JP2003163603A - ノイズキャンセル装置 - Google Patents

ノイズキャンセル装置

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JP2003163603A JP2001358091A JP2001358091A JP2003163603A JP 2003163603 A JP2003163603 A JP 2003163603A JP 2001358091 A JP2001358091 A JP 2001358091A JP 2001358091 A JP2001358091 A JP 2001358091A JP 2003163603 A JP2003163603 A JP 2003163603A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定信号に乗った複数の周期性ノイズを、そ
の測定信号を遅延させることなく確実に除去できるよう
にする。 【解決手段】 第1のノイズ周波数検出部1は、測定信
号をFFT処理して複数の周期性ノイズ信号の周波数を
第1の検出周波数として検出する。ノイズ信号解析部5
は、それら複数の第1の検出周波数毎に測定信号との相
互相関関数を求め、これら複数の相互相関関数に基づ
き、相互相関関数の得られた時点以降について測定信号
に乗っている複数の周期性ノイズ信号の振幅及び位相を
演算する。キャンセル信号作成部7は、各周期性ノイズ
信号に対応する複数の第1の検出周波数、振幅及び位相
から合成キャンセル信号を作成する。信号キャンセル部
3は、それら測定信号と合成キャンセル信号を演算して
それら複数の周期性ノイズ信号をキャンセルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノイズキャンセル装
置に係り、例えば射出成形機、押出成形機、乾燥炉、半
導体製造装置などの機械、装置から出力される温度、流
量、圧力などの測定信号に含まれる互いに周期の異なる
複数の周期性ノイズをキャンセルするノイズキャンセル
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形機、押出成形機、乾燥炉、半導
体製造装置などの機械、装置は、商用交流電源で動作し
たり、その設置環境内に別の機器が配置されることが多
い。
【0003】そのため、それら機械、装置から得られる
測定信号としてのアナログ信号には50Hzや60Hz
の商用交流電圧がノーマルモードノイズとして測定値に
混入し、測定値が商用交流電圧によって変動する心配が
あった。
【0004】さらに、50Hzや60Hzといった商用
交流電圧以外にも種々の周期性ノイズが測定値に混入す
る心配もあった。
【0005】そして、従来、商用交流電圧などの周期性
ノイズを除去する手法として、商用交流電圧周波数を減
衰させるローパスフィルタ及びバンドエリミネーション
フィルタ(帯域阻止フィルタ)などの各種フィルタや、
商用交流電圧の複数周期を順次平均化して周期性ノイズ
の影響をキャンセルする移動平均処理が採用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、それら
ローパスフィルタやバンドエリミネーションフィルタを
用いてフィルタ処理を行ったり、移動平均処理を行う
と、フィルタの持つ周波数特性によって本来の測定信号
に遅れが生じ、その後に続く処理、例えば設定値との偏
差をPID演算して操作量を得る処理が遅れるなど、応
答性に好ましくない影響を及ぼし易い難点がある。
【0007】また、それら各種フィルタ処理や移動平均
処理では、キャンセルするノイズ信号の周波数が既知で
あることが前提であり、周波数が分からない周期性ノイ
ズや周期性ノイズの周波数が変動したり、それら周期性
ノイズが複数混入した場合、それをキャンセルし難い欠
点がある。
【0008】本発明はそのような従来の欠点を解決する
ためになされたもので、測定信号を遅延させることなく
商用交流電圧などの周期の異なる複数の周期性ノイズを
