JP2003160712A - 難燃性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

難燃性エポキシ樹脂組成物

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JP2003160712A JP2001361798A JP2001361798A JP2003160712A JP 2003160712 A JP2003160712 A JP 2003160712A JP 2001361798 A JP2001361798 A JP 2001361798A JP 2001361798 A JP2001361798 A JP 2001361798A JP 2003160712 A JP2003160712 A JP 2003160712A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた難燃性をエポキシ樹脂に付与し、樹脂
本来の機械的強度を低下させない極めて有用な非ハロゲ
ン系反応型リン酸エステル難燃剤を提供すること 【解決手段】 モノリン酸トリアリールエステルをエポ
キシ樹脂用難燃剤として用いる。このトリエステルにお
いては、エステル結合している3つのアリール基のう
ち、2つが、2,6−ジメチルフェニル基またはその
3、4、もしくは5位が置換された基であり、1つのア
リール基が、エポキシ樹脂のエポキシ基と反応可能なフ
ェノール性水酸基を有する。この難燃剤は、エポキシ樹
脂とブレンドされ、またはエポキシ樹脂と結合させて使
用される。この難燃剤は、好ましくは、エポキシ組成物
中にリン含有量が2%以上となるように配合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性エポキシ樹
脂組成物に関する。本発明は、より好ましくは、ハロゲ
ンフリーの難燃性エポキシ樹脂組成物に関する。すなわ
ち、ハロゲンを含有しないで優れた難燃性を示し、しか
もエポキシ樹脂との反応性に優れているため、樹脂の表
面に浮き出てくること(ブルーミング)が実質的にない
難燃性エポキシ樹脂組成物に関する。本発明はさらに、
そのようなエポキシ樹脂用の難燃剤、そのような難燃剤
により変性された難燃性エポキシ樹脂、およびその難燃
性エポキシ樹脂を含む難燃性エポキシ樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂組成物は、その優れた密着
性、電気特性ゆえに電気電子工業分野を中心に広く使用
されている。電気電子工業分野で、IC封止剤、積層板
及び高圧トランス等の部品は、安全上の問題から作動時
における特性の安定化と難燃性とが要求されている。エ
ポキシ樹脂の難燃化手法としては、通常、テトラブロム
ビスフェノールAのようなハロゲン化物類の添加が広く
行なわれている。あるいは、ブロムビスフェノールAの
ようなハロゲン化物のビスエポキシ化合物のようなハロ
ゲン化エポキシ化合物が広く使用されている。
【0003】しかし、最近では、環境面における安全性
を特に重要視することから、低ハロゲンあるいはハロゲ
ンフリーである難燃性のエポキシ樹脂組成物が強く求め
られてきている。ハロゲン化合物を用いる方法は、燃焼
時に塩化水素、臭化水素などの腐食性ガス類を発生す
る。また、ダイオキシンに代表されるような毒性の有機
ハロゲン化物質が発生する可能性もある。
【0004】こういったハロゲンフリーという観点か
ら、リン化合物、窒素化合物、金属化合物などの種々の
難燃剤を用いてエポキシ樹脂を難燃化することが行われ
ている。
【0005】これらの中で、リン化合物に関しては、例
えば特開平9−235449号公報や特開2000−3
09679号公報には、難燃剤として反応性官能基を持
たない添加型リン酸エステルを用いてエポキシ樹脂を難
燃化する技術が記載されている。しかしながら、これら
の方法では難燃剤が官能基を有していないため、エポキ
シ樹脂の硬化の際に、エポキシ樹脂と難燃剤との間に結
合が形成せず、難燃剤が樹脂骨格中には組み込まれな
い。また、樹脂骨格中に組み込まれないリン酸エステル
は可塑化特性を有しており、エポキシ樹脂組成物の機械
的、電気的特性に悪影響を及ぼすことがある。
【0006】一方、特開2001−19746号公報に
は、難燃剤としてフェノール性水酸基を2個有する反応
型リン酸エステルを用いてエポキシ樹脂を難燃化する技
術が記載されている。ここで用いられているリン酸エス
テルは、フェニルホスホン酸ジクロライドなどのアリー
ルホスホン酸ジクロライドから誘導される(モノもしく
はポリ)リン酸エステルである。しかしながらこの公報
に記載されているリン酸エステルを製造するためには、
高価であるアリールホスホン酸ジクロライドを原料とし
て使用しなければならず、製造コストが高くなるために
