JP2003045075A - ディスク構造体 - Google Patents

ディスク構造体

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JP2003045075A
JP2003045075A JP2001231526A JP2001231526A JP2003045075A JP 2003045075 A JP2003045075 A JP 2003045075A JP 2001231526 A JP2001231526 A JP 2001231526A JP 2001231526 A JP2001231526 A JP 2001231526A JP 2003045075 A JP2003045075 A JP 2003045075A
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disc
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Masato Sato
正人 佐藤
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廉価もしくは環境に優しい光ディスク構造体
を提供する。 【解決手段】 粒径0.5μm以上1.0μm未満の異物
が30,000個/g以下であり、50μm以上の異物
が1個/Kg以下である樹脂よりなる0.3〜0.9mm
厚のディスク基板[A]と、粒径0.5μm以上1.0μ
m未満の異物が前記ディスク基板[A]より多いが2
0,000,000個/g以下であり、100μm以上の
異物が1個/Kg以下でありかつ780nmにおける光
線透過率が80%以上である樹脂よりなる0.9〜0.3
mm厚のディスク基板[B]との貼り合わせ構造であ
り、基板[A]の基板[B]側とは反対側の面にコンパ
クト・ディスク・ファミリーの記録層を持つ、全体の基
板の厚さが大略1.2mmであるディスク構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は2枚以上のディスク基板
を貼り合わせた光ディスクに関し、さらに詳しくは廉価
な光ディスク、もしくは、リサイクル素材を利用するこ
とができる環境に優しい貼り合わせ光ディスクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭61−90345号公報や
特開昭63−91231号公報等に記載されている様
に、光ディスクに使用される樹脂は、異物数が少ない方
がビットエラーレートやC/N比が良好であることが知
られており、樹脂中の異物を低減するため原料の精製過
程や造粒過程等においてフィルターを用いた異物の除去
等が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂の
コストダウンやリサイクル素材の利用を考えた場合、異
物量を必要以上に減らすのは製造プロセスを複雑にし、
またフィルター費用等によるコストアップにつながり得
策ではない。本発明は必要以上に異物量を低減せずに、
しかも十分な信号特性を有するディスク構造体を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、前
記目的を達成するため鋭意検討したところ、近年のマス
タリング技術、成形技術、製膜技術等の進歩とCDにお
けるエラー訂正能力により、エラーに及ぼす異物の影響
は小さいことが判明し、また、信号面からおよそ0.3
8mm以上離れた位置に存在する粒径が100μm未満
の異物は記録の読み取りエラーにほとんど影響を与えな
いことが判明した。
【0005】しかして本発明の目的は、 粒径0.5μ
m以上1.0μm未満の異物が30,000個/g以下で
あり、50μm以上の異物が1個/Kg以下である樹脂
よりなる0.3〜0.9mm厚のディスク基板[A]と、
粒径0.5μm以上1.0μm未満の異物が前記ディスク
基板[A]より多いが20,000,000個/g以下で
あり、100μm以上の異物が1個/Kg以下でありか
つ780nmにおける光線透過率が80%以上である樹
脂よりなる0.9〜0.3mm厚のディスク基板[B]と
の貼り合わせ構造であり、基板[A]の基板[B]側と
は反対側の面にコンパクト・ディスク・ファミリーの記
録層を持つ、全体の基板の厚さが大略1.2mmである
ディスク構造体により達成される。以下本発明の光ディ
スクについてさらに詳細に説明する。
【0006】本発明の光ディスクは二枚の基板を積層し
た構造であり、図1により示されるように、いわゆる貼
り合わせディスクに該当する。すなわち本発明の貼り合
わせ光ディスクの基板はディスク基板[A]とディスク
基板[B]より構成される。ディスク基板[A]は粒径
0.5μm以上1.0μm未満の異物が30,000個/
g以下であり、50μm以上の異物が1個/Kg以下で
あればよく、ディスク基板[B]は粒径0.5μm以上
1.0μm未満の異物が前記ディスク基板[A]より多
いが20,000,000個/g以下、好ましくは10,
000,000個/g以下であり、100μm以上の異
物が1個/Kg以下であればよい。
【0007】またディスク基板[B]を形成する樹脂
