JP3591718B2 - ノイズキャンセル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はノイズキャンセル装置に係り、例えば射出成形機、押出成形機、乾燥炉、半導体製造装置などの機械、装置から出力される温度、流量、圧力などの測定信号に含まれる周期性ノイズをキャンセルするノイズキャンセル装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形機、押出成形機、乾燥炉、半導体製造装置などの機械、装置は、商用交流電源で動作したり、その設置環境内に商用交流電源で動作する別の機器が配置されることが多い。
【0003】
そのため、それら機械、装置から得られる測定信号としてのアナログ信号には50Hzや60Hzの商用交流電圧がノーマルモードノイズとして測定値に混入し、測定値が商用交流電圧によって変動する心配があった。
【0004】
なお、50Hzや60Hzといった商用交流電圧以外の周期性ノイズについても同様のことがいえる。
【0005】
そして、従来、商用交流電圧などの周期性ノイズを除去する手法として、商用交流電圧周波数を減衰させるローパスフィルタ及びバンドエリミネーションフィルタ(帯域阻止フィルタ)などの各種フィルタや、商用交流電圧の複数周期を順次平均化して周期性ノイズの影響をキャンセルする移動平均処理が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、それらローパスフィルタやバンドエリミネーションフィルタを用いてフィルタ処理を行ったり、移動平均処理を行うと、フィルタの持つ周波数特性によって本来の測定信号に遅れが生じ、その後に続く処理、例えば設定値との偏差をPID演算して操作量を得る処理が遅れるなど、応答性に好ましくない影響を及ぼし易い難点がある。
【0007】
また、それら各種フィルタ処理や移動平均処理では、キャンセルするノイズ信号の周波数が既知であることが前提であり、周波数が分からない周期性ノイズや周期性ノイズの周波数が変動すると、それをキャンセルし難い欠点がある。
【0008】
本発明はそのような従来の欠点を解決するためになされたもので、測定信号を遅延させることなく商用交流電圧などの周期性ノイズをキャンセルできるうえ、周期性ノイズの周波数が分からなくとも又は変動してもキャンセル可能なノイズキャンセル装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのような課題を解決するために本発明に係るノイズキャンセル装置は、測定信号をFFT処理して周期性ノイズ信号の周波数を第1の周波数として検出する第1のノイズ周波数検出部と、その第1の検出周波数と測定信号とを解析し、これら第1の検出周波数と測定信号との間の相互相関関数を求めるとともに、この相互相関関数に基づき、この相互相関関数の得られた時点以降について前記周期性ノイズ信号の振幅及び位相を演算し、これら及び第1の検出周波数をノイズ信号情報として出力するノイズ信号解析部と、そのノイズ信号情報からその周期性ノイズ信号をキャンセルするキャンセル信号を作成するキャンセル信号作成部と、それら測定信号とキャンセル信号を演算してその周期性ノイズ信号をキャンセルする信号キャンセル部とを有して構成されている。
【0010】
また、本発明は、上記相互相関関数に基づき、そのノイズ信号情報を求めた時点における周期性ノイズ信号の周波数を第2の検出周波数として検出する第2のノイズ周波数検出部を有し、その第2の検出周波数でそのノイズ信号情報を再演算して出力するよう上記ノイズ信号解析部を形成することが好ましい。
【0011】
さらに、本発明は、上記第1の検出周波数と第2の検出周波数とを比較し、その第2の検出周波数が第1の検出周波数に関する許容範囲内にあればその第2の検出周波数を、その許容範囲外にあれば第1の検出周波数を上記ノイズ信号解析部に出力する検出周波数判定部を有することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るノイズキャンセル装置の実施の形態を示すブロック図である。
【0013】
図1において、図示しない射出成形機、押出成形機、乾燥炉、半導体製造装置などの機械、装置に配置された熱電対や測温抵抗体から出力されたアナログ測定信号(図2参照)は、第1のノイズ周波数検出部1及び信号キャンセル部3に入力される。
【0014】
