JPH11278806A - 燃料電池プラント - Google Patents

燃料電池プラント

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JPH11278806A
JPH11278806A JP10086739A JP8673998A JPH11278806A JP H11278806 A JPH11278806 A JP H11278806A JP 10086739 A JP10086739 A JP 10086739A JP 8673998 A JP8673998 A JP 8673998A JP H11278806 A JPH11278806 A JP H11278806A
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JP
Japan
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fuel cell
methanol
fuel
reformer
gas
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Application number
JP10086739A
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English (en)
Inventor
Rinzo Miyoshi
倫三 三好
Yuji Nagata
裕二 永田
Shohei Matsuda
昌平 松田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
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  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池の動作温度が低くても水蒸気改質に
不可欠な水蒸気を確実に確保してメタノールを原燃料と
することができ、しかもコンパクトで低コスト化を図っ
た燃料電池プラントを提供する。 【解決手段】 本発明の燃料電池プラントではメタノー
ル水溶液を原燃料とし、このメタノール水溶液における
メタノールと水との混合比を1:1.5〜1:2.0と
している。また、燃料電池本体15の水素極16を通過
した排燃料と燃料電池本体15の酸素極17を通過した
排空気とを取入れて燃焼ガスを生成するバーナ18を備
えており、このバーナ18からの燃焼ガスを改質器13
に取込んでメタノール水溶液の水蒸気改質を行うように
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原燃料としてメタ
ノールを使用する燃料電池プラントに係り、特に、メタ
ノールの改質に不可欠な水蒸気および熱を容易に確保す
るように燃料処理技術に改良を加えた燃料電池プラント
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に燃料電池とは、水素と酸素との電
気化学反応により燃料の持つ化学エネルギーを直接、電
気エネルギーに変換する装置であり、高い発電効率を得
ることができる。この燃料電池は内部に燃焼サイクルを
持たない。そのため、振動や騒音が小さく、公害要因と
なるSOx、NOxの排出が少ない。このように燃料電
池は高い発電効率とクリーンな排気特性といった利点を
持つことができる。また近年では、省資源や地球環境の
保全に一段と関心が集まっている。このような社会的要
請も手伝って、民生用としての実用化を目指して燃料電
池プラントの開発が各所で盛んに行われている。
【0003】燃料電池の種類としては固体高分子型やリ
ン酸型といったものが知られている。中でも固体高分子
型燃料電池は、 出力密度が高く、小型化・軽量化が可能である. 電解質が固体であるため、散逸がなく、長寿命化が可
能である. 電解質が腐食性でなく、しかも動作温度が低いため、
耐食性の面から電池構成材料の制約がないので、コスト
低減が容易である. 常温で起動できるため、起動時間が短い. CO2 を含む改質ガス(但しCO濃度の低い)の使用
が可能なため、燃料として純水素のほかに天然ガスやメ
タノールの改質ガスが使用できる. といった優れた特徴を有している。
【0004】ただし、上記の特徴に関しては、利点と
して十分には活かされていない。その理由は、固体高分
子型燃料電池では動作温度が通常100℃以下と低いた
めに天然ガスやメタノールの水蒸気改質に必要な水蒸気
を確保することが困難だからである。つまり、動作温度
の低さが災いして、かえって天然ガスやメタノールを原
燃料として使用することができなかった。そのため従来
では、メタノールを原燃料とした固体高分子型燃料電池
プラントはほとんど見られなかった。
【0005】しかし、リン酸型燃料電池プラントにおい
てはメタノールを原燃料としたものがすでに提案されて
いる。ここで、メタノールを原燃料としたリン酸型燃料
電池プラントの従来例について図7を参照して説明す
る。図7は燃料電池プラントの機器構成及びプラント内
