JP6967760B2 - Xyステージ移動機構 - Google Patents

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Description

本発明は、XYステージ移動機構に係り、特に、露光装置の真空チャンバ内に設置されるXYステージ移動機構に関する。
従来、特許文献1には、電子ビームを用いた走査型露光装置の真空チャンバ内に設置されるステージ機構が開示される。このステージ機構は、真空チャンバを貫通するスライド軸と、スライド軸に結合するXステージ基板と、真空チャンバの外部においてスライド軸の案内となるエアースライド軸受と、真空チャンバ―の外部にアクチュエータとを備える。上記エアースライド軸受は、スライド軸を浮上させるためのエアパッドと当該気体を排気するための排気溝とを有し、スライド軸を浮上させた状態でスライド移動可能に支持する。アクチュエータは、真空チャンバの外部に配置され、真空チャンバの側壁を貫通する駆動棒を介してXステージ基板に連結されている。このように構成されるステージ機構では、エアースライド軸受によってスライド軸が浮上した状態(すなわち非接触状態)で支持されて、アクチュエータが駆動されることで、真空チャンバ内においてXステージ基板がX軸方向に移動するようになっている。
特開2001−44107号公報
上記特許文献1に記載されるステージ移動機構では、アクチュエータが真空チャンバの外部に配置されるため、ステージ機構を含めた露光装置が大型化して占有面積が大きくなるという問題があった。また、特許文献1におけるエアースライド軸受は、セラミックスを用いて四角筒状に形成されることが記載されているが、セラミックスの加工は容易ではなく、かつ、セラミックス製の4つの側壁を連結して構成されるエアースライド軸受は大型で非常に高価なものになっていた。
本発明の目的は、比較的小型かつ安価に製造できるとともに、電子ビームを用いた露光装置の真空チャンバ内に設置することができるXYステージ移動機構を提供することである。
本発明に係るXYステージ移動機構は、水平面上における第1方向に沿って互いに平行に配置され、各両端が固定部材に固定された2本の第1従動ガイド軸および少なくとも一端が前記固定部材に固定された1本の第1駆動ガイド軸、前記第1従動ガイド軸および前記第1駆動ガイド軸の各外周面上で静圧気体軸受によりスライド移動可能にそれぞれ設けられた3つの第1スライド部材、ならびに、前記各第1スライド部材を連結する第1連結部材を含み、前記3つの第1スライド部材のうち前記第1駆動ガイド軸に設けられた前記第1スライド部材は内部に供給される圧縮気体によって前記第1方向の位置制御可能に駆動される第1方向アクチュエータである、第1方向移動機構と、水平面上において前記第1方向と直交する第2方向に沿って互いに平行に配置され、各両端が前記3つの第1スライド部材のうち前記第2方向の両側に位置する前記第1スライド部材に連結された2本の第2従動ガイド軸および少なくとも一端が前記両側に位置する前記第1スライド部材に連結された1本の第2駆動ガイド軸、前記第2従動ガイド軸および前記第2駆動ガイド軸の各外周面上で静圧気体軸受によりスライド移動可能にそれぞれ設けられた3つの第2スライド部材、ならびに、前記各第2スライド部材を連結する第2連結部材を含み、前記3つの第2スライド部材のうち前記第2駆動ガイド軸に設けられた第2スライド部材は内部に供給される圧縮気体によって前記第2方向の位置制御可能に駆動される第2方向アクチュエータである、第2方向移動機構と、を備え、前記第1方向および前記第2方向の一方がX軸方向で他方がY軸方向であって前記第1方向の両側に位置する前記第2スライド部材上にXYステージが設置され、前記第1方向移動機構および前記第2方向移動機構をそれぞれ構成するガイド軸、スライド部材、および、連結部材は、非磁性金属材料であるチタンまたはチタン合金によって形成されている。
この構成によれば、第1方向移動機構および第2方向移動機構をそれぞれ構成するガイド軸、スライド部材、および、連結部材が非磁性金属材料であるチタンまたはチタン合金によって形成されているため、電子ビームを用いてウエハに描画する露光装置の真空チャンバ内に設置しても、電子ビームの操作に用いる磁場に影響を与えることなく高精度な描画を行うことができる。また、このようにチタンまたはチタン合金はセラミックスに比べて加工性が良好であるため、第1および第2移動機構を小型で且つ安価に製造することが可能である。したがって、このようなXYステージ移動機構を含む露光装置を小型化および低コスト化に寄与することができる。さらに、セラミックスで第1および第2スライド部材やそれに設けられる静圧気体軸受を形成した場合には、強度的な制約から供給される作動気体の圧力が制限され、スライド部材の移動の高速化に制約となるが、チタンまたはチタン合金からなる部材で構成される第1および第2方向移動機構では作動気体を比較的高圧にすることができ、その結果、スライド部材の移動の高速化を実現でき、描写対象となるウエハの処理枚数(スループット)が増加する。さらにまた、XYステージの重量は、両側2本の第2ガイド軸を介して、固定部材に連結された両側2本の第1ガイド軸により支持されるため、XYステージを安定的に支持しながら移動させることができる。
