JP2003142553A - ウエハ搬送装置、ウエハ搬送方法及びウエハ載置台 - Google Patents

ウエハ搬送装置、ウエハ搬送方法及びウエハ載置台

Info

Publication number
JP2003142553A
JP2003142553A JP2001342273A JP2001342273A JP2003142553A JP 2003142553 A JP2003142553 A JP 2003142553A JP 2001342273 A JP2001342273 A JP 2001342273A JP 2001342273 A JP2001342273 A JP 2001342273A JP 2003142553 A JP2003142553 A JP 2003142553A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
pallet
mounting table
pieces
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001342273A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Shimazu
信生 島津
Akihiro Endo
章宏 遠藤
Toru Ise
徹 伊勢
Toyoji Fukui
豊治 福井
Taichi Fujita
太一 藤田
Yoshiaki Yanagi
良明 柳
Masao Tsuda
征夫 津田
Hideaki Tsuda
英明 津田
Koichi Nihei
幸一 二瓶
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seimitsu Co Ltd filed Critical Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority to JP2001342273A priority Critical patent/JP2003142553A/ja
Publication of JP2003142553A publication Critical patent/JP2003142553A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送中にウエハの位置がずれたり回転するこ
とがないウエハ搬送機構の実現。 【解決手段】 ウエハ100を保持して搬送するウエハ搬
送装置であって、クランプ部材25と、クランプ部材上に
設けられ、中心軸に対して回転対称で、中央部の回転半
径が両側の回転半径より小さい形状を有する少なくとも
3個のコマ29-31とを備え、クランプ部材をウエハ100に
重ねて配置した時に、少なくとも3個のコマはウエハの
外周に位置し、少なくとも3個のコマの少なくとも1個
は基材に沿って移動可能な可動コマ31で、保持状態では
ウエハに向かう方向に付勢され、解除状態ではウエハか
ら離れる方向に移動され、ウエハのエッジを、少なくと
も3個のコマの窪んだ中央部に突き当てた状態でウエハ
を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハ搬送装置、
ウエハ搬送方法及びウエハ載置台に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程では、半導体ウエハを搬
送するウエハ搬送機構が広く使用されている。図20
は、ウエハ搬送機構の代表的な従来例を示す図である。
図20の(A)に示すように、基材11の先端は2つの
部分111Aと111Bに分かれており、数箇所に載置
されたウエハ100を真空吸着するための吸着口115
が設けられている。参照番号112から114はロボッ
トアームを構成する部分で、ロボットアームは基材11
1を移動及び回転させる。また、ロボットアーム上下方
向にも移動可能である。図19の(B)に示すように、
ステージなどのウエハ載置台101には載置されたウエ
ハ100を持ち上げるリフトピン102が設けられてい
る。基材111の載置されたウエハ100が図示の状態
に移動され、真空吸着が解除されると、リフトピン10
2が上昇してウエハ100は基材111から離れ、リフ
トピン102に支持される。次に基材111が退避し、
リフトピン102を降下するとウエハ100はウエハ載
置台101上に載置され、真空チャックや静電チャック
などにより固定される。
【0003】ウエハ載置台101上に載置されたウエハ
100を搬送する場合には、ウエハ載置台101のチャ
ックを解除し、リフトピン102を上昇してウエハ10
0を押し上げ、基材111をウエハ100の下に挿入す
る。その状態でリフトピン102を降下するとウエハ1
00が基材111上に載置されるので吸着口115を使
用して真空吸着する。
【0004】なお、ウエハを保管するウエハカセット
は、基材111が挿入できる形のウエハ支持部を有して
おり、挿入した基材111を上下移動することで基材1
11上又はウエハカセットのウエハ支持部にウエハを載
置できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ステージにウエハを固
定する場合、ウエハの中心位置や回転位置の誤差が小さ
いことが望ましい。誤差が大きいとウエハの基準位置を
検出するのに時間を要するだけでなく、誤差が許容範囲
を越えていると基準位置を検出できず、以後の作業が行
えないという問題を生じる。そこで、ウエハをステージ
に搬送する前には、ウエハアライナでウエハの外周及び
オリエンテーションフラット(オリフラ)又はノッチを
検出し、ウエハの中心位置及び回転位置を調整した上で
ステージに搬送している。
【0006】従来のウエハ搬送機構は、上記のように、
ウエハの受け渡し時に一旦チャックを解除してウエハを
固定していない状態にしており、その間に振動などのた
めにウエハの位置がずれたり回転するという問題があっ
た。
【0007】本発明は、上記のような問題が発生しない
新しいウエハ搬送機構、それを使用するためのウエハ載
置台、及びそれらを使用したウエハ搬送方法の実現を目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するた
め、本発明のウエハ搬送機構は、ウエハを保持して搬送
するウエハ搬送装置であって、クランプ部材と、クラン
プ部材上に設けられ、中心軸に対して回転対称で、中央
部の回転半径が両側の回転半径より小さい形状を有する
少なくとも3個のコマとを備え、クランプ部材をウエハ
に重ねて配置した時に、少なくとも3個のコマはウエハ
の外周に位置し、少なくとも3個のコマの少なくとも1
個はクランプ部材に沿って移動可能な可動コマで、保持
状態ではウエハに向かう方向に付勢され、解除状態では
ウエハから離れる方向に移動され、ウエハのエッジを少
なくとも3個のコマの窪んだ中央部に突き当てた状態で
ウエハを保持することを特徴とする。
【0009】本発明のウエハ搬送機構によれば、ウエハ
のエッジを少なくとも3個のコマで保持するので、ウエ
ハ搬送機構で保持した状態でウエハの裏面をウエハ載置
台に載せてチャックすることが可能であり、搬送中にウ
エハは常に固定されない状態を避けることができるの
で、ウエハの位置がずれたり回転することがない。
【0010】クランプ部材は、前記ウエハの表面側に位
置することが望ましい。
【0011】少なくとも3個のコマのうち、少なくとも
1個は可動コマであることが必要であるが、それ以上何
個のコマが可動コマであるか変形例が可能であり、それ
に応じてウエハを保持する際の保持動作も異なる。例え
ば、コマが3個で、そのうちの1個又は2個が可動コマ
である場合、すなわち、可動でないコマが存在する場合
には、可動コマを解除状態にし、すべてのコマがウエハ
の外周より外側に位置するようにクランプ部材をウエハ
上に移動した上で、コマの窪んだ中央部がウエハのエッ
ジと同じ高さになるようにクランプ部材をウエハに向け
て移動し、可動コマを保持状態にすると同時に、固定の
コマがウエハに接触する方向にクランプ部材を移動す
る。
【0012】すべてのコマが可能コマである場合には、
すべての可動コマを解除状態にし、すべての可動コマが
ウエハの外周より外側に位置するようにクランプ部材を
ウエハ上に移動し、3個のコマの窪んだ中央部がウエハ
のエッジと同じ高さになるようにクランプ部材をウエハ
に向けて移動し、可動コマを保持状態にする。
【0013】上記のようなウエハ搬送装置により搬送さ
れるウエハを保持するウエハ載置台は、少なくとも3個
のコマが入り込む3個の穴を備える必要がある。ウエハ
載置台は、通常のステージでも、ステージに保持される
パレットであってもよい。ウエハ載置台は、ウエハを固
定するため、真空チャック機構又は静電チャック機構を
備える。
【0014】本発明のウエハ搬送装置でウエハ載置台に
ウエハを搬送する場合には、ウエハ搬送機構でウエハを
保持した状態で、ウエハ載置台のチャック機構を起動し
てウエハが固定された後、ウエハ搬送機構を解除状態に
