JP2003166089A - 金属の酸洗浄用腐食抑制剤、それを含んだ洗浄組成物およびこれを用いる金属の洗浄方法 - Google Patents
金属の酸洗浄用腐食抑制剤、それを含んだ洗浄組成物およびこれを用いる金属の洗浄方法Info
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- JP2003166089A JP2003166089A JP2001367193A JP2001367193A JP2003166089A JP 2003166089 A JP2003166089 A JP 2003166089A JP 2001367193 A JP2001367193 A JP 2001367193A JP 2001367193 A JP2001367193 A JP 2001367193A JP 2003166089 A JP2003166089 A JP 2003166089A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属表面を充分洗浄させながら、同時に金属
素地の腐食を効果的に抑制する。 【解決手段】 次式(I)の末端にメルカプト基を有す
るアリルアミン類重合体、その付加塩および第四級アン
モニウム塩から選ばれる化合物の1種以上から成る酸洗
浄用腐食抑制剤。 【化8】 R1,R2は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基である。nは2以上の整数。
素地の腐食を効果的に抑制する。 【解決手段】 次式(I)の末端にメルカプト基を有す
るアリルアミン類重合体、その付加塩および第四級アン
モニウム塩から選ばれる化合物の1種以上から成る酸洗
浄用腐食抑制剤。 【化8】 R1,R2は、水素原子または炭素数1〜10のアルキル
基である。nは2以上の整数。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属表面のスケー
ルや錆を除去するために使用する酸洗浄液に、金属の腐
食を抑制する目的で添加する酸洗浄用腐食抑制剤、特に
塩酸、硫酸、クエン酸の酸洗浄液に対して有効な酸洗浄
用腐食抑制剤、該腐食抑制剤を含有する洗浄液組成物お
よび該洗浄液組成物を用いた金属表面の洗浄方法に関す
る。
ルや錆を除去するために使用する酸洗浄液に、金属の腐
食を抑制する目的で添加する酸洗浄用腐食抑制剤、特に
塩酸、硫酸、クエン酸の酸洗浄液に対して有効な酸洗浄
用腐食抑制剤、該腐食抑制剤を含有する洗浄液組成物お
よび該洗浄液組成物を用いた金属表面の洗浄方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、金属に付着している錆や熱間圧延
時に金属表面に生成する熱延スケールなどの酸化物を除
去するために、あるいはまた熱交換器や製紙用蒸解釜に
生成したカルシウムスケールを除去する洗浄液に、塩
酸、硫酸などの無機酸、蓚酸、クエン酸などの有機酸ま
たはエチレンジアミン四酢酸などのキレート剤が使用さ
れている。しかし、洗浄液単独では、錆や熱延スケー
ル、カルシウムスケールなどの除去のみならず、金属素
地の腐食も生じるため、腐食抑制剤を使用する必要があ
る。この目的のために種々の腐食抑制剤が使用されてお
り、ジエチルチオ尿素やジブチルチオ尿素などのチオ尿
素誘導体やベンゾチアゾールといった有機硫黄化合物や
第一級、第二級、第三級アミンなどが公知である。ま
た、特開昭61−37988は、第四級アンモニウム塩
を含んだ添加剤を開示している。この他に腐食抑制剤と
してはイミダゾリン化合物がよく知られており、例えば
特公昭43−22168、特公昭44−26535、特
公昭49−15144、特開昭50−51939、特公
昭52−42528、特公昭52−42529に開示さ
れている。
時に金属表面に生成する熱延スケールなどの酸化物を除
去するために、あるいはまた熱交換器や製紙用蒸解釜に
生成したカルシウムスケールを除去する洗浄液に、塩
酸、硫酸などの無機酸、蓚酸、クエン酸などの有機酸ま
たはエチレンジアミン四酢酸などのキレート剤が使用さ
れている。しかし、洗浄液単独では、錆や熱延スケー
ル、カルシウムスケールなどの除去のみならず、金属素
地の腐食も生じるため、腐食抑制剤を使用する必要があ
る。この目的のために種々の腐食抑制剤が使用されてお
り、ジエチルチオ尿素やジブチルチオ尿素などのチオ尿
素誘導体やベンゾチアゾールといった有機硫黄化合物や
第一級、第二級、第三級アミンなどが公知である。ま
た、特開昭61−37988は、第四級アンモニウム塩
を含んだ添加剤を開示している。この他に腐食抑制剤と
してはイミダゾリン化合物がよく知られており、例えば
特公昭43−22168、特公昭44−26535、特
公昭49−15144、特開昭50−51939、特公
昭52−42528、特公昭52−42529に開示さ
れている。
【0003】一般に金属表面に付着した錆や熱延スケー
ル、あるいはカルシウムスケールなどは無機酸や有機酸
などの酸水溶液やエチレンジアミン四酢酸などのキレー
ト剤に対する溶解速度が遅く作業効率が低いことから、
洗浄液の温度を高くして溶解速度を速め洗浄が行われて
いる。洗浄液の温度を高くするような過酷な酸洗条件で
は、金属素地の溶解速度が非常に大きくなり、前記のよ
うなイミダゾリン化合物を主成分とする腐食抑制剤では
十分な効果が得られない。
ル、あるいはカルシウムスケールなどは無機酸や有機酸
などの酸水溶液やエチレンジアミン四酢酸などのキレー
ト剤に対する溶解速度が遅く作業効率が低いことから、
洗浄液の温度を高くして溶解速度を速め洗浄が行われて
いる。洗浄液の温度を高くするような過酷な酸洗条件で
は、金属素地の溶解速度が非常に大きくなり、前記のよ