キャンセルできるうえ、各々の周期性ノイズの周波数が
分からなくとも又は変動してもキャンセル可能なノイズ
キャンセル装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのような課題を解決す
るために本発明に係るノイズキャンセル装置は、測定信
号をFFT処理して互いに周期の異なる複数の周期性ノ
イズ信号の周波数を第1の周波数として複数検出する第
1のノイズ周波数検出部と、それらの第1の検出周波数
と測定信号とを解析し、それら各々の第1の検出周波数
と測定信号との間の相互相関関数を複数求めるととも
に、各々の相互相関関数に基づき、各相互相関関数の得
られた時点以降について各々の周期性ノイズ信号に係る
振幅及び位相を演算し、これら及びこれらに対応する第
1の検出周波数をノイズ信号情報として出力するノイズ
信号解析部と、そのノイズ信号情報からそれら複数の周
期性ノイズ信号をキャンセルするキャンセル信号を作成
するキャンセル信号作成部と、それら測定信号とキャン
セル信号を演算してそれら複数の周期性ノイズ信号をキ
ャンセルする信号キャンセル部とを有して構成されてい
る。
【0010】そして、本発明では、複数のそれら周期性
ノイズ信号をキャンセルする合成キャンセル信号を作成
するよう上記キャンセル信号作成部を形成し、その合成
キャンセル信号を用いて複数の周期性ノイズ信号をキャ
ンセルするよう上記信号キャンセル部を形成することも
可能である。
【0011】また、本発明は、複数のそれら相互相関関
数に基づき、これらに対応する各々ノイズ信号情報を求
めた時点における各々の周期性ノイズ信号の周波数を第
2の検出周波数として複数検出する第2のノイズ周波数
検出部を有し、各々の第2の検出周波数でこれらに対応
する各々のノイズ信号情報を再演算して出力するよう上
記ノイズ信号解析部を形成することが好ましい。
【0012】さらに、本発明は、複数の上記第1の検出
周波数とこれらに対応する各々の第2の検出周波数とを
比較し、その第2の検出周波数がこれらに対応する第1
の検出周波数に関する許容範囲内にあれば対応する第2
の検出周波数を、その許容範囲外にあれば対応する第1
の検出周波数を上記ノイズ信号解析部に出力する検出周
波数判定部を有することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明に係るノイズキャンセ
ル装置の実施の形態を示すブロック図である。
【0014】図1において、図示しない射出成形機、押
出成形機、乾燥炉、半導体製造装置などの機械、装置に
配置された熱電対や測温抵抗体から出力された測定信号
(図2参照)は、第1のノイズ周波数検出部1、信号キ
ャンセル部3及びノイズ信号解析部5に入力される。
【0015】なお、以下の説明では、便宜上、測定信号
に周期性ノイズとして1個の商用交流電圧(例えば50
Hz)に加えて周期の異なる別の1個のノイズ信号、す
なわち2個の周期性ノイズ信号が含まれているとして説
明する。
【0016】第1のノイズ周波数検出部1は、測定信号
をFFT(Fast Fourier Transform)処理することによ
り測定信号を周波数領域のデータに変換し、得られた周
波数成分の線スペクトルにより、商用電源周波数の近傍
の周波数で突出して大きくなっている複数の線スペクト
ル周波数を商用交流電圧ノイズをはじめとする複数の周
期性ノイズとして検出し、数秒毎例えば4秒毎に、当該
第1の検出周波数としての2個のcos波信号を出力す
るもので、ノイズ信号解析部5に接続されている。
【0017】第1のノイズ周波数検出部1は、cos波
信号に代えてsin波信号を第1の検出周波数として出
力することも可能である。
【0018】第1のノイズ周波数検出部1については、
測定信号をFFT処理する場合、FFT処理で求められ
るすべての周波数領域について解析することも、予測で
きる周期性ノイズの周波数を考慮した領域などを処理範
囲に設定して周波数を検出することも可能である一方、
本来の測定信号の変動として考え難い周波数領域を処理
