JP2003165836A - スラリー状複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法、ならびにこれを用いたポリエーテルポリオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法 - Google Patents

スラリー状複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法、ならびにこれを用いたポリエーテルポリオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法

Info

Publication number
JP2003165836A
JP2003165836A JP2001365061A JP2001365061A JP2003165836A JP 2003165836 A JP2003165836 A JP 2003165836A JP 2001365061 A JP2001365061 A JP 2001365061A JP 2001365061 A JP2001365061 A JP 2001365061A JP 2003165836 A JP2003165836 A JP 2003165836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
complex
metal cyanide
catalyst
cyanide complex
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001365061A
Other languages
English (en)
Inventor
Kayoko Sugiyama
佳世子 杉山
Kazutoshi Suzuki
千登志 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2001365061A priority Critical patent/JP2003165836A/ja
Publication of JP2003165836A publication Critical patent/JP2003165836A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】取り扱いが容易で、触媒製造のための手間が軽
減されて製造時間が短縮されるとともに、ポリエーテル
ポリオールの生産性を向上させることができる複合金属
シアン化物錯体触媒を提供する。 【解決手段】ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シアノメ
タレートとを反応させて得られる反応生成物に、モノ
(またはジまたはトリ)エチレングリコールのモノ−t
ert−ブチルエーテルまたはモノ−tert−ペンチ
ルエーテルが配位してなる複合金属シアン化物錯体が、
水酸基数1〜4かつ分子量400〜3000のヒドロキ
シ化合物中に2〜20質量%の濃度で分散してなるスラ
リー状複合金属シアン化物錯体触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルキレンオキシ
ドの開環重合反応における触媒として好適に用いられ
る、スラリー状複合金属シアン化物錯体触媒およびその
製造方法、ならびにその触媒を用いたポリエーテルポリ
オールまたはポリエーテルモノオールの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アルキ
レンオキシドを開環重合反応させる触媒として複合金属
シアン化物錯体を使用することは、以前から知られてお
り(US3278457〜9など)、複合金属シアン化
物錯体の製造方法はUS3427256、US3941
849、US4472560、US4477589など
に記載されている。また、複合金属シアン化合物錯体を
触媒として使用したポリエーテルポリオールの製造方法
はUS4055188、US4721818などに記載
されている。これらの方法により得られたポリエーテル
ポリオールの多くは、イソシアネートと反応させて、ポ
リウレタンエラストマー、ポリウレタンフォーム、ポリ
ウレタン接着剤などのポリウレタン化合物を製造するの
に使用される。またWO00/02951には、ポリエ
ーテルポリオールの生成に用いた複合金属シアン化物錯
体触媒の配位子の違いにより、ウレタン化合物の物性が
異なることが記載されている。
【0003】しかしながら、上記複合金属シアン化物錯
体の製造方法により得られる触媒は粉末状であり、取り
扱い難い点が問題であった。また触媒を製造する際に濾
過工程を数回必要とするため、手間と時間が多くかかる
という問題もあった。また、複合金属シアン化合物錯体
を触媒として使用してポリエーテルポリオールを製造す
る方法には、複合金属シアン化物錯体触媒の存在下で開
始剤と呼ばれるヒドロキシ化合物にアルキレンオキシド
を反応させる工程が含まれるが、この工程は誘導期と呼
ばれる比較的長い反応時間を必要とし、実際のプラント
での製造においてサイクルタイムが長くなってしまい生
産性が悪いという欠点があった。
【0004】一方、特開昭58−185433号公報に
は、電気的中性にさせた複合金属シアン化物錯体触媒の
懸濁液を分子量300のプロポキシル化グリセロールと
混合し、揮発分を除去して濃度3.8%の複合金属シア
ン化物錯体触媒のプロポキシル化グリセロール懸濁液を
得る方法が記載されているが、この方法では電気的に中
性にするためにアルカリそして酸を添加する必要がある
ので手間がかかるという欠点があった。
【0005】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、取り扱いが容易で、触媒製造のための手間が軽減さ
れて製造時間が短縮されるとともに、ポリエーテルポリ
オールの生産性を向上させることができる複合金属シア
ン化物錯体触媒を提供すること、および該触媒の製造方
法、ならびに該触媒を用いたポリエーテルポリオールま
たはポリエーテルモノオールの製造方法を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
すべくなされた下記の発明である。ハロゲン化金属塩と
アルカリ金属シアノメタレートとを反応させて得られる
反応生成物に、有機配位子として少なくとも下記式
(1)で表される化合物が配位してなる複合金属シアン
化物錯体が、水酸基数1〜4かつ分子量400〜300
0のヒドロキシ化合物中に2〜20質量%の濃度で分散
していることを特徴とするスラリー状複合金属シアン化
物錯体触媒。 R1 −C(CH32 (OR0n OH・・・(1) ただし、式(1)において、R1 はメチル基またはエチ
ル基、R0 はエチレン基または該エチレン基の水素原子
がメチル基もしくはエチル基で置換された基、nは1〜
3の整数を表す。
【0007】前記有機配位子として、前記式(1)で表
される化合物と、tert−ブチルアルコール、n−ブ
チルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ペ
ンチルアルコール、イソペンチルアルコール、N,N−
ジメチルアセトアミド、グライム、ジグライム、トリグ
ライム、イソプロピルアルコールおよびジオキサンから