うなイミダゾリン化合物を主成分とする腐食抑制剤では
十分な効果が得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題に
鑑みてなされたものであり、金属表面を十分洗浄させな
がら、同時に金属素地の腐食を効果的に抑制する腐食抑
制剤、それを含有する洗浄液組成物およびこれを用いる
金属の洗浄方法を提供することを目的とする。
鑑みてなされたものであり、金属表面を十分洗浄させな
がら、同時に金属素地の腐食を効果的に抑制する腐食抑
制剤、それを含有する洗浄液組成物およびこれを用いる
金属の洗浄方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の式(I)
または式(II−a)、または(II−b)で示される
末端にメルカプト基を有するアリルアミン類重合体、そ
の付加塩および第四級アンモニウム塩から選ばれる化合
物の1種以上から成ることを特徴とする酸洗浄用腐食抑
制剤である。
または式(II−a)、または(II−b)で示される
末端にメルカプト基を有するアリルアミン類重合体、そ
の付加塩および第四級アンモニウム塩から選ばれる化合
物の1種以上から成ることを特徴とする酸洗浄用腐食抑
制剤である。
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R1およびR2は、それぞれに独立
に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、nは2
以上の整数を示す。)
に水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、nは2
以上の整数を示す。)
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R3は水素原子または水酸基を有
していてもよい炭素数が1〜10のアルキル基、nは2
以上の整数を示す。)
していてもよい炭素数が1〜10のアルキル基、nは2
以上の整数を示す。)
【0010】本発明の腐食抑制剤の腐食抑制機構はまだ
十分に解明されていないが、腐食抑制剤の分子中の窒素
原子と末端にあるメルカプト基の硫黄原子が洗浄液中の
金属素地表面に形成されるアノード部位とカソード部位
に強く吸着して腐食を抑制し、孔食などの局部腐食を抑
制するものであると考えられる。
十分に解明されていないが、腐食抑制剤の分子中の窒素
原子と末端にあるメルカプト基の硫黄原子が洗浄液中の
金属素地表面に形成されるアノード部位とカソード部位
に強く吸着して腐食を抑制し、孔食などの局部腐食を抑
制するものであると考えられる。
【0011】また、本発明に従う腐食抑制剤は、前記式
(I)または式(II−a)、または(II−b)に示
される末端にメルカプト基を有するアリルアミン類重合
体、その付加塩または第四級アンモニウム塩である。こ
の重合体は、下記一般式(III)で表されるモノアリ
ルアミン類の付加塩、および/または一般式(IV)で
表されるジアリルアミン類の付加塩または第四級アンモ
ニウム塩を極性溶媒中において水溶性アゾ系触媒および
チオ酸の存在下で重合させた後、加水分解して得られ
る。
(I)または式(II−a)、または(II−b)に示
される末端にメルカプト基を有するアリルアミン類重合
体、その付加塩または第四級アンモニウム塩である。こ
の重合体は、下記一般式(III)で表されるモノアリ
ルアミン類の付加塩、および/または一般式(IV)で
表されるジアリルアミン類の付加塩または第四級アンモ
ニウム塩を極性溶媒中において水溶性アゾ系触媒および
チオ酸の存在下で重合させた後、加水分解して得られ
る。
【0012】
【化6】
【0013】(式中、R11およびR12は、それぞれ独立
に水素原子または炭素数が1〜10のアルキル基を示
す。)
に水素原子または炭素数が1〜10のアルキル基を示
す。)
【0014】
【化7】
【0015】(式中、R13は水素原子または水酸基を有
していてもよい炭素数が1〜10のアルキル基を示
す)。
していてもよい炭素数が1〜10のアルキル基を示
す)。
【0016】本発明の腐食抑制剤に用いる重合体は、分
子量が低いので、溶液にしたとき、粘度が低く、ハンド
リングが良い。
子量が低いので、溶液にしたとき、粘度が低く、ハンド
リングが良い。
【0017】本発明は、酸液1L(リットル)に対し前
記酸洗浄用腐食抑制剤を0.1〜50000mg含有し
て成ることを特徴とする洗浄液組成物である。酸液の濃
度は、1〜30%の範囲である。
記酸洗浄用腐食抑制剤を0.1〜50000mg含有し
て成ることを特徴とする洗浄液組成物である。酸液の濃
度は、1〜30%の範囲である。
【0018】本発明に従う洗浄液組成物は、酸液1Lに
対して前記本発明の酸洗浄用腐食抑制剤を0.1〜50
000mg、好ましくは1〜10000mg、さらに好
ましくは1〜5000mgを含む。含有量が酸液1Lに
対して0.1mg未満では腐食抑制効果がなく、また、
50000mgを超えて加えても腐食抑制効果が増加し
ない。酸液に用いる酸としては特に限定されないが、塩
酸、硫酸、スルファミン酸、フッ酸などの無機酸、ギ
酸、蓚酸、クエン酸、リンゴ酸、ヒドロオキシ酢酸、グ
ルコン酸などの有機酸、エチレンジアミン四酢酸などの
キレート剤が好ましい。
対して前記本発明の酸洗浄用腐食抑制剤を0.1〜50
000mg、好ましくは1〜10000mg、さらに好
ましくは1〜5000mgを含む。含有量が酸液1Lに
対して0.1mg未満では腐食抑制効果がなく、また、
50000mgを超えて加えても腐食抑制効果が増加し
ない。酸液に用いる酸としては特に限定されないが、塩
酸、硫酸、スルファミン酸、フッ酸などの無機酸、ギ
