JP2003157576A - 光ディスク基板 - Google Patents

光ディスク基板

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JP2003157576A
JP2003157576A JP2002258064A JP2002258064A JP2003157576A JP 2003157576 A JP2003157576 A JP 2003157576A JP 2002258064 A JP2002258064 A JP 2002258064A JP 2002258064 A JP2002258064 A JP 2002258064A JP 2003157576 A JP2003157576 A JP 2003157576A
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JP2002258064A
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Yasuyuki Iimuro
靖之 飯室
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物強度を一定の水準以上、別の一定の水準
以下とすることによって、生産管理を簡略化しかつ低コ
スト化したディスクを提供する。また、高温高湿環境下
に中期間放置されても、情報記録再生特性の低下等を生
じることがなく、したがって、中期間(例えば1年程
度)にわたって高い信頼性を維持する光学式ディスク基
板および光学式情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 (1)全異物の異物強度が2×105
8×106μm2/g、 (2)粒径1.1μm以下の異物の異物強度が2×10
4〜2×106μm2/g (3)粒径が20μmを超え40μm以下の異物が3,
000個/g以下 且つ (4)粒径が120μmを超え170μm以下の異物が
7個/g以下 を満足する透明熱可塑性樹脂から形成された光ディスク
基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異物の大きさおよ
び量を制御した光学式ディスク基板および光学式情報記
録媒体に関し、特にCD基板もしくはDVD基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザー光の照射により情報の記
録・再生を行う光ディスクとしては、光磁気ディスク、
追記型光ディスク、デジタルオーディオディスク(コン
パクトディスク:CD)、光学式ビデオディスク(レー
ザーディスク(登録商標))などが知られている。これ
らのうちコンパクトディスクやレーザーディスクは再生
専用の光ディスクであり、一方追記型光ディスク、光磁
気ディスクはユーザーによって情報の書き込みが任意に
行えるRAM(Randam Access Memo
ry)型の光ディスクであり、各種記録媒体として急速
に普及している。
【0003】これらの記録媒体としては、高密度記録容
量(4.7GB)のDVD−ROM(読み出し専用デジ
タルバーサタイルディスク)の規格が統一されて以来、
DVDの高密度な情報記録性、音声の高品質性、画像の
高精細性などから注目されてきている。
【0004】これらDVD−ROM等の光学式記録媒体
にあっては、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチ
ル、硝子等からなる透明基板、すなわち光学式ディスク
基板中に含まれる異物(塵埃や炭化物や金属)が情報の
記録または再生の信頼性に対して大きな影響を与える。
【0005】原料樹脂中の異物を原料樹脂の精製過程や
造粒過程等においてフィルターで濾過するなどして異物
の低減を図る技術が提案されている(特開昭51−90
345号公報、特開昭63−91231号公報等)。そ
して、これらにおいては0.5μmまたは1μm以上の
粒径からなる異物の、原料樹脂1g当たりに占める個数
が記録再生特性の性能、例えば、エラー率(ビットエラ
ー率:BER)に関係し、極力これらの異物量を低減す
ることが必要であると開示されている。
【0006】しかし、これらの提案は異物の粒径と性能
との関係が不明瞭であり、必ずしも適正な評価方法とは
いえず、BERの低減を完全に果たせることはできなか
った。そのため、異物強度の概念を採用し、同異物強度
を一定水準以下とすることにより光学式ディスク基板の
評価を実際に則して定量的に行えるようにし、基板中の
異物に起因するBER等の記録再生特性の低下防止を図
る技術が提案されている(特開平2−276039号公
報)。そして、この提案においては樹脂中の異物強度が
1×105μm2/g以下となるように異物量を低減する
ことが必要であると開示されている。ここで、“異物強
度”とは、粒径が0.5μm以上の大きさからなる単位
重量当りの異物の、各々の粒径の平方と個数との積の和
を意味する。
【0007】しかし、これらの提案は製造時におけるデ
ィスクのBERの低減等に関しては一応の成果をあげて
いるものの、ディスクを高温高湿環境下に長時間放置し
た場合におけるBERの低減においては成果を完全に果
たせることはできなかった。その原因について、高温高
湿環境下に長時間放置した際にBERの高くなるのは、
ディスク基板中に存在するサブミクロンサイズの異物が
核となり、これらの異物が吸湿により加水分解を引き起
