JP2003144846A - アンモニアの分解方法 - Google Patents

アンモニアの分解方法

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JP2003144846A
JP2003144846A JP2001352541A JP2001352541A JP2003144846A JP 2003144846 A JP2003144846 A JP 2003144846A JP 2001352541 A JP2001352541 A JP 2001352541A JP 2001352541 A JP2001352541 A JP 2001352541A JP 2003144846 A JP2003144846 A JP 2003144846A
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ammonia
gas
catalyst
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treatment
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Hiroshi Ichimaru
広志 市丸
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Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毒性および腐食性の高いアンモニアガスを、
効率よく高い分解率で分解し、さらに副生成物である窒
素酸化物を抑制し、無害化する方法を提供する。 【解決手段】 アンモニアを触媒により分解するに際
し、アンモニア分解用の触媒に複数の箇所から酸素また
は酸素を含むガスを供給する。また、分解処理したガス
を循環させることにより、アンモニア分解用の触媒に接
触させるガス流量を一定にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は毒性および腐食性の
高いアンモニアガスを、効率よく高い分解率で分解し、
さらに副生成物である窒素酸化物を抑制し、無害化する
ためのアンモニアの分解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
よりガス中のアンモニアを除去する方法として、アンモ
ニア分解触媒を用いる方法がある。例えば、Fe23
MnOを主成分とする触媒に、300〜350℃でアン
モニアを含む処理ガスを接触させて無害なN2とH2Oに
分解することが提案されている。このアンモニア分解触
媒による処理方法では、前述したように最適な分解処理
温度範囲が存在する。この最適な分解処理温度範囲(3
00〜350℃)では、(1)式のような反応が進行す
る。 4NH3+3O2=2N2+6H2O (1) 処理温度が350℃以上の高温になるとアンモニアを酸
化分解する際に(2)式および(3)式のように窒素酸
化物(NO,NO2)が発生する。 4NH3+5O2=4NO+6H2O (2) 4NH3+7O2=4NO2+6H2O (3) こうした窒素酸化物は、大気汚染物質であり、その発生
は最小限度に抑制すべきである。また、処理温度が30
0℃以下の低温になると、窒素酸化物の発生は抑えられ
るが、逆にアンモニアの分解効率が低下するといった問
題が生じてくる。
【0003】したがって該触媒と接触させてアンモニア
を分解する場合は、分解処理温度範囲を300〜350
℃になるように制御しなければならない。
【0004】一方、半導体工場等で排出されるアンモニ
アを処理する場合、アンモニアの濃度や処理総量の変化
が頻繁に生じる。触媒で処理する場合、アンモニア処理
において、その濃度が増加すれば、反応熱が増加し、温
度管理が重要になる。逆に、その濃度が低下すれば、反
応熱が低下する。またガス処理総量が低下すれば、ガス
に与える熱量の損失低下により、アンモニア分解用の触
媒の温度が上昇し、逆に、ガス処理総量が増加すれば、
ガスに与える熱量の損失増大により、アンモニア分解用
の触媒の温度が低下する。
【0005】以上のようにアンモニア分解用触媒を用い
て半導体工場等で排出されるアンモニアを分解処理する
場合、アンモニアの濃度や処理総量の変化に伴う分解処
理温度の変動を最小限に抑え、高いアンモニアの分解効
率の維持と窒素酸化物の発生防止を実現できる技術が期
待されている。
【0006】
【発明が解決しようとする手段】本発明者は、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、ガス処理中にアンモニ
アの濃度が増加する場合においては、触媒層に、反応に
寄与する供給酸素を、複数箇所から供給すること、また
は処理総量の変動においては、循環ガスを用いて触媒反
応層に接触するガス流量を一定にすることにより、効果
的に分解除去できることを見出し本発明に至った。
【0007】すなわち本発明は、アンモニアを触媒によ
り分解するに際し、アンモニア分解用の触媒に複数の箇
所から酸素または酸素を含むガスを供給することを特徴
とするアンモニアの分解方法で、さらに分解処理したガ
スを循環させることにより、アンモニア分解用の触媒に
接触させるガス流量を一定にすることを特徴とするアン
