JP2003157723A - 透明導電膜付き基板及びこれを用いたタッチパネル - Google Patents

透明導電膜付き基板及びこれを用いたタッチパネル

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JP2003157723A JP2001358715A JP2001358715A JP2003157723A JP 2003157723 A JP2003157723 A JP 2003157723A JP 2001358715 A JP2001358715 A JP 2001358715A JP 2001358715 A JP2001358715 A JP 2001358715A JP 2003157723 A JP2003157723 A JP 2003157723A
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Yukio Noguchi
幸雄 野口
Wataru Saito
渉 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高抵抗でかつ抵抗値の均一性に優れ、しかも高
い光透過率を有する透明導電膜付き基板を提供する。 【解決手段】透明絶縁基板1上に、インジウム、錫、ゲ
ルマニウム、酸素を構成元素とし、錫をSnO2換算で
0.5〜5.0重量%、ゲルマニウムをGeO2換算で
0.5〜5.0重量%、残部が実質的にインジウムと酸
素とからなる複合酸化物よりなる透明電極膜2を形成し
て透明導電膜付き基板を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い光透過率を有
するとともに、適度な表面抵抗率を有する透明導電膜付
き基板及びこれを用いたタッチパネルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
液晶表示装置による画像表示が注目されているが、携帯
情報端末等の普及に伴い、その入力手段として液晶表示
装置上にタッチパネルを搭載し、画面を見ながら入力を
行うことが望まれるようになっている。
【0003】図3に一般的なタッチパネルの断面図を示
すように、このタッチパネル20は抵抗膜方式のもの
で、透明絶縁基板31上に透明電極膜32を備えた二枚
の透明電極膜付き基板を、互いに透明電極膜32同士を
対向させるとともに、隙間を設けて設置し、その外周部
を接着剤層23を介して接合したもので、図中、上方に
ある透明電極膜付き基板を入力側基板21、下方にある
透明電極膜付き基板を保持側基板22としてある。
【0004】また、保持側基板22の透明電極膜32上
には、所定の間隔でドットスペーサー24が配置されて
おり、入力操作を行うには、入力側基板21の所定箇所
をペン(不図示)で押圧し、押圧位置にある入力側基板
21の透明電極膜32を保持側基板22の透明電極膜3
2と接触させることにより、その位置を電気的に検出す
るようになっていた。
【0005】そして、このようなタッチパネル20の入
力側基板21及び保持側基板22を形成する透明電極膜
付き基板には、適度な剛性と透光性を有するとともに、
電気的特性を兼ね備えたものを用いる必要があることか
ら、透明絶縁基板31をシリコン系樹脂やポリアミド系
樹脂などの透明樹脂やガラスにより形成するとともに、
透明導電膜32を、酸化錫と酸化インジウムとからなる
ITO膜により形成したものが用いられていた。
【0006】ところが、近年、抵抗膜方式のタッチパネ
ル20には、入力精度の高精度化に対する要望が高まっ
ており、この要望を満足するためには、表面抵抗率が2
00〜2000Ω/□の透明電極膜32を用いることが
提案されているが、従来のITO膜は表面抵抗率が10
0〜150Ω/□と抵抗値が低いために位置認識精度が
低くなり、誤入力の原因となってしまうといった問題が
あり、近年要求されている入力精度の高精度化に対応す
ることができないといった課題があった。
【0007】そこで、このような課題を解決するものと
して、入力側基板21及び保持側基板22を形成する透