は、波長780nmにおける光線透過率が80%以上、
好ましくは85%以上である。さらにディスク基板
[A]を形成する樹脂も、波長780nmにおける光線
透過率が80%以上、特に85%以上であることが望ま
しい。
【0008】ディスク基板は[A]および[B]のいず
れも芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリ
レート樹脂、非晶性環状ポリオレフィン樹脂等が使用さ
れている。上記芳香族ポリカーボネート樹脂は、通常熱
可塑性の芳香族ポリカーボネート樹脂成形品として使用
されるものであればよく、一般に2価フェノールとカー
ボネート前駆体とを例えば界面重合法あるいは溶融重合
法等により反応させて製造され、いずれの方法によって
得られたものであっても同じように使用することができ
る。
【0009】この芳香族ポリカーボネート樹脂の製造に
使用される2価フェノールの代表的な例としては、ハイ
ドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,
2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[通称
ビスフェノールA]、2,4−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス
−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピル
ベンゼン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、
2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4
−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、
1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,
α’−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス
−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−m
−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス−(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロ
ピルベンゼン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−
ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,
5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−サルファイド、ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)−ケトンおよびビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−スルホキシド等が挙げられ、これら
は単独または2種以上を混合して使用できる。
【0010】なかでもビスフェノールAの単独重合体や
ビスフェノールA、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−m
−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビ
ス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−
プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒド
ロキシフェニル)−プロパンおよび2,2−ビス−(3,
5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンか
ら選ばれた少なくとも2種以上のビスフェノールより得
られる共重合体、特に1,1−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビ
スフェノールA、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンまたは2,2−
ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロ
パンとの共重合体が好ましく使用される。なかでもコス
ト面からビスフェノールAが最も好ましい。
【0011】また、カーボネート前駆体としては、カル
ボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホル
メート等が挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニル
カーボネート、2価フェノールのジハロホルメートおよ
びそれらの混合物等である。ポリカーボネート樹脂を製
造するにあたり、適当な分子量調節剤、分岐剤、反応を
促進するための触媒等も通常の方法に従って使用でき
る。かくして得られた芳香族ポリカーボネート樹脂の2
