JP2003166014A - 低炭素、高マンガン鋼の溶製方法 - Google Patents

低炭素、高マンガン鋼の溶製方法

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JP2003166014A
JP2003166014A JP2001363957A JP2001363957A JP2003166014A JP 2003166014 A JP2003166014 A JP 2003166014A JP 2001363957 A JP2001363957 A JP 2001363957A JP 2001363957 A JP2001363957 A JP 2001363957A JP 2003166014 A JP2003166014 A JP 2003166014A
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Hiroshi Nomura
Kenji Oshima
Yoshiyuki Tanaka
健二 大島
芳幸 田中
寛 野村
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Kawasaki Steel Corp
川崎製鉄株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、Mn源に高炭素フェロマンガンを使
用しても、鋳造時に取鍋ノズルの閉塞がなく、安定した
連続鋳造操業が可能な低炭素、高マンガン鋼の溶製方法
を提供することを目的としている。 【解決手段】転炉から取鍋に出鋼中又は出鋼した溶鋼に
高炭素フェロマンガンを投入し、その後RH真空脱ガス
槽内で溶鋼を取鍋と該槽間を還流させつつ脱炭、脱ガス
を施し、脱酸を行なった後、引き続き、該脱ガス槽内に
フラックスを投入して、脱ガス槽を介して取鍋側にフラ
ックスを供給することにより、溶鋼とスラグとのスラグ
・メタル界面に前記フラックスによるスラグ・メタル反
応の遮断層を形成させ、しかる後、前記取鍋をタンディ
ッシュ側に移動させ、取鍋からタンディッシュへの溶鋼
の注入に際し、前記取鍋の底部からタンディッシュへ注
ぐノズル内に不活性ガスを吹き込むようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低炭素、高マンガ
ン鋼の溶製方法に係わり、詳しくは、転炉及び二次精錬
としてのRH真空精錬を経て溶製された低炭素、高マン
ガンの溶鋼を、連続鋳造時にノズル詰りを起こさず、円
滑に鋳片とすることが可能な溶製技術の開発に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素を0.1質量%以下、且つマンガン
(以下、記号Mnで示す)を1.0質量%以上含有する
JIS G 3136に規定された建築構造用圧延鋼材
あるいはMnが1.6質量%を超えるような所謂低炭
素、高Mn鋼を溶製するには、脱炭を主体とする転炉で
の操業中に溶鋼のMn濃度が低下するので、出鋼時にM
n源を溶鋼に添加することによりMn濃度を高めてい
る。この場合、添加するMn源としては、炭素濃度の高
い、例えばフェロマンガンを使用すると炭素ピックアッ
プによる成分外れが起きるため、炭素濃度の低い高価な
低炭素もしくは中炭素フェロマンガン、又は金属Mnが
使用され、操業コストを高めていた。
【0003】そこで、従来より、安価な高炭素フェロマ
ンガンを利用する研究が行なわれ、例えば、特開平4−
88114号公報では、転炉から取鍋へ出鋼するに際し
て、溶鋼中に高炭素フェロマンガンを投入し、その後真
空脱ガス槽内で酸素ガスを上吹きして脱炭精錬してか
ら、脱ガスすることで、Mn含有量を調整する技術を提
案している。この技術によれば、転炉出鋼時に高炭素フ
ェロマンガンを添加しても、その後にRH真空脱ガス槽
での脱炭精錬を採用して、炭素濃度の上限外れは回避で
きた。
【0004】また、特開平11−246909号公報で
は、真空脱ガス槽での所謂「二次精錬」は実施せずに、