に流れる流体のフローを示す構成図である。
【0006】[燃料電池プラントの概要]図7に示すよ
うに、燃料電池プラントの主要構成要素は、水素極16
及び酸素極17を有する燃料電池本体15である。この
燃料電池本体15では水素極16に供給される燃料ガス
と、空気ブロワ20によって酸素極17に供給される空
気との電気化学反応によって発電する(燃料の供給系統
については後述する)。この電気化学反応は発熱反応で
もあるので、燃料電池本体15には燃料電池本体15内
に冷却水を循環させるよう電池冷却水ポンプ21が接続
されている。また、燃料電池本体15における冷却水の
出口側には水蒸気分離器19が接続されており、燃料電
池本体15での発熱により一部が沸騰した冷却水を水蒸
気分離器19にて水蒸気と飽和水とに分離される。この
うち飽和水は電池冷却水ポンプ21へと導かれ、電池冷
却水として循環されて電池冷却水系が構成される。ま
た、水蒸気はメタノールの水蒸気改質反応に必要な水蒸
気として、後述する燃料供給系統(具体的には改質器1
3)に導かれる。
【0007】また、燃料電池15の水素極16及び酸素
極17の出口側にはそれぞれ、排燃料予熱器24及び排
空気予熱器25が接続されている。排空気予熱器25に
は排ガス凝縮器26が接続され、排ガス凝縮器26には
水回収タンク27が接続されている。排ガス凝縮器26
にて冷却・凝縮された水分は水回収タンク27に集めら
れる。水回収タンク27には水回収ポンプ22が接続さ
れており、水回収ポンプ22により水回収タンク27か
ら電池冷却水系へと冷却水が回収される。このような冷
却水の回収により、水蒸気分離器19から水蒸気が改質
器13へと導かれても、電池冷却水系における冷却水量
が常に一定となるように調整されている。
【0008】[燃料処理系統]続いて、燃料電池プラン
トにおける燃料の流れについて説明する。燃料電池プラ
ントには燃料供給ポンプ11(図7中の左下)が設けら
れており、ここにメタノール蒸発器12が接続されてい
る。メタノール蒸発器12に近接してバーナを有する熱
媒体加熱器8が設けられる。さらに、メタノール蒸発器
12には改質ガスを生成するための改質器13が接続さ
れており、改質器13と熱媒体加熱器8との間には熱媒
体循環ポンプ23が配設されている。改質器13にはC
u−ZnO系の触媒が充填されており、改質ガス出口側
にCO変成器14が接続されている。また、CO変成器
14にもCu−ZnO系の触媒が充填されており、ここ
から燃料電池15の水素極16に燃料ガスを供給するよ
うになっている。なお、Cu−ZnO系の触媒における
耐熱温度は通常、500℃程度である。
【0009】以上の燃料電池プラントにおける燃料供給
系統では、燃料供給ポンプ11がメタノール液を昇圧し
てメタノール蒸発器12に送込み、メタノール蒸発器1
2は熱媒体加熱器8からの燃焼ガスによりメタノール液
を加熱して蒸発・気化する。そしてメタノール蒸発器1
2は蒸発・気化したメタノール蒸気を改質器13に送
る。このとき、改質器13では水蒸気分離器19にて分
離された水蒸気を取入れ、メタノール蒸気と水蒸気とを
適量の混合比に混合する。このようにメタノールの水蒸
気改質反応に必要な水蒸気が水蒸気分離器19から燃料
供給系統に導かれる。このため、プラントの運転に伴っ
て冷却水が不足しないよう、水回収ポンプ22が水回収
タンク27から電池冷却水系へと冷却水が回収すること
により、改質器13では充填された触媒の働きにより、
次の(1)式で示すメタノール分解反応と、(2)式で
示すCOシフト反応とを行う。
【0010】
【化1】CH3 OH → CO+2H2 …(1)
【化2】CO+H2 O → CO2 +H2 …(2) (1)式に示すメタノール分解反応は吸熱反応、(2)
式に示すCOシフト反応は発熱反応であるが、(1)式
に示す分解反応の吸熱量が大きい。そこで、改質器13
には熱を供給しなくてはならない。このため、熱媒体加
熱器8では燃料電池15の水素極16を通過した排燃料
(水素を含む)と、燃料電池15の酸素極17を通過し
た排空気(酸素を含む)とをそれぞれ、排燃料予熱器2
4及び排空気予熱器25から熱媒体加熱器8のバーナに
導いて燃焼させ、この燃焼ガスによって熱媒体を加熱す
る。本熱媒体は熱媒体循環ポンプ23によって改質器1
3と熱媒体加熱器18の間を循環し、改質器13に必要
な熱を供給することができる。このときの改質器13へ
供給される熱媒体の温度は改質器13に充填されたCu
−ZnO系などの触媒の耐熱温度に合せて、500℃程
度に設定されるのが一般的である。
【0011】なお、予熱器24,25では排燃料及び排
空気を予熱するようになっているが、その熱源としては
メタノール蒸発器12で熱交換を終えた燃焼ガスを利用
している。また、各予熱器24,25を通過した燃焼ガ
スは排ガス凝縮器26に導かれて露点以下に例えば系統
外よりの冷却水によって冷却され、大気に放出される。
【0012】改質器13から出た改質ガスはCO濃度が
数パーセントオーダである。この改質ガスをCO変成器
14に導き、CO変成器14が改質ガス中のCO濃度を
低下させる。CO変成器14では触媒の働きにより上記