なお、以下の説明では測定信号に周期性ノイズとして商用交流電圧(例えば50Hz)がノイズとして含まれているとして説明する。
【0015】
第1のノイズ周波数検出部1は、測定信号をFFT(Fast Fourier Transform)処理することにより測定信号を周波数領域のデータに変換し、得られた周波数成分の線スペクトルにより、商用電源周波数の近傍の周波数で突出して大きくなっている線スペクトル周波数を商用交流電圧ノイズとして検出し、例えば数秒毎に、図2中にあるような当該第1の検出周波数としてのcos波信号を出力するもので、ノイズ信号解析部5に接続されている。
【0016】
第1のノイズ周波数検出部1は、cos波信号に代えてsin波信号を第1の検出周波数として出力することも可能である。
【0017】
第1のノイズ周波数検出部1については、測定信号をFFT処理する場合、FFT処理で求められるすべての周波数領域について解析することも可能であるし、本来の測定信号の変動として考え難い周波数領域や、予測できる周期性ノイズの周波数を考慮した領域などを処理範囲として設定して周波数を検出することも可能である。
【0018】
ノイズ信号解析部5は、第1のノイズ周波数検出部1で検出された商用交流電圧ノイズ信号の周波数に関するcos波信号及び測定信号を入力し、図2に示すように、それらcos波信号と測定信号との間の相互相関関数を演算処理して求めるものであり、キャンセル信号作成部7及び第2のノイズ周波数検出部9に接続されている。
【0019】
ノイズ信号解析部5は、相互相関関数が測定信号に含まれるcos波もしくはその前後の周波数の周期信号として求められるので、その相互相関関数に基づきノイズ信号の振幅と位相を求め、この時点以降のノイズ信号の周波数、振幅及び位相をノイズ信号情報として出力するものである。
【0020】
すなわち、ノイズ信号解析部5は、相互相関関数の得られた時点以降について、周期性ノイズ信号の振幅及び位相を予測し、第1のノイズ周波数検出部1で検出された第1の検出周波数とともにキャンセル信号作成部7へノイズ信号情報として出力する機能を有している。
【0021】
また、ノイズ信号解析部5は、求められた相互相関関数を第2のノイズ周波数検出部9へ出力する機能も有している。
【0022】
第2のノイズ周波数検出部9は、ノイズ信号解析部5で求めた相互相関関数を入力し、その相互相関関数に基づき、相互相関関数を求めた時点におけるその商用交流電圧ノイズ信号の周波数(cos波信号)を第2の検出周波数として、例えば数百m秒毎に再検出するものであり、ノイズ信号解析部5に接続されている。
【0023】
相互相関関数から検出される第2の検出周波数は、相互相関関数を求めた時点毎の実際の測定信号に含まれる周波数であり、第1のノイズ周波数検出部1からの第1の検出周波数よりも誤差が少なく変動にも追随している。
【0024】
そして、ノイズ信号解析部5は、上述した機能に加えて、第2のノイズ周波数検出部9から第2の検出周波数が入力されると、その第2の検出周波数に基づき相互相関関数を再演算して求めるとともに、この相互相関関数に基づきノイズ信号の振幅と位相を再演算し、それら振幅、位相及び第2の検出周波数をノイズ信号情報として出力する機能を有している。
【0025】
そのため、第1のノイズ周波数検出部1にて周波数を検出した後に次の周波数を検出するまでの間、測定信号中に乗った商用交流電圧ノイズ信号の周波数が多少変動しても、キャンセル信号の元になるノイズ信号情報中の周波数の修正が可能となっている。
【0026】
キャンセル信号作成部7は、図3に示すように、測定信号に乗っているノイズ信号と周波数及び振幅が同じで逆位相のキャンセル信号を、そのノイズ信号情報に基づいて作成するものであり、信号キャンセル部3に接続されている。
【0027】
信号キャンセル部3は、図3に示すように、測定信号にキャンセル信号作成部7からのキャンセル信号を加算する機能を有し、測定信号から商用交流電圧ノイズ信号をキャンセルした測定信号(出力信号)を出力するものであり、例えば図示しない制御装置の測定信号入力部に接続されている。
【0028】
上述した図1の各ブロックは、一般に、検出機能、解析機能又は演算制御機能などを処理するCPUなどや、このCPUなどの動作プログラムを格納したROM、それら検出機能、解析機能又は演算処理の過程で一次的にデータを格納するRAM、及び入出力インタフェースI/Oなどで構成される。以下の構成でも同様である。
【0029】
