JP2003163256A - 真空対応型ステージ装置 - Google Patents

真空対応型ステージ装置

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JP2003163256A
JP2003163256A JP2001359652A JP2001359652A JP2003163256A JP 2003163256 A JP2003163256 A JP 2003163256A JP 2001359652 A JP2001359652 A JP 2001359652A JP 2001359652 A JP2001359652 A JP 2001359652A JP 2003163256 A JP2003163256 A JP 2003163256A
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chamber
slide
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stage substrate
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JP2001359652A
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Tatsufumi Kano
達史 狩野
Kenichi Iwasaki
健一 岩崎
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】真空チャンバー内のステージ基板をスムーズに
かつ高速に移動させることができるとともに、10-5
a程度の真空度でも使用可能でかつ比較的製作が容易な
真空対応型ステージ装置を提供する。 【解決手段】大小の真空処理室6a,6bを有する真空
チャンバー6の小さな真空処理室6b内にスライド軸1
を貫通させ、スライド軸1に結合されたステージ基板5
を大きな真空処理室6a内で移動させるとともに、上記
真空チャンバー6外に、二重の排気溝21,22を備え
た排気部2を設け、該排気部2と真空チャンバー6との
間に可撓性をもった隔壁3を気密に配置し、スライド軸
1を静圧気体軸受7によって保持案内することにより真
空対応型スライド装置を構成し、さらに真空チャンバー
6より最も離れた排気溝21から真空チャンバー6側の
排気部端面までの長さNをステージ基板5の有効移動距
離以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空雰囲気下で使
用される走査型露光描画装置、VUV露光描画装置、E
UV露光描画装置、走査電子顕微鏡等に用いられる真空
対応型スライド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体デバイスの製造工程では、
真空雰囲気下で加工や測定を行うことが多く、例えば、
電子ビームを用いた走査型露光描画装置には、真空チャ
ンバー内に転がり軸受によって案内されるステージ基板
を備えた真空対応型スライド装置が用いられており、上
記ステージ基板上に半導体ウエハを載せ、真空チャンバ
ー内を排気して10-4〜10-5Paの真空度とした後、
電子ビームを半導体ウエハに照射するとともに、ステー
ジ基板を移動させることにより露光描画処理を施すよう
になっていた。
【0003】しかしながら、転がり軸受を用いた案内で
は摺動抵抗が大きく、移動中にステージ基板が振動する
といった問題があり、近年要求されている描画線幅の微
細化に対応することが難しくなっていた。また、描画線
幅の微細化とともに生産性の向上も求められているが、
転がり軸受を用いた案内ではステージ基板を高速に移動
させることが難しいといった問題もあった。
【0004】そこで、これらの課題を解決する真空対応
型スライド装置として、図3(a)(b)に示すよう
な、真空チャンバー100を貫通する二本のスライド軸
110と、真空チャンバー100内において上記二本の
スライド軸110に接合されたステージ基板120と、
真空チャンバー100の貫通部に近接して配置され、ス
ライド軸110を案内するエアースライド軸受130
と、真空チャンバー100の貫通部とエアースライド軸