明電極膜付き基板の透明電極膜32を、インジウムと
錫、及びチタン、イリジウム、イットリウム、クロム、
亜鉛、ジルコニウム、ハフニウム、タンタル、コバル
ト、ビスマス、マンガンのうち一種の金属元素を構成元
素とし、表面抵抗率を800〜10000Ω/□とした
複合酸化物より形成することが提案されている(特開平
9−161542号公報参照)。
【0008】ところが、透明電極膜32に、インジウム
と錫、及びチタン、イリジウム、イットリウム、クロ
ム、亜鉛、ジルコニウム、ハフニウム、タンタル、コバ
ルト、ビスマス、マンガンのうち一種の金属元素を構成
元素とした複合酸化物を用いたものでは、タッチパネル
20に要求されている入力精度の高精度化に対応した表
面抵抗率を得ることができるものの、透光性を向上させ
ることができず、十分に満足できるものではなかった。
【0009】特に、携帯情報端末等の入力手段として用
いられるタッチパネル20には、バックライトを持たな
い液晶表示装置に搭載されることもあり、このような場
合、透明電極膜付き基板を形成する透明電極膜32には
より高い光透過率を有するものが必要となるが、上述し
た複合酸化物からなる透明導電膜32は、例えば550
nmの波長光に対する透過率が高いものでも89.5%
までであり、満足できるものではなかった。
【0010】
【発明の目的】本発明は上述した課題に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、適度な表面抵抗率を安定して
得ることができ、かつ高い光透過率を有する透明導電膜
付き基板を提供するともに、この透明導電膜付き基板を
用いてタッチパネルを製作することにより、入力精度を
向上させることができるとともに、バックライトを持た
ない液晶表示装置にも搭載できるようにすることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題に鑑
み、請求項1に係る発明は、透明絶縁基板上に、インジ
ウム、錫、ゲルマニウム、酸素を構成元素とし、錫をS
nO2換算で0.5〜5.0重量%、ゲルマニウムをG
eO2換算で0.5〜5.0重量%、残部が実質的にイ
ンジウムと酸素とからなる複合酸化物よりなる透明電極
膜を形成して透明導電膜付き基板を構成したことを特徴
とする。
【0012】請求項2に係る発明は、上記透明導電膜の
膜厚を20nm〜250nmとするとともに、550n
mの波長光に対する透過率を90%以上としたことを特
徴とする。
【0013】請求項3に係る発明は、上記透明導電膜付
き基板を入力側基板及び/又は保持側基板に用いてタッ
チパネルを構成したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0015】図1は本発明の透明電極膜付き基板を示す
断面図で、1は透明絶縁基板、2は透明絶縁基板1上に
形成した、インジウム、錫、ゲルマニウム、酸素を構成
元素とする複合酸化物よりなる透明電極膜である。
【0016】透明絶縁基板1は、電気絶縁性を有すると
ともに、可視光線の透過率が70%以上を有するものが
良く、さらに使用用途に応じて適度な剛性を有する材質
により形成すれば良く、このような材質としては、例え
ば、ポリカーボネイト樹脂、ポリアクリレート樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン
樹脂等の透明樹脂材や透明ガラス材を用いることができ
る。
【0017】また、透明絶縁基板1上に形成する透明電
極膜2は、インジウム、錫、ゲルマニウム、酸素を構成
元素し、錫をSnO2換算で0.5〜5.0重量%、ゲ
ルマニウムをGeO2換算で0.5〜5.0重量%、残
部が実質的にインジウムと酸素とからなる複合酸化物に
より形成してある。
【0018】このように、透明導電膜2を形成する複合
酸化物の構成元素として、インジウム、錫、及び酸素以
外にゲルマニウムを含有させることにより、表面抵抗率
を高くすることができるとともに、可視光線に対する透
過率を従来のITO膜と比較して向上させることができ
る。
【0019】そして、錫の含有量をSnO2換算で0.
