JP2003161541A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

ヒートポンプ装置

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JP2003161541A
JP2003161541A JP2002268305A JP2002268305A JP2003161541A JP 2003161541 A JP2003161541 A JP 2003161541A JP 2002268305 A JP2002268305 A JP 2002268305A JP 2002268305 A JP2002268305 A JP 2002268305A JP 2003161541 A JP2003161541 A JP 2003161541A
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浩 鶴岡
Yuji Nakai
裕二 中井
Takao Egaitsu
孝生 荏開津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスエンジンの駆動力を用いて発電してガス
エンジンを高エンジン効率にて駆動しながら、ヒートポ
ンプの負荷の変動に伴ってガスエンジンの回転速度が増
減される場合でも適切に発電し得るヒートポンプ装置を
提供する。 【解決手段】 ガスエンジン2にて駆動される誘導電動
機30とその誘導電動機30の発電のために励磁用交流
電圧を出力する電動機側インバータ33とを備える発電
手段Gと、その発電手段Gにて発電される直流電力を交
流電力に変換する補機側インバータ34とが設けられ、
運転制御手段14が、電動機側インバータ33が出力す
る励磁用交流電圧の周波数を誘導電動機30を発電機能
させることが可能な周波数に調節制御する状態で、ガス
エンジン2にて誘導電動機30を圧縮機1と同時に駆動
し且つ発電手段Gにて発電された直流電力を補機側イン
バータ34にて交流電力に変換して補機に供給するよう
に運転を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートポンプにお
ける圧縮機がガスエンジンにて駆動されるヒートポンプ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかるヒートポンプ装置において、従
来、ガスエンジンにて駆動される誘導電動機を設け、ガ
スエンジンにて、圧縮機を駆動しながら、それと合わせ
て前記誘導電動機を交流発電機として機能させるように
駆動し、その誘導電動機にて発電される交流電力を整流
器にて直流電力に変換して、その直流電力をヒートポン
プにおける電動式の補機に供給するように構成したもの
があった。つまり、圧縮機を駆動するガスエンジンの駆
動力を有効利用して、前記誘導電動機を交流発電機とし
て機能させるように駆動して、ガスエンジンを高エンジ
ン効率にて駆動するのを可能にしたものである。ここ
で、誘導電動機を交流発電機として機能させるには、誘
導電動機に外部から誘導電動機の回転速度よりも低い周
波数の励磁用交流電圧を供給する必要があるが、上記従
来のヒートポンプ装置では、誘導電動機を交流発電機と
して機能させるための駆動方法については記載されてい
ない(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2001−272135号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ヒートポン
プ装置においては、ヒートポンプに対する負荷の変動に
伴って、ガスエンジンの回転速度が増減される場合があ
る。例えば、ヒートポンプに対する負荷に応じて圧縮機
の回転速度を調整するために、ガスエンジンの回転速度
を増減調整する場合がある。あるいは、ガスエンジンを
定格回転速度で運転する状態で、ヒートポンプに対する
負荷に応じて変速装置にて圧縮機の回転速度を増減調整
する場合においても、圧縮機の回転速度の増減調整に起
因する負荷変動により、ガスエンジンの回転速度が増減
される場合がある。上記従来のヒートポンプ装置におい
て、誘導電動機を交流発電機として機能させるための構
成として、例えば、商用電源にて、誘導電動機に励磁用
交流電圧を供給して、誘導電動機を交流発電機として機
能させるように構成することが考えられる。従来では、
商用電源から単純に一定の周波数の励磁用交流電圧を誘
導電動機に供給するものとすると、ヒートポンプに対す
る負荷の変動に伴うガスエンジンの回転速度の増減に伴
って、そのガスエンジンにて駆動される誘導電動機の回
転速度が増減変化すると、誘導電動機を交流発電機とし
て適切に機能させることができなくなる場合があるとい
う問題があった。又、励磁用交流電圧の周波数が可変で
あったとしても、産業上の利用の観点からはその周波数
制御方法が最も重要であり、この方法が確立されていな
い限りは実現できないこととなる。即ち、発電が可能に
なったとしてもその発電は成り行きであり、所望の電力
を得ることはできないという問題があった。
【0005】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、ガスエンジンの駆動力を用いて
発電してガスエンジンを高エンジン効率にて駆動しなが
ら、ヒートポンプに対する負荷の変動に伴ってガスエン
ジンの回転速度が増減される場合においても適切に発電
し得るヒートポンプ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載のヒートポンプ装置は、ヒートポンプに
おける圧縮機がガスエンジンにて駆動されるものであっ
て、前記ガスエンジンにて駆動される誘導電動機とその
誘導電動機の発電のために励磁用交流電圧を出力する電
動機側インバータとを備える発電手段と、その発電手段
にて発電される直流電力を交流電力に変換する補機側イ
ンバータとが設けられ、運転を制御する運転制御手段
が、前記電動機側インバータが出力する励磁用交流電圧
の周波数を前記誘導電動機を発電機能させることが可能
な周波数に調節制御する状態で、前記ガスエンジンにて
前記誘導電動機を前記圧縮機と同時に駆動し且つ前記発
電手段にて発電された直流電力を前記補機側インバータ
にて交流電力に変換して前記ヒートポンプにおける電動
式の補機に供給するように運転を制御するように構成さ
れている点を特徴構成とする。即ち、運転制御手段によ
り、電動機側インバータが出力する励磁用交流電圧の周
波数が誘導電動機を発電機能させることが可能な周波数
に調節制御される状態で、ガスエンジンにて誘導電動機
が圧縮機と同時に駆動され且つ発電手段にて発電された
直流電力が補機側インバータにて交流電力に変換されて
ヒートポンプにおける電動式の補機に供給されるように
運転が制御される。つまり、ヒートポンプに対する負荷
の変動に伴ってガスエンジンの回転速度が増減される
と、そのガスエンジンにて駆動される誘導電動機の回転
速度が増減変化することになるが、その誘導電動機の回
転速度の変化に応じて、電動機側インバータが出力する
励磁用交流電圧の周波数が誘導電動機を発電機能させる
ことが可能な周波数に調節制御されるので、ヒートポン
プに対する負荷の変動に伴うガスエンジンの回転速度の
増減にかかわらず、発電手段にて適切に発電させること
が可能となる。説明を加えると、ガスエンジンにて駆動
される誘導電動機の回転速度をMf(Hz換算したも
の)とし、電動機側インバータが出力する励磁用交流電
圧の周波数をP1f(Hz)とし、誘導電動機の極数を
Nとすると、Mf>(P1f/N)×2の関係を維持す
るように、誘導電動機の回転速度Mfの変動に応じて、
励磁用交流電圧の周波数P1fを調整することにより、
誘導電動機をその回転速度の変動にかかわらず適正に発
電機能させることが可能となるのである。そして、ガス
エンジン回転速度の増減にかかわらず適正に発電機能す
る発電手段の発電直流電力が、補機側インバータにて交
流電力に変換されて、電動式の補機に供給される。従っ
て、ガスエンジンの駆動力を用いて発電してガスエンジ
ンを高エンジン効率にて駆動しながら、ヒートポンプに
対する負荷の変動に伴ってガスエンジンの回転速度が増
減される場合においても適切に発電し得るヒートポンプ
装置を提供することができるようになった。
【0007】〔請求項2記載の発明〕請求項2に記載の
ヒートポンプ装置は、請求項1において、前記運転制御
手段は、前記発電手段の直流出力電圧が設定電圧になる
ように前記発電手段を制御するように構成されている点
を特徴構成とする。即ち、運転制御手段により、発電手
段の直流出力電圧が設定電圧になるように発電手段が制
御される。つまり、直流出力電圧が設定電圧になるよう
に発電手段が制御されることから、補機の消費電力の増
減に応じて、P(電力)=V(一定電圧)×I(電流)
の特性に従って、前記補機側インバータが必要とする電
流を出力するように前記電動機側インバータの発電出力
を制御することになるので、発電手段により、補機の消
費電力に対して過不足なく発電する状態で、ガスエンジ
ンの余力を十分に用いて発電することが可能となり、ガ
スエンジンを一段と高エンジン効率にて駆動することが
可能となる。又、発電手段の直流出力電圧が設定電圧に
なるように制御されるので、内部の電気回路に印加され
る電圧が高くなり過ぎるのを防止することができるよう
になり、もって、内部の電気回路の耐電圧を低くするこ
とが可能となって、ヒートポンプ装置を低廉化すること
が可能となる。従って、ガスエンジンを一段と高エンジ
ン効率にて駆動することが可能となると共に、ヒートポ
ンプ装置の低廉化が可能となる。
【0008】〔請求項3記載の発明〕請求項3に記載の
ヒートポンプ装置は、請求項1において、前記運転制御
手段は、前記補機の消費電力に応じて前記発電手段の出
力電力を調整するように前記発電手段を制御するように
構成され、外部交流電源からの交流電力を整流する整流
器が、前記補機の消費電力のうち前記発電手段の出力電
力を越える超過分を前記外部交流電源にて補うように、