転炉での酸素吹錬の末期に高炭素フェロマンガンを溶鋼
へ添加し、該高炭素フェロマンガン中の炭素を吹錬中に
燃焼させ、Mnを溶鋼に高濃度で歩留まらせる技術を提
案している。この技術によれば、Mn源のコスト低下が
達成されるばかりでなく、出鋼時にフェロマンガンを溶
鋼へ投入しないので、出鋼に際しての溶鋼温度の降下が
なく、且つ転炉操業が低い溶鋼温度で実施できるので、
転炉内張り耐火物の溶損が抑制できるし、シリコンや炭
材等の熱源を別途投入する必要もなく、操業コストの低
下が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平4−88114号公報記載の技術では、脱炭精錬中
に溶鋼中のMnが酸化してスラグへ移行し、Mnの酸化
ロスが大きい。従って、せっかく安価なMn源を使用し
ても、その効果がMnの酸化ロスで相殺され、操業コス
トの低減程度が小さくなってしまう。また、RH真空脱
ガス槽での脱炭終了後に、溶鋼へAl等の脱酸剤を投入
して脱酸するが、スラグ中のMnOで、溶鋼中のAlが
徐々に再酸化され、図1に示すように、該溶鋼1を連続
鋳造機2で鋳込み鋳片3とする際に、取鍋4とタンディ
ッシュ5との間に設けたロングノズル6を介して注入す
るが、この鋳造時に取鍋上ノズル17側にAl23が多
量に付着し、該取鍋ノズルを閉塞する。そのため、鋳込
みを途中で中断する場合が生じ、鋳造作業が円滑に行な
い得ないという問題がある。
【0006】また、前記特開平11−246909号公
報記載の技術では、対象とする鋼種を低炭素鋼とする
と、転炉9で炭素を0.03質量%まで下げる必要があ
り、その結果として発生するスラグは過酸化(高Fe
O)となる。そのため、転炉9での酸素吹錬末期に高炭
素フェロマンガンを添加して非平衡の状態で吹錬を終了
させるが、それ以前に行う脱炭時間を十分に確保する必
要があり、溶製時間が長くなり過ぎて実工程には採用し
難いという問題があった。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑み、Mn源に高
炭素フェロマンガンを使用しても、鋳造時に取鍋ノズル
の閉塞がなく、安定した連続鋳造操業が可能な低炭素、
高マンガン鋼の溶製方法を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため鋭意研究し、その成果を本発明に具現化し
た。
【0009】すなわち、本発明は、転炉から取鍋に出鋼
中又は出鋼した溶鋼に高炭素フェロマンガンを投入し、
その後RH真空脱ガス槽内で溶鋼を取鍋と該槽間を還流
させつつ脱炭、脱ガスを施し、脱酸を行なった後、引き
続き、該脱ガス槽内にフラックスを投入して、脱ガス槽
を介して取鍋側にフラックスを供給することにより、溶
鋼とスラグとのスラグ・メタル界面に前記フラックスに
よるスラグ・メタル反応の遮断層を形成させ、しかる
後、前記取鍋をタンディッシュ側に移動させ、取鍋から
タンディッシュへの溶鋼の注入に際し、前記取鍋の底部
からタンディッシュへ注ぐノズル内に不活性ガスを吹き
込みつつ鋳造することを特徴とする低炭素、高マンガン
鋼の溶製方法である。
【0010】その際、前記不活性ガスの流量を、50〜
100リットル/分とするのが好ましい。また、前記転
炉精錬を終了し取鍋に出鋼中又は出鋼した溶鋼に伴われ
るスラグに、脱酸剤を投入し脱酸処理を施すこと、ある
いは前記脱炭中、前記RH真空脱ガス槽内の雰囲気を1
0〜50パスカルとすると一層好ましい。
【0011】本発明では、脱ガス処理後に、真空精錬後
の溶鋼とスラグとの界面を、別途真空脱ガス槽を介して
投入するフラックスで比重差を利用して、脱ガス処理の
完了した溶鋼と、既にその表面に浮遊しているスラグ層
の、所謂スラグ・メタル間に新たなフラックスによる遮
断層を形成するようにしたので、スラグ中のMnOで溶
鋼中Alの酸化が抑制できるようになる。本発明では、
溶鋼をタンディッシュに注ぐノズルに不活性ガスを吹き
込むようにしたので、Al23等の脱酸生成物がノズル
に付着するのを防止できるようになる。