5〜5.0重量%としたのは、錫の含有量がSnO2
算で0.5重量%未満になると、複合酸化物の電子密度
が小さくなり、透明導電膜2の表面抵抗率を高める効果
が小さくなり、また錫の含有量がSnO2換算で5.0
重量%を越えると、複合酸化物の電子密度が飽和し、錫
による電子移動度が低下して透明導電膜2の表面抵抗率
を高める効果が小さくなるからである。好ましい錫の含
有量は、SnO2換算で1.0〜4.0重量%とするこ
とが良い。
【0020】また、ゲルマニウムの含有量をGeO2
算で0.5〜5.0重量%としたのは、ゲルマニウムの
含有量がGeO2換算で0.5重量%未満又は5.0重
量%を越えると、表面抵抗率がばらつき易くなるととも
に、可視光線の透過率を十分に高める効果が得られない
からである。好ましいゲルマニウムの含有量はGeO 2
換算で1.0〜3.0重量%とすることが良い。
【0021】なお、残部が実質的にインジウムと酸素と
からなるとは、インジウムと酸素以外の成分が殆ど含ま
れていないことを言い、仮に含まれていたとしてもそれ
らは不純物として0.1重量%以下の範囲で含有するも
のを言う。
【0022】このような組成を有する透明電極膜2は、
表面抵抗率を200〜2000Ω/□とすることがで
き、例えば、タッチパネルの入力側基板や保持側基板に
要求される表面抵抗率を得ることができる。また、透明
電極膜2の膜厚Tを250nm以下とすることにより、
550nmの波長光に対する透過率を90%以上にまで
高めることができるため、例えば、タッチパネルの表示
性能を向上させることができる。
【0023】ただし、このような透光性を有するために
は、透明電極膜2の膜厚Tを20nm〜250nmとす
ることが好ましい。
【0024】なぜなら、膜厚Tが250nmを超える
と、透明電極膜2の膜厚Tが厚くなり過ぎるため、透光
性を高められると言えども550nmの波長光に対する
透過率を90%以上とすることができないからであり、
逆に膜厚Tが20nm未満となると、成膜時の膜厚ばら
つきが大きくなってしまうといった不具合があるからで
ある。
【0025】ところで、このような透明電極膜付き基板
を製造するには、透明絶縁基板1に上述した透明電極膜
2を、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真
空蒸着法によって被着することにより形成することがで
き、例えば、スパッタリング法を用いて透明導電膜2を
成膜する場合、まず、ターゲット材を用意する。ターゲ
ット材は、酸化錫を0.5〜5.0重量%、酸化ゲルマ
ニウムを0.5〜5.0重量%、残部を酸化インジウム
として秤量し、これらを混練乾燥して造粒粉を製作した
後、この造粒粉を一軸加圧成形法によって所定形状に成
形し、しかる後、1300〜1700℃の大気雰囲気中
あるいは酸素雰囲気中で焼成することにより製作する。
【0026】このようにして得られたターゲット材をチ
ャンバー内に設置するとともに、透明絶縁基板1を所定
位置に配置し、不活性ガス雰囲気下で透明絶縁基板1に
スパッタリングを施すことにより、インジウム、錫、ゲ
ルマニウム、酸素を構成元素とし、錫をSnO2換算で
0.5〜5.0重量%、ゲルマニウムをGeO2換算で
0.5〜5.0重量%、残部が実質的にインジウムと酸
素とからなる複合酸化物よりなる透明電極膜2を被着す
ることができ、スパッタリング時間を調整して透明電極
膜2の膜厚Tを20nm〜250nmとすることにより
透明電極膜付き基板を得ることができる。
【0027】なお、スパッタリング法により透明導電膜
2を被着する場合、経時劣化の少ない結晶性の膜を得る
ため、透明絶縁基板1は予め加熱しておくことが好まし
い。また、透明導電膜2を被着した後、200〜500
℃の温度で加熱処理(アニール処理)を行っても良く、
このような加熱処理(アニール処理)を施すことによっ
ても結晶性の膜を得ることができ、透明導電膜2の表面
抵抗率のバラツキを抑えることができるとともに、光の
透過率を向上させることができる。
【0028】次に、本発明の透明電極膜付き基板を入力
側基板に用いたタッチパネルを図2に基づいて説明す
る。
【0029】このタッチパネル10は抵抗膜方式のもの
で、透明絶縁基板1,3上に透明電極膜2,4を備えた
二枚の透明電極膜付き基板を、互いに透明電極膜2,4
同士を対向させるとともに、隙間を設けて設置し、その
外周部を接着剤層13を介して接合したもので、図中、
上方にある透明電極膜付き基板を入力側基板11、下方
にある透明電極膜付き基板を保持側基板12としてあ
り、保持側基板12には従来より用いられている、ガラ
ス製の透明絶縁基板3上に透明電極膜4としてITO膜
を被着した透明導電膜付き基板を用い、入力側基板11
には、透明樹脂製の透明絶縁基板1に、インジウム、
錫、ゲルマニウム、酸素を構成元素とし、錫をSnO2