汎用品には使用し難いという欠点がある。さらに特開2
001−19746号公報に記載されたエポキシ樹脂組
成物は、ガラス転移温度が低く、また難燃性も充分では
ないという欠点がある。さらに、このようなリン酸ジエ
ステル中のフェニル基における置換基の有無および置換
基の位置が難燃効果にどのような影響を与えるかについ
ては知られていない。
【0007】また別にエポキシ樹脂を難燃化する技術と
して、特開2001−72744号公報を始めとしてか
なり数多くの公開公報に下記一般式(V)または下記一
般式(V)の誘導体(VI)で表される反応型リン酸エ
ステルが使用されている旨が記載されている。
【0008】
【化7】 これらの反応型リン酸エステルは、エポキシ樹脂を難燃
化するのに有効な化合物ではあるが、これらは非常に高
価なため汎用品には使用し難いのが現状である。さら
に、コストを抑えるためにエポキシ樹脂への添加量を抑
制すると、充分な難燃化効果が得られにくい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エポキシ樹
脂との反応性に優れた反応型リン酸エステルを使用し、
耐熱性等のエポキシ樹脂硬化物の基本特性を劣化させる
ことなく、エポキシ樹脂材料の硬化の後に、エポキシ樹
脂中でリン酸エステルが化学的に結合した、耐熱性およ
び難燃性に優れた難燃性エポキシ樹脂組成物を提供する
ことを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究の結果、特定の反応型リン
酸エステルが硬化物特性を劣化させることなく優れた難
燃効果を発現できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0011】具体的には、本発明者らは、(A)エポキ
シ樹脂に対して、(C)一般式(I):
【0012】
【化8】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
はC1〜C4アルキル基を表し、Xは一般式(II)〜
(IV)のうちのいずれかを表す)
【0013】
【化9】 で表される反応型リン酸エステルを難燃化剤として用い
たエポキシ樹脂組成物により上記課題が解決されること
を発見し、本発明を完成させた。
【0014】より具体的には、本発明によれば、以下の
組成物、難燃剤、難燃化方法、および難燃性エポキシ樹
脂が提供される。
【0015】(1) (A)エポキシ樹脂、(B)硬化
剤および(C)一般式(I):
【0016】
【化10】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
はC1〜C4アルキル基を表し、Xは一般式(II)〜
(IV)のうちのいずれかを表す)
【0017】
【化11】 で表される反応型リン酸エステルを含む、難燃性エポキ
シ樹脂組成物。
【0018】(2) 上記一般式(I)中のR1および
2が水素原子である、上記項1に記載の組成物。
【0019】(3) リン含有率が1.7%以上であ
る、上記項1または2に記載の組成物。
【0020】(4) 式(I)の化合物を含むエポキシ
樹脂用難燃剤。
【0021】
【化12】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
はC1〜C4アルキル基を表し、Xは一般式(II)〜
(IV)のうちのいずれかを表す)
【0022】
【化13】 (5) 式(I)の化合物と、エポキシ樹脂とを反応さ
せて、難燃性エポキシ樹脂を得る工程を包含する、エポ
キシ樹脂の難燃化方法。
【0023】
【化14】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
はC1〜C4アルキル基を表し、Xは一般式(II)〜
(IV)のうちのいずれかを表す)
【0024】
【化15】 (6) (A’)上記項5に記載の方法で得られる難燃
性エポキシ樹脂と、(B)硬化剤とを含む、難燃性エポ
キシ樹脂組成物。
【0025】(7) 上記(B)硬化剤が、アミン系硬
化剤である、上記項6に記載の組成物。
【0026】(8) リン含有率が1.7%以上であ
る、上記項7に記載の組成物。
【0027】
【発明の実施の形態】(1.本発明の組成物)まず、本
発明の組成物について説明する。
【0028】(A成分:エポキシ樹脂)本発明に用いら
れる(A)エポキシ樹脂とは、1分子中に2個以上のエ
ポキシ基を有する化合物をいう。エポキシ樹脂として公
知の任意のエポキシ樹脂が使用可能である。液状エポキ
シ樹脂であってもよく、固形エポキシ樹脂であってもよ
い。
【0029】エポキシ樹脂のタイプとしては、任意の系
のエポキシ樹脂が使用可能である。具体的には例えば、
使用可能なエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビス
フェノールS型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、レゾルシノールジグリシジルエ
ーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、フタル
酸ジグリシジルエステル等の2官能性エポキシ樹脂、ト
リグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジア
ミノジフェニルメタン、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等
の多官能性エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独
または2種以上混合して使用することができる。また、
これらの他に必要に応じて液状のモノエポキシ樹脂等を
使用することができる。これらの各種エポキシ樹脂の詳
細については、例えば室井宗一、石村秀一編「入門 エ
ポキシ樹脂」((株)高分子刊行、1988)などに説
明されている。
【0030】エポキシ樹脂のエポキシ当量は、100〜
1000g/eqの範囲であることが好ましく、特に1
00〜500g/eqの範囲であることが好ましい。
【0031】エポキシ樹脂は、ハロゲン原子非含有のエ
ポキシ樹脂が好ましい。ハロゲン原子を含有するエポキ
シ樹脂を用いてもよいが、ハロゲン含有エポキシ樹脂を
用いた場合には、そのエポキシ樹脂製品を使用後に廃棄
する際の有害廃棄物の発生などの問題が生じ易い。
【0032】通常エポキシ樹脂は、原料としてエピクロ
ルヒドリンを反応させて合成することから、合成後のエ
ポキシ樹脂中に微量の塩素が含有されてしまう。従っ
て、本発明でいうハロゲン原子非含有のエポキシ樹脂と
は、このような微量の塩素は含まれていてもよい。しか
し、ハロゲンフリーの難燃処方としては、その様な塩素
成分は低減することが好ましい。
【0033】従って、本発明に用いるエポキシ樹脂は、
そのハロゲン含有量が樹脂中に0.1重量%以下である
ことが好ましく、より好ましくは、0.05重量%以下
であり、さらに好ましくは、0.01重量%以下であ
り、特に好ましくは、0.001重量%以下である。
【0034】(B成分:硬化剤)本発明の組成物中に用
いる硬化剤としては、エポキシの硬化剤として従来公知
の任意の硬化剤が使用され得る。本発明に使用可能な
(B)硬化剤の具体例としては、例えば、エチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、ジエチルアミノプロピル
アミンなどの脂肪族アミン類、m−フェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホンなどの芳香族アミン類、無水フタル酸、無水トリ
メリット酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物、フェ
ノールノボラック、クレゾールノボラックなどのノボラ
ック類、イミダゾール類、ジシアンジアミド、BF3
アミン錯体等が挙げられるが、特にこれらに限定される
ものではない。これらの硬化剤は単独で使用してもよ
く、または2種以上の硬化剤を組み合わせて使用しても
よい。
【0035】これらの硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂
を充分に硬化させて良好な性能を有する硬化物を得られ
る限り、任意である。用いるエポキシ樹脂のエポキシ当
量と、用いる硬化剤の当量とから計算された量を使用す
るのが一般的である。
【0036】好ましくは、硬化剤の使用量は、用いるエ
ポキシ樹脂のエポキシ当量と、用いる硬化剤の当量とか
ら計算される。一般的には、硬化剤の使用量は、好まし
くは、エポキシ樹脂のエポキシ当量および硬化剤の当量
から計算される理論量の0.5倍〜2倍の範囲内であ
り、より好ましくは、0.7倍〜1.5倍の範囲内であ
り、さらに好ましくは、0.8倍〜1.2倍の範囲内で
ある。
【0037】(C:反応型リン酸エステル)本発明に用
いられる(C)反応型リン酸エステルは、モノリン酸ト
リアリールエステルであって、エステル結合している3
つのアリール基のうち、2つのアリール基が、2,6−
ジメチルフェニル基またはその3、4、もしくは5位が
置換された基であり、1つのアリール基が、エポキシ樹
脂のエポキシ基と反応可能なフェノール性水酸基を有す
る。
【0038】本明細書中では、リン酸エステルが「反応
型」であるとは、リン酸エステルが、エポキシ樹脂のエ
ポキシ基と反応可能なフェノール性水酸基を有すること
をいう。
【0039】本発明に用いる反応型リン酸エステルは、
具体的には、例えば、上記式(1)で表される化合物で
ある。使用可能な具体例としては、例えばビス(2,6
