JP2003161699A - 蛍光検出装置 - Google Patents

蛍光検出装置

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JP2003161699A
JP2003161699A JP2001362933A JP2001362933A JP2003161699A JP 2003161699 A JP2003161699 A JP 2003161699A JP 2001362933 A JP2001362933 A JP 2001362933A JP 2001362933 A JP2001362933 A JP 2001362933A JP 2003161699 A JP2003161699 A JP 2003161699A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光発光強度を高感度で検出可能な小型の蛍
光検出装置を提供する。 【解決手段】 半導体基板7に、少なくとも1対のフォ
トダイオード80、80−1と、1対のフォトダイオー
ドでそれぞれ光電変換された電荷を増幅する増幅用トラ
ンジスタ回路6、6−1とが形成され、半導体基板の上
部に、1対のフォトダイオードの一方80に対向して蛍
光材を含む溶液が導入される液槽13が形成された、透
明材料からなる容器14と、1対のフォトダイオードの
他方80−1および信号検出トランジスタ回路に対向し
て遮光層12、12−1、12−2とを設け、一方のフ
ォトダイオードによる検出信号から他方のフォトダイオ
ードによる検出信号を減算して、励起光16により励起
された蛍光の強度を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光発光を測定す
ることで、試料中に存在する特定の遺伝子の検出に応用
可能な蛍光検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、国際ヒトゲノムプロジェクトの進
展により、DNA(デオキシリボ核酸)の塩基配列が判
明しつつあり、今後、その情報を基にして個人の最適な
投薬や遺伝病の早期発見・治療などの実現が進められて
いる。その中で、特定の遺伝子情報を簡易的に解析する
遺伝子解析チップの早期開発が特に望まれている。
【0003】各個人固有の遺伝子情報は、DNAの塩基
配列に基づいたm−RNA(メッセンジャー・リボ核
酸)を介して生成されるタンパク質や酵素の発現によっ
て決定される。このタンパク質や酵素により生体機能が
司られる。例えば、病因情報(遺伝子病など)や薬品代
謝機能なども、遺伝子情報により生体にインプリントさ
れている。このようなことから、予め遺伝子を調べるこ
とにより発症前に病気・治療の診断予測が可能となり、
より健康な生活が維持できるようになる。
【0004】こうしたことから、疾病や投薬に関係する
遺伝子の特定が盛んに進められおり、現在数百以上の相
関が明らかにされている。
【0005】DNAチップの蛍光発光検出を例にして、
従来の方法について以下に説明する。
【0006】判明している病因遺伝子と相補的な塩基配
列の核酸プローブを数センチメートル角のガラスチップ
やシリコンチップに固定化する。このチップは、一般的
にDNAチップと呼ばれる。
【0007】次に、調べたいサンプル遺伝子を細胞(例
えば、血液など)から抽出し、サンプル遺伝子から同じ
塩基配列を持つ蛍光色素で標識した核酸鎖をポリメラー
ゼ鎖反応(PCR)技術を用いて生成および増幅する。
このPCRにより、サンプル遺伝子の数十万倍以上に増
幅され蛍光標識された核酸鎖が生成される。この蛍光色
素で標識した核酸鎖を含む溶液中にDNAチップを入れ
て、ハイブリダイゼーション反応をさせる。その後、D
NAチップから蛍光色素で標識した核酸鎖を含む溶液を
洗い流す。
【0008】次に、図4に示す蛍光検出装置を用いて、
DNAチップの蛍光発光を測定する。レーザなどの光源
205からの励起光209は、ビームスプリッター20
