JP2003152576A - 移動体用放送受信装置の選局制御装置、交通情報報知装置 - Google Patents

移動体用放送受信装置の選局制御装置、交通情報報知装置

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JP2003152576A
JP2003152576A JP2001350354A JP2001350354A JP2003152576A JP 2003152576 A JP2003152576 A JP 2003152576A JP 2001350354 A JP2001350354 A JP 2001350354A JP 2001350354 A JP2001350354 A JP 2001350354A JP 2003152576 A JP2003152576 A JP 2003152576A
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敦 鵜飼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ユーザの意図に沿った選局を極力自動的に行え
るようにし、使い勝手を向上した選局制御装置を提供す
る。 【解決手段】県境が接近している場合(S11:YE
S)、現在県の放送局リストに隣接県の放送局リストを
追加設定し(S12)、各県の放送局リスト中の受信局
の内、多重放送局であり、受信レベルが最良のもの選局
対象局として決定する(S15〜S20)。そして、複
数局を所定時間T毎に切替選局してVICS情報を受信
し、表示等する。この所定時間Tは、VICS情報の更
新間隔及び切替選局する放送局数に基づいて決定する。
従来、A県から隣接するB県へ移動した場合にはB県内
における渋滞等の交通情報しかユーザに提供できない
が、本案の場合には、A県からB県に移動しても県境付
近に居れば自県だけでなく隣接県用に放送されているV
ICS情報を入手することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などの移動体
に搭載され、指定の受信チャンネルに対応したラジオ放
送などを選択受信する移動体用放送受信装置に設けら
れ、受信チャンネルを遷移させる選局制御装置等に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、道路交通事情の改善のために、渋
滞や事故、あるいは駐車場の空き状態等の交通情報を車
両ドライバーに知らせることにより、ドライバーに適切
なルートを選択させて迷走や誤走を防止して交通流を円
滑にしたり、あるいは交通流の分散化による排ガス等の
環境問題の保全が図られている。このようなシステムと
して、VICS(道路交通情報通信システム)等の交通
情報データサービスが存在し、例えばFM局によるFM
多重放送を利用して、走行中の車両に交通情報を送信す
るシステムがある。
【0003】このようなFM多重放送を利用したVIC
S情報は、基本的には都道府県単位に編集する。例えば
A県内を受信エリアとする放送局は、A県固有のVIC
S情報を提供しており、B県内を受信エリアとする放送
局は、B県固有のVICS情報を提供している。A県か
ら隣接するB県へ移動した場合、例えばB県内に入って
からユーザ自身が手動にてチャンネルを切り替える操作
を行えば、当然ながらB県固有のVICS情報を入手す
ることはできるが操作が煩わしい。そこで、例えば現在
位置を検出し、A県からB県への県境を通過する所定タ
イミングで、移動先であるB県内の放送局リストを用い
て選局処理を自動的に行うことも考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような選局方法で
は、県境をまたいでA県からB県へ移動してB県用の放
送局に遷移した場合、前に居たA県用の放送局は受信対
象から外れてしまう。そのため、A県固有のVICS情
報を受信できなくなり、A県用の交通情報をユーザに提
供することができないことになる。
【0005】しかし、例えば東京都と神奈川県といった
ような大都市圏が隣接する県境付近を走行する場合、か
ならず東京都側のみを走行する、あるいは神奈川県側を
走行するというのではなく、ユーザ心理としては、両県
の交通情報を参考にして走行経路を決めたいものであ
る。例えば、自県側の経路では渋滞度合いが大きい場
合、隣県の経路を一時的に利用することが考えられる。
また、自県側の経路も渋滞しているが、隣県側の経路の
方が渋滞度合いが大きい場合には、相対的に自県側の経
路の方が良いと判断することができる。この場合、自県
側の経路が渋滞しているからといって単純に隣県側の経
路に移動してしまうと、移動後の経路の方が渋滞度合い
が大きいため、結果的には自県側の経路を選択しておけ
ば良かったと後悔することとなる。
