JP2003156363A - 回転型位置検出装置 - Google Patents

回転型位置検出装置

Info

Publication number
JP2003156363A
JP2003156363A JP2001353760A JP2001353760A JP2003156363A JP 2003156363 A JP2003156363 A JP 2003156363A JP 2001353760 A JP2001353760 A JP 2001353760A JP 2001353760 A JP2001353760 A JP 2001353760A JP 2003156363 A JP2003156363 A JP 2003156363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peripheral surface
shaft
rotary
spacer
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001353760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3860462B2 (ja
Inventor
Hirobumi Okumura
博文 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2001353760A priority Critical patent/JP3860462B2/ja
Publication of JP2003156363A publication Critical patent/JP2003156363A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3860462B2 publication Critical patent/JP3860462B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転軸の軸線と磁性回転体の回転軸線とを一
致させ、回転軸の回転に伴って磁性回転体が正確な円を
描くように回転する回転型位置検出装置を提供する。 【解決手段】 中央部に貫通孔11aが形成された磁性
回転体9と、貫通孔11aに挿入された回転軸13と、
回転軸13の外周面と貫通孔11aの内周面との間に嵌
合され、回転軸13と磁性回転体9とを一体的に連結す
るスペーサ14と、磁性回転体9の近傍に配置され、回
転軸13の回転により磁性回転体9が回転する際の磁界
変化を検出する磁気検出素子8とを備え、回転軸13の
外周面と貫通孔11aの内周面との少なくとも一方に、
回転軸13の軸線C2に対し傾斜するテーパ面12を形
成し、スペーサ14には、テーパ面12に当接する傾斜
面15を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のパワース
テアリングや姿勢制御用システム等において、ステアリ
ングの回転角度や車高を回転角度に変換して検出する等
の用途に用いられる回転型位置検出装置に係り、特にそ
の内部の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の回転型位置検出装置の一例として
回転型エンコーダ20を図10〜図12に基づいて説明
すると、図10は従来の回転型エンコーダの要部断面
図、図11は該回転型エンコーダに備わるスピードナッ
トの平面図、図12は該回転型エンコーダの要部拡大断
面図である。
【0003】回転型エンコーダ20が取り付けられる本
体部30には、一部の壁部31から有底円筒状に突出し
て形成された円筒部32が形成されており、該円筒部3
2内には複数のボールを有するボールベアリング部から
なる軸受部33が配置されている。また、円筒部32の
側壁の中央には、円状の通孔32aが形成されている。
【0004】回転型エンコーダ20は、2段の筒状部か
らなる筐体21と、回転軸22と、該回転軸22と共回
りする磁性回転体23と、この磁性回転体23の近傍に
対向して配置された磁気検出素子たるホール素子24
と、該磁性回転体23が回転軸22から抜け落ちないよ
うに保持するスピードナット25等から構成されてい
る。
【0005】筐体21は、断面略凸型に形成され、側壁
(図10中上方)に開口部21aが形成されて、筒状部
の開放側がかしめ等の適宜手段によって本体部30に固
定されている。また、開口部21aには、平板矩形状の
プリント基板26が外方に突出するように取り付けられ
ており、該プリント基板26にはホール素子24が検出
回路(図示せず)等に接続された状態で取り付けられ、