本発明に係るXYステージ移動機構において、前記第1および第2スライド部材の静圧気体軸受用および駆動用の圧縮気体は、前記各ガイド軸および前記固定部材の内部に形成された通路を介して真空チャンバの外部から給気され、該外部へ排気されるのが好ましい。この構成によれば、真空チャンバ内への圧縮気体の漏出が抑制され、真空チャンバ内の真空度の低下を防止することができる。
また、本発明に係るXYステージ移動機構において、前記第1駆動スライド部材はその両側にある前記第1スライド部材よりも低い位置に配置され、前記第2方向移動機構が前記両側にある第1スライド部材と同じ高さ位置に配置されていてもよい。このように構成すれば、第1駆動スライド部材の上方で両側の第1スライド部材の間の空間に第2方向移動機構を配置することができ、XYステージ移動機構をよりコンパクトに構成することができる。
また、本発明に係るXYステージ移動機構において、前記第1および第2スライド部材は、それぞれ、前記静圧気体軸受の軸方向外側に、真空チャンバ内への圧縮気体の漏出を抑制する気体シール部を更に有してもよい。このように構成することで、真空チャンバ内の真空度の低下をさらに抑制することができる。
さらに、前記第1および第2連結部材は、チタンまたはチタン合金製の平板によってそれぞれ構成されてもよい。このように構成すれば、第1および第2方向移動機構の製造コストおよび重量を低減することができる。
この場合、前記第1連結部材は、チタンまたはチタン合金製の板材で形成され、前記第1駆動スライド部材の上面に取り付けられる基部と、前記基部の両端において略L字状に折り曲げ形成されて前記第1方向の両側にある第1スライド部材の上面にそれぞれ取り付けられる取付部とを有してもよい。このように第1連結部材を構成すれば、第1駆動スライド部材から第1連結部材を介して両側の第1スライド部材に推進力が伝達される際に作用するモーメント力が抑制され、第1方向移動機構によるXYステージの移動をより円滑なものにできる。
本発明に係るXYステージ移動機構によれば、比較的小型かつ安価に製造可能であり、かつ、電子ビームを用いた露光装置の真空チャンバ内に設置することができる。
本発明の一実施形態であるXYステージ移動機構を示す平面図である。 図1に示すXYステージ移動機構をY方向から見た側面図である。 図1中のA−A線断面を示す図であり、(a)は両端部がL字状に折れ曲がった第1連結部材を含む場合を示し、(b)は平板状の第1連結部材を含む場合を示す。 XYステージの取付状態を示す、図1中のB−B線断面図である。 X軸ガイド軸およびX軸アクチュエータの断面図と、静圧空気軸受および気体シール部の拡大図である。 本発明の別の実施形態であるXYステージ移動機構を示す平面図である。 図6に示したアクチュエータの軸方向断面図である。 ガイド軸の端部固定構造を示す図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの構成を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
図1は、本発明の一実施形態であるXYステージ移動機構10を示す平面図である。図2は、図1に示すXYステージ移動機構10をY方向から見た側面図である。図1および図2には、水平面上において互いに直交するX軸方向(第1方向)およびY軸方向(第2方向)が矢印で示されている。また、X軸方向およびY軸方向に直交するZ方向が高さ方向として示されている。なお、図1においては、連結部材の図示が省略されている。
XYステージ移動機構10は、X軸方向移動機構(第1方向移動機構)12と、Y軸方向移動機構(第2方向移動機構)14とを備える。以下、これらを適宜にX移動機構12およびY移動機構14という。
X移動機構12は、水平面上においてX軸方向に沿って互いに平行に配置された3本のガイド軸16a,16b,16cと、各ガイド軸16a,16b,16cの外周面上にそれぞれ設けられたスライド部材(第1スライド部材)17a,17b,17cとを含む。Y軸方向の両側に位置する2本のガイド軸16a,16cが本発明における第1従動ガイド軸に相当し、中央に位置するガイド軸16bが本発明における第1駆動ガイド軸に相当する。
各ガイド軸16a,16b,16cは等間隔または等ピッチで配置されている。各ガイド軸16a,16b,16cの両端は、それぞれ、所定間隔で対向して配置された一対の固定部材18a,18bに固定されている。本実施形態では、一対の固定部材18a,18bは、基台2の水平な上面3に設置されている。但し、一対の固定部材18a,18bは、例えば、XYステージ移動機構10が露光装置の真空チャンバ内に設置される場合には、真空チャンバを構成するX軸方向に対向した両方の側壁で構成されてもよい。この場合、基台2を省略することができる。
本実施形態では、中央に配置されるガイド軸16bは、その両側に配置されるガイド軸16a,16bよりも大径に形成されている。これは、ガイド軸16bは、後述するように圧縮気体によって駆動されるX軸アクチュエータ(第1方向アクチュエータ)を取り付けおよび支持するものであるため、より高い剛性を持たせるためである。但し、これに限定されるものではなく、各ガイド軸16a,16b,16cは、同一径に形成されてもよい。
