JP2003146918A - アリルハライド化合物の製造法 - Google Patents

アリルハライド化合物の製造法

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halide
phosphorus
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Shinzo Seko
信三 世古
Takayuki Doi
孝之 土井
Toshiya Takahashi
寿也 高橋
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アリルハライド化合物の製造法を提供するこ
と。 【解決手段】 一般式(1) (式中、X1はハロゲン原子を示す。)で示されるハロ
ヒドリン化合物に、ハロゲン化剤を作用させることを特
徴とする一般式(2) (式中、X1、X2は同一または相異なってハロゲン原子
を示し、波線はE/Z幾何異性体のいずれか一方もしく
はそれらの混合物であることを示す。)で示されるアリ
ルハライド化合物の製造法。ハロヒドリン化合物(1)
はイソプレンをハロヒドリン化反応に供することにより
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、飼料添加
物、食品添加物などの製造原料として有用なアリルハラ
イド化合物(2)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下記一般式(2)で示されるアリ
ルハライド化合物を製造する方法としては、イソプレン
とブロミンクロライドを反応させる方法(J. Org. Che
m. 43, 2793(1978))によりX1が臭素原子で、X2が塩
素原子である化合物が得られることが知られているが、
用いるブロミンクロライドは、四塩化炭素中、塩素ガス
と臭素から別途合成する必要があり、入手が容易でな
い。ブロミンクロライドの代わりにテトラブチルアンモ
ニウムジクロロブロメートを反応させる方法(Bull. Ch
em. Soc. Jpn. 58, 3655(1985))も知られているが、
1,2−付加体が優先的に得られ、1,4−付加体の収
率は10%以下である。また、イソプレンと臭素もしく
は塩素と反応させる方法(例えば J. Org. Chem. 43, 2
793(1978), 特開平9-255599など)が知られているが、
しばしば、1,2−付加体が副生し、その分離が容易で
ないことと、X1とX2が相異なる化合物を合成すること
はできないという問題が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アリルハラ
イド化合物(2)の工業的に有利な方法を提供しようと
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはアリルハラ
イド化合物(2)の工業的に有利な製造法を開発するべ
く鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。すなわち本
発明は、一般式(1) (式中、X1はハロゲン原子を示す。)で示されるハロ
ヒドリン化合物に、ハロゲン化剤を作用させることを特
徴とする一般式(2) (式中、X1、X2は同一または相異なってハロゲン原子
を示し、波線はE/Z幾何異性体のいずれか一方もしく
はそれらの混合物であることを示す。)で示されるアリ
ルハライド化合物の製造法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に用いられる一般式(1)および/もしく
は(2)で示される化合物の置換基X1およびX2は、同
一または相異なってハロゲン原子を示し、具体的には、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0006】本発明に用いるハロヒドリン化合物(1)
はイソプレンをハロヒドリン化反応に供することにより
得ることができる。ハロヒドリン化反応としては、例え
ばTetrahedron Lett. 1057(1972)やJ. Org. Chem. 44,
1716(1979)等の文献の方法に従って容易に合成すること
ができる。
【0007】得られたハロヒドリン化合物(1)は、ハ
ロゲン化剤を作用させることによってアリルハライド化
合物(2)へ誘導できる。ハロゲン化剤としては、ハロ
ゲン化水素、硫黄のハロゲン化物、リンのハロゲン化
物、ホウ素のハロゲン化物、チタンのハロゲン化物が挙
げられ、ハロゲン化水素としては具体的には、塩化水
素、臭化水素、ヨウ化水素が、硫黄のハロゲン化物とし
ては具体的には塩化チオニルまたは臭化チオニルが、リ
ンのハロゲン化物としては具体的には三塩化リン、五塩
化リン、オキシ塩化リン、三臭化リン、五臭化リン、三
ヨウ化リンが、ホウ素のハロゲン化物としては具体的に
は三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、三ヨウ化ホウ素が、チ
タンのハロゲン化物としては四塩化チタン、四臭化チタ
ン、四ヨウ化チタンが挙げられる。かかるハロゲン化剤
の使用量は、ハロヒドリン化合物(1)に対して通常、
0.2モル倍から2モル倍程度の範囲であり、好ましく
は、0.5〜1.5モル倍の範囲である。上記反応に
は、ハロゲン化剤の種類によってはアミンや固体塩基の
添加が好ましい場合がある。かかるアミンとしては、ピ
リジン誘導体や第三級アミンが挙げられ、具体的にはピ
リジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、
4−ジメチルアミノピリジン、2,6−ルチジン、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイ
ソプロピルエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミ
ン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N
−エチルピペリジン、N−エチルピロリジン、N−メチ
ルモルホリンなどが挙げられる。固体塩基としては、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムな
どが挙げられる。かかるアミンや固体塩基の使用量は、
ハロゲン化剤に対して通常0.5〜1.5モル倍程度で
あり、好ましくは0.8〜1.2モル倍程度である。
【0008】上記反応は、使用するハロゲン化剤と反応
しない溶媒中で実施され、具体的には、n-ヘキサン、
シクロヘキサン、n-ペンタン、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の炭化水素系溶媒、クロロブタン、ジクロロ
メタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、o
−ジクロロベンゼン、クロロホルムなどのハロゲン系溶
媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン、ジメトキシエタン、アニソール、ジグライ
ム、トリグライム、テトラグライム等のエーテル系溶媒
等が挙げられる。これらは単一であっても2種以上の混
合溶媒であってももよい。
【0009】反応温度は、通常、−30℃から使用する
溶媒の沸点の範囲であり、好ましくは−10℃〜50℃
程度の範囲である。また、反応時間は、通常10分から
24時間程度の範囲である。反応後、通常の後処理操作
をすることによりアリルハライド化合物(2)を得るこ
とができる。必要に応じて、シリカゲルクロマトグラフ
ィーなどにより精製することもできる。
【0010】
【発明の効果】かくして本発明の方法によれば工業的に
有利にアリルハライド化合物(2)を製造することがで
きる。また、X1とX2とが異なる化合物を製造すること
もでき有利である。
【0011】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。
【0012】(実施例1)イソプレン 163.5g(2.4mo
l)をジメチルスルホキシド 1000mlおよび水 22mlに溶
解させ、内温を20℃から35℃に調節しながら、N−
ブロモスクシンイミド213.6g(1.2mol)の粉体を分割し
て加えた。その後、20℃〜30℃で2時間攪拌した
後、反応溶液を冷水2000mlに注加し、酢酸エチルで抽出
した。有機層を希チオ硫酸ナトリウム水および飽和食塩
水により洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過を
行ない、溶媒を留去した。得られた粗生成物をガスクロ
マトグラフィーにて分析したところ、4−ブロモ−3−
ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテンが収率54%で得
られた。
【0013】(実施例2)4−ブロモ−3−ヒドロキシ
−3−メチル−1−ブテン 1.89g(10mmol,純度 87.4
%)をトルエン 20mlに溶解し、そこへピリジン0.94g(1
1.9mmol)を加え、0℃に冷却した。塩化チオニル 1.43
g(12mmol)を同温度で滴下し、室温で6時間撹拌し
た。反応後、反応溶液に水を加え、トルエンで抽出し、
有機層を飽和食塩水により洗浄した。次いで無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、ろ過を行ない、溶媒を留去した。得
られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにて単離精
製したところ、1−ブロモ−4−クロロ−2−メチル−
2−ブテンが収率48%(E/Z=84/16)で得られた。
【0014】(実施例3)4−ブロモ−3−ヒドロキシ
−3−メチル−1−ブテン 19.8g(120mmol)をn−ヘ
キサン 60mlに溶解し、10℃に冷却した。三塩化ホウ
素の1M−ヘキサン溶液 144ml(144mmol)を同温度で
滴下し、同温度で30分撹拌した。反応後、反応溶液に
水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、ろ過を行ない、溶媒を留去した。得
られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにて単離精
製したところ、1−ブロモ−4−クロロ−2−メチル−
2−ブテンが収率46%(E/Z=79/21)で得られた。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 寿也 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 BE01 BE50 BE51 BE54 BE56 BE62

