JP2003161356A - トロイダル無段変速機 - Google Patents

トロイダル無段変速機

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JP2003161356A
JP2003161356A JP2001359890A JP2001359890A JP2003161356A JP 2003161356 A JP2003161356 A JP 2003161356A JP 2001359890 A JP2001359890 A JP 2001359890A JP 2001359890 A JP2001359890 A JP 2001359890A JP 2003161356 A JP2003161356 A JP 2003161356A
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JP
Japan
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drive shaft
shaft
input
rotation
input shaft
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Application number
JP2001359890A
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English (en)
Inventor
Norikazu Kawai
則和 河合
Kazuo Oyama
和男 大山
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H15/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members
    • F16H15/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members without members having orbital motion
    • F16H15/04Gearings providing a continuous range of gear ratios
    • F16H15/06Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B
    • F16H15/32Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line
    • F16H15/36Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface
    • F16H15/38Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface with two members B having hollow toroid surfaces opposite to each other, the member or members A being adjustably mounted between the surfaces

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動シャフトおよび入力シャフト間での軸方
向相対移動を許容し且つ軸芯ずれも許容し、偏荷重を発
生させることなくスムーズな回転伝達を行う。 【解決手段】 トロイダル無段変速機が、エンジンによ
り回転駆動される駆動シャフト10と、駆動シャフトと
同軸上に隣り合って配設された入力シャフト20と、入
力シャフトと一体回転する入力ディスク110,210
と、入力ディスクと同一軸上で相対回転自在に且つ対向
して配設された出力ディスク120,220と、入力デ
ィスクおよび出力ディスクの間に揺動自在に挟持された
トラニオンアセンブリ150,160,250,260
と、入力ディスクおよび出力ディスクをトラニオンアセ
ンブリを挟持する方向に押圧させる押圧シリンダ215
と、駆動シャフトおよび入力シャフトをオルダム継手に
より連結するカップリング機構CPとを有して構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対向配設される入
出力ディスクの間にトラニオンアセンブリを挟持して構
成されるトロイダル無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】トロイダル無段変速機は、例えば、特開
2000−257685号公報に開示されているように
既に一般的に知られている。トロイダル無段変速機は、
エンジン等により回転駆動される入力ディスクと、この
入力ディスクと対向して相対回転自在に配設された出力
ディスクと、これら入出力ディスクの間に挟持されて揺
動するトラニオンアセンブリと、入力ディスクおよび出
力ディスクをトラニオンアセンブリを挟持する方向に押
圧させる押圧機構(ローディング機構)とを有して構成
され、トラニオンアセンブリを揺動させて入出力ディス
ク間の減速比を無段階に制御できるように構成される。
このとき、押圧機構は、例えば油圧力により入力ディス
クを出力ディスクの方に押圧させるように構成され、こ
の押圧力は入力トルク等に応じて設定される。これによ
り、入力トルクに応じて入出力ディスク間でのトラニオ
ンアセンブリの挟持力を適性に設定し、入出力ディスク
とトラニオンアセンブリとのスリップを防止して高効率
で動力伝達が行われる。
【0003】このように押圧機構によりトラニオンアセ
ンブリを挟持した入出力ディスクを軸方向に押圧させる
ように構成されているため、入出力ディスクは押圧力に
応じて弾性変形して軸方向に移動される。このような軸
