JPH07103788A - 信号弁別装置 - Google Patents

信号弁別装置

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JPH07103788A
JPH07103788A JP26812993A JP26812993A JPH07103788A JP H07103788 A JPH07103788 A JP H07103788A JP 26812993 A JP26812993 A JP 26812993A JP 26812993 A JP26812993 A JP 26812993A JP H07103788 A JPH07103788 A JP H07103788A
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Akihiko Tanno
晃彦 丹野
Katsutoshi Matsuoka
勝年 松岡
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 分析や評価の対象となる比較的小さい振幅の
測定信号に重畳された大きな振幅のノイズ信号を除去で
きる信号弁別装置を提供する。 【構成】 信号弁別回路は測定信号sに振幅の大きなノ
イズ信号nが重畳された入力信号iを周期的にサンプリ
ングしてA/D変換部によりディジタルデータD(I)
に変換する。演算制御部はディジタルデータD(I)と
第1閾値Eを比較し、ノイズ信号nが第1閾値Eを越え
て減衰期間τ2内のディジタルデータD(I)を値
「0」に置換する。また、第1閾値Eを越える1つ前の
ディジタルデータD(I)から遡ったディジタルデータ
D(I)と第2閾値eを比較し、第1閾値Eからディジ
タルデータD(I)が第2閾値eを下回る前まで遡るデ
ィジタルデータD(I)の値を「0」に置換すること
で、入力信号iからノイズ信号nを含む期間が除去され
ることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は信号弁別装置に関し、
より詳しくは振幅の小さい測定信号に重畳されている振
幅の大きなノイズ信号を除去する信号弁別装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、回転機械の異常診断において
回転機械の振動を分析、評価するためにその振動を計測
している途中に回転機械の内外で突発的に大きな振動が
発生し、計測中の振動と重なったりすることがあった。
あるいは、振動がセンサにより電気信号に変換され増幅
される過程でアクチュエータなどの周辺機器のオンオフ
に伴って大きなパルス状のノイズ信号が発生して測定信
号に重畳したりすることがあった。
【0003】回転機械または回転体の振動を分析し定量
的に評価しようとする場合、これらのノイズ信号は分析
を不正確なものとするおそれがあって好ましくない。こ
のような場合に、オシロスコープ等の波形観測手段を用
いて分析対象である信号を観測し、パルス状のノイズ信
号がないと確認できた区間の信号の分析結果だけを評価
に使うとか、ノイズ源と考えられる周辺機器の作動を一
時停止させるなど、特別な配慮を施していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなオシロスコープ等の波形観測手段を用いて観測した
り、周辺機器の作動を一時停止したりするといったノイ
ズ対策では分析、評価に時間がかかるばかりでなく、生
産を一時中止しなければならなかったりして不都合なこ
とが多かった。
【0005】そこで、本発明は分析や評価の対象となる
比較的小さい振幅の測定信号に重畳された大きな振幅の
ノイズ信号を除去できる信号弁別装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の信号弁別装置は、測定信号にノイズ信号が
重畳された入力信号を周期的にサンプリングするサンプ
リング手段と、このサンプリング手段によってサンプリ
