JP2005190967A - 燃料電池システムの起動方法および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ガスや酸化剤ガスを加温するための加温装置を追加することなく、燃料電池に水蒸気飽和またはそれに近い状態にある燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給しながら起動する燃料電池システムの起動方法およびそのための燃料電池システムを提供することを目的とする。
【解決手段】燃料ガスと酸化剤ガスが加湿される温度を代表し、回収水の燃焼ガス熱交換工程から酸化剤ガス加湿工程に至る間の温度である第1の温度T1が、燃料電池に供給される燃料ガスと酸化剤ガスの温度を代表し、冷却水の冷却水冷却工程から発電工程に至る間の温度である第2の温度T2より所定温度差以上に高くなければ、発電電流の増大量を減少する発電電流増大量減少工程と、第1の温度が第2の温度より所定温度差以上に低くなければ、発電電流の増大量を増加する発電電流増大量増加工程を備える燃料電池システムの起動方法、また、その起動方法を制御する制御装置を備えた燃料電池システム。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に、燃料電池システムの効率のよい起動方法および効率よく起動される燃料電池システムに関する。
従来、純水素又は水素に富むガスを燃料ガスとする燃料電池システムを起動する際に、燃料電池を始動すると発熱反応により燃料電池の温度が上昇し、燃料ガスを電気化学的反応させるための酸化剤ガスおよび燃料ガスの加温が燃料電池の温度上昇に追いつかず、その結果、燃料電池に導入する燃料ガスおよび酸化剤ガスは、水蒸気飽和ではなく、乾燥した状態となっていた。乾燥した燃料ガスおよび酸化剤ガスを用いると、燃料電池の固体高分子膜は電気抵抗が上昇して発電効率の低下を招き、また、固体高分子膜が損傷を受け易く寿命を低下させる原因ともなっていた。そのため、燃料ガスおよび酸化剤ガスを加温するための加温装置を備え、燃料電池に供給する燃料ガスおよび酸化剤ガスを加温し、加温した状態で水蒸気を供給して、燃料電池内における燃料ガスおよび酸化剤ガスが水蒸気飽和またはそれに近い状態を維持するようにするシステムもある。
しかし、燃料ガスおよび酸化剤ガスを加温する装置を備えると、燃料電池システムの構成が複雑化し、システム全体の大きさが大きくなると共に、費用も高くなってしまうという問題がある。
そこで本発明は、燃料ガスや酸化剤ガスを加温するための加温装置を追加することなく、燃料電池に水蒸気飽和またはそれに近い状態にある燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給しながら起動する燃料電池システムの起動方法および燃料電池に水蒸気飽和またはそれに近い状態にある燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給しながら起動するための燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る燃料電池システムの起動方法は、例えば図2に示すように、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電する燃料電池システムの起動方法であって、冷却水で冷却しつつ燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電し、水を発生する発電工程と、発電工程により排出される燃料ガスのオフガスを導入して燃焼を行う燃焼工程と、発生した水を回収した回収水を循環して酸化剤ガスを加湿する酸化剤ガス加湿工程と、燃焼工程により排出された燃焼ガスと、循環する回収水との熱交換を行う燃焼ガス熱交換工程と、回収水を導入して燃料ガスを加湿する燃料ガス加湿工程と、導入した回収水と循環する回収水との熱交換を行う回収水熱交換工程と、冷却水を冷却する冷却水冷却工程と、燃料ガスと酸化剤ガスと冷却水との熱交換を行う燃料ガス熱交換工程と、回収水を酸化剤ガス加湿工程、燃焼ガス熱交換工程、回収水熱交換工程、酸化剤ガス加湿工程と循環する回収水循環工程と、冷却水を発電工程、冷却水冷却工程、燃料ガス熱交換工程、発電工程と循環する冷却水循環工程と、燃料ガスの供給量を増大する燃料ガス供給量増大工程ST12と、発電工程で発電される発電電流を増大する発電電流増大工程ST10と、循環する回収水の燃焼ガス熱交換工程から酸化剤ガス加湿工程に至る間の温度若しくは燃料ガスの燃料ガス加湿工程から燃料ガス熱交換工程に至る間の温度若しくは前記酸化剤ガスの酸化剤ガス加湿工程から燃料ガス熱交換工程に至る間の温度である第1の温度T1が冷却水の冷却水冷却工程から発電工程に至る間の温度である第2の温度T2より所定温度差以上に高くなければ(ST5)、発電電流増大工程ST10における発電電流の増大量dcを減少する発電電流増大量減少工程ST6と、第1の温度T1が第2の温度T2より所定温度差A以上に低くなければ(ST7)、発電電流増大工程ST10における発電電流の増大量dcを増加する発電電流増大量増加工程ST8とを備える。
このように構成すると、燃料ガスを増大し、燃料電池での発電電流を増大しながら行う燃料電池システムの起動方法において、燃料ガスおよび酸化剤ガスが加湿される温度を代表する第1の温度が、燃料ガスおよび酸化剤ガスが燃料電池に供給される温度を代表する第2の温度より高くなるように、燃料電池での発電電流値が調整されるので、燃料ガスおよび酸化剤ガスの加温装置を備えていなくても、燃料ガスおよび酸化剤ガスが水蒸気飽和またはそれに近い状態で燃料電池に供給される燃料電池システムの起動方法となる。
また、請求項2に記載の発明に係る燃料電池システムの起動方法は、例えば図2に示すように、請求項1に記載の燃料電池システムの起動方法において、第2の温度T2が所定の温度C以上になった後(ST13)に、冷却水冷却工程ST14を開始する。
このように構成すると、燃料電池システムを起動して燃料電池等が温まるまでは、燃料電池で発生した熱を回収した冷却水を冷却しないので、所定の温度まで立ち上がるのが速くなり、また、冷却水の温度が所定の温度以上に上昇することは防止されるので、燃料電池は冷却水で冷却され適切な温度に保持される。
また、請求項3に記載の発明に係る燃料電池システムの起動方法は、例えば図2に示すように、請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムの起動方法において、第2の温度T2が所定の温度C以上になると、発電電流増大量減少工程ST15、ST16における所定温度差Bを異なった値とする。
このように構成すると、起動開始時においては同一温度である第1の温度と第2の温度について、起動開始直後は第2の温度が第1の温度よりも高くならないような制御を行い、起動がある程度開始された後は第2の温度が第1の温度よりも若干低くなる制御を行うことにより、温度が上昇し、温度による蒸気圧の変動が大きくなってからは第1の温度が第2の温度よりも若干高くなるように制御された起動を行うことができる。
