JP2003142273A - 正孔輸送材およびそれを用いた有機電界発光素子 - Google Patents

正孔輸送材およびそれを用いた有機電界発光素子

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JP2003142273A
JP2003142273A JP2001336675A JP2001336675A JP2003142273A JP 2003142273 A JP2003142273 A JP 2003142273A JP 2001336675 A JP2001336675 A JP 2001336675A JP 2001336675 A JP2001336675 A JP 2001336675A JP 2003142273 A JP2003142273 A JP 2003142273A
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transport material
light emitting
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ethynylcarbazole
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Masayoshi Tabata
昌祥 田畑
Takeyuki Sone
岳之 曽根
Takashi Fukushima
隆史 福島
Yoshikazu Sadahiro
嘉和 貞広
Kenya Makino
健哉 牧野
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Nichia Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Nichia Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機電界発光素子等に使われる薄膜層、特に
高分子正孔輸送剤を簡単に大面積の製造ができ、しかも
発光効率の高い高品質な有機電界発光素子を提供する。 【構成】 正孔輸送能を具備するカルバゾール基及び/
又はカルバゾール誘導体基を置換基に有する1種以上の
アセチレン系モノマーが重合又は共重合してなる高分子
を含むことを特徴とする正孔輸送材。前記カルバゾール
基及び/又はカルバゾール誘導体基を有するアセチレン
系モノマーは、前記高分子全体の構成モノマーに対し、
50モル%以上であることが好ましい。前記高分子の分
子量は、500乃至1000万の範囲であることが好ま
しい。対向する陽極と陰極との間に、少なくとも発光層
を有する1層以上の有機薄膜からなる層を具備する有機
電界発光素子であって、該発光層及び/又は該発光層に
接する有機薄膜は、前記正孔輸送材を含むことを特徴と
する有機電界発光素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶媒可溶なポリア
セチレンからなる正孔輸送材とそれを用いた有機電界発
光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】電界発光素子には、無機材料からなる無
機電界発光素子と、有機材料からなる有機電界発光素子
がある。近年、低電圧で高輝度の発光が得られるという
理由から有機電界発光素子が注目を集めている。
【0003】一般に有機電界発光素子は、インジウムス
ズ酸化物(ITO)等の陽極材料の薄膜を蒸着したガラ
ス板上に、正孔輸送層、発光層等の有機薄膜層を形成
し、さらにその上に陰極材料の薄膜を形成して作られ
る。発光層に使用する発光材料は、低分子材料と高分子
材料に大別される。低分子材料と高分子材料の違いは、
その製膜方法による。アルミニウムトリスキノリノール
(以下Alq3と略す)に代表される低分子発光材料を
用いた場合、薄膜を作製するには真空蒸着が必要であり
作業効率が悪い。
【0004】高分子発光材料としては、ポリフェニレン
ビニレンの様な長い共役系を持つ重合体がよく知られて
いる。しかしながら、高分子材料の中でもポリフェニレ
ンビニレンは溶媒に不溶であるため、そのまま塗布する
ことができない。そのため溶媒可溶な前駆体を合成し、
スピンコート法等で薄膜にしてから加熱処理により目的
物へ変換することにより製造しなければならず、作業工
程が複雑になる。
【0005】その点、溶媒可溶性の高分子材料を用いた
場合、その溶液からスピンコート法、バーコート法、デ
ィップコート法、フローコート法、スクリーン印刷法、
インクジェットプリンティング法などの簡便な塗布方式
で製膜できる。さらに、このような塗布方式による製膜
方法は、真空蒸着法に対し、大面積化、生産コストの低
下、加工性などの点で非常に有利である。
【0006】高分子の素子材料が種々研究され発表され
ている。たとえば正孔輸送材としてはトリフェニルアミ
ンの誘導体で高分子化した材料(K.Ogino,H.