受端面とを覆い真空チャンバー100内への気体の流入
を防止する隔壁140とからなり、上記エアースライド
軸受130の給気孔131よりスライド軸110に対し
て圧縮気体を噴射して両者の隙間Sに静圧気体層を形成
することによりスライド軸110を静圧支持し、この状
態で不図示のアクチュエータによってスライド軸110
を移動させることにより、スライド軸110に結合され
たステージ基板120を移動させるようにした真空対応
型スライド装置を本件出願人は先に提案している(特開
2001−44107公報参照)。
【0005】この真空対応型スライド装置によれば、ス
テージ基板120に結合されたスライド軸110を静圧
支持して案内するようにしてあることから、摺動抵抗が
皆無であるため、ステージ基板120を高速移動させる
ことができ、加工や測定の作業性を向上させることがで
きるとともに、ステージ基板120に振動を発生させる
ようなことがないため、精度良く加工や測定することが
できるといった利点があった。なお、エアースライド軸
受130には排気溝132が設けられており、静圧気体
層を形成するために供給された圧縮気体を排気溝132
より外部へ排気することにより、真空チャンバー100
内の真空度を維持するようになっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図3(a)
(b)に示す真空対応型スライド装置は非常に大きなも
のであり、このスライド装置を用いて各種加工や測定を
行うには、エアースライド軸受130の排気溝132か
ら真空チャンバー側のエアースライド軸受端面までの距
離Tをできるだけ長くする必要があった。
【0007】即ち、エアースライド軸受130の排気溝
132から真空チャンバー側のエアースライド軸受端面
までの距離Tが短すぎると、排気溝132より圧縮気体
を排気するようにしていても排気効率が悪く、スライド
軸110に付着する気体分子が真空チャンバー100内
に流入して加工や測定に必要な真空度を低下させてしま
うといった課題があった。
【0008】そこで、この問題を解決するためには、エ
アースライド軸受130の排気溝132から真空チャン
バー側のエアースライド軸受端面までの距離Tをできる
だけ長くすれば良いのであるが、真空チャンバー100
は少なくともステージ基板120の長さにステージ基板
120の移動距離(以下、有効移動距離という)を足し
た長さ分が最低必要で、この長さは約2m近くもあり、
さらに図3(a)(b)に示す真空対応型スライド装置
では、真空チャンバー100の両側に配置する二つのエ
アースライド軸受130の長さ分以上が必要となるた
め、トータルで2m以上のスライド軸110を用いなけ
ればならず、このように非常に長いスライド軸110を
形成することは難しく、その結果、スライド装置の生産
性が悪く、非常に高価なものになってしまうといった課
題があった。
【0009】即ち、スライド軸110をエアースライド
軸受130によって静圧支持する場合、両者の隙間Sを
2〜5μm、好ましくは3〜4μmに管理する必要があ
り、そのためにはスライド軸110の部品精度を真直度
及び平行度共に1μm以下に仕上げなければならないの
であるが、スライド軸110に、比重が小さく高剛性で
かつ変形し難いセラミックスを用いたとしても、上述し
た精度を2m以上にわたって得ることが非常に難しく、
また、長さが2mにもわたると自重による反りの影響も
大きいため、熟練の技術者でも製作が難しいものであっ
た。
【0010】さらに、図3(a)(b)に示す真空対応
型スライド装置を例えば走査型露光描画装置として用い
る場合、真空チャンバー100の上面に鏡筒を配置する
のであるが、エアースライド軸受130と鏡筒との距離
が比較的近いため、エアースライド軸受130とスライ
ド軸110の隙間より漏れる微量の気体分子の影響によ
って鏡筒近傍の真空度が乱れ、露光描画精度に悪影響を
与える恐れもあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題に鑑
み、本発明の真空対応型スライド装置は、大きな真空処
理室と小さな真空処理室とを有する真空チャンバーと、
上記小さな真空処理室を貫通するスライト軸と、該スラ
イド軸に結合され、大きな真空処理室内を移動するステ
ージ基板と、上記真空チャンバー外に配置され、上記ス