このホール素子24は、開口部21aに位置するように
なっている。
【0006】回転軸22は、径の大きい第1の軸部22
aと、該第1の軸部22aの一端から突出するように形
成されると共に、径の小さい第2の軸部22bとから構
成されている。そして第1の軸部22aは、円筒部32
の通孔32aを貫通した状態で軸受部33に回転可能に
保持されており、また第2の軸部22bは、円筒部32
から突出して、筐体21の内部に位置している。
【0007】磁性回転体23は、円板状の永久磁石から
なり、中央には貫通孔23aが形成されている。そして
この磁性回転体23の貫通孔23aには、第2の軸部2
2bが遊嵌状態で挿通しており、この磁性回転体23の
一面が、第1、第2の軸部22a,22bの境目に位置
した段部である第1の軸部22aの先端面に当接してい
る。
【0008】スピードナット25は、金属製の円形平板
から構成され、図11に示すように、円板状の基体25
aと、両側に切り欠き25bを設けて基体25aから、
中央に突出して形成された3つの舌片25cと、基体2
5aの中央に形成された円形状の貫通孔25dを有して
いる。このような構成をしたスピードナット25は、第
2の軸部22bに強嵌合されて、磁性回転体23の他面
に押しつけられて、回転軸22から磁性回転体23が抜
けるのを防止している。即ち、貫通孔25dに第2の軸
部22bを挿通し、基体25aを第1の軸部22a方向
へ押圧し、スピードナット25と第1の軸部22aとで
磁性回転体23を挟みつけるようになっている。このと
き、3つの舌片25cが押圧方向と反対方向(図10中
左方)にそれぞれ撓むことによって第2の軸部22bに
強嵌合する。こうして舌片25cが強嵌合すると、スピ
ードナット25は軸線方向へ移動が不可能となり、結果
として磁性回転体23の抜けが防止されると共に、スピ
ードナット25と磁性回転体23が回転軸22と共回り
するようになる。
【0009】このとき、第2の軸部22bは、磁性回転
体23の貫通孔23aに遊嵌状態となっているため、図
12に示すように、磁性回転体23の回転軸線C1と第
2の軸部22bの軸線C2とが、軸線方向と直交する方
向においてずれたままスピードナット25により、第2
の軸部22bと磁性回転体23との位置が決定してしま
う。
【0010】次に従来の回転型エンコーダ20の動作を
説明すると、ステアリングシャフト(図示せず)を介し
て回転軸22が回転すると、その回転に伴って磁性回転
体23が回転する。そして、ホール素子24により磁界
の変化を検出し、プリント基板26に形成されている磁
気検出回路(図示せず)によって、磁性回転体23の回
転に応じた検出パルスを検出させるようになっている。
そして、磁性回転体23の回転軸線C1と第2の軸部2
2bの軸線C2とがずれたまま回転軸22が回転する
と、磁性回転体23が楕円を描いて回転してしまい、ホ
ール素子24との距離が変わってしまい、正常なパルス
が検出できなくなり、また、その値は回転型エンコーダ
R1毎に異なる値となってしまうので、精度良く回転角
度を測定できないという恐れがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記説明した従来の回
転型エンコーダ20において、スピードナット25は、
第2の軸部22bに嵌合して、単に、磁性回転体23に
当接するのみであるため、スピードナット25と磁性回
転体23との位置がずれる恐れがある。このようにスピ
ードナット25と磁性回転体23との間にズレが生ずる
と、第2の軸部22bの軸線C2と磁性回転体23の回
転軸線C1の位置が決まらず、回転軸22を回転させる
と、磁性回転体23が楕円を描くように回転しまい、こ
のため性能が悪化する。このズレを防止するため、磁性
回転体23の貫通孔23aと第2の軸部22bとの精度
を手作業で補正しようとすると、量産性が悪化する他、
コスト高になるという問題がある。また、両者の寸法精
度を高めるとコスト高になってしまうという問題もあ
る。
【0012】本発明はかかる課題に鑑みてなされたもの
であり、回転軸の軸線と磁性回転体の回転軸線とを一致
させ、回転軸の回転に伴って磁性回転体が正確な円を描
くように回転する回転型位置検出装置を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の回転型位置検出装置は、中央部に貫通孔が
形成された磁性回転体と、前記貫通孔に挿入された回転
軸と、前記回転軸の外周面と前記貫通孔の内周面との間
に嵌合され、前記回転軸と前記磁性回転体とを一体的に
連結するスペーサと、前記磁性回転体の近傍に配置さ