方向の移動を許容するため、エンジンにより駆動される
駆動シャフトと、入力ディスクが取り付けられる入力シ
ャフトとを別体に構成し、駆動シャフトに対する入力シ
ャフトの軸方向移動を許容しつつ回転伝達を行わせる回
転連結機構を設けている。このような回転連結構造とし
ては、例えば、上記公報に開示されているように、駆動
シャフトおよび入力シャフトにそれぞれ互いに対向する
円盤状部を設け、これら円盤状部の外周に互いに軸方向
に突出する複数の歯を設けて第1および第2の噛み合わ
せ部を構成し、これら第1および第2の噛み合わせ部の
歯を噛合させる構成がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に駆動シャフトと入力シャフトとを別体に構成して両シ
ャフトに軸芯ずれが発生したり、偏荷重が作用したりす
ると、噛み合わせ部の歯面に偏荷重を与え、両シャフト
間での軸方向の相対移動を妨げたり、歯面を損傷させた
りするという問題がある。このような軸芯ずれや、偏荷
重の問題を抑えるために部品精度を高めることが考えら
れるが、製造コストが高くなるという問題がある。ま
た、シャフトを回転自在に支持するベアリングの配設ス
パンを大きくすることによっても軸芯ずれを抑えるとと
もに偏荷重を抑制できるが、装置の軸方向寸法が大きく
なり、変速機が大型化するという問題がある。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
駆動シャフトおよび入力シャフト間での軸方向相対移動
を許容するとともに軸芯ずれも許容しつつ、偏荷重を発
生させることなくスムーズな相対移動と回転伝達を行う
ことができるようにしたトロイダル無段変速機を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明に係るトロイダル無段変速機は、駆動源によ
り回転駆動される駆動シャフトと、この駆動シャフトと
同軸上に隣り合って配設された入力シャフトと、入力シ
ャフトと一体回転する入力ディスクと、入力ディスクと
同一軸上で相対回転自在に且つ対向して配設された出力
ディスクと、入力ディスクおよび出力ディスクの間に揺
動自在に挟持されたトラニオンアセンブリと、入力ディ
スクおよび出力ディスクをトラニオンアセンブリを挟持
する方向に押圧させる押圧機構(例えば、実施形態にお
ける押圧シリンダ215からなる機構)と、駆動シャフ
トおよび入力シャフトをオルダム継手により連結する回
転連結機構(例えば、実施形態におけるカップリング機
構CP)とを有して構成される。
【0007】このように回転連結機構をオルダム継手を
用いて構成しているので、駆動シャフトと入力シャフト
との軸方向相対移動および軸芯ずれを許容しつつ両シャ
フト間でのスムーズな回転伝達を行わせることができ、
且つ、継手部に偏荷重が作用することも防止できる。
【0008】さらに、ハウジングに対して駆動シャフト
を回転自在に支持させるベアリング(例えば、実施形態
における自動調芯ボールベアリング28)を設け、駆動
シャフトの中心部に入力シャフトの側に開口して内周側
凹部を形成するとともに、入力シャフトにおける駆動シ
ャフト側の先端部が内周側凹部内に挿入されるように形
成し、この先端部と内周側凹部との間に配設されて駆動
シャフトに対して入力シャフトの先端部を支持する支持
部材(例えば、実施形態におけるローラーベアリング2
6)を設け、ベアリングと支持部材とが軸方向の略同一
位置に径方向に重なって配設するのが好ましい。
【0009】このように構成すれば、上記のようにオル
ダム継手を用いて駆動シャフトと入力シャフトとを連結
しているため連結部に偏荷重が作用することがない。こ
のとき、入力シャフトに作用する荷重を駆動シャフトの
内周側凹部内に挿入された入力シャフトの先端部におい
て支持部材により受け止めるのであるが、支持部材はベ
アリングと軸方向同一位置において径方向に重なって配
設されており、入力シャフトの先端部の荷重を駆動シャ
フトからベアリングを介してハウジングにより受け止め
ることができ、駆動シャフトを回転自在に支持するベア
リングに偏荷重が作用することがない。このため、ベア
リングによる駆動シャフトの回転支持が安定する。
【0010】上記の場合に、上記回転連結機構を構成す
るオルダム継手を、駆動シャフトの端面に、回転軸を中
心として180度離れるとともに軸方向に突出し、径方
向に延びる矩形状に形成された一対の第1連結突起と、
入力シャフトにおける駆動シャフトの端面と対向する端
面に、回転軸を中心として180度離れるとともに軸方
向に突出し、径方向に延びる矩形状に形成された一対の
第2連結突起と、駆動シャフトの端面および入力シャフ
トの端面の間に配設され、第1連結突起を径方向に摺動
自在で周方向に拘束して受容する一対の第1連結孔およ
び第2連結突起を径方向に摺動自在で周方向に拘束して
受容する一対の第2連結孔が形成された連結部材(例え
ば、実施形態における連結プレート15)とから構成
し、第1連結孔と第2連結孔とを回転軸を中心として9
0度離れた位置に形成するのが好ましい。
【0011】このような構成のオルダム継手を用いるこ
とにより、第1連結突起が第1連結孔と嵌合して許容さ
れる径方向の摺動と第2連結突起が第2連結孔と嵌合し
て許容される径方向の摺動とが90度の回転角度だけ離
れているため、どのような方向の軸芯ずれもこれら二つ
の径方向の摺動により吸収でき、両シャフト間でのスム
ーズな回転伝達が行われる。また、第1および第2連結
突起と第1および第2連結孔を径方向外側に設けること
により、大きなトルクを伝達するときにも第1および第
2連結突起と第1および第2連結孔との接触面圧は小さ
く抑えることができ、大きなトルクを支障なく且つスム
ーズに伝達可能である。
【0012】上記トロイダル無段変速機に、駆動シャフ
