JP2003149478A - 光導波回路及び当該光導波回路を有する光導波回路モジュール並びに光導波回路の製造方法 - Google Patents

光導波回路及び当該光導波回路を有する光導波回路モジュール並びに光導波回路の製造方法

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JP2003149478A
JP2003149478A JP2002278000A JP2002278000A JP2003149478A JP 2003149478 A JP2003149478 A JP 2003149478A JP 2002278000 A JP2002278000 A JP 2002278000A JP 2002278000 A JP2002278000 A JP 2002278000A JP 2003149478 A JP2003149478 A JP 2003149478A
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waveguide
optical waveguide
groove
waveguides
waveguide circuit
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JP2002278000A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Inoue
靖之 井上
Akemasa Kaneko
明正 金子
Hiroshi Takahashi
浩 高橋
Fumiaki Hanawa
文明 塙
Kuninori Hattori
邦典 服部
Kenji Yokoyama
健児 横山
Senta Suzuki
扇太 鈴木
Makoto Sumita
真 住田
Katsunari Okamoto
勝就 岡本
Motochika Ishii
元速 石井
Hiroaki Yamada
裕朗 山田
Takuji Yoshida
卓史 吉田
Koichi Arishima
功一 有島
Fumihiro Ebisawa
文博 海老澤
Motohiro Nakahara
基博 中原
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NTT Electronics Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
NTT Electronics Corp
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度依存性を低減できる光導波回路の提供。 【解決手段】 長さの異なる複数の導波路を含む光導波
回路において、前記導波路の実効屈折率と温度係数と異
なる符号の屈折率温度係数を有する材料10を、前記導
波路4の上部クラッドとコアを除去した溝12、または
上部クラッドとコアと下部クラッドを除去した溝12に
充填する。また隣接する導波路間で除去された導波路の
長さの差分を、除去されずに残った導波路の長さの差分
に比例させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信又は光情報
処理の分野で用いられる光導波回路及び該光導波回路を
有する光導波回路モジュール並びに光導波回路の製造方
法に関し、特に、光学特性が温度に依存しない導波型光
素子、さらに詳しくは、光学特性が温度に依存しない、
平面基板上に形成された導波路により構成された光波長
合分波器の如き光導波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、シリコン基板上に形成した石英系
ガラス光導波路によって構成されたプレーナ光波回路
(PLC)の研究開発が盛んに行われている。
【0003】かかるプレーナ光波回路においては、アレ
イ導波路型波長合分波器(AWG)やマッハツェンダ干
渉計(MZI)のように、多光束又は2光束の光の干渉
を用いて、光波長合分波機能を実現している。
【0004】前記アレイ導波路型波長合分波器では、並
列に配置された互いにその長さがΔLずつ異なる数十〜
数百本のアレイ導波路を伝搬した複数の光の干渉によ
り、多数の波長を含む波長多重光の合波・分波を一括し
て行える特徴を有し、波長多重光通信のキーデバイスと
して注目されている。
【0005】詳しくは、H.Takahashi et al., Arrayed-
Waveguide Grating for WavelengthDivision Multi/Dem
ultiplexer With Nanometre Resolution, Electron. Le
tt., vol.26, no.2, pp.87-88, 1990. に記載されてい
る。
【0006】図33に従来のアレイ導波路型波長合分波
器の回路構成を、図34に図33中aa線の拡大断面図
を、図35に中心入力ポートから中心出力ポートへ透過
率スペクトルの一例を示す。
【0007】図33、図34において、Si基板1に、
入力導波路2、第1のスラブ導波路3、アレイ導波路
4、第2のスラブ導波路5、出力導波路6、導波路コア
7、クラッド8が設けられている。
【0008】図35から、特定の波長のみが透過し、そ
れ以外の波長の光は素子されていることが分かる。ま
た、透過帯域も約1nmと狭帯域な特性が得られてい
る。この最も透過率が最大となる波長λcは、次式で与
えられる。
【0009】 λc=n×ΔL/m (1) ここで、mは回折次数であり、nは導波路の実効屈折率
である。また、ΔLは隣接したアレイ導波路間の長さの
差であり、具体的には10〜100μm程度の値であ
る。
【0010】(1)式にあるように、λcは導波路の光
路長(実効屈折率と長さの積)の差、n×ΔLで決定さ
れるが、光路長差は温度に依存しているため、結果的に
λcは温度に依存する。
【0011】図36に、25度、50度、75度の各温
度における透過率スペクトルを示す。さらにそのλcの
温度依存性を図37に示す。
【0012】これらの図から分かるように、50℃の温
度変化に対してλcは約0.5nmも変化してしまう。
ちなみに、石英系導波路の光路長温度係数(1/ΔL)
×d(n・ΔL)/dTは、約1×10-5(1/℃)で
あることが知られており、λcの温度係数dλc/dT
の計算値は約0.01(nm/℃)で、図37の結果と
一致している。従って、気温変化が10℃〜60℃程度
の環境の中でアレイ導波路型波長分波器を使用する際に
は、その温度を一定に保つための制御が必要となる。
【0013】また、図38はマッハツェンダ干渉計型光
合分波器である。基板101上に、入力導波路102、
方向性結合器103及び106、2つのアーム導波路1
04および105が形成されている。
【0014】図38に示す回路の透過率の波長依存性
は、次の(2)式であらわされる。
【0015】 J(λ)=1/2×{1+cos[2πnΔL/λ]} (2) ここで、λは波長、nは導波路の実効屈折率、ΔLは2
本のアーム導波路の長さの差である。
【0016】(2)式より透過率が最大となる波長λc
は次式で与えられる。
【0017】 λc=n×ΔL/k (3) ここで、kは整数である。
【0018】(3)式が(1)式と同じ形式であること
から明らかなように、MZIのλcはAWGの場合と同
様の温度依存性を有する。
【0019】そのため、上記のアレイ導波路型波長合分
波器やマッハツェンダ干渉計型光合分波器を使用する際
には、光導波回路の温度をペルチェ素子又はヒータを用
いて一定に保つ必要があった。
【0020】さらにペルチェ素子やヒータを駆動する電
源や制御装置等が必要であり、光波長合分波器全体の体