れ、前記回転軸の回転により前記磁性回転体が回転する
際の磁界変化を検出する磁気検出素子とを備え、前記回
転軸の外周面と前記貫通孔の内周面との少なくとも一方
には、前記回転軸の軸線に対し傾斜するテーパ面を形成
し、前記スペーサには、前記テーパ面に当接する傾斜面
を設けたことを最も主要な特徴としている。
【0014】また、本発明の回転型位置検出装置は、前
記スペーサを前記回転軸を包囲するリング状に形成した
ことを特徴としている。
【0015】また、本発明の回転型位置検出装置は、前
記貫通孔の内周面に前記テーパ面を前記貫通孔の径が内
部に向かって漸次小さくなるように形成し、前記回転軸
の外周面を前記軸線に平行となし、前記スペーサの外周
面に前記傾斜面を設け、該スペーサの内周面を前記回転
軸の外周面に係合させたことを特徴としている。
【0016】また、本発明の回転型位置検出装置は、前
記テーパ面を前記回転軸の外周面と前記貫通孔の内周面
とに夫々形成し、前記傾斜面を前記スペーサの内周面と
外周面との両面に設けたことを特徴としている。
【0017】また、本発明の回転型位置検出装置は、前
記スペーサには、そのリング径が変わるように弾性変形
可能とするためのスリットを設けたことを特徴としてい
る。
【0018】また、本発明の回転型位置検出装置は、前
記回転軸の端部には、前記磁性回転体の下端面と当接す
る鍔部を設けたことを特徴としている。
【0019】また、本発明の回転型位置検出装置は、前
記テーパ面と前記傾斜面との間に接着剤を介在させたこ
とを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の回転型位置検出装
置の一実施形態を図面を用いて詳細に説明する。図1〜
図7は本発明の一実施形態を説明するためのもので、図
1は本発明の一実施形態に係わる回転型位置検出装置の
平面図、図2は該回転型位置検出装置の底面図、図3は
該回転型位置検出装置の断面図、図4は図2から下蓋と
回転軸とを取り除いて示す底面図、図5は図3の要部拡
大断面図、図6は該回転型位置検出装置に備わるスペー
サの斜視図、図7は該回転型位置検出装置に備わる回転
軸の軸径が小さい場合の要部拡大断面図である。
【0021】筐体1は、合成樹脂の成型品からなり、基
体2と、この基体2とスナップ結合するリング状の平板
からなる下蓋3とから構成されている。基体2は、断面
コ字状のリング状の壁部を有する筒状の収納部4と、該
収納部4の側縁から連結して外方に突出した細長矩形状
のコネクタ部5で構成されている。収納部4は、大径か
らなる外側壁4aと、小径からなる内側壁4bと、この
外側壁4aと内側壁4bとを連結し、中央部に孔4cを
有する平板状の壁部4dとで構成されている。内側壁4
bには、図4を参照するに、2箇所が切り欠かれて凹状
部4eが形成されている。また、コネクタ部5には、矩
形状の窪みからなる受部5aが、収納部4に向かって形
成されている。なお、外側壁4aの縁部には爪受孔4f
が設けられている。
【0022】下蓋3は、合成樹脂のリング状の平板から
構成され、孔3aを有する中央部がリング状に凹んでい
る。そして、この下蓋3は、収納部4の開放側を覆うよ
うにスナップ結合されて固定される。即ち、収納部4の
開放側から下蓋3を収納部4に被せ、下蓋3の外周縁に
立設された取付脚(図示省略)の爪部が爪受孔4fに係
合することで、スナップ結合がなされる。そして、下蓋
3がスナップ結合されると、下蓋3と収納部4の内・外
側壁4b,4aとの間でドーナツ状の中空部4gが形成
されると共に、内側壁4bの内側と下蓋3とで収納用の
窪み部4hが形成され、この窪み部4hはその上下が孔
4c,3aによって開放された状態となっている。
【0023】プリント基板6は、扇状で平板状のリジッ
ドな絶縁基板からなり、またコネクタ部5は、90度折
り曲がった4本の端子7を有している。端子7の一端
は、プリント基板6を貫通した状態で半田付けされると
共に、他端は受部5a内に突出している。また、図3,
4に示すように、プリント基板6の内方部には磁気検出
素子たるホール素子8が半田付け等の適宜手段によっ
て、該プリント基板6に対して垂直に取り付けられてい
る。そして、プリント基板6は、コネクタ部5に埋設さ
れた4本の端子7と半田付けされた状態で、収納部4の
中空部4g内に固定されている。なお、ホール素子8
は、図3,4に示すように、内側壁4bの凹状部4e内
に収納されて、窪み部4h側に露出している。
【0024】磁性回転体9は、プラスチックマグネット
等のリング状の永久磁石10を合成樹脂等のモールド材
11によってモールドして円筒状に形成したものであ
り、中央部に貫通孔11aが設けられ、永久磁石10に
