JP2003153613A - 供給装置付き田植機 - Google Patents

供給装置付き田植機

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JP2003153613A
JP2003153613A JP2001353081A JP2001353081A JP2003153613A JP 2003153613 A JP2003153613 A JP 2003153613A JP 2001353081 A JP2001353081 A JP 2001353081A JP 2001353081 A JP2001353081 A JP 2001353081A JP 2003153613 A JP2003153613 A JP 2003153613A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬剤を落下供給する供給装置が、苗載せ台横
向きのガイドレールに沿わせて苗載せ台の上方を往復移
送されるように構成してある田植機において、供給装置
を往復移動させる供給操作機構を駆動するようにガイド
レールの一端部に取付けた供給駆動手段と、ガイドレー
ルとで成る構造体を苗載せ台にバランスよく取付けられ
るようにする。 【解決手段】 供給装置30のタンク33の吐出口から
延出し、タンク33からの薬剤を苗載せ台上に落下させ
る供給筒81の排出口85bを、タンク33の移動方向
での中心に対して供給駆動手段90が位置する方に偏芯
させてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機体横方向に並ぶ
複数個の苗植付機構と、複数個の苗植付機構に各別に苗
供給する複数個の苗載置部を有する苗載せ台と、苗に供
給するべき流動物を苗載せ台の上方から落下させる供給
装置と、この供給装置を苗載せ台が支持する苗載せ台横
向きのガイドレールに沿わせて往復移動させる供給操作
機構と、この供給操作機構を駆動する供給駆動手段とを
備えてある供給装置付き田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記供給装置付き田植機は、苗載せ台に
載置した苗に供給装置によって殺虫剤とか殺菌剤などの
薬剤や、肥料などの流動物を供給し、流動物供給済みの
苗を苗植付機構によって圃場に植付けていくことができ
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記田植機にあって
は、供給装置にタンクの吐出口から延出する供給筒を備
え、この供給筒によってタンクからの流動物を苗載せ台
に流下案内して落下させように構成される。そして、苗
載せ台における複数の苗載置部のいずれに載置された苗
に対してもその全幅にわたって流動物を供給できるよう
にする必要があり、供給筒の吐出口が苗載せ台の全ての
苗載置部の全幅にわたって行き届くように供給装置がガ
イドレールに沿って往復移動するよう構成される。この
ため、供給駆動手段をガイドレールの途中に取付けると
なると、供給駆動手段が供給装置の移動障害にならない
ように供給装置の移動経路からこの移動経路に対して交
差する方向に外して配置する必要があることから、ガイ
ドレールから供給装置の移動経路を迂回しながら延出し
て供給駆動手段を支持するという取付け構造が必要にな
るとか、供給駆動手段の出力を供給操作機構に伝達する
特別な伝動機構が必要になり、構造が複雑かつ大型にな
る問題が発生する。
【0004】また、供給装置付き田植機では、複数の苗
植付機構の一部を停止させる少数条植えクラッチを設
け、畦際に沿った最後の植付け行程を全条植えで行なう
ように、その前の作業行程での植付けを、全条より少な
い条数で行なうことを可能にされる。そして、少数条植
えを行なう場合、供給装置が消費されない苗の上方も往
復移動して流動物を供給していくと、その分の流動物が
無駄になる。また、苗に薬害などの害が発生しやすくな
ることもあるため、少数条植えクラッチによって駆動停
止させた苗植付機構に対応する苗載置部に載置してあっ
て消費されない苗に対する流動物の供給を停止する必要
がある。
【0005】このため、従来、特開2001−8682
6号公報に示されるものがあった。すなわち、供給駆動
手段の作動を制御する供給制御手段、及び、この供給制
御手段に連係する設定器を備えるとともに、この設定器
によって流動物供給するべき苗載置部を設定すれば、供
給制御手段が設定器による設定情報に基づいて供給駆動
手段の作動を制御し、供給装置が苗載せ台の設定された
苗載置部の上方を往復移動するように構成されたものが
あった。つまり、少数条植えクラッチを切りに操作して
少数条植えを行なうに当り、設定器を適切に操作すれ
ば、苗載せ台における複数個の苗載置部のうち、苗植付
けを停止する苗植付機構に対応するものを除いた苗載置
部の上方を供給装置が往復移動し、停止状態の苗植付機
構に対応する苗への流動物供給を停止できるものがあっ
た。
【0006】上記した従来の少数条植えクラッチ付き田
植機の場合、少数条植えを行なう際、その都度、供給装
置による流動物供給を停止させる苗載置部の指定をする
ための特別な操作を行なわねばならず、手間が掛ってい
た。また、少数条植えクラッチを入りに切り換えて全条
植えに戻して作業する際、設定器による流動物供給の設
定を変更することを失念されることがあった。すなわ
ち、流動物の供給を一部供給から全条供給に切り換える
ことを失念されることがあった。
【0007】また、供給装置付き田植機の場合、上記し
た如く供給装置にタンクの吐出口から延出する供給筒を
備え、この供給筒によってタンクからの流動物を苗載せ
台に流下案内して落下させるように構成される。従来、
流動物が供給筒の排出口から落下する際、供給筒の形状
や重力などの関係に起因して排出口の内壁の一部の方に
偏った部位から落下しやすく、供給筒として内径の大き
いものを採用しても、その径の割には苗に落下する流動
物が苗の縦方向に分散しにくくなっていた。
【0008】また、殺虫剤とか殺菌剤などの薬剤や、肥
料などの流動物を苗載せ台上の苗に上方から落下させて
供給する場合、根部に届かないで苗葉に付着したたまに
なる量が多くなると、その分の流動物が無駄になること
がある。また、苗に薬害などの害が発生しやすくなるこ
ともある。このため、従来、たとえば特開2001−2
75423号公報に示されるように、苗載せ台上の苗に
作用する苗葉押し分け杆を備え、この苗葉押し分け杆に
よって苗葉が押し分けられた部位に供給装置からの流動
物が落下し、流動物を苗葉に付着しにくくしながら供給
することの可能なものがあった。この従来の供給装置付
き田植機では、一定位置に固定された苗葉押し分け杆が
採用されており、数多くの苗葉押し分け杆が必要になっ
ていた。
【0009】すなわち、苗葉押し分け杆が苗載せ台の苗
載置面から高い位置にあると、苗葉長さが短い場合、苗
葉押し分け杆が苗葉に当らなくて押し分け作用しないと
か、当っても葉先であって苗葉が苗葉押し分け杆の下を
くぐり抜けてしまい、苗葉押し分け杆が役にたたなくな
る。苗葉押し分け杆を、苗葉長さが短い場合でも適切に
当って押し分け作用するように、苗載置面から低い位置
に配置すると、苗葉長さが長い場合、苗葉押し分け杆が
苗葉の基部にしか当らないことから、苗葉の先側が苗葉
押し分け杆の上を通って苗縦送り方向下手側に戻り、供
給装置からの流動物に触れやすくなる。このため、苗葉
長さが短い場合にその苗葉の適切な位置に当るように苗
載せ台の苗載置面から低い位置に位置するものと、苗葉
長さが長い場合にその苗葉の適切な位置に当るように苗
載せ台の苗載置面から高い位置に位置するものとの複数
本の苗葉押し分け杆を備える必要があった。
【0010】本発明の目的は、供給装置の移動操作を可
能にする面、あるいは流動物を一部供給と全条供給とに
切り換える面、あるいは流動物の供給範囲の面、あるい
は苗葉押し分けの面で有利に得られる供給装置付き田植
機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構
成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0012】〔構成〕機体横方向に並ぶ複数個の苗植付
機構と、複数個の苗植付機構に各別に苗供給する複数個