Sato,et al,Macromol.Rapid
commun.20,103−106(1999))
などが、高分子発光材としては、ポリフルオレン系のポ
リマー(M.Inbasekaran,E.Woo,e
t al,Synth.metals,111−11
2,397(2000),I.S.Millard,i
bid.111−112,119(2000))などが
知られている。またポリビニルカルバゾールは正孔輸送
材、発光材の両方に研究されている(J.Kido,e
t al,Appl.Phys.Lett.63,26
27,(1993))。しかし、まだ満足できる高分子
材料までには至っていない。。
【0007】また、ポリアセチレンは共役系が無限に延
びた高分子で、有機電界発光素子材料として期待される
が、有機溶媒に不溶なため利用されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、薄膜化
が容易な有機電界発光素子用に高分子材料の研究が盛ん
になされているが、満足なものは得られていない。従っ
て本発明は、溶媒に可溶性であり、その結果として簡便
な塗布方式を採用でき、薄膜化が容易に行える長共役系
の高分子正孔輸送材を開発することを目的とする。そし
て、本発明のもう一つの課題は、該正孔輸送材を塗布方
式により容易でしかも経済的に有機薄膜を形成すること
で、高品質な有機電界発光素子を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、置換基を有
するアセチレンモノマーの新規な重合触媒を開発し、特
定の置換基を有するポリアセチレンは溶媒溶解性が高
く、また有機発光素子の正孔輸送材として有効に働くこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。
【0010】すなわち、本発明の正孔輸送材は、 (1)請求項1に記載するように、正孔輸送能を具備す
る置換基を有する1種以上のアセチレン系モノマーが重
合又は共重合してなる高分子を含むことを特徴とする。 (2)請求項2に記載するように、(1)において正孔
輸送能を具備する置換基は、カルバゾール基及び/又は
カルバゾール誘導体基であることが好ましい。 (3)請求項3に記載するように、(2)において、カ
ルバゾール基及び/又はカルバゾール誘導体基を有する
アセチレン系モノマーは、前記高分子全体の構成モノマ
ーに対し、50モル%以上であることが好ましい。 (4)請求項4に記載するように、(1)乃至(3)に
おいて、高分子の分子量は、500乃至1000万の範
囲であることが好ましい。 (5)請求項5に記載するように、(3)において、カ
ルバゾール誘導体基を有するアセチレン系モノマーは、
9-エチル-3-エチニルカルバゾール、9-プロピル-3-エチ
ニルカルバゾール、9-ブチル-3-エチニルカルバゾー
ル、9-ヘキシル-3-エチニルカルバゾール、9-オクチル-
3-エチニルカルバゾール、9-デシル-3-エチニルカルバ
ゾール、9-ドデシル-3-エチニルカルバゾール、少なく
とも一方のベンゼン環に炭素数が1〜8個の炭化水素残
基で置換されたカルバゾール基を有するアセチレン系モ
ノマー、及び少なくとも一方のベンゼン環にエーテル及
び/又はハロゲンで置換されたカルバゾール基を有する
アセチレン系モノマー、の群から選ばれる少なくとも1
種であることが好ましい。
【0011】また、本発明の有機電界発光素子は、 (6)請求項6に記載するように、対向する陽極と陰極
との間に、少なくとも発光層を有する1層以上の有機薄
膜からなる層を具備する有機電界発光素子であって、該
発光層及び/又は該発光層に接する有機薄膜は、(1)
乃至(5)に記載の正孔輸送材を含むことを特徴とす
る。 (7)請求項7に記載するように、(6)において、
向する陽極と陰極との間に、有機薄膜からなる正孔輸送
層及び発光層を具備する有機電界発光素子において、該
正孔輸送層は、(1)乃至(5)に記載の正孔輸送材か
らなる薄膜を光反応により溶媒不溶化されることがが好
ましい。 (8)請求項8に記載するように、(7)において、正
孔輸送層は、所定の開口パターンを有するマスクで覆
光照射により選択的に溶媒不溶化された部分と、光照
射されなかった溶媒不溶化されない部分が形成され、該
溶媒不溶化されない部分を溶剤によりエッチング除去さ
れた結果、該マスクの開口パターン形状が形成されてな
ることが好ましい。 (9)請求項9に記載するように、(6)乃至(8)に
おいて、前記発光層は、(1)乃至(5)に記載の正孔
