JP2002303323A - 駆動装置 - Google Patents

駆動装置

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JP2002303323A
JP2002303323A JP2001106943A JP2001106943A JP2002303323A JP 2002303323 A JP2002303323 A JP 2002303323A JP 2001106943 A JP2001106943 A JP 2001106943A JP 2001106943 A JP2001106943 A JP 2001106943A JP 2002303323 A JP2002303323 A JP 2002303323A
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housing
bearing
differential exhaust
present
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Takeshi Nakamura
中村  剛
Nobuhito Saji
伸仁 佐治
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Publication date
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    • F16C32/06Bearings not otherwise provided for with moving member supported by a fluid cushion formed, at least to a large extent, otherwise than by movement of the shaft, e.g. hydrostatic air-cushion bearings
    • F16C32/0681Construction or mounting aspects of hydrostatic bearings, for exclusively rotary movement, related to the direction of load
    • F16C32/0685Construction or mounting aspects of hydrostatic bearings, for exclusively rotary movement, related to the direction of load for radial load only
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16C32/0603Bearings not otherwise provided for with moving member supported by a fluid cushion formed, at least to a large extent, otherwise than by movement of the shaft, e.g. hydrostatic air-cushion bearings supported by a gas cushion, e.g. an air cushion
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/74Sealings of sliding-contact bearings
    • F16C33/741Sealings of sliding-contact bearings by means of a fluid
    • F16C33/748Sealings of sliding-contact bearings by means of a fluid flowing to or from the sealing gap, e.g. vacuum seals with differential exhaust
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2300/00Application independent of particular apparatuses
    • F16C2300/40Application independent of particular apparatuses related to environment, i.e. operating conditions
    • F16C2300/62Application independent of particular apparatuses related to environment, i.e. operating conditions low pressure, e.g. elements operating under vacuum conditions

Abstract

(57)【要約】 【課題】差動排気シールおよび静圧気体軸受を有する軸
受部の軸部材30とのギャップ変動を抑えて組立調整を
容易にする駆動装置を提供する。 【解決手段】差動排気シールおよび静圧気体軸受を有す
る軸受部の軸部材30とのギャップ変動を抑えて組立調
整を容易にするために、筐体20の孔22に挿入された
軸部材30をシールする差動排気シール50を、孔22
に挿入された略円筒状のハウジング56内に設ける。こ
のハウジング56内には、多孔質グラファイトからなる
