JP2003143831A - ゲート駆動回路 - Google Patents

ゲート駆動回路

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JP2003143831A
JP2003143831A JP2001340793A JP2001340793A JP2003143831A JP 2003143831 A JP2003143831 A JP 2003143831A JP 2001340793 A JP2001340793 A JP 2001340793A JP 2001340793 A JP2001340793 A JP 2001340793A JP 2003143831 A JP2003143831 A JP 2003143831A
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gate
transistor
signal
terminal
drive circuit
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Haruki Yoshikawa
春樹 吉川
Hiroaki Tamura
浩明 田村
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】IGBT,MOSFETなどの絶縁ゲート形ト
ランジスタをスイッチングさせるために好適なゲート駆
動回路を提供する。 【解決手段】ゲート駆動回路35を駆動電源部31,コ
ンプリメンタルバッファ部32,ゲート抵抗33,信号
生成部36で構成し、この信号生成部36により、外部
から指令されるオン,オフ信号のうち、微小期間のオフ
信号の後のオン信号のときのIGBT11のターンオン
時間を長くし、これにより対向アームの主スイッチのフ
リーホイールダイオードの逆回復責務を軽減して、該ダ
イオードの破損を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体電力変換
回路に用いられるIGBT,MOSFET等の絶縁ゲー
ト形トランジスタをスイッチングさせるためのゲート駆
動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、この種のゲート駆動回路の従来
例を示す回路構成図であり、10は絶縁ゲート形トラン
ジスタとしてのIGBT11とダイオード(フリーホイ
ールダイオードとも称する)12とを逆並列接続してな
る主スイッチ、30はIGBT11をスイッチングさせ
るためのゲート駆動回路である。
【0003】このゲート駆動回路30には順バイアス電
圧を供給する順バイアス電源31aと逆バイアス電圧を
供給する逆バイアス電源31bとを直列接続してなる駆
動電源部31と、NPNトランジスタ32aとPNPト
ランジスタ32bとをコンプリメンタリー接続してなる
コンプリメンタルバッファ部32と、ゲート抵抗33
と、NPNトランジスタ34aと抵抗34bとからなる
信号伝達部34とを備えている。
【0004】この信号伝達部34は外部から指令される
オン,オフ信号のうち、該オン信号に基づきコンプリメ
ンタルバッファ部32のNPNトランジスタ32aをオ
ンさせると共にPNPトランジスタ32bをオフさせ、
また、前記オフ信号に基づきコンプリメンタルバッファ
部32のNPNトランジスタ32aをオフさせると共に
PNPトランジスタ32bをオンさせる動作をする。
【0005】図7(イ),(ロ)は、図6の動作を説明
する波形図である。
【0006】すなわち、図7(イ)は、外部から指令さ
れるオン,オフ信号のうち、オフ信号の期間が十分に長
いときのオン,オフ信号とIGBT11のゲート−エミ
ッタ電圧(VGE)との関係を示し、時刻t1でオン信号
からオフ信号に変化すると、VGEは順バイアス電圧から
スレッショルド電圧まで滑らかに低下し、一旦、前記ス
レッショルド電圧の状態を継続し、その後、VGEは逆バ
イアス電圧まで滑らかに低下する。次に、時刻t2でオ
フ信号からオン信号に変化すると、VGEは逆バイアス電
圧からスレッショルド電圧まで滑らかに上昇し、一旦、
前記スレッショルド電圧の状態を継続し、その後、VGE
は順バイアス電圧まで滑らかに上昇する。