種以上を混合しても差し支えない。
【0012】また、上記ポリメチルメタクリレート樹脂
は、メタクリル酸メチルモノマーを主原料として、これ
を重合して得られる樹脂である。光学用途としては、通
常単独重合体が用いられるが、他の共重合可能なモノマ
ー、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸
エステルやメタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステルを1
0モル%以下共重合させたものも使用することができ
る。その際の重合方法は、特に制限されず、塊状重合、
懸濁重合、溶液重合または乳化重合等の製造方法が用い
られる。
【0013】また、上記非晶性環状ポリオレフィン樹脂
としては、例えばノルボルネン系モノマーの開環重合体
の水素添加物が挙げられる。かかるノルボルネン系モノ
マーとしては、例えばノルボルネン、ジメタノオクタヒ
ドロナフタレン、トリメタノドデカヒドロアントラセン
およびそれらのアルキル置換体やアルキリデン置換体、
ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペン
タジエン、ジメタノオクタヒドロベンゾインデン、ジメ
タノデカヒドロベンゾインデン、ジメタノデカヒドロフ
ルオレンおよびそれらのアルキル置換体等を挙げること
ができる。また、ハロゲン原子、エステル型残基、エー
テル型残基、シアノ基等の極性の置換基を有するもので
あってもよい。これらの中でも、2官能以上のものは射
出成形が困難となり、1官能のものが好ましく使用され
る。
【0014】これらのノルボルネン系モノマーは、それ
ぞれ単独で使用してもよいが、2種以上組合せて使用す
ることもできる。また、共重合成分として、他のシクロ
オレフィン類、例えばシクロプロペン、シクロブテン、
シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、
5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等を通常30重
量%以下の範囲で用いることができる。また、分子量調
節剤として、非環式オレフィンを用いてもよく、その中
でも、特に1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等
のα−オレフィンが好ましい。
【0015】ノルボルネン系モノマーの開環重合体は、
通常のノルボルネン類の重合法により製造されるが、重
合触媒としては、周知のメタセシス触媒を使用すること
が好ましい。メタセシス触媒としては、四ハロゲン化チ
タン等の遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物等の
有機金属を含む触媒系あるいはこれに脂肪族または芳香
族第三級アミン等の第三成分を組合せた触媒系が好まし
い。
【0016】開環重合は、溶媒を用いなくても可能であ
るが、通常はベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シ
クロヘキサン等の脂環族炭化水素、ジクロルエタン等の
ハロゲン化炭化水素等の不活性有機溶媒中で実施され
る。また、通常重合温度は、−20℃〜100℃、重合
圧力は0〜50kg/cm2以下の範囲から選択され
る。
【0017】ノルボルネン系モノマーの開環重合体は、
その水素添加物を光学用透明基板の材料とするために
は、ガラス転移温度(Tg)が120〜200℃である
ことが望ましい。ノルボルネン系モノマーの開環重合体
の水素添加物は、周知の水素添加触媒を使用することに
より製造される。使用される水添触媒としては、オレフ
ィン化合物の水素化に際して一般に使用されているもの
であれば使用可能であり、例えばウィルキンソン錯体、
酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセ
チルアセトナート/トリイソブチルアルミニウム、パラ
ジウム−カーボン、ルチニウム−カーボン、ニッケル−
けいそう土等を挙げることができる。
【0018】水素化反応は、触媒の種類により均一系ま
たは不均一系で、1〜200気圧の水素圧下、0〜25
0℃の温度で行われる。水素添加率は、耐熱劣化性、耐
光劣化性等の観点から、95%以上が好ましく、99%
以上とすることが特に好ましい。また、ノルボルネン系
モノマーの付加重合体も非晶性環状ポリオレフィン樹脂
の例として挙げられ、ノルボルネン系モノマーの単独重
合体も使用されるが、エチレンを共重合させた共重合体
が好ましく使用される。かかるノルボルネン系モノマー
としては、前述のものと同様のものが用いられる。
【0019】前記した透明樹脂、殊にポリカーボネート
樹脂を使用してディスク基板[A]あるいはディスク基
板[B]を得るに当っては、射出成形、射出圧縮成形等
の通常の条件や手段が採用できる。
【0020】ディスク基板[A]の一方の面(基板
[B]と反対の面)にはコンパクト・ディスク・ファミ
リーの記録層が形成される。その記録層は再生専用(R
OM)型の記録層であってもユーザによって任意情報が
書き込める追記(R)型または書き換え(RW)型の記