静圧軸受72、73を有する軸受部70が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筐体に設けられた
開口を介して外部と連通したプロセス室と前記開口に挿
入された軸部材とが差動排気シールでシールされた駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置などにおいては、真空や
特殊ガス雰囲気に維持したプロセス室内で、ワークをス
テージに載置して移動させて加工処理することが行われ
ている。
【0003】このような駆動装置の例が、図14および
図15に示されている。これらの例は、プロセス室Pを
有する筐体220の孔222に挿入された軸部材230
あるいは330が差動排気シール250によってシール
され、静圧軸受272、273を有する軸受部270あ
るいは静圧軸受372、373を有する軸受部370に
よって案内されている場合の例である。図14では、軸
部材230がその軸方向に移動可能であり、図15で
は、軸部材330が軸回りに回転可能である。そして、
いずれの場合も、差動排気シール250が構成されたハ
ウジング261は、軸受部270あるいは370が構成
されたハウジング262あるいは362とは別体となっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、差動排
気シールと静圧気体軸受とを別部材で構成すると、互い
の軸芯および穴径を調整して組み立てなければならず、
そのためには大変な時間と労力を必要とする。この組立
調整を容易にするために、それぞれのハウジングをはめ
合い(インロー)によって組み立てるという方法が通常
行われている。しかし、その精度を維持することには限
界があり、特にすきまを数μmの微小な値に設定する必
要のある場合の差動排気シールにおいては、困難といえ
る。
【0005】そこで、本発明は、かかる従来技術の問題
点に鑑み、差動排気シールと静圧気体軸受とが容易な製
造工程によって高精度に位置調整された駆動装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の駆動装置は、筐体に設けられた開口を介
して外部と連通したプロセス室と前記開口に挿入された
軸部材とが差動排気シールでシールされた駆動装置にお
いて、前記差動排気シールが前記筐体側に設けられ、前
記差動排気シールと、前記軸部材を支持する静圧気体軸
受とが同一ハウジング内に構成されてなる。
【0007】
【作用】本発明の駆動装置は、筐体に設けられた開口を
介して外部と連通したプロセス室と前記開口に挿入され
た軸部材とが差動排気シールでシールされた駆動装置に
おいて、前記差動排気シールが前記筐体側に設けられ、
前記差動排気シールと、前記軸部材を支持する静圧気体
軸受とが同一ハウジング内に構成されてなるので、差動
排気シールの隙間の変動値と静圧気体軸受の隙間の変動
値とが等しくなり、しかも結合部が減少するため剛性が
向上するため、差動排気シールと静圧気体軸受とを高精
度に位置調整することができ、組立調整が不要であって
容易に製造可能である。また、作業効率が向上し且つ部
品点数が減少するために、製造コストを抑制することが
できる。
【0008】ここで、差動排気シールとは、筐体の排気
面と対向面との微小な間隙にある気体を排気することに
より、筐体の排気面と対向面間が非接触の状態で、対向
面を挟む両側の雰囲気(例えば大気圧と高真空)を一定
の状態に保つように機能するものをいう。以下に述べる
実施の形態においては、排気面を有する部材を差動排気
シールという。
【0009】本発明において、導入軸は、対向する一対
の開口の一方または両方の外側において、支持部材によ
って支持される。この支持部材は、固定されたものでも
よいし、導入軸の軸方向とは実質的に直交する方向に移
動するもの(いわゆる、X軸ステージ)であってもよ
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施の形態について説明する。
【0011】図1は、本発明の第1の実施の形態の駆動
装置の軸受部を含む開口付近の詳細図である。図1にお
いて、上下方向をX軸方向とし、左右方向をY軸方向と
する。
【0012】図1に示すように、本実施の形態の駆動装
置においては、プロセス室Pを有する筐体20の一面に
設けられた孔22に、Y軸方向に駆動される円柱状の軸
部材30が挿入されている。孔22の内周面には、差動
排気シール50が設けられており、これにより、プロセ
ス室Pがシールされている。また、孔22の軸方向外側
(大気側)には、軸部材30を取り囲むように軸受部7
0が設けられている。
【0013】図1に示すように、差動排気シール50お
よび軸受部70は共にハウジング56内に構成されてい
る。略円筒形状のハウジング56は、一端側が孔22に
嵌合しており、他端側が筐体20の外側に露出してい
る。ハウジング56の差動排気シール50側の内周面5
0aは、排気面を構成している。排気面50aは、2列
の環状の溝部52、53を備え、これら環状の溝部5
2、53から筐体20に形成された連通孔54、55を
介して不図示の吸引ポンプまで接続されている。なお、
ハウジング56の差動排気シール50側の角部には、O
リング57がそれぞれ配置され、ハウジング56と筺体
20とに密着され、両者間をシールしている。
【0014】差動排気シール50の排気面50aの内周
面(溝部52、53を除く)、および後述する軸受部7
0の静圧軸受72、73の内周面、軸部材30外周面と
の隙間が、その他の部分(溝部75、76及び筺体20
の排気面50aよりプロセス室寄りの部分)と軸部材3
0外周面との隙間に比べ、十分小さくなるように設定さ