積、価格を高めていた。
【0021】このため、光導波回路自体の温度依存性を
なくし、温度制御を不要とすることが必要とされてい
た。
【0022】従来、光導波回路の温度依存性を低減する
方法としては、導波路の一部に、屈折率の温度係数が異
なる材料からなるコアを用い、n・ΔLが温度変化に対
しても一定になる構成がある(特許文献1参照)。
【0023】しかし、この構成では、同一の基板上に材
料の異なる2種類の項が混在する複雑な構造となるた
め、作成が容易ではなかった。
【0024】また、他の方法としては、高分子材料をク
ラッド層として用いたものが報告されている(非特許文
献1参照)。
【0025】
【特許文献1】特開平8−5834号公報(第2頁〜第
6頁、図1〜図11)
【0026】
【非特許文献1】Y.Kokubun et al,“Temperature-Inde
pendent Narrow-Band Filter by Athermal Waveguid
e”, ECOC’96, WeD.1.5
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本方法
では、温度変化に対して光路長を一定に保つため、クラ
ッド材料の屈折率の大きな温度変化を利用しているた
め、温度が変るとコアとクラッドの屈折率の差が変化
し、最悪の場合は導波路が光を導入しない虞れがあり、
広範囲の環境温度変化には対応できない。
【0028】本発明の目的は、波長の温度依存性を低減
できる、簡易で、かつ作成が容易な構造を実現し、温度
制御が不要な光導波回路および製造方法並びに該光導波
回路を有する光導波回路モジュールを提供することにあ
る。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明の態様1は、長さの異なる複数の導波路を含
む光導波回路において、前記導波路の実効屈折率の温度
係数と異なる符号の屈折率温度係数を有する材料(以下
「温度補償材料」と記載する。)が、上部クラッドとコ
アを除去した溝、または、上部クラッドとコアと下部ク
ラッドを除去した溝に挿入され、隣接する導波路間で除
去された導波路の長さの差分が、前記複数の導波路の長
さの差に比例していることを特徴としている。
【0030】また、本発明の態様2は、導波路を石英系
ガラスで製作することを特徴とし、導波路の実効屈折率
の温度係数は正の値(1×10-5程度)であるので、温
度補償材料としては負の屈折率温度係数のものを用い
る。
【0031】本発明の態様3は、前記上部クラッドとコ
アを除去した溝、または上部クラッドとコアと下部クラ
ッドを除去した溝の前後にビームコリメータ導波路また
はレンズが形成されていることを特徴とする。
【0032】また、本発明の態様4は、複数の導波路が
所定の長さで順次長くなるアレイ導波路で構成され、該
アレイ導波路は両端部でスラブ導波路に接続し、該アレ
イ導波路の途中には該アレイ導波路を横断して幅が順次
増加する溝が形成され、溝内に温度補償材料が充填され
ていることを特徴とする。
【0033】また、本発明の態様5は、前記複数の導波
路が所定の長さで順次長くなるアレイ導波路で構成さ
れ、該アレイ導波路が両端部でスラブ導波路に接続さ
れ、該スラブ導波路には幅が少しずつ増加する溝が形成
され、該溝内に温度補償材料が充填されていることを特
徴とする。
【0034】また、本発明の態様6は、複数の導波路が
長さの異なる2本のアーム導波路で構成され、前記アー
ム導波路は両端部で方向性結合器に接続され、前記アー
ム導波路の内の長い方の導波路に溝が形成され、溝内に
温度補償材料が充填されていることを特徴としている。
【0035】本発明の態様7は、温度補償材料の屈折率
温度係数の絶対値が導波路の有効屈折率の温度係数に対
して20倍以上であることを特徴とする。
【0036】本発明の態様8は、溝が前記アレイ導波路
もしくはアーム導波路を80〜85度の角度で横切って
いることを特徴とする。
【0037】本発明の態様9は、溝が複数本あることを
特徴とする。
【0038】本発明の態様10は、前記複数の溝の少な
くとも2つ以上が互いに連結されていることを特徴とす
る。
【0039】本発明の態様11は、溝の角の形状が丸み
を帯びていることを特徴とする。
【0040】本発明の態様12は、温度補償材料がポリ
シロキサンまたはポリシロキサンの架橋物であることを
特徴とする。
【0041】また、本発明の態様13は、温度補償材料
が、ポリオレフィンの末端にOH基、チオール基、カル
ボニル基、ハロゲン基を少なくとも一つ有する高分子材
料であることを特徴とする。
【0042】また、本発明の態様14は、溝が前記光導
波路面で限定された領域に形成され、溝および溝に充填
された温度補償材料が光導波路表面に配置した蓋で気密
防止されていることを特徴とする。
【0043】本発明の態様15は、前記蓋の代わりに、
溝に充填した温度補償材料とは異なる材料で、温度補償
材料が覆われていることを特徴とする。
【0044】本発明の態様16は、スラブ導波路の端部
の所定の位置に入力光を導く光ファイバが接続されたこ
とを特徴とする。
【0045】本発明の態様17は、前記スラブ導波路の
うち少なくとも一方のスラブ導波路を横断する線上にお
いて、2つの光導波回路基板の位置関係が適切な位置で
接続されていることを特徴とする。
【0046】本発明の態様18は、前記接続されている
2つの導波路基板の境界線が、第一のスラブ導波路を通
っており、かつ入力導波路とアレイ導波路とを結ぶ線に
ほぼ垂直であるか、又は、第二のスラブ導波路を通って
おり、かつ出力導波路とアレイ導波路とを結ぶ線にほぼ
垂直であることを特徴とする。
【0047】本発明の態様19は、前記態様16ないし
17のいずれかの光導波回路の製造方法であって、前記
スラブ導波路と入力ファイバ、又はスラブ導波路とスラ
ブ導波路を接続するときに、使用波長の光を透過させ
て、その損失が最も小さくなるように互いの相対的な位
置を定めて接着固定することを特徴とする。
【0048】本発明の態様20は、前記態様16ないし
17のいずれかの光導波回路の製造方法であって、前記
スラブ導波路と入力ファイバ、又はスラブ導波路とスラ
ブ導波路を接続するときに、広帯域なスペクトルを有す
る光を透過させて、その損失が最も小さくなるように基
板と垂直な方向の位置を合わせ、透過波長が所定の値に
なるように基板と水平な方向の位置を合わせ、最終的に
接続固定することを特徴とする。
【0049】本発明の態様21は、1本又は複数本の入
力ファイバ、1本又は複数本の出力ファイバ、態様1か
ら18のいずれかの光導波回路、ブーツ、ケースおよび
緩衝材からなる光導波回路モジュールであって、前記入
力ファイバおよび出力ファイバが前記導波路端面に接続
固定されており、さらに前記入力ファイバおよび出力フ
ァイバが前記ブーツに固定されており、該ブーツは前記
ケースに固定されており、該ケースと前記光導波回路の
間には緩衝材が充填されていることを特徴とする。
【0050】
【発明の実施の形態】好適実施形態の説明に先立ち、図
1に示す光導波回路を用いて本発明の原理を詳述する。
図1は複数の導波路を有する光導波回路の一例を示した
ものであり、導波路111,112の途中に、この導波
路111,112とは異なる符号の屈折率の温度係数を
もつ材料(温度補償材料)が、溝113,114にて充
填されている。導波路111,112は、分岐・合流部
115,116にて分岐・合流している。
【0051】ここで、導波路の実効屈折率の温度係数を
dn1/dT、温度補償材料の屈折率の温度係数をdn
2/dT、導波路111の長さ(溝113を除く)をL
1、導波路112の長さ(溝114を除く)をL2、溝
