JP2003140727A - 条鋼製品の生産方法 - Google Patents
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- General Factory Administration (AREA)
- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
Abstract
実施できる、 【解決手段】 本発明の条鋼製品の生産方法は、製品の
数量及び寸法が互いに異なる複数の注文を鋼片上に取り
合わせて、全ての注文に必要な複数の鋼片を設計する鋼
片設計工程S1と、この鋼片設計工程で設計された複数
の鋼片の製造計画を作成する製造計画作成工程S2と、
この製造計画作成工程で作成された製造計画に基づいて
鋼片を製造する製造工程S3とを有する。
Description
て、顧客からの製品の注文に基づいて鋼片を設計し、製
造する条鋼製品の生産方法に係わり、特に各注文が指定
する各製品を鋼片に対して取り合わせを行う条鋼製品の
生産方法に関する。
の製品の注文に基づいて鋼片を設計し製造し、この製造
された鋼片から注文の製品を切出す。この顧客の注文は
種々雑多であり、一定幅を有したコイル状の条鋼の場
合、各注文で要求される製品の長さ(注文長)、製品数
(注文数)が一定していない。一方、条鋼の1つの製造
単位である鋼片の長さにも、製造設備や、取り扱いや、
搬送上の制約から、一定の制限がある。したがって、こ
れから製造しようとする各鋼片上にいかに効率的に顧客
の注文が指定する寸法及び数量の製品を取り合わせるか
が重要な課題となる。
長等の属性で分類した上で長さ方向に1次元的に配置し
て製造ロットである鋼片の長さ設計(算定)し、各注文
を取り合わせた状態の鋼片の歩留を高くすること目指し
ている。
として二つのアプローチに分けられる。第1のアプロー
チは、鋼片設計時点での歩留向上を狙った注文取り合わ
せ方法の開発である。第2のアプローチは、実際に製造
された鋼片の予定長と実績長との較差を製造直後に把握
し、注文を再取り合わせすることにより在庫の削減と歩
留の向上を目指す方法の開発である。
138432号公報に記述されている注文種類別の一括
取り合わせである。すなわち、第1のアプローチにおい
ては、注文の製品の種類(製品長)毎にまとめて注文
(製品)を鋼片に取り合わせする。
開平5―138432号公報では、余長[=(鋼片採取
長)一(採片指示に基づく注文品長)]を最小化するこ
とを目的とした製品採取方法を提案している。この方法
は、実材料の延び長さに基づいて製品採取長を決定し、
この結果に基づいて余長を算出し、充当可能な未採取の
注文品を余長部分に割り当てる技術が開示されている。
取り合わせ手法を採用した条鋼製品の生産方法において
もまた改良すべき次のような課題があった。
ローチを検証する。第1のアプローチは、注文種類(製
品長)毎にまとめて、注文(製品)を鋼片に取り合わせ
するものであるが、同一製造ロットに所属する各鋼片の
圧延長(鋼片長)の上限が一定であるため、取り合わせ
の歩留の向上には限界がある。
際に製造された鋼片の寸法測定結果に基づく処理であ
り、歩留の取り戻しには上限がある。その上限を規定す
るのが、第1のアプローチの結果である鋼片設計段階で
の歩留である。よって、鋼片の設計段階で歩留が良好な
鋼片を設計しておくことが必要となる。
る作業性という観点から上記二つのアプローチを検証す
る。第1のアプローチは、注文の製品の種類(製品長)
毎にまとめて鋼片に取り合わせするものであり、各鋼片
から各注文の製品を切出した後は、同一注文の製品をま
とめて移動、保管、出荷できる長所がある。
各鋼片を製造した後に、実際にこの製造された各鋼片の
長さを測定して、この実測結果に基づいて注文の取り合
わせを変更する方法である。しかしながら、この方式
は、注文種類毎のまとまりの一部を解体して他の注文を
割り当てる方式であり、歩留を追求するために、前述し
た、同一注文の製品をまとめて移動、保管、出荷するこ
とを目指した初期の高い作業性を低下させる短所があ