なる群から選ばれる少なくとも1種類とを併用してなる
ことが好ましい。前記複合金属シアン化物錯体が、亜鉛
ヘキサシアノコバルテートに有機配位子が配位してなる
複合金属シアン化物錯体であることが好ましい。また、
前記式(1)のR1 がメチル基、nが1であることが好
ましい。
【0008】ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シアノメ
タレートとを反応させて得られる反応生成物に、少なく
とも下記式(1)で表される化合物からなる有機配位子
を接触させて、40℃以上120℃以下の温度で熟成さ
せて得られる固形物、および有機配位子を、水酸基数1
〜4かつ分子量400〜3000のヒドロキシ化合物中
に分散させることを特徴とするスラリー状複合金属シア
ン化物錯体触媒の製造方法。 R1 −C(CH32 (OR0n OH・・・(1) ただし、式(1)において、R1 はメチル基またはエチ
ル基、R0 はエチレン基または該エチレン基の水素原子
がメチル基もしくはエチル基で置換された基、nは1〜
3の整数を表す。
【0009】前記ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シア
ノメタレートとを反応させて得られる反応生成物に接触
させる有機配位子として、前記式(1)で表される化合
物と、tert−ブチルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、イソブチルアルコール、tert−ペンチルアル
コール、イソペンチルアルコール、N,N−ジメチルア
セトアミド、グライム、ジグライム、トリグライム、イ
ソプロピルアルコールおよびジオキサンからなる群から
選ばれる少なくとも1種類とを併用してなることが好ま
しい。
【0010】アルキレンオキシド開環重合用触媒の存在
下、開始剤であるヒドロキシ化合物にアルキレンオキシ
ドを開環重合させる第1の工程を有するポリエーテルポ
リオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法にお
いて、前記アルキレンオキシド開環重合用触媒として、
本発明に係るスラリー状複合金属シアン化物錯体触媒を
用いるとともに、該スラリー状複合金属シアン化物錯体
触媒に含まれているヒドロキシ化合物を前記開始剤の一
部または全部として用いて、前記第1の工程を行うこと
を特徴とするポリエーテルポリオールまたはポリエーテ
ルモノオールの製造方法。
【0011】前記第1の工程の後、アルカリ触媒の存在
下、エチレンオキシドを開環重合させる第2の工程を行
うことが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のスラリー状複合金属シア
ン化物錯体触媒を製造するには、まず、ハロゲン化金属
塩とアルカリ金属シアノメタレートとを反応させる。
【0013】(ハロゲン化金属塩)本発明において用い
られるハロゲン化金属塩の金属としては、Zn(II)、
Fe(II)、Fe(III) 、Co(II)、Ni(II)、
Mo(IV)、Mo(VI)、Al(III)、V(V) 、S
r(II)、W(IV)、W(VI)、Mn(II)、Cr(II
I) 、Cu(II)、Sn(II)、およびPb(II)から
選ばれるものが好ましく、特に、Zn(II)またはFe
(II)が好ましい。ハロゲン化金属塩を構成するハライ
ドとしてはクロライドが好ましく、特に塩化亜鉛(II)
が好ましい。ハロゲン化金属塩として、金属および/ま
たはハライドが異なる2種以上を併用してもよい。
【0014】(アルカリ金属シアノメタレート)本発明
で用いられるアルカリ金属シアノメタレートのシアノメ
タレートを構成する金属としては、Fe(II)、Fe
(III) 、Co(II)、Co(III) 、Cr(II)、C
r(III) 、Mn(II)、Mn(III) 、Ni(II)、
V(IV)、およびV(V) から選ばれる1種以上を用い
ることが好ましい。特にCo(III) またはFe(II
I) が好ましい。アルカリ金属シアノメタレートのアル
カリ金属としては、カリウムが好ましい。
【0015】ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シアノメ
タレートとの反応は水媒体中で行うことが好ましく、ハ
ロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート
水溶液とを混合させることが好ましい。特に、ハロゲン
化金属塩水溶液にアルカリ金属シアノメタレート水溶液
を滴下すること、またはアルカリ金属シアノメタレート
水溶液にハロゲン化金属塩水溶液を滴下することが好ま
しい。
【0016】ハロゲン化金属塩水溶液濃度としては0.
1g/ml以上、特に0.5g/ml以上であることが
好ましい。また、飽和濃度以下であることが好ましい。
ハロゲン化金属塩水溶液の濃度が上記の範囲より低い
と、得られる複合金属シアン化物錯体が結晶性が高くな
り触媒活性が不十分となる。また飽和濃度を超えると、
ハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレー
ト水溶液とを混合させたときに、溶液の混合状態が不均
一になり、やはり得られる複合金属シアン化物錯体の触
媒活性が不十分となる。
【0017】アルカリ金属シアノメタレート水溶液濃度
は0.5g/ml以下、特に0.2g/ml以下が好ま
しい。また、0.02g/ml以上であることが好まし
い。アルカリ金属シアノメタレート水溶液の濃度が上記
の範囲より高いと、アルカリ金属シアノメタレート水溶
液をハロゲン化金属塩水溶液中に滴下した場所が、部分
的にアルカリ金属シアノメタレート過剰領域となり上述
したハロゲン化金属塩の濃度が低すぎる場合と同等の効
果を生じ触媒活性が不十分となる。またアルカリ金属シ
アノメタレート水溶液の濃度が上記の範囲より低いと触
媒活性が不十分となる。ハロゲン化金属塩水溶液とアル
カリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させるときの
反応温度は0℃以上が好ましく、30℃以上が特に好ま
しい。また、70℃未満が好ましく、50℃未満が特に
好ましい。反応温度が高過ぎると、合成される複合金属
シアン化物錯体の結晶性が高くなり、しかも後工程で有
機配位子が配位できなくなって触媒活性が生じなくな
る。また反応温度が低すぎると複合金属シアン化物錯体
の合成反応が不十分となり触媒活性が著しく低下する。
【0018】ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シアノメ
タレートとの反応により得られる反応生成物は、例えば
Zn3 [Fe(CN)62 、Zn3 [Co(CN)
62、Fe[Fe(CN)6 ]、Fe[Co(CN)6
]があるが、特にZn3 [Co(CN)62 、すな
わち、亜鉛ヘキサシアノコバルテートが好ましい。
【0019】次に、ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シ
アノメタレートとの反応により得られる反応生成物に有
機配位子を配位させる。これにより複合金属シアン化合
物錯体が生成される。好ましくは、亜鉛ヘキサシアノコ
バルテートに有機配位子を配位させて複合金属シアン化
物錯体を生成させる。具体的には、ハロゲン化金属塩と