ライド軸を囲繞するとともに、上記スライド軸との隙間
に流入する気体を排出する少なくとも一つの排気溝を備
えた排気部と、上記スライト軸を囲繞するように上記排
気部と真空チャンバーとの間に可撓性を以て気密に設け
られた隔壁と、上記スライド軸を保持案内する静圧気体
軸受とから構成するとともに、上記真空チャンバーより
最も離れた排気溝から真空チャンバー側の排気部端面ま
での長さを上記ステージ基板の有効移動距離以上とした
ことを特徴とする。
【0012】なお、上記真空チャンバーの小さな真空処
理室のスライド軸方向長さは、上記ステージ基板の有効
移動距離より長く、かつ上記ステージ基板の有効移動距
離と上記ステージ基板のスライド軸方向長さの和未満と
するとともに、上記大きな真空処理室のスライド軸方向
長さは、上記ステージ基板の有効移動距離と上記ステー
ジ基板のスライド軸方向長さの和より長くすることが好
ましい。
【0013】また、上記真空チャンバーの上部に鏡筒を
配置する場合、大きな真空処理室を上下に仕切る貫通孔
を備えた仕切り板を配置するとともに、大きな真空処理
室の上方に真空引きするための排気孔を設けることが好
ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0015】図1(a)は本発明の真空対応型スライド
装置の一例を示す斜視図、図1(b)は同図(a)の一
部を破断した平面図、図1(c)は同図(a)の主要部
を示す断面図である。
【0016】この真空対応型スライド装置は、大きな真
空処理室6aと小さな真空処理室6bとを有する真空チ
ャンバー6と、小さな真空処理室6bを貫通する二本の
スライト軸1と、スライド軸1に結合され、大きな真空
処理室6a内を移動するステージ基板5と、上記真空チ
ャンバー6外に配置され、上記スライド軸1を囲繞する
とともに、上記スライド軸1との隙間に流入する気体を
排出する二重の排気溝21,22を備えた排気部2と、
上記スライト軸1を囲繞するように上記排気部2と真空
チャンバー6との間に可撓性を以て気密に設けられた隔
壁3と、上記スライド軸1を保持案内する静圧気体軸受
7とからなることを特徴とする。
【0017】また、真空チャンバー6の上部には、鏡筒
等を設置するための穴6cを有するとともに、大きな真
空処理室6aには、その上下を仕切る貫通孔12aを備
えた仕切り板12を配置し、大きな真空処理室6aの上
方に真空引きするための排気孔6dを設けてあり、ま
た、小さな真空処理室6bにも真空引きするための排気
孔6eを設けてある。
【0018】ステージ基板5は真空チャンバー6内で二
本のスライド軸1間を結合する第一の連結部(不図示)
に備える支持軸4に結合されており、真空チャンバー6
の大きな真空処理室6b内を図1(b)に示す矢印の方
向に移動するようになっている。
【0019】大きな真空処理室6aのスライド軸方向長
さLは、ステージ基板5の有効移動距離とステージ基板
5のスライド軸方向長さPの和より長くするとともに、
小さな真空処理室6bのスライド軸方向長さMは、大き
な真空処理室6aより短く、ステージ基板5の有効移動
距離より長い範囲で形成しておけば良く、例えば、小さ
な真空処理室6bのスライド軸方向長さMは、ステージ
基板5の有効移動距離より20mm程度長くしておけば
良い。
【0020】排気部2のスライド軸1と対向する軸受面
には、二重の排気溝21,22を形成してあり、真空チ
ャンバー6より最も離れた位置にある排気溝21から真
空チャンバー6側の排気部端面までの長さNがステージ
基板5の有効移動距離以上となるようにしてある。
【0021】ここで、真空チャンバー6より最も離れた
位置にある排気溝21から真空チャンバー6側の排気部
端面までの長さNをステージ基板5の有効移動距離以上
とするのは、この長さNがステージ基板5の有効移動距
離より短い場合、外部より排気部2とスライド軸1との
隙間に流入する気体を排気溝21,22より効率良く排
気することが難しく、スライド軸1の移動によってその
表面に付着する気体分子が真空チャンバー6内に導か
れ、真空チャンバー6内の真空度を低下させてしまうか
らである。
【0022】なお、気体分子の付着を防止するために
は、スライド軸1の表面をできるだけ平滑に仕上げるこ
とが好ましく、具体的には算術平均粗さ(Ra)で0.
