JP2003159584A - 汚染土壌の処理工法 - Google Patents

汚染土壌の処理工法

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JP2003159584A JP2001360231A JP2001360231A JP2003159584A JP 2003159584 A JP2003159584 A JP 2003159584A JP 2001360231 A JP2001360231 A JP 2001360231A JP 2001360231 A JP2001360231 A JP 2001360231A JP 2003159584 A JP2003159584 A JP 2003159584A
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端 淳 一 川
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藤 圭二郎 伊
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孝 加々美
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深度が深い領域に存在する汚染土壌を容易に
且つ効率的に地上へ排出し、且つ、系外に拡散させるこ
と無く確実に処理することが出来る汚染土壌の処理工法
の提供。 【解決手段】 ボーリング孔(10)を掘削して、土壌掘削
用ロッド(11)を挿入する工程と、汚染土壌排出用パイプ
(スラリー排出用パイプ:22)を挿入する工程と、土
壌掘削用ロッド(11)に設けた一対のノズル(10a、10a)か
ら地盤掘削用流体(例えば高圧水)の噴流 (ジェット
噴流J1、J1)を噴射する工程とを含み、該噴流(ジ
ェット噴流J1、J1)は所定位置(衝突ポイント:J
PX)で衝突して交差噴流(クロスジェット)を構成
し、土壌掘削用ロッド(11)の下端部に設けた充填材噴射
手段(モニタ:12)から充填材を噴射(J2)する工程
と、充填材が噴射されると共に、汚染土壌排出用パイプ
(スラリー排出用パイプ:22)を介して汚染土壌と地
盤掘削用流体の混合物(スラリー:例えば、掘削・切断
された汚染土壌、水、空気の混合物)が地上側に排出さ
れる工程、とを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中に存在する汚
染土壌を地上側に排出して処理する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】工場の跡地等は、重金属や揮発性有機化
合物(VOC:volatile organic c
ompound)等の汚染物質により、土壌が汚染され
ている場合があり、環境保護の見地からも、その様な汚
染土壌を処理する必要がある。汚染土壌の処理技術は、
汚染物質がその場所から拡散しない様に封じ込める技術
と、汚染された土壌を除去して汚染物質を化学的に処理
する技術と、に大別される。ここで、汚染された土壌を
除去して、汚染物質を化学的に処理する場合、汚染され
た土壌が地上に近い領域にある場合には容易に実行出来
る。しかし、汚染された土壌が存在する領域の深度が深
い場合には、実行が困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、深度が深
い領域に存在する汚染土壌を容易且つ効率的に地上へ排
出し、更に、系外に拡散させること無く確実に処理する
ことが出来る汚染土壌の処理工法の提供を目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の汚染土壌の処理
工法は、ボーリング孔(10)を掘削して、土壌掘削用
ロッド(11)を挿入する工程と、汚染土壌排出用パイ
プ(スラリー排出用パイプ:22)を挿入する工程と、
土壌掘削用ロッド(11)に設けた一対のノズル(10
a、10a)から地盤掘削用流体(例えば高圧水)の噴
流(ジェット噴流J1、J1)を噴射する工程とを含
み、該噴流(ジェット噴流J1、J1)は所定位置(衝
突ポイント:JPX)で衝突して交差噴流(クロスジェ
ット)を構成し、土壌掘削用ロッド(11)の下端部に
設けた充填材噴射手段(モニタ:12)から充填材を噴
射(J2)する工程と、充填材が噴射されると共に、汚
染土壌排出用パイプ(スラリー排出用パイプ:22)を
介して汚染土壌と地盤掘削用流体の混合物(スラリー:
例えば、掘削・切断された汚染土壌、水、空気の混合
物)が地上側に排出される工程、とを含んでいる(請求
項1)。
【0005】係る構成を具備する本発明によれば、交差
噴流は土壌を掘削或いは切削する範囲を高精度にて制御
出来るので、噴流により土壌が切削される領域、換言す
れば充填材により置換される領域の範囲を正確に確定す
ることが可能である。その結果、汚染物質が地上に排出
される際、或いは排出された後に、汚染物質に代えて地
中に充填される充填材の数量を正確に予見することが可
能となる。
【0006】ここで、 汚染土壌と地盤掘削用流体の混
合物(スラリー:例えば、掘削・切断された汚染土壌、
水、空気の混合物)が、充填材に比較して、粘性が低
く、及び/又は、比重が小さくなる様に、掘削用流体及
び/又は充填材を選定することが好ましい。例えば、汚
染土壌と地盤掘削用流体の混合物(スラリー:例えば、
掘削・切断された汚染土壌、水、空気の混合物)の比重
が、例えば1.3程度となる様に、地盤掘削用流体を選
定する。また、土壌掘削用ロッド(11)を挿入する工
程と、汚染土壌排出用パイプ(スラリー排出用パイプ:
22)を挿入する工程とは、工程の順序については、何
れを先にしても良いし、或いは、土壌掘削用ロッド(1
1)及び汚染土壌排出用パイプ(スラリー排出用パイ
プ:22)を同時に挿入しても良い。
【0007】一方、充填材の粘性を高く、比重を大きく
するために、セルロース系充填材や水ガラスを包含する
充填材を採用することが出来る。或いは、硫酸バリウム
を充填材として使用して、比重を高くする(比重が1.