輸送材に有機蛍光剤がドープされていることが好まし
い。 (10)請求項10に記載するように。(6)乃至
(9)において、前記発光層は、(1)乃至(5)に記
載の正孔輸送材に励起三重項発光化合物がドープされて
いることが好ましい。
【0012】このように構成することにより、本発明に
係る有機電界発光素子は、その材料の製膜時に真空蒸着
法を使用することなく、スピンコート法、ディップコー
ト法、インクジェットプリンティング法などの簡便な塗
布方式で製膜することができる。
【0013】また、本発明の正孔輸送材に有機蛍光材
料、有機リン光材料を添加して形成される発光層は、発
光剤の選択により発光色を青色から赤色の広い範囲から
任意に選択することができ、さらには容易に白色発光や
フルカラー表示を実現することができる。さらに、前記
高分子材料に光重合開始材を添加して各種塗布方法によ
り形成された薄膜は、紫外線等の光照射により容易に硬
化または溶媒不溶化できるため、上記の簡便な製膜方法
にて有機薄膜を積層できる特長を有する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、正孔輸送能を具備する置
換基を有するポリアセチレンから成る薄膜層を有するこ
とを特徴とする。
【0015】本発明の正孔輸送能を具備する置換基を有
するポリアセチレンは正孔輸送能を具備する置換基を有
するアセチレン系モノマーをロジウム錯体触媒を用いて
有機溶媒中で重合し得られる。正孔輸送能を具備する置
換基を有するアセチレン系モノマーとしては、カルバゾ
ール基またはその誘導体基を有するアセチレン系モノマ
ーであり、これらのモノマー単位で表される繰り返し単
位を50%以上含む重合体または共重合体である。
【0016】置換アセチレン系モノマーの具体例として
は、3-エチニルカルバゾール、9-エチル-3-エチニルカ
ルバゾール、9-プロピル-3-エチニルカルバゾール、9-
ブチル-3-エチニルカルバゾール、9-ヘキシル-3-エチニ
ルカルバゾール、9-オクチル-3-エチニルカルバゾー
ル、9-デシル-3-エチニルカルバゾール、9-ドデシル-3-
エチニルカルバゾールを挙げることができる。
【0017】置換アセチレン系モノマーの他の例とし
て、少なくとも一方のベンゼン環に炭素数が1〜8個の
炭化水素残基で置換されたカルバゾール基を有するアセ
チレン系モノマー、及び少なくとも一方のベンゼン環に
エーテル及び/又はハロゲンで置換されたカルバゾール
基を有するアセチレン系モノマーを挙げることができ
る。
【0018】上記した置換アセチレンモノマーは、単独
モノマーの重合体でも、これらの置換モノマーの群から
選択される複数モノマーの共重合体としても使用するこ
とができる。重合体、共重合体の分子量は500〜10
0万の範囲であり好ましくは1000〜50万の範囲で
ある。
【0019】上記モノマーの重合触媒としては、ロジウ
ム錯体触媒と、助触媒としてアミンおよび/またはアル
コールが使用できる。ロジウム錯体触媒として、具体的
には[Rh(ノルボルナジエン)Cl]2、[Rh(ノルボルナジエ
ン)Br]2、[Rh(ノルボルナジエン)I]2などのロジウム錯
体が挙げられる。助触媒として、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、環状アミン、
DBUのスーパー塩基などのアミン化合物、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール
などのアルコール化合物が挙げられる。但し、ロジウム
錯体とアミン類及び/又はアルコール類である限り、こ
れらの化合物に限定されるものではない。使用されるロ
ジウム錯体に対する助触媒の組成比は10〜100,0
00(モル比)の範囲で行われ、好ましくは50〜1
0,000(モル比)の範囲である。
【0020】重合は有機溶媒中での溶液重合形態で行う
ことができる使用できる溶媒はメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、オクタノールなどのア
ルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケト
ン類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、クラウンエーテルなどのエー
テル類、酢酸、プロピオン酸、酪酸、2−エキルヘキサ
ン酸などのカルボン酸類、酢酸エチル、酢酸ブチル、2
−エチルヘキサン酸エチルなどのエステル類、トリエチ
ルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジ
エチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ
シクロヘキシルアミンなどのアミン類、エタノールアミ
ン類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素、クロロホルム、ジクロルメタン、1,2−ジ
クロルエタン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼンなど
のハロゲン化炭化水素など、およびそれらの含水溶媒が
挙げられる。2種以上の溶媒を混合して使用することも
できる。
【0021】本重合触媒の特長は、上記のような極性溶
媒中でも重合できることであり、従来の遷移金属系の重
合触媒との大きな相異点であり特長である。これらの溶
媒は使用するモノマーの溶解度、および生成するポリマ
ーの分子量、構造による溶解度を考慮して選択する必要
がある。
【0022】重合温度は、−20℃から使用する溶媒の
沸点まで可能であり特に限定されないが、好ましくは0
〜100℃の範囲の温度である。重合圧力も特に限定さ
れるものではなく、常圧から100kg/cm程度の
範囲で行われる。重合時間は使用するモノマーの重合速
度により異なるが通常5秒から50時間の範囲で行われ
る。
【0023】ポリビニルカルバゾールを用いて有機電界
発光素子を作製する場合、正孔輸送材料および発光層材
料に用いられているように、本発明の正孔輸送能を具備
する置換基を有するポリアセチレンも正孔輸送材料又は
発光層材料として使用することができる。発光層材料と
して用いられるときには公知の有機蛍光剤を添加するこ
とができる。有機蛍光剤の代表例としては、緑色蛍光剤
としてクマリン−6、キナクリドンなど、青色蛍光剤と
してはペリレン、ルブレンなど、赤色蛍光剤としてはユ
ウロピウムのジケトン錯体などが用いられるが、これら
の化合物に限定されるものではない。これらの有機蛍光
材料の使用量は化合物によって異なるが、本発明のポリ
マーに対し、0.01〜5%の範囲である。この範囲よ
り少なくなると発光効率は低く、多くなると濃度消光に
より発光効率は低下する。従って、好ましくは0.05
〜3%の範囲である。
【0024】本発明の正孔輸送能を具備する置換基を有
するポリアセチレンをホスト材とし、これに三重項発光
材料をドープすることができる。三重項発光材料として
はたとえばイリジウム錯体、白金錯体などが用いられ
る。配位子にフェニルピリジン、チオフェニルピリジン
およびその誘導体を配位子としたイリジウム錯体または
白金錯体またはポルフィリンの白金錯体などが用いられ
るが、特にこれらの化合物に限定されるものではない。
これらの三重項発光材料の使用量は化合物によって異な
るが、本発明のポリマーに対し、0.1〜10%の範囲
である。この範囲より少なくなると発光効率は低く、多
くなると濃度消光により発光効率は低下する。
【0025】本発明の正孔輸送能を具備する置換基を有
するポリアセチレンは、溶媒溶解性が高く種々の溶媒に
溶解し、その溶液からスピンコート法、バーコート法、
ディップコート法、フローコート法、スクリーン印刷
法、インクジェットプリンティング法などの簡便な塗布
方式で容易に薄膜を作製することができる。溶媒として
は前記重合溶媒と同じ有機溶媒が使用できる。これらの
溶媒を混合して使用することも可能である。本発明の高
分子の溶媒に対する溶解度は、高分子の種類及び分子量
によって異なるため使用する高分子に最良の溶媒を選択
する必要がある。具体的に好ましい例を挙げるならば、
クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミドに代表されるア
ミド化合物などを挙げることができる。これらの最適な
溶媒を選択し、溶解した後、上記方法で薄膜を作製し、
室温または加熱下に常圧または減圧下に乾燥し任意の膜
厚の薄膜を生成するこができる。
【0026】本発明の正孔輸送能を具備する置換基を有
するポリアセチレンの薄膜を生成し、その上にさらに薄
膜の積層を試みる場合、上述の方法だと先に生成した薄
膜が後から製膜しようとするポリマー溶液の溶媒に溶解
し、きれいな多層の積層薄膜ができない。
【0027】この問題を解決するため、本発明の正孔輸
送能を具備する置換基を有するポリアセチレンの溶液に
光重合開始剤を加えて製膜した薄膜に光照射することに