整流した直流電力を前記発電手段にて発電された直流電
力に加えるように構成されている点を特徴構成とする。
即ち、運転制御手段により、補機の消費電力に応じて発
電手段の出力電力を調整するように発電手段が制御さ
れ、補機の消費電力が発電手段の出力電力を超過する
と、外部交流電源からの交流電力が整流器にて整流され
て、発電手段にて発電された直流電力に加えられて、補
機に供給されることになり、補機の消費電力のうち発電
手段の出力電力を越える超過分(以下、単に発電出力超
過分と略記する場合がある)が、外部交流電源にて補わ
れる。つまり、ガスエンジンにて誘導電動機が圧縮機と
同時に駆動されるものであることから、ヒートポンプに
対する負荷によって、発電手段にまわせるガスエンジン
の余力が少なくなったり、無くなったりしても、発電出
力超過分が、外部交流電源にて補われるので、ガスエン
ジンの余力を有効利用して発電した電力を補機に供給す
ることにより、外部交流電源の消費を少なくして、ラン
ニングコストの低廉化を図りながら、ヒートポンプ装置
を適切に運転することが可能となる。しかも、発電出力
超過分が外部交流電源にて補われるので、発電手段とし
て、不必要に高能力のものを設置する必要がなくなり、
又、外部交流電源として商用電源を用いる場合には、商
用電源からの交流電力が整流器にて整流された後、発電
手段にて発電された直流電力に加えられるようになって
いるので、発電電力が商用電源に逆流することが無く、
電力系統連系技術要件ガイドラインに定められた多種の
保護機能が不要となる。つまり、発電手段として不必要
に高能力のものを設置する必要がないこと、及び、電力
系統連系技術要件ガイドラインに定められた多種の保護
機能が不要となることの相乗作用により、ヒートポンプ
装置の低廉化が可能となる。従って、装置価格及びラン
ニングコストの低廉化を図ることができるようになっ
た。
【0009】〔請求項4記載の発明〕請求項4に記載の
ヒートポンプ装置は、請求項3において、前記運転制御
手段は、前記補機の消費電力に応じた前記発電手段の出
力電力の調整として、発電能力に余裕があるときには、
前記発電手段の直流出力電圧を前記整流器にて整流され
た後の前記外部交流電源の直流入力電圧よりも高くし、
且つ、発電能力に余裕が無いときには、前記発電手段の
直流出力電圧が低下することを許容する形態で、前記発
電手段を制御するように構成されている点を特徴構成と
する。即ち、運転制御手段により、補機の消費電力に応
じた発電手段の出力電力の調整として、発電能力に余裕
があるときには、発電手段の直流出力電圧を整流器にて
整流された後の外部交流電源の直流入力電圧よりも高く
し、且つ、発電能力に余裕が無いときには、発電手段の
直流出力電圧が低下することを許容する形態で、発電手
段が制御される。ちなみに、発電能力とは、ガスエンジ
ンの余力を用いて発電手段にて発電することができる能
力から判断される発電可能な能力である。つまり、ガス
エンジンに余力があっても、発電手段の発電が限界にな
れば、発電能力に余裕が無いと判断され、発電手段の発
電に余裕があっても、ガスエンジンに余力が無ければ、
発電能力に余裕が無いと判断される。つまり、補機の消
費電力に対して発電能力に余裕があるときには、発電手
段の直流出力電圧を整流器にて整流された後の外部交流
電源の直流入力電圧よりも高くするように、発電手段が
制御されるので、外部交流電源からの電力供給が阻止さ
れる状態で、補機の消費電力の増減に応じて、P(電
力)=V(一定電圧)×I(電流)の特性に従って、前
記補機側インバータが必要とする電流を出力するように
前記電動機側インバータの発電出力を制御することとな
り、発電手段により、補機の消費電力に対して過不足な
く発電する状態で、補機の消費電力に応じて、発電能力
の上限に至るまで安定して発電することが可能となり、
ガスエンジンを一段と高エンジン効率にて駆動すること
が可能となる。そして、補機の消費電力に対して発電能
力に余裕が無いときには出力電力Pが頭打ちとなること
から、P(一定電力)=V(電圧)×I(電流)の関係
に従い、補機側インバータが必要とする電流を出力する
には電圧を一定に保つことができなくなるため、発電手
段の直流出力電圧が低下することを許容する形態で発電
手段が制御されるので、発電手段の直流出力電圧が前記
外部交流電源の直流入力電圧まで低下し、この時点で、
P(一定電力)=V(一定電圧、即ち、外部交流電源の
直流入力電圧)×I(電流)の関係に従い、補機の消費
電力に対して発電能力までは発電手段より供給され、発
電手段の出力電力が不足する分のみが外部交流電源から
の交流電力が整流器にて整流されて、発電手段にて発電
された直流電力に加えられて、補機に供給されることに
なり、発電出力超過分が外部交流電源にて補われる。
又、発電手段の直流出力電圧が設定電圧以下となるよう
に制御されるので、内部の電気回路に印加される電圧が
高くなり過ぎるのを防止することができるようになり、
もって、内部の電気回路の耐電圧を低くすることが可能
となって、ヒートポンプ装置を低廉化することが可能と
なる。従って、ガスエンジンを一段と高エンジン効率に
て駆動することが可能となると共に、ヒートポンプ装置
の低廉化が可能となる。
【0010】〔請求項5記載の発明〕請求項5に記載の
ヒートポンプ装置は、請求項3において、前記運転制御
手段は、前記補機の消費電力に応じた前記発電手段の出
力電力の調整として、発電能力に余裕があるときには、
前記発電手段の出力電力と前記補機の消費電力とを比較
して、出力電力が前記補機の消費電力の全て又は大部分
に相当する電力となるようにし、且つ、発電能力に余裕
が無いときには、出力電力が前記補機の消費電力の全て
又は大部分に相当する電力よりも低下することを許容す
る形態で、前記発電手段を制御するように構成されてい
る点を特徴構成とする。即ち、運転制御手段により、補
機の消費電力に応じた発電手段の出力電力の調整とし
て、発電能力に余裕があるときには、発電手段の出力電
力と補機の消費電力とを比較して、出力電力が補機の消
費電力の全て又は大部分に相当する電力となるように
し、且つ、発電能力に余裕が無いときには、出力電力が
補機の消費電力の全て又は大部分に相当する電力よりも
低下することを許容する形態で、発電手段が制御され
る。つまり、補機の消費電力に対して発電能力に余裕が
あるときには、発電手段の出力電力と補機の消費電力と
を比較して、出力電力が補機の消費電力の全て又は大部
分に相当する電力となるように、発電手段が制御される
ことから、補機の消費電力に応じて、発電能力の上限又
は略上限に至るまで安定して発電することが可能とな
り、ガスエンジンを一段と高エンジン効率にて駆動する
ことが可能となる。そして、補機の消費電力に対して発
電能力に余裕が無いときには、出力電力が補機の消費電
力の全て又は大部分に相当する電力よりも低下すること
を許容する形態で、発電手段が制御されるので、補機の
消費電力に対して発電手段の出力電力が不足する分が、
外部交流電源からの交流電力が整流器にて整流されて、
発電手段にて発電された直流電力に加えられて、補機に
供給されることになり、発電出力超過分が外部交流電源
にて補われる。又、補機の消費電力に対して発電能力に
余裕がないときは勿論のこと、余裕があるときも、発電
手段にて、その出力電力が補機の消費電力以下になるよ
うに発電されて、発電手段の出力電力が補機の消費電力
よりも高くなることが防止されることになるので、直流
電圧の上昇が抑えられ、内部の電気回路における耐電圧
を低くすることが可能となり、ヒートポンプ装置の低廉
化を図ることが可能となる。ちなみに、発電手段の出力
電力が補機の消費電力よりも高くなると、内部の電気回
路に印加される電圧が高くなり易いので、耐電圧を高く
する必要があり、ヒートポンプ装置の価格の高騰化の原
因となる。従って、ガスエンジンを一段と高エンジン効
率にて駆動することが可能となると共に、ヒートポンプ
装置の低廉化が可能となる。
【0011】〔請求項6記載の発明〕請求項6に記載の
ヒートポンプ装置は、請求項3〜5のいずれかにおい
て、前記運転制御手段は、運転開始指令に基づいて、前
記誘導電動機を前記外部交流電源にて力行運転させて前
記ガスエンジンを始動させるように構成されている点を
特徴構成とする。即ち、運転開始指令に基づいて、運転
制御手段により、誘導電動機が外部交流電源にて力行運
転されて、そのように力行運転される誘導電動機により
ガスエンジが回転されて、ガスエンジンが始動させられ
る。つまり、外部交流電源からの交流電力が整流器にて
整流されて、電動機側インバータに入力され、その入力
直流電力が電動機側インバータにて交流に変換されて、
その変換された交流電力にて誘導電動機が力行運転され
て、ガスエンジが始動させられる。従って、ガスエンジ
ンの余力を利用して補機に電力を供給すべく発電するよ
うに設けた誘導電動機を、ガスエンジンのスタータとし
て兼用するようにして、ガスエンジンの始動用として、
スタータを別個に設ける必要がないようにしているの
で、ヒートポンプ装置の価格の低廉化が可能となる。
【0012】〔請求項7記載の発明〕請求項7に記載の
ヒートポンプ装置は、請求項6において、前記運転制御
手段は、運転開始指令に基づいて、先ず、前記補機に対
して前記外部交流電源から電力を漸増させる状態で給電
して前記補機の運転を開始し、続いて、前記誘導電動機
を前記外部交流電源にて力行運転させて前記ガスエンジ
ンを始動させるように構成されている点を特徴構成とす
る。即ち、運転開始指令に基づいて、運転制御手段によ
り、先ず、補機に対して外部交流電源から電力が漸増さ
れる状態で給電されて、補機の運転が開始され、続い
て、誘導電動機が外部交流電源にて力行運転されて、そ
のように力行運転される誘導電動機によりガスエンジが
回転されて、ガスエンジンが始動させられる。つまり、
電動機を用いた補機の場合、回転速度が漸増する状態、
所謂、ソフトスタートにて運転が開始させられるので、
突入電流を防止することが可能となって、遮断器容量の
低減、配電系統容量の低減による初期費用の低廉化に加
え、配電系統の電圧変動を小さくすることが可能とな
る。又、ガスエンジンの余力を利用して補機に電力を供
