JP2003152558A - 無線回路 - Google Patents

無線回路

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JP2003152558A
JP2003152558A JP2001348998A JP2001348998A JP2003152558A JP 2003152558 A JP2003152558 A JP 2003152558A JP 2001348998 A JP2001348998 A JP 2001348998A JP 2001348998 A JP2001348998 A JP 2001348998A JP 2003152558 A JP2003152558 A JP 2003152558A
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signal
frequency
transmission
oscillator
harmonics
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JP2001348998A
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Toshiaki Ando
敏晃 安藤
Hisashi Adachi
寿史 足立
Makoto Sakakura
真 坂倉
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送受信信号と発振信号との相互干渉を低減
し、送受信特性の劣化を抑えるダイレクトコンバージョ
ン方式による無線回路を提供すること。 【解決手段】 バンドパスフィルタ21は、発振器11
からの発振信号の3次高調波のみを通過させる。分周器
31は、3次高調波の周波数を二分の一にし、周波数
1.5fのローカル信号を変調器41に与える。変調器
41は、当該ローカル信号をベースバンド信号によって
変調し出力する。出力された信号は、増幅器51で増幅
され、スイッチ回路61を介して、アンテナ71から出
力される。送信信号の周波数は1.5fであり、発振信
号の周波数はfであるため、送信信号と発振信号の干渉
が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話、衛星通
信電話等に用いる小型の無線回路に関し、より特定的に
は、送受信信号の周波数とローカル信号の周波数とが同
一であるダイレクトコンバージョン方式による無線回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話や無線LAN等の無線通
信機器が幅広く普及し、携帯電話等のさらなる小型化が
期待されている。送受信信号をそれと同一の周波数のロ
ーカル信号(局部信号)によって変復調するダイレクト
コンバージョン方式による無線回路は、中間周波数のロ
ーカル信号によって変復調するスーパーヘテロダイン方
式による無線回路と比べて部品点数を少なくすることが
できるので、携帯電話のさらなる小型化に貢献できると
期待されている。なお、ダイレクトコンバージョン方式
といった場合、通常、受信信号をその周波数と同一のロ
ーカル信号によって復調することをいうが、ここでは、
ダイレクトコンバージョン方式といった場合、この他、
送信ダイレクトコンバージョン(直接変調)方式も意味
することとする。
【0003】図12は、ダイレクトコンバージョン方式
による従来の無線回路の機能的構成を示すブロック図で
ある。図12において、ダイレクトコンバージョン方式
を採用した従来の無線回路は、発振器301a、301
bと、変調器302と、増幅器303と、スイッチ回路
304と、復調器305と、低雑音増幅器(以下、LN
A(Low Noise Amplifier)とい
う)306と、アンテナ307とを備える。当該無線回
路は、周波数がλ1の信号を送信し、周波数がλ2の信
号を受信するものとする。
【0004】周波数がλ1の信号を送信する場合、発振
器301aは、周波数λ1のローカル信号(局部信号)
を発振し、変調器302に与える。変調器302は、発
振器301aから与えられたローカル信号をベースバン
ド信号(変調信号)によって変調し、増幅器303に送
る。増幅器303は、変調器302から送られてきた送
信信号を増幅して、スイッチ回路304に送る。スイッ
チ回路304は、制御部(図示せず)からの印加電圧に
応じてスイッチを切り替える。スイッチ回路304は、
信号を送信する場合、増幅器303側にスイッチを切り
替える。増幅器303から送られてきた周波数λ1の送
信信号は、スイッチ回路304を介して、アンテナ30
7から出力される。以上のことから分かるように、ダイ
レクトコンバージョン方式による無線回路においては、
送信時のローカル信号の周波数と送信信号の周波数とは
同じである。
【0005】周波数がλ2の信号を受信する場合、スイ
ッチ回路304は、制御部(図示せず)からの印加電圧
に応じてスイッチをLNA306側に切り替える。アン
テナ307から入力した周波数λ2の受信信号は、スイ
ッチ回路304を介して、LNA306に送られる。L
NA306は、受信信号を増幅し、復調器305に送
る。発振器301bは、周波数λ2のローカル信号を発
振し、復調器305に送る。復調器305は、当該ロー
カル信号に基づいて、周波数λ2の受信信号を復調し、
ベースバンド信号を出力する。以上のことから分かるよ
うに、ダイレクトコンバージョン方式による無線回路に
おいては、受信時のローカル信号の周波数と受信信号の
周波数とは同じである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ダイレクトコ
ンバージョン方式を利用した従来の無線回路において
は、信号を送信するための周波数と発振器の周波数とが
同じ場合、変調された送信波が発振器に飛び込み、発振
器が出力するローカル信号と干渉することによって、C
/N比が劣化するという問題が生じる。
【0007】また、受信信号の周波数と発振器の周波数
とが同じ場合、発振器から漏れる信号がアンテナに直接
飛び込み、受信信号と干渉することによって、S/N比
が劣化するという問題が生じる。
【0008】それゆえ、本発明の目的は、送受信信号と
発振信号との相互干渉を低減し、送受信特性の劣化を抑
えるダイレクトコンバージョン方式による無線回路を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、送信信号の周波数と同一の周波数のローカル信
号をベースバンド信号によって変調して無線で送信する
無線回路であって、発振信号の基本波と共にその高調波
も出力する発振器と、発振器から出力される高調波の内
で所定次数の高調波のみを通過させるバンドパスフィル
タと、バンドパスフィルタが通過した高調波を、所定の
分周比で分周し、ローカル信号として出力する分周器
と、分周器が出力するローカル信号をベースバンド信号
によって変調し、送信信号として出力する変調器とを備
え、バンドパスフィルタの所定次数および分周器の所定
の分周比は、発振信号の基本波の周波数と送信信号の周
波数とが互いに整数倍の関係にならないよう設定されて
いることを特徴とする。
【0010】第1の発明によれば、発振信号の周波数と
送信信号の周波数とが互いに整数倍の関係になっていな
いので、送信波の発振器への飛び込みによって生じる発
振信号と送信信号との干渉を低減することが可能とな
る。したがって、C/N比の劣化を低減する無線回路を
提供することが可能となる。また、スーパーヘテロダイ
ン方式の無線回路で用いられようなIF用の電圧制御発
振器(VCO)やフィルタなどが不要であるので、その
分、スーパーヘテロダイン方式の無線回路と比べて小型
化を図ることができ、携帯電話の小型化に貢献する無線
回路を提供することが可能となる。
【0011】第2の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、バンドパスフィルタは、所定次数を一定の奇
数次として、当該奇数次の高調波のみを通過し、分周器
は、所定の分周比を偶数分の一として、奇数次の高調波
を分周することを特徴とする。
【0012】第2の発明によれば、バンドパスフィルタ
が通過する高調波の次数が奇数次であるので、一般に提
供が容易な奇数次高調波を発振する発振器を用いること