る。
片から製造された後の製品の作業性に、第2のアプロー
チは鋼片の歩留においてそれぞれ長所を有するものの、
双方ともに作業性と歩留の両方の評価指標を満足する方
法ではないことになる。
ものであり、鋼片の設計段階で取り合わせを実施するこ
とにより、歩留や作業性等の目的に応じた取り合わせが
実施できる条鋼製品の生産方法を提供することを目的と
する。
に、本発明の条鋼製品の生産方法は、製品の数量及び寸
法が互いに異なる複数の注文を鋼片上に取り合わせて、
全ての注文に必要な複数の鋼片を設計する鋼片設計工程
と、この鋼片設計工程で設計された複数の鋼片の製造計
画を作成する製造計画作成工程と、この製造計画作成工
程で作成された製造計画に基づいて鋼片を製造する製造
工程とを有する。
においては、製鉄工場における1製造単位である鋼片の
設計段階において、各注文を各鋼片上に取り合わせてい
る。そして、全ての注文に必要な複数の鋼片の設計が終
了した段階で、各鋼片に対する製造計画が作成され、こ
の作成された製造計画に基づいて各鋼片が製造される。
の条鋼製品の生産方法における鋼片設計工程は、複数の
注文を取り込むデータ入力工程と、このデータ入力工程
で得られた注文を仮想の鋼片上で取り合わせた複数のパ
ターンを作成する注文取り合わせパターン作成工程と、
この注文取り合わせパターン作成工程で作成された複数
のパターンのなかから所定の評価基準に基づいて1つ又
は複数のパターンを、実際の注文に対する取り合わせの
パターンとして採用するパターン採用工程と、このパタ
ーン採用工程で採用された取り合わせのパターンを鋼片
の設計値として保存する設計値保存工程とを有する。
においては、データ入力工程を介して取込まれた各注文
に基づいて、仮想の鋼片上で取り合わせた複数のパター
ンが作成される。そして、この複数の取り合わせのパタ
ーンから1つ又は複数のパターンを実際の注文に対する
取り合わせのパターンとして採用すればよいが、この取
り合わせのパターンを採用するときの基準(評価基準)
を歩留や作業性等の目的に応じて任意に設定可能であ
る。
製品の生産方法における所定の評価基準を、各注文が仮
想の鋼片上で取り合わせられた状態における鋼片の歩留
と設定している。
製品の生産方法における所定の評価基準を、複数のパタ
ーンを順番に採用していく場合に各パターンの取り合わ
せにおいて同一注文がパターン間で連続することの作業
性と設定している。
生産性に配慮して、歩留や作業性等を評価基準として、
取り合わせのパターンが採用されていく。
製品の生産方法における鋼片設計工程は、複数の注文を
取り込むデータ入力工程と、このデータ入力工程で得ら
れた注文を仮想の鋼片上で取り合わせた複数のパターン
を作成する注文取り合わせパターン作成工程と、この注
文取り合わせパターン作成工程で作成された複数のパタ
ーンのなかから、各注文が仮想の鋼片上で取り合わせら
れた状態における鋼片の歩留を優先して1つ又は複数の
パターンを、実際の注文に対する取り合わせのパターン
として採用する歩留優先パターン採用工程と、注文取り
合わせパターン作成工程で作成された複数のパターンの
なかから、複数のパターンを順番に採用していく場合に
各パターンの取り合わせにおいて同一注文がパターン間
で連続することの作業性を優先して1つ又は複数のパタ
ーンを、実際の注文に対する取り合わせのパターンとし
て採用する作業性優先パターン採用工程と、歩留優先パ
ターン採用工程で採用された歩留優先の取り合わせのパ
ターンと作業性優先パターン採用工程で採用された作業
性優先の取り合わせのパターンとを表示する取り合わせ
のパターン表示工程と、このパターン表示工程で各取り
合わせのパターンが表示された後に、操作指定された歩
留優先又は作業性優先の取り合わせのパターンを鋼片の
設計値として保存する設計値保存工程とを有する。
法においては、注文取り合わせパターン作成工程で作成
された複数のパターンのなかから実際の注文に対する取
り合わせのパターンとして歩留優先で採用した各パター
ンと作業性優先で採用した各パターンとの2種類のパタ