アルカリ金属シアノメタレートとの反応により得られた
反応生成物を有機配位子と接触させて熟成処理する。
【0020】(有機配位子)本発明においては有機配位
子として下記式(1)で表される化合物が使用される。 R1 −C(CH32 (OR0n OH・・・(1) ただし、R1 はメチル基またはエチル基、R0 はエチレ
ン基または該エチレン基の水素原子がメチル基もしくは
エチル基で置換された基、nは1〜3の整数を表す。特
に、R1 がメチル基で、nが1である有機配位子が好ま
しい。R0 としては、エチレン基、プロピレン基、エチ
ルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基および1,
1−ジメチルエチレン基から選ばれる基が特に好まし
い。上記式(1)で表される化合物は、1種を用いても
よく、2種以上を併用してもよい。
【0021】式(1)で表される化合物としては具体的
には次の化合物が好ましい。エチレングリコールモノ−
tert−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
−tert−ブチルエーテル、1,2−ブチレングリコ
ールモノ−tert−ブチルエーテル、イソブチレング
リコールモノ−tert−ブチルエーテル、エチレング
リコールモノ−tert−ペンチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノ−tert−ペンチルエーテル、1,
2−ブチレングリコールモノ−tert−ペンチルエー
テル、イソブチレングリコールモノ−tert−ペンチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノ−tert−ブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−tert
−ブチルエーテル、ジ−1,2−ブチレングリコールモ
ノ−tert−ブチルエーテル、ジイソブチレングリコ
ールモノ−tert−ブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノ−tert−ペンチルエーテル、ジプロピレ
ングリコールモノ−tert−ペンチルエーテル、ジ−
1,2−ブチレングリコールモノ−tert−ペンチル
エーテル、ジイソブチレングリコールモノ−tert−
ペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−te
rt−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ
−tert−ブチルエーテル、トリ−1,2−ブチレン
グリコールモノ−tert−ブチルエーテル、トリイソ
ブチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、
トリエチレングリコールモノ−tert−ペンチルエー
テル、トリプロピレングリコールモノ−tert−ペン
チルエーテル、トリ−1,2−ブチレングリコールモノ
−tert−ペンチルエーテル、トリイソブチレングリ
コールモノ−tert−ペンチルエーテルが挙げられ
る。
【0022】その中でもエチレングリコールモノ−te
rt−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t
ert−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t
ert−ペンチルエーテル、プロピレングリコールモノ
−tert−ペンチルエーテル、エチレングリコールモ
ノ−tert−ブチルエーテル、プロピレングリコール
モノ−tert−ブチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノ−tert−ブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノ−tert−ペンチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノ−tert−ブチルエーテル、トリエチ
レングリコールモノ−tert−ペンチルエーテルが好
ましく、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノ−tert−ブチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノ−tert−
ブチルエーテルが特に好ましい。
【0023】また有機配位子として上記式(1)で表さ
れる化合物と他の化合物とを併用することもできる。併
用される他の化合物は、tert−ブチルアルコール、
n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ter
t−ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、
N,N−ジメチルアセトアミド、グライム(エチレング
リコールジメチルエーテル)、ジグライム(ジエチレン
グリコールジメチルエーテル)、トリグライム(トリエ
チレングリコールジメチルエーテル)、イソプロピルア
ルコール、およびジオキサンからなる群から選ばれる1
種または2種以上の化合物であることが好ましい。ジオ
キサンとしては、1,4−ジオキサンでも1,3−ジオ
キサンでもよく、1,4−ジオキサンが好ましい。これ
らの中でもtert−ブチルアルコール、tert−ペ
ンチルアルコールまたはグライムが特に好ましい。熟成
処理において使用する全有機配位子のうち、1〜100
質量%が上記式(1)で表される化合物で、0〜99質
量%が他の化合物であることが好ましく、より好ましく
は上記式(1)で表される化合物が10〜90質量%
で、他の化合物が90〜10質量%である。
【0024】熟成処理は、水媒体中で行うことが好まし
い。有機配位子は、ハロゲン化金属塩水溶液および/ま
たはアルカリ金属シアノメタレート水溶液に予め含有さ
せておいてもよく、ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シ
アノメタレートとを反応させた後に添加してもよい。熟
成方法として、例えば、ハロゲン化金属塩とアルカリ金
属シアノメタレートとの反応生成物を含む溶液中に、1
種の有機配位子または2種以上の有機配位子の混合物を
滴下して撹拌する方法などが挙げられる。
【0025】熟成温度は前記反応生成物と有機配位子と
の反応温度以上、特に40℃以上が好ましく、120℃
以下、特に80℃以下が好ましい。熟成温度が40℃未
満では反応が充分に進まず、120℃を超えると、得ら
れる触媒が結晶化し、触媒活性が低下し易くなる。また
熟成時間は15分以上が好ましい。熟成時間の上限は特
にないが、工業的には2〜3時間程度を上限とすること
が好ましい。そして、熟成処理を経て得られた懸濁液を
固液分離する。固液分離の方法としては、濾過、遠心分
離、デカンテーション等が挙げられる。固液分離後に得
られるケーキ(残さ)には、複合金属シアン化物錯体が
固形物として含まれている。
【0026】このようにして熟成処理後に得られた固形
物、すなわち前記固液分離後に得られたケーキは、水お
よび有機配位子を用いて洗浄することが好ましい。具体
的には、得られた熟成処理後のケーキに有機配位子と水
の混合物を添加して撹拌した後、固液分離を行ってケー