(2)式に示すCOシフト反応を行う。前述したように
COシフト反応は発熱反応であるためCO変成器14を
冷却しなくてはならない。このため、系統外の冷却水に
よって改質ガスを含めて触媒層を冷却し、改質ガス中の
CO濃度を0.5パーセント以下として燃料電池15の
水素極16に供給する。
【0013】以上のようなメタノールを原燃料とするリ
ン酸型燃料電池プラントにおいては、水蒸気改質の触媒
にとって被毒物質である硫黄・塩素等を含まないため、
脱硫器が不要であり、機器構成を簡素化することができ
る。また、水蒸気改質の動作温度が低いので、燃料処理
に関わる機器の構造を簡素化することができ、しかも耐
食性の面から電池構成材料に関して制約がないため、コ
スト低減が容易である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
燃料電池プラントにおいて次のような問題点があった。
まず、すでに述べたように固体高分子型のように燃料電
池の動作温度が低い場合、水蒸気改質に不可欠な水蒸気
の確保が難しいため、メタノールを原燃料とした燃料電
池プラントは実用化するに至っていなかった。
【0015】また、図7に示した従来例のようにリン酸
型燃料電池プラントにおいてメタノールを原燃料とした
場合、改質器13の他に、熱媒体加熱器8や熱媒体循環
ポンプ23、さらにはメタノール蒸発器12等、燃料処
理に関わる機器数が多くなっった。しかも、図7の燃料
電池プラントにおいては、原燃料であるメタノールと水
蒸気とをプラント運転負荷に応じて各々流量を常に調節
し、適切な混合比を保って改質器13に供給している。
したがって、プラント運転負荷の急激な変化に対応する
には水蒸気とメタノールとの混合比下限値に余裕を持た
せた状態量を設定するなど、プラント制御系の複雑化を
招いていた。このように、従来の燃料電池プラントでは
大形化や複雑化が問題となっており、さらにそれに伴っ
て製造コスト及び運転コストが高騰していた。
【0016】さらに、燃料電池プラントにおける一般的
な課題として、改質器の長寿命化やや電極触媒に対する
CO被毒の抑制が望まれている。そのため、改質器に供
給される熱媒体の温度(具体的には改質器に充填される
触媒の耐熱温度)を適正に調整することや、水素極へ供
給する改質ガス中のCO濃度の低下を図ることが強く要
請されている。
【0017】本発明は、以上のような問題点を解決する
ために提案されたものであり、その主たる目的は、燃料
電池の動作温度が低くても水蒸気改質に不可欠な水蒸気
を確実に確保してメタノールを原燃料とすることがで
き、しかもコンパクトで低コスト化を図った燃料電池プ
ラントを提供することにある。
【0018】また、本発明の他の目的は、改質器に供給
される熱媒体の温度を適正に調整して、改質器の長寿命
化を図った燃料電池プラントを提供することにある。さ
らに、本発明の他の目的は、改質ガス中のCO濃度のさ
らなる低下を図った燃料電池プラントを提供することに
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、空気が供給される酸素極及び燃
料ガスが供給される水素極を有し前記空気と前記燃料ガ
スとの電気化学反応によって電気エネルギー及び熱エネ
ルギーを生成する燃料電池本体と、原燃料と水蒸気とを
取入れて改質ガスを生成する改質器と、前記改質ガスを
取入れ該改質ガス中のCO濃度を低下させて前記燃料ガ
スを生成しこれを前記水素極に供給するCO変成器と、
前記酸素極に空気を供給する空気ブロワと、前記燃料電
池本体に冷却水を供給する電池冷却水ポンプとを備えた
燃料電池プラントにおいて、メタノール水溶液を前記原
燃料とし、当該メタノール水溶液を蒸発させてメタノー
ル蒸気を生成する蒸発部と、前記メタノール蒸気を過熱
状態にして過熱メタノール蒸気を生成する過熱部とを設
け、前記改質器に前記過熱メタノール蒸気から前記改質
ガスを生成する改質反応部を配設し、前記水素極を通過
した排燃料と前記酸素極を通過した排空気とを取入れて
燃焼ガスを生成しこれを前記蒸発部、前記過熱部及び前
記改質反応部に供給するバーナを備えたことを特徴とす
る。
【0020】以上のような構成を有する請求項1の発明
では、メタノールと水の混合溶液、すなわちメタノール
水溶液を原燃料としてこれを加熱してメタノールの水蒸
気改質に必要な水蒸気を確保することができる。より具
体的には、蒸発部がメタノール蒸気を生成し、続いて過
熱部がこのメタノール蒸気を過熱状態にして過熱メタノ
ール蒸気を生成し、さらには改質器の改質反応部が過熱
メタノール蒸気から改質ガスを生成する。また請求項1
の発明においては、バーナにて燃料電池の水素極からの
排燃料と酸素極からの排空気を燃焼させることによって
燃焼ガスを生成し、この燃焼害の熱を用いてメタノール
水溶液を加熱し、水蒸気改質を行うことができる。
【0021】請求項2の発明は、請求項1記載の燃料電
池プラントにおいて、前記メタノール水溶液におけるメ
タノールと水との混合比を1:1.5〜1:2.0とし
たことを特徴とする。
【0022】このような請求項2の発明では、メタノー
ル水溶液におけるメタノールと水との混合比を1:1.