する。また、本発明のウエハ搬送装置でウエハ載置台か
らウエハを搬送する場合には、ウエハ搬送機構でウエハ
を保持した状態で、ウエハ載置台のチャック機構を解除
状態にする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明する
が、ここでは電子ビーム露光装置を例として説明する。
電子ビーム露光装置では、ステッパなどの従来の光露光
装置で広く使用されている真空吸着が使用できないた
め、静電チャック機構を使用する必要があるが、静電チ
ャックは真空吸着に比べて吸着力が弱く、反りが大きい
ウエハを吸着できないと問題があった。本発明のウエハ
搬送機構を使用すれば、反りの多いなウエハでも静電吸
着できる。また、電子ビーム露光装置は、ウエハに電子
ビームを照射するが、照射された電子ビームがウエハに
蓄積してチャージアップしないように、ウエハをアース
に接続する必要がある。後述する実施例の近接露光方式
の電子ビーム露光装置ではウエハの表面側にスペースが
ないので、ウエハの表面にアースに接続された導電性の
端子を接触させることができず、ウエハの裏面に導電性
の端子を接触させる必要がある。しかし、ウエハの裏面
には絶縁性の酸化膜が形成されており、先端が尖ったピ
ンを押し当てる必要があるが、その場合静電チャックが
外れる可能性がある。本発明のウエハ搬送機構を使用す
れば、このような問題が発生しない。以上のような理由
で、実施例は電子ビーム露光装置、特に近接露光方式の
電子ビーム露光装置を例として説明する。
【0016】半導体集積回路の集積度は微細加工技術に
より規定されており、微細加工技術には一層の高性能が
要求されている。特に、露光技術においては、ステッパ
などに用いられるフォトリソグラフィの技術的な限界が
予想されており、一層の微細化を難しくしている。この
限界を打ち破る技術として電子ビーム露光技術が注目さ
れているが、一般に電子ビーム露光はスループットが低
いという問題がある。特許第2951947号は、露光
パターンと同一の開口パターンを有するステンシルマス
クに、感光剤(レジスト)を塗布した試料(ウエハ)を
近接して配置し、大きな電子ビームでマスクを走査する
ことにより短時間で露光を終了する近接露光方式の電子
ビーム露光技術を開示している。この技術についての詳
しい説明は省略するが、以下に説明する実施例はこの近
接露光方式の電子ビーム露光技術である。
【0017】図1は、本発明の第1実施例の近接露光方
式の電子ビーム露光装置の全体構成を示す図である。な
お、以下の図においては、同一の構成の要素が複数設け
られている場合には、同一の参照番号にアルファベット
を付して表し、各要素の説明においては参照番号のみで
表す場合がある。図1において、矢印は、マスク及びウ
エハの搬送経路を示す。参照番号1は真空チャンバであ
る。真空チャンバの内部は高真空状態に維持され、露光
するウエハを保持したステージを移動する移動機構が設
けられている。ステージに保持されたウエハは電子光学
コラム2のマスクの直下に移動され、大きな電子ビーム
でマスクを走査すると、マスクの開口部分を通過した電
子ビームがウエハに照射され、マスクと同じパターンが
露光される。1回の露光は数分の1秒から数秒で終了す
るので、100個のダイが形成される1枚のウエハであ
れば数分で露光が終了する。実際には、ステンシルマス
クの特性上、1個のダイのパターンを複数のマスクのパ
ターンに分割して行うので、1個のマスクによる露光が
終了した後は、マスクを交換して複数回露光を行うこと
により、1枚のウエハの露光が終了する。
【0018】マスクはマスクカセット3に収容されてお
り、ゲート4を開放した状態でマスク搬送機構部5のロ
ボットアームがマスクカセット3内の1個のマスクを取
り出し、マスクアライナ6でマスクの位置と方向を調整
するマスクアライメントを行った上で、電子光学コラム
2の下部に搬送する。搬送されたマスクは静電吸着など
により固定される。露光の終了したマスクは、静電吸着
が解除された後、マスク搬送機構部5のロボットアーム
によりマスクカセット3に戻される。そして次の露光に
使用されるマスクが同様にセットされ、露光終了後戻さ
れる。異なる品種のパターンを露光する場合には、マス
クカセット3を交換する。
【0019】マスクは剛性のある部材であるが、パター
ン部分は1μm以下の厚さの非常に薄い膜であり、マス
クを固定する時にマスクが歪むとこの薄い膜が破断する
ので、マスクを固定する時には3点を支持してマスクに
応力がかからないようにすることが重要である。これは
マスクカセット3にマスクを収容する場合も同様であ
り、マスクカセット3内のマスクは3点で支持される。
【0020】マスクカセット3は、後述するウエハカセ
ットと同様に、内部が高いクラスのクリーン度に維持さ
れており、セットした後内部を降下させることによりマ
スク搬送機構部5のロボットアームでアクセスできる状
態になる。この時、真空チャンバ1とマスク搬送機構部
5の間に設けられたゲート7は閉じており、マスク搬送
機構部5の部分は大気圧状態である。マスクを取り出し
てマスクアライメントを行った後、ゲート4を閉じて内
部を真空状態にした後、ゲート7を開いてマスクを電子
光学コラム2に搬送する。電子光学コラム2からマスク
を回収してマスクカセット3に戻す場合は、マスクをマ
スク搬送機構部5に搬送した後ゲート7を閉じて内部を
大気圧状態にしてからゲート4を開いて戻す。
【0021】本実施例では、高スループットを得るため
に、2個のウエハカセット16A,16Bが設けられる
ようになっており、例えば、一方は露光前の未露光ウエ
ハを収容し、他方は露光済みウエハを収容するといった
形で運用されるが、これに限定されず、露光済みウエハ
を同じカセットに戻すことも可能である。プリロードチ
ャンバ11内のウエハアーム15は、ウエハカセット1
6A,16B内の未露光ウエハを取り出してコーター/
デベロッパ14に搬送する。コーター/デベロッパ14
でレジストを塗布された未露光ウエハは、エッジクラン
プアーム12により保持され、ウエハアライナ13で位
置及び回転位置を調整するウエハアライメントが行われ
る。以上の動作は、大気圧中状態のプリロードチャンバ
11内で行われる。
【0022】本実施例では、スループットを向上するた
め、2個のロードチャンバ9A,9Bが設けられてお
り、一方のロードチャンバから真空チャンバ1内に搬送
されたウエハに露光している間に、他方のロードチャン
バは露光済みのウエハをプリロードチャンバ11からウ
エハカセット16A,16Bに戻すと共に、未露光のウ
エハを受け取り、ウエハをパレットに固定した上で内部
を真空状態にして、露光中のウエハの露光が終了して一
方のロードチャンバに搬送されるとすぐにウエハを固定
したパレットを真空チャンバ1内に搬送する。
【0023】例えば、プリロードチャンバ11からロー
ドチャンバ9Aにウエハを搬送する時には、ゲート8A
を閉じ、ゲート10Aを開き、エッジクランプアーム1
2がウエハアライメントの終了したウエハをロードチャ
ンバ9A内のパレット上に搬送する。ロードチャンバ9
Aでは、真空吸着によりウエハをパレットに吸着した状
態で静電チャックにより固定した後、ゲート10Aを閉
じ、内部を大気圧状態から真空状態にする。この状態で
露光中のウエハの露光が終了するまで待機する。
【0024】露光が終了し、真空チャンバ1内のステー
ジから露光済みウエハを固定したパレットがロードチャ
ンバ9Bに搬送され、ゲート8Bが閉じられると、ステ
ージはロードチャンバ9Aとのパレット受け渡し位置に
移動し、ゲート8Aが開かれる。パレットはロードチャ
ンバ9Aからステージに搬送されて静電チャックにより
固定され、電子光学コラム2の下に移動して露光が行わ
れる。露光が終了すると、ステージはロードチャンバ9
Aとのパレット受け渡し位置に移動し、露光済みウエハ
が固定されたパレットは、ロードチャンバ9Aに搬送さ
れる。ロードチャンバ9Aでは、ゲート8Aを閉じ、内
部を真空状態から大気圧状態にして、ゲート10Aを開
く。そしてエッジクランプアーム12がウエハをクラン
プした状態でパレットからウエハを取り外し、コーター
/デベロッパ14に搬送する。コーター/デベロッパ1
4でレジストを現像し、現像の終了したウエハはウエハ
アーム15によりウエハカセット16A,16B内に戻
される。
【0025】以上が実施例におけるマスク及びウエハの
搬送経路であるが、各部について更に詳しく説明する。
【0026】図2は、プリロードチャンバ11の部分の
構成を示す図である。ウエハカセット16は、内部が所
定のクリーン度であるように密閉され、クリーン度の低
い環境中を運んでも内部は良好なクリーン度に保たれる
ようになっている。ウエハカセット16は、底部を除く
外側の筐体20を残して、内部筐体21と一体の底部を
下方へ移動すると内部のラック22に配置されたウエハ
が露出して外部からアクセスできるようになっている。
従って、図示のようにプリロードチャンバ11にセット
した後、底部を下方へ移動するとウエハ100がプリロ
