JP3064196B2 - 衝撃検知装置及び方法 - Google Patents

衝撃検知装置及び方法

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JP3064196B2 JP7040093A JP4009395A JP3064196B2 JP 3064196 B2 JP3064196 B2 JP 3064196B2 JP 7040093 A JP7040093 A JP 7040093A JP 4009395 A JP4009395 A JP 4009395A JP 3064196 B2 JP3064196 B2 JP 3064196B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧力容器や配管中に
発生または混入した金属性ルースパーツの検出や診断を
行なうルースパーツモニタ装置等に適用される衝撃検知
装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば原子炉プラントにおいて使
用される原子炉の炉心を収容し、一次冷却系の中を循環
する気体または液体の一次冷却材を入れる圧力容器等の
中に、外れた部品や緩んだ部品等の金属性のルースパー
ツがあるか否かの検出には、ルースパーツモニタ装置が
用いられている。このルースパーツモニタ装置は、緩ん
だ部品の振動等によって発生する衝撃音を検出すること
等により、ルースパーツの有無を判断している。
【0003】従来における異常振動検出においては、特
開昭56−154630号公報に示す500Hz〜10
kHzの帯域幅を持つフィルタ及び0.07Hz〜40
Hzの帯域幅を持つフィルタの出力間の相関解析を行な
い、その結果を観測するという方法がある。これによ
り、ノイズの多い場合においても、異常振動を確実に検
出している。
【0004】また、特開昭60−183591号公報に
示す、信号のパワースペクトル密度の低周波領域の積分
値と高周波領域の積分値の比であるFR値を求める方法
がある。この方法は、求めたFR値を既知の質量対FR
値の相関図と比較することにより、金属性ルースパーツ
の質量推定を行なうものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した特開昭56−
154630号公報に示す異常振動検出の方法において
は、アナログ電子回路を用いて検出処理を行なってお
り、1チャンネルの信号に対して2台のバンドパスフィ
ルタと解析器が必要である。そして処理チャンネル数が
増えると、それに比例して物量が増加するため、一般に
10〜20チャンネルの信号を同時に処理する必要があ
るルースパーツモニタ装置においては、装置コストの増
大につながるという欠点を有している。また、上記アナ
ログ電子回路をディジタル回路に置き換えた場合におい
ても、バンドパスフィルタ処理と上記解析器で行なって
いる相関解析をソフトウェアで実施するためには多大な
計算量が必要になる。ルースパーツモニタ装置において
は、異常信号を連続して監視するためにリアルタイム処
理が不可欠であり、上記特開昭56−154630号公
報に示す例における回路を単にソフトウェアに置き換え
ただけでは、実用的なリアルタイム演算を行なうことが
困難である。
【0006】また、第2の例は、既に検知した衝撃信号
を金属性ルースパーツの質量推定に用いる方法である。
従って、上記第2の例における方法を金属性ルースパー
ツの衝撃信号の検知に適用することは困難である。
【0007】また、上記ルースパーツモニタ装置によっ
て検出・計測される信号は、圧力容器における冷却水流
の流動振動や機器の振動等の暗振動成分、即ちバックグ
ラウンドノイズと、金属性ルースパーツの衝撃振動が重
畳したものである。このため、ルースパーツの発生や混
入を高精度で検出するためには、バックグラウンドノイ
ズ中の金属性ルースパーツによる衝撃信号を確実に検出
することが必要になってくる。即ち、上記衝撃信号の検
出が、ルースパーツモニタ装置における監視能力の向上
