JP2003164734A - 電気再生式脱イオン装置 - Google Patents

電気再生式脱イオン装置

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JP2003164734A JP2001367094A JP2001367094A JP2003164734A JP 2003164734 A JP2003164734 A JP 2003164734A JP 2001367094 A JP2001367094 A JP 2001367094A JP 2001367094 A JP2001367094 A JP 2001367094A JP 2003164734 A JP2003164734 A JP 2003164734A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたり安定した脱イオン性能を維持
する電気再生式脱イオン装置を提供する。 【解決手段】 電気再生式脱イオン装置において、当該
イオン交換膜として、ポリエチレンやポリプロピレンな
どのポリオレフィンからなる基材に、イオン交換基の導
入に適した官能基またはイオン交換基を有する単量体、
ジビニルベンゼン等の架橋材、重合開始剤および水素添
加されたスチレン−ブタジエン共重合体等の不飽和結合
を主骨格に含まない熱可塑性エラストマーを含有してな
る混合物を付着させて成型重合し、必要に応じてイオン
交換基を導入することにより得られるイオン交換膜を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に液体中の
イオンを除去する脱イオン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、イオン交換法と電気透析法を
組み合わせることによって、液体中のイオンを連続的か
つ効率的に除去できることが知られている。この方法
は、一般的に、電気再生式脱イオン法と呼ばれ、陰極と
陽極の間に陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を配列させ
た電気透析装置の脱塩室にイオン交換体を充填した電気
再生式脱イオン装置が用いられる。脱塩室に充填される
イオン交換体の種類により、それぞれ特徴のある装置が
提案されていて、例えば、米国特許第4,632,74
5号にイオン交換体としてイオン交換樹脂を用いたも
の、特開平5−131120号公報には、ポリオレフィ
ン等の不織布に放射線グラフトを行なってイオン交換基
を導入したイオン交換体を用いたもの、特開平10−2
77557号公報には、不均質イオン交換体を用いたも
のなどが開示されている。
【0003】脱イオンの機構は、液体中のイオンが、脱
塩室に充填されたイオン交換体に吸着し、吸着したイオ
ンは電位勾配にしたがって、陽イオンは陰極側へ、陰イ
オンは陽極側へ移動し、それぞれ陽イオン交換膜と陰イ
オン交換膜を透過してイオン交換膜を介して隣接する濃
縮室に移動して除去される。また、脱塩室の陽イオン交
換体と陰イオン交換体との界面で水解離が発生すると考
えられており、発生した水素イオンと水酸化物イオンに
よってイオン交換体は連続的に再生される。従って、こ
の方法は、イオン交換体の再生をする必要がない為、連
続的に脱イオン可能で、しかも、従来の電気透析では行
なえなかった電気伝導度の低い液体中のイオンも除去で
きるという特徴を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この方法において、脱
塩室で発生する過剰の水素イオンは陽イオン交換膜を透
過し、また水酸化物イオンは陰イオン交換膜を透過して
濃縮室へ移動する。従って、陽イオン交換膜には耐酸性
が、また陰イオン交換膜には耐アルカリ性が必要であ
る。特にポリ塩化ビニルを基材に用いた一般的なイオン
交換膜の場合、アルカリに対する耐性が懸念され、従来
から耐アルカリ性に優れたイオン交換膜が一般的に検討
されてきた。例えば、特公昭57−34017号公報に
は、基材にポリオレフィンを用いた耐アルカリ性に優れ
るイオン交換膜が提案され、またポリオレフィン基材の
陰イオン交換膜を適用した脱イオン水製造装置が、特開
平8−168773号公報に開示されている。しかし、
基材にのみ耐アルカリ性に優れた材料を用いてもイオン
交換膜として十分な耐アルカリ性を付与するには不十分
で、長期の使用により膜焼けと呼ばれる変色が生じ、ま
