JP2003144177A - 新規タンパク質、そのdnaおよびその用途 - Google Patents

新規タンパク質、そのdnaおよびその用途

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JP2003144177A
JP2003144177A JP2002083277A JP2002083277A JP2003144177A JP 2003144177 A JP2003144177 A JP 2003144177A JP 2002083277 A JP2002083277 A JP 2002083277A JP 2002083277 A JP2002083277 A JP 2002083277A JP 2003144177 A JP2003144177 A JP 2003144177A
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隆司 堀口
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清一 谷田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規タンパク質とそのDNA、それらを用い
るスクリーニング方法の提供など。 【解決手段】 本発明のタンパク質の活性を調節する化
合物またはその塩は、例えば、心疾患、中枢神経疾患な
どの予防・治療剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラット由来の新規
タンパク質、そのDNAおよびその用途などに関する。
さらに詳しくは、心疾患および中枢神経疾患の予防・治
療薬のスクリーニング方法などに関する。
【0002】
【従来の技術】MEF(myocyte enhanc
er factor)2Cは、MADS(MCM1,a
gamous,deficiens,serum−re
sponse factor)−box配列に結合する
転写制御因子MEFファミリーの一アイソフォームであ
り、心臓、骨格筋、脳、脾臓で強い発現が認められる
〔プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、
第90巻、第5282−5286頁、1993年;サイ
エンス(Science)、第276巻、第1404−
1407頁、1997年〕。MEF−2Cノックアウト
マウスは胎生致死で心臓の形成不全を呈し、このマウス
では心房性ナトリウム利尿ペプチドやα型ミオシン重鎖
などの、心機能に重要な役割を果たす遺伝子の発現が著
明に低下している〔サイエンス(Science)、第
276巻、第1404−1407頁、1997年〕。ま
た、MEF−2Cは細胞分裂が終了した中枢神経細胞に
特異的に発現し、それらの生存に重要な役割を果たして
いる〔サイエンス(Science)、第286巻、第
785−790頁、1999年〕。さらに、MEF−2
Cは神経特異的転写因子MASH−1と共同して、神経
特異的な遺伝子の発現を相乗的に増強する〔フェブス・
レター(FEBS Letters)、第472巻、第
53−56頁、2000年〕。これより、MEF−2C
が、心臓および中枢神経系の発生、分化または機能維持
に重要な役割を果たしていることは明らかであり、ME
F−2Cの機能不全が心疾患や中枢神経疾患の病態に関
与することが想定される。従って、MEF−2Cの機能
を調節する化合物は、心疾患および中枢神経疾患に対す
る予防・治療薬として使用することができると考えられ
る。しかしながら、MEF−2Cの機能を調節する化合
物は全く報告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまで、例えば心疾
患治療には、強心薬、交感神経作動薬、血管拡張薬、ブ
ロッカーなどが使用されているが、その効果や安全性の
面などで十分とは言えず、十分な効果を有し、安全な新
しい心疾患などに対する予防・治療薬の開発が望まれて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、心機能・中
枢神経系の機能を維持するために重要な役割を果たす遺
伝子群の発現を制御すると推定されるラットMEF−2
Cをクローニングした。さらに、新規な心疾患または中
枢神経疾患の予防・治療薬を得るために、該遺伝子産物
であるタンパク質の活性を調節する化合物のスクリーニ
ング方法を確立し、さらに検討を重ねた結果、本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)配列番号:
1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:15、配
列番号:16または配列番号:17で表されるアミノ酸
配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
するタンパク質またはその塩、(2)配列番号:1、配
列番号:2または配列番号:3で表されるアミノ酸配列
と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
上記(1)記載のタンパク質またはその塩、(3)配列
番号:1で表されるアミノ酸配列を含有する上記(1)
記載のタンパク質またはその塩、(4)配列番号:2で
表されるアミノ酸配列を含有する上記(1)記載のタン
パク質またはその塩、(5)配列番号:3で表されるア
ミノ酸配列を含有する上記(1)記載のタンパク質また
はその塩、(6)配列番号:15で表されるアミノ酸配
列を含有する上記(1)記載のタンパク質またはその
塩、(7)配列番号:16で表されるアミノ酸配列を含
有する上記(1)記載のタンパク質またはその塩、
(8)配列番号:17で表されるアミノ酸配列を含有す
る上記(1)記載のタンパク質またはその塩、(9)上
記(1)記載のタンパク質の部分ペプチドまたはその
塩、(10)上記(1)記載のタンパク質または請求項
9記載の部分ペプチドをコードするポリヌクレオチドを
含有するポリヌクレオチド、(11)DNAである請求
項10記載のポリヌクレオチド、(12)配列番号:
4、配列番号:5、配列番号:6、配列番号:18、配
列番号:19または配列番号:20で表される塩基配列
を含有する請求項11記載のポリヌクレオチド、(1
3)上記(10)記載のポリヌクレオチドを含有する組
換えベクター、(14)上記(13)記載の組換えベク
ターで形質転換された形質転換体、(15)上記(1
4)記載の形質転換体を培養し、上記(1)記載のタン
パク質または上記(9)記載の部分ペプチドを生成、蓄
積せしめ、これを採取することを特徴とする上記(1)
記載のタンパク質もしくはその塩または上記(9)記載
の部分ペプチドもしくはその塩の製造方法、(16)上
記(1)記載のタンパク質もしくはその塩または上記
(9)記載の部分ペプチドもしくはその塩に対する抗
体、(17)上記(16)記載の抗体を含有してなる医
薬、(18)上記(16)記載の抗体を含有してなる診
断薬、(19)上記(1)記載のタンパク質もしくはそ
の塩または上記(9)記載の部分ペプチドもしくはその
塩を用いることを特徴とする、上記(1)記載のタンパ
ク質もしくはその塩または上記(9)記載の部分ペプチ
ドもしくはその塩の活性を調節する化合物またはその塩
のスクリーニング方法、(20)上記(1)記載のタン
パク質もしくはその塩または上記(9)記載の部分ペプ
チドもしくはその塩を含有することを特徴とする、上記
(1)記載のタンパク質もしくはその塩または上記
(9)記載の部分ペプチドもしくはその塩の活性を調節
する化合物またはその塩のスクリーニング用キット、
(21)請求項19記載のスクリーニング方法または請
求項20記載のスクリーニング用キットを用いて得られ
うる、上記(1)記載のタンパク質もしくはその塩また
は上記(9)記載の部分ペプチドもしくはその塩の活性
を調節する化合物またはその塩、(22)上記(21)
記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬、(2
3)上記(10)記載のポリヌクレオチドを用いること
を特徴とする、上記(1)記載のタンパク質の遺伝子発
現を調節する化合物またはその塩のスクリーニング方
法、(24)配列番号:1または配列番号:15で表さ
れるアミノ酸配列同一もしくは実質的に同一のアミノ酸
配列を含有するタンパク質をコードするポリヌクレオチ
ドを用いることを特徴とする、該タンパク質の遺伝子発
現を促進する化合物またはその塩のスクリーニング方
法、(25)配列番号:2、配列番号:3、配列番号:
16または配列番号:17で表されるアミノ酸配列同一
もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質をコードするポリヌクレオチドを用いることを特徴
とする、該タンパク質の遺伝子発現を抑制する化合物ま
たはその塩のスクリーニング方法、(26)上記(1
0)記載のポリヌクレオチドを含有することを特徴とす
る、上記(1)記載のタンパク質の遺伝子発現を調節す
る化合物またはその塩のスクリーニング用キット、(2
7)上記(23)記載のスクリーニング方法または上記
(26)記載のスクリーニング用キットを用いて得られ
うる、上記(1)記載のタンパク質の遺伝子発現を調節
する化合物またはその塩、(28)上記(24)記載の
スクリーニング方法を用いて得られうる、配列番号:1
または配列番号:15で表されるアミノ酸配列を含有す
るタンパク質の遺伝子発現を促進する化合物またはその
塩、(29)上記(25)記載のスクリーニング方法を
用いて得られうる、配列番号:2、配列番号:3、配列
番号:16または配列番号:17で表されるアミノ酸配
列を含有するタンパク質の遺伝子発現を抑制する化合物
またはその塩、(30)上記(27)、(28)または
(29)記載の化合物またはその塩を含有してなる医
薬、(31)上記(10)記載のポリヌクレオチドに相
補的な塩基配列またはその一部を含有するアンチセンス
ポリヌクレオチド、(32)上記(31)記載のアンチ
センスポリヌクレオチドを含有してなる医薬、(33)
心疾患または中枢神経疾患の予防・治療剤である上記
(17)、(22)、(30)または(32)記載の医
薬、(34)哺乳動物に対して、上記(21)、(2
7)、(28)または(29)記載の化合物またはその
塩の有効量を投与することを特徴とする心疾患または中
枢神経疾患の予防・治療方法、(35)心疾患または中
枢神経疾患の予防・治療剤を製造するための上記(2
1)、(27)、(28)または(29)記載の化合物
またはその塩の使用などを提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の配列番号:1、配列番
号:2、配列番号:3、配列番号:15、配列番号:1
6または配列番号:17で表されるアミノ酸配列と同一
もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質(以下、本発明のタンパク質または本発明で用いら
れるタンパク質と称することもある。)は、ヒトまたは
非ヒト温血動物(例えば、モルモット、ラット、マウ
ス、ニワトリ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルな
ど)の細胞(例えば、肝細胞、脾細胞、神経細胞、グリ
ア細胞、膵臓竝ラ胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ラ
ンゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、杯細胞、内皮
細胞、平滑筋細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂
肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細胞、B細
胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基
球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨
細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは
間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしく
はガン細胞など)もしくはそれらの細胞が存在するあら
ゆる組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁桃
核、大脳基底球、海馬、視床、視床下部、大脳皮質、延
髄、小脳)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生
殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、
消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、
顎下腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、
骨、関節、骨格筋などに由来するタンパク質であっても
よく、合成タンパク質であってもよい。
【0007】配列番号:1、配列番号:2、配列番号:
3、配列番号:15、配列番号:16または配列番号:
17で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸
配列としては、それぞれ配列番号:1、配列番号:2、
配列番号:3、配列番号:15、配列番号:16または
配列番号:17で表されるアミノ酸配列と約70%以
上、好ましくは約80%以上、好ましくは約90%以上
の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列
番号:1、配列番号:2、配列番号:3、配列番号:1
5、配列番号:16または配列番号:17で表されるア
ミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
ンパク質としては、例えば、配列番号:1、配列番号:
2、配列番号:3、配列番号:15、配列番号:16ま
たは配列番号:17で表されるアミノ酸配列と実質的に
同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:1、配列番
号:2、配列番号:3、配列番号:15、配列番号:1
6または配列番号:17で表されるアミノ酸配列を含有
するタンパク質と実質的に同質の活性を有するタンパク
質などが好ましい。ただし、本発明のタンパク質から、
配列番号:21で表されるアミノ酸配列を有するタンパ
ク質(ヒトMEF−2C;Proc. Natl. Acad. Sci. U.
S.A. 90巻, 4号, 1546-1550頁, 1993年)および配列番
号:22で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質
(マウスMEF−2C;Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.
A, 90巻, 5282-5286頁, 1993年)は除かれる。さらに、
配列番号:23で表されるアミノ酸配列を有するタンパ
ク質(GenBankアクセッションナンバーAK00
9139;マウスMEF−2Cのスプライシングバリア
ント)も除かれる。より好ましくは、配列番号:1で表
されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列とし
ては、配列番号:1で表されるアミノ酸配列と約99%
以上、好ましくは約99.5%以上の相同性を有するア
ミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:1で表される
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
タンパク質としては、例えば、配列番号:1で表される
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、
配列番号:1で表されるアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質などが好
ましい。配列番号:2で表されるアミノ酸配列と実質的
に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:2で表され
るアミノ酸配列と約93%以上、好ましくは約96%以
上、さらに好ましくは約99%以上の相同性を有するア
ミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:2で表される
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
タンパク質としては、例えば、配列番号:2で表される
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、
配列番号:2で表されるアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質などが好
ましい。配列番号:3で表されるアミノ酸配列と実質的
に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:3で表され
るアミノ酸配列と約90%以上、好ましくは約95%以
上、さらに好ましくは約97%以上の相同性を有するア
ミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:3で表される
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有する
タンパク質としては、例えば、配列番号:3で表される
アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、
配列番号:3で表されるアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質などが好
ましい。配列番号:15で表されるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:15で表
されるアミノ酸配列と約99.5%以上、好ましくは約
99.9%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが挙
げられる。配列番号:15で表されるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質として
は、例えば、配列番号:15で表されるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:15
で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質と実質的
に同質の活性を有するタンパク質などが好ましい。配列
番号:16で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列としては、配列番号:16で表されるアミノ
酸配列と約93%以上、好ましくは約97%以上の相同
性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列番号:
16で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸
配列を含有するタンパク質としては、例えば、配列番
号:16で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有し、配列番号:16で表されるアミノ酸
配列を含有するタンパク質と実質的に同質の活性を有す
るタンパク質などが好ましい。配列番号:17で表され
るアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列として
は、配列番号:17で表されるアミノ酸配列と約85%
以上、好ましくは約90%以上、さらに好ましくは約9
5%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられ
る。配列番号:17で表されるアミノ酸配列と実質的に
同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質としては、例
えば、配列番号:17で表されるアミノ酸配列と実質的
に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:17で表さ
れるアミノ酸配列を含有するタンパク質と実質的に同質
の活性を有するタンパク質などが好ましい。「実質的に
同質の活性」としては、例えば、心機能促進活性などが
挙げられる。実質的に同質とは、その活性が性質的に
(例、生理学的に、または薬理学的に)同質であること
を示す。したがって、例えば、心機能促進活性が同等
(例、約0.01〜100倍、好ましくは約0.1〜1
0倍、より好ましくは0.5〜2倍)であることが好ま
しいが、この活性の程度、タンパク質の分子量などの量
的要素は異なっていてもよい。心機能促進活性などの活
性の測定は、心エコー測定装置(セル、第97巻、18
9−198頁、1999年)または心臓カテーテルによ
る心機能測定(サーキュレーションリサーチ、第69
巻、370−377頁、1991年)によって行うこと
ができる。更に例えばアンジオテンシンI変換酵素(A
CE)などのレニンアンジオテンシン系(RAS)の亢
進を市販の測定キット(例、ペニンスラー社製、フェニ
ックス社製など)を用いて測定したり、血中カテコラミ
ンの増加活性(東ソー社製、全自動カテコールアミン分
析計)などを指標に該活性を測定することができる。
【0008】また、(1)配列番号:1で表されるアミ
ノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30
個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは
1〜5個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番
号:1で表されるアミノ酸配列に1または2個以上(好
ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程
度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が付加した
アミノ酸配列、配列番号:1で表されるアミノ酸配列に
1または2個以上(好ましくは、1〜5個)のアミノ酸
が挿入されたアミノ酸配列、配列番号:1で表されるア
ミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜5
個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配
列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸配列を含有す
るタンパク質、(2)配列番号:2で表されるアミノ酸
配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程
度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜
5個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:
2で表されるアミノ酸配列に1または2個以上(好まし
くは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さ
らに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が付加したアミノ
酸配列、配列番号:2で表されるアミノ酸配列に1また
は2個以上(好ましくは、1〜10個程度、さらに好ま
しくは1〜5個)のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配
列、配列番号:2で表されるアミノ酸配列中の1または
2個以上(好ましくは、1〜10個程度、さらに好まし
くは1〜5個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換された
アミノ酸配列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸配
列を含有するタンパク質、(3)配列番号:3で表され
るアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1
〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは1〜5個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、
配列番号:3で表されるアミノ酸配列に1または2個以
上(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜10
個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が付加
したアミノ酸配列、配列番号:3で表されるアミノ酸配
列に1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、
好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5
個)のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、配列番号:
3で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ま
しくは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が他のアミノ酸
で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合わせ
たアミノ酸配列を含有するタンパク質、(4)配列番
号:15で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個
程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が欠失し
たアミノ酸配列、配列番号:15で表されるアミノ酸配
列に1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、
好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5
個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1
5で表されるアミノ酸配列に1または2個以上(好まし
くは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さ
らに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が挿入されたアミ
ノ酸配列、配列番号:15で表されるアミノ酸配列中の
1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、好ま
しくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)の
アミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、ま
たはそれらを組み合わせたアミノ酸配列を含有するタン
パク質、(5)配列番号:16で表されるアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、
好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5
個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1
6で表されるアミノ酸配列に1または2個以上(好まし
くは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さ
らに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が付加したアミノ
酸配列、配列番号:16で表されるアミノ酸配列に1ま
たは2個以上(好ましくは、1〜30個程度、好ましく
は1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミ
ノ酸が挿入されたアミノ酸配列、配列番号:16で表さ
れるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、
1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好
ましくは1〜5個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換さ
れたアミノ酸配列、またはそれらを組み合わせたアミノ
酸配列を含有するタンパク質、(6)配列番号:17で
表されるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さら
に好ましくは1〜5個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸
配列、配列番号:17で表されるアミノ酸配列に1また
は2個以上(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは
1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ
酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:17で表される
アミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましく
は1〜5個)のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、配
列番号:17で表されるアミノ酸配列中の1または2個
以上(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜1
0個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が他
のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを
組み合わせたアミノ酸配列を含有するタンパク質などの
いわゆるムテインも、本発明のタンパク質に含まれる。
【0009】本明細書におけるタンパク質は、ペプチド
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。本発明のタンパ
ク質は、C末端が、カルボキシル基(−COOH)、カ
ルボキシレート(−COO-)、アミド(−CONH2)ま
たはエステル(−COOR)の何れであってもよい。こ
こでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、エ
チル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルなどの
1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘ
キシルなどのC3-8シクロアルキル基、例えば、フェニ
ル、瘁|ナフチルなどのC6-12アリール基、例えば、ベ
ンジル、フェネチルなどのフェニル−C 1-2アルキル基
もしくはα−ナフチルメチルなどのα−ナフチル−C
1-2アルキル基などのC7-14アラルキル基、ピバロイル
オキシメチル基などが用いられる。本発明のタンパク質
がC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシレー
ト)を有している場合、カルボキシル基がアミド化また
はエステル化されているものも本発明で用いられるタン
パク質に含まれる。この場合のエステルとしては、例え
ば上記したC末端のエステルなどが用いられる。さら
に、本発明のタンパク質には、N末端のアミノ酸残基
(例、メチオニン残基)のアミノ基が保護基(例えば、
ホルミル基、アセチル基などのC1-6アルカノイルなど
のC1-6アシル基など)で保護されているもの、生体内
で切断されて生成するN末端のグルタミン残基がピログ
ルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置
換基(例えば−OH、−SH、アミノ基、イミダゾール
基、インドール基、グアニジノ基など)が適当な保護基
(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC1-6アルカ
ノイル基などのC1-6アシル基など)で保護されている
もの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖タンパク質な
どの複合タンパク質なども含まれる。本発明のタンパク
質の具体例としては、例えば、配列番号:1で表される
アミノ酸配列を含有するタンパク質、配列番号:2で表
されるアミノ酸配列を含有するタンパク質、配列番号:
3で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質、配列
番号:15で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク
質、配列番号:16で表されるアミノ酸配列を含有する
タンパク質または配列番号:17で表されるアミノ酸配
列を含有するタンパク質などがあげられる。
【0010】本発明のタンパク質の部分ペプチド(以
下、本発明の部分ペプチドと称する場合がある。)とし
ては、前記した本発明のタンパク質の部分ペプチドであ
って、好ましくは、前記した本発明のタンパク質と同様
の活性を有するものであればいずれのものでもよい。ま
た、本発明の部分ペプチドは、そのアミド体およびエス
テル体も包含する意味でも用いられる。例えば、本発明
のタンパク質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20
個以上、好ましくは50個以上、さらに好ましくは70
個以上、より好ましくは100個以上、最も好ましくは
150個以上のアミノ酸配列を有するペプチドなどが用
いられる。また、本発明の部分ペプチドは、そのアミノ
酸配列中の1または2個以上(好ましくは1〜20個程
度、さらに好ましくは1〜10個程度、より好ましくは
1〜5個)のアミノ酸が欠失し、または、そのアミノ酸
配列に1または2個以上(好ましくは1〜20個程度、
さらに好ましくは1〜10個程度、より好ましくは1〜
5個)のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列
に1または2個以上(好ましくは1〜20個程度、さら
に好ましくは1〜10個程度、より好ましくは1〜5
個)のアミノ酸が挿入され、または、そのアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは1〜20個程度、さ
らに好ましくは1〜10個程度、より好ましくは1〜5
個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されていてもよ
い。
【0011】また、本発明の部分ペプチドはC末端が通
常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレー
ト(−COO-)であるが、前記した本発明のタンパク
質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)またはエ
ステル(−COOR)(Rは上記と同意義を示す)であ
ってもよい。また、本発明の部分ペプチドがC末端以外
にカルボキシル基(またはカルボキシレート)を有して
いる場合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化
されているものも本発明の部分ペプチドに含まれる。こ
の場合のエステルとしては、例えば上記したC末端のエ
ステルなどが用いられる。さらに、本発明の部分ペプチ
ドには、前記した本発明のタンパク質と同様に、N末端
のアミノ酸残基(例、メチオニン残基)のアミノ基が保
護基で保護されているもの、N端側が生体内で切断され
生成したグルタミン残基がピログルタミン酸化したも
の、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な保護基
で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆ
る糖ペプチドなどの複合ペプチドなども含まれる。本発
明の部分ペプチドは抗体作成のための抗原としても用い
ることができる。本発明の部分ペプチドの具体例として