9程度になる)ことも可能である。
【0008】前記充填材を噴射する工程は、地盤掘削用
流体(例えば高圧水)の噴流(ジェット噴流J1、J
1)を噴射するのと同時に行うことが好ましい(請求項
2:図1、図2)。
【0009】或いは、地盤掘削用流体(例えば高圧水)
の噴流(ジェット噴流J1、J1)を噴射して、排出を
行うべき領域(層Mと層S)の全域に渡って汚染土壌を
切削した後に行っても良い(請求項3)。
【0010】排出を行うべき領域(層Mと層S)の全域
に渡って汚染土壌を切削した後に充填材を噴射する場合
(請求項3の場合)、汚染土壌排出用パイプ(スラリー
排出用パイプ:22)を介して汚染土壌と地盤掘削用流
体との混合物(スラリー)として地上側に排出し、排出
を行うべき領域を地盤掘削用流体によって充填し、交差
噴流による掘削機器を撤収した後、ボーリング孔(1
0)を介して、地盤掘削用流体で充填された領域内に充
填材(例えば還元材)を投下する(J2)ことにより、
前記充填材を噴射する工程を実施する技術を包含する。
【0011】本発明において、汚染土壌排出孔を掘削し
て、汚染土壌排出用パイプ(スラリー排出用パイプ:2
2)を挿入する工程では、汚染土壌排出用パイプ(スラ
リー排出用パイプ:22)の下端近傍で且つボーリング
孔(10)内壁と汚染土壌排出用パイプ(22)外周部
との間の領域をシール(24)する工程を含んでいるこ
とが好ましい(請求項4)。
【0012】当該パイプ(22)の下端近傍で且つボー
リング孔(10)内壁と汚染土壌排出用パイプ(22)
外周部との間の領域を介して、汚染土壌と地盤掘削用流
体の混合物(スラリー:例えば、掘削・切断された汚染
土壌、水、空気の混合物)が、地中の他の領域(例え
ば、非汚染領域N)に侵入してしまうことを防止するた
めである。
【0013】ここで、汚染土壌排出用パイプ(スラリー
排出用パイプ:22)の下端近傍の外周部をシールする
に際しては、例えば、当該パイプ(22)の下端近傍に
シール用パッカ(24)を設置することにより行われ
る。
【0014】当該パイプ(22)の下端近傍が、例えば
多孔質岩盤層であったり、多数の亀裂が走った岩盤であ
ったりして、パッカ(24)によるシールが困難である
場合には、汚染土壌排出用パイプ(スラリー排出用パイ
プ:22)の下端近傍の外周部にシール用注入材を注入
して、所謂「シールグラウト」を行えば良い。
【0015】本発明において、汚染土壌排出用パイプ
(スラリー排出用パイプ:22)の上端を包囲する様に
構成された飛散防止部材(函体30)を配置させること
により、当該パイプ(22)の上端から地上側へ排出さ
れる汚染土壌と地盤掘削用流体との混合物(スラリー)
が、大気中に飛散してしまうことを防止する工程を有し
ている(請求項5)。
【0016】また本発明において、前記飛散防止部材
(函体30)と、地上に排出された汚染土壌と地盤掘削
用流体の混合物(スラリー)を処理するための部材(3
2、38、39、40)とは、密閉系を構成している
(請求項6)。例えば、汚染物質が揮発し易い性状を有
している場合、気相の汚染物質が系外に漏出することを
防止するためである。
【0017】
【発明の実施の形態】図1に基づき、第1実施形態を説
明する。地表までの非汚染領域Nと、非汚染領域Nの下
層部である汚壌領域Cと、を含む地中Gに全体を符号A
で示す掘削機によって予めボーリング孔10を掘削し、
該ボーリング孔10内に土壌掘削用ロッド11を挿入す
る。
【0018】前記土壌掘削用ロッド11には、一対のノ
ズル11a、11aが設けられており、該一対のノズル
11a、11aの各々は、鉛直方向に離隔した位置に設
けられており、ノズル11a、11aから噴出するジェ
ット噴流J1、J1は、所定位置(衝突ポイント)JP
Xで衝突して、所謂「交差噴流」を構成している。
【0019】図示はされていないが、土壌掘削用ロッド
11は3重管構造をしており、内側の流路、中間流路、
外部流路には、順に夫々充填材、超高圧水(掘削用高圧
水)、圧縮空気が流れている。
【0020】ここで、ジェット噴流J1、J1は、超高
圧水のジェットを圧縮空気のジェットで包囲するような
状態で噴射され、土壌掘削用ロッド11から衝突ポイン
トJPXとの間の汚染土壌Cを掘削する。また、前記内
側の流路、中間流路、該部流路は、充填材供給口2、超
高圧水供給口4、圧縮空気供給口6を有する三重管スイ