−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルホスフ
ェート、ビス(2,6−ジメチルフェニル)−4−ヒド
ロキシフェニルホスフェート、ビフェノールモノ(ビス
(2,6−ジメチルフェニル))ホスフェート、ビス
(2,4,6−トリメチルフェニル)−3−ヒドロキシ
フェニルホスフェート、ビス(2,4,6−トリメチル
フェニル)−4−ヒドロキシフェニルホスフェート、ビ
フェノールモノ(ビス(2,4,6−トリメチルフェニ
ル))ホスフェートなどが例示される。
【0040】上述した反応型リン酸エステルは、公知の
方法または当業者に容易な方法を用いることにより合成
され得る。
【0041】具体的には、例えば、ビス(2,6−ジメ
チルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルホスフェート
は、例えば、次の方法により製造することができる。
【0042】(1)原料として、2モルの2,6−ジメ
チルフェノールと1モルのオキシ塩化リンとを反応さ
せ、さらに1モルのハイドロキノンと反応させる方法 (2)原料として、2モルの2,6−ジメチルフェノー
ルと1モルの三塩化リンとを反応させ、加水分解後に、
さらに1モルのp−ベンゾキノンと反応させる方法。
【0043】他の反応型リン酸エステルも、類似の方法
により得ることができる。
【0044】反応型リン酸エステルの使用量は、エポキ
シ樹脂に充分な難燃性を与え得る限り、任意である。一
般的には、例えば、組成物の樹脂分のうちの約1〜50
重量%が好ましい。約3〜40重量%がより好ましい。
約5〜30重量%がさらに好ましい。
【0045】なお、本明細書中で樹脂分とは、エポキシ
樹脂組成物に用いられる樹脂材料の合計量をいう。例え
ば、後述する実施例の場合では、エポキシ樹脂、硬化剤
およびリン酸エステルの合計重量である。エポキシ樹脂
組成物にエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂または熱可塑
性樹脂などが添加される場合には、それらの樹脂の量が
樹脂分に含まれる。しかし、着色顔料、充填材などの添
加剤の量は、樹脂分に含まれない。
【0046】エポキシ樹脂組成物に良好な難燃性を与え
るためには、さらに、組成物の樹脂分のうちのリン含有
率が1.7%以上となるように配合することが好まし
い。1.8%以上がより好ましく、2.0%以上が特に
好ましい。リン含有率の上限は、用いるエポキシ樹脂お
よび硬化剤の種類などに依存するが、好ましくは、5.
0%以下であり、より好ましくは、4.0%以下であ
り、さらに好ましくは3.0%以下である。
【0047】本発明の組成物には、必要に応じて、エポ
キシ樹脂のエポキシ基と反応し得る官能基を有さないリ
ン酸エステル(以下、「非反応型リン酸エステル」とも
いう)をエポキシ樹脂の諸物性を低下させない限りにお
いて含んでもよい。例えば、上記の方法で得られる反応
型リン酸エステルは、不純物として、下記式(VII)
や下記式(VIII)で示される化合物を含有する場合
がある。そのような不純物を除去せずに用いてもよい。
【0048】
【化16】 これらの非反応型リン酸エステルの含有量が多すぎる
と、ブルーミングやエポキシ樹脂の可塑化などの悪影響
を及ぼすことがある。
【0049】したがって、本発明の組成物においては、
非反応型リン酸エステルの含有量が少ないほどよい。
【0050】従って、本発明の組成物中に存在する非反
応型リン酸エステルの含有量は、組成物の樹脂分のうち
の20重量%以下であることが好ましく、より好ましく
は、15重量%以下であり、さらに好ましくは10重量
%以下であり、特に好ましくは5重量%以下であり、最
も好ましくは3重量%以下である。
【0051】さらに、本発明の組成物には、必要に応じ
て、リン酸エステル以外の難燃剤化合物を用いることが
できる。しかし、ハロゲン系難燃剤を用いる場合には、
上述した廃棄物の環境問題などが生じ易い。リン酸エス
テル以外の難燃剤化合物の使用量は、組成物の樹脂分の
うちの20重量%以下であることが好ましく、より好ま
しくは、15重量%以下であり、さらに好ましくは10
重量%以下であり、特に好ましくは5重量%以下であ
り、最も好ましくは3重量%以下である。
【0052】(各成分の混合方法)本発明の難燃性エポ
キシ樹脂組成物に硬化剤としてジアミノジフェニルメタ
ンのようなアミン化合物を使用する場合は、反応型リン
酸エステルのフェノール性水酸基が、アミン化合物とエ
ポキシ基の触媒として作用し、すぐに反応して樹脂のゲ
ル化を起こしてしまい易い。ゲル化してしまうと、取り
扱いが困難となるので、予めエポキシ樹脂と反応型リン
酸エステルとを反応させて、変性されたエポキシ樹脂す
なわちリン原子含有エポキシ樹脂を得、これにアミン化
合物を添加して用いることが望ましい。