は周方向にN極とS極とが交互となるように着磁が施さ
れており、図5に示すように、貫通孔11aの内周面に
は貫通孔11aの径が内部に向かって漸次小さくなるよ
うな、すり鉢状のテーパ面12が形成されている。ま
た、永久磁石10の上面と下面とにはリング状の凸部1
0aが形成され、磁性回転体9が高速で回転して大きな
遠心力が加わっても永久磁石10を確実にモールド材1
1に保持でき、永久磁石10とモールド材11の剥がれ
を防止することができるようになっている。
【0025】このように永久磁石10と一体となってい
る磁性回転体9は、筐体1の窪み部4hに収納されて、
内側壁4bと対向するようになっている。このとき、永
久磁石10がホール素子8と同じ高さになるように磁性
回転体9を位置させ、永久磁石10の一部は、図3に示
すように、凹状部4eに収納されたホール素子8に対向
する状態となる。このような状態で収納された永久磁石
10と一体になった磁性回転体9は、窪み部4h内で回
転自在となっており、磁性回転体9と共回りする永久磁
石10の磁界の変化をホール素子8が読み取るようにな
っている。
【0026】回転軸13は、金属材からなり、本実施の
形態では焼結金属によって形成されて、中心に軸孔13
aが形成された円筒状を有しており、外周面が回転軸1
3の軸線C2に平行とされ、端部には円板状をなすフラ
ンジからなる鍔部13bが一体に形成されている。この
ような回転軸13は、磁性回転体9の貫通孔11aに挿
入されて鍔部13bが磁性回転体9の下端面に当接して
おり、回転軸13の軸線C2に対し磁性回転体9のテー
パ面12が傾斜した状態となっている。
【0027】スペーサ14は、合成樹脂材等でリング状
に形成されてなるもので、図6に示すように、一部分が
切り欠かれてスリット14aが設けられ、上端部にフラ
ンジ部14bが形成されており、外周面には全周に亘っ
て傾斜面15が形成され全体として厚みが下端に至るほ
ど薄く断面楔形状に形成されている。このようなスペー
サ14は、内周側に回転軸13を嵌入させて回転軸13
の外周面と磁性回転体9の貫通孔11aのテーパ面12
との間に嵌合されることによって回転軸13と磁性回転
体9とを一体的に連結しており、スペーサ14の内周面
が回転軸13の外周面に面と面で接触して当接し、傾斜
面15が磁性回転体9のテーパ面12に面と面で接触し
て当接している。従って回転軸13に対して安定して磁
性回転体9を保持することができる。
【0028】ところで、回転軸13は焼結金属からなっ
ているので十分な強度があり、比較的安価に製造可能で
あるが、径寸法にばらつきが生じやすく、磁性回転体9
の内周面と回転軸13の外周面との隙間が大きい場合、
小さい場合等あり、回転軸13の軸線C2に対し磁性回
転体9の回転軸線C1がずれを生ずる恐れがある。しか
し、磁性回転体20の貫通孔23aの内周面をすり鉢状
のテーパ面12となし、スペーサ14にはテーパ面12
と面接触して当接する傾斜面15とスリット14aとを
形成したので、回転軸13の径寸法が小さい場合には、
回転軸13の外周面と磁性回転体9の貫通孔11aのテ
ーパ面12との間にスペーサ14を押し入れて嵌合させ
ると、テーパ面12と傾斜面15との当接によりスリッ
ト14aが狭められてスペーサ14が小径に弾性変形
し、この変形に回転軸13が追従するため、回転軸13
の外周面と磁性回転体9のテーパ面12との間隔が全周
に亘って均一となり、図7に示すように、スペーサ14
が図5に示すよりも下方に位置して、磁性回転体9の回
転軸線C1に回転軸13の軸線C2が一致するようにな
る。
【0029】また、回転軸13の径寸法が大きい場合に
は、回転軸13の外周面と磁性回転体9の貫通孔11a
のテーパ面12との間にスペーサ14を嵌合させると、
内周側に嵌入された回転軸13によってスペーサ14が
大径に弾性変形してテーパ面12と傾斜面15とが係合
するので、図5に示すように、スペーサ14が図7に示
すよりも上方に位置して、磁性回転体9の回転軸線C1
に回転軸13の軸線C2が一致する。
【0030】このスペーサ14を嵌合させる際、磁性回
転体9の下端面が回転軸13の鍔部13bに当接してい
るので、磁性回転体9が回転軸13の軸線C2方向に移
動するのを規制することができ、スペーサ14の嵌合作
業をスムーズに行うことができると共に、回転軸13の
軸線C2に対する磁性回転体9の傾きを抑えることがで
きる。
【0031】また、ペーサ14が嵌合された後には、ス
ペーサ14の内周面が回転軸13の摩擦係数の高い粗面
たる外周面と係合しているので、スペーサ14が回転軸
13から抜け落ちるのを防止でき、スペーサ14の傾斜
面15が磁性回転体9のテーパ面12を押圧し磁性回転
