JP2003160752A - ワキ防止剤組成物およびその製造方法 - Google Patents

ワキ防止剤組成物およびその製造方法

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JP2003160752A JP2001362783A JP2001362783A JP2003160752A JP 2003160752 A JP2003160752 A JP 2003160752A JP 2001362783 A JP2001362783 A JP 2001362783A JP 2001362783 A JP2001362783 A JP 2001362783A JP 2003160752 A JP2003160752 A JP 2003160752A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】近年、水性塗料はその作業安全性および無公害
化、省資源問題の観点から急速にその需要が増加してお
り、特に工業用塗装ラインにおける熱硬化型塗料の水性
化への動きにはめざましいものがある。しかしながら、
熱硬化型水性塗料はその溶媒の主成分が水であり、この
水の沸点が100℃とそれほど高くない割に蒸発潜熱が
大きいことに起因する、加熱硬化中の発泡によってワキ
が発生し易いという問題があった。また水性塗料といえ
ども水溶性溶剤がかなりの量使用されていて、VOC問
題は依然内蔵しており、これらの諸問題点を解決できる
ワキ防止剤の開発が望まれていた。 【解決手段】非還元性の二、三糖類に炭素数2〜4のア
ルキレンオキシドを重合させた化合物からなるワキ防止
剤組成物を熱硬化型水性塗料に添加する、また、劾組成
物をアルキルアミド類の共存下に製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワキ防止剤組成物
に関する。さらに詳しくは熱硬化型水性塗料に対して優
れたワキ防止性を発揮し、かつVOC低減に貢献するワ
キ防止剤組成物およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、水性塗料はその作業安全性および
無公害化、省資源問題の観点から急速にその需要が増加
している。特に、工業用塗装ラインにおける熱硬化型塗
料の水性化への動きにはめざましいものがあり、近い将
来自動車のベースコート、中塗り塗料もそのすべてが水
性化される勢いとなっている。
【0003】しかし熱硬化型水性塗料はその溶媒の主成
分が水であり、この水の沸点が100℃とそれほど高く
ない割に蒸発潜熱が大きいことに起因する、加熱硬化中
の発泡によってワキが発生し易いという問題があった。
また水性塗料といえども揮発性成分を含む水溶性溶剤が
かなりの量使用されていて、VOC問題は依然内蔵して
おり、これらの諸問題点を解決できるワキ防止剤の開発
が望まれていた。
【0004】従来、ワキ防止剤としては、ベンゾインの
炭素数1〜4のアルキルエーテル化物、例えばベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インn−プロピルエーテル、ベンゾインiso−プロピ
ルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾイ
ンiso−ブチルエーテル(特公平2−390号、特開
平4ー93374)あるいは多価アルコールと高級脂肪
酸のエステル化物などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれら従
来のワキ防止剤を熱硬化型水性塗料に用いると、相溶性
が不足するため該塗料の塗膜の平滑性や鮮映性が不十分
となったり、仕上がり外観を損なうという欠点があり、
また水溶性溶剤の使用量低減も困難であり、依然として
VOC問題を抱えていた。
【0006】よって本発明の目的は熱硬化型水性塗料と
の相溶性が良く、ワキを防止することにより平滑性や鮮
映性に優れ、塗膜の仕上がり外観を向上させることがで
