JP2003144554A - 先端偏向操作可能カテーテル - Google Patents
先端偏向操作可能カテーテルInfo
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- JP2003144554A JP2003144554A JP2001344387A JP2001344387A JP2003144554A JP 2003144554 A JP2003144554 A JP 2003144554A JP 2001344387 A JP2001344387 A JP 2001344387A JP 2001344387 A JP2001344387 A JP 2001344387A JP 2003144554 A JP2003144554 A JP 2003144554A
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Abstract
ことが可能であり、しかも、操作の追随性および安定性
に優れ、故障が少なく信頼性が高く、製造が容易で安価
な先端偏向操作可能カテーテルを提供すること。 【解決手段】 カテーテルチューブ4bを有する先端偏
向操作可能カテーテルであって、カテーテルチューブ4
bが管状部材20bを持ち、管状部材20bが、管本体
22bと、管本体22bの遠位端側に具備された先端偏
向部24bとを有し、先端偏向部24bが、軸方向に沿
って配置された螺旋状の円周要素26bと、円周要素2
6bを軸方向に連結して偏向方向を規制する軸方向連結
要素28bとを有する。
Description
カテーテルに係り、さらに詳しくは、体腔内に挿入され
たカテーテルの遠位端部を、体外に配置される近位端側
の操作部を操作することにより、その遠位端の向きを容
易に変化させることができる先端偏向操作可能カテーテ
ルに関する。
で挿入される電極カテーテルなどでは、心臓内に挿入さ
れたカテーテルの遠位端(先端)の向きを、体外に配置
されるカテーテルの近位端(後端または手元側)に装着
された操作部を操作して変化(偏向)させる必要性が生
じる。
操作して偏向させるための機構として、従来では、次に
示す機構が知られている。第1の機構として、柔軟性を
持つカテーテルの遠位端部の内部に、支持板または支持
ワイヤと、引張ワイヤーなどを装着したものが知られて
いる。その機構では、引張ワイヤーを手元側で操作する
ことにより、その引張ワイヤーの先端に接続してある支
持板または支持ワイヤを曲折することが可能である。そ
の結果、カテーテルの遠位端部を、所定の方向に向きを
変えることが可能である。
ル形状のリングに打ち抜き、そのリングを軸方向にワイ
ヤーなどで連結して、カテーテルの遠位端部を構成して
いるものが知られている。
遠位端部を構成するチューブの内部に形状記憶合金を仕
込み、この形状記憶合金を変形させることで、カテーテ
ルの遠位端部の向きを変化させるものが知られている。
第1の機構では、カテーテル内部のルーメンが、支持板
または支持ワイヤなどの曲げ操作機構で占拠され、ルー
メンの断面積が狭められ、ルーメンの内部に、他の機能
部材を配置しにくくなると言う課題を有する。他の機能
部材としては、複数の電極のための配線、冷却手段、光
ファイバーなどが例示される。また、第1の機構では、
操作性が不安定であるという課題もある。
を打ち抜いて複数のダックビル状のリングを成形し、こ
れらをワイヤーなどで連結する工程を必要とし、加工が
複雑で、カテーテルの製造コストが増大するという課題
を有する。また、この第2の機構では、複数のリングを
軸方向に配置し、これらリングにワイヤーを通してリン
グを連結している構成であるために、何らかの理由によ
りワイヤーが切れた場合には、複数のリングがバラバラ
になるおそれがある。このため、医療用カテーテルとし
ての信頼性に劣る。
合金の形状を変化させるために加熱機構がカテーテルの
内部に必要であり、カテーテルの内部構造が複雑とな
り、カテーテルのルーメンを有効に利用できなくなると
いう課題がある。また、形状記憶合金の変形は、その変
形速度や変形の度合を制御することが困難であると共
に、形状変化させるために時間遅れが生じ、その形状操
作の追随性にも課題がある。
れ、その目的は、カテーテルの内部ルーメンを有効に利
用することが可能であり、しかも、操作の追随性および