トの回転をカウンターシャフトに伝達する巻き掛け動力
伝達機構(例えば、実施形態におけるベルト機構BM)
と、出力ディスクの回転とカウンターシャフトの回転と
を集合させて出力側に伝達する動力伝達機構とを備えて
も良く(すなわち、実施形態に示すようにトルクスプリ
ットタイプのトロイダル無段変速機としても良く)、こ
の場合に、ハウジングに対して駆動シャフトを回転自在
に支持させるベアリング(例えば、実施形態における自
動調芯ボールベアリング28)を、駆動シャフトの外周
に設けられた巻き掛け動力伝達機構を構成する駆動回転
部材(例えば、実施形態における駆動スプロケット6
1)と軸方向の略同一位置に径方向に重なって配設する
のが好ましい。これにより、巻き掛け動力伝達機構によ
る動力伝達に際して駆動シャフトに作用する径方向加重
をベアリングに直接作用させることができ、ベアリング
に偏荷重が作用することがなくなり、ベアリングによる
駆動シャフトの回転支持が安定する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。本発明に係るトルク
スプリットタイプのトロイダル無段変速機の動力伝達経
路構成を図1に示しており、この無段変速機は、マスダ
ンパーMDを介して駆動源としてのエンジン(図示せ
ず)の出力シャフトに繋がる駆動シャフト10を備え、
駆動シャフト10に伝達されるエンジンの回転駆動力を
変速して出力側(例えば、駆動輪)に伝達する。駆動シ
ャフト10は、カップリング機構(回転連結機構)CP
を介してトロイダル無段変速機構CVTと繋がり、且つ
ベルト機構BMを介して動力伝達機構TMと繋がる。ま
た、トロイダル無段変速機構CVTの出力ギヤが動力伝
達機構TMと繋がり、トロイダル無段変速機構CVTの
出力回転駆動力およびベルト機構BMにより伝達された
回転駆動力が動力伝達機構TMにより集合されて終減速
機FDに伝達され、終減速機FDから左右の駆動輪(図
示せず)に伝達されるように構成されている。
【0014】まず、トロイダル無段変速機構CVTにつ
いて説明する。この無段変速機構CVTは、図2に詳細
に示すように、カップリング機構CPを介して駆動シャ
フト10に繋がる変速機入力シャフト20を有し、この
変速機入力シャフト20の上に並列に配設された第1お
よび第2トロイダル変速ユニット100,200を備え
る。なお、第1および第2トロイダル変速ユニット10
0,200は同一構成であるので、対応する構成部材に
ついては下二桁が同一となる番号を付して示している。
【0015】第1トロイダル変速ユニット100は、断
面が半円状となる半ドーナッツ状の内面110aを有し
た第1入力ディスク110と、この内面110aに対し
て軸方向に対向するとともに断面が半円状となる半ドー
ナッツ状の内面120aを有した第1出力ディスク12
0と、第1入力および第1出力ディスク110,120
の内面110a,120aに囲まれた第1キャビティ1
30内に配設され、これら内面110a,120aと当
接した状態で挟持された一対の第1および第2トラニオ
ンアセンブリ150,160とから構成される。なお、
これらトラニオンアセンブリ150,160は両ディス
ク110,120の回転軸を挟んで対向する位置、すな
わち、回転軸を挟んで対称となる位置に配設されてい
る。
【0016】第1入力ディスク110および第1出力デ
ィスク120は変速機入力シャフト20の上にこれと同
軸に互いに対向して配設されており、第1入力ディスク
110は変速機入力シャフト20にスプライン結合され
てこれと一体回転する。一方、第1出力ディスク120
は変速機入力シャフト20上に相対回転自在に配設さ
れ、第1出力ディスク120の外周には第1出力ディス
クギヤ121が形成されている。
【0017】第2トロイダル変速ユニット200は、第
1トロイダル変速ユニット100に対して軸方向左右対
称となって構成されており、半ドーナッツ状の内面21
0aを有した第2入力ディスク210と、この内面21
0aに対して軸方向に対向するとともに半ドーナッツ状
の内面220aを有した第2出力ディスク220と、こ
れら内面210a,220aに囲まれた第2キャビティ
230内に挟持された一対の第3および第4トラニオン
アセンブリ250,260とから構成される。両ディス
ク210,220は入力シャフト1の上にこれと同軸に
互いに対向して配設されており、第2入力ディスク21
0は変速機入力シャフト20に結合されてこれと一体回
転する。一方、第2出力ディスク220は変速機入力シ
ャフト20上に相対回転自在に配設され、且つ第1出力
ディスク120と連結されて一体回転する。なお、第2
出力ディスク220の外周に第1出力ディスクギヤ12
1と同一歯数の第2出力ディスクギヤ221がやま歯ギ
ヤから構成されている。
【0018】変速機入力シャフト20の入力側と反対側
端部(図2の左側端部)に押圧シリンダ215が取り付
けられており、この押圧シリンダ215内に第2入力デ
ィスク210が軸方向に摺動自在に嵌入されている。す
なわち、第2入力ディスク210の左端部が押圧ピスト
ンとして機能し、変速機入力シャフト20内の油通路孔
を介して押圧シリンダ215内にローディング用油圧を
作用させて第2入力ディスク210を右方(第2出力デ
ィスク220の方)に押圧する。ここで、図2に詳しく
示すように、変速機入力シャフト20の右側に円盤状の
フランジ部21が形成されており、第1入力ディスク1
10がフランジ部21により受け止められて右方への移
動が規制されている。一方、第2入力ディスク210と
第1および第2出力ディスク120,220とはそれぞ
れ変速機入力シャフト20の上に軸方向に移動可能に取
り付けられている。このため、上記のように押圧シリン
ダ215内のローディング用油圧を受けて第2入力ディ
スク210が右方向に押圧されると、この押圧力に対応