モニアの分解方法を提供するものである。
【0008】ガス処理中にアンモニアの濃度が増加する
場合において、アンモニアガスと接触する触媒の局所的
な反応により局所的な温度上昇が生じ、そのため、該局
所的な反応を抑え局所的な温度上昇を防止することが重
要である。その局所的な反応を抑制させるため、触媒反
応層を従来より長くし、反応に寄与する供給酸素を、複
数箇所から供給することにより、温度上昇部分を分散さ
せることで温度上昇を防止できる。すなわち本発明は、
上記(1)式の反応を抑制する方法として、触媒層入口
側の酸素濃度を低くして酸素を段階的に複数の箇所から
供給し、従来よりも長い触媒反応層で分解反応を起こさ
せ、局所的な温度上昇を防止することにより、上述の問
題を解決することができるものである。
【0009】また、処理総量の変動においては、出口ガ
スの一部を入口ガス側に循環ポンプを用いて戻し、その
戻す流量を調節することにより、触媒反応層に接触する
ガス流量を一定にし、その考えられる最大流量を維持す
ることにより温度変化を最小限に抑えることができ、温
度上昇を防止するものである。
【0010】本発明で用いるアンモニア分解用触媒は、
Fe23とMnOを主成分とするもの、Pt等の貴
金属やTiO2等の金属酸化物をアルミナ、シリカ、ゼ
オライトに含浸担持させたもの、などの一般的に用いら
れる触媒で、特に限定されないが、比較的分解温度が低
いとされているの触媒が好ましい。また、本発明で用
いる酸素または酸素を含むガスは、酸素を不活性ガスで
希釈したガスを使用してもよく、大気をそのまま使用し
ても良い。
【0011】以下、具体的に、本発明を図1に基づいて
説明する。
【0012】図1は、本発明方法によるアンモニアの濃
度や処理総量の変化に伴う分解処理温度の変動を最小限
に抑え、高いアンモニアの分解効率の維持と窒素酸化物
の発生防止を確認するための実験フローの概略図を示
す。
【0013】図1に示した分解装置の構成は、加熱用ヒ
ータ3で囲まれた外径114.3mmφ、内径108.
3mmφ、高さ500mmHからなるステンレス鋼製の
触媒充填筒2に複数箇所(上部面の25mm下方位置か
ら100mmの均等間隔)の酸素供給配管口a1〜a5
を取り付けた構造からなり、触媒充填筒2の上部から下
部まで等間隔(筒上部面の50mm下方位置から50m
mの均等間隔)で熱電対t1〜t9を設置した構造から
なっている。なお、酸素供給配管口a1〜a5及び熱電
対t1〜t9は、すべて筒径の中心に位置している。
【0014】まず、窒素で希釈したアンモニア含有ガス
1を触媒充填筒2の上部から導入し、分解処理後、出口
ガスを冷却器5で室温まで冷却し、ガス流量計6で触媒
充填筒2の流量をモニタし、その流量が一定になるよう
に、ここの出力により循環ポンプ4により循環流量を調
節する。一部フーリエ変換式赤外線吸光のガス分析計7
に導入し、アンモニアや窒素酸化物の濃度を測定する。
【0015】ここで、使用したアンモニア分解触媒は、
Fe23とMnOを主成分とする平均粒径2mmφの球
状のもので、その触媒充填高さは450mmである。ま
た、ガス処理流量は、10〜50L/minの範囲で変
動させることができ、循環ポンプ4は、インバータ制御
により0〜60L/minに調節することができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明するが、か
かる実施例に限定されるものではない。
【0017】参考例1 上記で説明した装置を用い、アンモニア分解触媒は、平
均粒径2mmφの球状のFe23とMnOを主成分とし
たものを使用した。入口ガスとしてアンモニアが100
0ppmの窒素希釈のガスを処理流量50L/minで
供給した。酸素を含むガスとして大気を用いた。酸素供
給配管口は、a1の箇所のみ使用して、その流量は、1
0L/minとし、循環流量は0とした。温度が一定
(300℃)となったアンモニア処理開始から1時間
後、最高温度はt3の箇所で330℃であり、そのとき
の出口濃度はアンモニアが5ppm、窒素酸化物が7p
pmであり、良好な分解反応が確認された。
【0018】比較例1 参考例1と同様な方法でアンモニアの入口濃度を100
0ppmとして1時間処理後、1分以内にその濃度を1
0000ppmに変化させた。その10分後の最高温度
はt2の箇所で420℃であり、出口濃度はアンモニア
が3ppm、窒素酸化物が260ppmであり、窒素酸
化物の濃度の急激な増加が確認された。これらの条件及
び結果を表1に示した。また、触媒充填筒内の温度分布
を図2に示した。
【0019】実施例1〜2 実施例1では、比較例1と同様な方法でアンモニア処理
開始直後、大気の供給は、a1,a3,a5の3箇所で
行い、その流量はそれぞれ3L/min,3L/mi
n,4L/minとした。このとき循環流量は0とし
た。アンモニア処理開始10分後の最高温度はt2の箇
所で380℃であり、そのときの出口最高濃度はアンモ
ニアが4ppm、窒素酸化物が64ppmであり、窒素
酸化物の濃度の減少が確認された。
【0020】実施例2では、比較例1と同様な方法でア
ンモニア処理開始直後、大気の供給は、a1,a2,a
3,a4,a5の5箇所で行い、その流量はそれぞれ2
L/minとした。このとき循環流量は0とした。アン
