JP2003145680A - ゴム基体/熱接着性材料の複合材及び該複合材の製造方法 - Google Patents

ゴム基体/熱接着性材料の複合材及び該複合材の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム基体と熱接着性材料とを簡便にかつ強固
に熱接着するのを可能にすること。 【解決手段】 熱可塑性エラストマーを塗布した面を接
着面とするゴム基体と、熱接着性材料とを熱接着してな
るゴム基体/熱接着性材料の複合材及び該複合材の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム基体/熱接着
性材料の複合材及び該複合材の製造方法に関し、更に詳
しくは、熱可塑性エラストマーを塗布した面を接着面と
するゴム基体と、熱接着性材料とを熱接着することによ
り、両者が強固に接着されるゴム基体/熱接着性材料の
複合材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゴム基体を用いたゴム製品
は、種々の用途に使用されており、特に手袋の分野で
は、ゴム、特にアクリロニトリル−ブタジエンゴム(N
BR)やクロロプレンゴム(CR)等の合成ゴムは、手
袋用の素材として耐油性、耐候性等の特性に優れるた
め、従来の塩化ビニル製の手袋に代わるものとして注目
されている。
【0003】また、これらのゴム基体と他の材料との複
合製品も種々提案されている。しかしながら、ゴム基体
自体はヒートシール性がなく、同種もしくは異種のゴム
同士はもちろんのこと、ゴム基体と他の材料とを接着さ
せることは非常に難しく、特に手袋用途に使用されるよ
うな伸び率が大きいゴムに他の材料を接着させることは
極めて困難であった。
【0004】すなわち、合成ゴムと他の材料とを接着さ
せるには、主としてに接着剤が用いられるが、それに先
だって、接着面の処理工程、例えば、サンドペーパーや
ワイヤーブラシでゴム表面を粗す工程、ゴムの削りかす
をエアで飛ばす工程、溶剤で拭き取る工程などが必要と
される。例えば加硫ゴムとポリオレフィンを接着する方
法としては、ポリオレフィンに対してはコロナ放電処理
を施し、加硫ゴム表面に対しては擬ハロゲン化合物処理
を施した後、エポキシ系接着剤及びNBR系接着剤から
選ばれた少なくとも1つを前記各処理した面のいずれか
一方または双方に塗布後、積層することを特徴とするポ
リオレフィンと加硫ゴムとの接着方法が提案されている
(特開昭58−98234号公報)。
【0005】しかし、接着剤による合成ゴムと他の材料
との接着は、一般に合成ゴムの接着性が乏しく、特に上
記したNBRは、他の材料と接着した場合に十分な接着
強度を有するものではなかった。また、接着剤で接着さ
せる場合には、合成ゴムに塗布した接着剤が乾燥する前
に被接着物を接着させる必要があり、接着後も圧着及び
乾燥することが必要であるため、特に伸びが大きく、か
つ複雑な形状のゴム基体を使用した場合には製造上の管
理が困難であった。
【0006】一方、これ以外にも合成ゴムと他の材料と
を接着する方法が提案されている。例えば、水素添加
アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム、メタクリ
ル酸、酸化亜鉛及び有機過酸化物を含有する未硬化ゴム
組成物と、原料ゴム組成としてアクリロニトリル・ブタ
ジエン共重合体ゴム又はイソブチレン・イソプレン共重
合体ゴムを含有する未加硫ゴム組成物とを硬化加硫し、
接着・一体化したゴム・ゴム接着複合体とする方法(特
開平5−186609号公報)や、特定の構造式を有
するシラン化合物を標準的な市販ゴムに配合することに
より通常のゴムとポリアミドとが強固に接合する複合体
を製造する方法(特開平7−11013号公報)等が提
案されていた。
【0007】しかし、の方法では、未加硫状態のもの
同士を加硫、硬化して接着するものであり、成形された