の苗載置部を有する苗載せ台と、苗に供給するべき流動
物を苗載せ台の上方から落下させる供給装置と、この供
給装置を苗載せ台が支持する苗載せ台横向きのガイドレ
ールに沿わせて往復移動させる供給操作機構と、この供
給操作機構を駆動する供給駆動手段とを備えてある供給
装置付き田植機において、前記供給駆動手段を前記ガイ
ドレールの一端部に取付け、前記供給装置のタンクから
の流動物を流下案内して苗載せ台に落下させるようにタ
ンクの吐出口から延出している供給筒の排出口を、前記
タンクの移動方向での中心に対して前記供給駆動手段が
位置する方に偏芯させて配置してある。
【0013】〔作用〕供給装置が苗載せ台の最も横端の
ストロークエンドに位置したときに供給装置と供給駆動
手段とが当らないように、供給駆動手段を供給装置の移
動経路に対してこの移動経路に沿う方向で苗載せ台の横
外側に外れるように配置してガイドレールの一端部に取
付けてあるものだから、供給駆動手段が供給装置の移動
障害にならないようにしながら、供給駆動手段とガイド
レールや供給操作機構との間に特別な取付け構造や伝動
構造を設けくとも、供給駆動手段をガイドレールに取付
けられるとともに供給操作機構に連動させられる。
【0014】供給筒の排出口がタンクの移動方向での中
心に位置するように構成した状態において、供給装置が
苗載せ台の最も横端のストロークエンドに位置したとき
に供給装置と供給駆動手段とが当らないように供給駆動
手段を供給装置の移動経路から苗載せ台横外側に外れる
ように配置してガイドレールの一端部に取付けた場合、
ガイドレールと供給駆動手段とで成る構造体を、これの
両端側のうち供給駆動手段が位置している方では、他方
よりも苗載せ台から横外側に長く突出するように配置し
て苗載せ台によって支持させることにより、供給装置の
供給筒の排出口が苗載せ台の全ての苗載置部の全幅にわ
たって移動して、各苗載置部の苗に対してその全幅にわ
たって流動物を供給できることになる。これに対し、供
給筒の排出口をタンクの中心に対して供給駆動手段が位
置する方に偏芯させてあるものだから、ガイドレールと
供給駆動手段とで成る構造体を、これの一端側で苗載せ
台から横外側に突出する長さと、他端側で苗載せ台から
横外側に突出する長さが等しくなるように配置して苗載
せ台によって支持させながら、供給装置の供給筒の排出
口が苗載せ台の全ての苗載置部の全幅にわたって移動し
て、各苗載置部の苗に対してその全幅にわたって流動物
を供給できるようになる。
【0015】〔効果〕従って、供給駆動手段を供給装置
との干渉を避けるために特別な取付け構造や伝動構造を
必要としないでガイドレールに取付けるとともに供給操
作機構に連動させて構造簡単及びコンパクトに得られ
る。しかも、ガイドレールと供給駆動手段とで成る構造
体を、苗載せ台の両横側から横外側に突出する長さが等
しくなるようにバランスよく配置した状態で苗載せ台に
取付け、苗載せ台を供給装置が付いている割には横送り
駆動しやすいとかローリングしにくいように左右の重量
や寸法バランスが良い状態に得られる。
【0016】請求項2による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0017】〔構成〕請求項1による発明の構成におい
て、前記タンクの吐出口がタンクの移動方向での中心に
位置し、前記供給筒の排出口がタンクの移動方向での中
心に対して供給駆動手段が位置する方に偏芯しているよ
うに前記供給筒の延出端側を基端側に対して偏芯させて
ある。
【0018】〔作用〕タンクの吐出口がタンクの移動方
向での中心に位置し、タンクに貯留されている流動物が
多い場合も少ない場合も、タンク内流動物の重量が吐出
部の流動物に確実に掛かって流動物がタンクから供給筒
にスムーズに供給されるものでありながら、供給筒の排
出口がタンクの移動方向での中心に対して偏芯してお
り、ガイドレールと供給駆動手段とで成る構造体を、苗
載せ台から両横側から外側に突出する長さが等しくなる
ようにして苗載せ台によって支持させながら、供給筒の
排出口が苗載せ台の全幅にわたって移動して、各苗載置
部の苗に対してその全幅にわたって流動物を供給できる
ものである。
【0019】〔効果〕従って、タンクから供給筒に流動
物がスムーズに供給されるとともに、供給筒の排出口が
苗載せ台の全幅にわたって移動して、苗載せ台の各苗載
置部の苗にその全幅にわたって漏れなく流動物を供給で
き、しかも、ガイドレールと供給駆動手段とで成る構造
体を苗載せ台に対してバランスよく配置した状態で取付
けて、苗載せ台を左右の重量や寸法バランスが良い状態
に得られる。
【0020】請求項3による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0021】〔構成〕機体横方向に並ぶ複数個の苗植付
機構と、複数個の苗植付機構に各別に苗供給する複数個
の苗載置部を有する苗載せ台と、苗に供給するべき流動
物を苗載せ台の上方から落下させる供給装置と、この供
給装置を苗載せ台が支持する苗載せ台横向きのガイドレ
ールに沿わせて往復移動させる供給操作機構と、この供
給操作機構を駆動する供給駆動手段とを備えてある供給
装置付き田植機において、前記複数個の苗植付機構の一
部を停止させる少数条植えクラッチの入り切りを検出す
る検出スイッチを、前記供給駆動手段を操作するための
操作回路に介在させるとともに、少数条植えクラッチが
切り状態に切り換えられると、操作回路が検出スイッチ
の切り換わりのために一部供給の操作形態になって、前
記供給装置が前記複数個の苗載置部のうち、少数条植え
クラッチによって停止された苗植付機構のための苗載置
部を除く苗載置部の上方を往復移動する状態に供給駆動
手段を操作するように構成し、少数条植えクラッチが入
り状態に切り換えられると、操作回路が検出スイッチの
切り換わりのために全条供給の操作形態になって、前記
供給装置が前記複数個の苗載置部の上方を往復移動する
状態に供給駆動手段を操作するように構成してある。
【0022】〔作用〕少数条植えクラッチを切り状態に
切り換えると、検出スイッチがクラッチ切りの検出側に
切り換わる。すると、操作回路が検出スイッチの切り換
わりのために一部供給の操作形態になって供給駆動手段
を操作し、これにより、供給装置が複数個の苗載置部の
うち、駆動停止された苗植付機構に苗供給するためのも
の以外の上方を往復移動する。すなわち、苗植付けを行
なう苗植付機構に苗供給する苗載置部の苗には流動物が
供給され、苗植付けを行なわない苗植付機構に対応する
苗載置部の苗には流動物が供給されなくなる。少数条植
えクラッチを入り状態に切り換えると、検出スイッチが
クラッチ入りの検出側に切り換わる。すると、操作回路
が検出スイッチの切り換わりのために全条供給の操作形
態になって供給駆動手段を操作し、これにより、供給装
置が複数個の苗載置部の上方を往復する。すなわち、全
ての苗載置部の苗に流動物が供給される。
【0023】〔効果〕従って、少数条植えを行なう際、
消費されない苗に対する流動物供給を停止させて流動物
の浪費や苗の薬害などが発生することを防止しながら植
付け作業できる。
【0024】少数条植えクラッチを切り換え操作すれば
操作回路の操作形態が切り換わって供給装置がそのクラ
ッチの入り切りに応じた往復移動を行って一部や全条供
給を行い、少数条植えクラッチを切り換えるだけで操作
簡単に済むとともに、少数条植えから全条植えに戻して
作業する際、供給装置を全条供給に戻し忘れて流動物供
給をしない状態で苗植付けされないようにできた。
【0025】しかも、少数条植えクラッチの切り換えに
連動して供給装置の操作形態が自動的に切り換えられる
ものが検出スイッチを操作回路に介在させた簡単な構造
で得られて安価に済む。
【0026】請求項4による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0027】〔構成〕機体横方向に並ぶ複数個の苗植付
機構と、複数個の苗植付機構に各別に苗供給する複数個
の苗載置部を有する苗載せ台と、苗に供給するべき流動
物を苗載せ台の上方から落下させる供給装置と、この供
給装置を苗載せ台が支持する苗載せ台横向きのガイドレ
ールに沿わせて往復移動させる供給操作機構と、この供
給操作機構を駆動する供給駆動手段とを備えてある供給
装置付き田植機において、前記供給装置のタンクからの