た機械的強度や電気化学的性質の低下が起こる。その結
果、電気再生式脱イオン装置における脱イオン効率の低
下を招くといった問題点を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電気再生
式脱イオン装置に使用されるイオン交換膜の基材の材
質、並びに該基材に付着させるイオン交換可能な架橋構
造体中に添加される添加材として特定のエラストマーを
使用することにより上記問題点を解決できることを見出
し本発明を完成するに到った。
【0006】即ち、本発明は、陰極、陽極、電極室、並
びに陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とから構成される
脱塩室と濃縮室を有し、当該脱塩室の少なくとも一室に
イオン交換体が充填されてなる電気再生式脱イオン装置
において、当該イオン交換膜として、ポリオレフィンか
らなる基材に、イオン交換基の導入に適した官能基また
はイオン交換基を有する単量体、架橋材、重合開始剤及
び不飽和結合を主骨格に含まない熱可塑性エラストマー
を含有してなる混合物を付着させて成型重合し、必要に
応じてイオン交換基を導入することにより得られるイオ
ン交換膜を用いることを特徴とする電気再生式脱イオン
装置である。
【0007】上記発明において、基材に付着させるイオ
ン交換可能な架橋構造体中の架橋材の含有割合は、架橋
構造体を形成する単量体及び架橋材の総量に対して10
モル%以上であることことが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の電気再生式脱イオン装置
とは、電気透析装置の少なくとも1個の脱塩室にイオン
交換体を充填したもので、特に制限されることなく従来
公知のものを広く用いることができる。図1に、本発明
の電気再生式脱イオン装置の一形態を模式的に示した。
装置内において、互いに対向するように配置された陽極
と陰極の間に、陰イオン交換膜(AE)と陽イオン交換
膜(CE)とを交互に配置して、陽極側及び陰極側がそ
れぞれA膜およびC膜で仕切られた(すなわち陽極側の
隔膜がAE膜であり陰極側の隔膜がCE膜である)脱塩
室(D)と、該脱塩室と隣り合うように、陽極側及び陰
極側がそれぞれCE膜及びAE膜で仕切られた(すなわ
ち陽極側の隔膜がCE膜であり陰極側の隔膜がAE膜で
ある)濃縮室(C)、及び、電極室(11、12)が形
成されている。
【0009】脱塩室に充填されるイオン交換体は、イオ
ン交換樹脂、イオン交換繊維、不均質イオン交換体など
制限なく用いられる。また、脱イオンの程度や態様に応
じて陽イオン交換体もしくは陰イオン交換体のみ、また
は、それらを適宜混合して用いることができる。
【0010】図1には、脱塩室及び濃縮室がそれぞれ複
数形成されたものを示したが、各室の数はそれぞれ1個
であってもよい。ただし、工業的な規模での実施をする
場合には、製造効率の観点から、膜の配列は、陽極−
(CE膜−AE膜)n−陰極(ただし、nはCE膜とA
E膜の配列の繰返し数である。)で示したときに、nが
5〜200とするのが好適である。特に、各室を形成す
る為の切欠部を中央に有する室枠を介して前記した好適
なnの範囲となるように各膜を配列し、両端より締め付
ける、いわゆるフィルタープレス型の構造とするのが好
適である。また、電極室を形成する隔膜は、特に制限さ
れず、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜を適宜用い
ることができる。
【0011】前記イオン交換体は、この脱塩室の少なく
とも一室に充填すれば良いが、通常は、装置の脱イオン
性能を向上させる為に脱塩室全室に充填する。更に、濃
縮室や電極室における硬度成分の生成を抑制する為に、
前記イオン交換体を濃縮室や電極室にも適宜充填するこ
とができる。
【0012】なお、各室内には、流路を確保するための
スペーサーや液を均等配流するための配流板が設けられ
ており、これらスペーサーや配流板の形状については、
特に限定されない。
【0013】本発明におけるイオン交換膜とは、陽イオ
ン交換能又は陰イオン交換能を有する炭化水素系又はフ
ッ素系の樹脂膜を意味する。
【0014】陽イオン交換能及び陰イオン交換能はそれ
ぞれ陽イオン交換基及び陰イオン交換基の存在により発
現するが、これらイオン交換基としては、水溶液中で負
または正の電荷となりうる官能基なら特に制限されるも
のではない。具体的には、陽イオン交換基としては、ス
ルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基等が挙げら
れ、一般的に、強酸性基であるスルホン酸基が好適に用
いられる。また、陰イオン交換基としては、1〜3級ア
ミノ基、第4級アンモニウム塩基、ピリジル基、イミダ
ゾール基、第4級ピリジニウム塩基等が挙げられ、一般
的に、強塩基性基である4級アンモニウム基が好適に用
いられる。
【0015】本発明に用いるイオン交換膜の基材の材質
としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンな
どやそれらの共重合物或いはそれらポリマーのブレンド
物等が例示されるポリオレフィンを使用することが必須
である。
【0016】その形態は、織布、不織布、網、多孔質膜
シートあるいはそれらの多孔性物が何ら制限なく用いら
れる。特に、ポリエチレンやポリプロピレン基材は好適
に用いられる。これらの基材の厚さは、特に制限される
ものではないが、10〜500μmの範囲が好適であ
る。また、ポリオレフィン基材の織布の場合、カレンダ
ー加工を施し、縦糸と横糸の交点部分を圧縮することに
より基材表面の平滑性を向上させたり、予め該基材に熱
処理を施すことにより、加熱重合工程における寸法変化
を抑制するなどの処理を施しても良い。さらに、コロナ
放電処理、クロロスルホン酸処理等の従来公知ののポリ
オレフィン基材の表面処理方法は、基材とイオン交換樹
脂成分との親和性を向上させる手段として推奨される。
【0017】ポリオレフィン基材に付着重合させる単量
体は、イオン交換基の導入に適した官能基、またはイオ
ン交換基に変換し得る官能基を有する重合可能な単量体
であればよく、具体的にはクロロメチルスチレンやスチ
レンなどが挙げられる。
【0018】当該単量体を重合させる場合、実用的な機
械的強度や電気化学的特性を具備したイオン交換膜を調
整する目的で架橋材を使用する。該架橋材としては、m
−、P−、O−ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、
ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、トリビニルベ
ンゼン類、ジビニルナフタリン、トリビニルナフタリ
ン、ジアリルアミン、トリアリルアミン、ジビニルピリ
ジン類等のポリビニル化合物が用いられる。
【0019】架橋材の含有割合は、イオン交換可能な架
橋構造体を形成する単量体及び架橋材の総量に対して1
0モル%以上、特に10〜30モル%が好ましい。架橋
材が、これより大きいとイオン交換膜の電気抵抗が増大
し、その結果、装置の電力消費量が高くなって効率的な
脱イオンを達成できにくい。また、これより小さい場
合、イオン交換膜中に存在する重合未反応物やイオン交
換基導入工程においてイオン交換基が導入された単量体
やオリゴマーなどの不純物が膜外へ出て行き易く、被処
理液の純度を低下させる傾向にある。
【0020】ポリオレフィン基材に付着させる混合液に
適度な粘性を付与し膜調製を容易にしたり、イオン交換
膜における柔軟性などの機械的特性や電気化学的性質、
更に使用時の耐久性を向上させる目的で添加材が使用さ
れる。本発明においては、該添加材として不飽和結合を
主骨格に含まない熱可塑性エラストマーを用いることが
極めて重要である。
【0021】該熱可塑性エラストマーとしては、例え
ば、脂肪族炭化水素系単量体から導かれる特定の単量単
位とスチレン系単量体やアクリロニトリル系単量体との
共重合体を水素添加して得た樹脂などが挙げられる。こ
のように、不飽和結合を有する共重合体に水素添加処理
を施す場合、得られる共重合体は飽和結合が支配的に存
在する限り若干の不飽和結合が残存していても良い。通
常、こうした残存する不飽和結合の割合は、水素添加処
理を行なう前の全不飽和結合に対して30%以内、特に
10%以内とするのが本発明の効果を最大限に発揮する
為に好適である。
【0022】共重合体の形態としては、いわゆるA−B
型のジブロックタイプ、A−B−A型のトリブロックタ
イプ、またはランダムタイプなど如何なるものであって
も良い。また、共重合体の分子量は、特に制限されるも
のではないが、通常、1,000〜1,000,000
好ましくは50,000から500,000の範囲とす
るのが好適である。
【0023】更に、ポリフェニレン、ポリフェニレンオ
キサイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリーエーテルイミドなどの芳香族縮合系高分子お