また、前記の目的を達成するために請求項4に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、燃料ガス4aと酸化剤ガス61aとの電気化学的反応により発電し、水を発生する燃料電池30と、燃料電池30から排出される燃料ガス4aのオフガス21aを導入して燃焼を行う燃焼装置150と、発生した水を回収した回収水42aの貯液部71を有し、回収水42aを循環して酸化剤ガス61aを加湿する酸化剤ガス加湿装置70と、燃焼装置150から排出された燃焼ガス63aと、循環する回収水42aとの熱交換を行う燃焼ガス熱交換器83と、回収した回収水42aを導入して燃料ガス4aを加湿し、導入した回収水149aと循環する回収水42aとの熱交換を行う熱交換部141を有する燃料ガス加湿装置140と、燃料電池30を冷却した冷却水24aを冷却する冷却水冷却器110と、燃料ガス4aと酸化剤ガス61aと冷却水24aとの熱交換を行う燃料ガス熱交換器114と、貯液部71から燃焼ガス熱交換器83、燃料ガス加湿装置140の熱交換部141、貯液部71に至る循環する回収水42aの回収水循環流路と、燃料電池30から、冷却水冷却器110、燃料ガス熱交換器114、燃料電池30に至る冷却水24aの冷却水循環流路と、燃焼ガス熱交換器83から貯液部71に至る回収水循環流路138上若しくは燃料ガス加湿装置140で加湿された燃料ガス4aの燃料ガス熱交換器114に至る流路上若しくは酸化剤ガス加湿装置70で加湿された酸化剤ガス61aの燃料ガス熱交換器114に至る流路上に設置された第1の温度検知器161と、冷却水冷却器110から燃料電池30に至る冷却水循環流路上に設置された第2の温度検知器162と、第1の温度検知器161で検知された温度と第2の温度検知器162で検知された温度との温度差と比較される1または2以上の温度差を記憶する記憶部と、起動時に、燃料ガス供給量を漸増させ、第1の温度検知器161で検知された温度が第2の温度検知器162で検知された温度より記憶した温度差の内の所定の温度差以上に高くなければ増大量を減少して発電電流値を増大し、第1の温度検知器161で検知された温度が第2の温度検知器162で検知された温度より記憶した温度差の内の所定の温度差以上に低くなければ増大量を増加して発電電流値を増大する制御部とを有する制御装置122を備える。
このように構成すると、燃料ガスを増大し、燃料電池での発電電流を増大しながら起動する燃料電池システムにおいて、燃料ガスおよび酸化剤ガスが加湿される温度を代表する第1の温度検知器で検知された温度が、燃料ガスおよび酸化剤ガスが燃料電池に供給される温度を代表する第2の温度検知器で検知された温度より高くなるように、燃料電池での発電電流値を調整する制御装置により制御されるので、燃料ガスおよび酸化剤ガスの加温装置を備えていなくても、燃料ガスおよび酸化剤ガスが水蒸気飽和またはそれに近い状態で燃料電池に供給される燃料電池システムとなる。
また、請求項5に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、請求項4に記載の燃料電池システムにおいて、冷却水冷却器は、冷却水24aと排熱を回収する排熱温水43aとの冷却水熱交換器110であり、排熱温水43aを貯留する貯湯装置120とを備える。
このように構成すると、冷却水に回収した燃料電池で発電したときに発生した熱は、貯湯装置の排熱温水中に蓄えられ、熱源として利用することが可能となり、燃料電池システムとしてのエネルギ効率が高くなる。
また、請求項6に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、請求項4または請求項5に記載の燃料電池システムにおいて、燃料電池30から冷却水冷却器110に至る冷却水循環流路上に設置された第3の温度検知器163を備え、記憶部において、排熱温水43aと冷却水24aとを熱交換して排熱を貯湯装置120に回収し始める所定の第1の冷却水燃料電池入口温度と、発電電流値の増大量dcを増減するための第1の温度検知器161で検知された温度と第2の温度検知器162で検知された温度との温度差と比較する所定の温度差の値を変更するときの所定の第2の冷却水燃料電池入口温度と、冷却水24aの循環流量を調整し始める所定の冷却水燃料電池出口温度とを記憶し、制御部において、第2の温度検知器162で検知された温度が第1の冷却水燃料電池入口温度以上になると、冷却水冷却器110で冷却水24aを冷却し始め、あるいは、排熱温水43aと冷却水24aとを熱交換して排熱を貯湯装置120に回収し始め、第2の温度検知器162で検知された温度が第2の冷却水燃料電池入口温度以上になると、発電電流値の増大量を増減するための第1の温度検知器161で検知された温度と第2の温度検知器162で検知された温度との温度差と比較する所定の温度差の値を変更し、第3の温度検知器163で検知された温度が、所定出口温度以上になると、冷却水24aの循環流量を調整し始める。
このように構成すると、燃料電池システムを起動して燃料電池等が温まるまでは、燃料電池で発生した熱を回収した冷却水を冷却しないので、所定の温度まで立ち上がるのが速くなる。また、起動開始時においては同一温度である第1の温度検知器で検知された温度と第2の温度検知器で検知された温度について起動開始時は第2の温度検知器で検知された温度が第1の温度検知器で検知された温度よりも高くならないような制御を行い、起動がある程度開始された後は第2の温度検知器で検知された温度が第1の温度検知器で検知された温度よりも若干低くなる制御を行うことにより、温度が上昇し、温度による蒸気圧の変動が大きくなってからは第1の温度検知器で検知された温度が第2の温度検知器で検知された温度よりも若干高くなるように制御された起動を行うことができる。また、起動がある程度進み、燃料電池や回収水あるいは燃料電池に供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスの温度がある程度上がってきた後は、冷却水の流量を制御して、燃料電池の温度を適正に維持する制御を行う燃料電池システムとなる。
本発明によれば、燃料ガスや酸化剤ガスを加温するための加温装置を追加することなく、燃料電池に水蒸気飽和またはそれに近い状態にある燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給しながら起動する燃料電池システムの起動方法および燃料電池に水蒸気飽和またはそれに近い状態にある燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給しながら起動するための燃料電池システムが提供される。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、図1中、「a」を添えた符号及び「42A」、「42B」、「42C」は物を表し、これらの符号で示されるときに線は物の流れを、これらの符号を添えていない符号で示されるときに線は配管を表す。また、破線は、電気信号を表す。
図1は、本発明の実施の形態である燃料電池コージェネレーションシステム1の模式的ブロック図である。ここで、燃料電池コージェネレーションシステムとは、燃料電池システムで発生した熱を蓄熱し、外部に熱源として供給する手段を備えた燃料電池システムをいう。燃料電池コージェネレーションシステム1は、燃料電池30と、酸化剤ガス加湿装置としての気液接触塔70と、燃料ガス加湿装置140と、燃焼装置としての触媒燃焼装置150と、燃焼ガス熱交換器83と、燃料ガス熱交換器114と、冷却水熱交換器110と、貯湯装置としての貯湯タンク120と、制御部122と、気液分離器45、55、89と、ブロワ84と、ポンプ82、108、125と、水処理装置93と、排熱温水の流路切替手段としての三方電磁弁127とを備える。
燃料電池コージェネレーションシステム1には、系外から純水素あるいは水素に富むガスが燃料電池30の燃料ガス4aとして供給される。系外から燃料ガス4aを搬送する配管(不図示)は、燃料ガス加湿装置140に接続される。燃料ガス加湿装置140は、後述する回収水42aの一部をバブラ保持液149aとして貯留するバブラ容器148と、燃料ガス4aを導入する燃料ガス導入ノズル142と、燃料ガス4aを加湿する水であるバブラ保持液149a中に燃料ガス4aを細かい泡状にして吐出する燃料ガス分散器143と、回収水42aの一部をバブラ保持液149aとして導入するための回収水補給ノズル146と、バブラ保持液149aと循環する(バブラ保持液149aとして用いられない)回収水42aとの熱交換をする熱交換部であるジャケット141とを備える。