ードチャンバ11内に配置されることになる。
【0027】プリロードチャンバ11内には、エッジク
ランプアーム12と、コーター/デベロッパ14と、ウ
エハアーム15が設けられている。プリロードチャンバ
11の上部には、外気を取り入れるファン17と、加熱
装置18と、フィルタ19とが設けられており、プリロ
ードチャンバ11内を所定のクリーン度に維持する。な
お、図示していないが、プリロードチャンバ11のいず
れかの部分(基本的には下側)にフィルタを有する排気
口が設けられている。
【0028】電子ビーム露光装置の真空チャンバ内は真
空であり、当然良好なクレーン度である。本実施例で
は、プリロードチャンバ11内は良好なクリーン度に維
持され、良好なクリーン度であるウエハカセット16の
内部はプリロードチャンバ11に対して開放されるの
で、ウエハを処理する部分でのクリーン度は良好であ
り、処理の終了したウエハはウエハカセット16に戻さ
れて密閉されるので、ウエハは良好なクリーン度の環境
で処理されるのと同等である。
【0029】また、クリーン度の良好な環境を実現する
ためにチャンバ内に不活性ガスを導入することが行われ
るが、この場合湿度がゼロであるためウエハの表面にク
ラックを生じるという問題が発生する。これを避けるた
め、本実施例ではプリロードチャンバ11内には大気を
導入し、湿度もウエハを損傷しない40%程度に維持す
る。なお、この装置はある程度のクリーン度のクリーン
ルーム内に配置されることを前提としており、そのよう
なクリーンルーム内の温度及び湿度はウエハに適した環
境であり、図2の構成では湿度を制御する機構は設けて
いないが、必要であればそのような機構を設ける。
【0030】しかし、ロードチャンバ9ではプリロード
チャンバ11から大気が導入され、大気圧状態から真空
状態及び真空状態から大気圧状態に変化するため断熱膨
張により雰囲気温度が変化する。電子ビーム露光装置は
数nmから十数nmの露光位置精度が要求されるため、
各部が熱膨張で伸縮しないようにする必要がある。近接
露光方式の電子ビーム露光装置は、マスクに照射される
電子ビームのエネルギが小さく、露光中には真空チャン
バ内の各部の温度はほとんど上昇せず、装置が配置され
る環境の温度に近いが、ロードチャンバ9でウエハ及び
パレットの温度が真空チャンバ内の各部の温度と異なる
と、露光中にウエハ及びパレットの温度が変化して伸縮
し、露光位置精度を低下させる。そのため、ロードチャ
ンバ9内の雰囲気温度が断熱膨張により変化した時に
は、ウエハ及びパレットの温度が熱平衡状態になり、真
空チャンバと同じ温度になるまでの間保持する必要があ
るが、これはスループットを低下させる要因になる。本
実施例では、プリロードチャンバ11内の温度は室温よ
り少し高めであるので、断熱膨張による温度低下を相殺
して真空チャンバ内に搬送したウエハが熱平衡状態にな
るまでの時間を、スループットに影響しないレベルまで
短縮できる。
【0031】ウエハアライナ13、コーター/デベロッ
パ14及びウエハアーム15は、従来のものと同様であ
り、ここでは説明を省略するが、コーター/デベロッパ
14をこの部分に設けるのは露光の直前にレジストを塗
布し、露光の終了した直後に現像を行うためであり、こ
れにより良好なレジスト加工が可能になる。
【0032】本実施例では、ロードチャンバ9A,9
B、ウエハアライナ13及びコーター/デベロッパ14
の間のウエハの搬送をエッジクランプアーム12で行っ
ている。エッジクランプアーム12について、図3から
図6を参照して説明する。図3の(A)に示すように、
エッジクランプアーム12は、参照番号26,27,2
8で構成されるロボットアームと、それにより動かされ
るウエハ100を保持(クランプ)するクランプ部材2
5で構成される。ロボットアームの部分は、ウエハアー
ム15と同様に従来のものと同じであり、ここでは説明
を省略する。
【0033】クランプ部材25は、図3の(B)に示す
ように、クランプ基材25Aと、2本のアーム部材25
Bを有し、アーム部材25Bの先端にはそれぞれコマ2
9,30が設けられており、クランプ基材25Aには可
動ゴマ31が設けられている。図3の(D)に示すよう
に、コマ29,30と可動ゴマ31は軸方向の中間部が
凹んだ円柱形状であり、可動ゴマ31は図3の(B)に
示す方向に移動可能である。ウエハ100をクランプす
る時には、図3の(B)と(C)に示すように、各コマ
の凹んだ部分をウエハ100の3点のエッジに押し当て
る。各コマは、中間部が凹んだ円柱形状であり、クラン
プされたウエハは脱落することなしに保持される。保持
の力はばね36の力により決定されるが、ウエハが歪ま
ない範囲で適宜設定する。ウエハ100の中心位置は常
にコマ29,30により決定される位置になる。ウエハ
100の中心位置は、直径が異なると変化するが、常に
ある直線上にある。
【0034】図4は、可動ゴマ31の部分の構造を示す
図である。クランプ基材25Aに溝を形成し、更にアー
ム部材25Bとクランプ基材25Aに可動ゴマ31の軸
32が摺動する溝34,35を設け、軸32に部材33
を取り付けて可動ゴマ31が溝34,35に沿って摺動
するように構成する。そして、軸32をばね36で付勢
すると共に、ばね37を介してアクチュエータの先端3
8に接続する。アクチュエータは、エアシリンダなどで
ある。アクチュエータの先端38を左側に移動すると、
ばね37による左側への力がばね36による右側への力
より大きいので可動ゴマ31は左側に移動し、解除状態
になる。アクチュエータの先端38を右側に移動する
と、ばね37は引張り力を呈さない状態になり、ばね3
6により可動ゴマ31は右側に移動し、クランプ状態に
なる。
【0035】エッジクランプアーム12によりウエハア
ライナ13及びコーター/デベロッパ14上のウエハを
クランプする時、ウエハは裏面からリフトピンで押し上
げられた状態であり、エッジクランプアーム12の各コ
マをウエハのエッジに接触させられる。しかし、ステー
ジのようなウエハより大きな載置面の場合、ウエハのエ
ッジにエッジクランプアーム12の各コマを接触させる
ことはできない。図5は、ウエハ100より大きな載置
面を有する場合に、本実施例のエッジクランプアーム1
2でクランプできるようにしたステージ41の構成を示
す図である。図5の(A)に示すように、ステージ41
上にコマ29,30及び可動ゴマ31が入り込む穴4
2,43,44をウエハ100を設ける。クランプする
場合には、図5の(B)に示すように、コマの中央部が
ウエハのエッジに位置するようにコマを穴の中に入れた
後、コマを移動及びクランプ状態にしてクランプする。
なお、台の直径がウエハの直径より小さい場合には、上
記の穴が必要でないことはいうまでもなく、ウエハを裏
面からリフトピンで押し上げる機構も必要ない。従っ
て、台の直径がウエハの直径より小さいウエハアライナ
13を使用すれば、リフトピンで押し上げる機構を設け
る必要はない。コーター/デベロッパ14は、エッジク
ランプアーム12だけでなくウエハアーム15でウエハ
を搬送する必要があるので、従来と同様にリフトピンで
押し上げる機構が必要である。
【0036】図6は、エッジクランプアーム12により
ウエハをクランプする時の動作を示すフローチャートで
ある。ステップ301では、可動ゴマ31を解除状態に
する。これにより、3個のコマの位置はクランプするウ
エハより大きな直径の円周に位置することになる。ステ
ップ302では、エッジクランプアーム12の3個のコ
マにより形成される円とウエハの中心が一致するように
エッジクランプアーム12を移動する。この位置は、エ
ッジクランプアーム12を降下しても3個のコマはウエ
ハに接触しない退避位置である。ステップ303では、
エッジクランプアーム12を、各コマがウエハのエッジ
と同じ高さになる位置まで降下する。ステップ304で
は、コマ29と30がウエハのエッジに接触する付近に
移動した後、アクチュエータの先端38を右側に移動す
ると可動ゴマ31が左側に移動し、ばね36の力でウエ
ハを挟み込む。これによりウエハはエッジクランプアー
ム12にクランプされる。ステップ305では、エッジ
クランプアーム12を上昇させ、ウエハを載置面から離
す。
【0037】従来のウエハアームは、ウエハの裏面を支
持及び吸着しており、リフトピンなどで押し上げた状態
でウエハを受け渡す必要がある。リフトピンの上に載置
された状態では、ウエハの自重でリフトピンの先端に接
触しているだけであり、ウエハはある程度自由に移動で
きるので位置がずれたり回転し、ウエハの保持位置の精
度が低下する。これに対して、本実施例のエッジクラン
プアームを使用すると、ウエハをエッジクランプアーム
にクランプしたままステージに載置して真空チャック
(吸着)や静電チャックすることが可能であり、ウエハ
の位置ずれが防止できる。真空吸着を解除した時や静電
チャックを解除した場合、ウエハが載置面から容易に離
れない場合がある。そのような場合、本実施例のエッジ
クランプアームでクランプした状態で引き上げると容易
に離すことができる。特に静電チャックを解除する場