X移動機構12のガイド軸16a,16b,16cは、非磁性材料であるチタンまたはチタン合金で形成され、横断面が例えば円形状をなす軸部材である。ガイド軸16a,16b,16cは、中実部材であってもよいし、あるいは、中空状の管部材であってもよい。また、ガイド軸16a,16b,16cは、横断面が矩形状に形成されてもよい。
各ガイド軸16a,16b,16cの外周面上にそれぞれ設けられたXスライド部材17a,17b,17cは、非磁性材料であるチタンまたはチタン合金で形成されている。本実施形態では、各Xスライド部材17a,17b,17cは、直方体状の外形をなす筒状部材で構成され、各ガイド軸16a,16b,16cに対してスライド移動可能に設けられている。各Xスライド部材17a,17b,17cは、両端部に静圧気体軸受をそれぞれ有し、ガイド軸16a,16b,16cから浮上した状態で移動可能になっているが、静圧気体軸受の詳細については後述する。
また、Y軸方向に並んだ3つのスライド部材17a,17b,17cのうち中央に位置するスライド部材17bは、例えば圧縮気体としての圧縮空気によってX軸方向の位置を制御可能に駆動されるX軸アクチュエータになっている。以下においては、スライド部材17bを他のスライド部材17a,17cから区別して呼ぶ場合、X軸アクチュエータ17bという。なお、X軸アクチュエータ17bの構成については、静圧気体軸受の構成とともに後述する。
図2に示すように、X移動機構12において、2本のガイド軸16a,16cおよびスライド部材17a,17cは同じ高さ位置に配置されるのに対し、ガイド軸16cおよびX軸アクチュエータ17bはその両側に位置するスライド軸16a,16cおよびスライド部材17a,17cよりも低い位置に配置されている。これにより、図1に示すように、X軸アクチュエータ17bの上方に、Y移動機構14を配置する空間を確保できる。したがって、X移動機構12およびY移動機構14を含むXYステージ移動機構10をよりコンパクトに構成することができる。
図3は、図1中のA−A線断面を示す図であり、(a)は両端部がL字状に折れ曲がった第1連結部材を含む場合を示し、(b)は平板状の第1連結部材を含む場合を示す。図3(a)に示すように、X移動機構12は、非磁性材料であるチタンまたはチタン合金製の板材で形成されるX軸用連結部材(第1連結部材)24を更に有する。X軸用連結部材24は、各スライド部材17a,17b,17cを連結することで、X軸アクチュエータ17bによる推進力を両側のスライド部材17a,17cに伝達するものである。
X軸用連結部材24は、X軸アクチュエータ17bの上面に例えばボルト等で取り付けられる平板状の基板部25と、基板部25のY方向の両端において略L字状に折り曲げられてスライド部材17a,17cの上面に例えばボルト等で取り付けられる取付部26とを含む。このようにX軸用連結部材24を構成すれば、X軸アクチュエータ17bからX軸用連結部材24を介して両側のスライド部材17a,17cに推進力が伝達される際に作用するモーメント力が抑制され、X移動機構12によるXYステージの移動をより円滑なものにできる利点がある。但し、これに限定されるものではなく、図3(b)に示すように、X軸用連結部材24aは、X軸アクチュエータ17bの上面と各スライド部材17a,17cの下面とに例えばボルト等で取り付けられるチタンまたはチタン合金からなる平板によって構成されてもよい。このように両端部に折り曲げ部を有しないX軸用連結部材24aとすれば、製造が容易でコストを抑えられる利点がある。
図1を再び参照すると、XYステージ移動機構10のY移動機構14は、Y軸方向に沿って互いに平行に配置された3本のガイド軸20a,20b,20cと、各ガイド軸20a,20b,20cの外周面上にそれぞれ設けられたYスライド部材(第2スライド部材)21a,21b,21cとを含む。X軸方向の両側に位置する2本のガイド軸20a,20cが本発明における第2従動ガイド軸に相当し、中央に位置するガイド軸20bが本発明における第2駆動ガイド軸に相当する。
各ガイド軸20a,20b,20cの両端は、それぞれ、X移動機構12において両側に位置するスライド部材17a,17cの対向する側面に固定されている。各ガイド軸20a,20b,20cは、非磁性材料であるチタンまたはチタン合金で形成され、横断面が例えば円形状をなす軸部材である。ガイド軸20a,20b,20cは、中実部材であってもよいし、あるいは、中空状の管部材であってもよい。また、ガイド軸20a,20b,20cは、横断面が矩形状に形成されてもよい。
各ガイド軸20a,20b,20cの外周面上にそれぞれ設けられたYスライド部材21a,21b,21cは、非磁性材料であるチタンまたはチタン合金で形成されている。本実施形態では、各Yスライド部材21a,21b,21cは、直方体状の外形をなす筒状部材で構成され、各ガイド軸20a,20b,20cに対してスライド移動可能に設けられている。各Yスライド部材21a,21b,21cは、両端部に静圧気体軸受をそれぞれ有し、ガイド軸20a,20b,20cから浮上した状態で移動可能になっているが、静圧気体軸受の構成はXスライド部材17a,17b,17cと同様に構成できる。