及び異常診断結果の信頼性確保のために不可欠である。
【0008】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、金属性ルースパーツの衝撃振動により発生する衝撃
信号を高精度で明確に検出し、低コスト化を実現するこ
とが可能な衝撃検知装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、監視対象物
に対して与えられる衝撃によって発生する信号の雑音成
分の中から過渡的な信号を検出することにより、上記衝
撃を検知する衝撃検知装置において、上記監視対象物に
対して与えられる衝撃によって発生した信号における時
系列データのうち、任意の時点のデータを、異なる2つ
の中心周波数に基づいて共振型のディジタルフィルタ処
理を行なうフィルタ手段と、このフィルタ手段によって
得られた2つの出力波形を乗算処理する乗算手段と、こ
の乗算手段によって出力された積波形から、この積波形
に基づく包絡線波形を求める包絡線手段と、この手段に
より求められた包絡線波形に対して一定のトリガレベル
を与える手段と、この手段によって与えられたトリガレ
ベルと上記包絡線波形の出力レベルを比較する比較手段
と、この比較手段により上記包絡線の出力レベルがトリ
ガレベルを超えたと判定された際に、その状態が続く時
間をカウントする第1の計数手段と、この第1の計数手
段によってカウントされた時間が一定の持続時間を超え
たか否かを判定する判定手段と、この判定手段により、
上記第1の計数手段においてカウントされた時間が上記
一定の持続時間を超えたと判断された際に、衝撃検知情
報を出力する出力手段と、この手段から衝撃検知情報が
出力された後及び上記包絡線波形の出力レベルが上記一
定のトリガレベルを超えなかった際に、上記第1の計数
手段のカウント値を0に戻す初期化手段と、この初期化
手段によって上記カウント値が0にされた後、上記任意
の時点以降にカウントを進める第2の計数手段とを具備
したことを特徴とする。
【0010】またこの発明は、監視対象物に対して与え
られる衝撃によって発生する信号の雑音成分の中から過
渡的な信号を検出することにより、上記衝撃を検知する
衝撃検知方法において、上記監視対象物に対して与えら
れる衝撃によって発生した信号における時系列データの
うち、任意の時点のデータを、異なる2つの中心周波数
に基づいて共振型のディジタルフィルタ処理を行ない、
得られた2つの出力波形を乗算処理し、出力された積波
形に基づく包絡線波形を求め、この包絡線波形の出力レ
ベルと一定のトリガレベルとを比較し、上記包絡線波形
の出力レベルが上記トリガレベルを超えた場合には、そ
の状態が続く時間を計数し、一定の持続時間を超えた際
に、衝撃検知情報の出力を行ない、上記任意の時点以降
にカウントを進めて上記した処理を繰り返すことを特徴
とする。
【0011】
【作用】監視対象物に対し、衝撃が与えられて発生した
信号における時系列データのうち、任意の時点のデータ
が、フィルタ手段によって2つの異なる中心周波数に基
づいてフィルタ処理される。次に、この処理によって出
力された2つの波形のデータが乗算手段により、乗算処
理されて積波形のデータが生成される。生成された積波
形のデータに対して包絡線手段によって包絡線検波処理
が行なわれる。これにより、上記積波形のデータに基づ
く包絡線波形のデータが生成されて比較手段に出力され
る。
【0012】次に、トリガレベルを与える手段から一定
値のトリガレベルが比較手段に出力される。この比較手
段は、上記トリガレベルと包絡線波形のデータの出力レ
ベルとを比較する。これにより、上記出力レベルが、ト
リガレベルを超えた場合、その状態の持続時間を第1の
計数手段がカウントし、判定手段によって上記持続時間
が所定の時間を超えたか否かが判断される。上記持続時
間が所定の時間を超えた場合、出力手段は、衝撃検知情
報を外部に出力する。この衝撃検知情報が出力された
後、初期化手段によって上記第1の計数手段のカウント
値が0に戻される。次に、第2の計数手段により、上記
任意の時点以降にカウントが進められ、該当する時系列