合、静電チャックに逆電圧を印加したり、後述するよう
に真空吸着口から気体を噴出してウエハを載置面から引
き離す場合があるが、そのような場合引き離されたウエ
ハが飛び出して、搬送できなくなるという問題を生じる
が、本実施例のエッジクランプアームでクランプした状
態で引き離すと、ウエハはそのままクランプされている
ので、上記のような問題は発生しない。この場合、エッ
ジクランプアームのクランプ部材25は下方へは移動し
ないが、上方へは小さな範囲であるがばね圧に抗して移
動可能であるように構成しておけば、引き離す時の衝撃
を吸収できる。なお、この構成はクランプしたまま載置
面に押し当てる場合も同様に効果的であり、押し当てる
時の衝撃を吸収できる。
【0038】図7は、ロードチャンバ9と真空チャンバ
1内のステージ49との間のパレット41を利用したウ
エハ100の受け渡しのための構成を示す図である。ロ
ードチャンバ9には、上面にパレット41を機械的に固
定するパレット台46が設けられており、内部を真空状
態と大気圧状態の間で変化できるようになっている。ま
た、真空チャンバ1には、ステージ49と、ステージ4
9を3軸方向及び回転する移動機構48が設けられてお
り、内部は真空状態に保持されている。
【0039】プリロードチャンバ11のエッジクランプ
アーム12によりロードチャンバ9に搬送されたウエハ
100は、パレット台46上のパレット41に静電チャ
ックにより固定される。その後、ロードチャンバ9内は
真空状態にされ、パレット41がステージ49に搬送さ
れ、パレット41に設けたパレット固定機構によりパレ
ット41はステージ49に固定される。ウエハ100を
固定したパレット41は、マスク50の直下に移動し、
露光が行われる。露光の終了したウエハ100を固定し
たパレット41はステージ49からロードチャンバ9に
搬送され、ロードチャンバ9の内部を大気圧状態にした
後、パレット41から露光済みのウエハ100を取り外
す。その後、エッジクランプアーム12によりプリロー
ドチャンバ11に搬送され、ウエハカセットに戻され
る。真空チャンバ1とロードチャンバ9の間には開閉可
能なゲート8を設ける必要があるので、パレット41に
ローラを設け、真空チャンバ1とロードチャンバ9にパ
レット41を搬送するためのレール45,47を設け
て、パレット41はレールに沿って移動する。図示して
いないが、ロードチャンバ9には、パレット41をレー
ルに沿って移動させるアクチュエータが設けられる。
【0040】以下、図8から図16を参照して各部を更
に詳しく説明する。
【0041】図8は、パレット41を示す図であり、
(A)は上面図を、(B)は側面図を示す。図示のよう
に、パレット41の上面には、ウエハ100の外周より
若干内側の部分に円状の土手51が設けられており、そ
の内部には細くて短い柱状物55が多数設けられてい
る。この多数の柱状物55が設けられている下にウエハ
静電チャックが形成されている。土手51の内部をここ
では静電チャック部と呼ぶ。ウエハの載置面を多数の細
い柱状物55の上面とすることにより、ウエハの裏面と
載置面の接触面積を低減し、汚れによるウエハ面の変形
などを低減できる。また、パレット41の内部には、ウ
エハ静電チャックに印加された電圧を保持するための容
量素子58が設けられている。
【0042】パレット台に保持された状態で真空ポンプ
に接続される真空経路53の開口52が、静電チャック
部に設けられている。真空ポンプにより真空経路53を
減圧すると、土手51がシールとして働き、柱状物55
の間の部分が真空経路として働いて、パレット41に載
置されたウエハは真空吸着によりパレット41に吸着さ
れる。
【0043】更に、静電チャック部内の4箇所に、柱状
物55の上面より十分に大きな面積を有する基準載置面
54Aから54Dが設けられている。基準載置面54A
から54Dは、ウエハが正常にチャックされているか、
すなわちチャックされたウエハの表面位置が所定の範囲
内であるかを検出するのに使用される。
【0044】更に、土手51の横に3個の穴42,4
3,44が設けられている。これらの穴は、図5で説明
したエッジクランプアーム12でクランプするためのも
のである。
【0045】更に、土手51の横に4個の裏面導通機構
56A,56B,56C,56Dが設けられている。裏
面導通機構56A,56B,56Cは、パレット41の
アースに、裏面導通機構56Dは端子60Cと60Fに
接続されている。また、パレット41の裏面の両側に
は、8個のローラ57が設けられている。パレット41
の裏面には、パレット41をステージ49に固定するた
めの3個のパレット静電チャック59A,59B,59
Cが設けられている。参照番号60Aから60Dはパレ
ット台46に設けられた端子と接触する端子であり、6
0Aはパレット41のアースに、60Bと60Dはウエ
ハ静電チャックに、60Cは裏面導通機構56Dに接続
されている。参照番号60Eから60Jはステージ49
に設けられた端子と接触する端子であり、60Eと60
Jはパレット41のアースに、60Gと60Hはウエハ
静電チャックに、60Iはパレット静電チャックに、6
0Fは裏面導通機構56Dに接続されている。
【0046】図9は、裏面導通機構56の構造を示す図
である。裏面導通機構56は、パレット41に設けられ
た穴61に、支点63を中心として回転可能に支持され
たアーム62と、アーム62の一方の端に設けられた先
端が尖った細い導電性のピン64と、ピン64を上方に
付勢するばね65とを有する。ピン64は、パレット4
1のアース又は端子60C,60Fに接続されている。
また、パレット41がパレット台46に保持された状態
で、アーム62の他方の端を下方に押し下げるアクチュ
エータが設けられている。アクチュエータはロードチャ
ンバ9の外部に設けられ、ロードチャンバ9の壁67に
は、外気と遮断しながら移動可能にする機構68が設け
られている。これにより、アクチュエータの先端66は
ロードチャンバ9内を移動可能になり、アクチュエータ
を駆動することにより先端66がアーム62の他方の端
を下方に押し下げ、ピン64が上昇する。
【0047】真空吸着した状態でアクチュエータを駆動
してピン64を上昇させると、ピン64の先端が吸着さ
れたウエハ100の裏面に突き刺さり、絶縁膜を破って
ウエハ100とピン64が導通する。アクチュエータを
解除しても、アーム62はばね65により付勢されてい
るので、ピン64がウエハ100に接触して導通した状
態が維持される。なお、ばね65はピン64がウエハ1
00に接触して導通した状態が維持できればよい強さに
設定されている。
【0048】図10は、パレット41をロードチャンバ
9と真空チャンバ1内のステージ49との間で搬送する
機構を説明する図である。パレット41は、ローラ57
をレールに載せて移動されるが、ロードチャンバ9と真
空チャンバ1の間にはゲート8が設けられるので、連続
したレールを設けることはできない。そこで、ロードチ
ャンバ9にはレール45A,45Bを、真空チャンバ1
にはレール47A,47Bを設け、パレット41が中間
に位置する時には少なくとも両側のローラがレール45
A,45とB47A,47Bに載るようにしている。な
お、図示していないが、パレット台46には、パレット
41をレールに沿って移動させるアクチュエータが設け
られている。また、パレット台46にはパレット41を
機械的に固定する機構が設けられている。
【0049】パレット台46は、パレット41を固定し
た時にパレット41の端子60Aから60Dと接触する
端子71Aから71Dと、真空経路53と接続する開口
72が設けられた部材69を有している。開口72は真
空ポンプに接続されている。また、ステージ49は、パ
レット41を固定した時にパレット41の端子60Eか
ら60Jと接触する端子71Eから71Jが設けられた
部材70を有している。端子71Aから71Jは、ばね
で付勢された構造を有し、搬送されたパレット41が衝
突する衝撃を吸収すると共に、電気的に確実に接続され
るようになっている。
【0050】図11は、ロードチャンバ9内を真空にす
るための排気経路及び真空チャックの排気経路を示す図
である。図示のように、ロードチャンバ9とプリロード
チャンバ11の間にはゲート10が設けられており、ロ
ードチャンバ9とシンクチャンバ1の間にはゲート8が
設けられており、ゲート8と10を閉じた状態でロード
チャンバ9内を排気して真空にできる。また、パレット
はパレット台46に固定された状態で、真空チャックが
機能するようになっており、ウエハ100をパレットに
載置した状態でのウエハ100とパレットとの間の土手
51で囲まれる空間を51Aで表す。開口52及び真空
経路53を介して空間51A内を排気することにより真
空吸着が働く。
【0051】真空ポンプ73はバルブV3,V4を介し
て共通経路に接続され、空間51AはバルブV1を介し
て共通経路に接続され、ロードチャンバ9はバルブV2
を介して共通経路に接続されている。また、気体供給源
(P−N2)76が流量制御器(フローセンサ)FCS
