JP2003163022A - 気液分離装置 - Google Patents

気液分離装置

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JP2003163022A JP2001360306A JP2001360306A JP2003163022A JP 2003163022 A JP2003163022 A JP 2003163022A JP 2001360306 A JP2001360306 A JP 2001360306A JP 2001360306 A JP2001360306 A JP 2001360306A JP 2003163022 A JP2003163022 A JP 2003163022A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気液混合物を気体と液体とに分離する際に、
気液混合物の供給量が変動したときにも、分離後に排出
される気体量の変動を抑制することのできる技術を提供
する。 【解決手段】 気水分離部20は、アノード排ガスを冷
却して気水混合物とした流体を、ガス流入口21から供
給される。この気水混合物量は、ガス流通部83を通過
する際に水が分離され、乾燥気体となってガス排出口2
2から排出されて、燃焼部に供給される。気水混合物量
や気水混合物中の水素濃度が変動するときには、ガス流
通部83内の圧力が変動し、液面80,81が昇降す
る。このように、上記した気水混合物の変動に応じてガ
ス流通部83の容積が変動することによって、燃焼部に
供給される乾燥気体中の水素量の変動および燃焼部にお
ける燃焼温度の変動が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液体を含有する
ガスである気液混合物から液体を分離する気液分離技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】環境に易しいクリーンな動力源の1つと
して、燃料電池システムが期待されている。燃料電池シ
ステムとしては、いわゆる改質反応を用いて水素リッチ
な改質ガスを生成する改質装置を備えたシステムが知ら
れている。改質装置は、改質器の上流側に、改質燃料や
改質水などの改質原料を加熱するための加熱部(「蒸発
部」とも呼ばれる)が設けられていることが多い。この
加熱部の熱源としては、燃料電池から排出されるアノー
ド排ガスの燃焼反応を利用することが可能である。しか
し、アノード排ガスは、通常はかなりの水分を含んでい
る。したがって、加熱部にアノード排ガスを供給する前
に、アノード排ガスから水分を除去して燃焼効率を向上
させることが好ましい。
【0003】特開2001−15135公報には、アノ
ード排ガスから水分を除去するための気水分離装置(凝
縮器)を備えた改質装置が開示されている。この装置で
は、凝縮器における冷却量を燃料電池の運転状態に応じ
て調整することによって、アノード排ガスから除去する
水分量を適正に制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、ア
ノード排ガスの量は、燃料電池の運転状態に依存する。
したがって、燃料電池の運転状態が変動するとアノード
排ガス量が変動し、これに伴ってアノード排ガスを燃焼
させる際の発熱量も変動する。また、上記加熱部におい
て改質水を蒸発させる際には、生成される水蒸気量を精
度良く安定して制御することが困難であって、生成され
る水蒸気量が変動する場合がある。加熱部で生成される
水蒸気量が変動すると、改質器から排出される改質ガス
量が変動し、その結果アノード排ガス量の変動が引き起
こされて、アノード排ガスを燃焼させる際の発熱量も変
動する。
【0005】アノード排ガスを燃焼させる際の発熱量が
変動すると、この熱を利用して加熱部で加熱される改質
原料の温度が変動してしまい、改質反応が大きな影響を
受ける結果となる。また、アノード排ガスを燃焼させる
ために燃焼触媒を用いる場合には、発熱量の変動によっ
て燃焼温度が上昇しすぎると、燃焼触媒の短寿命化が引
き起こされるおそれがある。さらに、発熱量の変動によ
って燃焼温度が低下しすぎると、燃焼触媒の活性が低下
して、燃焼反応が充分に進行しなくなるおそれがある。
【0006】そこで、従来から、燃料電池から排出され
るアノード排ガス量が変動したときにも、加熱部に供給
されるアノード排ガス量の変動を抑制することのできる
技術が望まれていた。なお、このような要望は、燃料電
池システムに限らず、一般に、気液混合物から気体を分
離して利用するシステムや装置に共通する要望であっ
た。
【0007】本発明は、上述した従来の課題を解決する
ためになされたものであり、気液混合物を気体と液体と
に分離する際に、気液混合物の供給量が変動したときに
も、分離後に排出される気体量の変動を抑制することの
できる技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的を達成するために、本発明は、気液混合物から液
体と気体とを分離する気液分離装置であって、所定の液
体を貯留可能な第1および第2の貯液部と、前記第1と
第2の貯液部とを連通させると共に、前記第1と第2の
貯液部に貯留された前記液体を通過させる連通路と、を
備え、前記第1の貯液部は、前記連通路との接続部位よ
りも高い位置に設けられて前記気液混合物が流入する流
入口と、該流入口よりも高い位置に設けられた排出口
と、を備え、前記第2の貯液部は、前記流入口よりも低
く前記連通路との接続部よりも高い位置に設けられた排
液口と、前記排液口よりも高い位置に設けられた大気開
放口と、を有し、前記気液分離装置の定常状態では、第
1の貯液部内において前記流入口よりも低い位置に第1
の液面が形成されると共に、前記第2の貯液部内におい