安定性に優れ、故障が少なく信頼性が高く、製造が容易
で安価な先端偏向操作可能カテーテルを提供することで
ある。
に、本発明に係る先端偏向操作可能カテーテルは、カテ
ーテルチューブを有する先端偏向操作可能カテーテルで
あって、前記カテーテルチューブが管状部材を持ち、前
記管状部材が、管本体と、前記管本体の遠位端側に具備
された先端偏向部とを有し、前記先端偏向部が、軸方向
に沿って配置された円周要素と、前記円周要素を軸方向
に連結して偏向方向を規制する軸方向連結要素とを有す
ることを特徴とする。
では、カテーテルチューブが管状部材を持ち、その管状
部材が、カテーテルの遠位端を手元側で操作して偏向さ
せるための偏向機構を構成する。したがって、カテーテ
ルの内部ルーメンは、偏向機構により閉塞されることは
なく、そのルーメンを有効に利用することができる。カ
テーテルのルーメンは、たとえば、流体を送り込むため
のルーメン、血液などの体液を採取するためのルーメ
ン、電極の配線を通すためのルーメン、冷却手段を挿通
するためのルーメン、光ファイバーを通すためのルーメ
ンなどとして利用することができる。
置された前記円周要素には、操作用ワイヤまたは操作用
ロッドの先端が接続してある。その場合において、好ま
しくは、前記操作用ワイヤまたは操作用ロッドは、操作
用チューブの内部に軸方向移動自在に挿通してあり、前
記操作用チューブは、前記管状部材と合成樹脂チューブ
との間で軸方向に沿って配置してある。
では、操作用ワイヤまたはロッドの後端を、引っ張り、
または押し込み操作することで、管状部材における先端
偏向部は、先端偏向部の横断面から見て、両側に取り付
けられた軸方向連結要素を結ぶ線に対して略直各方向に
偏向移動する。しかも、その偏向移動の度合は、操作用
ワイヤまたはロッドの引き込みまたは押し込み量に対応
し、操作の追随性および安定性に優れている。
は、カテーテルチューブの近位端部に接続してある操作
用コネクタの操作用リンクおよび/または操作用ドラム
に連結してある。これらリンクおよび/またはドラム
を、回転摘みなどで操作することにより、操作用ワイヤ
またはロッドの引き込みまたは押し込み操作が可能にな
っている。
材における先端偏向部は、前記管本体よりも曲げ剛性が
低い。先端偏向部は、操作用ワイヤまたはロッドによる
操作で、容易に折り曲げられ、その先端の向きを偏向移
動させるためである。また、管状部材における管本体
は、先端偏向部よりも高剛性であり、操作用ワイヤまた
はロッドにより先端偏向部の先端に加わる操作力に対す
る反力を持たせる。
材の遠位端側に、軸方向所定間隔でスリットを形成する
ことにより、前記円周要素と軸方向連結要素とを一体化
して形成してある。
の遠位端側に先端偏向部を、きわめて容易に形成するこ
とができ、製造が容易で安価な先端偏向操作可能カテー
テルを実現することができる。
リングであり、前記短管リングの両側に前記軸方向連結
要素がレーザ溶接してある。
ーザ溶接で接合してあるために、一つの短管リングに対
する軸方向連結要素の溶接が外れたとしても、全てのリ
ングがばらけるということはない。また、レーザ溶接に
より短管リングと軸方向連結要素とを接続してあるため
に、その製造が容易であり、製造コストの低減を図れ
る。
しては、特に限定されず、ワイヤ状部材およびロッド状
部材などが例示されるが、偏向方向を規制する観点から
は、ロッド状部材であることが好ましい。また、軸方向
連結要素と操作用ワイヤまたはロッドとの位置関係は、
先端偏向部の横断面において、その断面中心に対して、
相互に略90度の位置にあることが好ましい。
部は、コイル状部材で構成してあり、前記円周要素は、
コイル状に連続している。その場合において、好ましく
は、前記軸方向連結要素は、コイル状に連続している前
記円周要素の内の最先端部と最後端部とを少なくとも連
結してある。さらに好ましくは、前記管状部材を構成す
る管本体と先端偏向部とは、連続するコイル状部材で構
成してあり、前記先端偏向部では、前記コイル状部材の
巻回軸方向隙間が、前記管本体における前記コイル状部
材の巻回軸方向隙間よりも大きい。
により、軸方向に沿って配置された円周要素がコイル状
に結ばれ、しかも可撓性があることから、先端偏向部の
偏向移動が容易である。しかも、軸方向連結要素と円周
要素との接合が外れたとしても、円周要素がばらけるこ
とはない。したがって、カテーテルとして、故障が少な