する軸方向の力で、第1入出力ディスク110,120
の間に第1および第2トラニオンアセンブリ150,1
60を挟持し、第2入出力ディスク210,220の間
に第3および第4トラニオンアセンブリ250,260
を挟持する。
【0019】このような構成のトロイダル無段変速機構
CVTにおける変速作動は、第1〜第4トラニオンアセ
ンブリ150,160,250,260をそれぞれの傾
転揺動軸O(図2の紙面に垂直に延びる軸)を中心とし
て傾転揺動させて行われる。その構造を、図1の矢印II
I-IIIに沿った断面図である図3を参照して、第1トロ
イダル変速ユニット100の場合を例にして説明する。
なお、第2トロイダル変速ユニット200については、
基本的に同一構成であるのでその説明は省略する。
【0020】第1トロイダル変速ユニット100を構成
する第1および第2トラニオンアセンブリ150,16
0は変速機入力シャフト20の回転中心軸(第1入力お
よび第1出力ディスク110,120の回転中心軸でも
ある)を挟んで対称となる位置に配設されている。第1
および第2トラニオンアセンブリ150,160は第1
および第2張力部材30,40に支持されたトラニオン
部材151,161を有し、この第1および第2張力部
材30,40は球面軸受け35,45により揺動自在に
支持されており、トラニオン部材151,161はとも
に、図3において左右方向(y方向)に揺動移動可能と
なっている。トラニオン部材151,161は、左右ト
ラニオンシャフト部151a,151bおよび161
a,161bにおいて、それぞれベアリング152a,
152bおよび162a,162bを介して両張力部材
30,40により支持され、第1および第2張力部材3
0,40に対して傾転揺動軸Oを中心として傾転揺動可
能となっている。
【0021】トラニオン部材151,161には、その
傾転揺動軸Oと直行する軸を有したシャフト部材15
4,164が取り付けられ、このシャフト部材154,
164には回転自在にパワーローラ153,163が取
り付けられている。なお、パワーローラ153,163
はトラニオン部材151,161によりベアリングを介
して回転自在に支持されており、これによりパワーロー
ラ153,163は入力および出力ディスク110,1
20の内面110a,120aに押圧されて当接挟持さ
れた状態で保持される。
【0022】ここでシャフト部材154,164はパワ
ーローラ153,163の回転中心から偏心した偏心シ
ャフト部154a,164aを一体に有しており、この
偏心シャフト部154a,164aがトラニオン部材1
51,161に回転自在に支持されている。これによ
り、トラニオン部材151,161の自動調芯が可能と
なっており、パワーローラ153,163と入出力ディ
スク110,120との接触点における両者の回転速度
方向は常に一致するように自動調心される。
【0023】一方、トラニオン部材151,161をy
方向に移動させると、パワーローラ153,163と入
出力ディスク110,120との接触点における両者の
回転速度方向に差が生じ、この回転速度方向を一致させ
る方向の力が傾転揺動方向に発生し、トラニオン部材1
51,161が傾転揺動軸Oを中心として傾転揺動され
る。その結果、パワーローラ153,163は入力およ
び出力ディスク110,120の間に挟持されたまま内
面110a,120aに沿って傾転揺動、すなわち、図
1の面内において傾転揺動軸Oを中心として傾転揺動さ
せることができる。このようにトラニオン部材151,
161をy方向に押圧させる力を付与するために、油圧
アクチュエータ145,146が設けられている。
【0024】ここで、油圧アクチュエータ145,14
6によりトラニオン部材151,161をy方向に押圧
させてパワーローラ153,163を入力および出力デ
ィスク110,120の間に挟持されたまま内面110
a,120aに沿って傾転揺動させると、パワーローラ
153,163と入力ディスク110との接触点の位置
および出力ディスク120との接触点の位置が変動す
る。この結果、変速機入力シャフト20が回転駆動され
て入力ディスク110が回転駆動されたときにパワーロ
ーラ153,163を介して回転される出力ディスク1
20の回転速度がパワーローラ153,163の傾転揺
動に応じて無段階に変化する。
【0025】この作動は第2トロイダル変速ユニット2
00についても同様であり、このことから分かるよう
に、トロイダル無段変速機構CVTにおいて、第1〜第
4トラニオンアセンブリ150,160,250,26
0の傾転揺動制御により無段変速制御が行われる。この
ようにして、変速機入力シャフト20の回転が無段変速
されて出力ディスク120,220に伝達されるのであ
るが、この出力ディスク120,220の外周に形成さ
れた第1および第2出力ディスクギヤ121,221は
動力伝達機構TMを構成する第1ギヤ71に噛合し、変
速された回転駆動力が動力伝達機構TMに伝達される。
【0026】動力伝達機構TMは、図1から良く分かる
ように、変速機入力シャフト20と平行に配設された第
1〜第7カウンターシャフトCS1〜CS7と、これら
カウンターシャフト上に配設された第1〜第9ギヤ71
〜79と、IVTクラッチ65と、トルクスプリットク
ラッチ66と、ダイレクトクラッチ87と、変速プラネ
タリギヤ機構80とから構成される。第1カウンターシ
ャフトCS1には第1および第2ギヤ71,72が固設
されており、第1ギヤ71は第1および第2出力ギヤ1
21,221と噛合する(図2参照)。第2カウンター
シャフトCS2には第8ギヤ(終減速駆動ギヤ)78が
固設されるとともにダイレクトクラッチ87の一端側部
材と繋がっている。なお、ダイレクトクラッチ87の一
端側部材には変速プラネタリギヤ機構80を構成するリ
ングギヤ84が設けられている。
【0027】第3カウンターシャフトCS3は第2カウ