5〜1:2.0とすることにより、過不足のない水蒸気
量を確保することができ、経済的である。しかも請求項
2の発明では、予めメタノールと水とを適切な混合比に
調節しているので、プラント運転負荷の急激な変化に追
随するに燃料流量のみを適切に制御することで対応可能
であり、燃料電池プラント制御系の簡素化が可能であ
る。
【0023】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の燃料電池プラントにおいて、前記蒸発部及び前記過熱
部として内部に前記メタノール水溶液が流れる加熱管を
前記改質器に組込み、前記燃焼ガスを、まず前記加熱管
の周囲へ、続いて前記改質反応部へと順次供給するよう
に構成したことを特徴とする。
【0024】このような構成を有する請求項3の発明に
おいては、蒸発部及び過熱部となる加熱管を改質器に組
込むことにより、熱媒体加熱器を不要とすることができ
る。従って、改質器とメタノール水溶液の蒸発器を同一
容器内に収納することが可能となり、機器の簡略化を図
ることができる。また請求項3の発明では、バーナから
の燃焼ガスをまず蒸発部及び過熱部である加熱管の周囲
へ供給するので、ここで燃焼ガスの温度を低下させるこ
とができる。そのため改質反応部へ供給される燃焼ガス
の温度は低くなる。この結果、改質反応部は寿命を延ば
すことが可能となると共に、高い耐熱性を備える必要が
なく材料に対する制約がなくなるのでコストの低減を図
ることができる。
【0025】請求項4の発明は、請求項1または2記載
の燃料電池プラントにおいて、前記蒸発部及び前記過熱
部の一方を前記改質器に組込み、前記蒸発部及び前記過
熱部の他方を前記改質器とは別に独立して設け、前記燃
焼ガスを、まず独立して設けられた前記蒸発部または前
記過熱部へ、続いて前記改質器に組込まれた前記蒸発部
または前記過熱部へ、しかる後に前記改質反応部へと順
次供給するように構成したことを特徴とする。
【0026】このような構成を有する請求項4の発明に
おいては、蒸発部及び過熱部の一方を改質器に組込み、
他方を改質器とは別に独立して設けることにより、改質
器の小形化を図って、燃料電池プラント全体から見た場
合のコンパクト化を進めることが可能となる。また、バ
ーナからの燃焼ガスをまず蒸発部あるいは過熱部に供給
して燃焼ガスの温度を低下させるので、改質反応部へ供
給される燃焼ガスの温度は低くなり、改質反応部の長寿
命化やコストの低減が可能となる。
【0027】請求項5の発明は、請求項1、2、3また
は4記載の燃料電池プラントにおいて、前記バーナに第
1および第2の排空気取入口を形成し、前記第1の排空
気取入口から取入れた排空気により前記排燃料を燃焼さ
せて燃焼ガスを生成し、この燃焼ガスを前記第2の排空
気取入口から取入れた排空気により希釈するように構成
したことを特徴とする。
【0028】以上のような請求項5の発明では、バーナ
に導く排空気を二分し、第1の排空気取入口から取入れ
た排空気で排燃料を燃焼させ、しかる後に第2の排空気
取入口から取入れた排空気でバーナ燃焼ガスを希釈する
ことによって燃焼ガス温度を低下させることができる。
したがって、改質反応部へ供給される燃焼ガスの温度は
低くなり、改質反応部の長寿命化やコストの低減を図る
ことができる。
【0029】請求項6の発明では、請求項1、2、3、
4または5記載の燃料電池プラントにおいて、前記CO
変成器に低温CO変成触媒層と選択酸化触媒層とを一体
的に収納し、前記燃料電池本体から出た冷却水を前記低
温CO変成触媒層及び前記選択酸化触媒層へ通過させる
と共に、前記燃料電池の酸素極からの前記排空気を前記
選択酸化触媒層へと導くように構成したことを特徴とす
る。
【0030】このような請求項6の発明では、CO変成
器の選択酸化触媒層にて燃料電池の酸素極からの排空気
を導き、COと酸素との反応を選択的になさしめること
ができる。したがって、燃料電池の水素極へ供給する改
質ガス中のCO濃度を低減させることができる。また、
低温CO変成触媒層と選択酸化触媒層とを同一の容器に
一体的に収納しているので、機器の簡略化を図ることが
できる。また、燃料電池本体から出た冷却水によって各
触媒層を冷却するため、各触媒層の温度を触媒層の特性
を引き出すのに適切な温度に維持することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】(1)第1の実施の形態 以下、本発明の第1実施の形態について、図1〜図4を
参照して具体的に説明する。第1実施の形態は請求項
1、2、3、5、6を包含するものであり、図1は第1
の実施の形態の機器構成及び各流体のフローを示す構成
図、図2、図3及び図4は第1の実施の形態における改
質器、バーナ及びCO変成器の構成図である。なお、図
7にて示した従来例と同一の部材に関しては同一符号を
付し、説明は省略する。
【0032】[構成の概要]図1に示すように、第1実
施の形態は固体高分子型燃料電池プラントであり、改質
器13、CO変成器14、燃料電池本体15などの基本
的な構成は図7に示した従来のリン酸型燃料電池プラン
トとほぼ同じである。第1実施の形態の構成上の特徴
は、メタノール水溶液を原燃料とし、このメタノール水
溶液におけるメタノールと水との混合比を1:1.5〜