範囲として設定しないようにすることも可能である。
【0019】ノイズ信号解析部5は、第1のノイズ周波
数検出部1で検出された周期性ノイズ信号の周波数に関
する2個のcos波信号及び上記測定信号を入力し、そ
れら個々のcos波信号と測定信号との間の個々の相互
相関関数を各周期性ノイズ信号毎に求めるものであり
(図2参照)、キャンセル信号作成部7及び第2のノイ
ズ周波数検出部9に接続されている。
【0020】ディジタル信号処理の分野では、相互相関
関数は、2つの信号(次式のx(n)、y(n))の類
似度を数値として示す関数で、次式のようなkの関数と
して定義されている。
【0021】
【数1】
【0022】この式のx(n)を上述したcos波とし
て、y(n+k)を上述した測定信号として求めた相互
相関関数は、その測定信号に含まれるcos波もしくは
そのcos波前後の周波数の周期信号として求められ、
その波形からその測定信号に含まれる周波数、振幅およ
び位相を求めることが可能となる。
【0023】つまり、ノイズ信号解析部5は、2個のノ
イズ信号に対応した2個の相互相関関数に基づき対応す
る各ノイズ信号の振幅と位相を求め、この時点以降の各
々のノイズ信号の周波数、振幅及び位相をノイズ信号情
報1、2として出力するものである。
【0024】すなわち、ノイズ信号解析部5は、2個の
相互相関関数の得られた時点以降について、各周期性ノ
イズ信号の振幅及び位相を予測し、第1のノイズ周波数
検出部1で検出された2個の第1の検出周波数とともに
キャンセル信号作成部7へノイズ信号情報1、2として
出力する機能を有している。
【0025】また、ノイズ信号解析部5は、求められた
2個の相互相関関数を第2のノイズ周波数検出部9へ出
力する機能も有している。
【0026】第2のノイズ周波数検出部9は、ノイズ信
号解析部5で求めた2個の相互相関関数を入力し、それ
ら各々の相互相関関数に基づき、各相互相関関数を求め
た時点におけるそれら各々に対応する周期性ノイズ信号
の周波数(cos波信号又はsin波信号)を第2の検
出周波数として、例えば数百m秒毎に再検出するもので
あり、ノイズ信号解析部5に接続されている。
【0027】各相互相関関数から検出された対応する2
個の第2の検出周波数は、各相互相関関数を求めた時点
毎の実際の測定信号に含まれる周波数であり、第1のノ
イズ周波数検出部1からの各第1の検出周波数よりも誤
差が少なく変動にも追随している。
【0028】そして、ノイズ信号解析部5は、上述した
機能に加えて、第2のノイズ周波数検出部9から対応す
る2個の第2の検出周波数が入力されると、それらの第
2の検出周波数に基づき2個の相互相関関数を再演算し
て求めるとともに、これらの相互相関関数に基づき対応
する2個のノイズ信号の振幅と位相を再演算し、それら
振幅、位相及び第2の検出周波数をノイズ信号情報1、
2として出力する機能を有している。
【0029】そのため、第1のノイズ周波数検出部1に
て周波数を検出した後に次の周波数を検出するまでの
間、測定信号中に乗った各周期性ノイズ信号の周波数が
多少変動しても、キャンセル信号の元になるノイズ信号
情報1、2中の周波数の修正が可能となっている。
【0030】キャンセル信号作成部7は、図3に示すよ
うに、それらのノイズ信号情報1、2に基づき、測定信
号に乗っているノイズ信号と周波数及び振幅が同じで逆
位相のそれら各々のノイズ信号に対応する2個のキャン
セル信号1、2を作成するとともに、それらを合成した
合成キャンセル信号を作成するものであり、信号キャン
セル部3に接続されている。
【0031】信号キャンセル部3は、図4に示すよう
に、測定信号にキャンセル信号作成部7からの合成キャ
ンセル信号を加算する機能を有し、測定信号から2個の
周期性ノイズ信号をキャンセルした測定信号(出力信
号)を出力するものであり、例えば図示しない制御装置
の測定信号入力部に接続されている。
【0032】上述した図1の各ブロックは、一般に、検
出機能、解析機能又は演算制御機能などを処理するCP
Uなどや、このCPUなどの動作プログラムを格納した