給すべく発電するように設けた誘導電動機を、ガスエン
ジンのスタータとして兼用するようにして、ガスエンジ
ンの始動用として、スタータを別個に設ける必要がない
ようにしている。従って、装置価格及びランニングコス
トの低廉化を図ることができるようになった。
【0013】〔請求項8記載の発明〕請求項8に記載の
ヒートポンプ装置は、請求項4〜7のいずれかにおい
て、前記運転制御手段は、発電能力に余裕が無いときに
は、発電可能な能力に合わせて前記発電手段の発電出力
を調整し、且つ、その調整により発電出力が零又はそれ
に近くなった状態において前記ガスエンジンの出力に余
裕が無いときには、前記誘導電動機を前記外部交流電源
にて力行運転させるように前記発電手段を制御するよう
に構成されている点を特徴構成とする。即ち、運転制御
手段により、発電能力に余裕が無いときには、発電可能
な能力に合わせて発電手段の発電出力が調整され、且
つ、その調整により発電出力が零又はそれに近くなった
状態においてガスエンジンの出力に余裕が無いときに
は、誘導電動機を外部交流電源にて力行運転させるよう
に発電手段が制御される。つまり、ガスエンジンの出力
がヒートポンプに対する負荷に応じて増減調整され、ヒ
ートポンプに対する負荷が大きくなると、発電手段によ
る発電に回せるガスエンジンの余力が少なくなり、それ
に伴って、負荷の消費電力に対して、発電能力に余裕が
なくなると、発電可能な能力に合わせて発電手段の発電
出力が調整される。そして、その調整により発電出力が
零又はそれに近くなった状態においてガスエンジンの出
力に余裕がないとき、即ち、ガスエンジンの出力がヒー
トポンプに対する負荷に対応しきれなくなると、誘導電
動機が外部交流電源にて力行運転されて、そのように力
行運転される誘導電動機により、ガスエンジンの回転が
補助されるので、ヒートポンプの出力が増加して、負荷
に対応することが可能となる。従って、ガスエンジンの
出力に余裕があるときには、その余力を利用して発電手
段にて適正に発電でき、ガスエンジンの出力に余裕がな
いときには、発電手段を構成する誘導電動機を用いて、
ガスエンジンの回転を補助して、ヒートポンプの出力を
増大することができるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、図面に基
づいて、本発明の第1実施形態を説明する。図1に示す
ように、ヒートポンプ装置は、例えば空調装置用として
用いる場合に、空調対象室内に設置する室内機Uiと、
屋外等の空調対象室外に設置する室外機Uoと、ヒート
ポンプ装置の各種制御指令を指令するリモコン操作部R
とから構成し、ヒートポンプHPを構成する各機器を室
内機Uiと室外機Uoとにわたって組み付けてある。
【0015】室外機Uoには、圧縮機1と、その圧縮機
1を駆動するガスエンジン2と、冷房運転と暖房運転と
の切換等による冷媒流れ方向の切り換えにより凝縮器と
して機能する状態と蒸発器として機能する状態とに切り
換わる室外用熱交換器3と、膨張弁4と、アキュムレー
タ5と、冷媒通流経路切り換え用の四方弁6と、ガスエ
ンジン2を冷却するエンジンジャケット2jに冷却水を
循環供給する冷却水ポンプ7と、ガスエンジン2の排ガ
スの保有熱を冷却水に回収する排ガス用熱交換器8と、
冷却水の保有熱を冷媒に回収する冷媒加熱用熱交換器9
と、冷却水の保有熱を放熱する放熱器10と、冷却水通
流経路切り換え用の三方弁11と、室外用熱交換器3及
び放熱器10に対して外気等の熱交換用空気を通風する
3台の室外用送風機12と、エンジンルームに通風する
エンジンルーム用送風機13と、ヒートポンプHPにお
ける後述する電動式の補機に駆動電力を供給する給電部
Cと、ヒートポンプ装置の各種制御を司るメインコント
ローラ14等を設けてある。
【0016】室内機Uiには、冷媒流れ方向の切り換え
により室外用熱交換器3とは逆に蒸発器として機能する
状態と凝縮器として機能する状態とに切り換わる室内用
熱交換器15、その室内用熱交換器15に室内気等の熱
交換用の空気を通風する室内用送風機16、その室内用
送風機16にて吸込まれる空調対象室の空気の温度を検
出する室温センサ36、及び、リモコン操作部Rからの
送信信号を受信する機能を備えると共に室内機Uiの制
御を司る室内機用コントローラ17等を設けてある。
【0017】所定の循環経路で冷媒を循環させるよう
に、圧縮機1、四方弁6、室外用熱交換器3、膨張弁
4、室内用熱交換器15、冷媒加熱用熱交換器9及びア
キュムレータ5を冷媒流路18にて接続してある。冷媒
の循環経路について説明を加える。冷房運転時には、四
方弁6を、圧縮機1から吐出される高圧気相冷媒が室外
用熱交換器3に対して送出され、室内用熱交換器15か
ら送出される低圧気相冷媒がアキュムレータ5に対して
送出される冷房運転流路状態に切り換えて、圧縮機1か
ら吐出される高圧気相冷媒が、四方弁6を介して凝縮器
として機能する室外用熱交換器3に供給されて、その室
外用熱交換器3において室外用送風機12による通風空
気との熱交換により凝縮し、その凝縮した液相冷媒が膨
張弁4を介して蒸発器として機能する室内用熱交換器1
5に供給されて、その室内用熱交換器15において室内
用送風機16による通風空気との熱交換により蒸発し、
その蒸発した低圧気相冷媒が四方弁6及びアキュムレー
タ5を介して圧縮機1に戻るように冷媒が循環する循環
経路を形成するようにしてある。
【0018】又、暖房運転時には、四方弁6を、圧縮機
1から吐出される高圧気相冷媒が室内用熱交換器15に
対して送出され、室外用熱交換器3から送出される低圧
気相冷媒がアキュムレータ5に対して送出される暖房運
転流路状態に切り換えて、圧縮機1から吐出される高圧
気相冷媒が、四方弁6を介して凝縮器として機能する室
内用熱交換器15に供給されて、その室内用熱交換器1
5において、室内用送風機16による通風空気との熱交
換により凝縮し、その凝縮した液相冷媒が膨張弁4を介
して蒸発器として機能する室外用熱交換器3に供給され
て、その室外用熱交換器3において室外用送風機12に
よる通風空気との熱交換により蒸発し、その蒸発した低
圧気相冷媒が四方弁6を通過後、冷媒加熱用熱交換器9
による加熱により完全に蒸発し、アキュムレータ5を介
して圧縮機1に戻るように冷媒が循環する循環経路を形
成するようにしてある。
【0019】冷房運転時に、圧縮機1に戻る低圧気相冷
媒の圧力を検出すべく、低圧用冷媒圧力センサ37dを
冷媒循環経路に設け、又、暖房運転時に、圧縮機1から
吐出される高圧気相冷媒の圧力を検出すべく、高圧用冷
媒圧力センサ37uを設けてある。
【0020】又、所定の経路で冷却水を循環させるよう
に、冷却水ポンプ7、排ガス用熱交換器8、エンジンジ
ャケット2j、三方弁11、放熱器10、冷媒加熱用熱
交換器9を、冷却水流路19にて接続してある。具体的
には、ヒートポンプ装置が冷房運転されるときに、冷却
水が排ガス用熱交換器8、エンジンジャケット2j、放
熱器10を記載順に順次巡って、冷却水の保有熱を放熱
器10にて放熱させる放熱用循環経路を形成するよう
に、排ガス用熱交換器8、エンジンジャケット2j、放
熱器10を冷却水流路19の主流路部分19mにて接続
すると共に、その主流路部分19mの排ガス用熱交換器
8の上流側におけるその排ガス用熱交換器8と放熱器1
0との間の箇所に、冷却水ポンプ7を設けてある。
【0021】又、ヒートポンプ装置が暖房運転されると
きに、エンジンジャケット2jから流出した冷却水が放
熱器10を迂回して、冷媒加熱用熱交換器9、排ガス用
熱交換器8を記載順に順次巡って、冷却水の保有熱を冷
媒加熱用熱交換器9にて冷媒に回収する排熱回収用循環
経路を形成するように、主流路部分19mのエンジンジ
ャケット2jの下流側におけるそのエンジンジャケット
2jと放熱器10との間の箇所に、三方弁11を設ける
と共に、その三方弁11と、主流路部分19mにおける
放熱器10と冷却水ポンプ7との間の箇所とを、冷却水
流路19の排熱回収用流路部分19cにて接続し、その
排熱回収用流路部分19cに冷媒加熱用熱交換器9に設
けてある。そして、冷媒加熱用熱交換器9において、蒸
発器として機能する室外用熱交換器3からアキュムレー
タ5へ戻る冷媒を冷却水にて加熱して、効率を向上させ
ている。
【0022】つまり、冷房運転時には、三方弁11を、
冷却水が放熱用循環経路を通流する冷房運転流路状態に
切り換え、暖房運転時には、三方弁11を、冷却水が排
熱回収用循環経路を通流する暖房運転流路状態に切り換
えることになる。
【0023】更に、始動時等のように、冷却水の温度が
放熱開始用設定温度(例えば、60°C)以下のとき
に、冷却水が放熱器10及び冷媒加熱用熱交換器9を迂
回して、排ガス用熱交換器8、エンジンジャケット2j
を順に巡る始動時用循環経路を形成するように、主流路
部分19mにおけるエンジンジャケット2jと三方弁1
1との間の箇所に、サーモスタット式の温度制御弁20
を設けると共に、その温度制御弁20と、主流路部分1
9mにおける排熱回収用流路部分19cの接続部と冷却
水ポンプ7との間の箇所とを、冷却水流路19のバイパ
ス流路部分19bにて接続してある。温度制御弁20
は、冷却水の温度が前記放熱開始用設定温度以下の間
は、冷却水がバイパス流路部分19b側に通流するよう
に流路が切り換わり、冷却水の温度が前記放熱開始用設
定温度より高くなると、冷却水が主流路部分19m側に
通流するように流路が切り換わるように構成してある。
【0024】ガスエンジン2には、都市ガス等のガス燃
料を供給する燃料供給路21を接続し、その燃料供給路
21には、ガスエンジン2への燃料供給を断続する開閉
弁22、及び、ガスエンジン2への燃料供給量を調節す
る比例弁23を介装してある。ヒートポンプ装置の出力
の調節は、比例弁23により、ガスエンジン2への燃料
供給量を調節することにより行う。
【0025】メインコントローラ14と室内機用コント
ローラ17とは、制御信号を互いに送受信する信号線2
4にて接続してある。メインコントローラ14及び給電
部Cには、電線25にて商用電源26(例えば3相20
0V)を接続して、室外機Uoに給電し、室内機用コン
