JP2003146990A - 新規なイミダゾチアゾール誘導体 - Google Patents

新規なイミダゾチアゾール誘導体

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JP2003146990A
JP2003146990A JP2001349379A JP2001349379A JP2003146990A JP 2003146990 A JP2003146990 A JP 2003146990A JP 2001349379 A JP2001349379 A JP 2001349379A JP 2001349379 A JP2001349379 A JP 2001349379A JP 2003146990 A JP2003146990 A JP 2003146990A
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compound
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solvent
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JP2001349379A
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Toshihiro Watanabe
俊博 渡辺
Satoshi Hayashibe
敏 林辺
Hirotsune Itahana
弘恒 板鼻
Masaji Okada
正路 岡田
Koko Obara
厚行 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Yamanouchi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医薬、殊にmGluR1が関与していると考えら
れる疾患、好ましくは脳梗塞の予防・治療剤又は疼痛の
治療剤の提供。 【解決手段】 イミダゾチアゾール誘導体又はその製
薬学的に許容される塩はmGluR1作用を有し、脳梗塞の予
防・治療剤又は疼痛の治療剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、医薬殊に脳梗塞治
療剤又は疼痛治療剤として有用な新規なイミダゾチアゾ
ール誘導体又はその製薬学的に許容される塩に関する。 【0002】 【従来の技術】グルタミン酸は、ほ乳類の中枢神経系に
おいて神経伝達物質として働いている(Mayer M. L. and
Westbrook G. L., Prog. Neurobiol., 28(1987)197-27
6)。グルタミン酸は神経終末より放出され、シナプス後
膜あるいは神経終末に存在するグルタミン酸受容体を介
して神経細胞活性あるいは神経伝達物質の放出を調節し
ている。一方、グルタミン酸受容体は種々の薬理学的、
生理学的研究から現在大きく二つのカテゴリーに分類さ
れている。その一つはイオンチャネル内蔵型であり、も
う一つは代謝調節型の受容体である(Hollmann M. and H
einemann S., Annu. Rev. Neurosci., 17(1994)31-10
8)。更に分子生物学的研究により、その代謝調節型の受
容体[メタボトロピックグルタメート受容体(以下mGluR
という)]には、mGluR1乃至mGluR8の異なる8種類のサブ
タイプが存在する。mGluRは、細胞内へGタンパク質を介
してホスホリパーゼ、イノシトール3リン酸(IP3)又はカ
ルシウムと情報を伝える受容体(mGluR1及びmGluR5)と、
Giタンパク質と共役しcAMP産生を抑制する受容体(mGluR
2、mGluR3、mGluR4、mGluR6、mGluR7及びmGluR8)とに分
類される。これら受容体は、それぞれ異なる脳内分布を
示し、例えばmGluR6は脳内には存在せず網膜上にのみ存
在し、それぞれの受容体が異なる生理的役割を担ってい
るものと推察されている(Nakanishi S., Neuron 13(199
5)1031-1037)。 【0003】mGluRと種々の病態との関連が以下乃至
に報告されている。 mGluR作動薬である(1S,3R)-1-アミノシクロペンタン-
1,3-ジカルボン酸(以下(1S,3R)-ACPDという)の投与によ
るてんかんの誘発(Tizzano J. P. et al., Neurosci. L
ett., 162(1993)12-16; McDonald J. W. et al., J. Ne
urosci., 13(1993)4445-4455)及びmGluR1の拮抗薬で、
かつmGluR2の作動薬である(S)-4-カルボキシ-3-ヒドロ
キシフェニルグリシン(以下(S)-CHPGという)の種々のて
んかんモデルでの有効性が報告されている(Dalby, N.