酸、蓚酸、クエン酸、リンゴ酸、ヒドロオキシ酢酸、グ
ルコン酸などの有機酸、エチレンジアミン四酢酸などの
キレート剤が好ましい。
【0019】本発明の腐食抑制剤は、使用に際して洗浄
液に直接添加してもよく、また予め洗浄液に添加して洗
浄液組成物とし、そのまま、またはこれを水で希釈して
用いることもできる。さらに酸液との混合を良くするた
め、界面活性剤や溶剤を使用してもよく、このため用い
られる界面活性剤や溶剤は予め本発明の腐食抑制剤と混
合しておいてもよく、別々に酸液に添加してもよい。
液に直接添加してもよく、また予め洗浄液に添加して洗
浄液組成物とし、そのまま、またはこれを水で希釈して
用いることもできる。さらに酸液との混合を良くするた
め、界面活性剤や溶剤を使用してもよく、このため用い
られる界面活性剤や溶剤は予め本発明の腐食抑制剤と混
合しておいてもよく、別々に酸液に添加してもよい。
【0020】また、本発明の洗浄液組成物は、他の腐食
抑制剤と併用してもよく、本発明の洗浄液に他の腐食抑
制剤を添加してもよく、酸液に本発明の腐食抑制剤と他
の腐食抑制剤とを別々に添加してもよい。
抑制剤と併用してもよく、本発明の洗浄液に他の腐食抑
制剤を添加してもよく、酸液に本発明の腐食抑制剤と他
の腐食抑制剤とを別々に添加してもよい。
【0021】併用する他の腐食抑制剤の具体例として
は、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンテトラ
ミン、2−プロピン−1−オール、1−ヘキシン−3−
オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、1−
ブチンジオール、3−メチル−1−ペンチン−3−オー
ル、3−メチル−1−ブチン−3−オール、2,5−ジ
メチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、チオ尿素、
チオセミカルバジド、フェニルチオ尿素、トリルチオ尿
素、N−メチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、ジエチル
チオ尿素、ジブチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、
メチルイソチオ尿素、ベンジルイソチオ尿素、ジイソプ
ロピルチオ尿素、エチレンチオ尿素、メルカプトベンゾ
チアゾール、2,5−ジメルカプト1,3,4−チアジ
アゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(チ
オシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、3−(2−ベ
ンゾチアジルチオ)プロピオン酸、(2−ベンゾチアジ
ルチオ)酢酸、2−メルカプトイミダゾリンエチレンチ
オ尿素、イソブチルメルカプタン、ブチルメルカプタ
ン、オクチルメルカプタン、メルカプトベンゾチアジル
スルフィド、ジベンジルスルフォキシド、2−ウンデシ
ルグリオキリジウムエチルサルフェート、アルキルピリ
ジニウムクロライド、アルキルピコリニウムクロライ
ド、アルキルピリジニウムブロマイド、アルキルピコリ
ニウムブロマイド、アルキルピリジニウムアイオダイ
ド、アルキルピコリニウムアイオダイド、N−(p−ク
ロロベンジル)−ピリジニウムクロライド、N−(p−
クロロベンジル)ピロリニウムクロライド、ラウリルキ
ノリニウムクロライド、アルキルイソコノリニウムクロ
ライド、アルキルイソキノリニウムブロマイド、ベンジ
ルピリジニウムクロライド、N−ヒドロキシエチル−ピ
コリニウムクロライド、N−ヒドロキシエチル−ピリジ
ニウムクロライド、N−(p−ラウリルベンジル)−ピ
リジニウムクロライド、N−(p−ラウリルベンジル)
−ピコリニウムクロライド、N−カルボキシメチルピリ
ジニウムクロライド、N−カルボキシメチルピコリニウ
ムクロライド、N−カーバモイルエチルーピリジニウム
クロライド、N−カーバモイルピコリニウムクロライ
ド、N−ヒドロキシエトキシエチル−ピリジニウムクロ
ライド、N−ヒドロキシエトキシエチル−ピコリニウム
クロライド、N−アリル−ピリジニウムクロライド、N
−アリル−ピコリニウムクロライド、ドデシルベンジル
−4−ピコリニウムクロライド、トリメチルベンジルア
ンモニウムクロライド、N−ベンジル(3,5−ルチジ
ニウム)クロライド、N−ラウリル(3,5−ルチジニ
ウム)クロライド、ポリアミン化合物(例えば商品名P
AS、ポリアリルアミン(日東紡績社製)、商品名ガス
カミン328(三菱ガス化学社製)、商品名ケミスタッ
ト6300H、ケミスタット7300(三洋化成社
製)、商品名アニリックス(三井化学社製)などが挙げ
られるが、本具体例に限定されるものではない。
は、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンテトラ
ミン、2−プロピン−1−オール、1−ヘキシン−3−
オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、1−
ブチンジオール、3−メチル−1−ペンチン−3−オー
ル、3−メチル−1−ブチン−3−オール、2,5−ジ
メチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、チオ尿素、
チオセミカルバジド、フェニルチオ尿素、トリルチオ尿
素、N−メチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、ジエチル
チオ尿素、ジブチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、
メチルイソチオ尿素、ベンジルイソチオ尿素、ジイソプ