ングされた入力信号の値をディジタルデータに変換する
アナログディジタル変換手段と、このアナログディジタ
ル変換手段によって変換されたディジタルデータを出力
する出力手段とを備えた信号弁別装置において、前記測
定信号と前記ノイズ信号の間の振幅値に第1閾値を設定
する第1閾値設定手段と、前記ノイズ信号の立ち上がり
の振幅値に第2閾値を設定する第2閾値設定手段と、前
記ノイズ信号が前記第1閾値を越えて減衰するまでの減
衰期間を設定する減衰期間設定手段と、前記ディジタル
データの値と第1閾値を比較する第1の比較手段と、こ
の第1の比較手段によって前記ディジタルデータの絶対
値が第1閾値を越えたと判断されたとき、前記減衰期間
設定手段によって設定された減衰期間内の前記ディジタ
ルデータを一定値に置換する第1の一定値置換手段と、
前記第1の比較手段によって前記ディジタルデータの絶
対値が第1閾値を越えたと判断された後に、前記第1閾
値を越える手前から遡る前記ディジタルデータと第2閾
値を比較する第2の比較手段と、この第2の比較手段に
よって前記第1閾値を越える手前から遡る前記ディジタ
ルデータの絶対値が前記第2閾値を下回ると判断された
とき、前記第1閾値から第2閾値を下回る前まで遡る前
記ディジタルデータの値を一定値に置換する第2の一定
値置換手段とを備える。
【0007】
【作用】本発明の信号弁別装置は、測定信号にノイズ信
号が重畳された入力信号をサンプリング手段により周期
的にサンプリングし、サンプリングされた入力信号の値
をアナログディジタル変換手段によりディジタルデータ
に変換し、変換されたディジタルデータを出力手段によ
り出力する際に、第1閾値設定手段により前記測定信号
と前記ノイズ信号の間の振幅値に第1閾値を設定し、第
2閾値設定手段により前記ノイズ信号の立ち上がりの振
幅値に第2閾値を設定し、減衰期間設定手段により前記
ノイズ信号が前記第1閾値を越えて減衰するまでの減衰
期間を設定し、第1の比較手段により前記ディジタルデ
ータの値と第1閾値を比較し、前記ディジタルデータの
絶対値が第1閾値を越えたと判断されたとき、第1の一
定値置換手段により前記減衰期間内の前記ディジタルデ
ータを一定値に置換し、前記ディジタルデータの絶対値
が第1閾値を越えたと判断された後に、第2の比較手段
により前記第1閾値を越える手前に遡る前記ディジタル
データと第2閾値を比較し、前記第1閾値を越える手前
に遡る前記ディジタルデータの絶対値が前記第2閾値を
下回ると判断されたとき、第2の一定値置換手段により
前記前記第1閾値から第2閾値を下回る前まで遡る前記
ディジタルデータの値を一定値に置換する。
【0008】
【実施例】つぎに、本発明の信号弁別装置の実施例を図
面に基づいて説明する。
【0009】[第1実施例]図1は第1実施例の入力信
号を示す波形図である。図2は第1実施例の信号弁別装
置の全体構成を示すブロック図である。信号弁別装置1
0は、分析の対象となる入力信号を端子15を介して入
力する信号処理部17、入力信号をアナログ信号からデ
ィジタル信号に変換するA/D変換部21、ディジタル
信号を演算処理する演算制御部24、A/D変換された
ディジタル信号を記憶する波形メモリ27、ディジタル
信号などを表示する表示部35、および使用者の操作に
より各種パラメータの設定を行なう操作部36を備えて
構成される。演算制御部24には各種パラメータとして
後述する閾値E、eなどが設定される記憶領域24aが
設けられている。
【0010】つぎに、上記各部の動作を端子15に入力
された入力信号iの信号処理に基づいて説明する。本実
施例では、回転機械の異常を診断するために振動センサ
(図示せず)から得られた信号を入力信号iとする。入
力信号iには、図1に示すように正負両極性に振動する
波形の測定信号sに対し、回転機械の内外において突発
的に発生したノイズ信号nが重畳されている。
【0011】信号処理部17は操作部36からの指令に
したがって端子15から入力信号iをサンプリング周波