ベル8に連通しており、充填材、超高圧水、圧縮空気が
随時供給される様に構成されている。
【0021】前記土壌掘削用ロッド11の下端部には、
充填材噴射用の噴射手段(モニタ)12が設けられてお
り、噴射手段12から充填材が噴射される。図1では、
充填材及び/又は充填材の噴流が符号「J2」で示され
ている。
【0022】施工に際しては、交差噴流J1、J1によ
り汚染土壌Cを掘削しつつ、モニタ12より充填材J2
を噴射する。
【0023】ここで、非汚染領域Nの土壌は地上に排出
せず、汚染領域Cの土壌をスラリーとして地上に排出す
るため、即ち、非汚染領域Nの土壌(非汚染土壌)を地
上側に排出すること無く、汚染領域Cの土壌(汚染土
壌)を地上側に排出するため、スラリー排出用パイプ2
2(図示の実施形態では1本:但し、スラリー排出用パ
イプ22の本数には限定なし)を、ボーリング孔10に
挿入し、非汚染領域Nに配置する。そして、スラリー排
出用パイプ22を、地上から、汚染土壌と地盤掘削用流
体との混合物(スラリー)の層Sの上面まで貫入する。
【0024】スラリーは、パイプ22を通って、地上側
へ排出されるが、パイプ22の先端(下端部)がそのま
まであればパイプ22の外側からスラリーが漏出し、非
汚染領域Nに侵入しようとする。これを防止するため、
パイプ22下端部にパッカ24を設けるのが好ましい。
パッカ24によりパイプ22の外周部(より具体的に
は、ボーリング孔10の内壁とパイプ22外周部との間
の環状領域)をシールし、以って、パイプ22の外周面
に沿って(ボーリング孔10の内壁とパイプ22外周部
との間の環状領域を介して)スラリーが非汚染領域N中
に侵入するのを防止することが出来る。
【0025】地盤が(多孔質な地盤)凹凸な場合、パッ
カ24を設けても、パイプ22外周面をシール出来な
い。その様な場合には(シールが効かない施工地盤の場
合には)、シールグラウト(瞬結する注入材)を注入す
ることが好ましい。
【0026】また、充填材(J2)が地上側に排出され
てしまうことを防止して、スラリーのみがパイプ22を
通過して地上に排出される様にしなければならない。そ
のためには、交差噴流J1、J1で掘削される領域に充
填される充填材(換言すれば汚染物質と置換する充填
材)の層Mと、スラリー(汚染物質を包含する土壌と水
との混合物)の層Sとが、完全に分離する必要が有る。
【0027】そのため (1) 層Sを構成するスラリー(層Mを構成する充填
材J2と比較して)の粘性を低く、比重を小さくする
(1.3程度まで小さくすることを想定している)。 (2) 層Mを構成する充填材J2の粘性を高く、比重
を大きくする。そのため、セルロース系充填材や、水ガ
ラスを包含する充填材を混合する(セルロース系、水ガ
ラスを含んだ充填材は粘性が高い)。或いは、硫酸バリ
ウムを充填材として使用して、比重を高くする(比重が
1.9程度になる)。これにより、完全に2層に分離す
れば、土壌掘削用ロッド11下端のモニタ12から注入
される充填材J2が、地上に戻されてしまうことが無く
なり、汚染土壌を包含する土壌の混合物であるスラリー
のみが地上に排出される。
【0028】パイプ22の地上側端部22E、22Eで
は、スラリーが噴出・飛散することを防止する必要が有
る(環境に対する配慮)。ここで、パイプ22の端部2
2Eから噴射するスラリーは、矢印J3で示しており、
スラリーJ3の噴出する圧力は、0.05Kg程度(5
0cm跳ね上がる程度)である。
【0029】そこで、スラリー飛散防止のため、函体3
0を地上側に設置してある。該函体30は、後述の通り
減圧されるので、大気圧との差圧に耐えられる程度の剛
性を有する材質で構成され、スラリー排出用パイプ22
の地上側端部22Eを包囲する様な構造をしている。
【0030】函体30内のスラリーは、真空引きによ
り、配管32、34を介して処理施設に搬送される。搬
送方法は配管34の先端に図示しない吸引手段36を設
け、真空引きする。すなわち、配管34、スラリー受け
タンク38、配管32を介して、函体30を減圧する。
【0031】函体30内に貯留しているスラリーは、真
空引きされることにより、配管32を介してスラリー受
けタンク38に貯蔵される。配管32からタンク38内
に供給されるスラリーは、符号J4で示されている。ス
ラリー受けタンク38内にはスラリー搬送用ポンプ39