ーンが表示されるので、設計者又は工場の生産管理者
は、そのときの状況判断に基づいて歩留優先又は作業性
優先を選択できる。
を用いて説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係る条
鋼製品の生産方法を示す流れ図である。この実施形態の
条鋼製品の生産方法は、製鉄工場において、顧客からの
注文に応じて、鋼片を製造して、この製造した鋼片を切
断して注文に応じた製品を得る生産方法に適用される。
客がそれぞれ指定した製品の数量及び寸法(製品長)が
互い異なる顧客毎の複数の注文が記憶されている。具体
的には、注文毎に、注文商品の長さ(注文長)と本数
(数量)とが記憶されている。
ァイル1内に記憶された各注文を鋼片上に取り合わせ
て、全ての注文に必要な複数の鋼片を設計して、鋼片取
り合わせファイル2へ格納する。製造計画作成工程(S
2)においては、鋼片取り合わせファイル2に記憶され
た鋼片における鋼片長や数量等の設計に基づいて、該当
鋼片の製造計画を作成して、鋼片製造計画ファイル3へ
格納する。
画ファイル3に記憶された製造計画に基づいて、各鋼片
を製造する。さらに、この製造工程(S3)において
は、製造した各鋼片を鋼片取り合わせファイル2に記憶
された取り合わせに従って切断して、注文が指定する寸
法を有した各製品を同じく注文が指定した数量だけ生産
する。
流れ図、表1、表2、表3を用いて、さらに詳細に説明
する。
込むデータ入力処理(Q1)を実行する。このデータ入
力処理においては、注文ファイル1から各注文を取り込
んで、各注文を属性(製品長、注文長)毎に分類する。
表1は、製品長(注文長)毎に分類された複数の注文の
例を示す。この例においては、製品長(注文長)が互い
に異なる5種類の製品が合計36本要求されている。
1)において製品長(注文長)毎に分類された複数の注
文に対して、注文取り合わせパターン作成処理(Q2)
を実行する。この注文取り合わせパターン作成処理(Q
2)においては、鋼片の圧延長(製造可能限界長)内の
上限以下の長さで、異なる製品長(注文長)の組合せ上
の制約を考慮した上で、数種類の注文の製品を各1枚以
上取り合わることによって得られる複数の取り合わせパ
ターンを作成する。
限(製造可能限界長)を98.5mと設定し、組合せ上
の制約として1つの鋼片当たり注文の製品は4種類以下
の条件を設定した。
(Q2)において作成された複数の注文取り合わせパタ
ーンが存在することを確認し(Q3)、この複数の注文
取り合わせパターンに対して、パターン採用処理(Q
4)において、所定の評価基準が最大のパターンを採用
する。すなわち、実際に注文(製品)を割り付けるパタ
ーンを決定する。パターンを1つ採用する毎に、注文の
残数を修正し、注文の残数から採用できなくなった注文
取り合わせパターンを削除する。
(Q5)、未取り合わせの注文の製品に対するパターン
採用処理(Q4)を繰り返す。未取り合わせの注文の製
品がなくなるまで、パターン採用処理を繰り返し実行す
る。取り合わせの結果を表2に示す。
合わせ長(取り合わせ商品の合計長)を設定している。
まず、鋼片1として、製品長(注文長)20.0m×1
本、製品長(注文長)14.0m×3本、製品長(注文
長)12.5m×1本、及び製品長(注文長)12.0
m×2本からなる、注文取り合わせ長(注文取り合わせ
商品の合計長)98.5mのパターンを採用する。
パターンはもう1本作成できるので、鋼片2も同じパタ
ーンを採用する。ここで取り合わせ長(取り合わせ合計
長)98.5mのパターンがなくなったので、鋼片3以
降は取り合わせ長(取り合わせ合計長)98.0mのパ
ターンなどを順次採用している。そして、最終的に鋼片
6ですべての注文(商品)を取り合わせている。
採用処理(Q4)において採用した複数の注文取り合わ
せパターンに対して、結果保存処理(Q6)において、
採用結果を鋼片取り合わせファイル2に存する。
長)が最大の注文(製品)から順番に取り合わせていっ
た場合の結果を示す。すなわち、製品長(注文長)2
0.0mの注文(製品)から、最短の製品長(注文長)