【0053】他方、硬化剤として、フェノールノボラッ
クやクレゾールノボラックのようなフェノール性水酸基
含有物を使用する場合には、このようなゲル化の問題は
生じないので、未反応のエポキシ樹脂と硬化剤と反応型
リン酸エステルとの3者を同時に組成物中に共存させて
もよい。
【0054】エポキシ樹脂と反応型リン酸エステルとの
反応は下式にて示される。反応式1の反応と反応式2の
反応の両方が起こると考えられる。
【0055】
【化17】 反応式1では、エポキシ樹脂のエポキシ基の末端の炭素
に反応型リン酸エステルが結合する。反応式2では、エ
ポキシ樹脂のエポキシ基の末端から2つ目の炭素に反応
型リン酸エステルが結合する。
【0056】反応条件は、ゲル化しない条件であれば任
意の条件が使用可能である。エポキシ樹脂と反応型リン
酸エステルとを、例えば、室温で長時間(例えば、約5
時間〜1週間)反応させてもよい。加熱を行なうこと
が、反応時間を短縮できる点で好ましい。例えば、約5
0〜200℃に加熱して反応させることができる。加熱
を行なう場合、反応時間は、例えば、約20分間〜約1
2時間程度が好ましい。
【0057】エポキシ樹脂と反応型リン酸エステルとの
反応の際には、必要に応じて溶剤を使用してもよい。た
だし、使用する溶剤としてはエポキシ樹脂と反応型リン
酸エステルに対して不活性であり、反応温度に適した沸
点を有する溶剤を選定する必要がある。例えば、アルコ
ール系溶剤は一部エポキシ樹脂と反応する場合もあるの
で注意して選定する必要がある。使用可能な溶剤として
は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メタノー
ル、エタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミ
ド、ジクロロベンゼン等が挙げられる。これらは単独で
使用してもよく、または2種以上の溶媒を混合して使用
してもよい。
【0058】(他の添加剤)本発明の難燃性エポキシ樹
脂組成物には、樹脂物性を損なわない範囲において、必
要に応じて種々の添加剤(例えば、充填剤、顔料、安定
剤、強化繊維など)を添加配合することが出来る。これ
らの添加剤としては、エポキシ樹脂組成物に従来使用さ
れていた公知の任意の添加剤が使用可能である。
【0059】これらの添加剤を用いる場合、その配合量
は、使用される添加剤の総量として、エポキシ樹脂組成
物の樹脂分100重量部に対して、0.1〜300重量
部であることが好ましく、より好ましくは、1〜200
重量部である。添加量が少なすぎる場合には、充分な添
加効果が得られにくく、添加量が多すぎる場合には、相
対的にエポキシ樹脂量が減少するために充分な物性が得
られにくい。
【0060】(硬化促進剤)また、本発明の組成物に
は、必要に応じて硬化促進剤を使用してもよい。特に限
定されるものではないが、具体的には例えば、ベンジル
ジメチルアミンなどの第3級アミン類、テトラメチルア
ンモニウムクロリドなどの第4級アンモニウム塩類、2
−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール
類、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類等が使
用可能である。これらの硬化促進剤は単独で使用しても
よく、または2種以上の硬化促進剤を併用して使用して
もよい。
【0061】上述した硬化促進剤の中で、テトラメチル
アンモニウムクロリドなどの第4級アンモニウム塩類な
どは、分子内にハロゲンを含有する。しかし、硬化促進
剤として使用する場合、通常、硬化促進剤の使用量は非
常に少ないので、このような硬化促進剤の使用は、エポ
キシ樹脂製品にハロゲン系廃棄物の大きな問題を与える
ことはない。従って、上記硬化促進剤の使用は、通常、
本発明に実質的には不利益を与えない。ただし、ハロゲ
ンフリーの難燃処方としては、その様なハロゲンを含む
成分の使用量を低く抑制することが好ましい。
【0062】(成形および硬化方法)本発明の組成物
は、必要に応じて、各種成形技術、塗布技術等により、
所望の形状に成形,塗布および積層等される。その後、
本発明の組成物は、用いるエポキシ樹脂および硬化剤の
種類に応じて、さらにはその組成物が用いられる用途に
応じて、公知の方法により硬化させる。例えば、低温反
応性の硬化剤が用いられる場合には、室温で例えば1分
間〜1日間程度反応させてもよく、高温反応性の硬化剤
が用いられる場合には、加熱下、例えば約50〜200
℃で、例えば1分間〜8時間程度反応させてもよい。
【0063】このように成形および硬化反応を行なうこ
とにより、所望の形状および物性を有する製品が得ら
れ、各種用途に使用される。
【0064】(本発明の組成物の用途)本発明の組成物
は、従来公知のエポキシ樹脂の各種用途に使用可能であ