また、X軸方向に並んだ3つのスライド部材21a,21b,21cのうち中央に位置するスライド部材21bは、例えば圧縮気体としての圧縮空気によってX軸方向の位置を制御可能に駆動されるY軸アクチュエータ(第2方向アクチュエータ)になっている。以下においては、スライド部材21bを他のスライド部材21a,21cから区別して呼ぶ場合、Y軸アクチュエータ21bという。なお、Y軸アクチュエータ21bの構成については、X軸アクチュエータ17bと同様に構成できる。
図4は、XYステージSの取付状態を示す、図1中のB−B線断面図である。図4において、X軸アクチュエータ17bおよびガイド軸16bの図示が省略されている。
図4に示すように、Y移動機構14は、非磁性材料であるチタンまたはチタン合金からなる平板状のY軸用連結部材(第2連結部材)28を更に備える。Y軸用連結部材28は、その中央部がY軸アクチュエータ21bの上面に図示しないボルト等によって固定される。また、Y軸用連結部材28のX軸方向の両端部は、XYステージSの下面と各スライド部材21a,21cの上面とに挟持された状態で、XYステージSの固定用ボルト30によって各スライド部材21a,21cに固定されている。このようにY軸用連結部材28によってY軸アクチュエータ21bとスライド部材21a,21cとが連結されることで、Y軸アクチュエータ21bによる推進力がスライド部材21a,21bに伝達される。その結果、XYステージSがY軸方向に位置制御可能に駆動される。
また、上述したように、Y移動機構14の各ガイド軸20a,20b,20cは、X移動機構12を構成するスライド部材17a,17cに固定されている。そのため、X移動機構12のX軸アクチュエータ17bを駆動することによって、スライド部材17a,17cを介してXYステージSを位置制御可能にX軸方向へ移動させることができる。したがって、本実施形態のXYステージ移動機構10によれば、X移動機構12およびY移動機構14によって、XYステージSを水平面上においてX軸方向およびY軸方向に位置制御可能に移動させることができる。これにより、XYステージS上に設置される半導体ウエハやマスク形成部材等をXY平面内で移動させ、上方から照射される電子ビーム等によって高精度に描画することができる。
なお、上記においては、Y移動機構14のY軸用連結部材28が平板で構成される例について説明したが、これに限定されるものではなく、図3(a)に示したX軸用連結部材24と同様に両端部に略L字状に折り曲げられた取付部を形成し、取付部の間に位置する平板状の基板部を駆動スライド部材21bの下面に取り付ける構成としてもよい。これにより、Y軸アクチュエータ21bからY軸用連結部材28を介して両側のスライド部材21a,21cに推進力が伝達される際に作用するモーメント力が抑制され、Y移動機構14によるXYステージの移動をより円滑なものにできる利点がある。
次に、図5を参照して、駆動スライド部材の構成と、スライド部材の両端に設けられる静圧気体軸受および気体シール部とについて説明する。図5は、X移動機構12のガイド軸16bおよびX軸アクチュエータ17bの断面図と、静圧空気軸受43および気体シール部52の拡大図である。
以下では、X移動機構12のガイド軸16bおよびX軸アクチュエータ17bを例に説明するが、Y移動機構14のガイド軸20bおよびY軸アクチュエータ21bも同様に構成できる。また、以下では、X軸アクチュエータ17bに供給される圧縮気体が空気である場合について説明するが、これに限定されるものではなく、例えば窒素等の他の気体が用いられてもよい。
図5に示すように、X移動機構12のガイド軸16bは、その軸方向の中央領域に扁平円柱状のピストン部32を有する。ピストン部32は、X軸アクチュエータ17bを構成する筒状のスライド本体36の内部に収容されている。筒状のスライド本体36は、例えば正方形状の外形を有するが、その内部には円柱状の空間が形成されている。ピストン部32の外形は、スライド本体36の内部空間より僅かに小径に形成されている。また、ピストン部32の外周面には複数の溝34が周方向に沿って円環状に形成されている。
X軸アクチュエータ17bのスライド本体36の軸方向両端には、軸受部材42が取り付けられている。各軸受部材42には、ガイド軸16bがそれぞれ貫通して延びている。軸受部材42は、後述するように静圧気体軸受および気体シール部を構成する部材である。
上記のピストン部32によって、スライド本体36の内部空間が2つの圧力室38a,38bに区画されている。各圧力室38a,38bは、ピストン部32に設けられるシール部材によって互いに気密状態に隔離されている。これにより、ピストン部32は、内部に供給される圧縮空気によってX軸アクチュエータ17bが駆動される際にピストンとして機能する。
