部材嵌合構造。
  2. 【請求項2】 治具挿入用の間隙は、一方の部材の係合
    爪よりも他方の部材の係合穴を幅広く形成することで、
    その係合穴に係合した前記係合爪の幅方向の少なくとも
    一側に形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    部材嵌合構造。
  3. 【請求項3】 一方の部材には、係合爪の幅方向の少な
    くとも一側縁部に沿って、その係合爪が係合した係合穴
    の余白空隙に接続するスリットが設けられていることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の部材嵌合構
    造。
  4. 【請求項4】 治具挿入用の間隙は、互いに嵌合すべき
    両部材の少なくとも一方に設けられて係合穴の内部から
    係合片部の裏側に治具挿入が可能な溝からなっているこ
    とを特徴とする請求項1記載の部材嵌合構造。
  5. 【請求項5】 一方の部材が板金で形成され、他方の部
    材が樹脂材で形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の部材嵌合構造。
  6. 【請求項6】 両方の部材を板金または樹脂材で形成し
    たことを特徴とする請求項1記載の部材嵌合構造。
  7. 【請求項7】 係合片部が弾力性を有し、係合爪が剛性
    を有していることを特徴とする請求項1から請求項6の
    うちのいずれか1項記載の部材嵌合構造。
  8. 【請求項8】 互いに嵌合すべき一方の部材に設けられ
    た外向きの係合爪に対し、他方の部材に一体形成された
    係合片部に設けられている係合穴を嵌め込み係合させて
    互いに嵌合させた前記両部材の嵌合を解除する部材嵌合
    解除方法において、前記係合穴から前記係合片部の裏側
    に治具を挿入して該治具で前記係合片部を引き起こすこ
    とにより、前記係合爪と係合穴の係合を解除することを
    特徴とする部材嵌合解除方法。
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