JP2003165428A - 車両制動制御装置および方法 - Google Patents

車両制動制御装置および方法

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JP2003165428A
JP2003165428A JP2001365611A JP2001365611A JP2003165428A JP 2003165428 A JP2003165428 A JP 2003165428A JP 2001365611 A JP2001365611 A JP 2001365611A JP 2001365611 A JP2001365611 A JP 2001365611A JP 2003165428 A JP2003165428 A JP 2003165428A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の車間距離を保ちつつ先行車に追従走行
するシステムにおいて、制動指令信号の出力時点から目
標減速度に到達するのに要する時間を短縮する。 【解決手段】 目標減速度が制動開始値に達すると、E
CU35により、まず、流入側前輪用開閉弁62Fのみ
が開かれ、流入側後輪用開閉弁62Rは閉じた状態のま
まとされる。その結果、前輪用ホイルシリンダ14Fに
伝達されるブレーキ液圧は急激に増大する。実減速度が
目標減速度終端値に到達すると、流入側後輪用開閉弁6
2Rが開かれ、これによって、後輪用ホイルシリンダ1
4Rに伝達されるブレーキ液圧が増大し、前輪用ホイル
シリンダ14Fに伝達されるブレーキ液圧の増大は停止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自車と先行車との
車間距離を検出し、その車間距離を所定距離に保つべく
車両の制動手段の動作を制御する車両制動制御装置およ
びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自車と先行車との車間距離を検出し、そ
の車間距離を所定距離に保ちつつ先行車に追従して走行
するシステムは従来から知られている。このようなシス
テムでは、先行車がブレーキ操作等を行うことによって
自車に急接近したときに、制動圧を車輪に与える制動装
置を自動的に動作させて自車を減速させるように構成さ
れている。
【0003】制動圧を車輪に与える制動装置としては、
例えば、貯留されたブレーキ液からブレーキ液圧を発生
する加圧源を有するアクチュエータからホイルシリンダ
にブレーキ液圧を伝達し、このブレーキ液圧によりホイ
ルシリンダが制動圧を車輪に与えるようにしたものが知
られており、ブレーキ液圧をホイルシリンダに伝達する
液圧経路には、電磁的に開閉される開閉弁が介設されて
いる。
【0004】そして、先行車が接近して自動的に自車を
減速させる場合には、加圧源および開閉弁に対してEC
Uから車間距離等に基づく制動指令信号が出力され、こ
の信号に基づき開閉弁の開閉状態が制御されて、車輪に
与えられる制動圧を調整するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、加圧源とし
ての例えば油圧ポンプを備えたアクチュエータや、他の
構成要素を含むブレーキシステム全体には、駆動ロスや
ヒステリシス等による伝達ロスが存在することから、制
動指令信号の出力から実際に必要なブレーキ液圧の発生
までには時間遅れが生じ、これによって目標減速度に到
達するのが遅れるという問題がある。
【0006】これに対して、ポンプ容量を増大して加圧
力を増大することや、液圧経路の剛性を増大してブレー
キ液圧伝達特性を向上することなどによって、上記時間
遅れを短縮することが考えられる。しかし、これらの改
善方法は、ブレーキシステムのサイズや重量の増大を招
き、ひいては車両の燃費低下やコスト上昇などを招くこ
とになるので、好ましいものではない。
【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
所定の車間距離を保ちつつ先行車に追従走行するシステ
ムにおいて、制動指令信号の出力時点から目標減速度に
到達するのに要する時間を短縮し得る車両制動制御装置
およびその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、自車と先行車との車間距
離を検出する車間距離検出手段を備え、その車間距離を
予め定められた所定距離に保つべく自車の前輪を制動す
る前輪制動手段および自車の後輪を制動する後輪制動手
段の動作制御を行う車両制動制御装置において、前記車
間距離検出手段により検出される車間距離に基づき目標
減速度を算出する目標減速度演算手段と、前記目標減速
度演算手段により算出される目標減速度が予め設定され
た制動開始値に達したときに、前記前輪制動手段および
後輪制動手段のうちの一方の制動手段の動作を開始する
制動制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】この構成によれば、車間距離検出手段によ
り検出される車間距離に基づき、目標減速度演算手段に
より目標減速度が算出される。そして、算出される目標
減速度が予め設定された制動開始値に達したときに、前
輪制動手段および後輪制動手段のうちの一方の制動手段
の動作が開始される。ここで、他方の制動手段は停止し
たままであることから、一方の制動手段における伝達ロ
スが解消したときに制動力が発揮されることとなり、他
方の制動手段における制動力の伝達ロスは関係ないの