が可能となる。また、一般に提供が容易な偶数分周の分
周器を用いることが可能となる。その結果、容易に無線
回路を提供することが可能となる。
【0013】第3の発明は、第2の発明に従属する発明
であって、発振器は、出力する偶数次高調波のレベルが
奇数次高調波のレベルより低くなるような奇数次高調波
発振器である。
【0014】第3の発明によれば、発振器から出力され
る偶数次高調波が抑圧されているので、バンドパスフィ
ルタは、偶数次高調波の出力を抑えやすくなり、より奇
数次高調波を取り出しやすくなる。
【0015】第4の発明は、第3の発明に従属する発明
であって、発振器は、差動出力の発振回路で構成されて
いることを特徴とする。
【0016】第4の発明によれば、発振器として差動出
力の発振器を用いることとなるので、偶数次高調波の出
力を抑えることとなり、その結果、バンドパスフィルタ
は、より奇数次高調波を取り出しやすくなる。
【0017】第5の発明は、第3の発明に従属する発明
であって、発振器は、矩形波を出力することを特徴とす
る。
【0018】第5の発明によれば、発振器は、矩形波を
出力するので、偶数次高調波がほとんど発生しない。し
たがって、バンドパスフィルタは、より奇数次高調波を
取り出しやすくなる。
【0019】第6の発明は、無線で送信されてくる受信
信号の周波数と同一の周波数のローカル信号によって受
信信号を復調しベースバンド信号を取り出す無線回路で
あって、発振信号の基本波と共にその高調波も出力する
発振器と、発振器から出力される高調波の内で所定次数
の高調波のみを通過させるバンドパスフィルタと、バン
ドパスフィルタが通過した高調波を、所定の分周比で分
周し、ローカル信号として出力する分周器と、受信信号
を分周器が出力するローカル信号によって復調しベース
バンド信号として出力する復調器とを備え、バンドパス
フィルタの所定次数および分周器の所定の分周比は、発
振信号の基本波の周波数と受信信号の周波数とが互いに
整数倍の関係にならないよう設定されていることを特徴
とする。
【0020】第6の発明によれば、発振器から漏れた発
振信号が直接アンテナに飛び込んだとしても、発振信号
の周波数と受信信号の周波数とが互いに整数倍の関係に
なっていないので、受信信号との干渉を低減することと
なる。これにより、S/N比の劣化を低減する無線回路
を提供することが可能となる。また、スーパーヘテロダ
イン方式の無線回路で用いられようなIF用の電圧制御
発振器(VCO)やフィルタなどが不要であるので、そ
の分、スーパーヘテロダイン方式の無線回路と比べて小
型化を図ることができ、携帯電話の小型化に貢献する無
線回路を提供することが可能となる。
【0021】第7の発明は、第6の発明に従属する発明
であって、バンドパスフィルタは、所定次数を一定の奇
数次として、当該奇数次の高調波のみを通過し、分周器
は、所定の分周比を偶数分の一として、奇数次の高調波
を分周することを特徴とする。
【0022】第7の発明によれば、バンドパスフィルタ
が通過する高調波の次数が奇数次であるので、一般に提
供が容易な奇数次高調波を発振する発振器を用いること
が可能となる。また、一般に提供が容易な偶数分周の分
周器を用いることが可能となる。その結果、容易に無線
回路を提供することが可能となる。
【0023】第8の発明は、第7の発明に従属する発明
であって、発振器は、出力する偶数次高調波のレベルが
奇数次高調波のレベルより低くなるような奇数次高調波
発振器である。
【0024】第8の発明によれば、発振器から出力され
る偶数次高調波が抑圧されているので、バンドパスフィ
ルタは、偶数次高調波の出力を抑えやすくなり、より奇
数次高調波を取り出しやすくなる。
【0025】第9の発明は、第8の発明に従属する発明
であって、発振器は、差動出力の発振回路で構成されて
いることを特徴とする。
【0026】第9の発明によれば、発振器として差動出
力の発振器を用いることとなるので、偶数次高調波の出
力を抑えることとなり、その結果、バンドパスフィルタ
は、より奇数次高調波を取り出しやすくなる。
【0027】第10の発明は、第8の発明に従属する発
明であって、発振器は、矩形波を出力することを特徴と
する。
【0028】第10の発明によれば、発振器は、矩形波
を出力するので、偶数次高調波がほとんど発生しない。
したがって、バンドパスフィルタは、より奇数次高調波
を取り出しやすくなる。
【0029】第11の発明は、信号を無線で送受信し、
送受信信号の周波数と同一の周波数のローカル信号によ
って変復調を行う無線回路であって、送信信号を出力す
る送信系回路と、受信信号からベースバンド信号を取り
出す受信系回路とを備え、送信系回路は、送信用発振信
号の基本波と共にその高調波も出力する送信系発振器
と、送信系発振器から出力される高調波の内で所定次数
の高調波のみを通過させる送信系バンドパスフィルタ
と、送信系バンドパスフィルタが通過した高調波を、所
定の分周比で分周し、送信用ローカル信号として出力す
る送信系分周器と、送信系分周器が出力する送信用ロー
カル信号をベースバンド信号によって変調し、送信信号
として出力する変調器とを含み、受信系回路は、受信用
発振信号の基本波と共にその高調波も出力する受信系発
振器と、受信系発振器から出力される高調波の内で所定
次数の高調波のみを通過させる受信系バンドパスフィル
タと、受信系バンドパスフィルタが通過した高調波を、
所定の分周比で分周し、受信用ローカル信号として出力
する受信系分周器と、受信信号を受信系分周器が出力す
る受信用ローカル信号によって復調しベースバンド信号
として出力する復調器とを含み、送信系バンドパスフィ
ルタおよび受信系バンドパスフィルタの所定次数、送信
系分周器および受信系分周器の所定の分周比は、送信信
号の周波数と送信用発振信号および受信用発振信号の基
本波の周波数とが互いに整数倍の関係にならぬよう、か
つ受信信号の周波数と送信用発振信号および受信用発振
信号の基本波の周波数とが互いに整数倍の関係にならぬ
よう設定されていることを特徴とする。
【0030】第11の発明によれば、受信用および送信
用の発振信号の周波数と送信信号の周波数とが互いに整
数倍の関係になっていないので、送信波の発振器への飛
び込みによって生じる発振信号と送信信号との干渉を低
減することが可能となる。また、受信用および送信用の
発振器から漏れた発振信号が直接アンテナに飛び込んだ
としても、受信用および送信用の発振信号の周波数と受
信信号の周波数とが互いに整数倍の関係になっていない
ので、受信信号との干渉を低減することとなる。これに
より、C/N比、S/N比の劣化を低減する無線回路を
提供することが可能となる。また、スーパーヘテロダイ
ン方式の無線回路で用いられようなIF用の電圧制御発
振器(VCO)やフィルタなどが不要であるので、その
分、スーパーヘテロダイン方式の無線回路と比べて小型
化を図ることができ、携帯電話の小型化に貢献する無線
回路を提供することが可能となる。
【0031】第12の発明は、周波数の異なる複数の信
号を無線で送信し、送信信号の周波数と同一の周波数の
ローカル信号をベースバンド信号によって変調する無線
回路であって、各送信信号に対応した複数の送信系回路
を備え、各送信系回路は、発振信号の基本波と共にその
高調波も出力する発振器と、発振器から出力される高調
波の内で所定次数の高調波のみを通過させるバンドパス
フィルタと、バンドパスフィルタが通過した高調波を、
所定の分周比で分周し、ローカル信号として出力する分
周器と、分周器が出力するローカル信号をベースバンド
信号によって変調し、送信信号として出力する変調器と
を含み、各バンドパスフィルタの所定次数および各分周
器の所定の分周比は、各発振信号の基本波の周波数と各
送信信号の周波数とが互いに整数倍の関係にならないよ
う設定されていることを特徴とする。
【0032】第12の発明によれば、各発振信号の周波
数と各送信信号の周波数とが互いに整数倍の関係になっ
ていないので、各送信波の各発振器への飛び込みによっ
て生じる発振信号と送信信号との干渉を低減することが
可能となる。したがって、C/N比の劣化を低減する複
数の周波数の信号を送信する無線回路を提供することが
可能となる。また、スーパーヘテロダイン方式の無線回
路で用いられようなIF用の電圧制御発振器(VCO)
やフィルタなどが不要であるので、その分、スーパーヘ
テロダイン方式の無線回路と比べて小型化を図ることが