録層であってもよい。例えば再生専用型の記録層であれ
ば、スタンパーにより形成された記録すべきデータを凹
凸で表すピットの上に、スパッタリング等の気相めっき
法により反射膜としてAl、Al合金、Au等の金属膜
反射膜を形成することで構成される。追記型の記録層で
あれば、シアニン系や、フタロシアニン系、アゾ系の有
機色素材料をスピンコート法等により塗布され、Au、
Ag、Cu、Al等の金属膜あるいはこれらの合金膜が
スパッタリング等により光干渉層として形成されること
により構成される。書き換え型の記録層であれば、Ge
SbTe系やAgInSbTe系等の相変化材料やTb
FeCo系等の光磁気材料がスパッタリング等により形
成され、SiOX、ZnO、SnO2、Al23、TiO
2、In23、MgO、ZrO2、Ta25等の金属酸化
物、Si34、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化
物、ZnS、TaS4等の硫化物、SiC、TaC、W
C、TiC、ZrC等の炭化物の単体あるいは混合物が
スパッタリング等により誘電体層(保護層)として形成
され、さらにAl、Au、Cu、Ag、Cr、Sn、Z
n、In、Pd、Zr、Fe、Co、Ni、Si、G
e、Sb、Ta、W、Ti、Pb等の金属を中心とした
材料の単体あるいは混合物がスパッタリング等により反
射放熱層として形成されされることにより構成される。
【0021】ディスク基板[A]上の記録層は紫外線硬
化樹脂等で保護しても良い。該紫外線硬化樹脂の材料と
しては、ラジカル重合可能な液状のモノマーやオリゴマ
ー、アクリル酸エステル、光重合開始剤からなり、必要
であれば、増感剤、熱重合禁止剤、酸化防止剤等を配合
することも出来る。該紫外線硬化樹脂はスピンコート法
等で塗布した後、一般には波長が300nm〜450n
mの紫外線によって硬化させて保護層とする。
【0022】また、ディスク基板[B]を形成する樹脂
は、コンパクト・ディスク(CD)、コンパクト・ディ
スク・レコーダブル(CD−R)、コンパクト・ディス
ク・リライタブル(CD−RW)等の光ディスクから、
記録膜や保護膜を剥離あるいは溶解・粉砕した後、溶融
押出しをして、再ペレット化した樹脂を使用することが
出来る。このようにして作成されたディスク基板[A]
とディスク基板[B]とは、例えば紫外線硬化樹脂の接
着層を介して互いに貼り合わせることが出来る。
【0023】ディスクを貼り合せる時に使用する紫外線
硬化樹脂は、ラジカル重合可能な液状のモノマーやオリ
ゴマー、光重合開始剤からなり、必要であれば、増感
剤、熱重合禁止剤、酸化防止剤等を配合することも出来
る。該紫外線硬化樹脂は一般には波長が300nm〜4
50nmの紫外線によって硬化する。
【0024】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。なお、例中の各物性は、次の方法で測定したもの
である。 1.異物サイズと個数 ディスク基板[A]、ディスク基板[B]を成形する際
に使用した同Lotのペレットを、予め0.05μmの
フィルターで濾過した塩化メチレンに溶解させ、この試
料をレーザー光を利用した光散乱/光遮断方式による液
体微粒子カウンター(HIAC ROYCO社製)に通
液し、該ペレット中に含まれる異物のサイズ毎の個数を
測定した。 2.ブロック・エラー・レート(BLER) AUDIO DEVELOPMENT社製 CD CA
TS SA−3にてブロック・エラー・レート(BLE
R)測定とバーストエラー発生の有無の確認を行った。 3.光線透過率 日立製作所製 U−3400形 自記分光光度計を用い
て光線透過率を測定した。
【0025】実施例1 粒径0.5μm以上1.0μm未満の異物が12,000
個/gであり、50μm以上の異物が1個/Kg以下で
あるポリカーボネートを用い、トラックピッチ1.60
μm、溝深さ110nmでCDフォーマットに準拠した
信号の入ったピットを持つスタンパーが設置された厚さ
0.6mm、直径120mmのキャビティを持つ金型を
具備した(株)名機製作所製射出成形機M−35B−D
−DMを用いて、シリンダー温度375℃、金型温度9
0℃にてディスク基板[A]を成形した。この基板上に
厚さ70nmのAl金属層をスパッタリングで形成し、
コンパクト・ディスクの記録層を形成し、この記録層を
スピンコート法で厚さ10μmの紫外線硬化樹脂を塗布
した後、紫外線照射により硬化させ、保護層とした。
【0026】また、粒径0.5μm以上1.0μm未満の
異物が10,000,000個/gであり、50μm以上
の異物が30個/Kgであり、100μm以上の異物が
1個/Kg以下であり、かつ780nmにおける光線透
過率が90.4%であるポリカーボネートを用い、信号
の入っていない鏡面スタンパーが設置された厚さ0.6
mm、直径120mmのキャビティを持つ金型を具備し
た前記成形機を用いて、シリンダー温度375℃、金型
温度90℃にて成形した。 成形してから1日後に紫外
線硬化樹脂を用いて基板[A]の鏡面と基板[B]の鏡
面とを貼り合わせ、ディスク構造体を作成した。このデ
ィスクのBLERを10枚測定したところ、BLERの
Max値の平均は23.9であった。
【0027】比較例1 粒径0.5μm以上1.0μm未満の異物が12,000
