JP2003165885A - 吸湿性に優れた導光体用樹脂組成物および導光体製品 - Google Patents

吸湿性に優れた導光体用樹脂組成物および導光体製品

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JP2003165885A
JP2003165885A JP2001366117A JP2001366117A JP2003165885A JP 2003165885 A JP2003165885 A JP 2003165885A JP 2001366117 A JP2001366117 A JP 2001366117A JP 2001366117 A JP2001366117 A JP 2001366117A JP 2003165885 A JP2003165885 A JP 2003165885A
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light guiding
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JP2001366117A
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Koichi Tabuse
浩一 田伏
Hiromitsu Aoki
寛充 青木
Bunzo Mori
文三 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的低温での薄肉成形を可能とする流動
性、吸湿特性に優れた、恒温多湿下での製品のそり・変
形の抑制された、高耐光性を有する導光体製品の提供。 【解決手段】アクリル系単量体50〜75重量%および
芳香族ビニル系単量体25〜50重量%からなり、重量
平均分子量が3〜20万、且つ分子量分布が2.0〜
3.0の範囲であるアクリル系共重合体(A)とヒンダ
ードアミン系光安定剤(B)から成る導光体用樹脂組成
物、および該樹脂組成物を用いて成形された導光体製
品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸湿性に優れ、耐
熱性、耐光性の良好な導光体用樹脂組成物および導光体
製品に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系樹脂は、透明性、耐光性、表
面硬度に優れるため、自動車外装部品、エクステリア用
品等の屋外用途に広く使用されている。また、アクリル
系樹脂は可視光領域の光線透過率ではガラス並み以上の
特性を有し、また成形後の複屈折は小さく、光学的に非
常に優れたプラスチックの一つである。そのため、従来
からアクリル系樹脂は種々の光学材料として利用されて
おり、光学用プラスチックレンズや光学式ディスク等と
しての応用が進んでいる。
【0003】そのため、従来からアクリル系樹脂は種々
の光学材料として利用されてきたが、最近、液晶ディス
プレー用バックライトとしての利用が増えてきている。
バックライト導光体とはある方向から入射した光線を伝
搬、拡散させ、液晶ユニット面側で光らせるユニットを
言う。バックライトの方式としては導光体を光源と液晶
ユニットの間にはさんだ直下型方式と光源を導光体のエ
ッジに配置したエッジライト方式の2通りの方式がある
が、近年、液晶ディスプレーに対する軽量化の要求から
導光体の薄肉化が課題となり、エッジライト方式が主流
になっている。エッジライト方式では、導光体中の光線
透過距離が直下式に比較して長いので、導光体中での光
損失を防止するため、導光体に使用される材料としては
高い光線透過率を有することが必須となる。また、エッ
ジから入射した光線を導光体の液晶ユニット側面全体に
出射させる工夫が導光体の設計に必要となる。
【0004】導光体のエッジから入射した光線を導光体
の面全体に均一に出射させる方法としては、片面にドッ
トグラデーション印刷を施す方法(特開平6−1945
26号公報、特開昭63−62104号公報)、片面に
光を拡散させるための凹凸を形成する方法(特開昭61
−127506号公報)、グラデーション付フィルムを
貼り付ける方法などがある。薄肉で精密な導光板や光を
拡散させるための凹凸の成形には、通常、射出成形法が
用いられる。この場合、アクリル系樹脂の成形性、流動
性の改良が必要であり、このためには、樹脂の分子量を
下げるか、あるいは内部可塑化効果を持つコモノマーを
共重合させる等の手法が一般的である。ただし、後者の
手法は通常では樹脂の耐熱性を低下させるため、単にコ
モノマー量を多くして流動性を改良したアクリル系樹脂
では耐熱性が低下するため望ましくない。一方、単に分
子量を下げて流動性を改良したアクリル系樹脂は、機械
強度に劣るという問題があった。
【0005】さらに、液晶ディスプレイの大型化や画面
の輝度感を向上させ且つ、ロングライフ化を目指してい
るために、最近の導光体に要求される性能としては、非
常に高い耐光性レベルが要求されている。アクリル系樹
脂の耐光性の改良手段としては、一般的に紫外線吸収剤
の添加が知られているが、多量に添加するとアクリル系
樹脂が黄味に着色し、短波長域の透過率が低下するとい
う問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、吸湿
性に優れ、耐熱性、耐光性の良好な導光体用樹脂組成
物、および導光体製品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
