JP2003144723A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003144723A
JP2003144723A JP2001349489A JP2001349489A JP2003144723A JP 2003144723 A JP2003144723 A JP 2003144723A JP 2001349489 A JP2001349489 A JP 2001349489A JP 2001349489 A JP2001349489 A JP 2001349489A JP 2003144723 A JP2003144723 A JP 2003144723A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第2の演出制御手段が、遊技制御手段が送信
した制御コマンドで指定される演出内容を早めに、か
つ、確実に認識することができる遊技機を提供する。 【解決手段】 図柄制御基板80に搭載された表示制御
手段は、主基板31に搭載された遊技制御手段から表示
制御コマンドを受信すると、受信した表示制御コマンド
にもとづいてランプ制御コマンドおよび音制御コマンド
を作成し、ランプ制御基板35に搭載されたランプ制御
手段にランプ制御コマンドを送信し、音制御基板70に
搭載された音制御手段に音制御コマンドを送信する。そ
の際、変動パターン指定の表示制御コマンドを受信した
場合には、コマンド受信割込処理において、変動パター
ン指定の表示制御コマンドに対応したランプ制御コマン
ドおよび音制御コマンドを、ランプ制御手段および音制
御手段に送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が所定の遊
技を行うことが可能なパチンコ遊技機やスロットマシン
等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示装置が設けら
れ、始動口への遊技球の入賞(始動入賞)などの条件成
立にもとづいて可変表示装置において可変表示がなさ
れ、可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特
定表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与
えるように構成されたものがある。
【0003】なお、所定の遊技価値とは、例えば、遊技
者に多数の景品としての遊技媒体を払い出しうる特定遊
技状態になることであり、具体的には、遊技機の遊技領
域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しや
すい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者に
とって有利な状態となるための権利を発生させたりする
ことや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になる
ことである。
【0004】パチンコ遊技機では、識別情報を可変表示
する可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特
定表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」と
いう。識別情報は例えば図柄であり、以下、識別情報と
して図柄(特別図柄ともいう。)を例にして説明を進め
る。また、可変表示とは可変表示装置における表示状態
が変化することであり、以下、変動ともいう。大当りが
発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球
が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各
開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口
への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞
口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に固
定されている。なお、各開放について開放時間(例えば
29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくて
も開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大
入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口
内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していな
い場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、可変表示装置において最後に停止表
示される最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図
柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定
表示態様と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小も
しくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図
柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっ
ていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の
可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリー
チ状態という。)において行われる演出をリーチ演出と
いう。また、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表
示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状
態における変動パターンとは異なるパターンにすること
によって、遊技の興趣が高められている。そして、可変
表示装置に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態
となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可
変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして
発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】遊技機には、遊技の全体的な進行を制御す
る遊技制御手段が搭載された遊技制御基板の他に種々の
制御手段が搭載された制御基板が設けられている。そし
て、遊技制御手段は、遊技状況に応じて動作指示を示す
制御コマンドを、各制御基板に搭載された各制御手段に
送信する。各制御手段は遊技機に設けられている電気部
品の制御を行うので、以下、各制御手段を電気部品制御
手段といい、電気部品制御手段が搭載された基板を電気
部品制御基板またはサブ基板ということがある。電気部
品とは、遊技機に設けられている部品(機構部品や回路
等)であって電気的に動作するものである。電気部品制
御手段として、例えば、電気部品としての可変表示装置
の制御を行う表示制御手段、電気部品としての演出制御
用の発光体(ランプやLED)の制御を行うランプ制御
手段、電気部品としてのスピーカからの音発生の制御を
行う音制御手段がある。また、電気部品制御手段のう
ち、遊技演出のために用いられる電気部品である演出用
電気部品の制御を行うものを演出制御手段ということに
する。例えば、表示制御手段、ランプ制御手段および音
制御手段は演出制御手段に属する。そして、演出制御手
段を搭載した電気部品制御基板を演出制御基板という。
【0007】遊技制御手段が多数の演出制御手段に対し
て制御コマンドを送信するように構成すると、遊技制御
手段の負担が過大になる。そこで、遊技制御手段が1つ
の演出制御手段に制御コマンドを送信し、制御コマンド
を受信した演出制御手段(第1の演出制御手段)が、他
の1つまたは複数の演出制御手段(第2の演出制御手
段)に対して制御コマンドを転送するように構成される
こともある。以下、第1の演出制御手段が搭載された演
出制御基板を第1の演出制御基板といい、第2の演出制
御手段が搭載された演出制御基板を第2の演出制御基板
という。なお、演出制御手段はマイクロコンピュータを
含むものであるが、演出制御基板に制御機能を有するI
C(例えばVDP)が搭載される場合には、そのICを
含むもの(ICおよびROM等)を演出制御手段に含め
てもよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、遊技制御手段
から制御コマンドを受信した第1の演出制御手段が、第
2の演出制御手段に対して制御コマンドを転送する場合
には、第2の演出制御手段が、遊技制御手段が送信した
制御コマンドで指定される演出内容を認識するのが遅れ
てしまう。特に、遊技制御手段から連続的に制御コマン
ドが送信されるような場合には、第1の演出制御手段は
連続的に制御コマンドの受信処理を行わなければなら
ず、第2の演出制御手段に対する制御コマンドの転送処
理が遅れてしまう。さらには、第1の演出制御手段が受
信した制御コマンドを第2の演出制御手段に転送しない
うちに遊技制御手段から次の制御コマンドを受信し、そ
の結果、最初に受信した制御コマンドが第2の演出制御
手段に転送されなくなってしまう可能性もある。
【0009】そこで、本発明は、遊技制御手段から制御
コマンドを受信した第1の演出制御手段が、遊技制御手
段から受信した制御コマンドにもとづいて第2の演出制
御手段に対して制御コマンドを送信するように構成され
た遊技機において、第2の演出制御手段が、遊技制御手
段が送信した制御コマンドで指定される演出内容を早め
に、かつ、確実に認識することができる遊技機を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であっ
て、遊技の進行を制御する遊技制御手段が搭載された遊
技制御基板(例えば主基板31)と、遊技機に設けられ
た演出用の電気部品(例えば可変表示装置9、ランプ・
LED、スピーカ27)を制御するための演出制御手段
(例えば表示制御手段、ランプ制御手段、音制御手段)
が各々搭載された複数の演出制御基板(例えば図柄制御
基板80、ランプ制御基板35、音制御基板70)とを
備え、複数の演出制御基板が、遊技制御基板からコマン
ドを受信する第1の演出制御基板(例えば図柄制御基板
80)と、第1の演出制御基板からコマンドを受信する
第2の演出制御基板(例えばランプ制御基板35、音制
御基板70)とを含み、第1の演出制御基板に搭載され
た演出制御手段が、遊技制御基板からのコマンドを受信
するコマンド受信処理(例えばステップS601〜S6
08)と、コマンド受信割込処理において受信した遊技
制御基板からのコマンドにもとづいて特定される演出内
容を示すコマンド(例えば80XX(H)の制御コマン
ド:Xは任意の数値)を第2の演出制御基板に送信する
コマンド送信処理(例えばS621〜S638、ステッ
プS771〜S797)とを実行可能であり、遊技制御
基板からの所定の割込信号に応じて実行されるコマンド
受信割込処理内で、コマンド受信処理およびコマンド送
信処理(例えばS621〜S638)を実行することを
特徴とする。
【0011】第1の演出制御基板には、演出制御手段と
して、識別情報の可変表示を行った後に表示結果を導出
する可変表示装置(例えば可変表示装置9)を制御する
表示制御手段(例えば表示制御用CPU101等)が搭
載され、コマンド受信割込処理内で実行されるコマンド
送信処理にて送信されるコマンドが、可変表示装置にお
ける識別情報の可変表示に関わる演出内容(例えば可変
表示(変動)パターン)を示すコマンドを含むように構
成されていてもよい。
【0012】可変表示装置にて特定の表示結果が表示さ
れた場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば
大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技制
御手段が、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は
記憶内容を保持することが可能な変動データ記憶手段
(例えば電源バックアップされたRAM)を含み、電力
供給が復帰し所定の復旧条件(例えばステップS7〜ス
テップS9の条件)が成立した場合に変動データ記憶手
段に保存されていた記憶内容にもとづいて制御状態を電
力供給が停止する前の状態に復旧させる復旧処理(例え
ば遊技状態復旧処理)を実行可能であり、変動データ記
憶手段が、可変表示装置における識別情報の可変表示開
始条件(例えば始動入賞口14への遊技球の入賞)が成
立したにもかかわらず未だ実行されていない可変表示開
始条件の成立を示す保留記憶数データ(例えばランプ・
LEDまたは可変表示装置9に表示される始動記憶数を
示すデータ)を記憶可能であり、復旧処理にて、復旧処
理の実行を示す復旧演出コマンド(例えばステップS8
4で送信される表示状態を復旧させるための表示制御コ
マンド)と、変動データ記憶手段に記憶されていた保留
記憶数データにもとづく保留記憶数表示復旧コマンド
(例えば始動記憶数を示す表示制御コマンド:E0XX
(H))とを第1の演出制御基板に送信可能であり、保
留記憶数表示復旧コマンドを復旧演出コマンドよりも先
に送信するように構成されていてもよい。
【0013】コマンド受信割込処理内で実行されるコマ
ンド送信処理にて送信されるコマンドが、第1の演出制
御基板に搭載された演出制御手段が遊技制御基板からの
コマンドの受信タイミングに応じて独自に決定した演出
内容(例えば予告演出)を示すコマンド(例えば8BX
X(H)の制御コマンド)を含むように構成されていて
もよい。
【0014】コマンド受信割込処理内で実行されるコマ
ンド送信処理(例えばS621〜S638)と別に、コ
マンド受信割込処理外で実行されるコマンド送信処理
(例えばステップS771〜S797)を含むように構
成されていてもよい。
【0015】コマンド受信割込処理外で実行されるコマ
ンド送信処理にて送信されるコマンドが、第1の演出制
御基板に搭載された演出制御手段が遊技制御基板からの
コマンドの受信タイミングに関連せず独自に決定した演
出内容を示すコマンド(例えば客待ちデモやはまり状態
指定の制御コマンド)を含むように構成されていてもよ
い。
【0016】第1の演出制御基板と第2の演出制御基板
との間の通信は双方向に信号の送受信が実行される(例
えばSTB信号とACK信号による双方向通信)ように
構成されていてもよい。なお、1つの信号は1本の信号
線で送受信されるものを意味するが、双方向に送受信さ
れる信号は、1つまたは複数の信号が双方向にやりとり
されることである。すなわち、双方向に送受信される信
号は1つの信号に限定されない。また、コマンドとは1
つまたは複数の信号によって伝達されるデータのまとま
りを意味する。さらに、信号またはコマンドで伝達され
るものを情報ということがある。
【0017】第1の演出制御基板に搭載された演出制御
手段が、第2の演出制御基板に搭載された演出制御手段
からコマンドを受信した旨の信号(例えばACK信号の
オフ)を受信したことを条件にコマンド受信割込処理を
終了する(例えばACK信号のオフにもとづくステップ
S638からステップS610への以降)ように構成さ
れていてもよい。
【0018】第2の演出制御基板に搭載された演出制御
手段(例えばランプ制御手段や音制御手段)が、第1の
演出制御基板から受けたコマンド(例えば変動パターン
指定に対応した制御コマンド)にもとづいて独自に決定
した演出内容(例えば予告演出)を示すコマンドを第1
の演出制御基板に送信するように構成されていてもよ
い。
【0019】第1の演出制御基板に搭載された演出制御
手段(例えば表示制御手段)が、第2の演出制御基板に
搭載された演出制御手段からの信号の状態により演出制
御手段が動作不良となったことを検出したら(例えばA
CK信号がオン状態やオフ状態にならない)、第2の演
出制御基板に搭載された演出制御手段の動作を初期化す
るための信号(例えばローレベルのリセット信号)を送
るように構成されていてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を
示す正面図である。
【0021】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠(以下、単に「枠」ということもあ
る。)とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊
技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガ
ラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在
に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り
付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部
品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0022】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2
の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0023】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄(特別図柄)を可変表示する可変表
示部を含む表示領域150を有する可変表示装置9が設
けられている。表示領域150には、例えば「左」、
「中」、「右」の3つの図柄表示エリアがある。また、
可変表示装置9の周囲には、可変表示装置を装飾するた
めの装飾部材(表飾り)が設けられている。なお、図柄
表示エリアは、遊技進行中に位置や大きさが変化するこ
ともある。
【0024】可変表示装置9の下方には、始動入賞口1
4が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球
は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aに
よって検出される。また、始動入賞口14の下部には開
閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可
変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態と
される。
【0025】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の上部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4個の表示部を
有する始動記憶表示器18が設けられている。この例で
は、4個を上限として、有効始動入賞がある毎に、始動
記憶表示器18は点灯している表示部を1つずつ増や
す。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎
に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0026】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達
していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、
普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表
示を開始できる状態であれば、普通図柄表示部の表示の
可変表示が開始される。普通図柄表示器10の近傍に
は、ゲート32に入った入賞球数を表示する4個の表示
部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられてい
る。この例では、4個を上限として、ゲート32への球
通過がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯し
ている表示部を1つずつ増やす。そして、普通図柄表示
器10の可変表示が開始される毎に、点灯している表示
部を1つ減らす。なお、以下、単に「図柄」と表記した
場合には、普通図柄ではなく、可変表示装置12におい
て表示される特別図柄を示す。
【0027】この実施の形態では、可変表示装置9の表
示領域150の一部において普通図柄の可変表示が行わ
れ、可変表示は所定時間(例えば29秒)継続する。そ
して、可変表示の終了時に当り図柄が停止表示されると
当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球
が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定
値と一致したか否かによって決定される。普通図柄の可
変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置
15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が
入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置1
5の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合
に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化す
る。
【0028】さらに、確変状態では、普通図柄の停止図
柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入
賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方また
は双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。
また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄の可変表
示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者
にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0029】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,
30a,33a,39aによって検出される。遊技領域
7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ
25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収
するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左
右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設け
られている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28
a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けら
れている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入
賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠
ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28
cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾
発光体の一例である。なお、図1に明示されている装飾
ランプ25の他にも、可変表示装置9における周辺部分
や開閉板20の周囲部分等には装飾用のランプやLED
が設置されている。
【0030】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0031】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニ
ット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応してい
るのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット
50内にカードが投入されていることを示すカード投入
表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入され
るカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏
面に設けられているカードリーダライタの機構を点検す
る場合にカードユニット50を開放するためのカードユ
ニット錠156が設けられている。
【0032】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口ス
イッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開
始できる状態であれば、可変表示装置9の表示領域15
0において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄
の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を
1増やす。
【0033】特別図柄の可変表示は、一定時間が経過し
たときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大
当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出される
と、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。
継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容
される。
【0034】停止時の特別図柄の組み合わせが確率変動
を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確
変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0035】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面か