バブラ容器148は、燃料ガス4aを加湿するための水であるバブラ保持液149aを貯留する円筒状の容器である。形状は円筒状でなくてもよいが、円筒状であると強度的に弱い部分がなく均等となるので、バブラ容器148の製造が容易となる。バブラ容器148内の底面に広がって燃料ガス分散器143が配置される。燃料ガス分散器143は、燃料ガス4aをバブラ保持液149a中に細かな気泡として吐出するための部材で、細かな小穴(不図示)を多数有し、その中に燃料ガス4aの流路(不図示)が形成された板若しくは管若しくは多孔質金属焼結体又はそれらの組み合わせなどで構成される。燃料ガス分散器143がバブラ容器148内の底面に広がっているので、バブラ保持液149aと燃料ガス4aとの接触面積が増大し、効率が高くなる。燃料ガス分散器143は、その燃料ガス4aの流路の入口が燃料ガス導入ノズル142と連接し、系外から燃料ガス4aを導入する。バブラ容器148の上面には燃料ガス出口ノズル147が設けられ、燃料ガス熱交換器114と接続される。なお、2つの機器等が「接続される」とは、配管を介して接続される場合を含む。
燃料ガス加湿装置140は、上記に説明するバブラ加湿方式でなくてもよく、気液接触塔を用いた接触塔加湿方式あるいは加湿膜を用いた膜加湿法でもよい。ただし、燃料ガス4aは流量が比較的少なく、すなわち加湿負荷が小さいので、バブラ加湿方式で充分に加湿され、装置も簡単となる。
回収水補給ノズル146には、後述の回収水42aの循環流路中の配管138から分岐した配管139が接続する。配管139には、仕切弁である回収水補給バルブ136が配置される。回収水補給バルブ136は、ソレノイド、モータなどのアクチュエータで動作するように構成され、制御部122からアクチュエータの起動・停止を指示する電気信号i5用ケーブルが接続される。
また、バブラ容器148には、バブラ保持液149aの液面を検知するレベルセンサ144が備えられる。レベルセンサ144からは、液面高さの電気信号i4を伝達する信号ケーブルが制御部122に配線される。
バブラ容器148の周囲にはジャケット141が形成される。ジャケット141には、燃料ガス熱交換器83で加熱された回収水42aが流れ、バブラ保持液149aを加熱する。すなわち、ジャケット141がバブラ保持液149aと回収水42aとの熱交換部となる。バブラ保持液149aと回収水42aとの熱交換部をジャケットとすることで、製作が容易となり、且つ回収水42aの圧力損失の増大も防げる。しかし、バブラ保持液149aと回収水42aとの熱交換部はジャケットでなく、回収水42aが流れる配管をバブラ容器148内に挿入してもよい。このように構成すると、熱交換効率が向上する。バブラ保持液149aは循環する回収水42aと熱交換され、循環する回収水42aとほぼ同じ温度になる。
燃料電池30は、例えば積層型の固体高分子型燃料電池を使用することができ、冷却水流路31と燃料極32と空気極33とを有する。燃料極32には、燃料ガス加湿装置140で加湿され燃料ガス熱交換器114を経て供給される燃料ガス4aを導入するノズル(不図示)と、燃料ガス4aのオフガスであるアノードオフガス21aを排出するノズル(不図示)が配置される。空気極33には、気液接触塔70から燃料ガス熱交換器114を経て送出される酸化剤ガス61aを導入するノズル(不図示)と、酸化剤ガス61aのオフガスであるカソードオフガス22aを排出するノズル(不図示)が配置される。冷却水流路31には、ポンプ108から圧送されて燃料ガス熱交換器114を経て供給される冷却水としてのスタック冷却水24aを導入するノズル(不図示)と、スタック冷却水24aを流出するノズル(不図示)が配置される。
燃料電池30は、燃料ガス4aと酸化剤ガス61aとの電気化学的反応により電力を出力し、水を発生する。この電気化学的反応は、発熱反応であり、冷却するためにスタック冷却水24aが導入されている。ここで発生した熱が主に排熱となり、スタック冷却水24aあるいは排出されるガス(アノードオフガス21a、カソードオフガス22a)により燃料電池30から搬出される。また、固体高分子型燃料電池を用いる場合には、プロトン交換膜(不図示)の電気伝導度を高く維持するために、燃料極32に供給する燃料ガス4aと空気極33に供給する酸化剤ガス61aを所定の露点まで加湿する必要がある。使用する燃料電池の作動温度等運転条件によって変わるが、要求される燃料ガス4aの露点は50〜80℃の範囲であるのが一般的であり、要求される酸化剤ガス61aの露点は50〜80℃の範囲であるのが一般的である。
燃料電池30の燃料極32から排出されたアノードオフガス21aを搬送するアノードオフガス配管36は触媒燃焼装置150に接続し、空気極33から排出されたカソードオフガス22aを搬送するカソードオフガス配管37も、触媒燃焼装置150に接続する。
燃料電池30の冷却水流路31には、スタック冷却水24aが流れ、燃料ガス4aと酸化剤ガス61aとの電気化学的反応により発生した熱を吸収して、燃料電池30を冷却する。冷却水流路31から排出されるスタック冷却水24aが流れる流路には、冷却水熱交換器110とポンプ108と燃料ガス熱交換器114とが、この順序で配置され、冷却水24aの流路は、これらの機器を経由して冷却水流路31に戻る循環経路とされる。なお、ポンプ108は、スタック冷却水24aを圧送して循環させるもので、冷却水熱交換器110と燃料ガス熱交換器114との間でなくても、循環するスタック冷却水24aの経路上に配置されればよい。
アノードオフガス配管36とカソードオフガス配管37とが接続する触媒燃焼装置150は、アノードオフガス21aとカソードオフガス22aとを触媒燃焼させる装置である。すなわち、アノードオフガス21a中に残留する水素を支燃剤としてのカソードオフガス22a中に残留する酸素を用いて触媒の下で燃焼させるものである。触媒としては、触媒活性が高く使用量が少なくて済む点から、貴金属系燃焼触媒、特にプラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)又はプラチナ−パラジウム(Pt−Pd)2元系燃焼触媒が好適に用いられるが、銅等の卑金属系燃焼触媒を用いてもよい。また、触媒の形状は、粒状、ペレット状、モノリス又はハニカム状のいずれでもよい。触媒燃焼装置150には、アノードオフガス21aとカソードオフガス22aとの触媒燃焼により発生した燃焼ガス63aを排出するノズルが設けられ、燃焼ガス熱交換器83に接続される。なお、支燃剤ガスは、カソードオフガス22aを用いるが、外気を導入して支燃剤ガスとして用いてもよい。また、水素濃度が低くなることがあるので触媒燃焼をさせることが好適であるが、通常の燃焼としてもよい。
燃焼ガス熱交換器83は、燃焼ガス63aである気体と回収水42aである液体との熱交換をするので、プレート型熱交換器が好適に用いられる。あるいは、多管式熱交換器が好適に用いられる。更に好適には、燃焼ガス63aの流路にフィンを備えた多管式熱交換器が用いられる。
燃焼ガス熱交換器83の燃焼ガス63aの出口からは、気液分離器89を経て系外へ至る配管38が接続され、気液分離器89で水分が回収される。気液分離器89で燃焼ガス63aから水分が回収された残りの排ガス64aは、配管38により系外102へ放出される。
冷却水熱交換器110は、貯湯タンク120に貯えられる排熱温水43aと、スタック冷却水24aとを熱交換する熱交換器であり、温度差の比較的小さな液体同士で熱交換を行うためにプレート型熱交換器が好適に用いられる。冷却水熱交換器110により、排熱温水43aは加熱され、冷却水24aは冷却される。すなわち、排熱温水43aによりスタック冷却水24a中の排熱を回収する。冷却水熱交換器110の排熱温水43aの出口ノズル(不図示)は、貯湯タンク120に接続され、排熱温水43aが排熱を回収した後に貯湯タンク120に貯留されることにより、排熱は貯湯タンク120に回収熱として貯えられる。
燃料ガス熱交換器114は、スタック冷却水24aと、気液接触塔70から送出される酸化剤ガス61aとを熱交換し、更にスタック冷却水24aと、燃料ガス加湿装置140から送出される燃料ガス4aとを熱交換する3流体の熱交換器であって、多管式熱交換器が好適に用いられる。更に好適には、気体である酸化剤ガス61aと燃料ガス4aとの流路にフィンを設けた管を備える多管式熱交換器とする。あるいは、3重管型熱交換器も好適に用いられる。