ては前記排液口の高さ以上であって前記第1の液面より
も高い位置に第2の液面が形成されることを要旨とす
る。
【0009】このような気液分離装置によれば、第1の
貯液部内に前記流入口から気液混合物が流入すると、こ
の気液混合物が前記流入口から前記排出口に向かって流
れる間に、気液混合物から液体が分離される。前記流入
口から流入する気液混合物の量が変動するときには、第
1の貯液部内において第1の液面上に形成される空間内
の圧力と、大気圧との差に応じて、前記第1の液面およ
び第2の液面が昇降する。すなわち、供給される気液混
合物量が増加するときには、第1の液面上に形成される
空間の容積が増加し、供給される気液混合物量が減少す
るときには、この空間の容積が減少する。このように第
1の液面上に形成される空間の容積が増減することによ
って、供給される気液混合物量が変動する場合にも、上
記排出口から排出される気体の量が変動するのを抑える
ことができる。
【0010】このような本発明の気液分離装置におい
て、前記第1および第2の貯液部に貯留され、前記連通
路を通過する前記液体は水であり、前記流入口から、前
記気液混合物として気水混合物が流入して、該気水混合
物から水と液体とを分離することとしても良い。
【0011】本発明の気液分離装置において、前記第1
の貯液部と前記第2の貯液部と前記連通路とは、略U字
管を形成することとしても良い。
【0012】また、本発明の気液分離装置において、前
記排液口の高さは、前記気液分離装置の定常状態におけ
る最大流量の気液混合物が前記流入口を介して供給され
たときにも、前記気体が前記連通路を定常的に通過する
ことが無いように設定されていることとしても良い。
【0013】あるいは、本発明の気液分離装置におい
て、前記排液口以降の流路抵抗が、前記気液分離装置が
定常状態で運転されているときに前記気液混合物から分
離される前記液体に相当する量の液体が排出可能となる
ように設定されていることとしても良い。
【0014】さらに、本発明の気液分離装置において、
前記流入口から流入する前記気液混合物の量が増加して
前記第1の液面が低下すると共に前記第2の液面が上昇
する際に、前記第2の液面が前記排液口よりも高い位置
にまで上昇可能となるように、前記排液口以降の流路抵
抗が設定されていることとしても良い。
【0015】また、本発明の燃焼燃料供給装置は、燃焼
反応を行なう燃焼部に対して、水素を含有する燃焼燃料
を供給する燃焼燃料供給装置であって、水素を含有する
所定の気体成分と、該気体成分中に分散して前記気体成
分と共に流れる液体と、から成る気液混合物を生成する
気液混合物生成部と、前記気液混合物生成部が生成した
前記気液混合物の供給を受け、該気液混合物から前記液
体を分離して得られる乾燥ガスを排出する請求項1ない
し6いずれか記載の気液分離装置とを備え、前記乾燥ガ
スを前記燃焼燃料として前記燃焼部に供給することを要
旨とする。
【0016】このような燃焼燃料供給装置によれば、前
記気液混合物生成部が生成する気液混合物量、あるいは
気液混合物中の水素濃度が変動する場合にも、前記燃焼
部に供給される水素量が変動するのを抑え、前記燃焼部
における燃焼温度を安定化することができる。
【0017】本発明は、上記以外の種々の形態で実現可
能であり、例えば、燃料電池システムなどの形態で実現
することが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.燃料電池システム10の全体構成: B.気水分離部20の構成: C.気水分離部20の動作: D.実施例と比較例の気水分離装置の比較: E.変形例
【0019】A.燃料電池システム10の全体構成:図
1は、本実施例の燃料電池システム10の構成を表わす
説明図である。燃料電池システム10は、所定の改質燃
料を改質して得られる水素リッチガスを、燃料ガスとし
て燃料電池において利用している。以下に、燃料電池に
おいて給排されるガスに関わる各部について説明する。
【0020】蒸発・混合部30は、改質燃料と水との供
給を受けて、水を気化させると共に、水および改質燃料
を混合・昇温させる。本実施例では、改質燃料として天
然ガスを用いている。蒸発・混合部30は、燃料流路6
1を介して、天然ガスを供給する商用ガスラインと接続
されている。燃料流路61には、弁52が設けられてお
り、蒸発・混合部30に供給する改質燃料の量を調節可
能となっている。また、蒸発・混合部30は、水流路7
3を介して、後述する水タンク42に貯留された水が供
給される。水流路73には、水タンク42から水を汲み
出すポンプ44が設けられており、ポンプ44の駆動量
を制御することによって、蒸発・混合部30に供給する
水の量を調節可能となっている。この蒸発・混合部30
では、水および改質燃料を気化・昇温させるための熱源
として、後述する燃焼部40から供給される燃焼ガスを
用いている。本実施例の蒸発・混合部30では、改質燃
料と水との混合ガスを、500〜700℃に昇温させ
る。
【0021】蒸発・混合部30から排出された改質燃料
と水との混合ガスは、混合ガス路62を介して改質器3
2に供給される。改質器32は、供給された混合ガスを
用いて改質反応を進行し、改質ガス(水素リッチガス)
を生成する。改質器32には、用いる改質燃料に応じた
改質触媒が備えられている。また、改質器32は、上記
改質燃料を改質する反応に適した温度となるように、そ
の内部温度が制御される。改質器32で進行する改質反
応は、水蒸気改質反応や部分酸化反応、あるいは両者を
組み合わせたものなど種々の態様を選択することがで
き、改質触媒は、このように改質器32内で進行させる
改質反応に応じたものを選択すればよい。本実施例で
は、改質器46に空気を供給するブロワ46を設けてお
り、改質器32では、水蒸気改質反応と共に部分酸化反