ら見た背面図である。
【0036】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
ED、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ラン
プ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球
ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するラン
プ制御手段が搭載されたランプ制御基板35、スピーカ
27からの音発生を制御する音制御手段が搭載された音
制御基板70も設けられている。また、DC30V、D
C21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回
路が搭載された電源基板910や発射制御基板91が設
けられている。
【0037】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が
設置されている。
【0038】さらに、各基板(主基板31や払出制御基
板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力
供給停止時にもその内容を保持可能な変動データ記憶手
段すなわちバックアップRAM)に記憶されたバックア
ップデータをクリアするための操作手段としてのクリア
スイッチ921が搭載されたスイッチ基板190が設け
られている。スイッチ基板190には、クリアスイッチ
921と、主基板31等の他の基板と接続されるコネク
タ922が設けられている。
【0039】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レールを通り、賞球ケース40Aで覆われた球払出装置
に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段
としての球切れスイッチ187が設けられている。球切
れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の
払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通
路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留
タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイ
ッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0040】球払出装置から払い出された遊技球は、連
絡口を通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられている
打球供給皿3に誘導される。連絡口の側方には、パチン
コ遊技機1の前面に設けられている余剰球受皿4に連通
する余剰球通路が形成されている。
【0041】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口に到達した後
さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球通路
を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出
されると、感知レバーが貯留状態検出手段としての満タ
ンスイッチ48(図3において図示せず)を押圧して、
貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48がオンす
る。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が
停止して球払出装置の動作が停止するとともに発射装置
の駆動も停止する。
【0042】図4は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図4には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0043】なお、図4には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。
【0044】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0045】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54
に格納されているプログラムに従って制御を実行するの
で、以下、CPU56が実行する(または、処理を行
う)ということは、具体的には、CPU56がプログラ
ムに従って制御を実行することである。このことは、主
基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについ
ても同様である。
【0046】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源よってバックアップ
されているバックアップRAMである。すなわち、遊技
機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM
55の一部または全部の内容は保存される。
【0047】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0048】この実施の形態では、ランプ制御基板35
に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられ
ている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表示器4
1および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠
側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28
b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れラ
ンプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDそ
の他の種類の発光体でもよく、この実施の形態および他
の実施の形態で用いられているLEDも他の種類の発光
体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例
である。また、可変表示装置9における周辺部分や開閉
板20の周囲部分等に設置されている装飾用のランプや
LEDも、ランプ制御手段によって制御される。従っ
て、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手
段は、遊技機に設けられている発光体の制御を行う発光
体制御手段に相当する。また、特別図柄を可変表示する
可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄
表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載され
ている表示制御手段によって行われる。
【0049】図5は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示
装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポ
ート(ポート0,2)570,572および出力バッフ
ァ回路620,62Aとともに示すブロック図である。
出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのス
トローブ信号(INT信号)が出力される。なお、この
実施の形態では、可変表示装置9はLCDで実現されて
いるが、可変表示装置9は、CRT、ドットマトリクス
表示器、7セグメント表示器など他の表示装置によって
実現されていてもよいし、ドラム式等の機械的な可変表
示装置であってもよい。
【0050】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。なお、表示制御コマ
ンドであることが明らかである場合には、表示制御コマ
ンドを制御コマンドと略記することがある。
【0051】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD8
2に表示するための画像データを生成し、R,G,B信
号および同期信号をLCD82に出力する。
【0052】なお、図5には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0053】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、図柄制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートとともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制
御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改
造によって出力される信号が主基板31側に伝わること
はない。
【0054】高周波信号を遮断するノイズフィルタ10
7として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズ
が使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によっ
て、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとして
も、その影響は除去される。また、主基板31のバッフ
ァ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設
けてもよい。
【0055】表示制御用CPU101は、I/Oポート
を介して、ランプ制御基板35に対してランプ制御コマ
ンドを送信するとともに、リセット信号を出力する。リ
セット信号は、表示制御手段が、ランプ制御手段におけ
るCPUが暴走した等の動作不良を引き起こしたことを
検知すると出力される(具体的には所定期間ローレベル
とされる。)。なお、I/Oポートは表示制御用CPU
101に内蔵されていてもよいし、表示制御用CPU1
01の外に設置されているものであってもよい。また、
図柄制御基板80において、I/Oポートの外側にバッ
ファ回路が設けられていてもよい。以下、ランプ制御コ
マンドであることが明らかである場合には、ランプ制御
コマンドを制御コマンドと略記することがある。
【0056】また、表示制御用CPU101は、I/O
ポートを介して、音制御基板70に対して音制御コマン
ドを送信するとともに、リセット信号を出力する。リセ
ット信号は、表示制御手段が、音制御手段におけるCP
Uが暴走した等の動作不良を引き起こしたことを検知す
ると出力される。以下、音制御コマンドであることが明
らかである場合には、音制御コマンドを制御コマンドと
略記することがある。
【0057】図6は、図柄制御基板80およびランプ制
御基板35における信号送受信部分を示すブロック図で
ある。この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けら
れている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ラ
ンプ28cと遊技盤に設けられている装飾ランプ25の
点灯/消灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52
の点灯/消灯とを示すランプ制御コマンドが、図柄制御
基板80からランプ制御基板35に出力される。また、
始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示器41
の点灯個数を示すランプ制御コマンドも図柄制御基板8
0からランプ制御基板35に出力される。なお、図柄制
御基板80における表示制御手段は、ランプ制御コマン
ドを作成するための情報を、主基板31における遊技制
御手段から表示制御コマンドによって受信する。
【0058】図6に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、図柄制御基板80における出力ポ
ート170,172から出力される。出力ポート17
0,172の外側にはバッファ回路180A,180B
が設けられている。出力ポート172は8ビットのコマ
ンドデータを出力し、出力ポート170は1ビットのS
TB信号を出力する。ランプ制御基板35において、図
柄制御基板80からのランプ制御コマンドは、入力バッ
ファ回路355A,355Bを介してランプ制御用CP
U351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351
がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッフ
ァ回路355A,355Bとランプ制御用CPU351
との間に、I/Oポートが設けられる。また、図6で
は、I/Oポートが表示制御用CPU101の外に設置
されている場合が例示されているが、表示制御用CPU
101に内蔵されていてもよい。
【0059】ランプ制御基板35において、STB信号
はランプ制御用CPU351の割込端子および入力ポー
トに入力される。また、ランプ制御用COU351のI
/Oポート(具体的には出力ポート)から、ランプ制御
コマンドの受信が完了したことを示すACK信号が出力
される。ACK信号は、出力バッファ回路355Cを介
して図柄制御基板80に出力される。図柄制御基板80
において、ACK信号は、バッファ回路180Cおよび
入力ポート173を介して表示制御用CPU101に入
力される。
【0060】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各ランプ制御コマンドに応じて定義
されている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠
ランプ28c、装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに
従って、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ラ
ンプ28c、装飾ランプ25に対して点灯/消灯信号を
出力する。点灯/消灯信号は、天枠ランプ28a、左枠
ランプ28b、右枠ランプ28c、装飾ランプ25に出
力される。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用
CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶さ
れている。
【0061】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、遊
技盤裏面の払出球通路の上流に設置されている球切れス
イッチ187(図3参照)が遊技球を検出しなくなると
球切れランプ52の点灯を指示する制御コマンドを出力
する。図柄制御基板80における表示制御手段は、それ
らに制御コマンドにもとづいてランプ制御コマンドを作
成しランプ制御基板35に送信する。ランプ制御基板3
5において、各ランプ制御コマンドは、入力バッファ回
路355A,355Bを介してランプ制御用CPU35
1に入力する。ランプ制御用CPU351は、それらの
制御コマンドに応じて、賞球ランプ51および球切れラ
ンプ52を点灯/消灯する。
【0062】さらに、ランプ制御用CPU351は、ラ
ンプ制御コマンドに応じて始動記憶表示器18および普
通図柄始動記憶表示器41に対して点灯/消灯信号を出
力する。それらのランプ制御コマンドは、図柄制御基板
80における表示制御手段が、遊技制御手段からの制御
コマンドにもとづいて作成して送信したものである。
【0063】ランプ制御用CPU351は、遊技機への
電力供給が開始されランプ制御基板35に対して電力供
給が開始されると、リセット回路352からのリセット
信号によってリセットされ、次いでリセット解除される
(リセット信号がハイレベルになる)ことによって動作
を開始する。また、表示制御用CPU101から、出力
ポート170およびバッファ回路180Aを介して出力
されるリセット信号によってもリセットされる。リセッ
ト回路352からのリセット信号と表示制御用CPU1
01からのリセット信号とは、論理積回路353を介し
てランプ制御用CPU351のリセット端子に入力され
る。
【0064】図7は、図柄制御基板80における音制御
コマンドの信号送信部分および音制御基板70の構成例
を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進
行に応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピー
カ27の音声出力を指示するための音制御コマンドが、
図柄制御基板80から音制御基板70に出力される。な
お、図柄制御基板80における表示制御手段は、音制御
コマンドを作成するための情報を、主基板31における
遊技制御手段から表示制御コマンドによって受信する。
【0065】図7に示すように、音制御コマンドは、図
柄制御基板80における出力ポート174,175から
出力される。出力ポート174,175の外側にはバッ
ファ回路190A,190Bが設けられている。出力ポ
ート175からは8ビットのコマンドデータが出力さ
れ、出力ポート174からは1ビットのSTB信号が出
力される。音制御基板70において、図柄制御基板80
からの各信号は、入力バッファ回路705A,705B
を介して音制御用CPU701に入力する。なお、音制
御用CPU701がI/Oポートを内蔵していない場合
には、入力バッファ回路705A,705Bと音制御用
CPU701との間に、I/Oポートが設けられる。ま
た、図7では、I/Oポートが表示制御用CPU101
の外に設置されている場合が例示されているが、表示制
御用CPU101に内蔵されていてもよい。
【0066】音制御基板70において、STB信号は音
制御用CPU701の割込端子および入力ポートに入力
される。また、音制御用CPU701のI/Oポート
(具体的には出力ポート)から、音制御コマンドの受信
が完了したことを示すACK信号が出力される。ACK
信号は、出力バッファ回路705Cを介して図柄制御基
板80に出力される。図柄制御基板80において、AC
K信号は、バッファ回路190Cおよび入力ポート17
6を介して表示制御用CPU101に入力される。
【0067】そして、例えばディジタルシグナルプロセ
ッサによる音声合成回路702は、音制御用CPU70
1の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路7
03に出力する。音量切替回路703は、音制御用CP
U701の出力レベルを、設定されている音量に応じた
レベルにして音量増幅回路704に出力する。音量増幅
回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に出力
する。
【0068】音制御用CPU701は、遊技機への電力
供給が開始され音制御基板70に対して電力供給が開始
されると、リセット回路712からのリセット信号によ
ってリセットされ、次いでリセット解除されることによ
って動作を開始する。また、表示制御用CPU101か
ら、出力ポート174およびバッファ回路190Aを介
して出力されるリセット信号によってもリセットされ
る。リセット回路712からのリセット信号と表示制御
用CPU101からのリセット信号とは、論理積回路7
13を介して音制御用CPU701のリセット端子に入
力される。
【0069】図8は、電源基板910の一構成例を示す
ブロック図である。電源基板910は、主基板31、図
柄制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板35
および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立し
て設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構
部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24
V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+12
VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ電
源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、D
C+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラ
インから充電される。なお、VSLは、整流回路912に
おいて、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによ
って生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。
【0070】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C922(図8では1つのみを示す。)を有し、VSLに
もとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成して
コネクタ915に出力する。コンバータIC922の入
力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続され
ている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が
停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直流
電圧は、比較的緩やかに低下する。コネクタ915は例
えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部品制御
基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給される。
【0071】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図8には1つのコネクタ9
15が代表して示されているが、コネクタは、各電気部
品制御基板対応に設けられている。
【0072】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止した
ときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源バ
ックアップされているRAMすなわち電力供給停止時に
も記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手段)
に対して記憶状態を保持できるように電力を供給するバ
ックアップ電源となる。また、+5Vラインとバックア
ップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード9
17が挿入される。なお、この実施の形態では、バック
アップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板3
7に供給される。
【0073】また、電源基板910には、電源監視回路
(電源監視手段)としての電源監視用IC902が搭載
されている。電源監視用IC902は、VSL電圧を導入
し、VSL電圧を監視することによって遊技機への電力供
給停止の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定
値(この例では+22V)以下になったら、電力供給の
停止が生ずるとして電源断信号を出力する。なお、監視
対象の電源電圧は、各電気部品制御基板に搭載されてい
る回路素子の電源電圧(この例では+5V)よりも高い
電圧であることが好ましい。この例では、交流から直流
に変換された直後の電圧であるVSLが用いられている。
電源監視用IC902からの電源断信号は、主基板31
や払出制御基板37等に供給される。
【0074】電源監視用IC902が電力供給の停止を
検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各
電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度
の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU
等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5
V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後
の電圧を監視するように構成されているので、CPUが
必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができ
る。従って、より精密な監視を行うことができる。さら
に、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合に
は、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12V
であることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防
止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視
すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち
始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
【0075】+12V電源の電圧が低下するとスイッチ
出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早
く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しな
い状態となることができる。
【0076】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0077】なお、図8に示された構成では、電源監視
用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ回
路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板
(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達される