燃料ガス熱交換器114の燃料ガス4aの出口ノズル(不図示)は、気液分離器45を経て、燃料電池30の燃料極32に接続される。燃料ガス熱交換器114の酸化剤ガス61aの出口ノズル(不図示)は、気液分離器55を経て、燃料電池30の空気極33に接続される。燃料ガス熱交換器114のスタック冷却水24aの出口ノズル(不図示)は、燃料電池30の冷却水流路31に接続される。
気液分離器45は、燃料ガス4a中の水分を分離する装置で、分離された回収水42Aを気液接触塔70に導入する配管が接続される。気液分離器55は、酸化剤ガス61a中の水分を分離する装置で、分離された回収水42Bを気液接触塔70に導入する配管が接続される。また、気液分離器89は、燃焼ガス63a中の水分を分離する装置で、分離された回収水42Cを気液接触塔70に導入する配管が接続される。
気液接触塔70は、その下部に、気液分離器45、55、89から送出された回収水42A、42B、42Cが入る回収水入口73と、導入された回収水42A、42B、42Cを回収水42aとして貯留する貯液部71と、ポンプ82によって回収水42aが外に向けて吸引される回収水吸引口74と、所定の水位レベルを超える回収水42aが溢れ出て流れ込む溢流管75と、回収水42aが溢流管75に溢れて流れ込む溢流口76とを有し、酸化剤ガス61aが入り込む酸化剤ガス入口72を溢流口76の上方に有する。所定の水位レベルとは、溢流口76が設定された水位レベルである。回収水42aは溢流管75から気液接触塔70の系外に流れ出る。また、貯液部71の周囲には、熱交換部として、排熱温水43aが流れるジャケット130が設けられる。なお、本実施の形態で例示する酸化剤ガス入口72は、大気開放されており、大気中の空気を酸化剤ガス61aとして用いる。
気液接触塔70は、その上部に、酸化剤ガス61aが燃料電池30の空気極33に向けて流れ出る酸化剤ガス出口77と、燃料ガス加湿装置140のジャケット141から戻った回収水42aが注入される回収水注入口78と、回収水注入口78に注入された回収水42aを細かい水滴として気液接触塔70内に撒き散らす水分散器79とを有する。また、上部に配置する水分散器79と酸化剤ガス出口77との間に、デミスタ91が設けられる。デミスタ91により、上昇する酸化剤ガス61aに随伴したミストが除去される。
気液接触塔70は、その上部と下部の間に、注入された回収水42aと酸化剤ガス61aとの気液接触を促進するための充填物を充填した充填部80と、充填部80を支持する充填物支持板81とを有する。
回収水吸引口74の先は、ポンプ82、水処理装置93、燃焼ガス熱交換器83及び燃料ガス加湿装置140のジャケット141を経て、気液接触塔70上部の水分散器79に接続される。このように、貯液部71から回収水吸引口74、ポンプ82、水処理装置93、燃焼ガス熱交換器83、燃料ガス加湿装置140のジャケット141、回収水注入口78、水分散器79、充填部80を経て貯液部71に回収水42aを循環する循環経路が構成される。
気液接触塔70の酸化剤ガス出口77に、酸化剤ガス61aを燃料電池30に圧送するブロワ84が接続される。ブロワ84により気液接触塔70内の酸化剤ガス61aが吸引される。酸化剤ガス入口72から吸引された酸化剤ガス61aと、回収水注入口78から注入された回収水42aは、充填部80にて向流接触する。
ブロワ84の出口は、燃料ガス熱交換器114、気液分離器55を経て、燃料電池30の空気極33に接続される。ブロワ84にて酸化剤ガス61aを昇圧して、燃料電池30の空気極33に供給する。
ブロワ84による昇圧の結果、酸化剤ガス61aの露点が上昇する。例えば、ブロワ84による酸化剤ガス61aの圧力上昇を12kPaとして、酸化剤ガス出口77における酸化剤ガス61aの露点が50℃の場合は、酸化剤ガス61aの露点が約2℃上昇し約52℃になる。よって、酸化剤ガス61aの達成すべき露点が一定の場合、酸化剤ガス61aのブロワ84を気液接触塔70の下流側に配置することにより、気液接触塔70の加湿負荷を軽減し、気液接触塔70をコンパクト化することができる。また、ブロワ84を酸化剤ガス入口72側に配置した場合と違って、気液接触塔70内はブロワ84により加圧されることがない。
また、気液接触塔70内の貯液部71は、酸化剤ガス入口72にて大気開放状態を維持することにより大気圧の状態にあるので、気液分離器45、55、89とのレベル差によって気液分離器45、55、89から回収水42A、42B、42Cを貯液部71へ導入することができる。したがって、回収水42A、42B、42Cを液送する送液ポンプ等を不要にすることができる。さらに、余剰の回収水42aは、追加の送液ポンプや液面センサ等の系外排出機器を用いることなく、貯液部71内に配置する溢流管75の底部排出口から燃料電池コージェネレーションシステム1の系外へ排出することができる利点もある。
水処理装置93は、気液接触塔70の回収水吸引口74に接続する回収水42aの循環経路中のポンプ82の下流側に配置され、イオン交換樹脂充填カラム94を有している。この水処理装置93のイオン交換樹脂充填カラム94に用いるイオン交換樹脂としては、陰イオン交換樹脂が望ましい。本実施の形態において、酸化剤ガス61a中に含まれる酸性ガス汚染物質、例えば、硫黄酸化物SOは、SO + OH → HSO の反応式のように、充填部80にて接触する回収水42aの中の水酸化イオンOHと反応してイオン化し、回収水42aに吸収されている。そして、吸収された回収水42a中のHSO は、HSO + R−OH → R−HSO + OH の反応式のように、イオン交換樹脂充填カラム94にて陰イオン交換樹脂の水酸化イオンOHとイオン交換をしてイオン交換樹脂充填カラム94内のイオン交換樹脂に吸着される。この時に、水酸化イオンOHが回収水42aに供給される。また、イオン交換樹脂充填カラム94の下流側にフィルタ95を設置することで、イオン交換樹脂が回収水42aに混入することを防止する。更に、酸化剤ガス61aに粉塵等の固形汚染物質が多量に含まれる場合には、イオン交換樹脂充填カラム94の上流側に固形物フィルタを追加することもできる。
本実施の形態では、回収水42aが循環する循環経路に、陰イオン交換樹脂を用いた水処理装置93を備えることによって、気液接触塔70で酸化剤ガス61aと気液接触する回収水42aに水酸化イオンOHを常に供給する。すなわち、循環する回収水42aが常にアルカリ性に保たれ、酸化剤ガス61aに含有されるNOx、SOx等の酸性ガスの汚染物質が効果的に除去される。但し、水処理装置93は、備えられていなくてもよい。
貯湯タンク120は、排熱温水43aを貯留するタンクである。貯湯タンク120には、排熱温水43aを供給又は循環させることにより系外の熱需要に熱を供給する装置(不図示)が接続されている。例えば、貯湯タンク120に貯留される排熱温水43aが系外に循環し、排熱を供給した後に、貯湯タンク120に戻される。すなわち、排熱温水43aに回収された排熱が、熱源として有効利用される。
貯湯タンク120には、上記の系外への循環経路の他に、燃料電池コージェネレーションシステム1内に、排熱を回収するための排熱温水43aの循環経路が接続されている。この循環経路として、貯湯タンク120に第1の配管128が接続される。第1の配管128には、ポンプ125が設置され、排熱温水43aを吸引し、圧送する。第1の配管128には、第1の分岐部であり、かつ、流路切替手段である三方電磁弁127が配置されている。三方電磁弁127の一方は、更に第1の配管128を経て、気液接触塔70のジャケット130に接続している。三方電磁弁127の他の一方は、バイパス配管131に接続している。