応を進行可能となっている。このような反応を促進する
改質触媒として、本実施例の改質器32は、ロジウム触
媒を備えている。
【0022】改質器32で生成された改質ガスは、改質
ガス路63を介してCO低減部34に供給され、一酸化
炭素濃度が低減される。一酸化炭素は、燃料電池36が
備える触媒を被毒するおそれがあるが、改質ガスは通常
所定量の一酸化炭素を含有するため、CO低減部34を
設けて、燃料電池36に供給するのに先立ってガス中の
一酸化炭素濃度の低減を図っている。CO低減部34
は、一酸化炭素と水蒸気とから二酸化炭素と水素とを生
じるシフト反応を促進する触媒を備え、シフト反応によ
って水素リッチガス中の一酸化炭素濃度を低減するシフ
ト部とすることができる。シフト反応を促進する触媒と
しては、例えば、銅−亜鉛触媒などの銅系触媒を用いる
ことができる。あるいは、鉄−クロム触媒や、酸化物多
孔体上に白金などの貴金属を担持させた触媒を用いるこ
ととしても良い。また、CO低減部34は、水素に優先
して一酸化炭素を酸化する選択酸化反応を促進する触媒
を備え、一酸化炭素選択酸化反応によって水素リッチガ
ス中の一酸化炭素濃度を低減する一酸化炭素選択酸化部
とすることとしても良い。一酸化炭素選択酸化触媒とし
ては、例えば、白金触媒やルテニウム触媒を用いること
ができる。また、CO低減部34は、これらシフト部と
一酸化炭素選択酸化部との両方を備えることとしても良
い。
【0023】CO低減部34において一酸化炭素濃度が
低減された改質ガスは、燃料ガスとして、燃料ガス路6
4を介して燃料電池36のアノード側に供給される。
【0024】燃料電池36のカソード側に対しては、ブ
ロワ50から圧縮空気が酸化ガスとして供給される。上
記燃料ガスおよび酸化ガスを用いることで、燃料電池3
6では、電気化学反応によって起電力が生じる。
【0025】燃料電池36は、固体高分子型燃料電池で
ある。以下に、燃料電池36で進行する電気化学反応を
表わす式を示す。
【0026】 H2 → 2H++2e- …(1) 2H++2e-+(1/2)O2 → H2O …(2) H2+(1/2)O2 → H2O …(3)
【0027】(1)式はアノード側における反応を示
し、(2)式はカソード側における反応を示し、(3)
式は燃料電池全体で行なわれる反応を示す。このよう
に、燃料電池36のアノード側では水素が消費される
が、燃料電池36における水素の利用率は、定常状態で
約85〜90%であり、燃料ガス中の水素の一部はその
ままアノード排ガス中に残留する。本実施例の燃料電池
システム10では、アノード排ガス中の水素を燃焼させ
て、蒸発・混合部30における熱源として利用してい
る。
【0028】アノード排ガスは、アノード排ガス路65
に排出されて、冷却部38に導かれる。冷却部38は、
アノード排ガスの流路と、所定の冷却水の流路との間で
熱交換を行なう熱交換部を内部に備えている。冷却水
は、この熱交換部と、図示しないラジエータとの間を循
環し、アノード排ガスと熱交換して昇温する動作と、ラ
ジエータで降温する動作とを繰り返す。アノード排ガス
が上記熱交換部において降温すると、降温した温度に応
じた所定量の水がアノード排ガス中で凝縮する。これに
よってアノード排ガスは、ガス成分が凝縮液の微粒子と
共に流路を流れる気水混合物となる。
【0029】冷却部38で冷却されて気水混合物となっ
たアノード排ガスは、気水混合物流路70に導かれて気
水分離部20に供給され、ガス成分と凝縮水とが分離さ
れる。気水分離部20の詳しい構成については後述す
る。気水分離部20において気水混合物から分離された
凝縮水は、水流路72を介して水タンク42に供給さ
れ、ここに貯留される。水タンク42に貯留される水
は、既述したように、ポンプ44によって汲み出され
て、蒸発・混合部30を介して改質器32における改質
反応に供される。
【0030】気水分離部20において凝縮水が取り除か
れた残りのガス成分である乾燥気体は、ガス流路71に
導かれて燃焼部に供給される。燃焼部40は、燃焼触媒
である白金系触媒を備えている。また、燃焼部40に
は、空気を供給するためのブロワ48が併設されてい
る。乾燥気体が燃焼部40に供給されると、乾燥気体中
の水素が、ブロワ48によって供給される空気(酸素)
と共に燃焼触媒上で燃焼する。燃焼部40では、ブロワ
48によって供給する空気量を調節することによって、
燃焼反応によって得られる燃焼ガスの温度が700〜9
00℃となるように制御される。なお、燃焼部40に
は、既述した改質燃料と同様の天然ガスが供給可能とな
っている(図示せず)。燃焼部40では、燃焼部40に
供給される乾燥気体量、すなわちアノード排ガス量が不
足するときには、天然ガスを燃焼させて、所望の燃焼ガ
スを得る。
【0031】燃焼部40における燃焼反応で得られる燃
焼ガスは、燃焼ガス流路74を経由して蒸発・混合部3
0に供給される。蒸発・混合部30は熱交換器を備えて
おり、この熱交換器において、既述した水および改質燃
料と、燃焼ガスとを熱交換させ、水を気化させると共に
水および改質燃料を昇温させる。熱交換に用いて降温し
た燃焼ガス(燃焼排ガス)は、排ガス路75に排出され
る。
【0032】なお、冷却部38には、アノード排ガス路
65に加えて、改質ガス分岐路76が接続している。改
質ガス分岐路76は、燃料ガス路64から分岐してお
り、CO低減部34から排出された改質ガスを、燃料電
池36を経由することなくアノード排ガス路65に導入
する。燃料ガス路64において、改質ガス分岐路76と
の分岐部には流路切替弁54が設けられている。流路切
替弁54を切り替えることで、CO低減部34から排出
された改質ガスが冷却部38に導かれると、改質ガスは
冷却部38で冷却されて気水混合物となる。この気水混
合物は、気水分離部20に供給されて凝縮水が取り除か
れ、その後燃焼部40において、燃焼反応に供される。