れている。
【0015】ハウジング56内には差動排気シール50
に隣接して軸受部70が設けられている。図1に示すよ
うに、軸受部70は、ハウジング56内に配置された一
対の円筒状の静圧軸受(静圧気体軸受)72、73を具
備している。静圧軸受72、73は、多孔質グラファイ
トから構成されている。また、静圧軸受72、73の間
には両者を位置決めするためのスペーサ77が設けられ
ている。
【0016】静圧軸受72、73は、軸部材30を包囲
しており、ハウジング56に形成された連通孔や給気管
(図示せず)を介して、不図示の圧送ポンプに接続され
ている。また、静圧軸受72と静圧軸受73との間およ
び静圧軸受73の差動排気シール50側に隣接した部分
には、それぞれ溝部75、76が設けられている。スペ
ーサ77を貫通し、さらにハウジング56内を通るよう
に、2つの静圧軸受72、73の側部から排出された気
体を溝部75、76を介して大気中に逃がすための通路
59を備えている。なお、静圧軸受に関しては、公知で
あるため以下に、詳細は記載しない。また、本実施の形
態では、静圧軸受に供給する流体として空気を用いてい
るが、他の気体や磁性流体などを用いても良い。
【0017】また、静圧軸受72、73の軸部材30に
面した内周面および給気のための入口部分以外の部分
は、軸受としての効率を上げるために、樹脂などによっ
て封止され、内周面の表層部は、所望の絞り部を形成す
るため、やはり樹脂などにより調整されていることが好
ましい。
【0018】本実施の形態において、差動排気シール5
0と軸受部70とが1つのハウジング56内に構成され
ているため、差動排気シール50と軸受部70とを同じ
機械で同時に仕上げ加工することができる。例えば、1
つの加工機のチャックでハウジング56を支持して、支
持状態を変えることなく差動排気シール50と軸受部7
0とをそれぞれ加工すれば、チャックを持ち変えて加工
したり、別の加工機で加工する場合と比べて、差動排気
シール50および軸受部70の同軸度は高くなる。つま
り、本実施の形態によると、差動排気シール50と軸受
部70との軸心がほぼ一致するので、差動排気シール5
0側での排気面50aと軸部材30との隙間、および、
軸受部70での静圧軸受72、73と軸部材30との隙
間の差を均一に加工することができる。
【0019】また、静圧軸受72、73が多孔質グラフ
ァイトなどのハウジング56とは別部材から構成されて
いる場合、組立を行った後にハウジング56の最終研磨
を同一機械にて同一のチャッキング時に同時に行うこと
で(つまり、差動排気シール50および軸受部70の形
状を同時に仕上げることで)、これらが同軸に仕上げら
れ、両者の軸合わせ調整が不要になり、調整組立の手間
を省くことが可能である。また、差動排気シール50お
よび軸受部70の両者それぞれと軸部材30との間の隙
間を極小化することができて、軸受性能およびシール性
能が共に向上する。
【0020】次に、本実施の形態に係る駆動装置の動作
について説明する。軸部材30の端部は、駆動源(不図
示)に接続されており、軸部材30をY軸方向に駆動す
るようになっている。このとき、不図示の圧送ポンプか
ら、軸受部70の不図示の連通路を介して空気が圧送さ
れ、静圧軸受72、73の内周面から噴出するようにな
っているので、かかる空気圧により、軸部材30は、静
圧軸受72、73に対して非接触的に支持され、摩擦な
どの抵抗なく、筐体20に対して相対移動可能となって
いる。
【0021】また、排気面50aを有する差動排気シー
ル50は、不図示の吸引ポンプにより、溝部52、53
及び連通路54、55を介して軸部材30の周面30a
(対向シール面)との間の空気を吸引しているので、排
気面50aと軸部材30との間のスキマ(静圧軸受7
2、73により一定に維持)を介して、外部からの、あ
るいは静圧軸受72、73から漏れ出た空気が侵入する
ことを防止できる。特に、ワークの加工処理のため、筐
体20内のプロセス室Pを負圧環境にしたような場合に
も、差動排気シール50により、外部からの空気の侵入
を阻止できるので、プロセス室Pの負圧環境を維持でき
好ましい。
【0022】本実施の形態によれば、軸部材30を筐体
20の外部から駆動しているので、プロセス室P内に駆
動系を設ける必要がなく、プロセス室P内の汚染などを
防止できると共に、駆動系のメンテナンスが容易とな
る。
【0023】また、本実施の形態のように軸部材30が
Y方向に直動する場合は、軸受部70を差動排気シール
50と同じ面に形成することで、軸受部70の静圧軸受
72、73の長さが短くて済むという利点がある。ま
た、差動排気シール50および軸受部70の軸部材30
とのギャップを異ならせる必要がある場合には、固定側
つまりハウジング56側でギャップを管理すればよい。
【0024】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。例えば、排気面50aの溝部は、それ
ぞれ2列にしたが、これに限定されず、吸引ポンプの性
能、プロセス室内外の差圧の大きさ、等に応じ、1列あ
るいは3列以上としても良い。また、排気面と対向シー
ル面との隙間の大きさも吸引ポンプ等の性能との兼ね合
いで決まるもので、数μmから数100μmまで適宜選
択可能である。さらに、軸受としては、実施の形態に示
す静圧軸受72、73に限らず、各種の軸受を用いるこ
とができ、たとえば転がり軸受(玉軸受、ころ軸受な
ど)を用いることもできる。
【0025】加えて、本実施の形態においては、筐体2
0を固定部とし、軸部材30を移動部としているが、こ
れとは逆に、軸部材30を固定部として、筐体20を移