気液接触塔70のジャケット130は、排熱温水43aと貯液部71に貯留する回収水42aとの熱交換を行う熱交換部である。燃料ガス熱交換器83で加熱され、貯液部71に貯留される回収水42aの熱を、ジャケット130を流れる排熱温水43aにより回収する。熱交換部がジャケットで構成されるので、排熱温水43aの圧力損失も少なくなり、気液接触塔70の構造も単純になるが、熱交換部をジャケットとしないで、例えば、貯液部71に貯留される回収水42a中に排熱温水42aの配管を敷設する構成としてもよい。
ジャケット130の出口ノズル(不図示)には、第2の配管129が接続している。第2の配管129は冷却水熱交換器110に接続している。ジャケット130と冷却水熱交換器110との間の第2の配管129上に、分岐管137が配置されている。分岐管137は、第1の配管128上の三方電磁弁127と接続するバイパス配管131と冷却水熱交換器110とに接続される。第2の配管129が、更に、冷却水熱交換器110と貯湯タンク120とを接続することにより、循環経路を構成する。
この循環経路を流れることにより、貯湯タンク120に貯留される排熱温水43aは、ジャケット130で回収水42aと、冷却水熱交換器110でスタック冷却水24aと熱交換をして、排熱を回収し、貯湯タンク120に戻り、排熱を貯湯タンク120に蓄える。
貯湯タンク120の下部には、第4の温度検知器124が設置され、第4の温度検知器124から制御部122に電気信号を伝達する信号ケーブルが接続される。貯湯タンク120内で、排熱温水43aは温度による成層をなして貯留されており、すなわち、高温の排熱温水43aは貯湯タンク120の上部に、低温の排熱温水43aは貯湯タンク120の下部に貯留する。そこで、系外に熱源として供給される排熱温水43aは上部の排熱温水43aを、排熱回収のためにジャケット130及び冷却水熱交換器110を循環する排熱温水43aは下部の排熱温水43aを用いる。第4の温度検知器124は、ジャケット130及び冷却水熱交換器110を循環する排熱温水43aの温度を計測するために貯湯タンク120の下部に設置される。あるいは、貯湯タンク120から排熱回収に循環する配管128の貯湯タンク120と三方電磁弁127との間に配置してもよい。第4の温度検知器124で検知された温度は、電気信号i1として、制御部122に伝送される。
また、第5の温度検知器126が、燃料ガス加湿装置140のジャケット141を出て、気液接触塔70の水分散器79に送られる回収水42aの温度を測定するために、配管138のジャケット141から気液接触塔70に至る流路に設置される。なお、第5の温度検知器126は、回収水注入口78に配置されてもよい。第5の温度検知器126から制御部122には電気信号を伝達する信号ケーブルが接続され、検知された温度が電気信号i2として、制御部122に伝送される。更に、制御部122からは三方電磁弁127に信号ケーブルが接続され、三方電磁弁127の制御信号i3が第1の配管128上の三方電磁弁127に送られ、三方弁の作動を制御する。すなわち、第4の温度検知器124で検知した温度が所定の温度以下であり、第5の温度検知器126で検知した温度が所定の温度以上であれば、排熱温水43aを気液接触塔70のジャケット130に送り、第4の温度検出器124での温度が所定の温度より高い場合、あるいは、第5の温度検出器126での温度が所定の温度より低い場合には、排熱温水43aを気液接触塔70のジャケット130に送らずにバイパス配管131へ送るように三方電磁弁127を制御する。この制御は制御装置122により行われ、制御装置122から電気信号i3により三方電磁弁127に伝達される。これは、排熱温水43aが熱を充分に回収し、貯湯タンク120下部での温度までが高くなっている場合には、熱の回収は冷却水だけから行うようにし、また、回収水42aの温度が低下してきているときには回収水42aからの熱回収を控えるためである。
また、燃料ガス加湿装置140のレベルセンサ144からの信号i4は、制御装置122に送られる。レベルセンサ144により検知されたバブラ保持液149aの液面が低下したときには、信号i5により回収水補給バルブ136が開き、配管138を循環している回取水42aの一部がバブラ保持液149aとして導入される。
循環する回収水42aの燃焼ガス熱交換器83から燃料ガス加湿装置140のジャケット141に至る配管138に、回収水の温度を検知する第1の温度検知器161が設置される。第1の温度検知器161は、循環する回収水42aの燃焼ガス熱交換器83から気液接触塔70の水分散器79に至る配管(ジャケット141を含む)上であれば、どこへ設置してもよい。あるいは、バブラ保持液149aの温度を検知するために燃料ガス加湿装置140に設置しても、燃料ガス加湿装置140から燃料ガス熱交換器114に至る燃料ガス4aの配管上に設置しても、気液接触塔70から燃料ガス熱交換器114に至る酸化剤ガス61aの配管上に設置してもよい。すなわち、第1の温度検知器161は、燃料ガス加湿装置140で水蒸気飽和またはそれに近い状態となった燃料ガス4aおよび気液接触塔70で水蒸気飽和またはそれに近い状態となった酸化剤ガス61aの温度を代表する第1の温度を検知する。第1の温度検知器161から制御装置122に信号ケーブルが接続され、検知した温度データi6を制御装置122に伝達する。
燃料ガス熱交換器114から燃料電池30に至る冷却水24aの配管上に第2の温度検知器162が設置される。第2の温度検知器162は、冷却水熱交換器110から燃料電池30に至る冷却水24aの配管上、あるいは、燃料ガス熱交換器114から燃料電池30に至る燃料ガス4a若しくは酸化剤ガス61aの配管上に設置してもよい。すなわち、第2の温度検知器162は、燃料電池30に供給される燃料ガス4aおよび酸化剤ガス61aの温度を代表する第2の温度を検知する。第2の温度検知器162から制御装置122に信号ケーブルが接続され、検知した温度データi7を制御装置122に伝達する。
燃料電池30から冷却水熱交換器110に至る冷却水24aの配管上に第3の温度検知器163が設置される。第3の温度検知器163は、燃料電池30の温度を代表する第3の温度を検知する。第3の温度検知器163から制御装置122に信号ケーブルが接続され、検知した温度データi8を制御装置122に伝達する。
燃料ガス加湿装置140に至る燃料ガス4aの配管上に流量検知器171が設置される。流量検知器171は、燃料ガス加湿装置140から燃料電池30に至る燃料ガス4aの配管上であれば、どこに設置してもよい。また、ブロワ84から燃料ガス熱交換器114に至る酸化剤ガス61aの配管上に流量検知器172が設置される。流量検知器172は、気液接触塔70の入口配管から燃料電池30に至る酸化剤ガス61aの配管上であれば、どこに設置してもよい。また、気液接触塔70からポンプ82に至る回収水42aの配管上に流量検知器173が設置される。流量検知器173は、循環する回収水42aの流路の配管上であれば、どこに設置してもよい。また、冷却水熱交換器110からポンプ108に至る冷却水24aの配管上に流量検知器174が設置される。流量検知器174は、循環する冷却水24aの流路の配管上であれば、どこに設置してもよい。また、ポンプ125から三方弁127に至る排熱温水43aの配管上に流量検知器175が設置される。流量検知器175は、分岐管137から貯湯タンク120あるいは貯湯タンク120から三方弁127に至る排熱温水43aの配管上であれば、どこに設置してもよい。各流量検知器171、172、173、174、175から信号ケーブルが制御装置122に接続され、流量の信号i9、i10、i11、i12、i13が制御装置122に伝達される。
次に、図2のフロー図を参照して、燃料電池コージェネレーションシステム1の起動方法について説明する。なお、装置等の符号は、図1を参照するものとする。先ず、ポンプ82およびポンプ108を起動して、回収水42aおよび冷却水24aを循環する(ステップST1)。なお、回収水42aは、運転停止時においても気液接触塔70の貯液部71に貯留されており、貯液部71に貯留された回収水42aが循環される。回収水42aの循環流量は流量検知器173で検知され、電気信号i11として制御装置122に伝達されるが、基本的に回収水42aの循環流量は起動時には特に制御されない。冷却水24aの循環流量に関しては、後で説明する。