【0006】このように、県境付近を走行する際には、
隣県の交通情報も参考にして総合的に判断したいもので
あるが、従来方法では現在居る県側の情報のみに偏って
しまっていた。そこで本発明は、このような問題を解決
し、ユーザの意図に沿った選局を極力自動的に行えるよ
うにし、使い勝手を向上した選局制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達成するためになされた請求項1記載の選局制御装置
は、移動体の現在位置に基づき、現在位置が行政区域の
境界から所定範囲内であるか否かを判断し、所定範囲内
である場合には、現在居る行政区域に対応する受信チャ
ンネルに加えて隣接する行政区域に対応する受信チャン
ネルも受信対象チャンネルとして指定し、その指定され
た受信チャンネルに遷移させる。
【0008】例えば県単位で固有のVICS情報が放送
されると想定し、そのVICS情報を移動体用放送受信
装置で受信して例えば運転手に報知する車載システムに
適用した場合を考える。この場合、県境付近に居れば、
自県だけでなく隣接県用に放送されているVICS情報
を入手することができ、例えばA県とB県の県境付近を
A県側に移動したり、B県側に移動したりして走行する
場合に、いずれの県に居ても両県のVICS情報を入手
できる。そのため、例えばそのVICS情報を表示等す
れば、運転手は両県のVICS情報を参考にしながら、
適切なルートを選択して走行することができる。また、
車載システムがナビゲーション装置を搭載している場合
には、そのVICS情報を加味した経路探索を実行させ
ることで適切な経路設定が可能となる。
【0009】また、行政区域境界から所定範囲内である
場合にのみこのような処理を実施するため、処理負荷が
軽減される。つまり、行政区域境界として県境を例にと
って言えば、県内の中央部に居て県境からは相当離れて
いる場合は、隣接県の情報を入手する必要性の判断自体
をしなくてよいと考えられるため、県境にある程度近づ
いた場合にのみ受信対象チャンネルとして隣接県も含め
るか否かを判断するのである。
【0010】このように、本発明によれば、ユーザの意
図に沿った選局を極力自動的に行え、使い勝手を向上さ
せることができる。また、請求項2に示すように、選局
手段を1つしか有しない場合には、放送側の内容更新タ
イミングに合わせて複数の受信チャンネルを切り替え受
信すれば、常に最新の情報を取得できる。例えば現在は
FM多重放送にて提供されるVICS情報は5分毎に更
新されるので、受信処理間隔も例えば2分半程度にすれ
ば、最新の情報を更新後、早期に取得することができ
る。
【0011】なお、この行政区域境界からの所定範囲に
ついては、例えば請求項3のように設定された所要時間
または距離から決定することができる。このようにする
ことで、より適切な状態でのみ局遷移の必要性を判断す
ることができ、処理負荷の軽減につながる。なお、所要
時間から決定する場合には、例えば現在位置特定手段の
特定した現在地の時間当たりの変化量から現在の車速を
算出し、算出した車速と設定された所要時間から到達可
能な距離を求めればよい。また、所要時間や距離に関し
ては、移動路に沿ったものを採用する方が好ましいが、
例えば簡易的に、境界までの直線距離あるいはその距離
を移動するのに要する時間を採用しても良い。
【0012】また、請求項4に示すように、行政区域に
対応する受信チャンネルが複数存在する場合には、受信
状態が良好な受信チャンネルへ遷移すれば、より適切な
受信状態が実現できる局へ遷移させることができる。現
在位置特定手段としては種々の構成を採用できるが、放
送受信装置が移動体(例えば車両)に設けられており、
同じ移動体にナビゲーションシステムが搭載されている
場合には、当該装置の例えばGPSなどを採用した現在
位置検出機能を利用してもよい(請求項5)。このよう
にすれば、本選局制御装置のためだけに別個に設けなく
て済むからである。また、携帯電話などを代表とする移
動体通信装置から現在位置を取得してもよい(請求項
6)。
【0013】一方、請求項7の交通情報報知装置によれ
ば、以上のような選局制御装置によって制御された選局
手段を介し、受信アンテナにて受信した信号の中から指
定された受信チャンネルに対応した放送信号を選択して
受信して、その放送信号から取得した交通情報を報知す
ることができる。
【0014】また、行政区域単位で提供されている交通
情報について、請求項8に示すようにして複数の行政区
域に対応する交通情報を同時に表示することも考えられ
る。このようにすれば、ユーザはそれらを見比べなが
ら、例えば渋滞の少ない方面のルートを選択する、とい
った判断が容易にできるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の
形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発