【0007】また図7(ロ)は、前記オン,オフ信号の
うち、オフ信号期間が微小のときの該オン,オフ信号と
IGBT11のゲート−エミッタ電圧(VGE)との関係
を示し、時刻t1でオン信号からオフ信号に変化する
と、VGEは順バイアス電圧からスレッショルド電圧まで
滑らかに低下し、一旦、前記スレッショルド電圧の状態
を継続する。この継続期間中の時刻t3で前記オン,オ
フ信号がオフ信号からオン信号に変化すると、VGEは、
一旦、前記スレッショルド電圧の状態を継続し、その
後、順バイアス電圧まで滑らかに上昇する。
【0008】図7(ロ)に示した如きオン,オフ信号の
タイミングでは、時刻t3直後には、上述の如く、VGE
が前記スレッショルド電圧であることから、このスレッ
ショルド電圧から順バイアス電圧までVGEが上昇する際
の変化速度は、図7(イ)のときに比して速くなり、従
って、このときにはIGBT11のターンオン時間も短
くなることが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図8は、図6に示した
主スイッチ及びゲート駆動回路と同様構成の主スイッチ
10,20とゲート駆動回路30,40とからなるイン
バータの1相分の回路構成図であり、図示のリアクトル
Lは配線のインダクタンス成分を示している。
【0010】図9は、図8に示した回路構成におけるケ
ート駆動回路30が図7(ロ)に示す状態で動作すると
きの各部の波形図である。
【0011】図9において、主スイッチ20側(以下、
U相側とも称する)のゲート−エミッタ電圧VGE(U)
が逆バイアス電圧の状態で、ゲート駆動回路30へのオ
ン,オフ信号Sが、例えば、5マイクロ秒程度の微小期
間オンからオフに変化すると、主スイッチ10側(以
下、X相側とも称する)のゲート−エミッタ電圧V
GE(X)が順バイアス電圧の状態からスレッショルド電
圧まで滑らかに低下し、一旦、このスレッショルド電圧
の状態を継続する。前記スレッショルド電圧の期間中に
主スイッチ10のIGBT11がターンオフを開始する
のでコレクタ−エミッタ電圧VCE(X)が増大し、電流
I(X)が減少すると共に、コレクタ−エミッタ電圧V
CE(U)が減少し、電流I(U)が増大する。このVCE
(U)は主スイッチ20のフリーホイールダイオードに
かかる電圧であり、I(U)は前記フライホイールダイ
オードの順方向に流れる転流電流である。
【0012】次に、主スイッチ20のフライホイールダ
イオード22に電流が流れており、上述のオン,オフ信
号Sがオンからオフに変化してスレッショルド電圧にな
っている期間中に、前記信号Sがオフからオンに変化す
ると、VGE(X)は、一旦、前記スレッショルド電圧の
状態を継続し、その後、順バイアス電圧まで滑らかに上
昇する。このVGE(X)が滑らかに上昇するタイミング
から、主スイッチ10のIGBT11がターンオンを開
始するのでコレクタ−エミッタ電圧VCE(X)が減少
し、電流I(X)が増大すると共に、コレクタ−エミッ
タ電圧VCE(U)が増大し、電流I(U)が減少する。
このI(X)は主スイッチ10のIGBT11に流れる
ターンオン電流である。このとき、VGE(X)が前記ス
レッショルド電圧からゲート抵抗33とIGBT11の
入力静電容量によって決まるエクスポネンシャルカーブ
にて順バイアス電圧まで上昇する。この時、IGBT1
1の入力静電容量に電荷が残留した状態から順バイアス
電圧が印加されるためIGBT11のターンオン速度も
速くなる。従って、このときにはIGBT11のターン
オン時間も短くなり、その結果、図8に示したリアクト
ルLやIGBT11のターンオン時の大きなdV/dt
などに起因して、VCE(U)に振動現象が発生すると共
に、前記フリーホイールダイオードの電流の逆回復電流
も大きくなる。
【0013】上述の如く微小期間のIGBT11のオフ
動作からオン動作になる状態では、IGBT11のター
ンオン時間が速くなり、従って、主スイッチ10のアー
ムと対抗するアームの主スイッチ20のフリーホイール
ダイオード22の逆回復する際の電圧変化(dV/d
t)及び跳ね上がり電圧が、図7(イ)に示したオン,
オフ信号のときより大きくなり、その結果、フリーホイ
ールダイドード(図8の例では、ダイオード22)に過