4で反射されて、対物レンズ206に入る。励起光20
9は、対物レンズ206で集光されて、DNAチップ2
08の核酸プローブの固定部207に当たる。
【0009】ハイブリダイゼーション反応でハイブリダ
イゼーションした場合、病因遺伝子に基づいた核酸プロ
ーブと蛍光色素を標識した核酸鎖が二本鎖を形成し、溶
液を洗い流した後も、蛍光物質がDNAチップ208上
に残ることになり、励起光209により蛍光標識が球状
放射の蛍光210を発生する。ハイブリダイゼーション
していない場合は、蛍光しない。蛍光210と励起光2
09には、数十ナノメートル程度の波長の差がある。
【0010】蛍光の一部211と励起光209の反射光
が対物レンズ206に戻り、ビームスプリッター204
に入射する。励起光209の反射光は、ほとんどがビー
ムスプリッター204で反射されて、光源側に向かい、
蛍光の一部211は、ビームスプリッター204を透過
して、受光器201側に向かう。ビームスプリッター2
04を透過した蛍光の一部211は、波長を限定するフ
ィルター203で励起光209の反射光は除去される。
蛍光の一部211は、受光器レンズ202を通って、蛍
光強度を測定する受光器201に入射する。ハイブリダ
イゼーション反応でハイブリダイゼーションしていない
場合は、蛍光しないために、受光器201に光は入射し
ない。
【0011】図4に示すように、従来の蛍光検出装置で
は、遺伝子検知のために大掛かりな光学系による測定系
を用いて、蛍光発光強度を検知している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の遺伝子検知のための蛍光検出装置では、フィルタ
ー、光学レンズを必要とし、また長い光路長のために蛍
光部から受光部までの間でのロスが大きく、蛍光が十分
に受光器に入射できないことで、検出感度が低いことが
問題となっている。
【0013】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、蛍光発光強度を高感度で
検出可能な小型の蛍光検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る蛍光検出装置は、少なくとも1対のフ
ォトダイオードと、1対のフォトダイオードでそれぞれ
光電変換された電荷を入力とする信号検出トランジスタ
回路と、1対のフォトダイオードおよび信号検出トラン
ジスタ回路を駆動する入力端子と、信号検出トランジス
タ回路からの検出電圧を出力する出力端子とが形成され
た半導体集積回路基板と、半導体集積回路基板の上部
に、1対のフォトダイオードの一方に対向して蛍光材を
含む溶液が導入される液槽が形成された、透明材料から
なる容器とを有する蛍光検出装置であって、1対のフォ
トダイオードの他方および信号検出トランジスタ回路に
対向して遮光層を具備したことを特徴とする。
【0015】この構成によれば、1対のフォトダイオー
ドの他方および信号検出トランジスタ回路に対向して遮
光層を設けることで、蛍光ではない熱に起因して、他方
のフォトダイオードで生じた信号を検出することができ
る。特に、蛍光を光電変換する一方のフォトダイオード
と隣接して他方のフォトダイオード形成することによ
り、両方のフォトダイオードにおける温度が同じにな
り、熱によるフォトダイオードでの電荷生成が同じにな
る。
【0016】本発明に係る蛍光検出装置において、一方
のフォトダイオードによる検出信号から、他方のフォト
ダイオードによる検出信号を減算することにより、液槽
に入射する励起光により励起された蛍光の強度が計測さ
れることを特徴とする。
【0017】この構成によれば、熱により生成した電荷
分を除外でき、熱、温度要因による信号精度の低下が抑
制できる。
【0018】また、本発明に係る蛍光検出装置におい
て、遮光層は、光吸収材料の表面が低反射処理されて成
ることが好ましい。
【0019】この構成によれば、多重反射による遮光さ
れた他方のフォトダイオードへの光の入射を抑制でき、
蛍光による信号を高精度に検出できる。