トローラ17には電線25にて商用電源27(例えば単
相200V)を接続して、室内機Uiに給電するように
構成してある。
【0026】上述のように室外機Uo及び室内機Ui夫
々に設けられてヒートポンプHPを構成する機器のう
ち、冷却水ポンプ7、室外用送風機12、エンジンルー
ム用送風機13、ガスエンジン1を始動させる点火プラ
グ(図示省略)を備えて構成した点火器28、四方弁
6、三方弁11、開閉弁22及び比例弁23等が、ヒー
トポンプHPの電動式の補機に相当する。
【0027】図2に示すように、本発明においては、ガ
スエンジン2にて駆動される誘導電動機30とその誘導
電動機30の発電のために励磁用交流電圧を出力する電
動機側インバータ33とを備える発電手段Gと、その発
電手段Gにて発電される直流電力を交流電力に変換する
補機側インバータ34とを設け、メインコントローラ1
4を、電動機側インバータ33が出力する励磁用交流電
圧の周波数を誘導電動機30を発電機能させることが可
能な周波数に調節制御する状態で、ガスエンジン2にて
誘導電動機30を圧縮機1と同時に駆動し且つ発電手段
Gにて発電された直流電力を補機側インバータ34にて
交流電力に変換してヒートポンプHPにおける電動式の
補機うちの一部に供給するように運転を制御するように
構成してある。つまり、運転を制御する運転制御手段
は、メインコントローラ14を用いて構成してある。
【0028】図2に基づいて、発電手段G及び給電部C
について説明を加える。ガスエンジン2の回転軸と圧縮
器1の回転軸と誘導電動機30の回転軸とを、ベルト3
1にて伝動連結してある。ガスエンジン2には、その回
転速度を検出するエンジン回転速度センサ38eを設
け、誘導電動機30には、その回転速度を検出する電動
機回転速度センサ38gを設けてある。
【0029】給電部Cは、前記の発電手段Gと、外部交
流電源としての商用電源26からの交流電力を整流する
整流器32と、整流器32及び発電手段Gから直流電力
が供給されて、供給される直流電力を交流に変換する前
記の補機側インバータ34と、その補機側インバータ3
4の交流出力部に並列接続されて、電力供給対象の補機
への給電を断続する複数のスイッチ35とを備えて構成
し、メインコントローラ14にて、電動機側インバータ
33及び補機側インバータ34夫々の作動を制御すると
共に、各スイッチ35を開閉操作するように構成してあ
る。
【0030】図3に、整流器32及び電動機側インバー
タ33夫々の回路構成を示す。図示は省略しているが、
補機側インバータ34の回路構成は、電動機側インバー
タ33の回路構成と同様である。
【0031】図2に示すように、本第1実施形態では、
電動機側インバータ33の回生電力(直流部)を検出す
る回生電力センサ39r、及び、補機側インバータ34
の入力電力(直流部)を検出する補機入力電力センサ3
9iを設けてある。
【0032】そして、各スイッチ35に、給電部Cから
給電する対象の補機(以下、発電機駆動補機Sgと称す
る場合がある)を接続して、補機側インバータ34から
発電機駆動補機Sgに給電するように構成してあるが、
本実施形態では、複数のスイッチ34の夫々に、ヒート
ポンプHPの補機のうち、3台の室外用送風機12、エ
ンジンルーム用送風機13、冷却水ポンプ7及び点火器
28の夫々を発電機駆動補機Sgとして接続して、それ
ら発電機駆動補機Sgに給電部Cから給電するようにし
てある。
【0033】ちなみに、ヒートポンプHPの補機のう
ち、3台の室外用送風機12、エンジンルーム用送風機
13、冷却水ポンプ7及び点火器28以外の、四方弁
6、三方弁11、開閉弁22及び比例弁23等(図2に
おいては、その他補機Soにて示す)には、商用電源2
6から直接給電するように構成してある。
【0034】メインコントローラ14の制御構成につい
て説明を加える。メインコントローラ14は、発電機駆
動補機Sgの消費電力に応じて発電手段Gの出力電力を
調整するように、発電手段Gを制御するように構成し、
前記整流器32は、発電機駆動補機Sgの消費電力のう
ち発電手段Gの出力電力を越える超過分を商用電源26
にて補うように、整流した直流電力を発電手段Gにて発
電された直流電力に加えるように構成してある。そし
て、第1実施形態においては、メインコントローラ14
は、発電機駆動補機Sgの消費電力に応じた発電手段G
の出力電力の調整として、発電能力に余裕があるときに
は、発電手段Gの出力電力と発電機駆動補機Sgの消費
電力とを比較して、出力電力が発電機駆動補機Sgの消
費電力の大部分に相当する電力となるようにし、且つ、
発電能力に余裕が無いときには、出力電力が発電機駆動
補機Sgの消費電力の大部分に相当する電力よりも低下
することを許容する形態で、発電手段Gを制御するよう
に構成してある。具体的には、メインコントローラ14
は、発電手段Gの出力電力を、発電機駆動補機Sgの消
費電力に応じて設定される所定の範囲になるように調整
すべく、電動機側インバータ33の作動を制御する。
【0035】又、メインコントローラ14は、運転開始
指令に基づいて、先ず、電動機側インバータ33を停止
させた状態で、補機側インバータ34を運転開始させる
と共に補機側インバータ34を出力周波数を漸増させる
ように制御することにより、発電機駆動補機Sgに対し
て商用電源26から電力を漸増させる状態で給電して発
電機駆動補機Sgの運転を開始し、続いて、誘導電動機
30を商用電源26にて力行運転させるように電動機側
インバータ33の作動を制御して、ガスエンジン2を始
動させる。つまり、メインコントローラ14は、運転開
始指令に基づいて、先ず、発電機駆動補機Sgに対して
商用電源26から電力を漸増させる状態で給電して発電
機駆動補機Sgの運転を開始し、続いて、誘導電動機3
0を商用電源26にて力行運転させてガスエンジン2を
始動させるように構成してある。
【0036】次に、図1及び図2に基づいて、メインコ
ントローラ14及び室内機側コントローラ17の制御動
作について説明する。リモコン操作部Rから冷房運転の
運転開始が指令されると、室内機側コントローラ17
は、冷房運転の運転開始指令の信号をメインコントロー
ラ14に送信すると共に、室内用送風機16の運転を開
始させ、冷房運転中は、室温センサ36の検出温度とリ
モコン操作部Rから送信される冷房目標温度との偏差に
応じて送風量を調整するように、室内用送風機16の運
転を制御する。一方、メインコントローラ14は、室内
機側コントローラ17から冷房運転の運転開始指令の信
号が送信されてくるのに基づいて、四方弁6及び三方弁
11夫々を冷房運転流路状態に切り換えた後、室外用送
風機12、エンジンルーム用送風機13及び冷却水ポン
プ7の運転を開始し、続いて、ガスエンジン1を始動さ
せる運転開始制御を実行し、続いて、低圧用冷媒圧力セ
ンサ37dの検出圧力を所定に範囲に維持するように比
例弁23の開度を調節してガスエンジン2の回転速度を
制御する、即ち、ヒートポンプHPに対する負荷に応じ
てガスエンジン2の出力を増減調整すると共に、発電手
段Gの出力電力を、発電機駆動補機Sgの消費電力に応
じて調整する通常運転制御を実行する。
【0037】リモコン操作部Rから暖房運転の運転開始
が指令されると、室内機側コントローラ17は、暖房運
転の運転開始指令の信号をメインコントローラ14に送
信すると共に、室内用送風機16の運転を開始させ、暖
房運転中は、室温センサ36の検出温度とリモコン操作
部Rから送信される暖房目標温度との偏差に応じて送風
量を調整するように、室内用送風機16の運転を制御す
る。一方、メインコントローラ14は、室内機側コント
ローラ17から暖房運転の運転開始指令の信号が送信さ
れてくるのに基づいて、四方弁6及び三方弁11夫々を
暖房運転流路状態に切り換えた後、室外用送風機12、
エンジンルーム用送風機13及び冷却水ポンプ7の運転
を開始し、続いて、ガスエンジン1を始動させる運転開
始制御を実行し、続いて、高圧用冷媒圧力センサ37u
の検出圧力を所定に範囲に維持するように比例弁23の
開度を調節してガスエンジン2の回転速度を制御する、
即ち、ヒートポンプHPに対する負荷に応じてガスエン
ジン2の出力を増減調整すると共に、発電手段Gの出力
電力を、発電機駆動補機Sgの消費電力に応じて調整す
る通常運転制御を実行する。
【0038】次に、図4に示すフローチャートに基づい
て、運転開始制御について説明を加える。運転開始指令
があると、運転を開始すべき室外用送風機12に対応す
るスイッチ35、エンジンルーム用送風機13に対応す
るスイッチ35及び冷却水ポンプ7に対応するスイッチ
35をオンにした後、補機側インバータ34を運転開始
させると共に、補機側インバータ34をその出力周波数
を漸増させるように制御することにより、室外用送風機
12、エンジンルーム用送風機13及び冷却水ポンプ7
に対して商用電源26から電力を漸増させる状態で給電
して、それら室外用送風機12、エンジンルーム用送風
機13及び冷却水ポンプ7を所謂ソフトスタートさせる
(ステップ#1〜#3)。続いて、電動機側インバータ
33を運転開始させると共に、電動機側インバータ33
をその出力周波数を漸増させるように制御することによ
り、誘導電動機30に商用電源26から電力を漸増させ
る状態で給電して、誘導電動機30をソフトスタートに
て力行運転させて、ガスエンジン2を回転させ、続い
て、点火器8に対応するスイッチ35をオンさせて、ガ
スエンジン2を始動させ、運転開始制御を完了する(ス
テップ#4及び#5)。ちなみに、誘導電動機30のソ
フトスタートでは、誘導電動機30の回転速度を、5秒
程度で0から800rpmにまで上昇させる。以上のよ
うにして運転開始制御が完了すると、通常運転制御を実
行する(#6)。
【0039】次に、図5に示すフローチャートに基づい
て、通常運転制御について説明を加える。尚、図5のフ