電圧が印加され、この過電圧と前述の逆回復電流とによ
り短絡破壊をする恐れがある。
【0014】このダイオード22が短絡破壊をすると、
付随的にアーム短絡が発生し、従って、主スイッチ1
0,20全体が破損する恐れがあった。
【0015】この発明の目的は、前記オン,オフ信号を
生成するためのPWM演算やノイズなどに起因した上述
の如き微小なオフ信号期間の後に続くオン信号期間に生
ずる対向アームのフリーホイールダイオードの厳しい逆
回復責務を軽減し、該ダイドードの破損を防止できるゲ
ート駆動回路を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、絶縁ゲー
ト形トランジスタをスイッチングさせるためのゲート駆
動回路において、外部から指令されるオン,オフ信号の
うち、オン信号に基づく前記絶縁ゲート形トランジスタ
のターンオン時のゲート電圧の変化率を低減する機能を
具備したことを特徴とする。
【0017】第2の発明は前記第1の発明のゲート駆動
回路において、前記ゲート駆動回路は順バイアス電源と
逆バイアス電源とを直列接続した駆動電源部と、この駆
動電源部の中間接続点と前記絶縁ゲート形トランジスタ
のエミッタ端子またはソース端子とを接続する接続線
と、前記駆動電源部の両端に接続されるNPN,PNP
のコンプリメンタルバッファ部と、このコンプリメンタ
ルバッファ部の出力端と前記絶縁ゲート形トランジスタ
のゲート端子との間に接続されるゲート抵抗と、前記オ
ン信号に基づき前記絶縁ゲート形トランジスタのターン
オン時のゲート電圧の変化率を低減するための前記コン
プリメンタルバッファ部への入力信号を生成する信号生
成部とを備えたことを特徴とする。
【0018】第3の発明は前記第1の発明のゲート駆動
回路において、前記ゲート駆動回路は順バイアス電源と
逆バイアス電源とを直列接続した駆動電源部と、この駆
動電源部の中間接続点と前記絶縁ゲート形トランジスタ
のエミッタ端子またはソース端子とを接続する接続線
と、前記駆動電源部の順バイアス電源端にコレクタ端子
が接続される第1から第n(n≧2)のNPNトランジ
スタと、前記第2から第nのNPNトランジスタそれぞ
れのベース端子より、これらのNPNトランジスタを前
記オン信号が発せられてから互いに異なる遅延時間の後
オンさせる前記(n−1)個の遅延回路部と、前記それ
ぞれのNPNトランジスタのエミッタ端子と前記絶縁ゲ
ート形トランジスタのゲート端子との間にそれぞれ接続
される前記n個のオンゲート抵抗と、前記駆動電源部の
逆バイアス電源端にコレクタ端子が接続されるPNPト
ランジスタと、前記PNPトランジスタのエミッタ端子
と前記絶縁ゲート形トランジスタのゲート端子との間に
接続されるオフゲート抵抗と、前記オン,オフ信号を、
前記第1のNPNトランジスタおよびPNPトランジス
タのベース端子と前記(n−1)個の遅延回路部それぞ
れの入力端の並列接続点とに伝達する信号伝達部とを備
えたことを特徴とする。
【0019】第4の発明は、絶縁ゲート形トランジスタ
をスイッチングさせるためのゲート駆動回路において、
外部から指令されるオン,オフ信号のうち、オフ信号が
予め定めた期間より短いときに、その直後のオン信号に
基づく前記絶縁ゲート形トランジスタのターンオン時の
ゲート電圧の変化率を低減する機能を具備したことを特
徴とする。
【0020】第5の発明は前記第4の発明のゲート駆動
回路において、前記ゲート駆動回路は順バイアス電源と
逆バイアス電源とを直列接続した駆動電源部と、この駆
動電源部の中間接続点と前記絶縁ゲート形トランジスタ
のエミッタ端子またはソース端子とを接続する接続線
と、前記駆動電源部の順バイアス電源端にコレクタ端子
が接続される第1および第2のNPNトランジスタと、
第2のNPNトランジスタのベース端子より、該NPN
トランジスタを前記オン信号が発せられてから予め定め
た遅延時間の後オンさせる遅延回路部と、前記それぞれ
のNPNトランジスタのエミッタ端子と前記絶縁ゲート
形トランジスタのゲート端子との間にそれぞれ接続され
る前記2個のオンゲート抵抗と、前記駆動電源部の逆バ
イアス電源端にコレクタ端子が接続されるPNPトラン
ジスタと、前記PNPトランジスタのエミッタ端子と前
記絶縁ゲート形トランジスタのゲート端子との間に接続