12.0mの注文(製品)まで順番に取り合わせてい
る。
せと比較すると、鋼片数が1本増加している。すなわ
ち、鋼片を7本圧延(製造)する毎に、注文に当てられ
ない非定常部が発生して歩留を低下させるので、同じ注
文量を取り合わせるなら鋼片数は少ない方が好ましい。
よって、歩留では、表2で示す注文取り合わせ(注文取
り合わせ商品の合計長)を、各パターンを採用するとき
の評価基準に採用した方が勝っていることが理解でき
る。すなわち、表2においては、評価基準として歩留を
採用している。
製品の生産方法においては、データ入力処理(Q1)を
介して取込まれた各注文に基づいて、注文取り合わせパ
ターン作成処理(Q2)にて、鋼片上で複数種類の注文
(製品)を取り合わせた複数のパターンが作成される。
そして、この複数の取り合わせのパターンから1つ又は
複数のパターンを実際の注文に対する取り合わせのパタ
ーンとして採用すればよいが、この取り合わせのパター
ンを採用するときの評価基準を歩留に設定している。
留を向上できる。
係わる条鋼製品の生産方法を説明する。なお、この第2
実施形態の生産方法における全体の処理工程は図1に示
した第1実施形態の流れ図と、鋼片設計工程以外は、ほ
ぼ同一であるので、説明を省略する。
れた鋼片設計工程について、図3、表4、表5、表6、
表7を用いて、詳細に説明する。
おいて、注文ファイル1から各顧客の各注文を取り込ん
で、各注文を製品長(注文長)毎に分類する。表4に、
製品長(注文長)毎に分類された複数の注文の例を示
す。この第2実施形態においては、5種類の製品(注
文)の注文が合計38本要求されている。そして、総注
文長は550mである。
て分類された複数の注文に対して、注文取り合わせパタ
ーン作成処理(R2)において、鋼片の圧延長の上限以
下の取り合わせ長(取り合わせ合計長)で、異なる製品
長(注文長)同士の組合せ上の制約を考慮した上で、数
種類の製品(注文)をそれぞれ1枚以上取り合わせるこ
とによって得られる複数の取り合わせパターンを作成す
る。
ンの一覧を示す。この例では鋼片の圧延長の上限を8
0.0mと設定し、組合せ上の制約として1鋼片当たり
注文(製品)の種類数は4以下という条件を設定した。
表5には、注文取り合わせ長(取り合わせ合計長)が上
限である80.0mであるパターンが19個存在するこ
とを示す。
順でかつ取り合わせ本数の降順で並べ替えてある。ここ
で、総注文長550mと鋼片圧延長上限80.0mとか
ら、必要鋼片の最小数は7であることが判明する。
ターン作成処理(R2)において作成された表5に示す
複数の注文取り合わせパターンに対して、パターン採用
処理(R4)において、所定の評価基準が最大の注文取
り合わせパターンを採用する。ここでは評価基準とし
て、注文取り合わせ長(注文取り合わせ合計長)、及び
複数の鋼片にまたがる同一製品(注文)の連続性を設定
している。すなわち、歩留と作業性とを評価基準として
いる。
0.0mであり、鋼片圧延長の上限80.0mを満足し
ており、すべてのパターンの歩留と作業性を示す評価基
準が最大であるのでどのパターンを採用してもよい。こ
こでは鋼片1としてパターン1、すなわち、表6の最上段
に示すように、製品長(注文長)20.0m×4本のパ
ターンを採用する。
を修正し、採用できなくなった注文取り合わせパターン
を削除する。残パターンがなくなるまで、残りの注文取
り合わせパターンに対して、パターン採用処理を繰り返
し実行する(R3、R4、R5)。
する場合には、鋼片から製品を切出した後における該当
製品の作業性を考慮するために、鋼片の注文取り合わせ
状況も合わせて考慮する必要がある。
できないかを調べる。この例では、同じパターンをもう
1本作成できるので、表6に示すように、鋼片2もパター
ン1を採用する。この時点で未取り合わせの製品長(注
文長)20,0mは2本しか残らないので、3本目の鋼片
に対するパターンの採用の前にパターン1、パターン2を
削除する。
いては、前の鋼片すなわち鋼片2の注文取り合わせ状況
を参照する。鋼片2では製品長(注文長)20,0mが