5μm以下とすることが良い。
【0023】このような表面粗さを得るには、スライド
軸1を、比重が小さく、高剛性を有するセラミックスに
より形成し、その表面を研磨加工することにより得るこ
とができるが、セラミックスの表面には微小な気孔が存
在し、この気孔中に気体分子が付着することもあるた
め、気体分子の付着をさらに防止するためには、スライ
ド軸1をセラミックスにより形成し、その表面を算術平
均粗さ(Ra)で0.5μm以下とした後、さらにセラ
ミック表面のボイドを埋めるためにアルミナやシリカ等
のセラミック薄膜やダイヤモンド膜、あるいはダイヤモ
ンド・ライク・カーボン膜を被着したものを用いれば良
い。
【0024】隔壁3は、ゴムや蛇腹など収縮可能な金属
により形成してあり、排気部2と真空チャンバー6との
間に各スライト軸1を囲繞するように可撓性を以て気密
に配置してある。その為、真空チャンバー6内の真空引
きにより真空チャンバー壁が変形したとしても排気部2
は影響を受けるようなことがなく、スライド軸1と所定
の隙間Uを保つことができる。
【0025】静圧気体軸受7は、固定体71と、この固
定体71を囲繞する可動体72とからなり、可動体72
の固定体71と対向する軸受面に圧縮気体の給気孔73
を形成してあり、この給気孔73より固定体71と可動
体72との微少隙間に圧縮気体を供給して静圧気体層を
形成することにより可動体72を固定体71上で静圧支
持するようになっている。
【0026】そして、二本のスライド軸1の両端部に設
けられた第二の連結部11の端部を保持するとともに、
可動体72の移動方向がスライド軸1の移動方向と平行
となるように静圧気体軸受7を配置してある。
【0027】この時、静圧気体軸受7により保持された
スライド軸1は、排気部2と微少隙間Uを保つととも
に、真空チャバー6の貫通部とも接触しないように配置
してある。
【0028】その為、スライド軸1を移動させるにあた
り、接触部分がなく、摺動抵抗が皆無であるため、スラ
イド軸1に結合されたステージ基板5を滑らかにかつ高
速に移動させることができるとともに、ステージ基板5
に振動等が発生するようなことがない。
【0029】なお、静圧気体軸受7を構成する固定体7
1と可動体72との微少隙間に供給した圧縮気体は隙間
より漏れることになるが、静圧気体軸受7は真空チャン
バー6外に設けられているため、真空チャンバー6内の
真空度を低下させるようなことがない。
【0030】かくして、図1(a)〜(c)に示す本発
明の真空対応型ステージ装置を用いれば、不図示のアク
チュエータによってスライド軸1を移動させることによ
り、これに連結されたステージ基板5を真空チャンバー
6の大きな真空処理室6b内で移動させることができる
とともに、スライド軸1は静圧気体軸受7によって保持
案内されていることから、スライド軸1の移動時に作用
する摺動抵抗が皆無であり、スムーズにかつ高速に移動
させることができる。
【0031】また、予め排気部2に備える二重の排気溝
21,22を真空ポンプと接続しておくことにより、外
部より排気部2とスライド軸1との隙間を通って真空チ
ャンバー6内に流入しようとする気体を、排気部2に備
える二重の排気溝21,22より効率良く排気すること
ができ、特に本発明では、真空チャンバー6より最も離
れた位置にある排気溝21から真空チャンバー6側の排
気部端面までの長さNがステージ基板5の有効移動距離
以上となるようにしてあることから、真空チャンバー6
内に流入する気体を極めて微量に留めることができるた
め、真空チャンバー6内の真空度を低下させるようなこ
とがなく、10-5Pa程度の真空度でも使用可能なステ
ージ装置を提供することができる。
【0032】さらに、本発明によれば、真空チャンバー
6と大きな真空処理室6aと小さな真空処理室6bとか
ら構成し、小さな真空処理室6bを貫通するようにスラ
イド軸1を配置するとともに、排気部2を小さな真空処
理室6bに近接して配置することができるため、スライ
ド軸1のトータル長さは、小さな真空処理室6bのスラ
イド軸方向長さMに、排気部2及び第二の連結部11の
長さを足した分だけあれば良く、スライド軸1の長さを
本件出願人が先に提案した図3(a)(b)に示す真空
対応型ステージ装置よりも大幅に短くすることができ
る。