O. & Thomsen, C. J. Pharmacol. Exp. Ther., 276(199
6)516-522)。 電気生理学的実験による脊髄後角神経細胞への痛覚刺
激の伝達にmGluRの関与(Young, M. R. et al., Neuroph
armacology, 33 (1994)141-144; ibid, 34(1995)1033-1
041)及びラットにおいて、(S)-CHPGに熱若しくは機械的
痛覚刺激の回避反応を遅くさせる作用があることが報告
されている(Young, M. R. et al., Br. J.Pharmacol.,
114(1995)316P)。 (1S,3R)-ACPDや(RS)3,5-ジヒドロキシフェニルグリシ
ン(以下3,5-DHPGという)はマウスやラット脳実質に微量
投与、又は全身投与するとけいれんを伴って、神経細胞
死を引き起こす(Lipartit、 M. et al., Life Sci., 52
(1993)PL85-90; McDonald, J. W. et al., J. Neurosc
i., 13(1993)4445-4455; Tizzano, J. P.,et al., Neur
opharmacology, 34(1995)1063-3067)。これは、mGluR1
及びmGluR5が活性化された結果によると考えられてい
る。 ベンゾジアゼピンの慢性投与により、依存性が形成さ
れることがよく知られている。ベンゾジアゼピンの7日
間持続投与後の2日目と3日目に、(1S,3R)-ACPDのmGluR
を介したイノシトール・リン脂質の代謝回転が上昇する
ことが報告され、ベンゾジアゼピンの退薬症候群の発現
にmGluRが関与していることが示唆されている(Mortense
n, M. et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 274(1995)1
55-163)。 【0004】以上の報告から,mGluR1に作用する化合物
が,てんかん,痛み,神経細胞死の抑制又はベンゾジアゼ
ピン退薬症候群の予防・治療薬として有用である。また
ラット脳梗塞モデルでの有効性が確認されていること
(国際公開パンフレットWO99/44639号公報)から、、mGlu
R1に作用する化合物が脳梗塞の予防・治療剤として有用
であると考えられる。更に、神経因性疼痛モデルでの痛
覚閾値の低下を改善することが確認された(同WO01/0870
5)ことから、mGluR1拮抗剤が神経因性疼痛の治療剤とし
ても有用である。mGluR作用を有する化合物としては、
イミダゾベンゾチアゾール誘導体(同WO98/06724)及びチ
アゾロベンゾイミダゾール誘導体(同WO99/44639)が報告
されている。イミダゾチアゾール誘導体として、イミダ
ゾ[2,1-b]チアゾールの2位にアセチルや、エトキシカル
ボニルを有する化合物が抗潰瘍作用及び脳機能改善作用
を有すること(特開平2-178289号及び特開平2-306917
号)、また2位に置換されたアゼチジンカルボニルを有す
る化合物が合成中間体として示されている(同WO87/0052
5号)。一方、ジヒドロイミダゾ[2,1-b]チアゾール誘導
体について、2位がフェニルアルキルアミノカルボニル
で置換された化合物が免疫増強作用を有すること(米国
特許US4736038、特開昭63-104985号、及び欧州公開特許
EP200134)、また2位にアルキル等及び3位にアルキル等
を有する化合物が抗炎症作用を示すことが開示されてい
る(J. Med. Chem., (1981), 24(5),604-609)。しかし、
これらの文献には、イミダゾチアゾール誘導体が、mGlu
R1作用を有することについては開示も示唆もない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は優れたmGluR1
に作用する新規な化合物を提供することを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を達成すべく鋭意研究を行った結果、ヘテロ環、シクロ
アルキル、ヘテロ環-低級アルキル又はシクロアルキル-
低級アルキル等で置換された5-(3-アミノプロパ-1-エン
-1-イル)イミダゾチアゾール化合物がmGluR1に作用する
ことを見出し本発明を完成した。即ち、本発明は下記一
般式(I)で示されるイミダゾチアゾール誘導体又はその
製薬学的に許容される塩である。 【0007】 【化2】 【0008】(式中の記号は、以下の意味を示す。A:He
t又はcAlk、Het:架橋型若しくはスピロ型であってもよ
く置換されていてもよい飽和ヘテロ環。cAlk: 架橋型若
しくはスピロ型であってもよく置換されていてもよいシ
クロアルキル。L1:結合、又は-低級アルキレン-若しく
は-O-低級アルキレン-。R1:H、cAlkで置換されていても
よい低級アルキル、低級アルキルで置換されていてもよ
いcAlk、又はHet。R2:H又は低級アルキル。ここに、R1
とR2は隣接するNと一体をなって、架橋型若しくはスピ
ロ型であってもよく置換されていてもよい含窒素飽和ヘ
テロ環を形成することができる。R3、R4、R5及びR6:同
一又は異なって、H又は低級アルキル。R7:H又は式A-L1-
で示される基、以下明細書の記号は同様の意である)。
好ましくは一般式(I)中AがHetであるイミダゾチアゾー
ル誘導体又はその製薬学的に許容される塩である。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳述する。本
明細書の一般式の定義において、特に断らない限り「低
級」なる用語は炭素数が1乃至6個の直鎖又は分岐状の
炭素鎖を意味する。「低級アルキル」とは、C1-6アルキ