より、硬化して溶媒に不溶化することができる。この方
法により高品質の多層膜の積層化を達成できる。ここ
で、光照射とは紫外線に限るものではなく可視光も含ん
でいる。
【0028】この方法により多層の薄膜の積層化が容易
にできることを見いだした。またフォトマスクを使用し
て光照射した後、上記の溶媒で洗浄し、エッチングする
ことにより容易にパターン化できることも見だした。
【0029】また、所定の開口パターンを有するフォト
マスクを作製した薄膜の上方に覆い光照射することによ
り選択的に溶媒不溶化された部分と、光照射されなかっ
た溶媒可溶の部分が形成され、該溶媒可溶の部分を溶剤
によりエッチング除去することにより、該マスクの開口
パターン形状が形成できる。
【0030】本発明において使用できる光重合開始剤と
しては、カルボニル化合物としてベンゾフェノン、チオ
キサントン等の芳香族ケトン類、アセトフェノン、2-ヒ
ドロキシ-2-メチル-プロピオフェノン、2,2-ジメトキシ
-2-フェニルアセトフェノン、ベンゾインエーテル等の
アセトフェノン類、ベンジル、メチルベンゾイルホルメ
ート等のジケトン類、2,4,6-トリメチルベンゾイルホス
フィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド類などが
挙げられる。他にも、テトラメチルチウラムジスルフィ
ド等の硫黄化合物、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が挙げ
られる。
【0031】光重合開始剤を使用する際、光重合開始剤
は光を吸収してラジカルを発生するので、光源と化合物
の吸収領域がよく適合すること、硬化速度が大きいこ
と。ポリマー溶液との相溶性がよいこと、安価なことな
どを考慮して選択する必要がある。光重合開始剤の使用
量はポリマーに対し0.5〜30%の範囲、好ましくは
1〜20%の範囲である。
【0032】硬化速度を速め、基板との付着力を高める
ため。架橋助剤を使用することができる。架橋助剤とし
ては不飽和炭化水素残基、アジド基、アゾ基、ニトリル
基、ケイ皮酸基などを有する多官能モノマーなどが用い
られる。具体的には、二官能スチレン誘導体、多官能ビ
ニルエーテル、多官能アクリレート、芳香族ジビニル化
合物、芳香族ビスジアジド、ジアゾナフトキノンなどが
挙げられる。好ましくは、ジビニルベンゼン、フタル酸
ジアリル、トリメチロールプロパントリアクリラート、
トリメチロールプロパントリメタクリラート、3,3'-ジ
アジドフェニルスルフォラン、4,4'-ジアジド-2,2'-ジ
メトキシビフェニル等である。
【0033】次に、本発明の有機電界発光素子の構造に
ついて述べる。本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰
極との間に発光層を含む1層または複数層の有機薄膜層
を積層した構造である。例えば、基板/陽極/発光層/
陰極が順に積層された構造、基板/陽極/正孔輸送層/
発光層/陰極が順に積層された構造、基板/陽極/緩衝
層/発光層/陰極が順に積層された構造、基板/陽極/
正孔輸送層/緩衝層/発光層/陰極が順に積層された構
造などが挙げられる。
【0034】陽極は正孔輸送層、発光層などに正孔を供
給するものであり、ガラスなどの基板上に形成される。
本発明に用いられる陽極材料は特に限定されず、具体例
としては酸化インジウム錫(ITO)、酸化錫などの導
電性金属酸化物や金、銀、白金などの金属が挙げられ
る。また、市販のITO付ガラスを使用することもでき
る。市販のITO付きガラスは通常、洗剤、溶剤で洗
浄、またはUVオゾン照射装置またはプラズマ照射装置
により洗浄され、使用される。
【0035】陰極は発光層に電子を供給するものであ
り、本発明に用いられる陰極材料としては特に限定され
ず、一般に使用されているものであれば何を使用しても
よい。具体例としては、Mg、Ag、Ca、Al等の金
属やそれらの合金、たとえばMg−Ag合金、Mg−A
l合金などが挙げられる。
【0036】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例の記載に限定されるものではない。
【0037】[合成例1]9−n−オクチル−3−エチ
ニルカルバゾールの重合 回転子を入れた100mlのフラスコに9−n−オクチ
ル−3−エチニルカルバゾールの1g(3.5mmo
l)を加えて充分窒素置換し、窒素雰囲気下に溶媒とし
て50mlのクロロホルムと、触媒として[Rh(ノル
ボルナジエン)Cl]2の10.6mg(0.023m