体9を回転軸13の鍔部13bに押し付けるように作用
するため、磁性回転体9を回転軸13に確実に保持する
ことができる。
【0032】なお、本実施例において、回転軸13の外
周面とスペーサ14の内周面を面接触して当接するよう
にしているので、多少傾いた状態でスペーサ14が回転
軸13に対して挿入されたとしても、一番安定する面接
触状態となるよう挿入に伴って矯正される。また、スペ
ーサ14の外周面と磁性回転体9の内周面についても同
様のことが言えるので、これらの構成によって、回転軸
13に対して磁性回転体9は傾くことなく保持される。
【0033】さらに、本実施例においては鍔部13bに
磁性回転体9の下面を当接させており、この部分でも傾
きが防止されるので、より確実に、また簡単に回転軸1
3に対して磁性回転体9は傾くことなく保持されるが、
該鍔部13bは省略しても良い。
【0034】また本実施例においては、、回転軸13の
径寸法が小さい場合においてはスペーサー14は小径と
なるようにしているが、常にスペーサー14の径が回転
軸13に対して小さくなるように作成しておいてもよ
い。そのようにすれば、スペーサは14は回転軸13と
面と面で密着するよう大径に変形するので、スペーサー
14は回転軸13にガイドされ傾くことなく押し入れら
れるので、より簡単に磁性回転体9が傾くことなく回転
軸13に保持することがで可能となる。
【0035】次に上記したように構成された本発明の回
転型位置検出装置の動作を図3に基づいて説明する。こ
の回転型位置検出装置は、回転軸13の軸孔13aに駆
動源たるステアリングシャフトに繋がるウォームギヤ等
のシャフト16が圧入嵌合され、該シャフト16が回転
軸13に固定された状態で使用される。
【0036】そして、図示せぬステアリングシャフトが
回転することによってシャフト16が回転すると、この
回転に伴って回転軸13が回転する。回転軸13が回転
すると、磁性回転体9が共回りする。そして、2個のホ
ール素子8により磁界の変化を検出して2相の正弦波を
出力し、プリント基板6に形成されているCPU等(図
示せず)によって、磁性回転体9の永久磁石10の回転
に応じた検出パルスを検出し、端子7から電気信号とし
て出力するようになっている。
【0037】尚、この実施形態にあっては、スペーサ1
4の嵌合作業性が低下するのを防止するために、スペー
サ14を一連のリング状に形成し一体品として取り扱う
ことができるもので説明したが、例えばスペーサ14を
120度間隔で分割しなる3つのピースで構成するよう
にしてもよく、スペーサ14にはリング状の一体品の他
に複数ピースで構成する等の種々の変更が可能である。
【0038】また、この実施形態にあっては、磁性回転
体9のテーパ面12にスペーサ14の傾斜面15を面接
触で当接させるようにしたが、テーパ面12と傾斜面1
5のうちの一方に小突起を複数個設け、この複数の小突
起とテーパ面12と傾斜面15のうちの他方とを点接触
で当接させるようにしてもよい。すなわち本発明におい
ては面方向でのみ両者が滑りを生ずるような構成であれ
ばよく、そのためには複数個の突起によって実質的に1
つの表面を形成してもよい。
【0039】また、テーパ面12と傾斜面15との間に
接着剤を介在させ、この接着剤でテーパ面12と傾斜面
15とを接着するようにすると、磁性回転体9をより確
実に保持することができる。
【0040】図8に示す実施形態では、磁性回転体9に
テーパ面12を形成しスペーサ14に傾斜面15を設け
る代わりに、回転軸13の外周面に全周に亘って面取り
を施してテーパ面13cを形成し、スペーサ14の内周
面に全周に亘って傾斜面14dを形成した場合の磁性回
転体9とスペーサ14及び回転軸13の要部拡大断面図
を示しており、その余の構成は前述した実施形態と同様
である。このようにしても、磁性回転体9の回転軸線C
1に回転軸13の軸線C2を一致させることができる。
【0041】また、図9に示す実施形態では、磁性回転
体9の貫通孔11aの内周面にテーパ面12を形成し、
スペーサ14の外周面に全周に亘って傾斜面15を設
け、さらに回転軸13の外周面に全周に亘って面取りを
施してテーパ面13dを形成し、スペーサ14の内周面
に全周に亘ってテーパ面13dと当接する傾斜面14c
を形成した場合の磁性回転体9とスペーサ14及び回転
軸13の要部拡大断面図を示しており、その余の構成は
前述した実施形態と同様である。このようにしても、磁
性回転体9の回転軸線C1に回転軸13の軸線C2を一
致させることができ、また、回転軸13の外周面に形成
したスペーサ14の挿入側で大径となるテーパ面13d
とスペーサ14の内周面に形成した傾斜面14cとの係