次に、上述した本発明のノイズキャンセル装置の動作を簡単に説明する。
商用交流電圧ノイズが含まれた測定信号が第1のノイズ周波数検出部1に加えられると、その測定信号がFFT処理されて商用交流電圧ノイズの周波数が検出され、第1の検出周波数がノイズ信号解析部5へ出力される。
【0030】
ノイズ信号解析部5では、それら測定信号及び第1の検出周波数の相互相関関数を求め、図2に示すように、この相互相関関数に基づきその商用交流電圧ノイズ信号の振幅及び位相を演算し、第1の検出周波数とともにそれら振幅及び位相をノイズ信号情報としてキャンセル信号作成部7へ出力する一方、第2のノイズ周波数検出部9へ相互相関関数を出力する。
【0031】
第2のノイズ周波数検出部9では、相互相関関数に基づきノイズ信号の相互相関関数を求めた時点における第2の検出周波数を検出し、この第2の検出周波数をノイズ信号解析部5へ出力する。
【0032】
ノイズ信号解析部5では、第2のノイズ周波数検出部9から第2の検出周波数が入力されると、その第2の検出周波数に基づき相互相関関数を求めて振幅と位相を再演算し、これら第2の検出周波数と再演算した振幅及び位相をノイズ信号情報としてキャンセル信号作成部7へ出力する。
【0033】
キャンセル信号作成部7では、図3に示すように、測定信号に乗っているノイズ信号と周波数及び振幅が同じで逆位相のキャンセル信号を作成し、信号キャンセル部3では測定信号にキャンセル信号を加算し、商用交流電圧ノイズ信号をキャンセルして出力する。
【0034】
このように本発明に係るノイズキャンセル装置は、第1のノイズ周波数検出部1にて測定信号をFFT処理して商用交流電圧ノイズ信号に関する第1の検出周波数を検出し、ノイズ信号解析部5にてそれら第1の検出周波数と測定信号との相互相関関数を求め、この相互相関関数に基づき、この相互相関関数を求めた時点以降について、測定信号に乗っている商用交流電圧ノイズ信号の振幅及び位相を求め、これら及び第1の検出周波数をノイズ信号情報として出力し、キャンセル信号作成部7ではそのノイズ信号情報からその周期性ノイズ信号をキャンセルするキャンセル信号を作成し、信号キャンセル部3にてそれら測定信号とキャンセル信号を演算してその商用交流電圧ノイズ信号をキャンセルするよう構成した。
【0035】
そのため、測定信号に乗っている商用交流電圧ノイズ信号の振幅及び位相を演算してキャンセルするから、商用交流電圧ノイズを確実に除去できるし測定信号を遅延させることがない。
【0036】
しかも、商用交流電圧ノイズ信号の周波数、振幅及び位相を自動的に検出予測してキャンセル信号を作成できるから、商用交流電圧ノイズ信号の周波数が分からなくとも除去可能となる。
【0037】
さらに、第2のノイズ周波数検出部9にて、それら相互相関関数に基づき、この相互相関関数を求めた時点におけるノイズ信号の周波数を第2の検出周波数として再検出し、ノイズ信号解析部5ではその第2の検出周波数によって相互相関関数を求めるとともにノイズ信号の振幅及び位相を再計算し、ノイズ信号情報としてキャンセル信号作成部7へ出力するから、商用交流電圧ノイズ信号の周波数が多少変動しても、キャンセル信号がそれに速やかに追随し、確実にキャンセル可能となる。
【0038】
第1のノイズ周波数検出部1からの第1の検出周波数にはFFT処理時の分解能誤差が含まれる可能性があり、第2のノイズ周波数検出部9からのより正確な第2の検出周波数を用いることにより、正確かつ確実なノイズキャンセルが可能である。
【0039】
上述した構成においては、CPUの演算速度などに起因し、第1の検出周波数により相互相関関数を求めた時点でノイズ信号情報を第2のノイズ周波数検出部9からの第2の検出周波数によって再計算する時間がない場合などがあり、初回のノイズキャンセル動作は第1の周波数検出部1からの第1の検出周波数に基づいて行い、2回目以降のノイズキャンセル動作は第2のノイズ周波数検出部9からの第2の検出周波数を用いることも可能である。
【0040】
このような使用形態は、周期性ノイズの周波数などが急激に変化しない場合や、装置自体が第2の検出周波数を2回目以降に用いるシーケンス構成である場合であり、第2の検出周波数を次回のノイズ信号情報に用いても周波数の誤差が少ないと考えられるケースに適用される。
【0041】
次に、図4を参照して本発明に係るノイズキャンセル装置の他の実施の形態を説明する。
【0042】