データについて上記した処理が繰り返される。
【0013】上記のように、監視対象物に与えられる衝
撃によって発生する信号に対し、異なる2つの中心周波
数によってフィルタ処理を行ない、生成された2つの波
形のデータを乗算処理することにより、衝撃発生の瞬間
が原信号に比べて強調されるので、衝撃発生を高精度で
明確に検知できる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明する。図1は、この発明の一実施例に係る衝撃検知
装置を備えたルースパーツモニタ装置の構成を示すブロ
ック図である。
【0015】図1において、1は加速度検出器である。
この加速度検出器1は、例えば原子炉の炉心を収容する
圧力容器(図示せず)等において、外れた部品や、緩ん
だ部品等のルースパーツと上記圧力容器との衝突等によ
り発生し、この容器の外壁を伝搬する衝撃信号と、上記
圧力容器における冷却水流の流動振動等に起因するバッ
クグラウンドノイズが重なった信号、即ち加速度信号を
検出する。また、加速度検出器1はプリアンプ2に接続
される。このプリアンプ2において、上記加速度信号
は、長距離伝送が可能な電圧信号に変換される。この電
圧信号は、信号増幅回路、即ち、シグナルコンディショ
ナ3に送られてアナログ信号処理に必要なレベルまで増
幅される。
【0016】シグナルコンディショナ3において増幅さ
れた上記電圧信号は、アンチエリアシングフィルタ4に
入力されてエリアシング(周波数の折り重なり)現象の
除去処理が行なわれる。また、アンチエリアシングフィ
ルタ4を通過し、出力された信号(アナログ信号)は、
A/D変換器5に入力されてディジタルの時系列データ
に変換される。また、加速度検出器1は、上記圧力容器
に複数個取り付けられている。即ち、上記加速度検出器
1からA/D変換器5に至るまでの信号経路が複数設け
られている。つまり、図1に示すように複数のA/D変
換器5が、信号バス6を介して衝撃検知装置、つまりこ
の実施例では、同図に示す信号処理演算用マイクロプロ
セッサ7に接続される。
【0017】次に、信号処理演算用マイクロプロセッサ
7の機能について説明する。信号処理演算用マイクロプ
ロセッサ7は、A/D変換器5から出力されたディジタ
ルの時系列データにおけるk番目のデータxk に対し、
それぞれ異なる2種類の中心周波数に基づき、共振型の
ディジタルフィルタ処理を行ない、それぞれ得られた2
つの出力波形データuk とvk の乗算処理を行なう。ま
た、上記uk及びvk は、次の漸化式で与えられる。
【0018】 uk =xk +a×uk-1 …(1) vk =xk +b×vk-1 …(2) 上記(1),(2)式において、a及びbは、上記フィ
ルタ処理における各々の中心周波数及び共振倍率で決ま
る定数である。
【0019】また、上記乗算処理においては、積波形デ
ータyk を得るために以下の演算が行なわれる。 yk =uk ×vk …(3) 更に、マイクロプロセッサ7は、上記乗算処理によって
得られた積波形データyk に対して包絡線検波処理を行
ない、これにより得られた包絡線波形データzk の出力
レベルと一定値のトリガレベルwとを比較する。この一
定値のトリガレベルwは、圧力容器内における上記した
バックグラウンドノイズの影響を除くために予め設定さ
れている。また、マイクロプロセッサ7は、得られた包
絡線波形データzk の出力レベルが上記トリガレベルw
を超えた場合、内部に有している第1の計数手段、即ち
持続時間を表すカウンタT(図示せず)の値を増加させ
る。これにより、上記出力レベルがトリガレベルwを超
えている時間を計数し、所定の値である持続時間判定値
dを超えたか否かを判定する。この持続時間判定値d
(時間しきい値)は、上記マイクロプロセッサ7に混入
する電気ノイズ等の持続時間の短いノイズに起因する誤
検知を防止する目的で予め設定されるものである。
【0020】即ち、信号処理演算用マイクロプロセッサ
7は、検波した包絡線波形データの信号が、上記トリガ
レベルw以上で、かつ、持続時間判定値d以上の時間幅
