JP2003164801A - ステンレス用塗膜形成方法 - Google Patents

ステンレス用塗膜形成方法

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JP2003164801A JP2002133579A JP2002133579A JP2003164801A JP 2003164801 A JP2003164801 A JP 2003164801A JP 2002133579 A JP2002133579 A JP 2002133579A JP 2002133579 A JP2002133579 A JP 2002133579A JP 2003164801 A JP2003164801 A JP 2003164801A
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stainless steel
acid
coating
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Jun Akui
潤 阿久井
Akinori Nagai
彰典 永井
Hideo Kogure
英雄 木暮
Osamu Isozaki
理 磯崎
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Kansai Paint Co Ltd
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/05Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステンレス鋼板などの金属被塗物に塗装被膜
として、耐水性、耐候性、付着性等の性能に優れた塗膜
を提供する。 【解決手段】ステンレス材又はステンレス合金材の表面
に、(I)(A)加水分解性チタン、加水分解性チタン
低縮合物、水酸化チタン及び水酸化チタン低縮合物から
選ばれる少なくとも1種のチタン化合物と過酸化水素水
とを反応させて得られるチタンを含む水性液、(B)リ
ン酸系化合物、金属弗化水素酸、金属弗化水素酸塩、有
機酸、有機塩基性化合物から選ばれる少なくとも1種の
化合物、を含有してなるステンレス用チタン系塗装下地
処理剤を塗装して下地処理層を形成させ、次いで(II)
ポリエポキシド及びポリフェノールを含有する熱硬化型
下塗り塗料を塗装して下塗り塗膜層を形成させを特徴と
するステンレス用塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、耐水性、耐熱
性、耐薬品性、付着性及び耐候性等に優れたステンレス
用チタン系塗装下地処理剤、その形成方法及びその被覆
ステンレス材に関する。 【0002】 【従来技術及びその課題】 従来から、ステンレスが住
宅建材や室内装飾などに使われているが、表面を保護す
ることや意匠性を付与させることを目的として塗装され
ている。 【0003】このような塗装方法としては、エポキシ樹
脂/シリコン樹脂硬化、エポキシ樹脂/フェノール樹脂
硬化等の塗料を塗膜表面に塗装して塗膜界面での防食性
を向上し、太陽光に晒される塗膜表面にはアクリル樹脂
/イソシアネート樹脂硬化塗膜を塗装して、耐候性を向
上させる方法が一般的である。また2回に分けて塗装す
ることによってタレ、ワキなどを防ぎ仕上がり性向上に
も寄与する。 【0004】しかし現状で、このような方法により形成
された塗膜は、耐沸騰水性などの耐水性試験において塗
膜にフクレ等の欠陥を生じ易く実用上問題があり、また
耐熱水性等の試験において塗膜にワレ、剥がれ、ふくれ
等の欠陥を生じるといった問題点も生じ、改良が求めら
れていた。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明者は、上記塗装
鋼板における塗膜欠陥を改善するために鋭意研究を重ね
た結果、以下のような熱硬化性塗料組成物及び製造方法
により問題点を解消し、本発明を完成するに至った。 【0006】即ち、本発明は、 ステンレス材又はステ
ンレス合金材の表面に、(I)(A)加水分解性チタ
ン、加水分解性チタン低縮合物、水酸化チタン及び水酸
化チタン低縮合物から選ばれる少なくとも1種のチタン
化合物と過酸化水素水とを反応させて得られるチタンを
含む水性液、(B)リン酸系化合物、金属弗化水素酸、
金属弗化水素酸塩、有機酸、有機塩基性化合物から選ば
れる少なくとも1種の化合物を含有してなるステンレス
用チタン系塗装下地処理剤を塗装して下地処理層を形成
させ、次いで(II)ポリエポキシド及びポリフェノールを
含有する熱硬化型下塗り塗料を塗装して下塗り塗膜層を
形成させ、次いで必要に応じて該下塗り塗膜層の表面
に、水酸基含有基体樹脂に硬化剤としてアミノ樹脂及び
/又はブロックポリイソシアネート化合物を含有する熱
硬化型上塗り塗料(III)を塗装して上塗り塗膜層を形成
させることを特徴とするステンレス用塗膜形成方法に関
する。 【0007】 【発明の実施の形態】 本発明方法で使用するステンレ
ス材又はステンレス合金材は従来から公知のステンレス
材、ステンレスとその他金属(鉄、ニッケル、コバルト
など)の合金材が使用できる。また、形状としては、特
に制限なしに例えば、箱型、板状、棒状、各種成型、線
状などが挙げられる。また、これらの部品や製品として
は、例えば浴槽、ドア、自転車、車両、航空機、自動
車、厨房、建材、サッシュ、事務用品などが包含され
る。本発明方法で使用するステンレス用チタン系塗装下
地処理剤(I)、熱硬化型下塗り塗料(II)及び上塗り塗料
(III)について、順次以下に詳細に説明する。 【0008】ステンレス用チタン系塗装下地処理剤
(I):該下地処理剤は、(A)加水分解性チタン、加水
分解性チタン低縮合物、水酸化チタン及び水酸化チタン
低縮合物から選ばれる少なくとも1種のチタン化合物と
過酸化水素水とを反応させて得られるチタンを含む水性
液、(B)リン酸系化合物、金属弗化水素酸、金属弗化
水素酸塩、有機酸、有機塩基性化合物から選ばれる少な
くとも1種の化合物、を含有するものである。 【0009】本発明のチタン系防錆剤で使用されるチタ
ンを含む水性液(A)は、加水分解性チタン化合物、加
水分解性チタン化合物低縮合物、水酸化チタン及び水酸
化チタン低縮合物から選ばれる少なくとも1種のチタン
化合物と過酸化水素水とを反応させて得られるチタンを
含む水性液である。該水性液としては、上記したもので
あれば特に制限なしに従来から公知のものを適宜選択し
て使用することができる。 【0010】上記した加水分解性チタン化合物は、チタ
ンに直接結合する加水分解性基を有するチタン化合物で
あって、水、水蒸気などの水分と反応することにより水
酸化チタンを生成するものである。また、加水分解性チ
タン化合物において、チタンに結合する基の全てが加水
分解性基であっても、もしくはその1部が加水分解され
た水酸基であってもどちらでも構わない。 【0011】加水分解性基としては、上記した様に水分
と反応することにより水酸化チタンを生成するものであ
れば特に制限されないが、例えば、低級アルコキシル基