このように流路切替弁54が切り替えられて改質ガスが
冷却部38に供給される場合としては、燃料電池システ
ム10の起動時を挙げることができる。すなわち、燃料
電池システム10の始動時には、改質器32やCO低減
部34の暖機状態が充分ではなく、充分に水素濃度が高
く充分に一酸化炭素濃度が低い改質ガスを得ることがで
きない。このような間は、CO低減部34から排出され
る改質ガスを、燃料電池36に供給することなく、冷却
部38および気水分離部20を経由させて、燃焼部40
における燃焼反応に供する。
【0033】B.気水分離部20の構成:図2は、燃料
電池システム10が備える気水分離部20の構成を表わ
す説明図である。気水分離部20は、U字管25を備え
ている。U字管25の内部には、貯留水26が貯留され
ている。貯留水26は、U字管25の一端側において水
面80を形成し、U字管25の他端側において水面81
を形成している。
【0034】U字管25の一端(水面80が形成される
側の端部)には、ガス排出口22が設けられている。ま
た、このガス排出口22が設けられた上記一端の近傍に
は、ガス排出口22よりも下方の位置に、ガス流入口2
1が設けられている。このようなU字管25内の一端側
において、水面80上には、気水分離部20の動作に伴
って大きさが変動する空間であるガス流通部83が形成
されている。ガス流通部83は、上記ガス流入口21お
よび既述した気水混合物流路70を介して、冷却部38
と連通している。さらにガス流通部83は、上記ガス排
出口22および既述したガス流路71を介して、燃焼部
40と連通している(図1参照)。冷却部38から気水
混合物流路70およびガス流入口21を介して流入する
気水混合物は、ガス流通部83において、より上方に設
けられたガス排出口22に向かって流れ、ガス流路71
を介して燃焼部40側に排出される。このとき、ガス流
通部83では、気水混合物中に含まれる凝縮水が、重力
に従って落下したり、U字管25の壁面を伝って落下し
たりして、貯留水26に混入する。これによって、気水
混合物は、凝縮水が取り除かれた乾燥気体となって、ガ
ス排出口22から排出される。
【0035】U字管の他端(水面81が形成される側の
端部)には、開口部24が設けられている。また、この
開口部24が設けられた上記他端の近傍には、排水口2
3が設けられている。このようなU字管25内の他端側
において、水面81上には、気水分離部20の動作に伴
って大きさが変動する空間である大気開放部84が形成
されている。大気開放部84は、上記開口部24を介し
て大気開放されている。また、上記排水口23は、水流
路72を介して水タンク42と連通している(図1参
照)。水面81の高さが排水口23よりも高くなるとき
には、貯留水26の一部が排水口23および水流路72
を介して水タンク42に導かれる。
【0036】上記のように、ガス流通部83において
は、燃料電池36から排出されるアノード量に応じた量
の気水混合物が流入する。また、ガス流通部83から乾
燥気体が供給される燃焼部40では燃焼反応が進行して
いるため、ガス流通部83から乾燥気体を排出する際に
は、所定の抵抗が生じる。したがって、ガス流通部83
は、大気圧となっている大気開放部84に比べて圧力が
高い状態となる。そのため、気水分離部20では、水面
80の高さと水面81の高さの差H1 は、ガス流通部8
3内の圧力と大気圧との差に応じた大きさとなる。
【0037】C.気水分離部20の動作: (C−1)定常状態:燃料電池システム10では、改質
反応に供される改質燃料および水の量は、燃料電池36
における負荷要求の大きさに従って制御される。すなわ
ち、負荷要求が大きくなるときには、改質器32で生成
される改質ガスの量が多くなるよう制御され、負荷要求
が小さくなるときには、改質ガスの量が少なくなるよう
に制御される。このような負荷要求の大きさの変動に伴
って行なわれる改質ガス量の制御は、所定の遅れを伴う
ものである。そのため、改質器32で生成される改質ガ
ス量(さらに、燃料電池36から排出されるアノード排
ガス量)の変動の程度は、負荷要求の変動の程度に比べ
て緩やかとなる。また、負荷要求量の変動に応じて改質
ガスの量を増減させたときには、燃料電池36で消費さ
れる水素量も同様に変動するため、アノード排ガス中に
残留する水素量が、負荷要求の変動に伴って大きく変動
することはない。このように、アノード排ガス量、ある
いはアノード排ガス中の水素量や水素濃度が、所定の範
囲内で比較的緩やかに変動する状態を、定常状態と呼ぶ
こととする。このような定常状態における気水分離部2
0の動作を、以下に説明する。
【0038】気水分離部20が図2に示した状態であ
り、燃料電池システム10が定常状態で運転していると
きには、気水混合物から分離された凝縮水が貯留水26
として溜まることにより貯留水26の水面(水面80お
よび水面81)は次第に上昇する。このとき、水面80
の高さと水面81の高さの差は、定常状態における高さ
の差H1 として、ガス流通部83内の圧力と大気圧との
差に応じた所定の範囲の大きさに保たれる。
【0039】気水混合物から分離された凝縮水が貯留水
26として溜まり、貯留水26の水面が次第に上昇する
と、やがて、水面81の高さが、排水口23の高さに達
する。図3は、定常状態で水面81が排水口23の高さ
に達した状態を表わす。その後、気水混合物から分離さ
れた凝縮水が貯留水26にさらに加わると、過剰の貯留
水26は、排水口23を介して水タンク42に供給され
る。なお、本実施例の気水分離部20では、定常状態で
分離される凝縮水量に見合う量の貯留水26を排水可能
となるように、排水口23から水タンク42に貯留水2
6を導く流路全体の流路抵抗(排水口23以降の流路抵
抗)が充分に小さく形成されている。したがって、定常