動部とすることもできる。また、軸部材30をその軸回
りに回転させるようにしてもよい。これにより、2自由
度での位置決めが可能になる。
【0026】また、静圧軸受72、73の材料として
は、多孔質グラファイト以外のものを用いることも可能
である。
【0027】次に、本発明の第1の実施の形態の変形例
1について説明する。本変形例は、上述の第1の実施の
形態の駆動装置において、差動排気シールを多孔質グラ
ファイトで構成したものである。図2は、本変形例の駆
動装置の軸受部を含む開口付近の詳細図である。なお、
本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の部材
には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0028】図2に示すように、本変形例では、筐体2
0内においてハウジング56’の内周面に略円筒形状の
多孔質グラファイト61が嵌挿されて、差動排気シール
50’の一部を構成している。多孔質グラファイトに
は、軸部材30の円周方向に沿って2つの環状の溝部5
2’、53’が形成されている。溝部52’、53’に
はそれぞれ上述した連通路54、55が接続されてい
る。
【0029】このように、本変形例では、差動排気シー
ル50’と軸受部70とが共に多孔質グラファイトから
なる部材を具備している。そのため、差動排気シール5
0’と軸受部70とを同時仕上げすることで両者が同軸
に成形される。また、両者の材質が同じなので加工時の
素材の変形量も等しいため、内径の大きさも同一に仕上
げられ、両者と軸部材30との間の隙間をさらに極小化
することができる。
【0030】また、本変形例では、差動排気シール5
0’のシール効率が低下するのを防止するために、連通
路54、55の内面、および、溝部52’、53’と溝
部76の内面が、例えば樹脂によって封止されている。
【0031】次に、本発明の第1の実施の形態の変形例
2について説明する。本変形例は、上述の変形例1の駆
動装置において、軸部材を角軸としたものである。図3
は、本変形例の駆動装置の軸部材のない状態での軸受部
を含む開口付近の詳細図である。図4は、本変形例の駆
動装置を軸心方向から見た部分模式図である。なお、本
実施の形態において、変形例1と同様の部材には同じ符
号を付してその説明を省略する。
【0032】本変形例では、図3および図4に示すよう
に、差動排気シール150’を構成する多孔質グラファ
イト161の内周面であって、断面が略正方形である軸
部材130の四隅に対応する部分に、隅部シール部材1
62がそれぞれ配置されている。隅部シール部材162
は、溝部176と溝部152’との間、溝部152’と
溝部153’との間、および、溝部153’よりもプロ
セス室P側の3つの断面にそれぞれ4つずつ配置されて
いる。隅部シール部材162は、具体的には、セラミッ
クス、グラファイトなどからなる部材を組み付けること
によって配置されている。これにより、軸部材130の
四隅の面取りされた部分のすきまが確実にシールされて
差動排気シール150’の性能が向上する。軸受部17
0等については、軸部材130が角軸なのに対応して、
軸直角断面形状が矩形となる点を除いては第1の実施の
形態と同様である。
【0033】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。本実施の形態は、上述の第1の実施の形態の
駆動装置において、軸部材を中空とし且つ軸部材の先端
に電気ケーブルを配設したものである。図5は、本実施
の形態の駆動装置の軸受部を含む開口付近の詳細図であ
る。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態の
変形例1と同様の部材には同じ符号を付してその説明を
省略する。
【0034】図5に示すように、本実施の形態では、軸
部材30’が中空となっており、且つ、プロセス室P内
部においてX軸方向に折れ曲がっている。そして、軸部
材30’の先端には、ワーク載置用のテーブル32が固
着されており、テーブル32の上面は載置されるワーク
を吸着するための静電チャックとなっている。該静電チ
ャックには電圧印加用ケーブル34がコネクタ33を介
して接続されている。電圧印加用ケーブル34は、軸部
材30’内部を経て外部の電源(図示せず)に接続され
ている。
【0035】このように、本実施の形態では、テーブル
32の静電チャックの電圧印加用ケーブル34が軸部材
30’内に配置されており、ケーブル34がプロセス室
P内に露出していない。そのため、ケーブル34からの
アウトガスやケーブル34が動くことによる発塵によっ
てプロセス室Pが汚染されることがなく、特殊な部材を
用いなくとも、プロセス室P内のクリーン度を向上させ
ることができる。しかも、ケーブル34を軸部材30’
内に配置しているために、プロセス室Pの気密は保たれ
たままである。
【0036】本実施の形態では、軸部材30’内に静電
チャックの電圧印加用ケーブル34を配置した例を説明
したが、軸部材30’内には、ウェハ突き上げ機構用の
ケーブルやチャックなどの冷却用配管などを配置するこ
とも可能である。その他、軸部材30’の形状(例えば
真直度)を補正する機構を軸部材30’内に設けてもよ
い。具体的には、軸部材30’の中空部に軸部材30’
よりも軸方向の剛性が高い部材を配設し、その部材によ
って軸方向に引っ張り力を与えることで真直度を補正す
るようにしてもよい。
【0037】次に、本発明の第2の実施の形態の変形例
について説明する。本実施の形態は、上述の第2の実施
の形態の駆動装置において、軸部材がXY2方向へ移動