明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうること
は言うまでもない。
【0016】図1は放送受信装置を内蔵したナビゲーシ
ョンシステム1の構成を示すブロック図である。ナビゲ
ーションシステム1は、車両の現在位置を検出する位置
検出器21と、ユーザーからの各種指示を入力するため
の操作スイッチ群22と、操作スイッチ群22と同様に
各種指示を入力可能なリモートコントロール端末(以
下、リモコンと称す。)23bと、リモコン23aから
の信号を入力するリモコンセンサ23bと、FM多重受
信回路24と、地図データや各種の情報を記録した外部
記憶媒体から地図データ等を入力する地図データ入力器
25と、地図表示画面やTV画面等の各種表示を行うた
めの表示装置26と、各種のガイド音声等を出力するた
めの音声出力装置27と、各種のデータを記憶するため
の外部メモリ28と、上述した位置検出器21,操作ス
イッチ群22,リモコン23a,FM多重受信回路2
4,地図データ入力器25,外部メモリ28からの入力
に応じて各種処理を実行し、位置検出器21,操作スイ
ッチ群22,リモコンセンサ23b,FM多重受信回路
24,地図データ入力器25,表示装置26,音声出力
装置27,外部メモリ28を制御する制御回路29とを
備えている。
【0017】位置検出器21は、GPS(Global Positi
oning System)用の人工衛星からの送信電波をGPSア
ンテナを介して受信し、車両の位置,方位,速度等を検
出するGPS受信機21aと、車両に加えられる回転運
動の大きさを検出するジャイロスコープ21bと、車両
の前後方向の加速度等から距離を検出するための距離セ
ンサ21cと、地磁気から進行方位を検出するための地
磁気センサ21dとを備えている。そして、これら各セ
ンサ等21a〜21dは、各々が性質の異なる誤差を有
しているため、互いに補完しながら使用するように構成
されている。なお、精度によっては、上述したうちの一
部のセンサで構成してもよく、またステアリングの回転
センサや各転動輪の車輪センサ等を用いてもよい。
【0018】操作スイッチ群22としては、表示装置2
6と一体に構成され、表示画面上に設置されるタッチパ
ネル及び表示装置26の周囲に設けられたメカニカルな
キースイッチ等が用いられる。なおタッチパネルと表示
装置26とは積層一体化されており、タッチパネルには
感圧方式、電磁誘導方式、静電容量方式、あるいはこれ
らを組み合わせた方式など各種の方式があるが、そのい
ずれを用いてもよい。
【0019】FM多重受信回路24は、ラジオアンテナ
24a、フロントエンド24b、デコーダ24c等を備
えている。ラジオアンテナ24aにて受信した放送信号
はフロントエンド24bに入力される。フロントエンド
24bは、制御回路29からの選局制御信号に示すよう
に基づいて所定の無線周波数に同調し、中間周波数に変
換・増幅する。また、このフロントエンド24bは中間
周波数の信号レベルに基づいてFM多重放送信号のレベ
ル変化(受信強度)を検出する機能も備えており、受信
強度の検出結果としてのSメータ信号を制御回路29へ
出力する。
【0020】一方、デコーダ24cは、FM多重放送信
号を復号する処理部であり、多重放送信号と同期を取り
ながら誤り検出及び訂正を行い、復号したFM多重デー
タを制御回路29へ出力する。制御回路29はこのFM
多重データを外部メモリ28へ格納し、必要に応じて表
示装置26にVICS(Vehicle Information and Comm
unication System:道路交通情報システム)情報を表示
させる。
【0021】また、外部メモリ28には、各県毎の放送
局リストが格納されている。本実施例では、県単位で固
有のVICS情報が放送されるものとし、この放送局リ
ストは、当該県用のVICS情報を提供している放送局
を受信可能な受信チャンネルを示すものである。このよ
うな放送局は1県につき1つ以上存在し、通常は複数存
在している。また、ここでいう「県」は、都道府県とい
う行政区域という意味で用いている。なお、基本的には
自県に居る場合には上述のいずれかの放送局からの信号
を受信できるように放送エリアが定められている。した
がって、県境付近においては、隣県用に提供されている
VICS情報も物理的には受信可能であることが多いの
である。
【0022】地図データ入力器25は、位置特定の精度
向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図
データ、マークデータを含む各種データを入力するため
の装置である。これらのデータの記録媒体としては、そ
のデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般
的であるが、ハードディスクなどの磁気記憶装置やメモ