ROM、それら検出機能、解析機能又は演算処理の過程
で一次的にデータを格納するRAM、及び入出力インタ
フェースI/Oなどで構成される。以下の構成でも同様
である。
【0033】次に、上述した本発明のノイズキャンセル
装置の動作を簡単に説明する。商用交流電圧ノイズと別
の周期性ノイズが1個ずつ含まれた測定信号が第1のノ
イズ信号周波数検出部1に加えられると、その測定信号
がFFT処理されて2個の周期性ノイズ信号の周波数が
検出され、2個の第1の検出周波数がノイズ信号解析部
5へ出力される。
【0034】ノイズ信号解析部5では、図2に示すよう
に、測定信号及び各々の第1の検出周波数の相互相関関
数を各々求め、対応する2個の相互相関関数に基づきそ
れら各々のノイズ信号の振幅及び位相を演算し、2個の
第1の検出周波数とともにそれら各々の振幅及び位相を
ノイズ信号情報1、2としてキャンセル信号作成部7へ
出力する一方、第2のノイズ周波数検出部9へそれら2
個の相互相関関数を出力する。
【0035】第2のノイズ周波数検出部9では、各々の
相互相関関数に基づきノイズ信号の相互相関関数を求め
た時点における対応する2個の第2の検出周波数を検出
し、これらの第2の検出周波数をノイズ信号解析部5へ
出力する。
【0036】ノイズ信号解析部5では、第2のノイズ周
波数検出部9から2個の第2の検出周波数が入力される
と、それら各々の第2の検出周波数に基づき対応する相
互相関関数を求めて振幅と位相を再演算し、これら第2
の検出周波数と再演算した振幅及び位相をノイズ信号情
報1、2としてキャンセル信号作成部7へ出力する。
【0037】キャンセル信号作成部7では、図3に示す
ように、測定信号に乗っている2個のノイズ信号と周波
数及び振幅が同じで逆位相の各キャンセル信号1、2を
作成するとともに、これらを合成した合成キャンセル信
号を作成し、信号キャンセル部3では、図4に示すよう
に、測定信号にその合成キャンセル信号を加算し、2個
のノイズ信号をキャンセルして出力する。
【0038】このように本発明に係るノイズキャンセル
装置は、第1のノイズ周波数検出部1にて測定信号をF
FT処理して商用交流電圧ノイズ信号を含む2個のノイ
ズ信号に関する2個の第1の検出周波数を検出し、ノイ
ズ信号解析部5にてそれら第1の検出周波数と測定信号
との相互相関関数を各々求め、これらの相互相関関数に
基づき、これらの相互相関関数を求めた時点以降につい
て、測定信号に乗っているノイズ信号の振幅及び位相を
求め、これら及び第1の検出周波数をノイズ信号情報
1、2として出力し、キャンセル信号作成部7ではそれ
らのノイズ信号情報1、2から周期性ノイズ信号をキャ
ンセルする合成キャンセル信号を作成し、信号キャンセ
ル部3にてそれら測定信号と合成キャンセル信号を演算
し、その商用交流電圧ノイズ信号を含むノイズ信号をキ
ャンセルするよう構成した。
【0039】そのため、本発明では、測定信号に乗って
いる商用交流電圧を含む周期性ノイズ信号の振幅及び位
相を演算してキャンセルするから、商用交流電圧を含む
複数の周期性ノイズを確実に除去できるし、測定信号を
遅延させることがない。
【0040】しかも、商用交流電圧を含む周期性ノイズ
信号の周波数、振幅及び位相を自動的に検出予測して合
成キャンセル信号を作成できるから、商用交流電圧や周
期性ノイズ信号の周波数が分からなくとも除去可能とな
る。
【0041】さらに、第2のノイズ周波数検出部9に
て、それら相互相関関数に基づき、この相互相関関数を
求めた時点における各々のノイズ信号の周波数を第2の
検出周波数として再検出し、ノイズ信号解析部5ではそ
れらの第2の検出周波数によって対応する2個の相互相
関関数を求めるとともにノイズ信号の振幅及び位相を再
計算し、ノイズ信号情報1、2としてキャンセル信号作
成部7へ出力するから、ノイズ信号の周波数が多少変動
しても、合成キャンセル信号がそれに速やかに追随し、
確実にキャンセル可能となる。
【0042】第1のノイズ周波数検出部1からの2個の
第1の検出周波数にはFFT処理時の分解能誤差が含ま