ロピルチオ尿素、エチレンチオ尿素、メルカプトベンゾ
チアゾール、2,5−ジメルカプト1,3,4−チアジ
アゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(チ
オシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、3−(2−ベ
ンゾチアジルチオ)プロピオン酸、(2−ベンゾチアジ
ルチオ)酢酸、2−メルカプトイミダゾリンエチレンチ
オ尿素、イソブチルメルカプタン、ブチルメルカプタ
ン、オクチルメルカプタン、メルカプトベンゾチアジル
スルフィド、ジベンジルスルフォキシド、2−ウンデシ
ルグリオキリジウムエチルサルフェート、アルキルピリ
ジニウムクロライド、アルキルピコリニウムクロライ
ド、アルキルピリジニウムブロマイド、アルキルピコリ
ニウムブロマイド、アルキルピリジニウムアイオダイ
ド、アルキルピコリニウムアイオダイド、N−(p−ク
ロロベンジル)−ピリジニウムクロライド、N−(p−
クロロベンジル)ピロリニウムクロライド、ラウリルキ
ノリニウムクロライド、アルキルイソコノリニウムクロ
ライド、アルキルイソキノリニウムブロマイド、ベンジ
ルピリジニウムクロライド、N−ヒドロキシエチル−ピ
コリニウムクロライド、N−ヒドロキシエチル−ピリジ
ニウムクロライド、N−(p−ラウリルベンジル)−ピ
リジニウムクロライド、N−(p−ラウリルベンジル)
−ピコリニウムクロライド、N−カルボキシメチルピリ
ジニウムクロライド、N−カルボキシメチルピコリニウ
ムクロライド、N−カーバモイルエチルーピリジニウム
クロライド、N−カーバモイルピコリニウムクロライ
ド、N−ヒドロキシエトキシエチル−ピリジニウムクロ
ライド、N−ヒドロキシエトキシエチル−ピコリニウム
クロライド、N−アリル−ピリジニウムクロライド、N
−アリル−ピコリニウムクロライド、ドデシルベンジル
−4−ピコリニウムクロライド、トリメチルベンジルア
ンモニウムクロライド、N−ベンジル(3,5−ルチジ
ニウム)クロライド、N−ラウリル(3,5−ルチジニ
ウム)クロライド、ポリアミン化合物(例えば商品名P
AS、ポリアリルアミン(日東紡績社製)、商品名ガス
カミン328(三菱ガス化学社製)、商品名ケミスタッ
ト6300H、ケミスタット7300(三洋化成社
製)、商品名アニリックス(三井化学社製)などが挙げ
られるが、本具体例に限定されるものではない。
【0022】特に好ましい併用腐食抑制剤は、トリエチ
レンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエ
チレンヘキサミン、ヘキサメチレンテトラミンなどのポ
リアルキレンポリアミンと、2−プロピン−1−オー
ル、1−ヘキシン−3−オール、4−エチル−1−オク
チン−3−オール、1−ブチンジオール、3−メチル−
1−ペンチン−3−オール、3−メチル−1−ブチン−
3−オール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5
−ジオールなどのアセチレンアルコールおよびポリアミ
ン化合物(例えば商品名PAS、ポリアリルアミン(日
東紡績社製)、商品名ガスカミン328(三菱ガス化学
社製)、商品名ケミスタット6300H、ケミスタット
7300(三洋化成社製)である。
レンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエ
チレンヘキサミン、ヘキサメチレンテトラミンなどのポ
リアルキレンポリアミンと、2−プロピン−1−オー
ル、1−ヘキシン−3−オール、4−エチル−1−オク
チン−3−オール、1−ブチンジオール、3−メチル−
1−ペンチン−3−オール、3−メチル−1−ブチン−
3−オール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5
−ジオールなどのアセチレンアルコールおよびポリアミ
ン化合物(例えば商品名PAS、ポリアリルアミン(日
東紡績社製)、商品名ガスカミン328(三菱ガス化学
社製)、商品名ケミスタット6300H、ケミスタット
7300(三洋化成社製)である。
【0023】さらに本発明は酸洗速度を向上させるため
の酸洗促進剤を併用することもできる。すなわち、本発
明の腐食抑制剤と組み合わせる酸洗促進剤として亜硫酸
塩、チオ硫酸塩、ナトリウムハイドロサルファイド、カ
ルシウムハイドロサルファイド、硫化ナトリウム、硫化
アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸水素ナ
トリウム、ロダンアンモニウムから成る化合物から選ば
れた少なくとも1種であり、有機硫黄化合物がチオグリ
コール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコ
ール酸ナトリウム、チオグリコール酸−2−エチルヘキ
シル、チオグリコール酸メトキシブチル、トリメチロー
ルプロパントリス(チオグリコレート)、チオグリセロ
ール、チオ酢酸、チオジグリコール、3,3−チオジプ
ロピオン酸、チオフェノール、ベンジルメルカプタン、
チオ安息香酸、チオサリチル酸、2−アミノチオフェノ
ール、2−メルカプトイミダゾリン、2−メルカプトエ
タノール、メルカプトプロピオン酸、β−メルカプトプ
ロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸−3−メトキ
シブチル、トリメチロールプロパントリス(β−チオプ
ロピオネート)、β−メルカプトプロピオン酸−2−エ
チルヘキシル、2−メルカプトベンゾチアゾール、トリ
グリコールジメルカプタン、ペンタエリスリトールテト
ラチオグリコレート、2,4,6−トリメルカプト−s