き、かつ水溶性溶剤の使用量低減を図ることのできるワ
キ防止剤組成物およびその製造方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決すべく鋭
意検討を重ねた結果、本発明に達した。すなわち本発明
は、非還元性の二、三糖類に炭素数2〜4のアルキレン
オキシドを重合させた化合物[A]からなるワキ防止剤
組成物および[A]をアルキルアミド類の共存下にて得
る製造方法、である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における非還元性の二、三
糖類とは、二つまたは三つの単糖がともにヘミアセター
ル水酸基によって結合している糖類のことで蔗糖、トレ
ハロース、ラフィノース、ゲンチアノースなどが挙げら
れる。このうち特に好ましいのは蔗糖であり、微粉末化
した精製ザラメ糖もしくはグラニュー糖が挙げられる。
また、該糖類に付加重合させる炭素数2〜4のアルキレ
ンオキシドとしては、エチレンオキシド(以下、EOと
略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)およ
びブチレンオキシドが挙げられる。これらのアルキレン
オキシドのうち好ましいのはPO、1,2−ブチレンオ
キシド(以下、BOと略記)である。
【0009】本発明において該糖類へのアルキレンオキ
シドの重合モル数は10〜100であり、好ましくは1
5〜90である。10モルより低い場合、または100
モルを越える場合はワキを低減させる能力が低下する。
アルキレンオキシドの付加重合の順序は特に限定され
ず、また重合形式もブロック、ランダム何れでもよい。
【0010】本発明において該糖類へのアルキレンオキ
シドの重合反応は、窒素原子が活性水素を持たないタイ
プのアルキルアミド類、特にN,N−ジメチルホルムア
ミドまたはN,N−ジメチルアセトアミドの存在下にて
実施するのが好ましい。このとき、該糖類/アルキルア
ミド類の質量比は好ましくは2/1〜1/10、さらに
好ましくは1/2〜1/6である。なお、該糖類へアル
キレンオキシドを5〜10モル程度重合させた後は、引
き続きアルキルアミド類の存在下にて重合させてもよ
く、また、一旦アルキルアミド類を留去させ、その後は
通常の方法にてアルキレンオキシドを目的とするモル数
まで重合させてもよい。なお、前者の場合には重合後に
アルキルアミド類を留去させ、必要があれば吸着剤等に
よる公知の方法による処理をして精製する。なお精製工
程を経た場合でも、アルキルアミド類はごく少量は残存
し、通常10〜1ppmは検出される。よって残存物の
同定を実施することで製造方法の確定ができる。
【0011】本発明において、該糖類へアルキレンオキ
シドを5〜10モル程度重合させた後アルキルアミド類
を留去させた場合は、アルカリあるいはアルカリ土類の
水酸化物または炭酸塩等を触媒として用いて重合を継続
させる。これらのうち好ましくは、水酸化カリウム、水
酸化セシウム、炭酸セシウム等である。触媒の使用量は
重合反応に関与する劾糖類と劾アルキレンオキシドの合
計質量に対して0.05〜2.0%の範囲であり、好ま
しくは0.1〜1.0%である。
【0012】本発明において曇点とは非イオン系界面活
性剤の親水性の尺度となるもので、曇点の高い化合物ほ
ど親水性が大きいことを表わしている。本発明での測定
法はISO1065−1975(E)、「エチレンオキ
シド系非イオン界面活性剤−曇り点測定法」の中の「測
定法B」に準じた。すなわち、まず25質量%のブチル
ジグリコール(ブタノール/EO2モル付加物)水溶液
に、試料を10質量%濃度になるように溶解する。次い
でこの試料溶液約5ccを試験管に採り、試験管中に温
度計を入れて攪拌しながら徐々に加熱するとついには試
料溶液が白濁する。試料溶液が完全に白濁する温度を読
みとり、これを曇点とする。本発明の組成物の曇点は3
0〜60℃、好ましくは35〜55℃である。曇点が6
0℃を越えても、また30℃を下廻っても親水性/疎水