個/gであり、50μm以上の異物が1個/Kg以下で
あるポリカーボネートを用い、トラックピッチ1.60
μm、溝深さ110nmでCDフォーマットに準拠した
信号の入ったピットを持つスタンパーが設置された厚さ
1.2mm、直径120mmのキャビティを持つ金型を
具備した前記成形機を用いてシリンダー温度340℃、
金型温度68度℃にてディスク基板を作成した。この基
板上に70nmのAl金属層をスパッタリングで形成
し、コンパクト・ディスクの記録層を形成し、この記録
層をスピンコート法で200μmの紫外線硬化樹脂を塗
布した後、紫外線照射により硬化させ、保護層とし、デ
ィスク構造体を作成した。このディスクのBLERを1
0枚測定したところ、BLERのMax値の平均は2
2.2であった。
【0028】比較例2 粒径0.5μm以上1.0μm未満の異物が12,000
個/gであり、50μm以上の異物が1個/Kg以下で
あるポリカーボネートよりなるコンパクト・ディスクの
記録層を持つ0.6mm厚のディスク基板[A]と、デ
ィスク基板[A]と同じ異物量のポリカーボネートより
なる記録層を持たない0.6mm厚のディスク基板
[B]を実施例1と同じ方法で成形、スパッタリング、
保護膜形成、および、貼り合わせをし、ディスク構造体
を作成した。このディスクのBLERを10枚測定した
ところ、BLERのMax値の平均は22.8であっ
た。
【0029】比較例3 粒径0.5μm以上1.0μm未満の異物が10,000,
000個/gであり、50μm以上の異物が50個/K
gであり、100μm以上の異物が1個/Kg以下であ
りかつ780nmにおける光線透過率が90.4%であ
るポリカーボネートよりなるコンパクト・ディスクの記
録層を持つ1.2mm厚のディスク基板を比較例1と同
じ方法で成形、スパッタリング、および、保護膜形成を
し、ディスク構造体を作成した。このディスクのBLE
Rを10枚測定したところ、BLERのMax値の平均
は52.3であった。
【0030】比較例4 粒径0.5μm以上1.0μm未満の異物が12,000
個/gであり、50μm以上の異物が1個/Kg以下で
あるポリカーボネートよりなるコンパクト・ディスクの
記録層を持つ0.6mm厚のディスク基板[A]と、粒
径0.5μm以上1.0μm未満の異物が10,000,0
00個/gであり、50μm以上の異物が3000個/
Kgであり、100μm以上の異物が200個/Kgで
あるポリカーボネートよりなる記録層を持たない0.6
mm厚のディスク基板[B]を実施例1と同じ方法で成
形、スパッタリング、保護膜形成、および、貼り合わせ
をし、ディスク構造体を作成した。このディスクのBL
ERを10枚測定したところ、BLERのMax値の平
均は26.5であった。また、E32エラー(バースト
エラー)が1枚のディスクで発生した。
【0031】
【発明の効果】本発明のディスク構造体は、通常のコン
パクト・ディスク(CD)、コンパクト・ディスク・レ
コーダブル(CD−R)、コンパクト・ディスク・リラ
イタブル(CD−RW)として利用でき、廉価であり、
またリサイクル素材を利用した環境に優しいディスクと
して利用できる。
【0032】以上の説明から明らかなように、本発明は
2枚以上のディスク基板を貼り合わせることにより、光
ディスクを廉価に、もしくは、リサイクル素材を利用し
た環境に優しい貼り合わせ光ディスクを記録再生特性を
損なうことなく提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスク構造体の1構成例を
示した断面図である。
【符号の説明】
1 保護層 2 記録層 3 ディスク基板[A] 4 接着層 5 ディスク基板[B]

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径0.5μm以上1.0μm未満の異物
    が30,000個/g以下であり、50μm以上の異物
    が1個/Kg以下である樹脂よりなる0.3〜0.9mm
    厚のディスク基板[A]と、粒径0.5μm以上1.0μ
    m未満の異物が前記ディスク基板[A]より多いが2
    0,000,000個/g以下であり、100μm以上の
    異物が1個/Kg以下でありかつ780nmにおける光
    線透過率が80%以上である樹脂よりなる0.9〜0.3
    mm厚のディスク基板[B]との貼り合わせ構造であ
    り、基板[A]の基板[B]側とは反対側の面にコンパ
    クト・ディスク・ファミリーの記録層を持つ、全体の基
    板の厚さが大略1.2mmであるディスク構造体。
  2. 【請求項2】 ディスク基板[B]を形成する樹脂の光
    線透過率が85%以上である、請求項1記載のディスク
    構造体。
  3. 【請求項3】 ディスク基板[A]を形成する樹脂が、
    芳香族ポリカーボネート樹脂である、請求項1記載のデ
    ィスク構造体。
  4. 【請求項4】 ディスク基板[B]を形成する樹脂が、
    芳香族ポリカーボネート樹脂である、請求項1記載のデ
    ィスク構造体。
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