JP2003163548A - 低周波増幅器 - Google Patents

低周波増幅器

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JP2003163548A
JP2003163548A JP2001402133A JP2001402133A JP2003163548A JP 2003163548 A JP2003163548 A JP 2003163548A JP 2001402133 A JP2001402133 A JP 2001402133A JP 2001402133 A JP2001402133 A JP 2001402133A JP 2003163548 A JP2003163548 A JP 2003163548A
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transformer
output
amplifier
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JP2001402133A
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Kimio Uchiyama
公雄 内山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーディオ用低周波増幅器の磁気歪による音
質劣化や、挿入されたコンデンサによる充放電によるス
ピーカ破損を防止する。 【解決手段】 増幅回路の段間または最終出力段の出力
側に巻線比の小さい第1のトランス(2)を接続し、こ
の第1のトランス(2)の二次側に第2のトランスとし
て段間トランス(6)または出力トランス(3)を接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、真空管を用いた
オーディオ用の低周波増幅器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ用の増幅器は、忠実な再生音
質の向上のため、従来から回路構成、回路素子、使用部
品の材質等について様々な改良が進められてきた。真空
管を回路素子に用いたオーディオ用低周波増幅器は、ト
ランジスタ、IC等の半導体素子が主流の現在において
も、聴感上優れた再生音質が得られるためハイレベルな
オーディオアンプなどに用いられている。
【0003】真空管を用いた増幅器の場合、真空管の入
出力のインピーダンスが高いことから増幅段間を、トラ
ンスを用いて結合する回路が採用されることが多い。ま
た、最後の出力段においても、負荷のスピーカとのイン
ピーダンス整合のために出力トランスが設置されるもの
が多い。
【0004】そこで従来のトランスを用いた増幅器の回
路例を示しながら、その問題点を検討する。なお、以下
の各図の説明で同一個所には同一符号が付してある。
【0005】図4は、出力管1の出力側(プレート)に
出力トランス3が接続されている。この出力トランス3
は、出力管1の負荷と出力トランス3のインピーダンス
を整合させ、出力トランス3の二次側に接続されるスピ
ーカの駆動電圧を得ている。なお、4は負荷のスピーカ
を接続するためのスピーカ端子である。
【0006】図5は、真空管5の出力と次の段の出力管
1への入力(グリッド)を、段間トランス6を介して接
続し増幅回路を形成している。これら図4、図5の回路
構成は一般的なものであるが、いずれの場合もトランス
3、6の一次側に真空管の直流のプレート電流が流れる
ため、トランスのコアが磁化され強力な電磁石になる。
そこに信号電流が重畳され二次側に伝達されるが、コア
の直流磁化による磁気歪みも信号電流に重畳されて伝わ
るため、音質劣化の原因となる。
【0007】図6の回路は、上記図4、図5の音質劣化
を軽減するための改善を行ったもので、出力管1のプレ
ート電流(直流電流)をチョークトランス7に流し、こ
れを出力管1の負荷とし、信号電流は出力管1とチョー
クトランス7の接続点からコンデンサ8を介して出力ト
ランス3に出力している。この様な回路構成とすること
で、出力トランス3には直流が流れず、出力トランス3
は単なるインピーダンス変換器として機能し、スピーカ
端子4には磁気歪みの少ない信号が供給される。この回
路構成はパラレルフィールド方式と呼ばれており、高音
質が得られる。しかしこの回路は、コンデンサ8に増幅
器のスイッチのオン、オフ時の充放電電流が流れ、スピ
ーカを破損させる恐れがあり、取り扱いに細心の注意が
必要など、一般的とは言えない欠点がある。
【0008】図7は、更に別の従来例を示したもので、
段間をトランス結合した増幅回路の例である。図におい
て前段の真空管5のプレート負荷抵抗9からコンデンサ
8を介して段間トランス6の一次側と接続し、二次側が
次段の出力管1のグリッドに接続されている。この回路
のトランス6は、インターステージトランスと呼ばれ、
トランスの磁化がないため高音質になることが知られて
いる。
【0009】しかし、この回路ではコンデンサ8が信号
回路に直列に接続されており、再生音質を劣化させる要
因の一つとなっている。従来から音質性能を改善するた
めにコンデンサは、その構造、材質などに様々な検討、
改良が加えられ各種の音質対策コンデンサが開発されて
いるが、所望の再生音質のものを得るのは容易でなく、
忠実度の高い再生音質を得る上での問題点の一つとなっ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、トランス
結合方式やインターステージトランス方式の回路を持つ
増幅器における充放電電流によるスピーカ破損等の不都
合の発生を防止し、かつ聴感上歪みの少ない高音質の再
生音が得られるオーディオ用低周波増幅器の実現を目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的達成のため、こ
の発明は、真空管を用いた低周波増幅器の段間または出
力段の出力側に第1トランスを接続し、この第1トラン
スの二次側に第2トランスとして段間トランスまたは出
力トランスを接続したものである。すなわちこの発明
は、通常のトランス結合増幅器のトランス(第2トラン
ス)の前に更に別のトランス(第1トランス)が接続さ
れた構成としたことを特徴としている。
【0012】このような構成とすることで、第1のトラ
ンスの一次側には、前段の真空管のプレート電流(直流
電流)が流れコアは磁化されるが、二次側との結合度が
良いのでコアのギャップを広くして磁束密度を落として
も聴感上低域まで伸び、伝送特性が良くなる。因みに通
常のトランス、例えば出力トランスで一次側を3KΩ、
二次側を8Ωとした場合、巻線比がおよそ30:1と結
合度が悪くなりギャップを広げると低域が出なくなる。
【0013】また本願の他の発明は、第1のトランスの