は、配列番号:1で表されるアミノ酸配列中、N末端か
ら第360番目〜第391番目のアミノ酸残基からなる
部分アミノ酸配列を有するペプチド、配列番号:15で
表されるアミノ酸配列中、N末端から第87番目〜第1
34番目、第271番目〜278番目または第368番
目〜399番目のアミノ酸残基からなる部分アミノ酸配
列を有するペプチドなどが挙げられる。
【0012】本発明のタンパク質または部分ペプチドの
塩としては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有
機酸)、塩基(例、アルカリ金属塩)などとの塩が用い
られ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩などが用いられる。本発明のタンパク質もし
くはその部分ペプチドまたはその塩は、前述したヒトま
たは非ヒト温血動物の細胞または組織より公知のタンパ
ク質の精製方法により製造、またはタンパク質をコード
するDNAを含有する形質転換体を培養することにより
製造することができる。また、後述のペプチド合成法に
準じて製造することもできる。ヒトまたは非ヒト温血動
物の組織または細胞から製造する場合、ヒトまたは非ヒ
ト温血動物の組織または細胞をホモジナイズした後、酸
などで抽出を行ない、得られた抽出液を逆相クロマトグ
ラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなどのクロマ
トグラフィーを組み合わせることにより精製単離するこ
とができる。
【0013】本発明のタンパク質もしくは部分ペプチド
またはその塩、またはそのアミド体の合成には、通常市
販のタンパク質合成用樹脂を用いることができる。その
ような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂、ヒド
ロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹脂、アミノ
メチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルアルコール樹
脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、PAM樹
脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセトアミド
メチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−(2’,
4’−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)フェノ
キシ樹脂、4−(2’,4’−ジメトキシフェニル−F
mocアミノエチル)フェノキシ樹脂などを挙げること
ができる。このような樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖
官能基を適当に保護したアミノ酸を、目的とするタンパ
ク質の配列通りに、公知の各種縮合方法に従い、樹脂上
で縮合させる。反応の最後に樹脂からタンパク質を切り
出すと同時に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中
で分子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的のタ
ンパク質もしくは部分ペプチドまたはそれらのアミド体
を取得する。上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、
タンパク質合成に使用できる各種活性化試薬を用いるこ
とができるが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボ
ジイミド類としては、DCC、N,N’−ジイソプロピ
ルカルボジイミド、N−エチル−N’−(3−ジメチル
アミノプロリル)カルボジイミドなどが用いられる。こ
れらによる活性化にはラセミ化抑制添加剤(例えば、H
OBt,HOOBt)とともに保護アミノ酸を直接樹脂
に添加するかまたは、対称酸無水物またはHOBtエス
テルあるいはHOOBtエステルとしてあらかじめ保護
アミノ酸の活性化を行なった後に樹脂に添加することが
できる。
【0014】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応に使用しう
ることが知られている溶媒から適宜選択されうる。例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチル
アセトアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド
類、塩化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化
水素類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジ
ン,ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、アセトニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル
類、酢酸メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいは
これらの適宜の混合物などが用いられる。反応温度はタ
ンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られてい
る範囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範
囲から適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は
通常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応
を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基
の脱離を行なうことなく縮合反応を繰り返すことにより
十分な縮合を行なうことができる。反応を繰り返しても
十分な縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセ
チルイミダゾールを用いて未反応アミノ酸をアセチル化
することによって、後の反応に影響を与えないようにす
ることができる。
【0015】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、t−ペンチルオキシカルボニル、イソ
ボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキ
シカルボニル、Cl−Z、Br−Z、アダマンチルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホ
ルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニル
ホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カル
ボキシル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロ
オクチル、2−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状また
は環状アルキルエステル化)、アラルキルエステル化
(例えば、ベンジルエステル、4−ニトロベンジルエス
テル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロベン
ジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フェナシ
ルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジド
化、t−ブトキシカルボニルヒドラジド化、トリチルヒ
ドラジド化などによって保護することができる。セリン
の水酸基は、例えば、エステル化またはエーテル化によ
って保護することができる。このエステル化に適する基
としては、例えば、アセチル基などの低級(C1-6)ア
ルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭
酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒ
ドロピラニル基、t−ブチル基などである。チロシンの
フェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bz
l、Cl2−Bzl、2−ニトロベンジル、Br−Z、
t−ブチルなどが用いられる。ヒスチジンのイミダゾー
ルの保護基としては、例えば、Tos、4−メトキシ−
2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル、DNP、
ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、Trt、Fm
ocなどが用いられる。
【0016】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5−トリクロロフェノール、2,4−ジニ
トロフェノール、シアノメチルアルコール、パラニトロ
フェノール、HONB、N−ヒドロキシスクシミド、N
−ヒドロキシフタルイミド、HOBt)とのエステル〕
などが用いられる。原料のアミノ基の活性化されたもの
としては、例えば、対応するリン酸アミドが用いられ
る。保護基の除去(脱離)方法としては、例えば、Pd
−黒あるいはPd−炭素などの触媒の存在下での水素気
流中での接触還元、無水フッ化水素、メタンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸
あるいはこれらの混合液などによる酸処理、ジイソプロ
ピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピ
ペラジンなどによる塩基処理、液体アンモニア中ナトリ
ウムによる還元などが用いられる。上記酸処理による脱
離反応は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれ
るが、酸処理においては、例えば、アニソール、フェノ
ール、チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾー
ル、ジメチルスルフィド、1,4−ブタンジチオール、
1,2−エタンジチオールなどのようなカチオン捕捉剤
の添加が有効である。また、ヒスチジンのイミダゾール
保護基として用いられる2,4−ジニトロフェニル基は
チオフェノール処理により除去され、トリプトファンの
インドール保護基として用いられるホルミル基は上記の
1,2−エタンジチオール、1,4−ブタンジチオール
などの存在下の酸処理による脱保護以外に、希水酸化ナ
トリウム溶液、希アンモニアなどによるアルカリ処理に
よっても除去される。
【0017】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。タンパク質または部分ペプチドの
アミド体を得る別の方法としては、例えば、まず、カル
ボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基をアミド化し
て保護した後、アミノ基側にペプチド(タンパク質)鎖
を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプチド鎖のN末端の
α−アミノ基の保護基のみを除いたタンパク質または部
分ペプチドとC末端のカルボキシル基の保護基のみを除
去したタンパク質または部分ペプチドとを製造し、これ
らのタンパク質または部分ペプチドを上記したような混
合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記
と同様である。縮合により得られた保護タンパク質また
はペプチドを精製した後、上記方法によりすべての保護
基を除去し、所望の粗タンパク質または部分ペプチドを
得ることができる。この粗タンパク質または部分ペプチ
ドは既知の各種精製手段を駆使して精製し、主要画分を
凍結乾燥することで所望のタンパク質または部分ペプチ
ドのアミド体を得ることができる。タンパク質または部
分ペプチドのエステル体を得るには、例えば、カルボキ
シ末端アミノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコー
ル類と縮合しアミノ酸エステルとした後、タンパク質ま
たは部分ペプチドのアミド体と同様にして、所望のタン
パク質または部分ペプチドのエステル体を得ることがで
きる。
【0018】本発明のタンパク質およびその部分ペプチ
ドまたはその塩は、公知のペプチドの合成法に従って、
あるいは本発明で用いられるタンパク質を適当なペプチ
ダーゼで切断することによって製造することができる。
ペプチドの合成法としては、例えば、固相合成法、液相
合成法のいずれによっても良い。すなわち、本発明の部
分ペプチドを構成し得る部分ペプチドもしくはアミノ酸
と残余部分とを縮合させ、生成物が保護基を有する場合
は保護基を脱離することにより目的のペプチドを製造す
ることができる。公知の縮合方法や保護基の脱離として
は、例えば、以下の(i)〜(v)に記載された方法が挙
げられる。 (i)M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・
シンセシス (Peptide Synthesis), Interscience Publi
shers, New York (1966年) (ii)Schroeder および Luebke、ザ・ペプチド(The Pe
ptide), Academic Press, New York (1965年) (iii)泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善
(株) (1975年) (iv)矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、
タンパク質の化学IV、 205、(1977年) (v)矢島治明監修、続医薬品の開発、第14巻、ペプチ
ド合成、広川書店 また、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出・蒸留
・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー
・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを精
製単離することができる。上記方法で得られるタンパク
質または部分ペプチドが遊離体である場合は、公知の方
法あるいはそれに準じる方法によって適当な塩に変換す
ることができるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方
法あるいはそれに準じる方法によって遊離体または他の
塩に変換することができる。
【0019】本発明のタンパク質をコードするポリヌク
レオチドとしては、前述した本発明のタンパク質をコー
ドする塩基配列を含有するものであればいかなるもので
あってもよい。好ましくはDNAである。該DNAとし
ては、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、前記
した細胞または組織由来のcDNA、前記した細胞・組
織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれで
もよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリ
オファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなど
いずれであってもよい。また、前記した細胞または組織
よりtotalRNAまたはmRNA画分を調製したものを
用いて直接Reverse Transcriptase Polymerase Chain R
eaction(以下、RT−PCR法と略称する)によって
増幅することもできる。本発明のタンパク質をコードす
るDNAとしては、例えば、配列番号:4、配列番号:
5、配列番号:6、配列番号:18、配列番号:19ま
たは配列番号:20で表される塩基配列を含有するDN
A、または配列番号:4、配列番号:5、配列番号:
6、配列番号:18、配列番号:19または配列番号:
20で表される塩基配列を含有するDNAとハイストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAを含有
し、本発明のタンパク質と実質的に同質の性質を有する
タンパク質をコードするDNAであれば何れのものでも
よい。
【0020】配列番号:4で表される塩基配列を含有す
るDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズできるDNAとしては、例えば、配列番号:4で表
される塩基配列と約99%以上、好ましくは約99.5
%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなど
が用いられる。配列番号:5で表される塩基配列を含有
するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:4で
表される塩基配列と約93%以上、好ましくは約96%
以上、さらに好ましくは約99%以上の相同性を有する
塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。配列番
号:6で表される塩基配列を含有するDNAとハイスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズできるDNAと
しては、例えば、配列番号:4で表される塩基配列と約
90%以上、好ましくは約95%以上、さらに好ましく
は約97%以上の相同性を有する塩基配列を含有するD
NAなどが用いられる。配列番号:18で表される塩基
配列を含有するDNAとハイストリンジェントな条件下
でハイブリダイズできるDNAとしては、例えば、配列
番号:18で表される塩基配列と約99.5%以上、好
ましくは約99.9%以上の相同性を有する塩基配列を
含有するDNAなどが用いられる。配列番号:19で表
される塩基配列を含有するDNAとハイストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズできるDNAとしては、例
えば、配列番号:19で表される塩基配列と約93%以
上、好ましくは約97%以上、さらに好ましくは約99
%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなど
が用いられる。配列番号:20で表される塩基配列を有
するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリ
ダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:20
で表される塩基配列と約85%以上、好ましくは約90
%以上、さらに好ましくは約95%以上の相同性を有す
る塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。ハイブ
リダイゼーションは、公知の方法あるいはそれに準じる
方法、例えば、モレキュラー・クローニング(Molecula
r Cloning)2nd(J. Sambrook et al., Cold Spring
Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方法などに従って
行なうことができる。また、市販のライブラリーを使用
する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行な
うことができる。より好ましくは、ハイストリンジェン
トな条件に従って行なうことができる。ハイストリンジ
ェントな条件とは、例えば、ナトリウム濃度が約19〜
40mM、好ましくは約19〜20mMで、温度が約5
0〜70℃、好ましくは約60〜65℃の条件を示す。
特に、ナトリウム濃度が約19mMで温度が約65℃の
場合が最も好ましい。より具体的には、配列番号:1で
表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質をコードす
るDNAとして、配列番号:4で表される塩基配列を含
有するDNA、配列番号:2で表されるアミノ酸配列を
含有するタンパク質をコードするDNAとして、配列番
号:5で表される塩基配列を含有するDNA、配列番
号:3で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質を
コードするDNAとして、配列番号:6で表される塩基
配列を含有するDNA、配列番号:15で表されるアミ
ノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNAとし
て、配列番号:18で表される塩基配列を含有するDN
A、配列番号:16で表されるアミノ酸配列を含有する
タンパク質をコードするDNAとして、配列番号:19
で表される塩基配列を含有するDNA、配列番号:17
で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質をコード
するDNAとして、配列番号:20で表される塩基配列
を含有するDNAなどが挙げられる。
【0021】本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、前記した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するDNAであればいかなるものであっ
てもよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラ
リー、前記した細胞または組織由来のcDNA、前記し
た細胞または組織由来のcDNAライブラリー、合成D
NAのいずれでもよい。本発明の部分ペプチドをコード
するDNAとしては、例えば、配列番号:4、配列番
号:5、配列番号:6、配列番号:18、配列番号:1
9または配列番号:20で表される塩基配列を含有する
DNAの部分塩基配列を有するDNA、または配列番
号:4、配列番号:5、配列番号:6、配列番号:1
8、配列番号:19または配列番号:20で表される塩
基配列を含有するDNAとハイストリンジェントな条件
下でハイブリダイズするDNAを有し、本発明のタンパ
ク質と実質的に同質の活性を有するタンパク質をコード
するDNAの部分塩基配列を有するDNAなどが用いら
れる。ハイブリダイゼーションの方法およびハイストリ
ンジェントな条件は前記と同様のものが用いられる。
【0022】本発明のタンパク質または本発明の部分ペ
プチド(以下、これらをコードするDNAのクローニン
グおよび発現の説明においては、これらを単に本発明の
タンパク質と略記する場合がある)を完全にコードする
DNAのクローニングの手段としては、本発明のタンパ
ク質をコードする塩基配列の一部分を有する合成DNA
プライマーを用いてPCR法によって増幅するか、また
は適当なベクターに組み込んだDNAを本発明のタンパ
ク質の一部または全領域をコードするDNA断片もしく
は合成DNAを用いて標識したものとのハイブリダイゼ
ーションによって選別することができる。ハイブリダイ
ゼーションの方法は、例えば、モレキュラー・クローニ
ング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook et a
l., ColdSpring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方
法などに従って行なうことができる。また、市販のライ
ブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方
法に従って行なうことができる。DNAの塩基配列の置
換は、PCRや公知のキット、例えば、MutanTM
super Express Km(宝酒造(株))、M
utanTM−K(宝酒造(株))などを用いて、ODA
−LA PCR法、Gapped duplex法、Ku
nkel法などの公知の方法あるいはそれらに準じる方
法に従って行なうことができる。クローン化されたタン
パク質をコードするDNAは、目的によりそのまま、ま
たは所望により制限酵素で切断されたり、リンカーを付
加されたりして使用することができる。該DNAはその
5’−側に翻訳開始コドンとしてのATGを有し、また
3’−側には翻訳終止コドンとしてのTAA、TGAま
たはTAGを有していてもよい。これらの翻訳開始コド
ンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNAアダプターを
用いて付加することもできる。本発明のタンパク質の発
現ベクターは、例えば、(イ)本発明のタンパク質をコ
ードするDNA(例えば、cDNA)から目的とするD
NA断片を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現
ベクター中のプロモーターの下流に連結することにより
製造することができる。
【0023】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neoなどが用いられる。本発明で
用いられるプロモーターとしては、遺伝子発現に用いる
宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなるも
のでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場合
は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、LT
Rプロモーター、CMVプロモーター、HSV-TKプ
ロモーターなどが挙げられる。これらのうち、CMV
(サイトメガロウイルス)プロモーター、SRαプロモ
ーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモ
ーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、
lppプロモーター、T7プロモーターなどが、宿主が
バチルス属菌である場合は、SPO1プロモーター、S
PO2プロモーター、penPプロモーターなど、宿主
が酵母である場合は、PHO5プロモーター、PGKプ
ロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター
などが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘ
ドリンプロモーター、P10プロモーターなどが好まし
い。
【0024】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイ
ニーズハムスター細胞を用いてdhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含
まない培地によっても選択できる。また、必要に応じ
て、宿主に合ったシグナル配列を、本発明のタンパク質
のN端末側に付加してもよい。宿主がエシェリヒア属菌
である場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA・シ
グナル配列などが、宿主がバチルス属菌である場合は、
α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シグナ
ル配列などが、宿主が酵母である場合は、MFα・シグ
ナル配列、SUC2・シグナル配列など、宿主が動物細
胞である場合には、インシュリン・シグナル配列、α−
インターフェロン・シグナル配列、抗体分子・シグナル
配列などがそれぞれ利用できる。このようにして構築さ
れた本発明のタンパク質をコードするDNAを含有する
ベクターを用いて、形質転換体を製造することができ
る。
【0025】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
例えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K1
2・DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユー
エスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,1
60(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッ
ズ・リサーチ(Nucleic Acids Research),9巻,30
9(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレ
キュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolo
gy),120巻,517(1978)〕,HB101〔ジ
ャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,41
巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティックス
(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用い
られる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・サ
ブチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,
24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemis
try),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
-,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア・パストリス(Pichia pastoris)KM71などが
用いられる。
【0026】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、ヨトウガの幼虫由来株化細胞(Spod
optera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia n
iの中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来の
High FiveTM細胞、Mamestrabrassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、カイコ由来株化細胞(Bombyx
mori N 細胞;BmN細胞)などが用いられる。該Sf
細胞としては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、
Sf21細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ
(In Vivo),13, 213-217,(1977))などが用いられる。
昆虫としては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる
〔前田ら、ネイチャー(Nature),315巻,592
(1985)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞C
OS−7、Vero、チャイニーズハムスター細胞CH
O(以下、CHO細胞と略記)、dhfr遺伝子欠損チ
ャイニーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dh
fr-)細胞と略記)、マウスL細胞、マウスAtT−
20、マウスミエローマ細胞、ラットGH3、ヒトFL
細胞、H9c2細胞などが用いられる。エシェリヒア属
菌を形質転換するには、例えば、プロシージングズ・オ
ブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンジイ
ズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA),69巻,2110(1972)、ジーン(Gen
e),17巻,107(1982)などに記載の方法に従
って行なうことができる。
【0027】バチルス属菌を形質転換するには、例え
ば、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティッ
クス(Molecular & General Genetics),168巻,
111(1979)などに記載の方法に従って行なうこと
ができる。酵母を形質転換するには、例えば、メソッズ
・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymolog
y),194巻,182−187(1991)、プロシ
ージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Na
tl. Acad. Sci. USA),75巻,1929(1978)
などに記載の方法に従って行なうことができる。昆虫細
胞または昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ/テ
クノロジー(Bio/Technology),6, 47-55(1988)などに
記載の方法に従って行なうことができる。動物細胞を形
質転換するには、例えば、細胞工学別冊8 新細胞工学
実験プロトコール.263−267(1995)(秀潤
社発行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,456
(1973)に記載の方法に従って行なうことができる。
このようにして、タンパク質をコードするDNAを含有
する発現ベクターで形質転換された形質転換体を得るこ
とができる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナ
トリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、
酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子などを添加して
もよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
【0028】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・イン・モレキ
ュラー・ジェネティックス(Journal of Experiments i
n Molecular Genetics),431−433,Cold Sprin
g Harbor Laboratory, New York 1972〕が好まし
い。ここに必要によりプロモーターを効率よく働かせる
ために、例えば、3β−インドリルアクリル酸のような
薬剤を加えることができる。宿主がエシェリヒア属菌の
場合、培養は通常約15〜43℃で約3〜24時間行な
い、必要により、通気や撹拌を加えることもできる。宿
主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜40℃で
約6〜24時間行ない、必要により通気や撹拌を加える
こともできる。宿主が酵母である形質転換体を培養する
際、培地としては、例えば、バークホールダー(Burkho
lder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシージング
ズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA),77巻,4505(1980)〕や0.5
%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitter, G. A. ら、
プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー
・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Pr
oc. Natl. Acad. Sci. USA),81巻,5330(19
84)〕が挙げられる。培地のpHは約5〜8に調整す
るのが好ましい。培養は通常約20℃〜35℃で約24
〜72時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。
宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換体を培養する
際、培地としては、Grace's Insect Medium(Grace, T.