ルであり、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、tert-ブチル、ペンチル、tert-ペンチル又は
neo-ペンチル等である。「低級アルキレン」とはC2-6
ルキレンを意味し、メチレン、エチレン又はプロピレン
等である。「架橋型若しくはスピロ型であってもよいシ
クロアルキル」とは、C3-10シクロアルキルであり、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ
[4.3.0]ノナニル、ビシクロ[4.4.0]デシル、ビシクロ
[2.2.1]ヘプチル、スピロ[3.4]オクタン又はアダマンチ
ル等である。「架橋型若しくはスピロ型であってもよい
飽和ヘテロ環」とはN、S及びOから選択されるヘテロ原
子を1乃至4個含有する、3乃至6員単環式又は4乃至12員
二環式飽和環である。例えば、アゼチジニル、ピロリジ
ニル、ピペリジニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、
ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニ
ル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、モルホリニ
ル、オキサチオラニル、オキセタニル、チエタニル、テ
トラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、1,3-ジオキ
ソラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチ
オピラニル、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプチル、7-オ
キサビシクロ[2.2.1]ヘプチル、2-アザ[4.4.0]デカン-2
-イル、キヌクリジニル、1-アザスピロ[4.5]デカニル又
はパーヒドロキノリニル等である。「含窒素飽和ヘテロ
環」とは上記ヘテロ環内に必ず1原子以上のNを有する上
記ヘテロ環を意味する。「当該置換されていてもよいシ
クロアルキル」、「当該置換されていてもよい含窒素飽
和ヘテロ環」又は「当該置換されていてもよい飽和ヘテ
ロ環」とは1乃至3個の下記置換基で置換された当該基を
意味する。具体的な置換基として低級アルキル、オキソ
(=O)、チオキソ(=S)、OH、COOH、低級アルキル-O-、低
級アルキル-CO-、低級アルキル-SO2-又はR101R102N(R
101及びR 102は同一又は異なって低級アルキル、シクロ
アルキル又は低級アルキル-CO-を意味する)である。 【0010】本発明化合物は基の種類によっては、光学
異性体(光学活性体又はジアステレオマー等)、アミド結
合に基づく互変異性体や二重結合に基づく幾何異性体が
存在する。本発明には、これらの異性体の分離されたも
のあるいは混合物を包含する。本発明化合物は酸又は塩
基と塩を形成する。酸との付加塩としては塩酸、臭化水
素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸若しくはリン酸等の鉱
酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、フマール酸、マレイン酸、乳
酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、ピクリン酸、
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸若しくはグルタミ
ン酸等の有機酸との酸付加塩を挙げることができる。塩
基との付加塩としてはナトリウム、カリウム、マグネシ
ウム、カルシウム若しくはアルミニウム等の無機塩基、
メチルアミン、エチルアミン、メグルミン若しくはエタ
ノールアミン等の有機塩基又はリジン、アルギニン若し
くはオルニチン等の塩基性アミノ酸との付加塩やアンモ
ニウム塩が挙げられる。さらに、本発明化合物は水和物
又はエタノール等との溶媒和物や結晶多形を形成するこ
とができる。また、本発明有効成分又は本発明化合物に
は、生体内で代謝され変換される化合物、いわゆるプロ
ドラッグも全て包含される。本発明のプロドラッグを形
成する基としては、Prog. Med.,5,2157-2161 (1985)や
「医薬品の開発」第7巻(廣川書店,1990年)分子設計163-
198頁に記載の基等が挙げられる。ここでmGluR1作用と
は拮抗作用又は作動作用を意味する。 【0011】(製造法)本発明化合物及びその製薬学的に
許容され得る塩は、その基本骨格あるいは置換基の種類
に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して
製造することができる。 例えば酸化、還元、アミノ
化、アルキル化、アミド化、スルホンアミド化、エステ
ル化及びウレア化等の反応は、日本化学会編「実験化学
講座」第4版(1991)(丸善)等の文献記載の条件を参考に
して行うことができる。その際、官能基の種類によって
は、当該官能基を原料乃至中間体の段階で適当な保護基
(容易に当該官能基に転化可能な基)に置き換えておく
ことが製造技術上効果的な場合がある。このような官能
基としては例えばアミノ基、OH (水酸基)及びCOOH(カル
ボキシ)等であり、それらの保護基としては例えばグリ
ーン(Greene)及びウッツ(Wuts)著、「Protective Group
s in Organic Synthesis(第3版)」に記載の保護基等を
挙げることができ、これらを反応条件に応じて適宜選択
して用いればよい。このような方法では、当該保護基を
導入して反応を行った後、必要に応じて保護基を除去す
ることにより、所望の化合物を得ることができる。以
下、本発明化合物の原料及び本発明化合物の製造法を詳