状態のときには、気水分離部20における貯留水26の
状態は、図3に示した状態で安定する。すなわち、定常
状態において、気水分離部20に供給される気水混合物
量が所定範囲で増減するときには、そのような所定範囲
の増減に応じて各水面は昇降するが、やがて水面81が
排水口23の高さと略等しくなる状態となって安定す
る。なお、本実施例では、排水口23から水タンク42
に貯留水26を導く流路を形成する管の管径を所定の大
きさに形成することによって、この流路の流路抵抗を所
望の状態に設定した。
【0040】なお、気水分離部20では、水面80が最
も低くなり得る位置と排水口23との距離H0 (図2参
照)は、少なくとも、定常状態における2つの水面の高
さの差H1 の最大値よりも大きな値に確保されている。
【0041】(C−2)ガス流量増加時:気水分離部2
0に供給される気水混合物量は、上記した定常状態に対
応する所定の範囲内で変動する他に、急激に増減する
(脈動する)場合がある。このように気水混合物の供給
量が脈動する原因の一つとして、蒸発・混合部30にお
ける水の蒸発量の制御を充分な精度で行なうことが困難
であることが挙げられる。蒸発・混合部30において発
生する水蒸気量が不安定になり脈動する場合には、この
ような水蒸気を含有する混合ガスの供給を受ける改質器
32において、下流側に排出される改質ガス量も脈動し
てしまう。したがって、燃料電池36から排出されるア
ノード排ガス量が脈動する。このようにアノード排ガス
量が脈動するときには、気水分離部20に供給される気
水混合物量は、既述した定常状態における増減の範囲を
超えて、急激に増減する。以下に、気水分離部20に供
給される気水混合物量が急激に増減する際の気水分離部
20の動作について説明する。
【0042】気水分離部20に供給される気水混合物量
が急増すると、ガス流通部83内の圧力が急増し、これ
によって水面80の高さが低下すると共に水面81の高
さが上昇する。供給される気水混合物量が急増したとき
の気水分離部20の様子を、図4に示す。
【0043】気水分離部20に供給される気水混合物の
量が所定量よりも多くなると、気水分離部20では、水
面81の高さは、排水口23に達した後にさらに上昇し
ようとする。この理由は、排水口23から排出される貯
留水26を水タンク42に導く流路において、流路全体
の流路抵抗(排水口23以降の流路抵抗)が充分に大き
く形成されているためである。具体的には、例えば、排
水口23と水流路72とがほぼ同一の内径を有している
ときには、これらの内径の値が充分に小さな値に設定さ
れている。この結果、供給される気水混合物量が急激に
増加したときには、水面81は排水口23を超えて上昇
することができる。このとき、水面80の高さと水面8
1の高さの差H2 は、気水混合物量の急増によって上昇
したガス流通部83内の圧力と、大気圧との差に応じた
大きさとなる。なお、供給される気水混合物量が急激に
増加したときには、全体として水面80が低下すると共
に水面81が上昇するが、慣性が働くことにより、各水
面は振動する。しかしながら、このような各水面の振動
は、気水混合物量の急増に伴う大きな圧力変化に比べる
と小さいため、無視することができる。
【0044】このように、水面81の高さが上昇すると
共に水面80の高さが低下するときには、ガス流通部8
3の容積が増大する。気水分離部20に供給される気水
混合物量が急増するときには、気水分離部20から燃焼
部40に供給される乾燥気体量も増加するが、ガス流通
部83の容積が増大することによって、燃焼部40に供
給される乾燥気体量の増加が和らげられる。
【0045】図4に示すように水面81が排水口23よ
りも高い位置にあるときには、貯留水26は、排水口2
3を介して水タンク42に供給され続ける。気水分離部
20において、排水口23から水タンク42に貯留水2
6を導く流路を、その流路抵抗が所定の値以下となるよ
うに形成することで、気水混合物量が急増したときに気
水混合物から分離される凝縮水量以上の量の貯留水を、
排出可能となる。このような場合には、水面81の高さ
が排水口23の高さを超えた後は、水面80および水面
81は、ガス流通部83内の圧力と大気圧との差に応じ
た高さの差を維持しつつ、両者とも低下を始める。
【0046】気水分離部20に供給される気水混合物量
が急増した後に、定常状態に戻ると、ガス流通部83内
の圧力が低下することによって水面80の高さが上昇す
ると共に、水面81の高さが低下する。このとき、水面
81が排水口23を超えて上昇したことによって貯留水
26の量が減少しているため、気水分離部20は、図2
に示す状態に戻る。その後、定常状態が続くと、貯留水
26は次第に増加して、気水分離部20は図3に示す状
態で安定する。
【0047】(C−3)ガス流量減少時:気水分離部2
0に供給される気水混合物量が急減すると、ガス流通部
83内の圧力が急減し、これによって水面80の高さが
上昇すると共に水面81の高さが低下する。供給される
気水混合物量が急減したときの気水分離部20の様子
を、図5に示す。
【0048】このとき、水面80の高さと水面81の高
さの差H3 は、気水混合物量が急減したときのガス流通
部83内の圧力と、大気圧との差に応じた大きさとな
る。このように、水面80の高さが上昇すると共に水面
81の高さが低下するときには、ガス流通部83の容積
が減少する。気水分離部20に供給される気水混合物量
が急減するときには、気水分離部20から燃焼部40に
供給される乾燥気体量も減少するが、ガス流通部83の
容積が減少した分のガスが補われることによって、燃焼
部40に供給される乾燥気体量の減少が和らげられる。
【0049】気水分離部20に供給される気水混合物量
が急減して、水面80および水面81が図5に示す状態
となったときにも、気水混合物から凝縮水が分離される