流動物を流下案内して苗載せ台に落下させるようにタン
クの吐出口から延出している供給筒に、受入れ口が前記
吐出口に対して各別に連通している複数本の流動物落下
通路を備えるとともに、前記複数本の流動物落下通路の
排出口を、前記苗載せ台の縦方向に並べてある。
【0028】〔作用〕タンクの吐出口からの流動物が複
数本の流動物落下通路の受入れ口に分散して流入し、各
流動物落下通路を落下した流動物は、各流動物落下通路
の排出口から苗載せ台上の苗に落下する。このとき、流
動物が排出口の内壁の一部の方に偏った部位から出ると
ともに、いずれの落下通路の流動物も同方向に偏った部
位から出ても、排出口が苗載せ台の縦方向に並んでいる
ことから、苗縦送り方向上手側に位置する排出口から落
下する流動物は、苗縦送り方向下手側に位置する排出口
から落下する流動物よりも苗縦送り方向上手側で苗に落
下する。これにより、供給筒が一本の流動物落下通路を
形成していた従来のものよりも苗縦方向に広く分散して
流動物が苗に落下する。
【0029】〔効果〕従って、流動物が苗の縦方向に分
散して供給むらが出にくくなるとともに、供給装置の一
度の移動によって苗に流動物を供給される苗縦方向での
範囲が広くなり、供給装置の移動回数を少なく済ませな
がら苗全体にわたって極力均等に分散するようにして供
給できる。
【0030】請求項5による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0031】〔構成〕請求項4による発明の構成におい
て、前記複数の排出口のうち、苗縦送り方向上手側に位
置する排出口に、流動物を苗縦送り方向上手側に向けて
排出するように案内する排出ガイドを備えてある。
【0032】〔作用〕苗縦送り方向上手側の排出口から
排出される流動物が排出ガイドによって苗縦送り方向上
手側に向けて排出され、この後苗縦方向に分散しながら
苗に落下する。
【0033】〔効果〕タンクからの流動物の全体が複数
の排出口によって苗縦方向に分散することと、苗縦送り
方向上手側の排出口から落下する流動物が排出ガイドに
よる方向付けに起因して苗縦方向に分散することとによ
り、流動物が苗縦方向により分散して苗に落下し、苗縦
方向により広い範囲にわたってより供給むらが出にくい
ようにして供給できる。
【0034】請求項6による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0035】〔構成〕機体横方向に並ぶ複数個の苗植付
機構と、複数個の苗植付機構に各別に苗供給する複数個
の苗載置部を有する苗載せ台と、苗に供給するべき流動
物を苗載せ台の上方から落下させる供給装置と、この供
給装置を苗載せ台が支持する苗載せ台横向きのガイドレ
ールに沿わせて往復移動させる供給操作機構と、この供
給操作機構を駆動する供給駆動手段とを備えてある供給
装置付き田植機において、前記供給装置からの流動物が
苗載せ台上の苗の根部に落下するように苗載せ台上の苗
の葉を押し分ける苗葉押し分け杆を、苗載せ台の苗載置
面からの高さが増減するように、かつ、苗載置面からの
高さが増大するほど苗載せ台の苗縦送り方向上手側に移
動するように位置変更自在に取付けてある。
【0036】〔作用〕苗葉押し分け杆は、苗載せ台の苗
載置面からの高さが増減する位置に位置変更でき、その
高さが減少する側に位置変更すると、苗載置面から低く
い位置になることにより、苗葉が短くても、その苗葉の
適切な位置に作用して苗葉を供給装置からの流動物に触
れにくいように押し分けるようになる。そして、苗載置
面からの高さが増大する側に位置変更すると、苗載置面
から高い位置になり、かつ、位置変更前よりも苗縦送り
方向上手側に移動することにより、苗葉が長くても、そ
の苗葉の適切な位置に作用して苗葉を供給装置からの流
動物に触れにくいように押し分けるようになる。
【0037】〔効果〕従って、苗葉が短い場合も長い場
合も、苗葉を供給装置からの流動物に触れにくいように
苗葉押し分け杆によって押し分けて流動物を苗葉に付着
しにくくしながら根部に供給し、流動物の浪費や苗の薬
害などを回避しながら流動物供給できる。その割には、
固定式の苗葉押し分け杆を採用している従来に比して数
少ない苗葉押し分け杆を備えればよくて安価に得られ
る。
【0038】
【発明の実施の形態】図1に示すように、左右一対の操
向操作及び駆動自在な前車輪1,1、左右一対の駆動自
在な後車輪2,2、エンジン3を有する原動部、運転座
席4を有する運転部のそれぞれを備える自走車体の車体
フレームFの後部にリンク機構5を介して苗植付装置A
を連結し、前記エンジン3からの回転動力を回転軸6に
よって苗植付装置Aに伝達するように構成するととも
に、前記リンク機構5をリフトシリンダ7によって自走
車体に対して上下に揺動操作して苗植付装置Aを昇降操
作するように構成してある。前記苗植付装置Aに、これ
の苗載せ台14の上方に位置する供給装置30を備えさ
せて、もって乗用型の供給装置付き田植機を構成してあ
る。
【0039】前記苗植付装置Aは、図3、図8などに示
すように、機体横方向に沿う角パイプ材で成るメインフ
レーム10と、このメインフレーム10の中間部に支持
されるフィードケース11と、前記メインフレーム10
によって前端側どうしが連結されている状態で機体横方
向に並ぶ複数個の植付け伝動ケース12とによって機体
フレームを構成し、前記複数個の植付け伝動ケース12
それぞれの後端部の両横側に、2個の苗植え付け具13
aを備える苗植付機構13を駆動自在に取り付け、前記
機体フレームの前端部の上側に苗載せ台14を設け、前
記機体フレームの下部に機体横方向に並ぶ複数個の接地
フロート15を取り付け、前記苗載せ台14の上方に薬
剤タンク33を備える前記供給装置30を設けて構成し
てある。この苗植付装置Aは、供給装置30の前記タン
ク33に顆粒の殺虫・殺菌剤などの薬剤を投入し、苗植
付装置Aの苗載せ台14に機体横方向に並べて設けてあ
る複数個の苗載置部14aそれぞれにマット状苗Bを載
置して自走車体を走行させていくことにより、供給装置
30が苗載せ台14上の複数列のマット状苗Bそれぞれ
に薬剤を供給し、接地フロート15が泥面上を移動して
整地していった箇所に苗植付機構13が薬剤供給済みの
苗を植え付けていくものであり、詳しくは次の如く構成
してある。
【0040】図3などに示すように、前記複数個の苗植
付機構13のそれぞれは、前記植付け伝動ケース12が
回動自在に支持するロータリケース13bと、このロー
タリケース13bの両端部に回動自在に取り付けた前記
苗植え付け具13aとによって構成してある。すなわ
ち、前記回転軸6によってフィードケース11に入力さ
れた回動力が植付け伝動ケース12の内部に位置する伝
動機構によってロータリケース13bの回転支軸に伝達
されて、ロータリケース13bが駆動される。すると、
これに伴って2つの苗植え付け具13aがロータリケー
ス13bの内部に設けてある植え付け駆動機構によって
ロータリケース13bに対して回動操作され、2個の苗
植え付け具13aそれぞれに備えてある苗植え付け爪1
3cの先端が図3に示す運動軌跡Tを描いて上下に回動
移動するように苗植え運動を行う。
【0041】前記苗載せ台14は、苗載せ台14の前端
側を摺動自在に支持するように構成して前記機体フレー
ムに立設してある苗載せ台支柱16と、苗載せ台14の
後端部を摺動自在に支持するように構成するとともに複
数個の苗植付機構13に各別に対応する複数個の苗取り
出し口17aを形成する切欠き部を備えさせて前記機体
フレームに固定してあるガイドレール17とにわたって
取り付けることにより、前記苗取り出し口17aに至る
ほど低レベルに位置する後下がりの傾斜姿勢で前記ガイ
ドレール17に沿って機体横方向に摺動するようにして
機体フレームに支持させてある。ガイドレール17の前
記複数個の苗取り出し口17aのぞれぞれは、これに対
応する苗植付機構13の一方の苗植え付け具13aの苗
植え付け爪13cと、他方の苗植え付け具13aの苗植
え付け爪13cとが交互に苗取り出し口17aを上方か
ら下方に通過していき、苗取り出し口17aを通過する
際に苗載せ台14上のマット状苗Bの下端部から一株分
のブロック苗を切断して取り出していくように配置して
ある。
【0042】前記フィードケース11を摺動自在に貫通
するとともに両端側が苗載せ台14に連結していて、機