述する。 第1製法:イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-カルボキサミド
の製造 【0012】 【化3】 【0013】(式中、RaはN(R1)(R2)または低級アルキル
−O−、RbはRbCH2でR4を、X1はハロゲノ基を示す。) 本発明化合物(I)の基本骨格となるイミダゾ[2,1-b]チア
ゾール(7)は(式1)に示す方法により製造される。ジケト
ン化合物(1)とその反応対応量のチオ尿素とをメタノー
ル(以下MeOH)若しくはエタノール(以下EtOH)等のアルコ
ール系溶媒又はテトラヒドロフラン(以下THF)、アセト
ン、メチルエチルケトン(以下MEK)若しくはジメチルホ
ルムアミド(以下DMF)等の反応に不活性な溶媒中、加温
下にて反応させることにより2-アミノチアゾール(2)を
得(第1工程)、さらに化合物(2)とその反応対応量のハロ
ケトン(3)と前述の溶媒中、炭酸カリウム(以下K2CO3)又
は水素化ナトリウム(以下NaH)等の塩基存在下、氷冷下
から加温下にて反応させることによりイミン(4)を得(第
2工程)、この化合物(4)を硫酸(以下H2SO4)、酢酸(以
下AcOH)又はトリフルオロ酢酸(以下TFA)等の酸存在下あ
るいは中性条件下にて前述の溶媒中あるいは前述の酸自
身を溶媒として加温することによりイミダゾチアゾール
(7)を得る(第3工程)。なお、化合物(2)とその反応対応
量の化合物(3)とを塩基存在下あるいは中性条件下にて
前述の溶媒中加温することにより化合物(4)を単離する
ことなく化合物(7)を得ることもできる。 【0014】また、化合物(2)とその反応対応量のハラ
イド(5)とを前述の第1工程と同様に反応させることによ
りプロピン(6)を得、この化合物(6)を前述の溶媒中、ナ
トリウムエトキシド(以下NaOEt)等の塩基存在下に室温
下から加温下にて反応させることによっても化合物(7)
を得ることができる。(式2)に示すように化合物(7)にお
いてRaが低級アルキル-O-であるエステル(8)は通常のア
ルカリ加水分解によりカルボン酸(9)とした後、酸塩化
物、あるいは混合酸無水物を経由する方法あるいは縮合
剤を用いる方法等の一般的なアミド化反応によりアミド
(11)へと変換できる(日本生化学会編「実験化学講座1
タンパク質の化学IV」(東京化学同人)等)。 第2製法:5-アシル-イミダゾ[2,1-b]チアゾールの製造 【0015】 【化4】 【0016】(式中、Rdは水素以外のR5を、MはLi、MgX2
を、X2はハロゲノ基を示す。ハロゲノ基とはCl又はBr等
が挙げられる。) 式3に示すようにアミド(11)をVilsmeier反応(Ber.60, 1
19(1927))、すなわちDMF溶媒中、塩化ホスホリル(以下P
OCl3)と加温下反応するか、又はトリクロロメタン(以下
CHCl3)等の反応に不活性な溶媒中、DMF、POCl3と加温す
ることによりホルミル体(12)を得(第1工程)、ホルミル
体(12)とその反応対応量のアルキルリチウム試薬或いは
Grignard試薬とをTHF又はジエチルエーテル等の反応に
不活性な溶媒中、低温下反応(Compt.Rend.130,1322(190
0))させてアルコール体(14)を得(第2工程)、通常の酸化
反応を行うことによりケトン体(15)を得ることができる
(第3工程)。通常の酸化反応の例としてはSO3-ピリジン
錯体(以下SO3.Py)存在下、DMSO溶媒中、室温下にて反
応させる方法、あるいはSwern酸化(Tetrahedron 34,165
1(1998))、Dess-Martin酸化(J.Org.Chem.48,4155(198
3))又は二酸化マンガン、クロム酸塩、過マンガン酸カ
リウム等による酸化(日本化学会編「実験化学講座23」
(丸善)等)が挙げられる。 第3製法:3-(イミダゾ[2,1-b]チアゾール-5-イル)アク
リル酸誘導体の製造 【0017】 【化5】 【0018】本発明化合物の合成中間体であるアクリル
酸誘導体は(式4)に示す方法により製造される。5-ホル
ミル又はケトン体(16)とその反応対応量のホスホネート
(17)とを通常のHorner-Emmons反応(J.Am.Chem.Soc.83,1
733(1961))条件、即ちTHF又はDMF等の反応に不活性な溶
媒中、NaH、K2CO3又はKOtBu等の塩基存在下に氷冷下か
ら加温下にて反応させることによりエステル(18)を製造
できる。なお、上記以外にもホスホニウムイリドを用い
た通常のWittig反応(Ber.87,1318(1954))させることに
より得ることができる。また、エステル(18)を前述の一
般的なアルカリ加水分解条件下にて反応させることによ
りカルボン酸(19)を得、化合物(19)をSOCl2或いは塩化
オキサリル(以下(COCl)2)とTHF等の反応に不活性な溶媒
中、若しくは無溶媒にて室温下から加温下反応させるこ
とにより酸塩化物(20)とした後、THF又はDMF等の反応に
不活性な溶媒、或いはそれらと水との混合溶媒中、水素
化ホウ素ナトリウム(以下NaBH4)等の還元剤を用いて還
元することによりアルコール(21)を得ることができる。 第4製法:5-(3-アミノ-プロパ-1-エン-1-イル)イミダゾ
[2,1-b]チアゾール誘導体の製造 【0019】 【化6】 【0020】本発明化合物(I)は(式5)に示す方法により
製造される。アリルアルコール体(21)を前述の一般的な
酸化反応によりアルデヒド体(22)を得、化合物(22)とそ
の反応対応量のアミン(24)とをジクロロエタン(以下DC
E)等の反応に不活性な溶媒中あるいはAcOH中、AcOH、T
i(Oi-Pr)4等の酸あるいはルイス酸の存在下に水素化ト
リアセトキシホウ素ナトリウム(以下NaB(OAc)3H)、水素