可能なようにしたものである。図6(a)は、本実施の
形態の駆動装置の断面図で示す正面図、図6(b)は断
面図で示す平面図、図6(c)は図6(b)の装置をA-
A矢印方向に見た図(但し、X軸ステージ10等を取り
除いた状態を示す)であり、図6(d)は、平面図であ
る。図6(b)において、上下方向をX軸方向とし、左
右方向をY軸方向とし、図6(a)において、上下方向
をZ軸方向とする。なお、本実施の形態において、図5
で説明した第2の実施の形態と同様の部材には同じ符号
を付してその説明を省略する。
【0038】図6各図に示すように、本実施の形態の駆
動装置は、プロセス室Pを有する筐体20の一面に設け
られたX軸方向に伸延するスリット状の長孔22に中空
の軸部材30’が挿入されていると共に、軸部材30’
が貫通されてこれをY軸方向にスライド可能に支持する
X軸ステージ10が長孔22を塞いだ状態で筐体20の
外壁面に沿ってX軸方向に相対的にスライド可能となる
ように筐体20の外側に配置されたものである。
【0039】そして、軸部材30’の内部空洞には、テ
ーブル32上面の静電チャックの電圧印加用ケーブル3
4がコネクタ33を介して配置されている。そのため、
ケーブル34からのアウトガスやケーブル34が動くこ
とによる発塵によってプロセス室Pが汚染されることが
なく、特殊な部材を用いなくとも、プロセス室P内のク
リーン度を向上させることができる。しかも、ケーブル
34を軸部材30’内に配置しているために、プロセス
室Pの気密は保たれたままである。
【0040】X軸ステージ10は、中央に円形の開口1
1を有している。開口11内には、上述の実施の形態で
説明した差動排気シール50’が設けられている。X軸
ステージ10の開口11内には、円柱状の軸部材30’
が挿通されており、差動排気シール50’に、シール面
であるその周面の一部を包囲されている。
【0041】図6(d)に示すように、X軸ステージ1
0の右側面には、断面がコ字状のスライダ12が配置さ
れている。かかるスライダ12は、固定部である筐体2
0に配置されたガイドレール13に、スライダ12内を
循環する不図示の多数の転動体を介して係合しており、
ガイドレール13に沿ってX軸方向に滑動自在となって
いる。これらスライダ12、ガイドレール13及び多数
の転動体で転がり案内軸受の一種であるリニアガイドが
構成される。
【0042】また、図6(b)に示すように、筐体20
の左側面には、差動排気シール60が設けられている。
差動排気シール60は、筐体20に形成された長孔22
の周囲に沿って延在するトラック状となっている。この
トラック状の部分のX軸ステージ10と対向する面60
aが排気面として機能する。さらに、差動排気シール6
0は、2本のトラック状の溝部62、63を形成してお
り、これらの溝部62、63は、差動排気シール60の
内部通路を介して、筐体20に形成された連通路64に
連通している。この連通孔64は、不図示の吸引ポンプ
に接続されている。排気面60aのうち、溝部を除く部
分は、その外側の筐体20がX軸ステージ10と対向し
ている部分に比べ、X軸ステージ10側にわずかに突出
している。そしてリニアガイド12、13により、この
突出部分と、これに対向するX軸ステージ10の面(対
向シール面)とが、外側の部分に比べ十分に小さな間隔
を隔てて対向するように設定されている。
【0043】また、X軸ステージ10の開口11には、
第1の実施の形態で説明した略円筒状の軸受部70がハ
ウジング56’内に取り付けられている。
【0044】次に、本実施の形態に係る駆動装置の動作
について説明する。X軸ステージ10は、リニアガイド
12、13により低フリクション状態で筐体20に対し
て支持されているので、不図示の外部駆動源により連動
して駆動されることで、筐体20に対してX軸方向に移
動可能となっている。このとき、軸部材30’は、X軸
ステージ10と共にX軸方向に移動するが、筐体20の
長孔22は、かかる軸部材30’のX軸方向移動を許容
するようになっている。言い換えると、X軸ステージ1
0は、長孔22の長手方向長さに規定される範囲内で、
筐体20に対してX軸方向に相対移動可能となってい
る。
【0045】この際、排気面60aを有する差動排気シ
ール60は、不図示の吸引ポンプからの吸引力に基づ
き、筐体20の連通路を介して、排気面60aと対向し
ているX軸ステージ10の面(対向シール面)との間の
空気を吸引しているので、X軸ステージ10と筐体20
との間のスキマを介して、外部より空気や異物が侵入す
ることを防止できる。従って、ワークの加工処理のた
め、筐体20内のプロセス室Pを負圧環境にしたような
場合にも、差動排気シール60により、外部からの空気
の侵入を阻止できるので、プロセス室Pの負圧環境を維
持でき好ましい。
【0046】一方、図6(a)、(b)、(d)におけ
る軸部材30’の左端は、X軸ステージ10上に設置さ
れた駆動源(不図示)に接続されており、軸部材30’
を左右方向に駆動するようになっている。このとき、不
図示の圧送ポンプから、軸受部70の不図示の連通路を
介して空気が圧送され、第2の軸受である静圧軸受の内
周面から噴出するようになっているので、かかる空気圧
により、軸部材30’は、静圧軸受に対して非接触的に
支持され、摩擦などの抵抗なく、X軸ステージ10に対
して相対移動可能となっている。
【0047】また、排気面を有する差動排気シール50
は、不図示の吸引ポンプにより、溝部及び連通路を介し
て軸部材30’の周面(対向シール面)との間の空気を
吸引しているので、排気面と軸部材30’との間のスキ
マ(静圧軸受により一定に維持)を介して、外部から
の、あるいは静圧軸受から漏れ出た空気が侵入すること