C.C.,ネイチャー(Nature), 195, 788 (1962))に非働
化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加えたものなど
が用いられる。培地のpHは約6.2〜6.4に調整す
るのが好ましい。培養は通常約27℃で約3〜5日間行
ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿主が動物細
胞である形質転換体を培養する際、培地としては、例え
ば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM培地〔サイ
エンス(Science),122巻,501(1952)〕,
DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),8巻,39
6(1959)〕,RPMI 1640培地〔ジャーナル
・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシエーショ
ン(The Journal of the American Medical Associatio
n)199巻,519(1967)〕,199培地〔プロ
シージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フォー・ザ・バ
イオロジカル・メディスン(Proceeding ofthe Society
for the Biological Medicine),73巻,1(195
0)〕などが用いられる。pHは約6〜8であるのが好
ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約15〜60時
間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。以上のよ
うにして、形質転換体の細胞質内または細胞外に本発明
のタンパク質を生成せしめることができる。
【0029】上記培養物から本発明のタンパク質を分離
精製するには、例えば、下記の方法により行なうことが
できる。本発明のタンパク質を培養菌体あるいは細胞か
ら抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌体ある
いは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音
波、リゾチームおよび/または凍結融解などによって菌
体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により
タンパク質の粗抽出液を得る方法などが適宜用いられ
る。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなどのタンパク
質変性剤や、トリトンX−100TMなどの界面活性剤が
含まれていてもよい。培養液中にタンパク質が分泌され
る場合には、培養終了後、公知の方法で菌体あるいは細
胞と上清とを分離し、上清を集める。このようにして得
られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれるタンパク
質の精製は、公知の分離・精製法を適切に組み合わせて
行なうことができる。これらの公知の分離、精製法とし
ては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用する方法、
透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動法などの主として分子量の
差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーなど
の荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマトグ
ラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相高速
液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方
法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法
などが用いられる。
【0030】このようにして得られるタンパク質が遊離
体で得られた場合には、公知の方法あるいはそれに準じ
る方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得ら
れた場合には公知の方法あるいはそれに準じる方法によ
り、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生するタンパク質に対して、精製前ま
たは精製後に適当なタンパク質修飾酵素を作用させるこ
とにより、任意に修飾を加えたり、部分的にポリペプチ
ドを除去することもできる。タンパク質修飾酵素として
は、例えば、トリプシン、キモトリプシン、アルギニル
エンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダ
ーゼなどが用いられる。このようにして生成する本発明
のタンパク質の存在は、特異抗体を用いたエンザイムイ
ムノアッセイやウエスタンブロッティングなどにより測
定することができる。
【0031】本発明のタンパク質もしくは部分ペプチド
またはその塩に対する抗体は、本発明のタンパク質もし
くは部分ペプチドまたはその塩を認識し得る抗体であれ
ば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れで
あってもよい。本発明のタンパク質もしくは部分ペプチ
ドまたはその塩(以下、抗体の説明においては、これら
を単に本発明のタンパク質と略記する場合がある)に対
する抗体は、本発明のタンパク質を抗原として用い、公
知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することが
できる。 〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクローナル抗体産生細胞の作製 本発明のタンパク質は、温血動物に対して投与により抗
体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤と
ともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行われる。用いられる温血
動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモッ
ト、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワトリが挙げら
れるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。モ
ノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原で免
疫された温血動物、例えばマウスから抗体価の認められ
た個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリン
パ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を同種ま
たは異種動物の骨髄腫細胞と融合させることにより、モ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマを調製することが
できる。抗血清中の抗体価の測定は、例えば、後記の標
識化タンパク質と抗血清とを反応させたのち、抗体に結
合した標識剤の活性を測定することにより行なうことが
できる。融合操作は既知の方法、例えば、ケーラーとミ
ルスタインの方法〔ネイチャー(Nature)、256、495 (1
975)〕に従い実施することができる。融合促進剤として
は、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)やセン
ダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEGが
用いられる。
【0032】骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、
P3U1、SP2/0、AP−1などの温血動物の骨髄
腫細胞が挙げられるが、P3U1が好ましく用いられ
る。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細
胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度であり、
PEG(好ましくはPEG1000〜PEG6000)
が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜40℃、
好ましくは30〜37℃で1〜10分間インキュベート
することにより効率よく細胞融合を実施できる。モノク
ローナル抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングには
種々の方法が使用できるが、例えば、タンパク質抗原を
直接あるいは担体とともに吸着させた固相(例、マイク
ロプレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、次に
放射性物質や酵素などで標識した抗免疫グロブリン抗体
(細胞融合に用いられる細胞がマウスの場合、抗マウス
免疫グロブリン抗体が用いられる)またはプロテインA
を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する
方法、抗免疫グロブリン抗体またはプロテインAを吸着
させた固相にハイブリドーマ培養上清を添加し、放射性
物質や酵素などで標識したタンパク質を加え、固相に結
合したモノクローナル抗体を検出する方法などが挙げら
れる。モノクローナル抗体の選別は、公知あるいはそれ
に準じる方法に従って行なうことができる。通常HAT
(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)を添加
した動物細胞用培地で行なうことができる。選別および
育種用培地としては、ハイブリドーマが生育できるもの
ならばどのような培地を用いても良い。例えば、1〜2
0%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含むRP
MI 1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含むG
IT培地(和光純薬工業(株))あるいはハイブリドー
マ培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬
(株))などを用いることができる。培養温度は、通常
20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
【0033】(b)モノクローナル抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、公知の方法、例え
ば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アルコ
ール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体
(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過
法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロテ
インGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結合
を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行なう
ことができる。
【0034】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、公知あるいはそれに準じる方法に
従って製造することができる。例えば、免疫抗原(本発
明のタンパク質等の抗原)とキャリアータンパク質との
複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製造法と
同様に温血動物に免疫を行ない、該免疫動物から本発明
のタンパク質に対する抗体含有物を採取して、抗体の分
離精製を行なうことにより製造することができる。温血
動物を免疫するために用いられる免疫抗原とキャリアー
タンパク質との複合体に関し、キャリアータンパク質の
種類およびキャリアーとハプテンとの混合比は、キャリ
アーに架橋させて免疫したハプテンに対して抗体が効率
良くできれば、どの様なものをどの様な比率で架橋させ
てもよいが、例えば、ウシ血清アルブミンやウシサイロ
グロブリン、ヘモシアニン等を重量比でハプテン1に対
し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割合でカプ
ルさせる方法が用いられる。また、ハプテンとキャリア
ーのカプリングには、種々の縮合剤を用いることができ
るが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、マレイミ
ド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル基を含有
する活性エステル試薬等が用いられる。縮合生成物は、
温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自体あ
るいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して
抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバント
や不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投
与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜10回程
度行なわれる。ポリクローナル抗体は、上記の方法で免
疫された温血動物の血液、腹水など、好ましくは血液か
ら採取することができる。抗血清中のポリクローナル抗
体価の測定は、上記の抗血清中の抗体価の測定と同様に
して測定できる。ポリクローナル抗体の分離精製は、上
記のモノクローナル抗体の分離精製と同様の免疫グロブ
リンの分離精製法に従って行なうことができる。
【0035】本発明のタンパク質または部分ペプチドを
コードするDNA(以下、アンチセンスヌクレオチドの
説明においては、これらのDNAを本発明のDNAと略
記する)に相補的な、または実質的に相補的な塩基配列
を有するアンチセンスヌクレオチドとしては、本発明の
DNAに相補的な、または実質的に相補的な塩基配列を
有し、該DNAの発現を抑制し得る作用を有するもので
あれば、いずれのアンチセンスヌクレオチドであっても
よいが、アンチセンスDNAが好ましい。本発明のDN
Aに実質的に相補的な塩基配列とは、例えば、本発明の
DNAに相補的な塩基配列(すなわち、本発明のDNA
の相補鎖)の全塩基配列または部分塩基配列と約97%
以上、好ましくは約98%以上、さらに好ましくは約9
9%以上の相同性を有する塩基配列などが挙げられる。
特に、本発明のDNAの相補鎖の全塩基配列うち、本発
明のタンパク質のN末端部位をコードする部分の塩基配
列(例えば、開始コドン付近の塩基配列など)の相補鎖
と約97%以上、好ましくは約98%以上、さらに好ま
しくは約99%以上の相同性を有するアンチセンスヌク
レオチドが好適である。アンチセンスヌクレオチドは通
常、10〜40個程度、好ましくは15〜30個程度の
塩基から構成される。ヌクレアーゼなどの加水分解酵素
による分解を防ぐために、アンチセンスヌクレオチドを
構成する各ヌクレオチドのリン酸残基(ホスフェート)
は、例えば、ホスホロチオエート、メチルホスホネー
ト、ホスホロジチオネートなどの化学修飾リン酸残基に
置換されていてもよい。これらのアンチセンスヌクレオ
チドは、公知のDNA合成装置などを用いて製造するこ
とができる。
【0036】以下に、本発明のタンパク質もしくは部分
ペプチドまたはその塩(以下、本発明のタンパク質と略
記する場合がある)、本発明のタンパク質または部分ペ
プチドをコードするDNA(以下、本発明のDNAと略
記する場合がある)、本発明のタンパク質もしくは部分
ペプチドまたはその塩に対する抗体(以下、本発明の抗
体と略記する場合がある)、および本発明のDNAのア
ンチセンスヌクレオチド(以下、本発明のアンチセンス
ヌクレオチドと略記する場合がある)の用途を説明す
る。
【0037】本発明のタンパク質の活性を調節する化合
物またはその塩を含有する医薬、本発明のアンチセンス
ヌクレオチドを含有する医薬は、例えば、心疾患(例、
心筋梗塞後の心不全、狭心症、心筋症、狭心症および心
筋症などの疾患に由来する心不全など)、中枢神経疾患
〔例、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキン
ソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン
病、脊髄小脳変性症等)、精神神経疾患(例、精神分裂
症等)、頭部外傷、脊髄損傷、脳血管障害(例、脳梗
塞、脳浮腫等)、脳血管性痴呆など〕などの予防・治療
剤として有用である。
【0038】〔1〕疾病に対する医薬候補化合物のスク
リーニング 本発明のタンパク質は心機能、中枢神経の機能の維持に
重要な役割を果たしていると考えられ、本発明のタンパ
ク質の活性を調節する化合物またはその塩は、例えば、
心筋細胞死抑制作用および神経細胞死抑制作用を有する
ため、例えば、心疾患(例、心筋梗塞後の心不全、狭心
症、心筋症、狭心症および心筋症などの疾患に由来する
心不全など)、中枢神経疾患〔例、神経変性疾患(例、
アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化
症(ALS)、ハンチントン病、脊髄小脳変性症等)、
精神神経疾患(例、精神分裂症等)、頭部外傷、脊髄損
傷、脳血管障害(例、脳梗塞、脳浮腫等)、脳血管性痴
呆など〕などの予防・治療薬として使用できる。したが
って、本発明のタンパク質は、本発明のタンパク質の活
性を調節する化合物またはその塩のスクリーニングのた
めの試薬として有用である。すなわち、本発明は、本発
明のタンパク質を用いることを特徴とする本発明のタン
パク質の活性を調節する化合物またはその塩のスクリー
ニング方法(以下、本発明のスクリーニング方法と略記
することもある)を提供する。
【0039】本発明のスクリーニング方法の具体例を以
下に述べる。 1.遺伝子の発現を指標とするスクリーニング方法 (1−1)(i)本発明のタンパク質を産生する能力を
有する細胞を、好ましくは栄養飢餓、低酸素条件下など
のストレス存在下で培養した場合と(ii)試験化合物お
よび本発明のタンパク質を産生する能力を有する細胞の
混合物を、好ましくは栄養飢餓、低酸素条件下などのス
トレス存在下で培養した場合との比較を行い、本発明の
タンパク質の活性を調節する化合物または本発明のタン
パク質遺伝子の発現を調節化合物を選択する。 (1−2)(i)本発明のDNAのプロモーターにレポ
ーター遺伝子(例、ルシフェラーゼなど)を結合したプ
ラスミドを導入した細胞を、好ましくは栄養飢餓、低酸
素条件下などのストレス存在下で培養した場合と(ii)
試験化合物および本発明のDNAのプロモーターにレポ
ーター遺伝子(例、ルシフェラーゼなど)を結合したプ
ラスミドを導入した細胞の混合物を、好ましくは栄養飢
餓、低酸素条件下などのストレス存在下で培養した場合
との比較を行、本発明のタンパク質の活性を調節する化
合物または本発明のタンパク質遺伝子の発現を調節化合
物を選択する。上記(1−1〜2)方法においては、例
えば(i)と(ii)の場合における、本発明のタンパク
質の遺伝子発現量(具体的には、本発明のタンパク質量
または前記タンパク質をコードするmRNA量)を測定
して、比較する。例えば、上記細胞において、試験化合
物非存在下における遺伝子発現量を、試験化合物存在下
で約20%以上、好ましくは約30%以上、より好まし
くは約50%以上阻害または促進する試験化合物を、本
発明のタンパク質の活性を阻害または促進する化合物と
して、あるいは、本発明のタンパク質遺伝子の発現を阻
害または促進する化合物として選択することができる。
遺伝子発現量は、公知の方法、例えば、RT−PCR
法、リアルタイムPCR解析システム(ABI社製、Ta
qMan polymerase chain reaction)、レポータージーン
アッセイ、ELISA、またはこれらに順ずる方法に従
い測定する。ここで、上記低酸素条件下とは、例えば2
0%以下の酸素濃度、例えば2%(ネイチャー(Natur
e)、第394巻、485−490頁、1998年)の
条件を意味する。また、栄養飢餓とは血清除去かつ2−
デオキシグルコース存在下で培養することを意味する。
好ましい具体例としては、(a)配列番号:1または配
列番号:15で表されるアミノ酸配列同一もしくは実質
的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質の遺伝子
(例、該タンパク質をコードするmRNAなど)の発現
を促進する試験化合物、または(b)配列番号:2、配
列番号:3、配列番号:16または配列番号:17で表
されるアミノ酸配列同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を含有するタンパク質の遺伝子(例、該タンパク
質をコードするmRNAなど)の発現を抑制する試験化
合物などを選択する。
【0040】2.本発明のタンパク質が制御する遺伝子
の発現を指標とするスクリーニング方法 本発明のタンパク質は、心特異的および中枢神経細胞特
異的な遺伝子発現を制御して、心機能、中枢神経系の機
能維持に重要な役割を果たしているので、本発明のタン
パク質が制御する心特異的または神経特異的な遺伝子の
発現を指標とするスクリーニング方法により、本発明の
タンパク質の活性を調節する化合物またはその塩を得る
ことができる。(2−1)(i)本発明のタンパク質に
より制御される遺伝子(例、心房性ナトリウム利尿ペプ
チド、α型ミオシン重鎖、N−メチル−D−アスパラギ
ン酸受容体など)の発現が認められる細胞を、好ましく
は栄養飢餓、低酸素条件下などのストレス存在下で培養
した場合と(ii)試験化合物および本発明のタンパク質
により制御される遺伝子(例、心房性ナトリウム利尿ペ
プチド、α型ミオシン重鎖、N−メチル−D−アスパラ
ギン酸受容体など)の発現が認められる細胞の混合物
を、好ましくは栄養飢餓、低酸素条件下などのストレス
存在下で培養した場合との比較を行う。 (2−2)(i)本発明のタンパク質により制御される
遺伝子のプロモーターにレポーター遺伝子(例、ルシフ
ェラーゼなど)を結合したプラスミドを導入した細胞
を、好ましくは栄養飢餓、低酸素条件下などのストレス
存在下で培養した場合と(ii)試験化合物および本発明
のタンパク質により制御される遺伝子のプロモーターに
レポーター遺伝子(例、ルシフェラーゼなど)を結合し
たプラスミドを導入した細胞の混合物を、好ましくは栄
養飢餓、低酸素条件下などのストレス存在下で培養した
場合との比較を行う。 (2−3)(i)本発明のDNAおよび本発明のタンパ
ク質と相互作用をするタンパク質(例、GATA−4、
MASH−1、Nkx2.5/Csx、Sp−1など)
をコードするDNAを導入した細胞を、好ましくは栄養
飢餓、低酸素条件下などのストレス存在下で培養した場
合と、(ii)a)試験化合物および b)本発明のDNA
および本発明のタンパク質と相互作用をするタンパク質
をコードするDNAを導入した細胞を、好ましくは栄養
飢餓、低酸素条件下などのストレス存在下で培養した場
合との比較を行う。上記(2−1〜3)方法において
は、例えば(i)と(ii)の場合における、本発明のタ
ンパク質により制御される遺伝子の発現量を測定して、
比較する。例えば、上記細胞において、試験化合物非存
在下における遺伝子発現量を、試験化合物存在下で約2
0%以上、好ましくは約30%以上、より好ましくは約
50%以上阻害または促進する試験化合物を、本発明の
タンパク質の活性を阻害または促進する化合物として選
択することができる。遺伝子発現量は、上記1に記載と
同様の方法に従い測定する。上記低酸素条件下とは、上
記1に記載と同様の意味である。
【0041】3.本発明のタンパク質と相互作用するタ
ンパク質との結合活性を指標とするスクリーニング方法 本発明のタンパク質は、心機能、中枢神経系の機能維持
に重要な役割を果たしているタンパク質〔例、GATA
−4(細胞特異的転写因子;The EMBO Journal、19巻、
2046-2055頁、2000年)、MASH−1(神経特異的転
写因子;FEBS Letters、第472巻、第53−56頁、
2000年)、Nkx2.5/Csx(心特異的転写因
子;Journal of Biological Chemistry、第273巻、
第34904−34910頁、1998年)など〕と相
互作用することが知られているので、本発明のタンパク
質と相互作用するタンパク質との結合活性を指標とする
スクリーニング方法により、本発明のタンパク質の活性
を調節する化合物またはその塩を得ることができる。 (i)a)本発明のタンパク質およびb)本発明のタンパ
ク質と相互作用するタンパク質(例、GATA−4、M
ASH−1、Nkx2.5/Csx、Sp−1など)を
接触させた場合と(ii)a)試験化合物、b)本発明のタ
ンパク質およびc)本発明のタンパク質と相互作用する
タンパク質を接触させた場合との、「本発明のタンパク
質」と「本発明のタンパク質と相互作用するタンパク
質」との結合活性の比較を行う。「本発明のタンパク質
と相互作用するタンパク質」は、新規でも公知でもよ
い。該結合活性は、公知の方法、例えば、酵母または哺
乳動物ツーハイブリッド法、SPA法、ELISA法な
どに従い測定する。該酵母または哺乳動物ツーハイブリ
ッド法を用いる場合の具体例としては、(1)a)本発明
のタンパク質とGAL4遺伝子のDNA結合ドメインと
の融合蛋白質を発現するプラスミド、b)本発明のタン
パク質と相互作用するタンパク質とVP16遺伝子の転
写活性化ドメインとの融合蛋白質を発現するプラスミ
ド、およびc)GAL4遺伝子のプロモーターにレポー
ター遺伝子(例、ルシフェラーゼなど)を結合したプラ