113の長さをL1′、溝114の光路長をL2′とす
る。
【0052】2本の導波路111,112を伝搬する光
の位相差が温度変化に対して変化しない(以下、温度無
依存性とする)ためには、2本の導波路の光路長差が温
度に対して変化しない、即ち、次式が成立する必要があ
る。
【0053】 L1×(dn1/dT)+L1′×(dn2/dT) =L2×(dn1/dT)+L2′×(dn2/dT) (4) 上式を変形して、 (L1−L2)×(dn1/dT) =(L2′−L1′)×(dn2/dT) (5) が得られる。
【0054】ここで、L1>L2とすると、(dn1/
dT)および(dn2/dT)が同符号の場合はL1′
<L2′であり、異符号の場合はL1′>L2′であ
る。すなわち、導波路の屈折率温度係数と温度補償材料
の屈折率温度係数が同符号の場合は、長い導波路に短い
溝を作成し、短い導波路に長い溝を作成することにな
り、光回路が長くなってしまう。
【0055】これに対して、異符号の場合はL1′>L
2′であり、長い導波路に長い溝を作製し、短い導波路
に短い溝を作製することになり、光回路をコンパクトに
できる。
【0056】また、式5から分かるように、溝の長さ差
分が導波路の差分に比例するように各溝の長さを設計す
ることが重要な点であり、またこの関係を満たすなら、
L2′=0としても良い。
【0057】アレイ導波路型波長合分波器のように一定
の長さで順次長くなる多数の導波路を有する場合には、
隣接する導波路間で(式5)を満たす必要があるから、
順次長くなる導波路に応じて一定の長さで順次長くなる
溝を設けることになる。
【0058】また、溝においては、導波構造がないの
で、回折により光の強度分布が拡がり、損失が生じる。
このため、溝が小さい方が損失は小さい。溝の長さは、
(式5)に従い、(L2′−L1′)づつ増加する。
【0059】従って、dn2/dTの絶対値が大きい材
料を用いれば溝を短くすることができる。
【0060】温度補償材料としては、たとえば、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族化合物、シクロヘキサン等の環
状炭化水素化合物、イソオクタン、n−ヘキサン、n−
オクタン、n−デカン、n−ヘキサデカン等の直鎖炭化
水素化合物、四塩化炭素等の塩化物、2硫化炭素等の硫
化物、メチルエチルケトン等のケトン類等の低分子材
料、また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレ
ン等のポリオレフィン、ポリブタジエン、天然ゴム等の
ポリジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチ
ルビニルエーテル、ポリエチルビニルエーテル、ポリア
クリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸、
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポ
リメタクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸ドデシル等
のビニル重合体、直鎖オレフィン系のポリエーテルや、
ポリフェニレンオキシド(PPO)、およびその共重合
体やブレンド体、エーテル基とスルホン基を混在させた
ポリエーテルスルホン(PES)、エーテル基とカルボ
ニル基を混在させたポリエーテルケトン(PEK)、チ
オエーテル基を持つポリフェニレンスルフィド(PP
S)やポリスルホン(PSO)等のポリエーテル、およ
びその共重合体やブレンド体、またポリオレフィンの末
端にOH基、チオール基、カルボニル基、ハロゲン基な
どの置換基を少なくとも一つ有するもの、例えば、HO
−(C−C−C−C−)n−(C−C(C−C−)m)
−OHなど、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオ
キシド等のポリオキシドやポリブチルイソシアナート、
ポリフッ化ビニリデン等の高分子材料、さらには、エポ
キシ樹脂、オリゴマ物と硬化剤による架橋物がある。
【0061】またさらには、これらの材料を2種以上を
混合したものを、使用してもよい。
【0062】さらに付け加えるならば、ポリシロキサン
またはポリシロキサンの架橋物(一般には、シリコーン
樹脂と呼ばれている。)を用いることがよい。この材料
は、屈折率の温度係数が大きいだけでなく、耐水性、長
期安定性に優れ、本発明の温度補償材料として最も適当
なものである。
【0063】ポリシロキサンは、下記一般式で示され
る。
【0064】 式中、R1,R2は末端基を示し、水素、アルキル基、
水酸基、ビニル基、アミノ基、アミノアルキル基、エポ
キシ基、アルキルエポキシ基、アルコキシエポキシ基、
メタクリレート基、クロル基、アセトキシ基のいずれか
からなる。
【0065】R′は側鎖基を示し、水素、アルキル基、
アルコキシ基、水酸基、ビニル基、アミノ基、アミノア
ルキル基、エポキシ基、メタクリレート基、クロル基、
アセトキシ基、フェニル基、フロロアルキル基、アルキ
ルフェニル基およびシクロヘキサン基からなる。搭載す
るポリシロキサンは1種類でも複数の種類を混合しても
よい。
【0066】一方、ポリシロキサンの架橋物は、末端基
がビニル基、水素、シラノール基、アミノ基、エポキシ
基、カルビノール基を有する反応性ポリシロキサンとポ
リシロキサンを白金触媒、ラジカル、酸性、塩基等の存
在下で反応させたものである。また、搭載するポリシロ
キサンを柔らかいゲル状にしたもの、およびゲル状のポ
リシロキサンに低分子量のポリシロキサンを含有させた
複合物、高分子材料量のポリシロキサンと低分子量のポ
リシロキサンとを混合しておき架橋反応させたものも、
使用できる。
【0067】以下、上述した本発明の原理に従う、本発
明の好適実施形態を説明する。全ての実施形態におい
て、温度補償材料としては、上記シリコーン樹脂を使用
したが、先述のその他の材料を用いても同様の効果が得
られる。
【0068】(実施形態1)図2に本発明の第1の実施
形態としての温度無依存アレイ導波路型波長合分波器
を、図3に図2中bb′線の拡大断面図を示す。図2の
アレイ導波路4には、従来技術のアレイ導波路型波長合
分波器(図33)のアレイ導波路4の中央部に、溝を配
置するため、直線導波路部11が追加されている。ここ
で、1はSi基板、2は入力導波路、3は第1のスラブ
導波路、5は第2のスラブ導波路、6は出力導波路、1
2は溝である。
【0069】ここで、本発明の導波路の作製法について
図4を参照して説明する。
【0070】ステップQ1:Si基板1上に火災堆積法
で石英系のガラスを30μm堆積し、電気炉中で透明化
する。
【0071】ステップQ2:その後、ステップQ1で堆
積したガラス膜上に、Geを添加したコアガラスを7μ
m火災堆積法で堆積し、電気炉中で透明化する。
【0072】ステップQ3:その後、フォトリソグラフ
ィと反応性エッチング法でコアガラスをパターン化す
る。
【0073】ステップQ4:最後に、石英系ガラスを3
0μm堆積して、透明化する。
【0074】この一連の作業によって伝搬損失が低い石
英系埋め込み導波路が作製される。
【0075】アレイ導波路型波長合分波器のパラメータ
は、隣接するアレイ導波路間の長さの差ΔLは50μ
m、アレイ導波路4の本数は100本、導波路の比屈折
率差は0.45%とした。この設計で波長チャンネル間
隔1.6nm、8入力8出力の波長合分波器が実現され
る。
【0076】導波路を作製した後、直線導波路部11
に、2本の楔型をした溝12をダイシング・ソーで加工
した。この溝12はサンプルをわずかずつ回転させなが
らダイシング・ソーで溝を重ね切りすることによって実