く、信頼性が高い。しかも、軸方向連結要素と円周要素
との接合を、円周要素毎に行う必要はなく、カテーテル
の製造も容易である。
を、連続するコイル状部材で構成することで、管本体と
先端偏向部とを一体に成形することができる。そのた
め、カテーテルの製造コストが、さらに低下する。ま
た、先端偏向部において、コイル状部材の巻回軸方向隙
間を、管本体におけるコイル状部材の巻回軸方向隙間よ
りも大きくすることで、管状部材における先端偏向部の
曲げ剛性が、管本体よりも低い構造を容易に実現するこ
とができる。そのため、カテーテルの製造コストが、さ
らに低下する。
テルチューブを構成する管状部材の外周は、合成樹脂チ
ューブで被覆してある。その場合において、好ましく
は、前記軸方向連結要素は、前記管状部材と合成樹脂チ
ューブとの間で軸方向に沿って配置してある。このよう
な配置構成とすることで、カテーテルチューブのルーメ
ンを狭めることなく、カテーテル先端の偏向機構を容易
に実現することができる。
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
る電極カテーテルの概略側面図、図2は図1に示すカテ
ーテルチューブの内部分解斜視図、図3は図1に示すII
I−III線に沿うカテーテルチューブの横断面図、図4お
よび図5は本発明の他の実施形態に係るカテーテルチュ
ーブの内部分解斜視図である。
操作可能カテーテルとしての電極カテーテル2は、たと
えば心臓における不整脈の診断または治療に用いられる
ものであり、カテーテルチューブ4の遠位端部に、先端
リング状電極10と、複数の中間リング状電極12とが
装着してある。カテーテルチューブ4の近位端には、コ
ネクタ6が装着してある。コネクタ6からは、各電極1
0および12に電気的に接続される導線の引き出し線が
引き出される。また、コネクタ6には、カテーテルチュ
ーブ4の先端部の偏向移動操作を行うための摘み7が装
着してある。
は、カテーテルチューブ4を構成する管状部材20と、
その外周を被覆してある合成樹脂チューブ34とを有す
る。合成樹脂チューブ34は、熱収縮チューブで構成し
てあり、管状部材20の外周を、その外周に配置された
軸方向連結要素28および操作用チューブ32と共に、
熱収縮法により被覆してある。
34は、たとえばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエ
ーテルポリアミド、ポリウレタンなどの合成樹脂で構成
される。カテーテルチューブ4の外径は、一般に0.6
〜3mm程度であり、その内径(管状部材20の内径)
は、0.5〜2.5mm程度である。カテーテルチューブ
4の軸方向ルーメン27には、各電極10および12に
接続される導線が、それぞれ絶縁されて通してある。
は、たとえばアルミニウム、銅、ステンレス、金、白金
など、熱伝導性の良好な金属で構成される。なお、X線
に対する造影性を良好に持たせるためには、これらのリ
ング状電極10および12は、白金などで構成されるこ
とが好ましい。リング状電極10および12の外径は、
特に限定されないが、カテーテルチューブ4の外径と同
程度であることが好ましく、通常、0.5〜3mm程度で
ある。
の管状部材20は、管本体22と、管本体22の遠位端
側に具備された先端偏向部24とを有する。管本体22
は、本実施形態では、扁平な金属板材をコイル状に巻回
したもので構成してあり、その軸方向長さは、特に限定
されないが、好ましくは、300〜1000mmである。
管本体22を構成するコイル状の金属板の厚みは、特に
限定されないが、0.05〜0.2mmであり、その幅
は、0.3〜1.0mmであり、そのコイルの外径は、好
ましくは0.5〜1.5mmである。
定されないが、たとえばステンレス、Ni−Ti系超弾
性金属などが例示される。コイル状の管本体22の内周
面には、必要に応じて、合成樹脂層が内面ライニングし
てある。内面ライニングされる合成樹脂の材質は、特に
限定されないが、たとえばフッ素樹脂製の熱収縮樹脂で
ある。
隔で配置された円周要素26と、円周要素26を軸方向
に連結して偏向方向を規制する一対の軸方向連結要素2
8とを有する。各円周要素26は、本実施形態では、短
管リング26で構成してある。各短管リング26の外径
および内径は、コイル状の管本体22の外径および内径
と同程度である。また、各短管リング26の軸方向長さ