る。例えば、電機絶縁材料、積層板、塗料、接着剤、成
形材料(例えば、ガラス繊維強化プラスチック成形材
料)、土木・建築材料などの各種用途に使用可能であ
る。特に難燃性を要求される用途、例えば、半導体基板
材料(ガラスエポキシ銅張積層板など)、電子部品用封
止材料(例えば、IC封止剤)、および高圧トランスな
どに有用である。
【0065】(2.本発明の難燃剤)本発明の難燃剤
は、上述した式(1)の反応型リン酸エステルを含む。
本発明の難燃剤は、エポキシ樹脂と混合され、またはエ
ポキシ樹脂と反応させて使用される。反応型リン酸エス
テル単独で難燃剤の最終製品としてもよく、必要に応じ
て、各種添加剤を加えて製品としてもよい。例えば、有
機溶媒などを添加して粘度を調節してもよい。また、酸
化防止剤等を添加してもよい。
【0066】本発明の難燃剤には、必要に応じて、非反
応型リン酸エステルまたはリン酸エステル以外の難燃剤
をブレンドすることができる。しかし、非反応型リン酸
エステルの含有量が多すぎると、ブルーミングやエポキ
シ樹脂の可塑化などの悪影響を及ぼすことがある。ハロ
ゲン系難燃剤を用いる場合には、上述した廃棄物の環境
問題などが生じ易い。
【0067】従って、本発明の難燃剤中に存在する非反
応型リン酸エステルの含有量は、難燃剤のうちの70重
量%以下であることが好ましく、より好ましくは、55
重量%以下であり、さらに好ましくは30重量%以下で
あり、特に好ましくは10重量%以下であり、最も好ま
しくは5重量%以下である。
【0068】リン酸エステル以外の難燃剤化合物の使用
量は、難燃剤のうちの40重量%以下であることが好ま
しく、より好ましくは、30重量%以下であり、さらに
好ましくは15重量%以下であり、特に好ましくは10
重量%以下であり、最も好ましくは5重量%以下であ
る。
【0069】本発明の難燃剤の使用方法などは、本発明
の組成物について上述した通りである。
【0070】(3.本発明のエポキシ樹脂難燃化方法)
本発明のエポキシ樹脂難燃化方法では、上記式(1)の
化合物をエポキシ樹脂のエポキシ基と反応させることに
より、エポキシ基がリン酸エステル変性されたエポキシ
樹脂が得られる。この変性されたエポキシ樹脂は、優れ
た難燃性を示す。式(1)の化合物とエポキシ樹脂とを
反応させる方法などについては、上記組成物の発明につ
いて説明した通りである。
【0071】
【実施例】本発明を以下の合成例、実施例および比較例
によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例によ
り本発明の範囲が限定されるものではない。
【0072】実施例および比較例においては次の配合材
料を各成分として使用した。
【0073】(A)成分(エポキシ樹脂) ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
株式会社製、商品名:エピコート828) フェノールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ株式会社製、商品名:エピコート154)。
【0074】(B)成分(硬化剤) フェノールノボラック樹脂(荒川化学工業株式会社製、
商品名:タマノル759) ジアミノジフェニルメタン(DDM)(和光純薬工業株
式会社製、試薬)。
【0075】(C)成分(リン酸エステル) C1:ビス(2,6−ジメチルフェニル)−4−ヒドロ
キシフェニルホスフェート(合成例1) C2:ハイドロキノンビス(2,6−ジメチルフェニ
ル)ホスフェート(下式)(大八化学工業株式会社製、
商品名:PX−201)。
【0076】
【化18】 C3:ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルホスフェー
ト(合成例2)。
【0077】その他の成分 硬化促進剤 2−エチル−4−メチルイミダゾール(油化シェルエポ
キシ株式会社製、商品名:エピキュアEMI−24)。
【0078】合成例1 (ビス(2,6−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシ
フェニルホスフェートの合成)攪拌機、還流管、追加漏
斗および温度計を備えた2リットルの四つ口フラスコ
に、2,6−キシレノール854g(7モル)、無水塩
化マグネシウム3.3gおよびキシレン35gを充填
し、この混合物を窒素雰囲気下で加熱溶解させ、120
℃を保持した。追加漏斗に三塩化リン481g(3.5
モル)を充填し、同温度(120℃)で4時間30分か
けて追加し、同温度(120℃)で30分保持した後
に、160℃まで2時間かけて加熱昇温し、同温度(1
60℃)で1時間保持した。その後さらに同温度(16
0℃)の減圧下(約30kPa)で2時間還流を行っ
た。還流後、反応混合物を85℃まで冷却し、窒素を用
いて常圧にし、同温度(85℃)でキシレン200gを