とバルブV5を介して共通経路に接続され、流量計PS
2が共通経路に接続されている。流量計PS2の検出量
は演算制御ユニット(MMI)74に送られ、演算制御
ユニット74はフローセンサFCSの流量を制御する。
【0052】図12は、パレット41、パレット台46
及びステージ49における電気的な構成を示す図であ
り、(A)はパレット台46に接続した状態を、(B)
はステージ49に接続した状態を示す。パレット41の
ウエハ静電チャックは2つの部分55Aと55Bに分か
れており、容量素子も2個58Aと58Bに分かれてい
る。また、図8に示したように、3個のパレット静電チ
ャック59A,59B,59Cが設けられている。端子
60A,60E,60Jは、パレットのアースに接続さ
れており、裏面導通機構56A−56Cと、容量素子5
8A,58Bのアース端子もパレットのアースに接続さ
れている。端子60Bと60Hはウエハ静電チャック5
5Aと容量素子58Aに接続され、端子60Dと60G
はウエハ静電チャック55Bと容量素子58Bに接続さ
れ、端子60Cと60Fは裏面導通機構56に接続さ
れ、端子60Iはパレット静電チャック59A,59
B,59Cに接続されている。
【0053】パレット台46の端子71Bと71Dは、
スイッチ78を介してローダ電源77に接続され、端子
71Cは切換スイッチ79を介して抵抗計80又はアー
スに接続され、端子71Aはアースに接続されている。
ステージ49の端子71Gと71Hはスイッチ81を介
してウエハ用ステージ側電源82に接続され、端子71
Iはパレット用ステージ側電源83に接続され、端子7
1Fは切換スイッチ84を介して抵抗計85又はアース
に接続され、端子71Eと71Jはアースに接続されて
いる。
【0054】図13は、パレット41の基準載置面54
Aから54Dを利用したチャック状態を検出する構成を
示す図である。ローダチャンバ9の壁90に透明な部材
で形成した窓91を設け、外部に光学的な高さ検出器9
2を設ける。検出器92は、レーザなどの平行光束を出
力する光源93と、受光位置を検出できる受光素子94
を有する。光源93からの光束を窓91を通して基準載
置面54の表面に照射し、反射した光束を受光素子94
で検出すると、基準載置面54の高さに応じて受光素子
94における検出位置が変化する。従って、受光素子9
4における検出位置から基準載置面54の高さが検出で
きる。同様に、パレット41上にウエハ90を載置して
吸着などにより固定し、その表面の高さを検出して基準
面の高さの差を算出する。4箇所の差がほぼ等しく、ウ
エハ100の厚さに近い値であればウエハは正常に固定
されているといえる。しかし、4箇所の差が所定の値よ
り大きい場合や、差がウエハ100の厚さから大きく離
れた値の場合にはウエハは正常に固定されていないこと
になる。
【0055】なお、ウエハの固定状態を検出するのは上
記の方法に限らず各種の方法がある。例えば、真空吸着
する場合には、正常に吸着されていれば真空ポンプの流
量が小さいが、正常に吸着されておらずに隙間がある場
合には真空ポンプの流量が大きくなるので、真空ポンプ
の流量を検出することによりウエハの固定状態を検出す
ることが可能である。
【0056】また、前述の裏面導通機構を利用して、ウ
エハの固定状態を検出することも可能である。パレット
41がパレット台46に固定されている場合、図12の
スイッチ79を抵抗計80側に接続し、裏面導通機構5
6Dと他の裏面導通機構56A−56Cとの間の抵抗を
測定する。測定した抵抗値が所定値以上の場合は裏面導
通が正常でないので、再度アクチュエータなどで付勢し
て抵抗値が所定値以下になるようにする。ウエハ静電チ
ャックに切り換えて真空吸着を解除した段階で再度抵抗
値を測定して前の測定値と差がなければウエハの固定は
正常であると判断される。同様に、パレット41をステ
ージ49に搬送して固定した後で、スイッチ84を抵抗
計85側に接続し、裏面導通機構56Dと他の裏面導通
機構56A−56Cとの間の抵抗を測定する。測定した
抵抗値がパレット台46で測定した値と同じであれば、
ウエハの固定は正常であると判断される。
【0057】本実施例では、複数の方法を組み合わせて
行うことにより、ウエハの固定状態を確実に検出して、
固定状態が不良のウエハが露光されないようにしてい
る。
【0058】図14は、ロードチャンバ9におけるウエ
ハのチャック動作を示すフローチャートである。ステッ
プ311では、パレット41はパレット6上に固定され
ている。ゲート8を閉じ、ゲート10を開いた状態で、
高さ検出器によりパレット41の4つの基準載置面54
の高さを測定し記憶する。そして、エッジクランプアー
ム12によりウエハ100をパレット41上に搬送して
載置する。ステップ312では、図11の真空機構のバ
ルブV1とV3を開いて真空吸着を開始する。ステプ3
13では、図11の流量計PS2により共通真空経路に
流れる気体流量を検出し、所定値以内であるか判定す
る。所定値以上の時には、ウエハと載置面の間に隙間が
あり正常に吸着できないウエハなので、ステップ322
に進んでチャック以上であることを報知する。所定値以
内の時には、ステップ312に進む。なお、図示してい
ないが、裏面導通機構を外部のアクチュエータで付勢す
る場合は、ステップ312に進む前に行い、裏面導通機
構56Dと他の裏面導通機構56A−56Cとの間の抵
抗を抵抗計80で測定し、裏面導通されているかを検出
する。
【0059】ステップ312では、エッジクランプアー
ムを解除して、プリロードチャンバ11に退避させる。
ステップ314では、図12のスイッチ78を接続し、
ローダ側電源77から第1の電圧を供給し、ウエハ静電
チャックを動作させる。ステップ316では、図11の
バルブV3を閉じ、V1は開いたままで、更にV2を開
く。これにより、空間51A内に大気が入り、真空チャ
ックが解除される。ステップ317では、真空吸着が解
除された後もウエハ静電チャックによりウエハが正常に
チャックされているか確認する。具体的には、V4,V
5を開いてP−N2から気体を流した時の流量をPS2
で検出し、MMI74は検出した値に基準値を加えた値
をFCS75に設定する。そして、V1,V4,V5を
開いてP−N2から気体を流した時の流量をPS2で検
出し、設定した値以下であるか判定する。ウエハが正常
にチャックされていれば、ウエハ100により空間51
Aはロードチャンバ9と遮断されており、流量はほとん
ど増加しないので設定値以下であるが、正常にチャック
されていないと隙間から大気が流入して流量が所定値以
上になる。更に、図13に示した基準載置面を利用した
ウエハ表面の高さ検出を行い、記憶してある基準載置面
との差を算出して正常であるか判定する。また、裏面導
通の判定も行う。いずれかの判定で不良と判断された時
には、ステップ322に進む。
【0060】ステップ318ではゲート10を閉じ、ス
テップ319でロードチャンバ内を排気して真空にす
る。この時、最初は遅い速度で排気してパーティクルな
どが舞い上がってウエハの表面に付着しないようにし、
ある程度排気された後に高速の排気に切り換える。ステ
ップ320で、ローダ側電源77から第1の電圧より高
い第2の電圧を供給する。ステップ321では、ステッ
プ317と同様に、ウエハが正常にチャックされている
か判定し、不良と判断された時には、ステップ322に
進み、正常であればチャック動作は終了する。
【0061】図15は、パレット41とパレット台46
からステージ49に搬送する時の動作を示すフローチャ
ートであり、図12を参照しながら説明する。以下の動
作はパレットへのウエハのチャックが終了し、ロードチ
ャンバ9内が真空状態になった後開始される。ステップ
331では、ステージ側のスイッチ81と2個の電源8
2,83をオフのままにしておく。ステップ332で
は、ゲート8を開く、ステップ333でローダ側のスイ
ッチ78を開き、ステップ334でローダ側電源77を
オフする。ステップ333と334は同時に行う。
【0062】ステップ335ではパレットを搬送し、ス
テージの端子に接触した状態になる。ステップ336で
は、ステージ側のスイッチ81を接続状態にする。ステ
ップ337では、2個の電源82,83をオンする。こ
れにより、パレットはステージに固定される。ステップ
338では、ウエハのチャックが正常か判定し、以上で
あればステップ340に進み、正常であれば、パレット
の搬送が終了し、露光動作に入る。ステップ338での
ウエハのチャックが正常かの判定は、抵抗計85を使用
して行うが、図13のような高さ検出器や他の測定器を
利用してもよい。
【0063】上記のように、真空チャンバとロードチャ
ンバの間でパレットを搬送する場合、パレットは一時的
に両方の部分から切り離された状態になるが、容量素子
58により静電チャックへの電圧の印加状態が維持され
るので、ウエハ静電チャックが解除されることはない。
【0064】図16は、ロードチャンバ9においてステ
ージから送られてきたウエハをパレットから外すチャッ
ク解除動作を示すフローチャートである。静電チャック