mol)および助触媒としてトリエチルアミン232m
g(2.3mmol)を加え、30℃で2時間撹拌し重
合した。重合終了後、500mlのメタノール中に注
ぎ、粉末状ポリマーを得た。濾過し、メタノールで洗浄
後、50℃で3時間真空乾燥し、0.85gのオレンジ
色のポリマーを得た。重合收率は85%であった。分子
量は160,000であった。
【0038】[合成例2]9−n−(2−エチルヘキシ
ル)−3−エチニルカルバゾールの重合 回転子を入れた100mlのフラスコに9−n−(2−
エチルヘキシル)−3−エチニルカルバゾールの1g
(3.5mmol)を加えて充分窒素置換し、窒素雰囲
気下に溶媒として50mlのクロロホルムと触媒として
[Rh(ノルボルナジエン)Cl]2の10.6mg
(0.023mmol)および助触媒としてトリエチル
アミン232mg(2.3mmol)を加え、30℃で
2時間撹拌し重合した。重合終了後、500mlのメタ
ノール中に注ぎ、粉末状ポリマーを得た。濾過し、メタ
ノールで洗浄後、50℃で3時間真空乾燥し、0.94
gのオレンジ色のポリマーを得た。重合收率は94%で
あった。分子量は135,000であった。
【0039】[合成例3]9−n−デシル−3−エチニ
ルカルバゾールの重合 回転子を入れた100mlのフラスコに9−n−デシル
−3−エチニルカルバゾールの1g(3.15mmo
l)を加えて充分窒素置換し、窒素雰囲気下に溶媒とし
て50mlのジメチルホルムアミドと、触媒として[R
h(ノルボルナジエン)Cl]2の10mg(0.02
2mmol)および助触媒としてトリエチルアミン22
2mg(2.2mmol)を加え、30℃で2時間撹拌
し重合した。重合終了後、500mlのメタノール中に
注ぎ、粉末状ポリマーを得た。濾過し、メタノールで洗
浄後、50℃で3時間真空乾燥し、0.9gのオレンジ
色のポリマーを得た。重合收率は90%であった。分子
量は154,000であった。
【0040】[合成例4]N−ビニルカルバゾールとメ
タクリル酸ビニルの共重合体の合成 300mlのフラスコにN−ビニルカルバゾールの12
g(63mmol)とメタクリル酸ビニル2.7g
(24mmol)アゾビスイソブチロニトリル0.5g
を加え、トルエン240mlを加えて溶解した。密栓し
た後、60℃の雰囲気下に48時間静置し共重合した。
1000mlのメタノール中に注ぎ濾過し、メタノール
で洗浄後、50℃で真空乾燥して14.4g(收率98
%)の白色粉末を得た。分析の結果、N−ビニルカルバ
ゾールのビニル基とメタクリル酸ビニルのメタクリル基
が重合し、メタクリル酸ビニルのビニル基が側鎖として
存在するポリマーであることがわかった。分子量は1
5,000であった。
【0041】[合成例5]高分子金属錯体(PAA・S
al)Alq2の合成 回転子を入れた1000mlのフラスコにサリチルアル
デヒド21gを精秤し、メタノール500mlを加え
た。これに、ポリアリルアミン(日東紡製、PAA−1
0C、分子量約1万、10wt%水溶液)100mlを
ゆっくりと添加したところ、添加開始と同時に黄色の結
晶が生成した。添加終了後約1時間撹拌し、析出した結
晶を濾過、メタノールで洗浄、乾燥して28gの黄色結
晶を得た。以後、得られた高分子重合体をPAA・Sa
lと略す。次に、500mlのフラスコに上記で製造し
たPAA・Salの2.8g、(17.5mmol)を
N,N−ジメチルアセトアミドの100mlに溶解し、
この溶液にAl(NO3)・9HO(6.5g,1
7.5mmol)を加え、更に8−キノリノール(5.
0g,35mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド
50mlに溶解して加えた。すると均一で澄明な淡黄色
の溶液が得られた。この系に25%のアンモニア水をゆ
っくりと加えると、淡黄色の均一溶液が生成した。さら
にpH9までアンモニア水を加えて、1時間撹拌した
後、1000mlの蒸留水中に注ぐと黄色の粉末が生成
した。生成した沈殿を濾過し、水洗後、乾燥して8.1
gの高分子金属錯体を得た。
【0042】[実施例1]有機電界発光素子を次のよう
に作製した。市販のITO付ガラス(15Ω/□以下;
セントラル硝子製)の上に、合成例1で合成した9−n
−オクチル−3−エチニルカルバゾールの重合体100
mg(0.35mmol)をクロロホルム5mlに溶解
した。この溶液に2,5−ビス−ナフチル−1,3,4
−オキサジアゾール32mg(0.1mmol)、クマ
リン6の2.6mg(0.0075mmol)を加えて