リカード等の他の媒体を用いても良い。
【0023】地図データ中の道路データ(道路情報に相
当する)は、交差点等の複数のノード間をリンクにより
接続して地図を構成したものであって、それぞれのリン
クに対し、リンクを特定する固有番号(リンクID)、
リンクの長さを示すリンク長、リンクの始端と終端との
x,y座標、リンクの道路幅、および道路種別、道路を
特定するための道路IDのデータからなるリンク情報を
備える。また地図データ中には、地名情報、交通情報、
施設情報がその座標(x,y座標)と共に記憶されてい
る。
【0024】表示装置26は、カラー表示装置であり、
液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,CRTなど
があるが、そのいずれを用いてもよい。表示装置26の
表示画面には、位置検出器21にて検出した車両の現在
位置と地図データ入力器25より入力された地図データ
とから特定した現在地を示すマーク、目的地までの誘導
経路、名称、目印、各種施設のマーク等の付加データと
を重ねて表示することができる。また、上述したように
VICS情報も表示できる。そして、音声出力装置27
は、地図データ入力器25より入力した施設のガイドや
各種案内の音声を出力することができる。
【0025】制御回路29は、CPU,ROM,RA
M,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなど
からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成され
ており、ROM及びRAMに記憶されたプログラムに基
づいて、位置検出器21からの各検出信号に基づき座標
及び進行方向の組として車両の現在位置を算出し、地図
データ入力器25を介して読み込んだ現在位置付近の地
図等を表示装置26に表示する地図表示機能や、地図デ
ータ入力器25に格納された地点データに基づき、操作
スイッチ群22やリモコン23a等の操作に従って目的
地となる施設を選択し、現在位置から目的地までの最適
な経路を自動的に求める経路計算を行って経路案内を行
う経路案内機能を備える。このように自動的に最適な経
路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られ
ている。
【0026】また経路案内の目的地として設定した地点
など、利用者がリモコン23a等を操作して設定した地
点をメモリ地点として制御回路29のRAMや外部メモ
リ28に記憶する地点メモリ機能を備える。なお、RA
Mはバッテリによってバックアップされており各種の設
定情報等はナビゲーションシステム1の電源を切った場
合でも保持される。
【0027】以上は構成説明であったが、次に、本実施
例のナビゲーションシステム1の制御回路29にて実行
される各種処理の内、受信局を決定するための処理につ
いて、図2のフローチャートを参照して説明する。な
お、本処理は、上位アプリケーションからの要求(選局
制御の実施要求等が発生した場合)で起動する。
【0028】図2のステップS11では、県境が接近し
ているかどうか判断する。県境が接近しているか否か
は、位置検出器21からのデータに基づいて得た車両の
現在位置と、地図データ入力器25を介して入力した地
図データ等に基づいて判断する。この場合、地図データ
から得られる県境ラインから現在位置までの直線距離を
求めて簡易的に判断しても良いし、地図データ中の道路
データを用い、県境を超えるのに最短の経路長を算出し
て判断しても良い。あるいは、距離ではなく車速を加味
した所要時間で判断しても良い。
【0029】県境が接近していない場合には(S11:
NO)、S13へ移行し、無条件に現在県の放送局リス
トを設定する。一方、県境が接近している場合には(S
11:YES)、現在県の放送局リストに隣接県の放送
局リストを追加設定する(S12)。ここで隣接県と
は、S11で接近していると判断した県境にて接してい
る隣県を指す。もちろん、3県が隣接するような場合に
は、S11において異なる2県それぞれに対する県境付
近に居ると判断する。その場合には、S12において追
加設定する隣接県の放送局リストは2県分となる。もち
ろん、場合によっては3県以上になる可能性もある。
【0030】このようにして1県あるいは2県以上の放
送局リストが設定されたら、S14へ移行し、最初の県
リストを選択する。そして、その県における放送局リス
トに登録された全ての放送局について受信レベルを計測
し、受信レベルの高い順番に順位付けをする(S1
5)。なお、上述したように、FM多重受信回路24の
フロントエンド24bでは、受信したFM多重放送信号
のレベル変化(受信強度)を検出し、その検出結果とし
てのSメータ信号を制御回路29へ出力できるため、こ
のSメータ信号に基づいて受信レベルを把握できる。