で、動作開始から実際の制動までに要する時間の短縮が
可能となる。これによって、自車の減速度を目標減速度
にすばやく一致させることができる。
【0010】なお、目標減速度は、自車と先行車との車
間距離に加えて、その車間距離の変化率、すなわち両車
の相対速度も加味して算出するものであってもよい。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、自車の現
在の減速度である実減速度を検出する実減速度検出手段
を備え、前記制動制御手段は、前記実減速度検出手段に
より検出される前記実減速度が前記制動開始値よりも大
きい目標減速度終端値に到達した後に、前記前輪制動手
段および後輪制動手段のうちの他方の制動手段の動作を
開始するものであることを特徴としている。
【0012】この構成によれば、実減速度検出手段によ
り自車の現在の減速度である実減速度が検出される。こ
こで、例えば目標減速度が増大する場合には、最終的な
目標減速度である目標減速度終端値に向けて徐々に増大
するようになされている。そして、検出された実減速度
が制動開始値よりも大きい目標減速度終端値に到達した
後に、前輪制動手段および後輪制動手段のうちの他方の
制動手段の動作が開始される。これによって、双方の制
動手段による制動力によって確実に、実減速度を目標減
速度終端値に維持することが可能になる。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、前記制動
制御手段は、前記実減速度が前記目標減速度終端値に到
達した後に、前記他方の制動手段による制動力を徐々に
増大させるとともに、前記実減速度と前記目標減速度終
端値との偏差をゼロに維持するように前記両制動手段を
制御するものであることを特徴としている。
【0014】この構成によれば、実減速度が目標減速度
終端値に到達した後に、他方の制動手段による制動力が
徐々に増大するとともに、実減速度と目標減速度終端値
との偏差をゼロに維持するように双方の制動手段が制御
されることから、一方の制動手段のみによる制動力から
双方の制動手段による制動力へ滑らかに移行することが
でき、車両に対するショックなどが生じることなく、実
減速度と目標減速度終端値との偏差をゼロに維持するこ
とが可能になる。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、前記一方
の制動手段は前輪制動手段で、前記他方の制動手段は後
輪制動手段であることを特徴としている。
【0016】この構成によれば、算出される目標減速度
が予め設定された制動開始値に達したときに、前輪制動
手段の動作が開始される。ここで、後輪制動手段は停止
したままであることから、前輪制動手段における伝達ロ
スが解消したときに制動力が発揮され、後輪制動手段に
おける制動力の伝達ロスは関係ないので、動作開始から
実際の制動までに要する時間の短縮が可能となり、これ
によって、自車の減速度を目標減速度にすばやく一致さ
せることができる。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、前記前輪
制動手段は、貯留されているブレーキ液を用いて前記制
動制御手段からの制動指令に基づきブレーキ液圧を発生
するブレーキ液圧発生手段と、前輪に配設されて前記ブ
レーキ液圧により前輪に制動圧を与える前輪用ホイルシ
リンダと、前記ブレーキ液圧発生手段と前記前輪用ホイ
ルシリンダとの間の液圧経路に配設されて前記前輪用ホ
イルシリンダへのブレーキ液圧の伝達を制御する前輪用
開閉弁とを備え、前記後輪制動手段は、前記ブレーキ液
圧発生手段と、後輪に配設されて前記ブレーキ液圧によ
り後輪に制動圧を与える後輪用ホイルシリンダと、前記
ブレーキ液圧発生手段と前記後輪用ホイルシリンダとの
間の液圧経路に配設されて前記後輪用ホイルシリンダへ
のブレーキ液圧の伝達を制御する後輪用開閉弁とを備
え、前記制動制御手段は、前記前輪用開閉弁および後輪
用開閉弁の開閉制御を行うことを特徴としている。
【0018】この構成によれば、算出される目標減速度
が予め設定された制動開始値に達したときに、前輪制動
手段および後輪制動手段のうちの一方の制動手段の動作
が開始される。すなわち、前輪用開閉弁および後輪用開
閉弁のうちの一方の開閉弁が開かれて、貯留されている
ブレーキ液を用いて制動制御手段からの制動指令に基づ
き発生されるブレーキ液圧により、ホイルシリンダを介
して前輪および後輪のうちの一方の車輪に制動圧が与え
られる。ここで、他方の制動手段は停止したままである
ことから、ブレーキ液圧発生手段と前輪用ホイルシリン
ダとの間の液圧経路における伝達ロスと、ブレーキ液圧
発生手段と後輪用ホイルシリンダとの間の液圧経路にお
ける伝達ロスとのうちの一方の液圧経路における伝達ロ
スが解消したときに制動力が発揮され、他方の液圧経路
における伝達ロスは関係ないので、開閉弁を開くための
動作開始から実際の制動までに要する時間の短縮が可能
となる。これによって、自車の減速度を目標減速度にす
ばやく一致させることができる。
【0019】また、請求項6に記載の発明は、前記前輪
用ホイルシリンダおよび後輪用ホイルシリンダに伝達さ
れるブレーキ液圧をそれぞれ検出する液圧検出手段をさ
らに備え、前記前輪制動手段は、さらに、前記前輪用開
閉弁と前記前輪用ホイルシリンダとの間の液圧経路から
分岐した流出側液圧経路に配設された流出側前輪用開閉
弁を備え、前記後輪制動手段は、さらに、前記後輪用開
閉弁と前記後輪用ホイルシリンダとの間の液圧経路から