性のバランスが崩れて十分なワキ防止効果が得られな
い。
【0013】本発明において[A]に含有されるN,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ドの定量には一般的に内部標準/検量線方式によるガス
クロマトグラフィーを用いるが、これに限定されるもの
ではない。同法によれば0.01ppm程度までの測定
が可能である。
【0014】本発明において[B]の炭素数8〜15の
分岐アルキル基を有する一級モノアルコールまたは炭素
数8〜15の直鎖アルキル基を有する二級モノアルコー
ルとは、いわゆるY字型構造を持つアルコールのこと
で、主にオキソ法、チーグラー法などによる合成アルコ
ールである。例えば2−エチルヘキシルアルコール、イ
ソデシルアルコール、イソトリデシルルアルコール、2
−ブチルオクタノール、2−ヘキシルオクタノールおよ
びノルマルパラフィン酸化法による炭素数12〜14の
直鎖のアルキル基を持つソフタノール[株式会社日本触
媒製]等、およびこれらの混合物等が挙げられる。水酸
基はできるだけアルコール分子の中央部にあることが好
ましい。炭素数の平均値が8未満または15を越える
と、[A]のワキ防止効果の発現を助長することができ
ない。
【0015】本発明において[B]の製造に用いる炭素
数2〜3のアルキレンオキシドとしては、EO、POが
挙げられる。付加モル数は2〜6、好ましくは3〜5で
ある。アルキレンオキシドの付加モル数が2〜6モルの
範囲を超えると[A]のワキ防止性効果の発現を助長す
ることができない。アルキレンオキシドの付加重合の順
序は特に限定されず、その重合形式もブロック、ランダ
ム何れでもよい。
【0016】本発明において表面張力とは、ジュヌーイ
型表面張力計で測定する静的表面張力のことである。本
発明の[B]の表面張力は、25℃、0.1%水溶液で
の測定で40mN/m以下、好ましくは38mN/m以
下の値であることが望ましい。40mN/mを超える場
合は[A]のワキ防止効果の発現を助長することができ
ない。
【0017】本発明において[A]/[B]の比は質量
に基づいて100/0〜90/10であり、好ましくは
98/2〜92/8である。[B]が10を超えると
[A]のワキ防止効果の発現を妨げる。
【0018】本発明において、付加重合反応は通常の条
件下で実施されてよく、例えば温度は80〜130℃、
好ましくは90〜110℃である。また、重合中の圧力
(ゲージ圧)は0.8MPa以下、好ましくは0.5M
Pa以下である。
【0019】本発明において、重合により得られる該重
合体からの触媒除去の方法としては、例えば特公昭47
−3745号公報に記載のように、酸性成分によりアル
カリ性触媒を中和し、生じた塩を濾過除去する方法、特
開昭53−123499号公報のアルカリ吸着剤を用い
る方法、特公昭49−14359号公報の溶媒に溶かし
て水洗する方法、特開昭51−23211号公報のイオ
ン交換樹脂を用いる方法、特公昭52−33000号公
報のアルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して、生じた炭酸
塩を濾過する方法および各種有機酸、無機酸により中和
する方法などがあるが、そのいずれを用いても差し支え
ない。
【0020】本発明により得られたワキ防止剤組成物
は、熱硬化型水性塗料においてその効果を発揮する。熱
硬化型水性塗料に使用される水性樹脂としては、アクリ
ル樹脂、ビニル樹脂、オイルフリーアルキド樹脂、油変
成アルキド樹脂、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂な
どが挙げられる。また、この様な水性樹脂の架橋剤とし
て用いられる水溶性アミノ樹脂としては、ジ−、トリ
−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−メチロールメラミン
およびそれらのメチルエーテル化物、尿素−ホルムアル
デヒド縮合物、尿素ーメラミン共縮合物などを挙げるこ
とができる。