キを得る操作(洗浄工程)を行う。該洗浄工程は複数回
繰り返してもよい。このような洗浄工程においては、熟
成処理後のケーキ中に含まれる、水に可溶な、触媒毒と
なる副生成物が除去されるとともに、複合金属シアン化
物錯体への有機配位子の配位がさらに進行する。したが
って、かかる洗浄工程を少なくとも1回行うことによ
り、得られるスラリー状複合金属シアン化物錯体触媒の
触媒活性が向上し、これをポリエーテルモノオールまた
はポリエーテルポリオールの製造に用いたときに、得ら
れるポリエーテルモノオールまたはポリエーテルポリオ
ールの分子量分布が狭くなる。
【0027】洗浄工程に用いる有機配位子としては、前
記熟成処理に使用できる有機配位子として挙げた有機配
位子の1種以上が用いられる。前記熟成処理で使用した
有機配位子と同一のものを用いることが好ましいが、異
なるものも使用できる。洗浄工程に用いた有機配位子
が、複合金属シアン化合物錯体にすでに配位している有
機配位子に比較して特に配位力が強くなければ、洗浄に
用いた有機配位子がすでに配位している有機配位子の一
部ないし全部と置換することは少ない。
【0028】続いて、熟成処理後、好ましくは洗浄工程
を行って得られる固形物を、有機配位子とともにヒドロ
キシ化合物中に分散させて分散液を得る。具体的に、分
散液を得る方法としては、洗浄工程後のケーキと有機配
位子とを混合した後、これらの混合液をヒドロキシ化合
物中に分散させてもよく、または洗浄工程後のケーキ
に、有機配位子とヒドロキシ化合物を添加して撹拌して
もよい。なお、洗浄工程を経て得られるケーキには、複
合金属シアン化物錯体が固形物として含まれるほかに、
反応媒体として用いた水も含まれているが、この水は、
後述の未配位の有機配位子を除去する工程で除去するこ
とができるので、ここでは洗浄工程後のケーキをそのま
ま使用することができる。
【0029】この分散液を得る工程で用いる有機配位子
としては、前記熟成処理に使用できる有機配位子として
挙げた有機配位子の1種以上が用いられる。前記熟成処
理で使用した有機配位子と同一のものを用いることが好
ましいが、異なるものも使用できる。このようにして、
洗浄工程後のケーキを有機配位子と接触させることによ
り、複合金属シアン化合物錯体への有機配位子の配位を
さらに進行させることができる。
【0030】(ヒドロキシ化合物)また、上記分散液を
得る工程で使用するヒドロキシ化合物は、水酸基数1〜
4かつ数平均分子量400〜3000のものが用いられ
る。該ヒドロキシ化合物としては、アルコール性水酸基
を有する化合物が好ましい。特に、水酸基を1〜4個有
する多価アルコール等にアルキレンオキシドを反応させ
て数平均分子量400〜3000に調製したものがより
好ましい。ヒドロキシ化合物の数平均分子量が400を
下回れば、本発明により得られる触媒の触媒活性が発現
し難くなり、3000を越えると、高粘度となり取り扱
い難い。かかるヒドロキシ化合物の具体例としては、メ
タノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、2−エチルヘキサノール、1−オクタデカノー
ル、アリルアルコール、オレイルアルコール、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、グリセリントリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等
のアルコール類のアルキレンオキシド付加物等が挙げら
れる。
【0031】上記分散液を得る工程で使用するヒドロキ
シ化合物の量は、最終的に得られるスラリー状複合金属
シアン化合物錯体触媒において、ヒドロキシ化合物中の
複合金属シアン化合物錯体の濃度が2〜20質量%とな
るように設定される。この複合金属シアン化合物錯体の
濃度が2質量%未満であると、スラリー状複合金属シア
ン化合物錯体触媒を使用する際の添加量が多くなって経
済的でなく、20質量%を超えるとスラリー状複合金属
シアン化合物錯体触媒の粘度が高くなりすぎて取り扱い
難くなる。ヒドロキシ化合物中の複合金属シアン化合物
錯体のより好ましい濃度は3〜15質量%である。
【0032】このようにして得られた分散液は、この分
散液中に含まれている未配位の有機配位子を除去するた
めに、減圧下で加熱し揮発成分を除去する脱気処理を行
うことが好ましい。このときの加熱温度は、高すぎると
配位した有機配位子までも除去してしまい、低すぎると
時間がかかるので40〜120℃程度が好ましい。この
脱気処理によって分散液中に含まれる水分も除去するこ
とができる。かかる処理により未配位の有機配位子およ
び水分を除去することによって、触媒活性がより向上す
る。
【0033】本発明の製造方法によれば、ヒドロキシ化
合物中に、複合金属シアン化物錯体が2〜20質量%の
濃度で分散してなる本発明のスラリー状の複合金属シア
ン化物錯体触媒を得ることができる。ここで、本発明の
スラリー状複合金属シアン化合物錯体触媒において、ヒ
ドロキシ化合物中の複合金属シアン化合物錯体の濃度を
確認する方法としては、出発原料として使用したハロゲ
ン化金属塩およびアルカリ金属シアノメタレートの使用
量から生成される複合金属シアン化合物錯体の量を理論
的に計算する方法でもよいが、より正確には、分散液を
得る工程において、洗浄工程後のケーキを有機配位子と
接触させた後、ヒドロキシ化合物中に投入する直前にお
いて生成している複合金属シアン化合物錯体の質量を求
め、その値と分散媒であるヒドロキシ化合物の質量の値
とから前記複合金属シアン化合物錯体の濃度を算出する
方法が好ましい。後者の方法の場合、具体的には、分散
液を得る工程において、まず洗浄工程後のケーキを有機
配位子に分散させてスラリー状の混合液を得、この混合
液の質量を正確に秤量しておく。そして、該混合液の一
部を採取して秤量した後、濾過および乾燥して得られる
粉体の質量を秤量する。該粉体の質量を複合金属シアン
化合物錯体の質量とみなして、前記混合液中における複
合金属シアン化合物錯体の濃度(質量%)を求める。さ
らに、この濃度に基づいて前記混合液に含まれていた複
合金属シアン化物錯体の質量を算出し、この値と使用し
たヒドロキシ化合物の質量の値とから前記複合金属シア
ン化合物錯体の濃度を算出する。
【0034】このようにしてスラリー状の複合金属シア
ン化物錯体触媒を製造する方法は、従来の、洗浄を行っ
た複合金属シアン化物錯体を固液分離した後、乾燥、粉
砕して粉体の複合金属シアン化物錯体触媒を得る方法に
比較して、洗浄後の複合金属シアン化物錯体を固液分離
する工程、乾燥工程、および粉砕工程が不要であるの
で、製造工程が非常に簡略化され、製造時間が短縮され
る。また、また製造工程数が削減されるので、これに伴
って触媒性能の安定性が向上し、収率も向上する。特
に、従来法における、洗浄後の複合金属シアン化物錯体
を固液分離する工程では濾過に長い時間を要するため、
この工程が不要となることにより製造時間が大幅に短縮
される。
【0035】また、本発明のスラリー状複合金属シアン
化物錯体触媒は、複合金属シアン化物錯体がヒドロキシ
化合物により保護されているので、複合金属シアン化物
錯体の劣化が少なく高い保存安定性が得られる。また触
媒の形態が、粉体でなくスラリー状であるため、取り扱
いが容易である。
【0036】本発明のスラリー状複合金属シアン化合物
