JP2004283461A - 先端偏向操作可能カテーテル - Google Patents

先端偏向操作可能カテーテル Download PDF

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Atsushi Uchiumi
厚 内海
Takashi Kawabata
隆司 川端
Shingo Shibata
真吾 柴田
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Abstract

【課題】捻れやうねりなどが無く湾曲プロファイルに優れ、安定した首振り操作が可能であり、しかも製造コストを低くできる先端偏向操作可能カテーテルを提供すること。
【解決手段】チューブ部材4を有する先端偏向操作可能カテーテル2であって、チューブ部材4が、比較的可撓性に優れた遠位端部分24と、遠位端部分24に対して軸方向に一体に形成され、遠位端部分24よりも比較的に剛性のある近位端部分22とを有する。チューブ部材4における可撓性および/または剛性が軸方向に変化する変化部分23に、首振り機構20が内蔵してあり、首振り機構20が装着してある部分よりも遠位端側のチューブ部材4の内部には、首振り機構20が装着されていない所定の軸方向長さ部分25を有する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、先端偏向操作可能カテーテルに係り、さらに詳しくは、体腔内に挿入されたカテーテルの遠位端部を、体外に配置される近位端側の操作部を操作することにより、その遠位端の向きを容易に変化させることができる先端偏向操作可能カテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば動脈血管を通して心臓の内部まで挿入される電極カテーテルなどでは、心臓内に挿入されたカテーテルの遠位端(先端)の向きを、体外に配置されるカテーテルの近位端(後端または手元側)に装着された操作部を操作して変化(偏向)させる必要性が生じる。
【0003】
このようにカテーテルの遠位端を手元側で操作して偏向させるための機構として、従来では、次に示す機構が知られている。
第1の機構として、柔軟性を持つカテーテルの遠位端部の内部に、支持板または支持ワイヤと、引張ワイヤーなどを装着したものが知られている。その機構では、引張ワイヤーを手元側で操作することにより、その引張ワイヤーの先端に接続してある支持板または支持ワイヤを曲折することが可能である。その結果、カテーテルの遠位端部を、所定の方向に向きを変えることが可能である。
【0004】
しかし、上記第1の機構では、カテーテル内部のルーメンが、支持板または支持ワイヤなどの曲げ操作機構で占拠され、ルーメンの断面積が狭められ、ルーメンの内部に、他の機能部材を配置しにくくなると言う課題を有する。他の機能部材としては、複数の電極のための配線、冷却手段、光ファイバーなどが例示される。また、第1の機構では、操作性が不安定であるという課題もある。
【0005】
そこで、第2の機構として、金属板などをダックビル形状のリングに打ち抜き、そのリングを軸方向にワイヤーなどで連結して、カテーテルの遠位端部を構成しているものが知られている。このような例が以下の特許文献1、特許文献2に開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−253387号公報
【特許文献2】
特開平8−76022号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の第2の機構では、カテーテルの遠位端部分までリングを存在させるが、このリングは、金属板などを打ち抜いて成形し、これらをワイヤーなどで連結する工程を必要とするので、加工が複雑で、カテーテルの製造コストが増大するという課題を有する。
【0007】
なお、第3の機構として、カテーテルの遠位端部を構成するチューブの内部に形状記憶合金を仕込み、この形状記憶合金を変形させることで、カテーテルの遠位端部の向きを変化させるものが知られている。しかし、形状記憶合金を用いる場合には、形状記憶合金の形状を変化させるために加熱機構がカテーテルの内部に必要であり、カテーテルの内部構造が複雑となり、カテーテルのルーメンを有効に利用できなくなるという課題がある。また、形状記憶合金の変形は、その変形速度や変形の度合を制御することが困難であると共に、形状変化させるために時間遅れが生じ、その形状操作の追随性にも課題がある。