を防止できる。特に、ワークの加工処理のため、筐体2
0内のプロセス室Pを負圧環境にしたような場合にも、
差動排気シール50により、外部からの空気の侵入を阻
止できるので、プロセス室Pの負圧環境を維持でき好ま
しい。
【0048】本実施の形態によると、軸部材30’を筐
体20の外部から駆動しているので、プロセス室P内に
駆動系を設ける必要がなく、プロセス室P内の汚染など
を防止できると共に、駆動系のメンテナンスが容易とな
る。
【0049】また、差動排気シール60の吸引力は、上
述したトラック状の範囲に限られるので、たとえ筐体2
0を大型化しても差動排気シール60の全長は長くなら
ず、従って軸受を構成するスライダとガイドレールの支
持反力は変わらない。しかも、X軸ステージ10の筐体
20と対向する面のうち、排気面60aより外側の部分
の受ける力は大気圧と等しくなるので、X軸ステージ1
0の表裏面に働く圧力分布を考えると、表裏で差圧が存
在するのは、排気面60aから内側の限られた部分とな
る。従って、リニアガイド12、13が支持すべき力
は、この限られた面積の差圧の総和に抗する力でよいか
ら小さくて済む。また、プロセス室Pを負圧とした場
合、筐体20の容積を大きくして、軸部材30’のスト
ローク量を増大させたとしても、軸部材30’の受ける
力は不変であり、軸部材30’の端面に加わるプロセス
室内外の差圧による力は変わらない。
【0050】本変形例で用いられる軸受としては、上述
した静圧軸受やリニアガイド12、13に限らず、各種
の軸受を用いることができ、たとえば軸部材30’の軸
受として転がり軸受(玉軸受、ころ軸受など)を用いる
こともでき、X軸ステージ10の案内軸受として、リニ
アガイド12、13の代わりに公知の気体や磁性流体を
媒体とした静圧案内軸受や他の転がり案内軸受(クロス
ローラガイド等)を用いてもよい。
【0051】また、軸部材30’に回転駆動機構を設け
れば、外部より、X軸ステージ10に対して軸部材3
0’を任意に相対回転させることができ、それにより3
軸の駆動装置を構成することができるが、相対回転を阻
止したい場合には、軸部材として断面が矩形などの多角
形状の軸や、楕円状の軸あるいはスプライン軸などを用
いると、別個に相対回転阻止手段などを設ける必要がな
く好ましい。さらに、長孔22、排気面60a、排気面
の溝部の形状も、上述した形状に限定されない。
【0052】また、本実施の形態では、差動排気シール
60を長孔22に隣接して筐体20の側に設けたが、こ
れに代え、X軸ステージ10の側に設けるようにしても
良い。この場合、X軸ステージ10の移動可能な全範囲
において、長孔22に正対する方向から見た場合、排気
面60aが長孔22を囲んでいるように排気面60aを
形成する必要がある。但し、その条件を満たす範囲で、
できるだけ排気面60aで囲まれる面積が小さくなるよ
うに設定することが案内軸受の受ける支持反力の大きさ
を抑制する上で好ましい。
【0053】加えて、本実施の形態においては、筐体2
0を固定部とし、X軸ステージ10を移動部としている
が、これとは逆に、X軸ステージ10を固定部として、
筐体20を移動部とすることもできる。かかる場合、2
つの差動排気シールを固定部となったX軸ステージ側に
集約して設置することで、配管などの取りまわしを容易
にすることができる。
【0054】なお、上述の第2の実施の形態はY軸方向
のみ駆動するもので、本変形例はXY2軸駆動であった
が、X軸方向のみに駆動するものであってもよい。
【0055】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。本実施の形態は、図6で説明した駆動装置に
おいて、軸部材を中実とし且つ軸部材のプロセス室P外
に露出する部分を不活性ガス雰囲気内に配置するように
したものである。図7は、本実施の形態の駆動装置の断
面図である。なお、本実施の形態において、上述の実施
の形態と同様の部材には同じ符号を付してその説明を省
略する。
【0056】本実施の形態の駆動装置では、図7に示す
ように、軸部材30のプロセス室P内に挿入されている
のとは反対側の端部が、カバー41によって被覆されて
いる。そして、カバー41内の空間には、不活性ガスと
して窒素(N2)ガス42が封入されている。
【0057】このように、本実施の形態では、外部とプ
ロセス室との間を往復する軸部材30の大気側(プロセ
ス室P外に露出する部分)をカバー41で覆っているの
で、軸部材30の表面に吸着した大気中の水蒸気や二酸
化炭素などのガスがプロセス室P内に取り込まれるのを
防止することができる。従って、本実施の形態による
と、プロセス室Pのクリーン度を優れた状態に保つこと
ができて、半導体製造工程などにおいては特に好まし
い。
【0058】なお、カバー41内に封入するガスとして
は、窒素ガス42以外にプロセス室Pの雰囲気に対して
悪影響を与えないものをもちいることができる。また、
本実施の形態ではカバー41はハウジング56’に固定
されており、軸部材30の移動範囲に合わせた長さを持
つ略円筒形状であるが、カバーの形状は軸部材30の移
動を妨げない範囲で適宜変更可能である。ただし、本実
施の形態では、窒素ガス42の使用量を最小限とするた
めに、軸部材30の可動範囲だけが含まれるような最小
限度の内部容量をもつカバー41としている。
【0059】なお、不活性ガスがカバー41からの漏れ
を検出するガス検出センサを近傍に配置しておくことが
好ましい。
【0060】本実施の形態は、軸部材がXY2方向に移
動する場合であったが、Y軸方向のみに移動する場合に
も適用することは可能である。また、軸部材30のみで