−トリアジン、ペンタエリスリトールテトラキスチオグ
リコレート、3,3−ジチオジプロピオン酸、2,2−
ジチオジエタノール、エチレングリコールジチオグリコ
レート、チオジグリコール酸、チオアセトアミド、二酸
化チオ尿素、イソチオシアン酸アリル、p−トルエンス
ルホン酸ナトリウム、グリオキザール重亜硫酸ナトリウ
ム、グアニルチオ尿素、チオ乳酸、チオリンゴ酸、2−
メルカプトブチル酸、チオシアン酸ベンジル、ジメチル
スルホキシド、ジエチルチオカルバミン酸ナトリウム、
p−トルエンスルホンヒドラジド、メタンスルホン酸、
ブタンスルフィン酸、ベンゼンスルフィン酸、トルエン
スルフィン酸、ピリジンスルフィン酸、ベンゼンスルフ
ィン酸アンモニウム、トルエンスルフィン酸アンモニウ
ム、ベンゼンスルフィン酸エチル、塩化ベンゼンスルフ
ィニル、N−メチルべンゼンスルフィニルクロライド、
ブタンスルフェニルクロライド、塩化ベンゼンスルフェ
ニル、ピリジンスルフェニルクロライド、ブタンジスル
ホキシド、ベンゼンスルホキシド、ピリジンスルホキシ
ド、ブタンジスルホン、ジフェニルスルホン、ジピリジ
ンスルホン、ベンゼンスルフィン酸および/またはトル
エンスルフィン酸のアルカリ金属塩またはアミン塩から
成る化合物が挙げられる。
の酸洗促進剤を併用することもできる。すなわち、本発
明の腐食抑制剤と組み合わせる酸洗促進剤として亜硫酸
塩、チオ硫酸塩、ナトリウムハイドロサルファイド、カ
ルシウムハイドロサルファイド、硫化ナトリウム、硫化
アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸水素ナ
トリウム、ロダンアンモニウムから成る化合物から選ば
れた少なくとも1種であり、有機硫黄化合物がチオグリ
コール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコ
ール酸ナトリウム、チオグリコール酸−2−エチルヘキ
シル、チオグリコール酸メトキシブチル、トリメチロー
ルプロパントリス(チオグリコレート)、チオグリセロ
ール、チオ酢酸、チオジグリコール、3,3−チオジプ
ロピオン酸、チオフェノール、ベンジルメルカプタン、
チオ安息香酸、チオサリチル酸、2−アミノチオフェノ
ール、2−メルカプトイミダゾリン、2−メルカプトエ
タノール、メルカプトプロピオン酸、β−メルカプトプ
ロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸−3−メトキ
シブチル、トリメチロールプロパントリス(β−チオプ
ロピオネート)、β−メルカプトプロピオン酸−2−エ
チルヘキシル、2−メルカプトベンゾチアゾール、トリ
グリコールジメルカプタン、ペンタエリスリトールテト
ラチオグリコレート、2,4,6−トリメルカプト−s
−トリアジン、ペンタエリスリトールテトラキスチオグ
リコレート、3,3−ジチオジプロピオン酸、2,2−
ジチオジエタノール、エチレングリコールジチオグリコ
レート、チオジグリコール酸、チオアセトアミド、二酸
化チオ尿素、イソチオシアン酸アリル、p−トルエンス
ルホン酸ナトリウム、グリオキザール重亜硫酸ナトリウ
ム、グアニルチオ尿素、チオ乳酸、チオリンゴ酸、2−
メルカプトブチル酸、チオシアン酸ベンジル、ジメチル
スルホキシド、ジエチルチオカルバミン酸ナトリウム、
p−トルエンスルホンヒドラジド、メタンスルホン酸、
ブタンスルフィン酸、ベンゼンスルフィン酸、トルエン
スルフィン酸、ピリジンスルフィン酸、ベンゼンスルフ
ィン酸アンモニウム、トルエンスルフィン酸アンモニウ
ム、ベンゼンスルフィン酸エチル、塩化ベンゼンスルフ
ィニル、N−メチルべンゼンスルフィニルクロライド、
ブタンスルフェニルクロライド、塩化ベンゼンスルフェ
ニル、ピリジンスルフェニルクロライド、ブタンジスル
ホキシド、ベンゼンスルホキシド、ピリジンスルホキシ
ド、ブタンジスルホン、ジフェニルスルホン、ジピリジ
ンスルホン、ベンゼンスルフィン酸および/またはトル
エンスルフィン酸のアルカリ金属塩またはアミン塩から
成る化合物が挙げられる。
【0024】特に好ましい酸洗促進剤は、チオグリコー
ル酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール
酸ナトリウム、チオグリコール酸−2−エチルヘキシ
ル、チオグリコール酸メトキシブチルなどのチオグリコ
ール酸誘導体と、メルカプトプロピオン酸、β−メルカ
プトプロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸−3−
メトキシブチル、トリメチロールプロパントリス(β−
チオプロピオネート)、β−メルカプトプロピオン酸−
2−エチルヘキシルなどのメルカプトプロピオン酸誘導
体およびエチレングリコールジチオグリコレートであ
る。
ル酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール
酸ナトリウム、チオグリコール酸−2−エチルヘキシ
ル、チオグリコール酸メトキシブチルなどのチオグリコ
ール酸誘導体と、メルカプトプロピオン酸、β−メルカ
プトプロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸−3−
メトキシブチル、トリメチロールプロパントリス(β−
チオプロピオネート)、β−メルカプトプロピオン酸−
2−エチルヘキシルなどのメルカプトプロピオン酸誘導
体およびエチレングリコールジチオグリコレートであ
る。
【0025】また本発明は、前記洗浄液組成物を金属表
面に吹き付けあるいは金属表面を前記洗浄液組成物に浸
漬することを特徴とする金属の洗浄方法である。
面に吹き付けあるいは金属表面を前記洗浄液組成物に浸
漬することを特徴とする金属の洗浄方法である。