続いて、燃料ガス4aの元バルブ(不図示)を開き、ブロワ84を起動して、燃料ガス4aと酸化剤ガス61aの供給を開始する(ステップST2)。初期の供給量は、定格運転時に比べて少ない燃料ガス供給量G0、酸化剤ガス供給量S0とする。ここで、酸化剤ガス供給量Sは、燃料ガス供給量G中に含まれる可燃成分(水素以外の可燃成分も含む)に対する理論燃焼空気量のおよそ1.2倍あるいは燃料ガス量G中に含まれる水素に対する理論燃焼空気量のおよそ2.0倍の内多い方の量とし、酸化剤ガスの不足による燃焼効率の低下を防ぐようにするのが好適である。燃料ガス4aの供給量Gは、流量検知器171で検知され、流量調節弁(不図示)で調節される。酸化剤ガス61aの供給量Sは、流量検知器172で検知され、ブロワの運転あるいは、流量調節弁(不図示)で調節される。
燃料ガス4aと酸化剤ガス61aとが供給されることにより、燃料電池30では、燃料極32に供給された燃料ガス4aと、空気極33に供給された酸化剤ガス61aとの、電気化学的反応により電力を出力し、燃料極32からアノードオフガス21aを、空気極33からカソードオフガス22aを排出する。なお、燃料ガス4aは水素を主成分としており、酸化剤ガス61aとの電気化学的反応で、水分を多く生じ、オフガスと共に排出される。また、この電気化学的反応は発熱反応であり、熱を発生する。ただし、この段階では発電電流を外部へ供給することはない。
また、燃料電池30から排出されたアノードオフガス21aおよびカソードオフガス22aは触媒燃焼装置150へ送られ、そこで触媒燃焼を開始する。その結果、燃焼ガス63aが発生し、燃焼ガス熱交換器83にて、燃焼ガス63aと回収水42aとの熱交換が始まり、回収水42aの温度が上昇し始める。すなわち、供給された燃料ガス4aは、その一部が燃料電池30で発電に用いられつつ熱を発生し、残りが触媒燃焼装置150で触媒燃焼して熱を発生する。
燃料ガス4aおよび酸化剤ガス61aが燃料電池30に到達すると、開路電圧が上昇する。燃料電池30での開路電圧が所定開路電圧mに達したならば(ステップST3)、発電電流の供給が開始される。この段階が、燃料電池コージェネレーションシステム1としての発電開始に該当する(ステップST4)。起動開始(ステップST1)から、発電開始(ステップST4)までは、数秒から数分程度の時間で行われる。発電を開始したときの発電電流値は小電流値とし、後述するように徐々に発電電流値を増大する。なお、発電電流値の調整は、外部負荷を適宜選択することにより行なわれる。
発電が開始される(ステップST4)と、第1の温度検知器161で検知された第1の温度T1と第2の温度検知器162で検知された第2の温度T2との比較を制御装置122で行う(ステップST5、ST7)。第1の温度T1が第2の温度T2より高くない場合とは、燃料ガス加湿装置140および気液接触塔70で水蒸気飽和またはそれに近い状態とされた燃料ガス4aおよび酸化剤ガス61aの温度が、燃料電池30に供給される前の温度より低いということである。すなわち、燃料ガス加湿装置140および気液接触塔70で水蒸気飽和またはそれに近い状態とされた燃料ガス4aおよび酸化剤ガス61aは、燃料ガス熱交換器114で冷却水24aにより加温され、その結果として温度が上がり、相対湿度が下がることになる。このような相対湿度が低い(乾いた)燃料ガス4aと酸化剤ガス61aとが燃料電池30に供給されると、燃料電池30の固体高分子膜は電気抵抗が上昇して発電効率が低下し、また、固体高分子膜が損傷を受け寿命が短くなる恐れがある。
そこで、第1の温度T1が第2の温度T2より高くない場合(ステップST5)には、燃料電池30での発電電流を減らし、すなわち、燃料電池30で消費される水素の量を減らし、触媒燃焼装置150での燃焼量を増やして燃焼ガス熱交換器83にて燃焼ガス63aから回収水42aに伝熱される熱量を増やすことが有効である。なお、燃料電池コージェネレーションシステム1は起動中であるので、燃料電池30での発電電流も増大させる必要があり、実際には、発電電流を減らすことはせずに、発電電流の増大量dcを減少し(ステップST6)、発電電流の増大を遅らせる。また、第1の温度T1が第2の温度T2より若干の温度差を持って高いほうが望ましいが、起動直後においては、第1の温度T1も第2の温度T2も常温に近く僅かな温度の違いによる蒸気圧の変化が小さく、加えて、第1の温度T1と第2の温度T2に差をつけることが難しいこともあり、第1の温度T1が第2の温度T2より高くないか否かで、発電電流の増大量dcを減少するか否かを判定してもよい。
第1の温度T1が第2の温度T2より所定の温度差Aよりも高い場合(ステップST7)には、燃料ガス4a中の水素が燃料電池30で充分に発電に用いられず、触媒燃焼装置150で燃焼される量が多すぎるということであり、結果として燃料電池コージェネレーションシステム1の効率が悪いということになる。そこで、燃料電池30で発電される電流を増やすため、発電電流の増大量dcを増加し(ステップST8)、発電電流の増大を加速する。
続いて、発電電流を増大するのであるが、供給している燃料ガス4a中の水素の利用率が所定の値となる電流値F以下であるか否かの確認を行う(ステップST9)。ここで、電流値Fは、例えば、供給されている燃料ガス4a中の水素の利用率が85%乃至95%となる電流値とする。水素の利用率が100%となるまで発電電流を増大しないので、常に触媒燃焼装置150で燃焼する水素が残される。発電電流を増大量dcだけ増大しても電流値F以下であることが確認された場合に、発電電流を増大量dcだけ増大する(ステップST10)。
次に、燃料ガス4aの供給量Gが定格流量Eを超えなければ(ステップST11)、燃料ガス供給量Gと酸化剤ガス供給量Sとを増加する(ステップST12)。燃料ガス4aの供給量は、ステップ的に増加してもよいし、定格流量Eに達するまで一定の割合で連続的に増加してもよい。なお、酸化剤ガス61aの供給量は、前記の通りに、燃料ガス4a中の可燃成分に対する理論燃焼空気量のおよそ1.2倍あるいは燃料ガスG中の水素に対する理論燃焼空気量のおよそ2.0倍の内多い方の量とするのが好適である。
ここで、第2の温度T2が所定温度C以上になっていなければ、発電電流値の増大に関する工程、すなわちステップST5から、上記の工程を繰り返す(ステップST13)。一方、第2の温度T2が所定の温度C以上になると、排熱温水43aの循環を徐々に開始する(ステップST14)。第2の温度T2が所定温度C以上であるとは、冷却水24aの温度が高くなってきたことであり、冷却水24aの冷却が必要となる。ここで、所定温度Cは、50〜70℃程度である。排熱温水43aの循環を開始すると、冷却水熱交換器110で冷却水24aと排熱温水43aとで熱交換され、冷却水24aは冷却され、排熱温水43aは加熱される。ただし、冷却水24aが燃料電池30で回収する熱量は未だ充分に多くなってはいないので、冷却水24aの冷却も徐々に開始し、循環する排熱温水43aの量は徐々に増加させる。排熱温水43aの循環流量は、流量検知器175で検知され、電気信号i12として制御装置122へ伝達される。また、排熱温水43aの循環流量は、ポンプ125の運転あるいは流量調節弁(不図示)で調節される。なお、、起動運転においては回収水42aの温度も高くなっていないので、排熱温水43aは、気液接触塔70のジャケット71には送られず、三方弁127からバイパス配管131を通って冷却水熱交換器110へ送られる。