【0020】また、本発明に係る蛍光検出装置におい
て、液槽の底部に病因遺伝子の一本鎖DNAが固定化さ
れ、液槽に蛍光材で蛍光修飾したサンプル遺伝子の一本
鎖DNAを含む溶液が導入され、その後溶液が除去さ
れ、励起光を照射して蛍光の強度が計測されることが好
ましい。
【0021】この構成によれば、二本鎖DNAが形成さ
れていた部分が蛍光を発するので、サンプル遺伝子が病
因遺伝子と相補な塩基配列であることが分かり、特定の
遺伝子を検知することができる。
【0022】また、本発明に係る蛍光検出装置におい
て、液槽の底部に特定の蛋白質を捕らえる抗体が固定化
され、液槽に蛍光材で蛍光修飾した蛋白質の溶液が導入
され、その後溶液が除去され、励起光を照射して蛍光の
強度が計測されることが好ましい。
【0023】この構成によれば、蛍光修飾された蛋白質
が、抗体が捕らえる特定の蛋白質であれば、蛍光修飾さ
れた蛋白質と抗体が液槽の底部に生成され、それが蛍光
を発するので、特定の蛋白質を検知することができる。
【0024】また、本発明に係る蛍光検出装置におい
て、液槽に、サンプル遺伝子の一本鎖DNA溶液と、ポ
リメラーゼ・チェーン反応(PCR)により一本鎖DN
A溶液と蛍光反応を起こす試薬とが導入され、蛍光の強
度が計測されることが好ましい。
【0025】この構成によれば、PCR法などの遺伝子
増幅法を実施することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図1から図3を参照しながら説明する。
【0027】図1は、本発明の一実施形態に係る蛍光検
出装置における光検出部分の構造を示す断面図であり、
図2は、図1の蛍光検出装置における蛍光検出回路の詳
細構成を示す図(a)およびその駆動タイミングチャー
ト(b)であり、図3は、図1の蛍光検出装置における
光検出部分の外観構造を示す斜視図である。なお、図1
から図3を通じて、同じ構成および機能を有する部分に
ついては、同一の符号を付している。
【0028】図1において、p型シリコン基板7には、
n型不純物層8、8−1および対応する最表面にp+層
21、21−1がそれぞれ設けられたフォトダイオード
80、80−1と、フォトダイオード80、80−1で
それぞれ光電変換された電荷信号を増幅する増幅用トラ
ンジスタ6、6−1と、電荷信号を読み出した後にフォ
トダイオード80の電荷をリセットするリセットトラン
ジスタ9と、電荷信号を読み出した後にフォトダイオー
ド80−1の電荷をリセットするリセットトランジスタ
9−1とが形成される。
【0029】また、p型半導体基板7の上部には、層間
絶縁膜4が形成され、その上に形成された、透明材料、
例えば石英からなる容器14中に、蛍光材を含む溶液1
7を入れる液槽13が、フォトダイオード80の上部に
対向して形成される。16は、液槽13内の溶液に入射
する励起光を示している。
【0030】フォトダイオード80、80−1でそれぞ
れ光電変換された電圧が、金属配線1、1−1により、
増幅用トランジスタ6、6−1の制御ゲート3、3−1
にそれぞれ入力される。2、5は、それぞれ、増幅トラ
ンジスタ6のソース金属配線、ドレイン金属配線であ
る。2−1、5−1は、それぞれ、増幅トランジスタ6
−1のソース金属配線、ドレイン金属配線である。1
1、11−1は、それぞれ、リセットトランジスタ9、
9−1の制御ゲートであり、10はリセット電源線であ
る。
【0031】また、12は、フォトダイオード以外のリ
セットトランジスタなどの能動素子を遮光する金属層で
ある。12−1、12−2は、フォトダイオード80−
1のみを遮光する金属層であり、表裏面を低反射化して
いる。材料としては、例えば、アルミニウム膜の表裏面
に窒化チタン(TiN)などの光吸収膜で低反射化した
ものをスパッタなどにより形成する。
【0032】図2(a)の蛍光検出回路において、8
0、80−1はフォトダイオード、23はリセットトラ
ンジスタ、24は増幅用トランジスタ、25は負荷トラ
ンジスタ、26および26−1は選択用トランジスタで