【0031】続くS16では、S17以降の処理を実施
したか否かを判断し、全局についてS17以降の処理実
施が完了する前ならば(S16:NO)、S17へ移行
する。S17では、Sメータ上位局から順番に選局する
よう、FM多重受信回路24のフロントエンド24bに
対して選局受信信号を出力する。そして、選局したのが
多重放送局であるか否かを判断し(S18)、多重放送
局であれば(S22:YES)、その多重放送局を正式
に受信局として変更設定し(S19)、本選局処理を終
了する。しかし、受信したのが多重放送局でなければ
(S18:NO)、次のSメータ上位局について選局受
信し(S17)、同様に多重放送局か否かを判断する
(S18)。
【0032】このようにして、Sメータ上位局から順番
に選局受信し、それが多重放送局であればその局を受信
局として決定する(S19)。しかし、S19の受信局
決定をすることなく放送局リストを一巡してしまった場
合には(S16:YES)、適切な代替局がないという
ことで、最後に選局受信した放送局をそのまま受信局と
して設定(決定)する(S20)。
【0033】そして、対象県全てについて処理が終了し
たか否か判断し(S21)、未だ終了していない場合に
は(S21:NO)、次の県リストを選択し(S2
2)、S15〜S20の処理を実行する。なお、「最初
の県リスト」や「次の県リスト」を選択する基準は特に
限定されない。例えば現在県の放送局リストを最初に選
択し、次に隣県の放送局リストを選択してもよいし、あ
るいはその逆でもよい。
【0034】このようにして、対象県全てについてS1
5〜S20の処理が実行されると(S21:YES)、
各県用のVICS情報受信用の放送局が決定される。次
に、図2のようにして決定した受信対象局に基づいてど
のように選局していくかを図3のフローチャートに示
す。
【0035】まず、決定された選局対象局が複数か否か
を判断する(S31)。そして、複数である場合には
(S31:YES)、その複数局を所定時間T毎に切り
替え選局し(S32)、1つである場合には(S31:
NO)、その1局のみを選局する(S33)。
【0036】選局対象局が複数となるのは県境付近に居
る場合であり、その場合は、現在県用のVICS情報を
提供している放送局、隣接県用のVICS情報を提供し
ている放送局を所定時間T毎に切り替えて選局する。こ
の所定時間Tは、VICS情報の更新間隔及び切替選局
する放送局数に基づいて決定することが考えられる。例
えば、FM多重放送にて提供されるVICS情報が5分
毎に更新され、2つの県の放送局を切替選局するのであ
れば、例えば所定時間Tを2分半程度にすることで、両
県において、VICS情報の最新情報更新後の早期に取
得することができる。もちろん、それより短くしてもよ
いし長くしてもよいが、例えば上述のように5分毎に更
新されるのであれば、最長でも10分程度の間隔毎には
切替受信することが好ましい。
【0037】そして、このようにして切替選局した受信
局によって受信した多重放送信号をデコーダ24cによ
って復号してVICS情報を受信し、そのVICS情報
を表示装置26に表示する。このVICS情報の表示に
関しては、例えば2県あるいは3県のVICS情報を受
信できた場合には、それらを同時に表示することが考え
られる。なお、複数の県のVICS情報を同時に表示せ
ず、例えば所定時間毎に順番に表示しても良い。但し、
両者を同時に表示すれば、県境付近における両県の渋滞
度合いなどを比較判断し易くなる。また、表示に加え
て、あるいは表示に代えて音声出力装置27を介して報
知するようにしてもよい。
【0038】なお、これら受信したVICS情報は外部
メモリ28に格納しておき、ユーザからの経路設定の指
示があった場合、あるいは既に経路設定がされているが
経路の再設定を行う場合などに利用することができる。
以上のように動作することにより、次のような効果が得
られる。
【0039】(1)従来手法の場合、A県から隣接する
B県へ移動した場合には受信チャンネルがB県固有のV
ICS情報を提供する放送局に固定されてしまう。その
ため、図3(a)に示すように、B県内における渋滞等
の交通情報しかユーザに提供できなくなる。これに対し
て本実施例の場合には、A県からB県に移動しても県境
付近に居れば自県だけでなく隣接県用に放送されている
VICS情報を入手することができる。つまり、図3
(b)に示すように、B県に居てもA県用のVICS情
報も受信するため、A県及びB県における渋滞等の交通
情報をユーザに提供できるのである。もちろん、逆にB
県側からA県に移動しても、両県の交通情報をユーザに
提供できる。そのため、県境付近に居る限り、ユーザは
両県の交通情報を参考にしながら、例えば渋滞の少ない
適切なルートを選択して走行することができる。また、
この交通情報を用いてナビゲーションシステム1が経路