こし、数ミクロンから数十ミクロンサイズの偏光性欠陥
を発生させることが原因であることが見出されている。
そして、光ディスク基板中の粒径1.1μm以下の異物
強度を1.0×104μm2/g以下とし、好ましくは同
光ディスク基板に脂肪酸モノグリセリド等の添加剤(滑
剤)を含有させると、高温高湿条件下における偏光性欠
陥の発生を大幅に抑制させることができることも見出さ
れており、これより高温高湿環境下に長時間放置されて
も情報記録再生特性の低下等を生じること無く、すなわ
ち、長時間にわたって高い信頼性を維持することを図る
技術が提案されている(特開平3−217801号公
報)。
【0008】
【問題が解決しようとする課題】しかしながら異物の低
減対策のためには多大の費用がかかり、その為にコスト
高を招いている。また光学式ディスクの使用用途として
は、雑誌の付録や店頭で配布される試供品等の物があ
り、これら用途のディスクは長期間(数年以上、殊に1
0年以上)に渡る高い信頼性を保証する必要はない。
【0009】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で異物強度を一定の水準以上、別の一定の水準以下とす
ることによって、生産管理を簡略化並びに低コスト化さ
せることができる光ディスク基板を提供することを目的
としている。
【0010】また、本発明は高温高湿環境下に中期間放
置されても、情報記録再生特性の低下等を生じることが
なく、したがって、中期間(例えば1年程度)にわたっ
て高い信頼性を維持できる光学式ディスク基板および光
学式情報記録媒体を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者の研究によれ
ば、前記本発明の目的は、下記(I)〜(XII)の光デ
ィスク基板および光ディスクによって達成されることが
見出された。
【0012】(I)(1)全異物の異物強度が2×10
5〜8×106μm2/g、 (2)粒径1.1μm以下の異物の異物強度が2×10
4〜2×106μm2/g (3)粒径が20μmを超え40μm以下の異物が3,
000個/g以下 且つ (4)粒径が120μmを超え170μm以下の異物が
7個/g以下 を満足する透明熱可塑性樹脂から形成された光ディスク
基板。
【0013】(II)(1)全異物の異物強度が2×10
5〜8×106μm2/g、 (2)粒径1.1μm以下の異物の異物強度が2×10
4〜2×106μm2/g (3)粒径が5μmを超え20μm以下の異物が40,
000個/g以下 (4)粒径が20μmを超え40μm以下の異物が3,
000個/g以下 (5)粒径が40μmを超え60μm以下の異物が40
0個/g以下 (6)粒径が60μmを超え120μm以下の異物が1
0個/g以下 且つ (7)粒径が120μmを超え170μm以下の異物が
7個/g以下 を満足する透明熱可塑性樹脂から形成された光ディスク
基板。
【0014】(III)熱可塑性樹脂は粒径が170μm
を超える異物が1個/kg未満である前記(I)または
(II)記載の光ディスク基板。
【0015】(IV)透明熱可塑性樹脂は全異物の異物強
度が4×105〜8×106μm2/gである前記(I)
または(II)記載の光ディスク基板。
【0016】(V)透明熱可塑性樹脂は、粒径1.1μ
m以下の異物の異物強度が3×104〜2×106μm2
/gである前記(I)または(II)記載の光ディスク基
板。
【0017】(VI)透明熱可塑性樹脂は、粒径が5μm
を超え20μm以下の異物が20,000個/g以下で
ある前記(I)または(II)記載の光ディスク基板。
【0018】(VII)透明熱可塑性樹脂は、粒径が20
μmを超え40μm以下の異物が2,500個/g以下
である前記(I)または(II)記載の光ディスク基板。
【0019】(VIII)透明熱可塑性樹脂は、粒径が40
μmを超え60μm以下の異物が350個/g以下であ
る前記(I)または(II)記載の光ディスク基板。
【0020】(IX)透明熱可塑性樹脂がポリカーボネー
ト樹脂である前記(I)または(II)記載の光ディスク
基板。
【0021】(X)光ディスク基板がCD基板である前
記(I)または(II)のいずれかに記載された光ディス
ク基板。
【0022】(XI)光ディスク基板がDVD基板である
前記(I)または(II)のいずれかに記載された光ディ
スク基板。
【0023】(XII)前記(I)または(II)のいずれ
かに記載の光デイスク基板に少なくとも一層の情報記録
層を形成した光デイスク。
【0024】以下、本発明の光ディスク基板および光デ
ィスクについてさらに詳細に説明する。
【0025】本発明の光学式ディスク基板においては、
同基板に含まれている異物量の評価方法として、異物強
度なる概念を採用している。ここで、「異物強度」と
は、粒径0.5μm以上の大きさからなる単位重量当り
の異物の、それぞれの粒径の平方と個数との積の和で表
される。異物は、評価すべき材料(原料または基板等)
を大過剰の有機溶媒(例えば塩化メチレン)に溶解した
溶液中に検出される物である。
【0026】異物強度(I)は、式 I=Σ{[(di+di+1)/2]2×(ni−ni’)}
÷W で表される。
【0027】式中、Iは異物強度であり、diは第i番
目の粒径区分値(μm)であり、niは粒径di+1未満お
よび粒径di以上であって溶液中に検出される異物の個
数であり、ni’は使用前の溶媒に含まれている異物の