1:2.0とした点、および燃料電池本体15の水素極
16を通過した排燃料と燃料電池本体15の酸素極17
を通過した排空気とを取入れて燃焼ガスを生成するバー
ナ18を備えた点である。
【0033】[改質器13の構成]…図2参照 改質器13の構成については次のような特徴がある。す
なわち、改質器13の外周部(より詳しくは改質器外胴
133と内胴134とで形成される環状通路部)にはメ
タノール水溶液の蒸発部及び過熱部である加熱管124
が螺旋状に組込まれており、改質器13の中央部には改
質反応部である改質触媒層138が配設されている。ま
た、改質器13上部にはガス入口125およびガス出口
132が形成されている。ガス入口125にはバーナ1
8が、ガス出口132には排空気予熱器25がそれぞれ
接続されている。
【0034】このような改質器13ではガス入口125
から前記バーナ18からの燃焼ガスが導入され、排空気
予熱器25へと燃焼ガスが排出されるようになってい
る。このとき前記バーナ18からの燃焼ガスは改質器1
3内において、まず加熱管124の周囲へ供給され、続
いて改質触媒138へと順次供給されるように構成され
ている。
【0035】加熱管124の始端部にはメタノール水溶
液入口121が形成されており、ここに燃料供給ポンプ
11が接続されている。また加熱管124の終端部には
メタノール蒸気出口122が形成されており、ここに配
管128が接続されている。改質器13下部付近にはメ
タノール蒸気入口123が形成されており、ここに前記
配管128が接続されている。
【0036】また、改質器13の中央部には複数の改質
管135と複数の案内管136及び複数の中央管137
より構成される複数の反応管139が配設されている。
メタノール蒸気入口123は改質管135と中央管13
7で形成される環状空間につながっており、この環状空
間に前記改質触媒層138が充填されている。さらに、
中央管137の終端部には改質ガス出口131が形成さ
れている。
【0037】[バーナ18の構成]…図3参照 バーナ18にはバーナ燃料入口181、第1および第2
の排空気取入口182,183が形成されている。バー
ナ燃料入口181には燃料電池本体15の水素極16の
ガス出口側が接続されており、第1および第2の排空気
取入口182,183には排空気予熱器25から予熱さ
れた排空気が導入されるようになっている。
【0038】このバーナ18は第1の排空気取入口18
2から排空気を取入れ、バーナ燃料入口181から取入
れた排燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成し、この燃焼ガ
スを第2の排空気取入口183から取入れた排空気によ
り希釈するように構成されている。このとき、第1の排
空気取入口182からの流量はバーナ燃焼ガス温度が約
1000℃となるように調整される。また、第2の排空
気取入口183からの流量は希釈された燃焼ガスの温度
が最終的に600〜650℃となるように調整される。
【0039】なお、図3中の符号184はスタートバー
ナ取付座184である。このスタートバーナ取付座18
4にはスタートバーナ(図示せず)が設置されるように
なっている。スタートバーナとはプラント起動時に改質
器13に充填された触媒層138を200〜300℃に
昇温するための機器である。
【0040】[CO変成器14の構成]…図4参照 CO変成器14において、上部には改質ガスを取込むガ
ス取入口146が形成され、下部には改質ガス中のCO
濃度を低下させた燃料ガスを排出するガス排出口147
が形成されている。ガス取入口146には改質器13の
改質ガス出口131が接続されており、ガス排出口14
7には燃料電池本体15の水素極16のガス入口側が接
続されている。
【0041】また、CO変成器14には低温CO変成触
媒層141と選択酸化触媒層142が一体的に収納され
ており、両触媒層141,142の間には空間143が
確保されている。この空間143には排空気入口148
が形成されており、ここから排空気予熱器25にて予熱
された排空気が空間143内に極微量導入されるように
なっている。
【0042】さらに、選択酸化触媒層142及び低温C
O変成触媒層141内にはそれぞれ電池冷却水が流れる
冷却管144a及び144bが螺旋状に配設されてい
る。冷却管144a及び144bは互いに連結されてい
る。冷却管144aの始端部には冷却水入口145aが
形成されており、ここに電池冷却水ポンプ21(図1に
図示)が接続されている。冷却管144bの終端部には
冷却水出口145bが形成されており、ここに電池冷却
水冷却器28(図1に図示)に接続されている。
【0043】[燃料処理系]続いて、第1の実施の形態
における燃料の流れについて図1に説明する。すなわ
ち、燃料供給ポンプ11により昇圧されて、メタノール
水溶液(メタノールと水との混合比を1:1.5〜1:
2.0とする)がメタノール水溶液入口121から改質
器13の加熱管124に入る。メタノール水溶液は該加
熱管124の管内を旋回、上昇しながら流れ、加熱管1
24の周囲を流れるバーナ18の燃焼ガスと熱交換して
蒸発し、過熱状態となって過熱メタノール蒸気となって
メタノール蒸気出口122に達する。
【0044】過熱メタノール蒸気はメタノール蒸気出口
122からいったん改質器13外へ出て、配管128を