使用されているので、作業性を重視するためには製品長
(注文長)20,0mが取り合わされているパターン3
からパターン10のなから採用するのが好ましい。ここ
ではパターン3を採用している。
すべて使用されたので、4本目の採用の前にパターン3か
らパターン10までを削除する。また製品長(注文長)
12mの注文残との関係で採用不可能になったパターン
19も削除する。
いては、前の鋼片すなわち鋼片3の注文取り合わせ状況
を参照する。パターン11から18までのなかで、鋼片
3に取り合わされ、かつ注文残がある製品長(注文長)
14mと製品長(注文長)12mのパターンの両方を取
り合わせているパターンはパターン12、13、15、
16である。さらに、注文残と比較して、パターンの繰
り返しが可能なのはパターン12,13、16である。
慮する。必要最小鋼片数は7であるので、鋼片5までに取
り合わせ中の注文を取りきらないと、鋼片6でいったん
当該注文が取り合わされなくなり、作業性重視の点から
不都合である。この観点からパターン12、13、16
を検証すると、パターン12は不適当である。パターン
13、16では注文の連続性が保たれる。したがって、
ここでは鋼片4として、表6に示すように、パターン1
3を採用する。
採用した結果、注文残との関係からまだ採用可能なのは
パターン15、16のみである。したがって、次の鋼片
6としてここではパターン15を採用する。鋼片6とし
てパターン15を繰り返し採用した結果、残注文を合わ
せて鋼片7が作成される。
採用処理(R4)において採用した注文取り合わせパタ
ーンに対して、結果保存処理(R6)において、採用結
果を鋼片取り合わせファイル2に存する。
長)が最大の製品(注文)から順番に取り合わせていっ
た場合の結果を示す。
加している。すなわち、鋼片を7本圧延(製造)する毎
に、注文に当てられない非定常部が発生して歩留を低下
させるので、同じ注文量を取り合わせるなら鋼片数は少
ない方が好ましい。よって、歩留では、表6の注文取り
合わせ長(注文取り合わせ合計長)及び複数の鋼片にま
たがる同一製品(注文)の連続性を評価基準として採用
した方が勝っていることが理解できる。
で同一注文を連続して採用することが望ましいが、表
6、表7共に同一注文の連続性が保たれており、作業性
においては同等であることが理解できる。
用していくときの評価基準として、歩留を第1優先と
し、作業性を第2優先とすることによって、製造後の製
品の作業性を確保しつつ、鋼片の歩留まりの高い生産方
法を実現することが可能となる。
係わる条鋼製品の生産方法を説明する。なお、この第3
実施形態の生産方法における全体の処理工程は図1に示
した第1実施形態の流れ図と、鋼片設計工程以外は、ほ
ぼ同一であるので、説明を省略する。
れた鋼片設計工程について、図4、表8、表9、表1
0、表11を用いて、詳細に説明する。
(P1)において、注文ファイル1から各顧客の各注文
を取り込んで、各注文を製品長(注文長)毎に分類す
る。表8に、製品長(注文長)毎に分類された複数の注
文の例を示す。5種類の製品(注文)の注文が合計36
本要求されている。そして、総注文長は568mであ
る。
取り合わせパターンを採用する処理(P2a〜P5a)
と、作業性優先の評価基準で注文取り合わせパターンを
採用する処理(P2b〜P5b)とを並行的に実施され
る。以下、それぞれの処理について説明する。
(P2a〜P5a)について説明する。
れた製品長(注文長)毎の表8の注文に対して、注文取
り合わせパターン作成処理(P2a)において、鋼片の
圧延長の上限(製造可能長)以下の取り合わせ長(取り
合わせ合計長)で、異なる製品長の製品(注文)同士の
組合せ上の制約を考慮した上で、製品長が異なる数種類
の製品(注文)をそれぞれ1枚以上取り合わることによ
って得られる複数の取り合わせパターンを作成する。こ
の作成された複数の取り合わせパターンを表9に示す。
82.5mと設定し、組合せ上の制約として1つの鋼片
当たりの製品(注文)の種類を4以下という条件を設定
した。表9に示すように、注文取り合わせ長(注文取り