分岐した流出側液圧経路に配設された流出側後輪用開閉
弁を備え、前記制動制御手段は、前記各ブレーキ液圧を
徐々に変化させるべく、前記流出側前輪用開閉弁および
流出側後輪用開閉弁を所定のデューティ比で開閉させる
ものであることを特徴としている。
【0020】この構成によれば、前輪用開閉弁と前輪用
ホイルシリンダとの間の液圧経路から分岐した流出側液
圧経路に配設された流出側前輪用開閉弁が開くと、前輪
用ホイルシリンダに伝達されるブレーキ液圧が低下し、
後輪用開閉弁と後輪用ホイルシリンダとの間の液圧経路
から分岐した流出側液圧経路に配設された流出側後輪用
開閉弁が開くと、後輪用ホイルシリンダに伝達されるブ
レーキ液圧が低下することとなる。従って、各ブレーキ
液圧が徐々に変化するように流出側前輪用開閉弁および
流出側後輪用開閉弁を所定のデューティ比で開閉するこ
とにより、前輪用ホイルシリンダのみによる制動力から
前輪用および後輪用ホイルシリンダの双方による制動力
への切換えに伴うショックが車両に生じて乗り心地が低
下するのを未然に防止することが可能になる。
【0021】また、請求項7に記載の発明は、前記制動
制御手段は、前記液圧検出手段により検出される前記前
輪用ホイルシリンダへのブレーキ液圧と前記後輪用ホイ
ルシリンダへのブレーキ液圧とが、それぞれ予め定めら
れた所定圧力になるように、前記流出側前輪用開閉弁お
よび流出側後輪用開閉弁の開閉制御を行うものであるこ
とを特徴としている。
【0022】この構成によれば、液圧検出手段により検
出される前輪用ホイルシリンダへのブレーキ液圧と後輪
用ホイルシリンダへのブレーキ液圧とが、それぞれ予め
定められた所定圧力になるように、流出側前輪用開閉弁
および流出側後輪用開閉弁の開閉制御が行われることに
より、各ホイルシリンダへのブレーキ液圧がそれぞれ所
定圧力に達した後は、流出側各開閉弁を閉じた状態とし
て、その開閉制御を停止することが可能になる。
【0023】また、請求項8に記載の発明は、自車と先
行車との車間距離を検出する車間距離検出工程を備え、
その車間距離を予め定められた所定距離に保つべく自車
の前輪を制動する前輪制動手段および自車の後輪を制動
する後輪制動手段の動作制御を行う車両制動制御方法に
おいて、前記車間距離検出工程において検出された車間
距離に基づき目標減速度を算出する目標減速度演算工程
と、算出した目標減速度が予め設定された制動開始値に
達したときに、前記前輪制動手段および後輪制動手段の
うちの一方の制動手段の動作を開始させる第1制動制御
工程とを備えたことを特徴としている。
【0024】この構成によれば、車間距離検出工程にお
いて検出される車間距離に基づき、目標減速度演算工程
において目標減速度が算出される。そして、算出される
目標減速度が予め設定された制動開始値に達したとき
に、前輪制動手段および後輪制動手段のうちの一方の制
動手段の動作が開始される。ここで、他方の制動手段は
停止したままであることから、一方の制動手段における
伝達ロスが解消したときに制動力が発揮されることとな
り、他方の制動手段における制動力の伝達ロスは関係な
いので、動作開始から実際の制動までに要する時間の短
縮が可能となる。これによって、自車の減速度を目標減
速度にすばやく一致させることができる。
【0025】また、請求項9に記載の発明は、自車の現
在の減速度である実減速度を検出する実減速度検出工程
と、検出された前記実減速度が前記制動開始値よりも大
きい目標減速度終端値に到達した後に、前記前輪制動手
段および後輪制動手段のうちの他方の制動手段の動作を
開始させる第2制動制御工程とをさらに備えたことを特
徴としている。
【0026】この構成によれば、実減速度検出工程にお
いて自車の現在の減速度である実減速度が検出される。
ここで、例えば目標減速度が増大する場合には、最終的
な目標減速度である目標減速度終端値に向けて徐々に増
大するようになされている。そして、検出された実減速
度が制動開始値よりも大きい目標減速度終端値に到達し
た後に、前輪制動手段および後輪制動手段のうちの他方
の制動手段の動作が開始される。これによって、双方の
制動手段による制動力により確実に、実減速度を目標減
速度終端値に維持することが可能になる。
【0027】
【発明の実施の形態】まず、図1を参照して、本発明に
係る車両制動制御装置が適用される車両制動装置の一実
施形態の制御構成について説明する。図1は同車両制動
装置の全体制御構成を示すブロック図である。なお、同
図において、圧力センサ22F,22R,23F,23
Rについては、その検出位置と電気的接続を示すため
に、それぞれ2箇所に記載している。
【0028】この車両制動装置は、先行車の動きに応じ
た追従走行等の車両走行の自動化に対応可能であって、
ブレーキペダルの操作に関係なく、自動的に制動指令信
号を出力して車輪にブレーキ液圧を与えて制動させるこ
とにより、先行車との車間距離を所定距離に保持するよ
うに構成されている。
【0029】ブレーキペダル1にマスタシリンダ2が連
結されている。このマスタシリンダ2は、ブレーキ液
(本実施形態では例えば油)が貯留されたリザーバタン
ク3に接続されるとともに、液圧経路4を介してアクチ
ュエータ部5に接続されており、運転者によるブレーキ
ペダル1の踏み込み量に応じたブレーキ液圧をアクチュ
エータ部5に供給するものである。リザーバタンク3
は、液圧経路6を介してアクチュエータ部5に接続され
ている。
【0030】アクチュエータ部5は、 ・液圧経路11Fを介して、右前輪12Fに装着された
右前輪ブレーキ13Fの前輪用ホイルシリンダ14Fに