やチタンと塩を形成する基(例えば、ハロゲン原子(塩
素等)、水素原子、硫酸イオン等)が挙げられる。 【0012】加水分解性基として低級アルコキシル基を
含有する加水分解性チタン化合物としては、特に一般式
Ti(OR)4(式中、Rは同一もしくは異なって炭素
数1〜5のアルキル基を示す)のテトラアルコキシチタ
ンが好ましい。炭素数1〜5のアルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プ
ロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブ
チル基、tert-ブチル基等が挙げられる。また、加
水分解性基としてチタンと塩を形成する基を有する加水
分解性チタン化合物としては、塩化チタン、硫酸チタン
等が代表的なものとして挙げられる。加水分解性チタン
化合物低縮合物は、上記した加水分解性チタン化合物同
士の低縮合物である。該低縮合物は、チタンに結合する
基の全てが加水分解性基であっても、もしくはその1部
が加水分解された水酸基であってもどちらでも構わな
い。 【0013】また、塩化チタンや硫酸チタン等の水溶液
とアンモニアや苛性ソーダ等のアルカリ溶液との反応に
より得られるオルトチタン酸(水酸化チタンゲル)も低
縮合物として使用できる。 【0014】上記した加水分解性チタン化合物低縮合物
又は水酸化チタン低縮合物における縮合度は、2〜30
の化合物が使用可能で、特に縮合度2〜10の範囲内の
ものを使用することが好ましい。 【0015】水性液(A)としては、上記したチタン化
合物と過酸化水素水とを反応させることにより得られる
チタンを含む水性液であれば、従来から公知のものを特
に制限なしに使用することができる。具体的には下記の
ものを挙げることができる。 【0016】含水酸化チタンのゲルあるいはゾルに過
酸化水素水を添加して得られるチタニルイオン過酸化水
素錯体あるいはチタン酸(ペルオキソチタン水和物)水
溶液(特開昭63-35419号及び特開平1-224220号公報参
照)。 【0017】塩化チタンや硫酸チタン水溶液と塩基性
溶液から製造した水酸化チタンゲルに過酸化水素水を作
用させ、合成することで得られるチタニア膜形成用液体
(特開平9-71418号及び特開平10-67516号公報参照)。 【0018】また、上記したチタニア膜形成用液体にお
いて、チタンと塩を形成する基を有する塩化チタンや硫
酸チタン水溶液とアンモニアや苛性ソーダ等のアルカリ
溶液とを反応させることによりオルトチタン酸と呼ばれ
る水酸化チタンゲルを沈殿させる。 【0019】次いで水を用いたデカンテーションによっ
て水酸化チタンゲルを分離し、良く水洗し、さらに過酸
化水素水を加え、余分な過酸化水素を分解除去すること
により、黄色透明粘性液体を得ることができる。 【0020】上記、沈殿した該オルトチタン酸はOH同
志の重合や水素結合によって高分子化したゲル状態にあ
り、このままではチタンを含む水性液としては使用でき
ない。 【0021】このゲルに過酸化水素水を添加するとOH
の一部が過酸化状態になりペルオキソチタン酸イオンと
して溶解、あるいは、高分子鎖が低分子に分断された一
種のゾル状態になり、余分な過酸化水素は水と酸素にな
って分解し、無機膜形成用のチタンを含む水性液として
使用できるようになる。 【0022】このゾルはチタン原子以外に酸素原子と水
素原子しか含まないので、乾燥や焼成によって酸化チタ
ンに変化する場合、水と酸素しか発生しないため、ゾル
ゲル法や硫酸塩等の熱分解に必要な炭素成分やハロゲン
成分の除去が必要でなく、従来より低温でも比較的密度
の高い結晶性の酸化チタン膜を作成することができる。 【0023】塩化チタンや硫酸チタンの無機チタン化
合物水溶液に過酸化水素を加えてぺルオキソチタン水和
物を形成させ、これに塩基性物質を添加して得られた溶
液を放置もしくは加熱することによってペルオキソチタ
ン水和物重合体の沈殿物を形成させた後、少なくともチ
タン含有原料溶液に由来する水以外の溶解成分を除去
し、さらに過酸化水素を作用させて得られるチタン酸化
物形成用溶液(特開2000-247638号及び特開2000-247639
号公報参照)。 【0024】本発明で使用する水性液(A)は、上記公
知の方法で得られるチタンを含む水性液を用いることが
できるが、さらに、過酸化水素水中にチタン化合物を添
加して製造する方法により得られるチタンを含む水性液
を用いることができる。 【0025】該チタン化合物としては、前記一般式Ti
(OR)4(式中、Rは同一もしくは異なって炭素数1
〜5のアルキル基を示す)で表される加水分解して水酸
基になる基を含有する加水分解性チタン化合物やその加
水分解性チタン化合物低縮合物を使用することが好まし
い。 【0026】加水分解性チタン化合物及び/又はその低
縮合物(以下、これらのものを単に「加水分解性チタン
化合物a」と略す)と過酸化水素水との混合割合は、加
水分解性チタン化合物a10重量部に対して過酸化水素
換算で0.1〜100重量部、特に1〜20重量部の範
囲内が好ましい。 【0027】過酸化水素換算で0.1重量部未満になる
とキレート形成が十分でなく白濁沈殿してしまう。 【0028】一方、100重量部を超えると未反応の過
酸化水素が残存し易く貯蔵中に危険な活性酸素を放出す
るので好ましくない。過酸化水素水の過酸化水素濃度は
特に限定されないが3〜30重量%の範囲内であること
が取り扱いやすさ、塗装作業性に関係する生成液の固形
分の点で好ましい。 【0029】また、加水分解性チタン化合物aを用いて
なる水性液(A)は、加水分解性チタン化合物aを過酸
化水素水と反応温度1〜70℃の範囲内で10分〜20
時間反応させることにより製造できる。 【0030】加水分解性チタン化合物aを用いてなる水
性液(A)は、加水分解性チタン化合物aと過酸化水素
水とを反応させることにより、加水分解性チタン化合物
が水で加水分解されて水酸基含有チタン化合物を生成
し、次いで過酸化水素が生成した水酸基含有チタン化合
物に配位するものと推察され、この加水分解反応及び過
酸化水素による配位が同時近くに起こることにより得ら
れたものであり、室温域で安定性が極めて高く長期の保
存に耐えるキレート液を生成する。 【0031】従来の製法で用いられる水酸化チタンゲル
はTi-O-Ti結合により部分的に三次元化しており、
このゲルと過酸化水素水を反応させた物とは組成、安定
性に関し本質的に異なる。 【0032】加水分解性チタン化合物aを用いてなる水
性液(A)を80℃以上で加熱処理あるいはオートクレ
ーブ処理を行うと結晶化した酸化チタンの超微粒子を含
む酸化チタン分散液が得られる。80℃未満では十分に
酸化チタンの結晶化が進まない。 【0033】このようにして製造された酸化チタン分散
液は、酸化チタン超微粒子の粒子径が10nm以下、好
ましくは1nm〜6nmの範囲である。 【0034】また、該分散液の外観は半透明状のもので
ある。 【0035】該粒子径が10nmより大きくなると造膜
性が低下(1μm以上でワレを生じる)するので好まし