【0008】
さらに、カテーテルの遠位端を手元側で操作して偏向させるために、高硬度シャフトチューブに低硬度のチューブを遠位端側に溶着させたチューブ部材を用いるが、その接続部での強度が不安定となり、捻れが起きやすいと言う課題もある。
【0009】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、捻れやうねりなどが無く湾曲プロファイルに優れ、安定した首振り操作が可能であり、しかも製造コストを低くできる先端偏向操作可能カテーテルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る先端偏向操作可能カテーテルは、
チューブ部材を有する先端偏向操作可能カテーテルであって、
前記チューブ部材が、比較的可撓性に優れた遠位端部分と、前記遠位端部分に対して軸方向に一体に形成され、前記遠位端部分よりも比較的に剛性のある近位端部分とを有し、
前記チューブ部材における可撓性および/または剛性が軸方向に変化する変化部分に、首振り機構が内蔵してあり、
前記首振り機構が装着してある部分よりも遠位端側の前記チューブ部材の内部には、前記首振り機構が装着されていない所定の軸方向長さ部分を有することを特徴とする。
【0011】
本発明において、「変化部分に、首振り機構が内蔵」とは、その変化部分が軸方向に沿って長い場合には、「その変化部分の途中に内蔵」という意味であり、その変化部分が軸方向に短い場合には、「その変化部分の近傍であって、多少、変化部分よりも遠位端側にずれても良い位置に内蔵」と言う意味である。その変化部分が軸方向に短い場合には、「首振り機構は、その変化部分に重ならなくても良く、その変化部分よりも遠位端側にずれた位置に内蔵しても良い」という趣旨である。
【0012】
本発明において、首振り機構としては、特に限定されず、リング状首振り部品を複数個連結した機構、螺旋状首振り機構などが例示される。
【0013】
本発明において、首振り機構は、リング状あるいは管状であることが好ましい。リング状あるいは管状であれば、カテーテルの内部ルーメンは、首振り機構により閉塞されることはなく、そのルーメンを有効に利用することができる。カテーテルのルーメンは、たとえば、流体を送り込むためのルーメン、血液などの体液を採取するためのルーメン、電極の配線を通すためのルーメン、冷却手段を挿通するためのルーメン、光ファイバーを通すためのルーメンなどとして利用することができる。
【0014】
本発明に係る先端偏向操作可能カテーテルでは、首振り機構が装着してある部分よりも遠位端側の前記チューブ部材の内部には、前記首振り機構が装着されていない所定の軸方向長さ部分を有する。すなわち、首振り機構は、チューブ部材における湾曲が生じる部分にのみ内蔵してある。したがって、本発明のカテーテルは、捻れやうねりなどが無く湾曲プロファイルに優れ、安定した首振り操作が可能であり、しかも製造コストを低くできる。また、必要最小限の部分にのみ金属などで構成された首振り機構が装着してあることから、カテーテルを廃棄処分にするときに便利である。
【0015】
好ましくは、前記チューブ部材が、近位端から遠位端に向けて徐々に可撓性および/または剛性(硬度も含む)が軸方向に変化する部材である。この場合には、高硬度シャフトチューブに低硬度シャフトチューブを接続してあるチューブに比較して、接続部の強度が安定であり、捻れが生じにくく、湾曲プロファイルに優れている。
【0016】
好ましくは、前記チューブ部材が、硬度の異なる2種の樹脂の交互押し出しにより作製され、最内層が厚さ30μm以下のポリテトラフルオロエチレン樹脂で構成してある。近位端から遠位端に向けて徐々に可撓性および/または剛性(硬度も含む)を変化させるための手段としては、このような二軸押し出し成形が好ましい。また、最内層を厚さ30μm以下のポリテトラフルオロエチレン樹脂で構成することにより、チューブ部材の内層の潤滑性が向上する。
【0017】
好ましくは、前記首振り機構は、側射レーザーファイバを用いて内側からレーザー光を外側に照射することにより穿孔および楔効果により外部にある前記チューブ部材に対して固定される。このような手法により、首振り機構をチューブ部材の内周に対して、容易且つ良好に接合することができる。
【0018】