図4に示す構成は、図1の構成と比較すると、検出周波数判定部11を有し、第1のノイズ周波数検出部1及び第2のノイズ周波数検出部9の出力側が検出周波数判定部11のみに接続されており、他の構成は図1と同様である。
【0043】
検出周波数判定部11は、第1のノイズ周波数検出部1と第2のノイズ周波数検出部9で検出された第1及び第2の検出周波数のいずれを出力するかを判定するものであり、ノイズ信号解析部5に接続されている。
【0044】
検出周波数判定部11は、第1のノイズ周波数検出部1から第1の検出周波数が出力される毎に、その時点でその第1の検出周波数がすでに検出されている第2の検出周波数に近い場合、例えば第2の検出周波数が第1のノイズ周波数検出部1における周波数分解能の範囲内である場合には、その第2の検出周波数をノイズ信号解析部5に選択的に出力して第1の検出周波数を出力せず、逆に、その第2の検出周波数が第1の検出周波数の周波数分解能の範囲を超えている場合には、第1のノイズ周波数検出部1からの第1の検出周波数を出力する機能を有している。
【0045】
換言すれば、検出周波数判定部11は、第1のノイズ周波数検出部1から第1の検出周波数が出力される都度、この時点においてこれとすでに検出されている第2の検出周波数とを比較し、その第2の検出周波数が第1の検出周波数に対する許容範囲内にあれば、その第2の検出周波数を第1の検出周波数と同一と判定して第2の検出周波数を、その許容範囲外にあれば、その第2の検出周波数が第1の検出周波数と異なっていると判定して第1の検出周波数を上記ノイズ信号解析部に選択的に出力する機能を有している。
【0046】
選択条件であるその許容範囲としては、第1のノイズ周波数検出部1における周波数検出分解能の誤差範囲内とする以外に、第2の周波数を第1の周波数と同一と判定する任意の許容範囲を設定する方法なども設定可能である。
【0047】
そして、図4に示す構成では、測定信号が入力されると、第1及び第2のノイズ周波数検出部1、9が第1及び第2の検出周波数を検出周波数判定部11へ出力し、検出周波数判定部11が、第1の検出周波数の入力時点において、これとすでに検出されている第2の検出周波数とを比較し、第2の検出周波数が第1の検出周波数と同一であると判定すると第2の検出周波数を、周波数が異なると判定すると第1の検出周波数をノイズ信号解析部5へ出力する。
【0048】
ノイズ信号解析部5は、検出周波数判定部11からの第1又は第2の検出周波数及び測定信号を解析してそれらの間の相互相関関数を求め、この相互相関関数に基づきノイズ信号の振幅及び位相を演算し、第1又は第2の検出周波数とともにそれら振幅及び位相をノイズ信号情報としてキャンセル信号作成部7へ出力する。
【0049】
第2のノイズ周波数検出部9及びキャンセル信号作成部7の動作は、図1の構成と同様である。
【0050】
このような図4に示す構成では、検出周波数判定部11が第1のノイズ周波数検出部1で検出された周波数とすでに検出されている第2の検出周波数を比較判定し、同一の周波数と判定されれば、第2の検出周波数より誤差の大きい第1の検出周波数をノイズ信号解析部5へ出力しないため、測定信号からノイズ信号を常に確実かつ正確にキャンセルできる。
【0051】
すなわち、検出周波数判定部11を設けることにより、第2のノイズ周波数検出部9が正確な周波数を検出している状態で、第1のノイズ周波数検出部1が検出した誤差を含む周波数をノイズ信号解析部5で使用することを防ぐことができる。
【0052】
他方、ノイズ信号について急激な周波数変動が発生し、第2のノイズ周波数検出部9で検出できないほどノイズ信号の周波数がずれた場合、第1のノイズ周波数検出部1からの第1の検出周波数をノイズ信号解析部5へ出力することが可能となり、図1の構成で説明したように、測定信号からノイズ信号をキャンセル可能である。
【0053】
上述した信号キャンセル部3は加算機能を有するものであったが、減算機能を有するよう形成可能であり、測定信号に含まれる商用交流電圧ノイズ信号と同位相の信号をキャンセル信号として減算するよう形成すれば良い。
【0054】
また、上述した実施の形態では、周期性ノイズ信号として商用交流電圧ノイズ信号をキャンセルする例を説明したが、本発明ではこれ以外に各種の周期性ノイズ信号の除去に応用可能である。
【0055】
また、複数の周期性ノイズ信号が含まれる測定信号に対しては、第1の周波数検出部1において、FFT処理結果より複数の周期性ノイズの周波数を検出し、各々の周波数に対して個別に上述したキャンセル信号を求め、それらのキャンセル信号を合成した合成キャンセル信号を用いて、複数の周期性ノイズ信号の除去が可能となる。