に鑑み鋭意検討を行った結果、特定の共重合体を使用
し、且つ光安定剤としてヒンダードアミン系を選択する
ことにより、上記の目的を達成することを見出し本発明
に達したものである。
【0008】すなわち、本発明は、アクリル系単量体5
0〜75重量%および芳香族ビニル系単量体25〜50
重量%からなり、重量平均分子量が3〜20万、且つ分
子量分布が2.0〜3.0の範囲であるアクリル系共重
合体(A)とヒンダードアミン系光安定剤(B)から成
る導光体用樹脂組成物を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について詳
細に説明する。
【0010】本発明における導光体用樹脂組成物は、ア
クリル系単量体50〜75重量%および芳香族ビニル系
単量体25〜50重量%からなり、重量平均分子量が3
〜20万、且つ分子量分布が2.0〜3.0の範囲であ
るアクリル系共重合体(A)とヒンダードアミン系光安
定剤(B)からなるものである。
【0011】該アクリル系共重合体(A)を構成するア
クリル系単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アク
リル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。ここで、(メ
タ)アクリル酸とはアクリル酸もしくはメタクリル酸の
ことであり、上記記載のアクリル系単量体を1種または
2種以上選択して使用することができる。
【0012】また、該アクリル系共重合体(A)を構成
する芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、パラメチルスチレン等が挙げられ、1種
または2種以上選択して使用することができる。特にこ
の中でスチレンが好ましい。
【0013】アクリル系共重合体(A)を構成するアク
リル系単量体が50重量%未満では光学特性が劣り、耐
光性が劣る。一方アクリル系単量体が75重量%以上で
は、吸湿性が劣り、製品のそり・変形を引き起こすため
好ましくない。
【0014】アクリル系共重合体(A)の重量平均分子
量が3万未満では衝撃強度が劣り、製品搬送時などに割
れを生じたり、離型時にクラック・割れを引き起こすこ
とがある。また重量平均分子量が20万を超えると生産
性が低下し経済性が劣るのみならず、流動性が低下する
ため薄肉成形品が得られず好ましくない。好ましくは5
〜15万である。
【0015】さらに、アクリル系共重合体(A)の分子
量分布が2.0未満ものは、重合転化率を抑制する必要
があり経済性に劣る。また3.0を超えると流動性が低
下し、薄肉成形品が得られ難くなるため好ましくない。
なお、該アクリル系共重合体(A)の重量平均分子量お
よび分子量分布を調整する方法としては、該アクリル系
共重合体(A)を重合するに際して、その重合方法、重
合温度、または使用する重合開始剤や分子量調整剤の使
用量を適宜設定することにより調整することが可能であ
る。また、該アクリル系共重合体(A)の重量平均分子
量および分子量分布については、該アクリル系共重合体
(A)をテトラヒドロフランに溶解した後、島津高速液
体クロマトグラフィー(HSGカラム)を用いてポリス
チレン換算分子量より、重量平均分子量および分子量を
測定した。
【0016】上記アクリル系共重合体(A)は、公知の
重合法によって製造することができるが、なかでも塊状
重合法または溶液重合法が好ましく、さらには連続式の
塊状もしくは溶液重合法がより好ましく用いられる。よ
り具体的には、アクリル系単量体および芳香族ビニル系
単量体、及び必要であればエチルベンゼン、トルエン、
メチルエチルケトン等の溶剤を混合した原料を重合工程
に供給し、該単量体を重合する工程および該工程の後、
重合体、未反応単量体および/または溶剤を含む混合液
を加熱し、同時にまたは加熱後減圧室に導入して未反応
単量体および/または溶剤を重合体から分離する分離回
収工程、さらに回収工程から排出された重合体に、必要
に応じて着色剤、酸化防止剤、フィラーなどの添加剤を
添加し造粒することによりペレット化してなる造粒工程
からなることが好ましい。また、このようにして得られ
たアクリル系共重合体は、その揮発性成分が3000p
pm以下であることが、光学特性、耐光性の面で好まし
い。なお、揮発性成分を低減する方法としては、例え
ば、上記重合時の重合温度や使用する重合開始剤、連鎖
移動剤の添加量、造粒工程における押出機による脱揮等
の操作により低減することが可能である。また、共重合
体中の揮発性成分の含有量は、試料をジメチルホルムア
ミドに溶解し、ガスクロマトグラフで測定することがで
きる。
【0017】さらに、該導光体用樹脂組成物を構成する
ヒンダードアミン系光安定剤(B)としては、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)サクシネート、ビス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン
−2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、
N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミ
ン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2.