本発明に係る先端偏向操作可能カテーテルは、人間または動物の体内に挿入される医療具であれば特に限定されず、内視鏡も含む概念で用いる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る電極カテーテルの概略側面図、図2は図1に示すカテーテルチューブの内部分解斜視図、図3は本発明の他の実施形態に係る電極カテーテルに用いるチューブ部材の要部断面図、図4および図5は本発明の他の実施形態に係る先端偏向操作可能カテーテルに用いる首振り機構の要部斜視図である。
【0020】
第1実施形態
図1に示すように、本発明の1実施形態に係る先端偏向操作可能カテーテルとしての電極カテーテル2は、たとえば心臓における不整脈の診断または治療に用いられるものであり、カテーテルチューブ4の遠位端部に、先端リング状電極10と、複数の中間リング状電極12とが装着してある。カテーテルチューブ4の近位端には、コネクタ6が装着してある。コネクタ6からは、各電極10および12に電気的に接続される導線の引き出し線が引き出される。また、コネクタ6には、カテーテルチューブ4の先端部の偏向移動操作(首振り操作)を行うための摘み7が装着してある。
【0021】
図2に示すように、カテーテルチューブ4は、中空のチューブ部材で構成してあり、比較的可撓性に優れた遠位端部分24と、遠位端部分24に対して軸方向に一体に形成され、遠位端部分よりも比較的に剛性のある近位端部分22とを有する。
【0022】
カテーテルチューブ4は、たとえばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリウレタンなどの合成樹脂で構成される。カテーテルチューブ4の外径は、一般に0.6〜3mm程度であり、その内径は、0.5〜2.5mm程度である。カテーテルチューブ4の軸方向ルーメンには、図1に示す各電極10および12に接続される導線が、それぞれ絶縁されて通してある。
【0023】
図1に示すリング状電極10および12は、たとえばアルミニウム、銅、ステンレス、金、白金など、熱伝導性の良好な金属で構成される。なお、X線に対する造影性を良好に持たせるためには、これらのリング状電極10および12は、白金などで構成されることが好ましい。リング状電極10および12の外径は、特に限定されないが、カテーテルチューブ4の外径と同程度であることが好ましく、通常、0.5〜3mm程度である。
【0024】
図2に示すように、カテーテルチューブ4における近位端部分22は、補強用繊維埋め込み型トルクチューブで構成してあり、遠位端部分24は、この補強用繊維埋め込み型トルクチューブと一体に成形され、補強用繊維が埋め込まれ無いトルクチューブで構成してある。その結果、カテーテルチューブ4には、その軸方向に沿って、可撓性および/または剛性(硬度含む)が変化する剛性変化部分23が存在する。この剛性変化部分23は、チューブ4の軸方向に沿って急激に可撓性および/または剛性(硬度含む)が変化する部分であっても良いが、好ましくは、チューブ4の軸方向に沿って徐々に変化する部分であることが好ましい。
【0025】
本実施形態では、この剛性変化部分23におけるチューブ4の内側には、首振り機構20が内蔵してある。本実施形態の首振り機構20は、特に規定する必要はないが、5〜50個のリング部材26を、連結ワイヤで連結した機構である。連結ワイヤは、各リング部材26の内側で180度で相対する位置に形成してある連結ワイヤ挿通孔36に通され、各リング部材26を連結している。
【0026】
本実施形態では、首振り機構20が装着してある部分よりも遠位端側のカテーテルチューブ4の内部には、首振り機構20が装着されていない所定の軸方向長さ部分25を有する。この部分25の長さLは、好ましくは20〜200mmである。
【0027】
各リング部材26は、金属で構成され、その軸方向長さは、特に限定されないが、好ましくは、0.3〜2.0mmであり、その外径は、チューブ4の内径に略等しいか、それ以下の外径である。
【0028】
リング部材26を構成する金属の種類は、特に限定されないが、たとえばステンレス鋼、Ni−Ti系超弾性金属などが例示される。リング部材26の内周面には、必要に応じて、合成樹脂層が内面ライニングしてある。内面ライニングされる合成樹脂の材質は、特に限定されないが、たとえばフッ素樹脂製の熱収縮樹脂である。
【0029】
各リング部材26の後端には、軸方向に突出する一対の突起状支点27が形成してある。各突起状支点27は、リング部材26の平面上リング端面に当接し、そこを支点として、各リング部材26は、回動可能になっている。各リング部材26において、一対の突起状支点27が形成される位置は、連結ワイヤ挿通孔36が形成される周方向位置と同じである。また、その同じ周方向位置の接合位置29で、各リング部材26は、チューブ4の内周に接合される。