接続され、 ・液圧経路11Rを介して、右後輪12Rに装着された
右後輪ブレーキ13Rの後輪用ホイルシリンダ14Rに
接続され、 ・液圧経路15Fを介して、左前輪16Fに装着された
左前輪ブレーキ17Fの前輪用ホイルシリンダ18Fに
接続され、 ・液圧経路15Rを介して、左後輪16Rに装着された
左後輪ブレーキ17Rの後輪用ホイルシリンダ18Rに
接続されている。
【0031】そして、運転者によりブレーキペダル1が
踏み込まれると、その踏み込み量に応じたブレーキ液圧
がマスタシリンダ2において発生し、このブレーキ液圧
が各液圧経路11F,11R,15F,15Rを介して
各ホイルシリンダ14F,14R,18F,18Rに伝
達され、各ブレーキ13F,13R,17F,17R
は、対応するホイルシリンダに伝達されたブレーキ液圧
に応じた制動力で、各車輪12F,12R,16F,1
6Rに制動を掛ける。
【0032】また、図1に示すように、圧力センサ21
〜24と、車間距離センサ31と、車輪速センサ32
と、記憶部33と、インターフェース(I/F)部34
と、各部21〜24,31〜34に電気的に接続された
電子制御ユニット(ElectronicControl Unit)35とを
備えている。
【0033】圧力センサ21は液圧経路4に接続され、
圧力センサ22Fは液圧経路11Fに接続され、圧力セ
ンサ22Rは液圧経路11Rに接続され、圧力センサ2
3Fは液圧経路15Fに接続され、圧力センサ23Rは
液圧経路15Rに接続されており、それぞれ液圧経路の
油圧を検出するものである。なお、圧力センサ24の配
設位置については図2を参照して後述する。
【0034】車間距離センサ31は、自車と先行車との
車間距離を検出するもので、例えばレーザ発光部および
受光部などで構成される。車輪速センサ32は、車輪の
回転速度を検出するもので、例えばパルスエンコーダな
どで構成される。記憶部33は、予め設定された値を含
むECU35の制御プログラムを記憶するとともに、種
々の演算データ等を一時的に記憶するもので、予め設定
された値として、制動を開始する減速度としての制動開
始値などを記憶している。I/F部34は、D/A変換
回路やドライバ回路からなり、ECU35からの制御信
号に基づきアクチュエータ部5の各部を駆動するもので
ある。
【0035】ECU35は、CPUなどで構成され、圧
力センサ21〜24、車間距離センサ31、車輪速セン
サ32により検出される検出結果に基づき、メモリ33
に格納されている制御プログラムに従って、I/F部3
4を介してアクチュエータ部5の各部の動作を制御する
ものであり、その機能については後述する。
【0036】次に、図2を参照してアクチュエータ部5
の構成について説明する。図2はアクチュエータ部5の
油圧回路図である。なお、図2では、説明の便宜上、右
前輪12Fおよび右後輪12Rに係る部分のみを示して
おり、左前輪16Fおよび左後輪16Rに係る部分につ
いては同様の構成であるので図示を省略している。
【0037】マスタシリンダ2に接続された液圧経路4
は、分岐部51で前輪用流入液圧経路41Fと後輪用流
入液圧経路41Rとに分岐している。前輪用流入液圧経
路41Fは、分岐部52で上記液圧経路11Fと前輪用
流出液圧経路42Fとに分岐しており、一方、後輪用流
入液圧経路41Rは、分岐部53で上記液圧経路11R
と後輪用流出液圧経路42Rとに分岐している。前輪用
流出液圧経路42Fと後輪用流出液圧経路42Rとは、
分岐部54で流出液圧経路43として合流している。こ
の流出液圧経路43は、分岐部55で、リザーバタンク
3に接続された液圧経路6と加圧用液圧経路44とに分
岐している。この加圧用液圧経路44は、分岐部55と
分岐部51とを接続している。
【0038】マスタシリンダ2に接続された液圧経路4
には上流弁としてリニアソレノイド弁61が介設されて
いる。このリニアソレノイド弁61は、その開度により
マスタシリンダ2から下流側に伝達するブレーキ液圧を
制御するもので、通常は開状態にされている。
【0039】前輪用流入液圧経路41Fおよび前輪用流
出液圧経路42Fには、それぞれ下流弁として、流入側
前輪用開閉弁62Fおよび流出側前輪用開閉弁63Fが
介設されている。この流入側前輪用開閉弁62Fおよび
流出側前輪用開閉弁63Fは、前輪用ホイルシリンダ1
4Fに伝達されるブレーキ液圧を制御するもので、通常
は閉状態にされている。
【0040】また、後輪用流入液圧経路41Rおよび後
輪用流出液圧経路42Rには、それぞれ下流弁として、
流入側後輪用開閉弁62Rおよび流出側後輪用開閉弁6
3Rが介設されている。この流入側後輪用開閉弁62R
および流出側後輪用開閉弁63Rは、後輪用ホイルシリ
ンダ14Rに伝達するブレーキ液圧を制御するもので、
通常は閉状態にされている。
【0041】リザーバタンク3に接続された液圧経路6
には、通常は閉状態の上流側開閉弁64と、分岐部55
からリザーバタンク3への逆流を阻止する逆止弁65と
が介設されている。加圧用液圧経路44には、分岐部5
5側から順に、モータ36によって駆動される油圧ポン
プ66と、逆止弁67と、アキュムレータ68と、圧力
スイッチ69とが介設されており、加圧用液圧経路44
の圧力スイッチ69と分岐部51との間の部分には、圧
力センサ24が接続されている。
【0042】逆止弁67はアキュムレータ68側から油
圧ポンプ66への逆流を阻止するものである。圧力スイ
ッチ69は、予め設定された下限圧力でモータ36を駆
動して油圧ポンプ66を動作させるとともに、予め設定