なく、X軸ステージ10をも覆うようなカバーとするよ
うにしてもよい。
【0061】本実施の形態の変形例1として、図8に示
すような蛇腹式カバー43を設けてもよい。蛇腹式カバ
ー43は、軸部材30のY軸方向への移動に合わせて伸
縮する。
【0062】また、本実施の形態の変形例2として、図
9に示すようなものが考えられる。この変形例2では、
軸部材30が筐体20を貫通しており、その両側に差動
排気シール50、60、リニアガイドおよび軸受部70
が対称に設けられていると共に、軸部材30の両端がカ
バー45a、45bでそれぞれ覆われている。カバー4
5a、45b内には、それぞれ窒素ガス42が封入され
ている。
【0063】そして、カバー45a、45bの間は、十
分に径の大きい連通管46によって連通している。その
ため、軸部材30がY軸方向に移動してその一方側でカ
バー内の容量が増え、他方側ではカバー内の容量が同じ
だけ減少する。従って、軸部材30の移動量に応じた量
だけの窒素ガス42が連通管46を通って、容量が増え
た側のカバーへと移動する。これによって、カバー45
a、45b内の気圧は一定に保たれる。
【0064】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の駆動装
置において、軸部材の調心機能をもたせたものである。
図10は、本実施の形態の駆動装置の要部断面図であ
る。なお、本実施の形態において、上述の実施の形態と
同様の部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
また、図10では、溝部76の図示を省略している。
【0065】図10に示すように、本実施の形態では、
軸部材30がプロセス室Pの外側において、ボールを使
用した直動案内81に挿入されることよって支持されて
いる。また、ハウジング56の軸受部70に対応した部
分の外側に円環状の押さえ部材93が配置されている。
押さえ部材93はボルト97、皿バネ98、スリーブ9
9,後述の鋼球95、およびハウジング56のフランジ
56aを介して筐体20に固定されている。
【0066】ハウジング56の外周面にはフランジ56
aが設けられている。フランジ56aの前後には、リン
グ状の保持器92a、92bが配置されている。保持器
92a、92bには多数の孔が形成されており、各孔に
は小径(保持器92a、92bの幅よりも若干大きい)
の鋼球95がはめ込まれている。これら保持器92a、
92bと鋼球95とによってXZ平面案内が構成されて
いる。また、ハウジング56と筐体20との間には、わ
ずかな隙間が生じるように設定され、この隙間はOリン
グ57によりシールされるようにしている。そして、押
さえ部材93を皿バネ98を介してボルト97で筐体2
0に固定することで、鋼球95に予圧が付与される。
又、ボルト97にはスリーブ99が挿入される。スリー
ブ99の長さは、ボルト97をスリーブ99の端面に当
接するまで締め付け、スリーブ99をボルト97と筐体
20との間に挟持した状態としたときに、皿ばね98に
よる予圧が適度な値となるように設定されている。な
お、鋼球95の代わりに静圧軸受でフランジ56aを挟
み込んでもよい。また、差動排気シール50と筐体20
との間に配置されたOリング57に代えて、ベローズを
用いることもできる。さらに予圧付与のための皿バネ9
8の代わりにコイルバネ、ゴム等、他の弾性体を用いて
もよい。
【0067】本実施の形態では、保持器92a、92b
および鋼球95からなるXZ平面案内により、ハウジン
グ56はラジアル方向にのみ動けるようになっていて、
ハウジング56と筐体20との隙間の範囲内でOリング
57の弾性変形によって軸部材30の調心が可能であ
る。これにより、筐体20の孔22と直動案内81との
同軸度が不完全でも、あるいは軸部材30の真直度が十
分に高くない場合でも、上記範囲内で直動案内81と静
圧軸受72、73および差動排気シール50とが調心さ
れるので、軸部材30と静圧軸受72、73および差動
排気シール50との隙間は一定に保たれる。これによ
り、本実施の形態によると、プロセス室Pの気密が漏れ
たり軸部材30が差動排気シール50や静圧軸受72、
73と接触することがなくなり、シールを確実に行うこ
とができる。
【0068】次に、本発明の第5の実施の形態について
説明する。本実施の形態は、第4の実施の形態の駆動装
置において、軸部材の傾き微調整機能をもたせたもので
ある。図11は、本実施の形態の駆動装置の要部断面図
である。図12は、本実施の形態の駆動装置を傾き調整
した様子を示す断面図である。これらの図面では、差動
排気シールおよび軸受部のギャップ(実際には数μmの
オーダーである)が実際よりも大きく描かれている。な
お、本実施の形態において、上述の実施の形態と同様の
部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0069】図11に示すように、本実施の形態では、
直動案内81の周囲に互いに90度離隔して4つの圧電
素子83が配置されている。4つの圧電素子83は外部
から供給された信号に基づいて各素子の長さ方向に伸縮
する。このとき、対向する2つの圧電素子83の伸縮量
を符号を逆で同じ大きさに制御することで、軸部材30
の傾きを変化させることができる。例えば図12に示す
ように、上下2つの圧電素子83を伸縮させた場合で
は、軸部材30のXY平面内における傾き角度の微調整
を実現することができる。
【0070】本実施の形態において、2組の圧電素子8
3のそれぞれの組の一方の圧電素子83をコイルバネや
その他の弾性体に置き換えてもよい。また、本実施の形