反応混合物に加え、さらに追加漏斗に水62.1g
(3.45モル)を充填し、1時間かけて追加し、同温
度(85℃)で1時間保持した。その後、130℃まで
1時間かけて加熱昇温し、同温度(130℃)の減圧下
(約40kPa)で1時間還流を行った。この反応混合
物を2.0kPaの減圧下で165℃に達するまで1時
間30分かけて低沸点成分を除去し、ビス(2,6−ジ
メチルフェニル)ホスファイト775.4gを得た。収
率は76%であった。
【0079】次いで、攪拌機、2本の追加漏斗および温
度計を備えた1リットルの四つ口フラスコに、1,4−
ベンゾキノン162g(1.5モル)、トリエチルアミ
ン7.5g(0.075モル)およびトルエン150g
を充填し、2本の追加漏斗に上記反応で得られたビス
(2,6−ジメチルフェニル)ホスファイト775.4
gのうち435g(1.5モル)およびトリエチルアミ
ン55g(0.54モル)をそれぞれ充填し、20℃で
2時間30分かけて追加し、同温度(20℃)で30分
保持した後に、80℃まで1時間かけて加熱昇温し、同
温度(80℃)で30分保持した。同温度(80℃)に
て10%塩酸水溶液および水で順次洗浄した。この反応
混合物を2.0kPaの減圧下で130℃に達するまで
1時間かけて溶媒および低沸点成分を除去した。この反
応混合物にトルエンを加え、120℃で均一溶解したの
ち、室温まで冷却して結晶を析出させ、濾別した結晶を
トルエン/イソプロピルアルコールの1/1混合溶液で
洗浄し、さらにトルエンで洗浄した。洗浄後の結晶を減
圧乾燥してビス(2,6−ジメチルフェニル)−4−ヒ
ドロキシフェニルホスフェートの白色粉体300gを得
た。収率は50%であった。
【0080】全体的な収率は76%×50%=38%で
あった。
【0081】得られた生成物の融点とリン含有率を測定
した。
【0082】融点:140℃ リン含有率:7.7%。
【0083】合成例2 (ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルホスフェートの
合成)攪拌機、追加漏斗および温度計を備えた1リット
ルの四つ口フラスコに、1,4−ベンゾキノン108g
(1モル)、トリエチルアミン5g(0.05モル)お
よびトルエン200gを充填し、追加漏斗にジフェニル
ホスファイト257g(1.1モル)を充填し、20℃
で1時間かけて追加し、80℃まで30分かけて加熱昇
温し、同温度(80℃)で30分保持した。同温度(8
0℃)にて10%塩酸水溶液および水で順次洗浄した。
この反応混合物を2.0kPaの減圧下で120℃に達
するまで1時間かけて溶媒および低沸点成分を除去し
た。この反応混合物にトルエンを加え、110℃で均一
溶解した。その後、室温まで冷却して結晶を析出させ、
濾別した結晶をトルエンで洗浄し、さらにトルエン/n
−ヘキサンの1/1混合溶液で洗浄した。洗浄後の結晶
を減圧乾燥してジフェニル−4−ヒドロキシフェニルホ
スフェートの白色粉体269gを得た。収率は79%で
あった。
【0084】得られた生成物の融点とリン含有率を測定
した。
【0085】融点:87℃ リン含有率:9.1%。
【0086】実施例1〜4および比較例1〜4 表1および表2の配合中に記載されたエポキシ樹脂と反
応型リン酸エステルとを170℃で4時間反応させた。
その後、表1および表2に示されたその他の成分を10
0〜120℃で添加して、均一な組成物を得た。得られ
た組成物を型に流し込み、150℃で2時間、さらに1
80℃で2時間硬化させた。得られた硬化物から難燃性
(垂直燃焼性)試験用試験片および機械的特性試験用試
験片をそれぞれ作製し、下記の試験方法に基づいて物性
を測定した。得られた結果を樹脂組成物の配合成分およ
びその割合と共に表1および表2に示す。
【0087】(1)垂直燃焼性(UL)試験 試験方法:UL−94に準拠(5検体の平均消炎時間) 試験片:厚さ3.2mm 評価:規定によるランク V−0、V−1、V−2およ
び燃焼。
【0088】(2)荷重たわみ温度(HDT) 試験方法:JIS K−7191に準拠 試験片:厚さ6.4mm 条件:曲げ応力18.5kgf/cm2で測定 単位:℃。
【0089】(3)ブルーミング試験 硬化終了後の樹脂の表面を目視にて観察した。○は、ブ
ルーミング(表面への難燃剤の染み出し)が認められな
かったことを示す。×は、ブルーミングが認められたこ
とを示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】 表1の結果から、実施例1〜4の樹脂組成物は、優れた
難燃性を示し、荷重たわみ温度も大きく、実用に耐え得
る強度を有していることがわかる。特に、硬化剤として
DDMを用いた場合はより大きな値の荷重たわみ温度が
得られていることがわかる。このことから、本発明の反
応型リン酸エステルは、優れた難燃性をエポキシ樹脂に