ンターシャフトCS2の上に相対回転自在に配設されて
いる。第3カウンターシャフトCS3には第2ギヤ72
と噛合する第3ギヤ73と変速プラネタリギヤ機構80
を構成するサンギヤ81が固設されており、ダイレクト
クラッチ87の他端側部材と繋がっている。ダイレクト
クラッチ87は一端側部材と他端側部材とを係脱自在に
連結するものであり、ダイレクトクラッチ87により第
2および第3カウンターシャフトCS2,CS3の係脱
が制御される。
【0028】第4カウンターシャフトCS4は第3カウ
ンターシャフトCS3の上に相対回転自在に配設されて
いる。第4カウンターシャフトCS4には第4ギヤ74
および第6ギヤ76が固設されるとともに変速プラネタ
リギヤ機構80を構成するキャリア82が取り付けられ
ている。このキャリア82にはピニオンギヤ83が回転
自在に保持され、ピニオンギヤ83はサンギヤ81およ
びリングギヤ84と図示のように噛合する。すなわち、
変速プラネタリギヤ機構80はシングルピニオンタイプ
のプラネタリギヤから構成される。
【0029】第5カウンターシャフトCS5には第6ギ
ヤ76と噛合する第7ギヤ77が固設されており、この
第5カウンターシャフトCS5の上に第6および第7カ
ウンターシャフトCCS6,CS7が並列に且つそれぞ
れ回転自在に配設されている。第6カウンターシャフト
CS6には第4ギヤ74と噛合する第5ギヤ75が固設
されている。第7カウンターシャフトCS7にはベルト
機構BMを構成する従動スプロケット63が固設されて
いる。さらに、IVTクラッチ65およびトルクスプリ
ットクラッチ66が設けられており、IVTクラッチ6
5により第6および第7カウンターシャフトCS6,C
S7の係脱制御が行われ、トルクスプリットクラッチ6
6により第5および第7カウンターシャフトCS5,C
S7の係脱制御が行われる。
【0030】第2カウンターシャフトCS2に固設され
た第8ギヤ78は、終減速機構FDを構成する第9ギヤ
(終減速従動ギヤ)79と噛合している。第9ギヤ79
の回転はデフ機構5により左右アクスルシャフト6a,
6bを介して左右の駆動輪(図示せず)に伝達される。
【0031】一方、駆動シャフト10の端部にフランジ
部11が設けられるとともにその外周に駆動スプロケッ
ト61が形成されており、駆動スプロケット61と従動
スプロケット63とにチェーン(もしくは歯付きベル
ト)62が掛け渡されてベルト機構BMが構成されてい
る。このため、駆動シャフト10の回転はベルト機構B
Mを介して第7カウンターシャフトCS7に伝達され
る。
【0032】以上の構成のトロイダル無段変速機の変速
作動を図4の速度線図を参照して説明する。なお、この
速度線図において、S,C,Rで示す縦の線がそれぞれ
サンギヤ81、キャリア82、リングギヤ84の回転速
度を示し、点S0,C0,R0が速度が零の位置を示
す。上記構造から分かるように、駆動輪への出力は第8
ギヤ78から伝達され、この第8ギヤ78は第2カウン
ターシャフトCS2を介してリングギヤ84に繋がって
おり、リングギヤ84の回転が出力回転速度に対応す
る。なお、運転席に設けられたシフトレバーをNもしく
はPレンジ位置に設定したときには、IVTクラッチ6
5、トルクスプリットクラッチ66およびダイレクトク
ラッチ87が全てオフにされ、車輪側への動力伝達が強
制的に遮断される。
【0033】次に、停車状態からシフトレバーをDレン
ジ位置に設定したときにはまずIVTクラッチ65が係
合され、エンジン回転がベルト機構BM、IVTクラッ
チ65、第6カウンターシャフトCS6、第5ギヤ7
5、第4ギヤ74、第4カウンターシャフトCS4の順
に介してキャリア82が回転駆動される。同時に、エン
ジン回転はトロイダル変速機構CVTにより変速された
後、第1ギヤ71、第2ギヤ72、第3ギヤ73、第3
カウンターシャフトCS3をこの順に介してサンギヤ8
1も回転駆動される。このときにおけるキャリア82の
回転はベルト機構BMの減速比は決まっているためエン
ジン回転に対応した点C2の回転となるが、このときに
サンギヤ81の回転が点S1の回転となるようにトロイ
ダル無段変速機構CVTの変速比を設定すると、リング
ギヤ84の回転は点R0で示す回転、すなわち、静止状
態となる。
【0034】この状態から、トロイダル無段変速機構C
VTの変速比を変化させてサンギヤの回転を点S2まで
減少させると、キャリア82の回転は点C1のままでリ
ングギヤ84の回転(出力回転)が点R1まで上昇する
変速制御となる。
【0035】この状態まで変速されると、IVTクラッ
チ65は解放され、ダイレクトクラッチ87が係合され
る(モード切替1)。この結果、ベルト機構BMを介し
た動力伝達は行われなくなり、且つサンギヤ81とリン
グギヤ84とが直結されて変速プラネタリギヤ機構80
が全体として一体回転する。すなわち、サンギヤ81,
キャリア82およびリングギヤ84が一体となって回転
される状態となり、トロイダル無段変速機構CVTの変
速比を変化させてサンギヤS1の回転を上昇させるとキ
ャリア82およびリングギヤ84の回転も一緒に上昇す
る。このようにしてトロイダル無段変速機構CVTの可
能範囲限界まで変速を行ってサンギヤ81の回転を点S
3まで上昇させると、キャリア82およびリングギヤ8
4の回転も点C2および点R2まで上昇する。
【0036】次に、ダイレクトクラッチ87を解放して
トルクスプリットクラッチ66を係合させる。これによ
り、エンジン回転がベルト機構BMを通り、第5カウン
ターシャフトCS5、第7ギヤ77、第6ギヤ76、第
4カウンターシャフトCS4をこの順に介してキャリア
82に伝達される状態となる。この状態でキャリア82
の回転が点C2の回転となるように各ギヤ比等が設定さ
れており、この状態からトロイダル無段変速機構CVT
の変速比を変化させてサンギヤS1の回転を点S4まで