もの同士を接合する方法ではないため、応用範囲が狭い
ものであった。また、の方法では、接着されるものが
ポリアミドに限定され、また、ゴムに他の成分を配合す
るため、ゴム自体の性質が変化してしまうという問題点
を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、ゴム基体
と他の熱接着性材料とを簡単に、しかも十分な接着強度
で熱接着できる技術の開発が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ゴムの熱
接着性について鋭意研究を重ねていたところ、ゴム基体
に塗布した熱可塑性エラストマーは、他の熱接着性材料
と簡単に熱接着させることが可能であり、しかも当該部
分での接着強度は十分なものであることを見出し、本発
明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、熱可塑性エラストマ
ーを塗布した面を接着面とするゴム基体と、熱接着性材
料とを熱接着してなるゴム基体/熱接着性材料の複合材
及び該複合材の製造方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のゴム基体/熱接着性材料
の複合材(以下「複合材」とする)に用いられるゴム基
体としては、従来公知のゴム、例えば天然ゴム、合成ゴ
ム等で形成されたものを使用することができる。このう
ち合成ゴムとしては、例えば、アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ス
チレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム
(IR)、ポリウレタン(PU)等を使用することがで
きる。これらの合成ゴムは、そのままゴム基体の原料と
して用いることができるが、これら合成ゴムに加硫剤、
加硫促進剤、軟化剤、充填剤等を配合したものを基体の
原料としてもよい。
【0012】また、このゴム基体の形状は、任意の形状
であって良いが、後述の熱接着性材料と接着することか
らも、面状部を有する形状、例えばシート状、フィルム
状、板状であることが好ましい。さらに、ゴムを原料と
する手袋、長靴、エプロン等であって、その一部に面状
部を有する製品形態のものであってもよい。
【0013】上記ゴム基体に接着面を形成するには、必
要な部分に熱可塑性エラストマーを塗布し、これを乾燥
させれば良い。塗布される熱可塑性エラストマーとして
は、伸縮性を有する熱可塑性エラストマーが好ましい。
この伸縮性を有する熱可塑性エラストマーの例として
は、例えば、ウレタン系エラストマー、ポリスチレン系
エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリ塩
化ビニル系エラストマー、ポリエステル系エラストマ
ー、ポリアミド系エラストマー、ポリブタジエン系エラ
ストマー、エチレン−ビニルアセテート(EVA)共重
合体、エチレン−アクリル酸(EAA)共重合体、エチ
レン−メチルメタクリレート(EMA)共重合体等のオ
レフィン系樹脂溶液、アイオノマー等を熱接着性材料に
合わせて使用することができる。
【0014】上記熱可塑性エラストマーをゴム基体の接
着面に塗布する方法としては、特に制限はなく、従来よ
り公知の方法、例えば刷毛等で塗布する方法、ゴム基体
を熱可塑性エラストマー液に浸漬して塗布する方法、ス
プレー噴射により塗布する方法、印刷により塗布する方
法等の手段を用いて塗布することができる。この塗布に
おける塗布厚等は特に制約はないが、1μm〜500μ
m程度とすることが好ましい。また、塗布後の乾燥は、
自然乾燥若しくは熱風等の強制乾燥等の手段により行う
ことができる。
【0015】一方、本発明の複合材に用いられる熱接着
性材料は、各種プラスチックや熱可塑性エラストマー
等、熱接着性を有するものであれば特には制限はない