数Fs(Hz)に応じた周期でサンプリングし、そのア
ナログ信号レベルを一定時間ホールドする。このホール
ドされている間にA/D変換部21はアナログ信号レベ
ルをディジタルデータD(I)に変換する。変換された
ディジタルデータD(I)は演算制御部24によって波
形メモリ27に順次記憶される。こうして波形メモリ2
7には入力信号iに対応するディジタル信号di(図1
参照)のディジタルデータD(I)が記憶されることに
なる。演算制御部24はこのディジタル信号di中に重
畳されているノイズ信号nの期間をカットしたディジタ
ル信号fを出力するが、その信号処理について以下に詳
述する。
【0012】図3は演算制御部24が実行する第1の信
号処理を示す制御図である。前述したように入力信号i
に対応するディジタル信号diは波形メモリ27に記憶
されている。ここで、波形メモリ27に記憶された個々
のディジタルデータD(I)の変数Iはサンプリング数
を示している。演算制御部24では、入力信号iの値の
絶対値がある正の値を越えるときに突発的なノイズ信号
nが発生したと判断し、さらにそれより低いある正の値
を越えるときはそのノイズ信号nの立ち上がり時である
と判断する。これらはそれぞれ第1閾値E、第2閾値e
として操作部36の操作により設定されて記憶領域24
aに記憶される(処理1)。入力信号iは正負両極性に
振動する信号波形なので、記憶された第1閾値E、第2
閾値eは正負の両極性に閾値+E、−E、閾値+e、−
eとして用いられる。この他に、ディジタル信号diの
全サンプリング数Nが記憶領域24aに記憶される。こ
こで、図1に示すように、ノイズ信号nが上限の閾値E
または下限の閾値−Eに達してから3回目の振動におい
て値「0」のアナログ信号レベルを横切るまでの減衰期
間をτ2とする。また、閾値eまたは閾値−eを越えて
から上限の閾値Eまたは下限の閾値−Eに達するまでの
立上り期間をτ1とする。したがって、立上り期間τ1+
減衰期間τ2 が突発的なノイズ信号nによって入力信号
iが影響を受ける期間である。この減衰期間τ2はノイ
ズ信号nの減衰特性によって決まり、本実施例において
は前述したように入力信号iが閾値+Eまたは−Eを越
えてから3回目の振動のときにアナログ信号レベルの値
「0」を横切るまでの期間に設定されている。したがっ
て、減衰期間内のサンプリング回数kは次式(10A)
に示すようにサンプリング周波数Fs(Hz)と減衰期
間τ2の積で与えられ、この値も記憶領域24aに記憶
される。
【0013】 k = Fs × τ2 …… (10A) また、サンプリング数Iが全サンプリング数Nを越えて
N+1回になったときはD(N+1)=0として信号処
理されない値にしておく。
【0014】こうして処理1の初期設定を終了すると、
波形メモリ27に記憶されたディジタル信号diのう
ち、サンプリング数IのディジタルデータD(I)が全
サンプリング数Nに達するまでつぎの処理3以降を実行
することになる(処理2)。
【0015】処理3ではディジタルデータD(I)が上
限の閾値+E(前記第1閾値E)を越えているかどうか
を判断し、越えるまでディジタルデータD(I)のサン
プリング数をI=I+1としてインクリメントする(処
理4)。図4に示すように、ディジタルデータD(I)
が上限の閾値+Eを越えてA0 点に達すると、その1つ
前のA点におけるサンプリング数(I−1)を変数Jと
おく(処理5)。つぎに、変数Jを用いてディジタルデ
ータD(J)と閾値+eを比較する(処理6)。ディジ
タルデータD(J)が閾値+eより大きいときはそのデ
ィジタルデータD(J)の値を「0」に置換し、変数J
=J−1と値をデクリメントする(処理7)。ディジタ
ルデータD(J)が閾値+eより大きい間は矢印p方
向、つまり時系列に遡ってくりかえし変数Jの値をデク
リメントし、ディジタルデータD(J)の値を「0」に
置換する(処理6、7)。これにより、突発的なノイズ
信号nが発生してから上限の閾値+Eに到達するまでの