動作は継続する。したがって、水面80と水面81と
は、ガス流通部83内の圧力と大気圧との差に応じた高
さの差H3 を維持した状態で、上昇を始める。
【0050】気水分離部20に供給される気水混合物量
が急減した後に、定常状態に戻ると、ガス流通部83内
の圧力が上昇することによって水面80の高さが低下す
ると共に、水面81の高さが上昇する。このとき、水面
81が排水口23を超えると、貯留水26は排水口23
から排出される。その後、定常状態が続くと、過剰の貯
留水26が排水口23から排出されることによって、気
水分離部20は図3に示す状態で安定する。
【0051】(C−4)水素濃度変動時:気水分離部2
0においては、上記のように供給される気水混合物量が
増減するほかに、気水混合物中、あるいは気水分離部2
0から排出される乾燥気体中の水素濃度が増減する(脈
動する)ことがある。このように水素濃度が増減する原
因の一つとしては、既述したように蒸発・混合部30で
発生する水蒸気量が増減することが挙げられる。水蒸気
量が増減することで、気体全体に対する相対的な水素濃
度も増減する。さらに、上記気体中の水素濃度は、冷却
部38でアノード排ガスを冷却する際の温度が変動する
ことによっても増減する。冷却する際の温度が変動する
ことで、凝縮する水の量が変動し、これによって気体全
体に対する相対的な水素濃度も増減する。このように、
気水分離部20を流通する気体中の水素濃度が増減する
ときの、気水分離部20の動作について、以下に説明す
る。
【0052】気水混合物中の水素濃度、さらに、燃焼部
40に供給される乾燥気体中の水素濃度が上昇して、燃
焼部40に供給される水素量が増加する場合には、燃焼
部40における燃焼温度が上昇する。燃焼部40におけ
る燃焼温度が上昇すると、燃焼部40においては、その
内部圧力が上昇する。燃焼部40の燃焼温度が上昇して
内部圧力が上昇すると、気水分離部20内の圧力も上昇
する。したがって、気水分離部20は、水面80が低下
すると共に水面81が上昇して、図4に示すような状態
となる。このようにガス流通部83の容積が大きくなる
ことで、燃焼部40に供給される乾燥気体量が減少し、
これによって、燃焼部40に供給される水素量の増加の
程度が和らげられる。
【0053】これに対して、燃焼部40に供給される乾
燥気体中の水素濃度が低下して、燃焼部40に供給され
る水素量が減少する場合には、燃焼部40における燃焼
温度が低下する。燃焼部40における燃焼温度が低下す
ると、燃焼部40においては、その内部圧力が低下す
る。このような場合には、上記した燃焼温度が上昇する
場合とは逆に、ガス流通部83内の圧力が低下する。し
たがって、気水分離部20は、水面80が上昇すると共
に水面81が低下して、図5に示すような状態となる。
このようにガス流通部83の容積が小さくなることで、
燃焼部40に供給される乾燥気体量が補われ、これによ
って、燃焼部40に供給される水素量の減少の程度が和
らげられる。
【0054】D.実施例と比較例の気水分離装置の比
較:図6は、比較例としての気水分離部20Aの構成を
表わす説明図である。気水分離部20Aは、充分な気密
性を有する分離容器25Aと、この分離容器25A内に
貯留される貯留水26とを備えている。分離容器25A
内では、貯留水26の上部に、ガス流通部83Aが形成
されている。また、分離容器25Aには、ガス流入口2
1Aと、ガス排出口22Aと、排水口23Aとが設けら
れている。冷却部38から供給される気水混合物は、気
水混合物流路70およびガス流入口21Aを介して、ガ
ス流通部83A内に導かれる。導かれた気水混合物が、
ガス流入口21Aからガス排出口22Aに向かって流れ
る間に、気水混合物中の凝縮水は気体から分離される。
分離された凝縮水は、貯留水26中に混入する。貯留水
26の一部は、排水口23Aおよび水流路72を介し
て、水タンク42に供給される。また、気水混合物から
凝縮水が取り除かれた乾燥気体は、ガス排出口22Aお
よびガス流路71を介して、燃焼部40に導かれ、燃焼
反応に供される。
【0055】図7は、上記比較例の気水分離部20Aお
よび本実施例の気水分離部20のそれぞれを用いて、燃
焼部40における燃焼温度が時間と共に変化していく様
子を比較した結果を表わす図である。図7(A)は、比
較例の気水分離部20Aを用いた結果を表わし、図7
(B)は、本実施例の気水分離部20を用いた結果を表
わす。図7に示すように、比較例の気水分離部20Aを
用いた場合には、燃焼部40における燃焼温度は、頻繁
に変動を繰り返した。これに対し、本実施例の気水分離
部20を用いた場合には、燃焼部40における燃焼温度
を、より安定化させることができた。このように、燃焼
温度を安定化できることにより、燃焼温度が上昇しすぎ
て燃焼触媒の短寿命化を引き起こしたり、燃焼温度が低
下しすぎて触媒の活性が低下し、燃焼反応がの進行が不
十分となったりするのを防止することができる。
【0056】既述したように、本実施例の気水分離部2
0では、供給される気水混合物量が増加したり気水混合
物中の水素濃度が上昇して、燃焼部40に供給される水
素量が増加するときには、ガス流通部83の容積が増加
する。これによって、燃焼部40に供給される水素量の
増加の程度が和らげられ、燃焼温度の上昇が抑えられ
る。反対に、気水分離部20に供給される気水混合物量
が減少したり気水混合物中の水素濃度が低下して、燃焼
部40に供給される水素量が減少するときには、ガス流
通部83の容積が減少する。これによって、燃焼部40
に供給される水素量の減少の程度が和らげられ、燃焼温
度の低下が抑えられる。そのため、気水分離部20に供
給される気水混合物においてその量や水素濃度が変動を
続ける場合にも、燃焼部40における燃焼温度を安定化
することができる。