を持っている時に衝撃信号として検出する。
【0021】また、信号処理演算用マイクロプロセッサ
7は、診断用コンピュータ8に接続されている。即ち、
信号処理演算用マイクロプロセッサ7から出力された衝
撃検知情報が、診断用コンピュータ8に送られ、上記圧
力容器における衝撃発生の診断が行なわれる。また、上
記マイクロプロセッサ7は、持続時間を表すカウンタT
とは別に、第2の計数手段である時刻を示すカウンタk
(図示せず)を有している。つまり、上記マイクロプロ
セッサ7は、上記xk に関する処理が終了すると、カウ
ンタkの値を進めてk+1番目以降の時系列データ(例
えばxk+1 )についての処理に移行する。
【0022】次に上記実施例の動作について説明する。
図1に示す各チャンネルの加速度検出器1において、金
属性ルースパーツの発生や混入によって圧力容器(図示
せず)の外壁を伝搬する衝撃信号にバックグラウンドノ
イズが重畳した加速度信号が検出され、プリアンプ2及
びシグナルコンディショナ3によって増幅される。次
に、増幅された上記加速度信号は、アンチエリアシング
フィルタ4を経由してA/D変換器5に送出され、ディ
ジタルの時系列データに変換される。次に、この時系列
データの信号は、信号バス6を通じて信号処理演算用マ
イクロプロセッサ7に送出される。次に、同図に示す各
チャンネルの経路のうち、任意の1つの経路において検
出されて上記マイクロプロセッサ7に送られる加速度信
号(時系列データ)の処理について、図2〜図4を用い
て説明する。
【0023】まず、信号処理演算用マイクロプロセッサ
7に対し、図2に示すように、上記時系列データのk番
目のデータxk が入力される(ステップA1)。信号処
理演算用マイクロプロセッサ7は、入力された上記xk
のデータについて、2種類の中心周波数により、上記
(1)式及び(2)式に示す共振型のディジタルフィル
タ処理(ステップA2,A3)を同時に行なう。これに
より、フィルタ処理されたk番目の波形データuk ,v
k が得られる。上記フィルタ処理によって得られる実際
の波形データの例を図3(a)〜(e)に示す。即ち、
同図(a)に示す上記圧力容器において発生した衝撃信
号と、同図(b)におけるバックグラウンドノイズが重
畳したもの、即ち、同図(c)に示す信号が加速度信号
として上記加速度検出器1によって検出され、上記した
ステップA2,A3の処理によってそれぞれ同図
(d),(e)に示す波形データuk ,vk が得られ
る。また、この波形データuk ,vk は、この場合、そ
れぞれ2.5kHz及び10kHzの中心周波数によっ
てフィルタ処理されたものである。
【0024】次に、上記ステップA2,A3の処理によ
ってそれぞれ生成された波形データuk ,vk に対し、
上記(3)式に示す乗算処理が行なわれる(ステップA
4)。これにより、図4(a)に示すように、上記波形
データuk とvk の積波形データyk が得られる。次
に、積波形データyk について包絡線検波処理が行なわ
れ(ステップA5)、同図(b)に示す包絡線波形デー
タzk が出力される。なお、図3(a)〜(e)及び図
4(a),(b)に示す波形データにおける横軸は時
間、縦軸は加速度(相対値)を表している。
【0025】また、この包絡線波形データzk に対して
一定値のトリガレベルwが与えられ(ステップA6)、
上記zk における波形の出力レベルと、トリガレベルw
との大小比較が行なわれる(ステップA7)。これによ
り、zk >wであれば持続時間を表すカウンタTの値を
増加させることによってzk における包絡線波形が上記
トリガレベルwを超えている時間をカウントする(ステ
ップA8)。次に、信号処理演算用マイクロプロセッサ
7は、上記した持続時間判定値dとカウンタTの値とを
比較する(ステップA9)。これにより、T>dとなっ
た場合に上記マイクロプロセッサ7は、衝撃検知情報、
即ち図4(b)に示す包絡線波形データzk において、
上記トリガレベルwより大きく、かつ、持続時間判定値
dを超えた波形、つまり衝撃波形の最大値及びその発生
時刻等の情報を上記診断用コンピュータ8に送出する