された上限圧力でモータ36を停止して油圧ポンプ66
の動作を停止するもので、これによって、アキュムレー
タ68に高いアキュムレータ圧が常に蓄積されるように
なっており、このアキュムレータ圧は、圧力センサ24
によって検出される。
【0043】そして、流入側前輪用開閉弁62Fが開い
た状態のときに前輪用ホイルシリンダ14Fに伝達され
るブレーキ液圧と、流入側後輪用開閉弁62Rが開いた
状態のときに後輪用ホイルシリンダ14Rに伝達される
ブレーキ液圧とは、後輪側の液圧経路11Rに介設され
た流量制限バルブ(図示省略)の作用によって決まる所
定比率に配分されるように構成されており、これによっ
て、リニアソレノイド弁61が全開のときは、それぞれ
ブレーキ液圧F0,R0(図3参照)となるように設定
されている。
【0044】リザーバタンク3、モータ36、油圧ポン
プ66および上流側開閉弁64などは、ブレーキ液圧発
生手段を構成する。また、このブレーキ液圧発生手段
と、前輪用ホイルシリンダ14Fと、流入側前輪用開閉
弁62Fと、流出側前輪用開閉弁63Fとは、前輪制動
手段を構成する。また、上記ブレーキ液圧発生手段と、
後輪用ホイルシリンダ14Rと、流入側後輪用開閉弁6
2Rと、流出側後輪用開閉弁63Rとは、後輪制動手段
を構成する。
【0045】ここで、図1、図2を参照してECU35
の機能について説明する。ECU35は、以下の機能
〜を有する。 圧力センサ21により検出されるマスタシリンダ2に
おける発生ブレーキ液圧に基づき、リニアソレノイド弁
61の開度を制御する機能。 車輪速センサ32により検出される車輪の回転速度に
基づき自車の車速を算出する機能。 算出した車速に基づき自車の現在の減速度(負の加速
度)である実減速度を算出する機能。 車間距離センサ31により検出される自車と先行車と
の車間距離およびその変化率(すなわち両車の相対速
度)に基づき、予め設定された車間距離を維持するため
の目標減速度および目標減速度終端値を算出する機能。
なお、実減速度が急変して車両にショックなどが生じな
いように、目標減速度は目標減速度終端値に向けて徐々
に近づくように設定される。 目標減速度が増大し、予め設定された制動開始値に達
すると、実減速度を目標減速度終端値に一致させるべ
く、後述する手順に従ってアクチュエータ部5の各部の
動作を制御して、各ブレーキ13F,13R,17F,
17Rにより各車輪12F,12R,16F,16Rに
制動を掛ける機能。
【0046】車間距離センサ31は車間距離検出手段に
相当する。また、ECU35は、目標減速度演算手段、
制動制御手段に相当する。また、ECU35および車輪
速センサ32は、実減速度検出手段を構成する。
【0047】次に、図3、図4を参照して、ECU35
によるブレーキ動作について説明する。図3は減速度お
よびブレーキ液圧の推移を示すタイミングチャート、図
4はブレーキ動作手順を示すフローチャートである。
【0048】図3では、減速度として、算出された目標
減速度G1(破線)および実減速度G2(実線)と、比
較例として従来の制御による実減速度G3(一点鎖線)
とを示している。また、ホイルシリンダに伝達されるブ
レーキ液圧として、前輪用ホイルシリンダ14Fに伝達
される液圧F1(実線)および後輪用ホイルシリンダ1
4Rに伝達される液圧R1(実線)と、比較例として従
来の制御による各液圧F2,R2(一点鎖線)とを示し
ている。
【0049】同図において、最初は、目標減速度G1お
よび実減速度G2ともに負の値となっており、自車は緩
やかに加速していることが表されている。ここで、例え
ば先行車が減速することにより車間距離が短くなると、
制動開始値G0より大きい目標減速度終端値G10が算
出され、この目標減速度終端値G10に向けて目標減速
度G1が徐々に変化し、0から正の値となって増大す
る。
【0050】この間、目標減速度G1が制動開始値G0
に達したか否かが判別されており(図4のステップS
1)、制動開始値G0に達するまでは(ステップS1で
NO)、例えば加速動作の停止により自車は惰性での走
行状態となっている。
【0051】そして、時刻t1において、目標減速度G
1が制動開始値G0に達すると(ステップS1でYE
S)、上流側開閉弁64が開かれてモータ36および油
圧ポンプ66の動作によりアキュムレータ68に所定の
アキュムレータ圧が蓄積された状態で、まず、流入側前
輪用開閉弁62Fのみが開かれ(ステップS2)、流入
側後輪用開閉弁62Rは閉じた状態のままとされる。
【0052】その結果、前輪用ホイルシリンダ14Fに
伝達されるブレーキ液圧F1は急激に増大し、これによ
って実減速度G2は目標減速度終端値G10に向けて急
激に増大する。この間、実減速度G2が目標減速度終端
値G10に到達したか否かが判別されており(ステップ
S3)、実減速度G2が目標減速度終端値G10に到達
するまでの間(ステップS3でNO)、ステップS2に
戻ってこの状態が継続される。
【0053】そして、時刻t2において、実減速度G2
が目標減速度終端値G10に到達すると(ステップS3
でYES)、流入側後輪用開閉弁62Rが開かれ(ステ
ップS4)、これによって、後輪用ホイルシリンダ14
Rに伝達されるブレーキ液圧R1が増大し、前輪用ホイ
ルシリンダ14Fに伝達されるブレーキ液圧F1の増大
は停止する。
【0054】次いで、実減速度G2と目標減速度終端値
G10との偏差が検出され(ステップS5)、この偏差
を0に維持しつつ、ブレーキ液圧の変化が滑らかなもの
となるように、流出側前輪用開閉弁63Fおよび流出側