が、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。熱可塑性樹脂
としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体等のオレ
フィン系樹脂を挙げることができる。また、その形状
は、被着体であるゴム基体と同様、面状部を有する形
状、例えばシート状、フィルム状、板状であることが好
ましいが、一部に面状部を有するものであれば、その製
品形態には特に制限はない。
【0016】さらに、熱接着性材料として、基材自体ま
たは基材全体が熱接着性を有しない材料(以下「非熱接
着性材料」とする)であっても、少なくてもゴム基体と
接着する面が熱接着性を有しているものであれば問題は
ない。例えば、非熱接着性材料のゴム基体と接着する面
に対して、熱接着性材料をコーティングまたはラミネー
ト等の加工を施し、該面に熱接着性を有するようにした
材料を用いることができる。これにより、ゴム基体以外
の材料はもちろん、熱接着性材料としてゴム基体自体に
熱可塑性エラストマーを塗布・乾燥させたものを用い、
これを、熱可塑性エラストマーを塗布した面を接着面と
したゴム基体と接着することもでき、ゴム基体同士等の
熱接着も可能となる。
【0017】また、これらの熱接着性材料は、接着面に
対してプライマー処理を施すことにより、さらに接着強
度を高めることができる。プライマー処理としては、例
えば、熱接着性材料にオゾン処理またはコロナ放電を行
うことにより極性基を導入する。更に好ましくはTiO
やSiOを混入したウレタン樹脂、エポキシ樹脂
等の極性樹脂を塗布する等の処理方法等を挙げることが
できる。
【0018】熱可塑性エラストマーを塗布したゴム基体
と他の熱接着性材料を接着する方法としては、例えば、
ゴム基体の接着面と熱接着性材料の接着面を合わせ、ヒ
ートシール機等を用いて熱接着する方法が挙げられる。
両者を熱接着するための温度、圧力及び時間等の条件
は、ゴム基体の種類や厚さ、また熱接着性材料の種類や
厚さ及び熱可塑性エラストマーの種類により、適宜最適
な条件を選択して行うことができる。
【0019】以上説明した方法により調製された本発明
の複合材は、ゴム基体、特に合成ゴムのゴム基体と他の
熱接着性材料とを確実に接着することができるものであ
る。特に、従来から接着が困難とされていた、伸び率の
大きいゴム基体、例えば、伸び率が50〜1200%程
度のゴム基体と熱接着性材料を熱接着して複合体とした
場合であっても、十分にその接着効果を発揮することが
できる。
【0020】すなわち、伸び率の大きいゴム基体の代表
例として、ゴム手袋が挙げられるが、本発明の複合材
は、このようなゴム基体に対して高い接着効果を与える
ことができるため、従来塩化ビニル手袋でしか実現でき
なかった種々の付加機能を与えることができる。
【0021】例えば、塩化ビニル製手袋においては、特
開昭57−157715号公報の図に開示されるよう
な、塩化ビニル製手袋の裾部に筒状の袖(腕カバーと同
意。以下同)をつけた袖つき袋や、特開昭55−128
002号公報に開示されるような、塩化ビニル製の手袋
の裾部に面ファスナー(いわゆるマジックテープ(登録
商標))をつけた手袋など、種々の付加機能を有するも
のが提案されてきたが、これは、塩化ビニルがヒートシ
ール性を有するため可能となったものであった。
【0022】従来、このような腕カバー付き手袋や面フ
ァスナー付き手袋を、塩化ビニルに代え、ゴムを用いて
製造することは、前述したようにゴムがヒートシール性
を有しないため、縫製によりゴム手袋に腕カバーや面フ
ァスナーを取り付けるしか手段がなく、非常に手間の掛
かるものであった。加えて、縫製により取り付けた場合
には、水を取り扱った際に、縫製部から手袋内部に水等
が入ってしまうという問題点を有していた。
【0023】これに対し本発明の複合材は、伸び率の大
きいゴム基体と熱接着性材料とを、高い接着強度で熱接