体フレームに対して苗載せ台14と共に摺動する苗載せ
台横送り軸18と、この苗載せ台横送り軸18を摺動操
作するようにフィードケース11の内部に設けた送り軸
駆動機構とにより、苗横送り機構19を構成してある。
前記送り軸駆動機構は、各苗植付機構13の駆動に連動
させて苗載せ台横送り軸18を左右に往復摺動するよう
に操作することにより、苗横送り機構19は、各苗植付
機構13が苗植え運動を行うと、これに伴って苗載せ台
横送り軸18を摺動操作することによって苗載せ台14
を前記ガイドレール17に沿わせて機体横方向に往復移
動させる。
【0043】図2などに示すように、苗載せ台14の前
記複数の苗載置部14aそれぞれに、苗載せ台14の横
方向に並ぶ一対の無端回動形式の苗縦送りベルト20を
設けてあるとともに、各苗縦送りベルト20は、所定の
回動方向に駆動されることにより、苗載置部14aに載
置されているマット状苗Bを前記苗取り出し口17aに
向けて縦送りするように構成してある。図3、図8など
に示すように、苗載せ台14に設けてある全ての前記苗
縦送りベルト20のうちの苗載せ台14の左側の2個の
苗載置部14aに分散して位置している複数の苗縦送り
ベルト20それぞれの下端側が巻回しているベルト駆動
輪21を一体回動自在に支持している一本の筒軸で成る
左側の駆動輪支軸21aと、前記全ての前記苗縦送りベ
ルト20のうちの苗載せ台14の右側の2個の苗載置部
14aに分散して位置している複数の苗縦送りベルト2
0それぞれの下端側が巻回しているベルト駆動輪21を
一体回動自在に支持している一本の筒軸で成る右側の駆
動輪支軸21aと、この右駆動輪支軸21aと前記左駆
動輪支軸21aとにわたって相対回転自在に挿通してい
るとともに一端側で左駆動輪支軸21aに、他端側で右
駆動輪支軸21aにそれぞれ図11の如き縦送りクラッ
チ80を介して一体回動自在に連結している1本のベル
ト駆動軸22と、前記メインフレーム10の一端側の支
持部10aと前記フィードケース11とにわたって回動
自在に取付けてあるとともにフィードケース11の内部
に位置する駆動機構によって常に回動駆動されるように
構成してある縦送り駆動軸11aとよって苗縦送り機構
25を構成してある。苗載せ台14が左右に往復移送さ
れて左側のストロークエンドに到達すると、前記ベルト
駆動軸22の途中に一回転方向クラッチを介して基端側
が連動している一本の揺動自在な操作レバー23の遊端
側が、前記縦送り駆動軸11aが一体回動自在に備えて
いる左右一対の駆動アーム24のうちの一方の駆動アー
ム24の回動経路に入り込み、苗載せ台14が右側のス
トロークエンドに到達すると、前記操作レバー23の遊
端側が、前記左右一対の駆動アーム24,24のうちの
他方の駆動アーム24の回動経路に入り込み、いずれの
場合にも、駆動アーム24が回動するに伴い、その遊端
部に備えてある図4の如き操作用ローラ24aが操作ア
ーム23に当接してこの操作アーム23を所定の回転方
向に所定の回転角度だけベルト駆動軸22の軸芯まわり
で揺動操作し、前記一回転方向クラッチを介してベルト
駆動軸22を回動操作する。従って、前記左右の縦送り
クラッチ80のいずれもが入り側に切り換え操作されて
おれば、苗載せ台14が左右の横移動ストロークエンド
に到達すると、その都度、苗縦送り機構25が全ての縦
送りベルト20を苗縦送り方向に所定のストロークだけ
回動させ、前記左右の縦送りクラッチ80の一方が入り
側に、他方が切り側にそれぞれ切り換え操作されておれ
ば、苗載せ台14が左右の横移動ストロークエンドに到
達すると、その都度、苗縦送り機構25が全ての苗縦送
りベルト20のうち、縦送りクラッチ80が入りになっ
ている方の2個の苗載置部14aに属する苗縦送りベル
ト20だけを苗縦送り方向に所定のストロークだけ回動
させる。
【0044】これにより、苗植付機構13が苗植え運動
を行うと、これに伴い、苗載せ台14は苗横送り機構1
9による移動操作のために機体横方向に往復移動して各
苗載置部14aに載置されているマット状苗Bをその苗
載置部14aに対応する苗取り出し口17aに対して機
体横方向に往復移動させることにより、複数個の苗植付
機構13それぞれが二つの苗植え付け爪13cによって
その苗植付機構13に対応する一つの苗載置部14aに
載置されたマット状苗Bの下端部の横一端側から他端側
に向かって順次に一株分のブロック苗を切断して取り出
していくように、複数個の苗植付機構13に複数列の苗
載置部14aによって各別に苗供給する。そして、苗載
せ台14が左右の横移動スロトークエンドに到達する
と、その都度、複数列の苗載置部14aそれぞれの苗縦
送りベルト20が前記苗縦送り機構25によって苗縦送
り方向に所定ストークだけ回動駆動され、苗載置部14
aの載置マット状苗Bを前記苗取り出し口17aに向け
て、苗植付機構13が取り出す一株分のブロック苗の苗
載せ台縦方向での長さに相当する長さだけ縦送りする。
【0045】従って、複数個の苗植付機構13それぞれ
は、一方の苗植え付け具13aの苗植え付け爪13c
と、他方の苗植え付け具13aの苗植え付け爪13cと
によって交互に、苗取り出し口17aで苗載せ台14の
載置マット状苗Bの下端部から一株分のブロック苗を切
断するとともに取り出して圃場の泥土面に下降して植え
付けていく。
【0046】図8に示すように、前記一対の植付け伝動
ケース12それぞれの前端側の内部に、この植付け伝動
ケース12の後端側が備えている左右一対の苗植付機構
13に対する動力伝達を入り切りする各条植えクラッチ
60を設け、この左右一対の各条植えクラッチ60の左
側の各条植えクラッチ60と、前記左右一対の縦送りク
ラッチ80の左側の縦送りクラッチ80とによって、左
少数条植えクラッチCLLを構成し、前記左右一対の各
条植えクラッチ60の右側の各条植えクラッチ60と、
前記左右一対の縦送りクラッチ80の右側の縦送りクラ
ッチ80とによって、右少数条植えクラッチCLRを構
成してある。
【0047】すなわち、左少数条植えクラッチCLLも
右少数条植えクラッチCLRも、このクラッチCLL,
CLRの各条植えクラッチ60と縦送りクラッチ80が
共に入り側に切り換えられることによって入り状態に切
り換わり、各条植えクラッチ60と縦送りクラッチ80
が共に切り側に切り換えられることによって切り状態に
切り換わり、左少数条植えクラッチCLLと右少数条植
えクラッチCLRの両クラッチを入り状態に切り換える
ことにより、全ての苗植付機構13と全ての縦送りベル
ト20とが駆動されて全ての苗植付機構13によって4
条の苗植付けを行なうように全条植えが行なえる。左少
数条植えクラッチCLLを切り状態に、右少数条植えク
ラッチCLRを入り状態にそれぞれ切り換えることによ
り、4個の苗植付機構13のうちの機体左側の2個の苗
植付機構13と、4個の苗載置部14aのうちの機体左
側の2個の苗載置部14aの縦送りベルト20との駆動
が停止し、機体右側の2個の苗植付機構13によって右
2条の苗植付けを行うように少数条植えが行なえる。左
少数条植えクラッチCLLを入り状態に、右少数条植え
クラッチCLRを切り状態にそれぞれ切り換えることに
より、4個の苗植付機構13のうちの機体右側の2個の
苗植付機構13と、4個の苗載置部14aのうちの機体
右側の2個の苗載置部14aの縦送りベルト20との駆
動が停止し、機体左側の2個の苗植付機構13によって
左2条の苗植付けを行うように少数条植えが行なえる。
【0048】左少数条クラッチCLLも右少数条植えク
ラッチCLRも、このクラッチCLL,CLRの各条植
えクラッチ60の操作アーム60a及び縦送りクラッチ
80の操作アーム80aに操作ケーブル75,76を介
して連動させて運転部に設けてある左又は右クラッチレ
バー77,78の揺動操作によって入り切り操作するよ
うに構成してある。
【0049】図2、図3などに示すように、苗載せ台1
4の上方に位置する苗載せ台横向きの溝形チャンネル材
で成るガイドレール27を、苗載せ台14と共に苗植付
装置Aの機体フレームに対して横方向に往復移送される
ように、苗載せ台14の両横端部に立つ支柱26の上端
側どうしにわたって取付けてある。
【0050】図4などに示すように、前記供給装置30
は、前記ガイドレール27によってスライダー部材31
やローラ37を介して下端側が摺動自在に支持されてい
る前記薬剤タンク33と、この薬剤タンク33の本体の