れる可能性があり、第2のノイズ周波数検出部9からの
より正確な対応する2個の第2の検出周波数を用いるこ
とにより、正確かつ確実なノイズキャンセルが可能であ
る。
【0043】上述した構成においては、CPUの演算速
度などに起因し、第1の検出周波数により相互相関関数
を求めた時点でノイズ信号情報を第2のノイズ周波数検
出部9からの第2の検出周波数によって再計算する時間
がない場合などがあり、初回のノイズキャンセル動作は
第1の周波数検出部1からの第1の検出周波数に基づい
て行い、2回目以降のノイズキャンセル動作は第2のノ
イズ周波数検出部9からの第2の検出周波数を用いるこ
とも可能である。
【0044】このような使用形態は、周期性ノイズの周
波数などが急激に変化しない場合や、装置自体が第2の
検出周波数を2回目以降に用いるシーケンス構成である
場合であり、第2の検出周波数を次回のノイズ信号情報
に用いても周波数の誤差が少ないと考えられるケースに
適用される。
【0045】上述した実施の形態は、キャンセル信号作
成部7が、2個の周期性ノイズ信号毎にキャンセル信号
を作成するとともに、これらを合成した1個の合成キャ
ンセル信号を作成して信号キャンセル部3へ加えてキャ
ンセルする構成であったが、各周期性ノイズ信号に対応
したキャンセル信号を合成せずにそのまま信号キャンセ
ル部へ加えてキャンセルする構成も可能であり、信号キ
ャンセル部3はそれら合成前のキャンセル信号によって
測定信号を順次キャンセルするよう形成すればよい。
【0046】次に、図5を参照して本発明に係るノイズ
キャンセル装置の他の実施の形態を説明する。
【0047】図5に示す構成は、図1の構成と比較する
と、検出周波数判定部11を有し、第1のノイズ周波数
検出部1及び第2のノイズ周波数検出部9の出力側が検
出周波数判定部11のみに接続されており、他の構成は
図1と同様である。
【0048】検出周波数判定部11は、第1のノイズ周
波数検出部1と第2のノイズ周波数検出部9で検出され
た2個の第1の検出周波数及びこれらに対応する2個の
第2の検出周波数のいずれを出力するかを各々の検出周
波数毎に判定するものであり、ノイズ信号解析部5に接
続されている。
【0049】検出周波数判定部11は、第1のノイズ周
波数検出部1から2個の第1の検出周波数が出力される
毎に、その時点でそれらの第1の検出周波数がすでに検
出されている各々の第2の検出周波数に近い場合、例え
ば各第2の検出周波数が第1のノイズ周波数検出部1に
おける周波数分解能の範囲内である場合には、それらの
第2の検出周波数をノイズ信号解析部5に選択的に出力
して第1の検出周波数を出力せず、逆に、その第2の検
出周波数が第1の検出周波数の周波数分解能の範囲を超
えている場合には、第1のノイズ周波数検出部1からの
それらの第1の検出周波数を出力する機能を有してい
る。
【0050】換言すれば、検出周波数判定部11は、第
1のノイズ周波数検出部1から2個の第1の検出周波数
が出力される都度、この時点においてこれとすでに検出
されている対応する各々の第2の検出周波数とを比較
し、各々第2の検出周波数が第1の検出周波数に対する
許容範囲内にあれば、それらの第2の検出周波数を各第
1の検出周波数と同一と判定して第2の検出周波数の方
を、その許容範囲外にあれば、それらの第2の検出周波
数が各第1の検出周波数と異なっていると判定してそれ
らの第1の検出周波数の方を上記ノイズ信号解析部に選
択的に出力する機能を有している。
【0051】選択条件であるその許容範囲としては、第
1のノイズ周波数検出部1における周波数検出分解能の
誤差範囲内とする以外に、第2の周波数を第1の周波数
と同一と判定する任意の許容範囲を設定する方法なども
可能である。
【0052】そして、図5に示す構成では、測定信号が
入力されると、第1及び第2のノイズ周波数検出部1、
9が2個の第1及び第2の検出周波数を検出周波数判定
部11へ出力し、検出周波数判定部11が、2個の第1
の検出周波数の入力時点において、これらとすでに検出
されている各第2の検出周波数とを比較し、各々第2の