くない。この分散液も同様に使用することができる。加
水分解性チタン化合物aを用いてなる水性液(A)は、
鋼板材料に塗布乾燥、または低温で加熱処理することに
より、それ自体で付着性に優れた緻密な酸化チタン膜を
形成できる。加熱処理温度としては、例えば200℃以
下、特に150℃以下の温度で酸化チタン膜を形成する
ことが好ましい。加水分解性チタン化合物aを用いてな
る水性液(A)は、上記した温度により水酸基を若干含
む非晶質(アモルファス)の酸化チタン膜を形成する。
また、80℃以上の加熱処理をした酸化チタン分散液は
塗布するだけで結晶性の酸化チタン膜が形成できるた
め、加熱処理をできない材料のコーティング材として有
用である。本発明において、水性液(A)として、さら
に、酸化チタンゾルの存在下で、上記と同様の加水分解
性チタン化合物及び/又は加水分解性チタン化合物低縮
合物と過酸化水素水とを反応させて得られるチタンを含
む水性液(以下、「水性液(A−1)」と略す)を使用
することができる。 【0036】加水分解性チタン化合物及び/又は加水分
解性チタン化合物低縮合物(加水分解性チタン化合物
a)としては、上記した一般式Ti(OR)4(式中、
Rは同一もしくは異なって炭素数1〜5のアルキル基を
示す)で表される加水分解して水酸基になる基を含有す
るチタンモノマーやその加水分解性チタン化合物低縮合
物を使用することが好ましい。 【0037】上記した酸化チタンゾルは、無定型チタニ
ア、アナタース型チタニア微粒子が水(必要に応じて、
例えば、アルコール系、アルコールエーテル系等の水性
有機溶剤を含有しても構わない)に分散したゾルであ
る。 【0038】上記した酸化チタンゾルとしては従来から
公知のものを使用することができる。 【0039】該酸化チタンゾルとしては、例えば、
(1)硫酸チタンや硫酸チタニルなどの含チタン溶液を
加水分解して得られるもの、(2)チタンアルコキシド
等の有機チタン化合物を加水分解して得られるもの、
(3)四塩化チタン等のハロゲン化チタン溶液を加水分
解又は中和して得られるもの等の酸化チタン凝集物を水
に分散した無定型チタニアゾルや該酸化チタン凝集物を
焼成してアナタース型チタン微粒子としこのものを水に
分散したものを使用することができる。 【0040】無定形チタニアの焼成は少なくともアナタ
ーゼの結晶化温度以上の温度、例えば、400℃〜50
0℃以上の温度で焼成すれば、無定形チタニアをアナタ
ーゼ型チタニアに変換させることができる。 【0041】該酸化チタンの水性ゾルとして、例えば、
TKS−201(テイカ(株)社製、商品名、アナター
ス型結晶形、平均粒子径6nm)、TA−15(日産化
学(株)社製、商品名、アナタース型結晶形)、STS
−11(石原産業(株)社製、商品名、アナタース型結
晶形)等が挙げられる。 【0042】加水分解性チタン化合物aと過酸化水素水
とを反応させるために使用する際の上記酸化チタンゾル
とチタン過酸化水素反応物との重量比率は1/99〜9
9/1、好ましくは約10/90〜90/10範囲であ
る。 【0043】重量比率が1/99未満になると安定性、
光反応性等酸化チタンゾルを添加した効果が見られず、
99/1を越えると造膜性が劣るので好ましくない。 【0044】加水分解性チタン化合物aと過酸化水素水
との混合割合は、加水分解性チタン化合物a10重量部
に対して過酸化水素換算で0.1〜100重量部、特に
1〜20重量部の範囲内が好ましい。 【0045】過酸化水素換算で0.1重量部未満になる
とキレート形成が十分でなく白濁沈殿してしまう。 【0046】一方、100重量部を超えると未反応の過
酸化水素が残存し易く貯蔵中に危険な活性酸素を放出す
るので好ましくない。 【0047】過酸化水素水の過酸化水素濃度は特に限定
されないが3〜30重量%の範囲内であることが取り扱
いやすさ、塗装作業性に関係する生成液の固形分の点で
好ましい。 【0048】また、水性液(A−1)は、酸化チタンゾ
ルの存在下で加水分解性チタン化合物aを過酸化水素水
と反応温度1〜70℃の範囲内で10分〜20時間反応
させることにより製造できる。 【0049】水性液(A−1)は、加水分解性チタン化
合物aを過酸化水素水と反応させることにより、加水分
解性チタン化合物aが水で加水分解されて水酸基含有チ
タン化合物を生成し、次いで過酸化水素が生成した水酸
基含有チタン化合物に配位するものと推察され、この加
水分解反応及び過酸化水素による配位が同時近くに起こ
ることにより得られたものであり、室温域で安定性が極
めて高く長期の保存に耐えるキレート液を生成する。 【0050】従来の製法で用いられる水酸化チタンゲル
はTi−O−Ti結合により部分的に三次元化してお
り、このゲルと過酸化水素水を反応させた物とは組成、
安定性に関し本質的に異なる。 【0051】また、酸化チタンゾルを使用することによ
り、合成時に一部縮合反応が起きて増粘するのを防ぐよ
うになる。 【0052】その理由は縮合反応物が酸化チタンゾルの
表面に吸着され、溶液状態での高分子化を防ぐためと考
えられる。 【0053】また、チタンを含む水性液(A−1)を8
0℃以上で加熱処理あるいはオートクレーブ処理を行う
と結晶化した酸化チタンの超微粒子を含む酸化チタン分
散液が得られる。 【0054】80℃未満では十分に酸化チタンの結晶化
が進まない。 【0055】このようにして製造された酸化チタン分散
液は、酸化チタン超微粒子の粒子径が10nm以下、好
ましくは1nm〜6nmの範囲である。 【0056】また、該分散液の外観は半透明状のもので
ある。 【0057】該粒子径が10nmより大きくなると造膜
性が低下(1μm以上でワレを生じる)するので好まし
くない。 【0058】この分散液も同様に使用することができ
る。 【0059】チタンを含む水性液(A−1)は、鋼板材
料に塗布乾燥、または低温で加熱処理することにより、
それ自体で付着性に優れた緻密な酸化チタン膜を形成で
きる。 【0060】加熱処理温度としては、例えば200℃以
下、特に150℃以下の温度で酸化チタン膜を形成する
ことが好ましい。 【0061】チタンを含む水性液(A−1)は、上記し
た温度により水酸基を若干含むアナタース型の酸化チタ
ン膜を形成する。 【0062】本発明の水性液(A)としては、中でも加
水分解性チタン化合物aを使用した上記水性液や水性液
(A−1)が貯蔵安定性、耐食性などに優れた性能を有
するのでこのものを使用することが好ましい。 【0063】上記チタンを含む水性液(A)には、他の
顔料やゾルを必要に応じて添加分散する事も出来る。 【0064】添加物としては、市販されている酸化チタ
ンゾル、酸化チタン粉末等、マイカ、タルク、シリカ、
微粉シリカ、バリタ、クレー等が一例として挙げること
ができる。 【0065】化合物(B) 本発明のチタン系防錆剤の
(B)成分である化合物は、リン酸系化合物、金属弗化
水素酸、金属弗化水素酸塩、有機酸、及び有機塩基性化
合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である。 【0066】上記リン酸系化合物としては、例えば、亞
リン酸、強リン酸、三リン酸、次亞リン酸、次リン酸、