が、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中継
基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成
でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応じ
たバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31と
払出制御基板37とに出力される電源断信号について、
電源断信号を出力することになる電源監視回路の監視電
圧を異ならせてもよい。
【0078】次に遊技機の動作について説明する。図9
は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およ
びROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理
を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投
入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになる
と、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開
始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必
要な初期設定を行う。
【0079】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0080】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0081】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0082】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0083】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0084】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0085】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0086】次いで、CPU56は、入力ポート1を介
して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態
を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認におい
てオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期
化処理を実行する(ステップS11〜ステップS1
5)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下さ
れている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号
が出力されている。例えば、遊技店員は、クリアスイッ
チ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給
を開始することによって、容易に初期化処理を実行させ
ることができる。すなわち、RAMクリア等を行うこと
ができる。
【0087】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えば電源基板9
10からの電源断信号に応じて起動されるNMI(マス
ク不能割込)処理である電力供給停止時処理におけるチ
ェックデータの付加等)が行われたか否か確認する(ス
テップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が
生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保
護するための処理が行われている。そのような保護処理
が行われていた場合をバックアップありとする。そのよ
うな保護処理が行われていないことを確認したら、CP
U56は初期化処理を実行する。
【0088】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
実行確認情報としてのバックアップフラグの状態によっ
て確認される。例えば、バックアップフラグ領域に「5
5H」が設定されていればバックアップあり(オン状
態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていれば
バックアップなし(オフ状態)を意味する。すなわち、
電力供給停止時処理では、電力供給停止時処理を行った
ときに、バックアップフラグ領域に「55H」が設定さ
れる。
【0089】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。遊
技機への電力供給が停止する際に実行される電力供給停
止時処理において、チェックサムが算出され、チェック
サムはバックアップRAM領域に保存されている。ステ
ップS9では、算出したチェックサムと保存されている
チェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停
止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM
領域のデータは保存されているはずであるから、チェッ
ク結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結
果が正常でないということは、バックアップRAM領域
のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている
ことを意味する。そのような場合には、内部状態を電力
供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給
の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期
化処理を実行する。
【0090】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。遊技状態復旧処理においてPCが電
力供給停止時前の状態に復元され、かつ、各種データ
(例えば各乱数を生成するためのカウンタ)がバックア
ップRAMに保存されていることから、遊技機への電力
供給が停止した後所定時間(バックアップRAMのデー
タ保持可能期間)内に電力供給が復旧すれば、例えば、
後述する判定用乱数、表示用乱数および初期値用乱数を
生成するためのカウンタのカウント値は、電力供給停止
時前の状態から継続されることになる。
【0091】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、特別図柄判定用乱数カウンタ、特
別図柄判定用バッファ、プロセスフラグ、払出コマンド
格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止
フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うための
フラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う
(ステップS12)。さらに、球払出装置97からの払
出が可能であることを指示する払出許可状態指定コマン
ドを払出制御基板37に対して送信する処理を行う(ス
テップS13)。また、他のサブ基板(この実施の形態
では図柄制御基板80)を初期化するための初期化コマ
ンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS
14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9におい
て表示される初期図柄を示すコマンド(図柄制御基板8
0に対して)等がある。
【0092】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。
【0093】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数更
新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときに
は割込禁止状態になっているので、それらの乱数更新処
理が実行されている最中に後述する2msタイマ割込が
生じ割込処理で乱数更新処理が実行され、カウント値に
矛盾が生じてしまうことが防止される。
【0094】表示用乱数とは、可変表示装置9に停止表
示される図柄を決定するための乱数等であり、表示用乱
数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタ
のカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱
数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウン
タのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数と
は、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生す
るためのカウンタ(当り判定用乱数発生カウンタ)等の
カウント値の初期値(最大値を越えて値が戻された後の
値)を決定するための乱数である。
【0095】タイマ割込が発生すると、図10に示すよ
うに、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS
20)を行った後、ステップS21〜S31の遊技制御
処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56
は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ
32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23
および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a
等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を
行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0096】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各乱数生成用
カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップ
S23)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初
期値用乱数を生成するための乱数生成用カウンタのカウ
ント値を更新する処理を行う(ステップS24,S2
5)。
【0097】図11は、各乱数を示す説明図である。各
乱数は、以下のように使用される。 (1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する
(大当り判定用) (2)ランダム2−1〜2−3:特別図柄の左右中のは
ずれ図柄決定用(特別図柄左右中) (3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合
せを決定する(大当り図柄決定用) (4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する
(変動パターン決定用) (5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させ
るか否か決定する(普通図柄当り判定用) (6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ラ
ンダム1初期値決定用) (7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ラ
ンダム5初期値決定用)
【0098】なお、図10に示された遊技制御処理にお
けるステップS23では、CPU56は、(1)の大当
り判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、および
(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウ
ンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、そ
れらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱
数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高める
ために、上記(1)〜(7)の乱数以外の普通図柄に関
する乱数等も用いられている。
【0099】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄の表
示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセス
フラグに従って該当する処理が選び出されて実行され
る。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態
に応じて各処理中に更新される。
【0100】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドを送信する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドを送信する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS28)。
【0101】さらに、CPU56は、例えばホールコン
ピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動
情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステ
ップS29)。
【0102】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS30)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0103】そして、CPU56は、入賞口スイッチ2
9a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出
に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御
コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されてい
る払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御
コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。その後、
レジスタの内容を復旧させ(ステップS32)、割込許
可状態に設定する(ステップS33)。
【0104】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に定期的に起動されること
になる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で
遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では
例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみが
なされ、遊技制御処理はメイン処理において実行される
ようにしてもよい。
【0105】図12は、遊技状態復旧処理の一例を示す
フローチャートである。遊技状態復旧処理において、C
PU56は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う
(ステップS80)。スタックポインタの値は、電源基
板910からの電源断信号に応じて起動されるNMI処
理である電力供給停止時処理において、所定のRAMエ
リア(電源バックアップされている作業領域におけるス
タックポインタ退避バッファ)に退避している。よっ
て、ステップS80では、そのRAMエリアの値をスタ
ックポインタに設定することによって復帰させる。な
お、復帰されたスタックポインタが指す領域(すなわち
スタック領域)には、電力供給が停止したときのレジス
タ値やプログラムカウンタ(PC)の値が退避してい
る。
【0106】次いで、CPU56は、電源バックアップ
されているRAMエリア(バックアップRAM領域)に
保存されていた始動記憶数(特定遊技状態に制御させる
ための遊技の開始条件の保留記憶数)を示す表示制御コ
マンドを図柄制御基板80に対して送信する処理を行う
(ステップS81)。図柄制御基板80における表示制
御手段は、始動記憶数を示す表示制御コマンドを受信す
ると、始動記憶数を示すランプ制御コマンドをランプ制
御基板35に送信する。ランプ制御基板35におけるラ
ンプ制御手段は、受信した始動記憶数を示すランプ制御
コマンドに応じて、始動記憶表示器18の点灯制御を行
う。なお、始動記憶数を示す表示制御コマンドは、この
実施の形態ではE0XX(H)である。
【0107】また、CPU56は、払出禁止状態であっ
たか否か確認する(ステップS82)。払出禁止状態で
あったか否かは、バックアップRAM領域に保存されて
いる所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウ
ンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バ
ッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポ
インタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、満タンフラグ、
払出停止フラグなど)における払出停止フラグによって
確認される。払出禁止状態でなかった場合には、払出制
御手段に対して払出が可能であることを指示する払出制
御コマンド(払出可能状態指定コマンド)を送信する
(ステップS83)。なお、この実施の形態では、払出
制御基板37における復旧処理では、払出禁止状態に設
定されているので、払出禁止状態であった場合には払出
の停止を指示する払出制御コマンド(払出禁止状態指定
コマンド)は送信されない。
【0108】次いで、CPU56は、電力供給が停止し
たときの可変表示装置9における特別図柄の表示状態に
応じて、その表示状態を復旧させるための表示制御コマ
ンドを送信する(ステップS84)。図柄制御基板80
における表示制御手段は、表示状態を復旧させるための
表示制御コマンドを受信すると、例えば可変表示装置9
において「復旧処理が実行された」ことを示す表示を行
う。
【0109】また、CPU56は、内蔵デバイスの設定
を行うとともに、スタック領域から各種レジスタの退避
値を読み出して、各種レジスタ(IXレジスタ、HLレ
ジスタ、DEレジスタ、BCレジスタ)に設定する。す
なわち、レジスタ復元処理を行う(ステップS85)。
【0110】その後、CPU56は、バックアップフラ
グをクリアする(ステップS86)すなわち、前回の電
力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを
示すフラグをリセットする。よって、制御状態の復旧後
に不必要な情報が残存しないようにすることができる。
そして、パリティフラグがオンしていない場合には割込
許可状態にする(ステップS87,S88)。最後に、
AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)
をスタック領域から復元する(ステップS89)。
【0111】そして、RET命令が実行される。RET
命令が実行されるときには、CPU56は、スタックポ
インタが指す領域に格納されているデータをプログラム
カウンタに設定することによってプログラムのリターン
動作を実現する。ただし、ここでのリターン先は、遊技
状態復旧処理をコールした部分ではない。なぜなら、ス
テップS80においてスタックポインタの復帰処理がな
され、ステップS85でレジスタの復元処理が終了した
後では、スタック領域を指すスタックポインタは、NM
Iによる電力供給停止時処理が開始されたときに実行さ
れていたプログラムのアドレスが退避している領域を指
している。すなわち、復帰されたスタックポインタが指
すスタック領域に格納されているリターンアドレスは、
プログラムにおける前回の電力供給停止時にNMIが発
生したアドレスである。従って、ステップS89の次の
RET命令によって、電力供給停止時にNMIが発生し
たアドレスにリターンする。すなわち、この実施の形態
では、スタック領域に退避されていたアドレスデータ
(プログラムアドレスデータ)にもとづいて復旧制御が
実行されている。
【0112】以上のように、遊技状態復旧処理では、表
示状態を復旧させるための表示制御コマンドと始動記憶
数を示す表示制御コマンドとを図柄制御基板80に対し
て送信する処理が実行される。そして、始動記憶数を示
す表示制御コマンドが先に送信される。従って、表示制
御手段が遊技制御手段から始動記憶数を示す表示制御コ
マンドを受信してランプ制御手段に対して始動記憶数を
示すランプ制御コマンドを送信するように構成されてい
る場合にも、電力供給が復旧したときに、早めに始動記
憶表示器18の表示状態を復元することができる。
【0113】図13は、CPU56が実行する特別図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。図13に示す特別図柄プロセス処理は、図10
のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処
理でもある。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行
う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)
および始動口スイッチ通過確認処理(ステップS31
1)を行った後に、内部状態(この例では特別図柄プロ
セスフラグ)に応じて、ステップS300〜S309の
うちのいずれかの処理を行う。
【0114】変動短縮タイマ減算処理は、始動記憶(始
動口スイッチ14aがオンしたことの記憶)の記憶可能
最大数に対応した個数設けられている変動短縮タイマを
減算する処理である。そして、後述する特別図柄大当り
判定処理(ステップS301)において、例えば、変動
短縮タイマの値が0になっていて、かつ、低確率状態
(通常状態)では始動記憶数が始動記憶の最大値、確変
状態では始動記憶数が「2」以上であれば、図柄の変動
パターンとして変動時間が短縮されたパターンを用いる
ことに決定される。また、始動口スイッチ通過確認処理
は、始動口スイッチ14aがオンしたときに所定の各乱
数値を取得して記憶する処理である。
【0115】ステップS300〜S309において、以
下のような処理が行われる。
【0116】特別図柄通常処理(ステップS300):
始動記憶数を確認し、始動記憶数が0でなければ、ステ
ップS301に移行するように特別図柄プロセスフラグ
の値を変更する。
【0117】特別図柄大当り判定処理(ステップS30
1):始動入賞があったときに記憶された各種乱数を格
納するバッファ等の内容をシフトする。シフトの結果、
押し出されたバッファの内容にもとづいて大当りとする
か否かを決定する。なお、バッファは、始動入賞の記憶
可能最大数だけ用意されている。また、シフトによって
押し出されたバッファの内容は、最も前に生じた始動入
賞に応じた内容である。そして、大当りとすることに決
定した場合には、大当りフラグをセットする。その後、
ステップS302に移行するように特別図柄プロセスフ
ラグの値を変更する。
【0118】停止図柄設定処理(ステップS302):
特別図柄の可変表示の表示結果である左右中図柄の停止
図柄を決定する。そして、ステップS303に移行する
ように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0119】変動パターン設定処理(ステップS30
3):特別図柄の可変表示のパターンすなわち可変表示
パターン(変動パターン)を決定する。そして、決定さ
れた変動パターンおよび停止図柄等を通知するための表
示制御コマンドを図柄制御基板80に対して出力するた
めの処理を行う。その後、ステップS304に移行する
ように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0120】特別図柄変動処理(ステップS304):
変動パターンに応じて決められている変動時間が経過し
たか否か確認する。経過していれば、ステップS305
に移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更す
る。
【0121】特別図柄図柄停止処理(ステップS30
5):一定時間(例えば1.000秒)が経過した後、
大当りとすることに決定されている場合には、ステップ
S306に移行するように特別図柄プロセスフラグの値
を変更する。そうでなければ、ステップS300に移行
するように特別図柄プロセスフラグの値を変更する。
【0122】大入賞口開放前処理(ステップS30
6):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド54を駆動して大入賞口を開放する。そして、ステッ
プS307に移行するように特別図柄プロセスフラグの
値を変更する。
【0123】大入賞口開放中処理(ステップS30
7):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行
う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ステップS30
8に移行するように特別図柄プロセスフラグの値を変更
する。
【0124】特定領域有効時間処理(ステップS30
8):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大
当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大
当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウ
ンドがある場合には、ステップS307に移行するよう
に特別図柄プロセスフラグの値を変更する。また、所定