【0057】E.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0058】E1.変形例1:上記実施例の気水分離部
20では、排水口23から水タンク42に貯留水26を
導く流路は、定常状態で気水混合物から分離される水に
相当する量の水を排水可能なように、流路抵抗が充分に
小さく形成されていることとした。これに対して、定常
状態に水面81が排水口23の高さに達した後に、水面
81がさらに上昇し得るように、流路抵抗をより大きく
形成することとしても良い。気水分離部20に供給され
る気水混合物の量や濃度についての予測される変動の範
囲内で、これらの変動に応じて燃焼部40における燃焼
温度を均一化するよう、気水分離部20が良好に動作可
能であればよい。
【0059】E2.変形例2:既述した実施例では、気
水分離部20は、U字管を用いて形成することとした
が、異なる形状としても良い。図8に、変形例としての
気水分離部120の構成を示す。変形例の気水分離部1
20は、図1に示した燃料電池システム10と同様のシ
ステムにおいて用いられるものであり、実施例の気水分
離部20と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳
しい説明は省略する。気水分離部120は、U字管25
に代えて、第1の貯水部127と、第2の貯水部129
と、これら2つの貯水部を接続する連通路128とを備
えている。第1の貯水部127と第2の貯水部129と
連通路128とは、それぞれ略円柱状に形成されてお
り、第1の貯水部127および第2の貯水部129の下
端部側において、連通路128は両者を接続している。
【0060】気水分離部120において、第1の貯水部
127および第2の貯水部129の下部と、連通路12
8には、貯留水26が満たされている。第1の貯水部1
27において、貯留水26の水面である水面80の上部
には、気水混合物が流入すると共に、これより凝縮水を
取り除いた乾燥気体が排出されるガス流通部83が、形
成されている。また、第2の貯水部129において、貯
留水26の水面である水面81の上部には、大気開放さ
れた大気開放部84が形成されている。
【0061】このような気水分離部120も、実施例の
気水分離部20と同様の動作を行なうことができる。す
なわち、ガス流通部83に流入する気水混合物の量や水
素濃度が変動するときには、そのときのガス流通部83
内の圧力と大気圧との差に応じて水面80および水面8
1が昇降し、排出される乾燥気体中の水素量が変動する
のを抑える。これによって、乾燥気体の供給を受ける燃
焼部40における燃焼温度を安定化することができる。
【0062】また、他の変形例としての気水分離部22
0の構成を、図9に示す。気水分離部220は、U字管
25に代えて、第1の貯水部227と、第2の貯水部2
29と、これら2つの貯水部を連通させる連通路228
とを備えている。第1の貯水部227と第2の貯水部2
29と連通路228とは、それぞれ略三角錐状に形成さ
れている。また、連通路228は、これら第1の貯水部
227と第2の貯水部229のそれぞれの底面に接続す
ることで、両者を連通させている。
【0063】気水分離部220において、第1の貯水部
227および第2の貯水部229の下部と、連通路22
8には、貯留水26が満たされている。第1の貯水部2
27において、水面80の上部にはガス流通部83が形
成されており、第2の貯水部229において、水面81
の上部には大気開放部84が形成されている。この気水
分離部220を、図1に示した燃料電池システム10と
同様のシステムにおいて用いる場合には、既述した気水
分離部20および気水分離部120と同様の効果を奏す
ることができる。
【0064】E3.変形例3:既述した実施例および変
形例の気水分離部は、燃料電池システムにおいて用いる
こととしたが、本発明の気水分離装置を、異なるシステ
ムに適用することとしても良い。すなわち、気水混合物
から凝縮水を回収して乾燥気体を得る装置として、他の
システムに適用することとしても良い。このとき、乾燥
気体中の水素を燃焼させる燃焼部40のように、乾燥気
体中の所定の成分をさらに利用する装置に乾燥気体を供
給する場合には、供給される気水混合物量が変動して
も、この装置における動作を安定化させる効果を得るこ
とができる。
【0065】E4.変形例4:また、上記した気水分離
装置を、水以外の液体と気体とから成る気液混合物か
ら、液体と気体とを分離するために用いることとしても
良い。水以外の液体と気体とから成る気液混合物から液
体と気体とを分離する際にも、本発明を適用することに
より、供給される気液混合物量が変動しても、分離され
る気体量の変動を抑える同様の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の燃料電池システム10の構成を表わ
す説明図である。
【図2】気水分離部20の構成を表わす説明図である。
【図3】定常状態で水面81が排水口23の高さに達し
た状態を表わす説明図である。
【図4】供給される気水混合物量が急増したときの気水
分離部20の様子を表わす説明図である。
【図5】供給される気水混合物量が急減したときの気水
分離部20の様子を表わす説明図である。
【図6】従来の気水分離部として用いた気水分離部20
Aの構成を表わす説明図である。
【図7】燃焼部40における燃焼温度が時間と共に変化
していく様子を比較した結果を表わす図である。
【図8】変形例としての気水分離部120の構成を示す
説明図である。
【図9】他の変形例としての気水分離部220の構成を
示す説明図である。
【符号の説明】