【0056】
さらに、本発明のノイズキャンセル装置は、これを複数段に直列接続して多段構成することも可能である。
【0057】
すなわち、FFT処理により求められる周波数が離散的であるため、例えば50.2Hzや50.3Hzといった隣接する周波数の周期性ノイズについては、1つの周波数として求められ、その結果より大きな振幅を持つ例えば50.2Hzの周波数信号がキャンセルされる一方、若干離れた50.3Hzの周波数信号がキャンセルされずに残る心配がある。
【0058】
このような場合、本発明のノイズキャンセル装置を多段構成し、前段でより大きな振幅を持つ周期性ノイズ信号をキャンセルした測定信号を後段のノイズキャンセル装置に加え、後段のノイズキャンセル装置で残りの周期性ノイズ信号を順次キャンセルすることが可能となる。
【0059】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のノイズキャンセル装置によれば、測定信号を遅延させることなく商用交流電圧ノイズ信号などの周期性ノイズを除去できるうえ、周期性ノイズの周波数が分からなくとも、その周期性ノイズを確実に除去できる。
また、ノイズ信号の相互相関関数を求めた時点におけるそのノイズ信号の周波数を再検出する第2のノイズ周波数検出部を設け、ノイズ信号解析部においてその第2の検出周波数でノイズ信号の周波数を再演算する構成では、第1の検出周波数に基づいた第2の検出周波数を使用することにより、より正確な周波数でノイズ除去が可能となるとともに、その周期性ノイズ信号の周波数が変動しても速やかに追随してキャンセル可能となる利点がある。
さらに、第1のノイズ周波数検出部1が第1の検出周波数を出力した時点において、第1の検出周波数と第2の検出周波数とを比較し、その第2の検出周波数が第1の検出周波数に対する許容範囲内にあればその第2の検出周波数を、その許容範囲外にあれば第1の検出周波数を上記ノイズ信号解析部に出力する検出周波数判定部を有する構成では、検出された周波数の誤差を大きくすることがなく、より正確なノイズキャンセル動作がなされるし、第2のノイズ周波数検出部9が対応できないほど速く周波数変動が起こった場合でも、同様に確実なノイズキャンセル動作を確保できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノイズキャンセル装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1のノイズキャンセル装置の動作を説明する波形図である。
【図3】図1のノイズキャンセル装置の動作を説明する波形図である。
【図4】本発明に係るノイズキャンセル装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 第1のノイズ周波数検出部
3 信号キャンセル部
5 ノイズ信号解析部
7 キャンセル信号作成部
9 第2のノイズ周波数検出部
11 検出周波数判定部

Claims (2)

  1. 測定信号をFFT処理して周期性ノイズ信号の周波数を第1の周波数として検出する第1のノイズ周波数検出部と、
    前記第1の検出周波数と前記測定信号とを解析し、これら第1の検出周波数と測定信号との間の相互相関関数を求めるとともに、この相互相関関数に基づき、この相互相関関数の得られた時点以降について前記周期性ノイズ信号の振幅及び位相を演算し、これら及び前記第1の検出周波数をノイズ信号情報として出力するノイズ信号解析部と、
    前記ノイズ信号情報から前記周期性ノイズ信号をキャンセルするキャンセル信号を作成するキャンセル信号作成部と、
    前記測定信号と前記キャンセル信号を演算して前記周期性ノイズ信号をキャンセルする信号キャンセル部と、
    を具備することを特徴とするノイズキャンセル装置。
  2. 前記相互相関関数に基づき、前記ノイズ信号情報を求めた時点における前記周期性ノイズ信号の周波数を第2の検出周波数として検出する第2のノイズ周波数検出部を有し、前記ノイズ信号解析部は、前記第2の検出周波数で前記ノイズ信号情報を再演算して出力するものである請求項1記載のノイズキャンセル装置
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