【0033】その為、真直度及び平行度共に1μm以下
の高精度が要求されるスライド軸1の製作が容易とな
り、製作性を向上させることができるとともに、ステー
ジ装置を安価に製造することができる。
【0034】さらに、真空チャンバー6には、大きな真
空処理室6aを上下に仕切る貫通孔12aを備えた仕切
り板12を設けるとともに、大きな真空処理室6aの上
方より真空引きするようにしてあることから、ステージ
基板5が移動することによって流入する微量の気体分子
によって小さな真空処理室6b内の真空度が悪化したと
してもその上部に設けた大きな真空処理室6a、特に真
空チャンバー6の上部に鏡筒が配置される場合、その近
傍の真空度に影響を与え難いため、露光描画精度に悪影
響を与えるようなことがない。
【0035】次に、本発明の真空対応型スライド装置の
他の実施形態を図2に基づいて説明する。
【0036】この真空対応型スライド装置は、スライド
軸1の保持案合する静圧気体軸受7の取り付け構造が異
なる以外は図1に示す真空対応型スライド装置と同様の
構造をしたものである。
【0037】この真空対応型スライド装置は、真空チャ
ンバー6を包囲する枠体8を設け、この枠体8の端辺部
8aにスライド軸1の両端を結合するとともに、枠体8
の側辺部8bを静圧気体軸受7の可動体としたもので、
枠体8にはその側辺部8bを囲繞する固定体71を配置
してある。固定体71の側辺部8bと対向する軸受面に
は圧縮気体の給気孔73を形成してあり、この給気孔7
3より側辺部8bと固定体71との微少隙間に圧縮気体
を供給して静圧気体層を形成することにより枠体8を固
定体71内で静圧支持するようになっている。
【0038】その為、枠体8を不図示のアクチュエータ
によって移動させることにより、枠体8は固定体71と
非接触状態にあるため、滑らかな移動させることがで
き、枠体8と一体的に形成されたスライド軸1及びスラ
イド軸1に結合されたステージ基板5を高速かつ滑らか
に移動させることができる。
【0039】なお、図1及び図2に示す真空対応型スラ
イド装置とも、スライド軸1、排気部2、静圧気体軸受
7を形成する固定体71及び可動体72は、その断面形
状を長方形又は正方形とすることが好ましく、このよう
な断面形状とすることで、スライド軸1及び固定体71
の剛性を高めることができるとともに、比較的容易に製
作することができる。
【0040】また、排気部2には2つの排気溝21,2
2を設けた例を示したが、排気溝の数は特に限定するも
のではなく、例えば、VUV露光描画装置やEUV露光
描画装置のように比較的低真空で使用されるものである
場合、排気溝は一つでも良く、逆により高真空が要求さ
れるような場合には、3つ以上の排気溝を設ければ良
い。
【0041】さらに、スライド軸1以外に、排気部2、
可動体72、固定体71、ステージ基板5は、軽量で、
高剛性かつ非磁性であるセラミックにより形成すること
が好ましく、例えばアルミナ質焼結体や炭化珪素質焼結
体を用いれば良い。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の真空対応型スラ
イド装置によれば、大きな真空処理室と小さな真空処理
室とを有する真空チャンバーと、上記小さな真空処理室
を貫通するスライト軸と、該スライド軸に結合され、大
きな真空処理室内を移動するステージ基板と、上記真空
チャンバー外に配置され、上記スライド軸を囲繞すると
ともに、上記スライド軸との隙間に流入する気体を排出
する少なくとも一つの排気溝を備えた排気部と、上記ス
ライト軸を囲繞するように上記排気部と真空チャンバー
との間に可撓性を以て気密に設けられた隔壁と、上記ス
ライド軸を保持案内する静圧気体軸受とから構成すると
ともに、上記真空チャンバーより最も離れた排気溝から
真空チャンバー側の排気部端面までの長さを上記ステー
ジ基板の有効移動距離以上としたことによって、ステー
ジ基板をスムーズにかつ高速に移動させることができる
とともに、真空チャンバー内に流入する気体を極めて微
量に留めることができるため、真空チャンバー内の真空
度を低下させるようなことがなく、10-5Pa程度の真
空度でも使用可能なステージ装置を提供することができ
る。
【0043】さらに、スライド軸の長さを本件出願人が
先に提案した真空対応型ステージ装置よりもかなり短く