されるオフゲート抵抗と、前記オン,オフ信号を第1の
NPNトランジスタおよびPNPトランジスタのベース
端子と前記遅延回路部の入力とに伝達する信号伝達部
と、前記オフ信号が予め定めた期間より長いときに、前
記遅延回路部の動作をバイパスさせるバイパススイッチ
部とを備えたことを特徴とする。
【0021】この発明によれば、絶縁ゲート形トランジ
スタをスイッチングさせるためのゲート駆動回路に外部
から指令されるオン,オフ信号のうち、オン信号に基づ
く前記絶縁ゲート形トランジスタのターンオン時のゲー
ト電圧の変化率を低減することにより、微小なオフ信号
が与えられた後のオン信号のときにも対向アームのフリ
ーホイールダイオードの動作責務が過大になるのを抑制
し、該ダイオードの破損を防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の第1の実施例
を示すゲート駆動回路の回路構成図であり、図6に示し
た従来例回路と同一機能を有するものには同一符号を付
している。
【0023】すなわち、図1に示したゲート駆動回路3
5には、図6に示した従来のゲート駆動回路30におけ
る信号伝達部34に代えて、NPNトランジスタ36a
と抵抗36bとコンデンサ36cとからなる信号生成部
36を備えている。
【0024】この信号生成部36は外部から指令される
オン,オフ信号がオフ信号からオン信号に変化したとき
にはNPNトランジスタ36aはオンからオフに変わ
り、コンデンサ36cの端子電圧は、NPNトランジス
タ36aがオフした直後から抵抗36bとコンデンサ3
6cの時定数に従って、エクスポネンシャルカーブにて
上昇する。この上昇するコンデンサ36cの端子電圧が
コンプリメンタルバッファ部32に入力されることか
ら、コンプリメンタルバッファ部32の出力電圧は前記
逆バイアス電圧から抵抗36bとコンデンサ36cの時
定数に基づくエクスポネンシャルカーブにて前記順バイ
アス電圧まで上昇する。このときのIGBT11のベー
ス−エミッタ電圧(VGE)は、IGBT11のゲートの
入力静電容量がゲート抵抗33を介してコンデンサ36
cの上昇する端子電圧、すなわち、コンプリメンタルバ
ッファ部32のエクスポネンシャルカーブにて上昇する
出力電圧によって充電される電圧であるから、無段階で
緩やかに上昇する。また、前記オン,オフ信号がオン信
号からオフ信号に変化し、コンプリメンタルバッファ部
32のNPNトランジスタ32aをオフさせると共にP
NPトランジスタ32bをオンさせるときには、コンデ
ンサ36cの蓄積電荷をオンしたNPNトランジスタ3
6aにより速やかに放電することから、従来のゲート駆
動回路30と同じ動作をする。
【0025】このゲート駆動回路35の動作を図2,図
3に示す波形図を参照しつつ、以下に説明をする。
【0026】図2は、外部から指令されるオン,オフ信
号のうち、オフ信号期間が微小のときの該オン,オフ信
号とIGBT11のゲート−エミッタ電圧(VGE)との
関係を示し、時刻t1でオン信号からオフ信号に変化す
ると、VGEは順バイアス電圧からスレッショルド電圧ま
で滑らかに低下し、一旦、前記スレッショルド電圧の状
態を継続する。この継続期間中の時刻t2で前記オン,
オフ信号がオフ信号からオン信号に変化すると、抵抗3
6bとコンデンサ36cの時定数によるエクスポネンシ
ャルカーブにて上昇するコンデンサ36cの端子電圧が
逆バイアス電圧から前記スレッショルド電圧まで上昇す
る僅かな期間、VGEは前記スレッショルド電圧を継続
し、その後、コンデンサ36cの端子電圧、すなわち、
コンプリメンタルバッファ部32のエクスポネンシャル
カーブにて上昇する出力電圧に応じて、VGEは無段階で
緩やかに、順バイアス電圧まで上昇する。図2におい
て、破線の曲線は従来のゲート駆動回路30における動
作波形、すなわち、順バイアス電圧からオン状態のNP
Nトランジスタ32aとゲート抵抗33とを介したIG
BT11の入力静電容量への充電電圧波形である。
【0027】すなわち、図2に示した如きオン,オフ信
号のタイミングでも、微小オフ信号期間からオン信号に
変化する時刻t2以降の前記スレッショルド電圧から順
バイアス電圧までVGEが上昇する際の電圧の変化率を、