設定を行えば、適切な経路探索が可能となる。
【0040】(2)また、本実施例ではFM多重受信回
路24が一つだけであるが、複数の放送局を切替選局す
る際、提供されるVICS情報の更新間隔を考慮した所
定時間T毎に切り替えている。そのため、例えば各県の
最新のVICS情報を更新後の早期に取得することがで
きる。
【0041】(3)また本実施例の場合には、例えば同
じVICS情報を受信できる放送局が複数あった場合で
あっても、その内で受信レベルが最良のものを選局でき
るため、より適切にVICS情報を受信できる。なお、
本実施例において、FM多重受信回路24が選局手段に
相当し、位置検出器21,地図データ入力器25,制御
回路29が現在位置特定手段に相当する。また、外部メ
モリ28が対応関係記憶手段に相当し、制御回路29が
エリア抽出手段及び遷移制御手段に相当する。さらに、
制御回路29及び表示装置26が報知手段に相当する。
【0042】[別実施例] 上記実施例では、選局手段に相当するFM多重受信回
路24が一つであったため、一度に1局しか受信でき
ず、複数県のVICS情報を所定時間毎に切り替えて順
番に受信するようにした。しかし、複数のFM多重受信
回路24を備えていれば、複数県のVICS情報を同時
に受信することも可能である。例えば2つのFM多重受
信回路24を有する場合に、A県用・B県用のVICS
情報をそれぞれ別個のFM多重受信回路24で受信す
る。また、例えば現在A県・B県・C県の県境付近であ
ってA県内に居る場合に、1つのFM多重受信回路24
ではA県用のVICS情報を常時受信し、もう1つのF
M多重受信回路24ではB県用とC県用のVICS情報
を所定時間毎に切替受信することも考えられる。
【0043】上記実施例では、図2のS11において
県境に接近したか否かを判断していたが、これは県毎に
特有のVICS情報が提供されていることを前提とした
ものである。したがって、別の行政区画単位で特有の情
報が提供されているのであれば、その行政区画の境界に
接近したか否かで判断しても良い。
【0044】上記実施例では、放送受信装置を内蔵し
たナビゲーションシステム1として実現したが、例えば
放送受信装置とナビゲーションシステムとを別個に構成
し、それらを車内LAN等を介して接続した構成として
もよい。また、現在位置を特定するため、ナビゲーショ
ンシステム1における位置検出器21からの情報を利用
したが、もちろん、別個に現在位置を検出する構成を設
けてもよい。但し、今後、車両をはじめとした移動体に
おいていわゆるマルチメディアシステム化が推進されて
いることを考えると、他の装置における機能を共用する
ことが全体のシステムの簡素化の点でも好ましいと考え
る。
【0045】但し、現在地の特定に関しては、例えば携
帯電話を利用して行うこともできる。PDC等のセルラ
ー通信ではサービスエリアを多数のマクロセルに分割
し、各セルの中心に無線基地局を設置しており、移動体
電話は各サービスエリア内で該当する無線基地局と通信
する。そのため、少なくともセル単位で移動体電話が存
在する位置が把握できる。このような各セルがカバーす
るサービスエリアは、放送サービスエリアに対して極め
て小さいので、どの放送サービスエリアに属するかを探
す観点からは十分な位置特定精度となる。
【0046】上記実施例において図2を参照して説明
した選局・表示制御を制御回路29が実行するためのプ
ログラムは、例えば、フレキシブルディスク、光磁気デ
ィスク、CD−ROM、ハードディスク、ROM、RA
M等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、
必要に応じて制御回路29にロードして起動することに
より用いることができる。また、ネットワークを介して
ロードして起動することにより用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のナビゲーションシステムの構成を示す
ブロック図である。
【図2】受信局を決定するための処理を示すフローチャ
ートである。
【図3】決定した受信対象局に基づいてどのように選局
していくかを示すフローチャートである。
【図4】従来と本案との差異を示す説明図である。
【符号の説明】
1…ナビゲーションシステム、 21…位置検出器、
21a…GPS受信機、 21b…ジャイロスコープ、
21c…距離センサ、 21d…地磁気センサ、 2
2…操作スイッチ群、 23a…リモコン、 23b…
リモコンセンサ、 24…FM多重受信回路、 24a
…ラジオアンテナ、 24b…フロントエンド、 24
c…デコーダ、 25…地図データ入力器、 26…表
示装置、27…音声出力装置、 28…外部メモリ、