の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかっ
た場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、ス
テップS309に移行するように特別図柄プロセスフラ
グの値を変更する。
【0125】大当り終了処理(ステップS309):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示を表示制御手段等に行わせる制御を行う。そして、
ステップS300に移行するように特別図柄プロセスフ
ラグの値を変更する。
【0126】図14は、始動口スイッチ通過確認処理
(ステップS311)を示すフローチャートである。打
球が遊技盤に設けられている始動入賞口14に入賞する
と、始動口スイッチ14aがオンする。CPU56は、
スイッチ回路58を介して始動口スイッチ14aがオン
したことを判定すると(ステップS41)、始動記憶数
が上限値(この例では4)に達しているかどうか確認す
る(ステップS42)。始動記憶数が上限値に達してい
なければ、始動記憶数を1増やし(ステップS43)、
大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出する。そして、
それらを始動記憶数の値に対応した乱数値格納エリア
(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS4
4)。
【0127】また、始動記憶数指定コマンドの送出要求
のための処理を行う(ステップS45)。始動記憶数指
定コマンドとは、図柄制御基板80に搭載されている表
示制御手段に対して送信される、新たな始動記憶数を通
知するための制御コマンドであり、具体的には、後述す
るコマンド送信テーブルを指定する処理が行われる。な
お、始動記憶数が上限値に達している場合には、始動記
憶数を増やす処理を行わない。
【0128】CPU56は、ステップS25の特別図柄
プロセス処理において、図15に示すように始動記憶数
の値を確認する(ステップS51)。始動記憶数が0で
なければ、始動記憶;1(1番目の始動記憶)に対応す
る乱数値格納エリアに格納されている値を読み出すとと
もに(ステップS52)、始動記憶数の値を1減らし、
かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップ
S53)。すなわち、始動記憶;n(n=2,・・・,
4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている各値
を、始動記憶:n−1に対応する乱数値格納エリアに格
納する。なお、そのときの始動記憶数に対応した乱数値
格納エリアの内容をクリアする。例えば、始動記憶数が
4であった場合には、始動記憶;4に対応した特別図柄
乱数値格納エリアの内容をクリアする。
【0129】また、始動記憶数が1減らされたので、新
たな始動記憶数を表示制御手段等に通知するために、始
動記憶数指定コマンドの送出要求のための処理を行う
(ステップS65)。
【0130】そして、CPU56は、ステップS52で
読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用乱
数(特別図柄判定用乱数)の値にもとづいて当り/はず
れを決定する(ステップS54)。ここでは、大当り判
定用乱数は0〜316の範囲の値をとることにする。そ
して、図16に示すように、通常状態では、例えばその
値が「3」である場合に「大当り」と決定し、それ以外
の値である場合には「はずれ」と決定する。また、高確
率状態(確変状態)では、例えばその値が「3」,
「7」,「79」,「103」,「107」のいずれか
である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である
場合には「はずれ」と決定する。
【0131】図15に示すステップS54において、大
当りと判定されたときには、大当り図柄用乱数(ランダ
ム3)の値に従って大当り図柄を決定する(ステップS
55)。この実施の形態では、ランダム3の値に応じた
大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄
が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブル
には、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに
対応した左右中の図柄番号が設定されている。また、変
動パターン決定用乱数(ランダム4)を抽出し、ランダ
ム4の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定す
る(ステップS56)。
【0132】はずれと判定された場合には、CPU56
は、大当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。この
実施の形態では、ステップS52で読み出した値、すな
わち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄
を決定する(ステップS57)。また、ランダム2−2
の値に従って中図柄を決定する(ステップS58)。そ
して、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する
(ステップS59)。ここで、決定された中図柄が左右
図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に
1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄とし
て、大当り図柄と一致しないようにする。
【0133】さらに、CPU56は、リーチすることに
決定されたか否か(左右の停止図柄が揃っているか否
か)を確認し(ステップS60)、リーチすることに決
定されている場合には、変動パターン決定用乱数(ラン
ダム4)の値を抽出し、ランダム4にもとづいて図柄の
変動パターンを決定する(ステップS61)。
【0134】リーチすることに決定されていない場合に
は、確変状態か否かを確認する(ステップS62)。確
変状態であれば変動パターンをはずれ時短縮変動パター
ンとすることに決定する(ステップS63)。確変状態
でなければ変動パターンをはずれ時の通常変動パターン
とすることに決定する(ステップS64)。なお、はず
れ時短縮変動パターンは、左右中の図柄の変動時間が例
えば4.0秒という通常変動パターンよりも変動期間が
短い変動パターンである。
【0135】以上のようにして、始動入賞にもとづく図
柄の変動態様を、リーチ態様とするか、はずれ態様とす
るか決定され、それぞれの停止図柄の組合せが決定され
る。すなわち、特別図柄の変動態様として、リーチ演出
を行うのか行わないのかが決定されるとともに停止図柄
の組合せが決定される。すなわち、遊技制御手段に含ま
れる識別情報決定手段によって確定表示される識別情報
(最終停止表示される図柄)が決定され、遊技制御手段
に含まれる可変表示態様決定手段によって、可変表示態
様(リーチ種類や変動パターン)が決定される。また、
遊技制御手段は、識別情報決定手段および可変表示態様
決定手段の決定結果にもとづく制御コマンド(変動パタ
ーンを特定可能な制御コマンド)を、表示制御手段、音
制御手段および発光体制御手段に送信する。
【0136】なお、図15に示された処理は、図13に
示された特別図柄プロセス処理におけるステップS30
1〜S303の処理をまとめて示した場合の処理に相当
する。また、この実施の形態では、左右中図柄の停止図
柄が揃った場合に大当りが発生する。左右図柄のみが揃
った場合にリーチとなる。
【0137】次に、遊技制御手段から表示制御手段に対
する制御コマンドの送出方式について説明する。図17
は、主基板31から図柄制御基板80に送信される表示
制御コマンドの信号線を示す説明図である。図17に示
すように、この実施の形態では、表示制御コマンドは、
表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31か
ら図柄制御基板80に送信される。また、主基板31と
図柄制御基板80との間には、ストローブ信号を送信す
るための表示制御INT信号の信号線も配線されてい
る。図17には、表示制御コマンドの例が示されている
が、払出制御基板37への制御コマンドも、8本の信号
線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
【0138】遊技制御手段から他の電気部品制御基板
(サブ基板:この実施の形態では図柄制御基板80およ
び払出制御基板37)に制御コマンドを出力しようとす
るときに、コマンド送信テーブルの先頭アドレスの設定
が行われる。図18(A)は、コマンド送信テーブルの
一構成例を示す説明図である。1つのコマンド送信テー
ブルは3バイトで構成され、1バイト目にはINTデー
タが設定される。また、2バイト目のコマンドデータ1
には、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設
定される。そして、3バイト目のコマンドデータ2に
は、制御コマンドの2バイト目のEXTデータが設定さ
れる。
【0139】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリ
ア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEX
Tデータそのものが設定されていることを示す。そのよ
うなEXTデータはビット7が0であるデータである。
この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であ
れば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用
することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1で
あれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されてい
るテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであ
ることを示すように構成することもできる。
【0140】図18(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、
例えば賞球処理(遊技制御処理のステップS31)にお
いて、INTデータに「01(H)」を設定する。ま
た、INTデータにおけるビット1は、図柄制御基板8
0に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビッ
ト1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出す
べきことを示す。従って、CPU56は、例えば特別図
柄コマンド制御処理(遊技制御処理のステップS27)
において、INTデータに「02(H)」を設定する。
【0141】図19は、主基板31から他の電気部品制
御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例
を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマン
ドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマ
ンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの
種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット
(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気
部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数
のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区
別可能な態様になっている。なお、図19に示されたコ
マンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いても
よい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制
御コマンドを用いてもよい。また、図19では図柄制御
基板80に送出される表示制御コマンドを例示するが、
払出制御基板37に送出される払出制御コマンドも同一
構成である。
【0142】図20に示すように、制御コマンドは、8
ビットの制御信号CD0〜CD7(コマンドデータ)と
INT信号(取込信号)とで構成される。払出制御基板
37および図柄制御基板80に搭載されている払出制御
手段および表示制御手段は、INT信号が立ち上がった
ことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの
取り込み処理を開始する。
【0143】なお、制御コマンドは、電気部品制御手段
が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この
例では、INT信号のレベルが変化することであり、認
識可能に1回だけ送出されるとは、例えば表示制御信号
の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じてIN
T信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されるこ
とである。
【0144】各電気部品制御基板への制御コマンドを、
対応する出力ポートに出力する際に、INT信号を出力
する出力ポートのビット0〜1のうちのいずれかのビッ
トが所定期間「1」(ハイレベル)になるのであるが、
INTデータにおけるビット配列と出力ポートにおける
ビット配列とは対応している。従って、各電気部品制御
基板に制御コマンドを送出する際に、INTデータにも
とづいて、容易にINT信号の出力を行うことができ
る。
【0145】図21および図22は、図柄制御基板80
に送出される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。図21に示す例において、コマンド8000
(H)〜8026(H)は、特別図柄を可変表示する可
変表示装置9における特別図柄の変動パターン、すなわ
ち可変表示装置9における表示結果導出動作に関わる演
出内容を示すを指定する表示制御コマンドである。な
お、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコ
マンド)は変動開始指示も兼ねている。また、コマンド
8000(H)〜8012(H)は低確率中において用
いられ、コマンド8013(H)〜8025(H)は高
確率中において用いられる。そして、コマンド8026
(H)は、短縮表示パターンを指定するコマンドであ
る。
【0146】コマンド88XX(H)(X=4ビットの
任意の値)は、普通図柄表示器10で可変表示される普
通図柄の変動パターンに関する表示制御コマンドであ
る。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を
指定する表示制御コマンドである。コマンド8AXX
(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の可変
表示の停止を指示する表示制御コマンドである。
【0147】コマンド91XX(H)、92XX(H)
および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄
を指定する表示制御コマンドである。「XX」には図柄
番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、
特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド
である。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始か
ら大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマン
ドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX
(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらな
い可変表示装置9の表示状態に関する表示制御コマンド
である。図柄制御基板80の表示制御手段は、主基板3
1の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを受信
すると図21および図22に示された内容に応じて可変
表示装置9および普通図柄表示器10の表示状態を変更
する制御を行う。
【0148】この実施の形態では、ランプ制御コマンド
を作成するための情報も、表示制御コマンドとして図柄
制御基板80に送信される。すなわち、コマンドE0X
X(H)は、始動記憶表示器18の点灯個数を示すラン
プ制御コマンドを作成するための表示制御コマンドであ
る。この実施の形態では、表示制御手段は、コマンドE
0XX(H)を受信した場合、E0XX(H)をそのま
まランプ制御コマンドとしてランプ制御基板35に対し
て送信する。例えば、ランプ制御手段は、始動記憶表示
器18における「XX(H)」で指定される個数の表示
器を点灯状態とする。また、コマンドE1XX(H)
は、普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示すラン
プ制御コマンドを作成するための表示制御コマンドであ
る。この実施の形態では、表示制御手段は、コマンドE
1XX(H)を受信した場合、E1XX(H)をそのま
まランプ制御コマンドとしてランプ制御基板35に対し
て送信する。例えば、ランプ制御手段は、普通図柄始動
記憶表示器41における「XX(H)」で指定される個
数の表示器を点灯状態とする。すなわち、それらのコマ
ンドは、保留個数という情報を報知するために設けられ
ている発光体の制御を指示するコマンドである。なお、
始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示器41
の点灯個数に関するコマンドが点灯個数の増減を示すよ
うに構成されていてもよい。
【0149】また、この実施の形態では、始動記憶表示
器18および普通図柄始動記憶表示器41がランプ制御
手段によって制御されるが、始動記憶数(保留記憶数)
を、または始動記憶数と普通図柄始動記憶数との双方
を、可変表示装置9で表示するようにしてもよい。その
場合、表示制御手段は、コマンドE0XX(H)をラン
プ制御基板35に送信しない。また、普通図柄始動記憶
数も可変表示装置9で表示する場合には、コマンドE1
XX(H)もランプ制御基板35に送信しない。
【0150】コマンドE200(H)およびE201
(H)は、賞球ランプ51の表示状態に関するランプ制
御コマンドを作成するための表示制御コマンドであり、
コマンドE300(H)およびE301(H)は、球切
れランプ52の表示状態に関するランプ制御コマンドを
作成するための表示制御コマンドである。表示制御手段
は、コマンドE200(H),E201(H)を受信し
た場合、E200(H),E201(H)をそのままラ
ンプ制御コマンドとしてランプ制御基板35に対して送
信する。ランプ制御手段は、「E201(H)」のラン
プ制御コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態
を賞球残がある場合としてあらかじめ定められた表示状
態とし、「E200(H)」のランプ制御コマンドを受
信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がない場合
としてあらかじめ定められた表示状態とする。また、
「E300(H)」のランプ制御コマンドを受信すると
球切れランプ52の表示状態を球あり中の表示状態と
し、「E301(H)」のランプ制御コマンドを受信す
ると球切れランプ52の表示状態を球切れ中の表示状態
とする。すなわち、コマンドE200およびE201
(H)は、未賞球の遊技球があることを遊技者等に報知
するために設けられている発光体を制御することを示す
コマンドであり、コマンドE300(H)およびE30
1(H)は、補給球が切れていることを遊技者や遊技店
員に報知するために設けられている発光体を制御するこ
とを示すコマンドである。
【0151】また、コマンドE400(H)は、低確率
状態(通常状態)になったことを示す演出制御コマンド
であり、コマンドE401(H)は、高確率状態(確変
状態)になったことを示す表示制御コマンドである。コ
マンドE403(H)は、エラーが発生したことを示す
表示制御コマンドである。
【0152】図23は、変動パターンコマンドと変動パ
ターンとの関係の一例を示す説明図である。図23にお
いて、「EXT」とは、表示制御コマンドにおける2バ
イト目のEXTデータを示す。なお、この実施の形態で
は、1バイト目の「MODE」データは、いずれの場合
も「80(H)」である。また、「時間」は変動時間を
示す。図23に示すように、高確率中では、各変動パタ
ーンの変動時間が3.5秒短くなっている。
【0153】さらに、高確率中/低確率中に関係なく、
所定の条件が成立すると、8026(H)の表示制御コ
マンドが主基板31から図柄制御基板80に送信され
る。
【0154】なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴
わない変動パターンである。「ノーマル」とは、リーチ
態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせ
るものとならない変動パターンである。「ロング」と
は、「ノーマル」と類似した変動パターンであるが変動
時間が長い変動パターンである。「リーチA」は、「ロ
ング」および「ノーマル」とは異なるリーチ態様を持つ
変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、
リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度
や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。例
えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によって
リーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」で
は、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含む
リーチ態様が実現される。
【0155】また、「リーチB」は、「ロング」、「ノ
ーマル」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持
つ変動パターンである。そして、「全回転」は、左右中
図柄が揃って変動するようなリーチ態様を含む変動パタ
ーンである。
【0156】「役物予告X1」とは、図柄の変動中に役
物予告が行われることを示す。「役物予告Y1」とは、
「役物予告X1」とは異なる態様によって役物予告が行
われることを示す。「当り」は図柄の変動終了後に大当
りが発生することを示す。「再」は、いわゆる仮停止後
の再変動態様が現れることを示す。「高速」は、高速変
動態様が付加されることを示す。「戻り」は、停止図柄
が停止位置を一旦過ぎた後に逆変動して停止する変動態
様を含むことを示す。
【0157】図24は、図柄の可変表示に関わる表示制
御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図であ
る。遊技制御手段は、可変表示を開始させるときに、変
動パターン指定の表示制御コマンドを送信し、続いて、
左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の表示制御コマン
ドを送信する。そして、変動時間(可変表示期間)が終
了すると、左右中図柄を最終停止(確定)させるために
全図柄の停止を指示する特別図柄停止(A000
(H))の表示制御コマンドを送信する。
【0158】図25は、コマンド作成処理の処理例を示
すフローチャートである。コマンド作成処理は、コマン
ド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。
コマンド作成処理は、遊技制御処理では、ステップS2
5の特別図柄プロセス処理、ステップS27の特別図柄
コマンド制御処理、ステップS28の普通図柄コマンド
制御処理において、制御コマンドを作成する際にコール
される。
【0159】コマンド作成処理において、CPU56
は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック
等に退避する(ステップS331)。そして、ポインタ
が指していたコマンド送信テーブルのINTデータを引
数1にロードする(ステップS332)。引数1は、後
述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。ま
た、コマンド送信テーブルを指すアドレスを+1する
(ステップS333)。従って、コマンド送信テーブル
を指すアドレスは、コマンドデータ1のアドレスに一致
する。
【0160】次いで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS335)。
【0161】図26は、コマンド送信処理ルーチンを示
すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンに
おいて、CPU56は、まず、引数1に設定されている
データすなわちINTデータを、比較値として決められ
ているワークエリアに設定する(ステップS351)。
次いで、送信回数=2を、処理数として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS352)。そし
て、ポート1のアドレスをIOアドレスにセットする
(ステップS353)。この実施の形態では、ポート1
のアドレスは払出制御コマンドデータを出力するための
出力ポートのアドレスであり、ポート2のアドレスが、
表示制御コマンドデータを出力するための出力ポートの
アドレスであるとする。
【0162】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、表示制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、2回
目のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0163】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。2回目のシフト処理が行われたときにはIOア