個数であり、そしてWは材料の重量(g)である。
【0028】粒径区分値設定の一例を示せば、次の通り
である。 d1=0.5(μm) d2=1.0(μm) d3=2.0(μm) d4=5.0(μm) d5=10.0(μm) d6=20.0(μm) d7=40.0(μm) d8=60.0(μm) d9=120.0(μm)
【0029】粒径が120.0μmを超える大きさの異
物が検出される場合には、適当な数値のd10、d11等を
用いる。
【0030】上記粒径区分設定例において、例えば
「1.1μm以下の異物の異物強度」の場合d1〜d2
用いて計算された異物強度の値を示す。
【0031】なお、各粒径区分における異物個数の測定
装置としては、液体微粒子カウンター(HIAC−RO
YCO社製)が用いられる。
【0032】本発明において「異物」とは、本来的には
光学式ディスク基板に種々の経由から入りこむ汚染物
質、例えば不純物、ダストまたは原料樹脂の炭化物等の
光線を屈折させたり反射したりする物質を意味する。ま
た、塩化メチレンの如き有機溶媒に不溶成分である“異
物”から算出した前記の異物強度を用いて光学式ディス
ク基板のビットエラー率を正確に評価することができ
る。
【0033】本発明に使用される光学式ディスクを形成
する原料樹脂としては、透明性等の光学特性、成形性に
優れた樹脂であれば、特に制限されることなく用いるこ
とができる。例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル
系樹脂、非晶性ポリ環状オレフィン等を用いることがで
きる。耐熱性、強度およびコストの面から、ポリカーボ
ネート樹脂を用いるのが好ましい。
【0034】このポリカーボネート樹脂としては、特に
制限はなく、一般に2価フェノールとカーボネート前駆
体とを界面重合法あるいは溶融重合法により反応させて
製造され、いずれの方法によって得られたものであって
も同じように使用することができる。
【0035】この芳香族ポリカーボネート樹脂の製造に
使用される2価フェノールの代表的な例としては、ハイ
ドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニル、ビス(4−ヒドロキシジフェニル)メタ
ン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)エタ
ン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)プロ
パン[通称ビスフェノールA]、2,4−ビス−(4−
ヒドロキシジフェニル)−2−メチルブタン、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)−シクロヘキサ
ン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシジフェニル)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス−
(4−ヒドロキシジフェニル)−o−ジイソプロピルベ
ンゼン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシジフェニ
ル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス−
(4−ヒドロキシジフェニル)−p−ジイソプロピルベ
ンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−クロロ−
4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,
2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−
ビス−3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−
シクロヘキサン、1,1−ビス−3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、α,α’−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,
α’−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パン、ビスー(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、
ビス−(ヒドロキシフェニル)−サルファイド、ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)−ケトンおよびビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−スルホキシド等が挙げられる。これ
らは単独または2種以上を混合して使用できる。
【0036】なかでもビスフェノールAの単独重合体や
ビスフェノールA、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−m
−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビ
ス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−
プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)−プロパンおよび、2,2−ビス−