減少させるとリングギヤ84の回転は点R3まで上昇す
る。
【0037】以上のようにして、出力側に繋がるリング
ギヤ84の回転を点R0で示す例の状態から、点R1、
点R2から点R3まで無段階に変速させることができ
る。なお、IVTクラッチ65を係合して、キャリア8
2の回転が点C1となり、サンギヤ81の回転が点S1
の回転となるようにトロイダル無段変速機構CVTの変
速比を設定して、リングギヤ84を静止させた状態か
ら、サンギヤの回転を点S3まで上昇させると、リング
ギヤ84の回転は上記とは逆方向に点R4まで上昇する
が、これによりリバース方向への無段変速制御が行われ
る。
【0038】以上のように構成されたトロイダル無段変
速機において、駆動シャフト10の回転を変速機入力シ
ャフト20に伝達するカップリング機構CPについて、
図5を参照して説明する。このカップリング機構CP
は、駆動シャフト10のフランジ部11と、変速機入力
シャフト20のフランジ部21と、両フランジ部11,
21の間に配設された連結プレート15とから構成さ
れ、オルダム継手機構を構成している。
【0039】駆動シャフト10を図6および図7に詳し
く示しており、マスダンパーMDとの連結用スプライン
10aが右端に形成されるとともに円盤状のフランジ部
11が左端に形成されており、フランジ部11の外周に
ベルト機構BMを構成する駆動スプロケット61が形成
されている。フランジ部11の左側端面11aには、そ
の回転中心に対して180度離れた位置に軸方向左側に
突出して径方向に延びる矩形状の一対の第1連結突起1
3が形成されており、連結板15を保持するためのネジ
孔13bが第1連結突起13に形成されている。これら
第1連結突起13の径方向に延びる側面13aは互いに
平行で所定の幅を有する。また、フランジ部11の左側
端面11aにおける第1連結突起13の間には僅かに左
側に突出した円弧状の支持面12が形成されている。
【0040】フランジ部11の右側には駆動スプロケッ
ト61の内周側に位置するリング状の外周側凹部10b
が右側に開放して形成されており、駆動シャフト10を
変速機ハウジングHSGに対して回転自在に支持させる
自動調芯ボールベアリング28がシャフト外周面10c
上に嵌入されてこの外周側凹部10b内に位置して取り
付けられる。さらに、この外周側凹部10bの内周側に
左端面に開放する円筒状の内周側凹部10dが形成され
ており、この内周側凹部10d内に入力軸20の先端部
25が挿入されてローラーベアリング26により回転自
在に支持される。このとき、ローラーベアリング26は
内周側凹部10dの内周面10eと摺接して回転する。
【0041】変速機入力シャフト20の右端部を図8お
よび図9に示しており、円盤状フランジ部21が一体に
形成されるとともに、このフランジ部21の右側端面2
1aに、その回転中心に対して180度離れた位置に軸
方向右側に突出して径方向に延びる矩形状の一対の第2
連結突起22が形成されている。これら第2連結突22
の径方向に延びる側面22aは互いに平行で所定の幅を
有している。
【0042】連結プレート15は、図10に示すよう
に、菱形の板状に形成されており、中心部に入力シャフ
ト20の先端部25を挿通させる円孔15aが形成され
ている。さらに、その回転中心に対して180度離れた
位置に第1連結突起13を嵌入させて受容保持する矩形
状の一対の第1連結孔16が形成され、これら第1連結
孔16に対して直交する回転位置関係を有するとともに
回転中心に対して180度離れた位置に第2連結突起2
2を嵌入させて受容保持する矩形状の一対の第2連結孔
17が形成されている。
【0043】なお、第1連結孔16の径方向に延びる左
右側面16aは互いに平行で第1連結突起13の左右側
面13aの幅より僅かに大きく設定され、径方向の幅は
第1連結突起13の径方向の寸法より大きくされてお
り、第1連結孔16に第1連結突起13を嵌入させる
と、周方向の相対移動(相対回転)が拘束されるが、径
方向の相対移動(左右側面13aと16aとが摺接する
移動)は許容される。同様に、第2連結孔17の径方向
に延びる左右側面17aは互いに平行で第2連結突起2
2の左右側面22aの幅より僅かに大きく設定され、径
方向の幅は第2連結突起22の径方向の寸法より大きく
されており、第2連結孔17に第2連結突起22を嵌入
させると、周方向の相対移動(相対回転)が拘束される
が、径方向の相対移動(左右側面22aと17aとが摺
接する移動)は許容される。
【0044】連結プレート15は、図5に示すように、
駆動シャフト10のフランジ部11に設けられた支持面
12に当接するとともに第1連結孔16に第1連結突起
13を嵌入させた状態で、ボルト18をネジ孔13aに
螺合させるとともにワッシャ19により保持して取り付
けられる。これにより、連結プレート15は駆動シャフ
ト10の左側面に取り付けられた状態となるが、このと
き、支持面12とワッシャ19との間に緩やかに保持さ
れ、駆動シャフト10に対して軸直角方向に移動可能と
なっている。但し、上述したように、第1連結孔16に
第1連結突起13を嵌入させた状態では、駆動シャフト
16に対して連結プレート15は径方向にのみ相対移動
可能で、回転方向の移動は拘束される。
【0045】このように連結プレート15が取り付けら
れた駆動シャフト10は、外周側凹部10bに配設され
たボールベアリング28を介して変速機ハウジングHS
Gにより回転自在に支持されて取り付けられる。また、
変速機入力シャフト20の先端部25が内周側凹部10
d内に挿入されるとともにローラーベアリング26によ
り回転自在に支持される。ここで、変速機入力シャフト
20に作用する荷重を駆動シャフト10の内周側凹部1
0d内に挿入された入力シャフト20の先端部25にお
いてローラーベアリング26により受け止めるのである