【0012】その結果、低炭素、高マンガン溶鋼が安定
して溶製されると共に、該溶鋼の連続鋳造に際して取鍋
ノズルの詰りも解消されるようになる。なお、遮断層形
成に使用するフラックスとしては、CaO,MgOなど
高融点の材料を使用することが必要で、低融点である時
は、添加時に既にその表面に浮遊しているスラグ層中に
溶け込むことになり好ましくない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、発明をなすに至った経緯を
まじえ、本発明の実施の形態を説明する。
【0014】発明者は、図1に示すように、転炉9から
取鍋4へ出鋼中の溶鋼1へ高炭素フェロマンガンを投入
し、RH真空脱ガス槽10で脱炭する従来技術の見直し
を行なうため、試験操業を多々行った。その結果、特に
鋳込みの後半で取鍋ノズル17の閉塞が多発することを
確認した。引き続き、その原因を調査したところ、取鍋
上ノズル17の内面(以下、単に取鍋ノズル17とい
う)に付着物が付き、それに伴う閉塞で、付着物は、脱
酸生成物であるAl23を主体とするものであることが
わかった。また、RH真空脱ガス処理後のスラグ11中
には、MnOを主体とした低級酸化物が存在し、その濃
度は平均37質量%と高かった。そこで、発明者は、こ
のノズル閉塞の原因をスラグ中MnOによる溶鋼中Al
の再酸化に起因すると考え、その対策を下記のごとく試
験操業を行ない検討した。
【0015】まず、転炉操業終了後、該転炉9から取鍋
4へ出鋼中又は出鋼後に高炭素フェロマンガンが投入さ
れた溶鋼1を、RH真空脱ガス槽10で脱炭する際のM
nの酸化ロスを低減するため、以下に示す3つの対策を
試みた。 (1)転炉9からの出鋼中、又は出鋼後に溶鋼1に伴わ
れて取鍋へ流出するスラグ11への脱酸剤(例えばAl
又はAl滓)16の添加(これによりスラグを改質、つ
まりFeOを低減して、(FeO)+Mn→(MnO)
+Feなる反応を抑止する) (2)転炉9から出鋼中又は出鋼後の溶鋼へSiを少量
(≦0.06mass%)添加(これによりRH真空脱
ガス槽10内での脱炭中にSiを優先酸化させるMnの
酸化ロスを低減する) (3)RH真空脱ガス槽内雰囲気の真空度を高め、脱炭
時の酸素効率を向上させる そして、得られた溶鋼1を直ちに連続鋳造して鋳片3を
製造し、取鍋4とタンディッシュ5へ該溶鋼1を注ぐ取
鍋ノズル17の閉塞状況を調査した。これらの調査結果
を表1に一括して示す。表1より、上記(1)〜(3)
の対策で、Mnの酸化ロス及びスラグ中MnO濃度の低
減は達成できたが、依然として取鍋ノズル17の閉塞は
防止できないことが明らかである(表1の実験No.1
〜4参照)。また、スラグ中MnOを、RH真空脱ガス
槽10での脱炭を行わない時のレベル≒4.0質量%に
まで低減しても、スラグ11にMnOが存在する限り、
溶鋼中Alの再酸化が起こり、ノズル閉塞が回避できな
いこともわかった(表1の実験No.4参照)。そこ
で、発明者は、溶鋼中Alの酸化がRH真空脱ガス槽1
0での処理終了後に起きているので、取鍋4内でスラグ
11と溶鋼1とを直接接触させないようにすれば良いと
考えた。そして、この考えを具体化することに鋭意努力
し、例えばCaOを主体とするフラックスを真空脱ガス
槽を介して添加することにより、スラグ・メタル間の界
面に、図2に示すような遮断層12を形成することに成
功し(表1の実験No.5〜6参照)、このことを本発
明としたのである。すなわち、真空脱ガス槽内に前記フ
ラックスを添加することにより、フラックスを真空脱ガ
ス槽の浸漬管を介して取鍋内溶鋼中に流出させ、比重差
により溶鋼上に浮遊した時、既存のスラグ層(溶滓)下
面に達し、ここに新たなフラックス層(本発明の遮断層
12)が形成され、これをスラグ・メタル反応の遮断に
活用する。CaO主体のフラックス(組成例は表2参
照)を選択した理由は、融点を高めた遮断層を形成し
て、旧スラグ層への溶け込みを防止、遮断効果を確実に
するためである。なお、この遮断層12の形成は、前記
フラックスを、RH真空脱ガス槽10での処理終了前5