が設置されており、ポンプ39は、タンク38内に貯留
するスラリーを汚染土壌貯蔵タンク40に送出する。
【0032】ここで、汚染物質処理用の密閉系の処理施
設、例えばスラリー受けタンク38は、既存技術を利用
して、スラリーを構成する気相成分、液相成分、固相成
分を分離(例えば、重力分離)している。タンク40内
に貯蔵される汚染土壌のスラリーは、所定量が溜まった
段階で、図示しない汚染物質処理施設にタンク40ごと
搬送され、処理される。
【0033】上述した第1実施形態によれば、交差噴流
J1、J1を用いて汚染土壌Cを掘削している。そし
て、交差噴流J1、J1を用いれば、掘削領域(層Sと
層Mとにより確定される領域)が正確に限定できるの
で、汚染領域Cのみを正確に充填材J1と置換できる。
そのため、充填材J1の量も確実に管理できる。
【0034】また、函体30、スラリー受けタンク3
8、汚染土壌貯蔵タンク40、配管32、34は、密閉
系を構成しているので、汚染領域Cの土壌を汚染してい
る物質が、気化し易い汚染物質(VOC:揮発性有機化
合物:volatile organic compo
und)であっても、気化した汚染物質が系外に拡散す
ること無く、処理される。
【0035】図2に基づいて本発明の第2実施形態を説
明する。図1の第1実施形態では、充填材については特
に限定していないが、図2の実施形態では、還元材とし
て作用する「鉄(Fe)」を充填材として用いている。
【0036】ここで、鉄を充填材として、或いは充填材
の含有成分として、交差噴流J1、J1で掘削された領
域(図2では層Mとして表現されている)に充填するこ
とは、以下の二つの理由によって通常は大変に困難であ
る。 (1) 鉄は噴流体として供給されるので、空気及び/
又は水、その他の充填材の流れに均一に混合せず、充填
材流過用配管52を閉塞する恐れがある。 (2) 鉄の噴流体は研磨剤として作用するので、充填
材にヘッドを付加するポンプ50や、モニタ12のノズ
ル、充填材の流路におけるエルボ部分E等を損傷する可
能性がある。
【0037】上述の様な損傷を防止するため、図2の実
施形態では、充填材用ポンプ50からモニタ12まで連
通する充填材流過用配管52は、分岐点53において分
岐配管54を分岐している。前記充填材用ポンプ50は
充填材が鉄のみの場合は、空気及び/又は水を吐出し、
充填材が鉄以外の組成を有する場合には、鉄以外の充填
材(空気及び/又は水を含む)を吐出すように構成され
ている。
【0038】前記分岐配管54には、充填材、或いは充
填材に含有される鉄(Fe:還元材として作用する)を
貯留する還元材用タンク58が介装されている。そし
て、合流点56において、分岐配管54は充填材流過用
配管52と合流する。
【0039】この様に構成すれば、分岐配管54を流れ
る空気及び/又は水、その他の充填材は、還元材用タン
ク58内の粉粒体状の鉄を同伴して、充填材流過用配管
52と合流する。
【0040】換言すれば、充填材流過用配管52内を流
れる粉粒体状の鉄は、分岐管54を流れる空気及び/又
は水、その他の充填材に同伴されるだけの量であるた
め、配管52を閉塞する恐れは極めて小さくなる。
【0041】同様に、研磨剤の量も少なくなるため、ノ
ズル(図示せず)や、エルボ部分E等を損傷する恐れも
少ない。
【0042】これに加えて、モニタ12からの充填材噴
流J2は、その噴射速度が比較的遅いので、紛粒体の鉄
による研磨作用も少ない。
【0043】その他の構成及び作用効果については、図
1の実施形態と同様である。
【0044】図示の実施形態はあくまでも例示であり、
本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を
付記する。例えば、図示の実施形態において、充填材
(J2)はモニタ12から鉛直方向下方へ噴射されてい
るが、モニタ12から水平方向へ噴射しても良い。ま
た、土壌掘削用ロッド11の挿入に先立ってパイプ22
を挿入しても良いし、ロッド11及びパイプ22を同時
に挿入することも可能である。
【0045】
【発明の効果】本発明の作用効果を以下に列挙する。 (1) 交差噴流を用いて汚染土壌を掘削しているので
掘削領域が充填材の層と、スラリーの層に正確に限定で
き、汚染物質領域のみを正確に充填材と置換出来る。 (2) 汚染物質領域のみを正確に充填材と置換出来る