でき、複数の周波数を利用することができる携帯電話の
小型化に貢献する無線回路を提供することが可能とな
る。たとえば、EGSM、DCS、PCS、UMTS方
式など、複数の周波数を一台で利用することができるよ
うな携帯電話の小型化に貢献する無線回路を提供するこ
とが可能となる。
【0033】第13の発明は、複数の異なる周波数の信
号を受信し、無線で送信されてくる受信信号の周波数と
同一の周波数のローカル信号によって受信信号を復調し
ベースバンド信号を取り出す無線回路であって、各受信
信号に対応した複数の受信系回路を備え、各受信系回路
は、発振信号の基本波と共にその高調波も出力する発振
器と、発振器から出力される高調波の内で所定次数の高
調波のみを通過させるバンドパスフィルタと、バンドパ
スフィルタが通過した高調波を、所定の分周比で分周
し、ローカル信号として出力する分周器と、受信信号を
分周器が出力するローカル信号によって復調しベースバ
ンド信号として出力する復調器とを含み、各バンドパス
フィルタの所定次数および各分周器の所定の分周比は、
各発振信号の基本波の周波数と各受信信号の周波数とが
互いに整数倍の関係にならないよう設定されていること
を特徴とする。
【0034】第13の発明によれば、各発振器から漏れ
た発振信号が直接アンテナに飛び込んだとしても、各発
振信号の周波数と各受信信号の周波数とが互いに整数倍
の関係になっていないので、各受信信号との干渉を低減
することとなる。これにより、S/N比の劣化を低減す
る複数の周波数の信号を受信する無線回路を提供するこ
とが可能となる。また、スーパーヘテロダイン方式の無
線回路で用いられようなIF用の電圧制御発振器(VC
O)やフィルタなどが不要であるので、その分、スーパ
ーヘテロダイン方式の無線回路と比べて小型化を図るこ
とができ、複数の周波数を利用することができる携帯電
話の小型化に貢献する無線回路を提供することが可能と
なる。たとえば、EGSM、DCS、PCS、UMTS
方式など、複数の周波数を一台で利用することができる
ような携帯電話の小型化に貢献する無線回路を提供する
ことが可能となる。
【0035】第14の発明は、複数の異なる周波数の信
号を送受信し、送受信信号の周波数と同一の周波数のロ
ーカル信号によって変復調を行う無線回路であって、送
信信号を出力する複数の送信系回路と、受信信号からベ
ースバンド信号を取り出す複数の受信系回路とを備え、
各送信系回路は、送信用発振信号の基本波と共にその高
調波も出力する送信系発振器と、送信系発振器から出力
される高調波の内で所定次数の高調波のみを通過させる
送信系バンドパスフィルタと、送信系バンドパスフィル
タが通過した高調波を、所定の分周比で分周し、送信用
ローカル信号として出力する送信系分周器と、送信系分
周器が出力する送信用ローカル信号をベースバンド信号
によって変調し、送信信号として出力する変調器とを含
み、各受信系回路は、受信用発振信号の基本波と共にそ
の高調波も出力する受信系発振器と、受信系発振器から
出力される高調波の内で所定次数の高調波のみを通過さ
せる受信系バンドパスフィルタと、受信系バンドパスフ
ィルタが通過した高調波を、所定の分周比で分周し、受
信用ローカル信号として出力する受信系分周器と、受信
信号を受信系分周器が出力する受信用ローカル信号によ
って復調しベースバンド信号として出力する復調器とを
含み、各送信系バンドパスフィルタおよび各受信系バン
ドパスフィルタの所定次数、各送信系分周器および各受
信系分周器の所定の分周比は、各送信信号の周波数と各
送信用発振信号および各受信用発振信号の基本波の周波
数とが互いに整数倍の関係にならぬよう設定されてお
り、かつ各受信信号の周波数と各送信用発振信号および
各受信用発振信号の基本波の周波数とが互いに整数倍の
関係にならぬよう設定されていることを特徴とする。
【0036】第14の発明によれば、各受信用および各
送信用の発振信号の周波数と各送信信号の周波数とが互
いに整数倍の関係になっていないので、各送信波の各発
振器への飛び込みによって生じる各発振信号と各送信波
との干渉を低減することが可能となる。また、各受信用
および各送信用の発振器から漏れた各発振信号が直接ア
ンテナに飛び込んだとしても、各受信用および各送信用
の発振信号の周波数と各受信信号の周波数とが互いに整
数倍の関係になっていないので、各受信信号との干渉を
低減することとなる。これにより、C/N比、S/N比
の劣化を低減する複数の周波数の信号を送受信する無線
回路を提供することが可能となる。また、スーパーヘテ
ロダイン方式の無線回路で用いられようなIF用の電圧
制御発振器(VCO)やフィルタなどが不要であるの
で、その分、スーパーヘテロダイン方式の無線回路と比
べて小型化を図ることができ、携帯電話の小型化に貢献
する無線回路を提供することが可能となる。たとえば、
EGSM、DCS、PCS、UMTS方式など、複数の
周波数を一台で利用することができるような携帯電話の
小型化に貢献する無線回路を提供することが可能とな
る。
【0037】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の第1の実施形態に係る無線回路の機能的構成を示す
ブロック図である。なお、同図中に要部の周波数スペク
トルを併せて示す。図1において、無線回路は、発振器
11と、バンドパスフィルタ21と、分周器31と、変
調器41と、増幅器51と、スイッチ回路61と、アン
テナ71とを備える。第1の実施形態において、送信信
号の周波数は、1.5fであるとする。分周器31の分
周比は、当該ブロックの括弧内に示す。
【0038】次に、図1に示す実施例の動作について説
明する。周波数1.5fの信号を送信する場合、発振器
11は、周波数がfの発振信号を発振する。ただし、発
振回路に用いられる半導体素子には必ず歪みがあるの
で、周波数fの信号を基本波として、周波数2f,3
f,4f,5f,・・・の高調波が必ず発生する。本
来、高調波は不要な成分なのであるが、本発明では、こ
の高調波を積極的に利用する。発振器11は、高調波を
含む周波数f,2f,3f,4f,5f,・・・の信号
をバンドパスフィルタ21に送る。
【0039】バンドパスフィルタ21は、発振器11か
ら出力される高調波を含む周波数f,2f,3f,4
f,5f,・・・の信号のうち、周波数が3fの3次高
調波のみを通過する。バンドパスフィルタ21は、通過
した3次高調波を分周器31に送る。
【0040】分周器31は、バンドパスフィルタ21か
ら送られてくる周波数3fの信号を2分の1の周波数
1.5fの信号に変換する。分周器31は、ローカル信
号(局部信号)として変換後の周波数1.5fの信号を
変調器41に送る。
【0041】変調器41には、分周器31からの周波数
1.5fのローカル信号と、ベースバンド信号制御部
(図示せず)からのベースバンド信号(変調信号)とが
入力される。変調器41は、当該ベースバンド信号によ
って分周器31からのローカル信号を変調し、周波数
1.5fの送信信号として増幅器51に送る。増幅器5
1は、変調器41からの送信信号を増幅し、スイッチ回
路61に送る。
【0042】スイッチ回路61は、信号を送信する場
合、制御部(図示せず)からの制御電圧に応じて、変調
器41側にスイッチを切り替える。増幅器51からの送
信信号は、スイッチ回路61を介して、アンテナ71か
ら出力される。逆にアンテナ71で受信した受信信号
は、スイッチ回路61を介して、受信系回路に伝達され
る。
【0043】通常、発振器に発振周波数と同じ周波数の
信号が飛び込んでくると、発振信号が当該信号と干渉し
て妨害を受け、C/N比が劣化する。また、発振周波数
の整数倍の周波数である信号や発振周波数の整数分の一
の周波数である信号が、発振器に飛び込んできても妨害
を受け、C/N比が劣化する。
【0044】ところが、第1の実施形態に係る無線回路
は、発振器が出力する発振信号の3次高調波の周波数を
二分の一に変換した信号をローカル信号として用いる。
したがって、送信信号の周波数と発振器の基本波の周波
数とが互いに整数倍の関係にならないので、送信波が発
振器が出力する信号と干渉するのを低減することとな
る。これにより、第1の実施形態に係る無線回路は、送
信時のC/N比の劣化を低減することが可能となる。
【0045】また、第1の実施形態に係る無線回路は、
従来の無線回路と比べた場合、分周器をその部品として
含んでいる。しかし、第1の実施形態に係る無線回路を
IC化した場合、分周器の大きさはほとんど影響しな
い。ところが、第1の実施形態に係る無線回路では、ス
ーパーヘテロダイン方式の無線回路で用いられるIF用
の電圧制御発振器(VCO)、フィルタなどが不要であ
る。その分、第1の実施形態に係る無線回路は、スーパ
ーヘテロダイン方式の無線回路と比べて小型化を図るこ
とが可能となるので、携帯電話の小型化に貢献すること
ができる。
【0046】また、第1の実施形態に係る無線回路で
は、奇数次高調波を偶数分周している。これは、一般
に、奇数次高調波の発生の方が容易な場合が多いからで
ある。また、偶数分周は、奇数分周と比べて、実現する
のが容易であることによる。これにより、第1の実施形
態に係る無線回路の実現が容易となる。
【0047】なお、第1の実施形態においては、バンド
パスフィルタ21が通過する高調波の次数を3次である
とし、分周器31は二分の一に周波数を変換することと
したが、送信信号の周波数と発振器の基本波の周波数と
が互いに整数倍の関係にならないのであれば、これに限
られるものではない。たとえば、バンドパスフィルタ2
1は奇数次の高調波を通過し、分周器31は偶数分の一
に周波数を変換するようにしてもよい。また、バンドパ
スフィルタ21は偶数次の高調波を通過し、分周器31
は奇数分の一に周波数を変換するようにしてもよい。す
なわち、分周器31が整数分の1に周波数を変換すると
き、当該整数が、バンドパスフィルタ21が通過する高
調波の次数の倍数とならないようにしておけば、送信信
号の周波数と発振器の基本波の周波数とが整数倍の関係
にならないようにできる。
【0048】なお、アンテナ71およびスイッチ回路6
1は、アンテナ共用器であってもよい。
【0049】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態に係る無線回路の機能的構成を示すブロック
図である。図2において、第1の実施形態と同様の機能
を有する部分については、同一の参照符号を付し、詳細
な説明を省略する。図2において、無線回路は、発振器
11と、バンドパスフィルタ21と、分周器31と、復
調器82と、LNA52と、スイッチ回路61と、アン
テナ71とを備える。第2の実施形態において、受信信
号の周波数は、1.5fであるとする。
【0050】上記のような構成において、無線回路が周
波数1.5fの信号を受信する場合、発振器11からの
高調波を含む周波数f,2f,3f,4f,5f,・・
・の信号は、バンドパスフィルタ21に与えられ、3次
高調波のみが通過され、分周器31に送られる。分周器
31は、当該高調波を二分の一の周波数の信号に変換
し、当該信号をローカル信号として、復調器82に送
る。
【0051】アンテナ71が受信した周波数1.5fの
信号は、スイッチ回路61を介してLNA52に送られ
て増幅された後、復調器82に送られる。復調器82
は、当該受信信号を分周器からの周波数1.5fのロー
カル信号によってベースバンド信号に復調する。
【0052】このように、第2の実施形態に係る無線回
路は、発振器が出力する発振信号の3次高調波の周波数
を二分の一に変換した信号をローカル信号として用いて
復調をする。したがって、受信信号の周波数と発振器の
基本波の周波数とが互いに整数倍の関係にならないの
で、発振器から漏れた発振信号が直接アンテナ側に飛び
込んだとしても、受信信号と干渉するのを低減すること
となる。これにより、第2の実施形態に係る無線回路
は、S/N比が劣化するのを低減することが可能とな
る。
【0053】また、第2の実施形態に係る無線回路は、
従来のダイレクトコンバージョン方式による無線回路お
よびスーパーヘテロダイン方式による無線回路との部品
構成を比較した場合、第1の実施形態と同様のことが言
え、小型化を図ることが可能となり、携帯電話の小型化
に貢献することができる。
【0054】また、第2の実施形態に係る無線回路にお
いても、奇数次高調波を偶数分周しているので、第1の
実施形態と同様、その実現が容易となる。
【0055】なお、第2の実施形態において、アンテナ
と復調器との間に受信信号の周波数帯の信号のみを通過
するようなフィルタを設ければ、発振器から漏れる発振
信号がアンテナに飛び込んだとしても、当該発振信号を
カットすることができ、S/N比の更なる劣化を防止す
ることが可能となる。
【0056】なお、第2の実施形態においても、第1の
実施形態と同様、分周器31が整数分の1に周波数を変
換するとき、当該整数が、バンドパスフィルタ21が通
過する高調波の次数の倍数とならないように設定してお
いてもよい。
【0057】(第3の実施形態)図3は、本発明の第3
の実施形態に係る無線回路の機能的構成を示すブロック
図である。図3において、第1の実施形態と同様の機能
を有する部分については、同一の参照符号を付し、詳細
な説明を省略する。図3において、無線回路は、差動出
力発振器13と、バンドパスフィルタ23と、分周器3
3と、変調器41と、増幅器51と、スイッチ回路61
と、アンテナ71とを備える。第3の実施形態におい
て、送信信号の周波数は、1.25fであるとする。分
周器33の分周比は、そのブロックの括弧内に示す。
【0058】差動出力発振器13は、出力する発振信号
(差動信号)を正相信号線と逆相信号線の差の振幅で表
現する。差動出力発振器13においては、正相信号線と
逆相信号線の両方に同じ雑音が被さってきても差が信号
なので雑音が見えなくなる。つまり、基本的に同相の外
乱信号が見えにくくなる。従って、偶数次の高調波も見
えにくくなる(図3の差動出力発振器13からの信号の
スペクトル図参照)。差動出力発振器13のように、出
力する偶数次高調波のレベルが奇数次高調波のレベルよ
り十分低くなるような発振器のことを奇数次高調波発振
器ということにする。
【0059】図4は、差動出力発振器13の回路図であ
る。差動出力発振器13は、発振トランジスタ101、
102と、定電流源103と、出力結合コンデンサ10
4、105と、発振出力端子106、107と、共振コ
ンデンサ108と、共振インダクタ109と、電源端子
110とを備える。
【0060】発振トランジスタ102のドレインからの
発振出力は発振トランジスタ101のゲートに入力し、
発振トランジスタ101のドレインからの発振出力は発
振トランジスタ102のゲートに入力する。発振トラン
ジスタ102および発振トランジスタ101は、共振イ
ンダクタ109と共振コンデンサ108との共振周波数
で発振する。発振トランジスタ102の出力は、出力結
合コンデンサ105を介して、発振出力端子107から
取り出される。発振トランジスタ101の出力は、出力
結合コンデンサ104を介して、発振出力端子106か
ら取り出される。
【0061】無線回路が周波数1.25fの信号を送信
する場合、差動出力発振器13からの高調波を含む周波
数f,2f,3f,4f,5f,・・・の信号は、バン
ドパスフィルタ23に与えられ、5次高調波のみが通過
され、分周器33に送られる。分周器33は、当該高調
波を四分の一の周波数の信号に変換し、当該信号をロー
カル信号として、変調器41に送る。変調器41は、ベ
ースバンド信号によって分周器33からのローカル信号
を変調し、増幅器51に送る。増幅器51に送られた信
号は、増幅されてスイッチ回路61を介して、アンテナ
71から出力される。
【0062】このように、第3の実施形態に係る無線回
路は、差動出力発振器が出力する発振信号の5次高調波
の周波数を四分の一に変換した信号をローカル信号とし
て用いる。したがって、送信信号の周波数と差動出力発
振器の基本波の周波数とが互いに整数倍の関係にならな
いので、送信波が発振器が出力する信号と干渉するのを
低減することが可能となる。これにより、送信時のC/
N比の劣化を低減することが可能となる。
【0063】また、第3の実施形態においては、発振器
として、差動出力発振器を用いるので、偶数次の高調波
の出力を抑えることが可能となる。したがって、バンド
パスフィルタは、偶数次の高調波の出力を抑えやすくな
り、その結果、奇数次の高調波を取り出しやすくなる。
【0064】また、第3の実施形態においても、第1の
実施形態と同様、無線回路の小型化を図ることが可能と
なる。
【0065】なお、差動出力発振器は、発振器出力の偶
数次の高調波を抑圧(望ましくは−20dBc以上抑
圧)するので、バンドパスフィルタの代わりに必要な奇
数次高調波以上の周波数信号を通過させるハイパスフィ
ルタを用いるようにしてもよい。
【0066】なお、第3の実施形態に係るバンドパスフ
ィルタ23が通過する高調波の次数と分周器33の分周
比との関係についても、第1の実施形態と同様のことが
いえる。
【0067】なお、差動出力発振器における発振トラン
ジスタは、バイポーラトランジスタであってもよい。
【0068】(第4の実施形態)図5は、本発明の第4
の実施形態に係る無線回路の機能的構成を示すブロック
図である。図5において、第1、第2および第3の実施
形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照
符号を付し、詳細な説明を省略する。図5において、無
線回路は、差動出力発振器13と、バンドパスフィルタ
21と、分周器31と、復調器82と、LNA52と、
スイッチ回路61と、アンテナ71とを備える。第4の
実施形態において、受信信号の周波数は、1.5fであ
るとする。
【0069】無線回路が周波数1.5fの信号を受信す
る場合、差動出力発振器13からの高調波を含む周波数
f,2f,3f,4f,5f,・・・の信号は、バンド
パスフィルタ21に与えられ、3次高調波のみが通過さ
れ、分周器31に送られる。分周器31は、当該高調波
を二分の一の周波数の信号に変換し、当該信号をローカ
ル信号として、復調器82に送る。復調器82は、分周
器31からのローカル信号によってアンテナ71が受信
した受信信号を復調し、ベースバンド信号を取り出す。
【0070】このように、第4の実施形態に係る無線回
路は、差動出力発振器が出力する発振信号の3次高調波
の周波数を二分の一に変換した信号をローカル信号とし
て用いて復調をする。したがって、受信信号の周波数と
差動出力発振器の基本波の周波数とが互いに整数倍の関
係にならないので、発振器から漏れた発振信号が直接ア
ンテナ側に飛び込んだとしても、受信信号と干渉するの
を低減することとなる。これにより、第4の実施形態に
係る無線回路は、S/N比が劣化するのを低減すること
が可能となる。
【0071】また、第4の実施形態においては、発振器
として、差動出力発振器を用いるので、偶数次の高調波
の出力を抑えることが可能となる。したがって、バンド
パスフィルタは、偶数次の高調波の出力を抑えやすくな
り、その結果、奇数次の高調波を取り出しやすくなる。
【0072】また、第4の実施形態においても、第1の
実施形態と同様、無線回路の小型化を図ることが可能と
なる。
【0073】なお、差動出力発振器は、発振器出力の偶
数次の高調波を抑圧(望ましくは−20dBc以上抑
圧)するので、バンドパスフィルタの代わりに必要な奇
数次高調波以上の周波数信号を通過させるハイパスフィ
ルタを用いるようにしてもよい。
【0074】なお、第4の実施形態に係るバンドパスフ
ィルタ21が通過する高調波の次数と分周器31の分周
比との関係についても、第1の実施形態と同様のことが
いえる。
【0075】(第5の実施形態)図6は、本発明の第5
の実施形態に係る無線回路の機能的構成を示すブロック
図である。図6において、第1および第3の実施形態と
同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を
付し、詳細な説明を省略する。図6において、無線回路
は、リング発振器15と、バンドパスフィルタ23と、
分周器33と、変調器41と、増幅器51と、スイッチ
回路61と、アンテナ71とを備える。第5の実施形態
において、送信信号の周波数は、1.25fであるとす
る。
【0076】図7は、リング発振器15の回路図であ
る。図7において、リング発振器15は、インバータ
(反転アンプ)150を偶数段リング状に接続した構成
になっている。インバータ150の立ち上がり立下り特
性が十分に急峻であれば、リング発振器15は、矩形波
に近い信号を発生する。したがって、リング発振器15
が発振する発振信号のスペクトルは、基本波と奇数次高
調波がほとんどとなり、偶数次高調波はほとんど見られ
ない。すなわち、リング発振器15は、偶数次高調波を
抑圧(望ましくは−20dBc以上抑圧)する。リング
発振器15も、出力する偶数次高調波のレベルが奇数次
高調波のレベルより十分低くなるので、奇数次高調波発
振器であるといえる。
【0077】無線回路が周波数1.25fの信号を送信
する場合、リング発振器15からの高調波を含む周波数
f,2f,3f,4f,5f,・・・の信号は、バンド
パスフィルタ23に与えられ、5次高調波のみが通過さ
れ、分周器33に送られる。分周器33は、当該高調波
を四分の一の周波数の信号に変換し、当該信号をローカ
ル信号として、変調器41に送る。変調器41は、ベー
スバンド信号によって分周器33からのローカル信号を
変調し、増幅器51に送る。増幅器51に送られた信号
は、増幅されてスイッチ回路61を介して、アンテナ7
1から出力される。
【0078】このように、第5の実施形態に係る無線回
路は、リング発振器が出力する発振信号の5次高調波の
周波数を四分の一に変換した信号をローカル信号として
用いる。したがって、送信信号の周波数fとリング発振
器の基本波の周波数とが互いに整数倍の関係にならない
ので、送信波が発振器が出力する信号と干渉するのを低
減することが可能となる。これにより、送信時のC/N
比の劣化を低減することが可能となる。
【0079】また、第5の実施形態においては、発振器
として、リング発振器を用いるので、偶数次の高調波の
出力を抑えることが可能となる。したがって、バンドパ
スフィルタは、偶数次の高調波の出力を抑えやすくな
り、その結果、奇数次の高調波を取り出しやすくなる。
【0080】また、第5の実施形態においても、第1の
実施形態と同様、無線回路の小型化を図ることが可能と
なる。
【0081】なお、リング発振器は、発振器出力の偶数
次の高調波を抑圧するので、バンドパスフィルタの代わ
りに必要な奇数次高調波以上の周波数信号を通過させる
ハイパスフィルタを用いるようにしてもよい。
【0082】なお、第5の実施形態に係るバンドパスフ
ィルタ23が通過する高調波の次数と分周器33の分周
比との関係についても、第1の実施形態と同様のことが
いえる。
【0083】(第6の実施形態)図8は、本発明の第6
の実施形態に係る無線回路の機能的構成を示すブロック
図である。図8において、第1、第2および第5の実施
形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照
符号を付し、詳細な説明を省略する。図8において、無
線回路は、リング発振器15と、バンドパスフィルタ2
1と、分周器31と、復調器82と、LNA52と、ス
イッチ回路61と、アンテナ71とを備える。第6の実
施形態において、受信信号の周波数は、1.5fである
とする。
【0084】無線回路が周波数1.5fの信号を受信す
る場合、リング発振器15からの高調波を含む周波数
f,2f,3f,4f,5f,・・・の信号は、バンド
パスフィルタ21に与えられ、3次高調波のみが通過さ
れ、分周器31に送られる。分周器31は、当該高調波
を二分の一の周波数の信号に変換し、当該信号をローカ
ル信号として、復調器82に送る。復調器82は、分周
器31からのローカル信号によってアンテナ71が受信
した受信信号を復調し、ベースバンド信号を取り出す。
【0085】このように、第6の実施形態に係る無線回
路は、リング発振器が出力する発振信号の3次高調波の
周波数を二分の一に変換した信号をローカル信号として
用いて復調をする。したがって、受信信号の周波数とリ
ング発振器の基本波の周波数とが互いに整数倍の関係に
ならないので、リング発振器から漏れた発振信号が直接
アンテナ側に飛び込んだとしても、受信信号と干渉する
のを低減することとなる。これにより、第6の実施形態
に係る無線回路は、S/N比が劣化するのを低減するこ
とが可能となる。
【0086】また、第6の実施形態においては、発振器
として、リング発振器を用いるので、偶数次の高調波の
出力を抑えることが可能となる。したがって、バンドパ
スフィルタは、偶数次の高調波の出力を抑えやすくな
り、その結果、奇数次の高調波を取り出しやすくなる。
【0087】また、第5の実施形態においても、第1の
実施形態と同様、無線回路の小型化を図ることが可能と
なる。
【0088】なお、リング発振器は、発振器出力の偶数
次の高調波を抑圧するので、バンドパスフィルタの代わ
りに必要な奇数次高調波以上の周波数信号を通過させる
ハイパスフィルタを用いるようにしてもよい。
【0089】なお、第6の実施形態に係るバンドパスフ
ィルタ21が通過する高調波の次数と分周器31の分周
比との関係についても、第1の実施形態と同様のことが
いえる。
【0090】(第7の実施形態)図9は、本発明の第7
の実施形態における無線回路の機能的構成を示すブロッ
ク図である。図9において、第1、第3の実施形態と同
様の機能を有する部分については、同一の参照番号を付
し、詳しい説明を省略することとする。図9において、
無線回路は、第1の送信系回路701と、第2の送信系
回路702と、第3の送信系回路703と、スイッチ回
路67と、アンテナ71とを備える。第1の送信系回路
701は、周波数が1.5fの信号を出力する。第2の
送信系回路702は、周波数が2.5fの信号を出力す
る。第3の送信系回路703は、周波数が1.5hの信
号を出力する。スイッチ回路67は、送信したい信号の
周波数に応じてアンテナ71と、第1の送信系回路70
1、第2の送信系回路702および第3の送信系回路7
03との接続を切り替える。
【0091】発振器11の発振信号の基本波周波数はf
である。発振器11aの発振信号の基本波周波数はhで
ある。第1の送信系回路701および第2の送信系回路
702には、発振器11からの発振信号が共に入力され
る。
【0092】第1の送信系回路701が周波数1.5f
の送信信号を出力する場合、第1の送信系回路701の
バンドパスフィルタ21は、発振器11からの発振信号
のうち3次高調波のみを通過する。第1の送信系回路7
01の分周器31は、バンドパスフィルタ21からの信
号を二分の一の周波数の信号に変換して周波数1.5f
のローカル信号を変調器41に出力する。その後、第1
の実施形態と同様にして、変調器41は、分周器31か
らのローカル信号をベースバンド信号で変換する。変調
器41で作成された信号は、増幅器51で増幅され、ス
イッチ回路67を介してアンテナ71から出力される。
【0093】第2の送信系回路702が周波数2.5f
の送信信号を出力する場合、第2の送信系回路702の
バンドパスフィルタ23は、発振器11からの発振信号
のうち5次高調波のみを通過する。その後、分周器31
が5次高調波を二分の一の周波数に変換して、周波数
2.5fのローカル信号を出力する。その後、第1の送
信系回路701の場合と同様にして、変調器41が送信
信号を作成し、出力する。
【0094】第3の送信系回路703が周波数1.5h
の送信信号を出力する場合、発振器11aは周波数hの
発信信号を出力する。発振器11aからの発信信号のう
ち3次高調波のみがバンドパスフィルタ21を通過し、
分周器31によって二分の一の周波数1.5hのローカ
ル信号に変換され、変調器41によって送信信号が作成
される。
【0095】このように、第7の実施形態に係る無線回
路によれば、各送信系回路から出力される送信信号の周
波数と、発振器の基本波の周波数とが互いに整数倍の関
係になっていない。したがって、複数の周波数の送信波
を出力する無線回路であっても、これらの送信波が発振
器が出力する信号と干渉するのを低減することが可能と
なる。これにより、送信時のC/N比の劣化を低減する
ことが可能となる。
【0096】また、第7の実施形態に係る無線回路は、
スーパーヘテロダイン方式による無線回路より小型化を
図ることが可能であるので、たとえば、EGSM、DC
S、PCS、UMTS方式など、複数の周波数を一台で
利用することができるような携帯電話の小型化に貢献す
ることが可能となる。
【0097】なお、第7の実施形態では、送信系回路と
して3つの送信系回路を示したが、別に3つ未満であっ
てもよいし、4つ以上であってもよい。この場合、各送
信周波数と各発振器の基本波の周波数とが互いに整数倍
の関係にならないように、バンドパスフィルタが通過す
る高調波の次数および分周器の変換定数を決定しておけ
ばよい。その際、バンドパスフィルタが通過する高調波
が奇数次となるように、分周器の分周比が偶数分の1に
なるようにすれば、無線回路の実現がより容易になる。
【0098】(第8の実施形態)図10は、本発明の第
8の実施形態における無線回路の機能的構成を示すブロ
ック図である。図10において、第1〜3の実施形態と
同様の機能を有する部分については、同一の参照番号を
付し、詳しい説明を省略することとする。図10におい
て、無線回路は、第1の受信系回路801と、第2の受
信系回路802と、第3の受信系回路803と、スイッ
チ回路68と、アンテナ71とを備える。第1の受信系
回路801は、周波数が1.25hの信号を受信する。
第2の受信系回路802は、周波数が1.5hの信号を
受信する。第3の受信系回路803は、周波数が1.5
fの信号を受信する。スイッチ回路68は、受信したい
信号の周波数に応じてアンテナ71と、第1の受信系回
路801、第2の受信系回路802および第3の受信系
回路803との接続を切り替える。
【0099】発振器11の発振信号の基本波周波数はf
である。発振器11aの発振信号の基本波周波数はhで
ある。第2の受信系回路802および第3の受信系回路
803には、発振器11aからの発信信号が共に入力さ
れる。
【0100】第3の受信系回路803が周波数1.5f
の信号を受信する場合は、第2の実施形態と同様である
ので、説明を省略する。第1の受信系回路801が周波
数1.25hの信号を受信する場合、第1の受信系回路
801のバンドパスフィルタ21は、発振器11aから
出力される発信信号の5次高調波のみを通過させ分周器
33に送る。第1の受信系回路801の分周器33は、
バンドパスフィルタ21からの5次高調波を四分の一の
周波数1.25hの信号に変換して、ローカル信号とし
て復調器82に送る。第1の受信系回路801の復調器
82は、LNA52によって増幅された周波数1.25
hの受信信号を当該ローカル信号によって復調しベース
バンド信号を取り出す。
【0101】第2の受信系回路802が周波数1.5h
の信号を受信する場合、バンドパスフィルタ21は、発
振器11aから出力される3次高調波のみを通過させ、
分周器31に送る。分周器31は、当該3次高調波を二
分の一の周波数1.5hに変換し、復調器82に送る。
以下、同様に復調器82が受信信号を復調してベースバ
ンド信号を取り出す。
【0102】このように、第8の実施形態に係る無線回
路によれば、各受信信号の周波数と各発振器の基本波の
周波数とが互いに整数倍の関係になっていないので、発
振器から漏れた発振信号が直接アンテナ側に飛び込んだ
としても、受信信号と干渉するのを低減することとな
る。これにより、第8の実施形態に係る無線回路は、S
/N比が劣化するのを低減することが可能となる。
【0103】また、第8の実施形態に係る無線回路は、
スーパーヘテロダイン方式による無線回路より小型化を
図ることが可能であるので、たとえば、EGSM、DC
S、PCS、UMTS方式など、複数の周波数を一台で
利用することができるような携帯電話の小型化に貢献す
ることが可能となる。
【0104】なお、第8の実施形態では、受信系回路と
して3つの受信系回路を示したが、別に3つ未満であっ
てもよいし、4つ以上であってもよい。この場合、各受
信信号の周波数と各発振器の基本波の周波数とが互いに
整数倍の関係にならないように、バンドパスフィルタが
通過する高調波の次数および分周器の変換定数を決定し
ておけばよい。その際、バンドパスフィルタが通過する
高調波が奇数次となるように、分周器の分周比が偶数分
の1になるようにすれば、無線回路の実現がより容易に
なる。
【0105】(第9の実施形態)図11は、本発明の第
9の実施形態に係る無線回路の機能的構成を示すブロッ
ク図である。図11において、第1〜3の実施形態と同
様の機能を有する部分については、同一の参照番号を付
し、詳しい説明を省略することとする。図11におい
て、無線回路は、第1の送信系回路701と、第2の送
信系回路702と、第1の受信系回路801と、第2の
受信系回路802と、スイッチ回路69と、アンテナ7
1とを備える。第9の実施形態においては、周波数が
1.5fの信号を第1の送信系回路701で出力し、周
波数が2.5fの信号を第2の送信系回路702で出力
する。また、周波数が1.25hの信号を第1の受信系
回路801で受信し、周波数が1.5hの信号を第2の
受信系回路802で受信する。
【0106】発振器11は、基本波の周波数がfの発振
信号を出力する。発振器11aは、基本波の周波数がh
の発振信号を出力する。スイッチ回路69は、周波数が
1.5fの信号を送信する場合、アンテナ71との接続
を第1の送信系回路701に切り替える。スイッチ回路
69は、周波数が2.5fの信号を送信する場合、アン
テナ71との接続を第2の送信系回路702に切り替え
る。スイッチ回路69は、周波数が1.25hの信号を
受信する場合、アンテナ71との接続を第1の受信系回
路801に切り替える。スイッチ回路69は、周波数が
1.5hの信号を受信する場合、アンテナ71との接続
を第2の受信系回路802に切り替える。
【0107】第1の送信系回路701に含まれるバンド
パスフィルタ21および分周器31は、ローカル信号と
して1.5fの信号を出力するように設定されている。
すなわち、第1の送信系回路701のバンドパスフィル
タ21は3次高調波のみを通過し、第1の送信系回路7
01の分周器31は当該3次高調波の周波数を二分の一
に変換する。変調器41は、分周器31からの周波数
1.5fのローカル信号をベースバンド信号によって変
調し、周波数1.5fの送信信号を出力する。
【0108】第2の送信系回路702に含まれるバンド
パスフィルタ21および分周器31は、ローカル信号と
して2.5fの信号を出力するように設定されている。
すなわち、第2の送信系回路702のバンドパスフィル
タ23は5次高調波のみを通過し、第2の送信系回路7
02の分周器33は当該5次高調波の周波数を二分の一
に変換する。変調器41は、分周器31からの周波数
2.5fのローカル信号をベースバンド信号によって変
調し、周波数2.5fの送信信号を出力する。
【0109】第1の受信系回路801に含まれるバンド
パスフィルタ21および分周器33は、ローカル信号と
して1.25hの信号を出力するように設定されてい
る。すなわち、第1の受信系回路801のバンドパスフ
ィルタは5次高調波のみを通過し、第1の受信系回路8
02の分周器33は当該5次高調波の周波数を四分の一
に変換する。復調器82は、アンテナ71からの周波数
1.25hの受信信号を分周器33からの周波数1.2
5hのローカル信号によって復調し、ベースバンド信号
を取り出す。
【0110】第2の受信系回路802に含まれるバンド
パスフィルタ21および分周器31は、ローカル信号と
して1.5hの信号を出力するように設定されている。
すなわち、第2の受信系回路802のバンドパスフィル
タ21は3次高調波のみを通過し、第2の受信系回路8
02の分周器31は当該3次高調波の周波数を二分の一
に変換する。復調器82は、アンテナ71からの周波数
1.5hの受信信号を分周器33からの周波数1.5h
のローカル信号によって復調し、ベースバンド信号を取
り出す。
【0111】このように、第9の実施形態においては、
各送信系回路が出力する送信信号の周波数と、各発振器
の基本波の発振周波数とが互いに整数倍の関係にならな
いので、これらの送信波が発振器が出力する基本波と干
渉するのを低減することが可能となる。これにより、送
信時のC/N比の劣化を低減することが可能となる。ま
た、各受信信号の周波数と各発振器の基本波の周波数と
が互いに整数倍の関係になっていないので、発振器から
漏れた発振信号が直接アンテナ側に飛び込んだとして
も、受信信号と干渉するのを低減することとなる。これ
により、S/N比が劣化するのを低減することが可能と
なる。
【0112】なお、各送信信号の周波数と各発振器の基
本波の発振周波数とが互いに整数倍の関係にならず、か
つ、各受信信号の周波数と各発振器の基本波の周波数と
が互いに整数倍の関係にならないように設定すれば、第
9の実施形態で示したように、二つの送信系回路、二つ
の受信系回路に限られるものではない。たとえば、一つ
の送信系回路と一つの受信系回路とであってもよいし、
複数の送信系回路と複数の受信系回路とであってもよ
い。
【0113】また、送信系回路と受信系回路とで、発振
器を共有するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る無線回路の機能
的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る無線回路の機能
的構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る無線回路の機能
的構成を示すブロック図である。
【図4】差動出力発振器13の回路図である。
【図5】本発明の第4の実施形態に係る無線回路の機能
的構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第5の実施形態に係る無線回路の機能
的構成を示すブロック図である。
【図7】リング発振器15の回路図である。
【図8】本発明の第6の実施形態に係る無線回路の機能
的構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第7の実施形態における無線回路の機
能的構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第8の実施形態における無線回路の
機能的構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第9の実施形態に係る無線回路の機
能的構成を示すブロック図である。
【図12】ダイレクトコンバージョン方式による従来の
無線回路の機能的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11,11a 発振器 13 差動出力発振器 15 リング発振器 21,23 バンドパスフィルタ 31,33 分周器 41 変調器 51 増幅器 52 LNA 61,67,68,69 スイッチ回路 71 アンテナ 82 復調器 101,102 発振トランジスタ 103 定電流源 104,105 出力結合コンデンサ 106,107 発振出力端子 108 共振コンデンサ 109 共振インダクタ 110 電源端子 150 インバータ(反転アンプ) 701 第1の送信系回路 702 第2の送信系回路 703 第3の送信系回路 801 第1の受信系回路 802 第2の受信系回路 803 第3の受信系回路 301a,301b 発振器 302 変調器 303 増幅器 304 スイッチ回路 305 復調器 306 LNA 307 アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂倉 真 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5K011 DA06 DA15 DA27 EA01 JA01 KA04 5K060 BB08 CC02 CC05 CC12 DD04 HH01 HH11 HH22 HH27 LL16

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信信号の周波数と同一の周波数のロー
    カル信号をベースバンド信号によって変調して無線で送
    信する無線回路であって、 発振信号の基本波と共にその高調波も出力する発振器
    と、 前記発振器から出力される高調波の内で所定次数の高調
    波のみを通過させるバンドパスフィルタと、 前記バンドパスフィルタが通過した前記高調波を、所定
    の分周比で分周し、ローカル信号として出力する分周器
    と、 前記分周器が出力するローカル信号をベースバンド信号
    によって変調し、送信信号として出力する変調器とを備
    え、 前記バンドパスフィルタの前記所定次数および前記分周
    器の前記所定の分周比は、前記発振信号の基本波の周波
    数と前記送信信号の周波数とが互いに整数倍の関係にな
    らないよう設定されていることを特徴とする、無線回
    路。
  2. 【請求項2】 前記バンドパスフィルタは、前記所定次
    数を一定の奇数次として、当該奇数次の高調波のみを通
    過し、 前記分周器は、前記所定の分周比を偶数分の一として、
    前記奇数次の高調波を分周することを特徴とする、請求
    項1に記載の無線回路。
  3. 【請求項3】 前記発振器は、出力する偶数次高調波の
    レベルが奇数次高調波のレベルより低くなるような奇数
    次高調波発振器である、請求項2に記載の無線回路。
  4. 【請求項4】 前記発振器は、差動出力の発振回路で構
    成されていることを特徴とする、請求項3に記載の無線
    回路。
  5. 【請求項5】 前記発振器は、矩形波を出力することを
    特徴とする、請求項3に記載の無線回路。
  6. 【請求項6】 無線で送信されてくる受信信号の周波数
    と同一の周波数のローカル信号によって受信信号を復調
    しベースバンド信号を取り出す無線回路であって、 発振信号の基本波と共にその高調波も出力する発振器
    と、 前記発振器から出力される高調波の内で所定次数の高調
    波のみを通過させるバンドパスフィルタと、 前記バンドパスフィルタが通過した前記高調波を、所定
    の分周比で分周し、ローカル信号として出力する分周器
    と、 受信信号を前記分周器が出力するローカル信号によって
    復調しベースバンド信号として出力する復調器とを備
    え、 前記バンドパスフィルタの前記所定次数および前記分周
    器の前記所定の分周比は、前記発振信号の基本波の周波
    数と前記受信信号の周波数とが互いに整数倍の関係にな
    らないよう設定されていることを特徴とする、無線回
    路。
  7. 【請求項7】 前記バンドパスフィルタは、前記所定次
    数を一定の奇数次として、当該奇数次の高調波のみを通
    過し、 前記分周器は、前記所定の分周比を偶数分の一として、
    前記奇数次の高調波を分周することを特徴とする、請求
    項6に記載の無線回路。
  8. 【請求項8】 前記発振器は、出力する偶数次高調波の
    レベルが奇数次高調波のレベルより低くなるような奇数
    次高調波発振器である、請求項7に記載の無線回路。
  9. 【請求項9】 前記発振器は、差動出力の発振回路で構
    成されていることを特徴とする、請求項8に記載の無線
    回路。
  10. 【請求項10】 前記発振器は、矩形波を出力すること
    を特徴とする、請求項8に記載の無線回路。
  11. 【請求項11】 信号を無線で送受信し、送受信信号の
    周波数と同一の周波数のローカル信号によって変復調を
    行う無線回路であって、 送信信号を出力する送信系回路と、受信信号からベース
    バンド信号を取り出す受信系回路とを備え、 前記送信系回路は、 送信用発振信号の基本波と共にその高調波も出力する送
    信系発振器と、 前記送信系発振器から出力される高調波の内で所定次数
    の高調波のみを通過させる送信系バンドパスフィルタ
    と、 前記送信系バンドパスフィルタが通過した前記高調波
    を、所定の分周比で分周し、送信用ローカル信号として
    出力する送信系分周器と、 前記送信系分周器が出力する送信用ローカル信号をベー
    スバンド信号によって変調し、送信信号として出力する
    変調器とを含み、 前記受信系回路は、 受信用発振信号の基本波と共にその高調波も出力する受
    信系発振器と、 前記受信系発振器から出力される高調波の内で所定次数
    の高調波のみを通過させる受信系バンドパスフィルタ
    と、 前記受信系バンドパスフィルタが通過した前記高調波
    を、所定の分周比で分周し、受信用ローカル信号として
    出力する受信系分周器と、 受信信号を前記受信系分周器が出力する受信用ローカル
    信号によって復調しベースバンド信号として出力する復
    調器とを含み、 前記送信系バンドパスフィルタおよび前記受信系バンド
    パスフィルタの前記所定次数、前記送信系分周器および
    前記受信系分周器の前記所定の分周比は、前記送信信号
    の周波数と前記送信用発振信号および前記受信用発振信
    号の基本波の周波数とが互いに整数倍の関係にならぬよ
    う、かつ前記受信信号の周波数と前記送信用発振信号お
    よび前記受信用発振信号の基本波の周波数とが互いに整
    数倍の関係にならぬよう設定されていることを特徴とす
    る、無線回路。
  12. 【請求項12】 周波数の異なる複数の信号を無線で送
    信し、送信信号の周波数と同一の周波数のローカル信号
    をベースバンド信号によって変調する無線回路であっ
    て、 各送信信号に対応した複数の送信系回路を備え、 各前記送信系回路は、 発振信号の基本波と共にその高調波も出力する発振器
    と、 前記発振器から出力される高調波の内で所定次数の高調
    波のみを通過させるバンドパスフィルタと、 前記バンドパスフィルタが通過した前記高調波を、所定
    の分周比で分周し、ローカル信号として出力する分周器
    と、 前記分周器が出力するローカル信号をベースバンド信号
    によって変調し、送信信号として出力する変調器とを含
    み、 各前記バンドパスフィルタの前記所定次数および各前記
    分周器の前記所定の分周比は、各前記発振信号の基本波
    の周波数と各前記送信信号の周波数とが互いに整数倍の
    関係にならないよう設定されていることを特徴とする、
    無線回路。
  13. 【請求項13】 複数の異なる周波数の信号を受信し、
    無線で送信されてくる受信信号の周波数と同一の周波数
    のローカル信号によって受信信号を復調しベースバンド
    信号を取り出す無線回路であって、 各受信信号に対応した複数の受信系回路を備え、 各受信系回路は、 発振信号の基本波と共にその高調波も出力する発振器
    と、 前記発振器から出力される高調波の内で所定次数の高調
    波のみを通過させるバンドパスフィルタと、 前記バンドパスフィルタが通過した前記高調波を、所定
    の分周比で分周し、ローカル信号として出力する分周器
    と、 受信信号を前記分周器が出力するローカル信号によって
    復調しベースバンド信号として出力する復調器とを含
    み、 各前記バンドパスフィルタの前記所定次数および各前記
    分周器の前記所定の分周比は、各前記発振信号の基本波
    の周波数と各前記受信信号の周波数とが互いに整数倍の
    関係にならないよう設定されていることを特徴とする、
    無線回路。
  14. 【請求項14】 複数の異なる周波数の信号を送受信
    し、送受信信号の周波数と同一の周波数のローカル信号
    によって変復調を行う無線回路であって、 送信信号を出力する複数の送信系回路と、受信信号から
    ベースバンド信号を取り出す複数の受信系回路とを備
    え、 各前記送信系回路は、 送信用発振信号の基本波と共にその高調波も出力する送
    信系発振器と、 前記送信系発振器から出力される高調波の内で所定次数
    の高調波のみを通過させる送信系バンドパスフィルタ
    と、 前記送信系バンドパスフィルタが通過した前記高調波
    を、所定の分周比で分周し、送信用ローカル信号として
    出力する送信系分周器と、 前記送信系分周器が出力する送信用ローカル信号をベー
    スバンド信号によって変調し、送信信号として出力する
    変調器とを含み、 各前記受信系回路は、 受信用発振信号の基本波と共にその高調波も出力する受
    信系発振器と、 前記受信系発振器から出力される高調波の内で所定次数
    の高調波のみを通過させる受信系バンドパスフィルタ
    と、 前記受信系バンドパスフィルタが通過した前記高調波
    を、所定の分周比で分周し、受信用ローカル信号として
    出力する受信系分周器と、 受信信号を前記受信系分周器が出力する受信用ローカル
    信号によって復調しベースバンド信号として出力する復
    調器とを含み、 各前記送信系バンドパスフィルタおよび各前記受信系バ
    ンドパスフィルタの前記所定次数、各前記送信系分周器
    および各前記受信系分周器の前記所定の分周比は、各前
    記送信信号の周波数と各前記送信用発振信号および各前
    記受信用発振信号の基本波の周波数とが互いに整数倍の
    関係にならぬよう設定されており、かつ各前記受信信号
    の周波数と各前記送信用発振信号および各前記受信用発
    振信号の基本波の周波数とが互いに整数倍の関係になら
    ぬよう設定されていることを特徴とする、無線回路。
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