検出周波数がこれらに対応する第1の検出周波数と同一
であると判定すると第2の検出周波数を、周波数が異な
ると判定すると第1の検出周波数をノイズ信号解析部5
へ出力する。
【0053】ノイズ信号解析部5は、検出周波数判定部
11からの2個の第1又は第2の検出周波数及び測定信
号を解析してそれらの間の各々の相互相関関数を求め、
これらの相互相関関数に基づき対応する2個のノイズ信
号の振幅及び位相を演算し、2個の第1又は第2の検出
周波数とともにそれら振幅及び位相をノイズ信号情報
1、2としてキャンセル信号作成部7へ出力する。
【0054】第2のノイズ周波数検出部9及びキャンセ
ル信号作成部7の動作は、図1の構成と同様である。
【0055】このような図5に示す構成では、検出周波
数判定部11が、第1のノイズ周波数検出部1で検出さ
れた2個の周波数と、すでに検出されている対応する第
2の検出周波数を比較判定し、各々同一の周波数と判定
されれば、第2の検出周波数より誤差の大きい第1の検
出周波数をノイズ信号解析部5へ出力しないため、測定
信号からノイズ信号を常に確実かつ正確にキャンセルで
きる。
【0056】すなわち、検出周波数判定部11を設ける
ことにより、第2のノイズ周波数検出部9が正確な周波
数を検出している状態で、第1のノイズ周波数検出部1
が検出した誤差を含む周波数をノイズ信号解析部5で使
用することを防ぐことができる。
【0057】他方、各々のノイズ信号について急激な周
波数変動が発生し、第2のノイズ周波数検出部9で検出
できないほどノイズ信号の周波数がずれた場合、第1の
ノイズ周波数検出部1からの第1の検出周波数をノイズ
信号解析部5へ出力することが可能となり、図1の構成
で説明したように、測定信号からノイズ信号をキャンセ
ル可能である。
【0058】そして、本発明では、キャンセルする周期
性ノイズ信号は2個に限定されず、2個以上複数の周期
性ノイズ信号のキャンセルが可能であり、第1のノイズ
周波数検出部1について、例えば検出レベルの大きな順
に周期性ノイズの周波数を検出するよう形成したり、あ
るレベルの振幅より大きな振幅の周期性ノイズの周波数
を検出するよう形成したり、周期性ノイズの数を限定し
て周波数を検出するよう形成することが可能である。
【0059】ノイズ信号解析部5,キャンセル信号作成
部7、第2のノイズ周波数検出部9及び検出周波数判定
部11は、除去する周期性ノイズの数に合わせて形成す
れば良い。
【0060】さらに、上述した信号キャンセル部3は加
算機能を有するものであったが、減算機能を有するよう
形成可能であり、測定信号に含まれる商用交流電圧ノイ
ズ信号と同位相の信号をキャンセル信号として減算する
よう形成すれば良い。
【0061】さらにまた、上述した実施の形態では、周
期性ノイズ信号として商用交流電圧ノイズ信号をキャン
セルする例を説明したが、本発明ではこれ以外に各種の
周期性ノイズ信号の除去に応用可能である。
【0062】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のノイズキ
ャンセル装置によれば、測定信号を遅延させることなく
商用交流電圧ノイズ信号などの複数の周期性ノイズを除
去できるうえ、各々の周期性ノイズの周波数が分からな
くとも、それらの周期性ノイズを確実に除去できる。ま
た、複数のノイズ信号の各相互相関関数を求めた時点に
おけるそれらのノイズ信号に対応する周波数を再検出す
る第2のノイズ周波数検出部を設け、ノイズ信号解析部
においてそれらの第2の検出周波数でノイズ信号の周波
数を再演算する構成では、第1の検出周波数に基づいた
複数の第2の検出周波数を使用することにより、より正
確な周波数で各々のノイズ除去が可能となるとともに、
それらの周期性ノイズ信号の周波数が変動しても速やか
に追随してキャンセル可能となる利点がある。さらに、
第1のノイズ周波数検出部1が複数の第1の検出周波数
を出力した時点において、それら各々の第1の検出周波
数とこれらに対応する第2の検出周波数とを比較し、各
々の第2の検出周波数が第1の検出周波数に対する許容