ローチャートに示す各符号は、以下のように定義する。 P1rev :電動機側インバータ33の回生電力(直流部) P2in :補機側インバータ34の入力電力(直流部) Kb :電動機側インバータ33の回生電力P1revを補機側イ ンバータ34の入力電力P2inよりも小さく調整するときの下位余裕代 Ku :電動機側インバータ33の回生電力P1revを補機側イ ンバータ34の入力電力P2inよりも小さく調整するときの上位余裕代 P1f :電動機側インバータ33の電動機側出力周波数 Mf :誘導電動機30の回転速度(Hz換算値) Ef :ガスエンジン2の回転速度(Hz換算値) Pf :室外用送風機12の1台当たりの電力 P1revmax:回生電力の上限指令値
【0040】尚、Ku>Kb>0である。回生電力の上
限指令値P1revmaxは、発電手段Gによる発電に
まわせるガスエンジン2の余力であり、メインコントロ
ーラ14により、エンジン回転速度センサ38eにより
検出されるガスエンジン2の回転速度及び比例弁23の
開度等から定められるヒートポンプHPに対する負荷
(空調負荷)に基づいて計算され、過負荷状態では、負
の値になる。但し、回生電力の上限指令値P1revm
axは、発電手段Gの発電可能範囲内で指令されること
になる。
【0041】先ず、電動機回転速度センサ38gによる
誘導電動機30の回転速度Mfの検出情報に基づいて、
電動機側インバータ33の出力周波数P1fを誘導電動
機30と同期させるように電動機側インバータ33の作
動を制御して、電動機側インバータ33を回生運転モー
ドに切り換え、以降、電動機側インバータ33の出力周
波数P1fを誘導電動機30を発電機能させることが可
能な周波数に調節制御して、回生運転モードを継続する
(ステップ#11)。例えば、誘導電動機30として4
極の誘導電動機30を用いる場合には、電動機側インバ
ータ33の出力周波数P1fを、P1f<2Mfになる
ように調整する。
【0042】続いて、低圧用冷媒圧力センサ37d又は
高圧用冷媒圧力センサ37uの検出圧力に基づいて、ガ
スエンジン2の回転速度Efの上昇指令が有ると、その
ガスエンジン2の回転速度Efの上昇指令値に合わせ
て、電動機側インバータ33の出力周波数P1fを上昇
させ、又、低圧用冷媒圧力センサ37d又は高圧用冷媒
圧力センサ37uの検出圧力に基づいて、ガスエンジン
2の回転速度Efの低下指令が有ると、そのガスエンジ
ン2の回転速度Efの低下指令値に合わせて、電動機側
インバータ33の出力周波数P1fを低下させる(ステ
ップ#12〜#15)。つまり、空調負荷に合わせてヒ
ートポンプHPの出力を調整すべく、ガスエンジン2の
回転速度が変更調整されるが、ガスエンジン2の回転速
度が変更調整されても、電動機側インバータ33の回生
運転モードを維持するように、電動機側インバータ33
の出力周波数P1fをガスエンジン2の回転速度Efに
応じて調整するのである。
【0043】続いて、補機入力電力センサ39iにて補
機側インバータ34への入力電力P2inを計測すると
共に、回生電力センサ39rにて電動機側インバータ3
3の回生電力P1revを計測し、空調負荷に応じて3
台の室外用送風機12のうちのいずれかの停止指令が有
るか否かを判別して、停止指令が有ると、P2in=P
1rev+Ku+Pfとなるように、電動機側インバー
タ33の回生電力P1revを調整するように、電動機
側インバータ33をその電動機側出力周波数P1fを上
昇させるように制御した後、停止対象の室外用送風機1
2に対応するスイッチ35をオフにして、室外用送風機
12を停止させる(ステップ#16〜#19)。
【0044】つまり、電動機側インバータ33の回生電
力P1revを停止対象の室外用送風機12が作動して
いるときの調整状態に維持したままで、スイッチ35を
オフにして停止対象の室外用送風機12を停止させる
と、負荷が軽くなって補機側インバータ34への入力電
圧が上昇する。そこで、室外用送風機12を停止させる
前に、電動機側インバータ33の回生電力P1rev
を、室外用送風機12の電力Pfに上位余裕代Kuを加
えた分だけ低下させた後、室外用送風機12を停止させ
るようにして、補機側インバータ34への入力電圧の上
昇を防止している。尚、室外用送風機12を停止させる
までは、電動機側インバータ33の回生電力P1rev
の低下分は、商用電源26から給電される。
【0045】続いて、P1rev>P1revmaxで
あって発電能力に余裕が無いときは、P1rev=P1
revmaxとなるように、電動機側インバータ33の
回生電力P1revを低下させるべく、電動機側インバ
ータ33の電動機側出力周波数P1fを上昇調整し、P
1rev≦P1revmaxであって発電能力に余裕が
あるときは、何も実行せず(ステップ#20〜#2
1)、続いて、P2in>P1rev+Kuの場合は、
P2in≦P1rev+Kuになるように、電動機側イ
ンバータ33の回生電力P1revを上昇させるべく、
電動機側インバータ33の電動機側出力周波数P1fを
低下調整し、続いて、P2in<P1rev+Kbの場
合は、P2in≧P1rev+Kbになるように、電動
機側インバータ33の回生電力P1revを低下させる
べく、電動機側インバータ33の電動機側出力周波数P
1fを上昇調整する(ステップ#21〜#25)。つま
り、発電能力に余裕があるときには、P2in−Ku≦
P1rev≦P2in−Kbの関係を維持するように、
電動機側インバータ33の回生電力P1revを調整す
べく、電動機側インバータ33の電動機側出力周波数P
1fを調整し、発電能力に余力が無いときには、電動機
側インバータ33の回生電力P1revがP2in−K
uよりも低下するのを許容することになる。終了指令が
あると(ステップ#26)、図4に示すメインのフロー
に戻って、運転を終了する。
【0046】上述のように誘導電動機30の回転速度M
fに応じて電動機側インバータ33の電動機側出力周波
数P1fを調整して誘導電動機30を制御するための制
御方式としては、電動機回転速度センサ38gにて検出
される誘導電動機30の回転速度Mfに基づいて実行す
る周知のベクトル制御又はV/F制御を適用する。
【0047】次に、図6に基づいて、上述のように構成
したヒートポンプ装置により発電効率を求めた結果を説
明する。尚、図6には、冷房運転及び暖房運転の両方の
場合について示しているが、以下では、冷房運転の場合
について説明して、暖房運転の場合は、冷房運転の場合
と同様に理解できるので説明を省略する。検証に用いた
ヒートポンプ装置は、能力が56kWのときの消費電力
は1.33kWであり、ガス燃料の消費量は53kWで
ある。発電手段Gを設けていない従来の場合は、ガスエ
ンジン2の性能は、出力が15.9kW、入力が49.
7kWであり、エンジン効率は32%(LHV)であっ
た。本発明の場合は、発電手段Gの誘導電動機30をガ
スエンジン2にて駆動するので、ガスエンジン2の出力
は、ガスエンジン2を駆動する分高くなって、17.4
kWであり、入力もガスエンジン2を駆動する分多くな
って52.7kWであり、エンジン効率は33%(LH
V)と従来の32%(LHV)に比べて高くなる。従来
に比べて、入力が3kW増加したが、その増加分で、
1.33kWの電力を発電することができ、その発電効
率は、44.7%(LHV)である。発電効率は、通常
は20%程度であるので、高発電効率にて発電すること
ができる。
【0048】即ち、第1実施形態には、請求項1、請求
項3、請求項5〜7の各発明が記載されている。
【0049】以下、第2ないし第5の各実施形態を説明
するが、各実施形態においては、第1実施形態と同じ構
成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説
明を避けるために、同じ符号を付すことにより説明を省
略し、主として、第1実施形態と異なる構成を説明す
る。
【0050】〔第2実施形態〕以下、第2実施形態を説
明する。第2実施形態においては、メインコントローラ
14の制御構成として、発電能力に余裕が無いときに
は、発電可能な能力に合わせて発電手段Gの発電出力を
調整し、且つ、その調整により発電出力が零又はそれに
近くなった状態においてガスエンジン2の出力に余裕が
無いときには、誘導電動機30を商用電源26にて力行
運転させるように発電手段Gを制御する構成を追加した
以外は、第1実施形態と同様に構成してある。
【0051】以下、図7に示すフローチャートに基づい
て、通常運転制御について説明する。ステップ#31〜
#39の制御動作は、第1実勢形態における制御動作で
ある図5のフローチャートにおけるステップ#11〜#
19と同様であるので、説明を省略する。
【0052】ステップ#40にて、P1revmax≦
0であるか否かを判別して、P1revmax≦0でな
いときは、ステップ#45〜#50において、P2in
−Ku≦P1rev≦P2in−Kbの関係を維持する
ように、電動機側インバータ33の回生電力P1rev
を調整すべく、電動機側インバータ33の電動機側出力
周波数P1fを調整する制御を実行する。
【0053】ステップ#40〜#44においては、P1
revmax≦0であり、且つ、P1rev>P1re
vmaxである間は、P1revmaxの値に基づき電
動機側インバータ33の電動機側出力周波数P1fを上
昇させ、P1revmax≦0であり、且つ、P1re
v<P1revmaxである間は、P1revmaxの
値に基づき電動機側インバータ33の電動機側出力周波
数P1fを低下させ、これ以外のときは何も実行しな
い。つまり、P1revmax≦0となった場合は、電
動機側インバータ33の電動機側出力周波数P1fが上
昇されて、発電出力が低下されて、力行運転に移行さ
れ、その力行運転において、誘導電動機30の力行運転
の出力が上昇され、P1revmaxの値に基づいて力
行運転される状態が維持される。尚、図7には記載して
いないが、誘導電動機30の回転速度Mfと誘導電動機
30のトルク出力の限界値との関係から定まる力行電力
の上限に達した場合には、これを超える状態の力行運転
は行わない。
【0054】即ち、第2実施形態には、請求項1、請求
項3、請求項5〜8の各発明が記載されている。
【0055】〔第3実施形態〕以下、第3実施形態を説
明する。第3実施形態においては、給電部Cの構成、及
び、メインコントローラ14の制御構成のうちの発電手
段Gの出力電力調整の制御構成が異なる以外は、第1実