ある。負荷トランジスタ25のゲートとソースは接地さ
れている。32は増幅用トランジスタ24の電源、33
はリセットトランジスタ23のリセット電源、34はリ
セットトランジスタのタイミング制御入力端子である。
36および36−1は、それぞれ選択用トランジスタ2
6、26−1のタイミング制御端子である。35は、増
幅用トランジスタ24と負荷トランジスタ25とで構成
されるソースホロワ回路の信号出力端子である。なお、
図2(a)では、図1の2つの増幅用トランジスタ6、
6−1を1つの増幅用トランジスタ24で表し、2つの
リセットトランジスタ9、9−1を1つのリセットトラ
ンジスタ23で表している。また、図2(a)の選択用
トランジスタ26、26−1、および負荷トランジスタ
25は、図1では例示の便宜上省略している。
【0033】次に、このように構成された蛍光検出回路
の動作原理について、図1および図2(a)を用いて説
明する。
【0034】まず、フォトダイオード80、80−1の
カソード側を、リセットトランジスタ23と選択用トラ
ンジスタ26、26−1により、リセット電源33の正
電圧に充電する。増幅用トランジスタ24と負荷トラン
ジスタ25とで構成されるソースホロワ回路の信号出力
V35は、フォトダイオード80、80−1の検出電圧
を読み出していない時には、リセットトランジスタ23
により充電された電圧と同じになる。
【0035】その後、フォトダイオード80に蛍光1
6’が入射すると、フォトダイオード80では光電変換
により発生した電子、および熱により生成された電子
が、n型不純物層8に蓄積され、フォトダイオード80
のカソード側の電圧が低下する。しかし、フォトダイオ
ード80−1では、遮光層12−1、12−2により遮
光されているために、光電変換が起きず、熱による電荷
生成による電子だけがn型不純物層8−1に蓄積され、
その分、フォトダイオード80−1のカソード側の電圧
が若干低下することになる。
【0036】次に、蛍光16’を光電変換した信号の読
み出しについて、図2(b)のタイミングチャートを用
いて説明する。
【0037】まず、フォトダイオード80、80−1の
カソードを上記のように充電後、蛍光計測する一定の時
間後に、フォトダイオード80のカソード電圧を読み出
す。そのために、図2(b)に示すように、選択用トラ
ンジスタ26をオンにする制御パルスV36をタイミン
グ制御入力端子36に入力し、続いてリセットトランジ
スタ23をオンにする制御パルスV23をタイミング制
御入力端子34に入力する。その結果、選択用トランジ
スタ26がオンになってから、リセットトランジスタ2
3がオンになるまでの間の信号出力端子35の電圧V3
5が、フォトダイオード80のカソード電圧の信号とな
る。
【0038】続いて、フォトダイオード80−1のカソ
ード電圧を読み出す。そのために、図2(b)に示すよ
うに、選択用トランジスタ26−1をオンにする制御パ
ルスV36−1をタイミング制御入力端子36−1に入
力し、続いてリセットトランジスタ23をオンにする制
御パルスV34をタイミング制御入力端子34に入力す
る。その結果、選択トランジスタ26−1がオンになっ
てから、リセットトランジスタ23がオンになるまでの
間の信号出力端子35の電圧V35が、フォトダイオー
ド80−1のカソード電圧の信号となる。
【0039】信号出力端子35の電圧V35には、光電
変換および熱による信号と光電変換を含まない熱のみに
よる信号が出現する。これらの信号の差分を測定するこ
とにより、蛍光16’を光電変換した信号が検出され
る。
【0040】実際には、図3に示すように、蛍光材を含
む溶液17を入れた液槽13に対して、蛍光を励起する
励起光16が入射される。図3において、15は、図1
および図2に示した半導体集積回路を具備した半導体集
積回路基板である。蛍光材を含む溶液17に励起光16
が入射すると、球状に放射する蛍光16’が発生し、蛍
光16’は、半導体集積回路基板15のn型不純物層8
に入射して光電変換される。