(ステップA10)。この診断用コンピュータ8は、送
られてきた情報を基に、上記圧力容器における衝撃発生
についての診断を行なう。次に、信号処理演算用マイク
ロプロセッサ7は、上記カウンタTの値を0に戻す(ス
テップA11)。
【0026】また、上記したステップA7において、z
k <wであった場合には、上記カウンタTの値を0に戻
す(ステップA12)。上記した処理を終了した後、信
号処理演算用マイクロプロセッサ7は、時刻を示すカウ
ンタkの値を進める(ステップA13)。即ち、上記マ
イクロプロセッサ7は、k+1番目の時系列データであ
るxk+1 について、上記した処理を繰り返す。
【0027】なお、信号処理演算用マイクロプロセッサ
7には、処理を終了させるための回路は特に設けていな
い。これは、この発明における衝撃検知装置が、長期間
(例えば1年間)に渡って連続監視を行なう目的で使用
されることによるものである。
【0028】上記のように、信号処理演算用マイクロプ
ロセッサ7では、圧力容器において検出された加速度信
号における時系列データに対して、異なる2つの中心周
波数に基づいてフィルタ処理し、出力された波形データ
uk とvk を乗算した後に、包絡線検波処理を行なって
いる。このため、図4(a),(b)の積波形データy
k 及び包絡線波形データzk に示すように、衝撃発生の
瞬間の信号(例えば0.005secの時点における信
号)が、図3(c)に示す加速度信号に比べ、明確に出
力されている。
【0029】即ち、ルースパーツによる衝撃が発生する
と、監視対象の機器(この場合は圧力容器)の固有振動
数成分が励起され、衝撃振動波形には多数の周波数成分
が同時に発生する。一方、バックグラウンドノイズのみ
の場合には、各周波数成分の間に一定の位相関係がない
ランダム信号成分が主体である。従って、上記ルースパ
ーツモニタ装置の加速度検出器1によって検出された図
3(c)に示す加速度信号について、上記した過程に従
い、フィルタ及び乗算処理を行なうと、多数の周波数成
分が同時に発生する衝撃発生の瞬間が、上記加速度信
号、つまり原信号に比べて強調される。即ち、図3
(b)のバックグラウンドノイズ中に含まれる同図
(a)に示す衝撃信号を確実に検出できるので、圧力容
器等におけるルースパーツによる衝撃発生を明確に、そ
して高精度で検知できる。
【0030】また、図3(c)の加速度信号では不明確
であった衝撃波形の発生箇所が、図4(b)に示す包絡
線波形データzk においては明確になっている(例とし
て0.005secの時点)。従って、この点において
も衝撃発生を高精度で検知することができる。これによ
り、装置における監視能力が向上し、診断結果の信頼性
を確保することが可能となる。
【0031】また、上記した処理はソフトウェアによっ
て行なわれるため、図1に示すルースパーツモニタ装置
におけるチャンネル数が増加した場合でも、上記マイク
ロプロセッサ7の処理能力内であれば、信号処理部分に
関するハードウェアの追加の必要がない。従って、一般
に10〜20チャンネルの多チャンネル処理を必要とす
るルースパーツモニタ装置における信号処理部分につい
て低コスト化を実現することが可能となる。
【0032】また、この発明における衝撃検知装置及び
方法は、信号に含まれる雑音成分中から過渡的な信号を
検出するものである。従って、上記衝撃検知装置及び方
法は、圧力容器や配管中に発生あるいは混入した金属性
ルースパーツの検出、診断を行なうルースパーツモニタ
装置以外にも、プラントや機械装置等の振動、騒音、温
度、圧力等の各種物理量を計測することによる信号の特
性の変化から、上記プラントや機械装置における異常発
生を検出する異常診断装置にも適用が可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
フィルタ手段により、監視対象物に与えられた衝撃によ
って発生する信号を、異なる2つの中心周波数に基づい
てフィルタ処理を行ない、これにより得られた2つの波
形のデータを乗算手段によって乗算処理を行なうことに