よびそれらを主骨格とした誘導体やこれら相互の共重合
体ならびにブレンド物なども好ましい。特に好ましく用
いられる芳香族縮合系高分子は、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリエーテルイミドなどであり、分子
量は特に制限されず500〜10万の広い範囲から採用
することができる。
【0024】重合開始剤は、従来公知の重合開始剤が特
に制限されることなく使用され、用いるイオン交換膜の
成形条件にあわせて適宜選択すれば良い。また、重合発
熱を抑制する為に、α−メチルスチレンタダイマーなど
の連鎖移動剤も適宜添加してもよい。
【0025】更に、イオン交換膜中には、架橋構造体を
形成するに必要な成分以外に、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート、リン酸トリブチル、スチレンオキ
サイドあるいは脂肪族酸や芳香族酸のアルコールエステ
ルなどの可塑剤、さらには、単量体を希釈する為の溶媒
などを適宜添加することもできる。
【0026】本発明におけるイオン交換膜の製法につい
て以下説明する。前述した各成分を適宜含む混合物を前
記のポリオレフィン基材に付着させた後、重合して膜状
高分子物とする。付着の方法は、一般に塗布又は該混合
物に浸漬すればよく、場合によっては、基材に一部また
は完全に該混合物を含浸させるとよい。得られた膜状高
分子物をベース膜として、これを従来公知のスルホン
化、クロルスルホン化、クロロメチル化、ホスホクロラ
イド化およびアミノ化、第4級アンモニウム塩基化、第
4級ピリジニウム塩基化、ホスホニウム化、加水分解な
どをベース膜中の官能基に応じて適宜行なうことにより
陽イオン交換膜または陰イオン交換膜とすることができ
る。
【0027】
【発明の効果】本発明のイオン交換膜は、極めて優れた
化学的安定性を有する為、イオン交換膜と水素イオンま
たは水酸化物イオンとが常に接する環境を与える電気再
生式脱イオン装置に供した場合、長期間にわたり安定し
た脱イオン性能を維持することが可能となる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を更に詳細に説明するため実施
例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0029】実施例1 クロロメチルスチレン30重量部、スチレン30重量
部、工業用ジビニルベンゼン(57%品)20重量部
(全単量体とジビニルベンゼンの総量に対して15モル
%)、過酸化ベンゾイル5重量部、およびスチレンオキ
サイド3重量部に、スチレンの含有量が30重量部で重
量平均分子量が200,000であり、水添率が98%
で水素添加されたスチレン−ブタジエン共重合体10重
量部が溶解したペースト状の混合物を得た。得られたペ
ースト状の混合物をカレンダー加工された高密度ポリエ
チレン製の1平方インチあたり目数が150のネットに
付着させ、ポリエステルフィルムを剥離材として両側を
被覆した後、0.4MPaの窒素加圧下、80℃で8時
間加熱重合して膜状物(ベース膜)を得た。次いで、ベ
ース膜を30重量%トリメチルアミン水溶液10重量
部、水50重量部、アセトン5重量部よりなるアミノ化
浴中、室温で5時間反応せしめ、陰イオン交換膜を得
た。一方、ベース膜を98%濃硫酸に60℃で6時間浸
漬させスルホン化し、陽イオン交換膜を得た。
【0030】得られた陽イオン交換膜及び陰イオン交換
膜を実験用脱イオン装置(トクヤマ社製の電気透析装置
TS2型)に配置し、脱塩室にイオン交換体としてカチ
オン交換樹脂(商品名:ダイヤイオンSK1B)とOH
型アニオン交換樹脂(商品名:ダイヤイオンSA10
A)を1:1重量比で混合したものを充填した。この脱
イオン装置を用いて食塩を溶解した合成原水(電気伝導
度480μS/cm)を5L/hrで脱塩室に供給し、
1Aを通電したところ、脱イオンされた約50μS/c
mの水が1年間安定して得られた。運転終了後、透析装
置からイオン交換膜をとりだし観察した結果、変色もな
く初期の機械的性質や電気化学的性質を維持していた。
【0031】比較例1 実施例1において基材にポリ塩化ビニル製の厚さが11
0μmである織布(商品名:TV−7012、帝人製)
を用いた以外は同じ操作を行いイオン交換膜を調製し
た。このイオン交換膜を実施例1の実験用透析装置に装