錯体触媒に含有される複合金属シアン化合物錯体は、ア
ルキレンオキシドの開環重合反応における触媒として作
用するものであり、該重合反応に本発明のスラリー状複
合金属シアン化合物錯体触媒を好適に用いることができ
る。このことを利用してポリエーテルポリオールまたは
ポリエーテルモノオールを製造する方法について以下に
説明する。
【0037】本発明のポリエーテルポリオールまたはポ
リエーテルモノオールの製造方法は、アルキレンオキシ
ド開環重合用触媒の存在下、開始剤であるヒドロキシ化
合物にアルキレンオキシドを開環重合させる第1の工程
を有するもので、前記アルキレンオキシド開環重合用触
媒として、本発明のスラリー状複合金属シアン化合物錯
体触媒を用いる方法である。前記第1の工程において、
アルキレンオキシドの開環重合反応のための開始剤とし
て必要なヒドロキシ化合物の一部または全部として、本
発明のスラリー状複合金属シアン化合物錯体触媒に含ま
れるヒドロキシ化合物を用いることができる。
【0038】具体的には、本発明のスラリー状複合金属
シアン化合物錯体触媒はヒドロキシ化合物中に複合金属
シアン化合物錯体が分散されたものであり、その複合金
属シアン化合物錯体の濃度は2〜20質量%である。こ
の濃度は、アルキレンオキシドの開環重合反応において
通常用いられる触媒濃度よりも高いので、スラリー状複
合金属シアン化合物錯体触媒に含まれるヒドロキシ化合
物を開始剤の一部として用い、さらに開始剤としてのヒ
ドロキシ化合物を追加することにより、複合金属シアン
化合物錯体の濃度を好ましい触媒濃度にまで低下させて
前記重合反応を行うことが好ましい。追加するヒドロキ
シ化合物は、スラリー状複合金属シアン化合物錯体触媒
に含まれるヒドロキシ化合物と同一のものでもよく、異
なるものでもよい。
【0039】開始剤として使用できるヒドロキシ化合物
の具体例としては下記のものが挙げられるがこれらに限
定されない。ポリエーテルモノオールを製造する際に、
開始剤として使用できるヒドロキシ化合物としては、メ
タノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、2−エチルヘキサノール、1−オクタデカノー
ル、アリルアルコールなど、1分子中に1個の水酸基を
有するヒドロキシ化合物が挙げられる。またポリエーテ
ルポリオールを製造する際に、開始剤として使用できる
ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、シグリセリン、ソルビトール、
デキストロース、メチルグルコシド、シュークロース、
ビスフェノールAなど、1分子中に2個以上の水酸基を
有する化合物が挙げられる。またこれらの開始剤のアル
キレンオキシド付加物も同様にポリエーテルモノオール
の開始剤またはポリエーテルポリオールの開始剤として
使用できる。
【0040】本発明のポリエーテルポリオールまたはポ
リエーテルモノオールの製造方法において用いられるア
ルキレンオキシドは、炭素数3以上のアルキレンオキシ
ドを含むことが好ましい。炭素数3以上のアルキレンオ
キシドとしては、プロピレンオキシド、1,2−ブチレ
ンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、エピクロロヒ
ドリンなどが挙げられる。これらは2種以上を併用で
き、その場合、それらを混合して反応させたり、順次反
応させることができる。本発明のスラリー状複合金属シ
アン化合物錯体触媒を用いる場合、炭素数2のアルキレ
ンオキシドであるエチレンオキシドはそれ単独では反応
させることは困難であるが、炭素数3以上のアルキレン
オキシドと混合して反応系に加えることにより反応させ
ることができる。特に好ましいアルキレンオキシドはプ
ロピレンオキシドまたはプロピレンオキシドおよびエチ
レンオキシドの組み合せである。
【0041】前記第1の工程において、スラリー状複合
金属シアン化合物錯体触媒の使用量は特に限定されない
が、使用するヒドロキシ化合物に対して複合金属シアン
化合物錯体が1〜3000ppm程度となるように設定
するのが適当であり、20〜1500ppmがより好ま
しい。反応温度は80〜180℃が好ましく、90〜1
30℃がより好ましい。該触媒の反応系への導入は、初
めに一括して導入してもよく、順次分割して導入しても
よい。反応終了後のポリエーテルポリオールまたはポリ
エーテルモノオールはそのまま使用してもよく、触媒除
去を行ってもよい。
【0042】また、特に、前記第1の工程を行った後、
アルカリ触媒の存在下でエチレンオキシドを反応させて
開環重合させる第2の工程を行うことにより、末端にオ
キシエチレン基を有するポリエーテルポリオールまたは
ポリエーテルモノオールが得られる。この第2の工程で
使用されるアルカリ触媒としては、ナトリウム、カリウ
ムなどのアルカリ金属、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどのアルカリ金属水酸化物、ナトリウムアルコキ
シド、カリウムアルコキシドなどのアルカリ金属アルコ
キシド、などが挙げられる。
【0043】本発明のポリエーテルポリオールまたはポ
リエーテルモノオールの製造方法によれば、本発明のス
ラリー状複合金属シアン化合物錯体触媒を用いているの
で、触媒の生産性、保存安定性、性能安定性、および取
り扱い性がよいうえ、高い触媒活性が得られる。したが
って、本発明のスラリー状複合金属シアン化合物錯体触
媒を用いてアルキレンオキシドの開環重合を行うことに
より、従来と同程度の触媒添加量でも反応開始までの誘
導期が短縮される。または、触媒の添加量を従来より低
減しても誘導期は従来と同等または短くなる。よって、
アルキレンオキシドを開環重合させてポリエーテルポリ
オールまたはポリエーテルモノオールを製造する際に、
誘導期を短縮して生産性を上げることができ、また触媒
の添加量を減らして製造コストを削減することができ
る。
【0044】本発明の方法により得られたポリエーテル
ポリオールはポリウレタンの原料として使用できる。す
なわち、本発明の方法により得られたポリエーテルポリ
オールを、周知の方法により、イソシアネート基含有化
合物と反応させることによりポリウレタン化合物を製造
することができる。
【0045】また、本発明の方法により得られたポリエ
ーテルポリオールを、周知の方法により、発泡剤の存在
下、イソシアネート基含有化合物と反応させることによ
りポリウレタンフォームを製造することができる。特
に、弾性ポリウレタンフォームを製造する場合には、末
端にオキシエチレン基を有するポリエーテルポリオール
を用いると、イソシアネート基含有化合物との反応性が
向上し、弾性ポリウレタンフォームの物性が向上するの
で好ましい。該末端のオキシエチレン基の含有量が5〜
30質量%のポリエーテルポリオールを用いることがよ
り好ましい。
【0046】本発明において、スラリー状複合金属シア
ン化合物錯体触媒を構成する複合金属シアン化合物錯体
の有機配位子として用いられる前記式(1)で表される
化合物は、構造的には3級炭素に結合した水酸基を有す
るアルコールにアルキレンオキシドを付加したいわゆる
グリコールエーテルである。このような構造のグリコー
ルエーテルがどのような理由で性能を発現するのかは必
ずしも明らかではないが、かかるスラリー状複合金属シ
アン化合物錯体触媒を用いて製造されたポリエーテルポ
リオールを使用して得られたポリウレタンフォームによ