は、特に限定されないが、0.1〜3mmであり、各短管
リング26は、管本体22を構成する金属と同じまたは
異なる金属で構成してある。短管リング26相互の軸方
向隙間は、特に限定されないが、0.1〜5mm程度であ
る。
グ26の両側の約180度位置に、一対の軸方向連結要
素28が配置され、各短管リング26と軸方向連結要素
28とは、接合部29にて、たとえばYAGレーザ溶接
により接合してある。なお、レーザ溶接に際し、金属で
構成される軸方向連結要素28を予めEVAなどのホッ
トメルト樹脂で被覆しておき、このホットメルト樹脂を
用いて、軸方向連結要素28を、各短管リング26に対
して仮止めして位置決めしておいても良い。
断面が扁平な板状ロッド28で構成してある。その板状
ロッド28の厚みは、特に限定されないが、好ましくは
0.005〜0.05mm、さらに好ましくは0.01〜
0.03mmである。また、その板状ロッド28の幅は、
特に限定されないが、好ましくは0.1〜1mm、さらに
好ましくは0.3〜0.8mmである。その板状ロッド2
8の軸方向長さは、先端偏向部24の軸方向長さと略等
しく、好ましくは150〜600mmである。
先端部の両側に接合部29でレーザ溶接などで接合して
ある。その結果、管本体22と先端偏向部24とが一体
化される。板状ロッド28の材質は、短管リング26の
材質と同一または異なる材質である。
周要素26の外周に、一対の操作用ワイヤ30の先端部
が、接続部31においてレーザ溶接あるいはその他の手
段で接合してある。一対の操作用ワイヤ30の先端接続
部31の位置は、図3に示す先端偏向部24の横断面に
おいて、それぞれ軸方向連結要素28の取り付け位置と
の関係で、断面中心を基準として略90度の位置にあ
り、それぞれは180度の位置に配置される。
ないが、好ましくは0.01〜0.1mm、さらに好まし
くは0.03〜0.08mmである。この操作用ワイヤ3
0は、たとえばNi−Ti系超弾性合金製で構成してあ
る。この操作用ワイヤ30は、操作用チューブ32の内
部に軸方向に移動自在に挿通してある。操作用チューブ
32は、たとえば低摩擦係数のフッ素樹脂(たとえばP
TFE)チューブで構成され、その内径は、操作用ワイ
ヤ30の外径よりも僅かに大きく、その肉厚は、特に限
定されないが、好ましくは0.03〜0.08mmであ
る。
よび軸方向連結要素28は、先端偏向部24の外周で、
断面中心に対して、相互に略90度の位置に配置され、
合成樹脂チューブ34で一体に被覆されている。なお、
図2に示すように、この操作用チューブ30は、先端偏
向部24のみならず、管本体22の全長にわたり延びて
おり、さらに、図1に示す操作用コネクタ6までも延び
ている。一対の操作用チューブ30の内部に軸方向移動
自在に挿通してある一対の操作用ワイヤ30の後端部
は、図1に示す操作用コネクタ6の回転摘み7により回
転駆動される図2に示すドラム7aに連結してある。
操作用ワイヤ30が引っ張られ、他方の操作用ワイヤ3
0が、引っ張り量と同じ量で巻き解される。たとえば図
2において、ドラム7aを時計回りに回転させると、上
側のワイヤ30が引っ張られ、下側のワイヤ30が巻き
解される。その結果、最も先端側に配置された円周要素
26は、図3に示す断面において、一対の軸方向連結要
素28を結ぶ線に対して直角方向の上方向Aに偏向させ
られる。先端偏向部26に位置するその他の円周要素2
6は、最先端に位置する円周要素26の動きに会わせ
て、上方向Aに偏向移動する。
回りに回転させると、下側のワイヤ30が引っ張られ、
上側のワイヤ30が巻き解される。その結果、最も先端
側に配置された円周要素26は、図3に示す断面におい
て、一対の軸方向連結要素28を結ぶ線に対して直角方
向の下方向Bに偏向させられる。先端偏向部26に位置
するその他の円周要素26は、最先端に位置する円周要
素26の動きに会わせて、下方向Bに偏向移動する。
偏向部24は、図1に示すコネクタ6の回転摘みを操作
することにより、任意のAまたはB方向に、偏向して曲
折移動させることができる。なお、コネクタ6を軸回り
に回転させれば、体腔内に挿入された状態で、カテーテ
ルチューブ4に対するAまたはB方向の向きを自由に設
定することができる。
ーテルチューブ4が管状部材20を持ち、その管状部材
20が、カテーテル2の遠位端を手元側で操作して偏向