現した。溝12はアレイ導波路4の最も光路長の短い導
波路で溝幅が狭くなるよう、最も光路長の長い導波路で
溝幅が広くなるよう加工した。具体的には溝で削られる
導波路の部分の長さが0.6μmずつ増加するようにし
た。このとき溝により削られる導波路の長さは20μm
から80μmである。また溝の深さは100μmとし
た。最後にこの溝12にシリコーン樹脂を滴下し、加熱
し、硬化させた。このシリコーン樹脂の光路長温度係数
は、石英系導波路の約−40倍で、−4×10-4だっ
た。
【0077】作製したアレイ導波路型波長合分波器の透
過率スペクトルの温度依存性を図5に示す。25度〜7
5度の温度範囲でほとんど変化していないことがわか
る。また透過波長の温度依存性を図6に示す。図5を図
35と比較すると、その透過波長における透過率が2d
B程度低くなっていることがわかる。これは、溝12に
おける放射損失によるものである。図6から、0〜80
度の温度範囲で透過波長の変化は0.05nm以下であ
ることがわかる。この値はチャンネル間隔1.6nmに
比較して十分に小さい値であるため、ペルチェ素子やヒ
ータを用いた温度制御が不要になる。このため電源や温
度コントローラなどの部品が不要になり、大幅なコスト
低減、コンパクト化が実現された。
【0078】(実施形態2)本実施形態は、温度補償材
料として、ポリメチルフェニルシロキサンのゲル化物を
用いた点を除き、実施形態1と同じである。本実施形態
では、ビニル末端ポリメチルフェニルシロキサン、メチ
ルハイドライドシロキサン及び白金触媒を該溝に入れ、
150℃で、30分反応させ、温度補償材料とした。実
施形態1とほぼ同様の効果が確認された。
【0079】(実施形態3)図7に本発明の第3の実施
形態としての温度無依存アレイ導波路型波長合分波器
を、図8に図7中cc′線の拡大断面図を示す。実施形
態1との相違点は、フォトリソグラフィと反応性イオン
エッチングによって幅の狭い溝を複数本作製しているこ
とである。図9に示すように、溝幅、すなわち、削除さ
れた導波路の長さに対して放射損失が急速に増加する。
従って、例えば、100μmの溝が一個所有るよりも、
10μmの溝が10個所あるほうが、損失は低くなる。
【0080】そこで、エッチングの再現性を考慮し、最
小溝幅を10μmとし、溝の本数は5本とした。削除さ
れた導波路の長さは0.25μmづつ増加する。このと
きの放射損失は1dBであった。実施形態1に比較する
と、その放射損失は半分に減少しており、本実施形態の
効果が確認できた。
【0081】また、石英系導波路とシリコーン樹脂との
界面におけるその反射を抑制するために、溝13と直線
導波路11との成す角を90度から5度傾けた。その結
果、反射減衰量は40dB以上であった。
【0082】さらに、複数の溝を連結し、また連結部分
の角を丸くすることによって、シリコーン樹脂の流れを
スムーズにし、一度の滴下で全ての溝に充填されるよう
に、工夫を凝らした。
【0083】(実施形態4)本実施形態では、先の実施
形態の溝の形状を、図10に示すように、その先端部の
み楔型になっており、その他の部分は等幅の溝とした。
【0084】先端部の溝幅が変化している部分(楔型の
部分)では、削除される導波路の長さが1.25μmず
つ増加するようにマスク上で設計している。右端楔型の
溝の幅を8〜14.25μmまで1.25μmづつ変化
させ、次の導波路に対してはその幅を8μmに戻し、も
う一本の溝を追加している。
【0085】このような形状をとることによって、各々
の導波路の削除されている部分の長さの合計が、1.2
5μmずつ長くなっていて、さらに導波路の削除される
長さは、1か所当り最大でも14.25μmとすること
ができる。
【0086】この結果、放射損失は、合計で0.3dB
と極めて小さい値であった。
【0087】(実施形態5)本実施形態では、図11に
示すように、実施形態1と同様のアレイ導波路格子の中
央に掘られた溝の中に、主軸が基板に対して45°傾い
た1/2波長板46が挿入されていることが特徴であ
る。波長板46には、ポリイミド薄膜を用い、接着剤で
固定してある。
【0088】この結果、光が、アレイ導波路を伝搬する
際に、そのTEモードとTMモードが交換され、入力光
の偏波にλcが依存しない波長合分波器を製作すること
ができた。λcが温度に依存しない点は、実施形態1と
同様である。
【0089】(実施形態6)図12は実施形態5と同様
の原理に基づいているが、温度補償材料を入れるための
溝48をアレイ導波路の中央に作成し、その溝48にシ
リコーン樹脂と1/2波長板を入れたことを特徴として
いる。シリコーン樹脂は温度無依存化と波長板の固定の
2つの役割をはたしており、温度補償材料と兼用し、温
度無依存でかつ偏波無依存のアレイ導波路型波長合分波
器の作製工程を短縮できる。
【0090】(実施形態7)図13〜図15に第7の実
施形態の温度無依存アレイ導波路型波長合分波器を示
す。その光導波回路、溝形状、使用しているシリコーン
樹脂は、実施形態3と同じであるが、ここでは、溝13
およびシリコーン樹脂10を、サンプル表面に配置した
Siの蓋16で気密封止している点がその特徴である。
その理由は、シリコーン樹脂の屈折率が周囲の湿度によ
り変化し、それに伴いアレイ導波路型波長合分波器の透
過波長が変化することを防止するためである。蓋の固定
には、SnPb半田膜15および16″を用いた。その
理由は、その他の溶接やAuSn半田に比べて200℃
程度の低温で接着が可能であり、シリコーン樹脂に与え
る影響が小さいと判断したからである。
【0091】また、蓋16をSiにしたのは、光導波回
路基板と同じ材料を用いることにより、本温度が変化し
ても熱歪みが発生しないからである。この蓋16は、S
i基板を蓋の縁の形状にレジストをパターン化した後、
その内側をKOHでウェットエッチングしてくぼみ1
6′を形成し、レジスト除去後、SnPbの半田をSi
蓋16の内側全面に10μm程度真空蒸着法で堆積した
ものである。アレイ導波路型波長合分波器の基板には蓋
16の縁と同じ形状のAu膜15を真空蒸着法とドライ
エッチング法で作成した。なお、蓋を固定する作業は水
分・湿気が中に入らぬよう乾燥窒素雰囲気中で行った。
【0092】図16に気密封止前後における、室温でり
アレイ導波路型波長合分波器の透過波長の湿度依存性を
示す。気密封止をする前に比べて、気密封止後は透過波
長が湿度に対して変動しなくなっていることがわかる。
【0093】本発明で使用した導波路は、クラッド中に
コアが埋め込まれており、多数のコアがある部分では、
ない部分と比較してクラッド表面が1μm程度高い。こ
のため、蓋とクラッド間に1μmの隙間が生じる場合が
ある。そこで、本実施形態では、図13に示すように、
蓋16よりも広い範囲にダミー導波路23を配置し、ク
ラッド表面の高さが均一になるようにした。
【0094】(実施形態8)図17、図18に本実施形
態の温度無依存アレイ導波路型波長合分波器を示す。本
実施形態の光回路構成、溝、充填したシリコーン樹脂な
どは実施形態3と同じである。その違いは、溝13にシ
リコーン樹脂10を充填した後、溝13およびシリコー
ン樹脂10をエポキシ系の樹脂17で覆っている点であ
る。エポキシ系樹脂は、湿度の透過性が低く、実施形態
7の蓋と同様に、シリコーン樹脂を湿気から守る効果が
ある。また、先の実施形態と比較して、材料費が極めて
安く、製作が容易である等の利点がある。
【0095】本実施形態のアレイ導波路型波長合分波器
の湿度に対する特性は、実施形態7のアレイ導波路型波
長合分波器と同等のものであった。
【0096】(実施形態9)本発明の温度無依存アレイ
導波路型波長合分波器は、温度制御が不要になるという
意味において、波長合分波器の低コスト化に極めて有効