化シアノホウ素ナトリウム(以下NaBH3CN)等の還元剤を
用いて氷冷下から室温下にて反応させるか、或いはトル
エン(以下Tol)又はMeOH等の反応に不活性な溶媒中、無
触媒或いはp-トルエンスルホン酸等の酸触媒存在下、必
要に応じて脱水条件下にて加温することによりイミンと
した後、NaBH4と反応させる。また、アルコール(21)を
その反応対応量のSOCl2と室温下から加温下にて反応さ
せることによりアリルハライド(23)を得、化合物(23)と
その反応対応量のアミン(24)とをK2CO3等の塩基存在下
にDMF、THF又はアセトニトリル等の反応に不活性な溶媒
中、室温下から加温下にて反応させることにより本発明
化合物(I)を得ることができる。 【0021】このようにして製造された本発明化合物
は、遊離のまま、あるいはその塩として単離・精製され
る。本発明化合物(I)の製薬学的に許容される塩は,常法
の造塩反応に付すことにより製造することもできる。単
離・精製は、抽出、濃縮、留去、結晶化、濾過、再結
晶、又は各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を
適用して行われる(「基礎有機化学実験 その操作と心
得」(丸善)等)。各種の異性体は、適当な原料化合物を
選択することにより、あるいは異性体間の物理的性質の
差を利用して分離することができる。例えば、光学異性
体は、適当な原料を選択することにより、あるいはラセ
ミ化合物のラセミ分割法(例えば、一般的な光学活性な
塩基とのジアステレオマー塩に導き、光学分割する方法
等)により立体科学的に純粋な異性体に導くことができ
る。 【0022】本発明化合物又はその塩の1種若しくは2種
以上を有効成分として含有する製剤は、通常製剤化に用
いられる担体や賦形剤、その他の添加剤を用いて調製さ
れる。製剤用の担体や賦形剤としては、固体又は液体い
ずれでも良く、例えば乳糖、ステアリン酸マグネシウ
ム、スターチ、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、ア
ラビアゴム、オリーブ油、ゴマ油、カカオバター又はエ
チレングリコール等やその他常用のものが挙げられる。
投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤又は液剤
等による経口投与、又は静注、筋注等の注射剤、坐剤又
は、経皮等による非経口投与のいずれの形態であっても
よい。投与量は症状、投与対象の年齢、性別等を考慮し
て個々の場合に応じて適宜決定されるが、通常成人1人
当たり、1日につき1〜1、000mg、好ましくは50〜200mg
の範囲で1日1回から数回に分け経口投与されるか又は成
人1人当たり、1日につき1〜500mgの範囲で、1日1回から
数回に分け静脈内投与されるか、又は、1日1時間〜24時
間の範囲で静脈内持続投与される。もちろん前記したよ
うに、投与量は種々の条件で変動するので、上記投与量
範囲より少ない量で十分な場合もある。本発明による経
口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤又は顆
粒剤等が用いられる。このような固体組成物において
は、一つまたはそれ以上の活性物質が、少なくとも一つ
の不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ
糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロー
ス、デンプン、ポリビニルピロリドン又はメタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウムと混合される。組成物は、常法に
従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステアリ
ン酸マグネシウムのような潤滑剤や繊維素グルコール酸
カルシウムのような崩壊剤、ラクトースのような安定化
剤、グルタミン酸又はアスパラギン酸のような溶解補助
剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要によりシ
ョ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース又はヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等の糖衣
又は胃溶性或いは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよ
い。経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容され
る乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤又はエリキシル
剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例え
ば精製水又はエタノールを含む。この組成物は不活性な
希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、
風味剤、芳香剤又は防腐剤を含有していてもよい。 【0023】非経口投与のための注射剤としては、無菌
の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含す
る。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸留
水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液剤、懸濁
剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、又はオリーブ油のような植物油、エタノ