ドレスにポート2のアドレスが設定されているので、そ
のときに、表示制御コマンドのMODEデータがポート
2に出力される。
【0164】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。そして、CPU56は、
処理数の値を確認し(ステップS359)、値が0にな
っていなければ、ステップS354に戻る。ステップS
354で再度シフト処理が行われる。
【0165】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。このように、それぞれのシ
フト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト
処理によってチェックされるコマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド)に対応したIOアドレスが設定
されている。
【0166】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート2)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各サブ基板の制御手段に対する制御コマン
ドの送出処理を行うことができる。
【0167】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの各サブ基板の制御手段に対して制御コマンドを出
力すべきかが判定されるので、いずれの制御手段に対し
て制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略化さ
れている。従って、コマンド送信モジュールを複数のモ
ジュールで共通に使用することが容易になっている。
【0168】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜1が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号を出力するためのポートである。INTデータで
は、ステップS351〜S359の処理で出力された制
御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)に
応じたINT信号の出力ビットに対応したビットが
「1」になっている。従って、ポート1〜ポート2のい
ずれかに出力された制御コマンド(払出制御コマンド、
表示制御コマンド)に対応したINT信号がオフ状態
(ローレベル)になる。
【0169】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデー
タ(00)を設定して(ステップS365)、そのデー
タをポート0に出力する(ステップS366)。よっ
て、INT信号はオフ状態になる。そして、ウェイトカ
ウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値
が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S
369)。
【0170】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図25に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS337)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS339)。0でなけれ
ば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレ
スをポインタにセットし(ステップS339)、そのポ
インタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を
加算してアドレスを算出する(ステップS340)。そ
して、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロ
ードする(ステップS341)。
【0171】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、各サブ基板の制御手段に送出されうるEXTデータ
が順次設定されている。よって、以上の処理によって、
ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマン
ドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレス
テーブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワー
クエリア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデ
ータ2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、
コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータ
が読み出される場合でも、そのデータのビット7は
「0」である。
【0172】次に、CPU56は、コマンド送信処理ル
ーチンをコールする(ステップS342)。従って、M
ODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXT
データが送出される。その後、CPU56は、コマンド
送信テーブルのアドレスを復旧し(ステップS34
3)、コマンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を
更新する(ステップS344)。そして、さらに送出す
べきコマンドがあれば(ステップS345)、ステップ
S331に戻る。
【0173】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド)が、対
応する各サブ基板の制御手段に送信される。各サブ基板
の制御手段ではINT信号のレベル変化を検出すると制
御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、いず
れの制御手段についても、取り込み処理が完了する前に
遊技制御手段からの新たな信号が信号線に出力されるこ
とはない。すなわち、表示制御手段等の各制御手段にお
いて、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、IN
T信号の極性を図20に示された場合と逆にしてもよ
い。
【0174】次に、図柄制御基板80に搭載されている
表示制御手段の動作、および表示制御手段からランプ制
御手段と音制御手段とに送信される制御コマンドについ
て説明する。
【0175】図27は、図柄制御基板80からランプ制
御基板35に送出されるランプ制御コマンドの内容の一
例を示す説明図である。ランプ制御コマンドもMODE
とEXTの2バイト構成である。図27に示す例におい
て、コマンド80XX(H)(X=4ビットの任意の
値)は、可変表示装置9における特別図柄の変動パター
ンすなわち可変表示装置9における表示結果導出動作に
関わる演出内容に対応したランプ・LED(遊技機に設
けられている演出用のランプやLED等の発光手段)表
示制御パターンを指定する変動中ランプ指定のランプ制
御コマンドである。また、コマンドA000(H)は、
特別図柄の可変表示の停止時のランプ・LED表示制御
パターンを指示するランプ制御コマンドであり、コマン
ドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終
了までの間のランプ・LED表示制御パターンを指示す
るランプ制御コマンドである。そして、コマンドC00
1(H)は、客待ちデモンストレーション時のランプ・
LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンド
である。
【0176】なお、コマンド80XX(H)、9XXX
(H),AXXX(H)、BXXX(H)およびCXX
X(H)は、遊技進行状況に応じて遊技制御手段から送
出される表示制御コマンドにもとづいて、図柄制御基板
80における表示制御手段によって作成されたランプ制
御コマンドである。ランプ制御手段は、図柄制御基板8
0から上述したランプ制御コマンドを受信すると図27
に示された内容に応じてランプ・LEDの表示状態を変
更する。なお、コマンド8XXX(H)、9XXX
(H),AXXX(H)、BXXX(H)およびCXX
X(H)は、表示制御コマンドや音制御コマンドと例え
ば共通の制御状態において共通に用いられる。
【0177】コマンドE0XX(H)は、始動記憶表示
器18の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例
えば、ランプ制御手段は、始動記憶表示器18における
「XX(H)」で指定される個数の表示器を点灯状態と
する。また、コマンドE1XX(H)は、普通図柄始動
記憶表示器41の点灯個数を示すランプ制御コマンドで
ある。例えば、ランプ制御手段は、普通図柄始動記憶表
示器41における「XX(H)」で指定される個数の表
示器を点灯状態とする。
【0178】コマンドE200(H)およびE201
(H)は、賞球ランプ51の表示状態に関するランプ制
御コマンドであり、コマンドE300(H)およびE3
01(H)は、球切れランプ52の表示状態に関するラ
ンプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、図柄制御
基板80から「E201(H)」のランプ制御コマンド
を受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がある
場合としてあらかじめ定められた表示状態とし、「E2
00(H)」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ラ
ンプ51の表示状態を賞球残がない場合としてあらかじ
め定められた表示状態とする。また、「E300
(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切れラン
プ52の表示状態を球あり中の表示状態とし、「E30
1(H)」のランプ制御コマンドを受信すると球切れラ
ンプ52の表示状態を球切れ中の表示状態とする。
【0179】また、コマンドE400(H)は、低確率
状態(通常状態)になったことを示すランプ制御コマン
ドであり、コマンドE401(H)は、高確率状態(確
変状態)になったことを示すランプ制御コマンドであ
る。
【0180】コマンド「8B00(H)」は、可変表示
装置9において背景予告1が実行されるときに送信され
るランプ制御コマンドである。コマンド「8B01
(H)」は、可変表示装置9において背景予告2が実行
されるときに送信されるランプ制御コマンドである。コ
マンド「8B02(H)」は、可変表示装置9において
背景予告3が実行されるときに送信されるランプ制御コ
マンドである。コマンド「8B03(H)」は、可変表
示装置9において背景予告4が実行されるときに送信さ
れるランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、コ
マンド「8BXX(H)」を受信すると、「XX
(H)」で指定される種類の背景予告に応じたランプ・
LED点灯制御を行う。
【0181】この実施の形態では、可変表示装置9にお
いて、背景(図柄表示エリア以外の部分)に現れるキャ
ラクタ等の表示による予告演出を行うことが可能であ
る。また、可変表示装置9において、例えば、背景を振
動表示したり背景画像を変化させることによる予告演出
も用いられる。この実施の形態では、そのような予告演
出を役物予告と呼ぶ。また、背景に現れるキャラクタ等
の表示による予告演出を背景予告と呼ぶ。役物予告は、
可変表示装置9における図柄の可変表示パターン(変動
パターン)に対応して定められている。すなわち、特定
の変動パターンによる可変表示が実行されるときに、特
定の役物予告が行われる。変動パターンは遊技制御手段
によって決定されるので、役物予告を行うか否かといず
れの種類の役物予告を行うのかとは、遊技制御手段によ
って決定される。そして、背景予告を行うか否かと、背
景予告の種類とは、表示制御手段によって決定される。
【0182】図柄制御基板80における表示制御手段
は、コマンド「8BXX(H)」を除き、主基板31か
ら図27に示されたMODEデータとEXTデータとを
有する表示制御コマンドを受信すると、受信したMOD
EデータおよびEXTデータを、そのままランプ制御コ
マンドとしてランプ制御基板35に送信する。
【0183】図28は、図柄制御基板80から音制御基
板70に送出される音制御コマンドの内容の一例を示す
説明図である。音制御コマンドもMODEとEXTの2
バイト構成である。図28に示す例において、コマンド
80XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、可変表
示装置9における特別図柄の変動パターンすなわち可変
表示装置9における表示結果導出動作に関わる演出内容
に対応した音発生パターンを指定する音制御コマンドで
ある。コマンドA000(H)は、特別図柄の変動期間
の終了を示す音制御コマンドである。コマンドBXXX
(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間
における音発生パターンを指定する音制御コマンドであ
る。その他のコマンドは、特別図柄の変動および大当り
遊技に関わらない音制御コマンドである。音制御基板7
0の音制御手段は、図柄制御基板80から音制御コマン
ドを受信すると図28に示された内容に応じて音声出力
状態を変更する。
【0184】コマンド「8BXX(H)」は、可変表示
装置9において背景予告が実行されるときに送信される
音制御コマンドである。音制御手段は、コマンド「8B
XX(H)」を受信すると、「XX(H)」で指定され
る種類の背景予告に応じた音出力制御を行う。
【0185】図柄制御基板80における表示制御手段
は、コマンド「8BXX(H)」を除き、主基板31か
ら図28に示されたMODEデータとEXTデータとを
有する表示制御コマンドを受信すると、受信したMOD
EデータおよびEXTデータを、そのまま音制御コマン
ドとして音制御基板70に送信する。
【0186】図29は、可変表示装置9において実行さ
れる背景予告の例を示す説明図である。この実施の形態
では、可変表示装置9において、背景に現れるキャラク
タ等の表示による4種類(背景予告1〜4)の予告演出
を行うことが可能である。以下、単に「予告」と表現す
る場合には、背景予告を意味する。
【0187】図30は、図柄制御基板80からランプ制
御基板35および音制御基板70に送信されるランプ制
御コマンドおよび音制御コマンドの送信形態を示すタイ
ミング図である。
【0188】図柄制御基板80における表示制御手段
は、ランプ制御コマンドまたは音制御コマンドを送信す
るときに、図30に示すように、コマンドデータ(MO
DEデータまたはEXTデータ)を出力ポート172,
175(図6および図7参照)に設定し、STB信号を
オン(ローレベル)にする。ランプ制御基板35におけ
るランプ制御手段または音制御基板70における音制御
手段は、STB信号がオン状態になったことを検出する
と、入力ポートを介してコマンドデータを入力するとと
もに、受信完了を伝えるためにACK信号をオン(ロー
レベル)にする。
【0189】表示制御手段は、ACK信号がオン状態に
なったことを確認したら、STB信号をオフにする。ラ
ンプ制御手段または音制御手段は、STB信号がオフ状
態になったことを確認したら、ACK信号をオフにす
る。以上のようにして、1バイトのコマンドデータの送
受信が実現される。なお、2バイト構成のランプ制御コ
マンドおよび音制御コマンドの2バイト目も、1バイト
目と同様に送受信される。
【0190】この実施の形態では、図30に示すような
形態でランプ制御コマンドまたは音制御コマンドが送受
信されるが、図30に示された形態は一例であって、表
示制御手段からランプ制御手段または音制御手段に向け
てコマンドデータが送信され、ランプ制御手段または音
制御手段がコマンドデータを受信したことを示す応答と
しての情報を表示制御手段に対して送信するのであれ
ば、すなわち双方向通信によってコマンドデータを送受
信するのであれば、いかなる形態でランプ制御コマンド
または音制御コマンドが送受信されてもよい。例えば、
ACK信号に代えて受信完了を示すコマンドを表示制御
手段に送信するようにしてもよい。また、この実施の形
態ではコマンドデータは2バイト構成であるが、1バイ
ト構成でも3バイト以上の構成でもよいし、パラレル送
受信(この例では8ビットパラレル)に限らず、シリア
ル送受信によってもよい。
【0191】また、双方向通信に限らず、図柄制御基板
80からランプ制御基板35および音制御基板70への
方向にのみデータまたは信号を送信可能であるように構
成してもよい。
【0192】図31は、表示制御用CPU101が実行
するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処
理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設
定、また表示制御の起動間隔を決めるためのタイマの初
期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップ
S701)。その後、この実施の形態では、表示制御用
CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS
703)の確認を行うループ処理に移行する。ループ処
理では、主基板31から受信した表示制御コマンドを解
析する処理であるコマンド解析処理を実行する(ステッ
プS702)。
【0193】図32に示すように、タイマ割込が発生す
ると、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグを
セットする(ステップS711)。メイン処理におい
て、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御
用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS
703,S704)、コマンド送信処理(ステップS7
05)、乱数を生成するためのカウンタのカウント値を
更新するカウンタ更新処理(ステップS706)および
表示制御プロセス処理(ステップS707)を実行す
る。
【0194】なお、この実施の形態では、タイマ割込は
16.7ms(1/60秒)毎にかかるとする。すなわ
ち、カウンタ更新処理および表示制御プロセス処理は、
16.7ms毎に起動される。また、この実施の形態で
は、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具
体的な表示制御処理(表示制御プロセス処理)はメイン
処理において実行されるが、タイマ割込処理で表示制御
処理を実行してもよい。
【0195】また、タイマ割込はより短い周期でかかる
ようにし(例えば2ms)、タイマ割込処理ではカウン
タ更新処理を実行せず、カウンタ更新処理は、可変表示
装置9の同期信号(SYNC)に同期して起動されるよ
うに構成してもよい。
【0196】図33は、主基板31から受信した表示制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の表示制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマ
ンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信
バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイ
トの領域で構成される。そして、受信したコマンドをど
の領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタ
が用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11
の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなく
てもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個
(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以
外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個
(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のような
バッファ構成としてもよい。
【0197】図34〜図37は、割込処理による表示制
御コマンド受信処理を示すフローチャートである。主基
板31からの表示制御用のINT信号は表示制御用CP
U101の割込端子に入力されている。主基板31から
のINT信号が立ち上がると、表示制御用CPU101
に割込がかかり、図34〜図37に示す表示制御コマン
ドの受信処理が開始される。なお、表示制御用CPU1
01は、割込が発生すると、ソフトウェアで割込許可に
しない限り、マスク可能割込がさらに生ずることはない
ような構造のCPUである。また、この実施の形態で
は、割込端子の入力が立ち上がると割込が発生するが、
割込端子の入力が立ち下がると割込がかかるようなCP
Uの初期設定を行ったり、割込端子の入力が立ち下がる
と割込がかかるようなCPUを用いてもよい。
【0198】すなわち、取込信号としてのパルス状(矩
形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッ
ジ)で割込が発生するように構成すれば、エッジは立ち
上がりエッジであっても立ち下がりエッジであってもよ
い。いずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波
状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で
割込が発生するように構成される。このようにすること
で、コマンドの取込が指示された段階でいち早くコマン
ド受信を行うことが可能になる。
【0199】表示制御コマンドの受信処理において、表
示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS600)。次いで、表示制御コ
マンドデータの入力に割り当てられている入力ポートか
らデータを読み込む(ステップS601)。そして、2
バイト構成の表示制御コマンドのうちの1バイト目であ
るか否か確認する(ステップS602)。1バイト目で
あるか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが「1」
であるか否かによって確認される。先頭ビットが「1」
であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのう
ちのMODEバイト(1バイト目)のはずである(図1
9参照)。そこで、表示制御用CPU101は、先頭ビ
ットが「1」であれば、有効な1バイト目を受信したと
して、受信したコマンドを受信バッファ領域におけるコ
マンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに
格納する(ステップS603)。
【0200】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS604)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0201】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS605)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図19参照)。なお、ス
テップS604における確認結果が「1バイト目を既に
受信した」(=Y)である場合には、2バイト目として
受信したデータのうちの先頭ビットが「0」でなければ
処理を終了する。なお、ステップS604で「N」と判
断された場合には、ステップS606の処理が行われな
いので、次に受信したコマンドは、今回受信したコマン
ドが格納されるはずであったバッファ領域に格納され
る。
【0202】ステップS605において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS606)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS607)、12以上であれば受信コマンドバッフ
ァにオーバフローが生じているのでコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS609)。その後、退
避されていたレジスタを復旧し(ステップS610)、
最後に割込許可に設定する(ステップS611)。
【0203】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。
【0204】ステップS607で受信コマンドバッファ
にオーバフローが生じていないことが確認されたら、す
なわち、正常に受信コマンドバッファに受信コマンドが
確認されたら、受信コマンドの1バイト目(MODE)
が80(H)またはA0(H)であるか否かを確認する
(ステップS608)。すなわち、受信した表示制御コ
マンドが図柄の変動開始を示す変動パターン指定または
図柄の停止を示す特別図柄停止の表示制御コマンド(図
21参照)であるか否かを確認する。
【0205】受信コマンドの1バイト目(MODE)が
80(H)またはA0(H)である場合には、ランプ制
御基板35に変動ランプ指定または変動終了ランプ指定
のランプ制御コマンド(図27参照)を送信するととも
に、音制御基板70に変動中音指定または変動終了音指
定の音制御コマンド(図28参照)を送信するために、
ステップS621以降の処理を行う。受信コマンドの1
バイト目(MODE)が80(H)またはA0(H)で
なければ、ステップS610に移行する。
【0206】ステップS621において、表示制御用C
PU101は、出力データとして、受信コマンドの1バ
イト目をセットする(ステップS621)。具体的に
は、出力データの格納場所としてのレジスタまたはRA
Mのあらかじめ決められた領域に受信コマンドの1バイ
ト目をセットする。また、出力先としてランプ制御コマ
ンドのコマンドデータを出力するための出力ポート17
2(図6参照)のアドレスをセットする(ステップS6
22)。具体的には、出力先の格納場所としてのレジス
タまたはRAMのあらかじめ決められた領域に出力ポー
ト172のアドレスをセットする。そして、コマンド送