させるための偏向機構を構成する。したがって、カテー
テル2の内部ルーメン27は、偏向機構により閉塞され
ることはなく、そのルーメンを有効に利用することがで
きる。カテーテル2のルーメン27は、たとえば、流体
を送り込むためのルーメン、血液などの体液を採取する
ためのルーメン、電極の配線を通すためのルーメン、冷
却手段を挿通するためのルーメン、光ファイバーを通す
ためのルーメンなどとして利用することができる。
用ワイヤ30の後端を、巻き取りまたは巻き解し操作す
ることで、管状部材20における先端偏向部24は、先
端偏向部24の横断面から見て、両側に取り付けられた
軸方向連結要素28を結ぶ線に対して略直各方向Aまた
はBに偏向移動する。しかも、その偏向移動の度合は、
操作用ワイヤ30の巻き取りまたは巻き解し量に対応
し、操作の追随性および安定性に優れている。
ける先端偏向部24は、矢印AまたはB方向において、
管本体22よりも曲げ剛性が低い。したがって、先端偏
向部24は、操作用ワイヤ30による操作で、容易に折
り曲げられ、その先端の向きを偏向移動させることがで
きる。また、管状部材20における管本体22は、先端
偏向部24よりも高剛性であり、操作用ワイヤ30によ
り先端偏向部24の先端に加わる操作力に対する反力を
持たせることができる。
6に対して軸方向連結要素28がレーザ溶接で接合して
あるために、一つの短管リング26に対する軸方向連結
要素28の溶接が外れたとしても、全てのリング26が
ばらけるということはない。また、レーザ溶接により短
管リング26と軸方向連結要素28とを接続してあるた
めに、その製造が容易であり、製造コストの低減を図れ
る。
テーテルチューブ4aにおける管状部材20aの構成
が、前記第1実施形態のカテーテル2のそれと異なるの
みであり、その他の構成は、同一であり、共通する部分
の説明は、省略する。
部材20aが、直管状の管本体22aと、その遠位端側
に一体成形された先端偏向部24aとを有する。本実施
形態では、最初に金属製の直管(その材質は、たとえば
NiTi系超弾性金属)を準備し、その遠位端側に、軸
方向所定間隔でスリット40を形成することにより、円
周要素26aと軸方向連結要素28aとを一体成形して
ある。図4に示すスリット40は、図2に示す先端偏向
部24において、軸方向連結要素28を除く短管リング
26間の隙間を形成する程度の大きさで形成される。た
だし、本実施形態の軸方向連結要素28aの幅は、図2
に示す実施形態の軸方向連結要素28の幅よりも大きい
ことが好ましい。レーザ加工などによりスリット40を
形成する際に、軸方向連結要素28aの部分に残留応力
が貯まりやすく、強度低下が懸念されるからである。
な作用効果を奏すると共に、管状部材20aを構成する
管本体22aの遠位端側に先端偏向部24aを、きわめ
て容易に形成することができ、製造が容易で安価な先端
偏向操作可能カテーテルを実現することができる。
テーテルチューブ4bにおける管状部材20bの構成
が、前記第1実施形態のカテーテル2のそれと異なるの
みであり、その他の構成は、同一であり、共通する部分
の説明は、省略する。
部材20bが、管本体22bと、その遠位端側に一体成
形された先端偏向部24bとを有する。本実施形態の管
本体22bは、図2に示す管本体22と同様な扁平コイ
ル状の管本体である。本実施形態では、その管本体22
bのコイルは、遠位端側にまで延び、しかも、その巻回
隙間を、管本体22bにおける巻回隙間よりも広くする
ことで、先端偏向部24bを構成している。
4bは、コイル状部材で構成してあり、円周要素26b
は、コイル状に連続している。しかも、軸方向連結要素
28bは、コイル状に連続している円周要素26bの内
の最先端部と最後端部とを少なくとも連結してある。本
実施形態では、図5に示すように、一つ置きの円周要素
26b毎に、接続部29で円周要素26bと軸方向連結
要素28bとを接続している。
巻回軸方向隙間は、たとえば、図2に示す短管リング2
6間の隙間と同程度である。また、管本体22bでは、
コイル状部材の巻回軸方向隙間は、ほとんどない。
な作用効果を奏する上に、次に示す作用効果を奏する。
すなわち、先端偏向部24bをコイル状部材で構成する
ことにより、軸方向に沿って配置された円周要素26b
がコイル状に結ばれ、しかも可撓性があることから、先
端偏向部24bの偏向移動が容易である。しかも、軸方