スミドを導入した細胞を培養した場合と、(2)試験化
合物の存在下、上記(1)の細胞を培養した場合との比
較を行う方法が挙げられる。上記方法においては、例え
ば(1)と(2)の場合における、レポーター遺伝子の発
現量を測定して、比較する。ここで用いる細胞はいずれ
の細胞でもよく、スクリーニングに適した培地で培養す
ればよい。該SPA法および該ELISA法で使用され
る本発明のタンパク質は、例えば、〔125I〕、
131I〕、〔3H〕、〔14C〕などの放射性同位元素で
標識化されていてもよく、また、GSTとの融合タンパ
ク質であってもよい。例えば、上記スクリーニング法に
おいて、試験化合物非存在下における結合活性を、試験
化合物存在下で約20%以上、好ましくは約30%以
上、より好ましくは約50%以上阻害または促進する試
験化合物を、本発明のタンパク質の活性を阻害または促
進する化合物として選択することができる。
【0042】上記1〜3の本発明のスクリーニング方法
で用いる試験化合物としては、例えば、ペプチド、タン
パク、生体由来非ペプチド性化合物(糖質、脂質な
ど)、合成化合物、微生物培養物、細胞抽出液、植物抽
出液、動物組織抽出液などが挙げられる。該試験化合物
は、新規でも公知でもよい。上記スクリーニング方法に
おいて、1)本発明のタンパク質を産生する能力を有す
る細胞、2)本発明のDNAのプロモーターにレポータ
ー遺伝子を結合したプラスミドを導入した細胞、3)本
発明のDNAおよび本発明のタンパク質と相互作用をす
るタンパク質をコードするDNAを導入した細胞、4)
本発明のタンパク質により制御される遺伝子の発現が認
められる細胞、5)本発明のタンパク質により制御され
る遺伝子のプロモーターにレポーター遺伝子を結合した
プラスミドを導入した細胞は、スクリーニングに適した
培地で培養する。培地は、本発明のタンパク質の遺伝子
発現に影響を与えないものであればいずれでもよい。上
記1)〜5)の細胞としては、例えば、本来本発明のタ
ンパク質を産生する能力を有する初代心筋細胞および中
枢神経細胞、または前述した本発明のタンパク質をコー
ドするDNAを含有するベクターで形質転換された宿主
(形質転換体)などが用いられる。宿主としては、例え
ば、H9c2細胞(ATCC No.CRL−144
6)、P19細胞(ATCC No.CRL−182
5)などの動物細胞が好ましく用いられる。該スクリー
ニングには、例えば、前述の方法で培養することによっ
て、本発明のタンパク質を細胞質内に発現させた形質転
換体が好ましく用いられる。
【0043】上記の本発明のスクリーニング方法により
選択された本発明のタンパク質の活性を阻害する化合物
またはその塩(阻害薬)、または促進する化合物または
その塩(促進薬)は、心筋細胞および中枢神経細胞を保
護する効果、心筋細胞死抑制作用および神経細胞死抑制
作用を有する。細胞死または細胞障害時において、本発
明のDNAを含む遺伝子の適度な活性促進は、心筋細胞
および中枢神経細胞の保護作用(機能保護作用)が期待
できる。また、本発明のDNAを含む遺伝子の過剰な活
性促進は、細胞の過剰な活性化を引き起こし、細胞の疲
弊を加速すると考えられることより、該活性を適切にコ
ントロールすることが大切であると考えられる。例え
ば、心筋細胞または中枢神経細胞の脱落時、該活性の促
進によって細胞障害が生じていると考えられる場合に
は、本発明のタンパク質の活性を阻害する化合物または
その塩(阻害薬)を投与する、該活性の低下によって細
胞障害が生じていると考えられる場合には、本発明のタ
ンパク質の活性を促進する化合物またはその塩(促進
薬)を投与する。該「細胞保護作用」は、心筋細胞、中
枢神経細胞の活性化または生存率によって示すことがで
きる。具体的には、汎用されている呼吸活性を測定する
MTT(3-(4,5-Dimethyl-2-thiazolyl)-2,5-diphenyl-
2H-tetrazolium)法、トリパンブルー染色法、TUNN
EL染色法(Terminal deoxytransferase-mediated dUT
P-X nick end labeling,セル、第97巻、189項−1
98項、1999年)などで測定する。
【0044】本発明のスクリーニング用キットは、本発
明のタンパク質、または本発明のタンパク質を産生する
能力を有する細胞を含有する。本発明のスクリーニング
方法またはスクリーニング用キットを用いて得られる化
合物(本発明のタンパク質の活性を促進または阻害する
化合物)またはその塩は、上記試験化合物、例えば、ペ
プチド、タンパク質、生体由来非ペプチド性化合物
(例、糖質、脂質など)、合成化合物、微生物培養物、
発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出
液、血漿などから選ばれた化合物またはその塩であり、
本発明のタンパク質の活性を調節する化合物またはその
塩である。該化合物の塩としては、前記した本発明のタ
ンパク質の塩と同様のものが用いられる。本発明のタン
パク質の活性を調節(促進または阻害)する化合物また
はその塩は、例えば、心筋細胞死抑制作用および神経細
胞死抑制作用を有するため、例えば、心疾患(例、心筋
梗塞後の心不全、狭心症、心筋症、狭心症および心筋症
などの疾患に由来する心不全など)、中枢神経疾患
〔例、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキン
ソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン
病、脊髄小脳変性症等)、精神神経疾患(例、精神分裂
症等)、頭部外傷、脊髄損傷、脳血管障害(例、脳梗
塞、脳浮腫等)、脳血管性痴呆など〕などの予防・治療
剤として有用である。
【0045】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
を、上述の予防・治療剤として使用する場合、常套手段
に従って医薬組成物とすることができる。このようにし
て得られる医薬組成物は安全で低毒性であるので、例え
ば、ヒトまたは非ヒト温血動物(例えば、マウス、ラッ
ト、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、トリ、ネコ、
イヌ、サル、チンパンジーなど)に対して経口的にまた
は非経口的に投与することができる。例えば、経口投与
のための組成物としては、固体または液体の剤形、具体
的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などがあげら
れる。かかる組成物は公知の方法によって製造され、製
剤分野において通常用いられる担体、希釈剤もしくは賦
形剤を含有するものである。例えば、錠剤用の担体、賦
形剤としては、乳糖、でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マ
グネシウムなどが用いられる。非経口投与のための組成
物としては、例えば、注射剤、坐剤などが用いられる。
注射剤は静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注
射剤、点滴注射剤などの剤形を包含する。該注射剤は、
公知の方法に従って、例えば、上記抗体またはその塩を
通常注射剤に用いられる無菌の水性または油性液に溶
解、懸濁または乳化することによって調製する。注射用
の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖、そ
の他の補助薬を含む等張液などが用いられ、適当な溶解
補助剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリ
アルコール(例、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール)、非イオン界面活性剤〔例、ポリソルベー
ト80、HCO−50(polyoxyethylene(50 mol)add
uct of hydrogenated castoroil)〕などと併用しても
よい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが
用いられる。溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベン
ジルアルコールなどを併用してもよい。調製された注射
液は、通常、適当なアンプルに充填される。直腸投与に
用いられる坐剤は、上記抗体またはその塩を通常の坐薬
用基剤に混合することによって調製される。上記の経口
用または非経口用医薬組成物は、活性成分の投与量に適
合するような投薬単位の剤形に調製されることが好都合
である。かかる投薬単位の剤形としては、錠剤、丸剤、
カプセル剤、注射剤(アンプル)、坐剤などが例示さ
れ、それぞれの投薬単位剤形当たり通常5〜500m
g、とりわけ注射剤では5〜100mg、その他の剤形
では10〜250mgの上記抗体が含有されていること
が好ましい。該化合物またはその塩の投与量は、その作
用、対象疾患、投与対象、投与ルートなどにより差異は
あるが、例えば、心不全治療の目的で該化合物またはそ
の塩を経口投与する場合、一般的に成人(体重60kg
として)においては、一日につき該化合物またはその塩
を約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50m
g、より好ましくは約1.0〜20mg投与する。非経
口的に投与する場合、該化合物またはその塩の1回投与
量は投与対象、対象疾患などによっても異なる。例え
ば、心不全治療の目的で該化合物またはその塩を、注射
剤の形で成人(60kgとして)に投与する場合、一日
につき該化合物またはその塩を約0.01〜30mg程
度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましく
は約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与するの
が好ましい。他の動物の場合も、60kg当たりに換算
した量を投与することができる。
【0046】〔2〕本発明のタンパク質、その部分ペプ
チドまたはその塩の定量 本発明の抗体は、本発明のタンパク質を特異的に認識す
ることができるので、被検液中の本発明のタンパク質の
定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量などに使
用することができる。すなわち、本発明は、(i)本発
明の抗体と、被検液および標識化された本発明のタンパ
ク質とを競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化さ
れた本発明のタンパク質の割合を測定することを特徴と
する被検液中の本発明のタンパク質の定量法、および
(ii)被検液と担体上に不溶化した本発明の抗体および
標識化された本発明の別の抗体とを同時あるいは連続的
に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定
することを特徴とする被検液中の本発明のタンパク質の
定量法を提供する。上記(ii)の定量法においては、一
方の抗体が本発明のタンパク質のN端部を認識する抗体
で、他方の抗体が本発明のタンパク質のC端部に反応す
る抗体であることが望ましい。
【0047】また、本発明のタンパク質に対するモノク
ローナル抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と称
する場合がある)を用いて、本発明のタンパク質の定量
および組織染色等による検出を行なうこともできる。こ
れらの目的には、抗体分子そのものを用いてもよく、ま
た、抗体分子のF(ab’)2、Fab’、あるいはFa
b画分を用いてもよい。本発明の抗体を用いる本発明の
タンパク質の定量法は、特に制限されるべきものではな
く、被検液中の抗原量(例えば、タンパク質量)に対応
した抗体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的
または物理的手段により検出し、これを既知量の抗原を
含む標準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定
法であれば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、
ネフロメトリー、競合法、イムノメトリック法およびサ
ンドイッチ法が好適に用いられる。感度、特異性の点
で、後述するサンドイッチ法を用いるのが特に好まし
い。標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤として
は、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物
質などが用いられる。放射性同位元素としては、例え
ば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが
用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大きな
ものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−
グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキ
シダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光
物質としては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッ
センイソチオシアネートなどが用いられる。発光物質と
しては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシ
フェリン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体
あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン系
を用いることもできる。
【0048】抗原または抗体の不溶化は、物理吸着を用
いてもよく、また、通常、タンパク質または酵素等を不
溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用いる方法
でもよい。担体としては、アガロース、デキストラン、
セルロースなどの不溶性多糖類、ポリスチレン、ポリア
クリルアミド、シリコン等の合成樹脂、またはガラス等
が挙げられる。サンドイッチ法においては、不溶化した
本発明のモノクローナル抗体に被検液を反応させ(1次
反応)、さらに標識化した別の本発明のモノクローナル
抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化担体上の標
識剤の活性を測定することにより、被検液中の本発明の
タンパク質量を定量することができる。1次反応と2次
反応は逆の順序に行っても、また、同時に行なってもよ
く、時間をずらして行なってもよい。標識化剤および不
溶化の方法は前記のそれらに準じることができる。ま
た、サンドイッチ法において、固相用抗体または標識用
抗体に用いられる抗体は必ずしも1種類である必要はな
く、測定感度を向上させる等の目的で2種類以上の抗体
の混合物を用いてもよい。サンドイッチ法による本発明
のタンパク質の測定法においては、1次反応と2次反応
に用いられる本発明のモノクローナル抗体は、本発明の
タンパク質の結合する部位が相異なる抗体が好ましく用
いられる。すなわち、1次反応および2次反応に用いら
れる抗体としては、例えば、2次反応で用いられる抗体
が本発明のタンパク質のC端部を認識する場合、1次反
応で用いられる抗体は、好ましくはC端部以外、例えば
N端部を認識する抗体が用いられる。
【0049】競合法においては、被検液中の抗原と標識
抗原とを抗体に対して競合的に反応させたのち、未反応
の標識抗原(F)と、抗体と結合した標識抗原(B)と
を分離し(B/F分離)、BおよびFいずれかの標識量
を測定し、被検液中の抗原量を定量する。この方法に
は、抗体として可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエ
チレングリコール、前記抗体に対する第2抗体などを用
いる液相法、および、第1抗体として固相化抗体を用い
るか、あるいは、第1抗体は可溶性のものを用い第2抗
体として固相化抗体を用いる固相化法とが用いられる。
イムノメトリック法では、被検液中の抗原と固相化抗原
とを一定量の標識化抗体に対して競合反応させた後固相
と液相を分離するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰
量の標識化抗体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未
反応の標識化抗体を固相に結合させたのち、固相と液相
を分離する。次に、いずれかの相の標識量を測定し被検
液中の抗原量を定量する。また、ネフロメトリーでは、
ゲル内または溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性
の沈降物の量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであ
り、少量の沈降物しか得られない場合は、レーザーの散
乱を利用するレーザーネフロメトリーなどが好適に用い
られる。
【0050】これらの免疫学的測定法を本発明の定量方
法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の設定
は必要とされない。それぞれの方法における通常の条
件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発明
のタンパク質の測定系を構築すればよい。これらの一般
的な技術手段の詳細については、総説、成書などを参照
することができる。例えば、入江 寛編「ラジオイムノ
アッセイ」(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編
「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和54年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭
和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第
2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編
「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和62年
発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(Immunoche
mical Techniques(Part A))、「Methods in ENZYMOLOG
Y」 Vol. 73(Immunochemical Techniques(Part B))、
「Methods in ENZYMOLOGY」 Vol. 74(Immunochemical T
echniques(Part C))、「Methods in ENZYMOLOGY」 Vol.8
4(Immunochemical Techniques(Part D:Selected Immun
oassays))、「Methodsin ENZYMOLOGY」 Vol. 92(Immuno
chemical Techniques (Part E: Monoclonal Antibodies
and General Immunoassay Methods))、「Methods in E
NZYMOLOGY」 Vol. 121(Immunochemical Techniques(Par
t I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodie
s))(以上、アカデミックプレス社発行)などを参照する
ことができる。以上のようにして、本発明の抗体を用い
ることによって、本発明のタンパク質を感度良く定量す
ることができる。さらには、本発明の抗体を用いて本発
明のタンパク質の濃度を定量することにより、本発明の
タンパク質の濃度の低下が検出された場合、例えば、心
疾患(例、心筋梗塞後の心不全、狭心症、心筋症、狭心
症および心筋症などの疾患に由来する心不全など)、中
枢神経疾患〔例、神経変性疾患(例、アルツハイマー
病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、
ハンチントン病、脊髄小脳変性症等)、精神神経疾患
(例、精神分裂症等)、頭部外傷、脊髄損傷、脳血管障
害(例、脳梗塞、脳浮腫等)、脳血管性痴呆など〕であ
る、または将来これらの疾患に罹患する可能性が高いと
診断することができる。また、本発明の抗体は、体液ま
たは組織などの被検体中に存在する本発明のタンパク質
を検出するために使用することができる。また、本発明
のタンパク質を精製するために使用する抗体カラムの作
製、精製時の各分画中の本発明のタンパク質の検出、被
検細胞内における本発明のタンパク質の挙動の分析など
のために使用することができる。
【0051】〔3〕遺伝子診断剤 本発明のDNAは、例えば、プローブとして使用するこ
とにより、ヒトまたは非ヒト温血動物(例えば、ラッ
ト、マウス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツジ、ブ
タ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーな
ど)における本発明のタンパク質またはその部分ペプチ
ドをコードするDNAまたはmRNAの異常(遺伝子異
常)を検出することができるので、例えば、該DNAま
たはmRNAの損傷、突然変異あるいは発現低下や、該
DNAまたはmRNAの増加あるいは発現過多などの遺
伝子診断剤として有用である。本発明のDNAを用いる
上記の遺伝子診断は、例えば、公知のノーザンハイブリ
ダイゼーション、PCR−SSCP法(ゲノミックス
(Genomics),第5巻,874〜879頁(1989
年)、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ユーエスエー
(Proceedings of theNational Academy of Sciences o
f the United States of America),第86巻,276
6〜2770頁(1989年))などにより実施するこ
とができる。例えば、ノーザンハイブリダイゼーション
により発現過多が検出された場合、PCR−SSCP法
によりDNAの突然変異が検出された場合は、例えば、
心疾患(例、心筋梗塞後の心不全、狭心症、心筋症、狭
心症および心筋症などの疾患に由来する心不全など)、
中枢神経疾患〔例、神経変性疾患(例、アルツハイマー
病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、
ハンチントン病、脊髄小脳変性症等)、精神神経疾患
(例、精神分裂症等)、頭部外傷、脊髄損傷、脳血管障
害(例、脳梗塞、脳浮腫等)、脳血管性痴呆など〕など
の疾病である可能性が高いと診断することができる。
【0052】〔4〕アンチセンスヌクレオチドを含有す
る医薬 本発明のDNAに相補的に結合し、該DNAの発現を抑
制することができる本発明のアンチセンスヌクレオチド
は低毒性であり、生体内における本発明のタンパク質ま
たは本発明のDNAの機能(心機能低下促進活性など)
を阻害することができるので、例えば、心疾患(例、心
筋梗塞後の心不全、狭心症、心筋症、狭心症および心筋
症などの疾患に由来する心不全など)、中枢神経疾患
〔例、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキン
ソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン
病、脊髄小脳変性症等)、精神神経疾患(例、精神分裂
症等)、頭部外傷、脊髄損傷、脳血管障害(例、脳梗
塞、脳浮腫等)、脳血管性痴呆など〕などの予防・治療
剤として使用することができる。上記アンチセンスヌク
レオチドを上記の予防・治療剤として使用する場合、公
知の方法に従って製剤化し、投与することができる。例
えば、該アンチセンスヌクレオチドを用いる場合、該ア
ンチセンスヌクレオチドを単独で、あるいはレトロウイ
ルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノウイル
スアソシエーテッドウイルスベクターなどの適当なベク
ターに挿入した後、常套手段に従って、ヒトまたは非ヒ
ト温血動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サル、チン
パンジーなど)に対して経口的または非経口的に投与す
ることができる。該アンチセンスヌクレオチドは、その
ままで、あるいは摂取促進のために補助剤などの生理学
的に認められる担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイ
ドロゲルカテーテルのようなカテーテルによって投与で
きる。該アンチセンスヌクレオチドの投与量は、対象疾
患、投与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例
えば、心不全の治療の目的で本発明のアンチセンスヌク
レオチドを経口投与する場合、成人(体重60kg)に
対し、一日につき該アンチセンスヌクレオチドを約0.
1〜100mg投与する。さらに、該アンチセンスヌク
レオチドを、組織や細胞における本発明のDNAの存在
やその発現状況を調べるための診断用オリゴヌクレオチ
ドプローブとして使用することもできる。
【0053】〔5〕本発明の抗体を含有する医薬 本発明のタンパク質の活性を中和する作用を有する本発
明の抗体は、心疾患(例、心筋梗塞後の心不全、狭心
症、心筋症、狭心症および心筋症などの疾患に由来する
心不全など)、中枢神経疾患〔例、神経変性疾患(例、
アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化
症(ALS)、ハンチントン病、脊髄小脳変性症等)、
精神神経疾患(例、精神分裂症等)、頭部外傷、脊髄損
傷、脳血管障害(例、脳梗塞、脳浮腫等)、脳血管性痴
呆など〕などの予防・治療剤として使用することができ
る。本発明の抗体を含有する上記疾病の予防・治療剤は
低毒性であり、そのまま液剤として、または適当な剤型