冷却水24aの冷却が開始された(ステップST14)後も、前記と同様に、第1の温度T1と第2の温度T2との温度差により、発電電流値の増大量dcを調整しながら(ステップST15〜ST18)、発電電流の増大を続ける(ステップST10)。ここで、供給される燃料ガス4aおよび酸化剤ガス61aの温度も、冷却水24aの温度も常温に比べ高くなってきているので、僅かな温度差による蒸気圧の変化が大きくなってくる。そこで、第1の温度T1が第2の温度T2よりも所定温度B以上高くなければ(ステップST15)、発電電流増大値dcを減少させる(ステップST16)。第1の温度T1は、回収水42aの温度であり、燃料ガス4aを加湿するのに、また、酸化剤ガス61aを加湿するのに蒸発し、蒸発熱により温度が低下するので、その温度低下を見込んで、第1の温度T1を高めに設定するためである。所定温度Bは、2〜5℃とする。本実施の形態では、排熱温水43aの循環を開始する工程(ステップ14)と、発電電流増大値dcを減少させる(ステップST16)ための判断において第1の温度T1が第2の温度T2より所定温度B以上高くなければならないとする判断(ステップST15)の開始とを、共に第2の温度T2が所定温度C以上となった場合としているが、それぞれを別の基準により行ってもよい。すなわち、第2の温度T2が所定温度C1以上となると排熱温水43aの循環を開始し(ステップST14)、第2の温度T2が所定温度C2以上となると第1の温度T1が第2の温度T2より所定温度B以上高くなければ発電電流増大値dcを減少させる(ステップST16)こととしてもよい。
燃料電池30での発電電流が増大し、第3の温度検知器163で検知された第3の温度T3が所定温度D以上になると(ステップST19)、冷却水24aの流量を調整(増加)する(ステップST20)。冷却水24aの流量を増加することにより、燃料電池30の過熱が防止される。冷却水24aの流量は、流量検知器174で検知され、電気信号i12として制御装置122へ伝達される。冷却水24aの流量調整は、ポンプ108の運転により調整してもよいし、流量調節弁(不図示)を設けて調整してもよい。第3の温度T3は、燃料電池30の内部の温度を代表しており、所定温度Dは定格運転時の温度であり、燃料電池30の温度は充分に上昇したことになる。なお、所定温度Dは60〜80℃程度である。
第3の温度T3が所定温度D以上となっていなければ、発電電流値の増大(ステップST9、ST10)および燃料ガス供給量Gおよび酸化剤ガス供給量Sの増大(ステップST11、ST12)の工程から繰り返す。
第3の温度T3が所定温度D以上であり(ステップST19)、かつ、燃料ガス供給量Gが定格流量E以上であれば(ステップST21)、起動運転は完了したことになる。なお、発電電流値が定格電流値に達していないこともあるが、発電電流の増大は、通常運転でも行われている発電電流の調整と同様に行うことができる。
第3の温度T3が所定温度D以上となっても(ステップST19)、燃料ガス供給量Gが定格流量E以上となっていなければ、発電電流値の増大(ステップST9、ST10)および燃料ガス供給量Gおよび酸化剤ガス供給量Sの増大(ステップST11、ST12)の工程から繰り返す。
以上説明した運転方法は、総て制御装置122にて制御される。すなわち制御装置では、電気信号i6〜i12を受信して、記憶部(不図示)に記憶された所定開路電圧m、所定温度差A、B、所定温度C、D、定格流量Eを用い、また、燃料ガス供給量Gから算定される所定発電電流値Fを用いて、制御部(不図示)にて、上記の判断および制御を行う。制御装置122で起動方法が制御されるので、迅速、確実に、かつ、人為的エラーを排除して、起動方法を制御することができる。
図3および図4に、上記の起動方法により燃料電池コージェネレーションシステム1を起動したときの、温度上昇の模式的一例(図3)と流量増大の模式的一例(図4)を示す。なお、装置等の符号は、図1あるいは図2を参照するものとする。
図3は第1の温度T1、第2の温度T2、第3の温度T3の起動時からの温度上昇の関係を模式的に示している。起動時には、第1の温度T1、第2の温度T2、第3の温度T3は、いずれも常温となっている。起動すると、第1の温度T1が速く、続いて第3の温度T3が、そして第2の温度T2の順で、温度が上昇する。第1の温度T1は、触媒燃焼装置150の燃焼により温度上昇するので、立ち上りが速い。そして、冷却水24aの温度は、燃料電池30における発電に伴い発生する熱により上昇するので、第3の温度T3が第2の温度T2より速く上昇する。排熱温水42aを循環するまでは、第2の温度T2と第3の温度T3とはほぼ同じ温度となるが、冷却水熱交換器110を通過するときに、冷却水熱交換器110中に残留する排熱温水42aにより熱を吸収される等で、第2の温度T2の方が僅かに低くなる。
第2の温度T2は、所定温度Cまで上昇すると、排熱温水42aとの熱交換により、それ以上には上昇しない。第2の温度T2が一定に保たれると、発電電流値の増大量が調整調整されることにより、第1の温度T1も一定に保たれる。すなわち、燃料ガス供給量Gが増大しても、触媒燃焼装置150での燃焼量が過大に増えないように、燃料電池30での発電電流が増大される。
第3の温度T3は、燃料電池30での発電電流の増大に伴い上昇を続けるが、所定温度Dまで上昇すると、冷却水24aの循環量が増大され、それ以上の温度上昇が防がれ、温度は定常状態となる。
図4は、燃料ガス4a、酸化剤ガス61a、冷却水24a、排熱温水43aおよび回収水42aの流量を模式的に示している。冷却水24aおよび回収水42aの循環を開始し、続いて燃料ガス4aおよび酸化剤ガス61aの供給を開始する。冷却水24aおよび回収水42aの循環量は、一定に保持する。燃料ガス4aおよび酸化剤ガス61aは、開始時の流量から一定の割合で増量する。
第2の温度T2が所定温度Cまで上昇した時点で、排熱温水43aの循環が開始する。排熱温水43aについては、循環量を徐々に増加する。第3の温度T3が所定温度Dまで上昇した時点で、冷却水24aの流量を増加し始める。
燃料ガス供給量Gが定格流量Eに達した時点で、起動運転は完了し、定格運転となる。燃料ガス供給量Gが増大しなくなるので、冷却水24aおよび排熱温水43aの流量も安定する。なお、図3および図4に示した温度上昇および流量増大の例では、第3の温度T3が所定温度Dに到達する時刻が燃料ガス供給量Gが定格流量Eに到達する時刻より早くなっているが、燃料ガス供給量Gが定格流量Eに到達する時刻の方が第3の温度T3が所定温度Dに到達する時刻より早くなる場合もある。いずれにせよ、第3の温度T3が所定温度Dに到達し、燃料ガス供給量Gが定格流量Eに到達して、起動運転の完了となる。
これまでの説明では、排熱温水43aを用いた燃料電池コージェネレーションシステム1により本発明を説明したが、排熱温水43aを用いなくても、本発明の実施は可能である。冷却水熱交換器110の冷媒として、排熱温水以外の流体を用いてもよいし、冷却水熱交換器をエアフィンクーラーとして空冷タイプとしてもよいし、あるいは、冷却塔により冷却水24aを冷却する構成としてもよい。この場合には、上記説明中、排熱温水43aの流量調整については、それぞれの冷却水冷却装置での冷却率を向上する手段をとることになる。
本発明の実施の形態である燃料電池コージェネレーションシステムを説明する模式的ブロック図である。 本発明の実施の形態である燃料電池コージェネレーションシステムの起動方法を説明するフロー図である。 本発明の実施の形態である燃料電池コージェネレーションシステムの起動時の温度上昇の時間的推移を説明する模式的時間−温度グラフである。 本発明の実施の形態である燃料電池コージェネレーションシステムの起動時の流量増大の時間的推移を説明する模式的時間−流量グラフである。
符号の説明
1 燃料電池コージェネレーションシステム
4a 燃料ガス
21a アノードオフガス
22a カソードオフガス
24a 冷却水
30 燃料電池
31 冷却水流路
32 燃料極
33 空気極
36 アノードオフガス配管
37 カソードオフガス配管
38 燃焼ガス(排ガス)配管
42a、42A、42B、42C 回収水
43a 排熱温水
45、55、89 気液分離器
61a 酸化剤ガス
63a 燃焼ガス
64a 排ガス
70 気液接触塔(酸化剤ガス加湿装置)
71 貯液部
72 酸化剤ガス入口
73 回収水入口
74 回収水吸引口
75 溢流管
76 溢流口