されたウエハは、静電チャックに印加する電圧を0Vに
しても容易にチャックが外れないという問題がある。そ
こで、このチャック解除動作では、真空チャックの空間
51Aの気圧を高めて気圧によりウエハをパレットから
取り外す。ここではこの動作をポップオフと呼ぶ。この
時ウエハをエッジクランプアームでクランプして、ウエ
ハが飛ばされないようにする。
【0065】ステップ351では、ウエハ静電チャック
に印加する電圧を低電圧の第1の電圧に切り換える。ス
テップ352では、ロードチャンバ9内の真空を解除し
て大気圧状態にする。ステップ353では、エッジクラ
ンプアーム12によりチャックされているウエハをクラ
ンプする。
【0066】ステップ354では、エッジクランプアー
ムでウエハをクランプする。ステップ354では、ポッ
プオフの圧力を設定する。具体的には、図11で、V4
とV5のみを開いた状態で、共通経路の圧力がポップオ
フ圧力になるようにFCS75を設定した上で、V1を
開く。ステップ355では、ウエハ静電チャックの電圧
を0Vに設定する。これによりウエハ静電チャックが解
除されると同時に圧力によりウエハがパレットから外れ
る。ステップ356では、エッジクランプアームでウエ
ハをプリロードチャンバ11に搬送して終了する。
【0067】第1実施例では、ロードチャンバ9でパレ
ット41にウエハ100を固定してから、パレット41
を真空チャンバ1内のステージ49に固定したが、第2
実施例では、ウエハ100を直接ステージ49に固定す
る。
【0068】図17は、本発明の第2実施例の近接露光
方式の電子ビーム露光装置における、ロードチャンバ9
と真空チャンバ1内のステージ49との間のウエハ10
0の受け渡しのための構成を示す図である。第2実施例
の他の部分の構成は、第1実施例とほぼ同じであるが、
第2実施例ではエッジクランプアーム12をロードチャ
ンバ9内に設ける点が異なる。なお、第1実施例と同様
に、プリロードチャンバ11内にエッジクランプアーム
を設け、別のエッジクランプアームと載置台をロードチ
ャンバ9内に設けるようにしてもよい。真空チャンバ1
の外部には、図13に示したのと同様のウエハの表面位
置を検出する検出器92と、裏面導通機構に外部から圧
力を印加する裏面導通圧力印加部102が設けられてい
る。裏面導通圧力印加部102は、図9で説明したアク
チュエータに相当する部分である。
【0069】図18は、第2実施例のステージの上面の
構成であり、第1実施例のパレットと同様に、エッジク
ランプアームのコマが入る穴42−44と、基準載置面
54A−54Dと、静電チャック範囲に設けられた細い
柱状の部分55と、裏面導通機構56A−56Dとを有
するが、真空チャックのための土手や吸気口は設けられ
ていない。
【0070】ウエハ表面位置検出器92は、ステージ4
9の基準載置面54A−54Dの高さを測定して記憶し
ておく。
【0071】エッジクランプアーム12は、プリロード
チャンバ11のウエハアライナ13からウエハ100を
クランプしてロードチャンバ9内に搬送する。そして、
ロードチャンバ9内を大気圧状態から真空状態にした後
ゲート8を開いて、エッジクランプアーム12はウエハ
100をステージ49に押し当てる。ステージ49はウ
エハ100が押し当てられた状態で静電チャックにより
ウエハを固定する。これにより、ウエハ100に多少の
反りがあっても確実にチャックが行える。この状態で、
裏面導通圧力印加部102を起動して、裏面導通機構5
6A−56Dのアームを押して導電性のピンをウエハ1
00の裏面に押し付ける。この時、エッジクランプアー
ム12でウエハ100を保持してステージ49に押し当
てているので、裏面導通機構のピンが押し当てられても
ウエハのチャックが外れることはない。
【0072】以上の動作が終了した後、エッジクランプ
アーム12は保持状態を解除してロードチャンバ9内に
戻る。ウエハ表面位置検出器92は、ステージ49の基
準載置面54A−54Dの部分のウエハ100の表面位
置を検出し、あらかじめ記憶してあるステージ49の基
準載置面54A−54Dの高さとの差を算出し、固定さ
れたウエハ100の表面の高さ分布の範囲を求め、ウエ
ハが正しくチャックされているかを判定する。後は第1
実施例と同じである。
【0073】露光が終了したウエハ100は再び図17
の位置に搬送され、ゲート8が開かれ、エッジクランプ
アーム12がウエハをクランプする。この状態で静電チ
ャックの電圧を0Vにして静電チャックを解除するが、
ウエハがステージから容易に外れない場合があるので、
その時には静電チャックに逆極性の電圧を印加してウエ
ハがステージから飛び上がるようにする。この場合もエ
ッジクランプアーム12がウエハをクランプしているの
で、ウエハが飛び上がっても問題はない。なお、ウエハ
をステージから引き離す方向にエッジクランプアーム1
2に小さな力を加えた状態で、静電チャックに0Vを印
加してもウエハをステージから容易に引き離すことがで
きる。
【0074】図19は、第2実施例のエッジクランプア
ームの構成を示す図である。なお、ウエハ静電チャック
機構は図示を省略している。上記のように、第2実施例
では、ウエハを静電チャックした状態で裏面導通機構を
動作させるが、図3のエッジクランプアームでは裏面導
通機構56A−56Dの部分にクランプ部材が存在する
ため、外部から裏面導通機構56A−56Dを付勢する
ことができない。そこで、第2実施例のエッジクランプ
アームでは、図19の(A)のように、ウエハ100の
中心付近まで延びるクランプ基材151に3方向に延び
るアーム部材152を設け、アーム部材152の3本の
先端部に3個の可動コマを設けている。更に、図19の
(B)に示すように、アーム部材152は、クランプ基
材151に対して小さな範囲で移動可能で、下方へばね
で付勢されている。これにより、アーム部材152は、
下方へは移動しないが、上方へは小さな範囲であるがば
ね圧に抗して移動可能であるように構成されている。こ
れにより、ウエハをステージに載せる時の衝撃を吸収で
きる。また、ウエハをステージから引き離す場合、静電
チャックに逆電圧を印加してウエハを飛び上がらせる
が、この場合もエッジクランプアームで保持した上で行
うとウエハを保持した状態が維持でき、しかもウエハが
飛び上がる衝撃を吸収できる。また、逆電圧を印加せず
に、エッジクランプアームでウエハを保持した上でクラ
ンプ基材151を上方に移動させて引き離す場合も、衝
撃を吸収できる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
搬送中にウエハの位置がずれたり回転することがないウ
エハ搬送機構が実現でき、特に静電吸着でウエハを固定
するウエハ載置台に適したウエハ搬送機構が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の近接露光方式の電子ビーム露
光装置の全体構成を示す図である。
【図2】実施例のプリロードチャンバの部分の構成を示
す図である。
【図3】実施例のエッジクランプアームを示す図であ
る。
【図4】エッジクランプアームの可動ゴマの部分の構成
を示す図である。
【図5】ウエハより大きな載置面を有するステージ(パ
レット)に対してエッジクランプアームを使用するため
に必要な構成を示す図である。
【図6】エッジクランプアームによるクランプ動作を示
すフローチャートである。
【図7】実施例のロードチャンバの部分の構成を示す図
である。
【図8】実施例で使用するパレットを示す図である。
【図9】裏面導通機構を示す図である。
【図10】パレット搬送機構を示す図である。
【図11】パレット及びロードチャンバの真空排気系の
構成を示す図である。
【図12】パレットの静電チャックに関係する部分の構
成を示す図である。
【図13】基準載置面を利用した光学的な高さ検出機構
を示す図である。
【図14】ロードチャンバにおけるウエハのチャック動
作を示すフローチャートである。
【図15】パレットの搬送動作を示すフローチャートで
ある。
【図16】ロードチャンバにおけるウエハのチャック解
除動作を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第2実施例の電子ビーム露光装置に
おける、ロードチャンバとステージとの間のウエハの受
け渡しのための構成を示す図である。
【図18】第2実施例のステージの上面構造を示す図で
ある。
【図19】第2実施例のエッジクランプアームを示す図
である。
【図20】従来のウエハ搬送機構を示す図である。
【符号の説明】
1…真空チャンバ 2…電子光学コラム 3…マスクカセット 8,8A,8B,10,10A,10B…ゲート 9,9A,9B…ロードチャンバ 11…プリロードチャンバ 12…エッジクランプアーム 16,16A,16B…ウエハカセット 41…パレット 92…ウエハ表面位置検出器 100…ウエハ 102…裏面導通圧力印加部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年12月13日(2002.12.