れば、シートクッションの乗り心地は保持しつつ、大き
く複雑な形状のシートクッションにおけるクラッシング
性が飛躍的に改良される。
【0047】
【実施例】以下に本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。例
1〜4はスラリー状複合金属シアン化物錯体触媒の製造
例であり、例1〜3は実施例、例4は比較例である。ま
た例5〜7は粉体状の複合金属シアン化物錯体触媒を製
造した比較例である。例8〜15はポリエーテルポリオ
ールの製造例であり、例8〜10および例15は実施
例、例11〜14は比較例である。
【0048】「スラリー状複合金属シアン化物錯体の製
造」以下の各例の触媒の製造において、洗浄、濾過に要
した時間、スラリー状の触媒を得る場合には揮発分を除
去するのに要した時間、および粉体状の触媒を得る場合
には乾燥に要した時間を記録し、これらの合計を「洗浄
等に要した時間」として下記表1に記した。 (例1)塩化亜鉛10gを含む15mlの水溶液中に、
カリウムヘキサシアノコバルテートK3 Co(CN)6
を4g含む80mlの水溶液を、30分間かけて滴下し
た。その間、反応溶液は40℃に保温し、撹拌した。滴
下終了後、有機配位子としてエチレングリコールモノ−
tert−ブチルエーテル(以下、EGMTBEとい
う)80ml、および水80mlの混合物を添加し、6
0℃に昇温させた。1時間撹拌後、濾過操作を行い、複
合金属シアン化物錯体を含むケーキを得た。次いで、こ
の複合金属シアン化物錯体を含むケーキにEGMTBE
40mlおよび水80mlの混合物を添加し、30分撹
拌した後、濾過操作を行った。この濾過操作により得ら
れた複合金属シアン化物錯体を含むケーキに、さらにE
GMTBE100mlと、ヒドロキシ化合物として分子
量1500のポリオキシプロピレンジオール40gを添
加して撹拌した。この後、80℃で減圧下、約90ml
の揮発分を除去することによって、ヒドロキシ化合物中
に、複合金属シアン化合物錯体を7質量%の濃度で含む
スラリー状の複合金属シアン化物錯体触媒Aを得た。
【0049】(例2)例1においてEGMTBEの代わ
りに、エチレングリコールモノ−tert−ペンチルエ
ーテルを用い、分子量1500のポリオキシプロピレン
ジオールの代わりに分子量1000のポリオキシプロピ
レントリオールを用いる以外は例1と同様に行い、ヒド
ロキシ化合物中に、複合金属シアン化合物錯体を7.4
質量%の濃度で含むスラリー状の複合金属シアン化物錯
体触媒Bを得た。
【0050】(例3)塩化亜鉛10gを含む15mlの
水溶液中に、K3 Co(CN)6 を4g含む80mlの
水溶液を、30分間かけて滴下した。その間、反応溶液
は40℃に保温し、撹拌した。滴下終了後、有機配位子
としてEGMTBE30mlおよびtert−ブチルア
ルコール50mlと、水80mlとの混合物を添加し、
60℃に昇温させた。1時間撹拌後、濾過操作を行い、
複合金属シアン化物錯体を含むケーキを得た。次いで、
この複合金属シアン化物錯体を含むケーキにEGMTB
E30ml、tert−ブチルアルコール50mlおよ
び水80mlの混合物を添加して30分撹拌後、濾過を
行った。この濾過操作により得られた複合金属シアン化
物錯体を含むケーキに、さらにEGMTBE60mlお
よびtert−ブチルアルコール100mlと、ヒドロ
キシ化合物として分子量700のポリオキシプロピレン
ジオールを62g添加して撹拌した。この後、70℃で
減圧下、約160mlの揮発分を除去することによっ
て、ヒドロキシ化合物中に、複合金属シアン化合物錯体
を5.4質量%の濃度で含むスラリー状の複合金属シア
ン化物錯体触媒Cを得た。
【0051】(例4)比較例として、例2のエチレング
リコールモノ−tert−ペンチルエーテルの代わりに
tert―ブチルアルコールのみを用いた。また、洗浄
後に得られたケーキを有機配位子およびヒドロキシ化合
物に分散させた後、揮発分を除去する際の温度を80℃
の代わりに50℃で実施した以外は例2と同様に行い、
ヒドロキシ化合物中に複合金属シアン化合物錯体を7.
1質量%の濃度で含むスラリー状複合金属シアン化物錯
体触媒Dを得た。ここで、上記揮発分を除去する際の温
度を50℃に設定した理由は、配位したtert―ブチ
ルアルコールを除去しないためである。
【0052】(例5)比較例として、粉体状の複合金属
シアン化合物錯体触媒を製造した。塩化亜鉛10gを含
む15mlの水溶液中に、K3 Co(CN)6 を4g含
む80mlの水溶液を30分間かけて滴下した。その
間、反応溶液は40℃に保温し、撹拌した。滴下終了
後、有機配位子としてEGMTBE80ml、および水
80mlの混合物を添加し、60℃に昇温させた。1時
間撹拌後、濾過操作を行い、複合金属シアン化物錯体を
含むケーキを得た。次いで、この複合金属シアン化物錯
体を含むケーキにEGMTBE40ml、および水80
mlの混合物を添加して30分撹拌後、濾過を行った。
この濾過操作により得られた複合金属シアン化物錯体を
含むケーキに、さらにEGMTBE100mlを添加し
て撹拌した後、濾過操作を行った。この濾過操作により
得られた複合金属シアン化物錯体を含むケーキを80℃
で乾燥し、粉砕を行い、粉体状の複合金属シアン化物錯
体Eを得た。
【0053】(例6)例5において、EGMTBEの代
わりにエチレングリコールモノ−tert−ペンチルエ
ーテルを用い、例5と同様の操作を行って、粉体状の複
合金属シアン化物錯体Fを得た。
【0054】(例7)比較例として、粉体状の複合金属シ
アン化合物錯体触媒を製造した。塩化亜鉛10gを含む
15mlの水溶液中に、K3 Co(CN)6 を4g含む
80mlの水溶液を30分間かけて滴下した。その間、
反応溶液は40℃に保温し、撹拌した。滴下終了後、有
機配位子としてEGMTBE30mlとtert−ブチ
ルアルコール50ml、および水80mlの混合物を添
加し、60℃に昇温させた。1時間撹拌後、濾過操作を
行い、複合金属シアン化物錯体を含むケーキを得た。次
いで、この複合金属シアン化物錯体を含むケーキにEG
MTBE30ml、tert−ブチルアルコール50m
lおよび水80mlの混合物を添加して30分撹拌後、
濾過を行った。この濾過操作により得られた複合金属シ
アン化物錯体を含むケーキに、さらにEGMTBE60
ml、tert−ブチルアルコール100ml添加して
撹拌し、その後濾過操作を行った。この濾過操作により
得られた複合金属シアン化物錯体を含むケーキを70℃
で乾燥し、粉砕を行い、粉体状の複合金属シアン化物錯
体Gを得た。
【0055】「ポリエーテルポリオールの製造」上記各
例で製造した触媒の性能を評価するためにポリオールの
製造を行った。 (例8)ステンレス鋼製10Lの耐圧リアクタ中に、開
始剤としてグリセリンにプロピレンオキシド(以下、P
Oという)を反応させて得られた分子量1000のポリ
オキシプロピレントリオール900g、および触媒とし
て複合金属シアン化物錯体Aの25.7gを投入した。
窒素置換後120℃に昇温し、POの90gを投入し、
反応が開始してリアクター内の圧力低下が始まるまでの
時間を記録した。さらにPOを8010g投入し、系内
の圧力が一定になるまで熟成させた。熟成後、触媒を除
去してポリオールA1を得た。
【0056】(例9)例8において、複合金属シアン化
物錯体Aの代わりに複合金属シアン化物錯体Bを24.