が、ローラーベアリング26はボールベアリング28と
軸方向同一位置において径方向に重なって配設されてお
り、入力シャフト20の先端部25の荷重を駆動シャフ
ト10からボールベアリング28を介してハウジングH
SGにより受け止めることができ、駆動シャフト10を
回転自在に支持するボールベアリング28に偏荷重が作
用することがない。このため、ボールベアリング28に
よる駆動シャフト10の回転支持が安定する。
【0046】なお、このとき、第2連結突起22が第2
連結孔17に嵌入され、変速機入力シャフト20に対し
て連結プレート15は径方向にのみ相対移動可能で、回
転方向の移動は拘束される。
【0047】ここで、第1連結突起13と第1連結孔1
6との嵌合により連結プレート15が駆動シャフト10
に対して移動可能となる径方向と、第2連結突起22と
第2連結孔17との嵌合により連結プレート15が変速
機入力軸20に対して移動可能となる径方向とが90度
相違し、いわゆるオルダム継手機構が構成されている。
このため、駆動シャフト10と変速機入力シャフト20
とに軸芯ずれがある場合でも、上記のような90度相違
する二つの径方向相対移動によりこの軸芯ずれを吸収し
つつ、駆動シャフト10と変速機入力シャフト20との
スムーズな軸方向の相対移動と回転伝達が行われる。
【0048】さらに、図5から良く分かるように、駆動
スプロケット61とボールベアリング28とが軸方向ほ
ぼ同一位置で径方向に重なって配設されている。このた
め、ベルト機構BMを介した動力伝達時に駆動スプロケ
ット61に作用する力をボールベアリング28により直
接受け止めるとともにボールベアリング28に対する偏
荷重が小さくなり、駆動シャフト10を安定して回転自
在に支持可能である。さらに、駆動シャフト10の内周
側凹部10d内において変速機入力シャフト20の先端
部25を回転自在に支持するローラーベアリング26
が、ボールベアリング28に対して軸方向ほぼ同一位置
で径方向に重なって配設されている。このため、ローラ
ーベアリング26に偏荷重が作用することなく変速機入
力シャフト20の先端部25を安定して回転自在に支持
可能である。また、ローラーベアリングは主に支持の役
目を果たすので、ブッシュのような支持部材であっても
良い。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
駆動源により回転駆動される駆動シャフトと、入力ディ
スク、出力ディスク、トラニオンアセンブリおよび押圧
機構が設けられる入力シャフトとをオルダム継手を用い
て構成した回転連結機構により連結するように構成して
いるので、駆動シャフトと入力シャフトとの軸方向相対
移動および軸芯ずれを許容しつつ両シャフト間でのスム
ーズな軸方向の相対移動と回転伝達を行わせることがで
き、且つ、継手部に偏荷重が作用することも防止できる
ため、入力ディスクの軸方向移動がスムーズとなる。
【0050】この場合に、上記回転連結機構を構成する
オルダム継手を、駆動シャフトの端面に、回転軸を中心
として180度離れるとともに軸方向に突出し、径方向
に延びる矩形状に形成された一対の第1連結突起と、入
力シャフトにおける駆動シャフトの端面と対向する端面
に、回転軸を中心として180度離れるとともに軸方向
に突出し、径方向に延びる矩形状に形成された一対の第
2連結突起と、駆動シャフトの端面および入力シャフト
の端面の間に配設され、第1連結突起を径方向に摺動自
在で周方向に拘束して受容する一対の第1連結孔および
第2連結突起を径方向に摺動自在で周方向に拘束して受
容する一対の第2連結孔が形成された連結部材とから構
成し、第1連結孔と第2連結孔とを回転軸を中心として
90度離れた位置に形成するのが好ましい。このような
構成のオルダム継手を用いることにより、第1連結突起
が第1連結孔と嵌合して許容される径方向の摺動と第2
連結突起が第2連結孔と嵌合して許容される径方向の摺
動とが90度の回転角度だけ離れているため、どのよう
な方向の軸芯ずれもこれら二つの径方向の摺動により吸
収でき、両シャフト間でのスムーズな回転伝達が行われ
る。また、第1および第2連結突起と第1および第2連
結孔を径方向外側に設けることにより、大きなトルクを
伝達するときにも第1および第2連結突起と第1および
第2連結孔との接触面圧は小さく抑えることができ、大
きなトルクを支障なく且つスムーズに軸方向に回転移動
させ、スムーズな動力伝達が可能である。
【0051】なお、ハウジングに対して駆動シャフトを
回転自在に支持させるベアリングを設け、駆動シャフト
の中心部に入力シャフトの側に開口して内周側凹部を形
成するとともに、入力シャフトにおける駆動シャフト側
の先端部が内周側凹部内に挿入されるように形成し、こ
の先端部と内周側凹部との間に配設されて駆動シャフト
に対して入力シャフトの先端部を支持する支持部材を設
け、ベアリングと支持部材とを軸方向の略同一位置に径
方向に重なって配設するのが好ましい。これにより、入
力シャフトに作用する荷重を駆動シャフトの内周側凹部
内に挿入された入力シャフトの先端部において支持部材
により受け止めるときに、支持部材はベアリングと軸方
向同一位置において径方向に重なって配設されており、
入力シャフトの先端部の荷重を駆動シャフトからベアリ
ングを介してハウジングにより受け止めることができ、
駆動シャフトを回転自在に支持するベアリングに偏荷重
が作用することがない。このため、ベアリングによる駆
動シャフトの回転支持が安定する。
【0052】上記トロイダル無段変速機に、駆動シャフ
トの回転をカウンターシャフトに伝達する巻き掛け動力
伝達機構と、出力ディスクの回転とカウンターシャフト
の回転とを集合させて出力側に伝達する動力伝達機構と
を備えても良く(すなわち、実施形態に示すようにトル
クスプリットタイプのトロイダル無段変速機としても良