施形態と同様に構成してある。つまり、ヒートポンプ装
置の全体構成は、第1実施形態と同様に図1にて示さ
れ、整流器32及び電動機側インバータ33夫々の回路
構成は、第1実施形態と同様に図3にて示される。
【0056】図8に基づいて、給電部Cの構成について
説明を加える。第3実施形態では、第1実施形態におい
て設けた回生電力センサ39r及び補機入力電力センサ
39iを省略して、新たに、発電手段Gの直流出力電圧
を計測する電圧計測点40を設けてある。又、補機側イ
ンバータ34として、2台の補機側インバータ34a,
34bを設け、これら2台の機側インバータ34a,3
4bに対して、発電機駆動補機Sgをそれぞれに分割し
て接続している。これにより、一定回転速度で運転を行
う補機と、回転速度を変更して運転を行う補機とを分割
して制御することが可能となり、変速運転を行うことに
より、消費電力量の削減が行え、又、変速運転を行う室
外用送風機12やヒートポンプ装置の運転中は常に運転
されるエンジンルーム用送風機13及び冷却水ポンプ7
のような補機に対してはスイッチ35を省略することが
できるので、装置の低廉化を実現できる。又、点火器2
8には、商用電源26から直接給電するようにしてあ
り、図8では、点火器28の図示を省略している。
【0057】メインコントローラ14は、第1実施形態
と同様に、発電機駆動補機Sgの消費電力に応じて発電
手段Gの出力電力を調整するように、発電手段Gを制御
するように構成し、前記整流器32は、発電機駆動補機
Sgの消費電力のうち発電手段Gの出力電力を越える超
過分を商用電源26にて補うように、整流した直流電力
を発電手段Gにて発電された直流電力に加えるように構
成してある。そして、第3実施形態においては、メイン
コントローラ14は、発電機駆動補機Sgの消費電力に
応じた発電手段Gの出力電力の調整として、発電能力に
余裕があるときには、発電手段Gの直流出力電圧(以
下、直流部電圧と略称する場合がある)を整流器32に
て整流された後の商用電源26の直流入力電圧(以下、
外部直流入力電圧と略称する場合がある)よりも高く
し、且つ、発電能力に余裕が無いときには、発電手段G
の直流部電圧が低下することを許容する形態で、発電手
段Gを制御するように構成してある。
【0058】具体的には、メインコントローラ14は、
電圧計測点40にて計測される発電手段Gの直流部電圧
Vdcが、外部直流入力電圧よりも高い値に設定された
直流部設定電圧Vdcsetになるように、電動機側イ
ンバータ33の作動を制御する。ちなみに、商用電源2
6が200Vの場合、その商用電源26の交流電力の全
波整流後の直流電圧は270V程度であるので、直流部
設定電圧Vdcsetとしては、270Vよりも高い
値、例えば320Vに設定する。
【0059】次に、メインコントローラ14の制御動作
について説明する。運転開始指令に基づく運転開始制御
は、図4に示すように、第1実施形態と同様であるの
で、説明を省略する。通常運転制御において、低圧用冷
媒圧力センサ37dや高圧用冷媒圧力センサ37uの検
出圧力に基づくガスエンジン2の回転速度制御は、第1
実施形態と同様であるので、説明を省略し、発電手段G
の出力電力の調整制御について、図9に示すフローチャ
ートに基づいて説明する。尚、図9のフローチャートに
示す各符号のうち、Vdc、Vdcsetは上述したよ
うに、それぞれ、直流部電圧、直流部設定電圧を示し、
Tは回生運転時の誘導電動機30のトルク、Tmaxは
トルクの上限指令値を示し、それら以外の符号は、第1
実施形態と同様に定義してある。尚、回生運転時の誘導
電動機30のトルクTは、誘導電動機30の回転速度M
f、電動機側インバータ33の電動機側出力電力により
求められ、メインコントローラ14にフィードバックさ
れる。又、トルクの上限指令値Tmaxは、発電手段G
による発電にまわせるガスエンジン2の余力であり、メ
インコントローラ14により、エンジン回転速度センサ
38eにより検出されるガスエンジン2の回転速度及び
比例弁23の開度等から求められるヒートポンプHPに
対する負荷(空調負荷)に基づいて計算され、過負荷状
態では、負の値になる。但し、トルクの上限指令値Tm
axは、発電手段Gの発電可能範囲内で指令されること
になる。
【0060】先ず、電動機回転速度センサ38gによる
誘導電動機30の回転速度Mfの検出情報に基づいて、
電動機側インバータ33の出力周波数P1fを誘導電動
機30と同期させるように電動機側インバータ33の作
動を制御して、電動機側インバータ33を回生運転モー
ドに切り換え、以降、電動機側インバータ33の出力周
波数P1fを誘導電動機30を発電機能させることが可
能な周波数に調節制御して、回生運転モードを継続する
(ステップ#61)。例えば、誘導電動機30として4
極の誘導電動機30を用いる場合には、電動機側インバ
ータ33の出力周波数P1fを、P1f<2Mfになる
ように調整する。
【0061】続いて、T>Tmaxであって発電能力を
超過しているときは、電動機側インバータ33の回生電
力P1revを減少させ、T≦Tmaxであって発電能
力に余裕があるときは、電圧計測点40にて検出される
直流部電圧Vdcが直流部設定電圧Vdcsetより小
さい場合は、電動機側インバータ33の回生電力P1r
evを増大させ、電圧計測点40にて検出される直流部
電圧Vdcが直流部設定電圧Vdcsetより大きい場
合は、電動機側インバータ33の回生電力P1revを
減少させるようにして、直流部電圧Vdcが直流部設定
電圧Vdcsetになるように電動機側インバータ33
を制御する(ステップ#62〜#68)。尚、図示はし
ていないが、ステップ#66では、電動機側インバータ
33の回生電力P1revは、T≦Tmaxの関係が成
立する範囲で増大される。終了指令があると(ステップ
#69)、図4に示すメインのフローに戻って、運転を
終了する。
【0062】具体的には、直流部電圧Vdcと直流部設
定電圧Vdcsetとの偏差を計算して、PI制御又は
PID制御により、直流部電圧Vdcが直流部設定電圧
Vdcsetになるように、電動機側インバータ33の
出力周波数P1fを増減調節して、電動機側インバータ
33の回生電力P1revを増減調節するフィードバッ
ク制御を実行する。
【0063】つまり、発電手段Gの発電能力に余裕があ
るときは、直流部電圧Vdcが外部直流入力電圧よりも
高い直流部設定電圧Vdcsetに維持されるので、発
電機駆動補機Sgの消費電力の増減に応じて、P(電
力)=V(一定電圧)×I(電流)の特性に従って、補
機側インバータ34a,34bが必要とする電流を出力
するように発電手段Gからの発電出力を制御することに
なるので、発電手段Gにより、発電機駆動補機Sgの消
費電力に対して過不足なく発電されて、発電機駆動補機
Sgの消費電力が発電手段Gのみにて賄われることにな
る。一方、発電手段Gの発電能力に余裕が無いときには
出力電力Pが頭打ちとなることから、P(一定電力)=
V(電圧)×I(電流)の関係に従い、補機側インバー
タ34a,34bが必要とする電流を出力するには電圧
を一定に保つことができなくなるため、発電手段Gの直
流部電圧Vdcが低下するので、直流部電圧Vdcが外
部直流入力電圧まで低くなることが許容され、P(一定
電力)=V(一定電圧、即ち、外部直流入力電圧)×I
(電流)の関係に従い、発電機駆動補機Sgの消費電力
に対して発電能力までは発電手段Gより供給され、発電
手段Gの出力電力が不足する分は商用電源26からの交
流電力が整流器32にて整流されて、発電手段Gにて発
電された直流電力に加えられて、発電機駆動補機Sgに
供給されることになり、発電出力超過分のみが商用電源
26にて補われる。
【0064】即ち、第3実施形態には、請求項1〜4、
請求項6、請求項7の各発明が記載されている。
【0065】〔第4実施形態〕以下、第4実施形態を説
明する。第4実施形態においては、給電部Cの構成、及
び、メインコントローラ14の制御構成のうちの発電手
段Gの出力電力調整の制御構成が異なる以外は、第1実
施形態と同様に構成してある。つまり、ヒートポンプ装
置の全体構成は、第1実施形態と同様に図1にて示さ
れ、整流器32及び電動機側インバータ33夫々の回路
構成は、第1実施形態と同様に図3にて示される。給電
部Cは、図8にて示され、第3実施形態と同様であり、
第1実施形態において設けた回生電力センサ39r及び
補機入力電力センサ39iを省略して、新たに、発電手
段Gの直流出力電圧を計測する電圧計測点40を設けて
ある。又、補機側インバータ34として、2台の補機側
インバータ34a,34bを設け、これら2台の機側イ
ンバータ34a,34bに対して、発電機駆動補機Sg
をそれぞれに分割して接続している。これにより、一定
回転速度で回転を行う補機と、回転速度が変更されて回
転を行う補機とを分割して制御することが可能となり、
変速運転を行うことにより、消費電力量の削減が行え、
又、変速運転を行う室外用送風機12やヒートポンプ装
置の運転中は常に運転されるエンジンルーム用送風機1
3及び冷却水ポンプ7のような補機に対してはスイッチ
35を省略することができるので、装置の低廉化を実現
できる。又、点火器28には、商用電源26から直接給
電するようにしてあり、図8では、点火器28の図示を
省略している。
【0066】メインコントローラ14は、第1実施形態
と同様に、発電機駆動補機Sgの消費電力に応じて発電
手段Gの出力電力を調整するように、発電手段Gを制御
するように構成し、前記整流器32は、発電機駆動補機
Sgの消費電力のうち発電手段Gの出力電力を越える超
過分を商用電源26にて補うように、整流した直流電力
を発電手段Gにて発電された直流電力に加えるように構
成してある。そして、第4実施形態においては、メイン
コントローラ14は、発電機駆動補機Sgの消費電力に
応じた発電手段Gの出力電力の調整として、発電能力に
余裕があるときには、発電手段Gの直流部電圧を整流器
32にて整流された後の商用電源26の直流入力電圧、
即ち、外部直流入力電圧よりも高くし、且つ、発電能力
に余裕が無いときには、発電手段Gの直流部電圧が低下