合わせ合計長)が82.5mである6個のパターンを作
成する。なお、各パターンは、製品長(注文長)の降順
かつ取り合わせ本数の降順で並べ替えてある。
合わせパターン作成処理(P2a)において作成された
複数の注文取り合わせパターンに対して、パターン採用
処理(P4a)において、所定の評価基準が最大である
注文取り合わせパターンを採用する。
せ長(注文取り合わせ合計長)、すなわち、歩留を採用
している。表9のパターンはすべて注文取り合わせ長
(注文取り合わせ合計長)が82.5mであり、鋼片の
圧延長(鋼片長)の上限を満足しており、全ての注文取
り合わせパターンの評価基準が最大であるので、どの注
文取り合わせパターンを採用してもよい。ここでは、表
10の最上段に示すように、鋼片1としてパターン1、す
なわち製品長(注文長)21.0m×1本、製品長(注
文長)19.0m×2本、製品長(注文長)9.5m×1
本、製品長(注文長)7.0m×2本のパターンを採用
する。
を修正し、採用できなくなった注文取り合わせパターン
を削除する。残パターンがなくなるまで(P5a)、残
りの注文取り合わせパターンに対して、パターン採用処
理(P4a)を繰り返し実行する。
パターンを探索する場合には、前の鋼片の注文取り合わ
せパターンが繰り返し使用できないかを調べる。表10
の例では、注文残りから同じパターンはもう1本作成で
きるので、鋼片2もパターン1を採用する。
注文は2本しか残らないので、鋼片の3本目に対する注文
取り合わせパターンの採用処理を実施する前に、表9に
おけるパターン1からパターン6までのすべてのパター
ンを削除する。
わせ長(取り合わせ合計長)が82.5mより短い取り
合わせパターンから順次採用を繰り返す。
理(P2b〜P5b)について説明する。
類された製品長(注文長)毎の表8の注文に対して、注
文取り合わせパターン作成処理(P2b)において、鋼
片の圧延長の上限(製造可能長)以下の取り合わせ長
(取り合わせ合計長)で、異なる製品長の製品(注文)
同士の組合せ上の制約を考慮した上で、製品長が異なる
数種類の製品(注文)をそれぞれ1枚以上取り合わるこ
とによって得られる複数の取り合わせパターンを作成す
る。この作成された複数の取り合わせパターンを表9に
示す。ここまでは、上述した歩留優先処理と同等であ
る。
(P2b)において作成された複数の注文取り合わせパ
ターンに対して、パターン採用処理(P4b)におい
て、所定の評価基準が最大となる注文取り合わせパター
ンを採用するのも、最初の鋼片1に対する注文取り合わ
せパターンの採用についても、表11に示すように、歩
留優先処理の場合と同等である。2本目の鋼片に対する
注文取り合わせパターンの採用についても同等である。
載していない、取り合わせ長(取り合わせ長合計長)が
82.5mより短い注文取り合わせパターンから順次採
用を繰り返した過程が異なる。
パターンを採用(割付けた)した時点で、本数を取り合
わせ中の注文が3種類ある。製品長(注文長)21.0
m、製品長(注文長)19.0m、及び製品長(注文
長)9.5mである。
される鋼片相互間で同一注文を連続して採用することが
必要である。よって、鋼片3に対する注文取り合わせパ
ターンは、前記の3種類の注文がすべて含まれる注文取
り合わせパターンから探す必要がある。結果的に、表1
1の鋼片3のパターンが採用されている。
ターンの取り合わせ長(取り合わせ合計長)が80.0
mとなっており、表3の同一鋼片と比較すると短いパタ
ーンである。すなわち、歩留まりにおいて不利である。
は、残りの注文から、もう2回採用可能であるので、鋼
片4、5に対しても、連続して採用する。その結果、製品
長(注文長)9.5mの残り注文本数がなくなり、製品
長(注文長)21.0m、製品長(注文長)19.0
m、そして製品長(注文長)13.0mの3種類の注文
だけが残る。
相互間で連続して採用する制約下で処理した結果を表1
1に示す。
4a、P4b)において採用したそれぞれ複数の注文取
り合わせパターンに対して、結果保存処理(P6)にお
いて、両結果を保存する。