【0030】
接合位置29でチューブ4の内側に各リング部材26を接合するためには、たとえば側射レーザファイバをリング部材26の内側に通し、リング部材26の内側からレーザ光を、接合位置29において外側に向けて照射すればよい。その結果、穿孔および楔効果により、各リング部材26は、外部にあるカテーテルチューブ4に対して固定される。なお、接合位置29は、本実施形態では、スポット状であるが、軸方向に沿って直線状、あるいは断続状に形成しても良い。
【0031】
各リング部材26の内側には、一対の連結ワイヤ挿通孔36に対して円周方向の90度位置に、操作用ワイヤ30をそれぞれ挿通させるための一対の操作用ワイヤ挿通孔34が形成してある。操作用ワイヤ30の先端は、最も遠位端側(先端側)に位置するリング部材26に対して固定してあり、その他のリング部材26に対しては、操作用ワイヤ30は、単に操作用ワイヤ挿通孔38内を挿通しているのみである。
【0032】
操作用ワイヤ30の近位端側は、操作用チューブ32の内部に軸方向に移動自在に挿通してある。操作用チューブ32は、たとえば低摩擦係数のフッ素樹脂(たとえばPTFE)チューブで構成され、その内径は、操作用ワイヤ30の外径よりも僅かに大きく、その肉厚は、特に限定されないが、好ましくは0.03〜0.08mmである。操作用ワイヤ30の外径は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜0.3mm、さらに好ましくは0.03〜0.08mmである。この操作用ワイヤ30は、たとえばNi−Ti系超弾性合金製で構成してある。なお、操作用チューブ32は、首振り機構20の近位端側で、チューブ4の内側に接合してあっても良い。
【0033】
操作用ワイヤ30の近位端は、図1に示すカテーテルチューブ4の先端部の偏向移動操作(首振り操作)を行うための摘み7に接続してある。摘み7を操作することにより、いずれか一方の操作用ワイヤ30を引っ張り、各リング部材26を、突起状支点27を回動支点として回動させ、図1に示すように、カテーテル4の遠位端を、矢印AまたはBに首振り偏向可能になっている。
【0034】
したがって、カテーテルチューブ4の遠位端は、図1に示すコネクタ6の回転摘み7を操作することにより、任意のAまたはB方向に、偏向して曲折移動させることができる。なお、コネクタ6を軸回りに回転させれば、体腔内に挿入された状態で、カテーテルチューブ4に対するAまたはB方向の向きを自由に設定することができる。
【0035】
すなわち、本実施形態のカテーテル2では、一対の操作用ワイヤ30の後端を、巻き取りまたは巻き解し操作することで、カテーテルチューブ4の遠位端を、そのチューブ4の横断面から見て、両側に位置する連結ワイヤ挿通孔36を結ぶ線に対して略直角方向AまたはBに偏向移動させることができる。しかも、その偏向移動の度合は、操作用ワイヤ30の巻き取りまたは巻き解し量に対応し、操作の追随性および安定性に優れている。
【0036】
また、本実施形態に係るカテーテル2では、首振り機構20が装着してある部分よりも遠位端側のカテーテルチューブ4の内部には、首振り機構20が装着されていない所定の軸方向長さ部分25を有する。すなわち、首振り機構20は、チューブ4における湾曲が生じる部分にのみ内蔵してある。この首振り機構20が装着してある部分のみを曲げたとしても、カテーテルチューブ4の遠位端は、所望の方向に対して首振り運動を行う。したがって、本実施形態のカテーテルは、捻れやうねりなどが無く湾曲プロファイルに優れ、安定した首振り操作が可能であり、しかも製造コストを低くできる。また、必要最小限の部分にのみ金属などで構成された首振り機構20が装着してあることから、カテーテル2を廃棄処分にするときに便利である。
【0037】
また、本実施形態では、首振り機構20の内部と、軸方向長さ部分25の内部が閉塞されることはなく、ルーメンを形成し、そのルーメンを有効に利用することができる。カテーテル2のルーメンは、たとえば、流体を送り込むためのルーメン、血液などの体液を採取するためのルーメン、電極の配線を通すためのルーメン、冷却手段を挿通するためのルーメン、光ファイバーを通すためのルーメンなどとして利用することができる。
【0038】