することを許容する形態で、発電手段Gを制御するよう
に構成してある。更に、第4実施形態においては、メイ
ンコントローラ14は、発電能力に余裕が無いときに
は、発電可能な能力に合わせて発電手段Gの発電出力を
調整し、且つ、その調整により発電出力が零又はそれに
近くなった状態においてガスエンジン2の出力に余裕が
無いときには、誘導電動機30を商用電源26にて力行
運転させるように発電手段Gを制御するように構成して
ある。
【0067】次に、メインコントローラ14の制御動作
について説明する。運転開始指令に基づく運転開始制御
は、図4に示すように、第1実施形態と同様であるの
で、説明を省略する。通常運転制御において、低圧用冷
媒圧力センサ37dや高圧用冷媒圧力センサ37uの検
出圧力に基づくガスエンジン2の回転速度制御は、第1
実施形態と同様であるので、説明を省略し、発電手段G
の出力電力の調整制御について、図10に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。尚、図10のフローチャー
トに示す各符号は、第3実施形態と同様に定義してあ
る。ちなみに、直流部設定電圧Vdcsetとしては、
商用電源26が200Vの場合、第3実施形態と同様
に、商用電源26の全波整流後の直流電圧である270
Vよりも高い値、例えば320Vに設定する。
【0068】先ず、電動機回転速度センサ38gによる
誘導電動機30の回転速度Mfの検出情報に基づいて、
電動機側インバータ33の出力周波数P1fを誘導電動
機30と同期させるように電動機側インバータ33の作
動を制御して、電動機側インバータ33を回生運転モー
ドに切り換え、以降、電動機側インバータ33の出力周
波数P1fを誘導電動機30を発電機能させることが可
能な周波数に調節制御して、回生運転モードを継続する
(ステップ#71)。例えば、誘導電動機30として4
極の誘導電動機30を用いる場合には、電動機側インバ
ータ33の出力周波数P1fを、P1f<2Mfになる
ように調整する。
【0069】続いて、0≦Tmaxの場合で、T≦Tm
axであって発電能力に余裕があるときは、電圧計測点
40にて検出される直流部電圧Vdcが直流部設定電圧
Vdcsetより小さい場合は、電動機側インバータ3
3の回生電力P1revを上昇させ、電圧計測点40に
て検出される直流部電圧Vdcが直流部設定電圧Vdc
setより大きい場合は、電動機側インバータ33の回
生電力P1revを減少させ、直流部電圧Vdcが直流
部設定電圧Vdcsetになるように電動機側インバー
タ33を制御する(ステップ#72〜#79)。尚、図
示はしていないが、ステップ#77では、電動機側イン
バータ33の回生電力P1revは、T≦Tmaxの関
係が成立する範囲で増大される。
【0070】具体的には、直流部電圧Vdcと直流部設
定電圧Vdcsetとの偏差を計算して、PI制御又は
PID制御により、直流部電圧Vdcが直流部設定電圧
Vdcsetになるように、電動機側インバータ33の
出力周波数P1fを増減調節して、電動機側インバータ
33の回生電力P1revを増減調節するフィードバッ
ク制御を実行する。
【0071】0>Tmaxの場合は、T<Tmaxのと
きは電動機側インバータ33の回生電力P1revを増
大させ、T>Tmaxのときは電動機側インバータ33
の回生電力P1revを減少させ、T=Tmaxのとき
は何も実行しない。(ステップ#72、#80〜#8
3)。尚、図10には記載していないが、誘導電動機3
0の回転速度Mfと誘導電動機30のトルク出力の限界
値との関係から定まる力行電力の上限に達した場合に
は、これを超える状態の力行運転は行わない。終了指令
があると(ステップ#84)、図4に示すメインのフロ
ーに戻って、運転を終了する。
【0072】つまり、トルクの上限指令値Tmaxが負
の値をとる間は、誘導電動機30が回生運転されている
ときは、電動機側インバータ33の回生電力P1rev
が低下され、やがて、力行運転に移行され、その力行運
転において、電動機側インバータ33の回生電力P1r
evが負方向に減少され、即ち、誘導電動機30の力行
運転の出力が上昇され、誘導電動機30に力行運転での
余力がなくなると、誘導電動機30を最大定格にて力行
運転させる状態が維持される。
【0073】つまり、発電手段Gの発電能力に余裕があ
るときは、直流部電圧Vdcが外部直流入力電圧よりも
高い直流部設定電圧Vdcsetに維持されるので、発
電機駆動補機Sgの消費電力の増減に応じて、P(電
力)=V(一定電圧)×I(電流)の特性に従って、補
機側インバータ34a,34bが必要とする電流を出力
するように発電手段Gからの発電出力を制御することに
なるので、発電手段Gにより、発電機駆動補機Sgの消
費電力に対して過不足なく発電されて、発電機駆動補機
Sgの消費電力が発電手段Gのみにて賄われることにな
る。一方、発電手段Gの発電能力に余裕が無いときには
出力電力Pが頭打ちとなることから、P(一定電力)=
V(電圧)×I(電流)の関係に従い、補機側インバー
タ34a,34bが必要とする電流を出力するには電圧
を一定に保つことができなくなるため、発電手段Gの直
流部電圧Vdcが低下するので、直流部電圧Vdcが外
部直流入力電圧まで低くなることが許容され、P(一定
電力)=V(一定電圧、即ち、外部直流入力電圧)×I
(電流)の関係に従い、発電機駆動補機Sgの消費電力
に対して発電能力までは発電手段Gより供給され、発電
手段Gの出力電力が不足する分は商用電源26からの交
流電力が整流器32にて整流されて、発電手段Gにて発
電された直流電力に加えられて、発電機駆動補機Sgに
供給されることになり、発電出力超過分のみが商用電源
26にて補われる。更に、電動機側インバータ33の回
生電力P1revの減少調節により、電動機側インバー
タ33の回生電力P1revが零になった状態におい
て、ガスエンジン2の出力に余裕が無いときには、誘導
電動機30が商用電源26にて力行運転されることにな
る。
【0074】即ち、第4実施形態には、請求項1〜4、
請求項6〜8の各発明が記載されている。
【0075】〔第5実施形態〕以下、第5実施形態を説
明する。第5実施形態においては、給電部Cの構成、及
び、メインコントローラ14の制御構成のうちの発電手
段Gの出力電力調整の制御構成が異なる以外は、第1実
施形態と同様に構成してある。つまり、ヒートポンプ装
置の全体構成は、第1実施形態と同様に図1にて示さ
れ、整流器32及び電動機側インバータ33夫々の回路
構成は、第1実施形態と同様に図3にて示される。図1
1に基づいて、給電部Cの構成について説明を加える。
第5実施形態では、第1実施形態において設けた回生電
力センサ39r、補機入力電力センサ39i及び整流器
32を省略して、新たに、発電手段Gの直流出力電圧を
計測する電圧計測点40、及び、発電手段Gにて発電さ
れた直流電力を蓄電するバッテリ41を設けてある。つ
まり、第5実施形態においては、発電手段Gとして、発
電機駆動補機Sgの消費電力を十分に賄える発電能力を
備えたものを設け、発電機駆動補機Sgの駆動用として
商用電源を用いないようにしてある。又、発電手段Gに
て発電された直流電力をバッテリ41に蓄電するように
構成してある。
【0076】次に、メインコントローラ14の制御動作
について説明する。運転開始指令に基づく運転開始制御
は、図4に示すように、第1実施形態と同様であるの
で、説明を省略する。但し、運転開始制御においては、
バッテリ41に蓄電されている電力を用いる。通常運転
制御において、低圧用冷媒圧力センサ37dや高圧用冷
媒圧力センサ37uの検出圧力に基づくガスエンジン2
の回転速度制御は、第1実施形態と同様であるので、説
明を省略し、発電手段Gの出力電力の調整制御につい
て、図12に示すフローチャートに基づいて説明する。
尚、図12のフローチャートに示す各符号は、第3実施
形態と同様に定義してある。先ず、電動機回転速度セン
サ38gによる誘導電動機30の回転速度Mfの検出情
報に基づいて、電動機側インバータ33の出力周波数P
1fを誘導電動機30と同期させるように電動機側イン
バータ33の作動を制御して、電動機側インバータ33
を回生運転モードに切り換え、以降、電動機側インバー
タ33の出力周波数P1fを誘導電動機30を発電機能
させることが可能な周波数に調節制御して、回生運転モ
ードを継続する(ステップ#91)。例えば、誘導電動
機30として4極の誘導電動機30を用いる場合には、
電動機側インバータ33の出力周波数P1fを、P1f
<2Mfになるように調整する。
【0077】続いて、電圧計測点40にて検出される直
流部電圧Vdcが直流部設定電圧Vdcsetより小さ
い場合は、電動機側インバータ33の回生電力P1re
vを上昇させ、電圧計測点40にて検出される直流部電
圧Vdcが直流部設定電圧Vdcsetより大きい場合
は、電動機側インバータ33の回生電力P1revを減
少させ、直流部電圧Vdcが直流部設定電圧Vdcse
tになるように電動機側インバータ33を制御する(ス
テップ#92〜#96)。終了指令があると(ステップ
#97)、図4に示すメインのフローに戻って、運転を
終了する。
【0078】具体的には、直流部電圧Vdcと直流部設
定電圧Vdcsetとの偏差を計算して、PI制御又は
PID制御により、直流部電圧Vdcが直流部設定電圧
Vdcsetになるように、電動機側インバータ33の
出力周波数P1fを増減調節して、電動機側インバータ
33の回生電力P1revを増減調節するフィードバッ
ク制御を実行する。
【0079】つまり、直流部電圧Vdcが直流部設定電
圧Vdcsetに維持されるので、発電機駆動補機Sg
の消費電力の増減に応じて、P(電力)=V(一定電
圧)×I(電流)の特性に従って、補機側インバータ3
4が必要とする電流を出力するように発電手段Gからの
発電出力を制御することになるので、発電手段Gによ
り、発電機駆動補機Sgの消費電力に対して過不足なく
発電されて、発電機駆動補機Sgの消費電力が発電手段
Gのみにて賄われることになる。
【0080】即ち、第5実施形態には、請求項1、請求
項2の各発明が記載されている。