3g用いる以外は例8と同様に行い、ポリオールB1を
得た。 (例10)例8において、複合金属シアン化物錯体Aの
代わりに複合金属シアン化物錯体Cを25.4g用いる
以外は例8と同様に行い、ポリオールC1を得た。 (例11)例8において、複合金属シアン化物錯体Aの
代わりに複合金属シアン化物錯体D25.3gを用いる
以外は例8と同様に行い、ポリオールD1を得た。
【0057】(例12)ステンレス鋼製10Lの耐圧リ
アクタ中に、開始剤としてグリセリンにPOを反応させ
て得られた分子量1000のポリオキシプロピレントリ
オール900g、および触媒として粉体状の複合金属シ
アン化物錯体Eを1.8g投入した。窒素置換後120
℃に昇温し、POの90gを投入し、反応が開始してリ
アクター内の圧力低下が始まるまでの時間を記録した。
さらにPOを8010g投入し、系内の圧力が一定にな
るまで熟成させた。熟成後、触媒を除去してポリオール
E1を得た。
【0058】(例13)例12において、複合金属シア
ン化物錯体Eの代わり粉体状の複合金属シアン化物錯体
Fを用いる以外は例12と同様に行い、ポリオールF1
を得た。 (例14)例12において、複合金属シアン化物錯体E
のかわりに粉体状の複合金属シアン化物錯体Gを用いる
以外は例12と同様に行い、ポリオールG1を得た。
【0059】(例15)開始剤であるヒドロキシ化合物
にアルキレンオキシドを開環重合させる第1の工程の
後、エチレンオキシドを開環重合させる第2の工程を行
ってポリエーテルポリオールを製造した。すなわち、ス
テンレス鋼製10Lの耐圧リアクタ中に、開始剤として
グリセリンにプロピレンオキシド(以下、POという)
を反応させて得られた分子量1000のポリオキシプロ
ピレントリオール1000g、および触媒として複合金
属シアン化物錯体Aの20.3gを投入した。窒素置換
後120℃に昇温し、POの100gを投入し、反応が
開始してリアクター内の圧力低下が始まるまでの時間を
記録した。さらにPOを4900g投入し、系内の圧力
が一定になるまで熟成させた(第1の工程)。この後、
アルカリ触媒としてナトリウムメトキシドのメタノール
溶液を添加し、メタノールを留去後、エチレンオキシド
を1120g反応させた(第2の工程)。その後、触媒
を除去してポリオールA2を得た。
【0060】
【表1】
【0061】表1の結果より、例1〜3では触媒製造の
所要時間が短く、これらの例で得られたスラリー状複合
金属シアン化合物錯体触媒を用いてポリエーテルポリオ
ールを製造した例8〜10,および15では、比較例と
同じ触媒濃度で誘導期が短縮されており、得られたポリ
エーテルポリオールの分子量分布も狭くて良好であっ
た。したがって、これらの例によれば、触媒活性が高い
スラリー状複合金属シアン化合物錯体触媒を効率よく製
造できることが認められた。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば高活性で、取り扱い性が
よいスラリー状の複合金属シアン化合物錯体触媒を効率
的に製造することができる。また、本発明によって得ら
れた複合シアン化物触媒を使用することによって、高性
能のウレタン原料となるポリエーテルポリオールを生産
性よく製造することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シアノメ
    タレートとを反応させて得られる反応生成物に、有機配
    位子として少なくとも下記式(1)で表される化合物が
    配位してなる複合金属シアン化物錯体が、水酸基数1〜
    4かつ分子量400〜3000のヒドロキシ化合物中に
    2〜20質量%の濃度で分散されていることを特徴とす
    るスラリー状複合金属シアン化物錯体触媒。 R1 −C(CH32 (OR0n OH・・・(1) ただし、式(1)において、R1 はメチル基またはエチ
    ル基、R0 はエチレン基または該エチレン基の水素原子
    がメチル基もしくはエチル基で置換された基、nは1〜
    3の整数を表す。
  2. 【請求項2】 前記有機配位子として、前記式(1)で
    表される化合物と、tert−ブチルアルコール、n−
    ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−
    ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、N,N
    −ジメチルアセトアミド、グライム、ジグライム、トリ
    グライム、イソプロピルアルコールおよびジオキサンか
    らなる群から選ばれる少なくとも1種類とを併用してな
    ることを特徴とする請求項1記載のスラリー状複合金属
    シアン化物錯体触媒。
  3. 【請求項3】 前記複合金属シアン化物錯体が、亜鉛ヘ
    キサシアノコバルテートに有機配位子が配位してなる複
    合金属シアン化物錯体であることを特徴とする請求項1
    または2に記載のスラリー状複合金属シアン化物錯体触
    媒。
  4. 【請求項4】前記式(1)のR1 がメチル基、nが1で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載のスラリー状複合金
    属シアン化物錯体触媒。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シアノ
    メタレートとを反応させて得られる反応生成物に、少な
    くとも下記式(1)で表される化合物からなる有機配位
    子を接触させて、40℃以上120℃以下の温度で熟成
    させて得られる固形物、および有機配位子を、水酸基数
    1〜4かつ分子量400〜3000のヒドロキシ化合物
    中に分散させることを特徴とするスラリー状複合金属シ
    アン化物錯体触媒の製造方法。 R1 −C(CH32 (OR0n OH・・・(1) ただし、式(1)において、R1 はメチル基またはエチ
    ル基、R0 はエチレン基または該エチレン基の水素原子
    がメチル基もしくはエチル基で置換された基、nは1〜
    3の整数を表す。
  6. 【請求項6】 前記ハロゲン化金属塩とアルカリ金属シ
    アノメタレートとを反応させて得られる反応生成物に接
    触させる有機配位子として、前記式(1)で表される化
    合物と、tert−ブチルアルコール、n−ブチルアル
    コール、イソブチルアルコール、tert−ペンチルア
    ルコール、イソペンチルアルコール、N,N−ジメチル
    アセトアミド、グライム、ジグライム、トリグライム、
    イソプロピルアルコールおよびジオキサンからなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種類とを併用することを特徴と
    する請求項5記載のスラリー状複合金属シアン化物錯体
    触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルキレンオキシド開環重合用触媒の存
    在下、開始剤であるヒドロキシ化合物にアルキレンオキ
    シドを開環重合させる第1の工程を有するポリエーテル
    ポリオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法に
    おいて、前記アルキレンオキシド開環重合用触媒として
    請求項1〜4のいずれかに記載のスラリー状複合金属シ
    アン化物錯体触媒を用いるとともに、該スラリー状複合
    金属シアン化物錯体触媒に含まれているヒドロキシ化合
    物を前記開始剤の一部または全部として用いて、前記第
    1の工程を行うことを特徴とするポリエーテルポリオー
    ルまたはポリエーテルモノオールの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の工程の後、アルカリ触媒の存
    在下、エチレンオキシドを開環重合させる第2の工程を
    有することを特徴とする請求項7記載のポリエーテルポ
    リオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法。
JP2001365061A 2001-11-29 2001-11-29 スラリー状複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法、ならびにこれを用いたポリエーテルポリオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法 Withdrawn JP2003165836A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001365061A JP2003165836A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 スラリー状複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法、ならびにこれを用いたポリエーテルポリオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001365061A JP2003165836A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 スラリー状複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法、ならびにこれを用いたポリエーテルポリオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003165836A true JP2003165836A (ja) 2003-06-10

Family

ID=19175147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001365061A Withdrawn JP2003165836A (ja) 2001-11-29 2001-11-29 スラリー状複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法、ならびにこれを用いたポリエーテルポリオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003165836A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004108794A1 (ja) * 2003-06-04 2004-12-16 Asahi Glass Company, Limited 複合金属シアン化物錯体触媒、その製造方法およびその利用