さらに、本実施形態では、チューブ4における遠位端部分24は、矢印AまたはB方向において、近位端部分22よりも曲げ剛性が低い。したがって、遠位端部分24は、操作用ワイヤ30による操作で、容易に折り曲げられ、その先端の向きを偏向移動させることができる。また、チューブ4における近位端部分22は、遠位端部分24よりも高剛性であり、操作用ワイヤ30により首振り機構20に加わる操作力に対する反力を持たせることができる。
【0039】
第2実施形態
図3に示すように、本実施形態に係るカテーテルでは、カテーテルチューブ4aを、硬度の異なる2種の樹脂の交互二軸押し出し成形により作製され、内層22aが厚さ30μm以下のポリテトラフルオロエチレン樹脂で構成してあり、内層22aの厚みを近位端から遠位端に向けて徐々に変化させてある。外層24aは、本実施形態では、ポリエーテルポリアミドで構成してある。
【0040】
本実施形態では、外層24aおよび内層22aの厚みを、チューブ4aにおける近位端から遠位端に向けて徐々に変化させることにより、近位端から遠位端に向けて徐々に可撓性を高くし、または剛性(硬度も含む)を低くする。そして、その可撓性または剛性(硬度も含む)の変化部分の途中に、図2に示す首振り機構20を配置し、首振り機構20が存在しない部分25をチューブ2aの遠位端側に形成する。
【0041】
その他の構成および作用効果は、前記第1実施形態と同様であり、共通する部分の説明は、省略する。
【0042】
第3実施形態
図4に示すように、本実施形態では、首振り機構20aを、四つの短管リング26aと、これらの短管リング26aを、所定間隔で両側の二カ所で連結する連結部材29aとで構成してある。その他の構成および作用効果は、前記第1実施形態と同様であり、共通する部分の説明は省略し、以下、相違する部分についてのみ詳細に説明する。
【0043】
各短管リング26aの軸方向長さは、特に限定されないが、0.1〜3mmであり、各短管リング26aは、単純なリング形状であるが、第1実施形態におけるリング部材26と同様な材質で構成してある。短管リング26a相互の軸方向隙間は、特に限定されないが、0.1〜5mm程度である。
【0044】
各短管リング26aの両側の約180度位置に、一対の軸方向連結要素29aが配置され、各短管リング26aと軸方向連結要素29aとは、たとえばYAGレーザ溶接により接合してある。なお、レーザ溶接に際し、金属で構成される軸方向連結要素29aを予めEVAなどのホットメルト樹脂で被覆しておき、このホットメルト樹脂を用いて、軸方向連結要素29aを、各短管リング26aに対して仮止めして位置決めしておいても良い。
【0045】
軸方向連結要素29aは、本実施形態では、断面が扁平な板状ロッドで構成してある。その板状ロッド厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.005〜0.05mm、さらに好ましくは0.01〜0.03mmである。また、その板状ロッドの幅は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜1mm、さらに好ましくは0.3〜0.8mmである。
【0046】
本実施形態では、前記第1実施形態と同様な作用効果を奏する上に、次に示す作用効果を奏する。すなわち、首振り機構20aを構成するリング26aが単純な形状であるために、カテーテルの製造コストが、さらに低下する。
【0047】
第4実施形態
図5に示すように、本実施形態では、首振り機構20bを、螺旋状リング片26bと、このリング片26bを、所定間隔で両側の二カ所で連結する連結部材29bとで構成してある。その他の構成および作用効果は、前記第1実施形態と同様であり、共通する部分の説明は省略し、以下、相違する部分についてのみ詳細に説明する。螺旋状リング片26bは、円周要素が螺旋状につながっている。
【0048】
本実施形態では、図5に示すように、一つ置きの円周要素毎に、螺旋状リング片26bを軸方向連結要素29bとを接続している。
【0049】
リング片26b巻回軸方向隙間は、たとえば、図4に示す短管リング26a間の隙間と同程度である。
【0050】
本実施形態では、前記第1実施形態と同様な作用効果を奏する上に、次に示す作用効果を奏する。すなわち、首振り機構20aを構成するリング片26bは単純な形状であるために、カテーテルの製造コストが、さらに低下する。
【0051】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。たとえば本発明に係る先端偏向操作可能カテーテルは、電極カテーテルのみとしてだけではなく、その他のカテーテルあるいは内視鏡として適用することができる。