【0026】本発明に従えば、本発明の洗浄液組成物
は、洗浄すべき金属表面に吹き付け,またはこの洗浄液
組成物に洗浄すべき金属片を浸漬することによって金属
表面が洗浄され、かつ、金属素地の腐食が抑制される。
金属としては特に限定されないが、主として鉄鋼に用い
て有効である。
は、洗浄すべき金属表面に吹き付け,またはこの洗浄液
組成物に洗浄すべき金属片を浸漬することによって金属
表面が洗浄され、かつ、金属素地の腐食が抑制される。
金属としては特に限定されないが、主として鉄鋼に用い
て有効である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によって、
より具体的に説明するが、本実施例に限定されるもので
はない。
より具体的に説明するが、本実施例に限定されるもので
はない。
【0028】I.ジアリルアミンの重合体の合成
(合成例1)濃度20重量%のジアリルアミン塩酸塩水
溶液801.73gにチオ酢酸4.57g(対モノマー
5mol%)を加えた。その溶液の内温が60℃に達し
たところで約50rpmの攪拌速度下で開始剤として
2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩1
6.27g(対モノマー5mol%)を一括で添加し、
重合を開始した。72時間後重合を終了し、GPC(ゲ
ルパーミェイションクロマトグラフィー)法により重合
収率および分子量を求めた。その結果、重合収率は96
%で分子量は5,000であった。
溶液801.73gにチオ酢酸4.57g(対モノマー
5mol%)を加えた。その溶液の内温が60℃に達し
たところで約50rpmの攪拌速度下で開始剤として
2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩1
6.27g(対モノマー5mol%)を一括で添加し、
重合を開始した。72時間後重合を終了し、GPC(ゲ
ルパーミェイションクロマトグラフィー)法により重合
収率および分子量を求めた。その結果、重合収率は96
%で分子量は5,000であった。
【0029】重合終了後、重合溶液にチオ酢酸と等モル
の35%塩酸を加え、40℃で24時間かけて加水分解
を行った。加水分解後、溶液の一部を取出して濃縮し、
イソプロピルアルコールで再沈して1G5(ガラスフィ
ルターのグレードであり、細孔の大きさを示す)ガラス
フィルターで濾別し、40℃で72時間以上真空乾燥を
行った。再沈で得られた試料はヨウ素酸化滴定により末
端基定量を行い、その結果、SH当量値は2.26×1
0-1meq/gであり、分子量は4,400であった。
の35%塩酸を加え、40℃で24時間かけて加水分解
を行った。加水分解後、溶液の一部を取出して濃縮し、
イソプロピルアルコールで再沈して1G5(ガラスフィ
ルターのグレードであり、細孔の大きさを示す)ガラス
フィルターで濾別し、40℃で72時間以上真空乾燥を
行った。再沈で得られた試料はヨウ素酸化滴定により末
端基定量を行い、その結果、SH当量値は2.26×1
0-1meq/gであり、分子量は4,400であった。
【0030】(合成例2)濃度15重量%のN−メチル
ジアリルアミン塩酸塩水溶液836.63gにチオ酢酸
3.23g(対モノマー5mol%)を加えた。その溶
液の内温が60℃に達したところで約50rpmの攪拌
速度下で開始剤として2,2´−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)塩酸塩11.53g(対モノマー5mol
%)を一括で添加し、重合を開始した。72時間後重合
を終了し、GPC法により重合収率および分子量を求め
た。その結果、重合収率は84%で分子量は6,000
であった。
ジアリルアミン塩酸塩水溶液836.63gにチオ酢酸
3.23g(対モノマー5mol%)を加えた。その溶
液の内温が60℃に達したところで約50rpmの攪拌
速度下で開始剤として2,2´−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)塩酸塩11.53g(対モノマー5mol
%)を一括で添加し、重合を開始した。72時間後重合
を終了し、GPC法により重合収率および分子量を求め
た。その結果、重合収率は84%で分子量は6,000
であった。
【0031】合成例1と同様に加水分解を行い、ヨウ素
酸化滴定によりSH当量値は1.73×10-1meq/
gであり、分子量は5,800であった。
酸化滴定によりSH当量値は1.73×10-1meq/
gであり、分子量は5,800であった。
【0032】(合成例3)濃度15重量%のジアリルジ
メチルアンモニウムクロリド水溶液808.38gにチ
オ酢酸2.85g(対モノマー5mol%)を加えた。
その溶液の内温が60℃に達したところで約50rpm
の攪拌速度下で開始剤として2,2´−アゾビス(2−
アミジノプロパン)塩酸塩10.17g(対モノマー5
mol%)を一括で添加し、重合を開始した。72時間
後重合を終了し、GPC法により重合収率および分子量
を求めた。その結果、重合収率は92%で分子量は6,
100であった。
メチルアンモニウムクロリド水溶液808.38gにチ
オ酢酸2.85g(対モノマー5mol%)を加えた。
その溶液の内温が60℃に達したところで約50rpm
の攪拌速度下で開始剤として2,2´−アゾビス(2−
アミジノプロパン)塩酸塩10.17g(対モノマー5
mol%)を一括で添加し、重合を開始した。72時間
後重合を終了し、GPC法により重合収率および分子量
を求めた。その結果、重合収率は92%で分子量は6,
100であった。
【0033】合成例1と同様に加水分解を行い、滴定は
困難であったがヨウ素酸化滴定によりSH当量値は1.