く)、この場合に、ハウジングに対して駆動シャフトを
回転自在に支持させるベアリングを、駆動シャフトの外
周に設けられた巻き掛け動力伝達機構を構成する駆動回
転部材と軸方向の略同一位置に径方向に重なって配設す
るのが好ましい。これにより、巻き掛け動力伝達機構に
よる動力伝達に際して駆動シャフトに作用する径方向加
重をベアリングに直接作用させることができ、ベアリン
グに偏荷重が作用することがなくなり、ベアリングによ
る駆動シャフトの回転支持が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトロイダル無段変速機の動力伝達
経路構成を示す概略図である。
【図2】上記変速機を構成するトロイダル無段変速機構
の構成を示す断面図である。
【図3】上記トロイダル無段変速機構を図1の矢印III
−IIIに沿って示す断面図である。
【図4】上記トロイダル無段変速機による変速を説明す
る速度線図である。
【図5】上記トロイダル無段変速機を構成するカップリ
ング機構を示す断面図である。
【図6】上記カップリング機構を構成する駆動シャフト
を示す側面図である。
【図7】上記カップリング機構を構成する駆動シャフト
の断面図である。
【図8】上記カップリング機構を構成する変速機入力シ
ャフトの側面図である。
【図9】上記カップリング機構を構成する変速機入力シ
ャフトの断面図である。
【図10】上記カップリング機構の側面図である。
【符号の説明】
10 駆動シャフト 11 フランジ部(オルダム継手) 13 第1連結突起 15 連結プレート(連結部材、オルダム継手) 16 第1連結孔 17 第2連結孔 20 入力シャフト 21 フランジ部(オルダム継手) 22 第2連結突起 28 自動調芯ボールベアリング 61 駆動スプロケット(駆動回転部材) 110,210 入力ディスク 120,220 出力ディスク 150,160,250,260 トラニオンアセンブ
リ 215 押圧シリンダ(押圧機構) BM ベルト機構(巻き掛け動力伝達機構) TM 動力伝達機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J051 AA03 AA08 BA03 BB02 BD02 BE09 CA05 CB04 CB07 DA03 EA08 EB01 EC01 ED14 FA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源により回転駆動される駆動シャフ
    トと、 前記駆動シャフトと同軸上に隣り合って配設された入力
    シャフトと、 前記入力シャフトと一体回転する入力ディスクと、 前記入力ディスクと同一軸上で相対回転自在に且つ対向
    して配設された出力ディスクと、 前記入力ディスクおよび前記出力ディスクの間に揺動自
    在に挟持されたトラニオンアセンブリと、 前記入力ディスクおよび前記出力ディスクを、前記トラ
    ニオンアセンブリを挟持する方向に押圧させる押圧機構
    と、 前記駆動シャフトおよび前記入力シャフトをオルダム継
    手により連結する回転連結機構とを有して構成されるこ
    とを特徴とするトロイダル無段変速機。
  2. 【請求項2】 ハウジングに対して前記駆動シャフトを
    回転自在に支持させるベアリングを有し、 前記駆動シャフトの中心部に前記入力シャフトの側に開
    口して内周側凹部が形成されるとともに、前記入力シャ
    フトにおける前記駆動シャフト側の先端部が前記内周側
    凹部内に挿入されるように形成され、前記先端部と前記
    内周側凹部との間に配設されて前記駆動シャフトに対し
    て前記入力シャフトの前記先端部を支持する支持部材を
    有し、 前記ベアリングと前記支持部材とが軸方向の略同一位置
    に径方向に重なって配設されていることを特徴とする請
    求項1に記載のトロイダル無段変速機。
  3. 【請求項3】 前記回転連結機構を構成するオルダム継
    手が、 前記駆動シャフトの端面に、回転軸を中心として180
    度離れるとともに軸方向に突出し、径方向に延びる矩形
    状に形成された一対の第1連結突起と、 前記入力シャフトにおける前記駆動シャフトの端面と対
    向する端面に、回転軸を中心として180度離れるとと
    もに軸方向に突出し、径方向に延びる矩形状に形成され
    た一対の第2連結突起と、 前記駆動シャフトの端面および前記入力シャフトの端面
    の間に配設され、前記第1連結突起を径方向に摺動自在
    で周方向に拘束して受容する一対の第1連結孔および前
    記第2連結突起を径方向に摺動自在で周方向に拘束して
    受容する一対の第2連結孔が形成された連結部材とから
    構成され、 前記連結部材に、前記第1連結孔と前記第2連結孔とが
    回転軸を中心として90度離れた位置に形成されている
    ことを特徴とする請求項1もしくは2に記載のトロイダ
    ル無段変速機。
  4. 【請求項4】 カウンターシャフトと、前記駆動シャフ
    トの回転を前記カウンターシャフトに伝達する巻き掛け
    動力伝達機構と、前記出力ディスクの回転と前記カウン
    ターシャフトの回転とを集合させて出力側に伝達する動
    力伝達機構とを備え、 ハウジングに対して前記駆動シャフトを回転自在に支持
    させるベアリングと、前記駆動シャフトの外周に設けら
    れて前記巻き掛け動力伝達機構を構成する駆動回転部材
    とが、軸方向の略同一位置に径方向に重なって配設され
    ていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    のトロイダル無段変速機。
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