【0021】本発明のワキ防止剤組成物は水や有機溶媒
で予め適当な濃度に希釈した溶液の状態で添加しても、
またそのままで添加してもよい。その添加量は通常、熱
硬化型水性塗料に対し0.5〜15.0質量%であり、
好ましくは1.0〜10.0質量%である。
【0022】本発明のワキ防止剤組成物の熱硬化性水性
塗料への添加方法としては、1,水性樹脂の合成時に添
加する。2,顔料分散時に添加する。3,塗料作成後に
後添加する、等の方法がありいずれの添加法を用いても
ワキ防止効果の発現には影響はない。
【0023】本発明のワキ防止剤組成物はそのままクリ
ヤー塗料に添加して、または顔料配合塗料に添加する等
いずれの形態でも使用することができる。
【0024】本発明のワキ防止剤は、溶剤を使用するこ
とも可能であり、たとえばメチルアルコール、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール
などのアルコール系溶剤、メチルセロソルブ、セロソル
ブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、カルビト
ール、ブチルカルビトールなどのグリコールエーテル系
溶剤、メチルセロソルブアセテート、セロソルブアセテ
ートなどのグリコールエステル系溶剤、アセトンなどの
ケトン系溶剤など、水と自由に混和し得る溶剤を使用す
ることができるが、従来のワキ防止剤に比べてその添加
量を大幅に削減または添加を省略することができる。
【0025】水性塗料は一般的に塗装に適する粘度に水
または溶剤で希釈して使用する。また該塗料には、必要
に応じて通常使用されている紫外線吸収剤、消泡剤、ハ
ジキ防止剤、増粘剤などの塗料用添加剤を適量含有させ
ることもできる。塗装方法は、常法に従って、エアース
プレー塗装、エアレス塗装、静電エアースプレー塗装、
静電エアレス塗装、コイルコーター塗装等の手段により
行うことができる。焼き付けは常法に従い、例えば電気
式熱風乾燥機、間接熱風炉、直接熱風炉、遠赤外炉等を
用い、塗膜を約120℃〜約290℃間の温度で約数十
秒〜約45分間保持することにより行うことができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。ワ
キ限界膜厚値、平滑性および鮮映性試験の結果は表1に
記載した。尚、実施例や試験方法などにおける部は質量
部を意味する。
【0027】[ワキ限界膜厚値の測定]傾斜塗装して膜
厚差のある塗膜を形成し、次いで焼き付け乾燥を行う
と、膜厚の厚い部分から薄い部分にかけてワキを発生す
るが、このワキによる塗膜異常の無くなった部分の膜厚
を電磁微膜厚計にて測定した。評価数値の高いほどワキ
防止能が高いことを意味する。
【0028】[平滑性の測定]上記の試験により得た塗
装板を用いて、ワキ限界膜厚値より薄い部分の塗膜表面
の平滑性を肉眼にて評価した。評価は◎(塗膜表面にハ
ジキ、クレーターが無い)、△(塗膜表面にハジキ、ク
レーターが少しある)、×(塗膜表面にハジキ、クレー
ターが多い)とした。
【0029】[鮮映性の測定]上記の試験により得た塗
膜を用いてワキ限界膜厚部分の20°グロスをグロス計
にてそれぞれ6個所測定し、平均値をもって評価した。
グロス値の高いほど鮮映性に優れる。
【0030】 [標準用熱硬化型水性塗料組成] ※1 ボンコート 3980 190部 ※2 サイメル 370 45部 ※3 タイペーク CR−95 185部 ブチルセルソルブ 50部 エチレングリコール 23部 脱イオン水 500部 ※4 ノプコ DF−122NS 2部 ※5 SNシックナー636 5部 合計 1000部 ※1 大日本インキ化学(株)製 水溶性アクリル樹脂 ※2 三井サイアナミッド(株)製 水溶性メラミン樹脂 ※3 石原産業(株)製 二酸化チタン ※4 サンノプコ(株)製 消泡剤 ※5 サンノプコ(株)製 増粘剤