溶解した。この溶液をスピンコート法で塗布し、膜厚約
120nmの薄膜を形成した。減圧下で乾燥後、陰極と
して、Mg:Ag=20:1を共蒸着により200nm
の膜厚で製膜した。こうして作製した発光素子を減圧で
きる測定治具中にセットし、減圧しながら直流電圧を印
加し発光輝度を測定したところ、12vの駆動電圧で3
030cd/mの輝度が得られた。
【0043】[実施例2]有機電界発光素子を次のよう
に作製した。市販のITO付ガラス(15Ω/□以下;
セントラル硝子製)の上に、合成例2で合成した9−n
−(2−エチルヘキシル)−3−エチニルカルバゾール
の重合体100mg(0.35mmol)をクロロホル
ム5mlに溶解した。この溶液に2,5−ビス−ナフチ
ル−1,3,4−オキサジアゾール32mg(0.1m
mol)、クマリン6の2.6mg(0.0075mm
ol)を加えて溶解した。この溶液をスピンコート法で
塗布し、膜厚約130nmの薄膜を形成した。減圧下で
乾燥後、陰極として、Mg:Ag=20:1を共蒸着に
より200nmの膜厚で製膜した。こうして作製した発
光素子を減圧できる測定治具中にセットし、減圧しなが
ら直流電圧を印加し発光輝度を測定したところ、12V
の駆動電圧で3500cd/mの輝度が得られた。
【0044】[実施例3]有機電界発光素子を次のよう
に作製した。市販のITO付ガラス(15Ω/□以下;
セントラル硝子製)の上に、合成例3で合成した9−n
−デシル−3−エチニルカルバゾールの重合体100m
g(0.32mmol)をテトラヒドロフラン5mlに
溶解した。この溶液に2,5−ビス−ナフチル−1,
3,4−オキサジアゾール32mg(0.1mmo
l)、クマリン6の2.6mg (0.0075mmo
l)を加えて溶解した。この溶液をスピンコート法で塗
布し、膜厚約150nmの薄膜を形成した。減圧下で乾
燥後、陰極として、Mg:Ag=20:1を共蒸着によ
り200nmの膜厚で製膜した。こうして作製した発光
素子を減圧できる測定治具中にセットし、減圧しながら
直流電圧を印加し発光輝度を測定したところ、12Vの
駆動電圧で3400cd/mの輝度が得られた。
【0045】[実施例4]有機電界発光素子を次のよう
に作製した。合成例3で合成した9−n−オクチル−3
−エチニルカルバゾールの重合体の200mgをトルエ
ン5mlに溶解し、光重合開始剤として2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノンを10mg加えて溶
解し、市販のITO付ガラス(15Ω/□以下;セント
ラル硝子製)の上にスピンコートして薄膜を作製し減圧
下に乾燥した。フォトマスクをつけて、254〜365
nmに主波長を有する紫外線を照射し得られた薄膜をフ
ォトマスクの所定のパターン状に硬化し、溶媒不溶化し
た。次に部分硬化した薄膜をトルエン溶媒中に浸積して
エッチングし、膜厚50nmのマスクパターン状の正孔
輸送材層を得た。合成例5で試作した高分子金属錯体
(PAA・Sal)Alq2の100mg(0.21m
mol)をクロロホルム5mlに溶解した。この溶液を
正孔輸送材層の上にスピンコート法により塗布して乾燥
し、膜厚110nmの薄膜を作製した。次に、真空状着
装置を用いて陰極としてMg:Ag=20:1を共蒸着
により200nmの膜厚で製膜した。こうして作製した
発光素子を減圧できる測定治具中にセットし、減圧しな
がら直流電圧を印加し発光輝度を測定したところ、12
vで2800cd/mの輝度を得た。
【0046】[実施例5]有機電界発光素子を次のよう
に作製した。合成例4で合成したビニルカルバゾールと
メタクリル酸ビニルの共重合体の200mgをトルエン
5mlに溶解し、光重合開始剤として2,2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノンを10mg加えて溶解
し、市販のITO付ガラス(15Ω/□以下;セントラ
ル硝子製)の上にスピンコートして薄膜を作製し減圧下
に乾燥した。フォトマスクをつけて、254〜365n
mに主波長を有する紫外線を照射し得られた薄膜をフォ
トマスクの所定のパターン状に硬化し、溶媒不溶化し
た。次に部分硬化した薄膜をトルエン溶媒中に浸積して
エッチングし、膜厚50nmの正孔輸送材薄膜を得た。
合成例3に示した9−n−デシル−3−エチニルカルバ
ゾールの重合体100mg(0.32mmol)をテト
ラヒドロフラン5mlに溶解した。この溶液にトリス
(2−フェニルピリジン)イリジウム錯体8mg(0.