より、上記信号における雑音成分から、過渡的な信号、
即ち衝撃の信号を明確に検出することが可能になる。従
って、上記監視対象物における衝撃発生を高精度で検知
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る衝撃検知装置を備え
たルースパーツモニタ装置の機器構成図。
【図2】同実施例における信号処理演算用マイクロプロ
セッサ内の演算処理の流れを説明するフローチャート。
【図3】同実施例における加速度検出器によって検出さ
れた加速度信号が、2種類の中心周波数に基づき、フィ
ルタ処理されて得られた実際の波形データを示す図。
【図4】同実施例におけるフィルタ処理によって生成さ
れた波形データが、乗算処理及び包絡線検波処理されて
得られる積波形及び包絡線波形データを示す図。
【符号の説明】
1 加速度検出器 2 プリアンプ 3 シグナルコンディショナ 4 アンチエリアシングフィルタ 5 A/D変換器 6 信号バス 7 信号処理演算用マイクロプロセッサ 8 診断用コンピュータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視対象物に対して与えられる衝撃によ
    って発生する信号の雑音成分の中から過渡的な信号を検
    出することにより、上記衝撃を検知する衝撃検知装置に
    おいて、上記監視対象物に対して与えられる衝撃によっ
    て発生した信号における時系列データのうち、任意の時
    点のデータを、異なる2つの中心周波数に基づいて共振
    型のディジタルフィルタ処理を行なうフィルタ手段と、
    このフィルタ手段によって得られた2つの出力波形を乗
    算処理する乗算手段と、この乗算手段によって出力され
    た積波形から、この積波形に基づく包絡線波形を求める
    包絡線手段と、この手段により求められた包絡線波形に
    対して一定のトリガレベルを与える手段と、この手段に
    よって与えられたトリガレベルと上記包絡線波形の出力
    レベルを比較する比較手段と、この比較手段により上記
    包絡線の出力レベルがトリガレベルを超えたと判定され
    た際に、その状態が続く時間をカウントする第1の計数
    手段と、この第1の計数手段によってカウントされた時
    間が一定の持続時間を超えたか否かを判定する判定手段
    と、この判定手段により、上記第1の計数手段において
    カウントされた時間が上記一定の持続時間を超えたと判
    断された際に、衝撃検知情報を出力する出力手段と、こ
    の手段から衝撃検知情報が出力された後及び上記包絡線
    波形の出力レベルが上記一定のトリガレベルを超えなか
    った際に、上記第1の計数手段のカウント値を0に戻す
    初期化手段と、この初期化手段によって上記カウント値
    が0にされた後、上記任意の時点以降にカウントを進め
    る第2の計数手段とを具備したことを特徴とする衝撃検
    知装置。
  2. 【請求項2】 監視対象物に対して与えられる衝撃によ
    って発生する信号の雑音成分の中から過渡的な信号を検
    出することにより、上記衝撃を検知する衝撃検知方法に
    おいて、上記監視対象物に対して与えられる衝撃によっ
    て発生した信号における時系列データのうち、任意の時
    点のデータを、異なる2つの中心周波数に基づいて共振
    型のディジタルフィルタ処理を行ない、得られた2つの
    出力波形を乗算処理し、出力された積波形に基づく包絡
    線波形を求め、この包絡線波形の出力レベルと一定のト
    リガレベルとを比較し、上記包絡線波形の出力レベルが
    上記トリガレベルを超えた場合には、その状態が続く時
    間を計数し、一定の持続時間を超えた際に、衝撃検知情
    報の出力を行ない、上記任意の時点以降にカウントを進
    めて上記した処理を繰り返すことを特徴とする衝撃検知
    方法。
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