経て改質器13下部付近のメタノール蒸気入口123よ
り再び改質器13へ入る。メタノール蒸気入口123よ
り再度改質器13に入った過熱メタノール蒸気は改質管
135と中央管137との間に充填された触媒層138
を上昇しながら流れていき、水蒸気改質によって水素リ
ッチの改質ガスとなる。この改質ガスはUターンして中
央管137を下降しながら流れ、改質ガス出口131を
経てCO変成器14へと流れる。
【0045】以上のようなメタノールの水蒸気改質は、
既に述べたように(1)式のメタノール分解反応と、次
の(2′)式のCOシフト反応とが合成された(3)式
で示される。なお、式中のmは化学反応に余剰な水蒸気
を示す。
【0046】
【化3】 CO+(1+m)H2 O →CO2 +H2 +mH2 O …(2′)
【化4】 CO3 OH+(1+m)H2 O→CO2 +3H2 +mH2 O…(3) 一般に、反応の化学量論ではメタノールと水蒸気の反応
は1モルで平衡する。しかし、水蒸気の量が少なすぎる
と平衡に達する余裕不足となる。一方、水蒸気の量が過
大すぎるとメタノール蒸発器の負荷(交換熱量)が増大
し不経済となる。第1の実施の形態ではメタノールと水
との混合比を1:1.5〜1:2.0となっているた
め、m=0.5〜1.0となり、水蒸気量として過不足
とならない。
【0047】改質器13の改質ガス出口131から出た
改質ガスは水素リッチではあるが、CO濃度は数パーセ
ントオーダである。そのため、燃料電池15の水素極1
6に供給する前にCO変成器14にてCO濃度を低下さ
せる。CO変成器14では改質ガスが低温CO変成触媒
層141から選択酸化触媒層142へと順次流れる。ま
ず低温CO変成触媒層141の存在下でシフト反応を行
い、CO濃度は0.5パーセントのレベルまで低下す
る。また、両触媒層141,142間の空間143には
排空気予熱器25から予熱された排空気を極微量導入し
ているので、選択酸化触媒層142の存在下で改質ガス
中のCOと排空気中の酸素を選択的に反応させ、最終的
にガス改質ガス中のCO濃度を50ppm未満にまで低
下させることができる。このようにCO変成器14によ
ってCO濃度の低下した改質ガスは燃料電池15の水素
極16に入り、酸素極17を流れる空気中の酸素との反
応によって電力が発生する。
【0048】[電池冷却水系]ところで、CO変成器1
4におけるCOシフト反応及び選択酸化反応は発熱反応
であり、しかも低温CO変成触媒層141では200〜
250℃、選択酸化触媒層142では100〜150℃
に改質ガス及び触媒の温度を保つ必要がある。そこで、
CO変成器14では電池冷却水ポンプ21で昇圧された
電池冷却水を冷却水入口145aから取入れ、冷却管1
44a及び144bへと順次流すことにより、触媒層1
41,142及び改質ガスを冷却している。また、CO
変成器14を通過して昇温した電池冷却水は冷却水出口
145bから出て、電池冷却水冷却器28に入る。電池
冷却水冷却器28は系統外の冷却水と熱交換して電池冷
却水を80〜90℃に冷やし、これを燃料電池15に送
る。さらに、電池冷却水は、電池を冷却後、電池冷却水
系タンク19に回収され、水回収タンク27よりの排ガ
ス凝縮器26での凝縮水と合流されて、電池冷却水とし
て電池冷却水ポンプ21に導かれる。
【0049】[燃料電池本体15からの排ガス系]続い
て、燃料電池本体15から排出される排燃料及び排空気
の流れについて説明する。まず、ガス水素極16出口か
らの排燃料には未反応水素が残存するため、燃料入口1
81からバーナ18へ入り、バーナ燃料となる。一方、
酸素極17を出た酸素を含む排空気は、排空気予熱器2
5に入る。排空気予熱器25は改質器13を出たバーナ
燃焼ガスとの熱交換によって排空気を予熱し、ほぼ二分
してバーナ18の第1の排空気取入口182および第2
の排空気取入口183に送る。なお、前述したようにC
O変成器14の空間143にも排空気予熱器25が予熱
した排空気を極微量導入している。
【0050】[バーナ18からの燃焼ガス系]最後に、
バーナ18によって生成された燃焼ガスの流れについて
述べる。バーナ18では、まず燃料入口181よりの排
燃料と第1の排空気取入口182よりの排空気が燃焼し
て約1000℃の燃焼ガスが生じる。しかる後に第2の
排空気取入口183よりの排空気が燃焼ガスを希釈し、
燃焼ガスの温度を600〜650℃に低下させる。この
燃焼ガスは、改質器13のバーナ燃焼ガス入口125を
経てメタノール蒸発部及び過熱部である加熱管124の
周囲に流れる。
【0051】燃焼ガスは、燃焼ガス入口125を経て改
質器外胴133と内胴134で形成される環状通路部を
下向きに流れ、加熱管124の管内を流れるメタノール
水溶液を管外から加熱し、蒸発・過熱させる。メタノー
ル水溶液との熱交換によって温度の低下した燃焼ガス
は、改質管135と案内管136で形成される環状通路
部を上向きに流れ、改質管135の内部を流れる改質ガ
スの水蒸気改質反応に必要な熱を供給し、燃焼ガス出口
132を経て、排空気予熱器25へと入る。排空気予熱
器25では改質器13からの燃焼ガスと燃料電池15の
酸素極17を出た排空気との熱交換を行う。この結果、
燃焼ガスの温度は低下し、排ガス凝縮器26へと流入す
る。
【0052】なお、固体高分子型燃料電池である燃料電