ールのようなアルコール類、ポリソルベート80等があ
る。このような組成物はさらに防腐剤、湿潤剤、乳化
剤、分散剤、安定化剤(例えばラクトース)、溶解補助剤
(例えばグルタミン酸又はアスパラギン酸)のような補助
剤を含んでいてもよい。これらは例えばバクテリア保留
フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって
無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造
し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使
用することもできる。 【0024】 【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、実施例で用いられる原料化合物の製造方法
を参考例として説明する。なお、明細書中の略号は、以
下の通りである。 No:化合物番号;Rex:参考例;Ex:実施例;Ad:アダマンチ
ル;Me:メチル;Et:エチル;iPr:イソプロピル;neo-Pen:ネ
オペンチル;cPr:シクロプロピル;cBu:シクロブチル;cPe
n:シクロペンチル;cHex:シクロヘキシル;cHep:シクロヘ
プチル;cOct:シクロオクチル;Ac:アセチル;NMR :核磁気
共鳴スペクトル(TMS内部標準で測定(ppmで表示)); ST
R: 化学構造式; MS(FAB):質量分析法 参考例1 エチル 3,6-ジメチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-カ
ルボキシレート(5.6g)のEtOH(25ml)溶液に室温下1M 水
酸化ナトリウム(以下NaOH)水溶液(30ml)を加えて同温に
て4時間攪拌した。反応終了後、1M 塩酸(以下HCl)水溶
液(30ml)を加えて氷冷下攪拌した。析出物をろ取して冷
水で洗浄することにより3,6-ジメチルイミダゾ[2,1-b]
チアゾール-2-カルボン酸(4.8g)を結晶として得た。 NMR(DMSO-d6);δ 7.61(s、1H)、 2.69(s、3H)、 2.25
(s、3H). 参考例2 参考例1のカルボン酸(1.87g)に氷冷下SOCl2(25ml)およ
び触媒量のDMFを加えて2時間加熱還流した。SOCl2を完
全に減圧留去した後、残留物を氷冷下DMF(50ml)に溶解
し、N-メチル-N-ネオペンチルアミン HCl塩(1.57g)およ
びトリエチルアミン(9.52ml)を加えて室温下30分間攪拌
した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチル(以下EtOAc)で
抽出し無水硫酸マグネシウム(以下MgSO4)で乾燥後、
溶媒を減圧留去した。残留物をシルカゲルカラムクロマ
トグラフィー(以下カラムクロマト)(溶出液;n-ヘキサン
(以下 n-Hex):EtOAc=1:2)で精製することによりN,3,6-
トリメチル-N-ネオペンチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール
-2-カルボキサミド(2.14g)を結晶として得た。 NMR(CDCl3);δ 7.09(s、1H)、 3.40(s、2H)、 3.18(s、
3H)、 2.43(s、3H)、 2.36(s、3H)、 0.98(s、9H). 【0025】参考例3 DMF(2.94ml)のCHCl3(20ml)溶液に氷冷下、POCl3(3.54m
l)をゆっくり滴下して加え室温下30分間攪拌した。つい
でこれに参考例2の化合物(2.12g)のCHCl3溶液を加えて1
6時間加熱還流した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮
し、氷水に注ぎ、1M NaOH水溶液を加えてpHを約12に調
整した。室温下30分間攪拌後、EtOAcで抽出し1M NaOH水
溶液、飽和食塩水で洗浄してMgSO4で乾燥した。溶媒を
減圧留去後、残留物をカラムクロマト(溶出液;n-Hex:Et
OAc=1:2)で精製することにより5-ホルミル-N,3,6-トリ
メチル-N-ネオペンチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-
カルボキサミド(1.76g)を結晶として得た。 NMR(CDCl3);δ 9.78(s、1H)、 3.39(s、2H)、 3.17(s、
3H)、 2.79(s、3H)、 2.64(s、3H)、 1.01(s、 9H). 参考例4 トリエチル 2-ホスホノプロピオネート(1.69ml)のTHF(1
0ml)溶液に氷冷下60%油性NaH(317mg)を加えて同温にて3
0分間攪拌した。ついでこれに参考例3のアルデヒド(1.7
4g)のTHF(15ml)溶液を加えて室温下18時間攪拌した。反
応終了後、反応溶液を氷水に注ぎEtOAcで抽出、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(以下NaHCO3)、水、飽和食塩
水の順で洗浄し、MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧留去
後、残留物をカラムクロマト(溶出液;n-Hex:EtOAc=1:1)
で精製することによりエチル (E)-3-{3,6-ジメチル-2-
[(メチル)(ネオペンチル)カルバモイル]イミダゾ[2,1-
b]チアゾール-5-イル}-2-メチルアクリレート(2.20g)を
得た。 NMR(CDCl3);δ 7.71(s、1H)、 4.28(q、2H)、 3.39(s、
2H)、 3.18(s、3H)、 2.52(s、3H)、 2.21(s、3H)、 1.
94(d、3H)、 1.35(t、3H)、 0.99(s、9H). 【0026】参考例5 参考例4のエステル(2.19g)のEtOH溶液に室温下、1M NaO
H水溶液(10ml)を加えて同温にて1時間攪拌した。反応終
了後1M HCl水溶液(10ml)を加えて中和し水で希釈した。
氷冷下30分間攪拌後、析出物をろ取して水で洗浄するこ
とにより(E) -3-{3,6-ジメチル-2-[(メチル)(ネオペン
チル)カルバモイル]イミダゾ[2,1-b]チアゾール-5-イ
ル}-2-メチルアクリル酸(1.84g)を結晶として得た。 NMR(DMSO-d6);δ 12.61(s、1H)、 7.73(s、1H)、 3.32
(s、2H)、 3.10(s、3H)、2.46(s、3H)、 2.11(s、3H)、
1.83(d、3H)、 0.93(s、9H). 参考例6 SOCl2(3.63ml)に参考例5のカルボン酸(1.81g)および触
媒量のDMFを加えて室温下1時間攪拌した。反応終了後、
トルエン(100ml)を加えて氷冷下1時間攪拌し、析出物を
ろ取してTolで洗浄することにより酸塩化物(1.70g)を得
た。得られた酸塩化物をTHF(10ml)、DMF(15ml)の混合溶
液に溶解し、氷冷下NaBH4(542mg)を加え室温下1時間攪
拌した。THFを減圧留去後、水を加えEtOAcで抽出しMgSO
4で乾燥した。溶媒を減圧留去後、残留物をカラムクロ
マト(溶出液;n-Hex:EtOAc=4:1)で精製した。得られた化
合物をEtOHに溶解し、室温下4M HCl/EtOAc溶液を加えて
攪拌後、溶媒を減圧留去し残留物をEtOAcで洗浄するこ
とにより5-[(E)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロパ-1-エン-
1-イル]-N,3,6-トリメチル-N-ネオペンチルイミダゾ[2,
1-b]チアゾール-2-カルボキサミド HCl塩(1.1g)を結晶
として得た。 NMR(DMSO-d6);δ 6.45(s、1H)、 4.05(s、2H)、 3.34
(s、2H)、 3.11(s、3H)、2.49(s、3H)、 2.21(s、3H)、
1.63(s、3H)、 0.95(s、9H). 参考例7 参考例6の化合物(2.16g)のDMSO(20ml)溶液に室温下、ト
リエチルアミン(4.31ml)、SO3.Py(4.93g)を加えて同温
にて1時間攪拌した。反応終了後、水を加えてEtOAcで抽
出し、水、飽和食塩水で洗浄、MgSO4で乾燥して溶媒を
減圧留去することによりN,3,6-トリメチル-5-[(E)-2-メ
チル-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル]-N-ネオペンチル
イミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-カルボキサミド(1.87g)
を得た。 NMR(CDCl3);δ 9.65(s、1H)、 7.43(s、1H)、 3.40(s、
2H)、 3.19(s、3H)、 2.56(s、3H)、 2.25(s、3H)、 1.
89(s、3H)、 1.00(s、9H). 【0027】実施例1 参考例7のアルデヒド体(250mg)、(R)-テロラヒドロフル
フリルアミン(0.371ml)のDCE(5ml)溶液に室温下、AcOH
(0.5ml)を加えて同温にて3時間攪拌した。ついでこれに
NaBH(OAc)3(762mg)を加えてさらに3時間攪拌した後、反
応溶液にNaHCO3を加えCHCl3で抽出した。有機層をさら
に1M HCl水溶液で抽出し、水層をCHCl3で洗浄した。水
層をNaHCO3で中和しEtOAcで抽出、水、飽和食塩水で洗
浄後MgSO4で乾燥し溶媒を減圧留去した。残留物をエタ
ノールに溶解し、4M HCl/EtOAc溶液(1ml)を加えて溶媒
を留去、残留物にアセトンを加えて攪拌した。析出物を
ろ取することにより(R)-N,3,6-トリメチル-5-(2-メチル
-3-{[(テトラヒドロ-2-フリル)メチル]アミノ}プロパ-1
-エン-1-イル)-N-ネオペンチルイミダゾ[2,1-b]チアゾ
ール-2-カルボキサミド 2 HCl塩酸塩(190mg)を無色結晶
として得た。 NMR(DMSO-d6);δ 9.53(br)、 9.24(br)、 6.76(s、1
H)、 4.22-4.31(m、1H)、 3.70-3.88(m、4H)、 3.34
(s、2H)、 3.10(s、3H)、 3.04-3.14(m、1H)、 2.86-2.