換算で0.5〜5.0重量%、ゲルマニウムをGeO2
換算で0.5〜5.0重量%、残部が実質的にインジウ
ムと酸素とからなる複合酸化物よりなる透明導電膜2を
20nm〜250nmの膜厚で被着した透明導電膜付き
基板を用いたものである。
【0030】また、保持側基板12の透明電極膜4上に
は、所定の間隔でドットスペーサー14を配置してあ
る。
【0031】そして、このタッチパネル10を用いてタ
ッチ入力操作を行うには、入力側基板11の所定箇所を
ペン(不図示)で押圧し、押圧位置にある入力側基板1
1の透明電極膜2を保持側基板12の透明電極膜4と接
触させることにより、その位置を電気的に検出すること
ができる。
【0032】この時、入力側基板11には本発明の透明
導電膜付き基板を用い、表面抵抗率が200〜2000
Ω/□である透明導電膜2を有することから、位置認識
精度を高めることができ、誤入力の発生を低減すること
ができるため、入力精度を向上させることができる。
【0033】また、本発明の透明導電膜付き基板の透明
導電膜2は、その膜厚を20nm〜250nmとしてあ
ることから、550nmの波長光に対する透過率を90
%以上とすることができ、表示特性を高めることができ
るとともに、例えばバックライトを持たない液晶表示装
置に搭載したとしても表示情報を確認することができる
タッチパネル10とすることができる。
【0034】なお、図2では入力側基板11に本発明の
透明電極膜付き基板を適用した例を示したが、保持側基
板12に用いても良く、さらに好ましくは、入力側基板
11及び保持側基板12の両方に本発明の透明導電膜付
き基板を用いることにより、より一層入力精度が高く、
かつ表示特性に優れたタッチパネルを提供することがで
きる。
【0035】以上、本発明の実施形態について示した
が、本発明はこれらの実施形態だけに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば改良や
変更したものにも適用できることは言う迄もない。
【0036】
【実施例】(実施例1)ここで、透明絶縁基板上に、イ
ンジウム、錫、ゲルマニウム、酸素を構成元素とする透
明導電膜を被着した透明導電膜付き基板を製作し、上記
錫及びゲルマニウムの含有量を異ならせた時の光透過率
と透明電極膜の表面抵抗率について調べる実験を行っ
た。
【0037】本実験にあたっては、まず透明導電膜を形
成するためのスパッタリングターゲット材を製作した。
具体的には、出発原料として純度99.99%の酸化イ
ンジウム粉末に対し、純度99.99%の酸化錫粉末を
0.3〜10.0重量%、純度99.99%の酸化ゲル
マニウム粉末を0.3〜10.0重量%の範囲で添加
し、さらに蒸留水と有機系バインダーを加えて混合する
ことによりスラリーを製作し、次いで得られたスラリー
を200℃にて噴霧乾燥させることにより造粒粉を製作
し、この造粒粉を金型内に充填してプレス成形を行うこ
とにより円板状の成形体を成形し、しかる後、脱脂処理
を施した後、1600℃の温度で3時間程度焼成するこ
とにより、酸化錫、酸化ゲルマニウム、及び酸化インジ
ウムからなる複合酸化物焼結体を製作し、研削加工にて
直径203.2mm、厚み6mmの円板状体に仕上げる
ことによりスパッタリングターゲットを得た。
【0038】そして、製作した此処のスパッタリングタ
ーゲット材を用い、DCスパッタリング法により、石英
からなる透明絶縁基板上に、表1に示すような組成を有
する複合酸化物からなる透明導電膜を300nmの膜厚
みで被着して透明電極膜付き基板を製作した。なお、D
Cスパッタリング法の条件は、投入電力1000W、ア
ルゴンと酸素の混合ガス圧を1Paとした。
【0039】そして、得られた透明電極膜付き基板の5
50nmの波長光に対する透過率(%)を分光光度計に
て測定するとともに、透明電極膜の表面抵抗率(Ω/
□)をJIS K 7194に準拠した四探針式抵抗計
にて測定し、光透過率が90%以上を有するとともに、
透明電極膜の表面抵抗率が近年要求されているタッチパ
ネルの入力精度に対応した200〜2000Ω/□の範
囲にあるものを良好と判断した。
【0040】また、比較例として、透明電極膜に、酸化
錫の含有量が10.0重量%、酸化インジウムの含有量
が90.0重量%のITO膜を用いた従来の透明導電膜
付き基板も用意し、同様の実験を行った。
【0041】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0042】
【表1】
【0043】この結果、試料No.14の従来の透明導
電膜付き基板は、透過率及び表面抵抗率とも範囲外であ
った。
【0044】また、試料No.1及び6のように、錫の
含有量がSnO2換算で0.5重量%未満又は5.0重
量%を超えるものは、表面抵抗率が高くなり過ぎるとと
もに、透過率も90%未満であった。