である。しかしながら、導波路の実効屈折率のばらつき
により、その透過波長が±0.05nm程度サンプル毎
にばらついてしまう。温度依存性のあった従来のアレイ
導波路型波長合分波器において、温度を±5℃程度変化
させることによってこの透過波長の調整を行うことがで
きたが、本発明のアレイ導波路型波長合分波器は、その
透過波長が温度に依存しなくなるため、従来のように設
定温度を変えて透過波長を調整することができない。
【0097】本実施形態では、この問題を解消するため
に、図19に示すように、入力ファイバ21からの入力
光を直接第1のスラブ導波路3に入射することとし、入
力ファイバの位置を基板端面と平行な方向に移動させる
ことによって、透過波長の調節を行う。
【0098】まず始めに、アレイ導波路型波長合分波器
を第1のスラブ導波路3の端面で切断、研磨する。次
に、入力ファイバ21をマーカ18に合せ、およその接
続位置とする。
【0099】ここで、所望の透過させたい波長の光を入
力し、出力ファイバ22からの出力が最大になるよう入
力ファイバ21の接続位置を決める。この状態で紫外線
硬化樹脂を用いて入力ファイバ21を基板1に固定す
る。この手法によって透過波長が所望の値に抑制された
1×Nアレイ導波路型波長合分波器を実現することが可
能となった。
【0100】なお、図中、符号20はモニター導波路で
ある。
【0101】(実施形態10)本実施形態の温度無依存
アレイ導波路型波長合分波器を図20に示す。光導波回
路構成、溝、充填するシリコーン樹脂などは実施形態3
と同じものである。異なる点は、第1のスラブ導波路3
を通る直線に沿って基板1が2つに分離されている点で
ある。
【0102】作製工程について述べる。溝13の反応性
イオンエッチングによる加工が終了した時点で、第1の
スラブ導波路3の前後で基板を2つに切断する。溝13
にシリコーン樹脂を充填した後、アレイ導波路型波長合
分波器の両脇に配置したモニター導波路20を用いて入
力ファイバアレイ22と入力導波路2の接続、および出
力ファイバアレイ22と出力導波路6とを接続する。
【0103】次に、切断前にはつながっていたマーカ線
19を目印に2つの基板の位置を合せる。引続き、2つ
のモニター導波路20の損失が最も低くなるようにし、
2つの基板を水平にする。ここで、アレイ導波路型波長
合分波器の両脇に配置したモニター導波路20は、図2
0に示すように、切断面に対して直角になるように設計
している。最後に、例えば、4番入力ファイバから4番
出力ファイバへ透過させたい波長の光を入力して、4番
入力ファイバから4番出力ファイバへ透過する光が最も
強くなるよう、互いのサンプルの相対位置を決め、紫外
線硬化樹脂を用いて2つの基板を固定する。
【0104】本実施形態の基本的な概念は実施形態9と
同じであるが、本実施形態では複数の入力ポートを持つ
アレイ導波路型波長合分波器も実現可能である点が実施
形態9と異なる。
【0105】(実施形態11)本実施形態の温度無依存
光波長合分波器を図21に示す。本実施形態の波長合分
波器は実施形態1〜10と異なり、マッハツェンダ干渉
計型である。しかし、その温度無依存化の原理はアレイ
導波路型波長合分波器の場合と基本的に等しい。本実施
形態のマッハツェンダ干渉計の2つのアーム導波路2
7,29の長さの差は1mm、FSRは1.6nmであ
る。長い方のアーム導波路29に、7μm幅の溝28を
5本作製し、溝28にシリコーン樹脂を充填した。入力
ポート24から出力ポート25への透過率スペクトルを
図22に示す。また、図23に、最も透過率損失の高く
なる波長の温度依存性を、溝加工・シリコーン樹脂充填
前と比較した結果を図23に示す。明らかにその透過波
長特性が温度に依存しなくなったことがわかる。なお、
図中、符号26は方向性結合器である。
【0106】(実施形態12)本実施形態は、図19に
示す温度無依存アレイ導波路型波長合分波器において、
その入力ファイバ21をスラブ導波路3に接続するとき
の調芯方法に関するものである。実施形態9では、入力
ファイバ21の調芯を使用波長の光を入力ファイバ21
から入射して、例えば4番出力ポートへ透過する光の量
が最も大きくなるように入力ファイバの位置を調整すれ
ばよいと記述した。確かに、アレイ導波路型波長合分波
器の透過率スペクトルが図5に示すような波形であり、
且つその半値全幅(FWHM)がチャンネル間隔に対し
て充分に小さい場合は、実施形態9の手法が最も簡便な
方法である。
【0107】しかしFWHMが相対的に広い場合や、透
過率スペクトルが図24に示すような波形の場合は、透
過率が最大の波長が透過域の中心であるとは限らない。
【0108】この問題を解決する手法として、本実施形
態では光源に広い波長成分を有するファイバアンプの自
然放出光(ASE)を入力ファイバ21からスラブ導波
路3に入射し、基板と垂直な方向に関しては、例えば4
番出力ポートへの透過光が最も大きくなるように入力フ
ァイバの位置と定める。基板と水平な方向に関しては、
例えば4番出力ポートへの透過率スペクトルを随時スペ
クトルアナライザで測定して、透過域の中心が所望波長
となるように入力ファイバ21を調芯し、接着固定す
る。
【0109】この手法を行うことにより、透過率スペク
トルの形状が図5のような単峰の形状でない場合でも、
アレイ導波路型波長合分波器の透過波長を常に必要な波
長に合わせることができる。なお、本実施形態の調芯手
法は、図20の実施形態10に対しても適用可能であ
る。
【0110】(実施形態13)本実施形態の温度無依存
アレイ導波路型波長合分波器を図25に示す。実施形態
10(図20)と同様の構成であるが、基板を切断する
位置が異なる。図20の場合は、2つの基板の相対位置
を変化させると、入力導波路とアレイ導波路の距離、す
なわち、入力側光学系の焦点距離が設計値からずれてし
まう。これを防ぐため本実施形態では図25に示すよう
に、切断線30を、入力導波路2とアレイ導波路4とを
結ぶ線に垂直に設定した。
【0111】これにより、透過波長を所望の値に合せる
ため、2つの基板の相対位置を変化させた時でも、焦点
距離を設計値に保つことができる。
【0112】(実施形態14)図26に本実施形態の温
度無依存アレイ導波路型波長合分波器を、図27に図2
6中のf−f′における断面図を示す。光導波回路構
成、充填するシリコーン樹脂10などは実施形態1と同
じものである。実施形態1(図2)と唯一異なる点は、
溝12が第一のスラブ導波路3あるいは第二のスラブ導
波路5を横切っている点である。本実施形態の温度無依
存化の効果は実施形態1と同等であるが、溝12におけ
る放射損失は、本実施形態の方が小さくなる。
【0113】(実施形態15)図28に本実施形態の温
度無依存アレイ導波路型波長合分波器モジュール、図2
9にその側面図を示す。本実施形態で用いている光導波
回路および入出力ファイバは、実施形態9に示したもの
と同じである。
【0114】本モジュールの作製手順を図30を用いて
説明する。
【0115】ステップR1:シリコン基板上に図28に
示す光導波回路を形成する。
【0116】ステップR2:エッチングによりアレイ導
波路部に所定の溝を加工する。
【0117】ステップR3:溝にシリコーン樹脂を充填
する。
【0118】ステップR4:光導波回路の縁にファイバ
接続補強用のガラス35を貼って、端面を研磨する。
【0119】ステップR5:ガラスブロック34に固定
された出力ファイバアレイ22と、出力導波路とを接続
する。
【0120】ステップR6:実施形態9に示す方法によ
って、入力ファイバの位置を定め、スラブ導波路と接続
する。なお、入力ファイバはガラスブロック34に支持
されている。
【0121】ステップR7:入出力ファイバ21,22