77 酸化剤ガス出口
78 回収水注入口
79 水分散器
80 充填部
81 充填物支持板
82、108、125 ポンプ
83 燃焼ガス熱交換器
84 ブロワ
91 デミスタ
93 水処理装置
94 イオン交換樹脂充填カラム
95 フィルタ
110 冷却水熱交換器
114 燃料ガス熱交換器
120 貯湯タンク(貯湯装置)
122 制御部
124 第4の温度検知器
126 第5の温度検知器
127 三方電磁弁(第1の分岐部、流路切替手段)
128 第1の配管
129 第2の配管
130 気液接触塔のジャケット(熱交換部)
131 バイパス配管
136 回収水補給バルブ
137 分岐管
138 回収水循環配管
139 回収水補給配管
140 燃料ガス加湿装置
141 (燃料ガス加湿装置の)ジャケット(熱交換部)
142 燃料ガス導入ノズル
143 燃料ガス分散器
144 レベルセンサ
146 回収水補給ノズル
147 燃料ガス出口ノズル
148 バブラ容器
149aバブラ保持液(燃料ガス加湿水)
150 触媒燃焼装置
161〜163 温度検知器
171〜175 流量検知器
A、B 所定温度差
C、D 所定温度
E (燃料ガス)定格流量
F 所定電流値
G 燃料ガス供給量
i1〜i13 電気信号
m 所定開路電圧
S 酸化剤ガス供給量

Claims (6)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電する燃料電池システムの起動方法であって;
    冷却水で冷却しつつ燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電し、水を発生する発電工程と;
    前記発電工程により排出される前記燃料ガスのオフガスを導入して燃焼を行う燃焼工程と;
    前記発生した水を回収した回収水を循環して前記酸化剤ガスを加湿する酸化剤ガス加湿工程と;
    前記燃焼工程により排出された燃焼ガスと、前記循環する回収水との熱交換を行う燃焼ガス熱交換工程と;
    前記回収水を導入して前記燃料ガスを加湿する燃料ガス加湿工程と;
    前記導入した回収水と前記循環する回収水との熱交換を行う回収水熱交換工程と;
    前記冷却水を冷却する冷却水冷却工程と;
    前記燃料ガスと前記酸化剤ガスと前記冷却水との熱交換を行う燃料ガス熱交換工程と;
    前記回収水を前記酸化剤ガス加湿工程、前記燃焼ガス熱交換工程、前記回収水熱交換工程、前記酸化剤ガス加湿工程と循環する回収水循環工程と;
    前記冷却水を前記発電工程、前記冷却水冷却工程、前記燃料ガス熱交換工程、前記発電工程と循環する冷却水循環工程と;
    前記燃料ガスの供給量を増大する燃料ガス供給量増大工程と;
    前記発電工程で発電される発電電流を増大する発電電流増大工程と;
    前記循環する回収水の前記燃焼ガス熱交換工程から前記酸化剤ガス加湿工程に至る間の温度若しくは前記燃料ガスの前記燃料ガス加湿工程から前記燃料ガス熱交換工程に至る間の温度若しくは前記酸化剤ガスの前記酸化剤ガス加湿工程から前記燃料ガス熱交換工程に至る間の温度である第1の温度が前記冷却水の前記冷却水冷却工程から前記発電工程に至る間の温度である第2の温度より所定温度差以上に高くなければ、前記発電電流増大工程における発電電流の増大量を減少する発電電流増大量減少工程と;
    前記第1の温度が前記第2の温度より所定温度差以上に低くなければ、前記発電電流増大工程における発電電流の増大量を増加する発電電流増大量増加工程とを備える;
    燃料電池システムの起動方法。
  2. 前記第2の温度が所定の温度以上になった後に、前記冷却水冷却工程を開始する;
    請求項1に記載の燃料電池システムの起動方法。
  3. 前記第2の温度が所定の温度以上になると、発電電流増大量減少工程における前記所定温度差を異なった値とする;
    請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムの起動方法。
  4. 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学的反応により発電し、水を発生する燃料電池と;
    前記燃料電池から排出される前記燃料ガスのオフガスを導入して燃焼を行う燃焼装置と;
    前記発生した水を回収した回収水の貯液部を有し、前記回収水を循環して前記酸化剤ガスを加湿する酸化剤ガス加湿装置と;
    前記燃焼装置から排出された燃焼ガスと、前記循環する回収水との熱交換を行う燃焼ガス熱交換器と;
    前記回収した回収水を導入して前記燃料ガスを加湿し、前記導入した回収水と前記循環する回収水との熱交換を行う熱交換部を有する燃料ガス加湿装置と;
    前記燃料電池を冷却した冷却水を冷却する冷却水冷却器と;
    前記燃料ガスと前記酸化剤ガスと前記冷却水との熱交換を行う燃料ガス熱交換器と;
    前記貯液部から前記燃焼ガス熱交換器、前記燃料ガス加湿装置の熱交換部、前記貯液部に至る前記循環する回収水の回収水循環流路と;
    前記燃料電池から、前記冷却水冷却器、前記燃料ガス熱交換器、前記燃料電池に至る前記冷却水の冷却水循環流路と;
    前記燃焼ガス熱交換器から前記貯液部に至る前記回収水循環流路上若しくは前記燃料ガス加湿装置で加湿された燃料ガスの前記燃料ガス熱交換器に至る流路上若しくは前記酸化剤ガス加湿装置で加湿された酸化剤ガスの前記燃料ガス熱交換器に至る流路上に設置された第1の温度検知器と;
    前記冷却水冷却器から前記燃料電池に至る前記冷却水循環流路上に設置された第2の温度検知器と;
    前記第1の温度検知器で検知された温度と前記第2の温度検知器で検知された温度との温度差と比較される1または2以上の温度差を記憶する記憶部と、
    起動時に、燃料ガス供給量を漸増させ、前記第1の温度検知器で検知された温度が前記第2の温度検知器で検知された温度より前記記憶した温度差の内の所定の温度差以上に高くなければ増大量を減少して発電電流値を増大し、前記第1の温度検知器で検知された温度が前記第2の温度検知器で検知された温度より前記記憶した温度差の内の所定の温度差以上に低くなければ増大量を増加して発電電流値を増大する制御部とを有する制御装置を備える;
    燃料電池システム。
  5. 前記冷却水冷却器は、前記冷却水と排熱を回収する排熱温水との排熱温水熱交換器であり;
    前記排熱温水を貯留する貯湯装置とを備える;
    請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池から前記冷却水冷却器に至る前記冷却水循環流路上に設置された第3の温度検知器を備え;
    前記記憶部において、前記排熱温水と前記冷却水とを熱交換して排熱を貯湯装置に回収し始める所定の第1の冷却水燃料電池入口温度と、前記発電電流値の増大量を増減するための前記第1の温度検知器で検知された温度と前記第2の温度検知器で検知された温度との温度差と比較する所定の温度差の値を変更するときの所定の第2の冷却水燃料電池入口温度と、前記冷却水の循環流量を調整し始める所定の冷却水燃料電池出口温度とを記憶し、
    前記制御部において、前記第2の温度検知器で検知された温度が前記第1の冷却水燃料電池入口温度以上になると、前記冷却水冷却器で冷却水を冷却し始め、あるいは、前記排熱温水と前記冷却水とを熱交換して排熱を貯湯装置に回収し始め、前記第2の温度検知器で検知された温度が前記第2の冷却水燃料電池入口温度以上になると、前記発電電流値の増大量を増減するための前記第1の温度検知器で検知された温度と前記第2の温度検知器で検知された温度との温度差と比較する所定の温度差の値を変更し、前記第3の温度検知器で検知された温度が、前記所定出口温度以上になると、前記冷却水の循環流量を調整し始める;
    請求項4または請求項5に記載の燃料電池システム。
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