13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程では、半導体ウエハを搬
送するウエハ搬送機構が広く使用されている。図20
は、ウエハ搬送機構の代表的な従来例を示す図である。
図20の(A)に示すように、基材11の先端は2つ
の部分111Aと111Bに分かれており、数箇所に載
置されたウエハ100を真空吸着するための吸着口11
5が設けられている。参照番号112から114はロボ
ットアームを構成する部分で、ロボットアームは基材1
11を移動及び回転させる。また、ロボットアーム上下
方向にも移動可能である。図19の(B)に示すよう
に、ステージなどのウエハ載置台101には載置された
ウエハ100を持ち上げるリフトピン102が設けられ
ている。基材111の載置されたウエハ100が図示の
状態に移動され、真空吸着が解除されると、リフトピン
102が上昇してウエハ100は基材111から離れ、
リフトピン102に支持される。次に基材111が退避
し、リフトピン102を降下するとウエハ100はウエ
ハ載置台101上に載置され、真空チャックや静電チャ
ックなどにより固定される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】すべてのコマが可コマである場合には、
すべての可動コマを解除状態にし、すべての可動コマが
ウエハの外周より外側に位置するようにクランプ部材を
ウエハ上に移動し、3個のコマの窪んだ中央部がウエハ
のエッジと同じ高さになるようにクランプ部材をウエハ
に向けて移動し、可動コマを保持状態にする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明する
が、ここでは電子ビーム露光装置を例として説明する。
電子ビーム露光装置では、ステッパなどの従来の光露光
装置で広く使用されている真空吸着が使用できないた
め、静電チャック機構を使用する必要があるが、静電チ
ャックは真空吸着に比べて吸着力が弱く、反りが大きい
ウエハを吸着できないと問題があった。本発明のウエハ
搬送機構を使用すれば、反りの大きなウエハでも静電吸
着できる。また、電子ビーム露光装置は、ウエハに電子
ビームを照射するが、照射された電子ビームがウエハに
蓄積してチャージアップしないように、ウエハをアース
に接続する必要がある。後述する実施例の近接露光方式
の電子ビーム露光装置ではウエハの表面側にスペースが
ないので、ウエハの表面にアースに接続された導電性の
端子を接触させることができず、ウエハの裏面に導電性
の端子を接触させる必要がある。しかし、ウエハの裏面
には絶縁性の酸化膜が形成されており、先端が尖ったピ
ンを押し当てる必要があるが、その場合静電チャックが
外れる可能性がある。本発明のウエハ搬送機構を使用す
れば、このような問題が発生しない。以上のような理由
で、実施例は電子ビーム露光装置、特に近接露光方式の
電子ビーム露光装置を例として説明する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】半導体集積回路の集積度は微細加工技術に
より規定されており、微細加工技術には一層の高性能が
要求されている。特に、露光技術においては、ステッパ
などに用いられるフォトリソグラフィの技術的な限界が
予想されており、一層の微細化を難しくしている。この
限界を打ち破る技術として電子ビーム露光技術が注目さ
れているが、一般に電子ビーム露光はスループットが低
いという問題がある。特許第2951947号は、露光
パターンと同の開口パターンを有するステンシルマス
クに、感光剤(レジスト)を塗布した試料(ウエハ)を
近接して配置し、大きな電子ビームでマスクを走査する
ことにより短時間で露光を終了する近接露光方式の電子
ビーム露光技術を開示している。この技術についての詳
しい説明は省略するが、以下に説明する実施例はこの近
接露光方式の電子ビーム露光技術である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】電子ビーム露光装置の真空チャンバ内は真
空であり、当然良好なクーン度である。本実施例で
は、プリロードチャンバ11内は良好なクリーン度に維
持され、良好なクリーン度であるウエハカセット16の
内部はプリロードチャンバ11に対して開放されるの
で、ウエハを処理する部分でのクリーン度は良好であ
り、処理の終了したウエハはウエハカセット16に戻さ
れて密閉されるので、ウエハは良好なクリーン度の環境
で処理されるのと同等である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】図11は、ロードチャンバ9内を真空にす
るための排気経路及び真空チャックの排気経路を示す図
である。図示のように、ロードチャンバ9とプリロード
チャンバ11の間にはゲート10が設けられており、ロ
ードチャンバ9と真空チャンバ1の間にはゲート8が設
けられており、ゲート8と10を閉じた状態でロードチ
ャンバ9内を排気して真空にできる。また、パレットは
パレット台46に固定された状態で、真空チャックが機
能するようになっており、ウエハ100をパレットに載
置した状態でのウエハ100とパレットとの間の土手5
1で囲まれる空間を51Aで表す。開口52及び真空経
路53を介して空間51A内を排気することにより真空
吸着が働く。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】図14は、ロードチャンバ9におけるウエ
ハのチャック動作を示すフローチャートである。ステッ
プ311では、パレット41はパレット6上に固定され
ている。ゲート8を閉じ、ゲート10を開いた状態で、
高さ検出器によりパレット41の4つの基準載置面54
の高さを測定し記憶する。そして、エッジクランプアー
ム12によりウエハ100をパレット41上に搬送して
載置する。ステップ312では、図11の真空機構のバ
ルブV1とV3を開いて真空吸着を開始する。ステ
313では、図11の流量計PS2により共通真空経路
に流れる気体流量を検出し、所定値以内であるか判定す
る。所定値以上の時には、ウエハと載置面の間に隙間が
あり正常に吸着できないウエハなので、ステップ322
に進んでチャック異常であることを報知する。所定値以
内の時には、ステップ312に進む。なお、図示してい
ないが、裏面導通機構を外部のアクチュエータで付勢す
る場合は、ステップ312に進む前に行い、裏面導通機
構56Dと他の裏面導通機構56A−56Cとの間の抵
抗を抵抗計80で測定し、裏面導通されているかを検出
する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】ステップ335ではパレットを搬送し、ス
テージの端子に接触した状態になる。ステップ336で
は、ステージ側のスイッチ81を接続状態にする。ステ
ップ337では、2個の電源82,83をオンする。こ
れにより、パレットはステージに固定される。ステップ
338では、ウエハのチャックが正常か判定し、異常
あればステップ340に進み、正常であれば、パレット
の搬送が終了し、露光動作に入る。ステップ338での
ウエハのチャックが正常かの判定は、抵抗計85を使用
して行うが、図13のような高さ検出器や他の測定器を
利用してもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 502J (72)発明者 伊勢 徹 東京都三鷹市下連雀9丁目7番1号 株式 会社東京精密内 (72)発明者 福井 豊治 東京都三鷹市下連雀9丁目7番1号 株式 会社東京精密内 (72)発明者 藤田 太一 東京都三鷹市下連雀9丁目7番1号 株式 会社東京精密内 (72)発明者 柳 良明 東京都三鷹市下連雀9丁目7番1号 株式 会社東京精密内 (72)発明者 津田 征夫 茨城県ひたちなか市堀口208−3 (72)発明者 津田 英明 茨城県日立市森山町2−23−21 (72)発明者 二瓶 幸一 茨城県那珂郡那珂町菅谷2987−10 Fターム(参考) 5F031 CA02 CA07 DA01 DA12 FA01 FA07 FA11 FA14 GA10 GA13 GA15 GA43 GA49 HA01 HA13 HA16 HA24 HA32 HA35 JA01 JA02 JA06 JA10 JA21 JA30 JA32 JA47 MA27 NA02 NA05 NA09 5F046 CC08 CD01 CD04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハを保持して搬送するウエハ搬送装
    置であって、 クランプ部材と、 前記クランプ部材上に設けられ、中心軸に対して回転対
    称で、中央部の回転半径が両側の回転半径より小さい形
    状を有する少なくとも3個のコマとを備え、 前記クランプ部材を前記ウエハに重ねて配置した時に、
    前記少なくとも3個のコマは前記ウエハの外周に位置
    し、 前記少なくとも3個のコマの少なくとも1個は前記クラ
    ンプ部材に沿って移動可能な可動コマで、保持状態では
    前記ウエハに向かう方向に付勢され、解除状態では前記
    ウエハから離れる方向に移動され、 前記ウエハのエッジを、前記少なくとも3個のコマの窪
    んだ前記中央部に突き当てた状態で前記ウエハを保持す
    ることを特徴とするウエハ搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のウエハ搬送装置であっ
    て、 前記クランプ部材は、前記ウエハの表面側に位置するウ
    エハ搬送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のウエハ搬送装置であっ
    て、 前記少なくとも3個のコマのうち1個又は2個が可動コ
    マであるウエハ搬送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のウエハ搬送装置であっ
    て、 前記少なくとも3個のコマはすべて可動コマであるウエ