を接続した光導波回路を緩衝材33に挟んでプラスチッ
クケース32に入れる。
【0122】ステップR8:入出力ファイバ21,22
とプラスチックケース32をブーツ31を介して接着固
定する。
【0123】以上のステップを経ることにより、図28
に示す温度無依存アレイ導波路型波長合分波器モジュー
ルが完成する。従来のアレイ導波路型波長合分波器は、
その温度が変化すると透過波長が変化してしまうため、
温度制御が必要であった。このため基板をペルチェ素子
やヒータに密着させる必要があった。
【0124】しかし、本発明においては、透過波長が温
度に依存しないため、基板をペルチェ素子やヒータに固
定する必要がなくなり、図29に示すように、弾力性の
ある緩衝材(クッション材)33で挟み込んでケースに
入れば十分である。
【0125】さらに本実施形態のモジュールでは、入出
力ファイバが不意に引っ張られた時に、力が光導波回路
との接続部に伝わらないように、ファイバはブーツに固
定されている。
【0126】以上の工夫により、気温の変化、外部から
の振動、ファイバに張力がかかるなど、実際の使用環境
でも耐え得る波長合分波器モジュールが実現できた。
【0127】(実施形態16)本発明の第16の実施形
態としての温度無依存アレイ導波路型波長合分波器を図
31の(a)(b)に示す。アレイ導波路4に溝12を
加工し、シリコーン材料を充填する点において、その基
本概念は実施形態1と同じである。なお、導波路として
は比屈折率差が0.75%のものを用いた。この導波路
は先に述べた0.45%のものと比較して、導波路の曲
線部分の曲率半径を小さくできるので、より小型のAW
Gを設計することができる。しかしながら、導波モード
のビームサイズが小さく溝での放射損失が大きくなる虞
れがある。
【0128】そこで、図中の31の(b)に示すよう
に、導波路が溝12と交差する付近においてその幅が太
くする構造とした。この導波路幅が徐々に変化している
部分36はビームコリメータとしての役割を果たし、導
波構造のない溝を光が伝搬する時の回折を小さくし、溝
を光が横切るときの放射損失を低減する効果がある。テ
スト用の導波路で実験を行ったところ、溝の幅が150
μmの時、ビームコリメータ36がない場合は放射損失
が5.4dBであたったが、ビームコリメータ36を付
加した場合には2.8dBとなり、損失を大幅に低減で
きることを確認した。フォトリソグラフィーとドライエ
ッチングを用いる方法よりも簡便なダイシングソーで溝
を作製した場合溝幅が太くなるが、その場合でも本実施
形態を用いれば、溝における放射損失の小さく、かつ小
型な温度無依存の波長合分波器を作製することが可能と
なる。
【0129】(実施形態17)本発明の第17の実施形
態の温度無依存アレイ導波路型波長合分波器を図32の
(a)、溝12近傍における断面を図32の(b)に示
す。本実施形態でも、実施形態16と同様、導波路の比
屈折率差を0.75%としたが、溝12を挟んで対向す
る導波路端面37には曲面加工を施すことによりレンズ
機能を付加した。この場合、溝内のシリコーン樹脂10
は導波路コア7の屈折率より小さいので、レンズ作用を
持たせるために凸形状とした。
【0130】凸形状の導波路端37は、緩衝フッ酸によ
るウェットエッチングにおいてコア7よりクラッド8の
方が、エッチングの速度が速いことを利用し、まずコア
を5μm突出させた。次に、1300℃に加熱し、コア
ガラスが溶けて表面張力で丸くなる現象によりレンズ形
状を作製した。その結果、溝幅150μmのときの放射
損失は2.1dBまで低減し、低損失の温度無依存アレ
イ導波路型波長合分波器が実現できた。なお、温度補償
材料の屈折率が導波路よりも高い場合には、異なるエッ
チング液を用いて、コア部をへこませて凹レンズとすれ
ば良い。
【0131】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の光導波回路
(温度無依存波長合分波器)では、透過波長特性を安定
化するための温度コントロールを不要にした。このため
ペルチェ素子やヒータ、そしてそれらをコントロールす
るセンサや電源が省略できるようになった。このことは
波長合分波器のコスト、大きさが低減できるだけでな
く、従来定常的に必要であった消費電力をも不要にし
た。これらの効果は光波長多重通信システムの構築に極
めて多大な貢献をする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な原理を示す光導波回路の構成
図。
【図2】第1の実施形態による温度無依存アレイ導波路
型波長合分波器(AWG)の構成図。
【図3】図2におけるbb′線の拡大断面図。
【図4】本発明の導波路の製作法を示すフローチャー
ト。
【図5】第1の実施形態による温度無依存アレイ導波路
型波長合分波器の透過率スペクトルの温度依存性を示す
グラフ。
【図6】第1の実施形態による温度無依存アレイ導波路
型波長合分波器の中心波長の温度依存性をグラフ。
【図7】第3の実施形態による温度無依存アレイ導波路
型波長合分波器の構成図。
【図8】図6におけるcc′線の拡大断面図。
【図9】溝により削除された導波路部分の長さと放射損
失との関係(計算結果)を示すグラフ。
【図10】第4の実施形態による温度無依存アレイ導波
路型波長合分波器におけるアレイ導波路の溝加工部分の
拡大図。
【図11】本発明の第5の実施形態の光導波回路を示す
もので、アレイ導波路格子に波長板を入れた状態の構成
図。
【図12】本発明の第6の実施形態の光導波回路を示す
もので、アレイ導波路格子の中央に波長板を入れた状態
の構成図。
【図13】本発明の第7の実施形態による温度無依存ア
レイ導波路型波長合分波器(気密封止前の図)の構成
図。
【図14】本発明の第7の実施形態による温度無依存ア
レイ導波路型波長合分波器(気密封止後の図)の構成
図。
【図15】図14におけるdd′線の拡大断面図。
【図16】第7の実施形態による温度無依存アレイ導波
路型波長合分波器の中心波長の湿度依存性(25℃での
測定)を示すグラフ。
【図17】本発明の第8の実施形態による温度無依存ア
レイ導波路型波長合分波器(シリコーン樹脂の上にエポ
キシ樹脂を塗布したもの)の構成図。
【図18】図17におけるee′線の拡大断面図。
【図19】本発明の第9の実施形態による温度無依存ア
レイ導波路型波長合分波器(入力ファイバを第一のスラ
ブ導波路端に接続したもの)の構成図。
【図20】本発明の第10の実施形態による温度無依存
アレイ導波路型波長合分波器(第一のスラブ導波路でア
レイ導波路型波長合分波器が分離・接続されているも
の)の構成図。
【図21】本発明の第11の実施形態による温度無依存
マッハツェンダ干渉計波長合分波器の構成図。
【図22】本発明の第11の実施形態による温度無依存
マッハツェンダ干渉計波長合分波器の透過率スペクトル
を示すグラフ。
【図23】本発明の第11の実施形態によるマッハツェ
ンダ干渉計波長合分波器における溝加工・シリコーン樹
脂を充填する前後の透過波長の温度依存性の変化を示す
グラフ。
【図24】第12の実施形態によるアレイ導波路型波長
合分波器の透過率スペクトルの一例を示すグラフ。
【図25】第13の実施形態による温度無依存アレイ導
波路型波長合分波器の構成図。
【図26】第14の実施形態による温度無依存アレイ導
波路型波長合分波器の構成図。
【図27】図32におけるff′線の拡大断面図。
【図28】第15の実施形態による温度無依存アレイ導
波路型波長合分波器モジュールの概略外観図。
【図29】第15の実施形態による温度無依存アレイ導
波路型波長合分波器モジュールの側面図。
【図30】同実施形態の温度無依存アレイ導波路型波長