信ルーチンをコールする(ステップS623)。
【0207】図36は、コマンド送信ルーチンの一構成
例を示すフローチャートである。コマンド送信ルーチン
において、表示制御用CPU101は、出力先として指
定されている出力ポートに、出力データを設定する(ス
テップS651)。そして、STB信号をオンする(ス
テップS652)。なお、コマンド送信ルーチンは音制
御コマンドを送信するときにも実行されるので、ステッ
プS652では、出力先としてランプ制御コマンドを出
力するための出力ポートが指定された場合には、ランプ
制御基板35に至るSTB信号をオンし、出力先として
音制御コマンドを出力するための出力ポートが指定され
た場合には、音制御基板70に至るSTB信号をオンす
る。
【0208】次いで、ACK信号がオン状態になるのを
監視するための監視回数カウンタにMをセットする(ス
テップS653)。Mの値は、ランプ制御手段および音
制御手段がSTB信号に応答してACK信号をオンする
までの処理時間に余裕を持たせた値に相当する。そし
て、監視回数カウンタの値をデクリメントしつつACK
信号の状態を確認する(ステップS654,S65
5)。なお、ステップS654では、出力先としてラン
プ制御コマンドを出力するための出力ポートが指定され
た場合には、ランプ制御基板35からのACK信号を監
視し、出力先として音制御コマンドを出力するための出
力ポートが指定された場合には、音制御基板70からの
ACK信号を監視する。
【0209】ACK信号がオン状態になる前に監視回数
カウンタの値が0になったら(ステップS656)、戻
りコードとして「異常」を示す値をセットして(ステッ
プS657)、処理を終了する。なお、戻りコードは、
あらかじめ決められているレジスタにセットされる。
【0210】監視回数カウンタの値が0になる前にAC
K信号がオン状態になったら、STB信号をオフする
(ステップS661)。そして、ACK信号がオフ状態
になるのを監視するための監視回数カウンタにM(ステ
ップS653で用いられる値と異なっていてもよい)を
セットする(ステップS662)。次いで、監視回数カ
ウンタの値をデクリメントしつつACK信号の状態を確
認する(ステップS634,S664)。ACK信号が
オフ状態になる前に監視回数カウンタの値が0になった
ら(ステップS665)、戻りコードとして「異常」を
示す値をセットして(ステップS666)、処理を終了
する。監視回数カウンタの値が0になる前にACK信号
がオフ状態になったら、戻りコードとして「正常」を示
す値をセットして(ステップS667)、処理を終了す
る。
【0211】以上のようなコマンド送信ルーチンによっ
て、図30に示された1バイト分のコマンドデータの送
受信が完了する。
【0212】図35に示すステップS623のコマンド
送信ルーチンが終了すると、正常終了でなければ(戻り
コードが「異常」であれば)、ステップS731に移行
する。正常終了であれば、受信コマンドの2バイト目を
ランプ制御基板35に送信するために、ステップS62
5以降の処理を行う。
【0213】ステップS625において、表示制御用C
PU101は、出力データとして、受信コマンドの2バ
イト目をセットする。また、出力先としてランプ制御コ
マンドのコマンドデータを出力するための出力ポート1
72のアドレスをセットする(ステップS626)。そ
して、コマンド送信ルーチンをコールする(ステップS
627)。コマンド送信ルーチンが終了すると、正常終
了でなければ、ステップS731に移行する。正常終了
であれば、受信コマンドの1バイト目を音制御基板70
に送信するために、ステップS631以降の処理を行
う。
【0214】ステップS631において、表示制御用C
PU101は、出力データとして、受信コマンドの1バ
イト目をセットする。また、出力先として音制御コマン
ドのコマンドデータを出力するための出力ポート175
(図7参照)のアドレスをセットする(ステップS63
2)。そして、コマンド送信ルーチンをコールする(ス
テップS633)。コマンド送信ルーチンが終了する
と、正常終了でなければ、ステップS741に移行す
る。正常終了であれば、受信コマンドの2バイト目を音
制御基板70に送信するために、ステップS635以降
の処理を行う。
【0215】ステップS635において、表示制御用C
PU101は、出力データとして、受信コマンドの2バ
イト目をセットする。また、出力先として音制御コマン
ドのコマンドデータを出力するための出力ポート175
のアドレスをセットする(ステップS636)。そし
て、コマンド送信ルーチンをコールする(ステップS6
37)。コマンド送信ルーチンが終了すると、正常終了
でなければ、ステップS741に移行する。正常終了で
あれば、ステップS610に移行する。
【0216】図37に示すステップS731以降の処理
は、ランプ制御手段におけるランプ制御用CPU351
をリセットするための処理である。ステップS731
は、ランプ制御用CPU351がACK信号をオン状態
にしなかった場合、またはACK信号をオフ状態にしな
かった場合に実行される。ACK信号をオン状態にしな
かった場合、またはACK信号をオフ状態にしなかった
場合には、ランプ制御用CPU351が、暴走等の動作
不良を引き起こしている可能性がある。そこで、ランプ
制御用CPU351を一旦リセットする。
【0217】ステップS731において、表示制御用C
PU101は、ランプ制御基板に至るリセット信号(図
6参照)をローレベルにする。この結果、ランプ制御用
CPU351は一旦リセットされる。そして、ローレベ
ルの期間を作成するための継続回数カウンタにLをセッ
トする(ステップS732)。L×(ステップS73
3,S734の処理時間)によってリセット信号のロー
レベルの期間が決まる。すなわち、継続回数カウンタの
値をデクリメントしつつ継続回数カウンタの値が0にな
るのを確認し(ステップS733,S734)、0にな
ったら、ランプ制御基板に至るリセット信号をハイレベ
ルにする(ステップS735)。この結果、ランプ制御
用CPU351は再起動する。
【0218】そして、表示制御用CPU101は、ラン
プ制御コマンド未送信フラグをセットして(ステップS
736)、ランプ制御コマンドの送信をあきらめてステ
ップS631に移行する。なお、ここで送信されなかっ
たランプ制御コマンドは後述するコマンド送信処理にお
いて送信されるが、そのように制御するのではなく、ス
テップS731〜S735の処理後に、再送信するよう
にしてもよい。再送信する場合には、ステップS736
の処理を行わず、ステップS621に戻る。
【0219】また、図37に示すステップS741以降
の処理は、音制御手段における音制御用CPU701を
リセットするための処理である。ステップS741は、
音制御用CPU701がACK信号をオン状態にしなか
った場合、またはACK信号をオフ状態にしなかった場
合に実行される。
【0220】ステップS741において、表示制御用C
PU101は、音制御基板に至るリセット信号(図7参
照)をローレベルにする。この結果、音制御用CPU7
01は一旦リセットされる。そして、ローレベルの期間
を作成するための継続回数カウンタにLをセットする
(ステップS742)。そして、継続回数カウンタの値
をデクリメントしつつ継続回数カウンタの値が0になる
のを確認し(ステップS743,S744)、0になっ
たら、音制御基板に至るリセット信号をハイレベルにす
る(ステップS745)。この結果、音制御用CPU7
01は再起動する。
【0221】そして、表示制御用CPU101は、音制
御コマンド未送信フラグをセットして(ステップS74
6)、音制御コマンドの送信をあきらめてステップS6
10に移行する。なお、ここで送信されなかった音制御
コマンドは後述するコマンド送信処理において送信され
るが、そのように制御するのではなく、ステップS74
1〜S745の処理後に、再送信するようにしてもよ
い。再送信する場合には、ステップS746の処理を行
わず、ステップS631に戻る。
【0222】以上のように、この実施の形態では、表示
制御手段は、コマンド受信割込処理内で、図柄の変動が
開始されることを示す制御コマンドおよび図柄の変動が
停止されることを示す制御コマンドをランプ制御手段お
よび音制御手段に送信する。従って、遊技制御手段から
の指令が表示制御手段を介してランプ制御手段および音
制御手段に伝達されるように構成されていても、遊技制
御手段からの指令は、確実に、かつ、早めにランプ制御
手段および音制御手段に伝達される。
【0223】また、表示制御手段は、ランプ制御コマン
ドおよび音制御コマンドについて、ランプ制御手段およ
び音制御手段から応答をとっているので(この例ではA
CK信号の返送)、ランプ制御コマンドおよび音制御コ
マンドは、確実にランプ制御手段および音制御手段にお
いて受信される。
【0224】なお、この実施の形態では、表示制御手段
が図柄の変動が開始されることを示す制御コマンドまた
は図柄の変動が停止されることを示す表示制御コマンド
を受信したら、データの内容を変更せずに、ランプ制御
手段および音制御手段に送信したが、表示制御コマンド
とそれに対応するランプ制御コマンドおよび音制御コマ
ンドとのデータの内容は同じでなくてもよい。例えば、
ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドの内容がより
簡略化されていてもよい。例えば、1バイトのランプ制
御コマンドおよび音制御コマンドに変換するようにして
もよいし、表示制御コマンドの下位バイトのみをランプ
制御コマンドおよび音制御コマンドとして送信するよう
にしてもよい。
【0225】また、表示制御手段は、ランプ制御用CP
U351または音制御用CPU701の動作不良を検知
したら、リセットをかける。よって、ランプ制御用CP
U351または音制御用CPU701が暴走しても、正
常状態に復帰させて遊技演出を正常に継続させることが
できる。
【0226】なお、表示制御手段は、図柄の変動が開始
されることを示すランプ制御コマンドと音制御コマンド
および図柄の変動が停止されることを示すランプ制御コ
マンドと音制御コマンド以外のランプ制御コマンドおよ
び音制御コマンドを、後述するコマンド送信処理におい
て、ランプ制御手段および音制御手段に送信する。
【0227】次に、図柄の変動が開始されることを示す
制御コマンド(ランプ制御コマンドと音制御コマンド)
および図柄の変動が停止されることを示す制御コマンド
以外の制御コマンドの送受信について説明する。
【0228】図38は、表示制御手段が有するランプ制
御コマンド送信バッファおよび音制御コマンド送信バッ
ファの一構成例を示す説明図である。ランプ制御コマン
ド送信バッファには、図柄の変動が開始されることを示
すランプ制御コマンドおよび図柄の変動が停止されるこ
とを示すランプ制御コマンド以外のランプ制御コマンド
が一時格納される。また、音制御コマンド送信バッファ
には、図柄の変動が開始されることを示す音制御コマン
ドおよび図柄の変動が停止されることを示す音制御コマ
ンド以外の音制御コマンドが一時格納される。図38に
示すように、ランプ制御コマンド送信バッファおよび音
制御コマンド送信バッファにおいて、制御コマンドの格
納先は書込ポインタで指定され、読出先は読出ポインタ
で指定される。
【0229】図39は、コマンド解析処理(ステップS
702)の具体例を示すフローチャートである。主基板
31から受信された表示制御コマンドは受信コマンドバ
ッファに格納されるが、表示制御用CPU101は、コ
マンド解析処理において、受信コマンドバッファに格納
されているコマンドの内容を確認する。
【0230】コマンド解析処理において、表示制御用C
PU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマ
ンドが格納されているか否か確認する(ステップS75
1)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタ
の値と読出ポインタとを比較することによって判定され
る。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納さ
れていない場合である。コマンド受信コマンドが格納さ
れていない場合には処理を終了する。コマンド受信バッ
ファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制
御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コ
マンドを読み出す(ステップS752)。なお、1バイ
ト分読み出す毎に読出ポインタの値を+1しておく。
【0231】読み出した受信コマンドの1バイト目が8
0(H)またはA0(H)であれば(ステップS75
3)、ランプ制御コマンド未送信フラグがセットされて
いるか否か確認する(ステップS754)。ランプ制御
コマンド未送信フラグがセットされている場合には、1
バイト目が80(H)またはA0(H)の表示制御コマ
ンドに対応するランプ制御コマンドが未送信であること
を意味するので、コマンド受信バッファから読み出した
制御コマンドを、ランプ制御コマンド送信バッファのう
ちの書込ポインタが指す領域に格納し(ステップS75
5)、書込ポインタを+1する(ステップS756)。
なお、書込ポインタは0〜5の範囲の値をとり、値が6
になったら0に戻す。また、ランプ制御コマンド未送信
フラグをリセットする(ステップS757)。
【0232】また、音制御コマンド未送信フラグがセッ
トされているか否か確認する(ステップS7548。音
制御コマンド未送信フラグがセットされている場合に
は、1バイト目が80(H)またはA0(H)の表示制
御コマンドに対応する音制御コマンドが未送信であるこ
とを意味するので、コマンド受信バッファから読み出し
た制御コマンドを、音制御コマンド送信バッファのうち
の書込ポインタが指す領域に格納し(ステップS75
9)、書込ポインタを+1する(ステップS760)。
なお、書込ポインタは0〜5の範囲の値をとり、値が6
になったら0に戻す。そして、音制御コマンド未送信フ
ラグをリセットする(ステップS761)。その後、受
信コマンドに応じた処理を行い(ステップS768)、
ステップS751に戻る。
【0233】受信コマンドに応じた処理とは、例えば、
受信コマンドが図柄指定の表示制御コマンドであれば、
指定された図柄を停止図柄格納エリア(RAM)に格納
する処理であり、受信コマンドが変動パターン指定の表
示制御コマンドであれば、変動パターンを所定の領域
(RAM:表示制御用CPU101の内蔵RAMまたは
外付けRAM)に設定するとともに変動パターン指定を
受信した旨のフラグを設定する処理であり、その他の受
信コマンドについては対応するコマンド受信フラグをセ
ットする処理である。
【0234】読み出した受信コマンドの1バイト目が8
0(H)またはA0(H)でなければ(ステップS75
3)、表示制御用CPU101は、受信コマンドに対応
したランプ制御コマンドを送信する必要があるか否か確
認する(ステップS762)。必要があるか否かは、受
信コマンドの1バイト目が図27に示されたMODEデ
ータのいずれかに一致しているか否かによって判定でき
る。ただし、80(H)、8B(H)およびA0(H)
は判定対象から除かれる。ランプ制御コマンドを送信す
る必要がないと判定した場合にはステップS765に移
行する。必要があると判定した場合には、受信コマンド
をランプ制御コマンド送信バッファにおける書込ポイン
タが指す領域に設定し(ステップS763)、書込ポイ
ンタの値を+1する(ステップS764)。
【0235】また、受信コマンドに対応した音制御コマ
ンドを送信する必要があるか否か確認する(ステップS
765)。必要があるか否かは、受信コマンドの1バイ
ト目が図28に示されたMODEデータのいずれかに一
致しているか否かによって判定できる。ただし、80
(H)、8B(H)およびA0(H)は判定対象から除
かれる。音制御コマンドを送信する必要がないと判定し
た場合にはステップS768に移行する。必要があると
判定した場合には、受信コマンドを音制御コマンド送信
バッファにおける書込ポインタが指す領域に設定し(ス
テップS766)、書込ポインタの値を+1する(ステ
ップS767)。
【0236】そして、受信コマンドに応じた処理を行い
(ステップS768)、ステップS751に戻る。な
お、ランプ制御コマンド送信バッファおよび音制御コマ
ンド送信バッファに設定された制御コマンドは、後述す
るコマンド送信処理(ステップS705の処理)でラン
プ制御基板35および音制御基板70に送信される。
【0237】以上のように、表示制御手段は、表示制御
コマンドを主基板31から受信した場合に、それに対応
するランプ制御コマンドおよび音制御コマンドをランプ
制御手段および音制御手段に送信する必要があるか否か
を確認し、必要がない場合には、ランプ制御コマンド送
信バッファや音制御コマンド送信バッファに制御コマン
ドを設定する処理を行わない。従って、表示制御手段と
ランプ制御手段および音制御手段との間で、不必要な制
御コマンドの送受信が実行されることを避けることがで
きる。なお、表示制御手段が、表示制御コマンドを主基
板31から受信した場合に、それに対応するランプ制御
コマンドおよび音制御コマンドをランプ制御手段および
音制御手段に常に送信し、ランプ制御手段および音制御
手段において、不要な制御コマンドを破棄するようにし
てもよい。
【0238】図40は、図31に示されたメイン処理に
おけるカウンタ更新処理(ステップS706)の具体例
を示すフローチャートである。カウンタ更新処理では、
予告決定用乱数1を生成するための予告乱数カウンタ1
の更新が行われる。予告決定用乱数1は、予告演出(背
景予告)の種類を決定するための乱数である。
【0239】カウンタ更新処理において、表示制御用C
PU101は、予告乱数カウンタ1のカウント値を+1
する(ステップS761)。そして、予告乱数カウンタ
1のカウント値が43になった場合にはカウント値を0
に戻す(ステップS762,S763)。よって、予告
乱数カウンタ1によって発生する予告決定用乱数1は、
0〜42のうちのいずれかの値になる。
【0240】図41は、図31に示されたメイン処理に
おける表示制御プロセス処理(ステップS707)を示
すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、
表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800
〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理
において、以下のような処理が実行される。
【0241】変動パターンコマンド受信待ち処理(ステ
ップS800):コマンド受信割込処理によって、変動
時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマ
ンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パ
ターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パ
ターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変
動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、
変動パターン指定の表示制御コマンドが受信されたこと
が確認された場合にセットされる(ステップS76
8)。
【0242】予告選択処理(ステップS801):予告
決定用乱数1を用いて、予告演出(背景予告)を行うか
否かと、行う場合の予告演出の種類を決定する。
【0243】全図柄変動開始処理(ステップS80
2):左右中図柄の変動が開始されるように制御する。
【0244】図柄変動中処理(ステップS803):変
動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タ
イミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視す
る。また、左右図柄の停止制御を行う。
【0245】全図柄停止待ち設定処理(ステップS80
4):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示
制御コマンド(特別図柄停止の表示制御コマンド)を受
信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図
柄)を表示する制御を行う。
【0246】大当り表示処理(ステップS805):変
動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示
の制御を行う。
【0247】大当たり遊技中処理(ステップS80
6):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口
開放前表示や大入賞口開放時表示の表示制御コマンドを
受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0248】図42は、この実施の形態で用いられる図
柄の各変動パターンと、予告演出(背景予告)との関係
の一例を示す説明図である。具体的には、各変動パター
ン毎の予告演出の振り分け方を示す。図42に示すそれ
ぞれの振り分け関係を予告選択テーブルと呼ぶことがあ
る。すなわち、予告選択テーブルは、各変動パターンに
対応して設けられている。図42に示すように、高確率
時の通常変動役物予告X1(変動パターン番号20)、
高確率時の通常変動役物予告Y1(変動パターン番号2
1)、高確率時通常変動(変動パターン番号38)およ
び短縮表示(変動パターン番号39)の場合には、背景
予告がなされない。また、例えば、変動パターン番号9
の「ロング役物予告Y1当り再」では、39/43の割
合で予告1の背景予告(背景予告1)が実行され、4/
43の割合で予告2の背景予告(背景予告2)が実行さ
れることが示されている。
【0249】予告演出の振り分けは、予告決定用乱数1
を用いて行われる。例えば、変動パターン番号9の「ロ
ング役物予告Y1当り再」の予告選択テーブルには、予
告1に対応した39種類の数値が設定され、予告2に対
応した4種類の数値が設定されている。そして、表示制
御手段は、抽出した予告決定用乱数1の値が、予告1に
対応した39種類の数値のうちのいずれかに一致したら
予告1の態様の背景予告を実行し、予告2に対応した4
種類の数値のうちのいずれかに一致したら予告2の態様
の背景予告を実行することに決定する。なお、変動パタ
ーン番号8の変動パターンについてだけでなく、全ての
変動パターンについての予告選択テーブルに、選択され
うる予告種類に対応した数値が設定されている。また、
各変動パターンについて、選択されうる予告種類に対応
した数値の個数の和は43である。
【0250】図43は、図41に示された表示制御プロ
セス処理における予告選択処理(ステップS801)を
示すフローチャートである。予告選択処理において、表
示制御用CPU101は、まず、予告演出(背景予告)
を行わない変動パターンが指定されているか否か確認す
る(ステップS811)。この実施の形態では、予告演
出を行わない変動パターンは、高確率時の通常変動役物
予告X1、高確率時の通常変動役物予告Y1、高確率時
通常変動および短縮表示の場合である(図42参照)。
予告演出を行わない変動パターンが指定されている場合
にはステップS821に移行する。
【0251】ステップS811において予告演出を行う
可能性のある変動パターンが指定されていると判断した
場合には、表示制御用CPU101は、予告乱数カウン
タ1のカウント値を読み出し、読み出した値を予告決定
用乱数値1とする(ステップS812)。さらに、受信
した変動パターン指定の表示制御コマンドに対応した予
告選択テーブルを選択する(ステップS813)。
【0252】そして、予告選択テーブルと予告決定用乱
数1とを比較し、予告を行うことに決定した場合には
(ステップS815)、予告開始時間決定タイマをスタ
ートする(ステップS816)。また、実行する予告の
種類に応じたランプ制御コマンドをランプ制御コマンド
送信バッファに設定し(ステップS817)、書込ポイ
ンタを+1する(ステップS818)。その後、プロセ
スフラグの値を全図柄変動開始処理に応じた値に更新す
る(ステップS821)。なお、設定されるランプ制御
コマンドは、8B00(H)〜8B03(H)のいずれ
かである(図27参照)。さらに、実行する予告の種類
に応じた音制御コマンドを音制御コマンド送信バッファ
に設定し(ステップS819)、書込ポインタを+1す
る(ステップS820)。なお、設定される音制御コマ
ンドは、8B00(H)〜8B03(H)のいずれかで
ある(図28参照)。
【0253】この実施の形態では、表示制御手段は、主
基板31から変動パターン指定の表示制御コマンドを受
信すると、独自に、予告演出(背景予告)を行うか否か
と、予告の種類とを決定し、予告演出を行うことに決定
した場合には、予告演出の種類を示す制御コマンドをラ
ンプ制御基板35および音制御基板70に送信する。ラ
ンプ制御基板35におけるランプ制御手段および音制御
基板70における音制御手段は、予告演出の種類を示す
制御コマンドの受信に応じて、ランプ・LEDによる演
出を行ったり音出力による演出を行うことができる。従
って、表示制御手段が独自に予告種類を決定する場合で
も、ランプ制御手段および音制御手段は、表示制御手段
が可変表示装置9を用いて実行される予告演出と同期し
た演出を容易に行うことができる。
【0254】また、予告演出の種類を示すランプ制御コ
マンドおよび音制御コマンドは、後述するコマンド送信
処理でランプ制御基板35および音制御基板70に送信
されるが、コマンド受信割込処理でそれらの制御コマン
ドの送信処理が行われるようにしてもよい。コマンド受
信割込処理で予告演出の種類を示す制御コマンドの送信
処理が行われる場合には、表示制御手段が独自に決定し
た演出内容についても、早めにランプ制御手段および音
制御手段に伝達される。
【0255】予告演出の種類を示すランプ制御コマンド
および音制御コマンドをコマンド受信割込処理で送信す
る場合には、図35に示されたステップS638の処理
に続いて、例えば、図44に示す処理を行えばよい。す
なわち、主基板31から受信した表示制御コマンドに対
応したランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを送信
する処理が終了したら、予告演出を行うか否かと、行う
場合の予告演出の種類を決定する(図43に示されたス
テップS811〜S815の処理と同じ処理を実行す
る)。ただし、主基板31から受信したコマンドがA0
XX(H)であってステップS638の処理を実行した
場合(特別図柄停止の表示制御コマンドを受信した場
合)には、ステップS811〜S815の処理および以
降のステップS602,S621A〜S638Aの処理
を実行しない。
【0256】ステップS811〜S815の処理を実行
し、予告演出を行うことに決定した場合には、予告に関