後輪用開閉弁63RをPWM開閉制御する(ステップS
6)。この間、ブレーキ液圧F1,R1がそれぞれ所定
値F0,R0に達したか否かが判別されており(ステッ
プS7)、所定値F0,R0に達するまでの間(ステッ
プS7でNO)、ステップS4に戻って、以上の動作が
繰り返される。
【0055】そして、時刻t3において、ブレーキ液圧
F1=F0,R1=R0になってブレーキ液圧F1,R
1が所定比率(=F0/R0)に配分された状態になる
と(ステップS7でYES)、流出側の両開閉弁63
F,63Rを閉じて(ステップS8)、このルーチンを
終了し、リニアソレノイド弁61による通常の液圧制御
動作に移行する。
【0056】このように、本実施形態によれば、目標減
速度G1が制動開始値G0に達したときに、流入側前輪
用開閉弁62Fのみを開き、流入側後輪用開閉弁62R
を閉じた状態のままとしているので、前輪用ホイルシリ
ンダ14Fに伝達されるブレーキ液圧F1を急激に増大
させることができ、これによって実減速度G2をすばや
く目標減速度終端値G10に到達させることができ、実
減速度G2の応答性を向上することができる。
【0057】このように、実減速度G2をすばやく目標
減速度終端値G10に到達させることが可能になるの
は、流入側前輪用開閉弁62Fが開かれたときに、アク
チュエータ部5の分岐部51から前輪用ホイルシリンダ
14Fに至る液圧経路41F,11Fのみにおける伝達
ロスが解消されると、ブレーキ液圧F1が直ぐに増大を
開始し、さらに液圧経路41F,11Fのみに対して液
圧が伝達されるため、ブレーキ液圧F1の増大が急激な
ものとなるからである。
【0058】これに対して、従来の車間距離制御では、
ブレーキペダル1が踏み込まれた場合と同様に、流入側
前輪用開閉弁62Fおよび流入側後輪用開閉弁62Rを
同時に開くようにしているが、この場合には、アクチュ
エータ部5の分岐部51から前輪用ホイルシリンダ14
Fに至る液圧経路41F,11Fにおける伝達ロスに加
えて、分岐部51から後輪用ホイルシリンダ14Rに至
る液圧経路41R,11Rにおける伝達ロスも解消され
て始めて、双方のブレーキ液圧が増大を開始することと
なる。従って、図3に示すように、従来のブレーキ液圧
F2,R2の増大開始時刻t4は時刻t1より遅れるこ
ととなる。
【0059】しかも、前輪用ホイルシリンダ14Fに至
る液圧経路41F,11Fと、後輪用ホイルシリンダ1
4Rに至る液圧経路41R,11Rとに対して同時に液
圧を伝達することになるので、比較例のブレーキ液圧F
2,R2の増大度合いも、本実施形態のブレーキ液圧F
1に比べて緩やかなものとならざるを得ない。従って、
図3に示すように、従来の実減速度G3が目標減速度終
端値G10に到達する時刻t5は、時刻t2より遅れる
こととなる。
【0060】また、本実施形態によれば、実減速度G2
が目標減速度終端値G10に到達して流入側後輪用開閉
弁62Rを開いた後は、流出側前輪用開閉弁63Fおよ
び流出側後輪用開閉弁63RをPWM開閉制御してブレ
ーキ液圧の変化が滑らかなものとなるようにしているの
で、車両挙動にショックが現れない(すなわち実減速度
G2が急変しない)ように制動を行うことができ、これ
によって、車両の乗り心地が低下するのを未然に防止す
ることができる。
【0061】この場合において、流出側前輪用開閉弁6
3Fおよび流出側後輪用開閉弁63Rは、アンチロック
・ブレーキング・システムに使用している既存のもので
あるので、本実施形態の制御を行うために部品点数が増
加することはない。
【0062】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述
したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0063】例えば、上記実施形態では車輪速センサ3
2により検出される車輪の回転速度に基づき車速を算出
し、この車速に基づき実減速度(負の加速度)を算出す
るようにしているが、これに限られず、車両の前後方向
における加速度を検出する加速度センサを備えるように
してもよい。この場合には、加速度センサによって検出
される加速度をそのまま実減速度として用いることがで
きる。
【0064】また、アクチュエータ部5の構成は図2に
示すものに限られず、リザーバタンク3、油圧ポンプ6
6およびモータ36により発生したブレーキ液圧を前輪
用ホイルシリンダ14Fおよび後輪用ホイルシリンダ1
4Rに伝達できる構成であればよい。図1に示す前輪用
ホイルシリンダ18Fおよび後輪用ホイルシリンダ18
R(図2では図示省略)についても同様である。
【0065】また、上記実施形態では、目標減速度G1
が制動開始値G0に達したときに流入側前輪用開閉弁6
2Fのみを開き、流入側後輪用開閉弁62Rを閉じた状
態のままとしているが、これに限られず、上記実施形態
とは逆に、流入側後輪用開閉弁62Rのみを開き、流入
側前輪用開閉弁62Fを閉じた状態のままとしてもよ
い。この場合には、実減速度G2が目標減速度終端値G
10に到達した後に、流入側前輪用開閉弁62Fを開く
ようにすればよい。この形態によれば、後輪用ホイルシ
リンダ14Rに伝達されるブレーキ液圧を急激に増大さ
せることができ、これによって、上記実施形態と同様
に、従来の制御に比べて実減速度G2をすばやく目標減
速度終端値G10に到達させることができ、実減速度の
応答性を向上することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,8に記