29…制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04H 1/00 H04H 1/00 G H04B 7/26 H Fターム(参考) 2F029 AA02 AB01 AB07 AB09 AB13 AC02 AC06 AC08 AC16 5H180 AA01 BB02 BB04 BB05 BB12 BB13 BB15 DD04 EE18 FF04 FF05 FF12 FF13 FF22 FF25 FF27 FF32 FF33 5K061 BB04 BB12 DD12 DD14 FF02 FF13 JJ06 JJ07 5K067 BB21 CC14 EE02 FF02 FF03 HH22 JJ52

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信アンテナにて受信した信号の中から、
    指定された受信チャンネルに対応した放送信号を選択す
    る選局手段を備えた移動体用放送受信装置に設けられ、
    前記選局手段を制御して受信チャンネルを遷移させる選
    局制御装置であって、 所定の行政区域毎に固有の情報が所定の放送チャンネル
    で放送される場合の、前記行政区域と受信チャンネルと
    の対応関係、及び前記行政区域同士の隣接関係を記憶し
    ておく関係記憶手段と、 前記移動体の現在位置を特定する現在位置特定手段と、 前記現在位置特定手段にて特定された現在位置が前記行
    政区域の境界から所定範囲内であるか否かを判断し、所
    定範囲内である場合には、前記関係記憶手段を参照し
    て、現在居る行政区域に対応する受信チャンネルに加え
    て隣接する行政区域に対応する受信チャンネルも受信対
    象チャンネルとして指定するチャンネル指定手段と、 前記チャンネル指定手段によって指定された受信チャン
    ネルに遷移させる遷移制御手段とを備えることを特徴と
    する移動体用放送受信装置の選局制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の選局制御装置において、 前記選局手段を1つだけ有し、 前記遷移制御手段は、前記指定された受信チャンネルが
    複数存在する場合、それら複数の受信チャンネルを、放
    送側における放送内容の更新タイミングを考慮した時間
    毎に切り替えて遷移させることを特徴とする移動体用放
    送受信装置の選局制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の選局制御装置におい
    て、 前記行政区域境界からの所定範囲は、設定された所要時
    間または距離に基づいて決定することを特徴とする移動
    体用放送受信装置の選局制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか記載の選局制御装
    置において、 前記遷移制御手段は、前記行政区域に対応する受信チャ
    ンネルが複数存在する場合、それらの内の受信状態が良
    好な受信チャンネルへ遷移させることを特徴とする移動
    体用放送受信装置の選局制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載の選局制御装
    置において、 前記現在位置特定手段は、同じ移動体に搭載されたナビ
    ゲーションシステムの現在位置検出機能を利用したもの
    であることを特徴とする移動体用放送受信装置の選局制
    御装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載の選局制御装
    置において、 前記現在位置特定手段は、どの基地局と通信しているか
    によって現在位置を把握可能な移動体通信装置から前記
    現在位置を特定することを特徴とする移動体用放送受信
    装置の選局制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか記載の選局制御装
    置によって制御された選局手段を介し、受信アンテナに
    て受信した信号の中から指定された受信チャンネルに対
    応した放送信号を選択して受信する移動体用放送受信装
    置と、 前記移動体用放送受信装置にて受信した放送信号から取
    得した交通情報を報知する報知手段とを備えることを特
    徴とする交通情報報知装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の交通情報報知装置におい
    て、 前記交通情報は前記行政区域単位で提供されており、 前記報知手段は表示によって報知するものであり、前記
    複数の行政区域に対応する交通情報を取得した場合、そ
    れらを同時に表示することを特徴とする交通情報報知装
    置。
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