【0081】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) 上記の第1及び第2の各実施形態において、メ
インコントローラ14の制御構成として、発電能力に余
裕があるときには、発電手段Gの出力電力と発電機駆動
補機Sgの消費電力とを比較して、出力電力が発電機駆
動補機Sgの消費電力の大部分に相当する電力となるよ
うに発電手段Gを制御する構成に代えて、発電手段Gの
出力電力と発電機駆動補機Sgの消費電力とを比較し
て、出力電力が発電機駆動補機Sgの消費電力に等しく
なるように発電手段Gを制御する構成を採用しても良
い。
【0082】(ロ) 上記の各実施形態においては、メ
インコントローラ14を、発電機駆動補機Sgにおける
消費電力に応じて、発電手段Gの出力電力を調整するよ
うに構成する場合について例示したが、これに代えて、
メインコントローラ14を、発電手段Gの出力電力を設
定値に調整するように構成しても良い。この場合は、発
電機駆動補機Sgの消費電力に対して、発電手段Gの出
力電力が不足する場合は、その不足分が商用電源26か
ら発電機駆動補機Sgに供給されることになる。又、こ
の場合は、発電機駆動補機Sgの消費電力に対して発電
手段Gの出力電力が多くなる分を蓄電する蓄電部を設け
るのが好ましい。この場合、発電機駆動補機Sgの消費
電力に対して発電手段Gの出力電力が不足するときは、
その不足分を蓄電部から供給するように構成しても良
い。
【0083】(ハ) 上記の第5実施形態において、バ
ッテリ41を省略して、その代わりに、第1実施形態と
同様に、商用電源26を整流した直流電力を発電手段G
の直流出力部に入力する整流器32を設けて、ガスエン
ジン2の始動が終了するまでの間のみにおいて、商用電
源26を用い、それ以降は、商用電源26を用いずに、
発電手段Gのみにて給電するように構成しても良い。
【0084】(ニ) 発電手段Gの発電電力を調整した
り、誘導電動機30の力行運転での出力を調整したりす
るために、誘導電動機30の回転速度Mfに応じて電動
機側インバータ33の電動機側出力周波数P1fを調整
して誘導電動機30を制御するための制御方式として
は、周知の種々の方式を適用することが可能である。上
記の各実施形態のように、誘導電動機30の回転速度M
fを検出する電動機回転速度センサ38gを設けてベク
トル制御又はV/F制御を適用する他に、例えば、周知
のセンサレスベクトル制御を適用することができる。セ
ンサレスベクトル制御を適用すると、上記の各実施形態
の如き誘導電動機30の回転速度Mfを検出するための
電動機回転速度センサ38gを設けることなく、誘導電
動機30を制御することが可能となるので、コスト面で
有利となる。尚、ベクトル制御又はV/F制御を適用す
る場合において、エンジン回転速度センサ38eにて検
出されるガスエンジン2の回転速度、及び、ガスエンジ
ン2と誘導電動機30とのプーリー比から、誘導電動機
30の回転速度Mfを求めて、そのように求めた誘導電
動機30の回転速度Mfを用いるように構成することに
より、ベクトル制御又はV/F制御を適用する場合にお
いても、電動機速度センサ38gを省略することが可能
になる。
【0085】(ホ) 上記の各実施形態においては、誘
導電動機30をガスエンジン2のスタータに兼用するよ
うに構成する場合について例示したが、商用電源26に
て駆動される専用のスタータを設けても良い。
【0086】(ヘ) 発電手段Gから電力を供給する電
動式の補機の具体例としては、上記の各実施形態におい
て例示したものに限定されるものではなく、上記の各実
施形態において例示したものから一部を除いたり、ある
いは、四方弁6、三方弁11、開閉弁22及び比例弁2
3等のうちの一部又は全部を加えても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1ないし第5の各実施形態に係るヒートポン
プ装置の全体構成を示すブロック図
【図2】第1及び第2の各実施形態に係るヒートポンプ
装置の給電部を示すブロック図
【図3】第1ないし第5の各実施形態に係るヒートポン
プ装置の発電手段及び整流器の回路構成を示す図
【図4】第1ないし第5の各実施形態に係るヒートポン
プ装置の制御動作のフローチャートを示す図
【図5】第1実施形態に係るヒートポンプ装置の制御動
作のフローチャートを示す図
【図6】第1実施形態に係るヒートポンプ装置のランニ
ングコストメリットを説明する図
【図7】第2実施形態に係るヒートポンプ装置の制御動
作のフローチャートを示す図
【図8】第3及び第4の各実施形態に係るヒートポンプ
装置の給電部を示すブロック図
【図9】第3実施形態に係るヒートポンプ装置の制御動
作のフローチャートを示す図
【図10】第4実施形態に係るヒートポンプ装置の制御
動作のフローチャートを示す図
【図11】第5実施形態に係るヒートポンプ装置の給電
部を示すブロック図
【図12】第5実施形態に係るヒートポンプ装置の制御
動作のフローチャートを示す図
【符号の説明】
1 圧縮器 2 ガスエンジン 14 運転制御手段 26 外部交流電源 30 誘導電動機 32 整流器 33 電動機側インバータ 34 補機側インバータ G 発電手段 HP ヒートポンプ Sg 電動式の補機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荏開津 孝生 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 3L060 AA03 AA08 CC10 DD05 EE21 3L092 AA02 AA14 DA06 DA14 EA11 FA00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒートポンプにおける圧縮機がガスエン
    ジンにて駆動されるヒートポンプ装置であって、 前記ガスエンジンにて駆動される誘導電動機とその誘導
    電動機の発電のために励磁用交流電圧を出力する電動機
    側インバータとを備える発電手段と、 その発電手段にて発電される直流電力を交流電力に変換
    する補機側インバータとが設けられ、 運転を制御する運転制御手段が、前記電動機側インバー
    タが出力する励磁用交流電圧の周波数を前記誘導電動機
    を発電機能させることが可能な周波数に調節制御する状
    態で、前記ガスエンジンにて前記誘導電動機を前記圧縮
    機と同時に駆動し且つ前記発電手段にて発電された直流
    電力を前記補機側インバータにて交流電力に変換して前
    記ヒートポンプにおける電動式の補機に供給するように
    運転を制御するように構成されているヒートポンプ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記運転制御手段は、前記発電手段の直
    流出力電圧が設定電圧になるように前記発電手段を制御
    するように構成されている請求項1記載のヒートポンプ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記運転制御手段は、前記補機の消費電
    力に応じて前記発電手段の出力電力を調整するように前
    記発電手段を制御するように構成され、 外部交流電源からの交流電力を整流する整流器が、前記
    補機の消費電力のうち前記発電手段の出力電力を越える
    超過分を前記外部交流電源にて補うように、整流した直
    流電力を前記発電手段にて発電された直流電力に加える
    ように構成されている請求項1記載のヒートポンプ装
    置。
  4. 【請求項4】 前記運転制御手段は、前記補機の消費電
    力に応じた前記発電手段の出力電力の調整として、発電
    能力に余裕があるときには、前記発電手段の直流出力電
    圧を前記整流器にて整流された後の前記外部交流電源の
    直流入力電圧よりも高くし、且つ、発電能力に余裕が無
    いときには、前記発電手段の直流出力電圧が低下するこ
    とを許容する形態で、前記発電手段を制御するように構
    成されている請求項3記載のヒートポンプ装置。
  5. 【請求項5】 前記運転制御手段は、前記補機の消費電
    力に応じた前記発電手段の出力電力の調整として、発電
    能力に余裕があるときには、前記発電手段の出力電力と
    前記補機の消費電力とを比較して、出力電力が前記補機
    の消費電力の全て又は大部分に相当する電力となるよう
    にし、且つ、発電能力に余裕が無いときには、出力電力
    が前記補機の消費電力の全て又は大部分に相当する電力
    よりも低下することを許容する形態で、前記発電手段を
    制御するように構成されている請求項3記載のヒートポ
    ンプ装置。
  6. 【請求項6】 前記運転制御手段は、運転開始指令に基
    づいて、前記誘導電動機を前記外部交流電源にて力行運
    転させて前記ガスエンジンを始動させるように構成され
    ている請求項3〜5のいずれか1項に記載のヒートポン
    プ装置。
  7. 【請求項7】 前記運転制御手段は、運転開始指令に基
    づいて、先ず、前記補機に対して前記外部交流電源から
    電力を漸増させる状態で給電して前記補機の運転を開始
    し、続いて、前記誘導電動機を前記外部交流電源にて力
    行運転させて前記ガスエンジンを始動させるように構成
    されている請求項6記載のヒートポンプ装置。
  8. 【請求項8】 前記運転制御手段は、発電能力に余裕が
    無いときには、発電可能な能力に合わせて前記発電手段
    の発電出力を調整し、且つ、その調整により発電出力が
    零又はそれに近くなった状態において前記ガスエンジン
    の出力に余裕が無いときには、前記誘導電動機を前記外
    部交流電源にて力行運転させるように前記発電手段を制
    御するように構成されている請求項4〜7のいずれか1
    項に記載のヒートポンプ装置。
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