下端部に上端側が連通しているとともに内部に繰出しロ
ール39が回動自在に付いている筒体34によって形成
してある薬剤タンク33の吐出口33aから下向きに延
出している供給筒81とによって構成してある。
【0051】繰出しロール39の周面に繰出しロール3
9の周方向に並ぶ複数の繰出し凹部39aを設けてあ
り、繰出しロール39を前記筒体34に回動自在に取付
けている回転支軸35が正回転方向や逆回転方向に回動
駆動されると、繰出しロール39は、正回転方向や逆回
転方向に回動するように駆動され、薬剤タンク33の本
体から前記筒体34の内部に落下して繰出しロール39
の上側に貯まっている薬剤を各繰出し凹部39aによっ
てこの繰出し凹部39aの容積で決まる設定量ずつで繰
出しロール39の下側に取り出して落下させるように構
成してある。
【0052】図4、図5などに示すように、供給筒81
は、薬剤タンク33の前記筒体34の下端部に上端側が
連通している接続筒82aと、この接続筒82aの下端
側に上端側が外嵌している樹脂製の透明丸パイプによっ
て外部から内部を透して見えるように構成した外筒本体
とによって外筒82を構成し、この外筒82と、この外
筒82の内部に外筒82の全長にわたって入り込んでい
るとともに上端側が前記接続筒82aの内面側に連結し
ている分割仕切り板84とによって構成してある。分割
仕切り板84は、外筒82の内部を外筒82の全長にわ
たって横断面積がほぼ等しい2本の流動物落下通路85
に分割するとともに2本の流動物落下通路85を連通し
ないように仕切っている。
【0053】これにより、供給筒81は、2つの流動物
落下通路85を、両通路85の受入れ口85aが薬剤タ
ンク33の吐出口33aに対して機体前後方向に並ぶ状
態で各別に連通し、両通路85の排出口85bが苗載せ
台14の縦方向すなわちマット状苗Bの縦送り方向に沿
う方向に並ぶ状態で備えており、タンク33の吐出口3
3aからの薬剤を2つの受入れ口85aに分散させて流
入させ、後側の受入れ口85aに流入した薬剤を、この
受入れ口85aを備えている流動物落下通路85によっ
てこの流動物落下通路85の排出口85bに落下案内
し、この排出口85bから苗載せ台上のマット状苗Bに
その上方から落下させて供給し、前側の受入れ口85a
に流入した薬剤を、この受入れ口85aを備えているい
る流動物落下通路85によってこの流動物落下通路85
の排出口85bに落下案内し、この排出口85bから苗
載せ台上のマット状苗Bにその上方から落下させて供給
する。
【0054】図4、図5などに示すように、供給筒81
の前記一対の排出口85bのうちの苗縦送り方向上手側
に位置する排出口85bに、前記分割仕切り板84の下
端部に設けた折り曲げ舌片で成る排出ガイド86を設け
てある。この排出ガイド86は、排出口85bの横幅よ
り狭い横幅の傾斜ガイド面86aを備えており、排出口
85bが排出する薬剤の一部を前記傾斜ガイド面86a
によって苗縦送り方向上手側に向けて排出するべく案内
するように構成してある。
【0055】従って、供給筒81は、タンク33からの
薬剤を2本の流動物落下通路85によって2つの薬剤群
に分散させて苗縦送り方向に沿う方向に並ぶ2つの排出
口85bに各別に落下案内してこの2つの排出口85b
から落下させることと、苗縦送り上手側に位置する排出
口85bから落下する薬剤が苗縦送り方向に分散して落
下するようにその薬剤の一部には前記排出ガイド86を
作用させ、残りの一部には排出ガイド86を作用させな
いこととにより、タンク33からの薬剤をマット状苗B
に対してこれの縦送り方向に分散して落下するようにし
て供給する。
【0056】これにより、供給装置30は、繰出しロー
ル39を駆動しながらガイドレール27に沿わせて移動
操作されることにより、薬剤タンク33がこれに貯留さ
れている薬剤を繰出しロール39によって設定量ずつ吐
出口33aから吐出し、この吐出口33aからの薬剤を
供給筒81が2本の流動物落下通路85によって2つの
排出口85bに落下案内してこの排出口85bと排出ガ
イド86とから落下させていくことにより、苗載せ台1
4の各苗載置部14aに載置されているマット状苗B
に、供給筒81の苗縦送り方向での排出範囲で決まる散
布幅でマット状苗Bの横幅方向に散布していく。
【0057】図5、図6などに示すように、ガイドレー
ル27の一端側に固定されたスプロケットケース89の
内部に回動自在に位置する大径チェーンスプロケット4
2と、前記ガイドレール27の他端側の内部に回動自在
に位置する遊転自在な小径チェーンスプロケット41
と、この両チェーンスプロケット41,42及び前記ス
プロケットケース89の内部に位置する遊転自在なガイ
ドローラ45の各輪体にわたって巻回している無端チェ
ーン43とにより、供給装置30の繰出しロール39を
駆動しながら供給装置30をガイドレール27に沿わせ
て苗載せ台14の上方を横方向に往復移動させる供給操
作機構40を構成してある。図6、図7などに示すよう
に、前記大径チェーンスプロケット42の支軸に兼用の
出力軸91が回動自在に付いている減速伝動機構(図示
せず)を減速ケース92の内部に備えているとともにこ
の減速ケース92が取付け部材93を介して前記ガイド
レール27の一端側に連結している減速装置94と、こ
の減速装置94の前記減速伝動機構の入力部に出力軸
(図示せず)が連動している電動供給モータ44とによ
り、前記供給操作機構40を駆動するようにガイドレー
ル27の一端側に前記取り付け部材93を介して取付け
た供給駆動手段90を構成し、前記電動供給モータ44
を駆動操作することにより、供給装置30を薬剤供給し
ながらガイドレール27に沿って往復移動するように駆
動できるようにしてある。
【0058】すなわち、供給モータ44を正回転方向や
逆回転方向に駆動操作すると、供給駆動手段90は供給
操作機構40を作動させるように駆動状態になる。つま
り、供給モータ44の駆動力を減速装置94によって減
速して出力軸91に伝達し、この出力軸91によって大
径チェーンスプロケット42を正回転方向や逆回転方向
に駆動する。
【0059】大径チェーンスプロケット42が正回転方
向や逆回転方向に駆動されると、供給操作機構40は、
供給装置30の繰出しロール39を駆動するとともに供
給装置30を左向きや右向きに移動させるように作動状
態になる。つまり、大径チェーンスプロケット42の駆
動力によって無端チェーン43を正回転方向や逆回転方
向に回動するように駆動し、図4及び図5に示す如く前
記繰出しロール39の回転支軸35に一体回転自在に取
付けてあるロール駆動スプロケット36を、このロール
駆動スプロケット36が噛合っている無端チェーン43
の下側部分によって正回転方向や逆回転方向に駆動し、
タンク33の前記筒体34から延出している供給装置移
送部材38を、この供給装置移送部材38の先端側の爪
部が噛合っている無端チェーン43の上側部分によって
供給装置30が左向きに移動する方向や右向きに移動す
る方向に移動操作する。
【0060】図11に示す如く前記右側の縦送りクラッ
チ80の付近に設けた右クラッチ検出スイッチ68によ
り、縦送りクラッチ80の揺動自在な前記操作アーム8
0aの操作位置に基づいて右側の少数条植えクラッチC
LRが入り状態と切り状態のいずれに在るかを検出する
ように構成し、図12に示すように、前記右クラッチ検
出スイッチ68と同じ検出構成によって前記左側の少数
条植えクラッチCLLが入り状態と切り状態のいずれに
在るかを検出するように構成した左クラッチ検出スイッ
チ64と、前記右クラッチ検出スイッチ68とを、前記
供給モータ44の操作回路69に介在させてある。すな
わち、左クラッチ検出スイッチ64を、前記操作回路6
9のうち、供給モータ44を供給装置30が機体左向き
に移動する側に操作するリレースイッチ61aが付いて
いる左行き操作回路61に介装し、右クラッチ検出スイ
ッチ68を、前記操作回路69のうち、供給モータ44
を供給装置30が機体右向きに移動する側に操作するリ
レースイッチ65aが付いている右行き操作回路65に
介装してある。
【0061】左クラッチ検出スイッチ64も、右クラッ
チ検出スイッチ68も、少数条植えクラッチCLL,C
LRの入り状態を検出すればオンになり、少数条植えク
ラッチCLL,CLRの切り状態を検出すればオフにな
るように構成してある。