【0045】さらに、試料No.7及び12のように、
ゲルマニウムの含有量がGeO2換算で0.5重量%未
満又は5.0重量%を超えるものは、透過率を高める効
果が小さく90%未満であった。
【0046】これに対し、試料No.2〜5、8〜1
1、及び13のように、錫の含有量がSnO2換算で
0.5重量%〜5.0重量%、ゲルマニウムの含有量が
GeO2換算で0.5重量%〜5.0重量%の範囲にあ
るものは、透過率を90%以上、透明電極膜の表面抵抗
率を200〜2000Ω/□とすることができ、優れて
いた。 (実施例2)次に、インジウム、錫、ゲルマニウム、酸
素を構成元素とする透明導電膜のうち、錫の含有量をS
nO2換算で3.0重量%、ゲルマニウムの含有量をG
eO2換算で2.0重量%に固定し、膜厚みを異ならせ
て実施例1と同様の実験を行った。なお、透明導電膜の
膜厚は形状測定計にて測定した。
【0047】結果は表2に示す通りである。
【0048】
【表2】
【0049】この結果、試料No.15のように、透明
電極膜の膜厚みが20nm未満となると、均一な膜を再
現性良く形成することができず、また、試料No.19
のように、透明電極膜の膜厚みが250nmを超える
と、光の透過率が悪くなるとともに、透明電極膜の表面
抵抗率も200Ω/□を切るものが出始めた。
【0050】これに対し、試料No.16〜18のよう
に、透明電極膜の膜厚みが20nm〜250nmの範囲
にあるものは、550nmの波長光に対する透過率90
%以上を満足することができ、また、表面抵抗率も20
0〜2000Ω/□とすることができた。
【0051】この結果、透光性を向上させるとともに、
表面抵抗率を近年要求されているタッチパネルの入力精
度に対応した値とするには、透明電極膜の膜厚みを20
nm〜250nmとすることが良いことが分かる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、透明絶縁基板上に、インジウム、錫、ゲルマニウ
ム、酸素を構成元素とし、錫をSnO2換算で0.5〜
5.0重量%、ゲルマニウムをGeO2換算で0.5〜
5.0重量%、残部が実質的にインジウムと酸素とから
なる複合酸化物よりなる透明電極膜を形成して透明導電
膜付き基板を構成したことによって、透明導電膜の表面
抵抗率を200〜2000Ω/□という高抵抗を安定し
て得ることができるとともに、さらには光の透過率を向
上させることができる。
【0053】請求項2に係る発明によれば、上記透明導
電膜の膜厚を20nm〜250nmとしたことから、2
00〜2000Ω/□の表面抵抗率を安定して得ること
ができるとともに、高い透過率を得ることができ、55
0nmの波長光に対する透過率を90%以上とすること
ができる。
【0054】請求項3に係る発明によれば、上記透明導
電膜付き基板を入力側基板及び/又は保持側基板に用い
てタッチパネルを構成するようにしたことから、位置認
識精度を高めることができるとともに、表示特性を高め
ることができ、例えばバックライトを持たない液晶表示
装置に搭載しても十分に表示情報を認識することが可能
なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明電極膜付き基板を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の透明電極膜付き基板を入力側基板に用
いたタッチパネルを示す断面図である。
【図3】一般的なタッチパネルを示す断面図である。
【符号の説明】
1,3:透明絶縁基板 2,4:透明導電膜 10,20:タッチパネル 11,21:入力側基板 12,22:保持側基板 13,23:接着剤層 14,24:ドットスペーサー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明絶縁基板上に透明電極膜を備えてな
    り、該透明電極膜は、インジウム、錫、ゲルマニウム、
    酸素を構成元素とする複合酸化物であって、錫をSnO
    2換算で0.5〜5.0重量%、ゲルマニウムをGeO2
    換算で0.5〜5.0重量%、残部が実質的にインジウ
    ムと酸素とからなることを特徴とする透明導電膜付き基
    板。
  2. 【請求項2】上記透明導電膜の膜厚が20nm〜250
    nmであるとともに、550nmの波長光に対する透過
    率が90%以上であることを特徴とする請求項1に記載
    の透明導電膜付き基板。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の透明導電膜
    付き基板を入力側基板及び/又は保持側基板として用い
    たことを特徴とするタッチパネル。
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