載の発明によれば、自車と先行車との車間距離を検出
し、その車間距離に基づき目標減速度を算出し、その目
標減速度が予め設定された制動開始値に達したときに、
前輪制動手段および後輪制動手段のうちの一方の制動手
段の動作を開始するようにしているので、他方の制動手
段は停止したままであることから、一方の制動手段にお
ける伝達ロスが解消したときに制動力が発揮されること
となり、他方の制動手段における制動力の伝達ロスは関
係ないので、動作開始から実際の制動までに要する時間
を短縮することができる。これによって、自車の減速度
を目標減速度にすばやく一致させることができる。
【0067】また、請求項2,9に記載の発明によれ
ば、自車の現在の減速度である実減速度を検出し、その
検出される実減速度が制動開始値よりも大きい目標減速
度終端値に到達した後に、前輪制動手段および後輪制動
手段のうちの他方の制動手段の動作を開始するようにし
ているので、双方の制動手段による制動力によって確実
に、実減速度を目標減速度終端値に維持することができ
る。
【0068】また、請求項3に記載の発明によれば、実
減速度が目標減速度終端値に到達した後に、他方の制動
手段による制動力を徐々に増大させるとともに、実減速
度と目標減速度終端値との偏差をゼロに維持するように
両制動手段を制御するようにしているので、一方の制動
手段のみによる制動力から双方の制動手段による制動力
へ滑らかに移行することができ、車両に対するショック
などが生じることなく、実減速度と目標減速度終端値と
の偏差をゼロに維持することが可能になる。
【0069】また、請求項4に記載の発明によれば、一
方の制動手段は前輪制動手段で、他方の制動手段は後輪
制動手段であるので、前輪制動手段における伝達ロスが
解消したときに制動力が発揮され、後輪制動手段におけ
る制動力の伝達ロスは関係ないので、動作開始から実際
の制動までに要する時間の短縮が可能となり、これによ
って、自車の減速度を目標減速度にすばやく一致させる
ことができる。
【0070】また、請求項5に記載の発明によれば、液
圧経路に介設された開閉弁を開閉することによりブレー
キ液圧のホイルシリンダへの伝達を制御するようにして
いるので、目標減速度が制動開始値に達したときに、前
輪側の液圧経路における伝達ロスと後輪側の液圧経路に
おける伝達ロスとのうちの一方の液圧経路における伝達
ロスが解消したときに制動力が発揮され、他方の液圧経
路における伝達ロスは関係ないので、開閉弁を開くため
の動作開始から実際の制動までに要する時間を短縮する
ことができ、これによって、自車の減速度を目標減速度
にすばやく一致させることができる。
【0071】また、請求項6に記載の発明によれば、各
ホイルシリンダに伝達されるブレーキ液圧を徐々に変化
させるべく、流出側前輪用開閉弁および流出側後輪用開
閉弁を所定のデューティ比で開閉させるようにしている
ので、前輪用ホイルシリンダによる制動力から後輪用ホ
イルシリンダによる制動力への切換えによるショックが
車両に生じて乗り心地が低下するのを未然に防止するこ
とができる。
【0072】また、請求項7に記載の発明によれば、前
輪用ホイルシリンダへのブレーキ液圧と後輪用ホイルシ
リンダへのブレーキ液圧とが、それぞれ予め定められた
所定圧力になるように、流出側前輪用開閉弁および流出
側後輪用開閉弁の開閉制御を行うようにしているので、
各ホイルシリンダへのブレーキ液圧がそれぞれ所定圧力
に達した後は、流出側各開閉弁を閉じた状態として、そ
の開閉制御を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両制動制御装置の一実施形態が
適用される車両制動装置の全体制御構成を示すブロック
図である。
【図2】図1のアクチュエータ部の構成を示す油圧回路
図である。
【図3】減速度およびブレーキ液圧の推移を示すタイミ
ングチャートである。
【図4】ブレーキ動作手順を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3 リザーバタンク(ブレーキ液圧発生手段) 5 アクチュエータ部 12F 前輪 12R 後輪 14F,18F 前輪用ホイルシリンダ(前輪制動手
段) 14R,18R 後輪用ホイルシリンダ(後輪制動手
段) 31 車間距離センサ(車間距離検出手段) 32 車輪速センサ(実減速度検出手段) 35 ECU(目標減速度演算手段、制動制御手段、
実減速度検出手段) 36 モータ(ブレーキ液圧発生手段) 62F 流入側前輪用開閉弁(前輪制動手段) 62R 流入側後輪用開閉弁(後輪制動手段) 64 上流側開閉弁(ブレーキ液圧発生手段) 66 油圧ポンプ(ブレーキ液圧発生手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 3D044 AA25 AC28 AC59 AD21 AE30 3D046 BB00 BB18 CC02 DD03 EE01 FF04 HH16 HH20 HH26 HH36 LL23 LL37 3G093 BA23 DB05 DB16 DB21 EB04 FA11 FA14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車と先行車との車間距離を検出する車
    間距離検出手段を備え、その車間距離を予め定められた
    所定距離に保つべく自車の前輪を制動する前輪制動手段
    および自車の後輪を制動する後輪制動手段の動作制御を
    行う車両制動制御装置において、 前記車間距離検出手段により検出される車間距離に基づ