着することが可能であるので、ゴムを基体とする手袋に
対しても、塩化ビニル製手袋と同様な付加機能を与える
ことができるのである。
【0024】より具体的に、本発明の複合材を用いて、
腕カバー付き手袋を製造する方法の一例を示せば次の通
りである。すなわち、まず常法により製造したゴム手袋
の裾部周縁に熱可塑性エラストマーを塗布して、これを
十分乾燥させる。次に、熱接着性材料で構成されるシー
トの片面にプライマー処理を施した後、この処理面とゴ
ム手袋の裾部周縁(熱可塑性エラストマー塗布部)と合
わせ、圧着ずれしないように固定した後、熱接着させ
る。最後に、シートのプライマー処理を施していない面
の端部を熱接着して、筒状の腕カバーを形成することに
より、腕カバー付きゴム製手袋を製造することができ
る。なお、予め熱接着性材料で腕カバーを形成したあ
と、該腕カバーの開口部の一端の周縁部に、ゴム手袋の
裾部周縁(エラストマー塗布部)とを合わせ、熱接着さ
せてもよい。手袋と袖部とのヒートシールの方法は、加
熱したバーを用いて複数回押すことにより行ってもよ
く、また、特開昭57−157715号公報記載の方法
により行ってもよい。
【0025】また、手袋の裾部に面ファスナーを付けた
ゴム手袋を製造する方法の一例としては、常法に従って
製造したゴム手袋に熱可塑性エラストマーを塗布、乾燥
させて接着面を調製し、これと、熱接着性材料で構成さ
れる面ファスナーの裏面(面ファスナーにおける雌雄部
を有しない面。以下同)に必要により熱可塑性エラスト
マーを塗布、乾燥したものとを圧着した後熱接着する方
法が挙げられる。この場合、面ファスナーの裏面は、凹
凸がある場合が多いので、特にプライマー処理を施さな
くても容易に接着することができる。また、面ファスナ
ーの裏面に熱接着性樹脂である発泡シートや弾性シート
を接着し、これをゴム手袋に熱可塑性エラストマーを塗
布、乾燥させたものとを熱接着することもできる。
【0026】なお、本発明の複合材は、伸び率が大きい
ゴム基体と熱接着性材料とを接着すること可能としたも
のであるが、熱接着性材料にも伸び率の大きいものを用
いても、ゴム基体と熱接着性材料を接着して複合材を得
ることもできる。これは、熱可塑性エラストマーが、ゴ
ム基体と熱接着性材料の伸びに追従して伸びることがで
きるため、両者を熱接着したときに剥がれにくい複合材
を得ることができる。
【0027】上記の腕カバー付手袋の場合でも、ゴム基
体であるゴム製手袋と熱接着性材料である腕カバーは、
通常両者とも伸び率が大きいものであるが、本発明の手
段により、両者を熱接着した複合材(腕カバー付手袋)
を簡便に得ることができる。
【0028】
【実施例】次に、実施例および比較例をあげ、本発明を
更に詳しく説明するが、本発明はこれらになんら制約さ
れるものではない。
【0029】実 施 例 1 ゴム基体/熱接着性材料複合材の剥離強度の測定:表1
に示すゴム基体及び熱接着性材料を、それぞれ10cm
×1cmの大きさに切り取った。ゴム基体の接着面に、
これも表1に示す熱可塑性エラストマーを塗布し、約1
5分間自然放置して乾燥した。これをヒートシール機
(富士インパルスシーラー:(株)富士包装社製)を用
いて温度170℃、圧力1MPaの条件で熱接着し、本
発明品1〜7及び比較品1〜3のゴム基体/熱接着性材
料複合材を得た。なお、比較品3は、ゴムの接着面に熱
可塑性エラストマーを塗布し、乾燥前に熱接着性材料を
圧着させただけであり、熱接着を行っていないものであ
る。材料構成を表1に示す。
【0030】( 材 料 構 成 )
【表1】 熱可塑性エラストマー: ウレタン系エラストマー;ボンドG350(コニシ
(株)製) EVA系エラストマー;デンカEVAテックス(電気化
学工業(株)製)
【0031】上記で作成した本発明品1〜7及び比較品
1〜3を、引張試験機(ジョッパー式抗張力試験機:上
島製作所社製)を用いて、引張速度200mm/min
の条件で剥離強度を測定した。結果を表2に示す。
【0032】( 結 果 )