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、X1はハロゲン原子を示す。)で示されるハロ
    ヒドリン化合物に、ハロゲン化剤を作用させることを特
    徴とする一般式(2) (式中、X1、X2は同一または相異なってハロゲン原子
    を示し、波線はE/Z幾何異性体のいずれか一方もしく
    はそれらの混合物であることを示す。)で示されるアリ
    ルハライド化合物の製造法。
  2. 【請求項2】一般式(1)で示されるハロヒドリン化合
    物を、イソプレンをハロヒドリン化反応に供することに
    よって得る請求項1に記載のアリルハライド化合物の製
    造法。
  3. 【請求項3】ハロゲン化剤が、ハロゲン化水素、硫黄の
    ハロゲン化物、リンのハロゲン化物、ホウ素のハロゲン
    化物またはチタンのハロゲン化物である請求項1もしく
    は2に記載のアリルハライド化合物の製造法。
  4. 【請求項4】硫黄のハロゲン化物が、塩化チオニルまた
    は臭化チオニルである請求項3に記載のアリルハライド
    化合物の製造法。
  5. 【請求項5】リンのハロゲン化物が、三塩化リン、五塩
    化リン、オキシ塩化リン、三臭化リン、五臭化リンまた
    は三ヨウ化リンである請求項3に記載のアリルハライド
    化合物の製造法。
  6. 【請求項6】ホウ素のハロゲン化物が、三塩化ホウ素、
    三臭化ホウ素または三ヨウ化ホウ素である請求項3に記
    載のアリルハライド化合物の製造法。
  7. 【請求項7】チタンのハロゲン化物が、四塩化チタン、
    四臭化チタンまたは四ヨウ化チタンである請求項3に記
    載のアリルハライド化合物の製造法。
  8. 【請求項8】X1およびX2で示されるハロゲン原子が、
    同一または相異なって、塩素原子、臭素原子またはヨウ
    素原子である請求項1もしくは2に記載のアリルハライ
    ド化合物の製造法。
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