39×10-1meq/gであり、分子量は7,200で
あった。
困難であったがヨウ素酸化滴定によりSH当量値は1.
39×10-1meq/gであり、分子量は7,200で
あった。
【0034】(合成例4)濃度60重量%のモノアリル
アミン塩酸塩水溶液389.82gにチオ酢酸9.51
g(対モノマー5mol%)を加えた。その溶液の内温
が60℃に達したところで約50rpmの攪拌速度下で
開始剤として2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)塩酸塩33.90g(対モノマー5mol%)を一
括で添加し、重合を開始した。72時間後重合を終了
し、GPC法により重合収率および分子量を求めた。そ
の結果、重合収率は95%で分子量は2,100であっ
た。
アミン塩酸塩水溶液389.82gにチオ酢酸9.51
g(対モノマー5mol%)を加えた。その溶液の内温
が60℃に達したところで約50rpmの攪拌速度下で
開始剤として2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)塩酸塩33.90g(対モノマー5mol%)を一
括で添加し、重合を開始した。72時間後重合を終了
し、GPC法により重合収率および分子量を求めた。そ
の結果、重合収率は95%で分子量は2,100であっ
た。
【0035】合成例1と同様に加水分解を行い、滴定は
困難であったがヨウ素酸化滴定によりSH当量値は4.
47×10-1meq/gであり、分子量は2,200で
あった。
困難であったがヨウ素酸化滴定によりSH当量値は4.
47×10-1meq/gであり、分子量は2,200で
あった。
【0036】II.腐食試験
腐食量測定、局部腐食を評価するための孔食数測定、白
色度測定については下記の方法により行った。
色度測定については下記の方法により行った。
【0037】(1)腐食量測定
塩酸100gと第一鉄イオン50gおよび第二鉄イオン
1gとを含む洗浄液水溶液(以下、酸洗浄液という)1
Lに本発明の腐食抑制剤を所定量添加し、この液を80
℃まで加温した後、熱間圧延鋼板(JISG3131)
を180番の耐水研磨紙で研磨したものを10分間浸漬
し腐食量を測定し、抑制効率を求めた。腐食量は次式に
より計算した。
1gとを含む洗浄液水溶液(以下、酸洗浄液という)1
Lに本発明の腐食抑制剤を所定量添加し、この液を80
℃まで加温した後、熱間圧延鋼板(JISG3131)
を180番の耐水研磨紙で研磨したものを10分間浸漬
し腐食量を測定し、抑制効率を求めた。腐食量は次式に
より計算した。
【0038】
【数1】
【0039】抑制効率は次式により求めた。
【数2】
【0040】(2)孔食数測定
酸液1Lに本発明の腐食抑制剤を所定量添加し、この液
を80℃まで加温した後、熱間圧延鋼板(JISG31
31)を180番の耐水研磨紙で研磨したものを10分
間浸漬した。
を80℃まで加温した後、熱間圧延鋼板(JISG31
31)を180番の耐水研磨紙で研磨したものを10分
間浸漬した。
【0041】表面積1cm2の鋼板表面に発生した直径
10μm以上の真円状の孔食数を光学顕微鏡を使用して
100倍に拡大し、目視によってその数を計測した。
10μm以上の真円状の孔食数を光学顕微鏡を使用して
100倍に拡大し、目視によってその数を計測した。
【0042】(3)白色度測定
酸洗液1Lに本発明の腐食抑制剤を所定量添加し、この
液を80℃まで加温した後、酸化皮膜の付いた熱間圧延
鋼板(JISG3131)を浸漬し、酸化皮膜を完全に
除去した後、水洗し乾燥した後の表面を測色色差計によ
り測定した。
液を80℃まで加温した後、酸化皮膜の付いた熱間圧延
鋼板(JISG3131)を浸漬し、酸化皮膜を完全に
除去した後、水洗し乾燥した後の表面を測色色差計によ
り測定した。
【0043】白色度は以下の式により求めた。
白色度=100−{(100−L1)2+a2+b2}1/2 …(3)
ここで、L1は明度、aは赤〜緑の色相、bは黄〜青の
色調を示し、白色度の数値が高くなるに従って鋼板表面
の白さが増す。
色調を示し、白色度の数値が高くなるに従って鋼板表面
の白さが増す。
【0044】
【実施例1】合成例1で得られた重合体を酸洗液1Lに
対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効
率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効
率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
【0045】
【実施例2】合成例2で得られた重合体を酸洗液1Lに
対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効
率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効
率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
【0046】
【実施例3】合成例3で得られた重合体を酸洗液1Lに
対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効
率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効
率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
【0047】
【実施例4】合成例4で得られた重合体を酸洗液1Lに
対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効
率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効
率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
【0048】
【比較例1】腐食抑制剤を使用せず、酸洗浄を行い、上
記の方法で腐食量、抑制効率、孔食数、白色度を測定し
た。結果を表1に示す。
記の方法で腐食量、抑制効率、孔食数、白色度を測定し
た。結果を表1に示す。
【0049】
【比較例2】ジブチルチオ尿素を酸洗液1Lに対し10
0mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効率、孔食
数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
0mg添加し、上記の方法で腐食量、抑制効率、孔食