トリメタリン酸、二亞リン酸、二リン酸、ピロ亞リン
酸、ピロリン酸、メタ亞リン酸、メタリン酸、リン酸
(オルトリン酸)、及びリン酸誘導体等のモノリン酸類
及びこれらの塩類、トリポリリン酸、テトラリン酸、ヘ
キサリン酸、及び縮合リン酸誘導体等の縮合リン酸及び
これらの塩類、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホス
ホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等が挙げられ
る。 【0067】これらの化合物は1種もしくは2種以上組
合せて使用することができる。また、上記した塩を形成
するアルカリ化合物としては、例えば、リチウム、ナト
リウム、カリウム、アンモニウム等の有機又は無機アル
カリ化合物が挙げられる。さらに、リン酸系化合物とし
て水に溶解性のあるものを使用することが好ましい。 【0068】リン酸系化合物としては、特に、ピロリン
酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、テトラリン
酸ナトリウム、メタリン酸、メタリン酸アンモニウム、
ヘキサメタリン酸ナトリウム、1−ヒドロキシエタン−
1、1−ジホスホン酸などが、塗布剤の貯蔵安定性又は
塗膜の防錆性等に優れた効果を発揮することから、この
ものを使用することが好ましい。 【0069】本発明において、上記したチタンを含む水
性液(A)とリン酸系化合物との配合物は、該リン酸系
化合物に結合する酸性リン酸基イオンがチタンイオンに
配位することにより両者間で錯体構造を形成していると
考えられる。 【0070】また、この様な反応は両者の成分を単に混
合することにより容易に反応を行うことができ、例え
ば、常温(20℃)で約5分間〜約1時間放置すること
により、また混合物を強制的に過熱する場合には、例え
ば、約30〜約70℃で約1分間〜約30分間加熱する
ことができる。 【0071】上記、金属弗化水素酸及び金属弗化水素酸
塩としては、例えば、ジルコニウム弗化水素酸、チタン
弗化水素酸、珪弗化水素酸、ジルコニウム弗化塩、チタ
ン弗化塩、珪弗化塩などを挙げることができる。 【0072】金属弗化水素酸の塩を形成するものとして
は、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモ
ニウム等が挙げられるが、中でもアンモニウムが好まし
く、具体例として、ジルコニウム弗化アンモニウム、チ
タン弗化アンモニウム、珪弗化アンモニウムなどが挙げ
られる。 【0073】上記、有機酸としては、例えば、グリコ−
ル酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコ
ン酸などを挙げることができる。ダブり削除有機酸とし
ては、例えば、酢酸、シュウ酸、グリコ−ル酸、乳酸、
リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸等の有機カル
ボン酸、有機スルフォン酸、有機スルフィン酸、フェノ
−ル、チオフェノ−ル、有機ニトロ化合物、有機リン
酸、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸、ア
ミノトリメチレンホスホン酸、N,N―ビス(2−ホスホ
エチル)ヒドロキシアミン、N,N―ビス(2−ホスホメ
チル)ヒドロキシアミン、2−ヒドロキシエチルホスホ
ン酸ジメチルエーテルの加水分解物、2−ホスホノブタ
ン−1,2,4−トリカルボン酸等の有機リン酸が挙げ
られる。 【0074】上記有機塩基性化合物は沸点200℃以下
の有機塩基性化合物で中和可能なものであれば限定しな
い。望ましいものとしては、特に、アンモニア、ジメチ
ルエタノ−ルアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノ−
ル、トリエチルアミン、モルホリン等が挙げられる。 【0075】リン酸系化合物、金属弗化水素酸及び金属
弗化水素酸塩、有機酸、有機塩基性化合物は1種で又は
2種以上混合して用いることができ、化合物(B)の配
合割合は、チタンを含む水性液(A)の固形分100重
量部に対して、0.1〜400重量部、特に1〜200
重量部の範囲内が好ましい。 【0076】チタン系防錆剤は、中性もしくは酸性領域
で安定な液体となるので、特にPH1〜9、特に1〜7
の範囲が好ましい。 【0077】チタン系防錆剤には、耐酸、耐アルカリを
向上させる目的で、必要に応じて、例えば、上記した成
分以外に、Ca、Ti、V、Mn、Co、Fe、Cu、
Zn、Zr等2価以上金属イオンを含有することができ
る。 【0078】チタン系防錆剤には、必要に応じて、例え
ば、上記した成分以外に、酸化チタンゾル、増粘剤、界
面活性剤、防菌剤、防錆剤(タンニン酸、フィチン酸、
ベンゾトリアゾールなど)、着色顔料(酸化チタンな
ど)、体質顔料(マイカ、タルク、シリカ、微粉シリ
カ、バリタ、クレーなど、該体質顔料は投錨効果により
下塗り塗膜との付着性に優れた効果を発揮する。)、防
錆顔料などの顔料類などを含有することができる。 【0079】また、チタン系防錆剤には、必要に応じ
て、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、エチレングリコール系、プロピレングリコー
ル系等の親水性溶剤で希釈して使用することができる。 【0080】チタン系防錆剤の塗膜厚(固形分換算)
は、0.01〜10μm、好ましくは0.1〜5μmの
範囲が好ましい。 【0081】チタン系防錆剤の塗装方法は、特に制限な
しに従来から公知の塗装方法、例えば、流し塗り、ロー
ラー、刷毛、スプレー、浸漬、フローコーター(カーテ
ンフローコーターなど)、しぶき塗り等の方法で行うこ
とができる。チタン系防錆剤の乾燥は、常温乾燥もしく
は、例えば、通常の乾燥炉、熱風乾燥炉、ジェットヒー
ターなどで、雰囲気温度40℃〜250℃、好ましくは
50℃〜200℃で1分〜60分、好ましくは2分〜5
0分程度で加熱させるのがよい。 【0082】熱硬化型下塗り塗料(II):該熱硬化型下塗
り塗料(II)は、ポリエポキシド(a)及びポリフェノー
ル(b)を含有する塗料である。 【0083】エポキシ樹脂(a)は、エポキシ当量18
0〜2500、好ましくは200〜2000であり、少
なくとも200、好ましくは400〜2000、更に好
ましくは800〜2000の範囲内の数平均分子量を有
するものが適している。エポキシ当量が180未満であ
ると防食性に効果がなく、また2500を越えるものは
ポリフェノールとの相溶性あるいは樹脂の溶解性に問題
を生じるので好ましくない。また、ポリフェノール化合
物とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるもの
が好ましい。 【0084】該ポリエポキシド化合物の硬化剤成分とし
て使用するポリフェノール化合物としては、例えば、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert
−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒ
ドロキシナフチル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1,2,2−エタン、4,4−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン、フェノールノボラック、クレゾールノボ
ラック等を挙げることができる。例えばエポキシ樹脂の
具体例として、エピコート110、同左828EL、同
左1001、同左1002、同左1004、同左100
7(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名、エポキシ
樹脂)などを用いることができる。エポキシ樹脂(a)
として上記した以外に、例えば、ポリエポキシドとカル
ボキシル基含有ゴムとを反応させてなるゴム変性エポキ
シ樹脂も使用できる。 【0085】また、エポキシドと反応させるカルボキシ
ル基含有ゴムとしては、例えば、CTB(ブタジエン重
合体の末端にカルボキシル基を有するゴム)、CTBN
(ブタジエンとアクリルニトリルの共重合体の末端にカ
ルボキシル基を有するゴム)等がある。 【0086】ゴム変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂及
び反応性ゴムとを配合して、従来から公知の方法により
製造することができる。 【0087】このゴム変性エポキシ樹脂のCTBNの変
性量は、約5〜60重量%、特に約10〜50重量%の
範囲が好ましい。 【0088】エポキシ樹脂硬化体の性質は硬化剤に依存
するところが大であり、適切な選択が重要である。ポリ
フェノール及びポリエポキシドとしてゴム変性エポキシ
樹脂を用いた下塗り塗料において、開環重合を開始させ
る触媒型硬化剤の使用が必要である。触媒型硬化剤とし
て、アニオン重合型のベンジルジメチルアミン、2-
(ジメチルアミノメチル)フェノ-ルなどの第三アミン
化合物や2-メチルイミダゾ-ル、2-フェニルイミダゾ-
ル、2、4-ジアミノ-6-(2´-ウンデシルイミダゾリ
ル)-エチル-S-トリアジン、及びカチオン型のルイス
酸などが使用されるが、好ましくは2、4-ジアミノ-6
-(2´-ウンデシルイミダゾリル)-エチル-S-トリア
ジンである。添加量はポリフェノール及びポリエポキシ
ドとしてゴム変性エポキシ樹脂の総樹脂分に対して、
0.1〜3重量%であるが、好ましくは0.3〜1.5
重量%である。0.1重量%未満では硬化性が不十分で
あり、3重量%を超えると硬化速度が速くなり過ぎる。 【0089】下塗り塗料は、ポリフェノール及びポリエ
ポキシドとしてゴム変性エポキシ樹脂を有機溶剤に溶解
することによって製造できる。 【0090】ポリフェノールとしては、例えば、カテコ
ール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、ヒド
ロキシヒドロキノン、クロログリシン、2,2-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノール
A]、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン
[ビスフェノールB]、1,1-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)エタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタ
ン[ビスフェノールF]、4-ヒドロキシフェニルエー
テル、p-(4-ヒドロキシフェニル)フェノール、オキ
シビス(4-ヒドロキシフェニル)、スルホニルビス
(4-ヒドロキシフェニル)等が挙げられる。 【0091】下塗り塗料において、ポリフェノール及び
ポリエポキシドとの配合割合は、両者の総合計量固形分
換算でポリフェノール30〜70重量%、好ましくは4
5〜60重量%、ポリエポキシドとしてゴム変性エポキ
シ樹脂はポリフェノール及びポリエポキシドの合計量1
00重量%に対して35〜65重量%、好ましくは40
〜55重量%である。配合割合が30重量%未満になる
と内部応力が大きくなり付着性が劣り、一方、70重量%
を超えると塗膜硬さが劣る。 【0092】本発明で使用する下塗り塗料は、上記した
樹脂液をそのまま使用することができるが、必要に応じ
て着色顔料、体質顔料、防錆顔料、可塑剤、分散剤、増
粘剤、表面張力調整剤、沈降防止剤などを配合して使用
することができる。 【0093】熱硬化型上塗り塗料(III):該塗料は、水
酸基含有基体樹脂に硬化剤としてアミノ樹脂及び/又は
ブロックポリイソシアネート化合物を含有する塗料であ
る。水酸基含有基体樹脂としては、水酸基価が10〜300K
OHmg/g、好ましくは150〜100KOHmg/gの範囲
で、重量分子量500〜20万、好ましくは1,000
〜10万の範囲のものが望ましい。水酸基含有基体樹脂
としては、従来から公知のものを使用することができ
る。具体的には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、シ
リコン樹脂、フッソ樹脂、及びこれらの2種類以上の樹
脂の変性樹脂などが包含される。これらの中でも、特に
耐水性、耐汚染性などの性能に優れたアクリル樹脂を使
用することが特に特に好ましい。 【0094】アクリル樹脂は、例えば、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシプロピルエステル等の水酸基含有モノ
マーと必要に応じて(メタ)アクリル酸、マレイン酸等
の酸モノマー類、アクリロニトリル、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸アルキル(C1〜C12)エス
テル類、スチレン等の不飽和化合物から選ばれる少なく
とも1種の不飽和化合物を有機溶剤(例えば、ケトン
系、芳香族系、エステル系、脂肪族系など)中でラジカ
ル重合反応させることにより製造できる。 【0095】またアクリル樹脂の水酸基価は10〜300KOH
mg/g、好ましくは15〜100KOHmg/gの範囲であ
る。水酸基価が10KOHmg/g未満になると硬化性が低
下し、一方、300KOHmg/gを越えると耐水性等の塗膜
性能が低下するので好ましくない。また、水酸基含有樹
脂の数平均分子量は500〜20万、好ましくは1,000〜10万
の範囲である。数平均分子量が500未満になると耐水性
が劣り、一方、20万を越えると塗装作業性、仕上がり外
観等が低下するので好ましくない。 【0096】アミノ樹脂としては、メラミン、尿素、ベ
ンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミ
ン、スピロギアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成
分とアルデヒドとの反応によって得られるメチロール化
アミノ樹脂が挙げられる。上記反応に用いられるアルデ
ヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等が挙げられ
る。また、上記メチロール化アミン樹脂を適当なアルコ
ールによってエーテル化したものもアミノ樹脂として使
用できる。エーテル化に用いられるアルコールの例とし
てはメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、2−エチルブタノー
ル、2−エチルヘキサノールなどが挙げられる。 【0097】上記アミノ樹脂のうち、メラミン樹脂が好
適であり、なかでもメチルエーテル化メラミン樹脂、メ
チルエーテルとブチルエーテルとの混合エーテル化メラ
ミン樹脂、又はメチルエーテル化メラミン樹脂もしくは
上記混合エーテル化メラミン樹脂を60重量%以上含有
し、ブチルエーテル化メラミン樹脂を40重量%以下含
有する混合メラミン樹脂であることが好ましい。 【0098】ブロックポリイソシアネート化合物として
は、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくは
トリメチルヘキサメチレンポリイソシアネート化合物と
しては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートもし
くはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き
脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソ
シアネートもしくはイソホロンジイソシアネートの如き
環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネ
ートもしくは4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートの如き芳香族ジイソシアネート類の如き有機ジイソ
シアネートそれ自体、またはこれらの各有機ジイソシア
ネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂も
しくは水等との付加物、あるいは上記した如き各有機ジ
イソシアネート同志の環化重合体、更にはイソシアネー
ト・ビウレット体等が挙げられるが、それらの代表的な
市販品の例としては「バーノックD−750、−80
0、DN−950、−970もしくは15−455」
[以上、大日本インキ化学工業・製品]、「デスモジュ
ールL、N、HL、ILもしくはN3390」[西ドイ
ツ国バイエル社製品]、「タケネートD−102、−2
02、−110Nもしくは123N」[武田薬品工業・
製品]、「コロネートL、HL、EHもしくは203」
[日本ポリウレタン工業・製品]または「デュラネート
24A−90CX」[旭化成工業・製品]等である)等
が挙げられる。これらの中でも脂環式ポリイソシアネー
ト化合物が好ましい。 【0099】一方、ブロック剤はポリイソシアネート化
合物のイソシアネート基に付加してブロックするもので
あり、そして付加によって生成するブロックポリイソシ
アネート化合物は常温において安定で且つ約100〜2
00℃に加熱した際、ブロック剤を解離して遊離のイソ
シアネート基を再生しうるものであることが望ましい。 【0100】このような要件を満たすブロック剤として
は、例えば、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタム
などのラクタム系化合物;メチルエチルケトオキシム、
シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系化合物;フ
ェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾールな
どのフェノール系化合物;n−ブタノール、2−エチル
ヘキサノールなどの脂肪族アルコール類;フェニルカル
ビノール、メチルフェニルカルビノールなどの芳香族ア
ルキルアルコール類;エチレングリコールモノブチルエ
ーテルなどのエーテルアルコール系化合物等を挙げるこ
とができる。上塗り塗料の配合割合は、水酸基含有基体
樹脂50〜95重量%、好ましくは60〜90重量%、アミノ樹
脂及び/又はブロックポリイソシアネート化合物が5〜50
重量%、好ましくは10〜40重量%である。アミノ樹脂と
ブロックポリイソシアネート化合物との割合は100/0〜0
/100重量比、好ましくは99/5〜5/95重量比である。上塗
り塗料には、必要に応じて着色顔料、体質顔料、可塑
剤、分散剤、増粘剤、表面張力調整剤、沈降防止剤、ハ
ジキ防止剤、触媒、有機溶剤などを配合して使用するこ
とができる。 【0101】上記着色顔料としては、例えば、酸化チタ
ン、カーボンブラック、酸化鉄、クロム酸鉛などの無機
顔料;アニリンブラック、バーミリオンレッド、レーキ
ーレッド、銅フタロシアンニンブルー、ファストスカイ
ブルー等の有機顔料が使用できる。また塩基性ケイ酸
鉛、ビスマス化合物、亜鉛系等が使用できる。 【0102】有機溶剤しては、例えば、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタイソオクタン、不飽和脂肪族炭化水素、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン(o−,m−,p−)、シ
クロヘキサン、石油ナフサなどの炭化水素系:ジクロロ
メタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、p−クロロトル
エン、トリクロロエチレン、ハロゲン化炭化水素系:メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、t−ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサ
ノールなどがアルコール系:ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソ
ルブ、メチルカルビトール、2−メトキシエタノール、
2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコール、ジエ
チレングルコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、トリエチレングルコールモ
ノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、
1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルなどのエーテル系:アセトン、
メチルエチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンな
どのケトン系:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、3−
メトキシブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテ
ート、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、エチレング
リコールモノアセテート、酢酸セロソルブ、酢酸カルビ
トール、アセト酢酸エチルなどのエステル系:ピリジ
ン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ア
セトアミドなども挙げられる。 【0103】下塗り塗料及び上塗り塗料の塗装及び焼付
けは、従来から公知の方法により行なうことができる。 【0104】下塗り塗料及び上塗り塗料の塗膜厚(固形
分換算)は、下塗り10〜30μm、好ましくは15〜
25μm、上塗り30〜60μm、好ましくは40〜5
0μmの範囲である。 【0105】下塗り及び上塗り塗料の塗装方法は、特に
制限なしに従来から公知の塗装方法、例えば、ローラ
ー、刷毛、スプレー、浸漬、フローコーター(カーテン
フローコーターなど)等の方法で行うことができる。 【0106】下塗り及び上塗り塗料の加熱は、例えば、
通常の乾燥炉、熱風乾燥炉、ジェットヒーターなどで、
雰囲気温度80℃〜250℃、好ましくは100℃〜2
00℃で10分〜60分、好ましくは20分〜50分程
度で加熱させるのがよい。 【0107】 【発明の効果】 本発明は、上記した方法により塗膜形
成されることからステンレス鋼鈑に対して耐水性、耐候
性、付着性等の性能に優れた塗膜が形成できる。 【0108】 【実施例】 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。本発明はこれによって限定されるものでは
ない。尚、「%」は「重量%」を示す。 【0109】ステンレス用チタン系塗装下地処理剤1の
製造例 四塩化チタン60%溶液5ccを蒸留水で500ccと
した溶液にアンモニア水(1:9)を滴下し、水酸化チ
タンを沈殿させた。蒸留水で洗浄後、過酸化水素水30
%溶液を10cc加えかき混ぜ、チタンを含む黄色半透
明の粘性のあるチタン系水性液70cc(1)を得た。
更に、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸2
g、脱イオン水 26 g、二酸化ケイ素微粒子アエロ
ジル380(デグサ社製)を2g配合し、分散してステ
ンレス用チタン系塗装下地処理剤1を得た。 【0110】ステンレス用チタン系塗装下地処理剤2の
製造例 テトラiso-プロポキシチタン10gとiso-プロパ
ノール10gの混合物を30%過酸化水素水10gと脱
イオン水100gの混合物中に20℃で1時間かけて撹
拌しながら滴下した。その後25℃で2時間熟成し黄色
透明の少し粘性のあるチタン系水性液を得た。チタン系
水性液50gに、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホ
スホン酸 2g、脱イオン水 46 g、二酸化ケイ素
微粒子アエロジル380(デグサ社製)を2g配合し分
散してステンレス用チタン系塗装下地処理剤2を得た。 【0111】ステンレス用チタン系塗装下地処理剤3の
製造例 製造例2の代わりに40%チタン弗化水素酸 4g配合
しステンレス用チタン系塗装下地処理剤3を得た。 【0112】ステンレス用チタン系塗装下地処理剤4の
製造例 製造例2の代わりにジルコン弗化アンモニウム 1g配
合しステンレス用チタン系塗装下地処理剤4を得た。 【0113】ステンレス用チタン系塗装下地処理剤5の
製造例 製造例2の代わりにリンゴ酸 0.5gを配合しステン
レス用チタン系塗装下地処理剤5を得た。 【0114】ステンレス用チタン系塗装下地処理剤6の
製造例 製造例2の代わりに10%アンモニア水 0.2gを配
合しステンレス用チタン系塗装下地処理剤6を得た。 【0115】ステンレス用チタン系塗装下地処理剤7の
製造例 製造例2のチタン系水性液25gに、脱イオン水 74
g、二酸化ケイ素微粒子アエロジル380(デグサ社
製)を1g配合し分散してステンレス用チタン系塗装下
地処理剤7を得た。 【0116】表1にステンレス用チタン系塗装下地処理
剤を示す。 【0117】 【表1】表1 【0118】下塗り塗料(1)の製造例 フェノライトTD-2096(ビスフェノ-ルAノボラッ
ク型フェノ-ル樹脂大日本インキ化学工業社製、商品
名)のメチルエチルケトン溶解溶液(固形分60重量
%)35.0g 、顔料としてTitaneR-32(ル
チル型酸化チタン、堺化学工業社製、商品名)21.9
g、カ-ボンブラック0.07g 、硫酸バリウム21.
9g、硬化触媒(2、4-ジアミノ-6-(2´-ウンデシ
ルイミダゾリル)-エチル-S-トリアジン )0.24
gを混合分散し下塗り塗料(1)のベ-ス塗料を製造し
た。 【0119】ゴム変性エポキシ樹脂(エポキシ当量60
0、重量平均分子量10500、ゴム変性率20%)を
キシレン/酢酸エチル/イソホロン(50/30/2
0)溶液(固形分50%)に溶解し硬化剤を製造した。 【0120】上記ベース塗料63gと硬化剤37gを配
合して下塗り塗料(1)を得た。 【0121】上塗り塗料(1)の製造例 水酸基含有樹脂(水酸基含有アクリル樹脂、Tg22
℃、水酸基価65KOHmg/g、重量平均分子量300
00)のキシレン溶解溶液(固形分50重量%)42
g、顔料としてTitaneIX JR-901S(ル
チル型酸化チタン、テイカ社製、商品名)30gを混合
分散し、メランX27(ブチル化メラミン樹脂 、 日
立化成工業社製、商品名)のブタノ-ル溶解溶液(固形
分55重量%)10.0g、ブロックポリイソシアネー
ト化合物(ヘキサメチレンジイソシアネ-ト系イソシア
ヌレ-ト型ポリイソシアネ-トのオキシム系化合物のブロ
ック体)のセロソルブアセテ-ト溶解溶液(固形分60
重量%)16.2gを添加して上塗り塗料(1)を得
た。 【0122】実施例1〜7 ステンレス鋼板(SUS430、長さ300mm、幅2
00mm、板厚1.0mm)にアルカリ脱脂、上記ステ
ンレス用チタン系塗装下地処理剤1〜7を浸漬塗布し、
120℃10分乾燥し、ステンレス用チタン系塗装下地
処理剤1〜7のチタン系塗装下地処理ステンレス鋼板を
作成した。 【0123】次いで、上記した下塗り塗料(1)を、エ
アースプレー塗装にて乾燥膜厚で20μmになるように
塗装し、次いで、40℃−10分間乾燥した。続いて上
記上塗り塗料(1)を、エアースプレー塗装にて乾燥膜
厚で35μmになるように塗装し170℃−30分間乾
燥し、ステンレス用チタン系塗装下地処理剤1〜7に順
次相当する実施例1〜7の試験板を得た。 【0124】比較例1 ステンレス鋼板(SUS430、長さ300mm、幅2
00mm、板厚1.0mm)にアルカリ脱脂、次いで、
上記した下塗り塗料(1)を、続いて上記上塗り塗料
(1)を、実施例1と同様な工程で試験板を得た。 【0125】比較例2 実施例1のステンレス用チタン系塗装下地処理剤の代わ
りに、クロム系塗装下地処理剤(日本パ−カライジング
社製パルクロムR282S)を使用し、クロム系塗装下
地処理ステンレス鋼板を作成した。次いで、実施例1と