【0062】前記左行き操作回路61には、左行き始動
スイッチ51、供給装置30の苗載せ台14に対する位
置を検出する右中央検出スイッチ62及び左端検出スイ
ッチ63を介装し、前記右行き操作回路65には、右行
き始動スイッチ52、供給装置30の苗載せ台14に対
する位置を検出する左中央検出スイッチ66及び右端検
出スイッチ67を介装してある。
【0063】図9、図10に示すように、前記一対の始
動スイッチ51,52は、苗載せ台14の横一端側に設
けた始動装置50に備えてある。この始動装置50は、
苗載せ台14の一方の横端部に固定した支持ブラケット
53に苗載せ台14の横方向に並べて固定した前記一対
の始動スイッチ51,52と、前記ベルト駆動軸22の
端部に一体回動自在に取り付けたスイッチ操作体54と
によって構成してある。このスイッチ操作体54の周部
に、苗載せ台14の横方向に互いに位置ずれしている一
対のスイッチ操作部54a,54bを備えてある。この
一対のスイッチ操作部54a,54bは、図10に明示
する如くスイッチ操作体54の回転方向に互いに位置ず
れしている。すなわち、ベルト駆動軸22が360度に
わたって回動操作される毎に、一対のスイッチ操作部5
4a,54bのうちの第1スイッチ操作部54aが一対
の始動スイッチ51,52のうちの左行き始動スイッチ
51の操作片51aに当接してこの左行き始動スイッチ
51をオンに操作し、他方の第2スイッチ操作部54b
が他方の右行き始動スイッチ52の操作片52aに当接
してこの右行き始動スイッチ52をオンに操作するよう
に、かつ、一方のスイッチ操作部54a,54bが始動
スイッチ51,52をオンに操作してからベルト駆動軸
22が180度にわたる回転をした後に他方のスイッチ
操作部54b,54aが始動スイッチ52,51をオン
に操作するするように、さらに、一方のスイッチ操作部
54a,54bが始動スイッチ51,52をオンに操作
してから他方のスイッチ操作部54b,54aが始動ス
イッチ52,51をオンに操作するまでの間に少なくと
も1度のベルト駆動軸22の駆動が行われるように位置
ずれしている。
【0064】一方のスイッチ操作部54a,54bが始
動スイッチ51,52をオンに操作してから他方のスイ
ッチ操作部54b,54aが始動スイッチ52,51を
オンに操作するまでの間に苗の縦送りが行われる回数と
しては、供給装置30が苗載せ台14の横一端側から他
端側に移動して複数個の苗載置部14aそれぞれに載置
のマット状苗Bに薬剤を供給する供給範囲の苗載せ台縦
方向での範囲から見て、供給装置30が一度横移動して
薬剤供給してから次に横移動して薬剤供給するまでの間
に、苗の縦送りが行われても、先の供給範囲と次の供給
範囲とが若干苗載せ台縦方向に重なってマット状苗Bに
供給漏れの部分が出ないことになる回数を設定してあ
る。
【0065】これにより、始動装置50は、供給装置3
0が所定の横移動を完了してから苗の縦送りが何回行わ
れたかを検出し、その検出回数が設定回数に到達する
と、その都度、左行き始動スイッチ51や右行き始動ス
イッチ52をオフからオンに切り換えるとともに、左行
き始動スイッチ51と右行き始動スイッチ52とを交互
にオンに切り換える。
【0066】図5、図7に示すように、前記左端検出ス
イッチ63、前記右中央検出スイッチ62、前記左中央
検出スイッチ66、前記右端検出スイッチ67のそれぞ
れは、前記ガイドレール27の一端側に設けた前記スプ
ロケットケース89の内部に集中させて配置し、スプロ
ケットケース89や前記減速ケース92をガイドレール
27に取付けている部材に固定してある。左端検出スイ
ッチ63は、供給装置30の供給筒81の排出口85b
が苗載せ台14の最も左端に位置する苗載置部14aの
左端部の直上方に位置すると、前記無端チェーン43が
備えているスイッチ操作アームによって押圧操作される
ことにより、供給装置30が全条供給及び左2条供給を
行なう際の左端のストロークエンドに位置したと検出す
るように、かつ、この検出をした際にはオンからオフに
切り換わるように構成してある。右中央検出スイッチ6
2は、供給装置30の供給筒81の排出口85bが苗載
せ台14の右端から2番目の苗載置部14aの左端部の
直上方に位置すると、前記無端チェーン43が備えてい
るスイッチ操作アームによって押圧操作されることによ
り、供給装置30が右2条供給を行なう際の左端のスト
ロークエンドに位置したと検出するように、かつ、この
検出をした際にはオンからオフに切り換わるように構成
してある。左中央検出スイッチ66は、供給装置30の
供給筒81の排出口85bが苗載せ台14の左端から2
番目の苗載置部14aの右端部の直上方に位置すると、
前記無端チェーン43が備えているスイッチ操作アーム
によって押圧操作されることにより、供給装置30が左
2条供給を行なう際の右端のストロークエンドに位置し
たと検出するように、かつ、この検出をした際にはオン
からオフに切り換わるように構成してある。右端検出ス
イッチ67は、供給装置30の供給筒81の排出口85
bが苗載せ台14の最も右端に位置する苗載置部14a
の右端部の直上方に位置すると、前記無端チェーン43
が備えているスイッチ操作アームによって押圧操作され
ることにより、供給装置30が全条供給及び右2条供給
を行なう際の右端のストロークエンドに位置したと検出
するように、かつ、この検出をした際にはオンからオフ
に切り換わるように構成してある。
【0067】これにより、左少数条植えクラッチCCL
も右少数条植えクラッチCLRも入り状態に切り換えら
れた場合、図12に示すように、左クラッチ検出スイッ
チ64も右クラッチ検出スイッチ68もオンしており、
左行き始動スイッチ51がオンすると、左行き操作回路
61が閉じて供給モータ44を左行き側に駆動する。こ
れに伴って供給装置30が左端のストロークエンドに到
達すると、左端検出スイッチ63がオフになり、左行き
操作回路61が開いて供給モータ44を停止させる。ま
た、右行き始動スイッチ52がオンすると、右行き操作
回路65が閉じて供給モータ44を右行き側に駆動す
る。これに伴って供給装置30が右端のストロークエン
ドに到達すると、右端検出スイッチ67がオフになり、
右行き操作回路65が開いて供給モータ44を停止させ
る。
【0068】左少数条植えクラッチCLLが切り状態
に、右少数条植えクラッチCLRが入り状態にそれぞれ
切り換えられた場合、図13に示すように、左クラッチ
検出スイッチ64がオフし、右クラッチ検出スイッチ6
8がオンしており、左行き始動スイッチ51がオンする
と、左行き操作回路61が閉じて供給モータ44を左行
き側に駆動する。これに伴って供給装置30が苗載せ台
14の中央に到達して右中央検出スイッチ62がオフに
なると、左行き操作回路61が開いて供給モータ44を
停止させる。また、右行き始動スイッチ52がオンする
と、右行き操作回路65が閉じて供給モータ44を右行
き側に駆動する。これに伴って供給装置30が右端のス
トロークエンドに到達すると、右端検出スイッチ67が
オフになり、右行き操作回路65が開いて供給モータ4
4を停止させる。
【0069】左少数条植えクラッチCLLが入り状態
に、右少数条植えクラッチCLRが切り状態にそれぞれ
切り換えられた場合、図14に示すように、左クラッチ
検出スイッチ64がオンし、右クラッチ検出スイッチ6
8がオフしており、左行き始動スイッチ51がオンする
と、左行き操作回路61が閉じて供給モータ44を左行
き側に駆動する。これに伴って供給装置30が苗載せ台
14の左端に到達すると、左端検出スイッチ63がオフ
になり、左行き操作回路61が開いて供給モータ44を
停止させる。また、右行き始動スイッチ52がオンする
と、右行き操作回路65が閉じて供給モータ44を右行
き側に駆動する。これに伴って供給装置30が苗載せ台
14の中央に到達して左中央検出スイッチ66がオフに
なると、右行き操作回路65が開いて供給モータ44を
停止させる。
【0070】これにより、左少数条植えクラッチCLL
も右少数条植えクラッチCLRも入り状態に切り換えら
れると、操作回路69が左クラッチ検出スイッチ64及
び右クラッチ検出スイッチ68のオンへの切り換わりの
ために全条供給の操作形態になり、一対の始動スイッチ
51,52による始動指令と、左端検出スイッチ63及
び右端検出スイッチ67による検出情報とに基づいて供