【表2】
【0033】表2の結果のように、本発明品の複合材
は、剥離強度が大きく、両者が強固に接着されているこ
とが確認できた。一方、比較品の複合材は、両者が接着
しなかったり、接着しても剥離強度は小さかった。
【0034】実 施 例 2 面ファスナー付きNBR製手袋の製造:常法で製造した
NBR製手袋の裾部に、ウレタン系熱可塑性エラストマ
ー(ボンドG350:コニシ(株)製)を塗布し、乾燥
した。一方、2cm×4cmの大きさに切ったナイロン
製面ファスナーの雌部及び2cm×2cmのナイロン製
面ファスナーの雄部のそれぞれの裏面(接着面)にも同
様に、ウレタン系熱可塑性エラストマー(ボンドG35
0:コニシ(株)製)を塗布して、上記と同様の条件で
乾燥させた。
【0035】このNBR製手袋の塗布面と面ファスナー
の接着面を合わせ、ヒートシール機(富士インパルスシ
ーラー:(株)富士包装社製)を用いて、温度170
℃、圧力1MPaの条件で約1秒間熱接着して、袖部に
面ファスナーを付けたNBR製手袋を得た。
【0036】このNBR製手袋の、手袋と面ファスナー
の接着面の剥離強度を引張試験機(ジョッパー式抗張力
試験器:上島製作所社製)を用いて測定したところ15
N/cmであった。また、本手袋に対して、約1000
回の面ファスナーの付けはずしを実施したが、NBR製
手袋と面ファスナーの接着面に剥がれは生じなかった。
【0037】一方、対照として、常法により製造したN
BR製手袋の裾部に2cm×4cmの大きさに切った面
ファスナーの雌部及び2cm×2cmの面ファスナーの
雄部の裏面を合わせ、温度170℃、圧力約1MPaの
条件で約1秒間熱接着したものを調製したが、面ファス
ナーとNBR製手袋は熱接着されなかった。
【0038】実 施 例 3 腕カバー付きNBR製手袋の製造:常法で製造したNB
R製手袋の裾部周縁表面にウレタン系熱可塑性エラスト
マー(ボンドG350(コニシ(株)製))を塗布し、
乾燥した。
【0039】一方、袖部材として、EVAフィルム(厚
さ0.2mm)の片面にコロナ放電を行った後、二液硬
化タイプのウレタン系樹脂(Bayflex:バイエル
社製)を塗布し、プライマー処理を施した。このフィル
ムの非プライマー処理面同士を向かい合わせて熱接着
し、これを裏返して筒状の腕カバーを形成した。
【0040】この腕カバーの開口部一端の周縁の裏面
(内側)を、NBR手袋のウレタン系熱可塑性エラスト
マー塗布面と合わせ、ヒートシール機(富士インパルス
シーラー:(株)富士包装社製)で、温度170℃、圧
力1MPaの条件で約1秒間熱接着して、腕カバー付き
NBR製手袋を得た。
【0041】この腕カバー付きNBR製手袋の、接着部
の剥離強度を引張試験機(ジョッパー式抗張力試験機:
上島製作所社製)で測定したところ、15N/cmであ
った。また、本手袋を自家用車の洗車に使用したとこ
ろ、手袋本体と袖部の接着は剥がれるものではなかっ
た。
【0042】一方、常法で製造したNBR製手袋の裾部
に、EVA系熱可塑性エラストマー(ボンドG350
(コニシ(株)製))を塗布した。上記方法と同様にし
てEVAフィルム製筒状腕カバーを製造し、その裏面を
ウレタン系熱可塑性エラストマー塗布直後のNBR手袋
の塗布面と合わせて押圧し、接着した後、乾燥させて腕
カバー付きNBR製手袋を比較品として得た。
【0043】得られた腕カバー付きNBR製手袋の接着
部の剥離強度は2N/cmであり、手袋を手に装着する
ときに、簡単に手袋と袖部が剥がれてしまうものであっ
た。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、従来接着が困難とされ
ていたゴム基体と熱接着性材料の複合材を得ることがで
きる。特に、伸び率の大きいゴム基体であっても高い接
着性能を有するため、種々のゴムを基体とする製品に応
用することができる。
【0045】具体的には、本発明により、ゴム基体であ