数、白色度を測定した。結果を表1に示す。
【0050】
【比較例3】ヘキサメチレンテトラミンを用い、酸洗液
1Lに対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑
制効率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示
す。
1Lに対し100mg添加し、上記の方法で腐食量、抑
制効率、孔食数、白色度を測定した。結果を表1に示
す。
【0051】
【表1】
【0052】表1の結果から、本発明の洗浄液組成物に
浸漬して表面を洗浄した熱間圧延鋼板は、本発明の腐食
抑制剤を使用しない洗浄液に浸漬したものに比較して、
腐食量および孔食数が少なく、充分に金属表面が洗浄さ
れて、白色度が高いことが判る。
浸漬して表面を洗浄した熱間圧延鋼板は、本発明の腐食
抑制剤を使用しない洗浄液に浸漬したものに比較して、
腐食量および孔食数が少なく、充分に金属表面が洗浄さ
れて、白色度が高いことが判る。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明による金属の酸洗
浄用腐食抑制剤を含む洗浄液組成物によって金属表面を
洗浄すると、金属の腐食が抑制されて、金属表面が充分
に洗浄される。また、本発明の洗浄剤組成物による洗浄
によっては、孔食を抑制し均一な全面腐食面とするとと
もに鋼板の白色度も高くすることができ、さらに抑制効
率が良いという特徴を有し、工業上の利用価値はきわめ
て大きい。
浄用腐食抑制剤を含む洗浄液組成物によって金属表面を
洗浄すると、金属の腐食が抑制されて、金属表面が充分
に洗浄される。また、本発明の洗浄剤組成物による洗浄
によっては、孔食を抑制し均一な全面腐食面とするとと
もに鋼板の白色度も高くすることができ、さらに抑制効
率が良いという特徴を有し、工業上の利用価値はきわめ
て大きい。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 藤原 和志
大阪府大阪市城東区鴫野西4丁目1番24号
朝日化学工業株式会社内
(72)発明者 林 郁夫
福島県郡山市富久山町久保田字愛宕55−10
(72)発明者 加藤 正
福島県郡山市富久山町久保田字愛宕32−13
Fターム(参考) 4H003 DA09 EA03 EA05 EA19 EA22
EB19 EB20 EB21 EB22 EB28
FA15 FA28
4K053 QA01 RA14 RA15 RA17 RA19
RA31 RA32 RA40 RA45 RA46
RA47 RA51 RA52 RA54 RA55
RA62 RA63 SA04 SA06 TA16
Claims (6)
- 【請求項1】 次の一般式(I)で示される末端にメル
カプト基を有するアリルアミン類重合体、その付加塩ま
たは第四級アンモニウム塩の1種以上から成ることを特
徴とする酸洗浄用腐食抑制剤。 【化1】 (式中、R1およびR2は、それぞれに独立に水素原子ま
たは炭素数1〜10のアルキル基、nは2以上の整数を
示す。) - 【請求項2】 次の一般式(II−a)で示される末端
にメルカプト基を有するアリルアミン類重合体、その付
加塩または第四級アンモニウム塩の1種以上から成るこ
とを特徴とする酸洗浄用腐食抑制剤。 【化2】 (式中、R3は水素原子または水酸基を有してもよい炭
素数1〜10のアルキル基、nは2以上の整数を示
す。) - 【請求項3】 次の一般式(II−b)で示される末端
にメルカプト基を有するアリルアミン類重合体、その付
加塩または第四級アンモニウム塩の1種以上から成るこ
とを特徴とする酸洗浄用腐食抑制剤。 【化3】 (式中、R3は水素原子または水酸基を有してもよい炭
素数1〜10のアルキル基、nは2以上の整数を示
す。) - 【請求項4】 前記式(I)または(II−a)、また
は(II−b)で示す化合物の付加塩が、塩酸塩、臭化
水素酸塩、フッ酸塩、ヨウ化水素酸塩またはエタンスル
ホン酸塩であることを特徴とする請求項1〜3のうちの
1つに記載の酸洗浄用腐食抑制剤。 - 【請求項5】 酸液1Lに対し請求項1〜4のうちの1
つに記載する腐食抑制剤を1〜50000mg含有して
成ることを特徴とする洗浄液組成物。 - 【請求項6】 請求項5に記載の洗浄液組成物を金属表
面に吹き付け、または金属表面を、前記洗浄液組成物に
浸漬することを特徴とする金属表面の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001367193A JP2003166089A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 金属の酸洗浄用腐食抑制剤、それを含んだ洗浄組成物およびこれを用いる金属の洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001367193A JP2003166089A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 金属の酸洗浄用腐食抑制剤、それを含んだ洗浄組成物およびこれを用いる金属の洗浄方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003166089A true JP2003166089A (ja) | 2003-06-13 |
Family
ID=19176976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001367193A Pending JP2003166089A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 金属の酸洗浄用腐食抑制剤、それを含んだ洗浄組成物およびこれを用いる金属の洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003166089A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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-
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- 2001-11-30 JP JP2001367193A patent/JP2003166089A/ja active Pending
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