1mmol)を加え溶解した溶液を正孔輸送材層の上に
スピンコート法により膜厚25nmの薄膜を作製した。
次に、真空状着装置を用いて、バクソプロインを10n
m、Alq3を23nmおよび陰極としてMg:Ag=
20:1を共蒸着により200nmの膜厚で製膜した。
こうして作製した発光素子を減圧できる測定治具中にセ
ットし、減圧しながら直流電圧を印可し発光輝度を測定
したところ、12Vの駆動電圧で7500cd/m
輝度を得た。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の正孔輸送
材は溶媒溶解性の高い新規な長共役高分子であり、有機
電界発光素子の構成層、特に、発光層あるいは正孔輸送
層に適用することで、発光効率の高い有機電界発光素子
が作製できる。また、本発明によると、スピンコート
法、バーコート法、ディップコート法、フローコート
法、スクリーン印刷法、インクジェットプリンティング
法などの経済性の高い、しかも簡便な塗布方式により有
機薄膜を形成することが可能となる。このような塗布方
式による製膜方法は、真空蒸着法に対し、大面積化、生
産コストの低下、加工性などの点で非常に有利である。
また、本発明の正孔輸送材を用いて下地の薄膜を作製
し、光照射により硬化、溶媒不溶化することにより、上
から塗布される有機薄膜層の溶媒による下地の溶解劣化
の問題が皆無となった。従って、同じ方法を繰り返し適
用することにより、有機薄膜の積層を容易に行うことが
できる。さらに、本発明により得られる有機薄膜を所定
の開口パターンを有するフォトマスクを使用して光照射
した後、上記の溶媒で洗浄し、エッチングすることによ
り、フォトマスクの開口パターン形状の薄膜層が得ら
れ、正孔輸送材薄膜層に適用することにより、特定の発
光部のパターンを有する有機電界発光素子が得られる。
さらにまた、本発明は有機電界発光素子のみならず、有
機薄膜を多層に積層するような用途全てに適用できるこ
とはいうまでもない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/10 H05B 33/10 33/14 33/14 B (72)発明者 貞広 嘉和 北海道札幌市北区十三条西八丁目 北海道 大学内 (72)発明者 牧野 健哉 徳島県阿南市上中町岡491番地100 日亜化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB18 CC00 DB03 FA01 4J100 AT05P BC65P CA01 CA04 JA32 JA43

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正孔輸送能を具備する置換基を有する1
    種以上のアセチレン系モノマーが重合又は共重合してな
    る高分子を含むことを特徴とする正孔輸送材。
  2. 【請求項2】 前記正孔輸送能を具備する置換基は、カ
    ルバゾール基及び/又はカルバゾール誘導体基であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の正孔輸送材。
  3. 【請求項3】 前記カルバゾール基及び/又はカルバゾ
    ール誘導体基を有するアセチレン系モノマーは、前記高
    分子全体の構成モノマーに対し、50モル%以上である
    ことを特徴とする請求項2に記載の正孔輸送材。
  4. 【請求項4】 前記高分子の分子量は、500乃至10
    00万の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3に
    記載の正孔輸送材。
  5. 【請求項5】 前記カルバゾール誘導体基を有するアセ
    チレン系モノマーは、3-エチニルカルバゾール、9-エチ
    ル-3-エチニルカルバゾール、9-プロピル-3-エチニルカ
    ルバゾール、9-ブチル-3-エチニルカルバゾール、9-ヘ
    キシル-3-エチニルカルバゾール、9-オクチル-3-エチニ
    ルカルバゾール、9-デシル-3-エチニルカルバゾール、9
    -ドデシル-3-エチニルカルバゾール、少なくとも一方の
    ベンゼン環に炭素数が1〜8個の炭化水素残基で置換さ
    れたカルバゾール基を有するアセチレン系モノマー、及
    び少なくとも一方のベンゼン環にアルコキシ基及び/又
    はハロゲンで置換されたカルバゾール基を有するアセチ
    レン系モノマー、の群から選ばれる少なくとも1種であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の正孔輸送材。
  6. 【請求項6】 対向する陽極と陰極との間に、少なくと
    も発光層を有する1層以上の有機薄膜からなる層を具備
    する有機電界発光素子であって、該発光層及び/又は該
    発光層に接する有機薄膜は、請求項1乃至5に記載の正
    孔輸送材を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  7. 【請求項7】 対向する陽極と陰極との間に、有機薄膜
    からなる正孔輸送層及び発光層を具備する有機電界発光
    素子において、該正孔輸送層は、請求項1乃至5に記載
    の正孔輸送材からなる薄膜を光反応により溶媒不溶化さ
    れたものであることを特徴とする請求項6に記載の有機
    電界発光素子。
  8. 【請求項8】 前記正孔輸送層は、所定の開口パターン
    を有するマスクで覆われ光照射により選択的に溶媒不溶
    化された部分と、光照射されなかった溶媒不溶化されな
    い部分が形成され、該溶媒不溶化されない部分を溶剤に
    よりエッチング除去された結果、該マスクの開口パター
    ン形状が形成されてなることを特徴とする請求項7に記
    載の有機電界発光素子。
  9. 【請求項9】 前記発光層は、請求項1乃至5に記載の
    正孔輸送材に有機蛍光剤がドープされていることを特徴
    とする請求項6乃至8に記載の有機電界発光素子。
  10. 【請求項10】 前記発光層は、請求項1乃至5に記載
    の正孔輸送材に励起三重項発光化合物がドープされてい
    ることを特徴とする請求項6乃至9に記載の有機電界発
    光素子。
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