立上り期間τ1内のディジタルデータD(J)はすべて
値「0」になる。ディジタルデータD(J)が閾値+e
を下回るとき、すなわち図4のB点のときには立ち上が
り期間τ1の信号処理を終了し、つぎの処理8に移行す
る。
【0016】処理8では、減衰期間τ2内のサンプリン
グ回数kを変数として取扱い、サンプリング回数kが値
「0」より大きいときには、サンプリング数Iを用いて
ディジタルデータD(I)の値を「0」にしてからサン
プリング回数kをデクリメントしてk−1にするととも
にサンプリング数IをインクリメントしてI+1にする
(処理9)。ここで、処理8に移行した直後のサンプリ
ング数Iは前述したようにA0点におけるサンプリング
数を示している。サンプリング回数kが値「0」になる
まで同様に矢印qの時系列に沿ってディジタルデータD
(I)の値を「0」にするとともに、サンプリング回数
kをデクリメントし、サンプリング数Iをインクリメン
トするといった処理をくりかえす(処理8、9)。した
がって、ノイズ信号nが上限の閾値+Eに達してから値
「0」のアナログ信号レベルを横切るまでの減衰期間τ
2内にあるτ2×Fs個のディジタルデータD(I)はす
べて値「0」になり、減衰期間τ2の入力信号iを除去
することになる。
【0017】以上の説明はディジタルデータD(I)が
上限の閾値+Eを越えることから始まったが、ノイズ信
号dが下限の閾値−Eを下回るとき(すなわち、ノイズ
信号dの値の絶対値が前記第1閾値Eを越えるとき)か
ら始まるときにも前述した処理5〜処理9までと同様
に、ディジタルデータD(I)のサンプリング数IをI
=I+1とインクリメントしていき(処理4)、ディジ
タルデータD(I)が下限の閾値−Eを下回る(D
(I)の絶対値が第1閾値Eを越える)かどうかを比較
する(処理3)。ディジタルデータD(I)が下限の閾
値−Eを下回ったら、その1つ前のサンプリング数(I
−1)を変数JとしてディジタルデータD(J)と閾値
−eを比較する(処理10、処理11)。ディジタルデ
ータD(J)が閾値−eより小さいとき(D(I)の絶
対値が前記第2閾値eより大きいとき)はそのディジタ
ルデータD(J)の値を「0」に置換し、変数J=J−
1と値をデクリメントするといった前記処理7と同様の
処理を時系列に遡ってくりかえす(処理12)。これに
より、ノイズ信号nが発生してから下限の閾値−Eに到
達するまでの立上り期間τ1のディジタルデータD
(J)はすべて値「0」になる。ディジタルデータD
(J)が閾値−eより大きくなったとき(D(J)の絶
対値が第2閾値eを下回ったとき)は立ち上がり期間τ
1の信号処理を終了して処理13に移行する。
【0018】処理13では、減衰期間τ2内のサンプリ
ング回数kが値「0」より大きいかどうかを比較する。
値「0」より大きいとき、ディジタルデータD(I)の
値を「0」にしてからサンプリング回数kをデクリメン
トして値k−1にするとともにサンプリング数Iをイン
クリメントしてI+1にする(処理14)。サンプリン
グ回数kが値「0」になるまで、時系列にしたがってデ
ィジタルデータD(I)の値を「0」にするとともに、
サンプリング回数kをデクリメントし、サンプリング数
Iをインクリメントするといった処理をくりかえす(処
理13、14)。したがって、上限の閾値+Eに到達し
たときと同様に、ノイズ信号nが下限の閾値−Eに達し
てから「0」のアナログ信号レベルを横切るまでの減衰
期間τ2内のディジタルデータD(I)はすべて値
「0」になる。
【0019】図5は表示部35に表示された入力信号i
および演算制御部24によって信号処理されたディジタ
ル信号diの波形図である。演算制御部24によって信
号処理されたディジタル信号diには、入力信号iにお
いて突発的なノイズ信号nが重畳されていた期間のディ
ジタルデータがカットされていることがわかる。また、
図6は図5に示した入力信号iおよびディジタル信号d
iを高速フーリエ変換したぞれぞれの周波数スペクトル