給モータ44のオン・オフ操作を行う。すなわち、供給
装置30が4個の苗載置部14aの上方を往復移動して
4個の苗載置部14aのマット状苗Bに薬剤を供給する
ように供給駆動手段90を操作する。
【0071】左少数条植えクラッチCLLが入り状態
に、右少数条植えクラッチCLRが切り状態にそれぞれ
切り換えられると、操作回路69が左クラッチ検出スイ
ッチ64のオンへの切り換わりと、右クラッチ検出スイ
ッチ68のオフへの切り換わりのために左一部供給の操
作形態になり、一対の始動スイッチ51,52による始
動指令と、左端検出スイッチ63及び左中央検出スイッ
チ66による検出情報とに基づいて供給モータ44のオ
ン・オフ操作を行う。すなわち、供給装置30が苗載せ
台14の4個の苗載置部14aのうち左側2個の苗載置
部14aの上方を往復移動して左側2個の苗植付機構1
3に供給されるマット状苗Bに薬剤供給するように供給
駆動手段90を操作する。
【0072】左少数条植えクラッチCLLが切り状態
に、右少数条植えクラッチCLRが入り状態にそれぞれ
切り換えられると、操作回路69が左クラッチ検出スイ
ッチ64のオフへの切り換わりと、右クラッチ検出スイ
ッチ68のオンへの切り換わりのために右一部供給の操
作形態になり、一対の始動スイッチ51,52による始
動指令と、右端検出スイッチ67及び右中央検出スイッ
チ62による検出情報とに基づいて供給モータ44のオ
ン・オフ操作を行う。すなわち、供給装置30が苗載せ
台14の4個の苗載置部14aのうちの右側2個の苗載
置部14aの上方を往復移動して右側2個の苗植付機構
13に供給されるマット状苗Bに薬剤供給するように供
給駆動手段90を操作する。
【0073】つまり、全条植えを行う場合には、左クラ
ッチレバー77も右クラッチレバー78も入り側に切り
換え操作する。すると、左少数条植えクラッチCLLも
右少数条植えクラッチCLRも入り状態に切り換わり、
4個の苗植付機構13のいずれもが駆動さるとともに各
苗植付機構13に対応する苗載置部14aに載置してあ
るマット条苗Bの縦送りが実行され、各苗植付機構13
が一対の苗植付け爪13cによって苗載置部14aに載
置されているマット状苗Bの下端部から一株分のブロッ
ク苗を取り出して圃場に植付けていく。このとき、左ク
ラッチ検出スイッチ64も右クラッチ検出スイッチ68
もオンになり、これによって操作回路69が全条供給の
操作形態になって供給駆動手段90を操作することによ
り、供給装置30が4個の苗載置部14aの上方を往復
移動するように供給操作機構40によって操作されて各
苗載置部14aのマット状苗Bに薬剤を散布していき、
4条のいずれの植付け条にも薬剤供給済みの苗が植付け
られる。
【0074】左2条の少数条植えを行なう場合には、左
クラッチレバー77を入り側に、右クラッチレバー78
を切り側にそれぞれ切り換え操作する。すると、左少数
条植えクラッチCLLが入り状態に、右少数条植えクラ
ッチCLRが切り状態にそれぞれ切り換わり、4個の苗
植付機構13のうちの左側2個の苗植付機構13だけが
駆動されるとともにこの2個の苗植付機構13に対応す
る苗載置部14aに載置してあるマット状苗Bの縦送り
が実行され、左2個の苗植付機構13が一対の苗植付け
爪13cによってマット状苗Bの下端部から一株分のブ
ロック苗を取り出して圃場に植付けていく。このとき、
左クラッチ検出スイッチ64と右クラッチ検出スイッチ
68のうちの右クラッチ検出スイッチ68がオフに切り
換わり、これによって操作回路69が左一部条供給の操
作形態になって供給駆動手段90を操作することによ
り、供給装置30が4個の苗載置部14aのうちの左側
2個の苗載置部14aの上方を往復移動するように供給
操作機構40によって操作されてこの2個の苗載置部1
4aのマット状苗Bに薬剤を散布していき、右側2個の
苗載置部14a載置してあって消費されないマット状苗
Bには薬剤を散布することなく、2条のいずれの植付け
条にも薬剤供給済みの苗が植付けられる。
【0075】右2条の少数条植えを行なう場合には、左
クラッチレバー77を切り側に、右クラッチレバー78
を入り側にそれぞれ切り換え操作する。すると、左少数
条植えクラッチCLLが切り状態に、右少数条植えクラ
ッチCLRが入り状態にそれぞれ切り換わり、4個の苗
植付機構13のうちの右側2個の苗植付機構13だけが
駆動されるとともにこの2個の苗植付機構13に対応す
る苗載置部14aに載置してあるマット状苗Bの縦送り
が実行され、右側2個の苗植付機構13が一対の苗植付
け爪13cによってマット状苗Bの下端部から一株分の
ブロック苗を取り出して圃場に植付けていく。このと
き、左クラッチ検出スイッチ64と右クラッチ検出スイ
ッチ68のうちの左クラッチ検出スイッチ64がオフに
切り換わり、これによって操作回路69が右一部供給の
操作形態になって供給駆動手段90を操作することによ
り、供給装置30が4個の苗載置部14aのうちの右側
2個の苗載置部14aの上方を往復移動するように供給
操作機構40によって操作されて右側2個の苗載置部1
4aのマット状苗Bに薬剤を散布していき、左側2個の
苗載置部14aに載置してあって消費されないマット状
苗Bには薬剤を散布することなく、2条のいずれの植付
け条にも薬剤供給済みの苗が植付けられる。
【0076】図6などに示す如く薬剤タンク33の前記
吐出口33aを薬剤タンク33の移動方向である供給装
置移動方向での中心TCLに配置し、図5などに示すよ
うに、供給筒81を、機体前後方向視で延出端側が基端
側に対して前記供給駆動手段90が位置する方に偏芯し
て位置するように途中で屈曲した状態に形成することに
より、供給筒81の排出口85bが薬剤タンク33の移
動方向での中心TCLに対して供給駆動手段90が位置
する方に偏芯しているように構成してある。
【0077】すなわち、供給装置30が供給駆動手段9
0の方に向かって移動する際、薬剤タンク33が供給駆
動手段90やスプロケットケース89に当ることなく、
供給筒81の排出口85bが苗載せ台14の供給駆動手
段90が位置する横端側の苗載置部14aの上方に位置
してこの載置部14aのマット状苗Bの横端まで薬剤を
漏れなく散布する位置まで供給装置30が至ることを可
能にしながら、ガイドレール27と供給駆動手段90と
スプロケットケース89とで成る構造体の苗載せ台14
の両端から横外側に突出する長さLが等しくなるように
してガイドレール27を苗載せ台14に取付けることを
可能にしてある。
【0078】図2、図4などに示すように、前記供給筒
81の先端部が移動する経路と苗載せ台14との間に、
苗載せ台14の各苗載置部14aに載置されたマット状
苗Bの苗葉に押圧作用するように配置した苗載せ台横向
きの一本の苗葉押し分け杆96を、前記ガイドレール2
7を支持する前記左側の支柱26の基端側部分に兼用の
支持体97と、右側の支柱26の基端側部分に兼用の支
持体97とにわたって取付けてある。前記左右の支持体
97のそれぞれに、苗葉押し分け杆96の端部を着脱自
在に取付ける複数個の取付け孔98を設けるとともに、
この複数個の取付け孔98は、各取付け孔98の苗載せ
台14の苗載置部14aの苗載置面からの高さが異なる
ように、かつ、この高さが大になるものほど苗載せ台1
4の上端側に位置するように配置してある。
【0079】すなわち、図4に示すように、各苗載置部
14aに載置したマット状苗Bの苗葉を供給筒81の先
端部が移動する経路に対して苗縦送り方向での上手側と
下手側とに別れて位置するように苗葉押し分け杆96に
よって押し分け、供給筒81からの薬剤がこの押し分け
部位に落下して極力葉に付着しないで根部に付着するよ
うにしながら薬剤散布させるようにしてある。
【0080】そして、苗葉が短い場合には、左右の支持
体97の複数個の取付け孔98から低レベル側に位置す
るとともに苗葉長さに適応したものを選択してこの取付
け孔98に苗葉押し分け杆96の端部を付け換えること
により、苗葉押し分け杆96を苗載置部14aの苗載置
面からの高さが減少するとともに苗縦送り方向下手側に
移動した取付け位置に変更して取付ける。苗葉が長い場
合には、左右の支持体97の複数個の取付け孔98から
高レベル側に位置するとともに苗葉長さに適応したもの
を選択してこの取付け孔98に苗葉押し分け杆96の端
部を付け換えることにより、苗葉押し分け杆96を苗載