の医薬組成物として、ヒトまたは非ヒト温血動物(例え
ば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウ
マ、トリ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーなど)に対
して経口的または非経口的に投与することができる。投
与量は、投与対象、対象疾患、症状、投与ルートなどに
よっても異なるが、例えば、成人の心不全の予防・治療
のために使用する場合には、本発明の抗体を1回量とし
て、通常0.01〜20mg/kg体重程度、好ましく
は0.1〜10mg/kg体重程度、さらに好ましくは
0.1〜5mg/kg体重程度を、1日1〜5回程度、
好ましくは1日1〜3回程度、静脈注射により投与する
のが好都合である。他の非経口投与および経口投与の場
合もこれに準ずる量を投与することができる。症状が特
に重い場合には、その症状に応じて増量してもよい。本
発明の抗体は、それ自体または適当な医薬組成物として
投与することができる。上記投与に用いられる医薬組成
物は、上記抗体またはその塩と薬理学的に許容され得る
担体、希釈剤もしくは賦形剤とを含むものである。かか
る組成物は、経口または非経口投与に適する剤形として
提供される。すなわち、例えば、経口投与のための組成
物としては、固体または液体の剤形、具体的には錠剤
(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆
粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、
シロップ剤、乳剤、懸濁剤などがあげられる。かかる組
成物は公知の方法によって製造され、製剤分野において
通常用いられる担体、希釈剤もしくは賦形剤を含有する
ものである。例えば、錠剤用の担体、賦形剤としては、
乳糖、でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マグネシウムなど
が用いられる。
【0054】非経口投与のための組成物としては、例え
ば、注射剤、坐剤などが用いられる。注射剤は静脈注射
剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤
などの剤形を包含する。該注射剤は、公知の方法に従っ
て、例えば、上記抗体またはその塩を通常注射剤に用い
られる無菌の水性または油性液に溶解、懸濁または乳化
することによって調製する。注射用の水性液としては、
例えば、生理食塩水、ブドウ糖、その他の補助薬を含む
等張液などが用いられ、適当な溶解補助剤、例えば、ア
ルコール(例、エタノール)、ポリアルコール(例、プ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イ
オン界面活性剤〔例、ポリソルベート80、HCO−5
0(polyoxyethylene(50 mol)adduct of hydrogenate
d castoroil)〕などと併用してもよい。油性液として
は、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられる。溶解補
助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなど
を併用してもよい。調製された注射液は、通常、適当な
アンプルに充填される。直腸投与に用いられる坐剤は、
上記抗体またはその塩を通常の坐薬用基剤に混合するこ
とによって調製される。上記の経口用または非経口用医
薬組成物は、活性成分の投与量に適合するような投薬単
位の剤形に調製されることが好都合である。かかる投薬
単位の剤形としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、注射剤
(アンプル)、坐剤などが例示され、それぞれの投薬単
位剤形当たり通常5〜500mg、とりわけ注射剤では
5〜100mg、その他の剤形では10〜250mgの
上記抗体が含有されていることが好ましい。なお前記し
た各組成物は、上記抗体との配合により好ましくない相
互作用を生じない限り他の活性成分を含有してもよい。
【0055】〔6〕DNA導入動物 本発明は、外来性の本発明のタンパク質をコードするD
NA(以下、本発明の外来性DNAと略記する)または
その変異DNA(本発明の外来性変異DNAと略記する
場合がある)を有する非ヒト哺乳動物を提供する。すな
わち、本発明は、(1)本発明の外来性DNAまたはそ
の変異DNAを有する非ヒト哺乳動物、(2)非ヒト哺
乳動物がゲッ歯動物である第(1)記載の動物、(3)ゲ
ッ歯動物がマウスまたはラットである第(2)記載の動
物、および(4)本発明の外来性DNAまたはその変異
DNAを含有し、哺乳動物において発現しうる組換えベ
クターを提供するものである。本発明の外来性DNAま
たはその変異DNAを有する非ヒト哺乳動物(以下、本
発明のDNA導入動物と略記する)は、未受精卵、受精
卵、精子およびその始原細胞を含む胚芽細胞などに対し
て、好ましくは、非ヒト哺乳動物の発生における胚発生
の段階(さらに好ましくは、単細胞または受精卵細胞の
段階でかつ一般に8細胞期以前)に、リン酸カルシウム
法、電気パルス法、リポフェクション法、凝集法、マイ
クロインジェクション法、パーティクルガン法、DEA
E−デキストラン法などにより目的とするDNAを導入
することによって作出することができる。また、該DN
A導入方法により、体細胞、生体の臓器、組織細胞など
に目的とする本発明の外来性DNAを導入し、細胞培
養、組織培養などに利用することもでき、さらに、これ
ら細胞を上述の胚芽細胞と公知の細胞融合法により融合
させることにより本発明のDNA導入動物を作出するこ
ともできる。非ヒト哺乳動物としては、例えば、ウシ、
ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、イヌ、ネコ、モルモッ
ト、ハムスター、マウス、ラットなどが用いられる。な
かでも、病体動物モデル系の作成の面から個体発生およ
び生物サイクルが比較的短く、また、繁殖が容易なゲッ
歯動物、とりわけマウス(例えば、純系として、C57
BL/6系統,DBA2系統など、交雑系として、B6
C3F1系統,BDF1系統,B6D2F1系統,BAL
B/c系統,ICR系統など)またはラット(例えば、
Wistar,SDなど)などが好ましい。哺乳動物に
おいて発現しうる組換えベクターにおける「哺乳動物」
としては、上記の非ヒト哺乳動物の他にヒトなどが挙げ
られる。本発明の外来性DNAとは、非ヒト哺乳動物が
本来有している本発明のDNAではなく、いったん哺乳
動物から単離・抽出された本発明のDNAをいう。本発
明の変異DNAとしては、元の本発明のDNAの塩基配
列に変異(例えば、突然変異など)が生じたもの、具体
的には、塩基の付加、欠損、他の塩基への置換などが生
じたDNAなどが用いられ、また、異常DNAも含まれ
る。該異常DNAとしては、異常な本発明のタンパク質
を発現させるDNAを意味し、例えば、正常な本発明の
タンパク質の機能を抑制するタンパク質を発現させるD
NAなどが用いられる。
【0056】本発明の外来性DNAは、対象とする動物
と同種あるいは異種のどちらの哺乳動物由来のものであ
ってもよい。本発明のDNAを対象動物に導入するにあ
たっては、該DNAを動物細胞で発現させうるプロモー
ターの下流に結合したDNAコンストラクトとして用い
るのが一般に有利である。例えば、本発明のDNAを導
入する場合、これと相同性が高い本発明のDNAを有す
る各種哺乳動物(例えば、ウサギ、イヌ、ネコ、モルモ
ット、ハムスター、ラット、マウスなど)由来のDNA
を発現させうる各種プロモーターの下流に、本発明のヒ
トDNAを結合したDNAコンストラクト(例、ベクタ
ーなど)を対象哺乳動物の受精卵、例えば、マウス受精
卵へマイクロインジェクションすることによって本発明
のDNAを高発現するDNA導入哺乳動物を作出するこ
とができる。本発明のタンパク質の発現ベクターとして
は、大腸菌由来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミ
ド、酵母由来のプラスミド、λファージなどのバクテリ
オファージ、モロニー白血病ウィルスなどのレトロウィ
ルス、ワクシニアウィルスまたはバキュロウィルスなど
の動物ウイルスなどが用いられる。なかでも、大腸菌由
来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミドまたは酵母由
来のプラスミドなどが好ましく用いられる。上記のDN
A発現調節を行なうプロモーターとしては、例えば、
(i)ウイルス(例、シミアンウイルス、サイトメガロ
ウイルス、モロニー白血病ウイルス、JCウイルス、乳
癌ウイルス、ポリオウイルスなど)に由来するDNAの
プロモーター、(ii)各種哺乳動物(ヒト、ウサギ、イ
ヌ、ネコ、モルモット、ハムスター、ラット、マウスな
ど)由来のプロモーター、例えば、アルブミン、インス
リンII、ウロプラキンII、エラスターゼ、エリスロ
ポエチン、エンドセリン、筋クレアチンキナーゼ、グリ
ア線維性酸性タンパク質、グルタチオンS−トランスフ
ェラーゼ、血小板由来成長因子β、ケラチンK1,K1
0およびK14、コラーゲンI型およびII型、サイク
リックAMP依存タンパク質キナーゼβIサブユニッ
ト、ジストロフィン、酒石酸抵抗性アルカリフォスファ
ターゼ、心房ナトリウム利尿性因子、内皮レセプターチ
ロシンキナーゼ(一般にTie2と略される)、ナトリ
ウムカリウムアデノシン3リン酸化酵素(Na,K−A
TPase)、ニューロフィラメント軽鎖、メタロチオ
ネインIおよびIIA、メタロプロティナーゼ1組織イ
ンヒビター、MHCクラスI抗原(H−2L)、H−r
as、レニン、ドーパミンβ−水酸化酵素、甲状腺ペル
オキシダーゼ(TPO)、ポリペプチド鎖延長因子1α
(EF−1α)、βアクチン、αおよびβミオシン重
鎖、ミオシン軽鎖1および2、ミエリン基礎タンパク
質、チログロブリン、Thy−1、免疫グロブリン、H
鎖可変部(VNP)、血清アミロイドPコンポーネン
ト、ミオグロビン、トロポニンC、平滑筋αアクチン、
プレプロエンケファリンA、バソプレシンなどのプロモ
ーターなどが用いられる。なかでも、全身で高発現する
ことが可能なサイトメガロウイルスプロモーター、ヒト
ポリペプチド鎖延長因子1α(EF−1α)のプロモー
ター、ヒトおよびニワトリβアクチンプロモーターなど
が好適である。
【0057】上記ベクターは、DNA導入哺乳動物にお
いて目的とするmRNAの転写を終結する配列(一般に
ターミネターと呼ばれる)を有していることが好まし
く、例えば、ウイルス由来および各種哺乳動物由来の各
DNAの配列を用いることができ、好ましくは、SV4
0のターミネターなどが用いられる。その他、目的とす
る外来性DNAをさらに高発現させる目的で各DNAの
スプライシングシグナル、エンハンサー領域、真核DN
Aのイントロンの一部などをプロモーター領域の5’上
流、プロモーター領域と翻訳領域間あるいは翻訳領域の
3’下流に連結することも目的により可能である。正常
な本発明のタンパク質の翻訳領域は、ヒトまたは各種哺
乳動物(例えば、ウサギ、イヌ、ネコ、モルモット、ハ
ムスター、ラット、マウスなど)由来の肝臓、腎臓、甲
状腺細胞、線維芽細胞由来DNAおよび市販の各種ゲノ
ムDNAライブラリーよりゲノムDNAの全てあるいは
一部として、または肝臓、腎臓、甲状腺細胞、線維芽細
胞由来RNAより公知の方法により調製された相補DN
Aを原料として取得することが出来る。また、外来性の
異常DNAは、上記の細胞または組織より得られた正常
なポリペプチドの翻訳領域を点突然変異誘発法により変
異した翻訳領域を作製することができる。該翻訳領域は
導入動物において発現しうるDNAコンストラクトとし
て、前記のプロモーターの下流および所望により転写終
結部位の上流に連結させる通常のDNA工学的手法によ
り作製することができる。受精卵細胞段階における本発
明の外来性DNAの導入は、対象哺乳動物の胚芽細胞お
よび体細胞のすべてに存在するように確保される。DN
A導入後の作出動物の胚芽細胞において、本発明の外来
性DNAが存在することは、作出動物の後代がすべて、
その胚芽細胞および体細胞のすべてに本発明の外来性D
NAを保持することを意味する。本発明の外来性DNA
を受け継いだこの種の動物の子孫はその胚芽細胞および
体細胞のすべてに本発明の外来性DNAを有する。本発
明の外来性正常DNAを導入した非ヒト哺乳動物は、交
配により外来性DNAを安定に保持することを確認し
て、該DNA保有動物として通常の飼育環境で継代飼育
することが出来る。受精卵細胞段階における本発明の外
来性DNAの導入は、対象哺乳動物の胚芽細胞および体
細胞の全てに過剰に存在するように確保される。DNA
導入後の作出動物の胚芽細胞において本発明の外来性D
NAが過剰に存在することは、作出動物の子孫が全てそ
の胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性DNA
を過剰に有することを意味する。本発明の外来性DNA
を受け継いだこの種の動物の子孫はその胚芽細胞および
体細胞の全てに本発明の外来性DNAを過剰に有する。
導入DNAを相同染色体の両方に持つホモザイゴート動
物を取得し、この雌雄の動物を交配することによりすべ
ての子孫が該DNAを過剰に有するように繁殖継代する
ことができる。
【0058】本発明の正常DNAを有する非ヒト哺乳動
物は、本発明の正常DNAが高発現させられており、内
在性の正常DNAの機能を促進することにより最終的に
本発明のタンパク質の機能亢進症を発症することがあ
り、その病態モデル動物として利用することができる。
例えば、本発明の正常DNA導入動物を用いて、本発明
のタンパク質の機能亢進症や、本発明のタンパク質が関
連する疾患の病態機序の解明およびこれらの疾患の治療
方法の検討を行なうことが可能である。また、本発明の
外来性正常DNAを導入させた哺乳動物は、遊離した本
発明のタンパク質の増加症状を有することから、本発明
のタンパク質に関連する疾患に対する治療薬のスクリー
ニング試験にも利用可能である。一方、本発明の外来性
異常DNAを有する非ヒト哺乳動物は、交配により外来
性DNAを安定に保持することを確認して該DNA保有
動物として通常の飼育環境で継代飼育することができ
る。さらに、目的とする外来DNAを前述のプラスミド
に組み込んで原料として用いることができる。プロモー
ターとのDNAコンストラク卜は、通常のDNA工学的
手法によって作製することができる。受精卵細胞段階に
おける本発明の異常DNAの導入は、対象哺乳動物の胚
芽細胞および体細胞の全てに存在するように確保され
る。DNA導入後の作出動物の胚芽細胞において本発明
の異常DNAが存在することは、作出動物の子孫が全て
その胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の異常DNA
を有することを意味する。本発明の外来性DNAを受け
継いだこの種の動物の子孫は、その胚芽細胞および体細
胞の全てに本発明の異常DNAを有する。導入DNAを
相同染色体の両方に持つホモザイゴート動物を取得し、
この雌雄の動物を交配することによりすべての子孫が該
DNAを有するように繁殖継代することができる。
【0059】本発明の異常DNAを有する非ヒト哺乳動
物は、本発明の異常DNAが高発現させられており、内
在性の正常DNAの機能を阻害することにより最終的に
本発明のタンパク質の機能不活性型不応症となることが
あり、その病態モデル動物として利用することができ
る。例えば、本発明の異常DNA導入動物を用いて、本
発明のタンパク質の機能不活性型不応症の病態機序の解
明およびこの疾患を治療方法の検討を行なうことが可能
である。また、具体的な利用可能性としては、本発明の
異常DNA高発現動物は、本発明のタンパク質の機能不
活性型不応症における本発明の異常タンパク質による正
常タンパク質の機能阻害(dominant negative作用)を
解明するモデルとなる。また、本発明の外来異常DNA
を導入させた哺乳動物は、遊離した本発明のタンパク質
の増加症状を有することから、本発明のタンパク質の機
能不活性型不応症に対する治療薬スクリーニング試験に
も利用可能である。また、上記2種類の本発明のDNA
導入動物のその他の利用可能性として、例えば、(i)
組織培養のための細胞源としての使用、(ii)本発明の
DNA導入動物の組織中のDNAもしくはRNAを直接
分析するか、またはDNAにより発現されたタンパク質
組織を分析することによる、本発明のタンパク質により
特異的に発現あるいは活性化するタンパク質との関連性
についての解析、(iii)DNAを有する組織の細胞を
標準組織培養技術により培養し、これらを使用して、一
般に培養困難な組織からの細胞の機能の研究、(iv)上
記(iii)記載の細胞を用いることによる細胞の機能を
高めるような薬剤のスクリーニング、および(v)本発
明の変異タンパク質を単離精製およびその抗体作製など
が考えられる。さらに、本発明のDNA導入動物を用い
て、本発明のタンパク質の機能不活性型不応症などを含
む、本発明のタンパク質に関連する疾患の臨床症状を調
べることができ、また、本発明のタンパク質に関連する
疾患モデルの各臓器におけるより詳細な病理学的所見が
得られ、新しい治療方法の開発、さらには、該疾患によ
る二次的疾患の研究および治療に貢献することができ
る。
【0060】また、本発明のDNA導入動物から各臓器
を取り出し、細切後、トリプシンなどのタンパク質分解
酵素により、遊離したDNA導入細胞の取得、その培養
またはその培養細胞の系統化を行なうことが可能であ
る。さらに、本発明のタンパク質産生細胞の特定化、ア
ポトーシス、分化あるいは増殖との関連性、またはそれ
らにおけるシグナル伝達機構を調べ、それらの異常を調
べることなどができ、本発明のタンパク質およびその作
用解明のための有効な研究材料となる。さらに、本発明
のDNA導入動物を用いて、本発明のタンパク質の機能
不活性型不応症を含む、本発明のタンパク質に関連する
疾患の治療薬の開発を行なうために、上述の検査法およ
び定量法などを用いて、有効で迅速な該疾患治療薬のス
クリーニング法を提供することが可能となる。また、本
発明のDNA導入動物または本発明の外来性DNA発現
ベクターを用いて、本発明のタンパク質が関連する疾患
のDNA治療法を検討、開発することが可能である。
【0061】〔7〕ノックアウト動物 本発明は、本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳
動物胚幹細胞および本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳
動物を提供する。すなわち、本発明は、(1)本発明の
DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞、
(2)該DNAがレポーター遺伝子(例、大腸菌由来の
β−ガラクトシダーゼ遺伝子)を導入することにより不
活性化された第(1)項記載の胚幹細胞、(3)ネオマ
イシン耐性である第(1)項記載の胚幹細胞、(4)非
ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(1)項記載の胚幹
細胞、(5)ゲッ歯動物がマウスである第(4)項記載
の胚幹細胞、(6)本発明のDNAが不活性化された該
DNA発現不全非ヒト哺乳動物、(7)該DNAがレポ
ーター遺伝子(例、大腸菌由来のβ−ガラクトシダーゼ
遺伝子)を導入することにより不活性化され、該レポー
ター遺伝子が本発明のDNAに対するプロモーターの制
御下で発現しうる第(6)項記載の非ヒト哺乳動物、
(8)非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(6)項記
載の非ヒト哺乳動物、(9)ゲッ歯動物がマウスである
第(8)項記載の非ヒト哺乳動物、および(10)第
(7)項記載の動物に、試験化合物を投与し、レポータ
ー遺伝子の発現を検出することを特徴とする本発明のD
NAに対するプロモーター活性を促進または阻害する化
合物またはその塩のスクリーニング方法を提供する。
【0062】本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺
乳動物胚幹細胞とは、該非ヒト哺乳動物が有する本発明
のDNAに人為的に変異を加えることにより、DNAの
発現能を抑制するか、もしくは該DNAがコードしてい
る本発明のタンパク質の活性を実質的に喪失させること
により、DNAが実質的に本発明のタンパク質の発現能
を有さない(以下、本発明のノックアウトDNAと称す
ることがある)非ヒト哺乳動物の胚幹細胞(以下、ES
細胞と略記する)をいう。非ヒト哺乳動物としては、前
記と同様のものが用いられる。本発明のDNAに人為的
に変異を加える方法としては、例えば、遺伝子工学的手
法により該DNA配列の一部又は全部の削除、他DNA
を挿入または置換させることによって行なうことができ
る。これらの変異により、例えば、コドンの読み取り枠
をずらしたり、プロモーターあるいはエキソンの機能を
破壊することにより本発明のノックアウトDNAを作製
すればよい。本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺
乳動物胚幹細胞(以下、本発明のDNA不活性化ES細
胞または本発明のノックアウトES細胞と略記する)の
具体例としては、例えば、目的とする非ヒト哺乳動物が
有する本発明のDNAを単離し、そのエキソン部分にネ
オマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子を
代表とする薬剤耐性遺伝子、あるいはlacZ(β−ガ
ラクトシダーゼ遺伝子)、cat(クロラムフェニコー
ルアセチルトランスフェラーゼ遺伝子)を代表とするレ
ポーター遺伝子等を挿入することによりエキソンの機能
を破壊するか、あるいはエキソン間のイントロン部分に
遺伝子の転写を終結させるDNA配列(例えば、ポリA
付加シグナルなど)を挿入し、完全なmRNAを合成で
きなくすることによって、結果的に遺伝子を破壊するよ
うに構築したDNA配列を有するDNA鎖(以下、ター
ゲッティングベクターと略記する)を、例えば相同組換
え法により該動物の染色体に導入し、得られたES細胞
について本発明のDNA上あるいはその近傍のDNA配
列をプローブとしたサザンハイブリダイゼーション解析
あるいはターゲッティングベクター上のDNA配列とタ
ーゲッティングベクター作製に使用した本発明のDNA
以外の近傍領域のDNA配列をプライマーとしたPCR
法により解析し、本発明のノックアウトES細胞を選別
することにより得ることができる。
【0063】また、相同組換え法等により本発明のDN
Aを不活化させる元のES細胞としては、例えば、前述
のような既に樹立されたものを用いてもよく、また公知
のEvansとKaufmanの方法に準じて新しく樹
立したものでもよい。例えば、マウスのES細胞の場
合、現在、一般的には129系のES細胞が使用されて
いるが、免疫学的背景がはっきりしていないので、これ
に代わる純系で免疫学的に遺伝的背景が明らかなES細
胞を取得するなどの目的で例えば、C57BL/6マウ
スやC57BL/6の採卵数の少なさをDBA/2との
交雑により改善したBDF1マウス(C57BL/6と
DBA/2とのF1)を用いて樹立したものなども良好
に用いうる。BDF1マウスは、採卵数が多く、かつ、
卵が丈夫であるという利点に加えて、C57BL/6マ
ウスを背景に持つので、これを用いて得られたES細胞
は病態モデルマウスを作出したとき、C57BL/6マ
ウスとバッククロスすることでその遺伝的背景をC57
BL/6マウスに代えることが可能である点で有利に用
い得る。また、ES細胞を樹立する場合、一般には受精
後3.5日目の胚盤胞を使用するが、これ以外に8細胞
期胚を採卵し胚盤胞まで培養して用いることにより効率
よく多数の初期胚を取得することができる。また、雌雄
いずれのES細胞を用いてもよいが、通常雄のES細胞
の方が生殖系列キメラを作出するのに都合が良い。ま
た、煩雑な培養の手間を削減するためにもできるだけ早
く雌雄の判別を行なうことが望ましい。ES細胞の雌雄
の判定方法としては、例えば、PCR法によりY染色体
上の性決定領域の遺伝子を増幅、検出する方法が、その
1例として挙げることができる。この方法を使用すれ
ば、従来、核型分析をするのに約106個の細胞数を要
していたのに対して、1コロニー程度のES細胞数(約
50個)で済むので、培養初期におけるES細胞の第一
次セレクションを雌雄の判別で行なうことが可能であ
り、早期に雄細胞の選定を可能にしたことにより培養初
期の手間は大幅に削減できる。
【0064】また、第二次セレクションとしては、例え
ば、G−バンディング法による染色体数の確認等により
行うことができる。得られるES細胞の染色体数は正常
数の100%が望ましいが、樹立の際の物理的操作等の
関係上困難な場合は、ES細胞の遺伝子をノックアウト
した後、正常細胞(例えば、マウスでは染色体数が2n
=40である細胞)に再びクローニングすることが望ま
しい。このようにして得られた胚幹細胞株は、通常その
増殖性は大変良いが、個体発生できる能力を失いやすい
ので、注意深く継代培養することが必要である。例え
ば、STO繊維芽細胞のような適当なフィーダー細胞上
でLIF(1−10000U/ml)存在下に炭酸ガス培養
器内(好ましくは、5%炭酸ガス、95%空気または5
%酸素、5%炭酸ガス、90%空気)で約37℃で培養
するなどの方法で培養し、継代時には、例えば、トリプ
シン/EDTA溶液(通常0.001−0.5%トリプシ
ン/0.1−5mM EDTA、好ましくは約0.1%ト
リプシン/1mM EDTA)処理により単細胞化し、
新たに用意したフィーダー細胞上に播種する方法などが
とられる。このような継代は、通常1−3日毎に行なう
が、この際に細胞の観察を行い、形態的に異常な細胞が
見受けられた場合はその培養細胞は放棄することが望ま
れる。ES細胞は、適当な条件により、高密度に至るま
で単層培養するか、または細胞集塊を形成するまで浮遊
培養することにより、頭頂筋、内臓筋、心筋などの種々
のタイプの細胞に分化させることが可能であり〔M. J.
Evans および M. H. Kaufman, ネイチャー(Nature)第
292巻、154頁、1981年;G. R. Martin プロシーディン
グス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
ス・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.)