従来に比して小さくでき、その結果、IGBT11のタ
ーンオン時間が短くなることを防止できる。
【0028】また図3は、外部から指令されるオン,オ
フ信号のうち、オフ信号の期間が十分に長いときのオ
ン,オフ信号とIGBT11のゲート−エミッタ電圧
(VGE)との関係を示し、十分長く継続しているオフ信
号の期間の時刻t1でオフ信号からオン信号に変化した
直後には、抵抗36bとコンデンサ36cの時定数によ
るエクスポネンシャルカーブにて上昇するコンデンサ3
6cの端子電圧が逆バイアス電圧にあり、前のオフ信号
期間も十分長かったため、VGEも前記逆バイアス電圧に
あることから、以後のコンデンサ36cの端子電圧の上
述の上昇に応じて、コンプリメンタルバッファ部32の
出力電圧も上昇し、その結果、IGBT11のベース−
エミッタ電圧(VGE)は、逆バイアス電圧からスレッシ
ョルド電圧まで、無段階で緩やかに上昇し、一旦、前記
スレッショルド電圧の状態を継続する。この時までに、
抵抗36bとコンデンサ36cの時定数によるコンプリ
メンタルバッファ部32の出力電圧が順バイアス電圧ま
でほぼ上昇し終えているので、その後は、ゲート抵抗3
3とIGBT11の入力静電容量とによるエクスポネン
シャルカーブに基づく電圧の変化率に基づき、VGEは順
バイア電圧まで滑らかに上昇する。図3において、破線
の曲線は従来のゲート駆動回路30における動作波形を
示し、特に、前記スレッショルド電圧に達した後のゲー
ト駆動回路35の動作波形は、従来のゲート駆動回路3
0とほぼ同じであり、従って、IGBT11のターンオ
ン動作は、時間遅れはあるものの、その立ち上がりの傾
斜等は従来のゲート駆動回路30を用いたときとほぼ同
じになる。
【0029】図4は、この発明の第2の実施例を示すゲ
ート駆動回路の回路構成図であり、図6に示した従来例
回路と同一機能を有するものには同一符号を付してい
る。
【0030】すなわち、図4に示したゲート駆動回路5
0は前記nをn=2とし、このゲート駆動回路50には
図6に示した従来のゲート駆動回路30におけるコンプ
リメンタルバッファ部32,ゲート抵抗33に代えて、
第1のNPNトランジスタとしてのNPNトランジスタ
51,オンゲート抵抗52,遅延回路部53,第2のN
PNトランジスタとしてのNPNトランジスタ54,オ
ンゲート抵抗55,PNPトランジスタ56,オフゲー
ト抵抗57を備えている。
【0031】このゲート駆動回路50において、外部か
ら指令されるオン,オフ信号がオフ信号からオン信号に
変化すると、信号伝達部34を介してNPNトランジス
タ51がオンし、遅延回路部53が起動し、PNPトラ
ンジスタ56がオフする。その後、オフ状態にあるNP
Nトランジスタ54が、遅延回路部53に設定された所
定の遅延時間、例えば数マイクロ秒程度を経過すること
でオンになる。
【0032】すなわち、オンゲート抵抗52とオンゲー
ト抵抗55の並列抵抗値を従来のゲート抵抗33とほぼ
等しい値に設定すると、前記オン,オフ信号がオフ信号
からオン信号に変化した直後のIGBT11のゲート−
エミッタ電圧は、ゲート抵抗52のみの小さいゲート電
流で充電されるため緩やかに上昇することから、IGB
T11のターンオン時間を長くすることができ、その
後、前記遅延時間を過ぎると、オンゲート抵抗52とオ
ンゲート抵抗55の並列抵抗でのゲート電流で充電され
るため速く上昇する。すなわち、図2に示した前記オ
ン,オフ信号のタイミングでも、IGBT11のゲート
−エミッタ電圧は、図2と同様の動作波形で順バイアス
電圧まで上昇する。
【0033】また、オフゲート抵抗57の抵抗値を従来
のゲート抵抗33と等しい値に設定することにより、こ
のゲート駆動回路50の動作を図1に示したゲート駆動
回路35とほぼ同じ動作にすることができる。
【0034】図5は、この発明の第3の実施例を示すゲ
ート駆動回路の回路構成図であり、図4に示した実施例
回路と同一機能を有するものには同一符号を付してい
る。
【0035】すなわち、図5に示したゲート駆動回路6
0には図4に示したゲート駆動回路50におけるNPN
トランジスタ51,オンゲート抵抗52,遅延回路部5
3,NPNトランジスタ54,オンゲート抵抗55それ
ぞれと同一機能のNPNトランジスタ62,オンゲート
抵抗63,遅延回路部64,NPNトランジスタ65,