等価直列抵抗(DCR)が、負荷側の第2のトランスの
等価直列抵抗(DCR’)より低く構成することを特徴
としている。
【0014】この構成において、第1トランスと第2ト
ランスの等価直列抵抗の関係をDCR<DCR’とする
ことで、第1のトランスにチョークトランスやオートチ
ョークトランスを用いても、直流電流分は第1のトラン
ス側に大半が流れ第2のトランスの直流による磁化が少
なくなり磁気歪の発生を低減できる。
【0015】この発明によれば、コンデンサ結合のパラ
レルフィールド方式の欠点であった充放電電流によるス
ピーカ破損の心配もなく、かつ従来の増幅器では得られ
ない聴感上の歪の少ない再生音質を得ることができる。
【0016】また、インターステージ方式の回路構成と
比べても、音質劣化の原因となるコンデンサの信号電流
経路への接続を必要としないことから、コンデンサによ
る音質変化の影響を受けず再生音質の面から優れている
といえる。
【0017】この発明によるオーディオ用低周波増幅器
は、第1及び第2のトランスを使うことで、多彩な再生
音質が得られる利点を持っている。二つのトランスのコ
アの種類や巻き方を組み合わせることで多様な再生音質
が選択できる。特に第2のトランスには直流が流れない
ため、アモルファス、パーマロイなどのコア材の特性を
十分に発揮させることができる。
【0018】発明者は、各種のコア材の組み合わせによ
る再生音質の実験を行ったが、その中でも第1のトラン
スのコアにオリエントコア、第2のトランスのコアにパ
ーマロイやアモルファスコアを用いたものは、極めて歪
感の少ないクリアで自然な再生音質が得られた。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の第1の実施例
を示している。この実施例は、オーディオ用増幅器の最
終出力段に本発明を適用したものである。図において、
出力管1のプレートに第1のトランス2の一次側が接続
される。この第1のトランス2の一次側インピーダンス
は出力管1の負荷に合わせてこの実施例では3KΩ、二
次側は第2トランス3の一次側インピーダンスに合わせ
た巻線比とし、第2トランスの一次側に接続され、出力
トランス3の二次側はスピーカ端子4に接続されてい
る。出力トランス3は、この例では一次側3KΩ、二次
側はスピーカの負荷に合わせた8Ωのインピーダンス比
のものである。
【0020】
【実施例】図2は、この発明の別の実施例で、図の
(a)は第1のトランスにオートチョークトランス、
(b)はチョークトランスを用いた場合のトランスの接
続状態を示している。この発明において、第1のトラン
スにオートチョークトランス10やチョークトランス7
を使用することができる。このとき真空管のプレートに
印加される直流電流は第2のトランス(この実施例では
出力トランス3)側にも流れることになるが、請求項2
に記載の発明のように第1のトランスの等価直列抵抗を
第2トランス3の等価直列抵抗より低くなるように設定
することで、第2トランス3に流れる直流電流を抑制
し、磁気歪を低減している。
【0021】図3は、この発明の更に別の実施例を示し
たものである。この例は、増幅器の増幅段間の回路にこ
の発明を適用したものである。図に示すように前段の真
空管5のプレートに第1のトランス2の一次側が接続さ
れ、二次側は第2のトランスである段間トランス6の一
次側に接続されている。また、段間トランス6の二次側
は次段の出力管1のグリッドに接続されている。出力管
1のプレート以降の出力トランス3との接続については
従来のものと変わりはない。この実施例で第1のトラン
ス2、出力トランス3は、一次側、二次側とも10KΩ
のインピーダンスで受け渡すようになっている。第1の
トランス2のコアギャップは広くとられており、真空管
5のプレート電流(直流電流)でコアが磁化されること
による磁気歪の重畳を防いでいる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、ト
ランス結合の増幅回路においてトランスの一次側に流れ
るプレート電流による磁気歪が信号電流に重畳されて音
質劣化を防止することができる。
【0023】また、パラレルフィールド方式における挿
入されたコンデンサの充放電電流によるスピーカ破損等
の事故を起こすこともない。
【0024】更に、インターステージトランス方式のよ
うに、挿入されたコンデンサによる音質への影響を排除
できるなどの効果により、忠実度の高い再生音質のオー
ディオ用低周波増幅器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例を示す回路図であ
る。
【図2】 この発明の第2の実施例におけるオートチョ
ークトランスまたはチョークトランスと第2のトランス
との関係を示す回路図である。
【図3】 この発明の第3の実施例を示す回路図であ
る。
【図4】 従来の増幅回路の例を示す回路図である。
【図5】 従来の増幅回路の他の例を示す回路図であ
る。
【図6】 従来の増幅回路の他の例を示す回路図であ
る。
【図7】 従来の増幅回路の他の例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
1 出力管 2 第1のトランス 3 出力トランス 4 スピーカ端子 5 真空管 6 段間トランス 7 チョークトランス 8 コンデンサ 9 プレート負荷抵抗 10 オートチョークトランス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅素子に真空管を用いる低周波増幅器
    において、段間または出力段の出力側に第1のトランス
    を接続し、このトランスの二次側に第2の段間トランス
    または出力トランスを接続したことを特徴とする低周波
    増幅器。
  2. 【請求項2】 第1のトランスの等価直列抵抗が、負荷
    側の第2のトランスの等価直列抵抗より低いものである
    ところの請求項1に記載の低周波増幅器。
JP2001402133A 2001-11-26 2001-11-26 低周波増幅器 Pending JP2003163548A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6997478B1 (ja) * 2021-04-22 2022-01-17 有限会社森山銘木 アンプ装置、オーディオ装置、及びアンプ装置の制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6997478B1 (ja) * 2021-04-22 2022-01-17 有限会社森山銘木 アンプ装置、オーディオ装置、及びアンプ装置の制御方法
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