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6
−クロロー1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(1−
オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メトクリロ
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙
げられる。ヒンダードアミン系光安定剤は2種以上併用
することができる。該導光体用樹脂組成物は、アクリル
系共重合体(A)100重量部に対してヒンダードアミ
ン系光安定剤(B)を0.03〜2.0重量部の割合で
配合することが好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤
の添加量が低すぎると、耐光性が劣る。添加量が多過ぎ
ると耐熱性の低下、衝撃強度の低下、金型汚染などの問
題が発生するため好ましくない。また、本発明の導光体
用樹脂組成物には、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系等の紫外線吸収剤を含有させることは、樹脂組成
物の着色性の観点から望ましくないが、樹脂組成物の着
色が認められない程度の含有量、即ち上記紫外線吸収剤
の添加量は0.1重量部未満であることが好ましい。
【0018】導光体成形時の樹脂温度が250℃未満で
は、成形歪が残りやすく、そり・変形の原因となる。一
方、350℃を超えると導光体用樹脂組成物の分解温度
領域に達するために、シルバーストリークや焼けによる
外観不良を引き起こす原因となるため好ましくない。
【0019】また本発明の導光体用樹脂組成物には、そ
の特性を損なわない範囲内で、各種添加剤、滑剤を含有
させることができる。添加剤としては、滑剤、離型剤、
酸化防止剤、帯電防止剤、有機系光拡散剤、無機系光拡
散剤などが挙げられる。
【0020】また本発明の導光体用樹脂組成物からなる
導光体製品としては、板状成形品や管状成形品など種々
の形状が挙げられる。
【0021】〔実施例〕 −アクリル系共重合体(A)− A−1;容量が20リットルの完全混合型反応槽1基か
ら成る連続的重合装置を用いてアクリル系共重合体を製
造した。スチレン系単量体としてスチレンを、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとしてメタクリル酸メチル
を用いた。また、重合開始剤としてt−ブチルパーオキ
シ(2−エチルヘキサノエ−ト)を用いた。スチレン3
5重量部、メタクリル酸メチル55重量部、エチルベン
ゼン10重量部、t−ドデシルメルカプタン0.05重
量部、重合開始剤0.015重量部から成る重合原料を
プランジャーポンプを用いて13kg/hで連続的に該
反応槽に供給して重合を行い、重合温度を調節して反応
槽出口における重合転化率を53.5重量%にした。こ
のときの重合温度は150℃であった。反応槽の撹拌回
転数は150rpmであり、重合温度は反応槽の上部、
中部、下部の3か所に熱電対を入れて測定したところ、
3か所の温度は平均値±0.2℃の範囲に制御されてお
り、重合液は均一に混合されていると考えられる。重合
に続いて、反応槽から連続的に抜き出された重合液を脱
揮発分装置に供給して未反応単量体や有機溶剤等の揮発
性成分を分離した後、押出機を経て樹脂をペレット化し
た。共重合体中の揮発性成分の含有量は2200ppm
であった。
【0022】A−2;容量が20リットルの完全混合型
反応槽1基から成る連続的重合装置を用いてアクリル系
共重合体を製造した。スチレン系単量体としてスチレン
を、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてメタク
リル酸メチルを用いた。また、重合開始剤としてt−ブ
チルパーオキシ(2−エチルヘキサノエ−ト)を用い
た。スチレン37重量部、メタクリル酸メチル40重量
部、アクリル酸ブチル3重量部、エチルベンゼン20重
量部、t−ドデシルメルカプタン0.13重量部、重合
開始剤0.04重量部から成る重合原料をプランジャー
ポンプを用いて13kg/hで連続的に該反応槽に供給
して重合を行い、重合温度を調節して反応槽出口におけ
る重合転化率を48.5重量%にした。このときの重合
温度は135℃であった。反応槽の撹拌回転数は150
rpmであり、重合温度は反応槽の上部、中部、下部の
3か所に熱電対を入れて測定したところ、3か所の温度
は平均値±0.2℃の範囲に制御されており、重合液は