分間、つまり脱酸用Alを添加後に、真空脱ガス槽内に
添加して行なう。前記したように、溶鋼、スラグ及びフ
ラックスの比重差が自ずと、溶鋼1とスラグ11との間
に遮断槽12を形成するからである。なお、図1中の記
号14はフラックス添加槽である。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】また、これに加えて、発明者は、RH真空
脱ガス槽10での処理終了後に起きている溶鋼中Alの
酸化防止の他、溶鋼1を連続鋳造する際に取鍋4からタ
ンディッシュ5へロングノズル6を介して注入する鋳造
時に生成したAl23を除去すれば良いと考えた。そし
て、この考えを具体化することに鋭意努力し、図5に示
すように、取鍋ノズル17内へ不活性ガス20を吹き込
み、取鍋ノズル17内へのAl23付着を阻止する、あ
るいは溶鋼中でAl23を浮上させて遮断層12、スラ
グ11へ吸収させることに成功し(表1の実験NO.5
〜6参照)、このことを本発明としたのである。
【0019】不活性ガス20を用いる理由は、酸化性ガ
スでは、取鍋ノズル17内でAl23が生成するのを防
止するためである。なお、不活性ガスの吹込み手段は、
図5に示したように、取鍋ノズル17内面にポーラスな
耐火物であるポーラスプラグを配すれば良い。
【0020】また、この不活性ガス20の吹込みだけで
も十分ノズル詰まりの防止効果が認められるが、上記
(1),(3)と組み合わせることで、一層該効果が高
まったので、それらを要件に加えた本発明も完成させ
た。この場合、RH真空脱ガス槽10内での脱炭は、酸
素ガス15を上吹きするランス13を用いて行うのが良
い。脱炭速度が早まり、脱炭に要する時間が短縮できる
からである。また、上記(3)の実施には、真空度を通
常の50パスカルより高く、40〜50パスカルとする
のが良い。それにより、脱炭酸素効率が従来の40%か
ら70%へと大きく上昇するからである。
【0021】さらに、発明者は、このフラックスの添加
量についても検討し、図3に示す結果を得た。つまり、
嵩比重が異なる前記フラックスの添加量を変化させて、
ノズルの閉塞状況を調査したのである。図3より、フラ
ックスの嵩比重が異なると、ノズル閉塞の抑止効果を発
揮するその添加量の最下限値も変化することが明らかで
ある。従って、本発明では、フラックスの添加量につい
ては特に限定しないことにした。ただし、上記添加量の
最下限値は、ノズル詰りがなく円滑に溶鋼1がノズル6
内を流下していることを示すものであり、図5に示した
スライディング・ノズル8のゲート7を全開した時に取
鍋4内に残留する溶鋼重量が0トンになるフラックスの
添加量である。ちなみに、このフラックスの添加量で形
成される遮断層12の厚みを次式で計算すると、表3に
示すように、いずれの嵩比重でも約2cmとなった。そ
こで、本発明では、平均2cm厚みのフラックス層を形
成すれば、嵩比重に関係なくノズル閉塞が完全に防止で
き、それより薄いと取鍋ノズル17へのAlの再酸化に
よる脱酸生成物の付着が始まり、鋳造作業に種々の障害
が起きてくることを配慮し、添加量を定めるのが好まし
い。
【0022】tf(cm)=Wcf/Df/A ここで、Df:フラックスの嵩比重(g/cm3),W
cf:ノズル閉塞が発生しだす限界のフラックス量
(g),A:取鍋内スラグの表面積(cm2),tf:
フラックス層の厚み(cm)である。
【0023】
【表3】
【0024】なお、前記鋳造操業上の障害としては、残
鋼20トン以上で前記ゲート7が全開となってしまう
と、鋳込速度を基準の下限値まで下げても、タンディッ
シュ5内の溶鋼圧(ヘッド)が低下してしまうため、2
チャージ以上を連続鋳造する所謂「連々鋳」を行う際に
は、残鋼を残したまま取鍋4の交換が必要となる。
【0025】また、残鋼10〜20トンの時にゲート7
が全開になると、鋳造速度を低下させてタンディッシュ
5内の溶鋼ヘッドを必要な値に維持できるが、生産能率
の低下を招く。従って、これらの障害を防止する意味で
も、tf≧2cmを確保するようフラックス種類の選択