向連結要素28bと円周要素26bとの接合が外れたと
しても、円周要素26bがばらけることはない。したが
って、カテーテルとして、故障が少なく、信頼性が高
い。しかも、軸方向連結要素28bと円周要素26bと
の接合を、円周要素26b毎に行う必要はなく、カテー
テルの製造も容易である。
2bと先端偏向部24bとを、連続するコイル状部材で
構成することで、管本体22bと先端偏向部24bとを
一体に成形することができる。そのため、カテーテルの
製造コストが、さらに低下する。また、先端偏向部24
bにおいて、コイル状部材の巻回軸方向隙間を、管本体
におけるコイル状部材の巻回軸方向隙間よりも大きくす
ることで、管状部材20bにおける先端偏向部24bの
曲げ剛性が、管本体22bよりも低い構造を容易に実現
することができる。そのため、カテーテルの製造コスト
が、さらに低下する。
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
28bは、必ずしも一対で具備させることなく、単一で
あっても良い。また、操作用ワイヤ30および操作用チ
ューブ31も、同様に単一であっても良い。
ば、カテーテルの内部ルーメンを有効に利用することが
可能であり、しかも、操作の追随性および安定性に優
れ、故障が少なく信頼性が高く、製造が容易で安価な先
端偏向操作可能カテーテルを提供することができる。
テルの概略側面図である。
分解斜視図である。
ルチューブの横断面図である。
ルチューブの内部分解斜視図である。
ルチューブの内部分解斜視図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 カテーテルチューブを有する先端偏向操
作可能カテーテルであって、 前記カテーテルチューブが管状部材を持ち、 前記管状部材が、管本体と、前記管本体の遠位端側に具
備された先端偏向部とを有し、 前記先端偏向部が、軸方向に沿って配置された円周要素
と、前記円周要素を軸方向に連結して偏向方向を規制す
る軸方向連結要素とを有する先端偏向操作可能カテーテ
ル。 - 【請求項2】 前記管状部材の遠位端側に、軸方向所定
間隔でスリットを形成することにより、前記円周要素と
軸方向連結要素とを一体化して形成してある請求項1に
記載の先端偏向操作可能カテーテル。 - 【請求項3】 前記円周要素が短管リングであり、前記
短管リングの両側に前記軸方向連結要素がレーザ溶接し
てある請求項1に記載の先端偏向操作可能カテーテル。 - 【請求項4】 少なくとも前記先端偏向部は、コイル状
部材で構成してあり、前記円周要素は、コイル状に連続
している請求項1に記載の先端偏向操作可能カテーテ
ル。 - 【請求項5】 前記軸方向連結要素は、コイル状に連続
している前記円周要素の内の最先端部と最後端部とを少
なくとも連結してある請求項4に記載の先端偏向操作可
能カテーテル。 - 【請求項6】 前記管状部材を構成する管本体と先端偏
向部とは、連続するコイル状部材で構成してあり、前記
先端偏向部では、前記コイル状部材の巻回軸方向隙間
が、前記管本体における前記コイル状部材の巻回軸方向
隙間よりも大きいことを特徴とする請求項4または5に
記載の先端偏向操作可能カテーテル。 - 【請求項7】 前記カテーテルチューブを構成する管状
部材の外周は、合成樹脂チューブで被覆してある請求項
1〜6のいずれかに記載の先端偏向操作可能カテーテ
ル。 - 【請求項8】 最先端に配置された前記円周要素には、
操作用ワイヤまたは操作用ロッドの先端が接続してある
請求項1〜7のいずれかに記載の先端偏向操作可能カテ
ーテル。 - 【請求項9】 前記操作用ワイヤまたは操作用ロッド
は、操作用チューブの内部に軸方向移動自在に挿通して
あり、前記操作用チューブは、前記管状部材と合成樹脂
チューブとの間で軸方向に沿って配置してある請求項8
に記載の先端偏向操作可能カテーテル。 - 【請求項10】 前記軸方向連結要素は、前記管状部材
と合成樹脂チューブとの間で軸方向に沿って配置してあ
る請求項7に記載の先端偏向操作可能カテーテル。 - 【請求項11】 前記管状部材における先端偏向部は、
前記管本体よりも曲げ剛性が低いことを特徴とする請求
項1〜10のいずれかに記載の先端偏向操作可能カテー
テル。
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