オンゲート抵抗66の他に、バイパススイッチ部61が
追加されている。
【0036】このゲート駆動回路60ではバイパススイ
ッチ部61により、外部から指令されるオン,オフ信号
のうち、オフ信号の継続期間が短いとき、すなわち、図
2に示す如き前記オン,オフ信号のタイミング以内のと
きにはバイパススイッチ61を構成するスイッチ61a
は図示の上側接点(遅延回路部64側)に閉路すること
により、図4に示したゲート駆動回路50と同様に、前
記オン,オフ信号がオフ信号からオン信号に変化した直
後のIGBT11のゲート−エミッタ電圧は、ゲート抵
抗63のみ小さなゲート電流でゆっくり上昇するので、
IGBT11のターンオン時間を長くすることができ、
その後、遅延回路部64の遅延時間を過ぎると、IGB
T11のゲート−エミッタ電圧はオンゲート抵抗63と
オンゲート抵抗66の並列抵抗での大きなゲート電流で
充電されることとなり、図2と同様の動作波形で順バイ
アス電圧まで上昇する。
【0037】また前記オン,オフ信号のうち、オフ信号
の継続期間が長いときには、バイパススイッチ部61の
スイッチ61aは図示の下側接点(NPNトランジスタ
65側)に閉路し、信号伝達部34の出力が直接NPN
トランジスタ65のベース端子へ入力されることとな
り、従って、前記オン,オフ信号がオフ信号からオン信
号に変化したときには、オンゲート抵抗63とオンゲー
ト抵抗66の並列抵抗値でIGBT11のゲート−エミ
ッタ電圧が逆バイアス電圧から充電されることとなり、
このときの動作波形は図7(イ)に示した時刻t2以降
とほぼ同じになる。
【0038】さらに、前記オン,オフ信号がオン信号か
らオフ信号に変化したときには、図7(イ)の時刻t1
以降と同様に、IGBT11のゲート−エミッタ電圧は
順バイアス電圧からスレッショルド電圧まで滑らかに低
下し、一旦、前記スレッショルド電圧の状態を継続し、
その後、逆バイアス電圧まで滑らかに低下する。
【0039】
【発明の効果】この発明のゲート駆動回路によれば、ノ
イズなどに起因した上述の如き微小なオフ信号期間後に
生ずる絶縁ゲート形トランジスタの通常より速いターン
オンを抑制できるので、対向アームの主スイッチを構成
するフリーホイールダイオードの厳しい逆回復責務を軽
減して該ダイドードの破損を防止し、半導体電力変換装
置の動作信頼性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示すゲート駆動回路
の回路構成図
【図2】図1の動作を説明する波形図
【図3】図1の動作を説明する波形図
【図4】この発明の第2の実施例を示すゲート駆動回路
の回路構成図
【図5】この発明の第3の実施例を示すゲート駆動回路
の回路構成図
【図6】従来例を示すゲート駆動回路の回路構成図
【図7】図6の動作を説明する波形図
【図8】インバータの1相分の回路構成図
【図9】図8の動作を説明する波形図
【符号の説明】
10,20…主スイッチ、11…IGBT、12…ダイ
オード、30,35,40,50,60…ゲート駆動回
路、31…駆動電源部、32…コンプリメンタルバッフ
ァ部、33…ゲート抵抗、34…信号伝達部、36…信
号伝達部、51…NPNトランジスタ、52…オンゲー
ト抵抗、53…遅延回路部、54…NPNトランジス
タ、55…オンゲート抵抗、56…PNPトランジス
タ、57…オフゲート抵抗、61…バイパススイッチ
部、62…NPNトランジスタ、63…オンゲート抵
抗、64…遅延回路部、65…NPNトランジスタ、6
6…オンゲート抵抗。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ゲート形トランジスタをスイッチン
    グさせるためのゲート駆動回路において、 外部から指令されるオン,オフ信号のうち、オン信号に
    基づく前記絶縁ゲート形トランジスタのターンオン時の
    ゲート電圧の変化率を低減する機能を具備したことを特
    徴とするゲート駆動回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のゲート駆動回路におい
    て、 前記ゲート駆動回路は順バイアス電源と逆バイアス電源