ガイド軸16bの内部には、一端部から軸方向に延伸する第1空気通路40aと、他端部から軸方向に延伸する第2空気通路40bとが形成されている。第1空気通路40aは、ピストン部32の一方側端部に隣接する位置で径方向へ放射状に延伸して複数のポート40cで圧力室38aに連通している。これに対し、第2空気通路40bは、ピストン部32の他方側端部に隣接する位置で径方向へ放射状に延伸して複数のポート40dで圧力室38bに連通している。第1および第2空気通路40a,40bは、それぞれ、図示しないサーボ弁を介して圧縮空気源に接続されている。各サーボ弁には、例えば3位置3ポート直動型サーボ弁が好適に用いられる。各サーボ弁は、図示しないサーボアンプに電気的に接続され、スプール位置が図示しないコントローラによりサーボアンプを介して制御される。これにより、X軸アクチュエータ17bの2つの圧力室38a,38bにそれぞれ供給される圧縮空気の圧力(すなわち圧力室38a,38bの圧力)P1,P2を適宜に調整することができる。
ここで、圧力室38aの圧力P1が圧力室38bの圧力P2より高く調整された場合(P1>P2)、その圧力差によってX軸アクチュエータ17bは圧力室38a側(図5中の左側)、すなわち圧力室38aの軸方向長さが延びて圧力室38bの軸方向長さが短くなるように移動する。これとは逆に、圧力室38bの圧力P2が圧力室38aの圧力P1より高く調整された場合(P1<P2)、その圧力差によってX軸アクチュエータ17bは圧力室38b側(図5中の右側)、すなわち圧力室38bの軸方向長さが延びて圧力室38aの軸方向長さが短くなるように移動する。
Y移動機構14上に設置されたXYステージSのX軸方向およびY軸方向の各位置は、XYステージSが設けられる真空チャンバの外部に設置されたX軸用レーザ干渉計およびY軸用レーザ干渉計によって計測される。X軸用レーザ干渉計による計測結果に基づいて、コントローラは、サーボアンプを介してX軸用サーボ弁を駆動して、X軸アクチュエータ17bの位置制御を行う。これと同様にして、コントローラは、Y軸用レーザ干渉計による計測結果に基づいて、サーボアンプを介してY軸用サーボ弁を駆動して、Y軸アクチュエータ21bの位置制御を行う。その結果、XYステージSを高精度(例えば数nm)に位置決めすることができる。
上述したようにX軸アクチュエータ17bの両端には、軸受部材42が設けられている。軸受部材42は、略円筒状に形成され、その内周面がガイド軸16bの外周面との間に僅かな隙間を空けた状態でスライド移動可能に嵌合している。
ガイド軸16bの外周面には、給気溝44および排気溝46が軸方向に隣接して形成されている。給気溝44および排気溝46は、それぞれ円環状に形成されている。また、給気溝44は、排気溝46よりも軸方向幅が広く形成されている。これにより、給気溝44に圧縮空気が供給されたとき、ガイド軸16bの外周面に対して十分な浮上力を得られるようしている。
給気溝44には、ガイド軸16b内に形成された給気通路45が連通している。この給気通路45を介して、給気溝44に圧縮空気が供給される。また、排気溝46には、ガイド軸16b内に形成された排気通路47が接続されている。排気通路47は、真空チャンバ外部において、図示しない吸引ポンプに接続されるか又は大気圧に開放されている。なお、図5では給気通路45および排気通路47は同一平面上に示されているが、実際にはガイド軸16bの周方向で異なる位相位置でそれぞれ形成されるのが好ましい。また、給気通路45および排気通路47は、給気溝44および排気溝46内における周方向の圧力分布を均等にするため、周方向に間隔をおいてそれぞれ複数形成されるのが好ましい。
上述した給気溝44、給気通路45、排気溝46および排気通路47によって、静圧気体軸受43が構成されている。この静圧気体軸受43では、給気通路45を介して給気溝44に圧縮空気が供給されると、ガイド軸16bの外周面と軸受部材42の内周面との間の微小な隙間に圧縮空気が流れる。そして、圧縮空気は、排気溝46から排気通路47を介して排気される。このように圧縮空気が流れることで軸受部材42がガイド軸16bから浮上する。その結果、X軸アクチュエータ17bは、ガイド軸16bの外周面に非接触状態で支持される。また、同様に構成される静圧気体軸受43が他のスライド部材17a,17cの両端部にもそれぞれ設けられている。したがって、X移動機構12に含まれるX軸アクチュエータ17bおよびスライド部材17a,17cは、X軸方向へ滑らかにスライド移動することが可能になる。
本実施形態のX移動機構12では、静圧気体軸受43の軸方向外側(すなわち圧力室38bとは反対側)に隣接して気体シール部52が設けられている。気体シール部52は、静圧気体軸受43に供給される圧縮空気が軸受部材42の外部に漏れ出るのを防止または抑制する役割を果たす。これにより、X移動機構12を含むXYステージ移動機構10が設置される真空チャンバ内の真空度の低下を抑制できる。
気体シール部52は、ガイド軸16bの外周面に円環状に延びて形成された第1吸引溝48および第2吸引溝50を含む。第1および第2吸引溝48,50は、ガイド軸16b内に形成された第1および第2吸引通路49,51を介して真空チャンバ外部にある吸引ポンプ58,60にそれぞれ接続されている。なお、第1および第2吸引通路49,51もまた、各吸引溝48,50内の周方向の圧力分布を均等にするため、異なる位相位置でそれぞれ複数形成されるのが好ましい。