【0052】
実施例1
2.0mm−1mの電極カテーテルを以下のように製作した。
【0053】
トルクチューブ : 6FGC 1.85/2.05 硬度変化部70mm適用
首振り機構部品 : 案内管;SUS管1.70/1.80、長さ5mm、個数3個
ワイヤガイド管 : 0.25/0.35、連結ワイヤ径0.30
ワイヤ : 0.20撚線
以上の構成において、ワイヤガイド管及びワイヤは案内管にYAGレーザ溶接にて接合した。
【0054】
また、首振り機構部品を構成する案内管のトルクチューブへのレーザ固定は、10W半導体レーザを100μmコア石英ファイバに導入し、ジルコニヤミラーを用いた側射プローブで側射して案内管を穿孔し、楔効果によって案内管をトルクチューブへ固定した。
【0055】
以上のようにして
首振り長 : 70mm
首振り角度 : UP/DOWN 270°/270°
の電極カテーテルを製作できた。
【0056】
実施例2
2.5mm−65cmの尿管鏡を以下のように製作した。
【0057】
トルクチューブ : 2.25/2.50 硬度変化部40mm適用
首振り機構部品 : 案内管;SUS管2.10/2.20長さ4mm、個数3個
ワイヤガイド管 : 0.25/0.35、連結ワイヤ径0.30
ワイヤ : 0.20撚線
以上の構成において、ワイヤガイド管及びワイヤは案内管にYAGレーザ溶接にて接合した。
【0058】
また、首振り機構部品を構成する案内管のトルクチューブへのレーザ固定は、10W半導体レーザを100μmコア石英ファイバに導入し、ジルコニヤミラーを用いた側射プローブで側射して案内管を穿孔し、楔効果によって案内管をトルクチューブへ固定した。一部案内管の外部まで貫通穿孔したが接着剤で穴埋めした。
【0059】
以上のようにして
首振り長 : 40mm
首振り角度 : UP/DOWN 180°/180°
の尿管鏡を製作できた。
【0060】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、捻れやうねりなどが無く湾曲プロファイルに優れ、安定した首振り操作が可能であり、しかも製造コストを低くできる先端偏向操作可能カテーテルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る電極カテーテルの概略側面図である。
【図2】図2は図1に示すカテーテルチューブの内部分解斜視図である。
【図3】図3は本発明の他の実施形態に係る電極カテーテルに用いるチューブ部材の要部断面図である。
【図4】図4は本発明の他の実施形態に係る先端偏向操作可能カテーテルに用いる首振り機構の要部斜視図である。
【図5】図5は本発明の他の実施形態に係る先端偏向操作可能カテーテルに用いる首振り機構の要部斜視図である。
【符号の説明】
2… 電極カテーテル
4,4a… カテーテルチューブ
6… 操作用コネクタ
7… 回転摘み
20,20a,20b… 首振り機構
30… 操作用ワイヤ
32… 操作用チューブ

Claims (4)

  1. チューブ部材を有する先端偏向操作可能カテーテルであって、
    前記チューブ部材が、比較的可撓性に優れた遠位端部分と、前記遠位端部分に対して軸方向に一体に形成され、前記遠位端部分よりも比較的に剛性のある近位端部分とを有し、
    前記チューブ部材における可撓性および/または剛性が軸方向に変化する変化部分に、首振り機構が内蔵してあり、
    前記首振り機構が装着してある部分よりも遠位端側の前記チューブ部材の内部には、前記首振り機構が装着されていない所定の軸方向長さ部分を有する先端偏向操作可能カテーテル。
  2. 前記チューブ部材が、近位端から遠位端に向けて徐々に可撓性および/または剛性が軸方向に変化する部材である請求項1に記載の先端偏向操作可能カテーテル。
  3. 前記チューブ部材が、硬度の異なる2種の樹脂の交互押し出しにより作成され、最内層が厚さ30μm以下のポリテトラフルオロエチレン樹脂で構成してある請求項1または2に記載の先端偏向操作可能カテーテル。
  4. 前記首振り機構は、側射レーザーファイバを用いて内側からレーザー光を外側に照射することにより穿孔および楔効果により外部にある前記チューブ部材に対して固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の先端偏向操作可能カテーテル。
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