同様な工程で試験板を得た。 【0126】性能試験 実施例及び比較例による塗装鋼板を用いて以下の内容で
性能試験を行った。その結果を表2に示す。 【0127】 【表2】 【0128】(注1)碁盤目テープ試験:試験板にカッ
ターナイフで素地に達するように2mm間隔に5個×5
個マスの碁盤目状に切れ目を入れセロファンテープを貼
り付けて剥離した。○ :剥離したマス目のないもの
△:2個マス目以下の剥離のもの × :3個マス目以上の剥離があるもの 耐熱水性試験(外観):試験板を160℃−6気圧で8
時間行い、16時間自然放冷を1サイクルとして、15
サイクル試験を行った後、塗膜の外観状態を評価した。 【0129】(注3)耐熱水性試験(付着性):試験板
を160℃−6気圧で8時間行い、16時間自然放冷を
1サイクルとして、15サイクル試験を行った後、付着
性を評価した。付着性は上記碁盤目テープ試験を行い上
記と同様の方法で評価した。 (注4)耐沸騰水試験:試験板を沸騰水に1000時間
浸漬し、その後の塗膜の異常の有無を観察した。 【0130】(注5)耐候性試験(外観):試験板を促
進耐候性試験機サンシャイン・ロングライフ・ウェザー
・メーターを用いて500時間照射後の塗膜外観の異常
の有無を観察した。 【0131】(注6)耐候性試験(光沢保持率%):耐
候性試験(外観):試験板を促進耐候性試験機サンシャ
イン・ロングライフ・ウェザー・メーターを用いて50
0時間照射後の光沢保持率(%)(試験後の塗膜の60
度鏡面反射率/試験前の塗膜の60度鏡面反射率)×1
00)を測定した。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成14年9月3日(2002.9.3) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】特許請求の範囲 【補正方法】変更 【補正内容】 【特許請求の範囲】 【請求項1】ステンレス材又はステンレス合金材の表面
に、 (I)(A)加水分解性チタン、加水分解性チタン低縮
合物、水酸化チタン及び水酸化チタン低縮合物から選ば
れる少なくとも1種のチタン化合物と過酸化水素水とを
反応させて得られるチタンを含む水性液、(B)リン酸
系化合物、金属弗化水素酸、金属弗化水素酸塩、有機
酸、アンモニア、有機塩基性化合物から選ばれる少なく
とも1種の化合物、を含有してなるステンレス用チタン
系塗装下地処理剤を塗装して下地処理層を形成させ、次
いで(II)ポリエポキシド及びポリフェノールを含有す
る熱硬化型下塗り塗料を塗装して下塗り塗膜層を形成さ
せ、次いで必要に応じて該下塗り塗膜層の表面に、水酸
基含有基体樹脂に硬化剤としてアミノ樹脂及び/又はブ
ロックポリイソシアネート化合物を含有する熱硬化型上
塗り塗料(III)を塗装して上塗り塗膜層を形成させるこ
とを特徴とするステンレス用塗膜形成方法。 【手続補正2】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0006 【補正方法】変更 【補正内容】 【0006】即ち、本発明は、 ステンレス材又はステ
ンレス合金材の表面に、(I)(A)加水分解性チタ
ン、加水分解性チタン低縮合物、水酸化チタン及び水酸
化チタン低縮合物から選ばれる少なくとも1種のチタン
化合物と過酸化水素水とを反応させて得られるチタンを
含む水性液、(B)リン酸系化合物、金属弗化水素酸、
金属弗化水素酸塩、有機酸、アンモニア、有機塩基性化
合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有してな
るステンレス用チタン系塗装下地処理剤を塗装して下地
処理層を形成させ、次いで(II)ポリエポキシド及びポリ
フェノールを含有する熱硬化型下塗り塗料を塗装して下
塗り塗膜層を形成させ、次いで必要に応じて該下塗り塗
膜層の表面に、水酸基含有基体樹脂に硬化剤としてアミ
ノ樹脂及び/又はブロックポリイソシアネート化合物を
含有する熱硬化型上塗り塗料(III)を塗装して上塗り塗
膜層を形成させることを特徴とするステンレス用塗膜形
成方法に関する。 【手続補正3】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0074 【補正方法】変更 【補正内容】 【0074】上記有機塩基性化合物は沸点200℃以下
の有機塩基性化合物で中和可能なものであれば限定しな
い。望ましいものとしては、特に、ジメチルエタノ−ル
アミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノ−ル、トリエチ
ルアミン、モルホリン等が挙げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 22/83 C23C 22/83 26/00 26/00 A 28/00 28/00 Z (72)発明者 磯崎 理 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA13 CA18 CA32 CA33 CA34 CA38 CA44 DA01 DA06 DA10 DA23 DB04 DC01 DC08 DC11 DC38 EA06 EA07 EA12 EA19 EA41 EB12 EB16 EB22 EB32 EB33 EB34 EB35 EB38 EB43 EB45 EC01 EC02 EC07 EC08 4K026 AA04 AA22 BA03 BA12 BB06 BB08 BB10 CA18 CA23 CA28 CA35 CA38 CA41 DA02 DA03 DA11 EB08 EB11 4K044 AA03 AB02 BA02 BA12 BA17 BA20 BA21 BB03 BB04 BC02 BC04 BC09 BC11 CA16 CA53 CA62

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ステンレス材又はステンレス合金材の表
    面に、 (I)(A)加水分解性チタン、加水分解性チタン低縮
    合物、水酸化チタン及び水酸化チタン低縮合物から選ば
    れる少なくとも1種のチタン化合物と過酸化水素水とを
    反応させて得られるチタンを含む水性液、(B)リン酸
    系化合物、金属弗化水素酸、金属弗化水素酸塩、有機
    酸、有機塩基性化合物から選ばれる少なくとも1種の化
    合物、を含有してなるステンレス用チタン系塗装下地処
    理剤を塗装して下地処理層を形成させ、次いで(II)ポ
    リエポキシド及びポリフェノールを含有する熱硬化型下
    塗り塗料を塗装して下塗り塗膜層を形成させ、次いで必
    要に応じて該下塗り塗膜層の表面に、水酸基含有基体樹
    脂に硬化剤としてアミノ樹脂及び/又はブロックポリイ
    ソシアネート化合物を含有する熱硬化型上塗り塗料(II
    I)を塗装して上塗り塗膜層を形成させることを特徴とす
    るステンレス用塗膜形成方法。
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