第1吸引溝48は、静圧気体軸受43から漏れ出る圧縮空気を吸引ポンプ58で吸引して所定の圧力(例えば、大気圧)までに減圧する。そして、第1吸引溝48よりも軸方向外側に位置する第2吸引溝50では、吸引ポンプ60によって更に吸引して、真空チャンバ内の真空度と同程度(例えば10―4Torr)まで減圧する。これにより、真空チャンバ内の真空度が低下するのを抑制できる。
なお、本実施形態のXYステージ移動機構10では、X軸アクチュエータ17bおよびスライド部材17a,17cとY軸アクチュエータ21bおよびスライド部材21a,21cの軸方向両端部に気体シール部52をそれぞれ設けるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えばXYステージ移動機構10が真空度の低い真空チャンバ内などに設置および使用される場合、気体シール部を省略してもよい。
上述したように本実施形態のXYステージ移動機構10によれば、X移動機構12およびY移動機構14をそれぞれ構成するガイド軸16a,16b,16c,20a,20b,20c、X軸アクチュエータ17b、X軸スライド部材17a,17c、Y軸アクチュエータ21b、Y軸スライド部材21a,21c、および、X軸用およびY軸用連結部材24,28が非磁性金属材料であるチタンまたはチタン合金によって形成されているため、電子ビームを用いてウエハに描画する露光装置の真空チャンバ内に設置しても、電子ビームの操作に用いる磁場に影響を与えることなく高精度な描画を行うことができる。
また、このようにチタンまたはチタン合金はセラミックスに比べて加工性が良好であるため、X移動機構12およびY移動機構14を小型で且つ安価に製造することが可能である。したがって、このようなXYステージ移動機構10を含む露光装置を小型化および低コスト化に寄与することができる。
さらに、セラミックスでX軸アクチュエータおよびスライド部材とY軸アクチュエータおよびスライド部材、ならびに、それに設けられる静圧気体軸受を形成した場合には、強度的な制約から供給される作動気体である圧縮空気の圧力が制限され、XYステージSの移動の高速化に制約となるが、チタンまたはチタン合金からなる部材で構成されるX移動機構12およびY移動機構14では作動気体である圧縮空気を比較的高圧にすることができる。その結果、X軸アクチュータ17bおよびY軸アクチュエータ21bの移動の高速化を実現でき、描写対象となるウエハの処理枚数(スループット)が増加する。
さらにまた、X移動機構12およびY移動機構14のそれぞれについて、各アクチュエータ17b,21bの両側に設けられた各2組のガイド軸16a,16c,20a,20cおよびスライド部材17a,17c,21a,21cで支持した状態でX軸方向およびY軸方向にガイドされるため、XYステージSをより安定的に支持しながらガイドすることができる。
次に、図6および図7を参照して、本発明の別の実施形態であるXY移動機構10Aについて説明する。図6は、XYステージ移動機構10Aを示す平面図であり、図7は図6に示したX軸アクチュエータ17bの軸方向断面図である。なお、本実施形態では、上述したXYステージ移動機構10と同一または類似の構成には同一または類似の符号を付して重複することとなる説明を省略する。
図6に示すように、XYステージ移動機構10Aは、X移動機構12Aにおけるガイド軸16bの一方端だけが固定部材18bに連結固定されている。これにより、X軸アクチュエータ17bは片持ち状態で支持されている。また、Y移動機構14Aについても同様に、ガイド軸20bの一方端だけがX軸用スライド部材17cに連結固定されている。これにより、Y軸アクチュエータ21bもまた、片持ち状態で支持されている。
図7に示すように、本実施形態のX軸アクチュエータ17bは、固定部材18bに固定される端部から延伸してピストン部32で終端した形状をなしている。すなわち、上述した実施形態と比べて約半分の長さに形成することができる。このことは、Y移動機構14Aのガイド軸20bについても同様である。
また、X軸アクチュエータ17bのスライド本体36の軸方向端部は、端板19によって気密状に閉じられている。端板19には、ガイドシャフト62が立設して固定されている。そして、ガイドシャフト62は、ガイド軸16bのピストン部32および軸部の中心部に形成された有底孔64に摺動可能に嵌合されている。このようにガイドシャフト62を設けることで、片持ち状態で支持されたX軸アクチュエータ17bの移動をより円滑に行えるとともに、圧力室38a,38b間の受圧面積の差を低減して作動圧力差を抑制することができる。
X軸アクチュエータ17bは、固定部材18bに一端のみが固定されたガイド軸18bによって片持ち状態に支持され、上述した実施形態のXYステージ移動機構10に比べて、軸方向長さを大幅に短くできる。また、X軸アクチュエータ17bの一方の端部は、端板19によって封止されているため、静圧気体軸受43や気体シール部52を設ける必要がない。したがって、これによってもX軸アクチュエータ17bの軸方向長さをより一層短くできる。このことは、X軸アクチュエータ17bと同様に、片持ち状態で支持されるY軸アクチュエータ17bについても同様である。
なお、上述した構成以外は、上記XYステージ移動機構10の場合と同様である。