均一に混合されていると考えられる。重合に続いて、反
応槽から連続的に抜き出された重合液を脱揮発分装置に
供給して未反応単量体や有機溶剤等の揮発性成分を分離
した後、押出機を経て樹脂をペレット化した。共重合体
中の揮発性成分の含有量は1800ppmであった。
【0023】A−3;容量が20リットルの完全混合型
反応槽1基から成る連続的重合装置を用いてアクリル系
共重合体を製造した。スチレン系単量体としてスチレン
を、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてメタク
リル酸メチルを用いた。また、重合開始剤としてt−ブ
チルパーオキシ(2−エチルヘキサノエ−ト)を用い
た。スチレン24重量部、メタクリル酸メチル66重量
部、エチルベンゼン10重量部、t−ドデシルメルカプ
タン0.45重量部、重合開始剤0.016重量部から
成る重合原料をプランジャーポンプを用いて13kg/
hで連続的に該反応槽に供給して重合を行い、重合温度
を調節して反応槽出口における重合転化率を47.8重
量%にした。このときの重合温度は150℃であった。
反応槽の撹拌回転数は150rpmであり、重合温度は
反応槽の上部、中部、下部の3か所に熱電対を入れて測
定したところ、3か所の温度は平均値±0.2℃の範囲
に制御されており、重合液は均一に混合されていると考
えられる。重合に続いて、反応槽から連続的に抜き出さ
れた重合液を脱揮発分装置に供給して未反応単量体や有
機溶剤等の揮発性成分を分離した後、押出機を経て樹脂
をペレット化した。共重合体中の揮発性成分の含有量は
850ppmであった。
【0024】A−i;容量が20リットルの完全混合型
反応槽1基から成る連続的重合装置を用いてアクリル系
共重合体を製造した。スチレン系単量体としてスチレン
を、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてメタク
リル酸メチルを用いた。また、重合開始剤としてt−ブ
チルパーオキシ(2−エチルヘキサノエ−ト)を用い
た。スチレン24重量部、メタクリル酸メチル66重量
部、エチルベンゼン10重量部、t−ドデシルメルカプ
タン0.91重量部、重合開始剤0.016重量部から
成る重合原料をプランジャーポンプを用いて13kg/
hで連続的に該反応槽に供給して重合を行い、重合温度
を調節して反応槽出口における重合転化率を50.1重
量%にした。このときの重合温度は157℃であった。
反応槽の撹拌回転数は150rpmであり、重合温度は
反応槽の上部、中部、下部の3か所に熱電対を入れて測
定したところ、3か所の温度は平均値±0.2℃の範囲
に制御されており、重合液は均一に混合されていると考
えられる。重合に続いて、反応槽から連続的に抜き出さ
れた重合液を脱揮発分装置に供給して未反応単量体や有
機溶剤等の揮発性成分を分離した後、押出機を経て樹脂
をペレット化した。共重合体中の揮発性成分の含有量は
3500ppmであった。
【0025】A−ii;容量が20リットルの完全混合
型反応槽1基から成る連続的重合装置を用いてアクリル
系共重合体を製造した。スチレン系単量体としてスチレ
ンを、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてメタ
クリル酸メチルを用いた。また、重合開始剤としてt−
ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエ−ト)を用い
た。スチレン80重量部、メタクリル酸メチル16重量
部、エチルベンゼン3.5重量部、重合開始剤0.03
4重量部から成る重合原料をプランジャーポンプを用い
て13kg/hで連続的に該反応槽に供給して重合を行
い、重合温度を調節して反応槽出口における重合転化率
を45.6重量%にした。このときの重合温度は135
℃であった。反応槽の撹拌回転数は150rpmであ
り、重合温度は反応槽の上部、中部、下部の3か所に熱
電対を入れて測定したところ、3か所の温度は平均値±
0.2℃の範囲に制御されており、重合液は均一に混合
されていると考えられる。重合に続いて、反応槽から連
続的に抜き出された重合液を脱揮発分装置に供給して未
反応単量体や有機溶剤等の揮発性成分を分離した後、押
出機を経て樹脂をペレット化した。共重合体中の揮発性
成分の含有量は1250ppmであった。
【0026】ポリスチレン(PS);日本ポリスチレン
株式会社製 GPPS G637R ポリメチルメタクリレート(PMMA);住友化学工業
株式会社製 スミペックス MGSS