注文取り合わせパターンの結果を表示して、意志決定者
が操作部を介して最終的に採用する取り合わせを決定す
る(P7)。この歩留優先と作業性優先とのいずれか選
択された注文取り合わせパターンを鋼片取り合わせファ
イル2へ格納する。
採用結果と、表10の歩留優先のパターンの採用結果と
を比較すると、表11の方が鋼片数が1本増加してい
る。これは、表11の結果が作業性を優先した取り合わ
せであるため、鋼片3以降の採用で十分な取り合わせ長
(取り合わせ合計長)を確保できなかったのが原因であ
る。
に、注文に当てられない非定常部が発生して歩留を低下
させるので、同じ注文量を取り合わせるなら鋼片数は少
ない方が好ましい。よって、歩留では、表10の注文取
り合わせ長(注文取り合わせ合計長)及び複数の鋼片に
またがる同一製品(注文)の連続性を評価基準として採
用した方が勝っていることが理解できる。
の採用結果において、製品長(注文長)が19.0mの
製品(注文)に着目すると、鋼片3、4で採用されてお
らず、同一製品長(注文長)の注文を鋼片相互問で連続
して採用する条件を満足していない。
の採用結果と表11の注文取り合わせパターンの採用結
果は、歩留と作業性という二つの評価基準に関して互い
に相反する。最終判断のための条件が日々変化すること
を考慮すると、あえてどちらか一方の解を固定的に選択
するよりも、歩留優先と作業性優先との二つの処理の結
果を表示して、設計者や生産管理者等の意志決定者が最
終的に採用する取り合わせを決定することが望ましいと
いえる。この第3実施形態の生産方法は、このような意
志決定の枠組みを与えるものである。
の生産方法によれば、鋼片の設計段階で取り合わせを実
施している。したがって、歩留や作業性等の目的に応じ
た取り合わせが実施できる。
パターンを採用(割当)する際に、パターン採用の評価
基準として、歩留優先と作業性優先との二つを採用し、
鋼片に対して二種類の取り合わせ結果を比較可能として
いる。
り合わせと製造後における製品の作業性優先の取り合わ
せとどちらか優先度の高い取り合わせを得られる。
方法を示す流れ図
おける鋼片設計工程の詳細動作を示す流れ図
方法における鋼片設計工程の詳細動作を示す流れ図
方法における鋼片設計工程の詳細動作を示す流れ図
Claims (5)
- 【請求項1】 製品の数量及び寸法が互いに異なる複数
の注文を鋼片上に取り合わせて、全ての注文に必要な複
数の鋼片を設計する鋼片設計工程と、 この鋼片設計工程で設計された複数の鋼片の製造計画を
作成する製造計画作成工程と、 この製造計画作成工程で作成された製造計画に基づいて
鋼片を製造する製造工程とを有することを特徴とする条
鋼製品の生産方法。 - 【請求項2】 前記鋼片設計工程は、 前記複数の注文を取り込むデータ入力工程と、 このデータ入力工程で得られた注文を仮想の鋼片上で取
り合わせた複数のパターンを作成する注文取り合わせパ
ターン作成工程と、 この注文取り合わせパターン作成工程で作成された複数
のパターンのなかから所定の評価基準に基づいて1つ又
は複数のパターンを、実際の注文に対する取り合わせの
パターンとして採用するパターン採用工程と、 このパターン採用工程で採用された取り合わせのパター
ンを前記鋼片の設計値として保存する設計値保存工程と
を有することを特徴とする請求項1記載の条鋼製品の生
産方法。 - 【請求項3】 前記所定の評価基準は、前記各注文が仮
想の鋼片上で取り合わせられた状態における鋼片の歩留
であることを特徴とする請求項2記載の条鋼製品の生産
方法。 - 【請求項4】 前記所定の評価基準は、複数のパターン
を順番に採用していく場合に各パターンの取り合わせに
おいて同一注文がパターン間で連続することの作業性で
あることを特徴とする請求項2記載の条鋼製品の生産方
法。 - 【請求項5】 前記鋼片設計工程は、 前記複数の注文を取り込むデータ入力工程と、 このデータ入力工程で得られた注文を仮想の鋼片上で取
り合わせた複数のパターンを作成する注文取り合わせパ
ターン作成工程と、 この注文取り合わせパターン作成工程で作成された複数
のパターンのなかから、前記各注文が仮想の鋼片上で取