【0041】次に、このような蛍光検出装置の応用につ
いて説明する。
【0042】例えば、液槽13の底部に病因遺伝子の一
本鎖DNAを固定化し、Cy3などの蛍光材で蛍光修飾
したサンプル遺伝子の一本鎖DNAを含む溶液を液槽1
3に導入する。固定化した病因遺伝子と蛍光修飾したサ
ンプル遺伝子が、相補的な塩基配列である場合には、ハ
イブリダイゼーションが起り、蛍光材がついた二本鎖D
NAとなる。その後、蛍光修飾したサンプル遺伝子の一
本鎖DNAを含む溶液を除去する。そして、蛍光発光の
励起光16を照射すると、二本鎖DNAが形成されてい
るところが蛍光16’を発する。もし、蛍光発光がフォ
トダイオード80、80−1により検出された場合、二
本鎖DNAが形成されていたことになり、サンプル遺伝
子が病因遺伝子と相補な塩基配列であったことが分か
る。ここで、フォトダイオードが多数形成されている場
合には、複数の病因遺伝子の一本鎖DNAを固定化して
いれば、同時に複数の病因遺伝子について検査できる。
【0043】また、ここで、液槽13の底部に、病因遺
伝子の一本鎖DNAに代えて、特定の蛋白質を捕らえる
抗体を固定化しても構わない。その場合、後で蛍光修飾
した蛋白質の溶液を入れる。その後、蛍光修飾した蛋白
質の溶液を除去し、蛍光の励起光16を照射する。ここ
で、蛍光修飾された蛋白質が、抗体が捕らえる特定の蛋
白質であれば、蛍光修飾された蛋白質と抗体が液槽13
の底部に生成され、それが蛍光16’を発し、フォトダ
イオード80、80−1で検出できる。これにより、特
定の蛋白質の検知ができる。ここで、フォトダイオード
が多数形成されている場合には、複数の抗体を固定化し
ていれば、同時に複数の蛋白質について検知できる。
【0044】さらに、この装置において、PCR法など
の遺伝子増幅法を実施してもよい。この場合、ターゲッ
トDNAを含むサンプル溶液と、ターゲットDNAの両
端にハイブリタイズ可能な一対のプライマー、耐熱性D
NAポリメラーゼ(TaqDNAポリメラーゼ等)、d
NTPsおよび蛍光インターカーレータ等を含むバッフ
ァー液とを液槽13に入れる。そして、ターゲットDN
Aの熱変性、プライマーのアニーリングおよびDNAポ
リメラーゼによる伸長反応の一連のステップを繰り返す
ことにより、ターゲットDNAの増幅を行う。このよう
にして得られた増幅産物に蛍光インターカーレータが結
合するので、これに励起光16を照射し、生じる蛍光1
6’をフォトダイオード80、80−1で検出すればよ
い。なお、蛍光反応は、上記に限らず、例えば、インベ
ーダーアッセイ法や、TaqMan PCR法による蛍
光反応を液槽13で起こさせ、その蛍光の強度を計測し
てもよい。
【0045】半導体集積回路基板15は、シリコン基板
からIC(集積回路)を製造するMOS(金属−酸化膜
−半導体)プロセスにより作製される。本実施形態にお
いて、半導体集積回路基板15の材料をシリコン単結晶
基板としたが、これに限らず、フォトダイオードとトラ
ンジスタが形成可能な基板材料ならよく、ガラス基板上
に形成した多結晶シリコン集積回路基板、アモルファス
シリコン集積回路基板、GaAs集積回路基板などでも
良い。
【0046】また、透明材料にからなる容器14は、石
英に限るものでなく、光透過率が高く、蛍光が極力少な
い材料であれば良い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
蛍光材を含む溶液を入れる液槽の下の蛍光測定用のフォ
トダイオードに隣接して、遮光層を設けたフォトダイオ
ードを設け、同じ増幅回路を介して信号を読み出して、
差分を比較評価することで、熱による外乱要因を排除で
き、高感度に蛍光を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る蛍光検出装置にお
ける光検出部分の構造を示す構造図
【図2】 図1の蛍光検出装置における蛍光検出回路の
詳細構成を示す回路図(a)およびその駆動タイミング
チャート(b)
【図3】 図1の蛍光検出装置における光検出部分の外