合分波器の製作手順を示すフローチャート。
【図31】第16の実施形態によるビームコリメータ導
波路を有する温度無依存アレイ導波路型波長合分波器を
示すもので、(a)は平面構成図、(b)は溝近傍の拡
大平面図。
【図32】第17の実施形態によるコリメータレンズを
有する温度無依存アレイ導波路型波長合分波器を示すも
ので、(a)は平面構成図、(b)は溝近傍の拡大平面
図。
【図33】従来技術によるアレイ導波路型波長合分波器
の構成図。
【図34】図33におけるaa線の拡大断面図。
【図35】従来技術のアレイ導波路型波長合分波器の透
過率スペクトルの一例を示すグラフ。
【図36】従来技術によるアレイ導波路型波長合分波器
の透過率スペクトルの温度依存性を示すグラフ。
【図37】従来技術によるアレイ導波路型波長合分波器
の透過率が最大となる波長の温度依存性を示すグラフ。
【図38】従来の導波路型マッハツェンダ干渉計の構成
図。
【符号の説明】
1…Si基板 2…入力導波路 3…第1のスラブ導波路 4…アレイ導波路 5…第2のスラブ導波路 6…出力導波路 11…直線導波路部 12…溝 13…溝 111,112…導波路 113,114…溝 115,116…分岐・合流部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 明正 茨城県水戸市見和2丁目231−2 NTT 社宅3−403 (72)発明者 高橋 浩 茨城県水戸市堀町2260−6 サングリーン ハイツB−302 (72)発明者 塙 文明 茨城県常陸太田市真弓町3114−11 (72)発明者 服部 邦典 神奈川県横須賀市追浜東1−7−1 ポー トヒルII307 (72)発明者 横山 健児 茨城県土浦市港町2−1−18 サンレイ土 浦304号 (72)発明者 鈴木 扇太 茨城県水戸市平須町1828−641 (72)発明者 住田 真 茨城県つくば市松代3−4−35 (72)発明者 岡本 勝就 茨城県水戸市東原2−6−2−304 (72)発明者 石井 元速 茨城県水戸市堀町2260−6 サングリーン ハイツA−301 (72)発明者 山田 裕朗 茨城県ひたちなか市中根3331−40 ハイラ ンドコートH202 (72)発明者 吉田 卓史 茨城県水戸市東原2丁目6番地 NTT東 原住宅1棟201号室 (72)発明者 有島 功一 茨城県水戸市見和2丁目231−2 NTT 社宅2−204 (72)発明者 海老澤 文博 茨城県那珂郡那珂町本米崎1681−3 (72)発明者 中原 基博 茨城県水戸市千波町2279―13 Fターム(参考) 2H047 KA03 KA12 LA01 LA19 PA05 PA24 QA04 QA05 TA11 TA43

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さの異なる複数の導波路を含む光導波
    回路において、 前記導波路それぞれは、下部クラッド、コア及び上部ク
    ラッドから構成され、 前記複数の導波路に少なくとも1つの溝が形成され、当
    該溝は、前記導波路から前記上部クラッド及び前記コア
    を除去したことにより形成される又前記導波路から前記
    上部クラッド、前記コア及び前記下部クラッドを除去し
    たことにより形成され、当該溝には、前記導波路の実効
    屈折率の温度係数と異なる屈折率温度係数を有する材料
    が充填され、 隣接する導波路間で、 L1′を、前記隣接する導波路間のうち一の導波路の溝
    の長さの総和とし、L2′を、前記隣接する導波路間の
    うち他の導波路の溝の長さの総和とし、L1をL1′を
    除く前記一の導波路の残存する長さとし、L2を、L
    2′を除く前記他の導波路の残存する長さとし、dn1
    /dTを前記導波路の実効屈折率の温度係数とし、dn
    2/dTを前記材料の屈折率温度係数としたとき、 (L1−L2)×(dn1/dT)=(L2′−L
    1′)×(dn2/dT) が成立することを特徴とする光導波回路。
  2. 【請求項2】 前記下部クラッド、前記コア及び前記上
    部クラッドが、石英系ガラスからなることを特徴とする
    請求項1記載の光導波回路。
  3. 【請求項3】 前記溝の前後に、ビームコリメータ+導
    波路が設けられていることを特徴とする請求項1又は2
    記載の光導波回路。
  4. 【請求項4】 長さが順次所定の長さずつ増加する複数
    の導波路からなるアレイ導波路と、当該アレイ導波路の
    両端部に接続されるスラブ導波路とからなり、前記アレ
    イ導波路に前記溝が形成されていることを特徴とする請
    求項1又は2記載の光導波回路。
  5. 【請求項5】 長さが順次所定の長さずつ増加する複数
    の導波路からなるアレイ導波路と、 このアレイ導波路の両端部に接続されるスラブ導波路と
    からなり、 前記アレイ導波路及び前記スラブ導波路は、下部クラッ
    ド、コア及び上部クラッドから構成され、 前記スラブ導波路には、当該スラブ導波路を横断する方
    向に少なくとも1つの溝が形成され、当該溝は、前記導
    波路から前記上部クラッド及び前記コアを除去したこと
    により形成される又前記導波路から前記上部クラッド、
    前記コア及び前記下部クラッドを除去したことにより形
    成され、前記溝のうち少なくとも1つの溝の幅は、溝の
    一端から他端に向かって順次増加するように形成され、
    前記溝には、前記導波路の実効屈折率の温度係数と異な
    る屈折率温度係数を有する材料が充填されていることを
    特徴とする光導波回路。
  6. 【請求項6】 長さの異なる2本のアーム導波路からな
    る光導波回路において、 これらアーム導波路の両端部に接続される方向性結合器
    を備え、 前記アーム導波路それぞれは、下部クラッド、コア及び
    上部クラッドから構成され、 前記2本の導波路の一方の導波路にのみ少なくとも1つ
    の溝が形成され、当該溝は、前記導波路から前記上部ク
    ラッド及び前記コアを除去したことにより形成される又
    前記導波路から前記上部クラッド、前記コア及び前記下
    部クラッドを除去したことにより形成され、当該溝に
    は、前記導波路の実効屈折率の温度係数と異なる屈折率
    温度係数を有する材料が充填され、 前記2本の導波路間で、 L1′を、前記溝の長さの総和とし、L1を、L1′を
    除く前記溝が形成された導波路の残存する長さとし、L
    2を、前記溝が形成されない導波路の長さとし、dn1
    /dTを前記導波路の実効屈折率の温度係数とし、dn
    2/dTを前記材料の屈折率温度係数としたとき、 (L1−L2)×(dn1/dT)=(−L1′)×
    (dn2/dT) が成立することを特徴とする光導波回路。
  7. 【請求項7】 前記溝に充填される材料の屈折率温度係
    数の絶対値が、前記導波路の実効屈折率の温度係数に対
    して20倍以上であることを特徴とする請求項1、2、
    5又は6のいずれか1項記載の光導波回路。
  8. 【請求項8】 前記溝が、前記導波路を80〜85度の
    角度で横切っていることを特徴とする請求項1、2、5
    又は6のいずれか1項記載の光導波回路。
  9. 【請求項9】 前記複数の溝が互いに連結されていこと
    を特徴とする請求項1、2、5又は6のいずれか1項記
    載の光導波回路。
  10. 【請求項10】 前記溝のかどの形状が、丸みを帯びて
    いることを特徴とする請求項1、2、5又は6のいずれ
    か1項記載の光導波回路。
  11. 【請求項11】 前記溝に充填される材料が、ポリシロ