範囲内にあれば各々の第2の検出周波数を、その許容範
囲外にあれば各々の第1の検出周波数を上記ノイズ信号
解析部に出力する検出周波数判定部を有する構成では、
検出された周波数の誤差を大きくすることがなく、より
正確なノイズキャンセル動作がなされるし、第2のノイ
ズ周波数検出部9が対応できないほど速く周波数変動が
起こった場合でも、同様に確実なノイズキンセル動作を
確保できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノイズキャンセル装置の実施の形
態を示すブロック図である。
【図2】図1のノイズキャンセル装置の動作を説明する
波形図である。
【図3】図1のノイズキャンセル装置の動作を説明する
波形図である。
【図4】図1のノイズキャンセル装置の動作を説明する
波形図である。
【図5】本発明に係るノイズキャンセル装置の他の実施
の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 第1のノイズ周波数検出部 3 信号キャンセル部 5 ノイズ信号解析部 7 キャンセル信号作成部 9 第2のノイズ周波数検出部 11 検出周波数判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小場 昭範 東京都大田区久が原5丁目16番6号 理化 工業株式会社内 Fターム(参考) 5K052 AA03 DD01 EE38 FF31 GG19 GG57

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定信号をFFT処理して互いに周期の
    異なる複数の周期性ノイズ信号の周波数を第1の周波数
    として複数検出する第1のノイズ周波数検出部と、 複数の前記第1の検出周波数と前記測定信号とを解析
    し、個々の前記第1の検出周波数と測定信号との間の相
    互相関関数を複数求めるとともに、各々の相互相関関数
    に基づき、各相互相関関数の得られた時点以降について
    各々の前記周期性ノイズ信号に係る振幅及び位相を演算
    し、これら及びこれらに対応する前記第1の検出周波数
    をノイズ信号情報として出力するノイズ信号解析部と、 前記ノイズ信号情報から複数の前記周期性ノイズ信号を
    キャンセルするキャンセル信号を作成するキャンセル信
    号作成部と、 前記測定信号と前記キャンセル信号を演算して複数の前
    記周期性ノイズ信号をキャンセルする信号キャンセル部
    と、 を具備することを特徴とするノイズキャンセル装置。
  2. 【請求項2】 前記キャンセル信号作成部は、複数の前
    記周期性ノイズ信号をキャンセルする合成キャンセル信
    号を作成し、前記信号キャンセル部は、前記合成キャン
    セル信号を用いてキャンセルするよう形成された請求項
    1記載のノイズキャンセル装置。
  3. 【請求項3】 複数の前記相互相関関数に基づき、対応
    する各々の前記ノイズ信号情報を求めた時点における各
    々の前記周期性ノイズ信号の周波数を第2の検出周波数
    として複数検出する第2のノイズ周波数検出部を有し、
    前記ノイズ信号解析部は、各々の前記第2の検出周波数
    でこれらに対応する各々の前記ノイズ信号情報を再演算
    して出力するものである請求項1又は2記載のノイズキ
    ャンセル装置。
  4. 【請求項4】 複数の前記第1の検出周波数とこれらに
    対応する各々の第2の検出周波数とを比較し、各々の前
    記第2の検出周波数がこれらに対応する前記第1の検出
    周波数に関する許容範囲内にあれば対応する前記第2の
    検出周波数を、前記許容範囲外にあれば対応する前記第
    1の検出周波数を前記ノイズ信号解析部に出力する検出
    周波数判定部を有する請求項3記載のノイズキャンセル
    装置。
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