池本体15では、多孔質の高分子膜を湿潤させている。
そのため、燃料電池本体15での水素と酸素の反応によ
って生成される水とほぼ同量の水が電池冷却水から酸素
極17へ移動し、排空気に混入する。このため、電池冷
却水量は湿潤に必要な水量分だけ減少する。したがっ
て、排ガス凝縮器26において系統外の冷却水と熱交換
して排空気予熱器25からの燃焼ガスを露点以下に冷却
し、不凝縮性ガスは大気に放出し、凝縮水は水回収タン
ク27を経由して電池冷却系タンク19に回収してい
る。
【0053】[作用と効果]以上のような構成を有する
第1の実施の形態によれば、燃料電池本体15の水素極
16からの排燃料と酸素極17からの排空気をバーナ1
8にて燃焼させ、この燃焼ガスによりメタノール水溶液
を加熱してメタノールの水蒸気改質を行うことができ
る。したがって、動作温度が低い固体高分子型燃料電池
を用いた燃料電池プラントであっても、メタノールを原
燃料として利用することが可能となる。
【0054】また、メタノール水溶液におけるメタノー
ルと水との混合比を1:1.5〜1:2.0としている
ので、過不足のない水蒸気量を確保することができ、経
済的である。しかも、予めメタノールと水とを適切な混
合比に調節しているので、プラント運転負荷の急激な変
化に追随するに燃料流量のみを適切に制御することで対
応でき、燃料電池プラント制御系を容易に簡素化するこ
とができる。さらに、第1の実施の形態においては、蒸
発部及び過熱部となる加熱管124を改質器13に組込
むと共に、CO変成器14において低温CO変成触媒層
141と選択酸化触媒層142とを同一容器に収納する
ので、機器の簡略化を図ることができる。
【0055】また、第1の実施の形態では、バーナ18
からの燃焼ガスをまず加熱管124の周囲へ供給するの
で、ここで燃焼ガスの温度を低下させることができる。
しかもバーナ18に導く排空気を二分して、一方の排空
気により燃焼ガスの温度を低下させている。このような
燃焼ガスの温度の低下により、触媒層138の寿命を延
ばすことが可能となる。その上、触媒層138の材料に
対する制約がなくなるのでコスト低減を進めることがで
きる。
【0056】さらに第1の実施の形態では、CO変成器
14の選択酸化触媒層142にてCOと酸素との反応を
選択的に行っているため、改質ガス中のCO濃度をいっ
そう低減させることができる。また、冷却水によって各
触媒層141,142を冷却するため、各触媒層14
1,142の温度を常に適切な温度に維持できる。
【0057】(2)他の実施の形態 なお、本発明は以上のような実施の形態に限定されるも
のではなく、図5に示すような実施の形態も包含する。
この実施の形態は請求項4に対応するものであり、上述
したメタノール蒸発・過熱用の加熱管124を、蒸発器
用である加熱管126と過熱器用であるメタノール過熱
器12に分割し、メタノール過熱器12を改質器13と
は別に独立して配置した点に特徴がある。
【0058】この実施の形態では、メタノール水溶液は
燃料供給ポンプ11で昇圧されてメタノール水溶液入口
121から改質器13に入り、メタノール蒸発用である
加熱管126の管内を流動し、蒸発終了後、メタノール
蒸気出口122を経てメタノール過熱器12に入る。メ
タノール過熱器12ではバーナ18よりの燃焼ガスと熱
交換して加熱され、過熱状態となって過熱メタノール蒸
気となり、再びメタノール蒸気入口123より改質器1
3に入る。以下の過熱メタノール蒸気の流れは上記第1
の実施の形態と同様である。
【0059】また、バーナ18からの燃焼ガスはまずメ
タノール過熱器12に入り、ここで熱交換を行った後、
改質器13の燃焼ガス入口125に入るようになってい
る。なお、改質器13に入ってからの燃焼ガスの流れは
上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは省略
する。
【0060】さらに、各機器の構成も適宜変更可能であ
り、例えば、図6に示す改質器13では、メタノール蒸
気入口123と改質ガス出口131との位置を、上記第
1の実施の形態とは反対にして、上述の過熱メタノール
蒸気と燃焼ガスの流れ方向を対向させることも可能であ
る。すなわち、メタノール水溶液はメタノール水溶液入
口121より、改質器外胴133と内胴134より形成
される環状通路部に設置される螺旋状加熱管124の管
内を流れながら、燃焼ガスとの熱交換によって蒸発し、
過熱状態となって過熱メタノール蒸気となり、メタノー
ル蒸発出口122に入る。過熱メタノール蒸気は、配管
128を経由して改質器13の最下部設置されたメタノ
ール蒸気入口123より再び改質器13に入り、中央管
137の管内を上向きに流れる。そして過熱メタノール
蒸気は中央管137の最上部でUターンして改質管13
5と中央管137より形成される環状空間に充填された
触媒層138を下降しながら流れていき、改質ガス出口
131を経てCO変成器14へと流れていく。
【0061】一方、加熱源である燃焼ガスは、バーナ燃
焼ガス入口125を経て、改質器外胴133と内胴13
4より形成される環状通路を下向きに流れ、螺旋状加熱
管124の管内を流れるメタノール水溶液と熱交換し
て、これを蒸発・過熱させる。さらに、改質管135と