第78巻、7634頁、1981年;T. C. Doetschman ら、ジャ
ーナル・オブ・エンブリオロジー・アンド・エクスペリ
メンタル・モルフォロジー、第87巻、27頁、1985年〕、
本発明のES細胞を分化させて得られる本発明のDNA
発現不全細胞は、インビトロにおける本発明のタンパク
質の細胞生物学的検討において有用である。本発明のD
NA発現不全非ヒト哺乳動物は、該動物のmRNA量を
公知の方法を用いて測定して間接的にその発現量を比較
することにより、正常動物と区別することが可能であ
る。該非ヒト哺乳動物としては、前記と同様のものが用
いられる。
【0065】本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物
は、例えば、前述のようにして作製したターゲッティン
グベクターをマウス胚幹細胞またはマウス卵細胞に導入
し、導入によりターゲッティングベクターの本発明のD
NAが不活性化されたDNA配列が遺伝子相同組換えに
より、マウス胚幹細胞またはマウス卵細胞の染色体上の
本発明のDNAと入れ換わる相同組換えをさせることに
より、本発明のDNAをノックアウトさせることができ
る。本発明のDNAがノックアウトされた細胞は、本発
明のDNA上またはその近傍のDNA配列をプローブと
したサザンハイブリダイゼーション解析またはターゲッ
ティングベクター上のDNA配列と、ターゲッティング
ベクターに使用したマウス由来の本発明のDNA以外の
近傍領域のDNA配列とをプライマーとしたPCR法に
よる解析で判定することができる。非ヒト哺乳動物胚幹
細胞を用いた場合は、遺伝子相同組換えにより、本発明
のDNAが不活性化された細胞株をクローニングし、そ
の細胞を適当な時期、例えば、8細胞期の非ヒト哺乳動
物胚または胚盤胞に注入し、作製したキメラ胚を偽妊娠
させた該非ヒト哺乳動物の子宮に移植する。作出された
動物は正常な本発明のDNA座をもつ細胞と人為的に変
異した本発明のDNA座をもつ細胞との両者から構成さ
れるキメラ動物である。該キメラ動物の生殖細胞の一部
が変異した本発明のDNA座をもつ場合、このようなキ
メラ個体と正常個体を交配することにより得られた個体
群より、全ての組織が人為的に変異を加えた本発明のD
NA座をもつ細胞で構成された個体を、例えば、コート
カラーの判定等により選別することにより得られる。こ
のようにして得られた個体は、通常、本発明のタンパク
質のヘテロ発現不全個体であり、本発明のタンパク質の
ヘテロ発現不全個体同志を交配し、それらの産仔から本
発明のタンパク質のホモ発現不全個体を得ることができ
る。卵細胞を使用する場合は、例えば、卵細胞核内にマ
イクロインジェクション法でDNA溶液を注入すること
によりターゲッティングベクターを染色体内に導入した
トランスジェニック非ヒト哺乳動物を得ることができ、
これらのトランスジェニック非ヒト哺乳動物に比べて、
遺伝子相同組換えにより本発明のDNA座に変異のある
ものを選択することにより得られる。このようにして本
発明のDNAがノックアウトされている個体は、交配に
より得られた動物個体も該DNAがノックアウトされて
いることを確認して通常の飼育環境で飼育継代を行なう
ことができる。さらに、生殖系列の取得および保持につ
いても常法に従えばよい。すなわち、該不活化DNAの
保有する雌雄の動物を交配することにより、該不活化D
NAを相同染色体の両方に持つホモザイゴート動物を取
得しうる。得られたホモザイゴート動物は、母親動物に
対して、正常個体1,ホモザイゴート複数になるような
状態で飼育することにより効率的に得ることができる。
ヘテロザイゴート動物の雌雄を交配することにより、該
不活化DNAを有するホモザイゴートおよびヘテロザイ
ゴート動物を繁殖継代する。本発明のDNAが不活性化
された非ヒト哺乳動物胚幹細胞は、本発明のDNA発現
不全非ヒト哺乳動物を作出する上で、非常に有用であ
る。また、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物は、
本発明のタンパク質により誘導され得る種々の生物活性
を欠失するため、本発明のタンパク質の生物活性の不活
性化を原因とする疾病のモデルとなり得るので、これら
の疾病の原因究明及び治療法の検討に有用である。
【0066】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC-IUB Commission
on Biochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該
分野における慣用略号に基づくものであり、その例を下
記する。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合
は、特に明示しなければL体を示すものとする。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
【0067】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル Et :エチル Bu :ブチル Ph :フェニル TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキ
サミド Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2−Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニ
ル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニ
ル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェニル Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカル
ボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ
−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1−ヒドロキシ−5−ノルボルネン
−2,3−ジカルボキシイミド DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド
【0068】本願明細書の配列表の配列番号は、以下の
配列を示す。 〔配列番号:1〕実施例1で得られた本発明のラット由
来新規タンパク質(ラットMEF−2C)(rMEF2
ChW)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:2〕実施例1で得られた本発明のラット由
来新規タンパク質(rMEF2ChV1)のアミノ酸配
列を示す。 〔配列番号:3〕実施例1で得られた本発明のラット由
来新規タンパク質(rMEF2ChV2)のアミノ酸配
列を示す。 〔配列番号:4〕配列番号:1で表されるアミノ酸配列
を有するタンパク質をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:5〕配列番号:2で表されるアミノ酸配列
を有するタンパク質をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:6〕配列番号:3で表されるアミノ酸配列
を有するタンパク質をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:7〕配列番号:4で表される塩基配列の部
分塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕実施例1で用いられたAP1プライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕実施例1で用いられたプライマーの塩
基配列を示す。 〔配列番号:10〕実施例1で用いられたプライマーの
塩基配列を示す。 〔配列番号:11〕実施例1で用いられたプライマーの
塩基配列を示す。 〔配列番号:12〕実施例1で用いられたプライマーの
塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕実施例1で用いられたT7プライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕実施例1で用いられたSP6プライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:15〕実施例2で得られた本発明のラット
由来新規タンパク質(rMEF2CbW)のアミノ酸配
列を示す。 〔配列番号:16〕実施例2で得られた本発明のラット
由来新規タンパク質(rMEF2CbV1)のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:17〕実施例2で得られた本発明のラット
由来新規タンパク質(rMEF2CbV2)のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:18〕配列番号:15で表されるアミノ酸
配列を有するタンパク質をコードするDNAの塩基配列
を示す。 〔配列番号:19〕配列番号:16で表されるアミノ酸
配列を有するタンパク質をコードするDNAの塩基配列
を示す。 〔配列番号:20〕配列番号:17で表されるアミノ酸
配列を有するタンパク質をコードするDNAの塩基配列
を示す。 〔配列番号:21〕ヒトMEF2Cタンパク質のアミノ
酸配列を示す。 〔配列番号:22〕マウスMEF2Cタンパク質のアミ
ノ酸配列を示す。 〔配列番号:23〕マウスMEF2Cタンパク質のスプ
ライシングバリアントのアミノ酸配列を示す。
【0069】後述の実施例1で得られた形質転換体Es
cherichia coli TOP10F’/pTB
2207は、2001年2月1日から大阪府大阪市淀川
区十三本町2−17−85(郵便番号532−868
6)の財団法人・発酵研究所(IFO)に受託番号IF
O 16532として、2001(平成13)年2月2
2日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6
(郵便番号305−8566)の独立行政法人産業技術
総合研究所 特許生物寄託センター(旧 経済産業省産
業技術総合研究所生命工学工業技術研究所(NIB
H))に受託番号FERM BP−7465としてそれ
ぞれ寄託されている。後述の実施例1で得られた形質転
換体Escherichia coli TOP10F’
/pTB2208は、2001年2月1日から大阪府大
阪市淀川区十三本町2−17−85(郵便番号532−
8686)の財団法人・発酵研究所(IFO)に受託番
号IFO 16533として、2001(平成13)年
2月22日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央
第6(郵便番号305−8566)の独立行政法人産業
技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧 経済産業
省産業技術総合研究所生命工学工業技術研究所(NIB
H))に受託番号FERM BP−7466としてそれ
ぞれ寄託されている。後述の実施例1で得られた形質転
換体Escherichia coli TOP10F’
/pTB2209は、2001年2月1日から大阪府大
阪市淀川区十三本町2−17−85(郵便番号532−
8686)の財団法人・発酵研究所(IFO)に受託番
号IFO 16534として、2001(平成13)年
2月22日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央
第6(郵便番号305−8566)の独立行政法人産業
技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧 経済産業
省産業技術総合研究所生命工学工業技術研究所(NIB
H))に受託番号FERM BP−7467としてそれ
ぞれ寄託されている。後述の実施例2で得られた形質転
換体Escherichia coli DH5α/pT
B2234は、2002年2月14日から大阪府大阪市
淀川区十三本町2−17−85(郵便番号532−86
86)の財団法人・発酵研究所(IFO)に受託番号I
FO 16759として、2002(平成14)年2月
27日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6
(郵便番号305−8566)の独立行政法人産業技術
総合研究所 特許生物寄託センターに受託番号FERM
BP−7928としてそれぞれ寄託されている。後述の
実施例2で得られた形質転換体Escherichia
coli DH5α/pTB2235は、2002年2
月14日から大阪府大阪市淀川区十三本町2−17−8
5(郵便番号532−8686)の財団法人・発酵研究
所(IFO)に受託番号IFO 16760として、2
002(平成14)年2月27日から茨城県つくば市東
1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−856
6)の独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託
センターに受託番号FERMBP−7929としてそれ
ぞれ寄託されている。後述の実施例2で得られた形質転
換体Escherichia coli DH5α/pT
B2236は、2002年2月14日から大阪府大阪市
淀川区十三本町2−17−85(郵便番号532−86
86)の財団法人・発酵研究所(IFO)に受託番号I
FO 16761として、2002(平成14)年2月
27日から茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6
(郵便番号305−8566)の独立行政法人産業技術
総合研究所 特許生物寄託センターに受託番号FERM
BP−7930としてそれぞれ寄託されている。
【0070】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はそれに限定されるものではな
い。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキュ
ラー・クローニング(Molecular cloning), 2nd
(J.Sambrook et al., Cold Spring Harbor Lab. Pres
s, 1989)に記載の方法に従った。
【0071】実施例1 配列番号:7(GenBank Accession N
o.AA955670;ラットMEF−2Cの部分配
列)を基に5’RACE法および3’RACE法によっ
て、その遺伝子断片の全長クローニングを行った。クロ
ンテック社製マラソンレディ心臓cDNAライブラリー
を鋳型として、AP1プライマー(配列番号:8)と配
列番号:9で表される塩基配列を有するプライマーの2
種のプライマーDNAを用いてPCRを行い、5’上流
領域をクローニングした。また、AP1プライマー(配
列番号:8)と配列番号:10で表される塩基配列を有
するプライマーの2種のプライマーDNAを用いてPC
Rを行い、3’上流領域をクローニングした。この配列
を基に5’上流プライマー(配列番号:11)と3’下
流プライマー(配列番号:12)との2種のプライマー
DNAを用いてPCRを行い、3種類のORFを取得し
た(配列番号:4,配列番号:5,配列番号:6)。P
CR反応はPfu DNAポリメラーゼ(東洋紡社製)
を用いてサーマルサイクラーgene amp PCR
system9700(パーキンエルマー社製)にて行
い、94℃で10秒、68℃で4分を1サイクルとして
35サイクルを繰り返した。得られた配列番号:4、配
列番号:5および配列番号:6で表される塩基配列を有
するDNAをTOPO TA Cloning Kit(インビトロジェン
社製)を用いてpCRII−TOPOベクターにクロー
ニングし、これらのプラスミドをそれぞれ、pTB22
07、pTB2208およびpTB2209と命名し
た。さらに公知の合成プライマー〔T7プライマー(配
列番号:13)およびSP6プライマー(配列番号:1
4)〕を用い、PEアプライドバイオシステムズ社のサ
イクルシーケンスキットにより反応を行い、蛍光DNA
シーケンサー(ABI PRISM 377,パーキン
エルマー社製)で塩基配列を決定し、新規なMEF−2
Cタンパク質をコードする遺伝子であることを確認し
た。上記pTB2207、pTB2208およびpTB
2209を大腸菌に導入した形質変換体を、大腸菌(E
scherichia coli)TOP10F’/p
TB2207、Escherichia coli T
OP10F’/pTB2208、およびEscheri
chia coli TOP10F’/pTB2209と
それぞれ命名した。配列番号:4で表されるDNAの塩
基配列がコードするアミノ酸配列(配列番号:1)を有
する新規タンパク質をラットMEF−2C(rMEF2
ChW)と命名した。配列番号:5で表されるDNAの
塩基配列がコードするアミノ酸配列(配列番号:2)を
有する新規タンパク質は、rMEF2ChV1と、配列
番号:6で表されるDNAの塩基配列がコードするアミ
ノ酸配列(配列番号:3)を有する新規タンパク質は、
rMEF2ChV2と命名した。
【0072】実施例2 配列番号:4を基に、PCR法によって遺伝子の全長ク
ローニングを行なった。クロンテック社マラソンレディ
脳cDNAライブラリーを鋳型として、5’上流プライ
マー(配列番号:11)と3’上流プライマー(配列番
号:12)の2種のプライマーDNAを用いてPCRを
行ない、4種類のORF(配列番号:2、配列番号:1
8、配列番号:19および配列番号:20)を取得した
ところ、このうち1つはrMEF2ChV1(配列番
号:2)に一致した。PCR反応はPyrobest
DNAポリメラーゼ(宝酒造社製)を用いてサーマルサ
イクラーgene amp PCR system 9700(パーキンエルマー
社製)にて行い、94℃で10秒、68℃で2分30秒
を1サイクルとして30サイクル繰り返した。配列番
号:18、配列番号:19および配列番号:20で表さ
れる塩基配列を有するDNAを、TOPO TA Cloning Kit
(インビトロジェン社製)を用いてpCRII−TOP
Oベクターにそれぞれクローニングし、得られたプラス
ミドをそれぞれ、pTB2234、pTB2235、お
よびpTB2236と命名した。さらに公知の合成プラ
イマー〔T7プライマー(配列番号:13)およびSP
6プライマー(配列番号:14)〕を用い、PEアプラ
イドバイオシステム社のサイクルシーケンスキットによ
り反応を行ない、蛍光DNAシーケンサー(ABI PRISM
377、パーキンエルマー社製)で塩基配列を決定し、新
規なMEF−2Cタンパク質をコードする遺伝子である
ことを確認した。上記pTB2234、pTB223
5、およびpTB2236を大腸菌に導入した形質変換
体を、大腸菌(Escherichia coli)D
H5α/pTB2234、Escherichia c
oli DH5α/pTB2235、Escheric
hia coli DH5α/pTB2236とそれぞ
れ命名した。配列番号:18で表されるDNAの塩基配
列がコードするアミノ酸配列(配列番号:15)を有す
る新規タンパク質をrMEF2CbW、配列番号:19
で表されるDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列
(配列番号:16)を有する新規タンパク質を、rME
F2CbV1、配列番号:20で表されるDNAの塩基
配列がコードするアミノ酸配列(配列番号:17)を有
する新規タンパク質は、rMEF2CbV2と命名し
た。
【0073】実施例3 ラット新生仔より心臓を摘出し、摘出した心臓をリン酸
緩衝液で洗浄後、細片化した。細片化した組織を同緩衝
液で洗浄して血球由来の細胞を除去した後、トリプシン
およびコラゲナーゼで消化した。10%血清を含むM1
99培地(ギブコ社)で消化反応を停止させた後遠心分
離して細胞を集め、この細胞を培地に懸濁してシャーレ
に播いた。37℃で1時間培養した後浮遊細胞を回収
し、さらに低張液で処理して赤血球を破砕した。遠心分
離後、細胞を3.0x105/well(12穴プレー
ト)になるよう培地に懸濁し、シャーレに播いた。24
時間培養した後、シャーレを軽く攪拌した後培地を交換
し、高純度の心筋細胞を得た。この心筋細胞の培養液を
血清を添加していないM199培地(無血清培地)に交
換し、培養を開始した。無血清培地に交換後、4、8、
24、48時間後のMEF2ChW遺伝子、MEF2C
hV1遺伝子および内部標準としてのG3PDH遺伝子
の発現量をRT−PCR法で定量した。結果を図1に示
す。これより、時間経過と共にMEF2ChW遺伝子の
発現量は減少、MEF2ChV1遺伝子の発現量は増加
することがそれぞれ明らかになった。
【0074】実施例4 実施例3に記載の方法により得られた高純度の心筋細胞
の培養液を血清を添加していないM199培地(無血清
培地)(ギブコ社)に交換し、培養を開始する。無血清
培地に交換後、試験化合物を添加し、4、8、24、4
8時間後のMEF2ChW遺伝子およびMEF2ChV
1遺伝子の発現量を、TaqMan−PCR法またはR
T−PCR法で定量する。同様に、試験化合物非存在下
におけるMEF2ChW遺伝子およびMEF2ChV1
遺伝子の発現量をTaqMan−PCR法またはRT−
PCR法で定量する。両者の発現量をデンシトメーター
で定量比較し、試験化合物非存在下におけるMEF2C
hW遺伝子およびMEF2ChV1遺伝子の発現量を阻
害または促進する試験化合物は、MEF2ChWおよび
MEF2ChV1の活性を阻害または促進する化合物と
して選択する。
【0075】実施例5 (1)心房性ナトリウム利尿ペプチド(Atrial Naureti
c Factor;ANF)プロモーターの下流に、ルシフェラ
ーゼ遺伝子を連結したpGL3−Basic(プロメガ
社)プラスミド、(2)GATA−4遺伝子をpCDN
A3.1+(インヴィトロジェン社)プラスミドにサブ
クローニングしたプラスミド、(3)Nkx2.5/C
sx遺伝子をpCDNA3.1+(インビトロジェン
社)プラスミドにサブクローニングしたプラスミド、お
よび(4)MEF2ChW遺伝子またはMEF2ChV
1遺伝子をpCDNA3.1+(インビトロジェン社)
プラスミドにサブクローニングしたプラスミドを、実施
例3に示す方法に従って調製した心筋細胞にエレクトロ
ポレーション法で導入した。培養開始後、48時間後の
ルシフェラーゼ遺伝子の発現量を蛍光光度計測定した。
GATA−4蛋白質およびNkx2.5/Csx蛋白質
は、ANFプロモーターに結合し、ルシフェラーゼ遺伝
子発現を促進する。結果を図2に示す。縦軸は蛍光強度
を示す。これより、GATA−4遺伝子とNkx2.5
/Csx遺伝子によって亢進するルシフェラーゼ遺伝子
の発現をMEF2ChW遺伝子はさらに増加、逆にME
F2ChV1遺伝子は減少させることが明らかになっ
た。
【0076】実施例6 (1)心房性ナトリウム利尿ペプチド(Atrial Naureti
c Factor;ANF)プロモーターの下流に、ルシフェラ
ーゼ遺伝子を連結したpGL3−Basic(プロメガ
社)プラスミド、(2)GATA−4遺伝子をpCDN
A3.1+(インヴィトロジェン社)プラスミドにサブ
クローニングしたプラスミド、(3)Nkx2.5/C
sx遺伝子をpCDNA3.1+(インビトロジェン
社)プラスミドにサブクローニングしたプラスミド、お
よび(4)MEF2ChW遺伝子またはMEF2ChV
1遺伝子をpCDNA3.1+(インビトロジェン社)
プラスミドにサブクローニングしたプラスミドを、実施
例3に示す方法に従って調製した高純度の心筋細胞また
はHeLa細胞にエレクトロポレーション法で導入す
る。この細胞に試験化合物を添加し、8、24、48時
間後のレポーター遺伝子の発現を蛍光光度計で測定す
る。蛍光強度を増加または減少させる化合物を、MEF
2ChW遺伝子またはMEF2ChV1の活性を阻害ま
たは促進する化合物として選択する。
【0077】実施例7 ラット胎児脳より海馬を摘出し、神経細胞分離キット
(住友ベークライト社製)マニュアルに記載する方法に
準じて海馬由来神経細胞を調製した。この細胞をB27
添加物(ギブコ社製)を含むNeurobasal培地(ギブコ社
製)に懸濁して、シャーレに2.5x104/well
(24穴プレート)になるように播いた。37℃で72
時間培養した後、小胞体ストレスを与えるためにツニカ
マイシンを添加し、8時間後のMEF2CbW遺伝子、
MEF2CbV1遺伝子および内部標準としてのG3P
DH遺伝子の発現量をRT−PCR法で定量した。結果
を図3に示す。これより、時間経過と共にMEF2Cb
W遺伝子の発現が顕著に減少し、MEF2CbV1遺伝
子の発現が漸増することが明らかになった。
【0078】実施例8 実施例7で調整した海馬由来神経細胞を、B27添加物
(ギブコ社製)を含むNeurobasal培地(ギブコ社製)に
懸濁して、シャーレに2.5x104/well(24
穴プレート)になるように播く。37℃で72時間培養
した後、試験化合物およびツニカマイシンを添加し、8
時間後のMEF2CbW遺伝子、MEF2CbV1遺伝
子および内部標準としてのG3PDH遺伝子の発現量を
TaqMan−PCR法またはRT−PCR法で定量す
る。両者の発現量をデンシトメーターで定量比較し、試
験化合物非存在下におけるMEF2CbW遺伝子および
MEF2CbV1遺伝子の発現量を阻害または促進する
試験化合物は、MEF2CbWおよびMEF2CbV1
の活性を阻害または促進する化合物として選択する。
【0079】実施例9 (1)N−メチル−D−アスパラギン酸受容体(NMD
A)プロモーターの下流にルシフェラーゼ遺伝子を連結
したプラスミド(NMDA−pGL3)、(2)Sp−
1遺伝子をpCDNA3.1+(インビトロジェン社)
プラスミドにサブクローニングしたプラスミド、および
(3)MEF2CbW遺伝子またはMEF2CbV1遺
伝子をpCDNA3.1+(インビトロジェン社)プラ
スミドにサブクローニングしたプラスミドを、PC12
細胞(ATCC:CRL−1721)にリポフェクチン
法で導入した。培養開始後、48時間後のレポーター遺
伝子の発現量を測定した。Sp−1遺伝子はNMDAプ
ロモーターに結合し、ルシフェラーゼ遺伝子発現を促進
する。結果を図4に示す。これより、Sp−1遺伝子に
よって増加するルシフェラーゼ遺伝子の発現をMEF2
ChW遺伝子はさらに増加させ、MEF2ChV1遺伝
子はMEF2ChW遺伝子による発現増加を抑制するこ
とが明らかになった。
【0080】実施例10 (1)N−メチル−D−アスパラギン酸受容体(NMD
A)プロモーターの下流にルシフェラーゼ遺伝子を連結
したプラスミド(NMDA−pGL3)、(2)Sp−
1遺伝子をpCDNA3.1+(インビトロジェン社)
プラスミドにサブクローニングしたプラスミド、および
(3)MEF2CbW遺伝子またはMEF2CbV1遺
伝子をpCDNA3.1+(インビトロジェン社)プラ
スミドにサブクローニングしたプラスミドを、PC12
細胞(ATCC:CRL−1721)または実施例7で
調整した海馬由来神経細胞にリポフェクチン法で導入す
る。この細胞に試験化合物を添加し、8、24、48時
間後のレポーター遺伝子の発現を蛍光光度計で測定す
る。蛍光光度を増加または減少させる化合物を、MEF
2CbW遺伝子またはMEF2CbV1の活性を阻害ま
たは促進する化合物として選択する。
【0081】
【発明の効果】配列番号:1、配列番号:2、配列番
号:3、配列番号:15、配列番号:16または配列番
号:17で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的
に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその
塩は新規であり、該タンパク質またはその塩の活性を調
節する化合物またはその塩、および該タンパク質または
その塩の活性を調節する抗体は、例えば、心疾患、中枢
神経疾患などの予防・治療剤として使用することができ
る。該タンパク質またはその塩をコードするDNAに相
補もしくは実質的に相補な塩基配列を有するアンチセン
スヌクレオチドは、該タンパク質またはその塩の発現を
抑制することができ、例えば、心疾患、中枢神経疾患な
どの予防・治療剤として使用することができる。
【0082】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Novel protein, its DNA and its use <130> P02-0046 <150> JP 2001-088041 <151> 2001-03-26 <150> JP 2001-258443 <151> 2001-08-28 <160> 23 <210> 1 <211> 465 <212> PRT <213> Rat <400> 1 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Thr Leu Arg Lys Lys Gly Leu Asn Gly Cys 85 90 95 Asp Ser Pro Asp Pro Asp Ala Asp Asp Ser Val Gly His Ser Pro Glu 100 105 110 Ser Glu Asp Lys Tyr Arg Lys Ile Asn Glu Asp Ile Asp Leu Met Ile 115 120 125 Ser Arg Gln Arg Leu Cys Ala Val Pro Pro Pro Asn Phe Glu Met Pro 130 135 140 Val Thr Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro 145 150 155 160 Val Ser Ser Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser 165 170 175 Leu Gln Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser 180 185 190 Ala Gly Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala 195 200 205 Gly Thr Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly 210 215 220 Leu Leu Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Ile Gln Ala Lys Ser 225 230 235 240 Pro Pro Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg 245 250 255 Val Leu Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Asn Gln 260 265 270 Arg Ile Asn Asn Ser Gln Ser Ala Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val 275 280 285 Ser Val Ala Thr Pro Thr Leu Pro Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro 290 295 300 Ser Ala Ile Ser Thr Thr Tyr Gly Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala 305 310 315 320 Asp Leu Ser Ser Leu Ser Gly Phe Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu 325 330 335 Gly Ser Val Thr Gly Trp Gln Gln Gln His Leu His Asn Met Pro Pro 340 345 350 Ser Ala Leu Ser Gln Leu Gly Ala Cys Thr Ser Thr His Leu Ser Gln 355 360 365 Ser Ser Asn Leu Ser Leu Pro Ser Thr Gln Ser Leu Asn Ile Lys Ser 370 375 380 Glu Pro Val Ser Pro Pro Arg Asp Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr 385 390 395 400 Pro Gln His Thr Arg His Glu Ala Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser Leu 405 410 415 Ser Ser Cys Ser Ser Ser Tyr Asp Gly Ser Asp Arg Glu Asp His Arg 420 425 430 Asn Glu Phe His Ser Pro Ile Gly Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp Glu 435 440 445 Arg Glu Ser Pro Ser Val Lys Arg Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp Ala 450 455 460 Thr 465 <210> 2 <211> 433 <212> PRT <213> Rat <400> 2 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Thr Leu Arg Lys Lys Gly Leu Asn Gly Cys 85 90 95 Asp Ser Pro Asp Pro Asp Ala Asp Asp Ser Val Gly His Ser Pro Glu 100 105 110 Ser Glu Asp Lys Tyr Arg Lys Ile Asn Glu Asp Ile Asp Leu Met Ile 115 120 125 Ser Arg Gln Arg Leu Cys Ala Val Pro Pro Pro Asn Phe Glu Met Pro 130 135 140 Val Thr Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro 145 150 155 160 Val Ser Ser Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser 165 170 175 Leu Gln Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser 180 185 190 Ala