    ハ搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のウエハ搬送装置を使用
    して前記ウエハを保持するウエハ搬送方法であって、 前記可動コマを前記解除状態にし、 前記可動コマを含む前記少なくとも3個のコマが、前記
    ウエハの外周より外側に位置するように、前記クランプ
    部材を前記ウエハ上に移動し、 前記少なくとも3個のコマの窪んだ前記中央部が前記ウ
    エハのエッジと同じ高さになるように、前記クランプ部
    材を前記ウエハに向けて移動し、 前記可動コマを前記保持状態にすると同時に、前記可動
    コマ以外のコマが前記ウエハに接触する方向に前記クラ
    ンプ部材を移動するウエハ搬送方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のウエハ搬送装置を使用
    して前記ウエハを保持するウエハ搬送方法であって、 前記少なくとも3個の可動コマを前記解除状態にし、 前記少なくとも3個の可動コマが、前記ウエハの外周よ
    り外側に位置するように、前記基材を前記ウエハ上に移
    動し、 前記少なくとも3個のコマの窪んだ前記中央部が前記ウ
    エハのエッジと同じ高さになるように、前記クランプ部
    材を前記ウエハに向けて移動し、 前記可動コマを前記保持状態にするウエハ搬送方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のウエハ搬送装置により
    搬送される前記ウエハを保持するウエハ載置台であっ
    て、 前記少なくとも3個のコマが入り込む少なくとも3個の
    穴を備えるウエハ載置台。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のウエハ載置台であっ
    て、 前記ウエハ載置台は、ステージに保持されるパレットで
    あるウエハ載置台。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のウエハ載置台であっ
    て、 前記ウエハ載置台は、前記ウエハを固定する真空チャッ
    ク機構を備えるウエハ載置台。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載のウエハ載置台であっ
    て、 前記ウエハ載置台は、前記ウエハを固定する静電チャッ
    ク機構を備えるウエハ載置台。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載のウエハ搬送機構を使
    用して、請求項9又は10に記載のウエハ載置台にウエ
    ハを搬送するウエハ搬送方法であって、 前記ウエハ搬送機構で前記ウエハを保持した状態で、前
    記ウエハ載置台のチャック機構を起動し、前記ウエハが
    固定された後前記ウエハ搬送機構を解除状態にするウエ
    ハ搬送方法。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のウエハ搬送機構を使
    用して、請求項9又は10に記載のウエハ載置台からウ
    エハを搬送するウエハ搬送方法であって、 前記ウエハ搬送機構で前記ウエハを保持した状態で、前
    記ウエハ載置台のチャック機構を解除状態にするウエハ
    搬送方法。
JP2001342273A 2001-11-07 2001-11-07 ウエハ搬送装置、ウエハ搬送方法及びウエハ載置台 Pending JP2003142553A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001342273A JP2003142553A (ja) 2001-11-07 2001-11-07 ウエハ搬送装置、ウエハ搬送方法及びウエハ載置台

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001342273A JP2003142553A (ja) 2001-11-07 2001-11-07 ウエハ搬送装置、ウエハ搬送方法及びウエハ載置台

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003142553A true JP2003142553A (ja) 2003-05-16

Family

ID=19156160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001342273A Pending JP2003142553A (ja) 2001-11-07 2001-11-07 ウエハ搬送装置、ウエハ搬送方法及びウエハ載置台

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003142553A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005032926A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Nikon Corp ウェハローダ及び露光装置
JP2006332460A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Hitachi High-Tech Control Systems Corp ウェーハの搬送装置
JP2011119348A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Kawasaki Heavy Ind Ltd エッジグリップ装置、及びそれを備えるロボット。
CN111446153A (zh) * 2020-04-07 2020-07-24 北京烁科精微电子装备有限公司 一种晶圆清洗设备
JP2021197459A (ja) * 2020-06-15 2021-12-27 日新イオン機器株式会社 ウエハ離脱装置及びウエハ離脱方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005032926A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Nikon Corp ウェハローダ及び露光装置
JP2006332460A (ja) * 2005-05-27 2006-12-07 Hitachi High-Tech Control Systems Corp ウェーハの搬送装置
JP2011119348A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Kawasaki Heavy Ind Ltd エッジグリップ装置、及びそれを備えるロボット。
CN111446153A (zh) * 2020-04-07 2020-07-24 北京烁科精微电子装备有限公司 一种晶圆清洗设备
JP2021197459A (ja) * 2020-06-15 2021-12-27 日新イオン機器株式会社 ウエハ離脱装置及びウエハ離脱方法
US11476148B2 (en) 2020-06-15 2022-10-18 Nissin Ion Equipment Co., Ltd. Wafer separating apparatus, and wafer separating method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101883319B1 (ko) 반송 장치, 반송 방법, 노광 장치, 및 디바이스 제조 방법
US20070125491A1 (en) Method of removing particle on substrate, apparatus therefor, and coating and development apparatus
JP2008103703A (ja) 基板保持装置、該基板保持装置を備える露光装置、およびデバイス製造方法
JP2003142393A (ja) 電子ビーム露光装置
JP2004071730A (ja) レチクルハンドリング方法、レチクルハンドリング装置及び露光装置
US7755877B2 (en) Conveying method, conveyance apparatus, exposure apparatus, and device manufacturing method
JPH06151561A (ja) 基板保持装置、並びにこれを用いた露光装置と半導体デバイス製造方法
JPH05182891A (ja) 基板の位置決め装置
JP2003142553A (ja) ウエハ搬送装置、ウエハ搬送方法及びウエハ載置台
JP2007134575A (ja) レチクルカセットおよびそれを用いた露光装置
JP2001100169A (ja) 基板支持装置および基板処理装置
JP2003142392A (ja) 電子ビーム露光装置
JP2003131387A (ja) マスクと露光対象基板との搬送に兼用できる搬送アーム及びそれを備えた露光装置
JP2004221296A (ja) 基板保持装置及び露光装置、並びにデバイス製造方法
JP2003142391A (ja) 電子ビーム露光装置
US20230207331A1 (en) Bonding system
JP2000114149A (ja) ガラス基板保持装置
JP2001168008A (ja) 基板ステージ装置および該基板ステージ装置を用いた半導体露光装置
JP2862632B2 (ja) 基板の縦型搬送装置
KR100539404B1 (ko) 마스크 로더를 가진 노광장치
JPH10239855A (ja) 基板搬送装置
KR102454696B1 (ko) 안착 부재의 제조 방법 및 기판 처리 장치
JP2003289098A (ja) 基板処理装置、基板保持装置、露光方法及び露光装置
JP2005311113A (ja) 位置合わせ装置と位置合わせ方法、搬送システムと搬送方法、及び露光システムと露光方法並びにデバイス製造方法
JPH0582625A (ja) ウエハ搬送装置