り合わせられた状態における鋼片の歩留を優先して1つ
又は複数のパターンを、実際の注文に対する取り合わせ
のパターンとして採用する歩留優先パターン採用工程
と、 前記注文取り合わせパターン作成工程で作成された複数
のパターンのなかから、複数のパターンを順番に採用し
ていく場合に各パターンの取り合わせにおいて同一注文
がパターン間で連続することの作業性を優先して1つ又
は複数のパターンを、実際の注文に対する取り合わせの
パターンとして採用する作業性優先パターン採用工程
と、 前記歩留優先パターン採用工程で採用された歩留優先の
取り合わせのパターンと前記作業性優先パターン採用工
程で採用された作業性優先の取り合わせのパターンとを
表示する取り合わせのパターン表示工程と、 このパターン表示工程で各取り合わせのパターンが表示
された後に、操作指定された歩留優先又は作業性優先の
取り合わせのパターンを前記鋼片の設計値として保存す
る設計値保存工程とを有することを特徴とする請求項1
記載の条鋼製品の生産方法。
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---|---|---|---|
JP2001333092A JP3832311B2 (ja) | 2001-10-30 | 2001-10-30 | 条鋼製品の生産方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003140727A true JP2003140727A (ja) | 2003-05-16 |
JP3832311B2 JP3832311B2 (ja) | 2006-10-11 |
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ID=19148417
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JP2001333092A Expired - Fee Related JP3832311B2 (ja) | 2001-10-30 | 2001-10-30 | 条鋼製品の生産方法 |
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JP (1) | JP3832311B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003167619A (ja) * | 2001-12-04 | 2003-06-13 | Kobe Steel Ltd | 取り合わせ操業における製造計画作成装置及び製造計画作成プログラム |
JP2008250560A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Jfe Steel Kk | 条鋼製品の生産計画方法、その製造方法及びプログラム |
JP2008250559A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Jfe Steel Kk | 条鋼製品の生産計画方法及び製造方法 |
JP2009116714A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 材料取り合わせシステム |
JP2010181941A (ja) * | 2009-02-03 | 2010-08-19 | Murata Machinery Ltd | ネスティング装置および板材加工設備 |
JP2019148924A (ja) * | 2018-02-26 | 2019-09-05 | 株式会社ア−キテック | 鉄筋の切断計画装置及び切断計画プログラム |
-
2001
- 2001-10-30 JP JP2001333092A patent/JP3832311B2/ja not_active Expired - Fee Related
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