ので、充填材の量が確実に管理出来る。 (3) 函体、スラリー受けタンク、汚染土壌貯蔵タン
ク、配管が密閉系を構成しているため、汚染領域の汚染
物質が気化し易い汚染物質であっても気化した汚染物質
が系外に拡散することなく処理される。 (4) 充填材流過用配管に還元材用タンクを介装した
分岐管路を設けることことにより、還元材用タンクに貯
留され、充填材流過用配管内を流れる粉粒体状の鉄は分
岐管を流れる空気及び/又は水、その他の充填材に同伴
されるだけの量であるため、充填材流過用配管を閉塞さ
せる恐れが極めて少なくなる。 (5) 分岐管に介装した還元用タンクに粉粒体状の鉄
を貯留し、この粉粒体状の鉄を用いることにより、研磨
剤の使用量が抑制され、配管系のノズルやエルボの損傷
を減少させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を示す全体構成
図。
【図2】本発明の第2実施形態の構成を示す全体構成
図。
【符号の説明】
10・・・ボーリング孔 10a・・・ノズル 11・・・土壌掘削用ロッド 12・・・モニタ 22・・・スラリー排出用パイプ 24・・・パッカ 30・・・函体 32・・・配管 38・・・スラリー受けタンク 40・・・汚染土壌貯蔵タンク J1・・・交差噴流 J2・・・充填材 C・・・汚染領域 M・・・充填材の層 N・・・非汚染領域 S・・・スラリーの層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川 端 淳 一 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 伊 藤 圭二郎 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 加々美 孝 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 2D040 AB06 AC05 BA01 BA02 BC01 BD05 CA08 CB03 CD01 DC02 4D004 AA41 AB03 AB05 CA01 CA50

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボーリング孔を掘削して、土壌掘削用ロ
    ッドを挿入する工程と、汚染土壌排出用パイプを挿入す
    る工程と、土壌掘削用ロッドに設けた一対のノズルから
    地盤掘削用流体の噴流を噴射する工程とを含み、該噴流
    は所定位置で衝突して交差噴流を構成し、土壌掘削用ロ
    ッドの下端部に設けた充填材噴射手段から充填材を噴射
    する工程と、充填材が噴射されると共に、汚染土壌排出
    用パイプを介して汚染土壌と地盤掘削用流体の混合物が
    地上側に排出される工程、とを含んでいることを特徴と
    する汚染土壌の処理工法。
  2. 【請求項2】 前記充填材を噴射する工程は、地盤掘削
    用流体の噴流を噴射するのと同時に行われる請求項1の
    汚染土壌の処理工法。
  3. 【請求項3】 前記充填材を噴射する工程は、地盤掘削
    用流体の噴流を噴射して、排出を行うべき領域の全域に
    渡って汚染土壌を切削した後に行われる請求項1の汚染
    土壌の処理工法。
  4. 【請求項4】 汚染土壌排出用パイプを挿入する前記工
    程では、汚染土壌排出用パイプの下端近傍で且つボーリ
    ング孔内壁と汚染土壌排出用パイプ外周部との間の領域
    をシールする工程を含んでいる請求項1〜3の何れか1
    項の汚染土壌の処理工法。
  5. 【請求項5】 汚染土壌排出用パイプの上端を包囲する
    様に構成された飛散防止部材を配置させることにより、
    当該パイプの上端から地上側へ排出される汚染土壌と地
    盤掘削用流体との混合物が大気中に飛散してしまうこと
    を防止する請求項1〜4の何れか1項の汚染土壌の処理
    工法。
  6. 【請求項6】 前記飛散防止部材と、地上に排出された
    汚染土壌と地盤掘削用流体の混合物を処理するための部
    材とは、密閉系を構成している請求項1〜5の何れか1
    項の汚染土壌の処理工法。
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