it、ftを示す波形図である。図7は代表的な矩形波
のパルス信号a、b、cを高速フーリエ変換したときに
得られる周波数スペクトルf、g、hの波形を示す説明
図である。これによると、パルス幅の長いパルス信号a
は周波数が高くなると急激に下がるカーブの周波数スペ
クトルfとなり、パルス信号b、cとパルス幅が短くな
るにつれて緩やかなカーブの周波数スペクトルg、hに
なっていることがわかる。したがって、図6に示すよう
に、ノイズ信号nが重畳されたままの周波数スペクトル
itでは、低周波数側にノイズ信号nによる周波数スペ
クトルntが現われ、その影響により測定信号sによる
周波数スペクトルのピーク部分はほとんど埋もれてしま
っている。このように信号処理をしないときには、周波
数スペクトルitには測定信号sによるピーク部分がな
く、測定信号sに含まれる本来の周波数成分を認識する
ことは困難である。これに対し、信号処理された周波数
スペクトルftには、カーソル(図中の○印)が示す測
定信号sによるピーク部分に代表されるように測定信号
sの周波数成分を認識することができ、測定信号の評価
が可能となる。このように、本実施例の信号弁別装置1
0を高速フーリエ変換を利用した周波数分析装置に利用
すれば有効な信号処理が可能となる。
【0020】[第2実施例]つぎに、第2実施例の信号
弁別装置について説明する。図8は第2実施例の信号弁
別装置50の構成を示すブロック図である。第2実施例
の信号弁別装置50は前記第1実施例と較べて信号処理
部57および演算制御部54が違うだけでその他の構成
は同じである。信号処理部57は両波整流及びローパス
フィルタ処理を行う検波回路57aを内蔵している。本
実施例の信号弁別装置50は減衰期間τ2の設定が困難
な減衰特性を有するノイズ信号を弁別するのに適したも
のである。ここで、前記第1実施例と同一の構成部分は
同一の符号で示されている。
【0021】まず、入力信号i2は端子15を介して信
号処理部57に内蔵された検波回路57aに入力され
る。図9は入力信号i2および検波回路57aによって
検波処理(両波整流及びローパスフィルタ処理)された
中間信号m2を示す波形図である。検波回路57aによ
って検波処理された中間信号m2は入力信号i2に較べ
て遅延時間tdだけ遅れた波形を有する。
【0022】図10は演算制御部54が実行する第2の
信号処理を示す制御図である。演算制御部54は検波処
理された中間信号m2に対して前記第1実施例の信号処
理と同様の信号処理を行なう。すなわち、突発的なノイ
ズ信号を検知するための第1閾値E、ノイズ信号の発生
または消滅を検知するための第2閾値eを設定する。こ
こで、A/D変換部21は入力信号i2および中間信号
m2の双方をA/D変換し、入力信号i2および中間信
号m2をそれぞれディジタルデータD1(I)およびデ
ィジタルデータをD2(I)に変換する。変換されたデ
ィジタルデータD1(I)およびディジタルデータD2
(I)は前記第1実施例と同様に波形メモリ27に記憶
される。また、遅延時間td内のサンプリング回数dは
サンプリング周波数Fsと遅延時間tdの積で表され
る。さらに、全サンプリング数Nを越えるディジタルデ
ータD2(N+1)の値は「0」とし、サンプリング数
Iの初期値を「0」にする(処理21)。
【0023】上記初期値の設定を終了すると、つぎの処
理22に移行する。処理22では、現在のサンプリング
数Iが全サンプリング数Nに達したかどうかを比較す
る。達していないとき、ディジタルデータD2(I)と
第1閾値Eを比較し、ディジタルデータD2(I)が第
1閾値Eより大きくて突発的なノイズ信号が発生してい
るかどうかを判断する(処理23)。ディジタルデータ
D2(I)が第1閾値E以下にあるときはサンプリング
数Iをインクリメントして同様の処理をくりかえす(処
理23、24)。ディジタルデータD2(I)は第1閾
値Eに到達したときは1つ手前のサンプリング数(I−
1)を変数Jとし(処理25)、そのディジタルデータ