10…燃料電池システム 20,20A…気水分離部 21,21A…ガス流入口 22,22A…ガス排出口 23,23A…排水口 24…開口部 25…U字管 25A…分離容器 26…貯留水 30…蒸発・混合部 32…改質器 34…CO低減部 36…燃料電池 38…冷却部 40…燃焼部 42…水タンク 44…ポンプ 46,48,50…ブロワ 52…弁 54…流路切替弁 61…燃料流路 62…混合ガス路 63…改質ガス路 64…燃料ガス路 65…アノード排ガス路 70…気水混合物流路 71…ガス流路 72…水流路 73…水流路 74…燃焼ガス流路 75…排ガス路 76…改質ガス分岐路 80…水面 81…水面 83,83A…ガス流通部 84…大気開放部 120,220…気水分離部 127,227…第1の貯水部 128,228…連通路 129,229…第2の貯水部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気液混合物から液体と気体とを分離する
    気液分離装置であって、 所定の液体を貯留可能な第1および第2の貯液部と、 前記第1と第2の貯液部とを連通させると共に、前記第
    1と第2の貯液部に貯留された前記液体を通過させる連
    通路と、を備え、 前記第1の貯液部は、前記連通路との接続部位よりも高
    い位置に設けられて前記気液混合物が流入する流入口
    と、該流入口よりも高い位置に設けられた排出口と、を
    備え、 前記第2の貯液部は、前記流入口よりも低く前記連通路
    との接続部よりも高い位置に設けられた排液口と、前記
    排液口よりも高い位置に設けられた大気開放口と、を有
    し、 前記気液分離装置の定常状態では、第1の貯液部内にお
    いて前記流入口よりも低い位置に第1の液面が形成され
    ると共に、前記第2の貯液部内においては前記排液口の
    高さ以上であって前記第1の液面よりも高い位置に第2
    の液面が形成される気液分離装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の気液分離装置であって、 前記第1および第2の貯液部に貯留され、前記連通路を
    通過する前記液体は水であり、 前記流入口から、前記気液混合物として気水混合物が流
    入して、該気水混合物から水と液体とを分離する気液分
    離装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の気液分離装置で
    あって、 前記第1の貯液部と前記第2の貯液部と前記連通路と
    は、略U字管を形成する気液分離装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載の気液分
    離装置であって、 前記排液口の高さは、前記気液分離装置の定常状態にお
    ける最大流量の気液混合物が前記流入口を介して供給さ
    れたときにも、前記気体が前記連通路を定常的に通過す
    ることが無いように設定されている、気液分離装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか記載の気液分
    離装置であって、 前記排液口以降の流路抵抗が、前記気液分離装置が定常
    状態で運転されているときに前記気液混合物から分離さ
    れる前記液体に相当する量の液体が排出可能となるよう
    に設定されている気液分離装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれか記載の気液分
    離装置であって、 前記流入口から流入する前記気液混合物の量が増加して
    前記第1の液面が低下すると共に前記第2の液面が上昇
    する際に、前記第2の液面が前記排液口よりも高い位置
    にまで上昇可能となるように、前記排液口以降の流路抵
    抗が設定されている気液分離装置。
  7. 【請求項7】 燃焼反応を行なう燃焼部に対して、水素
    を含有する燃焼燃料を供給する燃焼燃料供給装置であっ
    て、 水素を含有する所定の気体成分と、該気体成分中に分散
    して前記気体成分と共に流れる液体と、から成る気液混
    合物を生成する気液混合物生成部と、 前記気液混合物生成部が生成した前記気液混合物の供給
    を受け、該気液混合物から前記液体を分離して得られる
    乾燥ガスを排出する請求項1ないし6いずれか記載の気
    液分離装置とを備え、 前記乾燥ガスを前記燃焼燃料として前記燃焼部に供給す
    る燃焼燃焼燃料供給装置。
  8. 【請求項8】 水素を含有する燃料ガスの供給を受けて
    電気化学反応により起電力を得る燃料電池を備える燃料
    電池システムであって、 所定の改質燃料の供給を受けて改質反応を進行し、前記
    水素を生成する改質部と、 前記燃料電池から排出されるアノード排ガスを燃焼させ
    て、燃焼ガスを生成する燃焼部と、 前記改質部における前記改質反応に供される流体の少な
    くとも一部と、前記燃焼部で生成された燃焼ガスとを熱
    交換させて、前記改質反応に先立って前記流体を加熱す
    る加熱部と、 前記燃焼部で燃焼に用いるのに先立って、前記アノード
    排ガスから水分を除去する水分除去部とを備え、 前記水分除去部は、 前記アノード排ガスを冷却して、該アノード排ガスを気
    水混合物とする冷却部と、 請求項1ないし6記載の気液分離装置として形成され、
    前記気水混合物を供給されて該気水混合物から水を除去
    する気水分離部とを備える燃料電池システム。
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CN111821768A (zh) * 2020-07-27 2020-10-27 上海捷氢科技有限公司 一种分水器和一种燃料电池

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