合によって回転軸13とスペーサ14との接触面積が増
大し、またスペーサ14は回転軸13に遮られてスペー
サ14が挿入した方向に回転軸13から抜け落ちるのを
確実に防止できる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0043】本発明の回転型位置検出装置は、回転軸の
外周面と磁性回転体の貫通孔の内周面との少なくとも一
方には、前記回転軸の軸線に対し傾斜するテーパ面を形
成し、前記回転軸の外周面と前記貫通孔の内周面との間
に嵌合されるスペーサには、前記テーパ面に当接する傾
斜面を設けたので、前記磁性回転体の回転軸線に前記回
転軸の軸線を一致させることができ、前記回転軸の回転
に伴って前記磁性回転体が正確な円を描くように回転
し、所望の出力を出す高性能な回転型位置検出装置を提
供することができる。
【0044】また、前記スペーサを前記回転軸を包囲す
るリング状に形成したので、前記スペーサを容易に取り
扱うことができ、組立作業性が低下するのを防止するこ
とができる。
【0045】また、前記貫通孔の内周面に前記テーパ面
を前記貫通孔の径が内部に向かって漸次小さくなるよう
に形成し、前記回転軸の外周面を前記軸線に平行とな
し、前記スペーサの外周面に前記傾斜面を設け、該スペ
ーサの内周面を前記回転軸の外周面に係合させたので、
前記傾斜面で前記テーパ面を押圧することができるた
め、前記スペーサが前記回転軸から抜け落ちるのを防止
でき、前記磁性回転体を前記回転軸に確実に保持するこ
とができる。
【0046】また、前記テーパ面を前記回転軸の外周面
と前記貫通孔の内周面とに夫々形成し、前記傾斜面を前
記スペーサの内周面と外周面との両面に設けたので、前
記回転軸と前記スペーサとの接触面積が増大し前記スペ
ーサが前記回転軸から抜け落ちるのを一層確実に防止で
きる。
【0047】また、前記スペーサには、そのリング径が
変わるように弾性変形可能とするためのスリットを設け
たので、前記回転軸の径寸法にばらつきが生じても前記
磁性回転体の回転軸線に前記回転軸の軸線を一致させる
ことができる。
【0048】また、前記回転軸の端部には、前記磁性回
転体の下端面と当接する鍔部を設けたので、前記磁性回
転体が前記回転軸の軸線方向に移動するのを規制するこ
とができ、前記スペーサの嵌合作業をスムーズに行うこ
とができると共に、前記回転軸の軸線に対する前記磁性
回転体の傾きを抑制することができる。
【0049】また、前記テーパ面と前記傾斜面との間に
接着剤を介在させたので、前記磁性回転体をより確実に
保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる回転型位置検出装
置の平面図である。
【図2】該回転型位置検出装置の底面図である。
【図3】該回転型位置検出装置の断面図である。
【図4】図2から下蓋と回転軸とを取り除いて示す底面
図である。
【図5】図3の要部拡大断面図である。
【図6】該回転型位置検出装置に備わるスペーサの斜視
図である。
【図7】該回転型位置検出装置に備わる回転軸の軸径が
小さい場合の要部拡大断面図である。
【図8】本発明の変形例を説明する要部拡大断面図であ
る。
【図9】本発明の他の変形例を説明する要部拡大断面図
である。
【図10】従来の回転型エンコーダの要部断面図であ
る。
【図11】従来の回転型エンコーダに備わるスピードナ
ットの平面図である。
【図12】従来の回転型エンコーダの要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 筐体 2 基体 3 下蓋 3a 孔 4 収納部 4a 外側壁 4b 内側壁 4c 孔 4d 壁部 4e 凹状部 4f 爪受孔 4g 中空部 4h 窪み部 5 コネクタ部 5a 受部 6 プリント基板 7 端子 8 ホール素子 9 磁性回転体 10 永久磁石 10a 凸部 11 モールド材 11a 貫通孔 12 テーパ面 13 回転軸 13a 軸孔 13b 鍔部 13c テーパ面 13d テーパ面 14 スペーサ 14a スリット 14b フランジ部 14c 傾斜面 14d テーパ面 15 傾斜面 16 シャフト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部に貫通孔が形成された磁性回転体
    と、 前記貫通孔に挿入された回転軸と、 前記回転軸の外周面と前記貫通孔の内周面との間に嵌合
    され、前記回転軸と前記磁性回転体とを一体的に連結す
    るスペーサと、 前記磁性回転体の近傍に配置され、前記回転軸の回転に
    より前記磁性回転体が回転する際の磁界変化を検出する