D2(J)が第2閾値eより小さくなるまで時系列に遡
及して変数Jの値をJ−1にデクリメントする(処理2
6、処理27)。このとき、中間信号m2は入力信号i
2に対して遅延時間tdだけ遅れている(図9参照)の
で、この遅延時間tdに相当するサンプリング回数dだ
け遡ったサンプリング数(J−d)における入力信号i
2のディジタルデータD1(J−d)の値を「0」に置
換する(処理27)。このように、ノイズ信号の立ち上
がりからその発生を検知するまでの時間τ1の間にサン
プリングされたディジタルデータD1(J−d)の値は
「0」になる。
【0024】また、第1閾値Eを越えたときのサンプリ
ング数IのディジタルデータD2(I)が減衰して第2
閾値eを下回る(処理28)までサンプリング数Iをイ
ンクリメントし、そのときのディジタルデータD1(I
−d)の値を「0」に置換する(処理29)。このよう
に、中間信号m2のディジタルデータD2(I)が第1
閾値Eを越えてから第2閾値eを下回るまでを減衰期間
τ2として設定することにより、減衰特性のわからない
ノイズ信号に対しても減衰期間τ2を設定することがで
きる。また、サンプリング数Iが全サンプリング数Nを
越えると計算を停止する(処理30)。
【0025】以上示したように、本実施例の信号弁別装
置50によれば、検波回路57aによって検波処理され
た中間信号m2のディジタルデータD2(I)が第1閾
値Eに到達してから減衰により第2閾値eを下回るまで
のサンプリング回数に相当する期間を前記第1実施例と
同じ減衰期間τ2に設定することで、ノイズ信号の減衰
特性を知らなくても減衰期間τ2における入力信号i2
のディジタルデータD1(I−d)の値を「0」にする
ことができる。したがって、立ち上がり期間τ1および
減衰期間τ2のディジタルデータD1(J−d)および
D1(I−d)の値を「0」にすることにより入力信号
i2のうち測定信号に重畳されたノイズ信号を含む期間
をカットすることができる。
【0026】[第3実施例]つぎに、第3実施例の信号
弁別回路について説明する。図11は、第3実施例の信
号弁別回路80の構成を示すブロック図である。本実施
例の信号弁別装置80は演算制御部84に記憶領域84
aの他に絶対値変換及びローパスフィルタ処理を施す検
波演算部84bを備える。
【0027】ここで、前記第1実施例と同一の部分は同
一の符号で示されている。
【0028】図12は、入力信号i3を信号処理に得ら
れるディジタルデータを示す波形図である。検波演算部
84bの絶対値変換処理では、入力信号i3は端子15
を介して信号処理部17に入力されA/D変換部21で
ディジタルデータD(I)に変換される。変換されたデ
ィジタルデータD(I)は、検波演算部84bにおける
絶対値変換処理により次式(30A)にしたがってディ
ジタルデータD3(I)に変換される。続いて、ディジ
タルデータD3(I)は検波演算部84bのローパスフ
ィルタ処理により演算されて図12に示すディジタルデ
ータD4(I)に変換される。ローパスフィルタ処理で
は、次式(31A)にしたがってディジタルデータD3
(I)と、インパルスレスポンス(応答)H(I)との
コンボリューション(畳み込み)演算が実行される。畳
み込み演算されたディジタルデータD4(I)は、ディ
ジタルデータD(I)と共に波形メモリ27に記憶され
る。
【0029】 D3(I)=|D(I)| …(30A) D4(I)=D3(I)*H(I) …(31A) 波形メモリ27に記憶されたディジタルデータD4
(I)は、第2実施例の中間信号m2をA/D変換した
ディジタルデータD2(I)と同等の信号である。した
がって、ディジタルデータD(I)に対して遅延時間t
dだけ遅れている。この後のディジタル信号処理は前記
第2実施例と同様である。このように、第3実施例の信
号弁別回路80によれば、前記第2実施例と同様に減衰
期間τ2の設定が困難な減衰特性を有するノイズ信号を
弁別することができる。さらに、検波演算部84bはデ