モニア処理開始10分後の最高温度はt2の箇所で34
5℃であり、そのときの出口濃度はアンモニアが5pp
m、窒素酸化物が8ppmであり、良好な分解反応が確
認された。これらの条件及び結果を表1に示した。ま
た、触媒充填筒内の温度分布を図2に示した。
【0021】
【表1】
【0022】比較例2〜3 比較例2では、参考例1と同様な方法で入口ガスとして
アンモニアが1000ppmの窒素希釈のガスを処理流
量50L/minで1時間程度供給した。大気の供給
は、a1の箇所のみで、その流量は10L/minとし
た。その後同希釈窒素ガスの流量を10L/minに低
下させた。ただし循環流量は0とした。処理流量低下1
0分後の最高温度はt2の箇所で450℃であり、その
ときの出口濃度はアンモニアが3ppmであったが、窒
素酸化物が421ppmであり、窒素酸化物の濃度の急
激な増加が確認された。
【0023】比較例3では、比較例2と同様な方法で入
口ガスとしてアンモニアが1000ppmの窒素希釈の
ガスを流量10L/minで1時間程度供給した。大気
の供給は、a1の箇所のみでその流量は10L/min
とした。その後同希釈窒素ガスの流量を50L/min
に増加させた。ただし循環流量は0とした。処理流量低
下10分後の最高温度はt2の箇所で290℃であり、
そのときの出口濃度はアンモニアが127ppm、窒素
酸化物が1ppmであり、比較例2とは逆にアンモニア
濃度の急激な増加が確認された。これらの条件及び結果
を表2に示した。また、触媒充填筒内の温度分布を図3
に示した。
【0024】実施例3〜4 実施例3では、参考例1と同様な方法で入口ガスとして
アンモニアが1000ppmの窒素希釈のガスを処理流
量50L/minで1時間程度供給した。大気の供給
は、a1の箇所のみで、その流量は10L/minとし
た。その後同希釈窒素ガスの流量を10L/minに低
下させると同時に、触媒充填筒の流量を一定にするため
に循環流量を40L/minに調節した。処理流量低下
10分後の最高温度はt2の箇所で335℃であり、そ
のときの出口濃度はアンモニアが4ppm、窒素酸化物
が9ppmであり、良好な分解反応が確認された。
【0025】実施例4では、実施例3と同様な方法で入
口ガスとしてアンモニアが1000ppmの窒素希釈の
ガスを処理流量10L/minで供給し、循環流量を4
0L/minに調節した。大気の供給は、a1の箇所の
みで、その流量は10L/minとした。約1時間後、
同希釈窒素ガスの処理流量を50L/minに増加させ
ると同時に、触媒充填筒の流量を一定にするために循環
流量を0とした。処理流量を増加させて10分後の最高
温度はt2の箇所で325℃であり、そのときの出口濃
度はアンモニアが6ppm、窒素酸化物が6ppmであ
り、良好な分解反応が確認された。これらの条件及び結
果を表2に示した。また、触媒充填筒内の温度分布を図
3に示した。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のアンモニ
ア分解方法によれば、複数の箇所から酸素または酸素を
含むガスを供給し、また分解触媒に接触させるガス流量
を一定にすることにより、窒素酸化物の発生を抑制しつ
つ、高い分解率でアンモニアを分解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いたアンモニア分解装置の実験フロ
ーの概略図である。
【図2】参考例1,比較例1,実施例1,2における、
熱電対位置の温度を示す。
【図3】比較例2,3、実施例3,4における、熱電対
位置の温度を示す。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・アンモニア含有ガス 2・・・・・・・・・ヒータ 3・・・・・・・・・触媒充填筒 4・・・・・・・・・循環ポンプ 5・・・・・・・・・ガス流量計 6・・・・・・・・・ガス分析計 a1〜a5・・・酸素供給配管口 t1〜t9・・・熱電対

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニアを触媒により分解するに際
    し、アンモニア分解用の触媒に複数の箇所から酸素また
    は酸素を含むガスを供給することを特徴とするアンモニ
    アの分解方法。
  2. 【請求項2】 分解処理したガスを循環させることによ
    り、アンモニア分解用の触媒に接触させるガス流量を一
    定にすることを特徴とする請求項1に記載のアンモニア
    の分解方法。
JP2001352541A 2001-11-19 2001-11-19 アンモニアの分解方法 Pending JP2003144846A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010215457A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Nippon Shokubai Co Ltd アンモニア分解装置および当該装置を用いたアンモニア分解方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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