Gly Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala 195 200 205 Gly Thr Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly 210 215 220 Leu Leu Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Ile Gln Ala Lys Ser 225 230 235 240 Pro Pro Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg 245 250 255 Val Leu Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Asn Gln 260 265 270 Arg Ile Asn Asn Ser Gln Ser Ala Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val 275 280 285 Ser Val Ala Thr Pro Thr Leu Pro Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro 290 295 300 Ser Ala Ile Ser Thr Thr Tyr Gly Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala 305 310 315 320 Asp Leu Ser Ser Leu Ser Gly Phe Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu 325 330 335 Gly Ser Val Thr Gly Trp Gln Gln Gln His Leu His Asn Met Pro Pro 340 345 350 Ser Ala Leu Ser Gln Leu Gly Asp Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr 355 360 365 Pro Gln His Thr Arg His Glu Ala Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser Leu 370 375 380 Ser Ser Cys Ser Ser Ser Tyr Asp Gly Ser Asp Arg Glu Asp His Arg 385 390 395 400 Asn Glu Phe His Ser Pro Ile Gly Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp Glu 405 410 415 Arg Glu Ser Pro Ser Val Lys Arg Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp Ala 420 425 430 Thr <210> 3 <211> 431 <212> PRT <213> Rat <400> 3 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Ala Leu Asn Lys Lys Glu Asn Lys Gly Ser 85 90 95 Glu Ser Pro Asp Pro Asp Ser Ser Tyr Ala Leu Thr Pro Arg Thr Glu 100 105 110 Glu Lys Tyr Lys Lys Ile Asn Glu Glu Phe Asp Asn Met Ile Lys Ser 115 120 125 His Lys Ile Pro Ala Val Pro Pro Pro Asn Phe Glu Met Pro Val Thr 130 135 140 Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro Val Ser 145 150 155 160 Ser Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser Leu Gln 165 170 175 Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser Ala Gly 180 185 190 Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala Gly Thr 195 200 205 Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly Leu Leu 210 215 220 Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Ile Gln Ala Lys Ser Pro Pro 225 230 235 240 Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg Val Leu 245 250 255 Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Asn Gln Arg Ile 260 265 270 Asn Asn Ser Gln Ser Ala Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val Ser Val 275 280 285 Ala Thr Pro Thr Leu Pro Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro Ser Ala 290 295 300 Ile Ser Thr Thr Tyr Gly Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala Asp Leu 305 310 315 320 Ser Ser Leu Ser Gly Phe Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu Gly Ser 325 330 335 Val Thr Gly Trp Gln Gln Gln His Leu His Asn Met Pro Pro Ser Ala 340 345 350 Leu Ser Gln Leu Gly Asp Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr Pro Gln 355 360 365 His Thr Arg His Glu Ala Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser Leu Ser Ser 370 375 380 Cys Ser Ser Ser Tyr Asp Gly Ser Asp Arg Glu Asp His Arg Asn Glu 385 390 395 400 Phe His Ser Pro Ile Gly Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp Glu Arg Glu 405 410 415 Ser Pro Ser Val Lys Arg Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp Ala Thr 420 425 430 <210> 4 <211> 1395 <212> DNA <213> Rat <400> 4 atggggagaa aaaagattca gatcacgagg attatggatg aacgtaacag acaggtgact 60 tttacaaaga ggaaattcgg actgatgaag aaggcttatg agttgagcgt gctgtgcgac 120 tgtgagattg ccctgatcat cttcaacagc accaacaagc tgttccagta cgccagcacc 180 gacatggaca aggtgctgct caagtacacc gagtacaacg agccgcacga gagccggaca 240 aactcggaca ttgtggagac attgagaaag aagggcctta atggttgtga cagccccgat 300 cccgatgcag acgattcagt aggtcacagc cctgagtctg aggacaagta caggaaaatt 360 aacgaagata ttgatctaat gatcagcagg caaagattgt gtgctgttcc acctcccaac 420 tttgagatgc cagttaccat cccagtgtcc agtcataaca gtttggtata cagcaaccct 480 gtcagctcac tgggaaaccc taatcttctg ccactggccc acccttctct gcagaggaat 540 agtatgtctc ctggtgtgac acatagacct ccaagtgcag gtaacacagg tggtctgatg 600 ggtggagacc tcacatccgg tgcaggcacc agtgcaggga atggatacgg caacccccgg 660 aactcaccag gcctgctggt ctcacctggt aacctgaaca agaatataca agccaaatct 720 cctcccccta tgaatctagg aatgaataat cgtaagccag atctccgcgt cctcatcccc 780 cctggcagca agaacacaat gccatcagtg aatcaaagga taaataactc ccagtcggcc 840 cagtcattgg ctaccccagt ggtttctgta gcaactccta ctttaccagg acaaggaatg 900 ggaggatatc cgtcagccat ttcaacaaca tatggtaccg aatactctct gagcagcgca 960 gatctgtcat ctctgtctgg cttcaatact gccagtgcgc tccacctcgg ctccgtcact 1020 ggctggcagc agcagcacct acataacatg ccgccatctg ccctcagtca gttgggagct 1080 tgcactagca ctcatttatc tcagagttca aatctctccc tgccttctac tcaaagcctc 1140 aacatcaagt cagaacctgt ttctcctcct agagaccgta ccaccacccc atcgagatac 1200 ccacaacaca cgcgccacga ggcggggaga tctcctgttg acagcctgag cagctgtagc 1260 agttcctacg atgggagcga ccgggaggat caccggaacg aattccactc ccccattgga 1320 ctcaccagac cttcgccgga cgaaagggaa agtccctcag tcaagcgcat gcggctctct 1380 gaaggatggg caaca 1395 <210> 5 <211> 1299 <212> DNA <213> Rat <400> 5 atggggagaa aaaagattca gatcacgagg attatggatg aacgtaacag acaggtgact 60 tttacaaaga ggaaattcgg actgatgaag aaggcttatg agttgagcgt gctgtgcgac 120 tgtgagattg ccctgatcat cttcaacagc accaacaagc tgttccagta cgccagcacc 180 gacatggaca aggtgctgct caagtacacc gagtacaacg agccgcacga gagccggaca 240 aactcggaca ttgtggagac attgagaaag aagggcctta atggttgtga cagccccgat 300 cccgatgcag acgattcagt aggtcacagc cctgagtctg aggacaagta caggaaaatt 360 aacgaagata ttgatctaat gatcagcagg caaagattgt gtgctgttcc acctcccaac 420 tttgagatgc cagttaccat cccagtgtcc agtcataaca gtttggtata cagcaaccct 480 gtcagctcac tgggaaaccc taatcttctg ccactggccc acccttctct gcagaggaat 540 agtatgtctc ctggtgtgac acatagacct ccaagtgcag gtaacacagg tggtctgatg 600 ggtggagacc tcacatccgg tgcaggcacc agtgcaggga atggatacgg caacccccgg 660 aactcaccag gcctgctggt ctcacctggt aacctgaaca agaatataca agccaaatct 720 cctcccccta tgaatctagg aatgaataat cgtaagccag atctccgcgt cctcatcccc 780 cctggcagca agaacacaat gccatcagtg aatcaaagga taaataactc ccagtcggcc 840 cagtcattgg ctaccccagt ggtttctgta gcaactccta ctttaccagg acaaggaatg 900 ggaggatatc cgtcagccat ttcaacaaca tatggtaccg aatactctct gagcagcgca 960 gatctgtcat ctctgtctgg cttcaatact gccagtgcgc tccacctcgg ctccgtcact 1020 ggctggcagc agcagcacct acataacatg ccgccatctg ccctcagtca gttgggagac 1080 cgtaccacca ccccatcgag atacccacaa cacacgcgcc acgaggcggg gagatctcct 1140 gttgacagcc tgagcagctg tagcagttcc tacgatggga gcgaccggga ggatcaccgg 1200 aacgaattcc actcccccat tggactcacc agaccttcgc cggacgaaag ggaaagtccc 1260 tcagtcaagc gcatgcggct ctctgaagga tgggcaaca 1299 <210> 6 <211> 1293 <212> DNA <213> Rat <400> 6 atggggagaa aaaagattca gatcacgagg attatggatg aacgtaacag acaggtgact 60 tttacaaaga ggaaattcgg actgatgaag aaggcttatg agttgagcgt gctgtgcgac 120 tgtgagattg ccctgatcat cttcaacagc accaacaagc tgttccagta cgccagcacc 180 gacatggaca aggtgctgct caagtacacc gagtacaacg agccgcacga gagccggaca 240 aactcggaca ttgtggaggc attgaacaag aaagaaaaca aaggctctga aagccctgat 300 cctgactcct cttacgcact caccccacgc actgaagaaa aatacaaaaa aattaatgaa 360 gaatttgata atatgatcaa gagtcataaa attcctgctg ttccacctcc caactttgag 420 atgccagtta ccatcccagt gtccagtcat aacagtttgg tatacagcaa ccctgtcagc 480 tcactgggaa accctaatct tctgccactg gcccaccctt ctctgcagag gaatagtatg 540 tctcctggtg tgacacatag acctccaagt gcaggtaaca caggtggtct gatgggtgga 600 gacctcacat ccggtgcagg caccagtgca gggaatggat acggcaaccc ccggaactca 660 ccaggcctgc tggtctcacc tggtaacctg aacaagaata tacaagccaa atctcctccc 720 cctatgaatc taggaatgaa taatcgtaag ccagatctcc gcgtcctcat cccccctggc 780 agcaagaaca caatgccatc agtgaatcaa aggataaata actcccagtc ggcccagtca 840 ttggctaccc cagtggtttc tgtagcaact cctactttac caggacaagg aatgggagga 900 tatccgtcag ccatttcaac aacatatggt accgaatact ctctgagcag cgcagatctg 960 tcatctctgt ctggcttcaa tactgccagt gcgctccacc tcggctccgt cactggctgg 1020 cagcagcagc acctacataa catgccgcca tctgccctca gtcagttggg agaccgtacc 1080 accaccccat cgagataccc acaacacacg cgccacgagg cggggagatc tcctgttgac 1140 agcctgagca gctgtagcag ttcctacgat gggagcgacc gggaggatca ccggaacgaa 1200 ttccactccc ccattggact caccagacct tcgccggacg aaagggaaag tccctcagtc 1260 aagcgcatgc ggctctctga aggatgggca aca 1293 <210> 7 <211> 293 <212> DNA <213> Rat <400> 7 cggccgcaaa ggttttgaca gccccgatcc cgatgcagac gattcagtag gtcacagccc 60 tgagtctgag gacaagtaca ggaaaattaa cgaagatatt gatctaatga tcagcaggca 120 aagattgtgt gctgttccac ctcccaactt tgagatgcca gttaccatcc cagtgtccag 180 tcataacagt ttggtataca gcaaccctgt cagctcactg ggaaacccta atcttctgcc 240 actggcccac ccttctctgc agaggaatag tatgtctcct ggtgtgacac ata 293 <210> 8 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 8 ccatcctaat acgactcact atagggc 27 <210> 9 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 9 ctgcatcggg atcggggctg tcaaaacctt 30 <210> 10 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 10 gatcccgatg cagacgattc ag 22 <210> 11 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 11 tgcagctttg aatcaggtgg agaa 24 <210> 12 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 12 agtgggtatg gtcctctttg aatggtt 27 <210> 13 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 13 taatacgact cactataggg 20 <210> 14 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 14 atttaggtga cactatag 18 <210> 15 <211> 473 <212> PRT <213> Rat <400> 15 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Thr Leu Arg Lys Lys Gly Leu Asn Gly Cys 85 90 95 Asp Ser Pro Asp Pro Asp Ala Asp Asp Ser Val Gly His Ser Pro Glu 100 105 110 Ser Glu Asp Lys Tyr Arg Lys Ile Asn Glu Asp Ile Asp Leu Met Ile 115 120 125 Ser Arg Gln Arg Leu Cys Ala Val Pro Pro Pro Asn Phe Glu Met Pro 130 135 140 Val Thr Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro 145 150 155 160 Val Ser Ser Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser 165 170 175 Leu Gln Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser 180 185 190 Ala Gly Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala 195 200 205 Gly Thr Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly 210 215 220 Leu Leu Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Ile Gln Ala Lys Ser 225 230 235 240 Pro Pro Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg 245 250 255 Val Leu Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Ser Glu 260 265 270 Asp Val Asp Leu Leu Leu Asn Gln Arg Ile Asn Asn Ser Gln Ser Ala 275 280 285 Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val Ser Val Ala Thr Pro Thr Leu Pro 290 295 300 Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro Ser Ala Ile Ser Thr Thr Tyr Gly 305 310 315 320 Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala Asp Leu Ser Ser Leu Ser Gly Phe 325 330 335 Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu Gly Ser Val Thr Gly Trp Gln Gln 340 345 350 Gln His Leu His Asn Met Pro Pro Ser Ala Leu Ser Gln Leu Gly Ala 355 360 365 Cys Thr Ser Thr His Leu Ser Gln Ser Ser Asn Leu Ser Leu Pro Ser 370 375 380 Thr Gln Ser Leu Asn Ile Lys Ser Glu Pro Val Ser Pro Pro Arg Asp 385 390 395 400 Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr Pro Gln His Thr Arg His Glu Ala 405 410 415 Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser Leu Ser Ser Cys Ser Ser Ser Tyr Asp 420 425 430 Gly Ser Asp Arg Glu Asp His Arg Asn Glu Phe His Ser Pro Ile Gly 435 440 445 Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp Glu Arg Glu Ser Pro Ser Val Lys Arg 450 455 460 Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp Ala Thr 465 470 <210> 16 <211> 441 <212> PRT <213> Rat <400> 16 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Thr Leu Arg Lys Lys Gly Leu Asn Gly Cys 85 90 95 Asp Ser Pro Asp Pro Asp Ala Asp Asp Ser Val Gly His Ser Pro Glu 100 105 110 Ser Glu Asp Lys Tyr Arg Lys Ile Asn Glu Asp Ile Asp Leu Met Ile 115 120 125 Ser Arg Gln Arg Leu Cys Ala Val Pro Pro Pro Asn Phe Glu Met Pro 130 135 140 Val Thr Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro 145 150 155 160 Val Ser Ser Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser 165 170 175 Leu Gln Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser 180 185 190 Ala Gly Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala 195 200 205 Gly Thr Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly 210 215 220 Leu Leu Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Ile Gln Ala Lys Ser 225 230 235 240 Pro Pro Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg 245 250 255 Val Leu Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Ser Glu 260 265 270 Asp Val Asp Leu Leu Leu Asn Gln Arg Ile Asn Asn Ser Gln Ser Ala 275 280 285 Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val Ser Val Ala Thr Pro Thr Leu Pro 290 295 300 Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro Ser Ala Ile Ser Thr Thr Tyr Gly 305 310 315 320 Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala Asp Leu Ser Ser Leu Ser Gly Phe 325 330 335 Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu Gly Ser Val Thr Gly Trp Gln Gln 340 345 350 Gln His Leu His Asn Met Pro Pro Ser Ala Leu Ser Gln Leu Gly Asp 355 360 365 Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr Pro Gln His Thr Arg His Glu Ala 370 375 380 Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser Leu Ser Ser Cys Ser Ser Ser Tyr Asp 385 390 395 400 Gly Ser Asp Arg Glu Asp His Arg Asn Glu Phe His Ser Pro Ile Gly 405 410 415 Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp Glu Arg Glu Ser Pro Ser Val Lys Arg 420 425 430 Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp Ala Thr 435 440 <210> 17 <211> 393 <212> PRT <213> Rat <400> 17 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Ala Val Pro Pro Pro Asn Phe Glu Met Pro 85 90 95 Val Thr Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro 100 105 110 Val Ser Ser Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser 115 120 125 Leu Gln Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser 130 135 140 Ala Gly Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala 145 150 155 160 Gly Thr Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly 165 170 175 Leu Leu Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Ile Gln Ala Lys Ser 180 185 190 Pro Pro Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg 195 200 205 Val Leu Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Ser Glu 210 215 220 Asp Val Asp Leu Leu Leu Asn Gln Arg Ile Asn Asn Ser Gln Ser Ala 225 230 235 240 Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val Ser Val Ala Thr Pro Thr Leu Pro 245 250 255 Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro Ser Ala Ile Ser Thr Thr Tyr Gly 260 265 270 Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala Asp Leu Ser Ser Leu Ser Gly Phe 275 280 285 Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu Gly Ser Val Thr Gly Trp Gln Gln 290 295 300 Gln His Leu His Asn Met Pro Pro Ser Ala Leu Ser Gln Leu Gly Asp 305 310 315 320 Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr Pro Gln His Thr Arg His Glu Ala 325 330 335 Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser Leu Ser Ser Cys Ser Ser Ser Tyr Asp 340 345 350 Gly Ser Asp Arg Glu Asp His Arg Asn Glu Phe His Ser Pro Ile Gly 355 360 365 Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp Glu Arg Glu Ser Pro Ser Val Lys Arg 370 375 380 Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp Ala Thr 385 390 <210> 18 <211> 1419 <212> DNA <213> Rat <400> 18 atggggagaa aaaagattca gatcacgagg attatggatg aacgtaacag acaggtgact 60 tttacaaaga ggaaattcgg actgatgaag aaggcttatg agttgagcgt gctgtgcgac 120 tgtgagattg ccctgatcat cttcaacagc accaacaagc tgttccagta cgccagcacc 180 gacatggaca aggtgctgct caagtacacc gagtacaacg agccgcacga gagccggaca 240 aactcggaca ttgtggagac attgagaaag aagggcctta atggttgtga cagccccgat 300 cccgatgcag acgattcagt aggtcacagc