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パンから選ばれた少なくとも2種以上のビスフェノール
より得られる共重合体、特に1,1−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ンとビスフェノールA、α,α’−ビス−(4−ヒドロ
キシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンまたは、
2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドリキシフェニ
ル)−プロパンとの共重合体が好ましく使用される。な
かでもコスト面からビスフェノールAが好ましい。
【0037】また、カーボネート前駆体としては、カル
ボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホル
メート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニル
カーボネート、2価フェノールのジハロホルメートおよ
びそれらの混合物等である。ポリカーボネート樹脂を製
造するにあたり、適当な分子量調整剤、分岐剤、反応を
促進するための触媒等も通常の方法にしたがって使用で
きる。かくして得られた芳香族ポリカーボネート樹脂の
2種類以上を混合しても差し支えない。
【0038】ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平
均分子量(M)で10,000〜22,000が好まし
く、12,000〜20,000がより好ましく、1
3,000〜18,000が特に好ましい。かかる粘度
平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、光学用材
料として十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動
性も良好であり成形歪みが発生せず好ましい。本発明で
いう粘度平均分子量は塩化メチレン100mLにポリカ
ーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求
めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものであ
る。
【0039】 ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度) [η]=1.23×10-40.83 c=0.7
【0040】また、前記した透明樹脂、特にポリカーボ
ネート樹脂を使用してデータ基板あるいはダミー基板を
得るにあたっては、射出成形、射出圧縮成形等の通常の
条件や手段が採用できる。
【0041】データ基板の情報記録層において、その記
録層は再生専用(ROM)型の記録層であってもユーザ
ーによって任意情報が書き込める追記(R)型または書
き換え(RAM)型の記録層であってもよい。例えば再
生専用型の記録層であれば、スタンパーより形成された
記録すべきデーターを凹凸で表すピットの上に、スパッ
タリング等の気相メッキ法により反射膜としてAl、A
l合金、Au等の金属膜反射膜を形成することにより構
成される。追記型の記録層であれば、シアニン系や、フ
タロシアニン系、アゾ系の有機色素材料をスピンコート
法等により塗布され、Au、Ag、Cu、Al等の金属
膜あるいはこれらの合金膜がスパッタリング等により形
成され、SiOx、ZnO、SnO2、Al23、Ti
2、In 23、MgO、ZrO2、Ta25等の金属酸
化物、Si34、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒
化物、ZnS、TaS4等の硫化物、SiC、TaC、
WC、TiC、ZrC等の炭化物の単体あるいは混合物
がスパッタリング等により反射放熱層として形成される
ことにより構成される。
【0042】データ基板の情報記録層は紫外線硬化樹脂
等で保護されていてもよい。該紫外線硬化樹脂の材料と
しては、ラジカル重合可能な液状のモノマーやオリゴマ
ー、アクリル酸エステル、光重合開始剤からなり、必要
であれば、増感剤、熱重合禁止剤、酸化防止剤等を配合
することもできる。紫外線硬化樹脂はスピンコート法等
で塗布した後、一般には波長が300nm〜450nm
の紫外線によって硬化されて保護膜とする。
【0043】このようにして作製されたデータ基板とダ
ミー基板、または、データ基板の記録層とデータ基板の
非記録面は、紫外線硬化性樹脂の接着層を介して互いに
貼り合わされる。
【0044】ディスクを貼り合わせる時に使用する紫外
線硬化性樹脂は、ラジカル重合可能な液状モノマーやオ
リゴマー、光重合開始剤からなり、必要であれば、増感
剤、熱重合禁止剤、酸化防止剤等を配合することもでき
る。該紫外線硬化性樹脂は波長が300nm〜450n
mの紫外線の照射によって硬化する。
【0045】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0046】[サンプル作成例1]液体微粒子カウンタ
ー(HIAC−ROYCO社製)を用いて、ポリカーボ
ネート樹脂サンプルa内の各粒径区分における異物個数
を測定した結果、全異物の異物強度が3.5×105μ
2/g、粒径1.1μm以下の異物の異物強度が1.