【0027】−ヒンダードアミン系光安定剤(B)− B−1;ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート:チバ・スペシャルティ・ケミカ
ルズ株式会社製 TINUVIN 770 B−2;ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジ
イル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]:チバ・スペシ
ャルティ・ケミカルズ株式会社製 CHIMASSOR
B 944LD
【0028】−紫外線吸収剤− ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;チバ・スペシャル
ティ・ケミカルズ株式会社製 TINUVIN P
【0029】〔実施例1〜3、比較例1〜7〕上記各成
分につき、表1に示す割合に混合し、シリンダー温度を
220℃した単軸押出機にて所定のペレットを得た。得
られたペレットを80℃にて予備乾燥の後、(株)ハヤ
ブサ鉄工所製HP−100射出成形機を用いて樹脂温度
250〜350℃の範囲で各種試験片を得た。結果を表
1に示す。なお、各種の試験条件は下記のとおりであ
る。
【0030】耐光性:厚さ3mmの試験片を用いて、水
銀灯照射(光源ランプ:松下電器産業(株)製 H40
0、環境温度:80℃、照射時間:800時間)前後の
黄変度差ΔYI(透過光)を(株)村上色彩技術研究所
製CMS−35SPで測定した。
【0031】吸湿性:タバイエスペック(株)製恒温恒
湿槽を用いて60℃、湿度95%RHの環境下で200
時間吸湿させ、(株)チノー製水分計CZA−3000
にて水分量を測定した。単位:%。
【0032】耐衝撃性:ASTM D−256に準じて
ノッチ無しアイゾット衝撃強度を測定。単位:MPa。
【0033】成形加工性:ASTM D−1238に準
じてメルトフローレイトを測定した。220℃×10k
g、単位:g/10min。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明における導光体用樹脂組成物は、
比較的低温での薄肉成形を可能とする流動性を有し、吸
湿特性に優れているため、該樹脂組成物を使用すること
により恒温多湿下での製品のそり・変形を抑制でき、最
近の市場ニーズである高耐光性を満たした導光体製品が
得られるものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H050 AB42Z AB43Z AB50Z 4F071 AA22X AA33X AC12 AF30 BA01 BB05 BB06 BC03 BC05 4J002 BG041 EU076 EU186 FD046 GP00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル系単量体50〜75重量%および
    芳香族ビニル系単量体25〜50重量%からなり、重量
    平均分子量が3〜20万、且つ分子量分布が2.0〜
    3.0の範囲であるアクリル系共重合体(A)とヒンダ
    ードアミン系光安定剤(B)から成る導光体用樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】アクリル系共重合体(A)が、塊状重合法
    または溶液重合法により得られた揮発性成分3000p
    pm以下のアクリル系共重合体である請求項1記載の導
    光体用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2何れかに記載の導光体用
    樹脂組成物を樹脂温度250〜350℃にて成形して得
    られる導光体製品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095083A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Zeon Corporation 導光板射出成形用金型及びそれを用いた導光板の製造方法
JP2010211977A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Toyo Styrene Co Ltd 導光板
WO2016175599A1 (ko) * 2015-04-30 2016-11-03 엘지엠엠에이 주식회사 다층구조를 가지는 광학용 복합 도광판 및 이의 제조방법

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