    き目標減速度を算出する目標減速度演算手段と、 前記目標減速度演算手段により算出される目標減速度が
    予め設定された制動開始値に達したときに、前記前輪制
    動手段および後輪制動手段のうちの一方の制動手段の動
    作を開始する制動制御手段とを備えたことを特徴とする
    車両制動制御装置。
  2. 【請求項2】 自車の現在の減速度である実減速度を検
    出する実減速度検出手段を備え、 前記制動制御手段は、前記実減速度検出手段により検出
    される前記実減速度が前記制動開始値よりも大きい目標
    減速度終端値に到達した後に、前記前輪制動手段および
    後輪制動手段のうちの他方の制動手段の動作を開始する
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の車両制動
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制動制御手段は、前記実減速度が前
    記目標減速度終端値に到達した後に、前記他方の制動手
    段による制動力を徐々に増大させるとともに、前記実減
    速度と前記目標減速度終端値との偏差をゼロに維持する
    ように前記両制動手段を制御するものであることを特徴
    とする請求項2に記載の車両制動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記一方の制動手段は前輪制動手段で、
    前記他方の制動手段は後輪制動手段であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の車両制動制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記前輪制動手段は、 貯留されているブレーキ液を用いて前記制動制御手段か
    らの制動指令に基づきブレーキ液圧を発生するブレーキ
    液圧発生手段と、前輪に配設されて前記ブレーキ液圧に
    より前輪に制動圧を与える前輪用ホイルシリンダと、前
    記ブレーキ液圧発生手段と前記前輪用ホイルシリンダと
    の間の液圧経路に配設されて前記前輪用ホイルシリンダ
    へのブレーキ液圧の伝達を制御する前輪用開閉弁とを備
    え、 前記後輪制動手段は、 前記ブレーキ液圧発生手段と、後輪に配設されて前記ブ
    レーキ液圧により後輪に制動圧を与える後輪用ホイルシ
    リンダと、前記ブレーキ液圧発生手段と前記後輪用ホイ
    ルシリンダとの間の液圧経路に配設されて前記後輪用ホ
    イルシリンダへのブレーキ液圧の伝達を制御する後輪用
    開閉弁とを備え、 前記制動制御手段は、前記前輪用開閉弁および後輪用開
    閉弁の開閉制御を行うことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の車両制動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記前輪用ホイルシリンダおよび後輪用
    ホイルシリンダに伝達されるブレーキ液圧をそれぞれ検
    出する液圧検出手段をさらに備え、 前記前輪制動手段は、さらに、前記前輪用開閉弁と前記
    前輪用ホイルシリンダとの間の液圧経路から分岐した流
    出側液圧経路に配設された流出側前輪用開閉弁を備え、 前記後輪制動手段は、さらに、前記後輪用開閉弁と前記
    後輪用ホイルシリンダとの間の液圧経路から分岐した流
    出側液圧経路に配設された流出側後輪用開閉弁を備え、 前記制動制御手段は、前記各ブレーキ液圧を徐々に変化
    させるべく、前記流出側前輪用開閉弁および流出側後輪
    用開閉弁を所定のデューティ比で開閉させるものである
    ことを特徴とする請求項5に記載の車両制動制御装置。
  7. 【請求項7】 前記制動制御手段は、前記液圧検出手段
    により検出される前記前輪用ホイルシリンダへのブレー
    キ液圧と前記後輪用ホイルシリンダへのブレーキ液圧と
    が、それぞれ予め定められた所定圧力になるように、前
    記流出側前輪用開閉弁および流出側後輪用開閉弁の開閉
    制御を行うものであることを特徴とする請求項6に記載
    の車両制動制御装置。
  8. 【請求項8】 自車と先行車との車間距離を検出する車
    間距離検出工程を備え、その車間距離を予め定められた
    所定距離に保つべく自車の前輪を制動する前輪制動手段
    および自車の後輪を制動する後輪制動手段の動作制御を
    行う車両制動制御方法において、 前記車間距離検出工程において検出された車間距離に基
    づき目標減速度を算出する目標減速度演算工程と、 算出した目標減速度が予め設定された制動開始値に達し
    たときに、前記前輪制動手段および後輪制動手段のうち
    の一方の制動手段の動作を開始させる第1制動制御工程
    とを備えたことを特徴とする車両制動制御方法。
  9. 【請求項9】 自車の現在の減速度である実減速度を検
    出する実減速度検出工程と、 検出された前記実減速度が前記制動開始値よりも大きい
    目標減速度終端値に到達した後に、前記前輪制動手段お
    よび後輪制動手段のうちの他方の制動手段の動作を開始
    させる第2制動制御工程とをさらに備えたことを特徴と
    する請求項8に記載の車両制動制御方法。
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