5×105μm2/gであり、粒径が5μmを超え20μ
m以下の異物が100個/gであり、20μmを超え4
0μm以下の異物が50個/g以下であり、40μmを
超え60μm以下の異物が10個/g以下であり、60
μmを超え120μm以下の異物が1個/gであり、1
20μmを超え170μm以下の異物が1個/gであ
り、170μm以上の異物が1個/kg未満であった。
【0047】なお、このサンプルaの作成に使用したポ
リカーボネート樹脂は、2価フェノールとしてビスフェ
ノールAを用いて製造された樹脂であり、その粘度平均
分子量は15,200であった。
【0048】[サンプル作成例2]上記ポリカーボネー
ト樹脂サンプルaに所定の大きさの異物を添加すること
によりポリカーボネート樹脂サンプルbを調製した。こ
のサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−ROY
CO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を表
1に示す。
【0049】[サンプル作成例3]上記ポリカーボネー
ト樹脂サンプルaに所定の大きさの異物を添加すること
によりポリカーボネート樹脂サンプルcを調製した。こ
のサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−ROY
CO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を表
1に示す。
【0050】[サンプル作成例4]上記ポリカーボネー
ト樹脂サンプルaに所定の大きさの異物を添加すること
によりポリカーボネート樹脂サンプルdを調製した。こ
のサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−ROY
CO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を表
1に示す。
【0051】[サンプル作成例5]上記ポリカーボネー
ト樹脂サンプルaに所定の大きさの異物を添加すること
によりポリカーボネート樹脂サンプルeを調製した。こ
のサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−ROY
CO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を表
1に示す。
【0052】[サンプル作成例6]上記ポリカーボネー
ト樹脂サンプルaに所定の大きさの異物を添加すること
によりポリカーボネート樹脂サンプルfを調製した。こ
のサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−ROY
CO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を表
1に示す。
【0053】[サンプル作成例7]上記ポリカーボネー
ト樹脂サンプルaに所定の大きさの異物を添加すること
によりポリカーボネート樹脂サンプルgを調製した。こ
のサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−ROY
CO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を表
1に示す。
【0054】[サンプル作成例8]液体微粒子カウンタ
ー(HIAC−ROYCO社製)を用いて、ポリカーボ
ネート樹脂サンプルX内の各粒径区分における異物個数
を測定した結果、全異物の異物強度が1.7×107μ
2/g、粒径1.1μm以下の異物の異物強度が1.
1×105μm2/gであり、粒径が5μmを超え20μ
m以下の異物が100個/gであり、20μmを超え4
0μm以下の異物が50個/g以下であり、40μmを
超え60μm以下の異物が10個/g以下であり、60
μmを超え120μm以下の異物が1個/gであり、1
20μmを超え170μm以下の異物が1個/gであ
り、170μm以上の異物が1個/kg未満であった。
【0055】なお、このサンプルXの作成に使用したポ
リカーボネート樹脂は、2価フェノールとしてビスフェ
ノールAを用いて製造された樹脂であり、その粘度平均
分子量は15,200であった。
【0056】[サンプル作成例9]上記ポリカーボネー
ト樹脂サンプルXに所定の大きさの異物を添加すること
によりポリカーボネート樹脂サンプルhを調製した。こ
のサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−ROY
CO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を表
1に示す。
【0057】[サンプル作成例10]上記ポリカーボネ
ート樹脂サンプルXに所定の大きさの異物を添加するこ
とによりポリカーボネート樹脂サンプルiを調製した。
このサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−RO
YCO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を
表1に示す。
【0058】[サンプル作成例11]上記ポリカーボネ
ート樹脂サンプルXに所定の大きさの異物を添加するこ
とによりポリカーボネート樹脂サンプルjを調製した。
このサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−RO
YCO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を
表1に示す。
【0059】[サンプル作成例12]上記ポリカーボネ
ート樹脂サンプルXに所定の大きさの異物を添加するこ
とによりポリカーボネート樹脂サンプルkを調製した。
このサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−RO
YCO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を
表1に示す。
【0060】[サンプル作成例13]上記ポリカーボネ
ート樹脂サンプルXに所定の大きさの異物を添加するこ
とによりポリカーボネート樹脂サンプルlを調製した。
このサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−RO
YCO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を
表1に示す。
【0061】[サンプル作成例14]上記ポリカーボネ