    磁気検出素子とを備え、 前記回転軸の外周面と前記貫通孔の内周面との少なくと
    も一方には、前記回転軸の軸線に対し傾斜するテーパ面
    を形成し、前記スペーサには、前記テーパ面に当接する
    傾斜面を設けたことを特徴とする回転型位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記スペーサを前記回転軸を包囲するリ
    ング状に形成したことを特徴する請求項1に記載の回転
    型位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記貫通孔の内周面に前記テーパ面を前
    記貫通孔の径が内部に向かって漸次小さくなるように形
    成し、前記回転軸の外周面を前記軸線に平行となし、 前記スペーサの外周面に前記傾斜面を設け、該スペーサ
    の内周面を前記回転軸の外周面に係合させたことを特徴
    とする請求項2に記載の回転型位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記テーパ面を前記回転軸の外周面と前
    記貫通孔の内周面とに夫々形成し、 前記傾斜面を前記スペーサの内周面と外周面との両面に
    設けたことを特徴する請求項2に記載の回転型位置検出
    装置。
  5. 【請求項5】 前記スペーサには、そのリング径が変わ
    るように弾性変形可能とするためのスリットを設けたこ
    とを特徴とする請求項2,3又は4に記載の回転型位置
    検出装置。
  6. 【請求項6】 前記回転軸の端部には、前記磁性回転体
    の下端面と当接する鍔部を設けたことを特徴とする請求
    項1,2,3,4又は5に記載の回転型位置検出装置。
  7. 【請求項7】 前記テーパ面と前記傾斜面との間に接着
    剤を介在させたことを特徴とする請求項1,2,3,
    4,5又は6に記載の回転型位置検出装置。
JP2001353760A 2001-11-19 2001-11-19 回転型位置検出装置 Expired - Fee Related JP3860462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001353760A JP3860462B2 (ja) 2001-11-19 2001-11-19 回転型位置検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001353760A JP3860462B2 (ja) 2001-11-19 2001-11-19 回転型位置検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003156363A true JP2003156363A (ja) 2003-05-30
JP3860462B2 JP3860462B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=19165719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001353760A Expired - Fee Related JP3860462B2 (ja) 2001-11-19 2001-11-19 回転型位置検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3860462B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007153171A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Tokai Rika Co Ltd 電動ステアリングロック装置の固定構造
JP2010014567A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Jtekt Corp パルサーリング、その製造方法及びこのパルサーリングを用いた車軸用軸受装置
JP2012154923A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Dr Johannes Heidenhain Gmbh 角度測定装置
CN104482908A (zh) * 2014-12-16 2015-04-01 江苏天宏自动化科技有限公司 一种轮毂中心孔直径检测机构

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007153171A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Tokai Rika Co Ltd 電動ステアリングロック装置の固定構造