    とを直列接続した駆動電源部と、 この駆動電源部の中間接続点と前記絶縁ゲート形トラン
    ジスタのエミッタ端子またはソース端子とを接続する接
    続線と、 前記駆動電源部の両端に接続されるNPN,PNPのコ
    ンプリメンタルバッファ部と、 このコンプリメンタルバッファ部の出力端と前記絶縁ゲ
    ート形トランジスタのゲート端子との間に接続されるゲ
    ート抵抗と、 前記オン信号に基づき前記絶縁ゲート形トランジスタの
    ターンオン時のゲート電圧の変化率を低減するための前
    記コンプリメンタルバッファ部への入力信号を生成する
    信号生成部とを備えたことを特徴とするゲート駆動回
    路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のゲート駆動回路におい
    て、 前記ゲート駆動回路は順バイアス電源と逆バイアス電源
    とを直列接続した駆動電源部と、 この駆動電源部の中間接続点と前記絶縁ゲート形トラン
    ジスタのエミッタ端子またはソース端子とを接続する接
    続線と、 前記駆動電源部の順バイアス電源端にコレクタ端子が接
    続される第1から第n(n≧2)のNPNトランジスタ
    と、 前記第2から第nのNPNトランジスタそれぞれのベー
    ス端子より、これらのNPNトランジスタを前記オン信
    号が発せられてから互いに異なる遅延時間の後オンさせ
    る前記(n−1)個の遅延回路部と、 前記それぞれのNPNトランジスタのエミッタ端子と前
    記絶縁ゲート形トランジスタのゲート端子との間にそれ
    ぞれ接続される前記n個のオンゲート抵抗と、 前記駆動電源部の逆バイアス電源端にコレクタ端子が接
    続されるPNPトランジスタと、 前記PNPトランジスタのエミッタ端子と前記絶縁ゲー
    ト形トランジスタのゲート端子との間に接続されるオフ
    ゲート抵抗と、 前記オン,オフ信号を、前記第1のNPNトランジスタ
    およびPNPトランジスタのベース端子と前記(n−
    1)個の遅延回路部それぞれの入力端の並列接続点とに
    伝達する信号伝達部とを備えたことを特徴とするゲート
    駆動回路。
  4. 【請求項4】 絶縁ゲート形トランジスタをスイッチン
    グさせるためのゲート駆動回路において、 外部から指令されるオン,オフ信号のうち、オフ信号が
    予め定めた期間より短いときに、その直後のオン信号に
    基づく前記絶縁ゲート形トランジスタのターンオン時の
    ゲート電圧の変化率を低減する機能を具備したことを特
    徴とするゲート駆動回路。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のゲート駆動回路におい
    て、 前記ゲート駆動回路は順バイアス電源と逆バイアス電源
    とを直列接続した駆動電源部と、 この駆動電源部の中間接続点と前記絶縁ゲート形トラン
    ジスタのエミッタ端子またはソース端子とを接続する接
    続線と、 前記駆動電源部の順バイアス電源端にコレクタ端子が接
    続される第1および第2のNPNトランジスタと、 第2のNPNトランジスタのベース端子より、該NPN
    トランジスタを前記オン信号が発せられてから予め定め
    た遅延時間の後オンさせる遅延回路部と、 前記それぞれのNPNトランジスタのエミッタ端子と前
    記絶縁ゲート形トランジスタのゲート端子との間にそれ
    ぞれ接続される前記2個のオンゲート抵抗と、 前記駆動電源部の逆バイアス電源端にコレクタ端子が接
    続されるPNPトランジスタと、 前記PNPトランジスタのエミッタ端子と前記絶縁ゲー
    ト形トランジスタのゲート端子との間に接続されるオフ
    ゲート抵抗と、 前記オン,オフ信号を第1のNPNトランジスタおよび
    PNPトランジスタのベース端子と前記遅延回路部の入
    力とに伝達する信号伝達部と、 前記オフ信号が予め定めた期間より長いときに、前記遅
    延回路部の動作をバイパスさせるバイパススイッチ部と
    を備えたことを特徴とするゲート駆動回路。
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