わる制御コマンド(8B00(H)〜8B03(H)の
いずれか)を、主基板31から受信した80XX(H)
等の表示制御コマンドと同様に扱うために、予告に関わ
る制御コマンドをコマンド受信バッファに格納しておく
(ステップS620)。なお、コマンド受信バッファに
格納しておくのは、主として、ランプ制御用CPU35
1または音制御用CPU701の動作不良が生じて制御
コマンドの送信が完了しない場合に後で再送できるよう
にしておくためである。
【0257】ステップS621A〜S638Aの処理
は、ステップS621〜S638の処理と同様である
(図35参照)。従って、コマンド受信割込処理におけ
るステップS621A〜S638Aの処理によって、予
告に関わるランプ制御コマンドがランプ制御基板35に
送信され、予告に関わる音制御コマンドが音制御基板7
0に送信される。
【0258】なお、この実施の形態では、変動パターン
を示す制御コマンド(80XX(H))に加えて、予告
(背景予告)に関わる制御コマンド(8BXX(H))
がランプ制御基板35および音制御基板70に送信され
るが、予告を行わない場合には、予告を行わない旨の情
報を含む制御コマンドをランプ制御基板35および音制
御基板70に送信し、予告を行う場合には、予告種類を
示す情報を含む制御コマンドをランプ制御基板35およ
び音制御基板70に送信するようにしてもよい。すなわ
ち、主基板31から受信した表示制御コマンドに加工を
施してランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを作成
してもよい。そのようにした場合には、予告を行う場合
も行わない場合も、図柄の変動開始に関連して1つの制
御コマンドのみが、図柄制御基板80からランプ制御基
板35および音制御基板70に送信される。すなわち、
図柄制御基板80からランプ制御基板35および音制御
基板70に対して、予告を行う場合も行わない場合も、
可変表示装置9における表示結果導出動作に関わる演出
内容を示す1つの制御コマンドが送信される。
【0259】また、予告を行わない場合には、主基板3
1から受信した表示制御コマンドをそのままランプ制御
コマンドおよび音制御コマンドとしてランプ制御基板3
5および音制御基板70に送信し、予告を行う場合に
は、主基板31から受信した表示制御コマンドの加工を
施してランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを作成
して送信するようにしてもよい。例えば、予告を行わな
い場合には、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンド
として8000(H)〜8031(H)のいずれかを送
信し、予告を行う場合には、ランプ制御コマンドおよび
音制御コマンドとして8080(H)〜80B1(H)
のいずれかを送信する。すなわち、予告を行う場合に
は、8000(H)〜8031(H)のコマンドデータ
に対して、2バイト目(下位バイト)の最上位ビット
(ビット7)を「1」にしてランプ制御コマンドおよび
音制御コマンドを送信する。例えば、変動パターン指定
#1の表示制御コマンドを受信した場合、予告を行わな
い場合には、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンド
として8000(H)を送信し、予告を行わう場合に
は、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドとして8
080(H)を送信する。
【0260】さらに、予告を行う場合のランプ制御コマ
ンドおよび音制御コマンドと、予告を行わない場合のラ
ンプ制御コマンドおよび音制御コマンドとして、2バイ
トのコマンドデータのうち、MODEデータを除く1バ
イト(EXTデータ)のデータを送信するようにしても
よい。
【0261】図45および図46は、図31に示された
メイン処理におけるコマンド送信処理(ステップS70
5)の具体的処理例を示すフローチャートである。コマ
ンド送信処理では、80XX(H)およびA0XX
(H)の表示制御コマンドに対応した制御コマンド(ラ
ンプ制御コマンドおよび音制御コマンド)以外の制御コ
マンドが送信される。
【0262】コマンド送信処理において、表示制御用C
PU101は、まず、ランプ制御コマンド送信バッファ
に未送信のランプ制御コマンド(具体的は2バイトのコ
マンドデータ)が格納されているか否か確認する(ステ
ップS771)。未送信のランプ制御コマンドが格納さ
れているか否かは、書込ポインタと読出ポインタとにと
って確認できる。双方が一致している場合には、未送信
のランプ制御コマンドが格納されていないことになる。
未送信のランプ制御コマンドが格納されていない場合に
は、ステップS785に移行する。
【0263】未送信のランプ制御コマンドが格納されて
いる場合には、ランプ制御コマンド送信バッファのうち
の読出ポインタが指す領域からランプ制御コマンドを読
み出し(ステップS772)、出力データとして、読み
出したランプ制御コマンドの1バイト目をセットする
(ステップS773)。また、出力先としてランプ制御
コマンドのコマンドデータを出力するための出力ポート
172(図6参照)のアドレスをセットする(ステップ
S774)。そして、コマンド送信ルーチン(図36参
照)をコールする(ステップS775)。正常終了であ
れば、受信コマンドの2バイト目をランプ制御基板35
に送信するために、ステップS778以降の処理を行う
(ステップS776)。
【0264】正常終了でなければ、ランプ制御手段リセ
ット処理を行った後(ステップS777)、ステップS
771に戻る。ランプ制御手段リセット処理は、図37
に示されたステップS731〜S735と同じ処理であ
る。
【0265】ステップS778において、表示制御用C
PU101は、出力データとして、ランプ制御コマンド
の2バイト目をセットする。また、出力先としてランプ
制御コマンドのコマンドデータを出力するための出力ポ
ート172のアドレスをセットする(ステップS77
9)。そして、コマンド送信ルーチンをコールする(ス
テップS780)。コマンド送信ルーチンが終了する
と、正常終了でなければ、ランプ制御手段リセット処理
を行った後(ステップS782)、ステップS771に
戻る。正常終了であれば、読出ポインタを+1して(ス
テップS783)、ステップS771に戻る。
【0266】ステップS785において、表示制御用C
PU101は、音制御コマンド送信バッファに未送信の
音制御コマンド(具体的は2バイトのコマンドデータ)
が格納されているか否か確認する。未送信の音制御コマ
ンドが格納されていない場合には処理を終了する。
【0267】未送信の音制御コマンドが格納されている
場合には、音制御コマンド送信バッファのうちの読出ポ
インタが指す領域から音制御コマンドを読み出し(ステ
ップS786)、出力データとして、読み出した音制御
コマンドの1バイト目をセットする(ステップS78
7)。また、出力先として音制御コマンドのコマンドデ
ータを出力するための出力ポート175(図7参照)の
アドレスをセットする(ステップS788)。そして、
コマンド送信ルーチンをコールする(ステップS78
9)。コマンド送信ルーチンが終了すると、音制御コマ
ンドの2バイト目を音制御基板70に送信するために、
ステップS792以降の処理を行う。
【0268】正常終了でなければ、音制御手段リセット
処理を行った後(ステップS791)、ステップS78
5に戻る。音制御手段リセット処理は、図37に示され
たステップS741〜S745と同じ処理である。
【0269】ステップS792において、表示制御用C
PU101は、出力データとして、音制御コマンドの2
バイト目をセットする。また、出力先として音制御コマ
ンドのコマンドデータを出力するための出力ポート17
5のアドレスをセットする(ステップS793)。そし
て、コマンド送信ルーチンをコールする(ステップS7
94)。コマンド送信ルーチンが終了すると、正常終了
でなければ、音制御手段リセット処理を行った後(ステ
ップS796)、ステップS785に戻る。正常終了で
あれば、読出ポインタを+1して(ステップS79
7)、ステップS785に戻る。
【0270】以上に説明したように、表示制御手段は、
可変表示装置9における表示結果導出動作である図柄変
動の開始、および変動終了を示す表示制御コマンドをコ
マンド受信割込処理において受信すると、受信した表示
制御コマンドに対応したランプ制御コマンドおよび音制
御コマンドを、コマンド受信割込処理において、ランプ
制御基板35および音制御基板70に送信する。従っ
て、それらのランプ制御コマンドおよび音制御コマンド
を早めにランプ制御基板35および音制御基板70に送
信することができる。
【0271】また、図柄変動の開始、および変動終了を
示す表示制御コマンド以外の表示制御コマンドに対応し
たランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを、コマン
ド受信割込処理以外の処理(この例ではコマンド送信処
理)でランプ制御基板35および音制御基板70に送信
する。従って、コマンド受信割込処理の処理時間を短く
することができ、コマンド受信割込処理の負荷が過大に
なってしまうことはない。
【0272】さらに、予告に関わるランプ制御コマンド
および音制御コマンドを、コマンド受信割込処理で送信
するように構成した場合には、表示制御手段が独自に決
定した予告演出に関する演出内容も早めにランプ制御基
板35および音制御基板70に送信することができる。
【0273】次に、表示制御手段以外の演出制御手段の
動作について説明する。まず、演出制御手段の一例であ
るランプ制御基板35に搭載されたランプ制御用CPU
351を含む発光体制御手段としてのランプ制御手段の
動作を説明する。
【0274】図47は、ランプ制御用CPU351が実
行するメイン処理を示すフローチャートである。ランプ
制御用CPU351は、メイン処理において、まず、レ
ジスタ、ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等
を初期化する初期化処理を実行する(ステップS44
0)。次いで、図柄制御基板80からのランプ制御コマ
ンドを受信する処理であるコマンド受信処理(ステップ
S441)、および受信したランプ制御コマンドを解析
する処理を行う(ステップS442:コマンド解析処
理)。
【0275】その後、ランプ制御用CPU351は、タ
イマ割込フラグの監視(ステップS443)を行うルー
プ処理に移行する。そして、図48に示すように、タイ
マ割込が発生すると、ランプ制御用CPU351は、タ
イマ割込フラグをセットする(ステップS451)。メ
イン処理において、タイマ割込フラグがセットされてい
たら、ランプ制御用CPU351は、そのフラグをクリ
アするとともに(ステップS444)、ランププロセス
更新処理(ステップS445)およびポート出力処理
(ステップS446)を行う。
【0276】図49は、コマンド受信割込処理を示すフ
ローチャートである。図柄制御基板80からのランプ制
御コマンドが出力されたことを示すSTB信号は、ラン
プ制御用CPU351の割込端子に入力する(図6参
照)。STB信号がローレベルに変化すると、ランプ制
御用CPU351に割り込みがかかり、コマンド受信割
込処理が実行される。コマンド受信割込処理では、ラン
プ制御用CPU351はコマンド受信割り込みフラグを
セットする(ステップS452)。
【0277】図50は、図47に示されたメイン処理に
おけるコマンド受信処理を示すフローチャートである。
コマンド受信割込処理において、ランプ制御用CPU3
51は、コマンド受信フラグがセットされているか否か
確認する(ステップS471)。セットされていなけれ
ば処理を終了する。コマンド受信フラグがセットされて
いる場合には、コマンド受信フラグをリセットし(ステ
ップS471)、入力ポートを介してSTB信号が確か
にオン状態であるか否か確認する(ステップS47
3)。STB信号がオン状態でなければ処理を終了す
る。
【0278】STB信号がオン状態であれば、入力ポー
トを介してランプ制御コマンド(具体的には2バイトの
コマンドデータのうちの1バイト)を入力し、RAMに
形成されているコマンド受信バッファに格納する(ステ
ップS474)。そして、ACK信号をオン状態にする
(ステップS475)。次いで、STB信号がオフ状態
になったら(ステップS476)、ACK信号をオフ状
態にする(ステップS477)。なお、ステップS47
6の処理を行うときに、所定時間経過してもSTB信号
がオフ状態にならなかったら、所定のランプやLEDに
よって報知するように構成してもよい。
【0279】以上のような処理によって、図30に示さ
れた制御コマンド送受信形態が実現され、受信したラン
プ制御コマンドがコマンド受信バッファに格納される。
なお、この実施の形態では、ランプ制御コマンドは2バ
イト構成であるから、実際には、2回STB信号にもと
づく割込が発生して、ステップS472〜S477の処
理が2回実行されると、1つのランプ制御コマンドがコ
マンド受信バッファに格納されたことになる。また、こ
の実施の形態では、コマンド受信割込処理ではコマンド
受信フラグのセットのみがなされ、受信処理は割込処理
外のコマンド受信処理で行われたが、コマンド受信割込
において、コマンド受信処理も行うように構成してもよ
い。
【0280】この実施の形態では、遊技の進行に応じて
点滅制御されるランプ・LEDの点灯パターンは、図5
1に示すようなランプデータに応じて制御される。ラン
プデータは、ROMに格納され、制御パターンの種類毎
に用意されている(図27に示された特別図柄の変動中
のランプ・LEDによる演出パターンを指定するランプ
制御コマンドおよび遊技進行状況に応じて表示制御手段
から送出されるその他の遊技演出に関する制御コマンド
毎に用意され、さらには演出パターンを指定する制御コ
マンドそれぞれに対応して予告演出を行う場合それぞれ
の場合毎に用意されている)。ランプデータには、ラン
プ・LEDを点灯または消灯することを示すデータ、お
よび点灯または消灯の期間(プロセスタイマ値)を示す
データが設定されている。すなわち、制御用データ領域
には、発光体の点灯パターンを示すデータが格納されて
いる。
【0281】ランププロセス更新処理(ステップS44
5)では、プロセスタイマ値に応じた値が初期設定され
たタイマの値の減算処理が行われ、そのタイマがタイム
アウトすると、ランプデータにおける次のアドレスに設
定されているデータに応じてランプ・LEDを消灯また
は点灯させることに決定されるとともに、その決定結果
に応じたプロセスタイマ値がタイマに設定される。ま
た、プロセスタイマ値がタイマに設定されたときには点
灯/消灯の切替がなされたときであるから、ポート出力
処理(ステップS446)において、ランプ・LEDを
点灯または消灯のためのデータが該当する出力ポートに
出力される。
【0282】図52は、音制御用CPU701が実行す
るメイン処理を示すフローチャートである。音制御用C
PU701は、メイン処理において、まず、レジスタ、
ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等を初期化
する初期化処理を実行する(ステップS460)。次い
で、図柄制御基板80からの音制御コマンドを受信する
処理であるコマンド受信処理(ステップS461)、お
よび受信した音制御コマンドを解析する処理を行う(ス
テップS462:コマンド解析処理)。
【0283】その後、音制御用CPU701は、タイマ
割込フラグの監視(ステップS463)を行うループ処
理に移行する。そして、図53に示すように、タイマ割
込が発生すると、音制御用CPU701は、タイマ割込
フラグをセットする(ステップS469)。メイン処理
において、タイマ割込フラグがセットされていたら、音
制御用CPU701は、そのフラグをクリアするととも
に(ステップS464)、音プロセス更新処理(ステッ
プS465)およびポート出力処理(ステップS46
6)を行う。
【0284】音制御手段においても、ランプ制御手段の
場合と同様に、コマンド受信割込処理およびコマンド受
信処理によって音制御コマンドが受信され、RAMに形
成されているコマンド受信バッファに格納される。
【0285】この実施の形態では、遊技の進行に応じて
スピーカ27から出力される音声パターンは、図54に
示すような音声データに応じて制御される。音声データ
は、ROMに格納され、制御パターンの種類毎に用意さ
れている(図28に示された特別図柄の変動中の音声出
力手段による演出パターンを指定する制御コマンドおよ
び遊技進行状況に応じて表示制御手段から送出されるそ
の他の遊技演出に関する制御コマンド毎に用意され、さ
らには変動パターン指定の種類を示す制御コマンドそれ
ぞれに対応して予告を行う場合それぞれの場合毎に用意
されている)。
【0286】また、音声合成回路702は、転送リクエ
スト信号(SIRQ)、シリアルクロック信号(SIC
K)、シリアルデータ信号(SI)および転送終了信号
(SRDY)によって制御される。音声合成回路702
は、SIRQがローレベルになると、SICKに同期し
てSIを1ビットずつ取り込み、SRDYがローレベル
になるとそれまでに受信した各SIからなるデータを1
つの音声再生用データと解釈する。
【0287】各音声データには、音声合成回路702に
出力されるシリアルデータ信号に応じたデータ、および
そのデータに応じて発生される音声の継続期間(プロセ
スタイマ値)を示すデータが設定されている。すなわ
ち、制御用データには、音発生手段(この例ではスピー
カ27)からの出力パターンを示すデータが格納されて
いる。
【0288】音プロセス更新処理(ステップS465)
では、プロセスタイマ値に応じた値が初期設定されたタ
イマの値の減算処理が行われ、そのタイマがタイムアウ
トすると、音声データにおける次のアドレスに設定され
ているデータに応じて出力音声に変更することが決定さ
れるとともに、その決定結果に応じたプロセスタイマ値
がタイマに設定される。また、プロセスタイマ値がタイ
マに設定されたときには出力音声の切替がなされたとき
であるから、ポート出力処理(ステップS466)にお
いて、音声合成回路702にデータを出力するための出
力ポートを介して、音声合成回路702に、新たな出力
音声に対応したデータが出力される。
【0289】具体的には、音制御用CPU701は、ポ
ート出力処理において、SIRQをオン(ローレベル)
にして、ROM(音声コマンドデータ領域)から読み出
したデータ(音声コマンド)をSICKに同期してSI
として出力し、出力が完了したらSRDYをローレベル
にする。音声合成回路702は、SIによってデータを
受信すると、受信したデータに応じた音声を発生する。
【0290】以上に説明した遊技制御手段および各演出
制御手段(表示制御手段、ランプ制御手段、音制御手
段)の動作によれば、図55に示すように、図柄制御基
板80に搭載された表示制御手段は、主基板31に搭載
された遊技制御手段から表示制御コマンドを受信する
と、受信した表示制御コマンドにもとづいてランプ制御
コマンドおよび音制御コマンドを作成し、ランプ制御基
板35に搭載されたランプ制御手段にランプ制御コマン
ドを送信し、音制御基板70に搭載された音制御手段に
音制御コマンドを送信する。その際、少なくとも変動パ
ターン指定の表示制御コマンドを受信した場合には、コ
マンド受信割込処理において、変動パターン指定の表示
制御コマンドに対応したランプ制御コマンドおよび音制
御コマンドを、ランプ制御手段および音制御手段に送信
する。従って、遊技制御手段からランプ制御手段および
音制御手段に直接制御コマンドを送信する構成をとらな
くても、ランプ制御手段および音制御手段は、変動パタ
ーン指定の表示制御コマンドに対応したランプ制御コマ
ンドおよび音制御コマンドを、確実に、かつ、早めに受
信することができる。
【0291】また、表示制御手段は、遊技制御手段から
表示制御コマンドを受信した場合に、対応する制御コマ
ンドをランプ制御手段または音制御手段が必要としない
と判断した場合には、対応する制御コマンドを送信しな
い。従って、図柄制御基板80とランプ制御基板35お
よび音制御基板70との間で不必要なコマンドの送受信
が実行されないようにすることができる。
【0292】なお、ランプ制御手段から音制御手段に制
御コマンドを送信してもよいし、音制御手段からランプ
制御手段に制御コマンドを送信してもよい。さらに、ラ
ンプ制御手段と音制御手段との間で制御コマンドを相互
にやりとりしてもよい。
【0293】上述した説明では、表示制御手段が、遊技
制御手段からの表示制御コマンドの受信タイミングに関
連して、受信した表示制御コマンドにもとづいて作成し
たランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを送信する
ようにしたが、表示制御コマンドの受信タイミングに関
連せず独自にランプ制御コマンドおよび音制御コマンド
を作成して送信するようにしてもよい。例えば、表示制
御手段は客待ちデモ表示指定の表示制御コマンド(図2
1参照:C000(H))を受信するとランプ制御基板
35に客待ちデモランプ指定のランプ制御コマンド(図
27参照)を送信したが、表示制御コマンドとしての客
待ちデモ表示指定をなくしてもよい。その場合、表示制
御手段は、例えば、所定時間にわたって可変表示装置9
における図柄の変動が実行されなかった場合に、可変表
示装置9に、あらかじめ決められた客待ちデモンストレ
ーションの画面を表示するとともに、ランプ制御基板3
5に客待ちデモランプ指定のランプ制御コマンドを送信
する。なお、ランプ制御手段は、客待ちデモランプ指定
のランプ制御コマンドを受信すると、客待ちデモンスト
レーションとしてあらかじめ決められた態様でランプ・
LEDの点灯制御を行う。
【0294】その他、例えば、表示制御手段が、表示結
果が大当り図柄にならない可変表示装置9における図柄
の変動が所定回以上継続したことを確認したら、その旨
を示すランプ制御コマンドや音制御コマンド(はまり状
態指定の制御コマンドと呼ぶことにする。)を独自に作
成してランプ制御基板35や音制御基板70に送信して
もよい。ランプ制御手段や音制御手段は、はまり状態指
定の制御コマンドを受信したら、例えば、遊技者を飽き
させないような比較的派手な態様でランプ・LEDの点
灯制御を行ったり、音出力制御を行う。さらに、表示制
御手段は、大当り後の変動回数にもとづいて独自に演出
内容を決定して演出内容を示すランプ制御コマンドや音
制御コマンドを送信する制御のみならず、電力供給開始
にもとづく動作開始時からの変動回数または経過時間に
応じて、演出内容(例えば可変表示装置9に表示される
特別図柄の表示態様や背景またはキャラクタの態様や種
類)を変化させるような制御を行ってもよい。そのよう
な制御を行った場合には、例えば遊技店における開店時
からの時間経過に伴って演出内容を変化させることがで
きる。また、表示制御手段が遊技制御手段からの表示制
御コマンドの受信タイミングに関連せず独自に演出内容
を決定する場合に、条件(第1の条件とする)が成立し
たら常に演出を行う(または演出を変化させる)ことに
決定するのではなく、第2の条件が成立したら演出を行
う(または演出を変化させる)ようにし、第2の条件が
成立しなかったら第1の条件が成立しても演出を行わな
い(または演出を変化させない)ようにしてもよい。第
2の条件として、例えば、乱数を発生させて乱数値が所
定値に一致したことをもって成立するような条件を用い
ることができる。
【0295】また、ランプ制御手段や音制御手段の側か
ら表示制御手段に対して制御コマンドを送信するように
してもよい。例えば、ランプ制御手段や音制御手段の側
で予告演出(背景予告)の種類を決定するように構成さ
れている場合に、図柄の変動パターンに対応した制御コ
マンド(80XX(H))を受信したときに、予告演出
を行うか否かを決定し、予告演出を行う場合には、予告
演出の種類を決定して、決定した予告種類を指定する制
御コマンド(例えば8BXX(H))を表示制御手段に
対して送信する。すなわち、第2の演出制御基板に搭載
される演出制御手段が、第1の演出制御基板から受けた
コマンドにもとづいて独自に決定した演出内容を示すコ
マンドを第1の演出制御基板に送信する。そのように構
成した場合には、表示制御手段は、ランプ制御手段また
は音制御手段が決定した予告演出に同期して、可変表示
装置9において予告演出を行うことができる。なお、ラ
ンプ制御手段や音制御手段で予告演出を行うか否かと、
予告演出の種類とを決定する場合、決定の仕方は、例え
ば、表示制御手段における決定の仕方と同じようにすれ
ばよい(図40,図43参照)。
【0296】上述した説明では、表示制御手段は、ラン
プ制御基板35および音制御基板70に対して左中右図
柄の停止図柄を指定する制御コマンド(91XX
(H),92XX(H),93XX(H))を送信しな
かったが(図27および図28参照)、ランプ制御基板
35や音制御基板70に対して左中右図柄の停止図柄を
指定する制御コマンドを送信してもよい。ランプ制御基
板35や音制御基板70に対してそれらの制御コマンド
を送信するように構成した場合には、ランプ制御手段や
音制御手段は、可変表示装置9において最終停止する図
柄に対応した演出制御を行うことができる。
【0297】例えば、図56に示すように、表示制御手
段が、可変表示装置9において、左右図柄が停止してい
る状態で中図柄が最終停止する前に、中図柄「7」と中
図柄「8」とが競っているような表示演出を行っている
のに同期して、音制御手段が、それらの図柄が競ってい
ることを示す音声を、あたかも実況中継のようにスピー
カ27から出力させることができる。なお、図56にお
いて、破線は中図柄の移動の様子を示す。
【0298】以上の説明では、主基板31から制御コマ
ンドを受信する第1の演出制御手段として表示制御手段
を例示し、第1の演出制御手段から制御コマンドを受信
する第2の演出制御手段としてランプ制御手段および音
制御手段を例示したが、第1の演出制御手段と第2の演
出制御手段との組合せは、そのような組合せに限られな
い。
【0299】例えば、図55に示すように第1の演出制
御手段を表示制御手段とし(すなわち第1の演出制御基
板を図柄制御基板80とし)、第2の演出制御手段をラ
ンプ制御手段および音制御手段としたが(すなわち第2
の演出制御基板をランプ制御基板35および音制御基板
70としたが)、第1の演出制御基板をランプ制御基板
35として第2の演出制御基板を図柄制御基板80およ
び音制御基板70としてもよいし、第1の演出制御基板
を音制御基板70として第2の演出制御基板を図柄制御
基板80およびランプ制御基板35としてもよい。
【0300】ただし、第1の演出制御基板は図柄制御基
板80であることが好ましい。なぜなら、パチンコ遊技
機の可変表示装置9として、LCD、CRT、ドットマ
トリクス型のLED等、蛍光管表示器、ドラム式表示装
置、ベルト式表示装置などが用いられているが、いずれ
の種類の可変表示装置9が用いられる場合であっても可
変表示装置9による演出内容は効果音や発光体(ランプ