JP2010014567A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Jtekt Corp パルサーリング、その製造方法及びこのパルサーリングを用いた車軸用軸受装置
JP2012154923A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Dr Johannes Heidenhain Gmbh 角度測定装置
CN104482908A (zh) * 2014-12-16 2015-04-01 江苏天宏自动化科技有限公司 一种轮毂中心孔直径检测机构

Also Published As

Publication number Publication date
JP3860462B2 (ja) 2006-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8552675B2 (en) Motor
JP3009869U (ja) 情報センサー組立体をもつころがり軸受のためのエンコーダ要素及びこれを有する軸受
US6414482B1 (en) Non-contact type rotational angle sensor and sensor core used in the sensor
JP2006017663A (ja) 回転角検出装置
US6429647B1 (en) Angular position sensor and method of making
US7446446B2 (en) Rotary electronic component
US6912791B2 (en) Rotation angle detector
KR20030091811A (ko) 회전검출장치 및 그 제조방법
JP3860462B2 (ja) 回転型位置検出装置
JP3587693B2 (ja) 回転型センサ
JP3688199B2 (ja) 回転型エンコーダ
US6359432B1 (en) Connector and turning angle sensor using same
US6637260B2 (en) Rotary sensor having elastic members for pressing rotor in axial and non-axial directions
JP6188076B2 (ja) 磁石保持ユニット及び磁気式回転角度検出装置
JP2000283705A (ja) 回転検出装置
JP4304983B2 (ja) センサ付軸受装置
JP3688198B2 (ja) 回転型エンコーダ
US6297629B1 (en) Device for measuring rotation having magnetic relative positioning of encoder and sensor
US6703828B2 (en) Mechanical design for a sensor to prevent an ice lock condition
US20010017953A1 (en) Bearing holding structure and motor having same
US20200378796A1 (en) Fixing structure
JPH0555742U (ja) 小型モ−タのロ−タ
JP3648056B2 (ja) 回転型電気部品
JP2000283749A (ja) 回転検出装置及び回路基板
JP3490220B2 (ja) 回転センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060704

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060818

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060921

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100929

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110929

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130929

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees