JP2006515498A - マルチモードモジュレータ及びトランスミッタ - Google Patents

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Abstract

本発明は、概して通信、特にベースバンド及びRF(無線周波数)信号を変調する方法及び装置に関する。入力信号x(t)を出力信号y(t)にアップコンバートするモジュレータトポロジが開示されており、アップコンバージョンは、入力信号を2つの混合信号φ1及びφ2と混合する(「擬似直接変換」モード)ことにより、あるいは、1つの混合信号φ2と混合する(「直接変換」モード)ことにより行われる。擬似直接変換モードでは、φ1及びφ2混合信号は、局部発振信号をエミュレートする。φ1*φ2の積は、局部発振信号がエミュレートされる周波数で著しい力(パワー)をもつ。しかしながら、LO信号または出力信号φ1φ2x(t)がエミュレートされる場合、φ1及びφ2のどちらも入力信号x(t)の周波数で著しい力をもつことはない。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、概して通信、特にベースバンド及びRF(無線周波数)信号を変調する方法及び装置に関する。本発明の好ましい実施例は、低価格で高性能な、完全に統合が可能で多規格のトランスミッタへの要求を満足させる。

発明の背景
多くの通信システムが、通信のために電磁信号をベースバンドから高周波数に変調し、ついで、その信号が受信機に届くと、高周波数から元の周波数帯に復調する。元の(あるいはベースバンド)信号は、例えば、データ、音声またはビデオである。これらのベースバンド信号は、マイクやビデオカメラなどの変換器により生成されたり、コンピュータにより生成されたり、電子記憶装置から転送されたりする。一般的に、高周波数信号は、ベースバンド信号より長距離かつ高容量のチャネルを提供する。高周波数信号は、空気中に効果的に伝播可能なため、無線通信だけでなく、有線または波導チャネルにも使用することができる。
これらの信号はすべて、一般的に、RF信号と称される電磁信号である。すなわち、本来、電波の伝播に関連する電磁スペクトルのうちの電気的及び磁気的特性を備えた波形である。
このような変調及び復調技術を採用する有線通信システムは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、2地点間通信、インターネットのような広域ネットワーク(WAN)などのコンピュータ通信システムを含む。これらのネットワークは、一般的に、データ信号を導電性のあるチャネル、あるいは、光ファイバチャネルを通じて通信する。変調及び復調技術を採用する無線通信システムは、AM及びFMラジオ、UHF及びVHFテレビなどの公共放送のためのシステムを含む。専用通信システムは、携帯電話ネットワーク、専用ページング装置、タクシーサービスで使用されるHF無線システム、マイクロ波基幹ネットワーク、ブルートゥース規格における相互接続機器、衛星通信を含む。RF変調及び復調を使用するその他の有線及び無線システムは、当業者にとっては既知であろう。
近年、複数の規格で動作する無線装置の提供が望む声が非常に高い。このような装置の提供は、例えば、ユーザが、GSM(Global System for Mobile Communication)規格を使用するある国からCDMA(符号分割多重接続)規格を使用する別の国へ移動する際でも、携帯電話に本物の可動性を付与できる。
また、より安価であまり電力を消費せず、より小さくて軽量の装置を提供するために、そのような装置を完全に統合された形で提供することが望まれている。外部フィルタなどの分離した電子部品は、物理的に大きく、比較的高価であり、統合された部品より多くの電力を消費する。
従来の、統合されたトランスミッタのアーキテクチャには、複数の規格にわたって動作を可能にする単一のトランスミッタ(すなわち、多規格/マルチモードトランスミッタ)を実現するという状況において、様々な限界がある。多くのトランスミッタのアーキテクチャが提案されてきたが、そのどれも効果的でない。これらの設計は、通常、複数の独立した信号パス、すなわち、単一パス及び各周波数規格用の一連のコンポーネント及び/または一連の作動状態、によりこの機能を提供している。これは高価で物理的にかさばるやり方で、上記のパフォーマンスの問題全てについて悩まされることとなる。
例えば、間接変調は、単一モード通信については実績のあるアーキテクチャであり、雑音、直線性、出力/ゲイン制御の点で、全般的に高いパフォーマンスを示すという利点を有している。しかしながら、このアーキテクチャは、IF及びRFフィルタを必要とするため、実現するのには比較的費用がかかる。その上、小型で安価なマルチモード、多帯域トランスミッタの実現は、通常、間接変調を使用しては不可能である。
間接変調トランスミッタは、2段階周波数変換方法を使用して、ベースバンド信号またはRF信号を高周波数信号に変換する。図1は、典型的な間接変調トランスミッタ10のブロック図を示す。ミキサ12及び14は、入力信号Sin(通常はベースバンド信号であるが、RF信号であってもよい)をより高いRF周波数(たいていは、通信される信号のキャリア周波数)、すなわち、出力信号Sout、に変換するために使用される。コンポーネントの均衡により、処理される信号が増幅され、そこから雑音が取り除かれる。
はじめに、増幅器22がベースバンド信号をバッファリングして増幅し、続く処理で扱うのに適したレベルにする。増幅された信号は、その後、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタ24によりフィルタリングされて、干渉を引き起こすかもしれない不要な信号が除去される。除去後の信号は、ミキサ12に入力され、ミキサ12は、フィルタ24からの信号を、局部発振器(LO1)26により生成される周期信号と混合する。この結果、Sin信号が、第1中間周波数(IF1)として知られる、より高周波の信号に変換される。
一般的に、ミキサは、その入力として2つの異なる周波数信号を受け入れて、その出力として以下の信号を提供する回路または装置である。
(a)入力信号の周波数の和に等しい周波数の信号、
(b)入力信号の周波数間の差に等しい周波数の信号、
(c)元の入力周波数。
ミキサの代表例は、上述したものより著しく多くのトーンを生成するデジタルスイッチである。
IF1信号は、次に、主としてチャネルフィルタと呼ばれるバンドパスフィルタ28によりフィルタリングされる。バンドパスフィルタ28は、IF1周波数を中心としており、第1の混合処理における不要の産物、上記信号(a)及び(c)、を取り除く。これは、第2の混合処理を行う際に、これらの信号が所望の信号に干渉しないようにするために必要とされる。
信号は、その後、中間周波数増幅器(IFA)30により増幅され、ミキサ14及び局部発振器(LO2)32を使って、第2の局部発振器信号と混合される。第2局部発振器LO2 32は、IF1信号を所望の通信周波数またはキャリア周波数に変調するのに使用される周期信号を生成する。この結果、14の出力によりもたらされる信号は、所望の通信周波数をもつ。ハイパスフィルタまたはバンドパスフィルタ38の使用により、所望の信号から雑音が除去され、ついで、信号は、増幅器40により増幅されて送信可能となる。
あらゆる電気信号をある周波数から別の周波数へ変調または復調するのに、同じ処理を利用できることに留意されたい。
間接変換設計の主な問題は、以下の通りである。
・高価な外部コンポーネント、具体的にはフィルタ24,28,38、を必要とする 点、
・外部コンポーネントが、消費電力を増加し、システムゲインを縮小するという設計 上の妥協を要求する点、
・イメージリジェクションが、対象となる統合技術によってではなく、外部コンポー ネントにより制限される点、
・デジタル雑音からの分離が問題となりうる点、
・完全統合が可能でない点。
間接変換システムにおいて使用されるフィルタ24,28,38は、高品質な装置でなくてはならず、その結果、電子的に整調可能なフィルタを使用できない。また、多規格/マルチ周波の適用において間接変換システムを使用する唯一の方法は、周波数ごとに別々の外部フィルタ一式を使用することである。明らかにこれは、多規格/マルチ周波トランスミッタを提供するのに効果的なやり方でない。
無線通信産業(特に、低電力の、携帯/微小携帯、音声/データパーソナル通信システム)における重要な周波数が、これまで使用されてきた周波数(およそ900MHz)を超えて1GHzを超えるスペクトルにまで上昇していることを考えると、低価格で電気効率のよいトランスミッタの実現が継続的に望まれているということは、非常に挑戦的であることがわかる。
よって、上記の問題に対処する信号変調方法及び装置の必要性がある。多規格/マルチ周波設計は、完全に統合可能で、安価かつ高性能であることが望ましい。

発明の概要
本発明の目的は、従来技術における不利益の少なくとも1つを取り除くまたは緩和する、新規な変調及び復調方法及びシステムを提供することである。
本発明の第1の局面は、入力信号x(t)を出力信号y(t)に変調する回路として規定される。該回路は、第1ミキサと、第2ミキサと、スイッチと、第1信号発生器と、第2信号発生器とを備える。第1ミキサには、RF信号と第1混合信号f1とが入力されて、この2つの入力信号を基に混合された信号が出力される。第2ミキサには、RF信号と第2混合信号f2とが入力されて、この2つの入力信号を基に混合された信号が出力される。この出力が出力信号y(t)を提供し、第1ミキサの出力は、第2ミキサのRF信号入力に接続されている。スイッチには、入力が1つと出力が2つある。入力としては、入力信号x(t)を受け取る。2つの出力は、第1ミキサ及び第2ミキサのRF信号入力のそれぞれに接続されている。スイッチは、入力信号x(t)を第1ミキサまたは第2ミキサのいずれかに入力するように選択的に制御される。第1信号発生器は、マルチトーン混合信号φ1を生成して、第1混合信号として第1ミキサに提供する。第2信号発生器は、モノトーン混合信号φ2を生成して、第2混合信号として第2ミキサに提供する。制御回路は、スイッチの位置と、第1信号発生器及び第2信号発生器により生成された信号を制御する。制御回路には2つのモードがある。第1モードでは、入力信号x(t)が第2ミキサに入力され、第2信号発生器により、直接変換型発振信号が生成される。第2モードでは、入力信号x(t)が第1ミキサに入力され、第1及び第2信号発生器が制御されて、一対の仮想局部発振信号が生成される。φ1*φ2の積は、局部発振器信号がエミュレートされる周波数で著しい力(パワー)を有する。入力信号x(t)またはLO信号がエミュレートされるキャリア周波数においては、φ1及びφ2のどちらも著しい力を有しない。
本発明の別の局面は、入力信号x(t)を出力信号y(t)に変調する回路として規定される。該回路は、第1ミキサと、第2ミキサと、第1信号発生器と、第2信号発生器とを備える。第1ミキサには、RF信号と第1混合信号f1とが入力されて、この2つの入力信号を基に混合された信号が出力される。第2ミキサには、RF信号と第2混合信号f2とが入力されて、この2つの入力信号を基に混合された信号が出力される。この出力が出力信号y(t)であり、第1ミキサの出力は、第2ミキサのRF信号入力に接続されている。第1信号発生器は、マルチトーン混合信号φ1または定値信号を生成して、第1混合信号として第1ミキサに提供する。第2信号発生器は、モノトーン混合信号φ2を生成して、第2混合信号として第2ミキサに提供する。制御回路は、第1信号発生器及び第2信号発生器により生成された信号を制御する。制御回路には2つのモードがある。第1モードでは、第1信号発生器が制御されて定値信号が生成されるとともに、第2信号発生器が制御されて直接変換型発振信号が生成される。第2モードでは、第1及び第2信号発生器が制御されて、一対の仮想局部発振信号が生成される。φ1*φ2の積は、局部発振器信号がエミュレートされる周波数で著しい力を有する。入力信号x(t)またはLO信号がエミュレートされる周波数においては、φ1及びφ2のどちらも著しい力を有しない。
本発明のこれらの及びその他の特徴は、添付の図面に参照される以下の記載からより明らかになるであろう。

発明の詳細な説明
上述した数多くの目的を解決する回路は、図2にブロック図として示されている。この図は、入力信号x(t)を2つの混合信号φ1及びφ2と混合する(「擬似直接変換」モード)ことにより、あるいは、1つの混合信号φ2と混合する(「直接変換」モード)ことにより、入力信号x(t)を出力信号y(t)にアップコンバートするモジュレータトポロジ50を提示している。
直接変換トランシーバは、1つのミキサと1つの局部発振器とを用いて、一足飛びにアップコンバージョン及びダウンコンバージョンを行う。ベースバンドからキャリア周波数への信号のアップコンバージョンの場合には、所望のキャリア周波数に等しい周波数の局部発振器信号φ2が必要とされる。
以下に記載するように、擬似直接変換に使用される、これら2つの混合信号φ1及びφ2は、通常の2段階変換トポロジ(間接変換またはスーパーヘテロダイントポロジ等)で使用される混合信号とは非常に異なっている。主な違いは、2つの擬似直接変換混合信号は、通常の直接変換の欠点なしで、単一の直接変換混合信号をエミュレートするのに使用されることである。
直接変換には、単純化された周波数プランニング、低価格実装、多重変調方式との互換性、という利点がある。しかしながら、直接変換では、単一の集積回路において、(満足できる性能を維持する間)電力及びゲイン制御が制限される。
本願のトランスミッタは、直接変調及び擬似直接変調の両方の利点を利用する。高出力/高ゲイン制御設定では、トランスミッタは、直接モジュレータとして構成される。低出力/低ゲイン制御設定では、トランスミッタは、擬似直接モジュレータとして構成される。この結果として、統合された、設定変更可能な、マルチモードのトランスミッタを得る。この新規のトランスミッタの利点は、単純化された周波数プランニング、低価格実装、多重変調方式との互換性、広範囲にわたる出力/ゲイン制御である。
上述したように、本発明の代表的なトポロジは、図2のブロック図に示されている。簡略化のために、この回路は、差分信号または同相及び直交信号コンポーネントなしで示されている。しかしながら、この回路は、そのような使用に容易に適応できる。
このトポロジにおいて、入力信号x(t)は、コントローラ54により制御されるスイッチ52に入力される。コントローラ54は、直接変調及び擬似直接変調間で動作トランスミッタモードを選択するために使用される。直接モジュレータとしての動作の場合、スイッチ52は、入力信号x(t)をミキサ56に入力する。擬似直接変調の場合、スイッチ52は、入力信号x(t)をミキサ58に入力する。
コントローラ64はまた、2つの変調信号発生器φ1 60及びφ2 62の動作を制御する。
代表的な応用において、コントローラ54は、高出力/ゲイン制御設定では、動作モードを直接変調に設定し、低出力/低ゲイン制御設定では、動作モードを擬似直接変調に設定する。直接変調モードでは、φ2信号発生器62のみが使用され、擬似直接変調モードでは、φ1及びφ2発生器60、62の両方が必要とされる。
コントローラ54のモードは、「TXMODE」と表示される入力信号により制御される。TXMODE信号は、数多くの方法で生成可能であるが、通常、デジタル信号プロセッサ(DSP)またはASIC(特定用途向け集積回路)により生成される。
直接変調モードでは、コントローラ54が、混合信号φ2の周波数を設定する。混合信号φ2は、φ2信号発生器62により、所望のキャリア周波数をもつように生成される。
擬似直接変調モードでは、コントローラ54は、φ1及びφ2混合信号発生器60、62を調整して、一対の「仮想局部発振」(VLO)信号φ1及びφ2を生成する。これらの混合信号φ1及びφ2は、ここでは、通常、VLO信号として参照される。なぜなら、それらは、局部発振信号をエミュレートするからである。φ1*φ2の積は、局部発振信号がエミュレートされる周波数で著しい力(パワー)をもつ。しかしながら、LO信号または出力信号φ1φ2x(t)がエミュレートされる場合、φ1及びφ2のどちらも入力信号x(t)の周波数で著しい力をもつことはない。このような特徴を有する混合信号は、自己混合(セルフミキシング)の問題を大いに解決する。なぜなら、VLO信号は、単純に、出力信号に干渉する周波数においては、著しい力を持たないからである。
これらのVLO信号について、以下に、より詳細に記載する。代表的な一対のφ1及びφ2混合信号を時間対振幅でプロットしたものを図3に示す。図3に示すように、これらの混合信号のうちの1つが「マルチトーン」信号(マルチトーンまたは非モノトーンとは、1つ以上の基本周波数トーンを有する信号を称する。モノトーン信号は、1つの基本周波数トーンをもち、その他に基本トーンと調和的に関連するトーンをもつ)である一方で、もう一方の混合信号は、モノトーン信号である。両方の信号が、マルチトーンであってもよい。
図3でφ1を生成するために使用される発振信号f1は、φ2の4倍の周波数で動作している。したがって、φ1は、単純な論理演算φ2XORφ1から生成することができる。同様に、これら2つの混合信号の積、φ1*φ2、は明らかに所望のLO信号に等しい。したがって、擬似直接変換トポロジの出力y(t)=φ1φ2x(t)は、仮想LO*X(t)ダウンコンバージョンの出力に等しくなる。
しかしながら、回路の動作におけるどの時点も、これまでに生成された実際の「φ1*φ2」信号ではなく、もしそうであるとしたら、ほんの少量が生成されるのみであることに留意することが重要である。ミキサ56,58は、個々のφ1及びφ2信号を受け取り、異なる物理コンポーネントを使用して、それらを入力信号x(t)と混合する。この結果、回路に漏れるLO信号はない。
図3からこれらの混合信号の1周期に注目すると、φ1*φ2信号の生成が明らかになる。
Figure 2006515498
明らかに、図3の2つの混合信号は、効果的なVLO信号の基準を満足する。
この実施例の唯一の問題は、f1が、LO信号がエミュレートされる周波数で力をもち、この結果、それを分離し、起こるかもしれない自己混合を最小化するための注意が必要である点である。これは、従来技術で知られている標準的なアナログ設計及びレイアウト技術を利用して行うことができる。これらの技術には、例えば、以下が含まれる。
1.発振器をチップ上に配置する。発振器がチップ上にあれば、集積回路ピン及びプリ ント基板のトラックが、発振信号を放出するアンテナの役割を果たす。あるいは 、
2.f1より高い周波数で動作する発振器を使用し、分配器を使用してf1をダウンコ ンバートする。以下に記載の実施例においては、特に効力を発揮する再生分配器 が使用される。
VLO混合信号及びそれらを再生する方法については、以下に詳細に記載されるとともに、出願人の複数の同時係属特許出願に記載されている。
2つのミキサ56及び58のための具体的な設計パラメータは、当業者には明らかであることに留意されたい。それらは、関連する雑音指数、直線性応答、変換ゲインの代表的な特質を有する。これらのミキサの選択及び設計は、従来技術で知られた基準に従う。その他のコンポーネントの設計もまた、本願の教示から当業者には明らかであることだろう。
図2から、様々な要素がアナログ形態で実装されていることが暗示されるが、それらをデジタル形態で実装することもできる。混合信号は、本願においては、通常、二進法の1s及び0sで表される。しかしながら、バイポーラ波形の±1もまた使用される。バイポーラ波形は、通常、スペクトル拡散の適用において使用される。なぜなら、それらは、局部制御信号に合わせて、それらへの入力を周期的に逆転させる転流ミキサを使用するからである(この逆転処理は、信号を局部発振信号と直接混合することとは異なる)。
本発明のトポロジは、完全に統合可能な回路を用いて、入力信号x(t)が効果的にダウンコンバートされるようにすることである。これはまた、多規格/マルチ周波装置の開発に適用された場合、特に便利である。なぜなら、フィルタが不要であり、混合信号を非常に容易に生成及び変化させることが可能であるからである。この利点は、以下の記載からより明確になるであろう。
本発明のその他の利点もまた、いかに記載の本発明のその他の実施例から明らかになるであろう。
本発明の数多くのその他の実施例を以下に記載する。

発明の好ましい実施例の説明
本発明の好ましい実施例を、図4にブロック図として示す。このトポロジは、図2のそれとほぼ同じである。主な違いは、図4のトポロジは、同相(I)及び直交(Q)信号コンポーネントを扱い、また、全ての信号が異なるモードで扱われることである。図4のトポロジもまた、いくつもの可変ゲイン増幅器を備える。可変ゲイン増幅器により、特に多規格/マルチ周波の適用下においては、自由度が増し、パフォーマンスが改善される。
差分信号は、アースに関して単一の電位のみを備えた信号というよりは、アースに関して陽電位及び陰電位を備えた信号である。差分アーキテクチャの使用により、図2及び3に示すアーキテクチャより同相雑音の影響を受けにくいより強力な出力信号が生じる。例えば、環境雑音が、図2の入力値x(t)に雑音信号を与える場合、この雑音信号は回路中に伝播する。しかしながら、この環境雑音が、差分回路のIP及びIN信号入力に等しく与えられるならば、結局の効果はゼロになる。差動増幅器、ミキサ、スイッチは、従来技術において十分に知られている。
図4のトポロジ80はまた、同相(I)及び直交(Q)信号コンポーネントを扱うように設計されている。多くの変調方式において、入力信号の同相(I)及び直交(Q)信号コンポーネントの両方を変調または復調する必要がある。簡単に言うと、これらは、互いに位相が90度ずれた信号コンポーネントである。
個別のI及びQ信号コンポーネントについては、個別のI及びQ信号コンポーネントが生成されなければならない。擬似直接変換の場合、4つの混合信号が生成されなければならない:φ1Qから位相が90度ずれたφ1I、φ2Qから位相が90度ずれたφ2Q。信号φ1I及びφ2Iの対は、φ1Q及びφ2Qの信号対がそうでなければならないように、上述したVLO混合信号の機能選択基準に合致しなければならない。
このようなφ1I、φ1Q,φ2I、φ2Q信号を生成するコンポーネントの設計は、当業者には本願の記載から明らかであろう。同様に、このような信号の生成についての追加の詳細は、PCT国際出願番号PCT/CA00/00994、PCT/CA00/00995、PCT/CA00/00996として出願された同時係属特許出願において入手可能である。
図4のブロック図に戻ると、差分信号伝達が全体にわたって使用されており、それらは、通例、P及びNラベルによって表示されている。入力信号の同相及び直交コンポーネントは、それぞれI及びQとして扱われ、2つの別個の信号チャネルで扱われるとともに変調されて、変調の終了後、1つの結合信号に統合される。
図4の差動増幅器A1及びA2は、ベースバンド信号の入力対、IP、IN及びQP、QNをバッファリングして増幅する。IPは、入力信号の正の同相コンポーネントであり、INは、入力信号の負の同相コンポーネントである。同様に、QPは、入力信号の正の直交相コンポーネントであり、QNは、入力信号の負の直交相コンポーネントである。これら2つの増幅器A1及びA2は、直接変調動作モード及び擬似直接変調動作モードの両方において使用されることに留意されたい。
2つの信号対は、差分スイッチSW1及びSW2に渡される。スイッチSW1及びSW2は、回路ブロックC1を介して制御され、直接変調及び擬似直接変調間の動作トランスミッタモードを選択するのに使用される。直接モジュレータとしての動作の際は、スイッチSW1及びSW2は、増幅器A1及びA2の出力をミキサM3及びM4それぞれの入力に接続する。擬似間接変調の際には、スイッチSW1及びSW2は、増幅器A1及びA2の出力をミキサM1及びM2それぞれの入力に接続する。
回路ブロックC1は、スイッチSW1及びSW2、及び、回路ブロックL1の変調信号発生器82及び84の制御を介して、直接変調及び擬似直接変調間で動作トランスミッタモードを選択する。代表的な応用では、回路ブロックC1は、直接変調動作モードをより高い出力/ゲイン制御設定で設定し、擬似直接変調動作モードをより低い出力/ゲイン制御設定で設定する。
直接変換モードにおいては、回路ブロックL1の信号発生器84のみが使用される一方で、擬似直接変換モードにおいては、発生器82及び84の両方が必要とされる。上述したように、直接変換モードでは、信号発生器84は、(キャリア周波数で)単一のφ2変調信号のための一対のI及びQ信号コンポーネントを生成する。擬似直接変換モードでは、信号発生器82により、2つの混合信号:φ1I、φ1Qが生成されなければならず、信号発生器84により、2つの混合信号:φ2I、φ2Qが生成されなければならない。
混合信号を生成するために、入力差分局部発振信号LOP及びLONが、回路ブロックL1により使用される。これらの局部発振信号は、好ましくは、使用されている実際の混合信号の倍数または分数の周波数をもつ。このことは、有用なデータに干渉しうる、信号パスへのLOの漏れを最小限にするためには望ましい。図4の回路において、信号LOP及びLONは、内部で使用されている実際のLOの2倍の周波数をもち、これらの信号は、回路ブロック/2を使用して2で割られる。
本発明のこの実施例では、回路ブロックC1のモードは、「TXMODE」で示される入力信号により制御される。TXMODE信号は、数多くの方法で生成可能であるが、通常、デジタル信号プロセッサ(DSP)またはASIC(特定用途向け集積回路)により生成される。
差動増幅器M1及びM2は、擬似直接変調動作モードにおいて使用される。それらは、単純に、上述した差分φ1信号を使用して、ベースバンド入力信号を混合する。したがって、ミキサM1及びM2の出力は、擬似IF信号である。
その後、差動増幅器A3及びA4が擬似直接変調動作モードにおいて使用されて、擬似IF信号の信号ゲイン及び力を変化させる。増幅の程度は、外部制御信号GC1を介して制御され、擬似直接変調モードにおける回路の動作が最適化される。
差動増幅器M3及びM4は、直接変調動作モード及び擬似直接変調動作モードの両方において使用され、受け取った信号を混合して、最終のRF周波数信号を生成する。回路が、直接変調モードにある場合には、回路ブロックC1は、混合信号φ2I及びφ2Qが、単純に、所望のキャリア周波数をもつ発振信号となるようにする。回路が擬似直接変調モードにある場合には、回路ブロックC1は、信号発生器82及び84を制御して、VLO混合信号φ1I、φ1Q及びφ2I及びφ2Qの相補対を生成する。
図4のコンポーネントは、全て差動であるために、これらの混合信号もまた差動でなければならない。差分混合信号φ1P/φ1N及びφ2P/φ2Nの代表的な対を生成する方法を図5に示す。図5の信号は、相補P及びNコンポーネントが必要である以外、図3のものと同じである。すなわち、差分発振信号f1P/f1Nは、差分混合信号φ2P/φ2Nの4倍の周波数で伝わる。この信号f1P/f1Nは、単純に、φ2XORf1の論理演算を使用して、差分混合信号φ1P/φ1Nを生成可能である。混合信号φ1P*φ1N及びφ2P*φ2Nの積は、明らかに、エミュレートされるLO信号に等しい。I及びQ混合信号の生成は、同様の方法で行われる。
動作モードに関係なく、同相及び直交信号パスは、差分加算器Σを使用して統合される。その後、差動可変ゲイン増幅器A5を使用して、外部制御信号GC2を介してRFでの信号ゲイン及び力を変化させる。最後に、差動増幅器A6を使用して、結果として得られる変調されたRF信号をバッファリングして増幅する。
当然、加算器Σ、可変ゲイン増幅器A5、増幅器A6は、直接変調及び擬似直接変調モードの両方において使用されることに留意されたい。

本発明の他の実施例
本発明の他の実施例を図6のブロック図に示す。
この回路は、図4の回路とほぼ同じであり、全ての増幅器、ミキサ、加算器は、同様に動作する。同様に、この回路もまた2つのモード:直接変換及び擬似直接変換、で動作する。2つの回路の最も顕著な違いは、スイッチSW1及びSW2が除かれ、2つのスイッチSW3及びSW4に置き換えられていることである。SW3及びSW4は、差動増幅器A3,A4及び差動ミキサM3,M4の間に配置されている。これら2つのスイッチSW3、SW4は、新規の差分フィルタF1,F2を回路の内または外に配置するために使用される。後述するように、回路が直接変換モードの間は、新規のローパスフィルタF1,F2が使用される。
ブロック図からは明らかではないが、回路ブロックC2,回路ブロックL2、差分変調信号発生器92及び94の動作もまた、図4の対応するコンポーネントの動作とはまったく異なる。
上述したように、図6の回路は、回路ブロックC2への「TXMODE」入力により制御されて、2つのモードのうちの一方のモードで動作する。回路が直接変換モードの場合、
1.回路ブロックC2は、変調信号発生器92に指示を出し、定値信号(そなわち、DC 信号)を生成させる。差動ミキサM1,M2の出力は、入力信号の積であり、その ため、(入力x定数)は、入力と同じ周波数をもつ出力となり、2つの差動ミキサ M1,M2は、周波数変換なしで、単純に直線ゲイン要素として動作する。
2.回路ブロックC2は、2つのスイッチSW3、SW4を切り替えて、ローパスフィル タF1,F2を回路内に配置する。これは、(必要であれば)直接変調モードにお ける雑音及び擬似パフォーマンスを改善するためになされる。当然、フィルタは、 あらゆるケースについて必要とは限らず、システム要件により、その他のフィルタ 方法が代用されてもよい。
3.回路ブロックC2は、変調信号発振器94に指示を出し、通常の直接変換混合信号を 生成する。生成された信号は、差動ミキサM3,M4に入力される。
擬似直接変換モードの場合は、
1.回路ブロックC2は、変調信号発振器92,94に指示を出し、上述したVLO混合 信号を生成する。
2.回路ブロックC2は、2つのスイッチSW3、SW4を切り替えて、ローパスフィル タF1,F2を回路外に配置する。
これらの変更は別として、この回路は、基本的に図4と同じコンポーネントを使用し、ほぼ同じ動作をする。

仮想局部発振信号
VLO信号一式の代表的なものを上述した。この章の目的は、VLO信号をより一般的な方法で提供することである。いくつものVLO信号を、本発明が実装可能な方法により生成することができる。
周期混合信号あるいは時変混合信号は、従来使用されてきたモノトーン発振信号に優る利点を提供する。任意のこれらの仮想局部発振(VLO)信号一式φ1及びφ2は、以下の性質を備える:
1.それらの積は、入力信号x(t)を所望の出力周波数に変換するのに必要な周波数で 著しい力をもつ局部発振(LO)信号をエミュレートする。例えば、入力信号x( t)をレシーバのベースバンドに変換するには、φ1*φ2は、x(t)のキャリ ア周波数で周波数コンポーネントを有しなければならない。また、
2.φ1及びφ2のいずれか一方は、ミキサ対の出力φ1*φ2*x(t)の周波数の周 辺で最小の力をもつが、他方は、入力信号x(t)の中心周波数fRFの周辺で最小 の力をもつ。「最小の力」とは、力が、特定の応用において、RFチェーンのパフ ォーマンスをひどく低下させない程度に低いことを意味する。
例えば、ミキサ対が、入力信号x(t)をレシーバのベースバンドに復調する場合 、φ1及びφ2のいずれか一方が、DCの周辺で最小の力をもつのが好ましい。
この結果、所望の復調が行われるが、LO信号が信号パスに漏れたり、出力に現れることは、ほとんどあるいは全くない。
上述したように、2つの信号を混合すると、以下の出力が生成される:
(a)入力信号の周波数の和に等しい周波数をもつ信号、
(b)入力信号の周波数間の差に等しい周波数をもつ信号、
(c)元の入力周波数。
したがって、従来技術で知られる直接変換レシーバは、入力信号x(t)のキャリア周波数で、入力信号x(t)をLO信号と混合しなければならない。直接変換レシーバのLO信号が信号パスに漏れる場合には、LO信号もまた、入力信号x(t)とともにベースバンドに復調され、干渉を引き起こす。本発明は、LO信号を使用しないので、漏れにより、ベースバンド出力φ1(t)*φ2(t)*x(t)の信号が生成されることはない。
混合信号φ1及びφ2のいずれかの入力信号x(t)または出力信号φ1(t)*φ2(t)*x(t)の周波数をもつどの信号コンポーネントも、その他の混合信号により抑制されるかまたは排除される。例えば、混合信号φ2が、アップコンバートされたRF(出力)信号の帯域幅でいくらかの力をもち、信号パスに漏れる場合、アップコンバートされたRF(出力)信号の帯域幅で最小の力をもつφ1混合信号により抑制される。この相補混合は、混合信号φ1及びφ2からの干渉を抑制する。
上述したように、現在のレシーバ及びトランスミッタ技術には、いくつかの問題がある。例えば、直接変換トランシーバは、その性能を制限してしまうLO漏れ、及び、1/f雑音問題に苦しむ一方、ヘテロダイントランシーバは、高レベルのパフォーマンスのチップ上に実装するのが難しいイメージリジェクション技術を必要としている。
高度に統合されたトランシーバにおけるイメージリジェクション、LO漏れ、1/f雑音の問題は、相補VLO信号を使用することにより解消することができる。これらの信号は相補的であり、φ1及びφ2のうちの一方が、出力信号y(t)の周波数の周辺(変換がベースバンドへの場合はDC周辺)で最小の力をもち、他方は、入力信号x(t)の中心周波数fRFの周辺で最小の力をもつ。
これらの信号φ1及びφ2は、一般に、以下のようなものである。
1.ランダムまたは擬似ランダムな、時間の周期関数。
2.アナログまたはデジタル波形。
3.従来または非従来のバイポーラ波を使用して構成されている。
4.平均するとゼロになる。
5.振幅変調されている。
6.数多くの方法で生成される。すなわち、
a.メモリに記憶され、クロック出力される。
b.デジタルブロックを使用して生成される。
c.雑音整形要素(例えば、デルタ−シグマ要素)を使用して生成される。
d.PN系列を使用し、追加のビットを挿入して構成される。これにより、上記の 条件を満たす。
本発明の利点を多かれ少なかれ提供する仮想LO信号が生成されることが、当業者には明らかであろう。LO漏れがほとんど起きない状況がある一方で、ある程度のLO漏れを許してしまう仮想LO信号を組み入れる別の状況も容認できる。
仮想局部発振信号はまた、異なる形態で生成されてもよく、例えば、上述した2つの混合信号ではなく3つ以上の相補信号を使用してもよい。これら及びその他の変形例は、以下の同時係属特許出願に記載されている。
1.PCT国際出願番号PCT/CA00/00995、2000年9月1日出願、タイ トル「無線周波数(RF)信号のアップコンバージョンのための改良法及び装置」
2.PCT国際出願番号PCT/CA00/00994、2000年9月1日出願、タイ トル「無線周波数(RF)信号のダウンコンバージョンのための改良法及び装置」
3.PCT国際出願番号PCT/CA00/00996、2000年9月1日出願、タイ トル「無線周波数(RF)信号のアップコンバージョン及びダウンコンバージョン のための改良法及び装置」

発明の効果
本発明は、従来知られている他のアップコンバータに優る多くの利点を備える。第一に、以下を提供する。
1.イメージングの問題が最小である。
2.RF出力バンドへの局部発振(LO)信号の漏れが最小である。
3.スーパーヘテロダイン回路、及び、様々な(しばしば外部の)フィルタに必要とされ る、第2のLOの必要がない。
4.必要なコンポーネントが、容易に集積回路上に載せられるため、より高いレベルの統 合性もつ。例えば、大きなキャパシタや高性能なフィルタは不要である。
高レベルな統合性により、IC(集積回路)ピンの数が削減され、信号電力損失が 縮小し、IC電力要件が減少し、SNR(信号対雑音比)が改良され、NF(雑音 指数)が改良され、製造のコスト及び複雑さが減少する。
本発明の設計はまた、安価で、設定変更が可能な、多規格/マルチ周波通信トランスミッタ及びレシーバの製造を現実のものにする。本願の背景の部分で述べたように、多重トランスミッタは、多重モード(規格)に対応するように設計されなければならなかった。この結果、コストがかかり、物理サイズが大きくなった。対照的に、本願は、非常に柔軟性があり、設定変更可能なトポロジを提供する。可変ゲイン増幅器A3,A4,A5からのゲインの程度が変更できるように、発振信号を電子的に容易に変更することができる。
本発明の利点は、単一チップ設計で実装されるときに最も明らかになる。その場合、相互接続セミコンダクタ集積回路装置の余分なコストが排除され、それらが必要とする物理空間が縮小され、全体の消費電力が削減される。統合性のレベルを上げることは、集積回路が出現したときからずっと、より低価格、より高容量、より高い信頼性、より消費電力の少ない電子機器への推進力であった。本発明は、通信装置が、ほかの消費電子製品が利益を享受したのと同じ統合ルートに従うことを可能にする。

その他の選択肢及び代替となる例
以下を含む数多くの変形を、本発明のトポロジに施すことができる:
1.本発明は、バイポーラ技術、CMOS技術、BiCMOS技術、あるいは、シリコン /ゲルマニウム(SiGe),ゲルマニウム(Ge),ガリウムヒ素(GaAs) 、シリコンオンサファイア(SOS)を含むがそれらに制限されない他のセミコン ダクタ技術を使って実装可能である。
2.例えば、電圧制御発振器(VCO)を使用するといった、多くの方法により、混合信 号を生成することができる。VCOを入力信号の周波数でもつことにより、自己混 合が起きることを可能にする。なぜなら、プリント基板(PCB)のトラック及び 集積回路のピンが、LO信号放出用のアンテナとして働くからである。VCOを入 力信号x(t)とは異なる周波数で使用すること、周波数分配器または乗算器をチ ップ上に配置することにより、自己混合の可能性は最小化される。
3.制御回路C1と制御信号GC1及びGC2とが単一の回路に統合されて、出力/ゲイ ン及び動作モードを制御する。
4.本発明は、以下を含む様々な通信プロトコル及びフォーマットに適用できる:振幅変 調(AM)、周波数変調(FM)、周波数偏位変調(FSK),位相偏位変調(P SK)、携帯電話システム(符号分割多重接続(CDMA),時間分割多元接続( TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)などのアナログ及びデジタルシステ ムを含む)。
5.本発明のトポロジに使用されるミキサは、受動的あるいは能動的のどちらであっても よい。能動ミキサは、受動ミキサとは数多くの点で異なる:
a.能動ミキサは、変換ゲインを提供する。したがって、能動ミキサは、低雑音増幅器及び受動ミキサの組み合わせに置き換わることができる。
b.能動ミキサは、能動コンポーネントのインピーダンスのために、入力及び出力ポート間をよりうまく分離する。
c.能動ミキサでは、より低出力の混合信号を使用できる。

結論
本発明が、2つまたは3つ以上の規格に対処するように拡張可能であり、上記のもの以上に偏った条件を許容することが、当業者には明らかであろう。
本発明の電子回路は、コンピュータソフトウェアコードにより、シミュレーション言語で、あるいは、集積回路を製造するのに使用されるハードウェア開発言語で記載可能である。このコンピュータソフトウェアコードは、コンピュータディスク、CD−ROM,ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)を含む様々な電子メモリ媒体上に、様々なフォーマットで記憶されることができる。また、そのようなコンピュータソフトウェアコードを表す電子信号もまた、通信ネットワークを介して送信可能である。
明らかに、このようなコンピュータソフトウェアコードもまた、他のプログラムのコードに統合されることができ、外部プログラム呼び出し、あるいは、従来技術から既知のその他の技術により、コアまたはサブルーチンとして実装される。
本発明の実施例は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、あるいは、別々のコンポーネントを使用した、様々な種類の集積回路技術に実装可能である。このような実装は、当業者には明らかであるだろう。
本発明は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、2地点間通信、インターネットのような広域ネットワーク(WAN)などのコンピュータ通信システムを含む有線通信システムに応用できる。また、無線通信システムは、AM及びFMラジオ、UHF及びVHFテレビなどの公共放送のためのシステム、あるいは、携帯電話、専用ページング装置、ワイヤレスローカルループ、公益事業会社による家庭の監視、デジタルコードレスヨーロッパ遠距離通信(DECT)規格を含むコードレス電話、移動無線システム、GSM及びAMPS携帯電話、マイクロ波基幹ネットワーク、ブルートゥース規格に基づく相互接続機器、衛星通信などの専用通信システムを含む。
本発明の具体的な実施例を示すとともに説明したが、本発明の真の要旨と精神から逸脱しない限り、それらの実施例への変更及び修正が可能であることは明らかである。
従来技術として知られるスーパーヘテロダイン変調トポロジのブロック図である。 本発明の広範囲な実施例におけるモジュレータトポロジのブロック図である。 本発明の広範囲な実施例における混合信号一式のタイミング図である。 本発明の一実施例における差分モジュレータトポロジのブロック図である。 本発明の一実施例における、時間対振幅でプロットされた差分混合信号一式のタイミング図である。 本発明の代わりの実施例における差分モジュレータトポロジのブロック図である。

Claims (18)

  1. 入力信号x(t)を出力信号y(t)に変調する回路であって、前記回路は、
    RF信号と第1混合信号f1とが入力され、前記2つの入力信号を基に混合された信号を出力する第1ミキサと、
    RF信号と第2混合信号f2とが入力され、前記2つの入力信号を基に混合された信号を出力する第2ミキサであって、前記出力が前記出力信号y(t)を提供し、前記第1ミキサの出力が前記第2ミキサのRF信号入力に接続されている第2ミキサと、
    入力が1つと出力が2つのスイッチであって、前記入力として前記入力信号x(t)を受け取り、前記2つの出力が、前記第1ミキサ及び前記第2ミキサの前記RF信号入力のそれぞれに接続されていて、前記スイッチは、前記入力信号x(t)を前記第1ミキサまたは前記第2ミキサのいずれかに入力するように選択的に制御されるスイッチと、
    マルチトーン混合信号φ1を生成して、第1混合信号として前記第1ミキサに提供する第1信号発生装置と、
    モノトーン混合信号φ2を生成して、第2混合信号として前記第2ミキサに提供する第2信号発生装置と、
    前記スイッチの位置と、前記第1信号発生器及び前記第2信号発生器により生成された信号を制御する制御回路と
    を備え、前記制御回路には2つのモードがあり、
    第1モードでは、前記スイッチが、前記入力信号x(t)を前記第2ミキサに入力するように置かれ、前記第2信号発生器が、直接変換型発振信号を生成し、
    第2モードでは、前記スイッチが、前記入力信号x(t)を前記第1ミキサに入力するように置かれ、前記第1及び第2信号発生器が制御されて、一対の仮想局部発振信号が生成され、φ1*φ2の積が、局部発振器信号がエミュレートされる周波数で著しい力(パワー)を有し、前記入力信号x(t)または前記LO信号がエミュレートされる周波数においては、前記φ1及び前記φ2のどちらも著しい力を有しない回路。
  2. さらに、前記第2ミキサの後に、可変ゲイン増幅器を備えることを特徴とする請求項1に記載の回路。
  3. さらに、前記第1ミキサの後に、可変ゲイン増幅器を備えることを特徴とする請求項1に記載の回路。
  4. さらに、前記スイッチの前に、増幅器を備えることを特徴とする請求項1に記載の回路。
  5. さらに、前記第2ミキサの後に、増幅器を備えることを特徴とする請求項1に記載の回路。
  6. 前記増幅器のそれぞれと前記ミキサのそれぞれとが、差動装置であることを特徴とする請求項1に記載の回路。
  7. 請求項1のものと同様の2つの変調チャネルである、同相入力信号を変調するための第1チャネルと、直交入力信号を変調するための第2チャネルと、
    前記第1チャネルと前記第2チャネルとの出力を結合する加算器とを備えたトランスミッタ。
  8. さらに、前記加算器の後に、可変ゲイン増幅器を備えることを特徴とする請求項7に記載のトランスミッタ。
  9. さらに、前記加算器の後に、増幅器を備えることを特徴とする請求項7に記載のトランスミッタ。
  10. 前記増幅器のそれぞれと前記ミキサのそれぞれとが、差動装置であることを特徴とする請求項7に記載の回路。
  11. 入力信号x(t)を出力信号y(t)に変調する回路であって、前記回路は、
    RF信号と第1混合信号f1とが入力され、前記2つの入力信号を基に混合された信号を出力する第1ミキサと、
    RF信号と第2混合信号f2とが入力され、前記2つの入力信号を基に混合された信号を出力する第2ミキサであって、前記出力が前記出力信号y(t)を提供し、前記第1ミキサの出力が前記第2ミキサのRF信号入力に接続されている第2ミキサと、
    マルチトーン混合信号φ1または定値信号を生成して、第1混合信号として前記第1ミキサに提供する第1信号発生器と、
    モノトーン混合信号φ2を生成して、第2混合信号として前記第2ミキサに提供する第2信号発生器と、
    前記第1信号発生器及び前記第2信号発生器により生成された信号を制御する制御回路と、
    を備え、前記制御回路には2つのモードがあり、
    第1モードでは、前記第1信号発生器が制御されて定値信号が生成されるとともに、前記第2信号発生器が制御されて直接変換型発振信号が生成され、
    第2モードでは、前記第1及び第2信号発生器が制御されて、一対の仮想局部発振信号が生成され、φ1*φ2の積が、局部発振器信号がエミュレートされる周波数で著しい力を有し、前記入力信号x(t)または前記LO信号がエミュレートされる周波数においては、前記φ1及び前記φ2のどちらも著しい力を有しない回路。
  12. さらに、フィルタと、
    前記第1及び第2ミキサとの間に、一列になるように、前記フィルタを選択的に配置するスイッチと
    を備え、
    前記スイッチは、前記制御回路により制御されることを特徴とする請求項11に記載の回路。
  13. さらに、前記第2ミキサの後に、可変ゲイン増幅器を備えることを特徴とする請求項11に記載の回路。
  14. さらに、前記第1ミキサの後に、可変ゲイン増幅器を備えることを特徴とする請求項11に記載の回路。
  15. さらに、前記第1ミキサの前に、増幅器を備えることを特徴とする請求項11に記載の回路。
  16. さらに、前記第2ミキサの後に、増幅器を備えることを特徴とする請求項11に記載の回路。
  17. 前記増幅器のそれぞれと前記ミキサのそれぞれとが、差動装置であることを特徴とする請求項11に記載の回路。
  18. 請求項11のものと同様の2つの変調チャネルである、同相入力信号を変調するための第1チャネルと、直交入力信号を変調するための第2チャネルと、
    前記第1チャネルと前記第2チャネルとの出力を結合する加算器とを備えたトランスミッタ。
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