るゴム製手袋に面ファスナーや腕カバー等を接着するこ
とを可能とし、ゴム製手袋に種々の新たな付加機能を与
えることができる。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B033 AB20 AC03 BA04 4F100 AK03C AK27B AK28B AK51A AL01B AL09A AN00B AN02B AT00B BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10D EC03 EC032 GB72 JB16A JK08B JL11A JL12 JL12C JM02D YY00B 4F211 AA45 AD05 AH07 AH70 TA03 TC08 TC17 TD11 TN43 TN60 TQ01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性エラストマーを塗布した面を接
    着面とするゴム基体と、熱接着性材料とを熱接着してな
    るゴム基体/熱接着性材料の複合材。
  2. 【請求項2】 ゴム基体が合成ゴムである請求項第1項
    記載の複合材。
  3. 【請求項3】 合成ゴムがアクリロニトリル−ブタジエ
    ンゴム(NBR)である請求項第2項記載の複合材。
  4. 【請求項4】 ゴム基体の伸び率が50〜1200%で
    ある請求項第1項ないし第3項の何れかの項記載の複合
    材。
  5. 【請求項5】 熱可塑性エラストマーがウレタン系熱可
    塑性エラストマーである請求項第1項ないし請求項第4
    項のいずれかの項記載の複合材。
  6. 【請求項6】 熱接着性材料がプライマー処理を施され
    たものである請求項第1項ないし第5項のいずれかの項
    記載の複合材。
  7. 【請求項7】 熱接着性材料がポリオレフィン系フィル
    ムまたはシートである請求項第1項ないし第6項のいず
    れかの項記載の複合材。
  8. 【請求項8】 ゴム基体が手袋で、熱接着材料が筒状の
    腕カバーであり、該腕カバーの開口部一端の周縁を接着
    面として手袋の裾部周縁に接着したものである請求項第
    1項ないし第5項のいずれかの項記載の複合材。
  9. 【請求項9】 少なくとも腕カバーの接着面がプライマ
    ー処理を施されたものである請求項第8項記載の複合
    材。
  10. 【請求項10】 ゴム基体が手袋で、熱接着材料が面フ
    ァスナーであり、該面ファスナーを手袋の裾部周縁に接
    着したものである請求項1項ないし第5項のいずれかの
    項記載の複合材。
  11. 【請求項11】 熱可塑性エラストマーを塗布した面を
    接着面とするゴム基体と、熱接着性材料を熱接着するこ
    とを特徴とするゴム基体/熱接着性材料の複合材の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 ゴム基体であるゴム手袋の裾部周縁に
    熱可塑性エラストマーを塗布した後乾燥して接着面を構
    成し、熱接着性素材で構成された筒状の腕カバーの開口
    部一端の周縁と、上記接着面を熱接着したことを特徴と
    するゴム基体/熱接着性材料の複合材の製造方法。
  13. 【請求項13】 ゴム基体であるゴム手袋に熱可塑性エ
    ラストマーを塗布した後乾燥して接着面を構成し、熱接
    着性材料で構成された面ファスナーを上記接着面と熱接
    着したことを特徴とするゴム基体/熱接着性材料の複合
    材の製造方法。
JP2001343185A 2001-11-08 2001-11-08 ゴム基体/熱接着性材料の複合材及び該複合材の製造方法 Expired - Fee Related JP3875072B2 (ja)

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