cctgagtctg aggacaagta caggaaaatt 360 aacgaagata ttgatctaat gatcagcagg caaagattgt gtgctgttcc acctcccaac 420 tttgagatgc cagttaccat cccagtgtcc agtcataaca gtttggtata cagcaaccct 480 gtcagctcac tgggaaaccc taatcttctg ccactggccc acccttctct gcagaggaat 540 agtatgtctc ctggtgtgac acatagacct ccaagtgcag gtaacacagg tggtctgatg 600 ggtggagacc tcacatccgg tgcaggcacc agtgcaggga atggatacgg caacccccgg 660 aactcaccag gcctgctggt ctcacctggt aacctgaaca agaatataca agccaaatct 720 cctcccccta tgaatctagg aatgaataat cgtaagccag atctccgcgt cctcatcccc 780 cctggcagca agaacacaat gccatcagtg tctgaggatg tggacttgct gttgaatcaa 840 aggataaata actcccagtc ggcccagtca ttggctaccc cagtggtttc tgtagcaact 900 cctactttac caggacaagg aatgggagga tatccgtcag ccatttcaac aacatatggt 960 accgaatact ctctgagcag cgcagatctg tcatctctgt ctggcttcaa tactgccagt 1020 gcgctccacc tcggctccgt cactggctgg cagcagcagc acctacataa catgccgcca 1080 tctgccctca gtcagttggg agcttgcact agcactcatt tatctcagag ttcaaatctc 1140 tccctgcctt ctactcaaag cctcaacatc aagtcagaac ctgtttctcc tcctagagac 1200 cgtaccacca ccccatcgag atacccacaa cacacgcgcc acgaggcggg gagatctcct 1260 gttgacagcc tgagcagctg tagcagttcc tacgatggga gcgaccggga ggatcaccgg 1320 aacgaattcc actcccccat tggactcacc agaccttcgc cggacgaaag ggaaagtccc 1380 tcagtcaagc gcatgcggct ctctgaagga tgggcaaca 1419 <210> 19 <211> 1323 <212> DNA <213> Rat <400> 19 atggggagaa aaaagattca gatcacgagg attatggatg aacgtaacag acaggtgact 60 tttacaaaga ggaaattcgg actgatgaag aaggcttatg agttgagcgt gctgtgcgac 120 tgtgagattg ccctgatcat cttcaacagc accaacaagc tgttccagta cgccagcacc 180 gacatggaca aggtgctgct caagtacacc gagtacaacg agccgcacga gagccggaca 240 aactcggaca ttgtggagac attgagaaag aagggcctta atggttgtga cagccccgat 300 cccgatgcag acgattcagt aggtcacagc cctgagtctg aggacaagta caggaaaatt 360 aacgaagata ttgatctaat gatcagcagg caaagattgt gtgctgttcc acctcccaac 420 tttgagatgc cagttaccat cccagtgtcc agtcataaca gtttggtata cagcaaccct 480 gtcagctcac tgggaaaccc taatcttctg ccactggccc acccttctct gcagaggaat 540 agtatgtctc ctggtgtgac acatagacct ccaagtgcag gtaacacagg tggtctgatg 600 ggtggagacc tcacatccgg tgcaggcacc agtgcaggga atggatacgg caacccccgg 660 aactcaccag gcctgctggt ctcacctggt aacctgaaca agaatataca agccaaatct 720 cctcccccta tgaatctagg aatgaataat cgtaagccag atctccgcgt cctcatcccc 780 cctggcagca agaacacaat gccatcagtg tctgaggatg tggacttgct gttgaatcaa 840 aggataaata actcccagtc ggcccagtca ttggctaccc cagtggtttc tgtagcaact 900 cctactttac caggacaagg aatgggagga tatccgtcag ccatttcaac aacatatggt 960 accgaatact ctctgagcag cgcagatctg tcatctctgt ctggcttcaa tactgccagt 1020 gcgctccacc tcggctccgt cactggctgg cagcagcagc acctacataa catgccgcca 1080 tctgccctca gtcagttggg agaccgtacc accaccccat cgagataccc acaacacacg 1140 cgccacgagg cggggagatc tcctgttgac agcctgagca gctgtagcag ttcctacgat 1200 gggagcgacc gggaggatca ccggaacgaa ttccactccc ccattggact caccagacct 1260 tcgccggacg aaagggaaag tccctcagtc aagcgcatgc ggctctctga aggatgggca 1320 aca 1323 <210> 20 <211> 1179 <212> DNA <213> Rat <400> 20 atggggagaa aaaagattca gatcacgagg attatggatg aacgtaacag acaggtgact 60 tttacaaaga ggaaattcgg actgatgaag aaggcttatg agttgagcgt gctgtgcgac 120 tgtgagattg ccctgatcat cttcaacagc accaacaagc tgttccagta cgccagcacc 180 gacatggaca aggtgctgct caagtacacc gagtacaacg agccgcacga gagccggaca 240 aactcggaca ttgtggaggc tgttccacct cccaactttg agatgccagt taccatccca 300 gtgtccagtc ataacagttt ggtatacagc aaccctgtca gctcactggg aaaccctaat 360 cttctgccac tggcccaccc ttctctgcag aggaatagta tgtctcctgg tgtgacacat 420 agacctccaa gtgcaggtaa cacaggtggt ctgatgggtg gagacctcac atccggtgca 480 ggcaccagtg cagggaatgg atacggcaac ccccggaact caccaggcct gctggtctca 540 cctggtaacc tgaacaagaa tatacaagcc aaatctcctc cccctatgaa tctaggaatg 600 aataatcgta agccagatct ccgcgtcctc atcccccctg gcagcaagaa cacaatgcca 660 tcagtgtctg aggatgtgga cttgctgttg aatcaaagga taaataactc ccagtcggcc 720 cagtcattgg ctaccccagt ggtttctgta gcaactccta ctttaccagg acaaggaatg 780 ggaggatatc cgtcagccat ttcaacaaca tatggtaccg aatactctct gagcagcgca 840 gatctgtcat ctctgtctgg cttcaatact gccagtgcgc tccacctcgg ctccgtcact 900 ggctggcagc agcagcacct acataacatg ccgccatctg ccctcagtca gttgggagac 960 cgtaccacca ccccatcgag atacccacaa cacacgcgcc acgaggcggg gagatctcct 1020 gttgacagcc tgagcagctg tagcagttcc tacgatggga gcgaccggga ggatcaccgg 1080 aacgaattcc actcccccat tggactcacc agaccttcgc cggacgaaag ggaaagtccc 1140 tcagtcaagc gcatgcggct ctctgaagga tgggcaaca 1179 <210> 21 <211> 473 <212> PRT <213> Human <400> 21 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Thr Leu Arg Lys Lys Gly Leu Asn Gly Cys 85 90 95 Asp Ser Pro Asp Pro Asp Ala Asp Asp Ser Val Gly His Ser Pro Glu 100 105 110 Ser Glu Asp Lys Tyr Arg Lys Ile Asn Glu Asp Ile Asp Leu Met Ile 115 120 125 Ser Arg Gln Arg Leu Cys Ala Val Pro Pro Pro Asn Phe Glu Met Pro 130 135 140 Val Ser Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro 145 150 155 160 Val Ser Ser Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser 165 170 175 Leu Gln Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser 180 185 190 Ala Gly Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala 195 200 205 Gly Thr Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly 210 215 220 Leu Leu Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Met Gln Ala Lys Ser 225 230 235 240 Pro Pro Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg 245 250 255 Val Leu Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Ser Glu 260 265 270 Asp Val Asp Leu Leu Leu Asn Gln Arg Ile Asn Asn Ser Gln Ser Ala 275 280 285 Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val Ser Val Ala Thr Pro Thr Leu Pro 290 295 300 Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro Ser Ala Ile Ser Thr Thr Tyr Gly 305 310 315 320 Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala Asp Leu Ser Ser Leu Ser Gly Phe 325 330 335 Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu Gly Ser Val Thr Gly Trp Gln Gln 340 345 350 Gln His Leu His Asn Met Pro Pro Ser Ala Leu Ser Gln Leu Gly Ala 355 360 365 Cys Thr Ser Thr His Leu Ser Gln Ser Ser Asn Leu Ser Leu Pro Ser 370 375 380 Thr Gln Ser Leu Asn Ile Lys Ser Glu Pro Val Ser Pro Pro Arg Asp 385 390 395 400 Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr Pro Gln His Thr Arg His Glu Ala 405 410 415 Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser Leu Ser Ser Cys Ser Ser Ser Tyr Asp 420 425 430 Gly Ser Asp Arg Glu Asp His Arg Asn Glu Phe His Ser Pro Ile Gly 435 440 445 Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp Glu Arg Glu Ser Pro Ser Val Lys Arg 450 455 460 Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp Ala Thr 465 470 <210> 22 <211> 466 <212> PRT <213> Human <400> 22 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Thr Leu Arg Lys Lys Gly Leu Asn Gly Cys 85 90 95 Asp Ser Pro Asp Pro Asp Ala Asp Asp Ser Val Gly His Ser Pro Glu 100 105 110 Ser Glu Asp Lys Tyr Arg Lys Ile Asn Glu Asp Ile Asp Leu Met Ile 115 120 125 Ser Arg Gln Arg Leu Cys Ala Val Pro Pro Pro Ser Phe Glu Met Pro 130 135 140 Val Thr Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro 145 150 155 160 Val Ser Thr Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser 165 170 175 Leu Gln Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser 180 185 190 Ala Gly Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala 195 200 205 Gly Thr Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly 210 215 220 Leu Leu Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Ile Gln Ala Lys Ser 225 230 235 240 Pro Pro Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg 245 250 255 Val Leu Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Asn Gln 260 265 270 Arg Ile Asn Asn Ser Gln Ser Ala Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val 275 280 285 Ser Val Ala Thr Pro Thr Leu Pro Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro 290 295 300 Ser Ala Ile Ser Thr Thr Tyr Gly Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala 305 310 315 320 Asp Leu Ser Ser Leu Ser Gly Phe Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu 325 330 335 Gly Ser Val Thr Gly Trp Gln Gln Gln His Leu His Asn Met Pro Pro 340 345 350 Ser Ala Leu Ser Gln Leu Gly Ala Cys Thr Ser Thr His Leu Ser Gln 355 360 365 Ser Ser Asn Leu Ser Leu Pro Ser Thr Gln Ser Leu Ser Ile Lys Ser 370 375 380 Glu Pro Val Ser Pro Pro Arg Asp Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr 385 390 395 400 Pro Gln His Thr Thr Arg His Glu Ala Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser 405 410 415 Leu Ser Ser Cys Ser Ser Ser Tyr Asp Gly Ser Asp Arg Glu Asp His 420 425 430 Arg Asn Glu Phe His Ser Pro Ile Gly Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp 435 440 445 Glu Arg Glu Ser Pro Ser Val Lys Arg Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp 450 455 460 Ala Thr 465 <210> 23 <211> 432 <212> PRT <213> Mouse <400> 23 Met Gly Arg Lys Lys Ile Gln Ile Thr Arg Ile Met Asp Glu Arg Asn 5 10 15 Arg Gln Val Thr Phe Thr Lys Arg Lys Phe Gly Leu Met Lys Lys Ala 20 25 30 Tyr Glu Leu Ser Val Leu Cys Asp Cys Glu Ile Ala Leu Ile Ile Phe 35 40 45 Asn Ser Thr Asn Lys Leu Phe Gln Tyr Ala Ser Thr Asp Met Asp Lys 50 55 60 Val Leu Leu Lys Tyr Thr Glu Tyr Asn Glu Pro His Glu Ser Arg Thr 65 70 75 80 Asn Ser Asp Ile Val Glu Ala Leu Asn Lys Lys Glu Asn Lys Gly Ser 85 90 95 Glu Ser Pro Asp Pro Asp Ser Ser Tyr Ala Leu Thr Pro Arg Thr Glu 100 105 110 Glu Lys Tyr Lys Lys Ile Asn Glu Glu Phe Asp Asn Met Ile Lys Ser 115 120 125 His Lys Ile Pro Ala Val Pro Pro Pro Ser Phe Glu Met Pro Val Thr 130 135 140 Ile Pro Val Ser Ser His Asn Ser Leu Val Tyr Ser Asn Pro Val Ser 145 150 155 160 Thr Leu Gly Asn Pro Asn Leu Leu Pro Leu Ala His Pro Ser Leu Gln 165 170 175 Arg Asn Ser Met Ser Pro Gly Val Thr His Arg Pro Pro Ser Ala Gly 180 185 190 Asn Thr Gly Gly Leu Met Gly Gly Asp Leu Thr Ser Gly Ala Gly Thr 195 200 205 Ser Ala Gly Asn Gly Tyr Gly Asn Pro Arg Asn Ser Pro Gly Leu Leu 210 215 220 Val Ser Pro Gly Asn Leu Asn Lys Asn Ile Gln Ala Lys Ser Pro Pro 225 230 235 240 Pro Met Asn Leu Gly Met Asn Asn Arg Lys Pro Asp Leu Arg Val Leu 245 250 255 Ile Pro Pro Gly Ser Lys Asn Thr Met Pro Ser Val Asn Gln Arg Ile 260 265 270 Asn Asn Ser Gln Ser Ala Gln Ser Leu Ala Thr Pro Val Val Ser Val 275 280 285 Ala Thr Pro Thr Leu Pro Gly Gln Gly Met Gly Gly Tyr Pro Ser Ala 290 295 300 Ile Ser Thr Thr Tyr Gly Thr Glu Tyr Ser Leu Ser Ser Ala Asp Leu 305 310 315 320 Ser Ser Leu Ser Gly Phe Asn Thr Ala Ser Ala Leu His Leu Gly Ser 325 330 335 Val Thr Gly Trp Gln Gln Gln His Leu His Asn Met Pro Pro Ser Ala 340 345 350 Leu Ser Gln Leu Gly Asp Arg Thr Thr Thr Pro Ser Arg Tyr Pro Gln 355 360 365 His Thr Thr Arg His Glu Ala Gly Arg Ser Pro Val Asp Ser Leu Ser 370 375 380 Ser Cys Ser Ser Ser Tyr Asp Gly Ser Asp Arg Glu Asp His Arg Asn 385 390 395 400 Glu Phe His Ser Pro Ile Gly Leu Thr Arg Pro Ser Pro Asp Glu Arg 405 410 415 Glu Ser Pro Ser Val Lys Arg Met Arg Leu Ser Glu Gly Trp Ala Thr 420 425 430
【図面の簡単な説明】
【図1】 無血清培地変換後のMEF2ChW遺伝子お
よびMEF2ChV1遺伝子の発現量の変動を示す。
【図2】 MEF2ChW遺伝子またはMEF2ChV
1遺伝子の心房性利尿ペプチド遺伝子の発現に及ぼす影
響を示す。図中、縦軸は蛍光強度を示し、横軸は用いた
遺伝子(プラスミド)の種類を示す。
【図3】 ツニカマイシン添加後のMEF2CbW遺伝
子およびMEF2CbV1遺伝子の発現量の変動を示
す。
【図4】 MEF2CbW遺伝子またはMEF2CbV
1遺伝子のN−メチル−D−アスパラギン酸受容体遺伝
子の発現に及ぼす影響を示す。図中、縦軸は蛍光強度を
示し、横軸は用いた遺伝子(プラスミド)の種類を示
す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/04 A61P 9/10 4C084 9/10 21/04 4C085 21/04 25/00 101 4C086 25/00 101 25/14 4H045 25/14 25/16 25/16 25/18 25/18 25/28 25/28 43/00 111 43/00 111 C07K 14/47 C07K 14/47 16/18 16/18 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/15 Z C12Q 1/68 33/50 Z G01N 33/15 C12N 15/00 ZNAA 33/50 5/00 A Fターム(参考) 2G045 AA40 DA36 FB03 4B024 AA01 AA11 BA61 CA04 CA09 DA02 DA06 EA04 GA13 GA14 HA01 HA12 4B063 QA01 QA05 QA18 QA19 QQ20 QQ36 QR32 QR48 QR71 QS32 QS36 QX02 4B064 AG01 AG26 CA02 CA10 CA19 CC24 DA01 DA13 4B065 AA26X AA91X AA91Y AA93X AB01 BA02 BA03 BA05 CA24 CA44 CA46 4C084 AA13 AA17 NA14 ZA022 ZA152 ZA162 ZA182 ZA362 ZA392 ZA402 ZA942 ZC192 ZC202 4C085 AA14 BB11 CC23 GG02 GG03 GG04 GG05 GG08 4C086 AA01 AA03 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA15 ZA16 ZA18 ZA36 ZA39 ZA40 ZA94 ZC19 ZC20 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA40 DA75 EA20 EA50 FA74

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1、配列番号:2、配列番
    号:3、配列番号:15、配列番号:16または配列番
    号:17で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的
    に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその
    塩。
  2. 【請求項2】 配列番号:1、配列番号:2または配列
    番号:3で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的
    に同一のアミノ酸配列を含有する請求項1記載のタンパ
    ク質またはその塩。
  3. 【請求項3】 配列番号:1で表されるアミノ酸配列を
    含有する請求項1記載のタンパク質またはその塩。
  4. 【請求項4】 配列番号:2で表されるアミノ酸配列を
    含有する請求項1記載のタンパク質またはその塩。
  5. 【請求項5】 配列番号:3で表されるアミノ酸配列を
    含有する請求項1記載のタンパク質またはその塩。
  6. 【請求項6】 配列番号:15で表されるアミノ酸配列
    を含有する請求項1記載のタンパク質またはその塩。
  7. 【請求項7】 配列番号:16で表されるアミノ酸配列
    を含有する請求項1記載のタンパク質またはその塩。
  8. 【請求項8】 配列番号:17で表されるアミノ酸配列
    を含有する請求項1記載のタンパク質またはその塩。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のタンパク質の部分ペプチ
    ドまたはその塩。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のタンパク質または請求
    項9記載の部分ペプチドをコードするポリヌクレオチド
    を含有するポリヌクレオチド。
  11. 【請求項11】 DNAである請求項10記載のポリヌ
    クレオチド。
  12. 【請求項12】 配列番号:4、配列番号:5、配列番
    号:6、配列番号:18、配列番号:19または配列番
    号:20で表される塩基配列を含有する請求項11記載
    のポリヌクレオチド。
  13. 【請求項13】 請求項10記載のポリヌクレオチドを
    含有する組換えベクター。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の組換えベクターで形
    質転換された形質転換体。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の形質転換体を培養
    し、請求項1記載のタンパク質または請求項9記載の部
    分ペプチドを生成、蓄積せしめ、これを採取することを
    特徴とする請求項1記載のタンパク質もしくはその塩ま
    たは請求項9記載の部分ペプチドもしくはその塩の製造
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項1記載のタンパク質もしくはそ
    の塩または請求項9記載の部分ペプチドもしくはその塩
    に対する抗体。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の抗体を含有してなる
    医薬。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の抗体を含有してなる
    診断薬。
  19. 【請求項19】 請求項1記載のタンパク質もしくはそ
    の塩または請求項9記載の部分ペプチドもしくはその塩
    を用いることを特徴とする、請求項1記載のタンパク質
    もしくはその塩または請求項9記載の部分ペプチドもし
    くはその塩の活性を調節する化合物またはその塩のスク
    リーニング方法。
  20. 【請求項20】 請求項1記載のタンパク質もしくはそ
    の塩または請求項9記載の部分ペプチドもしくはその塩
    を含有することを特徴とする、請求項1記載のタンパク
    質もしくはその塩または請求項9記載の部分ペプチドも
    しくはその塩の活性を調節する化合物またはその塩のス
    クリーニング用キット。
  21. 【請求項21】 請求項19記載のスクリーニング方法
    または請求項20記載のスクリーニング用キットを用い
    て得られうる、請求項1記載のタンパク質もしくはその
    塩または請求項9記載の部分ペプチドもしくはその塩の
    活性を調節する化合物またはその塩。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の化合物またはその塩
    を含有してなる医薬。
  23. 【請求項23】 請求項10記載のポリヌクレオチドを
    用いることを特徴とする、請求項1記載のタンパク質の
    遺伝子発現を調節する化合物またはその塩のスクリーニ
    ング方法。
  24. 【請求項24】 配列番号:1または配列番号:15で
    表されるアミノ酸配列同一もしくは実質的に同一のアミ
    ノ酸配列を含有するタンパク質をコードするポリヌクレ
    オチドを用いることを特徴とする、該タンパク質の遺伝
    子発現を促進する化合物またはその塩のスクリーニング
    方法。
  25. 【請求項25】 配列番号:2、配列番号:3、配列番
    号:16または配列番号:17で表されるアミノ酸配列
    同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
    ンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いることを
    特徴とする、該タンパク質の遺伝子発現を抑制する化合
    物またはその塩のスクリーニング方法。
  26. 【請求項26】 請求項10記載のポリヌクレオチドを
    含有することを特徴とする、請求項1記載のタンパク質
    の遺伝子発現を調節する化合物またはその塩のスクリー
    ニング用キット。
  27. 【請求項27】 請求項23記載のスクリーニング方法
    または請求項26記載のスクリーニング用キットを用い
    て得られうる、請求項1記載のタンパク質の遺伝子発現
    を調節する化合物またはその塩。
  28. 【請求項28】 請求項24記載のスクリーニング方法
    を用いて得られうる、配列番号:1または配列番号:1
    5で表されるアミノ酸配列を含有するタンパク質の遺伝
    子発現を促進する化合物またはその塩。
  29. 【請求項29】 請求項25記載のスクリーニング方法
    を用いて得られうる、配列番号:2、配列番号:3、配
    列番号:16または配列番号:17で表されるアミノ酸
    配列を含有するタンパク質の遺伝子発現を抑制する化合
    物またはその塩。
  30. 【請求項30】 請求項27、28または29記載の化
    合物またはその塩を含有してなる医薬。
  31. 【請求項31】 請求項10記載のポリヌクレオチドに
    相補的な塩基配列またはその一部を含有するアンチセン
    スポリヌクレオチド。
  32. 【請求項32】 請求項31記載のアンチセンスポリヌ
    クレオチドを含有してなる医薬。
  33. 【請求項33】 心疾患または中枢神経疾患の予防・治
    療剤である請求項17、22、30または32記載の医
    薬。
  34. 【請求項34】 哺乳動物に対して、請求項21、2
    7、28または29記載の化合物またはその塩の有効量
    を投与することを特徴とする心疾患または中枢神経疾患
    の予防・治療方法。
  35. 【請求項35】 心疾患または中枢神経疾患の予防・治
    療剤を製造するための請求項21、27、28または2
    9記載の化合物またはその塩の使用。
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