96(m、1H)、 2.20(s、3H)、 1.95-2.10(m、1H)、 1.80-
1.95(m、2H)、 1.79(s、3H)、 1.55-1.65(m、1H)、 0.9
4(s、9H). MS(FAB):433(M+1) 実施例2 参考例7のアルデヒド体(237mg)、3-アミノオキセタン(6
0mg)のDCE(5ml)溶液に室温下、AcOH (0.5ml)を加えて同
温にて12時間攪拌した。ついでこれにNaBH(OAc)3(720m
g)を加えてさらに2時間攪拌した。反応溶液に飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液を加えて攪拌し、CHCl3で抽出し
た。有機層を0.5M HCl水溶液で抽出し、CHCl3で洗浄後N
aHCO3で中和した。これをEtOAcで抽出し、水、飽和食塩
水で洗浄後、溶媒を減圧留去し残留物をカラムクロマト
(溶出液:CHCl3:MeOH:飽和アンモニア水溶液=20:1:0.1)
で精製、得られた油状物をメタノールに溶解し、フマル
酸(51mg)を加え溶媒を減圧留去した。さらに残留物をイ
ソプロパノールに溶解し、不溶物をろ過して除去した
後、溶媒を再び減圧留去した。得られた結晶をアセトニ
トリルで洗浄することによりN,3,6-トリメチル-5-[2-メ
チル-3-(オキセタン-3-イルアミノ)プロパ-1-エン-1-イ
ル]-N-ネオペンチルイミダゾ[2,1-b]チアゾール-2-カル
ボキサミド 1.5フマル酸塩の無色結晶(58mg)を得た。 NMR(DMSO-d6);δ 6.62(s、3H)、 6.46(s、1H)、 4.64
(t、2H)、 4.39(t、2H)、3.91(m、1H)、 3.34(s、2H)、
3.23(s、2H)、 3.10(s、3H)、 2.44(s、3H)、 2.06(s、
3H)、 1.64(s、3H)、 0.93(s、9H). MS(FAB):404(M+1) 実施例化合物の化学構造式を表1に示す。 【0028】 【表1】 【0029】また、実施例及び前述の本発明化合物の製
造法と同様にして種々の公知原料から下表の化合物が得
られる。 【0030】 【表2】 【0031】 【表3】【0032】 【表4】 【0033】 【表5】 【0034】 【表6】【0035】 【発明の効果】本発明化合物は、mGluR1が関与している
と考えられる疾患、好ましくはてんかん,痛み,神経細胞
死の抑制、ベンゾジアゼピン退薬症候群、脳梗塞又は疼
痛の予防若しくは治療薬として有用である。また、本発
明化合物は毒性試験において低毒性であることが確認さ
れている。本発明化合物のmGluR1作用は、国際公開パン
フレットWO00/59913号公報第45乃至46頁記載の試験法
「1.mGluR1結合作用[[3H]-(6-アミノ-N-シクロヘキシル
-N、3-ジメチルチアゾロ[3,2-a]ベンゾイミダゾール-2-
カルボキサミド)(以下トリチウムラベル体)の製法、(ラ
ット小脳P2膜画分の作成)及び(結合実験)]」に準じて行
われた。その結果本発明化合物中実施例1及び2の化合物
はmGluR1に対する選択的、かつ強力な作用を有する(6-
アミノ-N-シクロヘキシル-N,3-ジメチルチアゾロ[3,2-
a]ベンゾイミダゾール-2-カルボキサミド)(WO99/44639)
のトリチウムラベル体を用いた結合実験によりmGluR1に
優れた作用を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板鼻 弘恒 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 (72)発明者 岡田 正路 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 (72)発明者 小原 厚行 茨城県つくば市御幸が丘21 山之内製薬株 式会社内 Fターム(参考) 4C072 AA01 BB02 CC02 CC16 DD05 EE13 FF05 GG01 GG09 HH01 HH05 HH06 HH07 JJ03 UU01 4C086 AA03 CB27 NA14 ZA08 ZA36 ZC42

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】下記一般式(I)で示されるイミダゾチア
    ゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩。 【化1】 (式中の記号は、以下の意味を示す。 A:Het又はcAlk、 Het:架橋型若しくはスピロ型であってもよく置換されて
    いてもよい飽和ヘテロ環。 cAlk: 架橋型若しくはスピロ型であってもよく置換され
    ていてもよいシクロアルキル。 L1:結合、又は-低級アルキレン-若しくは-O-低級アルキ
    レン-。 R1:H、cAlkで置換されていてもよい低級アルキル、低級
    アルキルで置換されていてもよいcAlk、又はHet。 R2:H又は低級アルキル。ここに、R1とR2は隣接するNと
    一体をなって、架橋型若しくはスピロ型であってもよく
    置換されていてもよい含窒素飽和ヘテロ環を形成するこ
    とができる。 R3、R4、R5及びR6:同一又は異なって、H又は低級アルキ
    ル。 R7:H又は式A-L1-で示される基)。
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