案内管136で形成される環状通路を上向きに流れ、燃
焼ガス出口132を経て排空気予熱器25に入る。以上
のような構造をとる改質器13は、改質器13中央部に
改質反応部を配設し、改質器13外周部にメタノール水
溶液の蒸発部及び過熱部を配設して、バーナ18からの
燃焼ガスを蒸発部及び過熱部へ、さらには改質反応部へ
と順次流動せしめるという点では第1の実施の形態と同
様である。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、メ
タノール水溶液を原燃料としてこれを加熱してメタノー
ルの水蒸気改質に必要な水蒸気を確保することにより、
コンパクトで低コスト化を図った燃料電池プラントを提
供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の機器構成及び各流
体のフローに関する構成図
【図2】第1の実施の形態における改質器の構成図
【図3】第1の実施の形態におけるバーナの構成図
【図4】第1の実施の形態におけるCO変成器の構成図
【図5】本発明の他の実施の形態の機器構成及び各流体
のフローに関する構成図
【図6】他の実施の形態である改質器の構成図
【図7】従来のメタノールを燃料としてリン酸型燃料電
池と組み合わせた発電プラントの機器構成及び各流体フ
ローに関する構成図
【符号の説明】
12…メタノール過熱器 13…改質器 14…CO変成器 15…燃料電池本体 16…水素極 17…酸素極 18…バーナ 19…水蒸気分離器 20…電気ブロワ 21…電池冷却水ポンプ 24…排燃料予熱器 25…排空気予熱器 26…排ガス凝縮器 27…水回収タンク 28…タンク 124…加熱管 133…改質器外胴 134…改質器内胴 135…改質管 136…案内管 137…中央管 138…改質触媒層 139…反応管 141…低温CO変成触媒層 142…選択酸化触媒層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気が供給される酸素極及び燃料ガスが
    供給される水素極を有し前記空気と前記燃料ガスとの電
    気化学反応によって電気エネルギー及び熱エネルギーを
    生成する燃料電池本体と、原燃料と水蒸気とを取入れて
    改質ガスを生成する改質器と、前記改質ガスを取入れ該
    改質ガス中のCO濃度を低下させて前記燃料ガスを生成
    しこれを前記水素極に供給するCO変成器と、前記酸素
    極に空気を供給する空気ブロワと、前記燃料電池本体に
    冷却水を供給する電池冷却水ポンプとを備えた燃料電池
    プラントにおいて、 メタノール水溶液を前記原燃料とし、 当該メタノール水溶液を蒸発させてメタノール蒸気を生
    成する蒸発部と、前記メタノール蒸気を過熱状態にして
    過熱メタノール蒸気を生成する過熱部とを設け、 前記改質器に前記過熱メタノール蒸気から前記改質ガス
    を生成する改質反応部を配設し、 前記水素極を通過した排燃料と前記酸素極を通過した排
    空気とを取入れて燃焼ガスを生成しこれを前記蒸発部、
    前記過熱部及び前記改質反応部に供給するバーナを備え
    たことを特徴とする燃料電池プラント。
  2. 【請求項2】 前記メタノール水溶液におけるメタノー
    ルと水との混合比を1:1.5〜1:2.0としたこと
    を特徴とする請求項1記載の燃料電池プラント。
  3. 【請求項3】 前記蒸発部及び前記過熱部として内部に
    前記メタノール水溶液が流れる加熱管を前記改質器に組
    込み、 前記燃焼ガスを、まず前記加熱管の周囲へ、続いて前記
    改質反応部へと順次供給するように構成したことを特徴
    とする請求項1または2記載の燃料電池プラント。
  4. 【請求項4】 前記蒸発部及び前記過熱部の一方を前記
    改質器に組込み、 前記蒸発部及び前記過熱部の他方を前記改質器とは別に
    独立して設け、 前記燃焼ガスを、まず独立して設けられた前記蒸発部ま
    たは前記過熱部へ、続いて前記改質器に組込まれた前記
    蒸発部または前記過熱部へ、しかる後に前記改質反応部
    へと順次供給するように構成したことを特徴とする請求
    項1または2記載の燃料電池プラント。
  5. 【請求項5】 前記バーナに第1および第2の排空気取
    入口を形成し、 前記第1の排空気取入口から取入れた排空気により前記
    排燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成し、この燃焼ガスを
    前記第2の排空気取入口から取入れた排空気により希釈
    するように構成したことを特徴とする請求項1、2、3
    または4記載の燃料電池プラント。
  6. 【請求項6】 前記CO変成器に低温CO変成触媒層と
    選択酸化触媒層とを一体的に収納し、 前記燃料電池本体から出た冷却水を前記低温CO変成触
    媒層及び前記選択酸化触媒層へ順次通過させると共に、 前記燃料電池の酸素極からの前記排空気を前記選択酸化
    触媒層へと導くように構成したことを特徴とする請求項
    1、2、3、4または5記載の燃料電池プラント。
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