ート樹脂サンプルXに所定の大きさの異物を添加するこ
とによりポリカーボネート樹脂サンプルmを調製した。
このサンプルの液体微粒子カウンター(HIAC−RO
YCO社製)を用いて測定した異物強度及び異物個数を
表1に示す。
【0062】実施例1 サンプルaを原料にデータ基板とダミー基板の射出成形
を、名機製作所(株)製M35B−D−DMと情報信号
に対応した凹凸形状を持つスタンパーが設置された厚さ
0.6mm、直径120mmのキャビティを持つ金型で
行った。次にデータ基板にのみ、Al反射膜を成膜し
た。次にデータ基板とダミー基板を紫外線接着剤を介し
て重ね合わせ、石英板ではさみつつ、上下からメタルハ
ライドランプで、紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂の
接着剤を硬化させる事により貼り合わせた。このディス
クのバーストエラーを測定した後、温度80℃、湿度8
5%RHの高温高湿条件下に、500時間放置して加速
劣化実験を行ない、その後のバーストエラーを測定した
が、バーストエラーは加速劣化試験前後ともに発生しな
かった。
【0063】実施例2 サンプルbを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーは発生していなかった。
【0064】実施例3 サンプルcを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーは発生していなかった。
【0065】実施例4 サンプルdを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーは発生していなかった。
【0066】実施例5 サンプルeを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーは発生していなかった。
【0067】実施例6 サンプルfを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーは発生していなかった。
【0068】実施例7 サンプルgを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーは発生していなかった。
【0069】比較例1 サンプルhを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーが発生した。
【0070】比較例2 サンプルiを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーが発生した。
【0071】比較例3 サンプルjを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーが発生した。
【0072】比較例4 サンプルkを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーが発生した。
【0073】比較例5 サンプルlを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーが発生した。
【0074】比較例6 サンプルmを原料に上記と同様な方法でディスクを成形
した。このディスクのバーストエラーを測定したとこ
ろ、バーストエラーが発生した。
【0075】
【表1】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)全異物の異物強度が2×105
    8×106μm2/g、 (2)粒径1.1μm以下の異物の異物強度が2×10
    4〜2×106μm2/g (3)粒径が20μmを超え40μm以下の異物が3,
    000個/g以下 且つ (4)粒径が120μmを超え170μm以下の異物が
    7個/g以下 を満足する透明熱可塑性樹脂から形成された光ディスク
    基板。
  2. 【請求項2】 (1)全異物の異物強度が2×105
    8×106μm2/g、 (2)粒径1.1μm以下の異物の異物強度が2×10
    4〜2×106μm2/g (3)粒径が5μmを超え20μm以下の異物が40,
    000個/g以下 (4)粒径が20μmを超え40μm以下の異物が3,
    000個/g以下 (5)粒径が40μmを超え60μm以下の異物が40
    0個/g以下 (6)粒径が60μmを超え120μm以下の異物が1
    0個/g以下 且つ (7)粒径が120μmを超え170μm以下の異物が
    7個/g以下 を満足する透明熱可塑性樹脂から形成された光ディスク
    基板。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂は粒径が170μmを超え
    る異物が1個/kg未満である請求項1または2記載の
    光ディスク基板。
  4. 【請求項4】 透明熱可塑性樹脂は全異物の異物強度が
    4×105〜8×106μm2/gである請求項1または
    2記載の光ディスク基板。
  5. 【請求項5】 透明熱可塑性樹脂は、粒径1.1μm以
    下の異物の異物強度が3×104〜2×106μm2/g
    である請求項1または2記載の光ディスク基板。
  6. 【請求項6】 透明熱可塑性樹脂は、粒径が5μmを超
    え20μm以下の異物が20,000個/g以下である
    請求項1または2記載の光ディスク基板。
  7. 【請求項7】 透明熱可塑性樹脂は、粒径が20μmを
    超え40μm以下の異物が2,500個/g以下である
    請求項1または2記載の光ディスク基板。
  8. 【請求項8】 透明熱可塑性樹脂は、粒径が40μmを
    超え60μm以下の異物が350個/g以下である請求
    項1または2記載の光ディスク基板。
  9. 【請求項9】 透明熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹
    脂である請求項1または2記載の光ディスク基板。
  10. 【請求項10】 光ディスク基板がCD基板である請求
    項1または2のいずれかに記載された光ディスク基板。
  11. 【請求項11】 光ディスク基板がDVD基板である請
    求項1または2のいずれかに記載された光ディスク基
    板。
  12. 【請求項12】 上記請求項1または2のいずれかに記
    載の光デイスク基板に少なくとも一層の情報記録層を形
    成した光デイスク。
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