することができるため、高精度が要求されるスライド軸
の製作が容易となり、製作性を向上させることができる
とともに、ステージ装置を安価に製造することができ
る。
【0044】特に、上記真空チャンバーの小さな真空処
理室のスライド軸方向長さを、上記ステージ基板の有効
移動距離より長くかつ上記ステージ基板の有効移動距離
と上記ステージ基板のスライド軸方向長さの和未満とす
るとともに、上記大きな真空処理室のスライド軸方向長
さを、上記ステージ基板の有効移動距離と上記ステージ
基板のスライド軸方向長さの和より長くすることによ
り、真空対応型スライド装置を小型化することができ、
好適である。
【0045】さらに、真空チャンバーの上部に鏡筒が配
置されるような場合、大きな真空処理室を上下に仕切る
貫通孔を備えた仕切り板を設けるとともに、大きな真空
処理室の上方より真空引きするようにすることにより、
ステージ基板が移動することによって流入する微量の気
体分子によって小さな真空処理室内の真空度が悪化した
としてもその上部に設けた大きな真空処理室、特に鏡筒
近傍の真空度に影響を与え難いため、露光描画精度に悪
影響を与えるようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の真空対応型スライド装置の一
例を示す斜視図、(b)は(a)の一部を破断した平面
図、(c)は(a)の主要部を示す断面図である。
【図2】本発明の真空対応型スライド装置の他の例を示
す一部を破断した平面図である。
【図3】(a)は本件出願人が先に提案した真空対応型
スライド装置を示す一部を破断した平面図、本件出願人
が先に提案した真空対応型スライド装置を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1:スライド軸 2:排気部 21,22:排気溝 3:隔壁 4:支持軸 5:ステージ基板 6:真空チャンバー 6a:大きな真空処理室 6b:小さな真空処理室 6c:穴 6d,6e:排気孔 7:静圧気体軸受 71:固定体 72:可動体 73:給気孔 8:枠体 8a:端辺部 8b:側辺部 11:第二の連結部 100:真空チャンバー 110:スライド軸 120:ステージ基板 130:エアースライド軸受 131:給気孔 132:排気孔 140:隔壁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大きな真空処理室と小さな真空処理室とを
    有する真空チャンバーと、上記小さな真空処理室を貫通
    するスライト軸と、該スライド軸に結合され、大きな真
    空処理室内を移動するステージ基板と、上記真空チャン
    バー外に配置され、上記スライド軸を囲繞するととも
    に、上記スライド軸との隙間に流入する気体を排出する
    少なくとも一つの排気溝を備えた排気部と、上記スライ
    ド軸を囲繞するように上記排気部と真空チャンバーとの
    間に可撓性を以て気密に設けられた隔壁と、上記スライ
    ド軸を保持案内する静圧気体軸受とからなり、上記真空
    チャンバーより最も離れた排気溝から真空チャンバー側
    の排気部端面までの長さが上記ステージ基板の有効移動
    距離以上であることを特徴とする真空対応型スライド装
    置。
  2. 【請求項2】上記真空チャンバーの小さな真空処理室の
    スライド軸方向長さが上記ステージ基板の有効移動距離
    より長く、かつ上記ステージ基板の有効移動距離と上記
    ステージ基板のスライド軸方向長さの和未満であるとと
    もに、上記大きな真空処理室のスライド軸方向長さが、
    上記ステージ基板の有効移動距離と上記ステージ基板の
    スライド軸方向長さの和より長いことを特徴とする真空
    対応型スライド装置。
  3. 【請求項3】上記真空チャンバーには、大きな真空処理
    室を上下に仕切る貫通孔を備えた仕切り板を備え、大き
    な真空処理室の上方に真空引きするための排気孔を設け
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の真空
    対応型ステージ装置。
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