【0031】 [評価用熱硬化型水性塗料組成] ※1 ボンコート 3980 190部 ※2 サイメル 370 45部 ※3 タイペーク CR−95 185部 ブチルセルソルブ 20部 脱イオン水 523部 ※4 ノプコ DF−122NS 2部 ※5 SNシックナー636 5部 ワキ防止剤組成物 30部 合計 1000部
【0032】この様にして得られた熱硬化型水性塗料を
脱イオン水でフォードカップNo.4(20℃)で20
秒になるように希釈し、下記の塗装条件で塗装してワキ
限界膜厚値、平滑性および鮮映性の測定を行った。 [塗装条件] 被塗物:脱脂したブリキ板 スプレーガン:ワイダーW−88カップガン[岩田塗装
(株)製] 塗装方法:膜厚傾斜塗装 焼付条件:塗装後10分間ブース内でセッテイングした
後、160℃、20分間焼き付け
【0033】製造例1 加熱、冷却、EO、PO等の滴下、攪拌可能な耐圧反応
容器にグラニュー糖の1モル342部、N,N−ジメチ
ルホルムアミド(以下、DMFと略記)1000部を仕
込み、乾燥窒素にて置換する。次いで100℃にて攪拌
しながら、POの8モル464部を0.2MPa以下に
保ちつつ滴下させる。10時間同温度で攪拌したところ
系内の圧力の低下が見られなくなった。次いで減圧下同
温度にてDMFを留去させ、ベース−1(蔗糖/PO8
モル)を合成した。
【0034】製造例2 製造例1と同様な耐圧反応容器にベース−1の1モル、
806部および水酸化カリウム(試薬特級、以下同じ)
3.0部を仕込み120℃にて減圧脱水を実施、次いで
100℃にてBOの4モル288部を0.2MPa以下
に保ちつつ滴下させる。5時間同温度で攪拌したところ
系内の圧力の低下が見られなくなった。次いで90℃に
てイオン交換水27部(以下、得られた重合物の2.5
質量%とする)を加えた後、アルカリ吸着剤であるキョ
ーワード600[協和化学工業(株)製]68部(以
下、得られた重合物の5.0質量%とする)を加え、同
温度にて1時間攪拌した。次いでヌッチェ/吸引瓶を用
いて同温度にてNo.2濾紙[東洋濾紙(株)製]越し
に濾過して触媒を吸着除去する。さらにろ過物を減圧下
120℃にて脱水処理して、蔗糖/PO8モル/BO4
モル重合物、曇点59℃、DMF含有量1.5ppmの
サンプル[A−1]を得て試験に供した。
【0035】製造例3 製造例1と同様な耐圧反応容器にベース−1の1モル、
806部および水酸化カリウム6.5部を仕込み120
℃にて減圧脱水を実施、次いで100℃にてPOの32
モル1856部を0.4MPa以下に保ちつつ滴下させ
る。11時間同温度で攪拌したところ系内の圧力の低下
が見られなくなった。次いで製造例2と同様な処理をし
て、蔗糖/PO40モル重合物、曇点44℃、DMF含
有量0.7ppmのサンプル[A−2]を得て試験に供
した。
【0036】製造例4 製造例1と同様な耐圧反応容器にラフィノース(試薬特
級)の1モル504部、DMF1000部を仕込み、乾
燥窒素にて置換させる。次いで100℃にて攪拌しなが
ら、POの30モル1740部を0.4MPa以下に保
ちつつ滴下させ、さらにBOの3モル216部を0.2
MPa以下に保ちつつ滴下させる。15時間同温度で攪
拌したところ系内の圧力の低下が見られなくなった。次
いで減圧下同温度にてDMFを留去させ、ラフィノース
/PO30モル/BO3モル重合物、曇点38℃、DM
F含有量1.0ppmのサンプル[A−3]を得て試験
に供した。
【0037】製造例5 製造例1と同様な耐圧反応容器にベース−1の1モル、
806部および水酸化カリウム14.5部を仕込み12
0℃にて減圧脱水を実施、次いで100℃にてPOの8
7モル5046部を0.4MPa以下に保ちつつ滴下さ
せる。14時間同温度で攪拌したところ系内の圧力の低
下が見られなくなった。次いで製造例2と同様な処理を
して、蔗糖/PO95モル重合物、曇点32℃、DMF
含有量0.4ppmのサンプル[A−4]を得て試験に
供した。
【0038】製造例6 製造例1と同様な耐圧反応容器にグラニュー糖の1モル
342部、トリメチルアミン(有効成分70%の水溶
液)5部を仕込み、乾燥窒素にて置換する。次いで10
0℃にて攪拌しながら、POの10モル580部を0.