と添加量の設定を行なうのが好ましいとする。また、嵩
比重が大きくなると、フラックス層の厚みtfを確保す
るための添加量が多くなり、これに伴い溶鋼温度低下等
の影響も大きくなるので、なるべく嵩比重は小さな方が
良い。
【0026】さらに、本発明では、フラックス添加槽1
4によるフラックスの添加時期については、添加目的が
スラグ中酸素と鋼中Alの反応を防ぐことから、脱炭終
了、Al等による脱酸が完了してからであることは言う
までもない。しかしながら、より添加効果を発揮させる
には、遮断した界面の下にAl23が存在しないよう、
RH真空脱ガス槽10内での処理終了直前が好ましい。
ただし、フラックスを添加したことによって溶鋼1の温
度が不均一になるので、均一化のために必要な攪拌還流
時間は確保する方が良い。
【0027】さらに、発明者は、不活性ガス20の吹き
込み量についても検討し、図4に示す結果を得た。つま
り、吹込量を変化させて、ノズルの閉塞状況を、前記ス
ライディング・ノズル8のゲート7全開時における溶鋼
の取鍋内残量で評価したのである。図4より、吹込量に
よって、ノズル閉塞の防止効果が異なることが明らかで
ある。ただし、吹込量の最上限値は、ある程度のノズル
詰まりがあっても円滑に溶鋼1がロングノズル6内を流
下すれば良いと考え、図5に示したスライディング・ノ
ズル8のノゲート7を全開した時に取鍋4内に残留する
溶鋼重量が10トンに対応させることにした。この残鋼
が10トンは、取鍋4からタンディッシュ5への溶鋼1
の供給速度が低下し、タンディッシュ5の溶鋼高さが小
さくなって、タンディッシュ5内のスラグを巻き込み、
品質上問題となるため、鋳造速度をさげなければ鋳造で
きないという弊害が生じる値である。なお、それ以上に
残鋼が多くなり、20トン以上で前記ゲート7が全開と
なってしまうと、鋳造速度を基準の下限値まで下げて
も、取鍋からの溶鋼供給が追いつかず、タンディッシュ
5内の溶鋼圧(ヘッド)が低下してしまうため、2チャ
ージ以上を連続して鋳造する所謂「連々鋳」を行なう際
には、残鋼を残したまま取鍋4の交換が必要となる。
【0028】従って、図4より判断して、本発明では、
不活性ガスの吹込み量を50〜100リットル/分が好
ましいとする。50リットル/分未満ではノズル詰まり
が急速に進行し、すぐにゲート全開時の残鋼10トンに
達してしまうし、100リットル/分を超えると、鋳造
によって取鍋ノズル17の上端と溶鋼1の表面が近くな
った(溶鋼が浅くなった)際に、該取鍋ノズル17内で
の溶鋼1の撹拌が大きくなり、Al23の溶鋼中での懸
濁が顕著に生じ、Al23の付着・浮上除去が難しくな
るからである。
【0029】
【実施例】溶銑予備処理で脱珪、脱燐及び脱硫し、表4
に示す組成にした溶銑と鉄スクラップを主原料にして、
上底吹き転炉(生産能力:180トン)で酸素吹錬した
溶鋼に、前記した本発明に係る溶製方法を適用して低炭
素、高マンガン鋼を溶製した。なお、溶製する溶鋼とし
ては、下記の鋼種で行なった。 (例1)C:0.03質量%、Mn:1.55質量%、 (例2)C:0.08質量%、Mn:3.00質量%、 得られた溶鋼1は、直ちに連続鋳造して鋳片とされた
が、その鋳造操業の良否をノズル詰りによる障害発生の
頻度で評価し、従来の溶製方法で得た溶鋼1での結果と
比較した。その結果は、表5から明らかなように、本発
明によれば、鋳造上での障害はまったく起きないことが
明らかである。
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、低炭
素、高マンガン鋼の溶製でMn源に高炭素フェロマンガ
ンを使用しても、鋳造時のノズル閉塞がなく、安定した
連続鋳造操業が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な製鋼工程を示す図である。
【図2】本発明に係る方法によりCaO系フラックスで
形成させた遮断層を示す図である。
【図3】本発明の実施結果を、スライディング・ノズル
のゲート全開時の取鍋内溶鋼残量とフラックス添加量と
の関係で評価して示した図である。