上述したように本実施形態のXYステージ移動機構10Aでは、上述したXYステージ移動機構10と同様の作用効果を奏するとともに、X軸方向およびY軸方向の各寸法を大幅に短縮(例えば300mm)できる。したがって、XYステージ移動機構10Aを小型に構成することができ、これに伴って真空チャンバひいては露光装置の小型化を図ることができる。
また、本実施形態のXYステージ移動機構10Aでは、X軸アクチュエータ17bおよびY軸アクチュエータ21bを片持ち状態で支持するガイド軸16b,20bが若干下方へ撓んだとしても、このような撓みは板状のX軸用連結部材24およびY軸用連結部材28によって吸収できるため、XYステージSの駆動に支障を来すことはない。
図6は、ガイド軸16a等の端部固定構造を示す図である。図6では、ガイド軸16aと固定孔との間に形成される隙間を誇張して示している。この端部固定構造は、ガイド軸16a,16b,16cの両端部を固定部材18a,18bに取り付けるためのブラケット70に設けられる。図6では、ガイド軸16aの一端部に設けられる端部固定構造が例示されるが、ガイド軸16aの他端部にも適用され、他のガイド軸16b、16c,20a,20b,20cにも適用されるのが好ましい。
ガイド軸16aの一端部は固定部材18a(図1参照)に形成された貫通孔に挿通されている。ブラケット70は、固定部材18aの側面に例えばボルト締結等によって固定されている。ブラケット70には、固定部材18aに形成された貫通孔とほぼ同じ内径の固定孔71が形成されている。ブラケット70の固定孔71は、固定部材18aの貫通孔と同心状に設けられている。
また、ブラケット70には、固定孔71に連通する2つの雌ねじ孔が90度ずれた位置に形成さている。各雌ねじ孔には、弾性を有する付勢部材72が収容される。付勢部材72には、例えばコイルばねが好適に用いられる。そして、付勢部材72は、雌ねじ孔に螺合締結されたボルト74によって固定孔71に向かって押さえられている。
このような端部固定機構を設けることで、固定部材18aの貫通孔の内周面とガイド軸16aの一端部の外周面との間に公差や製造誤差等に起因して極小の隙間が形成される場合でも、2つの付勢部材72によって位相が90度ずれた位置でガイド軸16aを固定孔71の内周面に押し付けた状態で固定することができる。これにより、極小の隙間の影響によってガイド軸16a,16b,16cの平行度がばらつくのを抑制することができ、その結果、スライド部材17a,17b,17cのスライド移動がより円滑になり、高精度の位置決めに寄与することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲内において種々の変更や改良が可能である。
例えば、上記においては、X移動機構12のガイド軸16a,16b,16cを固定部材18a,18bに固定した例について説明したが、これに限定されるものではなく、Y移動機構14のガイド軸20a,20b,20cを固定部材に固定し、X移動機構12のガイド軸16a,16b,16cの両端をY移動機構14の両側のスライド部材21a,21cに固定してもよい。
また、上記においては、ガイド軸16a,16b,16c,20a,20b,20cの内部に形成した給気通路および排気通路を介して各軸アクチュエータおよびスライド部材に圧縮空気を供給または排気するように構成した場合について説明したが、これに限定されるものではない。圧縮空気は、真空チャンバの外部からプラスチック、ゴム等からなる可撓性のある配管を介して各軸アクチュエータおよびスライド部材に対して供給および排気されるように構成してもよい。
2 基台、3 上面、10,10A ステージ移動機構、12,12A X移動機構、14,14A Y移動機構、16a,16b,16c,20a,20b,20c ガイド軸、17a,17c,21a,21c スライド部材、17b X軸アクチュエータ、18a,18b 固定部材、19 端板、21b Y軸アクチュエータ、24,24a X軸用連結部材、25 基板部,26 取付部,28 Y軸用連結部材,30 固定用ボルト,32 ピストン部,34 溝、36 スライド本体、38a,38b 圧力室、40a,40b 空気通路、40c,40d ポート、42 軸受部材、43 静圧気体軸受、44 給気溝、45 給気通路、46 排気溝、47 排気通路、48 第1吸引溝、49 第1吸引通路、50 第2吸引溝、51 第1吸引通路、52 気体シール部、58,60 吸引ポンプ、62 ガイドシャフト、64 有底孔、70 ブラケット、71 固定孔、72 付勢部材、74 ボルト、P1,P2 圧力、S XYステージ。

Claims (6)

  1. 水平面上における第1方向に沿って互いに平行に配置され、各両端が固定部材に固定された2本の第1従動ガイド軸および少なくとも一端が前記固定部材に固定された1本の第1駆動ガイド軸、前記第1従動ガイド軸および前記第1駆動ガイド軸の各外周面上で静圧気体軸受によりスライド移動可能にそれぞれ設けられた3つの第1スライド部材、ならびに、前記各第1スライド部材を連結する第1連結部材を含み、前記3つの第1スライド部材のうち前記第1駆動ガイド軸に設けられた前記第1スライド部材は内部に供給される圧縮気体によって前記第1方向の位置制御可能に駆動される第1駆動スライド部材である、第1方向移動機構と、