5MPa以下に保ちつつ滴下させる。15時間同温度で
攪拌したところ系内の圧力の低下が見られなくなった。
次いで水酸化カリウム8.0部を仕込み120℃にて減
圧脱水を実施後100℃にてPOの45モル2610部
を0.5MPa以下に保ちつつ滴下させる。12時間同
温度で攪拌したところ系内の圧力の低下が見られなくな
った。次いで製造例2と同様な処理をして、蔗糖/PO
55モル重合物、曇点41℃のサンプル[A−5]を得
て試験に供した。
【0039】製造例7 ベース−1を製造例2と同様な処理をして、蔗糖/PO
8モル重合物、曇点83℃、DMF含有量2.5ppm
のサンプル[a−1]を得て試験に供した。
【0040】製造例8 製造例1と同様な耐圧反応容器にベース−1の1モル、
922部および水酸化カリウム17部を仕込み120℃
にて減圧脱水を実施、次いで100℃にてPOの102
モル5916部を0.4MPa以下に保ちつつ滴下させ
る。25時間同温度で攪拌したところ系内の圧力の低下
が見られなくなった。次いで製造例2と同様な処理をし
て、蔗糖/PO110モル重合物、曇点26℃、DMF
含有量0.3ppmのサンプル[a−2]を得て試験に
供した。
【0041】製造例9 製造例1と同様な反応容器にイソデシルアルコール[エ
クソン化学(株)製、EXXAL10]1モル153部
に水酸化カリウム0.3部を加え、常温にて減圧下脱気
の後POの2モル116部を110℃にて約4時間で、
次いでEOの2モル88部を120〜130℃にて約2
時間で反応させた。次いで製造例2と同様にして触媒を
吸着除去、脱水処理して、イソデシルアルコール/PO
2モル/EO2モル付加物のサンプル[B−1]を得
た。表面張力は36mN/mであった。
【0042】製造例10 製造例1と同様な反応容器にソフタノール30[(株)
日本触媒製、ソフタノール/EO3モル品]1モル33
5部に水酸化カリウム0.2部を加え、80℃にて減圧
下脱気の後、POの2モル116部を100℃にて約4
時間で反応させた。次いで製造例2と同様にして触媒を
吸着除去、脱水処理して、ソフタノール/EO3モル/
PO2モル付加物のサンプル[B−2]を得た。表面張
力は33mN/mであった。
【0043】製造例11 製造例1と同様な反応容器にn−ドデカノール1モル1
86部に水酸化カリウム0.4部を加え、100℃にて
減圧下脱水の後、EOの3.5モル154部を130℃
にて約3時間で付加重合させた。次いで製造例2と同様
にして触媒を吸着除去、脱水処理して、n−ドデカノー
ル/EO3.5モル付加物のサンプル[b−1]を得
た。表面張力は47mN/mであった。
【0044】製造例12 製造例1と同様な反応容器に2−ブチルオクタノール1
モル186部に水酸化カリウム0.8部を加え、常温に
て減圧下脱気の後、POの3モル174部を100〜1
10℃にて約4時間で反応させた。次いでEOの7モル
308部を120〜130℃にて約4時間で反応させ
た。次いで製造例1と同様にして触媒を吸着除去、脱水
処理して、2−ブチルオクタノール/PO3モル/EO
7モル付加物のサンプル[b−2]を得た。表面張力は
44mN/mであった。
【0045】実施例1 評価用熱硬化型水性塗料にワキ防止剤組成物として製造
例−2作成のサンプル[A−1]を配合した塗料を作
成、これを用いて塗装、焼付けを実施、ワキ限界膜厚、
平滑性、鮮映性を測定した。(以下、実施例4、5を除
いて評価用熱硬化型水性塗料に添加するワキ防止剤組成
物のサンプル名のみを記載する)
【0046】実施例2 [A−2]/[B−1]=97/3の配合品を用いた。
【0047】実施例3 [A−3]を用いた。
【0048】実施例4 [A−5]/[B−2]=93/7の配合品を、評価用
熱硬化型水性塗料にワキ防止剤組成物として60部(合
計が1030部となる)用いた。
【0049】実施例5 [A−1]/[A−4]/[B−2]=40/55/5
の配合品を、評価用熱硬化型水性塗料にワキ防止剤組成
物として10部(合計が980部となる)用いた。
【0050】参考例1 標準用熱硬化型水性塗料を用いた。