    キサン又はポリシロキサンの架橋物であることを特徴と
    する請求項1、2、5又は6のいずれか1項記載の光導
    波回路。
  12. 【請求項12】 前記溝に充填される材料が、ポリオレ
    フィンの末端にOH基、チオール基、カルボニル基、ハ
    ロゲン基のうち少なくとも一つ有する高分子材料である
    ことを特徴とする請求項1、2、5又は6のいずれか1
    項記載の光導波回路。
  13. 【請求項13】 前記溝が前記光導波路面内の限定され
    た領域に形成され、前記領域は蓋で気密封止されている
    ことを特徴とする請求項1、2、5又は6のいずれか1
    項記載の光導波回路。
  14. 【請求項14】 前記蓋の代わりに、前記溝に充填した
    材料とは異なる材料で、当該溝及び当該溝に充填された
    材料が覆われていることを特徴とする請求項1、2、5
    又は6のいずれか1項記載の光導波回路。
  15. 【請求項15】 前記回路に配置される1/2波長板を
    更に具備することを特徴とする請求項1、2、5又は6
    のいずれか1項記載の光導波回路。
  16. 【請求項16】 前記溝に配置される1/2波長板を更
    に具備することを特徴とする請求項1、2、5又は6の
    いずれか1項記載の光導波回路。
  17. 【請求項17】 前記回路に配置されるモニタ導波路を
    更に具備することを特徴とする請求項1、2、5又は6
    のいずれか1項記載の光導波回路。
  18. 【請求項18】 長さの異なる複数の導波路を含む光導
    波回路において、 前記導波路それぞれは、下部クラッド、コア及び上部ク
    ラッドから構成され、 前記複数の導波路に少なくとも1つの溝が形成され、当
    該溝は、前記導波路から前記上部クラッド及び前記コア
    を除去したことにより形成される又前記導波路から前記
    上部クラッド、前記コア及び前記下部クラッドを除去し
    たことにより形成され、当該溝の形状は、先端部を楔形
    とし、その他の部分は等幅としており、当該溝には、前
    記導波路の実効屈折率の温度係数と異なる屈折率温度係
    数を有する材料が充填され、 隣接する導波路間で、 L1′を、前記隣接する導波路間のうち一の導波路の溝
    の長さの総和とし、L2′を、前記隣接する導波路間の
    うち他の導波路の溝の長さの総和とし、L1をL1′を
    除く前記一の導波路の残存する長さとし、L2を、L
    2′を除く前記他の導波路の残存する長さとし、dn1
    /dTを前記導波路の実効屈折率の温度係数とし、dn
    2/dTを前記材料の屈折率温度係数としたとき、 (L1−L2)×(dn1/dT)=(L2′−L
    1′)×(dn2/dT) が成立することを特徴とする光導波回路。
  19. 【請求項19】 前記スラブ導波路の端部の所定位置
    に、光ファイバが接続されていることを特徴とする請求
    項4記載の光導波回路。
  20. 【請求項20】 前記スラブ導波路は境界部を有し、該
    境界部において互いに接続される第1,第2のスラブ導
    波路要素の端面が位置決めされ且つ固定されることによ
    り、当該スラブ導波路を形成していることを特徴とする
    請求項4記載の光導波回路。
  21. 【請求項21】 前記境界部にて接続されている第1,
    第2のスラブ導波路要素の境界部を成す線が、第1のス
    ラブ導波路を通っており、かつ入力導波路とアレイ導波
    路とを結ぶ線にほぼ垂直であるか、又は、第2のスラブ
    導波路を通っており、かつ出力導波路と前記アレイ導波
    路とを結ぶ線にほぼ垂直であることを特徴とする請求項
    20記載の光導波回路。
  22. 【請求項22】 前記溝が設けられた光導波路の前後
    に、レンズが設けられていることを特徴とする請求項1
    又は2記載の光導波回路。
  23. 【請求項23】 前記溝の形状は、先端部を楔形とし、
    その他の部分は等幅であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の光導波回路。
  24. 【請求項24】 前記スラブ導波路の端部の所定位置
    に、光ファイバが接続されていることを特徴とする請求
    項5記載の光導波回路。
  25. 【請求項25】 前記スラブ導波路は境界部を有し、該
    境界部において互いに接続される第1,第2のスラブ導
    波路要素の端面が位置決めされ且つ固定されることによ
    り、当該スラブ導波路を形成していることを特徴とする
    請求項5記載の光導波回路。
  26. 【請求項26】 1本又は複数本の入力ファイバ、1本
    又は複数本の出力ファイバ、請求項4記載の光導波回
    路、ブーツ、ケースおよび緩衝材からなる光導波回路モ
    ジュールであって、前記入力ファイバおよび出力ファイ
    バが、前記光導波回路端面に接続固定されており、前記
    入力ファイバおよび出力ファイバが、前記ブーツに固定
    されており、当該ブーツは、前記ケースに固定されてお
    り、且つ当該ケースには緩衝材が充填されていることを
    特徴とする光導波回路モジュール。
  27. 【請求項27】 1本又は複数本の入力ファイバ、1本
    又は複数本の出力ファイバ、請求項5記載の光導波回
    路、ブーツ、ケースおよび緩衝材からなる光導波回路モ
    ジュールであって、前記入力ファイバおよび出力ファイ
    バが、前記光導波回路端面に接続固定されており、前記
    入力ファイバおよび出力ファイバが、前記ブーツに固定
    されており、当該ブーツは、前記ケースに固定されてお
    り、且つ当該ケースには緩衝材が充填されていることを
    特徴とする光導波回路モジュール。
  28. 【請求項28】 1本又は複数本の入力ファイバ、1本
    又は複数本の出力ファイバ、請求項6記載の光導波回
    路、ブーツ、ケースおよび緩衝材からなる光導波回路モ
    ジュールであって、前記入力ファイバおよび出力ファイ
    バが、前記光導波回路端面に接続固定されており、前記
    入力ファイバおよび出力ファイバが、前記ブーツに固定
    されており、当該ブーツは、前記ケースに固定されてお
    り、且つ当該ケースには緩衝材が充填されていることを
    特徴とする光導波回路モジュール。
  29. 【請求項29】 請求項18〜20のいずれか1項記載
    の光導波回路の製造方法であって、 前記スラブ導波路と入力ファイバとの接続、又は、スラ
    ブ導波路とスラブ導波路との接続に際し、使用波長の光
    を透過させて、その損失が最も小さくなるように互いの
    相対的な位置を定めて接着固定することを特徴とする光
    導波回路の製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項18〜20のいずれか1項記載
    の光導波回路の製造方法であって、 前記スラブ導波路と入力ファイバとの接続又はスラブ導
    波路とスラブ導波路との接続に際し、広帯域な波長スペ
    クトルを有する光を透過させて、基板と垂直な方向の位
    置合わせに関してはその損失が最も小さくなるように調
    芯を行い、 基板と水平な方向の位置合わせに関しては最大の透過率
    を与える波長が所定の値になるように調芯を行って、最
    終的に接続固定することを特徴とする光導波回路の製造
    方法。
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