    水平面上において前記第1方向と直交する第2方向に沿って互いに平行に配置され、各両端が前記3つの第1スライド部材のうち前記第2方向の両側に位置する前記第1スライド部材に連結された2本の第2従動ガイド軸および少なくとも一端が前記両側に位置する前記第1スライド部材に連結された1本の第2駆動ガイド軸、前記第2従動ガイド軸および前記第2駆動ガイド軸の各外周面上で静圧気体軸受によりスライド移動可能にそれぞれ設けられた3つの第2スライド部材、ならびに、前記各第2スライド部材を連結する第2連結部材を含み、前記3つの第2スライド部材のうち前記第2駆動ガイド軸に設けられた第2スライド部材は内部に供給される圧縮気体によって前記第2方向の位置制御可能に駆動される第2駆動スライド部材である、第2方向移動機構と、
    を備え、
    前記第1方向および前記第2方向の一方がX軸方向で他方がY軸方向であって前記第1方向の両側に位置する前記第2スライド部材上にXYステージが設置され、前記第1方向移動機構および前記第2方向移動機構をそれぞれ構成するガイド軸、スライド部材、および、連結部材は、非磁性金属材料であるチタンまたはチタン合金によって形成されていて、電子ビームを用いてウエハに描画する露光装置の真空チャンバ内に設置されたときに、前記電子ビームの操作に用いる磁場に影響を与えない、XYステージ移動機構。
  2. 水平面上における第1方向に沿って互いに平行に配置され、各両端が固定部材に固定された2本の第1従動ガイド軸および少なくとも一端が前記固定部材に固定された1本の第1駆動ガイド軸、前記第1従動ガイド軸および前記第1駆動ガイド軸の各外周面上で静圧気体軸受によりスライド移動可能にそれぞれ設けられた3つの第1スライド部材、ならびに、前記各第1スライド部材を連結する第1連結部材を含み、前記3つの第1スライド部材のうち前記第1駆動ガイド軸に設けられた前記第1スライド部材は内部に供給される圧縮気体によって前記第1方向の位置制御可能に駆動される第1駆動スライド部材である、第1方向移動機構と、
    水平面上において前記第1方向と直交する第2方向に沿って互いに平行に配置され、各両端が前記3つの第1スライド部材のうち前記第2方向の両側に位置する前記第1スライド部材に連結された2本の第2従動ガイド軸および少なくとも一端が前記両側に位置する前記第1スライド部材に連結された1本の第2駆動ガイド軸、前記第2従動ガイド軸および前記第2駆動ガイド軸の各外周面上で静圧気体軸受によりスライド移動可能にそれぞれ設けられた3つの第2スライド部材、ならびに、前記各第2スライド部材を連結する第2連結部材を含み、前記3つの第2スライド部材のうち前記第2駆動ガイド軸に設けられた第2スライド部材は内部に供給される圧縮気体によって前記第2方向の位置制御可能に駆動される第2駆動スライド部材である、第2方向移動機構と、
    を備え、
    前記第1方向および前記第2方向の一方がX軸方向で他方がY軸方向であって前記第1方向の両側に位置する前記第2スライド部材上にXYステージが設置され、前記第1方向移動機構および前記第2方向移動機構をそれぞれ構成するガイド軸、スライド部材、および、連結部材は、非磁性金属材料であるチタンまたはチタン合金によって形成されており
    前記第1および第2スライド部材の静圧気体軸受用および駆動用の圧縮気体は、前記各ガイド軸および前記固定部材の内部に形成された通路を介して真空チャンバの外部から給気され、該外部へ排気される、XYステージ移動機構。
  3. 請求項1または2に記載のXYステージ移動機構において、
    前記第1駆動スライド部材はその両側にある前記第1スライド部材よりも低い位置に配置され、前記第2方向移動機構が前記両側にある第1スライド部材と同じ高さ位置に配置されている、XYステージ移動機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のXYステージ移動機構において、
    前記第1および第2スライド部材は、それぞれ、前記静圧気体軸受の軸方向外側に、真空チャンバ内への圧縮気体の漏出を抑制する気体シール部を更に有する、XYステージ移動機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のXYステージ移動機構において、
    前記第1及び第2連結部材は、チタンまたはチタン合金製の平板によってそれぞれ構成される、XYステージ移動機構。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のXYステージ移動機構において、
    前記第1連結部材は、チタンまたはチタン合金製の板材で形成され、前記第1駆動スライド部材の上面に取り付けられる基部と、前記基部の両端において略L字状に折り曲げ形成されて前記第1方向の両側にある第1スライド部材の上面にそれぞれ取り付けられる取付部とを有する、XYステージ移動機構。
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