JP2007505069A (ja) * 2003-09-10 2007-03-08 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト アルカリ中で安定なアルコキシラート
WO2008026657A1 (fr) 2006-08-31 2008-03-06 Asahi Glass Company, Limited Procédé de purification d'un composé polyéther
WO2008038678A1 (fr) 2006-09-27 2008-04-03 Asahi Glass Company, Limited Procédé servant à produire une mousse de polyuréthane souple
WO2008126850A1 (ja) * 2007-04-10 2008-10-23 Asahi Glass Company, Limited 有機配位子を有する複合金属シアン化物錯体触媒、その製造方法およびポリエーテルポリオールの製造方法
WO2011040418A1 (ja) 2009-09-30 2011-04-07 旭硝子株式会社 イソシアネート基末端プレポリマーの製造方法およびそれにより得られるプレポリマー並びにポリウレタン樹脂
WO2011043345A1 (ja) 2009-10-05 2011-04-14 旭硝子株式会社 軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法、ならびに自動車用シートクッション
WO2011136367A1 (ja) 2010-04-30 2011-11-03 旭硝子株式会社 ポリオキシアルキレンポリオール、ポリマー分散ポリオール、および軟質ポリウレタンフォーム、ならびにこれらの製造方法
JP2014511919A (ja) * 2011-04-04 2014-05-19 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン エポキシドを重合するためおよびエポキシドと二酸化炭素を共重合するための触媒

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004108794A1 (ja) * 2003-06-04 2004-12-16 Asahi Glass Company, Limited 複合金属シアン化物錯体触媒、その製造方法およびその利用
US7169956B2 (en) 2003-06-04 2007-01-30 Asahi Glass Company, Limited Double metal cyanide complex catalyst, its production process and its utilization
JP2007505069A (ja) * 2003-09-10 2007-03-08 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト アルカリ中で安定なアルコキシラート
WO2008026657A1 (fr) 2006-08-31 2008-03-06 Asahi Glass Company, Limited Procédé de purification d'un composé polyéther
US8354559B2 (en) 2006-08-31 2013-01-15 Asahi Glass Company, Limited Process for purifying polyether
WO2008038678A1 (fr) 2006-09-27 2008-04-03 Asahi Glass Company, Limited Procédé servant à produire une mousse de polyuréthane souple
JP5109093B2 (ja) * 2007-04-10 2012-12-26 旭硝子株式会社 有機配位子を有する複合金属シアン化物錯体触媒、その製造方法およびポリエーテルポリオールの製造方法
WO2008126850A1 (ja) * 2007-04-10 2008-10-23 Asahi Glass Company, Limited 有機配位子を有する複合金属シアン化物錯体触媒、その製造方法およびポリエーテルポリオールの製造方法
WO2011040418A1 (ja) 2009-09-30 2011-04-07 旭硝子株式会社 イソシアネート基末端プレポリマーの製造方法およびそれにより得られるプレポリマー並びにポリウレタン樹脂
US8431672B2 (en) 2009-09-30 2013-04-30 Asahi Glass Company, Limited Method for manufacturing an isocyanate-terminated prepolymer, prepolymer obtained thereby, and polyurethane resin
WO2011043345A1 (ja) 2009-10-05 2011-04-14 旭硝子株式会社 軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法、ならびに自動車用シートクッション
WO2011136367A1 (ja) 2010-04-30 2011-11-03 旭硝子株式会社 ポリオキシアルキレンポリオール、ポリマー分散ポリオール、および軟質ポリウレタンフォーム、ならびにこれらの製造方法
JP2014511919A (ja) * 2011-04-04 2014-05-19 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン エポキシドを重合するためおよびエポキシドと二酸化炭素を共重合するための触媒
US9458286B2 (en) 2011-04-04 2016-10-04 Henkel Ag & Co. Kgaa Catalyst for epoxide polymerisation and for the copolymerisation of epoxide with carbon dioxide

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100355336B1 (ko) 고활성이중금속시안나이드촉매
EP0894108B1 (en) Highly active double metal cyanide catalysts
JP4664970B2 (ja) エチレンオキサイド末端ブロックを有する反応性ポリエーテルポリオールの製造方法
KR100788218B1 (ko) Dmc 착물 촉매 및 그의 제조 방법
US20080167502A1 (en) Method For Producing an Dmc Catalyst
US20040220430A1 (en) Preparation of a double metal cyanide catalyst
CZ2002459A3 (cs) Způsob výroby polyetherpolyolů
EP1409567B1 (en) Double metal complex catalyst
EP1515801B2 (en) Preparation of a double metal cyanide catalyst
EP1663928B1 (en) Preparation of an alkoxylate composition
JP2003165836A (ja) スラリー状複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法、ならびにこれを用いたポリエーテルポリオールまたはポリエーテルモノオールの製造方法
JP4574964B2 (ja) 活性化出発混合物およびその関連方法
JP2003190808A (ja) 複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法
JP2002535464A (ja) ポリエーテルポリオールの製造方法
JP2003510384A (ja) 軟質スラブ材フォームポリオール製造方法
JP2003165837A (ja) 複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法
WO2009142370A1 (en) Double metal cyanide catalyst having a controlled reactivity for preparing a polyol and preparation thereof
JP2003147071A (ja) アルキレンオキシド開環重合用複合金属シアン化物錯体触媒及びその製造方法
CA2252398C (en) Highly active double metal cyanide catalysts
RU2248241C2 (ru) Двойные металлоцианидные катализаторы для получения полиэфирполиолов
JP2003117403A (ja) 複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法
JP2003093888A (ja) 複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法
KR20110061700A (ko) 새로운 다관능계 화합물을 단독 착화물제로 이용하여 합성한 이중금속 시안염 촉매 또는 다중금속 시안염 촉매
JP2003073469A (ja) アルキレンオキシド開環重合用複合金属シアン化物錯体触媒及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201