・LED)による演出内容に比べて複雑であり、表示制
御手段としてのCPU(あるいはその周辺の制御デバイ
ス、VDP等)は、音制御手段としてのCPU等やラン
プ制御手段としてのCPU等よりも処理能力の高いもの
が要求される。従って、コマンドを送信するという処理
を、元々の処理能力が高い表示制御手段に負担させるこ
とにより、すなわち、第1の演出制御手段として表示制
御手段が搭載された図柄制御基板80とすることによ
り、音制御手段としてのCPU等やランプ制御手段とし
てのCPU等に、より処理能力の高いものを使用してコ
ストアップになってしまうことを防止することができ
る。
【0301】また、図57に示すように、図柄制御基板
80、ランプ制御基板35および音制御基板70の他
に、第1の演出制御手段が搭載された演出制御基板20
0を設け、主基板31から演出制御基板200に対して
制御コマンドが送信されるように構成してもよい。そし
て、第1の演出制御手段は、主基板31からの制御コマ
ンドにもとづいて、第2の演出制御基板に相当する図柄
制御基板80、ランプ制御基板35および音制御基板7
0に対する制御コマンドを作成し、作成した制御コマン
ドを図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音制
御基板70に送信する。このような構成においても、第
1の演出制御手段が割込処理によって主基板31からの
制御コマンドを受信するとともに、図柄制御基板80、
ランプ制御基板35および音制御基板70に対する制御
コマンドを送信可能に構成すれば、図柄制御手段、ラン
プ制御手段および音制御手段は、早めに制御コマンドを
受信することができる。また、第1の演出制御手段は、
独自に予告演出を決定して予告種類を示す制御コマンド
を図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音制御
基板70に送信したり、主基板31からのコマンド受信
タイミングに関わりなく制御コマンドを発生して図柄制
御基板80、ランプ制御基板35および音制御基板70
に送信してもよい。
【0302】なお、図57に示す構成において、第2の
演出制御基板から演出制御基板200に対して制御コマ
ンドを送信可能にしてもよいし、第2の演出制御基板間
で制御コマンドをやりとりしてもよい(一方向でも相互
にでもよい。)。
【0303】また、図58に示すように、図柄制御基板
80からランプ制御基板35の制御コマンドが送信さ
れ、音制御基板70には、ランプ制御基板35から制御
コマンドが送信されるようにしてもよい。この場合も、
図柄制御基板80における表示制御手段は、割込処理に
よって主基板31からの制御コマンドを受信するととも
に、ランプ制御基板35に対する制御コマンドを送信可
能に構成される。さらに、ランプ制御基板35から図柄
制御基板80に対しても制御コマンドが送信されるよう
に構成してもよいし、図58に破線で示すように、音制
御基板70から図柄制御基板80に対しても制御コマン
ドが送信されるように構成してもよい。
【0304】また、図59に示すように、第1の演出制
御基板に相当する図柄制御基板80と、ランプ制御手段
と音制御手段とが搭載された第2の演出制御基板に相当
するランプ・音制御基板201とを設けてもよい。この
場合も、図柄制御基板80における表示制御手段は、割
込処理によって主基板31からの制御コマンドを受信す
るとともに、ランプ・音制御基板201に対する制御コ
マンドを送信可能に構成される。さらに、ランプ・音制
御基板201から図柄制御基板80に対しても制御コマ
ンドが送信されるように構成してもよい。
【0305】また、図60に示すように、表示制御手段
とランプ制御手段とを搭載した第1の演出制御基板に相
当する図柄・ランプ制御基板202と、第2の演出制御
手段に相当する音制御基板70とを設けてもよい。この
場合も、図柄・ランプ制御基板202における表示制御
手段は、割込処理によって主基板31からの制御コマン
ドを受信するとともに、音制御基板70に対する制御コ
マンドを送信可能に構成される。さらに、音制御基板7
0から図柄・ランプ制御基板202に対しても制御コマ
ンドが送信されるように構成してもよい。
【0306】また、図61に示すように、表示制御手段
および音制御手段を搭載した第1の演出制御基板に相当
する図柄・音制御基板203と、第2の演出制御手段に
相当するランプ制御基板35とを設けてもよい。この場
合も、図柄・音制御基板202における表示制御手段
は、割込処理によって主基板31からの制御コマンドを
受信するとともに、ランプ制御基板35に対する制御コ
マンドを送信可能に構成される。さらに、ランプ制御基
板35から図柄・音制御基板203に対しても制御コマ
ンドが送信されるように構成してもよい。
【0307】また、図62に示すように、表示制御手段
を搭載した第1の演出制御基板に相当する図柄制御基板
80と、第2の演出制御手段に相当する盤側ランプ制御
基板204および枠側ランプ・音制御基板205とを設
けてもよい。盤側ランプ制御基板204には、遊技機の
遊技盤6に設けられたランプ・LEDを制御する盤側ラ
ンプ制御手段が搭載されている。また、枠側ランプ・音
制御基板205には、音制御手段とともに、遊技機の枠
側に設けられたランプ・LEDを制御する枠側ランプ制
御手段が搭載されている。この場合も、図柄制御基板8
0における表示制御手段は、割込処理によって主基板3
1からの制御コマンドを受信するとともに、盤側ランプ
制御基板204および枠側ランプ・音制御基板205に
対する制御コマンドを送信可能に構成される。さらに、
盤側ランプ制御基板204や枠側ランプ・音制御基板2
05から図柄制御基板80に対しても制御コマンドが送
信されるように構成してもよい。
【0308】また、図63に示すように、表示制御手段
を搭載した第1の演出制御基板に相当する図柄制御基板
80と、第2の演出制御手段に相当する盤側ランプ制御
基板204、枠側ランプ制御基板206および音制御基
板70とを設けてもよい。枠側ランプ制御基板206に
は、遊技機の枠側に設けられたランプ・LEDを制御す
る枠側ランプ制御手段が搭載されている。この場合も、
図柄制御基板80における表示制御手段は、割込処理に
よって主基板31からの制御コマンドを受信するととも
に、盤側ランプ制御基板204、枠側ランプ制御基板2
06および音制御基板70に対する制御コマンドを送信
可能に構成される。さらに、盤側ランプ制御基板20
4、枠側ランプ制御基板206または音制御基板70か
ら図柄制御基板80に対しても制御コマンドが送信され
るように構成してもよい。
【0309】さらに、図64に示すように、表示制御手
段および盤側ランプ制御手段を搭載した第1の演出制御
基板に相当する図柄・盤側ランプ制御基板207と、第
2の演出制御手段に相当する枠側ランプ・音制御基板2
05とを設けてもよい。図柄・盤側ランプ制御基板20
7には、表示制御手段とともに、遊技盤6に設けられた
ランプ・LEDを制御する盤側ランプ制御手段が搭載さ
れている。この場合も、図柄・盤側ランプ制御基板20
7における表示制御手段は、割込処理によって主基板3
1からの制御コマンドを受信するとともに、盤側ランプ
制御基板204、枠側ランプ・音制御基板205に対す
る制御コマンドを送信可能に構成される。さらに、枠側
ランプ・音制御基板205から図柄・盤側ランプ制御基
板207に対しても制御コマンドが送信されるように構
成してもよい。
【0310】図62〜図64に示されたように、盤側ラ
ンプ制御基板204または図柄・盤側ランプ制御基板2
07を、遊技機の枠側(本体側)に設けられたランプ・
LEDを制御する枠側ランプ制御手段が搭載された基板
と別個に設けた場合には、遊技店における機種変更時に
一般に遊技枠を残し遊技盤6だけを新規なものに交換す
る方式が用いられていることから、機種変更の場合に、
遊技機の枠側に設けられている演出用電気部品(スピー
カ27や枠側のランプ・LED)を制御する演出制御手
段が搭載された演出制御基板や払出制御基板37を交換
する必要がなくなる。従って、コスト低減、リサイクル
性向上、作業工数の低減を図ることができる。
【0311】なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技
機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に
可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み
合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能にな
る第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづ
いて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定
の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊
技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停
止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定
の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継
続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用
できる。
【0312】さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ
遊技機に限られず、スロット機等においても本発明を適
用することができる。
【0313】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明で
は、遊技機を、第1の演出制御基板に搭載された演出制
御手段が、遊技制御基板からのコマンドを受信するコマ
ンド受信処理と、コマンド受信処理において受信した遊
技制御基板からのコマンドを第2の演出制御基板に送信
するコマンド送信処理とを実行可能であり、遊技制御基
板からの所定の割込信号に応じて実行されるコマンド受
信割込処理内で、コマンド受信処理およびコマンド送信
処理を実行するように構成したので、遊技制御基板から
のコマンドにもとづく第2の演出制御基板へのコマンド
を、他の処理より優先して処理でき、第2の演出制御基
板に搭載された演出制御手段に、速やかに、かつ、確実
に制御内容を認識させることができる効果がある。
【0314】請求項2記載の発明では、第1の演出制御
基板には、演出制御手段として、識別情報の可変表示を
行った後に表示結果を導出する可変表示装置を制御する
表示制御手段が搭載され、コマンド受信割込処理内で実
行されるコマンド送信処理にて送信されるコマンドが、
可変表示装置における識別情報の可変表示に関わる演出
内容を示すコマンドを含むように構成されているので、
第2の演出制御基板に搭載された演出制御手段におい
て、可変表示における可変表示に関連する演出の開始遅
れを防止することができる。
【0315】請求項3記載の発明では、遊技制御手段
が、復旧処理にて、復旧処理の実行を示す復旧演出コマ
ンドと、変動データ記憶手段に記憶されていた保留記憶
数データにもとづく保留記憶数表示復旧コマンドとを第
1の演出制御基板に送信可能であり、保留記憶数表示復
旧コマンドを復旧演出コマンドよりも先に送信するよう
に構成されているので、電力供給の復帰時に、遊技者
に、保留記憶数を早めに認識させることができる。
【0316】請求項4記載の発明では、コマンド受信割
込処理内で実行されるコマンド送信処理にて送信される
コマンドが、第1の演出制御基板に搭載された演出制御
手段が遊技制御基板からのコマンドの受信タイミングに
応じて独自に決定した演出内容を示すコマンドを含むよ
うに構成されているので、コマンド受信タイミングに応
じて第1の演出制御基板に搭載された演出制御手段が独
自に決定した演出についても、第2の演出制御基板に搭
載された演出制御手段において、演出の開始遅れを防止
することができる。
【0317】請求項5記載の発明では、コマンド受信割
込処理内で実行されるコマンド送信処理と別に、コマン
ド受信割込処理外で実行されるコマンド送信処理を含む
ように構成されているので、コマンド受信処理内で実行
されるコマンド送信処理負担が軽減され、コマンド受信
割込処理の処理時間を短くすることができる。
【0318】請求項6記載の発明では、コマンド受信割
込処理外で実行されるコマンド送信処理にて送信される
コマンドが、第1の演出制御基板に搭載された演出制御
手段が遊技制御基板からのコマンドの受信タイミングに
関連せず独自に決定した演出内容を示すコマンドを含む
ように構成されているので、遊技制御基板からのコマン
ドの受信タイミングとは関連しないコマンドがコマンド
受信割込処理で送信されないことになり、コマンド受信
割込処理の負担を増大させることはない。
【0319】請求項7記載の発明では、第1の演出制御
基板と第2の演出制御基板との間の通信が双方向に信号
が送受信されるように構成されているので、第1の演出
制御基板と第2の演出制御基板との間での認識のずれを
低減することができる。
【0320】請求項8記載の発明では、第1の演出制御
基板に搭載された演出制御手段が、第2の演出制御基板
に搭載された演出制御手段からコマンドを受信した旨の
信号を受信したことを条件にコマンド受信割込処理を終
了するように構成されているので、第1の演出制御基板
に搭載された演出制御手段は、第2の演出制御基板にコ
マンドが確実に送信されたことを認識してから処理を終
了することができ、コマンドが未受信となるような状況
を低減することができる。
【0321】請求項9記載の発明では、第2の演出制御
基板に搭載された演出制御手段が、第1の演出制御基板
から受けたコマンドにもとづいて独自に決定した演出内
容を示すコマンドを第1の演出制御基板に送信するよう
に構成されているので、第2の演出制御基板に搭載され
た演出制御手段が独自に演出内容を決定しても、第1の
演出制御基板に搭載された演出制御手段がそのことを認
識することができる。
【0322】請求項10記載の発明では、第1の演出制
御基板に搭載された演出制御手段が、第2の演出制御基
板に搭載された演出制御手段からの信号の状態により演
出制御手段が動作不良となったことを検出したら、第2
の演出制御基板に搭載された演出制御手段の動作を初期
化するための信号を送るように構成されているので、第
2の演出制御基板に搭載された演出制御手段において動
作不良が生じても、正常状態に復帰させて遊技演出を正
常に継続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図5】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図6】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロック
図である。
【図7】 音制御基板内の回路構成を示すブロック図で
ある。
【図8】 電源基板の構成を示すブロック図である。
【図9】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図10】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図11】 乱数の一例を示す説明図である。
【図12】 遊技状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図13】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図14】 始動口スイッチ通過確認処理を示すフロー
チャートである。
【図15】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
リーチ種類を決定する処理を示すフローチャートであ
る。
【図16】 大当りとするか否かを決定する処理を示す
フローチャートである。
【図17】 表示制御コマンドの信号線を示す説明図で
ある。
【図18】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す
説明図である。
【図19】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図20】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図21】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図22】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図23】 変動パターンコマンドと変動パターンとの
関係の一例を示す説明図である。
【図24】 変動パターンの振り分け方を示す説明図で
ある。
【図25】 コマンド作成処理の処理例を示すフローチ
ャートである。
【図26】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図27】 ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説
明図である。
【図28】 音制御コマンドの内容の一例を示す説明図
である。
【図29】 予告演出の例を示す説明図である。
【図30】 ランプ制御コマンドおよび音制御コマンド
の送信形態を示すタイミング図である。
【図31】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図32】 表示制御用CPUが実行するタイマ割込処
理を示すフローチャートである。
【図33】 表示制御手段におけるコマンド受信バッフ
ァの構成を示す説明図である。
【図34】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図35】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図36】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図37】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図38】 ランプ制御コマンド送信バッファおよび音
制御コマンド送信バッファの一構成例を示す説明図であ
る。
【図39】 コマンド解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図40】 カウンタ更新処理を示すフローチャートで
ある。
【図41】 表示制御プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図42】 予告選択テーブルの一例を示す説明図であ
る。
【図43】 表示制御プロセス処理の予告選択処理を示
すフローチャートである。
【図44】 コマンド受信割込処理の他の例を示すフロ
ーチャートである。
【図45】 コマンド送信処理を示すフローチャートで
ある。
【図46】 コマンド送信処理を示すフローチャートで
ある。
【図47】 ランプ制御用CPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図48】 ランプ制御用CPUが実行するタイマ割込
処理を示すフローチャートである。
【図49】 ランプ制御用CPUが実行するコマンド受
信割込処理を示すフローチャートである。
【図50】 ランプ制御用CPUが実行するコマンド受
信処理を示すフローチャートである。
【図51】 ランプデータを示す説明図である。
【図52】 音制御用CPUが実行するメイン処理を示
すフローチャートである。
【図53】 音制御用CPUが実行するタイマ割込処理
を示すフローチャートである。
【図54】 音データを示す説明図である。
【図55】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【図56】 図柄の停止時に同期した音出力制御を説明
するための説明図である。
【図57】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【図58】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【図59】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【図60】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【図61】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【図62】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【図63】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【図64】 制御コマンドの経路を説明するための説明
図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 9 可変表示装置 31 主基板 35 ランプ制御基板 56 CPU 70 音制御基板 80 図柄制御基板 101 表示制御用CPU 351 ランプ制御用CPU 701 音制御用CPU

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な
    遊技機であって、 遊技の進行を制御する遊技制御手段が搭載された遊技制
    御基板と、 遊技機に設けられた演出用の電気部品を制御するための
    演出制御手段が各々搭載された複数の演出制御基板とを
    備え、 前記複数の演出制御基板は、前記遊技制御基板からコマ
    ンドを受信する第1の演出制御基板と、前記第1の演出
    制御基板からコマンドを受信する第2の演出制御基板と
    を含み、 前記第1の演出制御基板に搭載された演出制御手段は、
    前記遊技制御基板からのコマンドを受信するコマンド受
    信処理と、該コマンド受信処理において受信した前記遊
    技制御基板からのコマンドにもとづいて特定される演出
    内容を示すコマンドを前記第2の演出制御基板に送信す
    るコマンド送信処理とを実行可能であり、 前記遊技制御基板からの所定の割込信号に応じて実行さ
    れるコマンド受信割込処理内で、前記コマンド受信処理
    および前記コマンド送信処理を実行することを特徴とす
    る遊技機。
  2. 【請求項2】 第1の演出制御基板には、演出制御手段
    として、識別情報の可変表示を行った後に表示結果を導
    出する可変表示装置を制御する表示制御手段が搭載さ
    れ、 コマンド受信割込処理内で実行されるコマンド送信処理
    にて送信されるコマンドは、前記可変表示装置における
    識別情報の可変表示に関わる演出内容を示すコマンドを
    含む請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 可変表示装置にて特定の表示結果が表示
    された場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御
    可能な遊技機であって、 遊技制御手段は、遊技機への電力供給が停止しても所定
    期間は記憶内容を保持することが可能な変動データ記憶
    手段を含み、電力供給が復帰し所定の復旧条件が成立し
    た場合に前記変動データ記憶手段に保存されていた記憶
    内容にもとづいて制御状態を電力供給が停止する前の状
    態に復旧させる復旧処理を実行可能であり、 前記変動データ記憶手段は、前記可変表示装置における
    識別情報の可変表示開始条件が成立したにもかかわらず
    未だ実行されていない可変表示開始条件の成立を示す保
    留記憶数データを記憶可能であり、 前記復旧処理にて、該復旧処理の実行を示す復旧演出コ
    マンドと、前記変動データ記憶手段に記憶されていた保
    留記憶数データにもとづく保留記憶数表示復旧コマンド
    とを第1の演出制御基板に送信可能であり、 前記保留記憶数表示復旧コマンドを前記復旧演出コマン
    ドよりも先に送信する請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 コマンド受信割込処理内で実行されるコ
    マンド送信処理にて送信されるコマンドは、第1の演出
    制御基板に搭載された演出制御手段が遊技制御基板から
    のコマンドの受信タイミングに応じて独自に決定した演
    出内容を示すコマンドを含む請求項1から請求項3のう
    ちのいずれかに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 コマンド受信割込処理内で実行されるコ
    マンド送信処理と別に、前記コマンド受信割込処理外で
    実行されるコマンド送信処理を含む請求項1から請求項
    4のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 コマンド受信割込処理外で実行されるコ
    マンド送信処理にて送信されるコマンドは、第1の演出
    制御基板に搭載された演出制御手段が遊技制御基板から
    のコマンドの受信タイミングに関連せず独自に決定した
    演出内容を示すコマンドを含む請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 第1の演出制御基板と第2の演出制御基
    板との間の通信は双方向に信号の送受信が実行される請
    求項1から請求項6のうちのいずれかに記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 第1の演出制御基板に搭載された演出制
    御手段は、第2の演出制御基板に搭載された演出制御手
    段からコマンドを受信した旨の信号を受信したことを条
    件にコマンド受信割込処理を終了する請求項7記載の遊
    技機。
  9. 【請求項9】 第2の演出制御基板に搭載された演出制
    御手段は、第1の演出制御基板から受けたコマンドにも
    とづいて独自に決定した演出内容を示すコマンドを前記
    第1の演出制御基板に送信する請求項7または請求項8
    記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 第1の演出制御基板に搭載された演出
    制御手段は、第2の演出制御基板に搭載された演出制御
    手段からの信号の状態により該演出制御手段が動作不良
    となったことを検出したら、前記第2の演出制御基板に
    搭載された演出制御手段の動作を初期化するための信号
    を送信する請求項7から請求項9のうちのいずれかに記
    載の遊技機。
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