ィジタルデータを用いて絶対値変換処理およびローパス
フィルタ処理を施すことにより、ノイズ信号の影響を受
けにくくできると共に、ディジタルシグナルプロセッサ
(DSP)を採用して構成部品を簡略化を図ることがで
きる。
【0030】
【発明の効果】本発明の信号弁別装置によれば、入力信
号の中に測定信号より振幅の大きなノイズ信号が重畳さ
れているときに、ノイズ信号が第1閾値を越えて減衰す
るまでの減衰期間内の入力信号のディジタルデータを一
定値に置換し、第1閾値から第2閾値を下回る前まで遡
るディジタルデータの値を一定値に置換するので、ノイ
ズ信号を含む期間を入力信号から排除できる。したがっ
て、分析、評価に適した測定信号を得ることができ、こ
の信号弁別装置をFFT(高速フーリエ変換)を利用し
た周波数分析装置に前置したり、あるいは内蔵したりし
て有効な信号処理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の入力信号を示す波形図である。
【図2】第1実施例の信号弁別装置10の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】第1の信号処理を示す制御図である。
【図4】サンプリング点を示す説明図である。
【図5】測定された入力信号を示す波形図である。
【図6】入力信号を高速フーリエ変換した周波数スペク
トルを示す波形図である。
【図7】一般的なパルス信号の高速フーリエ変換を示す
説明図である。
【図8】第2実施例の信号弁別装置50の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】第2実施例の信号波形を示す説明図である。
【図10】第2の信号処理を示す制御図である。
【図11】第3実施例の信号弁別回路80の構成を示す
ブロック図である。
【図12】信号処理されたディジタルデータを示す波形
図である。
【符号の説明】
10 … 信号弁別装置 21 … A/D変換部 24 … 演算制御部 27 … 波形メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定信号にノイズ信号が重畳された入力信
    号を周期的にサンプリングするサンプリング手段と、 このサンプリング手段によってサンプリングされた入力
    信号の値をディジタルデータに変換するアナログディジ
    タル変換手段と、 このアナログディジタル変換手段によって変換されたデ
    ィジタルデータを出力する出力手段とを備えた信号弁別
    装置において、 前記測定信号と前記ノイズ信号の間の振幅値に第1閾値
    を設定する第1閾値設定手段と、 前記ノイズ信号の立ち上がりの振幅値に第2閾値を設定
    する第2閾値設定手段と、 前記ノイズ信号が前記第1閾値を越えて減衰するまでの
    減衰期間を設定する減衰期間設定手段と、 前記ディジタルデータの値と前記第1閾値を比較する第
    1の比較手段と、 この第1の比較手段によって前記ディジタルデータの絶
    対値が前記第1閾値を越えたと判断されたとき、前記減
    衰期間設定手段によって設定された減衰期間内の前記デ
    ィジタルデータを一定値に置換する第1の一定値置換手
    段と、 前記第1の比較手段によって前記ディジタルデータの絶
    対値が第1閾値を越えたと判断された後に、前記第1閾
    値を越える手前から遡る前記ディジタルデータと第2閾
    値を比較する第2の比較手段と、 この第2の比較手段によって前記第1閾値を越える手前
    から遡る前記ディジタルデータの絶対値が前記第2閾値
    を下回ると判断されたとき、前記第1閾値から第2閾値
    を下回る前まで遡る前記ディジタルデータの値を一定値
    に置換する第2の一定値置換手段とを備えたことを特徴
    とする信号弁別装置。
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