置部14aの苗載置面からの高さが増大するとともに苗
縦送り方向上手側に移動した取付け位置に変更して取付
ける。すると、苗葉の長さ変化にかかわらず、苗葉押し
分け杆96を苗葉の適切な位置に作用させて苗葉押し分
けを適切に行わせられるようにしてある。
【0081】〔別実施形態〕上記実施形態の如く、供給
筒81に2本の流動物落下通路85を備えさせて実施す
る他、3本以上の流動物落下通路85を備えさせて実施
してもよい。
【0082】上記実施形態の如く、排出ガイド86に排
出口85bから排出される薬剤の一部のみに案内作用す
るように排出口85bの横幅より狭い横幅を備えさせて
実施する他、排出口85bから排出される薬剤の全量に
案内作用するように排出口85bの全幅にわたる横幅を
備えさせて実施してもよい。
【0083】上記実施形態の如く、タンク33の吐出口
33aをタンク33の移動方向での中心に配置しながら
排出口85bがタンク33の中心TCLに対して供給駆
動手段90の方に偏芯して位置するように構成して実施
する他、タンク33の吐出口33aをタンク33の供給
駆動手段90が位置する方の横端側に寄せて配置し、供
給筒81を機体前後方向視で屈曲しない直線状に形成し
ながら排出口85bがタンク33の中心TCLに対して
供給駆動手段90の方に偏芯して位置するように構成し
て実施してもよい。
【0084】上記実施形態の如く、左側及び右側のクラ
ッチ検出スイッチ64,68を縦送りクラッチ80の入
り切り状態の検出結果に基づいて少数条植えクラッチC
LL,CLRの入り切りを検出するように構成する他、
各条植えクラッチ60の入り切り状態の検出結果に基づ
いて少数条植えクラッチCLL,CLRの入り切りを検
出するように構成して実施してもよい。
【0085】殺菌剤や殺虫剤などの薬剤の他、肥料など
を苗載せ台14の苗Bに供給するよう構成する場合にも
本発明は適用できる。したがって、これら薬剤、肥料な
どを総称して、苗に供給するべき流動物と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型の供給装置付き田植機全体の側面図
【図2】苗載せ台の後面図
【図3】苗植付装置の側面図
【図4】供給装置の断面図
【図5】供給操作機構の説明図
【図6】供給装置及び供給駆動手段の平面図
【図7】供給駆動手段の側面図
【図8】少数条植えクラッチの操作系統図
【図9】始動装置の正面図
【図10】始動装置の側面図
【図11】各条植えクラッチの配設部を示し、(イ)
は、各条植えクラッチの入り状態での正面図、(ロ)
は、各条植えクラッチの切り状態での正面図、
【図12】供給モータ操作用の電気回路図
【図13】供給モータ操作用の電気回路図
【図14】供給モータ操作用の電気回路図
【符号の説明】
13 苗植付機構 14 苗載せ台 14a 苗載置部 27 ガイドレール 30 供給装置 33 タンク 33a タンクの吐出口 40 供給操作機構 64,68 検出スイッチ 69 操作回路 81 供給筒 85 流動物落下通路 85a 受入れ口 85b 排出口 86 排出ガイド 90 供給駆動手段 96 苗葉押し分け杆 TCL タンク中心
フロントページの続き Fターム(参考) 2B052 AA11 BC05 BC16 DD04 EA03 EB01 EC02 2B060 AA06 AB01 BA04 BB06 2B064 AA02 AA07 AB01 AC01 BA24 BA26 BA30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体横方向に並ぶ複数個の苗植付機構
    と、複数個の苗植付機構に各別に苗供給する複数個の苗
    載置部を有する苗載せ台と、苗に供給するべき流動物を
    苗載せ台の上方から落下させる供給装置と、この供給装
    置を苗載せ台が支持する苗載せ台横向きのガイドレール
    に沿わせて往復移動させる供給操作機構と、この供給操
    作機構を駆動する供給駆動手段とを備えてある供給装置
    付き田植機であって、 前記供給駆動手段を前記ガイドレールの一端部に取付
    け、 前記供給装置のタンクからの流動物を流下案内して苗載
    せ台に落下させるようにタンクの吐出口から延出してい
    る供給筒の排出口を、前記タンクの移動方向での中心に
    対して前記供給駆動手段が位置する方に偏芯させて配置
    してある供給装置付き田植機。
  2. 【請求項2】 前記タンクの吐出口がタンクの移動方向
    での中心に位置し、前記供給筒の排出口がタンクの移動
    方向での中心に対して供給駆動手段が位置する方に偏芯
    しているように前記供給筒の延出端側を基端側に対して
    偏芯させてある請求項1記載の供給装置付き田植機。
  3. 【請求項3】 機体横方向に並ぶ複数個の苗植付機構
    と、複数個の苗植付機構に各別に苗供給する複数個の苗
    載置部を有する苗載せ台と、苗に供給するべき流動物を
    苗載せ台の上方から落下させる供給装置と、この供給装
    置を苗載せ台が支持する苗載せ台横向きのガイドレール
    に沿わせて往復移動させる供給操作機構と、この供給操
    作機構を駆動する供給駆動手段とを備えてある供給装置
    付き田植機であって、 前記複数個の苗植付機構の一部を停止させる少数条植え
    クラッチの入り切りを検出する検出スイッチを、前記供
    給駆動手段を操作するための操作回路に介在させるとと
    もに、少数条植えクラッチが切り状態に切り換えられる
    と、操作回路が検出スイッチの切り換わりのために一部
    供給の操作形態になって、前記供給装置が前記複数個の
    苗載置部のうち、少数条植えクラッチによって停止され
    た苗植付機構のための苗載置部を除く苗載置部の上方を
    往復移動する状態に供給駆動手段を操作するように構成
    し、少数条植えクラッチが入り状態に切り換えられる
    と、操作回路が検出スイッチの切り換わりのために全条
    供給の操作形態になって、前記供給装置が前記複数個の
    苗載置部の上方を往復移動する状態に供給駆動手段を操
    作するように構成してある供給装置付き田植機。
  4. 【請求項4】 機体横方向に並ぶ複数個の苗植付機構
    と、複数個の苗植付機構に各別に苗供給する複数個の苗
    載置部を有する苗載せ台と、苗に供給するべき流動物を
    苗載せ台の上方から落下させる供給装置と、この供給装
    置を苗載せ台が支持する苗載せ台横向きのガイドレール
    に沿わせて往復移動させる供給操作機構と、この供給操
    作機構を駆動する供給駆動手段とを備えてある供給装置
    付き田植機であって、 前記供給装置のタンクからの流動物を流下案内して苗載
    せ台に落下させるようにタンクの吐出口から延出してい
    る供給筒に、受入れ口が前記吐出口に対して各別に連通
    している複数本の流動物落下通路を備えるとともに、前
    記複数本の流動物落下通路の排出口を、前記苗載せ台の
    縦方向に並べてある供給装置付き田植機。
  5. 【請求項5】 前記複数の排出口のうち、苗縦送り方向
    上手側に位置する排出口に、流動物を苗縦送り方向上手
    側に向けて排出するように案内する排出ガイドを備えて
    ある請求項4記載の供給装置付き田植機。
  6. 【請求項6】 機体横方向に並ぶ複数個の苗植付機構
    と、複数個の苗植付機構に各別に苗供給する複数個の苗
    載置部を有する苗載せ台と、苗に供給するべき流動物を
    苗載せ台の上方から落下させる供給装置と、この供給装
    置を苗載せ台が支持する苗載せ台横向きのガイドレール
    に沿わせて往復移動させる供給操作機構と、この供給操
    作機構を駆動する供給駆動手段とを備えてある供給装置
    付き田植機であって、 前記供給装置からの流動物が苗載せ台上の苗の根部に落
    下するように苗載せ台上の苗の葉を押し分ける苗葉押し
    分け杆を、苗載せ台の苗載置面からの高さが増減するよ
    うに、かつ、苗載置面からの高さが増大するほど苗載せ
    台の苗縦送り方向上手側に移動するように位置変更自在
    に取付けてある供給装置付き田植機。
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