態において、圧電素子83の代わりに磁歪素子を用いる
こともできる。また、本実施の形態では、ギャップ方向
の並進も実現可能である。また、本実施の形態は、平面
形の差動排気シールや角形の差動排気シールにも適用可
能である。
【0071】次に、本発明の第6の実施の形態について
説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の駆動装
置において、軸部材をY軸方向に移動させる代わりにそ
の軸回りに回転可能としたものである。図13は、本実
施の形態の駆動装置の要部断面図である。なお、本実施
の形態において、上述の実施の形態と同様の部材には同
じ符号を付してその説明を省略する。
【0072】図13に示すように、本実施の形態は、段
付きとなった軸部材30の一端側の凹部となった部分に
軸受部70’が設けられている点において、第1の実施
の形態と相違している。軸受部70’は、ハウジング5
6”内に配置された一対の円筒状の多孔質グラファイト
からなる静圧軸受(静圧気体軸受)72、73を具備し
ている。
【0073】本実施の形態において、段付き部分におい
て静圧軸受72、73と軸部材30とがスラスト方向に
非接触で対向しており、静圧軸受72、73は、ラジア
ル方向だけではなく、スラスト方向についても軸部材3
0を支持している。そのため、第1の実施の形態の場合
とは異なり、静圧軸受72、73は、軸部材30と対向
する両端面も樹脂等で封止されていない。
【0074】段付きとなった軸部材30の一端は、軸受
部70’の外側において、図示しない駆動装置によって
回転自在に支持されている。これにより、軸部材30
は、その軸回りに回転することができる。
【0075】本実施の形態では、シールとして差動排気
シールの代わりに磁性流体シールを用いることができ
る。しかしながら、その場合、差動排気シールに比べ
て、アウトガスやパーティクルが発生するという問題、
および、圧力変動に弱いという問題がある。
【0076】
【発明の効果】本発明の駆動装置は、筐体に設けられた
開口を介して外部と連通したプロセス室と前記開口に挿
入された軸部材とが差動排気シールでシールされた駆動
装置において、前記差動排気シールが前記筐体側に設け
られ、前記差動排気シールと、前記軸部材を支持する静
圧気体軸受とが同一ハウジング内に構成されてなるの
で、差動排気シールの隙間の変動値と静圧気体軸受の隙
間の変動値とが等しくなり、しかも結合部が減少するた
め剛性が向上するため、差動排気シールと静圧気体軸受
とを高精度に位置調整することができ、組立調整が不要
であって容易に製造可能である。また、作業効率が向上
し且つ部品点数が減少するために、製造コストを抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の駆動装置の軸受部
を含む開口付近の詳細図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の変形例1の駆動装
置の軸受部を含む開口付近の詳細図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の変形例2の駆動装
置の軸部材のない状態での軸受部を含む開口付近の詳細
図である。
【図4】図3の駆動装置を軸心方向から見た部分模式図
である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の駆動装置の軸受部
を含む開口付近の詳細図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の変形例の駆動装置
の正面図、断面図等である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の駆動装置の断面図
である。
【図8】本発明の第3の実施の形態の変形例1の駆動装
置の断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態の変形例2の駆動装
置の断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態の駆動装置の要部
断面図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態の駆動装置の要部
断面図である。
【図12】図11の駆動装置において軸部材の傾き調整
の様子を示す断面図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態の駆動装置の要部
断面図である。
【図14】従来の駆動装置の要部断面図である。
【図15】従来の駆動装置の要部断面図である。
【符号の説明】
20 筐体 22 孔 30 軸部材 50 差動排気シール 70 軸受部
フロントページの続き Fターム(参考) 3C045 FD15 FD19 3C048 CC07 3J102 AA02 BA03 CA31 EA22 EA24 FA08 GA18 5F031 CA02 HA19 LA02 NA04 NA05 NA17 NA20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体に設けられた開口を介して外部と連
    通したプロセス室と前記開口に挿入された軸部材とが差
    動排気シールでシールされた駆動装置において、 前記差動排気シールが前記筐体側に設けられ、 前記差動排気シールと、前記軸部材を支持する静圧気体
    軸受とが同一ハウジング内に構成されてなる駆動装置。
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