観構造を示す斜視図
【図4】 従来の蛍光検出装置の構成図
【符号の説明】
1、1−1…金属配線 2、2−1…ソース金属線 3、3−1…制御ゲート 4…層間絶縁膜 5、5−1…ドレイン金属配線 6、6−1…増幅用トランジスタ 7…p型半導体基板 8、8−1…n型不純物層 9、9−1…リセットトランジスタ 10…リセット電源線 11、11−1…制御ゲート 12、12−1、12−2…遮光用の金属層 13…液槽 14…容器 15…半導体集積回路基板 16…励起光 16’…蛍光 17…蛍光材を含む溶液 21、21−1…p+不純物層 23…リセットトランジスタ 24…増幅用トランジスタ 25…負荷トランジスタ 26、26−1…選択用トランジスタ 32…電源 33…リセット電源 34…タイミング制御入力端子 35…信号出力端子 36、36−1…タイミング制御入力端子 80、80−1…フォトダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 G01N 33/566 Fターム(参考) 2G043 AA01 AA04 BA16 CA04 DA02 EA01 GA01 GA07 GB01 LA01 NA13 2G045 AA35 DA13 FA11 FB02 FB12 JA07 2G054 AA06 AB02 BB13 CA22 EA03 FB01 GA04 4B029 AA07 BB01 BB15 BB20 CC04 FA15 GB10 HA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1対のフォトダイオードと、
    前記1対のフォトダイオードでそれぞれ光電変換された
    電荷を入力とする信号検出トランジスタ回路と、前記1
    対のフォトダイオードおよび前記信号検出トランジスタ
    回路を駆動する入力端子と、前記信号検出トランジスタ
    回路からの検出電圧を出力する出力端子とが形成された
    半導体集積回路基板と、前記半導体集積回路基板の上部
    に、前記1対のフォトダイオードの一方に対向して蛍光
    材を含む溶液が導入される液槽が形成された、透明材料
    からなる容器とを有する蛍光検出装置であって、 前記1対のフォトダイオードの他方および前記信号検出
    トランジスタ回路に対向して遮光層を具備したことを特
    徴とする蛍光検出装置。
  2. 【請求項2】 前記一方のフォトダイオードによる検出
    信号から、前記他方のフォトダイオードによる検出信号
    を減算することにより、前記液槽に入射する励起光によ
    り励起された蛍光の強度が計測されることを特徴とする
    請求項1記載の蛍光検出装置。
  3. 【請求項3】 前記遮光層は、光吸収材料の表面が低反
    射処理されて成ることを特徴とする請求項1記載の蛍光
    検出装置。
  4. 【請求項4】 前記液槽の底部に病因遺伝子の一本鎖D
    NAが固定化され、前記液槽に蛍光材で蛍光修飾したサ
    ンプル遺伝子の一本鎖DNAを含む溶液が導入され、そ
    の後前記溶液が除去され、前記励起光を照射して蛍光の
    強度が計測されることを特徴とする請求項2記載の蛍光
    検出装置。
  5. 【請求項5】 前記液槽の底部に特定の蛋白質を捕らえ
    る抗体が固定化され、前記液槽に蛍光材で蛍光修飾した
    蛋白質の溶液が導入され、その後前記溶液が除去され、
    前記励起光を照射して蛍光の強度が計測されることを特
    徴とする請求項2記載の蛍光検出装置。
  6. 【請求項6】 前記液槽に、サンプル遺伝子の一本鎖D
    NA溶液と、ポリメラーゼ・チェーン反応(PCR)に
    より前記一本鎖DNA溶液と蛍光反応を起こす試薬とが
    導入され、蛍光の強度が計測されることを特徴とする請
    求項2記載の蛍光検出装置。
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