【0051】比較例1 [a−1]/[b−1]=90/10を用いた。
【0052】比較例2 [a−2]/[b−2]=95/5を用いた。
【0053】比較例3 [A−1]/[B−1]=85/15の配合品を用い
た。
【0054】比較例4 ベンゾインn−プロピルエーテルを用いた。
【0055】比較例5 SNデフォーマー1070/SNデフォーマー381
[いずれもサンノプコ(株)製、水系塗料用添加剤]=
50/50の配合品を用いた。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明によるワキ防止剤組成物は熱硬化
型水性塗料を扱う分野にてワキを防止するので、仕上が
り塗膜の平滑性、鮮映性を損なうことが少なく、また、
塗装、焼付けを実施する際の低VOC化が図れるので有
用である。また、本発明の製造方法はワキ防止剤組成物
を得るのに最適である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非還元性の二、三糖類に炭素数2〜4の
    アルキレンオキシドを重合させた化合物[A]からなる
    ワキ防止剤。
  2. 【請求項2】 非還元性の二、三糖類に炭素数2〜4の
    アルキレンオキシドを重合させた化合物[A]と、炭素
    数8〜15の分岐アルキル基を有する一級モノアルコー
    ルまたは炭素数8〜15の直鎖アルキル基を有する二級
    モノアルコールに、炭素数2〜3のアルキレンオキシド
    を重合させた化合物[B]からなるワキ防止剤組成物。
  3. 【請求項3】 [A]が非還元性の二、三糖類に炭素数
    2〜4のアルキレンオキシドを10〜100モル重合さ
    せ、ブチルジグリコール25%水溶液法での曇点が30
    〜60℃である、請求項1または2記載のワキ防止剤組
    成物。
  4. 【請求項4】 [A]をなす非還元性の二、三糖類が蔗
    糖である、請求項1〜3のいずれか記載のワキ防止剤組
    成物。
  5. 【請求項5】 [A]をなすアルキレンオキシドがプロ
    ピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドであ
    る、請求項1〜4のいずれか記載のワキ防止剤組成物。
  6. 【請求項6】 [B]が炭素数8〜15の分岐アルキル
    基を有する一級モノアルコールまたは炭素数8〜15の
    直鎖アルキル基を有する二級モノアルコールに、炭素数
    2〜3のアルキレンオキシド2〜6モルを重合させた化
    合物で、0.1質量%水溶液、25℃での表面張力が4
    0mN/m以下である、請求項2〜5のいずれか記載の
    ワキ防止剤組成物。
  7. 【請求項7】 [A]/[B]が質量比で100/0〜
    90/10である、請求項1〜6のいずれか記載のワキ
    防止剤組成物。
  8. 【請求項8】 熱硬化型水性塗料用である、請求項1〜
    7のいずれか記載のワキ防止剤組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか記載のワキ防止
    剤組成物を得る方法において、アルキルアミド類の共存
    下で非還元性の二、三糖類に炭素数2〜4のアルキレン
    オキシドを重合させることを特徴とするワキ防止剤組成
    物の製造方法。
  10. 【請求項10】 アルキルアミド類がN,N−ジメチル
    ホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミドであ
    る、請求項9記載のワキ防止剤組成物の製造方法。
  11. 【請求項11】 [A]がN,N−ジメチルホルムアミ
    ドまたはN,N−ジメチルアセトアミドを0.1ppm
    以上含有する、請求項1〜8のいずれか記載のワキ防止
    剤組成物。
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