【図4】本発明の実施結果を、スライディング・ノズル
のゲート全開時の取鍋内溶鋼残量とノズルガス量との関
係で評価して示した図である。
【図5】取鍋とタンディッシュとの間の詳細を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 溶鋼 2 連続鋳造機 3 鋳片 4 取鍋 5 タンディッシュ 6 ロングノズル 7 ゲート 8 スライディング・ノズル 9 転炉 10 RH真空脱ガス槽 11 スラグ 12 遮断層 13 上吹きランス 14 フラックス添加槽 15 酸素ガス 16 脱酸剤(Al滓等) 17 取鍋ノズル 18 浸漬ノズル 19 ポーラスプラグ 20 不活性ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21C 7/00 C21C 7/00 J C22C 38/00 301 C22C 38/00 301A (72)発明者 野村 寛 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 4E004 MB05 MB08 4K013 AA09 BA02 BA07 BA08 BA16 CE01 CF01 DA08 DA12 EA32 FA03 FA04 4K070 AA02 AB03 AB04 AB11 AB18 AC03 AC22 BB04 BD20 EA08 EA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転炉から取鍋に出鋼中又は出鋼した溶鋼
    に高炭素フェロマンガンを投入し、その後RH真空脱ガ
    ス槽内で溶鋼を取鍋と該槽間を還流させつつ脱炭、脱ガ
    スを施し、脱酸を行なった後、引き続き、該脱ガス槽内
    にフラックスを投入して、脱ガス槽を介して取鍋側にフ
    ラックスを供給することにより、溶鋼とスラグとのスラ
    グ・メタル界面に前記フラックスによるスラグ・メタル
    反応の遮断層を形成させ、しかる後、前記取鍋をタンデ
    ィッシュ側に移動させ、取鍋からタンディッシュへの溶
    鋼の注入に際し、前記取鍋の底部からタンディッシュへ
    注ぐノズル内に不活性ガスを吹き込みつつ鋳造すること
    を特徴とする低炭素、高マンガン鋼の溶製方法。
  2. 【請求項2】 前記不活性ガスの流量を、50〜100
    リットル/分とすることを特徴とする請求項1記載の低
    炭素、高マンガン鋼の溶製方法。
  3. 【請求項3】 前記転炉精錬を終了し取鍋に出鋼中又は
    出鋼した溶鋼に伴われるスラグに、脱酸剤を投入するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の低炭素、高マンガ
    ン鋼の溶製方法。
  4. 【請求項4】 前記RH真空脱ガス槽内の雰囲気を10
    〜50パスカルとすることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の低炭素、高マンガン鋼の溶製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009191290A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Jfe Steel Corp 極低炭素鋼の溶製方法
CN102423795A (zh) * 2011-11-25 2012-04-25 山西太钢不锈钢股份有限公司 一种高锰钢的连铸方法
JP2012122110A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Jfe Steel Corp Rh真空脱ガス装置の操業方法
KR101277611B1 (ko) * 2011-09-28 2013-06-21 현대제철 주식회사 극저탄소강 제조를 위한 진공 순환탈가스 정련방법

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