着し、同様の条件で合成原水を処理したところ、運転初
期は約50μS/cmの脱イオン水が得られたものの、
処理水の電気伝導度は経時的に上昇し、1年後には約2
10μS/cmとなった。また、1年間運転後の陰イオ
ン交換膜は赤褐色に変色していた。
【0032】比較例2 実施例1において、水素添加していないスチレン含量が
29重量%で重量平均分子量が200,000のスチレ
ン−ブタジエンゴム(商品名:JSR−SL557、J
SR製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてイ
オン交換膜を調製した。このイオン交換膜を実施例1の
実験用透析装置に装着し、同様の条件で合成原水を処理
したところ、運転初期は、約50μS/cmの脱イオン
水が得られたものの、処理水の電気伝導度は経時的に上
昇し、1年後には約140μS/cmとなった。また、
1年間運転後のアニオン交換膜は赤褐色に変色した。
【0033】実施例 2 実施例1においてペースト状混合物の成分のうち工業用
ジビニルベンゼン量を10重量部(全単量体とジビニル
ベンゼンの総量に対して8モル%)とした以外は、実施
例1と同様にしてイオン交換膜を調製した。このイオン
交換膜を実施例1の実験用透析装置に装着し、同様の条
件で合成原水を処理したところ、運転初期における処理
水の電気伝導度は、約120μS/cmであり、実施例
1に比べて脱イオン性能が若干低下した。しかし、膜の
劣化に起因する処理水の電気伝導度の経時的上昇は認め
られなかった。1年間運転後の、アニオン膜の変色は見
られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本図は、本発明の代表的な電気再生式脱イオ
ン装置の模式図である。
【符号の説明】
C:濃縮室 D:脱塩室 CE:陽イオン交換膜 AE:陰イオン交換膜 10:電気再生式脱イオン装置 11:陽極室 12:陰極室 13:原料水供給路 14:調整液供給路 15:脱イオン水排出路 16:濃縮液排出路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/22 CES C08L 23:00 // C08L 23:00 C02F 1/46 103 Fターム(参考) 4D006 GA17 HA47 JA04A JA30A JA41A JA42A JA43A JA44A MA03 MA13 MA14 MB07 MC22 MC22X MC23 MC23X MC24 MC24X MC26 MC26X MC73 MC74 MC74X MC75 MC77 MC78 MC78X NA44 NA54 PA01 PB02 PC03 4D025 AA01 BA14 BA27 BA28 BB01 BB15 DA06 4D061 DA01 DB13 EA09 EB01 EB04 EB13 FA08 FA09 4F071 AA14 AA77 AA78 AE02 AE06 AH12 FB01 FB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極、陽極、電極室、並びに陽イオン交
    換膜と陰イオン交換膜とから構成される脱塩室と濃縮室
    を有し、当該脱塩室の少なくとも一室にイオン交換体が
    充填されてなる電気再生式脱イオン装置において、当該
    イオン交換膜として、ポリオレフィンからなる基材に、
    イオン交換基の導入に適した官能基またはイオン交換基
    を有する単量体、架橋材、重合開始剤及び不飽和結合を
    主骨格に含まない熱可塑性エラストマーを含有してなる
    混合物を付着させて成型重合し、必要に応じてイオン交
    換基を導入することにより得られるイオン交換膜を用い
    ることを特徴とする電気再生式脱イオン装置。
  2. 【請求項2】 架橋材の含有割合が、イオン交換可能な
    架橋構造体を形成する単量体及び架橋材の総量に対して
    10モル%以上であることを特徴とする請求項1に記載
    の電気再生式脱イオン装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314594A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Asahi Rubber:Kk 高分子多孔質陽イオン交換体及びその製造方法
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