付与し、樹脂本来の機械的強度を低下させない極めて有
用な非ハロゲン系反応型リン酸エステル難燃剤であるこ
とがわかる。
【0092】一方、表2の結果より、比較例1〜4の樹
脂組成物はいずれかの点において、実施例1〜4の樹脂
組成物よりも劣っている。
【0093】具体的には、比較例1の樹脂組成物は、難
燃性ランクがV−1となっており、難燃性能がやや低下
している。
【0094】比較例2の樹脂組成物は、難燃性ランクが
V−1となっており、難燃性能がやや低下している。ま
た、リン酸エステルが未反応型であるため、ブルーミン
グを起こしている。
【0095】比較例3および4の樹脂組成物は、フェニ
ル基に置換基を持たない反応型リン酸エステルを用いて
いる。フェニル基に置換基がないために、難燃性ランク
V−0を達成することができなかったと考えられる。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、反応型リン酸エステル
をエポキシ樹脂と反応させることにより、優れた難燃性
をエポキシ樹脂に付与することができる。本発明によれ
ば、樹脂本来の機械的強度を低下させない、安価でかつ
極めて有用な非ハロゲン系反応型リン酸エステル難燃剤
および難燃性エポキシ組成物が提供される。
【0097】さらに本発明によれば、特開2001−1
9746号に記載されるような従来のエポキシ樹脂組成
物における難燃性や耐熱性の不足、およびブルーミング
の発生という問題点が解決される。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H028 AA35 AA42 BA06 4J002 CD031 CD041 CD051 CD061 CD101 CD131 CD141 EW046 FD136 GQ05 4J036 AA01 AA02 AB01 AB17 AD08 AD21 AF06 AF08 AG07 AH07 DB22 DC06 DC10 DC19 DC31 DC40 FA04 FB07 JA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、お
    よび(C)一般式(I): 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
    はC1〜C4アルキル基を表し、Xは一般式(II)〜
    (IV)のうちのいずれかを表す) 【化2】 で表される反応型リン酸エステルを含む、難燃性エポキ
    シ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)中のR1およびR2が水
    素原子である、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 リン含有率が1.7%以上である、請求
    項1または2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 式(I)の化合物を含むエポキシ樹脂用
    難燃剤。 【化3】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
    はC1〜C4アルキル基を表し、Xは一般式(II)〜
    (IV)のうちのいずれかを表す) 【化4】
  5. 【請求項5】 式(I)の化合物と、エポキシ樹脂とを
    反応させて、難燃性エポキシ樹脂を得る工程を包含す
    る、エポキシ樹脂の難燃化方法。 【化5】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
    はC1〜C4アルキル基を表し、Xは一般式(II)〜
    (IV)のうちのいずれかを表す) 【化6】
  6. 【請求項6】 (A’)請求項5に記載の方法で得られ
    る難燃性エポキシ樹脂と、(B)硬化剤とを含む、難燃
    性エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記(B)硬化剤が、アミン系硬化剤で
    ある、請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 リン含有率が1.7%以上である、請求
    項7に記載の組成物。
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WO2012005109A1 (ja) 2010-07-06 2012-01-12 大八化学工業株式会社 芳香族ジホスフェートの製造方法
CN113336920A (zh) * 2021-06-24 2021-09-03 福建师范大学 一种本征型阻燃环氧树脂及其制备方法

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